JP4287637B2 - 音声符号化装置、音声符号化方法及びプログラム - Google Patents

音声符号化装置、音声符号化方法及びプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声信号を符号化して音声符号化情報を生成しパケット化して伝送する音声符号化装置、音声符号化方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット通信に代表されるパケット通信においては、伝送路においてパケット(又はフレーム)が消失するなどして復号器側で符号化情報を受信できない時に、消失補償(隠蔽)処理を行うのが一般的である(例えば、特許文献1及び特許文献2等参照。)。
【0003】
従来の音声信号伝送システムとして、図9に示すものがある。図9に示すように、従来の音声信号伝送システムは、音声信号送信装置1及び音声信号受信装置10を具備している。
【0004】
音声信号送信装置1は、入力装置2、A/D(アナログ/ディジタル)変換装置3、音声符号化装置4、信号処理装置5、RF変調装置6、送信装置7及びアンテナ8を有している。
【0005】
入力装置2は、音声信号を受け、これを電気信号であるアナログ音声信号に変換し、A/D変換装置3に与える。A/D変換装置3は、入力装置2からのアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換し音声符号化装置4に与える。音声符号化装置4は、A/D変換装置3からのディジタル音声信号を符号化して音声符号化情報を生成し信号処理装置5に与える。信号処理装置5は、音声符号化装置4からの音声符号化情報にチャネル符号化処理、多重化処理、パケット化処理及び送信バッファリング処理等を行った後、その音声符号化情報をRF(Radio Frequency)変調装置6に与える。RF変調装置6は、信号処理装置5からの音声符号化信号を変調して送信装置7に与える。送信装置7は、RF変調装置6からの音声符号化信号をアンテナ8を介して電波(RF信号)として送信する。
【0006】
音声信号受信装置10は、アンテナ9、受信装置11、RF復調装置12、信号処理装置13、音声復号化装置14、D/A(ディジタル/アナログ)変換装置15及び出力装置16を有している。
【0007】
受信装置11は、アンテナ9を介して音声符号化信号である電波(RF信号)を受けてアナログ電気信号である受信音声信号を生成し、これをRF復調装置12に与える。アンテナ9によって受けられた電波(RF信号)は、伝送路において信号の減衰や雑音の重畳がなければ、音声信号送信装置1から送信された電波(RF信号)と全く同じものとなる。
【0008】
RF復調装置12は、受信装置11からの受信音声信号を復調し信号処理装置13に与える。信号処理装置13は、RF復調装置12からの受信音声信号のジッタ吸収バッファリング処理、パケット組みたて処理、多重分離処理及びチャネル復号化処理等を行った後、その受信音声信号を音声復号化装置14に与える。
【0009】
また、信号処理装置13は、パケットが所定の時間内に到着しない場合は、パケット消失が発生したことを音声復号化装置14へ知らせる。音声復号化装置14は、信号処理装置13からの受信音声信号を復号化して復号音声信号を生成し、これをD/A変換装置15に与える。
【0010】
なお、音声復号化装置14は、信号処理装置13からパケット損失情報を受け取った場合は、該当パケットの受信音声信号を受け取れないため、フレーム消失補償処理を行い、音声信号を生成する。D/A変換装置15は、音声復号化装置14からのディジタル復号音声信号をアナログ復号音声信号に変換して出力装置16に与える。出力装置16は、D/A変換装置15からのアナログ復号音声信号を空気の振動に変換し音波として人間の耳に聴こえるように出力する。
【0011】
音声復号化装置14は、音声復号化部56及びフレーム消失補償部57を有している。音声復号化部56は3つの入力端子をもち、1つはフレーム消失補償部57の出力端子に、残りの2つはそれぞれ信号処理装置の2つの出力端子に接続されている。音声復号化部56の出力端子は2つあり一方は、D/A変換装置15に、他方はフレーム消失補償部57に、それぞれ接続されている。フレーム消失補償部57の入力端子と出力端子は、音声復号化部56の出力端子と入力端子にそれぞれ接続されている。フレーム消失補償部57は、音声復号化部56において過去に復号されたパラメータ情報を入力し、受信音声信号のフレームが損失している場合に必要となる音声パラメータを生成して音声復号化部56へ出力する。
【0012】
音声復号化部56は、信号処理装置13の一方の出力端子からフレーム損失信号を受けていない時に、信号処理装置13の他方の出力端子からの受信音声信号に通常の復号化処理を施して復号音声信号を生成する。また、音声復号化部56は、フレーム損失信号を受けている時には、フレーム消失補償部57から入力される音声パラメータを用いて復号処理を行う。フレーム消失補償処理としては、音声符号化方式に応じて様々なものがあり、例えばITU−T勧告G.729などでは復号化アルゴリズムの一部として規定されている。
【0013】
【特許文献1】
特開平09−120297号公報
【特許文献2】
特開平09−190197号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の音声信号伝送システムにおいては、伝送したフレーム(またはパケット)が伝送路上で消失した場合、音声復号化装置14が過去に受信済みの符号化情報を用いてフレーム(又はパケット)の消失補償処理を行う。このとき音声符号化装置4と音声復号化装置14との間で内部状態の同期がとれなくなるため、フレームの消失部分のみならずフレーム消失以降のフレームの復号化処理にパケット消失の影響が伝播して復号音声信号の品質を大きく劣化させる場合があるという問題があった。
【0015】
例えば、音声符号化方式として、ITU−T勧告G.729に示すCELP(Code Excited Linear Prediction)方式を用いる場合には、過去の復号駆動音源信号を用いて音声の符号化及び復号化処理が行われることにより、フレーム消失処理によって符号器と復号器とで異なる駆動音源信号が合成されてしまうとその後しばらくの間において符号器と復号器の内部状態が一致せず、復号音声信号の品質が大きく劣化してしまう場合があるという問題がある。内部状態の中でも、過去に生成した音源信号のバッファである適応符号帳の内容の不一致による品質劣化が顕著である。
【0016】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、フレーム消失部およびフレーム消失の直後の復号音声信号の品質を向上させることができる音声符号化装置、音声符号化方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の音声符号化装置は、入力された音声信号を所定のデータ単位で符号化して符号化データ及び前記符号化データに基づく符号化音源信号を生成する音声信号符号化手段と、符号化される音声信号の消失補償処理用ピッチラグを算出するピッチラグ算出手段と、現在のデータ単位の前記消失補償処理用ピッチラグを表す情報を、一つ過去のデータ単位の前記符号化データとともに送出する送出手段と、を具備する音声符号化装置であって、前記ピッチラグ算出手段は、現在のデータ単位における前記符号化音源信号が、過去の前記符号化音源信号の中で相互相関が最大となる位置までのシフト量を前記消失補償処理用ピッチラグとして決定する、構成を採る。
【0018】
この構成によれば、音声符号化情報とは別に、フレーム消失補償処理で用いるべきピッチラグ情報を伝送するため、音声復号化装置側において、フレーム消失補償処理を行った場合でも、本来の復号音源信号と近い波形を生成できるようなピッチラグ情報をフレーム消失補償処理用ピッチラグとして検出・符号化・伝送することによって、送信側の音源信号と受信側の音源信号との間の誤差を最小限に抑えることが可能となる。
【0019】
なお、上記記載の特徴を有する音声符号化装置であって、フレーム消失補償処理用ピッチラグ情報が間欠的に伝送されることを特徴とする構成を採るようにすれば、フレーム消失補償処理用ピッチラグ情報は必要最低限の頻度またはフレームで伝送させることができるので、ビットレートの増加を極力抑えることを可能とすることもできる。
【0022】
本発明の音声符号化装置は、上記構成において、前記ピッチラグ算出手段が、現在のデータ単位の前記符号化音源信号から、過去に符号化した前記音声信号のピッチ周期の長さを末尾から切り出して得られた終端1ピッチ周期長の信号と、過去の前記符号化音源信号との前記相互相関の演算を行うことにより、前記シフト量を決定する、構成を採る。
【0023】
この構成によれば、フレーム消失補償処理を行っても、復号器側で復号した音源信号におけるフレーム内の最後尾の1ピッチ波形と対応する符号器側の音源信号の波形との間の誤差が小さくなることが保証され、また、ピッチラグの連続性も考慮されるため、高性能なフレーム消失補償処理が可能となる。
【0030】
本発明の移動局装置は、上記音声符号化装置を具備し、基地局装置との間で無線通信を行う構成を採る。
【0031】
この構成によれば、フレーム消失補償処理で用いるべきピッチラグ情報を伝送するため、基地局装置側において、フレーム消失補償処理を行った場合でも、本来の復号音源信号と近い波形を生成できるようなピッチラグ情報をフレーム消失補償処理用ピッチラグとして検出・符号化・伝送することによって、送信側の音源信号と受信側の音源信号との間の誤差を最小限に抑えることが可能となる。
【0034】
本発明の基地局装置は、上記音声符号化装置を具備し、移動局装置との間で無線通信を行う構成を採る。
【0035】
この構成によれば、フレーム消失補償処理で用いるべきピッチラグ情報を伝送するため、移動局装置側において、フレーム消失補償処理を行った場合でも、本来の復号音源信号と近い波形を生成できるようなピッチラグ情報をフレーム消失補償処理用ピッチラグとして検出・符号化・伝送することによって、送信側の音源信号と受信側の音源信号との間の誤差を最小限に抑えることが可能となる。
【0038】
本発明の音声符号化方法は、入力された音声信号を所定のデータ単位で符号化して符号化データ及び前記符号化データに基づく符号化音源信号を生成する音声信号符号化工程と、符号化される音声信号の消失補償処理用ピッチラグを算出するピッチラグ算出工程と、現在のデータ単位の前記消失補償処理用ピッチラグを表す情報を、一つ過去のデータ単位の前記符号化データとともに送出する送出工程と、を具備する音声符号化方法であって、前記ピッチラグ算出工程は、現在のデータ単位における前記符号化音源信号が、過去の前記符号化音源信号の中で相互相関が最大となる位置までのシフト量を前記消失補償処理用ピッチラグとして決定する、ようにした
【0039】
この方法によれば、フレーム消失補償処理で用いるべきピッチラグ情報を伝送するため、音声復号化装置側において、フレーム消失補償処理を行った場合でも、本来の復号音源信号と近い波形を生成できるようなピッチラグ情報をフレーム消失補償処理用ピッチラグとして検出・符号化・伝送することによって、送信側の音源信号と受信側の音源信号との間の誤差を最小限に抑えることが可能となる。また、音声復号化装置において、フレーム消失が発生した際、フレーム消失補償処理用ピッチラグ情報を利用して消失フレームの補償処理ができるので、より精度の良いフレーム消失補償処理が可能となる。
【0040】
本発明のプログラムは、入力された音声信号を所定のデータ単位で符号化して符号化データ及び前記符号化データに基づく符号化音源信号を生成する音声信号符号化工程と、符号化される音声信号の消失補償処理用ピッチラグを算出するピッチラグ算出工程と、現在のデータ単位の前記消失補償処理用ピッチラグを表す情報を、一つ過去のデータ単位の前記符号化データとともに送出する送出工程と、を音声符号化装置に実行させるためのプログラムであって、前記ピッチラグ算出工程は、現在のデータ単位における前記符号化音源信号が、過去の前記符号化音源信号の中で相互相関が最大となる位置までのシフト量を前記消失補償処理用ピッチラグとして決定する、ようにした。
【0041】
このプログラムによれば、フレーム消失補償処理で用いるべきピッチラグ情報を伝送するため、音声復号化装置側において、フレーム消失補償処理を行った場合でも、本来の復号音源信号と近い波形を生成できるようなピッチラグ情報をフレーム消失補償処理用ピッチラグとして検出・符号化・伝送することによって、送信側の音源信号と受信側の音源信号との間の誤差を最小限に抑えることが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、音声符号化装置において、音声信号のフレーム消失補償処理用ピッチラグを算出し、このピッチラグを表す情報を、符号化された音声信号とともに音声復号化装置に伝送することにより、音声復号化装置において、音声信号の消失フレームが発生した際に、その消失フレームの補償処理をフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報に基づいて行うことである。
【0045】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
図1は、本発明の実施の形態1に係る音声信号伝送システムの構成を示すブロック図である。
【0047】
音声信号伝送システムは、音声信号送信装置100及び音声信号受信装置199を具備している。
【0048】
音声信号送信装置100は、入力装置102、A/D変換装置103、音声符号化装置104、信号処理装置105、RF変調装置106、送信装置107及びアンテナ108を有している。A/D変換装置103は入力装置102に接続されている。音声符号化装置104の入力端子はA/D変換装置103の出力端子に接続されている。信号処理装置105の入力端子は、音声符号化装置104の出力端子に接続されている。RF変調装置106の入力端子は信号処理装置105の出力端子に接続されている。送信装置107の入力端子はRF変調装置106の出力端子に接続されている。アンテナ108は、送信装置107の出力端子に接続されている。
【0049】
入力装置102は、音声信号を受けて電気信号であるアナログの音声信号に変換してA/D変換装置103に与える。A/D変換装置103は、入力装置102からのアナログの音声信号をディジタルの音声信号に変換し音声符号化装置104に与える。音声符号化装置104は、A/D変換装置103からのディジタルの音声信号を符号化して音声符号化情報を生成して信号処理装置105に与える。
【0050】
信号処理装置105は、音声符号化装置104からの音声符号化情報にチャネル符号化処理、パケット化処理および送信バッファ処理を行って音声符号化情報をRF変調装置106に与える。RF変調装置106は、信号処理装置105からの音声符号化信号を変調して送信装置107に与える。送信装置107は、RF変調装置106からの音声符号化信号をアンテナ108を介して音声符号化情報を電波(RF信号)として送信する。
【0051】
音声信号送信装置100においては、入力されるディジタルの音声信号に対して数十msのフレーム単位で処理が行われ、1フレーム又は数フレームの符号化データを1つのパケットに入れこのパケットがパケット網に送出される。本明細書では、伝送遅延を最小限にするために、1フレームを1パケットで伝送することを想定している。したがって、パケット損失はフレーム消失に相当する。
【0052】
なお、本発明はパケット交換網に限らず、回線交換網にも適用可能で、その場合は、パケット化処理、ジッタ吸収バッファリング処理、パケット組みたて処理は不要である。
【0053】
音声信号受信装置199は、アンテナ110、受信装置111、RF復調装置112、信号処理装置113、音声復号化装置114、D/A変換装置115及び出力装置116を有している。受信装置111の入力端子は、アンテナ110に接続されている。RF復調装置112の入力端子は、受信装置111の出力端子に接続されている。信号処理装置113の入力端子は、RF復調装置112の出力端子に接続されている。音声復号化装置114の2つの入力端子は、信号処理装置113の2つの出力端子に一対一接続されている。D/A変換装置115の入力端子は、音声復号化装置114の出力端子に接続されている。出力装置116の入力端子は、D/A変換装置115の出力端子に接続されている。
【0054】
受信装置111は、アンテナ110を介して音声符号化情報である電波(RF信号)を受けてアナログの電気信号である受信音声符号化信号を生成してRF復調装置112に与える。電波(RF信号)は、伝送路において信号の減衰や雑音の重畳がなければ音声信号送信装置100から送信された電波(RF信号)と全く同じものとなる。RF復調装置112は、受信装置111からの受信音声符号化信号を復調し信号処理装置113に与える。
【0055】
信号処理装置113は、RF復調装置112からの受信音声符号化信号のジッタ吸収バッファリング処理、パケット組みたて処理、パケット消失検出処理、多重分離処理及びチャネル復号化処理を行って符号化音声情報とパケット消失情報とをそれぞれ音声復号化装置114に与える。音声復号化装置114は、信号処理装置113からの符号化音声情報を復号化して復号音声信号を生成してD/A変換装置115に与える。D/A変換装置115は、音声復号化装置114からのディジタルの復号音声信号をアナログの復号音声信号に変換して出力装置116に与える。出力装置116は、D/A変換装置115からのアナログの復号音声信号を空気の振動に変換し音波として人間の耳に聴こえるように出力する。
【0056】
次に、音声符号化装置104について図1、図2および図4を参照して詳細に説明する。図2は音声符号化装置104の構成を示すブロック図である。図4は、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部を示すブロック図である。
【0057】
図1に示すように、音声符号化装置104は、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151、多重化部152、音声符号化部153及び1フレーム遅延部154を有している。音声符号化部153の入力端子は、A/D変換装置103の出力端子に接続されている。フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151の入力端子は、音声符号化部153の2つの出力端子のうちの一方に接続されている。1フレーム遅延部154の入力端子は音声符号化部153の2つの出力端子のうちのもう一方に接続されている。多重化部152は、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151及び1フレーム遅延部154の出力端子と信号処理装置105の入力端子との間に接続されている。
【0058】
音声符号化部153は、A/D変換装置103から入力したディジタル音声信号の符号化処理を行い、符号化パラメータ情報を1フレーム遅延部154へ出力する。同時に、音声符号化部153は、後述するピッチパラメータ(量子化ピッチ周期)と適応符号帳に保持されている音源信号とをフレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151へ出力する。フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151は、ピッチパラメータである量子化ピッチ周期情報と過去の音源信号系列と現フレームにおける音源信号とを用いて、フレーム消失補償処理で用いるべきピッチラグを検出・符号化し、多重化部152へ出力する。
【0059】
なお、フレーム消失補償処理用ピッチラグPcは、前フレームの末尾2ピッチ周期長の波形を用いて、現フレームの最後尾の音源信号との相互相関を最大化することによって得られるシフト量(S+L、Lはフレーム長)と、前フレーム末尾におけるピッチ周期(P')を用いて決定したそのシフト量の間(S+L)に存在すべきピッチ周期の数Npと、を用いて決定される。具体的には、Np=INT(0.5+(S+L)/P')、Pc=(S+L)/Np、と表すことができる。(式2および図7参照)
【0060】
したがって、1フレームが複数のサブフレームに分割されている場合(あるいは1パケットに複数のフレームがパケット化されている場合)は、前フレーム(またはパケット)における最後のサブフレーム(またはフレーム)の末尾から2ピッチ周期長の音源信号波形およびピッチ周期と、現フレーム(またはパケット)における最後のサブフレーム(またはフレーム)末尾から1ピッチ周期長の音源信号と、をそれぞれ用いてフレーム消失補償処理用ピッチラグを算出・符号化する。なお、2ピッチ周期長を用いるのは(前フレームの末尾ではなく)現フレームの末尾としても良い。また、2ピッチ周期長を用いずに1ピッチ周期長の波形を巡回させてシフト量を求める方法も考えられる。フレーム消失補償処理用ピッチラグの符号化方法については特に限定しないが、一般的なピッチ符号化法を用いても良いし、音声符号化情報の一パラメータとして伝送するピッチ周期からの差分を利用した符号化方法を用いてもよい。
【0061】
また、前記相互相関を最大化しても相関値が低いような場合は、フレーム消失補償処理用のピッチラグ情報を伝送する代わりに、周期性が低いことを知らせる符号を伝送するようにしても良い。
【0062】
なお、音声符号化情報に含まれるピッチ情報と、フレーム消失補償処理用ピッチラグ情報とが、まったく同じピッチ周期を示す場合は、その旨を別途知らせる情報を伝送することによってフレーム消失補償処理用のピッチラグの符号化・伝送を省略することも可能である。
【0063】
多重化部152は、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151によって符号化された現フレームのフレーム消失補償処理に用いるべきピッチラグ情報を、1フレーム遅延部154から出力される前フレームにおける音声符号化情報と多重化して、信号処理装置105へ出力する。この多重化処理は、ごく普通に前記2種類の符号化情報を多重化する処理であっても良いし、あるいは、音声符号化情報の中でも重要度の低い部分をフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報に置き換えるような処理でも良い。
【0064】
次に、音声符号化部153について、図2を用いてより詳細に説明する。音声符号化部153は、図2に示されるように、前処理部201、線形予測分析器202、LPC量子化器203、聴覚重みフィルタ204、聴覚重みフィルタ205、LPC合成フィルタ206、加算器207、適応符号帳208、乗算器209、固定符号帳210、乗算器211、利得量子化器212、加算器213、音源パラメータ決定部214および符号化部215とを有している。適応符号帳208、固定符号帳210及び利得量子化器212によって音源符号化部が構成され、この音源符号化部によってLPC合成フィルタ206が駆動される。
【0065】
前処理部201は、A/D変換装置103からディジタル音声信号を入力し、背景雑音抑圧処理やプリエンファシス処理のように音声の品質を改善するための処理やDC成分をカットするためのハイパスフィルタ処理などを行って線形予測分析器202と聴覚重みフィルタ204とに出力する。線形予測分析器202は、前処理部201から入力した前処理後のディジタル音声信号の線形予測分析を行って線形予測係数を算出し、LPC量子化器203と聴覚重みフィルタ204と聴覚重みフィルタ205とにそれぞれ出力する。
【0066】
LPC量子化器203は、線形予測分析器202から入力した線形予測係数の量子化・符号化処理を行い、量子化した線形予測係数をLPC合成フィルタ206に出力するとともに符号化結果をパラメータLとして出力する。パラメータLは符号化部215に入力され、他の符号化音源パラメータとともにまとめて符号化(ビットストリーム化)される。聴覚重みフィルタ204と聴覚重みフィルタ205は、線形予測分析器202によって算出された線形予測係数を用いたARMA型のディジタルフィルタで、後述する音声符号化部による量子化誤差に対して人間の聴覚特性に合わせた重み付けをするためのものであり、2つの聴覚重みフィルタは同じフィルタ特性を有する。
【0067】
聴覚重みフィルタ204は、前処理部201から前処理後のディジタル音声信号を入力し、聴覚重み付けをするARMAフィルタ処理を行って加算器213へ出力する。聴覚重みフィルタ205は、LPC合成フィルタ206によって合成されたディジタル音声信号を入力し、204と同じ聴覚重み付けをするARMAフィルタ処理を行って加算器213へ出力する。LPC合成フィルタ206は、LPC量子化器203によって量子化された線形予測係数を用いて構成されるAR型のディジタルフィルタであり、加算器207から入力した音源信号を用いて合成音声信号を生成し、聴覚重みフィルタ205へ出力する。
【0068】
加算器207は、適応符号帳208から乗算器209を介して入力した適応符号帳ベクトルと、固定符号帳210から乗算器211を介して入力した固定符号帳ベクトルとのベクトル加算を行って、音源ベクトルを生成し、LPC合成フィルタ206へ出力する。また、生成した音源ベクトルは、適応符号帳208へフィードバックされて、適応符号帳208の内容が更新される。更新前の適応符号帳の音源信号バッファ(前フレーム以前の符号化音源信号)と現フレームの符号化音源信号は、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151へ出力される。
【0069】
適応符号帳208は、加算器207によって過去に生成された音源ベクトルを蓄積・保持しているメモリであり、加算器207から出力された音源ベクトルによって逐次更新される。また、適応符符号帳208は、適正な位置からベクトルを切り出して乗算器209へ出力する。有声信号の場合、音源信号が周期性を有することから、過去に生成した音源信号を利用して効率的に音源信号を符号化することができることから、このような適応符号帳が一般に用いられる。適応符号帳ベクトルの切りだし位置はピッチパラメータPによって決定される。
【0070】
ピッチパラメータPは、音源パラメータ決定部によって決定される。固定符号帳は、雑音系列や少数のパルスの組み合わせなどによって任意のベクトルを生成するもので、予め定められた数のベクトルを格納もしくは生成できるようになっており、各ベクトルには固有の番号が振られており、その番号を指定することで対応する形状の固定符号帳ベクトルが生成される。番号は固定符号帳インデックスCとして、音源パラメータ決定部214で決定される。なお、図2では示していないが、固定符号帳は複数のチャンネルや複数のサブセットから構成されていたり、固定符号帳ベクトルに対してピッチ周期化処理が行われたりすることが一般的である。
【0071】
乗算器209は、利得量子化器212によって量子化された適応符号帳利得(ピッチ利得)を適応符号帳208から出力されたベクトルに乗じて加算器207へ出力する。乗算器211は、利得量子化器212によって量子化された固定符号帳利得を固定符号帳210から出力されたベクトルに乗じて加算器207へ出力する。
【0072】
利得量子化器212は、音源利得パラメータGで示される量子化適応符号帳利得および量子化固定符号帳利得をそれぞれ乗算器209および211へ出力する。音源利得パラメータGは音源パラメータ決定部214で決定される。音源パラメータ決定部214は、加算器213から出力される、聴覚重みフィルタ204によって聴覚重み付けされた入力音声信号と聴覚重みフィルタ205によって聴覚重み付けされたLPC合成フィルタ206の合成音声信号との出力の誤差を最小化するように、適応符号帳パラメータPと固定符号帳パラメータCと利得パラメータGを決定する。
【0073】
加算器213は、聴覚重みフィルタ205からの出力ベクトルと聴覚重みフィルタ204からの出力ベクトルとの差分ベクトルを算出して音源パラメータ決定部214へ出力する。音源パラメータ決定部によって決定された適応符号帳パラメータPと固定符号帳パラメータCと利得符号帳パラメータGと、LPC量子化器によって符号化された線形予測パラメータLとは、符号化部215により一括して一つの符号としてまとめられ(ビットストリーム化され)、1フレーム遅延部154へ出力される。1フレーム遅延部154は、符号化部215より入力した音声符号化情報を1フレームの時間だけ保持した後、多重化部152へ出力する。
【0074】
次に、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151の動作について、図4および図7を参照してより詳細に説明する。図4に示す通り、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151は、1ピッチ波形抽出部401、相互相関最大化位置探索部402、ピッチ数算出部403、ピッチ周期算出部404、およびピッチラグ符号化部405とから構成される。
【0075】
1ピッチ波形抽出部401は、現フレームにおける符号化音源信号から、末尾から前フレームにおけるピッチ周期P'の長さを切り出し、これを現フレームにおける音源信号の1ピッチ波形として相互相関最大化位置探索部402へ出力する。
【0076】
相互相関最大化位置探索部402は、前フレームにおける音源信号と、前記1ピッチ波形抽出部401によって決定された現フレームにおける音源信号の1ピッチ波形との相互相関を位置をずらしながら算出する。ここで、現フレームにおける音源信号の1ピッチ波形を XC[i], i=0,…P'-1 とし、前フレームの音源信号をXC[i], i=-1,-2,…,-2P'とすると、相互相関関数R[n] は、式(1)のように表される。
【0077】
【数1】
Figure 0004287637
nの範囲は、0≦n<P' とし、現フレームの末尾から1ピッチ周期長の間とする。R[n]が最大となるnをピッチ数算出部403へ出力する(図7におけるS)。なお、相互相関の値を閾値によってチェックし、閾値以下である場合は相関が低いと判断して前フレームから現フレームにかけてのピッチ周期性はないという判定結果を出力するようにしても良い。なお、このような閾値処理を行う場合は、閾値の設定時に(式1)をXC[i]のエネルギで正規化したものを利用する。また、ピッチ数算出部403へ出力するSは、整数精度ではなく分数精度としても良い。分数精度とする場合は、R[n]を最大とするnの近傍のR[n]を所望の精度の補間関数によって補間し、補完したR[n]を最大とする補間点をSとしてピッチ数算出部403へ出力する。
【0078】
ピッチ数算出部403は、相互相関最大化位置探索部402からの出力Sと、ピッチP'とを用い、(式2)によって前フレームの最後のピッチ波形から現フレームの最後部のピッチ波形までの間にピッチ波形がいくつ存在するか(何ピッチ分の長さか)を計算する。
【0079】
【数2】
Figure 0004287637
ここで、int[X] はX以下の最大の整数を表す演算子である。(式2)で算出されたピッチ数Npを用いて、(式3)のようにフレーム消失補償処理用ピッチラグPcを算出する。
【0080】
【数3】
Figure 0004287637
このように、フレーム消失補償処理用ピッチラグは、過去に送出された前記音声信号の単位ブロック内の終端におけるピッチ周期と、前記ブロック内の符号化音源信号と、これから送出しようとする単位ブロック内の符号化音源信号の終端1ピッチ長の波形と、を用いて算出されるものであり、現フレーム(またはパケット)における音源波形を用いずに求めたピッチ周期を表すものである。このフレーム補償処理用ピッチラグは、換言すると、現フレーム(またはパケット)の終端1ピッチ周期長の波形を除き、現フレーム(またはパケット)における音源波形を用いずに求めたピッチ周期を表すものである。
【0081】
なお、PcとP'とを比較し、差が所定の閾値より大きい場合(例えばP'±15%の範囲にPcがない場合など)には、ピッチラグの変化が大きすぎるのでフレーム消失補償処理用ピッチラグとして適切でないと判断し、P'をPcの代わりに出力したり、適切なピッチラグが見つからなかったことをピッチラグ符号化部405へ出力したりするようにしても良い。また、現フレームの終端1ピッチ波形を切り出す際に用いるピッチ周期は、前フレームのピッチ周期P'ではなく現フレームのピッチ周期Pを用いても良い。
【0082】
最後にフレーム消失補償処理用ピッチラグPcをピッチラグ符号化部405で符号化して多重化部152へ出力する。Pcの符号化は、一般的なピッチの量子化・符号化手法を用いる。多重化する音声符号化情報に含まれるピッチ情報からの差分量子化などを用いて効率的な符号化を行うことも可能である。また、ピッチラグPcではなく相互相関関数R[n]を最大化するシフト量Sを符号化・伝送し、復号器側でPcを計算する構成も可能である。なお、相互相関最大化位置探索部402が、相関が低いと判断した場合や、ピッチ周期算出部が適切なピッチが求められないと判断した場合は、有声性が低いフレームであることを示す特別な符号を出力するようにしても良い。
【0083】
次に、音声復号化装置114について図1、図3、図8を参照して詳細に説明する。図3は音声復号化装置114の構成を示すブロック図である。図8はフレーム消失補償処理の模式図である。
【0084】
図1に示すように、音声復号化装置114は、多重化情報離部155、音声復号化部156、1フレーム遅延部157、フレーム消失補償部158を有している。
【0085】
多重化情報分離部155の入力端子は信号処理装置113の2つの出力端子の一方に接続されている。音声復号化部156は3つの入力端子を持ち、一つは多重化情報分離部155の1つの出力端子に、一つは信号処理装置113の1つの出力端子に、一つはフレーム消失補償部158に、それぞれ接続されている。また、音声符号化部156は2つの出力端子をもち、一方はフレーム消失補償部158の2つの入力端子の一方に接続されており、他方はD/A変換装置115へ接続されている。1フレーム遅延部157の入力端子は、多重化情報分離部155の出力端子の一つに接続されている。フレーム消失補償部158は2つの入力端子をもち、一方は1フレーム遅延部157の出力端子に接続されており、他方は音声復号化部156の1つの出力端子に接続されている。
【0086】
多重化情報分離部155は、信号処理装置113から入力した多重化された符号化情報から、フレーム消失補償処理用ピッチラグ情報と音声符号化情報とを分離し、フレーム消失補償処理用ピッチラグ情報を1フレーム遅延部157へ、音声符号化情報を音声復号化部156に、それぞれ出力する。また、信号処理装置113は、フレーム消失情報を音声復号化部156へ出力する。音声復号化部156は、多重化情報分離部155から入力した音声符号化情報を用いて復号処理を行い、復号音声信号をD/A変換装置115へ出力する。また、フレーム消失補償処理において更新が必要なパラメータをフレーム消失補償部158へ出力する。
【0087】
なお、信号処理装置113から入力されたフレーム消失補償情報が「現在のフレームは消失している」ことを示す場合は、多重化情報分離部155からの情報が入力されないので、フレーム消失補償部158から入力されるパラメータ情報を用いて音声信号を生成し、D/A変換装置115へ出力する。このとき、フレーム消失補償処理に必要なパラメータはフレーム消失補償部158へ出力される。
【0088】
1フレーム遅延部157は、多重化情報分離部155より入力したフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報を1フレーム分の時間だけ保持してからフレーム消失補償部158へ出力する。フレーム消失補償部158は、1フレーム遅延部157から入力した、現フレーム(1フレーム前に送られてきているフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報は、1フレーム前において1フレーム先のフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報なので、現フレームのフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報である)におけるフレーム消失補償用ピッチラグ情報を入力し、このピッチラグを用いてフレーム消失補償処理を行う。
【0089】
フレーム消失補償処理は、1フレーム遅延部157から入力した現フレームのフレーム消失補償処理用ピッチラグと、音声復号化部156から入力した前フレームまでに復号している音声符号化パラメータとを用いて行われる。
【0090】
次に、音声復号化部156について、図3を参照してより詳細に説明する。音声復号化部156は、図3に示されるように、パラメータ復号部301、利得復号器302、切り替えスイッチ303、適応符号帳304、固定符号帳305、LPC復号器306、乗算器307、乗算器308、加算器309、LPC合成フィルタ310および後処理部311を有する。
【0091】
パラメータ復号部301の入力端子は多重化情報分離部155の出力端子に接続している。利得復号器302の入力端子はパラメータ復号部301の出力端子の一つに接続している。LPC復号器306の入力端子はパラメータ復号部301の出力端子の一つに接続している。切替スイッチ303の入力端子はパラメータ復号部301の出力端子と利得復号器の出力端子とLPC復号器306の出力端子とフレーム消失補償部の出力端子にそれぞれ接続している。
【0092】
また、切替スイッチ303のフレーム消失情報を受信する端子が、信号処理装置113に接続されている。適応符号帳304の入力端子は、スイッチ303の出力端子と加算器309の出力端子に接続している。固定符号帳305の入力端子は、切り替えスイッチ303の出力端子に接続している。乗算器307の2つの入力端子は、一方が適応符号帳304の出力端子に、他方が切替スイッチ303の出力端子にそれぞれ接続している。
【0093】
乗算器308の2つの入力端子は、一方が固定符号帳305に、他方が切り替えスイッチ303の出力端子に、それぞれ接続している。加算器309の2つの入力端子は、一方が乗算器307の出力端子に、他方が乗算器308の出力端子に、それぞれ接続している。LPC合成フィルタ310の2つの入力端子は、一方が加算器309に、他方が切り替えスイッチ303に、それぞれ接続している。後処理部311の入力端子は、LPC合成フィルタ310の出力端子に接続しており、ディジタル復号音声信号をD/A変換装置115へ出力する。
【0094】
パラメータ復号部301は、多重化情報分離部155から入力した音声符号化情報(ビットストリーム)から音声符号化パラメータ(ピッチ(適応符号帳)パラメータP、固定符号帳パラメータC、線形予測パラメータL、利得パラメータG)を復号し、利得パラメータGを利得復号器302へ、線形予測係数パラメータLをLPC復号器306へ、その他のパラメータを切り替えスイッチ303へそれぞれ出力する。利得復号器302は、パラメータ復号部301から入力した利得パラメータGから適応符号帳利得Gpと固定符号帳利得Gcをそれぞれ復号し、切替スイッチ303へ出力する。
【0095】
LPC復号器306は、パラメータ復号部301から入力した線形予測係数パラメータLから復号量子化線形予測係数αを復号し、切り替えスイッチ303へ出力する。切り替えスイッチ303は、パラメータ復号器301、利得復号器302およびLPC復号器306から入力されるパラメータ群と、フレーム消失補償部158から入力されるパラメータ群との切替を行うためのスイッチで、信号処理装置113から受信したフレーム消失情報が「現フレームは消失フレームである」を示す場合にはフレーム消失補償処理部158が生成したパラメータ側にスイッチが切り替わり、それ以外の場合はパラメータ復号部301、利得復号器302およびLPC復号器306から出力されるバラメータ側にスイッチが接続される。
【0096】
切り替えスイッチ303は、適応符号帳パラメータ(ピッチ)PまたはP'を適応符号帳304へ、適応符号帳利得GpまたはGp'を乗算器307へ、固定符号帳パラメータCまたはC'を固定符号帳305へ、固定符号帳利得GcまたはGc'を乗算器308へ、復号量子化線形予測係数αまたはα'をLPC合成フィルタ310へ、それぞれ出力する。また、切り替えスイッチ303は、適応符号帳304、固定符号帳305、乗算器307、乗算器308、LPC合成フィルタ310へ出力した各パラメータをフレーム消失補償部158にも同時に出力する。
【0097】
適応符号帳304は、過去に生成された音源信号をバッファリングしており、加算器309から最新の音源信号が入力されるたびに更新される。適応符号帳304のバッファリングしている信号長は、最大ピッチ周期長+フレーム長以上である。切替スイッチ303から入力した適応符号帳パラメータ(ピッチ)PまたはP'によって指定される位置から適応符号帳ベクトルを切り出して乗算器307へ出力する。
【0098】
乗算器307は、適応符号帳304から出力された適応符号ベクトルに、切替スイッチ303から入力した適応符号帳利得GpまたはGp'を乗じて加算器309へ出力する。固定符号帳305は、切替スイッチ303から入力した固定符号帳パラメータCまたはC'によって指定される固定符号帳ベクトルを生成し、乗算器308へ出力する。乗算器308は、固定符号帳305から入力した固定符号帳ベクトルに、切り替えスイッチ303から入力した固定符号帳利得GcまたはGc'を乗じて加算器309へ出力する。
【0099】
加算器309は、乗算器307から入力した適応符号帳ベクトルと、乗算器308から入力した固定符号帳ベクトルとを加算し、LPC合成フィルタ310および適応符号帳304へ出力する。LPC復号器306は、パラメータ復号器301によって復号された線形予測パラメータLから復号量子化線形予測係数αを切り替えスイッチ303に出力する。LPC合成フィルタ310は、切替スイッチ303から入力した復号量子化線形予測係数αまたはα'によって構成されるAR型ディジタルフィルタを、加算器309より入力する音源信号によって駆動し、合成音声信号を後処理部311へ出力する。後処理部311は、音声信号の主観品質を改善するためのホルマント強調ポストフィルタ処理、ピッチ強調ポストフィルタ処理、傾斜補正ポストフィルタ処理、および、背景雑音信号の主観品質を改善するための雑音後処理、等を行い、ディジタル復号音声信号をD/A変換装置115へ出力する。
【0100】
次に、フレーム消失補償部158について、図3を参照しながら詳細を説明する。フレーム消失補償部158は、パラメータバッファ312、およびパラメータ生成部313を有する。
【0101】
パラメータバッファ312の入力端子は、音声復号化部156内の切り替えスイッチ303に接続されている。パラメータ生成部313の6つの入力端子は、5つがパラメータバッファ312の5つの出力端子に接続されている。
【0102】
パラメータバッファは、過去に音声復号化部156において、復号音声を生成するために用いられた各種の音声符号化パラメータを記憶しておくバッファであり、復号した適応符号帳パラメータ(ピッチ)P、雑音符号帳パラメータC、適応符号帳利得Gp、固定符号帳利得Gc、復号量子化線形予測係数αが音声符号化部156から入力される。また消失フレームにおいては、パラメータ生成部によって生成されたパラメータ(適応符号帳パラメータ(ピッチ)P'、固定符号帳パラメータC'、適応符号帳利得Gp'、固定符号帳利得Gc'、復号量子化線形予測係数α')が入力される。バッファリングされている各種パラメータは、パラメータ生成部313へ出力され、消失フレームにおける各種パラメータを生成する際に使用される。
【0103】
パラメータ生成部313は、1フレーム遅延部157から入力したフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報Pcと、パラメータバッファ312から入力した前フレームにおける各種復号パラメータを用いて、消失したフレームの音源パラメータを生成する。例えば、1フレーム遅延部157から入力した情報が、「現フレームはピッチ周期性を有さないフレームである」ことを示しているような場合は、適応符号帳利得Gp'を0.0とし、ランダムに生成した固定符号帳パラメータC'と前フレームにおいて使用した固定符号帳利得を減衰させた値をGc'として切替スイッチ303へ出力する。反対に、ピッチ周期算出器314から入力した情報がフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報を示している場合は、ピッチパラメータをPcに設定し、適応符号帳利得Gp'を前フレームで復号した適応符号帳利得GpやGpを減衰した値(例えば0.9倍した値)や過去に復号したGpの平均的な値などに設定し、固定符号帳利得Gc'を0.0に設定して、切り替えスイッチ303へそれぞれ出力する。
【0104】
なお、「現フレームでは適切なピッチラグが求められなかった」ことを示す情報が1フレーム遅延部157から入力されているにもかかわらず、別途行われた有声性判定結果が有声フレームであることを示しているような場合は、パラメータバッファ312から入力した前フレームのピッチ周期P'をフレーム消失補償処理に用いるようにするなどする。なお、復号量子化線形予測係数α'としては、前フレームにおける復号量子化線形予測係数を繰り返して使用したり、帯域幅を拡張してスペクトル特性を平坦化したものを使用したりする。
【0105】
なお、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号器151から出力される情報が前記シフト量Sである場合は、前記ピッチ数算出部403およびピッチ周期算出部404と同様の処理を行ってフレーム消失補償用のピッチラグPcを算出する。この場合、パラメータ生成部313は適応符合帳304から音源信号を入力する構成となる。
【0106】
復号音源信号のフレーム消失補償処理は、Pcが伝送されている場合は、Pcのみを用いて図8のC,Dの様に行う。即ち、通常の適応符号ベクトルの復号と同様にして、ピッチラグPcを用いて音源信号を適応符号帳から生成する(▲2▼)。ただし、この場合、適応符号帳の末尾Sの区間は必ずしも復号フレームの末尾1ピッチ波形との相関が高いことが補償されていないため、例えば適応符号帳の末尾Sの区間にピッチピークが存在した場合に、そのピッチピーク位置と復号フレームの末尾1ピッチ波形におけるピッチピーク位置とが微妙にずれる可能性がある。これを避けるために、適応符号帳の末尾Sの区間は一旦ゼロクリアして、この区間からフレーム消失補償処理(音源復号処理)を行うことも考えられる。また、フレーム消失補償処理用ピッチラグとしてシフト量Sを伝送している場合は、図8のAのように、復号フレーム終端1ピッチ周期をまずシフト量(L+S)を用いて生成し、この1ピッチ周期波形を用いて時間軸を遡る方向に周期化して音源波形を生成する(図8のB)ことによってフレーム消失補償処理を行うことも可能である。この場合、前フレームとの連続性を保つためにA,Bのようにして生成した音源信号▲1▼とC,Dのようにして生成した音源信号▲2▼とを三角窓などを用いて重ね合わせる(オーバーラップ・アッド)方法が考えられる。
【0107】
次に、音声符号化装置104および音声復号化装置114の動作について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、音声符号化装置104の動作を説明するためのフローチャートであり、図6は、音声復号化装置114の動作を説明するためのフローチャートである。
【0108】
図5に示すように、音声符号化装置104は、まずステップST501において、音声符号化部153により1フレーム分のCELP音声符号化処理を行う。次に、音声符号化装置104は、ステップST502において、ステップST501にて得られた音声符号化情報を次のフレームの処理が終わるまで保存する。
【0109】
次に、音声符号化装置104は、ステップST503において、フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部151により、フレーム消失補償処理用ピッチラグの検出および符号化処理を行う。
【0110】
次に、音声符号化装置104は、ステップST504において、前フレームのステップST502にて保存された音声符号化情報(前フレームの音声符号化情報)を取り出す。
【0111】
次に、音声符号化装置104は、ステップST505において、ステップST503にて検出されたピッチピーク位置情報と、取り出された前フレームの音声符号化情報との多重化を行い、音声符号化装置104の出力として出力する。
【0112】
音声符号化装置104は、上記ステップST501〜ステップST505の一連の符号化処理を繰り返す。音声符号化装置104では、上述したステップST501〜ステップST505の処理手順を実行するためのプログラムに基づいて音声復号化処理を実行する。
【0113】
続いて音声復号化装置114の動作を説明する。図6において、音声復号化装置114は、まず、ステップST510において、信号処理装置113にて現フレームが消失しているかどうかを判定する。消失していない場合はステップST511に進み、消失している場合はステップST514に進む。
【0114】
次に、音声復号化装置114は、フレーム消失していない場合は、ステップST511において、多重化情報分離部155が受信した符号化情報からフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報と音声符号化情報とを分離する。
【0115】
続いて、音声復号化装置114は、ステップST512において、音声復号化部156内のパラメータ復号部301によって、音声符号化情報から音声符号化パラメータを復号する。次に、音声復号化装置114は、ステップST513において、音声復号化部156の残りの部分が、復号された音声符号化パラメータから音声信号を再合成する処理を行い、復号音声信号をD/A変換装置115へ出力する。
【0116】
フレームが消失している場合は、ステップST514において、フレーム消失補償に用いる音声パラメータの生成が行われる。具体的には、現フレーム(消失フレーム)がピッチ周期性を有するフレームかどうかをチェックした後(ピッチ周期性があるかないかに関する情報は受信したフレーム消失補償処理用ピッチラグ情報に含まれている場合はそれを利用し、含まれていない場合は例えばITU-T勧告G.729のフレーム消失補償処理と同様な方法で判定すれば良い)、現フレームがピッチ周期性を有するフレームであると判断された場合は、固定符号帳利得をゼロとし、適応符号帳のみを用いて音声信号を生成する。このとき用いるピッチ周期(適応符号帳パラメータ)は、受信したフレーム消失補償処理用ピッチラグを用いる。現フレームがピッチ周期性をもたないフレームであると判断された場合は、適応符号帳利得をゼロとし、固定符号帳のみで音声信号を生成する。固定符号帳パラメータはランダムに決定する。線形予測係数については、現在フレームのピッチ周期性の有無に関らず、前フレームのものを繰り返し利用するか、帯域幅拡張を行いながら次第に白色化したものを用いる。
【0117】
音声復号化装置114は、最後に、ステップST515において、パラメータバッファ312の内容を更新して、1フレームの復号処理を終了する。音声復号化装置114は、上記ステップST510〜ステップST515の一連の復号処理を繰り返す。音声復号化装置114では、上述したステップST510〜ステップST515の処理手順を実行するためのプログラムに基づいて音声復号化処理を実行する。
【0118】
上記説明したように、本実施の形態によれば、フレーム消失補償処理用のピッチラグ情報を追加して伝送することにより、精度良いフレーム消失補償処理が可能となるとともに、消失フレーム後の誤り伝播の影響を軽減することができる。
【0119】
なお、上述した音声符号化装置104及び音声復号化装置114は、その両方又は一方が移動局装置及び又は基地局装置に設けられるような構成を採ることもできる。
【0120】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フレーム消失補償処理用のピッチラグ情報を伝送するので、消失フレームおよびフレーム消失直後の復号音声品質の劣化を改善することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る音声信号送信装置および音声信号受信装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態に係る音声符号化装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態に係る音声復号化装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態に係るフレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部のブロック図
【図5】本発明の実施の形態に係る音声符号化処理手順を示すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態に係る音声復号化処理手順を示すフローチャート
【図7】フレーム消失補償処理用ピッチラグを求める方法の一例を示す模式図
【図8】フレーム消失補償処理手順の一例を示す模式図
【図9】従来の音声信号伝送システムを示すブロック図
【符号の説明】
100 音声信号送信装置
199 音声信号受信装置
102 入力装置
103 A/D変換装置
104 音声符号化装置
105,113 信号処理装置
106 RF変調装置
107 送信装置
108,110 アンテナ
111 受信装置
112 RF復調装置
114 音声復号化装置
115 D/A変換装置
116 出力装置
151 フレーム消失補償処理用ピッチラグ検出・符号化部
152 多重化部
153 音声符号化部
154,157 1フレーム遅延部
155 多重化情報分離部
156 音声復号化部
158 フレーム消失補償部
202 線形予測分析部
203 LPC量子化器
206 LPC合成フィルタ
208 適応符号帳
210 固定符号帳
212 利得量子化器
301 パラメータ復号部
302 利得復号器
306 LPC復号器
303 スイッチ
312 パラメータバッファ
313 パラメータ生成部
401 1ピッチ波形抽出部
402 相互相関最大化位置探索部
403 ピッチ数算出部
404 ピッチ周期算出部
405 ピッチラグ符号化部

Claims (6)

  1. 入力された音声信号を所定のデータ単位で符号化して符号化データ及び前記符号化データに基づく符号化音源信号を生成する音声信号符号化手段と、
    符号化される音声信号の消失補償処理用ピッチラグを算出するピッチラグ算出手段と、
    現在のデータ単位の前記消失補償処理用ピッチラグを表す情報を、一つ過去のデータ単位の前記符号化データとともに送出する送出手段と、
    を具備する音声符号化装置であって、
    前記ピッチラグ算出手段は、
    現在のデータ単位における前記符号化音源信号が、過去の前記符号化音源信号の中で相互相関が最大となる位置までのシフト量を前記消失補償処理用ピッチラグとして決定する、
    音声符号化装置。
  2. 前記ピッチラグ算出手段は、
    現在のデータ単位の前記符号化音源信号から、過去に符号化した前記音声信号のピッチ周期の長さを末尾から切り出して得られた終端1ピッチ周期長の信号と、過去の前記符号化音源信号との前記相互相関の演算を行うことにより、前記シフト量を決定する、
    請求項1記載の音声符号化装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の音声符号化装置を具備し、基地局装置との間で無線通信を行う移動局装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の音声符号化装置を具備し、移動局装置との間で無線通信を行う基地局装置。
  5. 入力された音声信号を所定のデータ単位で符号化して符号化データ及び前記符号化データに基づく符号化音源信号を生成する音声信号符号化工程と、
    符号化される音声信号の消失補償処理用ピッチラグを算出するピッチラグ算出工程と、
    現在のデータ単位の前記消失補償処理用ピッチラグを表す情報を、一つ過去のデータ単位の前記符号化データとともに送出する送出工程と、
    を具備する音声符号化方法であって、
    前記ピッチラグ算出工程は、
    現在のデータ単位における前記符号化音源信号が、過去の前記符号化音源信号の中で相互相関が最大となる位置までのシフト量を前記消失補償処理用ピッチラグとして決定する、
    音声符号化方法。
  6. 入力された音声信号を所定のデータ単位で符号化して符号化データ及び前記符号化データに基づく符号化音源信号を生成する音声信号符号化工程と、
    符号化される音声信号の消失補償処理用ピッチラグを算出するピッチラグ算出工程と、
    現在のデータ単位の前記消失補償処理用ピッチラグを表す情報を、一つ過去のデータ単位の前記符号化データとともに送出する送出工程と、
    を音声符号化装置に実行させるためのプログラムであって、
    前記ピッチラグ算出工程は、
    現在のデータ単位における前記符号化音源信号が、過去の前記符号化音源信号の中で相互相関が最大となる位置までのシフト量を前記消失補償処理用ピッチラグとして決定する、
    プログラム。
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