JP4298870B2 - ホームメモリノード装置およびvlr装置 - Google Patents

ホームメモリノード装置およびvlr装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、VLR張出方式が適用された移動通信システムにおいて、個々の加入者の認証と移動性の保証との実現に供されるデータが蓄積され、かつ適宜更新されるデータベースを構成するホームメモリノード装置およびVLR装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動通信システムは、市場が自由化され、かつ複数の通信事業者の競争と機器の製造者の技術開発との下で急速に普及しつつある。
また、都市の中心部に形成された無線ゾーンのように、多数の端末が集中して位置し得る無線ゾーンでは、最繁時に膨大な呼が集中して生起する。
【0003】
したがって、多くの移動通信システムでは、ホームメモリ局に記憶された認証情報が呼処理の過程で適宜参照される「HLR固定方式」に比べて、「VLR張出方式」が多く採用されている。
なお、このような「VLR張出方式」は、
・ 何れかの移動局に生起した呼の呼処理を行う全ての交換機に「在圏加入者ロケーションレジスタ」(以下、単に「VLR」という。)が備えられ、
・ 位置登録の完了に応じて更新され、かつホームメモリ局に格納されている認証情報がこれらのVLRに配信されると共に、
・ 移動局に生起した呼の呼処理を行う交換機が個別に備えられたVLRが直接参照される
ことによって、呼処理やチャネル制御が効率的に行われる方式である。
【0004】
図18は、VLR張出方式が適用された移動通信システムの構成例を示す図である。
図において、ホームメモリ局110-1、110-2はそれぞれ通信リンク111の両端に接続され、かつ共通線信号網112に接続される。共通線信号網112には、交換機113-1〜113-Nと、これらの交換機113-1〜113-Nと個別に対をなすVLR114-1〜114-Nとが接続される。交換機113-1〜113-Nはそれぞれ通信リンク115-11〜115-1n、…、115-N1〜115-Nnを介して無線基地局116-11〜116-1n、…、116-N1〜116-Nnにそれぞれ接続され、これらの無線基地局116-1〜116-nによって個別に形成された無線ゾーン117-11〜117-1n、…、117-N1〜117-Nn の内、何れかの無線ゾーンに移動局118が位置する。
【0005】
このような構成の移動通信システムでは、ホームメモリ局110-1、110-2は、待機冗長方式に基づいて作動する。
したがって、ホームメモリ局110-1は、例えば、認証情報を含む既述のデータを蓄積しつつ主導的に更新すべき現用系として稼働している期間には、通信リンク111を介してホームメモリ局110-2宛に、最新のデータベースの内容、もしくはそのデータベースの内容の内、更新されたレコードの集合からなる差分データを所定の周期Tで送出する(図19(a)、図20(a))。
【0006】
一方、ホームメモリ局110-2は、上記の現用系に連係する予備系として正常に稼働している期間には、上述した周期Tでホームメモリ局110-1から通信リンク111を介して与えられるデータベースの内容、あるいは差分データを自局のデータベースに盛り込む(図19(b)、図20(b))。
したがって、ホームメモリ局110-1、110-2のデータベースの内容の相違は、周期的に解消される。
【0007】
また、無線ゾーン117-1n に位置していた(図21(a))移動局118がその無線ゾーン117-1n に隣接する無線ゾーン117-21 の圏内に移動した(図21(b))場合には、その移動局118は、チャネル制御の手順に基づいて自局の識別情報と後述する「呼履歴カウント」とを含む「位置登録要求」を生成する。
【0008】
さらに、移動局118は、無線基地局116-21 を介して交換機113-2宛に、その「位置登録要求」を送出する(図19(1))。
ここに、「呼履歴カウント」とは、移動局118が位置登録を完了した時点から自局に生起した呼の数を計数することによって得た計数値である。
なお、無線基地局116-11〜116-1n、…、116-N1〜116-Nnによって行われるチャネル制御と、そのチャネル制御の手順に基づいて個々の無線チャネルと交換機113-1〜113-Nとの間で行われる情報の送受とについては、本発明の特徴ではなく、かつ多様な先行技術の適用の下で実現されるので、以下では、その説明を省略する。
【0009】
交換機113-2は、上述した「位置登録要求」に含まれる「呼履歴カウント」をその「呼履歴カウント」と共に含まれる識別情報に対応付けて主記憶の所定の記憶領域に保持する。
さらに、交換機113-2は、これらの識別情報および「呼履歴カウント」を含む「認証要求」を生成し、共通線信号網112を介してVLR114-2にその「認証要求」を送出する(図19(2))。
【0010】
VLR114-2は、この「認証要求」を識別すると、その「認証要求」に含まれる識別情報で示される移動局118が自局の配下の位置登録エリアに在圏するか否かを判別する(図19(3)、図22(1))。
さらに、VLR114-2は、その判別の結果が偽である場合には、共通線信号網112を介してホームメモリ局110-1宛に、該当する「認証要求」を転送する(図19(4)、図22(2))。
【0011】
ホームメモリ局110-1は、その「認証要求」に含まれる「呼履歴カウント」をその「呼履歴カウント」と共にこの「認証要求」に含まれる識別情報に対応付けて主記憶の所定の記憶領域に保持する。
【0012】
さらに、ホームメモリ局110-1は、この「認証要求」に含まれる識別情報を含む「呼履歴カウント要求」を生成し、かつ共通線信号網112を介してVLR114-1宛に、その「呼履歴カウント要求」を送出する(図19(5)、図20(1))。
VLR114-1は、その「呼履歴カウント要求」を識別すると、この「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報に対応つけられたレコードとして記述のデータベースに格納されている「呼履歴カウント」(以下、「カレントカウント」という。)を取得し、その「カレントカウント」に併せて識別情報を含む「呼履歴カウント通知」を生成する(図19(6))。
【0013】
さらに、VLR114-1は、共通線信号網112を介してホームメモリ局110-1宛に、この「呼履歴カウント通知」を送出する(図19(7)、図22(3))。
ホームメモリ局110-1は、その「呼履歴カウント通知」に含まれる識別情報に対応して主記憶の特定の記憶領域に格納された「呼履歴カウント」と、その識別情報と共にこの「呼履歴カウント通知」に含まれる「カレントカウント」との差分をとり、その差分が所定の上限値未満であるか否かの判別を行うことによって、該当する識別情報で示される移動局にかかわる認証を行う(図19(8)、図20(2))。
【0014】
なお、この認証の結果については、ここでは、簡単のため、「該当する移動局118が正規の移動局であること」を示すと仮定する。
さらに、ホームメモリ局110-1は、その認証の結果に併せて上述した識別情報を含む「認証要求応答」を生成し、かつ共通線信号網112を介してVLR114-2宛に、その「認証要求応答」を送出する(図19(9)、図20(3))。
【0015】
VLR114-2は、この「認証要求応答」を識別すると、交換機113-2宛にその「認証要求応答」を転送する(図19(10)、図22(4)) 。
交換機113-2は、この「認証要求応答」に含まれる上記の認証の結果の真偽を識別し、その結果が真である場合には、該当する識別情報を含み、かつ既述の位置登録が続行されるべき旨を意味する「位置登録続行要求」を生成する(図19(11)) 。
【0016】
さらに、交換機113-2は、共通線信号網112を介してVLR114-2宛に、その「位置登録続行要求」を送出する(図19(12))。
VLR114-2は、共通線信号網112を介してホームメモリ局110-1宛に、その「位置登録続行要求」を送出する(図19(13)、図22(5)) 。
ホームメモリ局110-1は、この「位置登録続行要求」を識別すると、その「位置登録続行要求」に含まれる識別情報を含み、かつこの識別情報で示される移動局にかかわるプロファイルが消去されるべき旨を意味する「登録消去要求」を生成する。
【0017】
さらに、ホームメモリ局110-1は、共通線信号網112を介してVLR114-1宛に、その「登録消去要求」を送出する(図19(14)、図20(4))。
VLR114-1は、共通線信号線112を介して交換機113-1宛に、この「登録消去要求」を転送する(図19(15)、図22(6))。
さらに、交換機113-1は、この「登録消去要求」を識別すると、その「登録消去要求」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去する(図19(16))。
【0018】
また、交換機113-1は、このようにしてプロファイルが消去されことを意味し、上述した識別情報を含む「消去完了通知」を生成すると共に、共通線信号網112を介してVLR114-1宛に、その「消去完了通知」を送出する(図19(17)) 。
VLR114-1は、この「消去完了通知」を識別すると、その「消去完了通知」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去する(図22(7))と共に、ホームメモリ局110-1宛に、この「消去完了通知」を転送する(図19(18)、図22(8))。
【0019】
ホームメモリ局110-1は、この「消去完了通知」を識別すると、その「消去完了通知」に含まれる識別情報に対応したレコードとして既述のデータベースに格納されているプロファイルを取得する(図19(19)) 。
さらに、ホームメモリ局110-1は、これらの識別情報およびプロファイルを含む「プロファイル通知」を生成し、共通線信号網112を介してVLR114-2宛に、その「プロファイル通知」を送出する(図19(20)、図20(5))。
【0020】
VLR114-2は、この「プロファイル通知」を識別すると、その「プロファイル通知」に含まれる識別情報とプロファイルとを抽出し、両者を対応付けてデータベースとして蓄積することによって、このプロファイルを保存する(図22(9))と共に、共通線信号網112を介して交換機113-2宛に、その「プロファイル通知」を転送する(図19(22)、図22(10))。
【0021】
交換機113-2は、この「プロファイル通知」を識別すると、その「プロファイル通知」に含まれる識別情報とプロファイルとを抽出し、両者を対応付けてデータベースとして蓄積する(図19(23)) と共に、通信リンク115-1n および無線基地局116-1n を介して移動局118宛に、「位置登録応答」を送出する(図19(24)) 。
【0022】
移動局118は、その「位置登録応答」を識別すると、交換機113-Nの配下に形成された無線ゾーン117-N1(移行先の位置登録エリア)に対する位置登録の完了を認識する(図19(25)) 。
さらに、移動局118は、その無線ゾーン117-N1 に割り付けられた無線チャネルの内、止まり木チャネルをチャネル制御の手順に基づいて識別し、かつ自局に対する着信の待ち受けと、操作者によって与えられる指示に応じた発信が可能な待ち受け状態に移行する。
【0023】
したがって、移動局118の位置登録は、二重化されたホームメモリ局110-1、110-2の配下で「VLR張出方式」に基づいて達成される。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来例では、現用系として稼働しているホームメモリ局110-1に何らかの障害が発生したために、このホームメモリ局110-1に代わってホームメモリ局110-2が現用系として稼働を開始した時点には、そのホームメモリ局110-2のデータベースには、必ずしも最新の情報の全ては反映されない。
【0025】
さらに、上述した時点から周期T以上に亘って時間が経過する前に、移動局118が他の位置登録エリア(例えば、交換機113-2の配下に形成される何れかの無線ゾーン)に移動し、かつ位置登録を試行した場合には、ホームメモリ局110-2は、その時点におけるデータベースの内容に基づいて既述の「呼履歴カウント要求」の宛先となるべきVLRを決定する(図19(5))。
【0026】
すなわち、この宛先はVLR114-1に設定され得るが、移動局118のプロファイルは既述の「消去完了通知」に応じて既に消去されている(図19(16)) 。
さらに、ホームメモリ局110-2は、上述した「呼履歴カウント要求」に応じて有効な「呼履歴カウント通知」を取得するとができないために、移動局118について認証(図19(8)、図20(2))を行うことができない。したがって、位置登録は、既述の手順では必ずしも正常には行われなかった。
【0027】
本発明は、基本的な構成が大幅に変更されることなく、配下の位置登録エリアに位置する端末の認証および位置登録が安定に、かつ確度高く行われるホームメモリノード装置およびVLR装置を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1、3〜7に記載の発明の原理ブロック図である。
【0029】
請求項1に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nについて、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段11と、異なるホームメモリノード装置12-1〜12-pと共に構成される冗長系の現用系と待機系との何れとして自局が稼働すべきかを識別し、待機系として稼働する期間には、その異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との記憶手段11に対する反映を図るデータベース保守手段13と、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を配下のVLR14-1〜14-Pに順次あるいは並行して発する呼履歴要求手段15と、呼履歴要求手段15によって発せられた要求に応じて、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う認証手段16とを備えたことを特徴とする。
【0030】
図2は、請求項2、3に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項2に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nについて、個別に位置情報が格納された記憶手段11Aと、異なるホームメモリノード装置12-1〜12-pと共に構成される冗長系の現用系と待機系との何れとして自局が稼働すべきかを識別し、待機系として稼働する期間には、その異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報の記憶手段11Aに対する反映を図るデータベース保守手段21と、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した特定の端末の位置情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、その位置情報との整合を図ることの要求を配下のVLR14-1〜14-P宛に順次あるいは並行して発する位置情報整合要求手段22とを備えたことを特徴とする。
【0031】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のホームメモリノード装置において、呼設定を行う交換局23と、配下のVLR14-1〜14-Pの内、その交換局23に連係するVLRとの双方あるいは何れか一方宛に、要求が発せられるべきVLRの組み合わせもしくは数に適応した時間に亘って、その呼設定の中断の見合わせを要求する待機要求手段25を備えたことを特徴とする。
【0032】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のホームメモリノード装置において、データベース保守手段13は、位置情報と認証情報とに併せて、自局が待機系として稼働していることを示す待機系識別子との記憶手段11に対する反映を併せて図り、呼履歴要求手段15は、配下のVLR14-1〜14-Pの内、データベース保守手段13によって待機系識別子と共に記憶手段11に反映された位置情報に対応するVLRを特定し、そのVLR以外のVLR宛に既得履歴情報の要求を発することを特徴とする。
【0033】
請求項5に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nについて、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段11と、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との記憶手段11に対する反映を図るデータベース保守手段13Aと、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLR14-1〜14-Pに、所定の時間を含み、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する呼履歴要求手段15Aと、呼履歴要求手段15Aによって発せられた要求に応じて、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う認証手段16Aとを備えたホームメモリノード装置において、認証手段16Aは、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかから与えられた要求に応じて、その要求に含まれる時間に亘って認証処理の打ち切りを保留することを特徴とする。
【0034】
請求項6に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nについて、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段11と、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との記憶手段11に対する反映を図るデータベース保守手段13Bと、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する呼履歴要求手段15Bと、呼履歴要求手段15Bによって発せられた要求に応じて、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う認証手段16Bとを備えたホームメモリノード装置において、呼履歴要求手段15Bは、先行して既得履歴情報の要求の宛先となったVLRからこの履歴情報を与えることができないことを意味する通知が与えられたときに、そのVLRと異なるVLRにこの要求を発することを特徴とする。
【0035】
請求項7に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nについて、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段11と、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との記憶手段11に対する反映を図るデータベース保守手段13Bと、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する呼履歴要求手段15Bと、呼履歴要求手段15Bによって発せられた要求に応じて、その要求の宛先となったVLRによって既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う認証手段16Bとを備えたホームメモリノード装置において、認証手段16Bは、先行して既得履歴情報の要求の宛先となったVLR以外のVLRから与えられた履歴情報に対しても、その既得履歴情報と新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行うことを特徴とする。
【0036】
図3は、請求項8、9、12に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項8に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、個別に認証の基準である認証情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段31と、冗長系をなす複数のホームメモリ局32-1〜32-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う判別手段33と、判別手段33によって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を現用ホームメモリ局に与える履歴情報処理手段34と、現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の記憶手段31に対する反映を図り、これらの認証情報および既得履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段35とを備え、履歴情報処理手段34は、判別手段33によって行われた判別の結果が偽であるときに、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRにその履歴情報処理手段34の代行を依頼し、この代行の過程で現用ホームメモリ局との連係に要するとりまとめを行うことを特徴とする。
【0037】
請求項9に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、個別に認証の基準である認証情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段31と、冗長系をなす複数のホームメモリ局32-1〜32-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う判別手段33と、判別手段33によって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を現用ホームメモリ局に与える履歴情報処理手段34と、現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の記憶手段31に対する反映を図り、これらの認証情報および既得履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段35とを備え、履歴情報処理手段34は、判別手段33によって行われた判別の結果が偽であるときに、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに現用ホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段34の代行とを依頼することを特徴とする。
【0038】
図4は、請求項10〜12に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項10に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、個別にその位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段41と、冗長系をなす複数のホームメモリ局42-1〜42-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う判別手段43と、判別手段43によって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段44と、現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の記憶手段41に対する反映を図り、その新たな履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段45とを備え、履歴情報処理手段44は、判別手段43によって行われた判別の結果が偽であるときに、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRにその履歴情報処理手段44の代行を依頼し、この代行の過程で現用ホームメモリ局との連係に要するとりまとめを行うことを特徴とする。
【0039】
請求項11に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、個別にその位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段41と、冗長系をなす複数のホームメモリ局42-1〜42-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う判別手段43と、判別手段43によって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段44と、現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の記憶手段41に対する反映を図り、その新たな履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段45とを備え、履歴情報処理手段44は、判別手段43によって行われた判別の結果が偽であるときに、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに現用ホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段44の代行とを依頼することを特徴とする。
【0040】
請求項12に記載の発明は、請求項8ないし請求項11の何れか1項に記載のVLR装置において、履歴情報処理手段34、44は、他のVLRの数と属性との双方あるいは何れか一方に適応した時間を求め、現用ホームメモリ局宛にその時間に亘って該当する呼にかかわる処理の中断の見合わせを要求することを特徴とする。
【0041】
図5は、請求項13、15に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項13に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、認証の基準である認証情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段31と、位置登録エリアと異なる位置登録エリアを形成する他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う判別手段33Aと、判別手段33Aによって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を他のVLR51に与える履歴情報処理手段34Aと、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の記憶手段31に対する反映を図り、これらの新たな認証情報および履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段35Aとを備え、履歴情報処理手段34Aは、判別手段33Aによって行われた判別の結果が偽であるときに、その旨を他のVLR51に通知することを特徴とする。
【0042】
図6は、請求項14、16に記載の発明の原理ブロック図である。
請求項14に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、その位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段41と、位置登録エリアと異なる位置登録エリアをする他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う判別手段43Aと、判別手段43Aによって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段44Aと、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の記憶手段41に対する反映を図り、その新たな履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段45Aとを備え、履歴情報処理手段44Aは、判別手段43Aによって行われた判別の結果が偽であるときに、その旨を前他のVLR51に通知することを特徴とする。
【0043】
請求項15に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、認証の基準である認証情報と、その位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段31と、位置登録エリアと異なる位置登録エリアを形成する他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う判別手段33Aと、判別手段33Aによって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を現用系として稼働しているホームメモリ局に与える履歴情報処理手段34Bと、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の記憶手段31に対する反映を図り、これらの新たな認証情報および履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段35Bとを備え、履歴情報処理手段34Bは、判別手段33Aによって行われた判別の結果が偽であるときに、現用系として稼働しているホームメモリ局にその旨を通知することを特徴とする。
【0044】
請求項16に記載の発明は、配下に形成された位置登録エリアに位置する端末30-1〜30-nについて、その位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段41と、位置登録エリアと異なる位置登録エリアを形成する他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う判別手段43Aと、判別手段43Aによって行われた判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段44Bと、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の記憶手段41に対する反映を図り、その新たな履歴情報を呼の呼設定に適用するデータベース保守手段45Aとを備え、履歴情報処理手段44Bは、判別手段43Aによって行われた判別の結果が偽であるときに、他のVLR51と異なるVLR52に、現用系として稼働しているホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段44Bの代行とを依頼することを特徴とする。
【0045】
(作用)
請求項1に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、待機系として稼働する期間には、データベース保守手段13は、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報とを記憶手段11に反映させる。
【0046】
呼履歴要求手段15は、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられると、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を配下のVLR14-1〜14-Pに順次あるいは並行して発する。
【0047】
認証手段16は、この要求に応じて、上述したVLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられると、その既得履歴情報と上述した新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と上述した認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う。
すなわち、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかが上述した要求に応じて既得履歴情報を与えない場合であっても、これらのVLR14-1〜14-Pには、同様の要求が順次あるいは並行して与えられる。
【0048】
したがって、本発明が適用され、かつ待機系として稼働していたホームメモリノード装置が現用系として稼働を開始したときに、先行して現用系として稼働していたホームメモリノード装置の障害等に起因して、記憶手段11に保持されている位置情報や認証情報が現状と整合しない場合であっても、その位置情報や認証情報の修復が図られる契機が与えられ、かつ確度高く認証や位置登録が達成される。
【0049】
請求項2に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、データベース保守手段21は、ホームメモリノード装置12-1〜12-pと共に構成される冗長系の現用系と待機系との何れとして自局が稼働すべきかを識別する。さらに、データベース保守手段21は、待機系として稼働する期間には、これらのホームメモリノード装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報を記憶手段11Aに対して反映させる。
【0050】
位置情報整合要求手段22は、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nの内、呼が生起した特定の端末の位置情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、その位置情報との整合を図ることの要求を配下のVLR14-1〜14-P宛に順次あるいは並行して発する。
すなわち、本発明が適用され、かつ待機系として稼働していたホームメモリノード装置が現用系として稼働を開始したときには、上述した要求は、配下に形成された位置登録エリアを個別に形成するVLR14-1〜14-Pの内、上述した呼が生起した位置登録エリア以外の位置登録エリアを形成するVLR宛にも発せられる。
【0051】
したがって、先行して現用系として稼働していたホームメモリノード装置の障害等に起因して記憶手段11Aに保持されている位置情報が現状に整合しない場合であっても、その位置情報の修復が図られる契機が与えられ、かつ確度高く認証および位置登録が達成される。
請求項3に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、請求項1または請求項2に記載のホームメモリノード装置において、待機要求手段25は、呼設定を行う交換局23と、配下のVLR14-1〜14-Pの内、その交換局23に連係するVLRとの双方あるいは何れか一方宛に要求が発せられるべきVLRの組み合わせもしくは数に適応した時間に亘って、その呼設定の中断の見合わせを要求する。
【0052】
すなわち、上述した要求に応じてVLR14-1〜14-Pの何れかが既得履歴情報を与えるために長時間を要する場合であっても、上述した交換局23、あるいはその交換機と連係するVLRの処理手順に基づいて呼設定が中断される時点が延期される。
したがって、請求項1、2に記載の発明に比べて、認証や位置登録が正常に完了する確率が高められる。
【0053】
請求項4に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、請求項1に記載のホームメモリノード装置において、データベース保守手段13は、位置情報と認証情報とに併せて、自局が待機系として稼働していることを示す待機系識別子とを記憶手段11に反映させる。呼履歴要求手段15は、配下のVLR14-1〜14-Pの内、データベース保守手段13によって待機系識別子と共に記憶手段11に反映された位置情報に対応するVLRを特定する。さらに、呼履歴要求手段15は、そのVLR以外のVLR宛に既得履歴情報の要求を発する。
【0054】
すなわち、既得履歴情報の要求は、待機系として稼働しているときに更新され、かつ記憶手段11に反映された位置情報で示される位置登録エリアを形成するVLRに対しては、発せられない。
したがって、位置登録が行われるべき端末が位置していない位置登録エリアを形成するVLRに対して上述した要求が発せられることに起因する無用な資源の消費と、チャネル制御および呼設定の効率の低下とに併せて、応答性およびサービス品質の低下とが回避される。
【0055】
請求項5に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、データベース保守手段13Aは、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報とを記憶手段11に反映させる。
【0056】
呼履歴要求手段15Aは、配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLR14-1〜14-Pに、所定の時間を含み、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する。
【0057】
また、認証手段16Aは、これらの要求に応じて、VLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられると、その既得履歴情報と上述した新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と上述した認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う。
さらに、認証手段16Aは、これらの要求に含まれる時間に亘って認証処理の打ち切りを保留する。
【0058】
すなわち、本発明にかかわるホームメモリノード装置によって行われるべき認証は、その認証が行われる端末が位置する位置登録エリアに対応したVLRの要求に応じて打ち切られることなく、確度高く達成される。
したがって、上述した既得履歴情報の要求の宛先となるべきVLRと、これらのVLRの相互間で引き渡されるべき情報の情報量との双方あるいは何れか一方が多く、あるいはその情報の引き渡しに要する時間が輻輳その他に起因して長い場合であっても、認証を伴う呼設定が確度高く行われる。
【0059】
請求項6に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、データベース保守手段13Bは、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報とを記憶手段11に反映させる。
呼履歴要求手段15Bは、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられると、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する。
【0060】
認証手段16Bは、これらの要求に応じて、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられると、その既得履歴情報と上述した新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と上述した認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う。しかし、呼履歴要求手段15Bは、先行して既得履歴情報の要求の宛先となったVLRからこの履歴情報を与えることができないことを意味する通知が与えられると、そのVLRと異なるVLRにこの要求を発する。
【0061】
すなわち、認証に供されるべき履歴情報の情報源は、本発明にかかわるホームメモリノード装置の主導の下で行われる選択によって定まる。
したがって、本発明にかかわるホームメモリノード装置では、所定の処理の手順に基づいて確度高く認証が行われる。
請求項7に記載の発明にかかわるホームメモリノード装置では、データベース保守手段13Bは、異なるホームメモリ局装置12-1〜12-pによって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報とを記憶手段11に反映させる。
【0062】
呼履歴要求手段15Bは、端末10-1〜10-nの内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられると、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する。
【0063】
認証手段16Bは、これらの要求に応じて、配下のVLR14-1〜14-Pの何れかによって既得履歴情報が与えられると、その既得履歴情報と上述した新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と上述した認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う。
【0064】
さらに、認証手段16Bは、先行して既得履歴情報の要求の宛先となったVLR以外のVLRから与えられた履歴情報に対しても、その既得履歴情報と上述した新たな履歴情報との相関と、記憶手段11に格納された認証情報と上述した認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて被認証端末の認証を行う。
すなわち、認証に供されるべき履歴情報の情報源は、本発明にかかわるホームメモリノード装置が介在することなく、VLRから他のVLRに順次引き継がれてもよい。
【0065】
したがって、本発明にかかわるホームメモリノード装置では、冗長構成に適応して再構成が行われる時点の如何にかかわらず、負荷が軽減され、かつ確度高く認証が行われる。
請求項8に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段33は、冗長系をなす複数のホームメモリ局32-1〜32-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う。
【0066】
履歴情報処理手段34は、その判別の結果が真であるときに、上述した識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を現用ホームメモリ局に与える。データベース保守手段35は、現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報を記憶手段31に反映させる。さらに、データベース保守手段35は、これらの認証情報および上述した既得履歴情報を呼設定に適用する。
【0067】
また、履歴情報処理手段34は、上述した判別の結果が偽であるときには、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRにその履歴情報処理手段34の代行を依頼し、この代行の過程で現用ホームメモリ局との連係に要するとりまとめを行う。
【0068】
すなわち、認証に供されるべき履歴情報は、ホームメモリ局ではなく、本発明にかかわるVLR装置が行う主導の下で収集される。
したがって、ホームメモリ局の負荷の削減に併せて、認証の効率および確度の向上とが図られる。
請求項9に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段33は、冗長系をなす複数のホームメモリ局32-1〜32-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う。
【0069】
履歴情報処理手段34は、その判別の結果が真であるときに、上述した識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を現用ホームメモリ局に与える。データベース保守手段35は、現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報を記憶手段31に反映させる。さらに、データベース保守手段35は、これらの認証情報および上述した既得履歴情報を呼設定に適用する。
【0070】
また、履歴情報処理手段34は、上述した判別の結果が偽である場合には、上述した位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに、現用ホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段34の代行とを依頼する。
すなわち、認証に供されるべき履歴情報は、特定のVLRに負荷が集中することなく、効率的に現用ホームメモリ局に与えられ、その現用ホームメモリ局との間で引き渡されるべき情報量が小さく抑えられる。
【0071】
したがって、ホームメモリ局の負荷の削減に併せて、認証の効率および確度の向上とが図られる。
請求項10に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段43は、冗長系をなす複数のホームメモリ局42-1〜42-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う。
【0072】
履歴情報処理手段44は、その判別の結果が真であるときには、上述した識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する。データベース保守手段45は、現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報を記憶手段41に反映させ、その新たな履歴情報を上述した呼の呼設定に適用する。
【0073】
また、履歴情報処理手段44は、上述した判別の結果が偽であるときには、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに、その履歴情報処理手段44の代行を依頼し、この代行の過程で現用ホームメモリ局との連係に要するとりまとめを行う。
すなわち、呼処理に際して削除されるべき履歴情報は、現用ホームメモリ局ではなく、本発明にかかわるVLR装置の主導の下で削除される。
【0074】
したがって、ホームメモリ局42-1〜42-pの負荷の削減に併せて、呼処理の効率および確度の向上が図られる。
請求項11に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段43は、冗長系をなす複数のホームメモリ局42-1〜42-Pの内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う。
【0075】
履歴情報処理手段44は、その判別の結果が真であるときには、上述した識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する。データベース保守手段45は、現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報を記憶手段41に反映させ、その新たな履歴情報を上述した呼の呼設定に適用する。
【0076】
また、履歴情報処理手段44は、上述した判別の結果が偽であるときには、位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに現用ホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段44の代行とを依頼する。
すなわち、呼処理の過程では、履歴情報の削除は、特定のVLRに負荷が集中することなく行われる。
【0077】
したがって、ホームメモリ局の負荷の削減に併せて、呼処理の効率および確度の向上が図られる。
請求項12に記載の発明にかかわるVLR装置では、請求項8ないし請求項11の何れか1項に記載のVLR装置において、履歴情報処理手段34、44は、他のVLRの数と属性との双方あるいは何れか一方に適応した時間を求める。さらに、履歴情報処理手段34、44は、現用ホームメモリ局宛にその時間に亘って該当する呼にかかわる処理の中断の見合わせを要求する。
【0078】
すなわち、VLR相互間で引き渡されるべき履歴情報その他の情報の情報量、あるいはこれらの情報の宛先となるべきVLRの数が多い場合であっても、認証を含む処理に要する時間が確保される。
請求項13に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段33Aは、他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う。
【0079】
履歴情報処理手段34Aは、判別手段33Aによって行われた判別の結果が真であるときに、上述した識別情報に対応して記憶手段31に格納された既得履歴情報を他のVLR51に与える。
データベース保守手段35Aは、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にこの現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報を記憶手段31に反映させる。
【0080】
さらに、データベース保守手段35Aは、これらの新たな認証情報および上述した履歴情報を呼の呼設定に適用する。
また、履歴情報処理手段34Aは、上述した判別の結果が偽であるときには、その旨を上述した他のVLR51に通知する。
すなわち、呼処理に際して参照されるべき認証情報および履歴情報は、現用ホームメモリ局ではなく、上述した他のVLR51が行う処理の下で収集され、その現用ホームメモリに与えられる。
【0081】
したがって、現用ホームメモリ局の負荷と、その現用ホームメモリ局との間で引き渡されるべき情報の情報量とが削減され、かつ呼処理の効率化とサービス品質の向上とが図られる。
請求項14に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段43Aは、他の位置登録エリアを形成する他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う。
【0082】
履歴情報処理手段44Aは、その判別の結果が真であるときに、上述した識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する。
データベース保守手段45Aは、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にこの現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報を記憶手段41に反映させる。
【0083】
さらに、データベース保守手段45Aは、その新たな履歴情報を上述した呼の呼設定に適用する。
また、履歴情報処理手段44Aは、上述した判別の結果が偽であるときには、その旨を既述の他のVLR51に通知する。
【0084】
すなわち、呼設定に際して参照されるべき履歴情報の情報源は、上述した他のVLR51の主導の下で求められる。
したがって、ホームメモリノード装置や特定のVLRに負荷が集中することなく、効率的に認証が行われる。
請求項15に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段33Aは、他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が記憶手段31に格納されているか否かの判別を行う。
【0085】
履歴情報処理手段34Bは、その判別の結果が真であるときに、識別情報に対応して上述した記憶手段31に格納された既得履歴情報を現用系として稼働しているホームメモリ局に与える。
データベース保守手段35Bは、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな位置情報、認証情報および履歴情報を記憶手段31に反映させる。
【0086】
さらに、データベース保守手段35Bは、これらの新たな位置情報、認証情報および履歴情報を上述した呼の呼設定に適用する。
また、履歴情報処理手段34Bは、上述した判別の結果が偽であるときに、現用系として稼働しているホームメモリ局にその旨を通知する。
すなわち、呼処理に供されるべき履歴情報の情報源は、上述したホームメモリ局の主導の下で行われる選択によって定まる。
【0087】
したがって、ホームメモリ局によって行われる処理の手順が変更されることなく、認証を伴う呼処理が確度高く行われる。
請求項16に記載の発明にかかわるVLR装置では、判別手段43Aは、他の位置登録エリアを形成する他のVLR51によって与えられ、かつ端末30-1〜30-nの内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが記憶手段41に格納されているか否かの判別を行う。
【0088】
履歴情報処理手段44Aは、その判別の結果が真であるときに、上述した識別情報に対応して記憶手段41に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する。
データベース保守手段45Aは、冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、上述した識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報を記憶手段41に反映させる。
【0089】
さらに、データベース保守手段45Aは、その新たな履歴情報を上述した呼の呼設定に適用する。
また、履歴情報処理手段44Bは、上述した判別の結果が偽であるときに、他のVLR51と異なるVLR52に、現用系として稼働しているホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段44Bの代行とを依頼する。
【0090】
すなわち、呼設定に供されるべき履歴情報の情報源は、上記のホームメモリ局が介在することなく、VLRから他のVLRに順次引き継がれることによって定まる。
したがって、ホームメモリ局の負荷が軽減され、かつ呼処理が確度高く、効率的に行われる。
【0091】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態を示す図である。
図において、図18に示す従来例との構成の相違点については、下記の個々の実施形態によって異なるので、ここでは、その説明を省略する。
【0092】
以下、本発明の第一の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項1、3に記載の発明に対応する。
本実施形態と図18に示す従来例との構成の相違点は、ホームメモリ局110-1、110-2に代えてホームメモリ100-1、100-2が備えられた点にある。
また、本実施形態と図1および図2に示す構成要素との対応関係については、端末118は端末10-1〜10-nに対応し、記憶手段11、ホームメモリ局100-1(100-2)はホームメモリノード装置12-1〜12-pに対応し、VLR114-1〜114-NはVLR14-1〜14-Pに対応し、ホームメモリ局100-2(100-1)は記憶手段11、データベース保守手段13、呼履歴要求手段15、認証手段16および待機要求手段25に対応し、交換機113-1〜113-Nは交換局23に対応する。
【0093】
図8は、本発明にかかわる第一ないし第三および第六の実施形態の動作フローチャートである。
図において、従来例においても同様に行われ、かつ図20に示す処理に対応する処理については、同じ番号を付与して示し、以下では、詳細な説明を省略する。
図9は、本発明の第一および第二の実施形態の動作を説明する図である。
【0094】
以下、図7〜図9を参照して本実施形態の第一の実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、ホームメモリ100-1、100-2が行う下記の処理の手順にある。
現用系として作動しているホームメモリ局100-1は、交換局113-2の配下に形成された位置登録エリア(以下、「先行在圏エリア」という。)に位置していた移動局118が交換機113-3の配下に形成された位置登録エリア(以下、「移行先エリア」という。)に移動しつつある状態であっても、そのホームメモリ局100-1の障害その他に起因して、ホールメモリ局100-2によって代替され得る。
【0095】
このような場合には、新たに現用系とした稼働を開始したホームメモリ局100-2のデータベースは、最新のデータベースの内容、もしくは既述の差分データがホームメモリ局100-1によって通信リンク111を介して与えられ、または、人手を介して更新されない限り、移動局118の適正なプロファイルを含まない。
さらに、移動局118は、「移行先エリア」において位置登録を行うべきことをチャネル制御の手順に基づいて識別すると、交換機113-3宛に既述の「位置登録要求」を送出する(図9(1))。
【0096】
また、交換機113-3、VLR114-3およびホームメモリ局100-2は、従来例と同様にして連係する(図9(2)〜(4))。
したがって、このような連係の過程では、ホームメモリ局100-2は、先行在圏エリアに対応するVLR114-2とは異なるVLR(ここでは、簡単のため、符号「114-1」で示されると仮定する。)宛に既述の「呼履歴カウント要求」を送出する(図9(5))。
【0097】
しかし、VLR114-1は、その「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報で示される移動局118の呼履歴カウントを何ら保持していない(図9(6))ために、その旨を示すステータスを含む「呼履歴カウント通知」をホームメモリ局100-2宛に送出する(図9(7))。
ホームメモリ局100-2は、このような「呼履歴カウント通知」を識別すると、その「呼履歴カウント通知」に所望の呼履歴カウントが含まれるか否かを判別し(図8(A))、その判別の結果が真である場合には、従来例と同様の処理(ここでは、簡単のため、詳細な説明を省略する。)を行う。
【0098】
しかし、この「呼履歴カウント通知」に上述したステータスが含まれ、あるいは所定の期間に亘ってその「呼履歴カウント通知」が得られなかった場合には、ホームメモリ局100-2は、先行して送出した「呼履歴カウント要求」の宛先となったVLR(ここでは、VLR114-1のみであると仮定する。)を除く単一または複数のVLRを所定の基準に基づいて選択する(図8(B))。
【0099】
また、ホームメモリ局100-2は、このような基準を満たすVLRがない場合には、該当する位置登録にかかわる処理を中断する。
しかし、その基準を満たす何らかのVLRを選択することができた場合には、ホームメモリ局100-2は、共通線信号網112を介してそのVLR(ここでは、簡単のため、VLR114-2のみであると仮定する。)宛に、上述した「呼履歴カウント要求」を送出する(図8(C)、図9(A)) 。
【0100】
VLR114-2は、この時点では、移動局118の「先行在圏エリア」に対応するので、上述した「呼履歴カウント要求」を識別すると、その「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報に対応する「呼履歴カウント」を取得し、かつ共通線信号網112を介してホームメモリ局100-2宛に、その「呼履歴カウント」を含む「呼履歴カウント通知」を送出する(図9(B))。
【0101】
すなわち、移動局118が行う位置登録とは非同期にホームメモリ100-1、100-2の再構成が行われた場合であっても、現用系として作動するホームメモリのデータベースについては、その移動局118が実際に位置する位置登録エリアとの整合が確実に図られる。
したがって、本実施形態によれば、冗長に備えられたホームメモリ100-1、100-2の下で確度高く位置登録が行われ、かつサービス品質および信頼性が高められる。
【0102】
なお、本実施形態では、上述した基準が詳細に示されていない。
しかし、このような基準については、「呼履歴カウント要求」の宛先として所望の要件を具備するVLRの選定が可能であるならば、如何なるものであってもよく、あるいは共通線信号網112のトラヒックの増加や位置登録にかかわるチャネル制御の応答性の低下が許容されるならば、その共通線信号網112を介して対向する全てのVLRを選定するものであってもよい。
【0103】
また、本実施形態では、有効な「呼履歴カウント通知」に応じて認証処理(図8(2))を完了し、かつ移行先の位置登録エリアに対応するVLR114-3によって「位置登録続行要求」が与えられたときには、従来例と同様にして「登録消去要求」を送出する(図8(4)、図9(14))。
しかし、この「登録消去要求」の宛先となるべきVLRについては、『上述した有効な「呼履歴カウント通知」にその「呼履歴カウント通知」の送出元であるVLR114-2(移行元の位置登録エリアに対応する。)によって付加され、このVLR114-2を示す識別情報としてホームメモリ局100-2に与えられる』点で、従来例と異なる。
【0104】
さらに、このような識別情報については、ホームメモリ局100-2は、現用系として作動する限り、呼設定やチャネル制御に適応した手順で行われるべき処理の過程で適宜参照する。
したがって、この処理の効率的は、本願発明が有効に適用されつつ、高く維持される。
【0105】
また、本実施形態では、再送信される「呼履歴カウント要求」の宛先がVLR114-2のみとなっているが、上述した基準に基づいて選定されたVLRの数は複数であってもよい。
さらに、このような場合には、選定されたVLRの全てあるいは一部に対して「呼履歴カウント要求」が同報伝送されることによって、位置登録に共される資源が削減され、あるいは効率的に位置登録が行われてもよい。
【0106】
以下、本発明の第二の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項2に記載の発明に対応する。
本実施形態と上述した第一の実施形態との構成の相違点は、ホームメモリ局100-1、100-2に代えてホームメモリ局100A-1、100A-2が備えられた点にある。
【0107】
また、本実施形態と図2に示す構成要素との対応関係については、ホームメモリ局100A-1(100A-2)が記憶手段11、データベース保守手段21および位置情報整合手段22に対応する点を除いて、既述の第一の実施形態における対応関係と同じである。
以下、図7〜図9を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0108】
本実施形態の特徴は、ホームメモリ局100A-1、100A-2が行う下記の処理の手順にある。
ホームメモリ局100A-1、100A-2の内、現用系として作動するホームメモリ局(ここでは、簡単のため、符号「100A-2」で示されると仮定する。)は、下記の何れかの要件を満たす場合には、図9に点線で示すように、「呼履歴カウント要求」を送出する処理と、その「呼履歴カウント要求」の宛先となったVLRから「呼履歴カウント通知」を受信する処理とを行うことなく、移動局118について既述の認証を行い、あるいはその認証が完了したことを認識することができる。
【0109】
・ 移動局118の「呼履歴カウント」をプロフィールの一部として有する。
・ 自局が予備系から現用系のホームメモリとなる時点に先行して通信リンク111を介してホームメモリ局100A-1から与えられた差分データ等に基づいて、認証が完了した旨を示す情報が正常に引き渡された。
また、ホームメモリ局100A-2は、現用のホームメモリ局として上述した認証を行い、あるいはその認証が完了したとの認識をした後には、図9(9)〜(25) に示すように、従来例と同様にVLR114-2、114-3、交換機113-2、113-3および移動局118と連係することによって、その移動局118の位置登録にかかわる処理を試行する。
【0110】
しかし、このような処理の過程では、ホームメモリ局100A-2は、例えば、移動局118のプロフィールの内、既述の先行在圏エリアと移行先エリアとを示す情報が先行して現用系として稼働したいたホームメモリ局100A-1から引き渡されていない限り、「登録消去要求」を送出する(図9(14)) 際には、その「登録消去要求」の宛先となるべきVLR114-2を正常に識別できない。
【0111】
すなわち、ホームメモリ局100A-2がVLR114-2以外のVLR宛に上述した「登録消去要求」を送出した場合には、そのVLRに対応する交換機は、実体のない位置登録要求に応答しようとしても所定の処理(図9(15)〜(17)に示される。)を正常に行うことができない。
したがって、このVLRは、ホームメモリ局100A-2宛に「消去完了通知」を送出する(図9(18)) ことは必ずしもできない。
【0112】
ホームメモリ局100A-2は、既述の「登録消去要求」を送出した時点から所定の時間Tmax に亘って「消去完了通知」が得られない場合には、その「登録消去要求」の宛先となったVLR以外のVLRを所定の基準に基づいて選択する(図8(D))。
さらに、ホームメモリ局100A-2は、このような基準に基づいて何からのVLRの選択が選択できる(以下、このようにして選択されたVLRについては、「代替VLR」という。)限り、その代替VLR宛に同様の「登録消去要求」を送出し(図8(E)、図9(C))、かつ「消去完了通知」(図9(d))を待ち受ける処理を反復する。
【0113】
したがって、移動局118については、上述した代替VLRとして既述の先行在圏エリアに対応するVLRが選択され得る限り、「呼履歴カウント」がホームメモリ局100A-1、100A-2にプロフィールの一部として予め蓄積されている場合であっても、これらのホームメモリ100A-1、100A-2の再構成が行われる時点の如何にかかわらず、安定に、かつ確度高く位置登録が行われる。
【0114】
なお、上述した各実施形態では、「呼履歴カウント要求」の宛先となるべきVLRの数が多い場合には、個々のVLRが「呼履歴カウント要求」を待ち受けるべき期間の長さを延長するべき旨を示すコマンドがホームメモリ100-2によって送出されてもよい。
【0115】
以下、本発明の第三の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項4に記載の発明に対応する。
本実施形態の構成については、既述の第二の実施形態の構成と同じであるので、ここでは、その説明を省略する。
また、本実施形態と図1に示す構成要素との対応関係については、既述の第一の実施形態における対応関係と同じである。
【0116】
以下、図7〜図9を参照して本実施形態の動作を説明する。
本実施形態と既述の第二の実施形態との相違点は、ホームメモリ局100A-2が現用系のホームメモリ局として行う下記の処理の手順にある。
ホームメモリ局100A-1、100A-2にそれぞれデータベースとして蓄積されるべきプロフィールは、個々の移動局の識別情報に対応し、かつ更新された時点で該当するホームメモリ局が現用系と予備系との何れとして稼働していたかを示す系構成識別子を特定のフィールドに含むレコードの集合として構成される。
【0117】
なお、この系構成識別子の値については、以下では、簡単のため、該当するホームメモリ局が現用系として稼働している場合には「1」に設定され、反対に予備系として稼働している場合には「0」に設定されると仮定する。
ところで、ホームメモリ局100A-2が予備系から現用系として稼働を開始した時点では、そのホームメモリ局100A-2に蓄積されたプロフィールの全てのレコードの系構成識別子は「0」に設定されている。
【0118】
しかし、現用系として稼働している期間に正規のチャネル制御の手順に基づいて位置情報が更新された移動局については、ホームメモリ局100A-2は、その移動局の識別子に対応したレコードのフィールドの内、系構成識別子フィールドの値を「1」に更新する。
また、ホームメモリ局100A-2は、既述の第一の実施形態または第二の実施形態と同じ手順に基づいて「呼履歴カウント要求」を送出する(図8(1)、(C) 図9(5)、(A))際には、上述したレコードの内、その「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報に対応したレコードについて、系構成識別子フィールドの値が「0」であるか否かを判別する。
【0119】
さらに、ホームメモリ局100A-2は、その判別の結果が真である場合には、該当する「呼履歴カウント要求」の送出を省略する。
すなわち、「呼履歴カウント要求」は、現用系のホームメモリの配下で正常に位置登録が完結した位置登録エリアのVLRのみに対して送出される。
したがって、本実施形態によれば、位置登録が行われるべき移動局が位置していない位置登録エリアのVLRに対して「呼履歴カウント要求」が発せられることに起因する無用な資源の消費と、チャネル制御の効率、応答性およびサービス品質の低下とが回避される。
【0120】
以下、本発明の第四の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項8、13に記載の発明に対応する。
本実施形態と既述の第一ないし第三の実施形態との構成の相違点は、VLR114-1〜114-Nに代えてVLR101-1〜101-Nが備えられた点にある。
また、本実施形態と図3および図5に示す構成要素との対応関係については、移動局118は端末30-1〜30-nに対応し、ホームメモリ局100A-1、100A-2はホームメモリノード装置32-1〜32-pに対応し、VLR101-1〜101-Nは記憶手段31、判別手段33、33A、履歴情報処理手段34、34Aおよびデータベース保守手段35、35Aに対応する。
【0121】
図10は、本発明の第四および第八の実施形態の動作フローチャートである。
図において、従来例においても同様に行われ、かつ図22に示す処理に対応する処理については、同じ番号を付与して示し、以下では、詳細な説明を省略する。
図11は、本発明の第四および第八の実施形態の動作を説明する図である。
図において、従来例においても同様に行われ、かつ図19に示すメッセージに対応するメッセージの引き渡しについては、同じ番号を付与して示し、以下では、詳細な説明を省略する。
【0122】
以下、図7、図10および図11を参照して本実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、VLR101-1〜101-Nが行う下記の処理の手順にある。
VLR101-1〜101-Nは、それぞれ自局によって形成される位置登録エリアの周辺に配置された他の位置登録エリア(以下、単に「周辺エリア」という。)を形成するVLRについて、個別のユニークな識別子(以下、「周辺VLR識別子」という。)と相対距離とが予め登録されたデータベースを有する。
【0123】
現用系として作動しているホームメモリ局100-1は、交換局113-2の配下に形成された「先行在圏エリア」に位置していた移動局118が交換機113-3の配下に形成された「移行先エリア」に移動しつつある状態であっても、そのホームメモリ局100-1の障害その他に起因して、ホームメモリ局100-2によって代替され得る。
【0124】
このような場合には、新たに現用系として稼働を開始したホームメモリ局100-2のデータベースは、最新のデータベースの内容、もしくは既述の差分データがホームメモリ局100-1から通信リンク111を介して与えられ、または、人手を介して更新されない限り、移動局118の適正なプロファイルを含まない。
さらに、移動局118は、「移行先エリア」において位置登録を行うべきことをチャネル制御の手順に基づいて識別すると、交換機113-3宛に既述の「位置登録要求」を送出する(図11(1))。
【0125】
また、交換機113-3、VLR101-3およびホームメモリ局100-2は、従来例と同様にして連係する(図11(2)〜(4))。
このような連係の過程では、ホームメモリ局100-2は、先行在圏エリアに対応するVLR101-2とは異なる何らかのVLR(ここでは、簡単のため、符号「101-1」で示されると仮定する。)を選定し、そのVLR宛に既述の「呼履歴カウント要求」を送出する(図11(5))。
【0126】
なお、この「呼履歴カウント要求」には、送信元がホームメモリ局100-2であって何れのVLRでもないことを論理値「1」で示すフラグが含まれる。
VLR101-1は、その「呼履歴カウント要求」を識別すると、この「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報で示される移動局118について、呼履歴カウントがその移動局118のプロファイルとして自局に保持されているか否かの判別を行う(図10(A)、図11(A))。
【0127】
さらに、VLR101-1は、その判別の結果が真である場合には、従来例と同様の処理を行う。なお、このような場合において、VLR101-1と、そのVLR101-1と連係する各部とによって行われる処理については、ここではその説明を省略する。
しかし、上述した判別の結果が偽である場合には、VLR101-1は、該当する「呼履歴カウント要求」に含まれるフラグの論理値が「1」であるか否かを判別する(図10(B))。
【0128】
さらに、VLR101-1は、その判別の結果が真である場合に限って、既述の周辺エリアの内、自局が形成する位置登録エリアに対する相対距離が小さい順に対応する周辺VLR識別子を優先しつつ、個々の周辺VLR識別子に基づいて下記の処理(1) 〜(7) を行う。
(1) 上述した「呼履歴カウント要求」に含まれるフラグの論理値を「0」に更新する(図10(C))。なお、このようにしてフラグの論理値が更新された「呼履歴カウント要求」についても、以下では、簡単のため、単に「呼履歴カウント要求」と称することとする。
【0129】
(2) VLR101-1〜101-Nの内、周辺VLR識別子で示されるVLR(以下、代替VLR」という。)宛に、共通線信号網112を介して上述した「呼履歴カウント要求」を送出する(図10(D)、図11(B))。
【0130】
(3) その「呼履歴カウント要求」に対して「代替VLR」から後述する「履歴カウント通知」を所定の時間に亘って待ち受ける。
(4) その「呼履歴カウント通知」が得られた場合には、この「呼履歴カウント通知」に有効な「呼履歴カウント」が含まれるか否かを判別する(図10(E))。
(5) この判別の結果が真である場合には、共通線信号網112を介してホームメモリ局100-2宛に、該当する「呼履歴カウント通知」(ここでは、簡単のため、送信元の代替VLRを示す周辺VLR識別子を含むと仮定する。)を送出する(図10(F)、図11(C))。
【0131】
(6) しかし、上述した判別の結果が偽である場合、あるいは上記の時間が経過した場合には、後続して適用されるべき他のVLRがあるか否かを判別する(図10(G))。
(7) その判別の結果が偽である場合には、共通線信号網112を介してホームメモリ局100-2宛に、その旨を示すステータスを含む「呼履歴カウント通知」を送出する(図10(H))。
【0132】
(8) しかし、この判別の結果が真である場合には、後続して適用されるべき周辺VLR識別子に基づいて、上記(1)〜(7)の処理を行う。
一方、代替VLRは、上述した「呼履歴カウント通知」が与えられると、この「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報で示される移動局118について、呼履歴カウントがその移動局118のプロファイルとして自局に保持されているか否かの判別を行う(図10(a)、図11(a))。
【0133】
さらに、代替VLRは、その判別の結果が真である場合には、共通線信号網112を介して上述した「呼履歴カウント要求」の送信元であるVLR宛に、「呼履歴カウント通知」を送出する(図10(b)、図11(b))。
しかし、上述した判別の結果が偽である場合には、代替VLRは、該当する「呼履歴カウント要求」に含まれるフラグの論理値が「1」であるか否かを判別する(図10(c))。
【0134】
しかし、このような判別の結果については、既述の処理の過程でフラグの論理値が「0」に設定されるために、代替VLRでは、真として識別されることはない。
したがって、代替VLRは、上記の処理(1)〜(8)を行うことなく、共通線信号網112を介して上述した「呼履歴カウント要求」の送信元であるVLR宛に、『「呼履歴カウント」が得られなかったこと』を示すステータスを含む「呼履歴カウント通知」を送出する(図10(d))。
【0135】
一方、ホームメモリ局100-2は、VLR101-1によって何らかの「呼履歴カウント通知」が与えられると、その「呼履歴カウント通知」に所望の呼履歴カウントが含まれるか否かを判別し、その判別の結果が真である場合には、この呼履歴カウントと共に含まれる識別子(VLR101-1を示す識別子あるいは既述の周辺VLR識別子)で示されるVLRと直接連係する点を除いて、従来例と同様の処理(図11(D)、(9)〜(25))(ここでは、簡単のため、詳細な説明を省略する。)を行う。
【0136】
しかし、この「呼履歴カウント通知」に既述のステータスが含まれ、あるいは所定の期間に亘ってその「呼履歴カウント通知」が得られなかった場合には、該当する移動局118にかかわるプロフィールの参照、更新および認証を見合わせる。
すなわち、位置登録が行われるべき移動局118の呼履歴カウントは、ホームメモリ局100-2に代わってVLR101-1が行う主導的な処理の下で収集され、かつホームメモリ局100-2に与えられる。
【0137】
したがって、本実施形態によれば、既述の第一ないし第三の実施形態に比べて、ホームメモリ局100-1、100-2の負荷と、これらのホームメモリ局100-1、100-2と個々のVLRとの間で引き渡されるべき情報の情報量との削減に併せて、位置登録の効率化と、サービス品質の向上とが図られる。
【0138】
以下、本発明の第五の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項6、9、15に記載の発明に対応する。
本実施形態と既述の第四の実施形態との構成の相違点は、VLR101-1〜101-Nに代えて、VLR101A-1〜101A-Nが備えられた点にある。
また、本実施形態と図1、図3および図5に示す構成要素との対応関係については、ホームメモリ局100-1、100-2が記憶手段11、データベース保守手段13B、呼履歴要求手段15Bおよび認証手段16Bに対応し、VLR101A-1〜101A-Nが記憶手段31、判別手段33、33A、履歴情報処理手段34、34Bおよびデータベース保守手段35Bに対応する点を除いて、既述の第一ないし第三の実施形態における対応関係と同じである。
【0139】
図12は、本発明の第五の実施形態の動作フローチャートである。
図において、従来例においても同様に行われ、かつ図22に示す処理に対応する処理については、同じ番号を付与して示し、以下では、詳細な説明を省略する。
図13は、本発明の第五の実施形態の動作を説明する図である。
図において、従来例においても同様に行われ、かつ図19に示すメッセージに対応するメッセージの引き渡しについては、同じ番号を付与して示し、以下では、詳細な説明を省略する。
【0140】
以下、図7、図12および図13を参照して本実施形態の動作を説明する。
本実施形態と既述の第四の実施形態との相違点は、VLR101A-1〜101A-Nが行う下記の処理の手順にある。
VLR101-1〜101-Nは、それぞれ自局によって形成される位置登録エリアの周辺に配置された位置登録エリアである「周辺エリア」を形成するVLRについて、個別のユニークな周辺VLR識別子と、相対距離とが予め登録されたデータベースを有する。
【0141】
現用系として作動しているホームメモリ局100-1は、交換局113-2の配下に形成された「先行在圏エリア」に位置していた移動局118が交換機113-3の配下に形成された「移行先エリア」に移動しつつある状態であっても、そのホームメモリ局100-1の障害その他に起因して、ホールメモリ局100-2によって代替され得る。
【0142】
このような場合には、新たに現用系として稼働を開始したホームメモリ局100-2のデータベースは、最新のデータベースの内容、もしくは既述の差分データがホームメモリ局100-1から通信リンク111を介して与えられ、または、人手を介して更新されない限り、移動局118の適正なプロファイルを含まない。
さらに、移動局118は、「移行先エリア」において位置登録を行うべきことをチャネル制御の手順に基づいて識別すると、交換機113-3宛に既述の「位置登録要求」を送出する(図13(1))。
【0143】
また、交換機113-3、VLR101-3およびホームメモリ局100-2は、従来例と同様にして連係する(図13(2)〜(4))。
このような連係の過程では、ホームメモリ局100-2は、先行在圏エリアに対応するVLR101-2とは異なる何らかのVLR(ここでは、簡単のため、符号「101-1」で示されると仮定する。)を選定し、そのVLR宛に既述の「呼履歴カウント要求」を送出する(図13(5))。
【0144】
なお、この「呼履歴カウント要求」には、既述のフラグは含まれない。
VLR101-1は、その「呼履歴カウント要求」を識別すると、この「呼履歴カウント要求」に含まれる識別情報で示される移動局118について、呼履歴カウントがその移動局118のプロファイルとして自局に保持されているか否かの判別を行う(図12(A)、図13(A))。
【0145】
さらに、VLR101-1は、その判別の結果が真である場合には、従来例と同様の処理を行う。なお、このような場合において、VLR101-1と、そのVLR101-1と連係する各部とによって行われる処理については、ここではその説明を省略する。
しかし、上述した判別の結果が偽である場合には、VLR101-1は、下記の処理(a)〜(c)を行う。
【0146】
(a) 該当する「呼履歴カウント要求」に、その「呼履歴カウント要求」の送信元であるホームメモリ局100-2を示すHLR識別子を付加する(図12(B))。
なお、このようにしてHLR識別子が付加されてなる「呼履歴カウント要求」については、以下では、簡単のため、単に「呼履歴カウント要求」と称することとする。
【0147】
(b) VLR101-1〜101-Nの内、個々の周辺VLR識別子で示される代替候補VLRの全て宛に、共通線信号網112を介してその「呼履歴カウント要求」を送出する(図12(D)、図13(B))。
(c) 共通線信号網112を介してホームメモリ局100-2宛に、『「呼履歴カウント」が得られなかったこと』を示すステータスを含む「呼履歴カウント通知」(ここでは、簡単のため、送信元の代替VLRを示す周辺VLR識別子を含むと仮定する。)を送出する(図12(F)、図13(C))。
【0148】
また、代替候補VLRは、VLR100-1によって与えられた「呼履歴カウント要求」を識別すると、既述の「呼履歴カウント通知」(図13(D))および「消去完了通知」(図13(18)) の宛先として、上述したHLR識別子で示されるホームメモリ局100-2を選定する点を除いて従来例と同様の処理を行う。
すなわち、位置登録が行われるべき移動局が位置する位置登録エリアに対応する代替候補VLRは、現用のホームメモリ局100-2との間における種々の情報の引き渡しについては、VLR101-1の仲介の下ではなく、そのVLR101-1に代わって直接ホームメモリ局100-2と直接連係することによって行うことができる。
【0149】
したがって、本実施形態によれば、既述の第四の実施形態に比べて、特定のVLRに負荷が集中することなく、効率的に位置登録が行われる。
また、本実施形態では、第一ないし第三の実施形態に比べて、ホームメモリ局100-1、100-2の負荷と、これらのホームメモリ局100-1、100-2の間で引き渡されるべき情報の情報量との削減に併せて、位置登録の効率化と、サービス品質の向上とが図られる。
【0150】
以下、本発明の第六の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項10、14に記載の発明に対応する。
本実施形態と既述の第五の実施形態との構成の相違点は、VLR101A-1〜101A-Nに代えて、VLR101B-1〜101B-Nが備えられた点にある。
また、本実施形態と図9に示す構成要素との対応関係については、VLR101B-1〜101B-Nが記憶手段41、判別手段43、43A、履歴情報処理手段44、44Aおよびデータベース保守手段45、45Aに対応する点を除いて、既述の第一ないし第四の実施形態における対応関係と同じである。
【0151】
図14は、本発明の第六の実施形態の動作フローチャートである。
図15は、本発明の第六の実施形態の動作を説明する図である。
以下、図7、図14および図15を参照して本実施形態の動作を説明する。
本実施形態の特徴は、VLR101B-1〜101B-Nが行う下記の処理の手順にある。
【0152】
ホームメモリ局100A-1、100A-2の内、現用系として作動するホームメモリ局(ここでは、簡単のため、符号「100A-2」で示されると仮定する。)は、下記の何れかの要件を満たす場合には、図15に点線で示すように、「呼履歴カウント要求」を送出する処理と、その「呼履歴カウント要求」の宛先となったVLRから「呼履歴カウント通知」を受信する処理とを行うことなく、移動局118について既述の認証を行い、あるいはその認証が完了したとの認識を行うことができる。
【0153】
・ 移動局118の「呼履歴カウント」をプロフィールの一部として有する。
・ 自局が予備系から現用系のホームメモリ局となる時点に先行して通信リンク111を介してホームメモリ局100A-1から与えられた差分データ等に基づいて、認証が完了した旨を示す情報が正常に引き渡された。
ところで、VLR101-1〜101-Nは、それぞれ自局によって形成される位置登録エリアの周辺に配置され、その位置登録エリアに位置していた移動局が移動することによって位置し得る周辺エリアを形成するVLRについて、個別のユニークな「周辺VLR識別子」と相対距離とが予め登録されたデータベースを有する。
【0154】
また、ホームメモリ局100A-2は、現用のホームメモリ局として上述した認証を行い、あるいはその認証が完了したとの認識をした後には、図15(9)〜(25)に示す手順に基づいて、VLR101B-2、101B-3、交換機113-2、113-3および移動局118との連係を従来例と同様に行うことによって、その移動局118の位置登録にかかわる処理を試行する。
【0155】
しかし、このような処理の過程では、ホームメモリ局100A-2は、例えば、移動局118のプロフィールの内、既述の先行在圏エリアと移行先エリアとを示す情報が先行して現用系のホームメモリ局100A-1から引き渡されていない限り、「登録消去要求」を送出する(図15(14)) 際には、その「登録消去要求」の宛先となるべきVLR101B-2を正常に決定することができない。
【0156】
したがって、ホームメモリ局100A-2は、例えば、移動局118が先行して位置していた位置登録エリアに対応するVLR101B-1宛に、「登録消去要求」を送出する(図15(A))。
このような場合には、VLR101B-1は、その「登録消去要求」を識別すると、この「登録消去要求」に含まれる識別情報で示される移動局118のプロファイルが自局に保持されているか否かを判別する(図14(A)、図15(B))。
【0157】
さらに、VLR101B-1は、その判別の結果が真である場合には、共通線信号網112を介して対応する交換機113-1宛に、この「登録消去要求」を転送する(図14(B)、図15(C))。
交換機113-1は、この「登録消去要求」を識別すると、その「登録消去要求」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去する(図15(D))。
【0158】
さらに、交換機113-1は、このようにしてプロファイルが消去されことを意味し、この識別情報を含む「消去完了通知」を生成すると共に、共通線信号網112を介してVLR101B-1宛に、その「消去完了通知」を送出する(図15(E)) 。
VLR101B-1は、この「消去完了通知」を識別する(図15(F))と、その「消去完了通知」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去する(図14(7))と共に、ホームメモリ局110-1宛に、この「消去完了通知」を送出する(図14(D)、図15(G))。
【0159】
なお、この「消去完了通知」には、VLR101B-1を示す「送信元識別子」が含まれる。
しかし、上述した判別の結果が偽である場合には、VLR101B-1は、「周辺VLR識別子」で示される個々のVLR(以下、「代替候補VLR」という。)宛に、既述の「登録消去要求」を送出する(図14(E)、図15(H))。
【0160】
なお、この「登録消去要求」には、送信元であるVLR101B-1を示す「送信元識別子」が含まれる。
個々の代替候補VLRでは、上述した「登録消去要求」を識別すると、この「登録消去要求」に含まれる識別情報で示される移動局118のプロファイルが自局に保持されているか否かを判別する(図14(F))。
【0161】
さらに、代替候補VLRは、その判別の結果が真である場合に限って、共通線信号線112を介して対応する交換機(以下では、簡単のため、符号「113-2」で示されると仮定する。)宛に、この「登録消去要求」を転送する(図14(G))。
交換機は、この「登録消去要求」を識別すると、その「登録消去要求」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去する(図15(16))。
【0162】
さらに、交換機は、このようにしてプロファイルが消去されことを意味し、この識別情報と、対応する「登録消去要求」に含まれる送信元識別子とを含む「消去完了通知」を生成すると共に、共通線信号網112を介して対応する代替候補VLR宛に、その「消去完了通知」を送出する(図15(17)) 。
代替候補VLRは、その「消去完了通知」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去し(図14(H))、かつこの「消去完了通知」に含まれる送信元識別子が他のVLRを示すか否かを判別する(図14(I))。
【0163】
さらに、代替候補VLRは、その判別の結果が真である場合に限って、共通線信号網112を介してこの送信元識別子で示されるVLR101B-1宛に、上述した「消去完了通知」を送出する(図14(J)、図15(H))。
また、VLR101B-1は、何らかの代替候補VLR宛に上述した「登録消去要求」を送出した時点から経過した所定の時間Tmax に亘って、このような「消去完了通知」を待ち受ける。
【0164】
さらに、VLR101B-1は、その「消去完了通知」を識別する(図15(I))と、その「消去完了通知」に含まれる送信元識別情報がVLR101B-1に相当するか否かを判別する(図14(K))。
このような判別の結果については、VLR101B-1が上述した「登録消去要求」の送信元であるので、必ず「真」となる。
【0165】
したがって、VLR101B-1は、その判別の結果が「真」である場合に限って、上述した「消去完了通知」をホームメモリ局100A-2宛に送出する(図14(L)、図15(J))。
しかし、VLR101B-1は、上述した時間Tmax が経過した時点で、何れかの代替候補VLRからも「消去完了通知」が与えられなかった場合には、その旨を示すステータスを含み、かつこのVLR101B-1の識別情報を送信元識別子として含む「消去完了通知」をホームメモリ局100A-2宛に送出する。
【0166】
ホームメモリ局100A-2は、既述の「消去完了通知」の何れかが与えられると、その「消去完了通知」に上述したステータスが含まれない限り、この「消去完了通知」に含まれる送信元識別子で示されるVLRと連係することによって、移動局118の位置登録にかかわる一連の処理を行う。
したがって、移動局118については、既述の代替候補VLRが適正に選択され得る限り、ホームメモリ局100A-1、100A-2の再構成が如何なる時点で行われた場合であっても、安定に、かつ確度高く位置登録が行われる。
【0167】
以下、本発明の第七の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項7、11、16に記載の発明に対応する。
本実施形態と既述の第六の実施形態との構成の相違点は、VLR101B-1〜101B-Nに代えてVLR101C-1〜101C-Nが備えられた点にある。
また、本実施形態と図10に示す構成要素との対応関係については、ホームメモリ局100A-1、100A-2が記憶手段11、データベース保守手段13B、呼履歴要求手段15Bおよび認証手段16Bに対応し、、VLR101C-1〜101C-Nが記憶手段41、判別手段43、43A、履歴情報処理手段44、44Aおよびデータベース保守手段45、45Aに対応する点を除いて、既述の第一ないし第四の実施形態における対応関係と同じである。
【0168】
図16は、本発明の第七の実施形態の動作フローチャートである。
図17は、本発明の第七の実施形態の動作を説明する図である。
以下、図7、図16および図17を参照して本実施形態の動作を説明する。
【0169】
VLR101C-1〜101C-Nは、既述の第六の実施形態と同様にして、ホームメモリ局によって与えられた(図17(B))「登録消去要求」に含まれる識別情報で示される移動局118のプロファイルが自局に保持されているか否かを判別する(図16(A))。
しかし、その判別の結果が偽である場合に、これらのVLR101C-1〜101C-Nによって行われる処理については、後述するように上述した第六の実施形態において行われる処理と異なる。
【0170】
なお、以下では、既述の第六の実施形態との対比を容易とするために、VLR101C-1のみに着目することとする。
VLC101C-1は、上述した判別の結果が偽である場合には、データベースとして予め与えられた全ての「周辺VLR識別子」で個々に示される代替候補VLR宛に、既述の「登録消去要求」を送出する(図16(E))。
【0171】
なお、この「登録消去要求」には、既述の第六の実施形態において付加されていた「送信元識別子」は何ら含まれない。
個々の代替候補VLRでは、上述した「登録消去要求」を識別すると、この「登録消去要求」に含まれる識別情報で示される移動局118のプロファイルが自局に保持されているか否かを判別する(図16(F))。
【0172】
さらに、代替候補VLRは、その判別の結果が真である場合に限って、共通線信号線112を介して対応する交換機宛に、この「登録消去要求」を転送する(図16(G))。
交換機は、この「登録消去要求」を識別すると、その「登録消去要求」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去する(図17(16)) 。
【0173】
さらに、交換機は、このようにしてプロファイルが消去されことを意味し、この識別情報と、対応する「登録消去要求」に含まれる送信元識別子とを含む「消去完了通知」を生成すると共に、共通線信号網112を介して対応する代替候補VLR宛に、その「消去完了通知」を送出する(図17(17)) 。
【0174】
代替候補VLRは、その「消去完了通知」に含まれる識別情報に対応したプロファイルを消去し(図16(H))、かつ共通線信号網112を介して現用系のホームメモリ局100A-2宛に、上述した「消去完了通知」を送出する(図16(I)、図17(18)) 。
なお、この「消去完了通知」には、送信元である代替候補VLRを示す送信元識別子が含まれる。
【0175】
ホームメモリ局100A-2は、既述の「消去完了通知」の何れかが与えられると、この「消去完了通知」に含まれる送信元識別子で示されるVLRと従来例と同様に連係することによって、移動局118の位置登録にかかわる一連の処理を行う。
このように本実施形態によれば、既述の第六の実施形態に比べて、VLR101C-1が代替候補VLRのとりまとめを何ら行うことなく、何れかの代替候補VLRとホームメモリ局100A-2とが直接連係することができる。
【0176】
したがって、移動局118については、既述の代替候補VLRが適正に選択され得る限り、ホームメモリ局100A-1、100A-2の再構成が如何なる時点で行われた場合であっても、安定に、かつ確度高く位置登録が行われる。
以下、本発明の第八の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、請求項5、12に記載の発明に対応する。
【0177】
本実施形態と既述の第四ないし第七の実施形態との相違点は、VLR101-1〜101-N、101A-1〜101A-N、101B-1〜101B-N、101C-1〜101C-Nが行う下記の処理と、これらのVLR101-1〜101-N、101A-1〜101A-N、101B-1〜101B-N、101C-1〜101C-Nに連係してホームメモリ局100A-1、100A-2が行う処理との手順にある。
【0178】
また、本実施形態と図7〜図10に示す構成要素との対応関係については、ホームメモリ局100A-1、100A-2は記憶手段11、データベース保守手段13A、呼履歴要求手段15Aおよび認証手段16Aに対応し、VLR101-1〜101-N、101A-1〜101A-N、101B-1〜101B-N、101C-1〜101C-Nが履歴情報処理手段34、34を含んで構成される点を除いて、既述の第一ないし第七の実施形態における対応関係と同じである。
【0179】
以下、図7、図12および図13を参照して本実施形態の動作を説明する。
VLR101-1〜101-N、101A-1〜101A-N、101B-1〜101B-N、101C-1〜101C-Nは、他のVLRに「呼履歴カウント要求」、あるいは「登録消去要求」を送出する場合には、後述する期間の長さを延長するべき旨を示す「延長要求」を生成する。
【0180】
さらに、これらのVLR101-1〜101-N、101A-1〜101A-N、101B-1〜101B-N、101C-1〜101C-Nは、ホームメモリ局100A-1、100A-2の内、現用系として稼働しているホームメモリ局(ここでは、簡単のため、符号「100A-2」で示されると仮定する。)宛に、共通線信号網112を介して上述した「延長要求」を送出する(図12(G)、図13(E))。
【0181】
ホームメモリ局100A-2は、このような「延長要求」を識別すると、上述した「呼履歴カウント通知」、もしくは「登録消去要求」に応じて個々のVLRによって与えられる「消去完了通知」について、待ち受けが継続して行われるべき最大の時間を規定の値、またはその「延長要求」に含まれる値に更新する。
したがって、本実施形態によれば、ホームメモリ局100A-2は、下記の場合であっても、確度高く位置登録にかかわる一連の処理を行うことができる。
【0182】
・ 上述した「呼履歴カウント要求」や「登録消去要求」の宛先となるVLRの数が多い場合
・ これらのVLR、あるいは該当するVLR相互間における情報の引き渡しに共される共通線信号網112が輻輳状態に陥っている場合
なお、本実施形態では、上記の「延長要求」に応じて延長され、あるいは設定されるべき時間が具体的に示されていない。
【0183】
しかし、このような時間については、例えば、
・ 選定されたVLRの数、
・ 選定されたVLRの相対距離の最大値、
・ 選定されたVLRとの間に形成された通信リンクの輻輳の程度の最大値、
・ 選定されたVLRとの間に形成された通信リンクの伝送速度の最小値、
・ 選定されたVLRの配下に形成された無線ゾーンの面積(半径であってもよい。)の最大値あるいは総和、
・ 選定されたVLRの配下に形成された無線ゾーンの総数
が大きいほど、大きな値に設定されてもよい。
【0184】
また、上述した各実施形態では、移動通信システムに本発明が適用されているが、本発明は、小ゾーン方式が適用され、かつVLR張出方式に基づいて位置登録および認証(端末の移設に応じて行われるものを含む。)が行われるならば、WLLシステムにも適用可能である。
さらに、上述した各実施形態では、適用されるべきゾーン構成、チャネル配置および多元接続方式が具体的に示されていない。
【0185】
しかし、本発明は、これらのゾーン構成、チャネル配置および多元接続方式の如何にかかわらず、上述した位置登録および認証が行われるならば、如何なる無線伝送系にも適用可能である。
また、上述した各実施形態では、個々のVLRが単一の交換機と対をなす装置として構成されている。
【0186】
しかし、本発明では、何れのVLRについても、複数の交換機に共通の装置として構成され、あるいは単一の交換機に内蔵され、あるいは一体化されたパッケージやモジュールとして構成されてもよい。
さらに、上述した各実施形態では、「呼履歴カウント要求」および「登録消去要求」が宛先となるべきVLR宛に個別に送出されている。
【0187】
しかし、これらの「呼履歴カウント要求」および「登録消去要求」については、宛先となるべきVLRの数が複数である場合には、個々のVLRによって送出される「呼履歴カウント通知」や「消去完了通知」の送信元の識別が受信端において確実に行われるならば、これらのVLRに対して同報伝送(マルチキャスト)されてもよい。
【0188】
また、上述した各実施形態では、「呼履歴カウント」は、何れの移動局についても、実際に生起した呼の数として与えられている。
しかし、これらの「呼履歴カウント」については、認証の精度の向上に供される情報であるならば、例えば、実際に生起した呼の属性等の組み合わせや列からなる履歴として与えられてもよい。
【0189】
さらに、上述した各実施形態では、代替VLR、代替候補VLRの選定に際して適用されるべき基準が具体的に示されていない。
しかし、このような基準についは、例えば、
・ 互いに隣接する位置登録エリア、
・ 相対距離の昇順に優先的に選定された位置登録エリア、
・ 該当する移動局、あるいは所定の属性毎に区分された移動局の群毎に実際に位置した実績がある位置登録エリアの履歴に基づいて、所望の時間帯(曜日等を含む。)毎に位置し得る確率が高い位置登録エリア、
・ 該当する移動局にかかわる速度の計測あるいは測位の結果に基づいて予測された位置を含む位置登録エリア、
・ 上記の各位置登録エリアの内、該当する移動局が位置し得る道路、鉄道その他の軌道、あるいは地点の地理的位置や分布に基づいてその移動局が位置する可能性が最も高い位置登録エリア
その他の如何なる基準であってもよい。
【0190】
また、上述した各実施形態では、認証を伴う位置登録を達成するために行われるべき処理の手順が記載されている。
しかし、本発明は、このような位置登録の試行に応じて生起した呼に限定されず、認証や位置情報の参照が行われる発信呼や着信呼の呼設定と、その呼設定の過程で行われるチャネル制御との双方あるいは何れか一方の過程で行われる処理として実現されてもよい。
【0191】
さらに、上述した各実施形態では、ホームメモリ局によって行われる認証が完了した後にそのホームメモリ局とVLRとによって行われるべき処理の手順が示されている。
しかし、このような処理の手順については、適用されたゾーン構成やチャネル配置だけではなく、無線基地局、交換機、VLRおよびホームメモリ局によって行われるべき処理の機能や負荷の分散の形態によって異なるが、本発明は、これらの如何にかかわらず適用が可能である。
【0192】
【発明の効果】
上述したように請求項1、2に記載の発明では、本発明にかかわるホームメモリノード装置が現用系として稼働を開始したときに、先行して現用系として稼働していた他のホームメモリノード装置の障害等に起因して、記憶手段に保持されている位置情報や認証情報が現状と整合しない場合であっても、その位置情報や認証情報の修復が図られる契機が与えられ、かつ確度高く位置登録や認証が行われる。
【0193】
また、請求項3に記載の発明では、請求項1、2に記載の発明に比べて認証を含む呼設定が確度高く行われる。
さらに、請求項4に記載の発明では、位置登録が行われるべき端末が位置していない位置登録エリアを形成するVLRに対して既得履歴情報が要求されることに起因する無用な資源の消費と、チャネル制御および呼設定の効率の低下とに併せて、応答性およびサービス品質の低下とが回避される。
【0194】
また、請求項5に記載の発明では、既得履歴情報が要求され得るVLRと、これらのVLRの相互間で引き渡されるべき情報の情報量との双方あるいは何れか一方が多く、あるいはその情報の引き渡しに要する時間が輻輳その他に起因して長い場合であっても、認証を伴う呼設定が確度高く行われる。
さらに、請求項6に記載の発明では、ホームメモリノード装置によって行われるべき処理の手順が変更されることなく、確度高く認証が行われる。
【0195】
また、請求項7に記載の発明では、再構成が行われる時点の如何にかかわらず、負荷が軽減され、かつ確度高く認証が行われる。
さらに、請求項8、9に記載の発明では、ホームメモリ局の負荷の削減に併せて、認証の効率および確度の向上が図られる。
また、請求項10、11に記載の発明では、ホームメモリ局の負荷の削減に併せて、呼処理の効率および確度の向上が図られる。
【0196】
さらに、請求項12に記載の発明では、VLR相互間で引き渡されるべき履歴情報要求その他の情報の情報量、あるいはこれらの情報の宛先となるべきVLRの数が多い場合であっても、認証を伴う呼処理が正常に行われるために要する時間が確保される。
また、請求項13に記載の発明では、現用ホームメモリ局の負荷と、その現用ホームメモリ局との間で引き渡されるべき情報の情報量とが削減され、かつ呼処理の効率化とサービス品質の向上とが図られる。
【0197】
さらに、請求項14、15に記載の発明では、ホームメモリノード装置や特定のVLRに負荷が集中することなく、効率的に認証が行われる。
また、請求項16に記載の発明では、ホームメモリ局の負荷が軽減され、かつ呼処理が確度高く、効率的に行われる。
【0198】
したがって、これらの発明が適用された移動通信システムでは、ホームメモリ局の冗長構成が有効に活用されることによって、ランニングコストの削減と、保守および運用にかかわる作業の効率化と省力化とが図られ、かつ総合的な信頼性およびサービス品質が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、3〜7に記載の発明の原理ブロック図である。
【図2】請求項2、3に記載の発明の原理ブロック図である。
【図3】請求項8、9、12に記載の発明の原理ブロック図である。
【図4】請求項10〜12に記載の発明の原理ブロック図である。
【図5】請求項13、15に記載の発明の原理ブロック図である。
【図6】請求項14、16に記載の発明の原理ブロック図である。
【図7】本発明の実施形態を示す図である。
【図8】本発明の第一ないし第三および第六の実施形態の動作フローチャートである。
【図9】本発明の第一および第三の実施形態の動作を説明する図である。
【図10】本発明の第四および第八の実施形態の動作フローチャートである。
【図11】本発明の第四および第八の実施形態の動作を説明する図である。
【図12】本発明の第五の実施形態の動作フローチャートである。
【図13】本発明の第五の実施形態の動作を説明する図である。
【図14】本発明の第六の実施形態の動作フローチャートである。
【図15】本発明の第六の実施形態の動作を説明する図である。
【図16】本発明の第七の実施形態の動作フローチャートである。
【図17】本発明の第七の実施形態の動作を説明する図である。
【図18】VLR張出方式が適用された移動通信システムの構成例を示す図である。
【図19】従来例における位置登録の過程を示す図である。
【図20】従来例におけるホームメモリ局の動作フローチャートである。
【図21】従来例の動作を説明する図である。
【図22】従来例におけるVLRの動作フローチャートである。
【符号の説明】
10,30 端末
11,11A,31,41 記憶手段
12,32,42 ホームメモリノード装置
13,13B,21,35,35A,35B,45,45A データベース保守手段
14,14A,52,101,101A,101B,101C,114 VLR
15,15A,15B 呼履歴要求手段
16,16A,16B 認証手段
22 位置情報整合要求手段
23 交換局
25 待機要求手段
33,33A,43,43A 判別手段
34,34A,34B,44,44A,44B 履歴情報処理手段
51 他のVLR
100,100A,110 ホームメモリ局
111,115 通信リンク
112 共通線信号網
113 交換機
116 無線基地局
117 無線ゾーン
118 移動局

Claims (16)

  1. 配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末について、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段と、
    異なるホームメモリノード装置と共に構成される冗長系の現用系と待機系との何れとして自局が稼働すべきかを識別し、待機系として稼働する期間には、その異なるホームメモリ局装置によって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との前記記憶手段に対する反映を図るデータベース保守手段と、
    前記端末の内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を配下のVLRに順次あるいは並行して発する呼履歴要求手段と、
    前記呼履歴要求手段によって発せられた要求に応じて、前記配下のVLRの何れかによって前記既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と前記新たな履歴情報との相関と、前記記憶手段に格納された認証情報と前記認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて前記被認証端末の認証を行う認証手段と
    を備えたことを特徴とするホームメモリノード装置。
  2. 配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末について、個別に位置情報が格納された記憶手段と、
    異なるホームメモリノード装置と共に構成される冗長系の現用系と待機系との何れとして自局が稼働すべきかを識別し、待機系として稼働する期間には、その異なるホームメモリ局装置によって所定の頻度で与えられる位置情報の前記記憶手段に対する反映を図るデータベース保守手段と、
    前記端末の内、呼が生起した特定の端末の位置情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、その位置情報との整合を図ることの要求を配下のVLR宛に順次あるいは並行して発する位置情報整合要求手段と
    を備えたことを特徴とするホームメモリノード装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のホームメモリノード装置において、
    呼設定を行う交換局と、配下のVLRの内、その交換局に連係するVLRとの双方あるいは何れか一方宛に、要求が発せられるべきVLRの組み合わせもしくは数に適応した時間に亘って、その呼設定の中断の見合わせを要求する待機要求手段を備えた
    ことを特徴とするホームメモリノード装置。
  4. 請求項1に記載のホームメモリノード装置において、
    データベース保守手段は、
    位置情報と認証情報とに併せて、自局が待機系として稼働していることを示す待機系識別子との記憶手段に対する反映を併せて図り、
    呼履歴要求手段は、
    配下のVLRの内、前記データベース保守手段によって前記待機系識別子と共に前記記憶手段に反映された位置情報に対応するVLRを特定し、そのVLR以外のVLR宛に既得履歴情報の要求を発する
    ことを特徴とするホームメモリノード装置。
  5. 配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末について、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段と、
    異なるホームメモリ局装置によって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との前記記憶手段に対する反映を図るデータベース保守手段と、
    前記端末の内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLRに、所定の時間を含み、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する呼履歴要求手段と、
    前記呼履歴要求手段によって発せられた要求に応じて、前記配下のVLRの何れかによって前記既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と前記新たな履歴情報との相関と、前記記憶手段に格納された認証情報と前記認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて前記被認証端末の認証を行う認証手段と
    を備えたホームメモリノード装置において、
    前記認証手段は、
    前記配下のVLRの何れかから与えられた要求に応じて、その要求に含まれる時間に亘って認証処理の打ち切りを保留する
    ことを特徴とするホームメモリノード装置。
  6. 配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末について、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段と、
    異なるホームメモリ局装置によって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との前記記憶手段に対する反映を図るデータベース保守手段と、
    前記端末の内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLRの何れかに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する呼履歴要求手段と、
    前記呼履歴要求手段によって発せられた要求に応じて、前記配下のVLRの何れかによって前記既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と前記新たな履歴情報との相関と、前記記憶手段に格納された認証情報と前記認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて前記被認証端末の認証を行う認証手段と
    を備えたホームメモリノード装置において、
    呼履歴要求手段は、
    先行して前記既得履歴情報の要求の宛先となったVLRからこの履歴情報を与えることができないことを意味する通知が与えられたときに、そのVLRと異なるVLRにこの要求を発する
    ことを特徴とするホームメモリノード装置。
  7. 配下に形成された位置登録エリアに位置し得る端末について、個別に位置する位置登録エリアを示す位置情報と認証の基準である認証情報とが格納された記憶手段と、
    異なるホームメモリ局装置によって所定の頻度で与えられる位置情報と認証情報との前記記憶手段に対する反映を図るデータベース保守手段と、
    前記端末の内、呼が生起した被認証端末について、識別情報および認証キーに併せて、その端末に先行して生起した呼の履歴を示す新たな履歴情報がその呼の呼設定の手順に基づいて与えられたときに、配下のVLRの何れかに、その被認証端末に先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報の要求を発する呼履歴要求手段と、
    前記呼履歴要求手段によって発せられた要求に応じて、その要求の宛先となったVLRによって前記既得履歴情報が与えられたときに、その既得履歴情報と前記新たな履歴情報との相関と、前記記憶手段に格納された認証情報と前記認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて前記被認証端末の認証を行う認証手段と
    を備えたホームメモリノード装置において、
    認証手段は、
    先行して前記既得履歴情報の要求の宛先となったVLR以外のVLRから与えられた履歴情報に対しても、その既得履歴情報と前記新たな履歴情報との相関と、前記記憶手段に格納された認証情報と前記認証キーとの相関とをとり、これらの結果に基づいて前記被認証端末の認証を行う
    ことを特徴とするホームメモリノード装置。
  8. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、個別に認証の基準である認証情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された既得履歴情報を前記現用ホームメモリ局に与える履歴情報処理手段と、
    前記現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、これらの認証情報および前記既得履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、前記位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRにその履歴情報処理手段の代行を依頼し、この代行の過程で前記現用ホームメモリ局との連係に要するとりまとめを行う
    ことを特徴とするVLR装置。
  9. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、個別に認証の基準である認証情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された既得履歴情報を前記現用ホームメモリ局に与える履歴情報処理手段と、
    前記現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、これらの認証情報および前記既得履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、前記位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに前記現用ホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段の代行とを依頼する
    ことを特徴とするVLR装置。
  10. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、個別にその位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段と、
    前記現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、その新たな履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、前記位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRにその履歴情報処理手段の代行を依頼し、この代行の過程で前記現用ホームメモリ局との連係に要するとりまとめを行う
    ことを特徴とするVLR装置。
  11. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、個別にその位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局によって与えられ、かつ呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段と、
    前記現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、その新たな履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、前記位置登録エリア以外の位置登録エリアを配下に形成する他のVLRに前記現用ホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段の代行とを依頼する
    ことを特徴とするVLR装置。
  12. 請求項8ないし請求項11の何れか1項に記載のVLR装置において、
    履歴情報処理手段は、
    他のVLRの数と属性との双方あるいは何れか一方に適応した時間を求め、現用ホームメモリ局宛にその時間に亘って該当する呼にかかわる処理の中断の見合わせてを要求する
    ことを特徴とするVLR装置。
  13. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、認証の基準である認証情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    前記位置登録エリアと異なる位置登録エリアを形成する他のVLRによって与えられ、かつ前記端末の内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された既得履歴情報を前記他のVLRに与える履歴情報処理手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、これらの新たな認証情報および前記履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、その旨を前記他のVLRに通知する
    ことを特徴とするVLR装置。
  14. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、その位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    前記位置登録エリアと異なる位置登録エリアをする他のVLRによって与えられ、かつ前記端末の内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、その新たな履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、その旨を前他のVLRに通知する
    ことを特徴とするVLR装置。
  15. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、認証の基準である認証情報と、その位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    前記位置登録エリアと異なる位置登録エリアを形成する他のVLRによって与えられ、かつ前記端末の内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する既得履歴情報が前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された既得履歴情報を現用系として稼働しているホームメモリ局に与える履歴情報処理手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな認証情報および履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、これらの新たな認証情報および履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、現用系として稼働しているホームメモリ局にその旨を通知する
    ことを特徴とするVLR装置。
  16. 配下に形成された位置登録エリアに位置する端末について、その位置登録エリアを示す位置情報と、先行して生起した呼の履歴を示す既得履歴情報とが格納された記憶手段と、
    前記位置登録エリアと異なる位置登録エリアを形成する他のVLRによって与えられ、かつ前記端末の内、呼が生起した端末を示す識別情報に対応する位置情報と既得履歴情報とが前記記憶手段に格納されているか否かの判別を行う判別手段と、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が真であるときに、前記識別情報に対応して前記記憶手段に格納された位置情報と既得履歴情報とを削除する履歴情報処理手段と、
    冗長系をなす複数のホームメモリ局の内、現用系として稼働している現用ホームメモリ局と連係することによって、前記識別情報と共にその現用ホームメモリ局によって与えられた新たな履歴情報の前記記憶手段に対する反映を図り、その新たな履歴情報を前記呼の呼設定に適用するデータベース保守手段とを備え、
    前記履歴情報処理手段は、
    前記判別手段によって行われた判別の結果が偽であるときに、前記他のVLRと異なるVLRに、現用系として稼働しているホームメモリ局との連係と、その履歴情報処理手段の代行とを依頼する
    ことを特徴とするVLR装置。
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