JP4292997B2 - 設計支援装置及び設計支援プログラム - Google Patents

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本発明は設計支援装置及び設計支援プログラムに係り、特に設計対象物の設計目標条件と複数の相反入力条件とを含む入力データに基づき、設計対象物の設計パラメータを順次変更して最適設計を求める設計支援装置及び設計支援プログラムに関する。
3次元CAD(Computer Aided Design)の設計支援を行うものの1つに、いわゆるパラメトリック設計がある。パラメトリック設計の例としては、設計の手順を予め記憶しておき、初期値が与えられるとそこからスタートし、設計パラメータを順次変更し、設計目標に近づけるように自動設計を進めるものがある。このように、設計支援装置が予め設計手順を記憶しているものを用いれば、入力データがその設計手順の想定している範囲にある限り、最適の答えを自動で見つけてくれてその結果を出力するので、設計を自動化でき、設計に要する時間も大幅に短縮できる。これと同等または類似するものにエキスパートシステムがある。例えば特許文献1には、設計計画にエキスパートシステムを用い、設計要求条件、設計変数等に初期値を設定し、専門家の知識を反映した設計評価手段を設け、設計変数の定量的評価を行い、これが不満足のときは設計変数の値を少し変更し再び設計評価を行うことが開示されている。
また、特許文献2には、多数の入力パラメータにそれぞれ設定値を変更して最適設計を行うには時間がかかることも有るので、設定値を変更する入力パラメータを効果的に絞り込む方法を開示している。すなわち、ネットワークで接続した複数台のコンピュータを用い、予め複数種類の入力パラメータの値を複数組設定し、これらについて並列処理を実行し、設計条件を満たすパラメータの入力値の分布を求め、分布の集積度が高い値を有する入力パラメータの種類については、その値を固定入力値として絞り込む。この結果を用いて、設定値を変更する入力パラメータを絞り込み、最適設計を実行すれば、設計期間を短縮できる。
特開平7−105250号公報 特開2000−188810号公報
このような設計支援装置を用いることで、設計対象要素について最適設計のための検討を実行させることができる。また、複数の検討要素を含む設計対象部位についても、各検討要素に対する入力条件をまとめて入力することで、各検討要素について順次最適設計のための検討を実行させ、設計対象部位全体の最適設計を行わせることもでき、便利である。
しかし、このような設計支援装置を用いるとしても、入力データがその設計支援装置が想定している設計手順の処理できる範囲にないときは問題である。すなわち、その設計支援装置が予め記憶している設計手順の内容や、実際にその設計支援装置が行った演算過程の内容についてはブラックボックスとされ、ユーザには、単に「設計不能」とか「最適解を求められない」といった回答しか与えられない。したがって、ユーザは、どこに不都合があるのかわからないまま、入力データを適当に変更又は修正し直し、再度自動設計を指示することになる。このようなことを繰り返すことになると、設計にかえって時間がかかることになる。
特に、複数の検討要素を含む設計対象部位全体について最適設計を求めるときは、その結果、「設計不能」とか「最適解を求められない」といった回答が与えられると、ユーザは、どの検討要素が不適当なのか分からず、その解明のためにかえって時間がかかることがある。また、各検討要素の実行が直列的に行われるので、複数の検討要素のうちで最初に検討実行された検討要素に不具合があったとすれば、仮にその他の検討要素の入力条件等が適当でその部分においては最適設計が可能であったとしても、最初の検討要素について「設計不能」となった時点でその後の検討を行うことができず、演算処理が止まってしまうので、不具合を知るのに時間がかかる。
また、この場合に、仮に上流側の検討要素のみに不具合があることが何らかの手段で明らかになったものとして、その検討要素について入力条件等を変更し、最適設計を実行させることができるが、その場合でも、全部の検討要素について順次処理を行わないと全体の設計結果を出力することができず、無駄な処理を行うことがある。
このように、従来技術においては、複数の検討要素を含む設計対象部位全体について最適設計を求めるには、かえって時間がかかってしまうことがある。
本発明の目的は、かかる従来技術の課題を解決し、複数の検討要素を含む設計対象部位全体の最適設計を効果的に支援することができる設計支援装置及び設計支援プログラムを提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る設計支援装置は、複数の検討要素を含む設計対象部位について、設計対象部位全体の設計目標条件を含む入力データに基づき、各検討要素の設計パラメータを順次変更して設計対象部位全体の最適設計を求める設計支援装置において、他の検討要素との間に検討手順の制約があり他の検討要素の検討結果を用いて検討手順を進めることができる検討要素と、他の検討要素との間に検討手順の制約がない検討要素とを複数の検討系列に分類する手段であって、相互に検討手順の制約がある複数の検討要素を検討系列単位にまとめ、相互に検討手順の制約がない複数の検討系列に分類する分類手段と、分類された各検討系列ごとに、その検討系列を構成する検討要素の設計パラメータを順次変更し、設計対象部位全体に対するその検討系列の最適設計を求める検討系列設計手段と、各検討系列の設計結果に基づいて設計対象部位全体の設計を行い、その結果と設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときに、各検討系列ごとの設計結果を出力する全体出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る設計支援装置において、各検討系列についてその検討系列の最適設計検討が終了するごとに、その設計結果について設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときにその設計結果を出力する系列ごとの出力手段を備えることが好ましい。
また、本発明に係る設計支援装置において、出力された各検討系列の設計結果に基づいてユーザが行う指示を受取る取得手段を備え、取得した指示に従って設計支援を行うことが好ましい。
また、本発明に係る設計支援装置において、出力された検討系列の設計結果に基づいてユーザが行う指示を受取る取得手段を備え、取得した指示に従って設計支援を行うことが好ましい。
また、本発明に係る設計支援プログラムは、複数の検討要素を含む設計対象部位について、設計対象部位全体の設計目標条件を含む入力データに基づき、各検討要素の設計パラメータを順次変更して設計対象部位全体の最適設計を求める設計支援装置であるコンピュータに実行さための設計支援プログラムであって、他の検討要素との間に検討手順の制約があり他の検討要素の検討結果を用いることで検討手順を進めることができる検討要素と、他の検討要素との間に検討手順の制約がない検討要素とを複数の検討系列に分類する手段であって、相互に検討手順の制約がある複数の検討要素を検討系列単位にまとめ、相互に検討手順の制約がない複数の検討系列に分類する分類処理手順と、分類された各検討系列ごとに、その検討系列を構成する検討要素の設計パラメータを順次変更し、設計対象部位全体に対するその検討系列の最適設計を求める検討系列設計処理手順と、各検討系列の設計結果に基づいて設計対象部位全体の設計を行い、その結果と設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときに、各検討系列ごとの設計結果を出力する全体出力処理手順と、を実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る設計支援プログラムにおいて、各検討系列についてその検討系列の最適設計検討が終了するごとに、その設計結果について設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときにその設計結果を出力する系列ごとの出力処理手順を実行させることが好ましい。

上記構成の少なくとも1つにより、複数の検討要素を検討系列ごとに分類する。その分類は、他の検討要素との間に検討手順の制約があり他の検討要素の検討結果を用いることで検討手順を進めることができる検討要素はまとめて、それぞれ1つの検討系列にする。このように相互に検討手順の制約があるものごとに検討系列をまとめることで、まとめられた検討系列の間では、相互に検討手順の制約がない。換言すれば、分類された検討系列については、それぞれ独立に最適設計の検討を進めることができる。また、その設計検討の実行に順序も任意とできる。そして、各検討系列ごとに最適設計を実行し、その結果から設計対象部位全体の設計を行う。その結果を出力し、少なくとも設計目標を満たさないときは、各検討系列ごとの設計結果を出力する。したがって、設計対象部位全体の設計が不適合とされても、その原因がどの検討系列によるものかが容易に把握でき、原因がわからないまま入力条件を変更してみることを避け、無駄な処理を減らすことができ、効果的な設計支援を行うことができる。
また、上記構成の少なくとも1つにより、各検討系列の最適設計検討が終了するごとに、その結果を出力する。したがって、ある検討系列の設計が不適合とされても、直ちにその設計結果をみてその様子を把握でき、例えばその検討系列の入力条件等を再検討するか、あるいはその前に他の検討系列の最適設計検討を先に進めるか等の、つぎの設計支援の手立てを効果的に立てることができる。
また、上記構成の少なくとも1つにより、検討系列の設計結果の出力をユーザが見て行う指示を取得する。このように人間が介在することで、検討順序の決定や入力条件の再設定等の指示を適切に行うことができ、設計支援装置の機能をより効果的に発揮させることができる。
上記のように、本発明に係る設計支援装置及び設計支援プログラムによれば、複数の検討要素を含む設計対象部位全体の最適設計を効果的に支援することができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下においては、設計支援の対象として車両に関するもの、さらに具体的にはドア周りの要素配置の設計支援について説明するが、車両以外の製品を対象としてもよく、配置設計のみならず形状や寸法設計等であってもよい。また、3次元設計のみならず2次元設計に関するものであってもよい。また、設計支援装置は、独立の装置であってもよく、あるいはネットワークによって他の装置に接続されるものであってもよい。また、設計支援プログラムは、独立のプログラムであってもよく、すでにある設計支援プログラムに組み込まれるものであってもよい。
図1は設計支援装置10のブロック図である。設計支援装置10は、CPU12とキーボード等の入力部14、ディスプレイやプロッタ等の出力部16、プログラムや設計結果等を記憶する記憶装置18を含み、これらは内部バスで相互に接続される。入力部14と出力部16とを融合させ、例えばディスプレイ上において対話型で入出力を行うものとしてもよい。また、外部のネットワークに接続する通信制御機能を有してもよい。かかる設計支援装置10は、3次元設計に適したコンピュータ等で構成することができる。
CPU12は、設計対象部位における各検討要素を相互に検討手順の制約のない複数の検討系列に分類し、検討系列ごとにその設計パラメータを順次変更して自動作図、自動配置等を行って最適設計を求め、その結果に基づいて設計対象部位全体の設計を行う検討系列に従った設計支援を行う機能を有する。これらの機能の詳細は後述する。これらの機能は、ソフトウエアによって実現することができ、具体的には対応する設計支援プログラムを実行することで実現できる。また、各機能の一部をハードウエアで実現するように構成してもよい。
かかる構成の設計支援装置の作用を説明するために、複数の検討要素を含む設計対象部位の最適設計を求める例として、車両のドア周りにおける配置設計についての設計支援を用いる。そこで、その概要を図2、図3で説明する。図2は、車両のドア周りにおける各検討要素の配置の様子を示す図で、ドア40に、ドア40を図示されていない車体に対し開閉するための上下ヒンジ42a,42bと、これに密接に関係するチェック44と、ドアガラスの操作のためのワイヤハーネス46が配置される。そして、これら各要素の間を縫ってシールゴム48の配置が行われる。
ドア40の意匠線41、設計目標条件等の入力条件が与えられたときの上下ヒンジ42a,42bの最適配置設計は、例えば「ヒンジ配置」という名称の設計支援プログラム(カプセル)により、上下ヒンジ42a,42bの設計パラメータを順次変更して行うことができる。上下ヒンジ42a,42bの設計パラメータの変更としては、ヒンジ42aの中心とヒンジ42bの中心とを結ぶヒンジ中心線の位置移動、各ヒンジ42a,42bの平面位置座標の移動、各ヒンジ42a,42bの傾き角度の変更等が可能である。そして、これらのパラメータを順次変更し、ドア40の意匠線41に合わせつつ、ドア40の開閉に伴う図示されていない他の要素との干渉等の設計目標を満たすように最適配置を求めることができる。
チェック44は、上下ヒンジ42a,42bの配置に密接に関係する部品であるので、その入力条件には上下ヒンジ42a,42bの配置位置が含まれる。つまり、ドア40に対するチェック44の最適配置設計は、ドア40の意匠線41やチェック44の標準形状等のみの入力条件では行うことができず、上下ヒンジ42a,42bの配置結果が必要である。したがって、チェック44の最適配置のための設計支援プログラム(カプセル)の実行は、「ヒンジ配置」カプセルの実行の後に行われなければならない。この意味で、ドア40を構成する検討要素であるチェック44の検討手順は、上下ヒンジ42a,42bの検討手順との間に、その順序の制約があり、単独検討は勿論できないが、逆の順序の検討順序でも最適設計を行うことができない。
これに対し、ワイヤハーネス46は、上下ヒンジ42a,42bの配置等の影響を受けないので、「ヒンジ配置」カプセルの実行の有無に関係なく、ドア40に対する最適配置設計を進めることができる。
図2は、ドア40に対する上下ヒンジ42a,42bの最適配置設計の後に、その結果に基づいてチェック44の最適配置設計を行い、これらの前又はこれらの後にドア40に対するワイヤハーネス46の最適配置設計を行った状態を示すものである。ここで、ドア40全体で見ると、シールゴム48については必ずしも配置条件を満たしていないことが分かる。図3は図2の一部拡大図であるが、チェック44の最外郭輪郭線45と、ワイヤハーネス46の最外郭輪郭線47とが相互に干渉し、その結果シールゴム48がその間に配置できない様子がわかる。
従来技術の設計パラメータを順次変更しドア周りの最適設計を求める方法では、ドア周り全体の最適配置検討のために、上下ヒンジ、チェック、ワイヤハーネス等の複数の検討要素に対する最適設計支援プログラム(カプセル)を含ませて、例えば「ドア周り配置検討」という名称の設計支援プログラムを構成する。そしてこれに必要な全ての入力条件を最初に揃え、これら複数の検討要素について最適設計を求めるように設計パラメータを順次変更し、最後に結果を出力する。最適設計が一度で求まれば、そこで設計支援は目的を果たして終了する。
最適設計が求まらない場合、図2、図3の例では、設計目標条件であるシールゴムの配置ができないので「不適合」という結果が出力される。これに基づいて、例えば意匠線を修正して最適設計を求めるには、ワイヤハーネス46周辺の意匠線のみ修正し、ワイヤハーネス46の配置を変更すれば済む、と思われる場合でも、また最初から上下ヒンジ、チェック、ワイヤハーネス等に対し最適設計を求めるように設計パラメータを順次変更する必要がある。ここに、本発明に係る設計支援装置及び設計支援プログラムの解決したい課題が生ずる。
次にCPU12の各機能を、複数の検討要素を含む設計対象部位に関する設計支援の手順に従って説明する。最初に設計支援プログラムが立ち上げられる(起動処理手順)。上記の例では「ドア周り配置検討」プログラムが起動される。「ドア周り配置検討」の設計支援プログラムは、「ヒンジ配置」の設計支援プログラム(カプセル)の他に、ドア周りに関する複数の検討要素についての設計支援プログラム(カプセル)を含んでいる。所定のカプセルは、記憶装置18から読み出される。また、プログラムの実行に必要な入力データは、入力部14からのユーザの入力を取得し、あるいは記憶装置18から必要なデータを読み出して取得する。
次に、CPU12の検討系列分類部22の機能により、ドア周りに関する複数の検討要素のカプセルが検討系列に分類される。検討系列の分類は、他の検討要素との間に相互に検討手順の制約、例えば検討順序の制約あり、一方の検討結果に基づかないと他方の検討手順を実行できないものをまとめる。上記の例では、「ヒンジ」の検討要素と「チェック」の検討要素とを1つの検討系列にする。したがって、異なる検討系列の間では、相互に検討手順の制約がない。
図4は、ドア周りの配置検討に関する各種検討要素について、相互の関係を示す相関図である。図4の最左側の「意匠データ」、「設計条件」、「車両仕様」は、各検討要素の 入力条件である。中央の「ガラス」、「ヒンジ」、「開閉ハンドル」、「ワイヤハーネス」等は、上位の検討要素で、最右側の「チェック」、「ドアロック」等は下位の検討要素である。例えば、「意匠データ」は上位の検討要素全てに入力条件として与えられるが、「設計条件」つまり設計項目や設計目標条件や、「車両仕様」は必ずしも全ての検討要素に入力条件として与えられるわけではない。また、上位検討要素と下位検討要素との間に、検討手順の制約があるものは、相互に線で結んでそのことを示す。図4の例では、「ヒンジ」−「チェック」と、「開閉ハンドル」−「ドアロック」の間に検討手順の制約がある。すなわち、「ヒンジ」の検討は「チェック」の検討の前に実行される必要があり、同様に「開閉ハンドル」の検討がなされてから「ドアロック」の検討が実行される必要がある。
図4の例について検討系列の分類を行い、データの流れを示したのが図5である。ここでは、「ヒンジ」−「チェック」の検討系列52、「ワイヤハーネス」の検討系列54、「開閉ハンドル」−「ドアロック」−以下計4つの検討要素を含む検討系列56、「ガラス」の検討系列58等が示される。これらの各検討系列の間では、相互に検討手順の制約はなくそれらの間での検討順序はどのようにしてもよいが、各検討系列の内部では相互に検討手順の制約があり定められた順序に検討が行われる必要がある。
そして、意匠データ、設計条件、車両仕様等の入力50は、少なくとも各検討系列の先頭の検討要素に与えられる。図5の例では、「ヒンジ」、「ワイヤハーネス」、「開閉ハンドル」、「ガラス」等に入力50が与えられる。したがって、ドアに対する最適設計検討は、どの検討系列からでも始められ、その順序はどのようにでも定めることができる。例えば、図5で、検討系列52−検討系列54−検討系列56−検討系列58の順に行うこととすることができる。
次に、CPU12の検討系列設計部24の機能により、各検討系列についてドアに対する最適設計の検討が行われる。具体的には、最適設計検討の対象である検討系列について、その構成する検討要素について、その設計項目に関する設計パラメータを順次変更し、設計目標条件を満たすようにする。その検討系列が複数の検討要素を含むときは、定められた検討手順の順に各検討要素の最適設計を求めてゆく。図5の例では、最初に検討系列52の最適設計を求めることとして、検討系列52は「ヒンジ」−「チェック」の順にするように検討順序の制約があるので、まずヒンジをドアに対し最適配置となるようにヒンジの設計パラメータを順次変更する。そしてヒンジの最適配置が求まると、次にその結果をチェックの入力条件に加えチェックのドアに対する配置条件を求める。
CPU12の検討系列出力部26は、各検討系列の最適配置設計が求まるごとに、少なくとも設計目標条件を満たさないときに、その結果を出力部16のディスプレイ等に出力する機能を有する。出力される結果は、最適設計が求まったときはその3次元CAD図や、主要断面図等が好ましい。最適設計が求められないときは、単に「不適合」あるいは「最適解が求まらない」とのコメントだけでなく、その状況を示す図面や寸法を出力するのが好ましい。検討系列が複数の検討要素を含むときには、どの検討要素において不適合となるのかを示すことが望ましい。例えば、図5の例で、「ヒンジ」の検討段階で不適合となり、したがって「チェック」の検討がなされないときは、「ヒンジ」で不適合となったことと、その様子を説明する図面、寸法等の出力がなされることが好ましい。なお、後述の全体設計部28、全体出力部30の機能により、設計対象部位全体が設計目標条件を満たすときには、何も一々検討系列ごとの出力をする必要も特にないこともある。したがってそのような場合には検討系列出力部26は、特にユーザが求めた場合に機能するものとしてもよい。
各検討系列についてそれぞれ最適設計を求める処理がなされると、全体設計部28の機能により設計対象部位全体についての設計が行われる。1つの検討系列で不適合が生じても、他の検討系列はその結果に左右されずに最適設計を求めることができるので、不適合の検討系列はそのままにして、あるいは検討系列出力部26の機能によりその状況を出力し、さらに残りの検討系列の最適設計を進める。こうして全部の検討系列について処理が終了すれば、それに基づき設計対象部位全体についての設計を行う。具体的には、各検討系列の最適設計の結果を順次重畳させてゆくようにすれば、最後の検討系列の最適設計が終了したときに設計対象部位全体の設計が終了する。あるいは、各検討系列の最適設計の結果を重畳させず、ドア意匠線等との関係の設計結果に留めておき、最後に各検討系列の結果を重畳させてもよい。
全体出力部30は、全体設計の結果を出力部16のディスプレイ等に表示する機能を有する。全体設計の結果が、設計対象部位全体の設計目標条件をすべて満たしていれば、その最適解を出力し、設計支援を終了する。全体設計の結果が設計目標を満たしていないときは、単に「不適合」あるいは「最適解が求まらない」とのコメントだけでなく、その状況を示す図面や寸法を出力するのが好ましい。複数の検討系列を含むときには、どの検討系列において不適合となるのかを示すことが望ましい。例えば、図5の例で、検討系列52で不適合となったときはその旨、及び好ましくは「ヒンジ」又は「チェック」のいずれで不適合とされるのか、またそのときの図面や寸法等を合わせて出力する。
指示取得部32は、全体出力部30あるいは検討系列出力部26の機能により出力されたデータをユーザが見て、その結果行われる指示を受取る機能を有する。具体的には、入力部14を介してユーザが行う入力条件の修正データ等を取得する。図5のデータの流れで説明すると、出力70により表示されたCAD要素データ等をユーザが見て、その内容に応じ、入力50を修正し、各検討系列又は各検討要素についてその修正した入力条件のもとで改めて最適設計を求める指示を行う。そしてこれらの指示を取得して実行した結果を再び出力70に表示する。
例えば、図5の例で、検討系列54のワイヤハーネスのところで不適合が生じたことが出力70に表示されたとする(図2、図3参照)と、ユーザは、入力50において、ワイヤハーネス近傍のドア意匠線を修正し多入力データを入れなおし、検討系列54の部分のみ最適設計のやり直しを指示できる。また、別の例で、検討系列52で不適合となり、より詳しくはチェックのところで不適合であることが出力されるとすれば、チェックに相当する意匠線の修正、あるいはチェックの形状検討を行い、必要な修正データを入力50に与え、チェックの検討要素の部分のみ最適設計のやり直しを指示することができる。したがって、他の検討系列の演算やり直しを行う必要がない。
また、不適合の結果が出力されても、その具体的寸法の差異等が少ないとき、意匠線をそのまま生かすことを選択することもできる。逆に、最適設計が求まったときに、ユーザがそれを見て、入力データを修正してさらによい配置設計等を行うこともできる。このように、人間が介在することで、きめ細かい設計を行うことができ、設計支援装置の有する機能をさらに有効に発揮させることができる。
本発明に係る実施の形態における設計支援装置のブロック図である。 本発明に係る実施の形態における設計支援装置が適用される車両のドア周りにおける各検討要素の配置の様子を示す図である。 図2部分拡大図である。 本発明に係る実施の形態において、ドア周りの配置検討に関する各種検討要素間の相互関係を示す相関図である。 本発明に係る実施の形態において、ドア周りの検討要素について検討系列の分類を行い、データの流れを示す図である。
符号の説明
10 設計支援装置、12 CPU、14 入力部、16 出力部、18 記憶装置、22 検討系列分類部、24 検討系列設計部、26 検討系列出力部、28 全体設計部、30 全体出力部、32 指示取得部、40 ドア、41 ドアの意匠線、42 ヒンジ、44 チェック、45 チェック最外郭輪郭線、46 ワイヤハーネス、47 ワイヤハーネスの最外郭輪郭線、48 シールゴム、50 入力、52,54,56,58 検討系列、70 出力。

Claims (6)

  1. 複数の検討要素を含む設計対象部位について、設計対象部位全体の設計目標条件を含む入力データに基づき、各検討要素の設計パラメータを順次変更して設計対象部位全体の最適設計を求める設計支援装置において、
    他の検討要素との間に検討手順の制約があり他の検討要素の検討結果を用いることで検討手順を進めることができる検討要素と、他の検討要素との間に検討手順の制約がない検討要素とを複数の検討系列に分類する手段であって、相互に検討手順の制約がある複数の検討要素を検討系列単位にまとめ、相互に検討手順の制約がない複数の検討系列に分類する分類手段と、
    分類された各検討系列ごとに、その検討系列を構成する検討要素の設計パラメータを順次変更し、設計対象部位全体に対するその検討系列の最適設計を求める検討系列設計手段と、
    各検討系列の設計結果に基づいて設計対象部位全体の設計を行い、その結果と設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときに、各検討系列ごとの設計結果を出力する全体出力手段と、
    を備えることを特徴とする設計支援装置。
  2. 請求項1に記載の設計支援装置において、
    各検討系列についてその検討系列の最適設計検討が終了するごとに、その設計結果について設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときにその設計結果を出力する系列ごとの出力手段を備えることを特徴とする設計支援装置。
  3. 請求項1に記載の設計支援装置において、
    出力された各検討系列の設計結果に基づいてユーザが行う指示を受取る取得手段を備え、取得した指示に従って設計支援を行うことを特徴とする設計支援装置。
  4. 請求項2記載の設計支援装置において、
    出力された検討系列の設計結果に基づいてユーザが行う指示を受取る取得手段を備え、取得した指示に従って設計支援を行うことを特徴とする設計支援装置。
  5. 複数の検討要素を含む設計対象部位について、設計対象部位全体の設計目標条件を含む入力データに基づき、各検討要素の設計パラメータを順次変更して設計対象部位全体の最適設計を求める設計支援装置であるコンピュータに実行さための設計支援プログラムであって、
    他の検討要素との間に検討手順の制約があり他の検討要素の検討結果を用いることで検討手順を進めることができる検討要素と、他の検討要素との間に検討手順の制約がない検討要素とを複数の検討系列に分類する手段であって、相互に検討手順の制約がある複数の検討要素を検討系列単位にまとめ、相互に検討手順の制約がない複数の検討系列に分類する分類処理手順と、
    分類された各検討系列ごとに、その検討系列を構成する検討要素の設計パラメータを順次変更し、設計対象部位全体に対するその検討系列の最適設計を求める検討系列設計処理手順と、
    各検討系列の設計結果に基づいて設計対象部位全体の設計を行い、その結果と設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときに、各検討系列ごとの設計結果を出力する全体出力処理手順と、
    を実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
  6. 請求項に記載の設計支援プログラムにおいて、
    各検討系列についてその検討系列の最適設計検討が終了するごとに、その設計結果について設計目標条件と比較し、少なくとも設計目標条件を満たさないときにその設計結果を出力する系列ごとの出力処理手順を実行させることを特徴とする設計支援プログラム。
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