JP4282040B2 - Image forming apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真画像形成装置の一例を示す図1を用いて、従来の画像形成装置について説明する。図1において、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体1は(以下感光ドラムと記す)、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
【0003】
感光ドラム1は回転過程で、バイアス電源S1に接続された一次帯電器2により所定の極性、電位に一様に帯電され、次いで不図示の像露光手段による像露光3を受けて画像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0004】
現像器4は現像剤を有しており、この現像剤が供給されつつ回転する現像ローラ5には、バイアス電源S2から現像バイアス電位が与えられ、この現像バイアス電位と感光ドラム1の表面電位との電位差によって電界力が生じ、この電界力によって感光ドラム1上に形成された前記静電潜像に現像剤が与えられ、静電潜像が顕像化(現像)される。
【0005】
一方、不図示の給紙カセットからは転写紙P(紙やOHTシート等)が給紙ローラ10によって1枚ずつ搬送され、転写紙Pは転写ローラ6と感光ドラム1との間の転写部に搬送される。転写ローラ6にはバイアス電源S3から転写バイアスが印加されているために、感光ドラム1上の現像剤は、転写バイアスによって転写紙Pの上に転写される。そして、現像剤を転写された転写紙Pは定着器15へ送られ、現像剤が転写紙に定着される。転写の終わった感光ドラム1の表面に付着している、転写されなかった現像剤(転写残トナー)は、感光ドラムのクリーニング装置13によって除去され、次の画像形成に備えられる。
【0006】
このような電子写真方式を用いた画像形成装置は、複写機、レーザビームプリンター、ファクシミリ等として非常に広く普及している。
【0007】
しかしながら、電子写真方式を用いた画像形成装置において、繰り返し画像を出力(耐久)すると、特に高湿度環境において静電潜像の露光を受けた部分と露光を受けなかった部分との境界線がぼやけてしまい、結果として輪郭のぼやけた画像になってしまうという問題がある。この現象は、いわゆる画像流れとして知られており、この問題を回避するために、以下に示すような技術が提案されている。
【0008】
<従来技術1>
電子写真感光体をヒータ等の加熱手段で加熱することにより、電子写真感光体表面の湿度を低下させ、電子写真感光体表面の抵抗値の回復を図る。前記技術を用いた例として、特開平5−53487号公報、特開平7−104638号公報、特開平9−146426号公報、特開平8−272283号公報等に記載された技術が挙げられる。
【0009】
<従来技術2>
エアフロー(吸/排気路)を工夫することにより、電子写真感光体にオゾン等が直接接触しないようにする、あるいはオゾンとの接触時間を短くする。前記技術を用いた例として、特開平5−257359号公報、特開平5−107877号公報、特開平6−102804号公報、特開平7−72742号公報、特開平7−191593号公報等に記載された技術が挙げられる。また、類似の技術として、特開平7−104564号公報のように電子写真感光体と帯電器の間にシャッターを設け、電子写真感光体とオゾンとの接触時間低減を図る技術もある。
【0010】
<従来技術3>
電子写真感光体を所定の割合で研磨することにより、電子写真感光体の表面に付着した帯電生成物を除去する。前記技術を用いた例として、特開平5−181306号公報、特開平7−152196号公報、特開平8−262948号公報等に記載された技術が挙げられる。
【0011】
<従来技術4>
電子写真感光体の表面の帯電生成物を除去する摺擦部材(クリーニング部材)を設ける。前記技術を用いた例として、特開平5−134585号公報、特開平5−181295号公報、特開平8−137262号公報、特開平9−305083号公報、特開平9−44048号公報等に記載された技術が挙げられる。
【0012】
<従来技術5>
放電量(電流値)の低減を図ることにより、オゾンや帯電生成物の発生量を抑制する。前記技術を用いた例として、特開平5−210319号公報、特開平6−250497号公報等に記載された技術が挙げられる。
【0013】
このように、画像流れを防止するために様々な技術が提案されている。しかしながら、上記<従来技術1>では電子写真感光体を加熱するため、電子写真感光体の表面にトナーが融着し易くなったり、熱源が必要なために装置の大型化やコストアップを招くという弊害がある。特に、プロセスカートリッジを用いた画像形成装置においては、電子写真感光体を加熱するための熱源をプロセスカートリッジに内蔵するとカートリッジが高価格となり、非常に不経済である。
【0014】
また、上記<従来技術2>、<従来技術4>及び<従来技術5>では、画像流れの防止効果が不十分である。更に、上記<従来技術3>では、耐久につれて電子写真感光体が削れてゆくために、電子写真感光体の寿命が短くなってしまうという弊害があった。また、アモルファスシリコン等からなる削れにくい電子写真感光体には適用できないという問題もあった。
【0015】
以上のように、耐久による画像流れの問題について、安価かつ確実な効果を発揮させるための技術は未だ確立されておらず、電子写真方式を用いた画像形成装置における大きな課題として残っている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、繰り返し使用しても電子写真感光体表面の電気抵抗が低下することを防止し、画像流れが発生しない画像形成装置を安価に提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面に層状構造を有する化合物を塗布するための塗布部材と、該電子写真感光体のクリーニング装置とを有する電子写真方式の画像形成装置であって、
【0018】
該層状構造を有する化合物が、下記一般式(1)
【0019】
一般式(1):M2+ (1−X)M3+ X(OH)2An− (X/n)・mH2O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0、M2+;2価の金属イオン、M3+;3価の金属イオン、An−;n価のアニオン、nは1以上の整数)
で示されるハイドロタルサイト類化合物であり、
該一般式(1)におけるA n− として、A n− の共役酸HnAの酸解離指数pKaが3以上であるn価のアニオンを含有する
ことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以後、硝酸イオン吸着物質、層状構造を有する化合物、下記一般式(1)〜(5)で示される化合物を総称して吸着剤と記す。
一般式(1):M 2+ (1−X) M 3+ X (OH) 2 A n− (X/n) ・mH 2 O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0、M 2+ ;2価の金属イオン、M 3+ ;3価の金属イオン、A n− ;n価のアニオン、nは1以上の整数)
一般式(2):Mg (1−X) Al X (OH) 2 (CO 3 ) X/2 ・mH 2 O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0)
一般式(3):M 2+ (1−X) M 3+ X O ((1+X)/2)
(ただし、0<X≦0.5、M 2+ ;2価の金属イオン、M 3+ ;3価の金属イオン)
一般式(4):Mg (1−X) Al X O ((1+X)/2)
(ただし、0<X≦0.5)
一般式(5):Li (1−Y) M 2+ Y M 3+ 2 (OH) 6 A n− ((1+Y)/n) ・mH 2 O
(ただし、0≦Y≦0.5、m≧0、M 2+ ;2価の金属イオン、M 3+ ;3価の金属イオン、A n− ;n価のアニオン、nは1以上の整数)
【0021】
画像流れが発生する原因は、耐久によって電子写真感光体の表面抵抗が低下するためであることが知られている。そして、表面抵抗が低下する理由については、様々な仮説が立てられていた。例えば、
1.硝酸イオン等の放電生成物の付着が原因であるとする説、
2.オゾンによって電子写真感光体の表面に親水基(例えば、アルデヒド基やカルボキシル基等)が形成されることが原因であるとする説、
3.紙粉(特に紙粉中に含まれるタルク)等の低抵抗物質の付着が原因であるとする説、
等がある。
【0022】
上記のように様々な仮説が立てられていたが、本願出願人らは、電子写真感光体の表面を劣化に強い物質で形成しても画像流れが発生すること、紙粉(タルク)の付着がごく少量でも画像流れが発生する場合があることから、表面抵抗が低下する理由は、上記の仮説1.の理由によると考えた。
【0023】
すなわち、帯電工程や転写工程で発生するオゾンが、空気中の窒素と反応して窒素酸化物(NOX)となり、窒素酸化物が空気中の水分と反応して硝酸(HNO3)になり、硝酸が電子写真感光体の表面に付着するのではないかと考えられる。周知の通り、硝酸は水素イオン(H+)と硝酸イオン(NO3 -)とに電離する。その結果、耐久が進むにつれて電子写真感光体の表面に水素イオン(H+)や硝酸イオン(NO3 -)が付着してゆくことになり、該イオンが電子写真感光体の表面抵抗を低下させるために画像流れが発生するのではないかと考えたのである。このように考えれば、電子写真感光体の表面を劣化に強い物質で形成した場合に画像流れが発生することも、紙粉(タルク)の付着がごく少量でも画像流れが発生する場合があることも、矛盾なく説明できる。
【0024】
本願出願人らは上記仮説を検証するために、画像流れが発生する感光体(耐久後の感光体)と、これと同一処方で未使用の感光体とを用意し、各々の表面に付着している物質の分析を行った。その結果、画像流れが発生する感光体からは硝酸イオンが検出されたのに対して、未使用の感光体からは硝酸イオンは検出されなかった。
【0025】
また別の実験として、同一処方で未使用の感光体を2本用意し、一方の感光体の表面には硝酸水溶液を、もう一方の感光体の表面には純水を塗布した後、両感光体を風乾させ、その後高湿度環境下で両感光体の画像評価を行った。その結果、純水を塗布した感光体を用いた場合には画像流れが発生しなかったのに対して、硝酸水溶液を塗布した感光体を用いた場合には画像流れが発生した。以上の実験結果から、本願出願人らは画像流れの発生メカニズムは以下のようであると考えた。
【0026】
<耐久による画像流れの発生メカニズム>
1.帯電工程、現像工程、転写工程で放電が発生し、放電によってオゾンが発生する(中でも、特に帯電工程で発生するオゾン量が多い)。
2.発生したオゾンと空気中の窒素が反応して窒素酸化物(NOX)が生成する。
3.窒素酸化物と空気中の水分とが反応して硝酸(HNO3)が生成する。
4.硝酸が電子写真感光体の表面に付着して、水素イオン(H+)と硝酸イオン(NO3 -)とに電離し、硝酸イオンが電子写真感光体の表面抵抗を低下させて、画像流れが発生する。
【0027】
周知の通り、電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を所定の電位に帯電する工程や、感光体上の静電潜像を現像剤で現像する工程や、感光体上に現像された現像剤を転写する工程が存在する。そして、これらの工程から、感光体に対する放電を完全になくすことは極めて困難であるため、電子写真方式の画像形成装置において硝酸イオンの生成を完全に防止することは極めて困難である。
【0028】
そこで本願出願人らは、上記メカニズムを踏まえ、生成する硝酸を除去することで画像流れを防止することを考えた。ただし、硝酸を除去すると言っても前記の<従来技術3>や<従来技術4>のような手法では弊害が大きかったり、画像流れの防止効果が小さい等の問題がある。
【0029】
そこで本願出願人らは、画像流れの問題を確実かつ安価な方法で解決するために、これら従来技術の延長線上ではなく、全く新しいアプローチとして硝酸イオン(NO3 -)を吸着する作用を持つ硝酸イオン吸着物質に着目した。すなわち、感光体表面に硝酸イオン吸着物質を塗布するための塗布部材を併設し、適当なタイミングで硝酸イオン吸着物質を感光体に塗布すれば、感光体の表面に付着した硝酸イオンを吸着して、感光体の低抵抗化が防げ、画像流れを防止できるのではないかと考えた。この考えに沿って、本願発明者らは硝酸イオン吸着物質を感光体に断続的に塗布して耐久試験を行った。その結果、画像流れは全く発生しないことが確認され、本発明に至った。
【0030】
ここで、本発明における硝酸イオン吸着物質とは、硝酸イオン(NO3 -)を吸着する性質を有する物質を指し、具体的には下記測定方法にて全窒素量(以後、窒素量)を測定した時に、窒素量が13(mg/l)以下である被試験物質を言う。
【0031】
ちなみに、被試験物質を加えない以外は下記測定方法に従って窒素量の測定を行う{すなわち、1×10-3(mol/l)の硝酸水溶液の窒素量を測定する}と、測定値が約14(mg/l)となるので、本発明の硝酸イオン吸着物質は、1×10-3(mol/l)の硝酸水溶液に含有される硝酸イオンを約7%{≒(14−13)÷14×100%}以上吸着する物質を指すとも言える。
【0032】
<測定機器> 多項目水質計LASA−1(東亜電波工業社製)
<使用試薬> 2,6−ジメチルフェノール(品名:LCK339、東亜電波工業社製)
<フィルタ> LPZ−284(330nm、東亜電波工業社製)
<測定手順>
(1)1×10-3(N)の硝酸水溶液10mlに、被試験物質0.5gを加え、40分間攪拌又は振どうする。
(2)上記液体が濁っている場合には、適当な手段でろ過し、ろ液を採取する。
(3)上記ろ液0.5mlをキュベット(LCK238、東亜電波工業社製)に加え、続いてC液(2,6−ジメチルフェノール:LCK339)0.2mlを加え、キュベットの栓をしてキュベットを振る。その後、室温(20〜25℃)にて15分間キュベットを静止放置し、LASA−1の取扱説明書に従って、全窒素量(mg/l)を測定する(プログラム項目=NO3−N)。
【0033】
画像流れ防止効果をより大きくするためには、上記測定による窒素量が少ない物質を用いるほど好ましいことは言うまでもない。具体的には、窒素量が10(mg/l)以下の物質が好ましく、より好ましくは7(mg/l)以下、最も好ましくは5(mg/l)以下の物質とすると良い。
【0034】
本発明における硝酸イオン吸着物質の例としては、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミナ・マグネシウム、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物(ドーソナイト)、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、陰イオン交換体(例えば、ジエチル・アミノエチル基、トリメチルヒドロキシ・プロピルアミン基、トリエタノールアミン基、プロピルスルホン酸、ジアノプロピル基、4級アミン基等を有するアニオン交換体等が挙げられるが、もちろんこれに限定されるわけではない)が挙げられる。
【0035】
本願出願人らは、感光体に塗布することにより画像流れの防止効果を発揮する物質を探索した結果、層状構造を有する化合物も有効であることが判かった。
【0036】
これは、層状構造を有する化合物(層状化合物)が、層間に硝酸イオンを取り込むことによって感光体表面の抵抗低下を防いでいるためと予想される。このような層状化合物の例として、例えば、カオリン、雲母等が挙げられるが、より効果が大きく、かつ入手が容易な化合物として、下記一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物が挙げられる。
【0037】
一般式(1):M2+ (1-X)M3+ X(OH)2An- (X/n)・mH2O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0、M2+;2価の金属イオン、M3+;3価の金属イオン、An-;n価のアニオン、nは1以上の整数)
【0038】
一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物は、正に荷電した基本層[M2+ (1-X)M3+ x(OH)2]x+と、負に荷電した中間層[An- (x/n)・mH2O]x-とからなる層状化合物であり、基本層に中間層が挿入された層間化合物と考えることができる。一般に層間化合物は、特異な化学的性質(反応性)を発揮することが知られているが、一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物の場合には、中間層に存在するアニオン(An-)と硝酸イオンとが容易に置換(アニオン交換)することが知られている。アニオン交換のメカニズムは定かでないが、基本層と硝酸イオンとの電気的な相互作用(吸引力)、中間層の空隙の大きさ(中間層の厚さ)、吸着作用等が複合的に作用しているものと推定される。
【0039】
すなわち、一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物は、反応式(1)のように反応して、硝酸イオンを吸着する。
【0040】
反応式(1):M2+ (1-X)M3+ X(OH)2An- (X/n)・mH2O+xHNO3→M2+ (1-X)M3+ X(OH)2(NO3)X・mH2O+HXAn- (X/n)
【0041】
上記のように、ハイドロタルサイト類化合物はアニオン交換によって硝酸イオンを取り込んで感光体表面の低抵抗化を防いでいるものと考えられる。そして、ハイドロタルサイト類化合物は単にアニオン交換によって硝酸イオンを吸着するだけでなく、以下に示す特異な性質も有しているため、画像流れの防止効果が非常に高くなるものと考えられる。
【0042】
1.ハイドロタルサイト類化合物は水に不溶であり、硝酸イオン吸着後も水に不溶である。つまり、吸着剤自体(吸着反応後の物質を含めて)が電離してイオン化することがない。
【0043】
2.ハイドロタルサイト類化合物は、NOxガス(窒素酸化物)の吸着作用を有していると考えられている。つまり、ハイドロタルサイト類化合物はNOxガスを吸着することで、硝酸イオンの発生量そのものを抑えていると考えられている。
【0044】
本願出願人らは、ハイドロタルサイト類化合物について更に検討を行った結果、一般式(1)において、An-の共役酸HnAの酸解離指数;pKaが3以上となるアニオン;An-を有する場合、画像流れ防止効果が一層向上して好ましいことを見出した。
【0045】
このような化合物が画像流れの防止に大きな効果を発揮するのは、該化合物が以下に示す特異な性質を備えているためと考えられる。
【0046】
1.一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物は、アニオン交換の結果、酸;HnAを生成するが、この時、生成した酸の酸解離指数;pKaが3以上であると、HnAが解離する割合は非常に小さい。従って、反応式(1)における右辺(硝酸イオン吸着後)の遊離アニオン量は、左辺(硝酸イオン吸着前)の遊離アニオン量よりも減少する。つまり、感光体表面の硝酸イオンを吸着するだけでなく、感光体表面に存在するイオンの絶対量を減少させる効果を有する。
【0047】
2.反応式(1)は平衡関係にあるので、硝酸の吸着が進んでAn-の量が増加してくると、通常であれば反応式(1)が右へ進み難くなって、硝酸イオンの吸着能力が低下してしまうと考えられる。しかし、共役酸のpKaが3以上であるアニオンを含有するハイドロタルサイト類化合物は、生成するAn-の量がごく僅かであるために、反応式(1)が右へ進み難くなることがほとんどない。つまり、該化合物は硝酸の吸着(アニオン交換)に伴う硝酸吸着能力の低下が極めて少ない。
【0048】
本願出願人らの検討によれば、An-の共役酸:HnAの酸解離定数:pKaの好ましい範囲は4以上、より好ましい範囲は6以上であった。また、共役酸のpKaが3以上であるアニオンの好ましい含有量は、全てのAn-に対して20mol%以上、より好ましくは50mol%以上である。共役酸のpKaが3以上であるアニオン:An-の具体的な例としては、OH-(H2OのpKa=7.0)、CO3 2-(H2CO3のpKa2=10.33)、HCO3 -(H2CO3のpKa1=6.35)、CH3COO-(CH3COOHのpKa=4.76)、ClO-(HClOのpKa=7.53)、F-(HFのpKa=3.46)、HPO4 2-(H3PO4のpKa2=7.20)、H2BO4 -(H3BO4のpKa=9.24)、HCOO-(HCOOHのpKa=3.75)、C2H5COO-(C2H5COOHのpKa=4.9)等を挙げることができる。もちろん、これに限定されるわけではない。
【0049】
本願出願人らは一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物についてより詳細な検討を行った結果、An-がCO3 2-であるハイドロタルサイト類化合物は、特に画像流れの防止効果が大きいことを見出した。その理由は以下の理由によるものと考えられる。
【0050】
すなわち、一般式(1)においてAn-がCO3 2-であるハイドロタルサイト類化合物は、反応式(2)によって水と二酸化炭素(炭酸ガス)を生成する。
【0051】
反応式(2): M2+ (1-X)M3+ X(OH)2CO3 2- (X/2)・mH2O+xHNO3
→M2+ (1-X)M3+ X(OH)2(NO3 -)X・mH2O+(x/2)H2O+(x/2)CO2
【0052】
生成した二酸化炭素は大部分が気体となるので、感光体表面の電気抵抗値を低下させることはない。厳密には、生成した二酸化炭素のごく一部が水に溶けて炭酸(H2CO3)となるが、炭酸のpKa2は10.33と大きいために、炭酸イオン(CO3 2-)はほとんど生成しない。仮に炭酸イオンが生成したとしても、ハイドロタルサイト類化合物は炭酸イオンに対する選択性が低いという特徴を持っているので、ごく微量の炭酸イオンが、反応式(2)を右へ進み難くすることはない。
【0053】
以上の理由によって、An-がCO3 2-であるハイドロタルサイト類化合物は、画像流れの防止効果が特に大きな効果を有するものと考えられる。
【0054】
また、An-がCO3 2-であるハイドロタルサイト類化合物は、工業的に大量生産されているために安価に入手できることもあり、CO3 2-はAn-として最も好ましい例であると言える。
【0055】
なお、一般式(1)において、M2+は任意の2価の金属イオン(例えば、Mg2+,Ca2+,Sr2+,Ba2+,Zn2+,Ni2+,Cd2+,Sn2+,Pb2+,Fe2+等が挙げられ、もちろんこれに限定されるわけではない)であり、M3+は任意の3価の金属イオン(例えば、Al3+,Fe3+,Co3+,Bi3+,In3+,Sb3+,B3+,Ti3+等が挙げられ、もちろんこれに限定されるわけではない)であり、M2+及びM3+は、それぞれ2種類以上の金属ならなっていてもよい。特に、M2+がMg2+であり、かつM3+がAl3+であるハイドロタルサイト類化合物は、工業的に安価に入手できること、毒性等の問題がないことから好ましい。
【0056】
以上を総合すると、ハイドロタルサイト類化合物の最も好ましい例は、下記一般式(2)で示されるハイドロタルサイト類化合物と言える。
【0057】
一般式(2):Mg(1-X)AlX(OH)2(CO3)X/2・mH2O
(だだし、0<X≦0.5、m≧0)
【0058】
一般式(2)で示される具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。
【0059】
<好ましい具体例>
1.Mg0.68Al0.32(OH)2(CO3)0.16・0.57H2O
2.Mg0.8Al0.2(OH)2(CO3)0.1・0.61H2O
3.Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・0.5H2O
4.Mg0.83Al0.17(OH)2(CO3)0.085・0.47H2O
【0060】
なお、厳密には一般式(2)の化合物(及び上記具体例の化合物)において、Mg2+、Al3+以外の陽イオン(例えば、Ca2+,Sr2+,Ba2+,Zn2+,Ni2+,Cd2+,Sn2+,Pb2+,Fe2+,Cu2+,Fe3+,Co3+,Bi3+,In3+,Sb3+,B3+,Ti3+等が挙げられ、もちろんこれに限定されるわけではない)や、CO3 2-以外の陰イオン(例えば、C2H5COO-、SO4 2-、C2O4 2-等)が少量混入している場合があるが、これによって飛散り悪化の防止効果が損なわれることはない。従って、本発明においては微量の不純物(具体的には不純物のモル分率の合計が0.1以下)が含まれていても、一般式(2)の定義内の化合物であるとみなす。
【0061】
本願出願人らは、耐久による飛散り悪化の防止効果を有する物質を更に探索した結果、下記一般式(3)で示される化合物も好ましい物質であることを見出した。
【0062】
一般式(3):M2+ (1-X)M3+ XO((1+X)/2)
(ただし、0<X≦0.5、M2+;2価の金属イオン、M3+;3価の金属イオン)
【0063】
一般式(3)で示される化合物は、一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物を高温(300〜800℃)で加熱することによって得ることができる。すなわち、ハイドロタルサイト類化合物からOH、An-、H2Oが脱離することによって、一般式(3)で示される化合物となる。ここで、この脱離反応は可逆反応である。従って、一般式(3)で示される化合物は、硝酸及び水と下記反応式(3)のように反応して、硝酸イオンを吸着する。
【0064】
反応式(3):M2+ (1-X)M3+ XO((1+X)/2)+xHNO3+zH2O→M2+ (1-X)M3+ X(OH)2(NO3)X・mH2O
(ただし、z=1+m−x/2)
【0065】
一般式(3)で示される化合物は、一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物と比較して、より大きなアニオン交換容量を有することが知られている。また、OH、An-、H2Oの脱離が可逆であるために、一般式(3)で示される化合物の性質は、一般式(1)で示されるハイドロタルサイト類化合物と似ている。
【0066】
つまり、硝酸イオンを取り込むだけでなく、NOxガス(窒素酸化物)の吸着作用を有していると考えられている。従って、一般式(3)で示される化合物はNOxガスを吸着することで、硝酸イオンの発生量そのものを抑えることで、より大きな画像流れ防止効果を発揮すると考えられる。
【0067】
一般式(3)において、M2+は任意の2価の金属イオン(例えば、Mg2+,Ca2+,Sr2+,Ba2+,Zn2+,Ni2+,Cd2+,Sn2+,Pb2+,Fe2+等が挙げられ、もちろんこれに限定されるわけではない)であり、M3+は任意の3価の金属イオン(例えば、Al3+,Fe3+,Co3+,Bi3+,In3+,Sb3+,B3+,Ti3+等が挙げられ、もちろんこれに限定されるわけではない)である。M2+及びM3+は、それぞれ2種類以上の金属からなっていてもよいが、M2+がMg2+であり、かつM3+がAl3+であるハイドロタルサイト類化合物は、工業的に安価に入手できること、毒性等の問題がないことから、特に好ましい。
【0068】
従って、一般式(3)で示される化合物の中で、最も好ましい例は下記一般式(4)で示される化合物である。
【0069】
一般式(4):Mg(1-X)AlXO((1+X)/2)
(ただし、0<X≦0.5)
【0070】
一般式(4)で示される化合物の具体例としては、以下のような化合物が挙げられる。
【0071】
<好ましい具体例>
1.Mg0.68Al0.32O1.16
2.Mg0.8Al0.2O1.1
3.Mg0.75Al0.25O1.125
4.Mg0.83Al0.17O1.085
【0072】
なお、上記化合物は、層間水を取り込んでいる場合もある。すなわち、例えば、上記1.の化合物の場合には、Mg0.7Al0.3O1.15・mH2Oという組成を有することも可能である。また、OH、An-、H2Oの脱離が不完全で、OH、An-、H2Oが残留している場合もあるが、全体に対するOH、An-、H2Oのモル分率の合計が0.1以下であれば、一般式(3)及び上記具体的の化合物であるとみなす。
【0073】
更に、ハイドロタルサイト類化合物と同様、一般式(3)の化合物及び上記具体例の化合物において、Mg2+、Al3+以外のカチオン(例えば、Ca2+,Sr2+,Ba2+,Zn2+,Ni2+,Cd2+,Sn2+,Pb2+,Fe2+,Cu2+,Fe3+,Co3+,Bi3+,In3+,Sb3+,B3+,Ti3+等が挙げられ、もちろんこれに限定されるわけではない)が少量混入している場合があるが、これによって飛散り悪化の防止効果が損なわれることはない。従って、本発明においては微量(具体的には不純物のモル分率の合計が0.1以下)の不純物が含まれていても、一般式(3)の定義内の化合物であるとみなす。最も、上記の定義は微量の不純物は無視できることを示したに過ぎず、不純物のモル分率の合計が0.1より多くても、画像流れの防止効果が失われることはなく、本質的な問題ではない。
【0074】
なお、一般式(1)及び一般式(3)において、Alのモル分率:Xは、0<X≦0.5であるが、硝酸イオンの吸着能力(アニオン交換容量)は、Xが大きくなるほど向上することが知られている。このため、画像流れの防止効果の観点からは、0.2≦Xが好ましく、特に0.25≦Xが好ましい。Xは0.5以下であればよいが、結晶構造としては0<X≦1/3(0.33)の範囲がより安定である。これは、M3+がM2+を置換した格子点相互のプラス電荷による反発が強くなるためと推定されている。従って、最も好ましいAlのモル分率:Xの範囲は0.25≦X≦1/3である。
【0075】
なお、感光体にハイドロタルサイト類化合物を応用した技術として、特開平2−85862号公報に記載の技術が挙げられる。該公報では、高酸化電位の電荷輸送材料とハイドロタルサイト類化合物とを感光体の表面層に含有させることで、感光体の休止メモリーを防止する技術が開示されている。本発明は、ハイドロタルサイト類化合物を用いる点では該公報と同じように見えるが、以下の点において異なっており、本発明とは似て非なるものである。
【0076】
(1)前記公報ではコロナ生成物(オゾン、NOx等)による感光体表面の劣化を防ぐことを目的としているのに対して、本発明では、表面の劣化ではなく、硝酸イオンによる低抵抗化に着眼し、硝酸イオンを吸着することで、感光体表面の低抵抗化を防ぐ目的でハイドロタルサイト類化合物を用いている点。
【0077】
(2)前記公報では、ハイドロタルサイト類化合物を感光体の表面層に含有させているのに対して、本発明では吸着剤を感光体の表面に塗布している点。表面層に含有させるのではなく、表面に塗布することで、吸着剤が大気(すなわち硝酸イオン)に触れる(露出している)面積が飛躍的に増加し、硝酸イオンを素早く、かつ大量に吸着することができる。また、常に新鮮な吸着剤を感光体の表面に供給しているので、感光体の削れ速度が遅い画像形成装置においても、確実に硝酸イオンを吸着することができる点。
【0078】
(3)前記公報では、ハイドロタルサイト類化合物と高酸化電位の電荷輸送物質とを併用しているのに対して、本発明では、吸着剤のみで効果を発揮させている点。
【0079】
層状構造を有する化合物の中で、好ましい化合物の別の具体例としては、一般式(5)で示されるリチウムアルミネート類化合物が挙げられる。
【0080】
一般式(5):Li(1-Y)M2+ YM3+ 2(OH)6An- ((1+Y)/n)・mH2O
(ただし、0≦Y≦0.5、m≧0、M2+;2価の金属イオン、M3+;3価の金属イオン、An-;n価のアニオン、nは1以上の整数)
【0081】
リチウムアルミネート類化合物も、ハイドロタルサイト類化合物と同様、アニオン交換能力を有しており、硝酸と反応式(4)のように反応して、硝酸イオンを不活性化する。
【0082】
【0083】
そして、本願出願人の検討によれば一般式(5)で示されるリチウムアルミネート類化合物も、画像流れの防止効果に優れていることが確認された。
【0084】
また、リチウムアルミネート類化合物について更に検討した結果、ハイドロタルサイト類化合物と同様に、An-として、その共役酸HA(N-1)-の酸解離指数;pKaが3以上となるアニオンを含有する場合、色ズレ悪化の防止効果がより大きくなることが確認された。もちろん、リチウムアルミネート類化合物においても、少量の不純物(モル分率で0.2未満)が混入していても、画像流れの防止効果に影響はなく、十分使用可能である。
【0085】
以上述べてきたように、本発明は、感光体の表面に塗布された吸着剤が硝酸イオンを吸着して、感光体表面の低抵抗化を防止することができるので、感光体の削れ速度を遅くして感光体の長寿命化を図っても画像流れが発生しない。つまり、感光体の削れ速度が遅い画像形成装置であればあるほど、本発明の利点が生かされる。具体的には、画像出力1000枚あたりの感光体の削れ量が5μm以下、更には3μm以下、最も好ましくは1μm以下の画像形成装置に本発明を適用すると、感光体の長寿命化と画像流れの問題を高次元で両立させることが可能となる。そして、もちろん<従来技術1>のように高価な感光体ヒータを用いる必要はない。
【0086】
本発明にはこのような利点があるため、本発明をプロセスカートリッジに適用すると非常に好ましい。プロセスカートリッジとは、感光体の帯電手段、現像手段、転写手段、感光体のクリーニング手段の少なくとも1つ以上と、感光体とを1つの筐体に収め、該筐体を画像形成装置に対して容易に着脱可能としたものであるが、現在では、取り扱いの容易さから、プロセスカートリッジを用いた電子写真装置が広く普及している。そして、近年の環境問題への意識の高まり、電子写真装置の一層のランニングコストの低減の観点から、プロセスカートリッジの長寿命化が切望されている。現在の技術レベルにおいて、プロセスカートリッジの寿命を決定しているのは、多くの場合、感光体である。すなわち、感光体を長く持たせようとして感光体の削れ速度を遅くすると、画像流れが発生してしまうため、ある速度(例えば、耐久1000枚あたりの削れ量が数μm)以上で感光体を削らざるを得ず、結局感光体の寿命を延ばすことが難しいといった問題を抱えている。
【0087】
これに対して本発明は、吸着剤が硝酸イオンを吸着し、感光体表面の低抵抗化を防止することができるので、感光体の削れ速度を遅くしてプロセスカートリッジの長寿命化を図っても、画像流れが発生しない。従って、本発明を用いると、プロセスカートリッジの長寿命化及びランニングコスト低減を図ることができ、プロセスカートリッジを用いた画像形成装置の限界を飛躍的に向上させることができる。もちろん、<従来技術1>のように感光体ヒータを設ける必要がないので、画像形成装置の消費電力が増加することも、プロセスカートリッジが高価になることもない。
【0088】
本発明では、吸着剤を感光体に塗布するのであるが、塗布し易さの観点から、吸着剤の好ましい形態の一つは、粒状である。吸着剤の粒子の大きさは特に限定されるものではないが、吸着剤が一次帯電工程や像露光工程に悪影響を与えない程度に細かい方がよい。具体的には平均粒径が50μm以下、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下である。粒径の下限は特にないが、細かすぎると吸着剤が画像形成装置から漏れ易くなるなど、取り扱い上の問題が発生し易いので、実用的な平均粒径の下限は0.01μm程度である。
【0089】
なお、吸着剤を粒状にして感光体の表面に塗布すると、転写効率が向上して中抜け画像が発生し難くなるという効果を得ることもできる。これは、吸着剤の微粒子が感光体と現像剤(トナー)との間に入り込んで、感光体と現像剤との間に働くファンデルワールス力を低減するためではないかと考えられる。中抜け画像の防止効果は、吸着剤の平均粒径が0.05〜3μm程度のときに最も大きかった。
【0090】
吸着剤の別の好ましい形態として、固形物にした吸着剤が挙げられる。これは、吸着剤を適当な形状(例えば棒状など)に固形化したものを用いる方法で、感光体への吸着剤の塗布は以下の2通りの方法で行うことができる。
【0091】
1.固形化した吸着剤を、直接感光体に当接させて吸着剤の塗布を行う。すなわち、吸着剤自身が塗布部材を兼ねる方法。
【0092】
2.固形化した吸着剤と感光体とを隙間を空けて対峙させ、前記吸着剤と感光体との双方に当接するように、塗布部材を設ける。そして、該塗布部材を適当な速度で回転させる。つまり、塗布部材が固形化した吸着剤を少しずつ削ってゆき、削られた吸着剤が塗布部材によって感光体に塗布される。
【0093】
なお、固形化した吸着剤を使用する場合には、吸着剤の粉末を熱や圧力等で適当な硬さに固めたものを使用すると、該固形物が徐々にほぐれて、元の粉末を少しずつ得ることができて好ましい。なお、このようにすると、粉体に起因する取り扱いにくさ(輸送中や画像形成装置の中でのこぼれ易さ)を解消することもできて好ましい。
【0094】
また、予め吸着剤を含ませた塗布部材(例えばスポンジからなる塗布部材に吸着剤の粉末をまぶしておく)を用いることで、粉体に起因する取り扱い難さを解消することもできる。
【0095】
また、塗布部材及び/又は吸着剤を収納した容器を画像形成装置に対して着脱可能なユニットとすると、塗布部材が劣化した場合や、塗布すべき吸着剤がなくなった場合に、メンテナンスがユニット交換のみで済む。
【0096】
吸着剤の比表面積は1m2/g以上であることが好ましい。比表面積が1m2/g未満であると、飛散り悪化の防止効果が小さくなり、転写効率の向上も僅かであった。飛散り悪化の防止効果が小さかったのは、比表面積が小さいために、硝酸イオンの吸着速度が遅くなり、その結果、飛散り防止効果が小さくなったものと考えられる。また、転写効率の向上が僅かであったのは、一般に比表面積が大きい粉体は、多孔質(ポーラス)であるために、トナーとの接触面積が減少することで転写効率を向上させる効果があるのに対して、比表面積が小さい(1m2/g未満)場合には、前記効果が小さくなってしまうためではないかと考えられる。より好ましい比表面積の範囲は2m2/g以上、更に好ましい範囲は8〜500m2/gである。
【0097】
なお、本発明における比表面積とは、200mgのサンプルを105℃で15分間加熱及び脱気処理し、全自動表面積測定装置マルチソーブ12(湯浅アイオニクス社製)を用い、窒素ガスを使用してBET法により求めた比表面積の値を言う。
【0098】
吸着剤は単独で用いてもよいし、複数の吸着剤を用いてもよい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で吸着剤以外の物質と併用してもよい。吸着剤以外の物質で、吸着剤と併用可能な物質の例として、脂肪酸の金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛等)、酸化防止剤(例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、燐系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等)、光安定剤(HALS)、粒径0.005〜0.1μm程度のシリカ(任意の疎水化処理がされていてもよい)等が挙げられる。これらの中でも、好ましい物質は脂肪酸の金属塩、酸化防止剤、シリカである。脂肪酸の金属塩は、感光体に対する潤滑効果を有しているため、吸着剤の塗布がスムーズに行われるようになって好ましい。
【0099】
酸化防止剤を吸着剤と併用すると、酸化防止剤がオゾンと反応することで、NOxや硝酸の生成量が低減されるので、画像流れ防止に対して吸着剤との相乗効果が発揮される。そして、シリカを併用すると、混合粉体(吸着剤とシリカとの混合物)の流動性が向上して、混合粉体を感光体の表面に塗布し易くなる。また、シリカが有する優れた離型性により、転写効率が一層向上するという点もある。もちろん、併用可能な物質は前記の物質に限定されるものではない。
【0100】
吸着剤は、そのまま用いてもよいが、化合物に疎水化処理等の表面処理を行うと、高湿度環境下における画像流れの防止効果の低下率を小さくすることができて好ましい。表面処理剤の例としては、高級脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸等)、界面活性剤(例えば、ステアリン酸ソーダ、ラウリルベンゼンスルホン酸ソーダ等)、カップリング剤(例えば、ビニルトリエトキシシラン、ヘキサメチレンジシラザン、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート等)、グリセリン脂肪酸エステル(例えば、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレエート等)が挙げられる。これらの中でも、特に高級脂肪酸が好ましい。もちろん、表面処理剤は上記の物質に限定されるわけではない。
【0101】
なお、硝酸イオン吸着物質に表面処理を行うと、硝酸水溶液との親和性が低く(疎水度が高く)なり、前記測定手順に従って窒素量を測定すると、測定結果が13mg/lより大きな値を示すことがある。これは、疎水化処理等によって硝酸イオンの吸着速度が低下しているだけであり、実用的には十分な吸着速度を持っているし、硝酸イオン吸着容量が低下している訳ではない。従って、このような場合には、表面処理をしていない場合の窒素量を測定し、その測定結果に基づいて、表面処理した物質が硝酸イオン吸着物質であるか否かを判断する。つまり、表面処理をしていない硝酸イオン吸着物質(上記測定による窒素量が13mg/l以下である物質)に表面処理をすることによって、窒素量が13mg/lより大きくなったとしても、物質(硝酸イオン吸着物質を表面処理した物質)は、本発明における硝酸イオン吸着物質であるとみなす。
【0102】
吸着剤を感光体に塗布する際、少なくとも感光体の画像領域(トナーが転写され得る領域)全体に渡って均一に塗布することが好ましい。塗布量が不均一であると、画像流れ防止効果の大きさにムラができる、部分的に画像流れが発生したり、転写効率のムラが生じて画像濃度ムラとなったり、吸着剤の塊が紙に転写されて、画像不良となってしまうことがある。従って、吸着剤を感光体に均一に塗布できればどのような塗布部材を用いてもよい。例えば、図2に示すようにブラシ状の塗布部材、図3に示すようなブレード状の塗布部材や、図4に示すようなローラ状の塗布部材が考えられる。
【0103】
ブラシ状の塗布部材を用いる場合、ブラシの毛の長さは0.5〜50mmが好ましく、特に1〜10mmが好ましい。毛の長さが0.5mm未満であるとブラシの製造が困難になり、50mmより長いと塗布装置20が大型化してしまう。ブラシに用いる毛の太さは1〜200デニールが好ましく、特に3〜50デニールが好ましい。1デニール未満であるとブラシの腰が弱くなって均一な塗布が難しくなり、200デニールより太いと毛が剛直になって吸着剤塗布時に感光体の表面を傷つけ易くなる。
【0104】
ブラシ毛の密度は500本/cm2〜10万本/cm2が好ましく、特に1000本/cm2〜5万本/cm2が好ましい。500本/cm2未満であると、毛と毛の間隔が広くなって吸着剤が毛の間を擦り抜け易くなって均一な塗布が難しくなり、10万本/cm2を超えると、このような高密度のブラシを安価に製造することは困難である。
【0105】
ブラシ毛の材質は、レーヨン、アクリル、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましいが、上記以外の材質でも使用可能である。また、任意の導電剤(例えば、カーボンブラック、グラファイト、金属粉等)を用いることで、ブラシ毛の電気抵抗値を任意の値にすることもできる。
【0106】
ブレート状の塗布部材を用いる場合には、図3に示すように、吸着剤21を攪拌して塗布をより均一にするために、攪拌機構を内蔵させると好ましい。ブレートの材質に限定はないが、耐摩耗性の観点からウレタンが好ましい。
【0107】
ローラ状の塗布部材を用いる場合、ローラの表面は平滑であってもよいが、吸着剤の搬送能力(塗布能力)を向上させるためには、表面にある程度の凹凸が存在する方が好ましい。上記凹凸を簡便に実現するには、塗布ローラをフェルトやスポンジで構成することが好ましい。スポンジの材質に限定はないが、製造のし易さ、圧縮永久ひずみの小ささからウレタンが好ましい。
【0108】
なお、長手方向(感光体の幅方向)における塗布の均一性を向上させるために、塗布ローラの太さを長手方向(軸方向)で変化させる(いわゆるクラウン形状や逆クラウン形状にする)ことも可能である。更に、図5に示すように、芯金31に幅1〜20mm、厚さ1〜10mm程度のスポンジ32を螺旋状に巻き付けて(10°≦θ≦80°)螺旋状塗布ローラ30を構成してもよい。
【0109】
この場合、芯金31を適当な速度で回転させることで、スポンジ32と感光体の表面との間に、感光体の表面移動方向に対して直角方向成分の摺擦力を発生させることができる。このため、吸着剤の塗布がより均一になると共に、感光体の表面に吸着剤を確実に付着させることができる。もちろん、スポンジ32は必ずしもスポンジである必要はなく、例えば、フェルトやブラシでもよい。
【0110】
なお、図2〜図4では、塗布部材20を感光体のクリーニング装置13と一次帯電器2との間に設けてある。このようにすると、吸着剤が感光体に表面に塗布されてから、感光体の表面から(クリーニング装置13によって)除去されるまでの時間が最大になるので、吸着剤の塗布効果が最大に発揮される。もちろん、塗布部材を設ける位置はこれに限定されるものではなく、例えば一次帯電器2と現像ローラ5との間や、転写ローラ6と感光体のクリーニング装置13との間に設けても本発明の要件を外れるものではない。
【0111】
更に、本発明においては、吸着剤を塗布するための「専用」塗布部材を必ず必要とするわけではない。例えば、図1の画像形成装置において、感光体のクリーニング装置13の廃トナー容器の中に、予め吸着物質を入れておくだけでもよい。このようにすると、感光体のクリーニング装置13に装着されているクリーニングブレードが、吸着物質の塗布部材の役割も果たすことになる。つまり、図6に示すように、予め吸着剤を感光体のクリーニング装置13の廃トナー容器(廃トナーが溜まる場所)に入れておくと、耐久が進むに従って廃トナー容器に廃トナー(転写残トナー)が溜まってきて、廃トナー容器の中身が吸着剤と廃トナーとの混合物になってくる。そして混合物は、常に感光体と接するために、感光体と接している部分において硝酸イオンの吸着が行われる。
【0112】
つまり、このようにすると、感光体のクリーニング(転写残トナーの除去)と吸着剤の塗布を同時に行うことができ、しかも、吸着剤を塗布するための「専用」塗布部材が必要でなくなるので、本発明の画像形成装置を極めて簡単に実現できる。なお、図6に示すように、廃トナー容器の中に適当な攪拌手段を設けておくと、吸着剤と廃トナーとの混合物が、感光体に確実に接するようになって好ましい。また、クリーニングブレードに予め吸着剤を塗布しておき、吸着剤をクリーニングブレードの潤滑剤として機能させることも可能である。
【0113】
「専用」塗布部材を用いない別の例としては、図7に示すように、吸着剤を固めたものを帯電ローラ2に当接させ、帯電ローラ2に吸着剤を塗布することで、感光体への塗布を行うこともできる。すなわち、図7の例では、帯電ローラ2が吸着剤の塗布部材20を兼ねている。
【0114】
更には、感光体への吸着剤の塗布は機械的に行われる必要があるわけではない。従って、例えば図4のような装置において、塗布部材(ローラ)20を感光体と僅かのギャップ(数mm以下)を保って離しておき、不図示のバイアス手段によって塗布部材20に電圧を印加することで、塗布部材20の表面に付着している吸着剤を、電気的に感光体の表面に移動させることもできる。例えば、吸着剤として一般式(1)あるいは一般式(3)で示される化合物を用いた場合、化合物はポジ電荷を有する粒子であるので、塗布部材20にプラスの電圧(又は感光体1の表面電位よりもプラス側の電圧)を印加すると、塗布部材20に印加された電圧と感光体の表面電位との電位差によって、吸着剤を塗布部材から感光体に移動させることができる。
【0115】
更に、塗布部材から感光体への塗布は1段階である必要はない。例えば図8に示すように、塗布部材を一次帯電器(ここでは帯電ローラ)2に対向して設け、一次帯電器2に吸着剤を塗布することで、間接的に感光体への塗布を行うこともできる。もちろん、図8の例に限定されるものではなく、他の部材に塗布した後に感光体に塗布してもよいし、2段階以上の塗布を行ってもよい。
【0116】
以上述べてきたように、本発明において、吸着剤の塗布方法、塗布部材の形状、塗布部材の位置に何ら制限があるわけではない。従って、前記の塗布部材及び塗布部材の配置を適宜組み合わせて複数の塗布部材を使用してもよいし、上記以外の形態の塗布部材を用いること等もできる。なぜならば、本発明の骨子は、感光体表面に付着した硝酸イオンを吸着剤で吸着(あるいはアニオン交換)させるために、吸着剤を感光体の表面に触れさせることであるから、そのような状態が達成できる限り、どのような手段でも利用できるのである。
【0117】
塗布部材は感光体に対して離間可能とすることもできる。そして、画像を1枚出力する毎に、吸着剤を塗布しなければならないわけではなく、例えば画像を100枚出力する毎に塗布部材が当接し、吸着剤を塗布し、再び離間することもできる。また、画像形成装置の本体電源が入れられた時のみに、塗布を行ってもよい。ただし、当然のことながら、塗布頻度を下げるほど画像流れの防止効果が小さくなるので、画像出力一万枚毎に一回以上の頻度で塗布することが好ましい。
【0118】
画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は、感光体の表面積1cm2あたり1ng〜500μgが好ましく、特に5ng〜50μg、更には10ng〜10μgが好ましい。500μg/cm2より多くの吸着剤を均一に塗布することは困難であるし、仮に塗布できても量が多すぎるために次の画像形成工程に悪影響(例えば一次帯電が均一にならない、吸着剤が像露光を遮って潜像が乱れる等)を与え易くなる。そして、塗布量が1ng/cm2未満であると、画像流れの防止効果が小さくなる。
【0119】
本発明を適用できる画像形成装置は、特に限定されるものではない。すなわち、感光体1としては、ドラム形状、ベルト形状を問わず適用できるし、感光体表面層の材質も、有機高分子化合物(例えば、ポリメタクリル酸エステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリスルホン等)でも、アモルファスシリコン(水素化アモルファスシリコンやハロゲン化アモルファスシリコンを含む)等の無機化合物であってもよい。そして、一次帯電器2としては、ローラ帯電器、コロナ帯電器、ブラシ帯電器、注入帯電器(一次帯電器に印加する直流電圧の80%以上の電位を、感光体表面(VD)に与えることができる一次帯電器)等、任意の帯電器を用いることができる。そして、単色の電子写真装置のみならず、フルカラー電子写真装置にも応用できる(画像流れが目立ち易いフルカラー電子写真装置では、本発明によって非常に高い効果が得られる)。
【0120】
特に本発明は、感光体の削れ量が少ない、以下のような画像形成装置に用いると、画像流れを発生させることなく、更なる長寿命化を果たすことができるので、好適である。
1.感光体にアモルファスシリコンを用いた画像形成装置
2.注入帯電によって感光体の一次帯電を行う画像形成装置(例えば、特開平7−5748号公報や特開平9−166905号公報に記載の画像形成装置)
【0121】
なお、本発明の画像形成装置において、表面層に吸着物質を含有させた感光体を使用すると、画像流れの防止効果が一層高められて好ましい。
【0122】
以上説明してきたように、本発明は、電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面に層状構造を有する化合物を塗布するための塗布部材と、該電子写真感光体のクリーニング装置とを有する電子写真方式の画像形成装置であって、
該層状構造を有する化合物が、下記一般式(1)
一般式(1):M 2+ (1−X) M 3+ X (OH) 2 A n− (X/n) ・mH 2 O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0、M 2+ ;2価の金属イオン、M 3+ ;3価の金属イオン、A n− ;n価のアニオン、nは1以上の整数)
で示されるハイドロタルサイト類化合物であり、
該一般式(1)におけるA n− として、A n− の共役酸HnAの酸解離指数pKaが3以上であるn価のアニオンを含有する
ことを特徴とする画像形成装置である。本発明によれば、耐久によって生じる硝酸イオンを、感光体の表面に塗布された吸着剤が吸着(あるいはアニオン交換)するので、耐久によって感光体表面の電気抵抗が低下することがない。従って、繰り返し使用しても画像流れが発生しないという特徴を持つ。
【0123】
【実施例】
以下に、具体的な実施例を挙げて本願発明を更に詳細に説明する。
【0124】
(実施例1)
ブラシ状の塗布部材と、ブレード状の塗布部材とを用い、図9のような画像形成装置を組み立てた。諸条件は以下のようである。
【0125】
【0126】
本実施例で用いた吸着物質は、Mg0.68Al0.32(OH)2(CO3)0.16・0.5H2Oという組成を有するハイドロタルサイト類化合物の微粉末を、ステアリン酸で表面処理したものである。なお、化合物の平均粒径は0.55μm、比表面積は10m2/g、全窒素量は13.1mg/lであった。ステアリン酸処理前の上記ハイドロタルサイトの全窒素量を測定したところ、3.72mg/lであったので、本実施例に用いた吸着物質(ステアリン酸で表面処理した前記ハイドロタルサイト類化合物)は、硝酸イオン吸着物質である。
【0127】
図9において、吸着剤の塗布部材20は2つあり、1つはブラシ状、もう1つはブレード状である。そして、ブラシ状の塗布部材をブレード状の塗布部材よりも上流側に配置することで、ブラシによって塗布した吸着剤をブレードで均一に薄く延ばす効果が得られる。なお、塗布ブレードの材質はウレタン、塗布ブラシの毛の長さは2mm、毛の太さは6デニール、毛の密度は1.5万本/cm2、毛の材質はレーヨンとした。
【0128】
本実施例では、塗布部材20は感光体1と常時当接しており、離間機構は設けていない。つまり、感光体への吸着剤の塗布は連続的である。画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は0.1μg/cm2であった。
【0129】
まず、転写効率の測定を行った。なお、本発明では転写効率を以下のように定義するものとする。
転写効率=
(紙上画像濃度)/(感光体上の転写残画像濃度+紙上画像濃度)×100(%)
【0130】
その結果、95%という高い転写効率が得られた。ところで、実施例7の結果から分かるように、ハイドロタルサイトをステアリン酸で処理していなくても同等の転写効率が得られている。従って、本実施例における高い転写効率は、ステアリン酸(ハイドロタルサイトの表面処理剤)の潤滑/離型効果によるものではなく、ハイドロタルサイトそのものの作用によるものであることが分かる。
【0131】
次に、画像形成装置の耐久試験を行い、画像流れの程度を評価した。1万2千枚の耐久試験を終えたところで、感光体の表面層の厚さを測定したところ、13μmであった。従って、画像出力1000枚あたりの感光体の削れ量は1μmであった。画像流れの結果を表1に示す。
【0132】
(参考例2)
吸着剤を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は10ng/cm2であった。転写効率は94%であった。画像流れの評価結果を表1に示す。1万2千枚耐久時点で軽微な画像流れが見られたが、これはハイドロタルサイトのAlの含有量(モル分率)が0.2と小さいため、実施例1のハイドロタルサイトと比較して硝酸吸着容量(アニオン交換容量)が小さいことと、塗布量が少ないためと考えられる。
【0133】
<参考例2で用いた吸着剤>
Mg0.6Al0.3(OH)2(CO3)0.1・0.61H2Oという組成を有するハイドロタルサイト類化合物であり、表面処理はしていない。窒素量は7mg/l、比表面積は14m2/g、平均粒径は0.6μmである。
【0134】
(参考例3)
吸着剤を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は50ng/cm2であった。転写効率は96%であった。結果を表1に示す。
【0135】
<参考例3で用いた吸着剤>
Mg0.5Zn0.17Al0.33(OH)2(CO3)0.165・0.45H2Oという組成を有すハイドロタルサイト類化合物であり、表面処理はしていない。窒素量は5mg/l、比表面積は8m2/g、平均粒径は0.55μmである。
【0136】
(参考例4)
吸着剤を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は1μg/cm2であった。転写効率は96%であった。結果を表1に示す。
【0137】
<参考例4で用いた吸着剤>
組成式:Mg0.68Al0.32OH1.16で表される化合物。窒素量は3.12mg/l、比表面積は155m2/g、平均粒径は0.7μmである。
【0138】
(参考例5)
吸着剤を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は1ng/cm2であった。転写効率は94%であった。1万2千枚耐久時点で軽微な画像流れが見られたが、これは塗布量が少なかったためと考えられる。画像流れの評価結果を表1に示す。
【0139】
<参考例5で用いた吸着剤>
末端に、ジエチルアミノエチル基を有するセルロースからなる陰イオン交換樹脂の粉末である。その化合物の窒素量は10mg/l、比表面積は200m2/g、平均粒径は3μmである。
【0140】
(参考例6)
吸着剤を下記のものに変更した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は0.2μg/cm2であった。転写効率は95%であった。画像流れの評価結果を表1に示す。
【0141】
<参考例6で用いた吸着剤>
組成式:LiAl2(OH)6(PHO2)0.5・0.57H2Oで表される化合物である。窒素量は2.50mg/l、比表面積は9m2/g、平均粒径は0.6μmである。
【0142】
(比較例1)
図9から塗布部材20及び吸着剤21を取り外し、実施例1と同様の条件で転写効率の測定及び耐久試験を行った。転写効率の測定結果は91%であった。本比較例では吸着剤が塗布されていないため、耐久枚数が9000枚を超えたあたりから画像流れが発生した。結果を表1に示す。
【0143】
【表1】
【0144】
(実施例7)
図10の装置を用いて転写効率の評価及び耐久試験を行った。なお、本実施例における諸条件は以下の通りである。
【0145】
図10において、吸着剤の塗布部材は実施例1と同じで、ブラシとブレードの2つである。なお、本実施例で用いた吸着剤は、実施例1で用いた吸着剤と同一の組成を有するハイドロタルサイト類化合物である。ただし、表面をステアリン酸で処理していない点が実施例1と異なる。画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は5ng/cm2であった。
【0146】
実施例1と同様にして転写効率を測定した結果、95%であった。次に、実施例1と同様に耐久試験を行った。7万枚の耐久試験を終えたところで、感光体の表面層の厚さを測定したところ、11μmであった。従って、画像出力1000枚あたりの感光体の削れ量は0.2μmであった。画像流れの評価結果を表2に示す。
【0147】
(比較例2)
図10から塗布部材20及び吸着剤21を取り外し、実施例7と同様にして転写効率の測定及び耐久試験を行った。転写効率の測定結果は90%であった。本比較例でも吸着剤が塗布されていないため、耐久枚数が3万枚を超えたあたりから画像流れが発生した。結果を表2に示す。
【0148】
【表2】
【0149】
(実施例8)
図10の装置において、感光体を水素化アモルファスシリコンドラムに代え、実施例7と同様にして転写効率の評価及び耐久試験を行った。
【0150】
なお、本実施例で用いた水素化アモルファスシリコンドラムは、RF−CVD法による製造方法を用い、アルミニウムシリンダー上に表3の方法で得たものであり、厚さ0.5μmの表面層を有する。
【0151】
【表3】
【0152】
なお、本実施例で用いた吸着剤は、実施例1で用いた吸着剤と同一である。画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は0.5μg/cm2であった。実施例1と同様にして転写効率の測定を行ったところ、転写効率は94%であった。
【0153】
次に、100万枚の耐久試験を行った。感光体を加熱するヒータを用いていないにも拘わらず、100万枚耐久しても画像流れは発生しなかった。100万枚の耐久試験が終了した時点で、感光体の表面層の厚さを測定したところ、0.49μmであった。従って、画像1000枚あたりの感光体の削れ量は0.1Å(=1×10-5μm)であった。画像流れの評価結果を表4に示す。
【0154】
(比較例3)
吸着剤20及び塗布部材21を使用しなかった以外は、実施例8と同様にして評価を行った。吸着剤を感光体に塗布しない上に、感光体を加熱するヒータも設けていないため、僅か1万枚の耐久で画像流れが発生した。実施例8及び本比較例から、本発明の画像形成装置は、感光体の削れ量が少ない場合に顕著な効果を発揮することが分かる。結果を表4に示す。
【0155】
【表4】
【0156】
(実施例9)
図11に示すように、感光体1、帯電部材2、現像ローラ5、感光体のクリーニング装置13、塗布部材20及び吸着剤21を1つの筐体に収めて、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジを構成した。
【0157】
図11の装置における諸条件を以下に示す。
【0158】
【0159】
図11において、吸着剤21は、Mg0.75Al0.25(OH)2(CO3)0.125・0.6H2Oという組成を有するハイドロタルサイト類化合物の微粉末をステアリン酸で表面処理したものと、ステアリン酸亜鉛とを重量比5:5で混合し、圧力をかけて棒状に固めたものである。なお、上記ハイドロタルサイト類化合物の微粉末の平均粒径は0.5μm、比表面積は12m2/g、全窒素量は13.1mg/lであった。ステアリン酸処理前の上記ハイドロタルサイトの全窒素量を測定したところ、4.56mg/lであったので、本実施例に用いた吸着剤(ステアリン酸で表面処理した前記ハイドロタルサイト類化合物)は、硝酸イオン吸着物質でもある。
【0160】
そして、吸着剤21は塗布部材(ブラシ)20と当接されており、塗布部材20の回転に伴って、吸着剤21が徐々に削られて、吸着剤が感光体に塗布される。画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は50μg/cm2であった。実施例1と同様に転写効率の測定を行ったところ、転写効率は94%であった。
【0161】
次に、耐久試験を行った。6000枚の耐久試験が終了した時点で、感光体の表面層の厚さを測定したところ、12μmであった。従って、画像出力1000枚あたりの感光体の削れ量は3μmである。画像流れの評価結果を表5に示す。
【0162】
(比較例4)
塗布部材20及び吸着剤21を使用しなかった以外は、実施例9と同様にして評価を行った。吸着剤を用いていないために、3000枚耐久頃から画像流れが発生した。結果を表5に示す。
【0163】
【表5】
【0164】
(実施例10)
実施例9において、一次帯電部材2に印加するバイアスS1の交流電圧値(IAC)を1.7mAに増加させ、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量を500μg/gm2にした以外は、実施例9と同様にして耐久試験を行った。4000枚耐久後の感光体の表面層の厚さは10μmであった。従って、画像出力1000枚あたりの感光体の削れ量は5μmであった。画像流れの評価結果を表6に示す。
【0165】
(比較例5)
吸着剤と塗布部材を使用しなかった以外は実施例10と同様にして耐久試験を行った。実施例9や比較例4と比較して、少ない耐久枚数で画像流れが発生し始めたが、これは一次耐久バイアスの交流電流値の増加によって、放電量が増加し、結果として硝酸イオンの生成量が増加したためと考えられる。画像流れの評価結果を表6に示す。
【0166】
【表6】
【0167】
(実施例11)
フルカラー電子写真装置に本発明の適用を試みた。本実施例で用いたフルカラー電子写真装置を図12に、該装置の諸条件を以下に示す。なお、本実施例では中間転写ベルトを用いたフルカラー電子写真装置として図12の装置を利用したが、図13のような装置や、図14のように複数の感光体と転写搬送ベルトを使用した装置、図15のように1つの感光体と転写搬送ベルトを使用した(多重現像方式の)装置、更には転写ドラム(例えば特開昭63−301960号公報に記載されたもの)を使用した装置等、どのようなフルカラー電子写真装置にも適用できる。
【0168】
なお、図12において、吸着剤及び塗布部材は実施例1と同一のものを用いた。そして、画像出力1枚あたりの吸着剤の塗布量は10μg/cm2であった。
【0169】
<感光体1> 実施例1で用いたものと同一
<一次帯電器2> 実施例1で用いたものと同一
<一次帯電バイアスS1> 実施例1と同一
<中間転写ベルト7> 107Ωcmの樹脂フィルムからなる
<一次転写バイアス> +300〜+1000(V)
<紙> 実施例1で用いたものと同一
<環境> 実施例1と同一
【0170】
まず、一次転写効率の測定を行った。なお、本発明では一次転写効率を以下のように定義するものとする。
一次転写効率=(中間転写ベルト上の画像濃度)÷(感光体上の転写残画像濃度+中間転写ベルト上画像濃度)×100(%)
【0171】
その結果、95%という高い転写効率が得られた。
【0172】
次に、6000枚のフルカラー画像耐久を行った。6000枚の耐久試験を終えたところで、感光体の表面層の厚さを測定したところ、19μmであった。従って、画像出力1000枚あたりの感光体の削れ量は2.5μmであった。画像流れの結果を表7に示す。
【0173】
(比較例6)
吸着剤と塗布部材を使用しなかった以外は実施例11と同様にして測定及び評価を行った。一次転写効率は90%であった。耐久4000枚頃から画像流れが見られた。結果を表7に示す。
【0174】
【表7】
【0175】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明は、電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面に層状構造を有する化合物を塗布するための塗布部材と、該電子写真感光体のクリーニング装置とを有する電子写真方式の画像形成装置であって、
該層状構造を有する化合物が、下記一般式(1)
一般式(1):M 2+ (1−X) M 3+ X (OH) 2 A n− (X/n) ・mH 2 O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0、M 2+ ;2価の金属イオン、M 3+ ;3価の金属イオン、A n− ;n価のアニオン、nは1以上の整数)
で示されるハイドロタルサイト類化合物であり、
該一般式(1)におけるA n− として、A n− の共役酸HnAの酸解離指数pKaが3以上であるn価のアニオンを含有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
【0176】
感光体の表面に塗布された吸着剤は、画像形成装置の耐久中に生成される硝酸イオンを吸着するので、耐久中に感光体表面の電気抵抗が低下することを防止でき、その結果、極めて効果的に画像流れの発生を防止することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子写真方式を用いた画像形成装置の概略図である。
【図2】 本発明の画像形成装置におけるブラシ状の塗布部材周りの構成を示す図である。
【図3】 本発明の画像形成装置におけるブレード状の塗布部材周りの構成を示す図である。
【図4】 本発明の画像形成装置におけるローラ状の塗布部材周りの構成を示す図である。
【図5】 螺旋状塗布部材の一部分の概略図である。
【図6】 感光体のクリーニングブレードを吸着剤の塗布部材と兼用した、本発明の画像形成装置の一部分を現す断面概略図である。
【図7】 一次帯電器を吸着剤の塗布部材と兼用した、本発明の画像形成装置の一例を示す断面概略図である。
【図8】 感光体に対して吸着剤を間接的に塗布する本発明の画像形成装置の一例を示す断面概略図である。
【図9】 本発明の画像形成装置の一例を示す断面概略図である。
【図10】 本発明の画像形成装置の別の一例を示す断面概略図である。
【図11】 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す図である。
【図12】 本発明のフルカラー電子写真装置の一例を示す図である。
【図13】 中間転写ベルトを用いた画像形成装置の概略図である。
【図14】 転写搬送ベルトを用いた画像形成装置の概略図である。
【図15】 転写搬送ベルトを用いた画像形成装置の概略図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 一次帯電器
3 像露光
4 現像器
5 現像ローラ
6 転写ローラ
7 中間転写ベルト
10 給紙ローラ
12 転写搬送ベルト
13 感光ドラムのクリーニング装置
15 定着器
20 塗布部材
21 吸着剤
30 螺旋状塗布ローラ
31 芯金
32 スポンジ
40 プロセスカートリッジ
41 イエロー色現像装置
42 マゼンタ色現像装置
43 シアン色現像装置
44 ブラック色現像装置
62 一次転写ローラ
63 2次転写ローラ
64 2次転写対向ローラ
65,66 中間転写ベルト支持ローラ
S1 一次帯電用バイアス電源
S2 現像用バイアス電源
S3 転写用バイアス電源
S4 一次転写用バイアス電源
S5 二次転写用バイアス電源
P 転写材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an image forming apparatus using an electrophotographic system.In placeRelated.
[0002]
[Prior art]
A conventional image forming apparatus will be described with reference to FIG. 1 showing an example of an electrophotographic image forming apparatus. In FIG. 1, a drum-shaped electrophotographic photosensitive member 1 (hereinafter referred to as a photosensitive drum) as an image carrier is rotationally driven in the direction of an arrow at a predetermined peripheral speed (process speed).
[0003]
In the course of rotation, the photosensitive drum 1 is uniformly charged to a predetermined polarity and potential by a primary charger 2 connected to a bias power source S1, and then receives an image exposure 3 by an image exposure means (not shown) in accordance with image information. An electrostatic latent image is formed.
[0004]
The developing device 4 includes a developer, and a developing bias potential is applied from a bias power source S2 to the developing roller 5 that rotates while being supplied with the developer. The developing bias potential and the surface potential of the photosensitive drum 1 An electric field force is generated by this potential difference, and the developer is applied to the electrostatic latent image formed on the photosensitive drum 1 by this electric field force, and the electrostatic latent image is visualized (developed).
[0005]
On the other hand, transfer paper P (paper, OHT sheet, etc.) is conveyed one by one from a paper supply cassette (not shown) by a paper supply roller 10, and the transfer paper P is transferred to a transfer portion between the transfer roller 6 and the photosensitive drum 1. Be transported. Since the transfer bias is applied to the transfer roller 6 from the bias power source S3, the developer on the photosensitive drum 1 is transferred onto the transfer paper P by the transfer bias. Then, the transfer paper P to which the developer has been transferred is sent to the fixing device 15, and the developer is fixed to the transfer paper. The developer (transfer residual toner) that has adhered to the surface of the photosensitive drum 1 that has been transferred and has not been transferred is removed by the photosensitive drum cleaning device 13 to prepare for the next image formation.
[0006]
Image forming apparatuses using such an electrophotographic system are very widespread as copying machines, laser beam printers, facsimiles, and the like.
[0007]
However, in an image forming apparatus using an electrophotographic method, when an image is repeatedly output (durability), a boundary line between a portion exposed to an electrostatic latent image and a portion not exposed is blurred particularly in a high humidity environment. As a result, there is a problem that the image becomes blurred. This phenomenon is known as so-called image flow, and in order to avoid this problem, the following techniques have been proposed.
[0008]
<Prior Art 1>
By heating the electrophotographic photosensitive member with a heating means such as a heater, the humidity on the surface of the electrophotographic photosensitive member is reduced, and the resistance value on the surface of the electrophotographic photosensitive member is recovered. Examples of using the above technique include techniques described in JP-A-5-53487, JP-A-7-104638, JP-A-9-146426, JP-A-8-272283, and the like.
[0009]
<Conventional technology 2>
By devising the air flow (intake / exhaust path), ozone or the like is not directly in contact with the electrophotographic photosensitive member, or the contact time with ozone is shortened. As an example using the above technique, described in JP-A-5-257359, JP-A-5-107877, JP-A-6-102804, JP-A-7-72742, JP-A-7-191593, and the like. Technology. As a similar technique, there is a technique in which a shutter is provided between an electrophotographic photosensitive member and a charger to reduce the contact time between the electrophotographic photosensitive member and ozone as disclosed in JP-A-7-104564.
[0010]
<Prior Art 3>
By polishing the electrophotographic photosensitive member at a predetermined ratio, the charged product adhering to the surface of the electrophotographic photosensitive member is removed. Examples of using the above technique include techniques described in JP-A-5-181306, JP-A-7-152196, JP-A-8-262948, and the like.
[0011]
<Conventional technology 4>
A rubbing member (cleaning member) for removing a charged product on the surface of the electrophotographic photosensitive member is provided. As examples using the above-mentioned technique, described in JP-A-5-134585, JP-A-5-181295, JP-A-8-137262, JP-A-9-305083, JP-A-9-44048, etc. Technology.
[0012]
<Conventional technology 5>
By reducing the discharge amount (current value), the generation amount of ozone and charged products is suppressed. Examples of using the above technique include techniques described in JP-A Nos. 5-210319 and 6-250497.
[0013]
As described above, various techniques have been proposed to prevent image flow. However, in the above <Prior Art 1>, since the electrophotographic photosensitive member is heated, the toner is likely to be fused to the surface of the electrophotographic photosensitive member, and a heat source is required, resulting in an increase in size and cost of the apparatus. There are harmful effects. In particular, in an image forming apparatus using a process cartridge, if a heat source for heating the electrophotographic photosensitive member is built in the process cartridge, the cartridge becomes expensive and very uneconomical.
[0014]
In the above <Conventional Technology 2>, <Conventional Technology 4>, and <Conventional Technology 5>, the effect of preventing image flow is insufficient. Furthermore, in the above-mentioned <Prior Art 3>, since the electrophotographic photosensitive member is scraped off with durability, there is an adverse effect that the life of the electrophotographic photosensitive member is shortened. There is also a problem that it cannot be applied to an electrophotographic photosensitive member made of amorphous silicon or the like which is difficult to be scraped off.
[0015]
As described above, with respect to the problem of image flow due to durability, a technique for exhibiting an inexpensive and reliable effect has not yet been established, and remains a major problem in an image forming apparatus using an electrophotographic system.
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to prevent an image forming apparatus from preventing a decrease in electric resistance on the surface of an electrophotographic photosensitive member even when it is used repeatedly, and preventing an image from flowing.PlaceIt is to provide at low cost.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In accordance with the present invention,An electrophotographic photosensitive member, a coating member for coating a compound having a layered structure on the surface of the electrophotographic photosensitive member, and a cleaning device for the electrophotographic photosensitive memberElectrophotographic image forming apparatusSoThe,
[0018]
The compound having the layered structure isunderWritingGeneral formula (1)
[0019]
General formula (1): M2+ (1-X)M3+ X(OH)2An- (X / n)・ MH2O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0, M2+A divalent metal ion, M3+; Trivalent metal ion, An-N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
A hydrotalcite compound represented by
A in the general formula (1) n- As A n- The conjugate acid HnA contains an n-valent anion having an acid dissociation index pKa of 3 or more.
An image forming apparatus is provided.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.Hereinafter, nitrate ion adsorbing substances, compounds having a layered structure, and compounds represented by the following general formulas (1) to (5) are collectively referred to as adsorbents.
General formula (1): M 2+ (1-X) M 3+ X (OH) 2 A n- (X / n) ・ MH 2 O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0, M 2+ A divalent metal ion, M 3+ ; Trivalent metal ion, A n- N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
General formula (2): Mg (1-X) Al X (OH) 2 (CO 3 ) X / 2 ・ MH 2 O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0)
General formula (3): M 2+ (1-X) M 3+ X O ((1 + X) / 2)
(However, 0 <X ≦ 0.5, M 2+ A divalent metal ion, M 3+ ; Trivalent metal ion)
Formula (4): Mg (1-X) Al X O ((1 + X) / 2)
(However, 0 <X ≦ 0.5)
General formula (5): Li (1-Y) M 2+ Y M 3+ 2 (OH) 6 A n- ((1 + Y) / n) ・ MH 2 O
(However, 0 ≦ Y ≦ 0.5, m ≧ 0, M 2+ A divalent metal ion, M 3+ ; Trivalent metal ion, A n- N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
[0021]
It is known that the cause of the image flow is that the surface resistance of the electrophotographic photosensitive member decreases due to durability. Various hypotheses have been made about the reason why the surface resistance decreases. For example,
1. The theory that it is caused by the adhesion of discharge products such as nitrate ions,
2. The theory that this is caused by the formation of hydrophilic groups (for example, aldehyde groups, carboxyl groups, etc.) on the surface of the electrophotographic photoreceptor by ozone,
3. The theory that low resistance substances such as paper powder (especially talc contained in paper powder) are attached,
Etc.
[0022]
Various hypotheses have been made as described above, but the applicants of the present application indicated that image flow occurred even when the surface of the electrophotographic photosensitive member was formed of a material resistant to deterioration, and adhesion of paper dust (talc) The reason why the surface resistance decreases is that the image flow may occur even with a very small amount of the above-mentioned hypothesis 1. I thought it was because of the reason.
[0023]
That is, ozone generated in the charging process and the transfer process reacts with nitrogen in the air to generate nitrogen oxides (NOXNitric oxide reacts with moisture in the air to react with nitric acid (HNOThreeTherefore, it is considered that nitric acid adheres to the surface of the electrophotographic photosensitive member. As is well known, nitric acid is hydrogen ion (H+) And nitrate ion (NOThree -) And ionize. As a result, as the durability progresses, hydrogen ions (H+) And nitrate ions (NOThree -It was thought that the image flow occurred because the ions decreased the surface resistance of the electrophotographic photosensitive member. In this way, image flow may occur when the surface of the electrophotographic photosensitive member is made of a material that is resistant to deterioration, and image flow may occur even with very small amounts of paper dust (talc). Can be explained without contradiction.
[0024]
In order to verify the above hypothesis, the applicants of the present application prepared a photoconductor in which image flow occurs (photoconductor after endurance) and an unused photoconductor of the same prescription and adhered to each surface. The analysis of the substance is performed. As a result, nitrate ions were detected from the photoreceptor where image flow occurred, whereas nitrate ions were not detected from the unused photoreceptor.
[0025]
As another experiment, two unused photoconductors having the same formulation were prepared, and a nitric acid aqueous solution was applied to the surface of one photoconductor, and pure water was applied to the surface of the other photoconductor. The bodies were air-dried, and then the images of both photoreceptors were evaluated in a high humidity environment. As a result, image flow did not occur when using a photoconductor coated with pure water, whereas image flow occurred when using a photoconductor coated with a nitric acid aqueous solution. From the above experimental results, the applicants of the present application considered that the generation mechanism of the image flow is as follows.
[0026]
<Generation mechanism of image flow due to durability>
1. Discharge occurs in the charging process, development process, and transfer process, and ozone is generated by the discharge (in particular, the amount of ozone generated in the charging process is large).
2. The generated ozone reacts with nitrogen in the air to react with nitrogen oxides (NOX) Is generated.
3. Nitric oxide reacts with moisture in the air to react with nitric acid (HNOThree) Is generated.
4). Nitric acid adheres to the surface of the electrophotographic photosensitive member, and hydrogen ions (H+) And nitrate ion (NOThree -), And nitrate ions lower the surface resistance of the electrophotographic photosensitive member, resulting in image flow.
[0027]
As is well known, in an electrophotographic image forming apparatus, a process of charging a photoconductor to a predetermined potential, a process of developing an electrostatic latent image on the photoconductor with a developer, and a development on the photoconductor. There is a step of transferring the developer. From these steps, it is extremely difficult to completely eliminate the discharge to the photoreceptor, and therefore it is very difficult to completely prevent the formation of nitrate ions in the electrophotographic image forming apparatus.
[0028]
Therefore, the applicants of the present application have considered that the image flow is prevented by removing the generated nitric acid based on the above mechanism. However, even if the nitric acid is removed, the methods such as <Prior Art 3> and <Prior Art 4> have problems such as a large adverse effect and a small effect of preventing an image flow.
[0029]
Therefore, in order to solve the image flow problem in a reliable and inexpensive manner, the applicants of the present application are not an extension of these prior arts, but a nitrate ion (NO) as a completely new approach.Three -We focused on nitrate ion adsorbents that have the action of adsorbing). In other words, if a coating member for applying a nitrate ion adsorbing material to the surface of the photoconductor is provided and the nitrate ion adsorbing material is applied to the photoconductor at an appropriate timing, the nitrate ions adhering to the surface of the photoconductor are adsorbed. Therefore, it was thought that the resistance of the photoconductor could be reduced and the image flow could be prevented. In accordance with this idea, the inventors of the present application intermittently applied a nitrate ion adsorbing substance to the photoreceptor and conducted a durability test. As a result, it was confirmed that no image flow occurred and the present invention was achieved.
[0030]
Here, the nitrate ion adsorbing substance in the present invention is nitrate ion (NOThree -), Specifically, the substance to be tested whose nitrogen content is 13 (mg / l) or less when the total nitrogen content (hereinafter nitrogen content) is measured by the following measurement method. To tell.
[0031]
Incidentally, the nitrogen amount is measured according to the following measurement method except that the test substance is not added {ie, 1 × 10-3When the amount of nitrogen in the (mol / l) nitric acid aqueous solution is measured}, the measured value is about 14 (mg / l).-3It can be said that it refers to a substance that adsorbs about 7% {≈ (14-13) ÷ 14 × 100%} or more of nitrate ions contained in a (mol / l) nitric acid aqueous solution.
[0032]
<Measuring equipment> Multi-item water quality meter LASA-1 (manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.)
<Reagent used> 2,6-Dimethylphenol (Product name: LCK339, manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.)
<Filter> LPZ-284 (330 nm, manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.)
<Measurement procedure>
(1) 1 × 10-3Add 0.5 g of the substance to be tested to 10 ml of the (N) nitric acid aqueous solution and stir or shake for 40 minutes.
(2) If the liquid is cloudy, filter by appropriate means and collect the filtrate.
(3) Add 0.5 ml of the above filtrate to a cuvette (LCK238, manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.), then add 0.2 ml of C liquid (2,6-dimethylphenol: LCK339), plug the cuvette and cuvette Shake. Thereafter, the cuvette is left still for 15 minutes at room temperature (20 to 25 ° C.), and the total nitrogen amount (mg / l) is measured according to the instruction manual of LASA-1 (program item = NO3-N).
[0033]
Needless to say, it is more preferable to use a substance having a small amount of nitrogen by the above measurement in order to further increase the effect of preventing image blur. Specifically, a substance having a nitrogen amount of 10 (mg / l) or less is preferable, more preferably 7 (mg / l) or less, and most preferably 5 (mg / l) or less.
[0034]
Examples of the nitrate ion adsorbing substance in the present invention include magnesium silicate, aluminum silicate, magnesium oxide, magnesium hydroxide, magnesium carbonate, alumina hydroxide / magnesium, aluminum hydroxide / sodium hydrogen carbonate coprecipitate (dorsonite), dihydroxyaluminum Amino acetate, aluminum hydroxide / magnesium carbonate / calcium carbonate coprecipitate, anion exchanger (for example, diethyl / aminoethyl group, trimethylhydroxy / propylamine group, triethanolamine group, propylsulfonic acid, dianopropyl group, quaternary Anion exchangers having an amine group and the like can be mentioned, but of course not limited thereto.
[0035]
The applicants of the present application have searched for a substance that exhibits an effect of preventing image blur when applied to a photoreceptor, and have found that a compound having a layered structure is also effective.
[0036]
This is presumably because the compound having a layered structure (layered compound) prevents the decrease in resistance on the surface of the photoreceptor by incorporating nitrate ions between the layers. Examples of such layered compounds include, for example, kaolin and mica, and examples of compounds that are more effective and easily available include hydrotalcite compounds represented by the following general formula (1). .
[0037]
General formula (1): M2+ (1-X)M3+ X(OH)2An- (X / n)・ MH2O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0, M2+A divalent metal ion, M3+; Trivalent metal ion, An-N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
[0038]
The hydrotalcite compound represented by the general formula (1) is a positively charged base layer [M2+ (1-X)M3+ x(OH)2]x +And negatively charged intermediate layer [An- (x / n)・ MH2O]x-It can be considered as an intercalation compound in which an intermediate layer is inserted into the basic layer. In general, an intercalation compound is known to exhibit a unique chemical property (reactivity), but in the case of a hydrotalcite compound represented by the general formula (1), an anion ( An-) And nitrate ions are known to be easily substituted (anion exchange). The mechanism of anion exchange is not clear, but the electrical interaction (attraction force) between the basic layer and nitrate ions, the size of the void in the intermediate layer (thickness of the intermediate layer), the adsorption action, etc. act in a complex manner. It is estimated that
[0039]
That is, the hydrotalcite compound represented by the general formula (1) reacts as shown in the reaction formula (1) to adsorb nitrate ions.
[0040]
Reaction formula (1): M2+ (1-X)M3+ X(OH)2An- (X / n)・ MH2O + xHNOThree→ M2+ (1-X)M3+ X(OH)2(NOThree)X・ MH2O + HXAn- (X / n)
[0041]
As described above, it is considered that the hydrotalcite-type compound takes in nitrate ions by anion exchange and prevents the resistance of the photoreceptor surface from being lowered. And since the hydrotalcite compound not only adsorbs nitrate ions by anion exchange but also has the following unique properties, it is considered that the effect of preventing image blur is very high.
[0042]
1. Hydrotalcite-type compounds are insoluble in water and insoluble in water even after adsorption of nitrate ions. That is, the adsorbent itself (including the substance after the adsorption reaction) is not ionized and ionized.
[0043]
2. The hydrotalcite compound is considered to have an NOx gas (nitrogen oxide) adsorbing action. That is, it is considered that the hydrotalcite-type compound suppresses the amount of nitrate ions generated by adsorbing NOx gas.
[0044]
As a result of further investigation on the hydrotalcite compound, the applicants of the present application have found that in the general formula (1), An-Acid dissociation index of the conjugate acid HnA of the above; an anion with a pKa of 3 or more; An-It has been found that the image blur prevention effect is further improved.
[0045]
The reason why such a compound exhibits a great effect in preventing image blur is considered to be because the compound has the following unique properties.
[0046]
1. The hydrotalcite compound represented by the general formula (1) generates an acid; HnA as a result of anion exchange. At this time, when the acid dissociation index of the generated acid is pKa of 3 or more, HnA is dissociated. The percentage to do is very small. Therefore, the amount of free anions on the right side (after adsorption of nitrate ions) in the reaction formula (1) is smaller than the amount of free anions on the left side (before adsorption of nitrate ions). That is, it not only adsorbs nitrate ions on the surface of the photoreceptor, but also has an effect of reducing the absolute amount of ions existing on the surface of the photoreceptor.
[0047]
2. Since the reaction formula (1) is in an equilibrium relationship, the adsorption of nitric acid proceeds and An-As the amount of sucrose increases, it is considered that the reaction formula (1) usually does not proceed to the right and the adsorption ability of nitrate ions decreases. However, a hydrotalcite compound containing an anion having a pKa of a conjugate acid of 3 or more is produced as An-Since the amount of is very small, the reaction formula (1) hardly hardly proceeds to the right. That is, the compound has a very small decrease in nitric acid adsorption capacity associated with nitric acid adsorption (anion exchange).
[0048]
According to the applicant's review, An-Conjugated acid: Acid dissociation constant of HnA: The preferred range of pKa was 4 or more, and the more preferred range was 6 or more. Moreover, the preferable content of the anion whose pKa of the conjugate acid is 3 or more is all An-Is 20 mol% or more, more preferably 50 mol% or more. Anion having pKa of conjugate acid of 3 or more: An-As a specific example of OH,-(H2PKa of O = 7.0), COThree 2-(H2COThreePKa2 = 10.33), HCOThree -(H2COThreePKa1 = 6.35), CHThreeCOO-(CHThreeCOOH pKa = 4.76), ClO-(PKa of HClO = 7.53), F-(HF pKa = 3.46), HPOFour 2-(HThreePOFourPKa2 = 7.20), H2BOFour -(HThreeBOFourPKa = 9.24), HCOO-(PKa of HCOOH = 3.75), C2HFiveCOO-(C2HFiveCOOH pKa = 4.9) and the like. Of course, it is not limited to this.
[0049]
The present applicants conducted a more detailed study on the hydrotalcite compound represented by the general formula (1).n-Is COThree 2-It has been found that the hydrotalcite-type compound is particularly effective in preventing image blur. The reason is considered to be as follows.
[0050]
That is, A in the general formula (1)n-Is COThree 2-The hydrotalcite compound is water and carbon dioxide (carbon dioxide gas) according to the reaction formula (2).
[0051]
Reaction formula (2): M2+ (1-X)M3+ X(OH)2COThree 2- (X / 2)・ MH2O + xHNOThree
→ M2+ (1-X)M3+ X(OH)2(NOThree -)X・ MH2O + (x / 2) H2O + (x / 2) CO2
[0052]
Since most of the generated carbon dioxide becomes a gas, the electrical resistance value on the surface of the photoreceptor is not lowered. Strictly speaking, only a small part of the generated carbon dioxide dissolves in water to produce carbonic acid (H2COThreeHowever, since the pKa2 of carbonate is as large as 10.33, carbonate ion (COThree 2-) Hardly generates. Even if carbonate ions are generated, hydrotalcite compounds have the characteristic of low selectivity to carbonate ions, so it is difficult for trace amounts of carbonate ions to make it difficult to proceed to reaction formula (2) to the right. Absent.
[0053]
For the above reasons, An-Is COThree 2-It is considered that the hydrotalcite-type compound is a particularly great effect of preventing image blur.
[0054]
An-Is COThree 2-The hydrotalcite compounds that areThree 2-Is An-It can be said that this is the most preferable example.
[0055]
In general formula (1), M2+Is any divalent metal ion (eg Mg2+, Ca2+, Sr2+, Ba2+, Zn2+, Ni2+, Cd2+, Sn2+, Pb2+, Fe2+Etc., and of course not limited to this)3+Is any trivalent metal ion (eg, Al3+, Fe3+, Co3+, Bi3+, In3+, Sb3+, B3+, Ti3+Etc., and of course not limited to this)2+And M3+Each may consist of two or more metals. In particular, M2+Mg2+And M3+Is Al3+The hydrotalcite compound is preferable because it can be obtained industrially at low cost and has no problems such as toxicity.
[0056]
In summary, it can be said that the most preferable example of the hydrotalcite compound is a hydrotalcite compound represented by the following general formula (2).
[0057]
General formula (2): Mg(1-X)AlX(OH)2(COThree)X / 2・ MH2O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0)
[0058]
Specific examples of the general formula (2) include the following compounds.
[0059]
<Preferred specific example>
1. Mg0.68Al0.32(OH)2(COThree)0.16・ 0.57H2O
2. Mg0.8Al0.2(OH)2(COThree)0.1・ 0.61H2O
3. Mg0.75Al0.25(OH)2(COThree)0.125・ 0.5H2O
4). Mg0.83Al0.17(OH)2(COThree)0.085・ 0.47H2O
[0060]
Strictly speaking, in the compound of the general formula (2) (and the compound of the above specific example), Mg2+, Al3+Other cations (for example, Ca2+, Sr2+, Ba2+, Zn2+, Ni2+, Cd2+, Sn2+, Pb2+, Fe2+, Cu2+, Fe3+, Co3+, Bi3+, In3+, Sb3+, B3+, Ti3+Etc., and of course not limited to this) and COThree 2-Other anions (eg C2HFiveCOO-, SOFour 2-, C2OFour 2-Etc.) may be mixed in a small amount, but this does not impair the effect of preventing the scattering and deterioration. Therefore, in the present invention, even if a trace amount of impurities (specifically, the total of the molar fraction of impurities is 0.1 or less) is included, it is regarded as a compound within the definition of the general formula (2).
[0061]
As a result of further searching for a substance having an effect of preventing deterioration of scattering due to durability, the present applicants have found that a compound represented by the following general formula (3) is also a preferable substance.
[0062]
General formula (3): M2+ (1-X)M3+ XO((1 + X) / 2)
(However, 0 <X ≦ 0.5, M2+A divalent metal ion, M3+; Trivalent metal ion)
[0063]
The compound represented by the general formula (3) can be obtained by heating the hydrotalcite compound represented by the general formula (1) at a high temperature (300 to 800 ° C.). That is, OH, A from hydrotalcite compoundsn-, H2When O is eliminated, the compound represented by the general formula (3) is obtained. Here, this elimination reaction is a reversible reaction. Therefore, the compound represented by the general formula (3) reacts with nitric acid and water as shown in the following reaction formula (3) to adsorb nitrate ions.
[0064]
Reaction formula (3): M2+ (1-X)M3+ XO((1 + X) / 2)+ XHNOThree+ ZH2O → M2+ (1-X)M3+ X(OH)2(NOThree)X・ MH2O
(However, z = 1 + mx / 2)
[0065]
It is known that the compound represented by the general formula (3) has a larger anion exchange capacity than the hydrotalcite compound represented by the general formula (1). OH, An-, H2Since the elimination of O is reversible, the property of the compound represented by the general formula (3) is similar to that of the hydrotalcite compound represented by the general formula (1).
[0066]
That is, it is considered that not only nitrate ions are taken in but also NOx gas (nitrogen oxide) adsorbing action. Therefore, it is considered that the compound represented by the general formula (3) exhibits a larger image flow prevention effect by adsorbing NOx gas and suppressing the generated amount of nitrate ion itself.
[0067]
In general formula (3), M2+Is any divalent metal ion (eg Mg2+, Ca2+, Sr2+, Ba2+, Zn2+, Ni2+, Cd2+, Sn2+, Pb2+, Fe2+Etc., and of course not limited to this)3+Is any trivalent metal ion (eg, Al3+, Fe3+, Co3+, Bi3+, In3+, Sb3+, B3+, Ti3+Etc., and of course not limited to this). M2+And M3+Each may be made of two or more metals, but M2+Mg2+And M3+Is Al3+The hydrotalcite compound is particularly preferable because it can be obtained industrially at low cost and has no problems such as toxicity.
[0068]
Therefore, among the compounds represented by the general formula (3), the most preferred example is a compound represented by the following general formula (4).
[0069]
Formula (4): Mg(1-X)AlXO((1 + X) / 2)
(However, 0 <X ≦ 0.5)
[0070]
Specific examples of the compound represented by the general formula (4) include the following compounds.
[0071]
<Preferred specific example>
1. Mg0.68Al0.32O1.16
2. Mg0.8Al0.2O1.1
3. Mg0.75Al0.25O1.125
4). Mg0.83Al0.17O1.085
[0072]
In addition, the said compound may have taken in interlayer water. That is, for example, the above 1. In the case of this compound, Mg0.7Al0.3O1.15・ MH2It is also possible to have a composition of O. OH, An-, H2O desorption is incomplete, OH, An-, H2O may remain, but OH, An-, H2If the sum of the mole fractions of O is 0.1 or less, the compound is considered to be the general compound (3) and the above specific compound.
[0073]
Furthermore, in the same manner as the hydrotalcite compound, in the compound of the general formula (3) and the compound of the above specific example, Mg2+, Al3+Other cations (for example, Ca2+, Sr2+, Ba2+, Zn2+, Ni2+, Cd2+, Sn2+, Pb2+, Fe2+, Cu2+, Fe3+, Co3+, Bi3+, In3+, Sb3+, B3+, Ti3+May be included in a small amount, but this does not impair the effect of preventing the scattering and deterioration. Therefore, in the present invention, even if a small amount of impurities (specifically, the total molar fraction of impurities is 0.1 or less) is contained, it is regarded as a compound within the definition of the general formula (3). However, the above definition only shows that trace amounts of impurities are negligible, and even if the total molar fraction of impurities is more than 0.1, the effect of preventing image blur is not lost, and it is essential. is not a problem.
[0074]
In general formulas (1) and (3), the molar fraction of Al: X is 0 <X ≦ 0.5, but the adsorption ability (anion exchange capacity) of nitrate ions is large in X. It is known to improve. Therefore, from the viewpoint of the effect of preventing image flow, 0.2 ≦ X is preferable, and 0.25 ≦ X is particularly preferable. X may be 0.5 or less, but the crystal structure is more stable in the range of 0 <X ≦ 1/3 (0.33). This is M3+Is M2+It is presumed that the repulsion due to the positive charge between the lattice points substituting is increased. Therefore, the most preferable range of the molar fraction of Al: X is 0.25 ≦ X ≦ 1/3.
[0075]
As a technique in which a hydrotalcite compound is applied to the photoreceptor, there is a technique described in JP-A-2-85862. This publication discloses a technique for preventing a resting memory of a photoreceptor by containing a charge transport material having a high oxidation potential and a hydrotalcite compound in the surface layer of the photoreceptor. The present invention appears to be the same as that of the publication in that a hydrotalcite compound is used, but differs in the following points and is not similar to the present invention.
[0076]
(1) In contrast to the purpose of preventing the deterioration of the surface of the photoreceptor due to corona products (ozone, NOx, etc.) in the above publication, in the present invention, the resistance is reduced by nitrate ions, not the surface The point is that hydrotalcite compounds are used for the purpose of preventing low resistance of the photoreceptor surface by focusing on and adsorbing nitrate ions.
[0077]
(2) In the above publication, the hydrotalcite compound is contained in the surface layer of the photoreceptor, whereas in the present invention, the adsorbent is applied to the surface of the photoreceptor. By coating on the surface rather than in the surface layer, the area where the adsorbent touches (exposes) the atmosphere (ie, nitrate ions) dramatically increases, and nitrate ions are adsorbed quickly and in large quantities. can do. In addition, since fresh adsorbent is always supplied to the surface of the photoconductor, nitrate ions can be reliably adsorbed even in an image forming apparatus having a low photoconductor scraping speed.
[0078]
(3) In the above publication, a hydrotalcite compound and a charge transport material having a high oxidation potential are used in combination, whereas in the present invention, the effect is exhibited only with an adsorbent.
[0079]
Among the compounds having a layered structure, another specific example of a preferable compound is a lithium aluminate compound represented by the general formula (5).
[0080]
General formula (5): Li(1-Y)M2+ YM3+ 2(OH)6An- ((1 + Y) / n)・ MH2O
(However, 0 ≦ Y ≦ 0.5, m ≧ 0, M2+A divalent metal ion, M3+; Trivalent metal ion, An-N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
[0081]
Similarly to the hydrotalcite compound, the lithium aluminate compound also has an anion exchange ability and reacts with nitric acid as shown in the reaction formula (4) to inactivate nitrate ions.
[0082]
[0083]
According to the examination by the applicant of the present application, it was confirmed that the lithium aluminate compound represented by the general formula (5) is also excellent in the effect of preventing image blur.
[0084]
Further, as a result of further investigation on lithium aluminate compounds, as with hydrotalcite compounds, An-As its conjugate acid HA(N-1)-It was confirmed that when an anion having an acid dissociation index of pKa of 3 or more is contained, the effect of preventing color shift deterioration is further increased. Of course, even in a lithium aluminate compound, even if a small amount of impurities (molar fraction of less than 0.2) is mixed, the effect of preventing image blur is not affected, and it can be used sufficiently.
[0085]
As described above, according to the present invention, since the adsorbent applied to the surface of the photoconductor can adsorb nitrate ions and prevent the resistance of the photoconductor surface from being lowered, the abrasion speed of the photoconductor can be reduced. Even if the life of the photosensitive member is extended by delaying the image, no image flow occurs. That is, as the image forming apparatus has a slower photoconductor scraping speed, the advantages of the present invention are utilized. Specifically, when the present invention is applied to an image forming apparatus in which the amount of abrasion of the photoconductor per 1000 image outputs is 5 μm or less, further 3 μm or less, and most preferably 1 μm or less, the life of the photoconductor and the image flow are increased. It is possible to reconcile these problems at a high level. Of course, it is not necessary to use an expensive photoconductor heater as in <Prior Art 1>.
[0086]
Since the present invention has such advantages, it is very preferable to apply the present invention to a process cartridge. The process cartridge is a case in which at least one of a charging unit, a developing unit, a transfer unit, and a cleaning unit for a photosensitive member and a photosensitive member are housed in a single casing, and the casing is attached to the image forming apparatus. Although it can be easily attached / detached, at present, an electrophotographic apparatus using a process cartridge is widely used because of easy handling. From the viewpoint of increasing awareness of environmental problems in recent years and further reducing the running cost of the electrophotographic apparatus, it is desired to extend the life of the process cartridge. At the current technical level, it is often the photoreceptor that determines the life of the process cartridge. That is, if the photoconductor scraping speed is slowed down in order to keep the photoconductor longer, an image flow occurs. Therefore, the photoconductor is shaved at a certain speed (for example, the shaving amount per 1000 durability sheets is more than several μm). Inevitably, there is a problem that it is difficult to extend the life of the photoreceptor.
[0087]
In contrast, in the present invention, the adsorbent adsorbs nitrate ions and can prevent the resistance of the surface of the photosensitive member from being lowered. Therefore, the wear rate of the photosensitive member is reduced to extend the life of the process cartridge. However, no image flow occurs. Therefore, when the present invention is used, the life of the process cartridge can be extended and the running cost can be reduced, and the limit of the image forming apparatus using the process cartridge can be dramatically improved. Of course, since it is not necessary to provide a photoreceptor heater as in <Prior Art 1>, the power consumption of the image forming apparatus does not increase and the process cartridge does not become expensive.
[0088]
In the present invention, the adsorbent is applied to the photoreceptor, but from the viewpoint of ease of application, one of the preferred forms of the adsorbent is granular. The size of the adsorbent particles is not particularly limited, but is preferably fine enough that the adsorbent does not adversely affect the primary charging step or the image exposure step. Specifically, the average particle size is 50 μm or less, preferably 10 μm or less, more preferably 1 μm or less. There is no particular lower limit on the particle size, but if it is too fine, handling problems such as the adsorbent easily leaking from the image forming apparatus are likely to occur, so the practical lower limit of the average particle size is about 0.01 μm.
[0089]
If the adsorbent is applied in the form of particles on the surface of the photoreceptor, it is possible to obtain an effect that the transfer efficiency is improved and it is difficult to generate a hollow image. This is thought to be due to the fact that the fine particles of the adsorbent enter between the photosensitive member and the developer (toner) to reduce the van der Waals force acting between the photosensitive member and the developer. The effect of preventing the void image was greatest when the average particle size of the adsorbent was about 0.05 to 3 μm.
[0090]
Another preferred form of the adsorbent is a solid adsorbent. This is a method using an adsorbent solidified into an appropriate shape (for example, a rod shape), and the adsorbent can be applied to the photoreceptor by the following two methods.
[0091]
1. The adsorbent is applied by bringing the solidified adsorbent into direct contact with the photoreceptor. That is, a method in which the adsorbent itself doubles as an application member.
[0092]
2. The solidified adsorbent and the photoconductor are opposed to each other with a gap, and an application member is provided so as to contact both the adsorbent and the photoconductor. Then, the application member is rotated at an appropriate speed. That is, the adsorbent solidified by the application member is scraped little by little, and the scraped adsorbent is applied to the photoreceptor by the application member.
[0093]
In addition, when using a solidified adsorbent, if the adsorbent powder is hardened to an appropriate hardness by heat or pressure, the solid is gradually loosened, and the original powder is slightly removed. It is preferable that it can be obtained one by one. This is preferable because it is possible to eliminate the difficulty in handling due to the powder (ease of spillage during transportation or in the image forming apparatus).
[0094]
Further, by using an application member that contains an adsorbent in advance (for example, an adsorbent powder is applied to an application member made of a sponge), the difficulty in handling due to the powder can be eliminated.
[0095]
If the container containing the coating member and / or the adsorbent is a unit that can be attached to and detached from the image forming apparatus, the unit can be replaced when the coating member deteriorates or when there is no adsorbent to be applied. Just do it.
[0096]
Adsorbent has a specific surface area of 1m2/ G or more is preferable. Specific surface area is 1m2When it was less than / g, the effect of preventing scattering deterioration was reduced, and the transfer efficiency was slightly improved. It is considered that the effect of preventing the deterioration of scattering was small because the adsorption rate of nitrate ions was slow because of the small specific surface area, and as a result, the effect of preventing scattering was reduced. In addition, the improvement in transfer efficiency was slight because, in general, powders having a large specific surface area are porous, so that the contact area with the toner is reduced, thereby improving the transfer efficiency. Whereas the specific surface area is small (1m2In the case of less than / g), the above effect is considered to be small. A more preferable specific surface area is 2 m.2/ G or more, more preferably 8 to 500 m2/ G.
[0097]
The specific surface area in the present invention refers to a 200 mg sample heated and degassed at 105 ° C. for 15 minutes, and a BET using nitrogen gas using a fully automatic surface area measuring device Multisorb 12 (manufactured by Yuasa Ionics). The value of the specific surface area determined by the method.
[0098]
The adsorbent may be used alone or a plurality of adsorbents may be used. Furthermore, you may use together with substances other than adsorption agent in the range which does not impair the effect of this invention. Examples of substances other than adsorbents that can be used in combination with adsorbents include fatty acid metal salts (eg, zinc stearate, zinc oleate), antioxidants (eg, phenolic antioxidants, amine-based oxidations). Inhibitors, phosphorus antioxidants, sulfur antioxidants, etc.), light stabilizers (HALS), silica having a particle size of about 0.005 to 0.1 μm (which may be subjected to any hydrophobic treatment), etc. Is mentioned. Among these, preferred materials are metal salts of fatty acids, antioxidants, and silica. Since the fatty acid metal salt has a lubricating effect on the photoreceptor, the adsorbent is preferably applied smoothly.
[0099]
When the antioxidant is used in combination with the adsorbent, the amount of NOx and nitric acid produced is reduced by the reaction of the antioxidant with ozone, so that a synergistic effect with the adsorbent is exhibited for preventing image blur. When silica is used in combination, the fluidity of the mixed powder (mixture of adsorbent and silica) is improved, and the mixed powder is easily applied to the surface of the photoreceptor. In addition, transfer efficiency is further improved due to the excellent releasability of silica. Of course, the substances that can be used in combination are not limited to the above substances.
[0100]
The adsorbent may be used as it is, but it is preferable to subject the compound to a surface treatment such as a hydrophobizing treatment because the rate of decrease in the effect of preventing image blur in a high humidity environment can be reduced. Examples of surface treatment agents include higher fatty acids (eg, stearic acid, oleic acid, lauric acid, etc.), surfactants (eg, sodium stearate, sodium laurylbenzene sulfonate, etc.), coupling agents (eg, vinyl Ethoxysilane, hexamethylene disilazane, isopropyltridecylbenzenesulfonyl titanate, etc.) and glycerin fatty acid esters (eg, glycerin monostearate, glycerin monooleate). Among these, higher fatty acids are particularly preferable. Of course, the surface treatment agent is not limited to the above-mentioned substances.
[0101]
When surface treatment is performed on a nitrate ion adsorbing substance, the affinity with a nitric acid aqueous solution is low (hydrophobicity is high), and when the amount of nitrogen is measured according to the measurement procedure, the measurement result shows a value greater than 13 mg / l. Sometimes. This is only because the adsorption rate of nitrate ions is lowered by the hydrophobization treatment or the like, and practically has a sufficient adsorption rate, and does not mean that the nitrate ion adsorption capacity is lowered. Therefore, in such a case, the amount of nitrogen when the surface treatment is not performed is measured, and based on the measurement result, it is determined whether or not the surface-treated material is a nitrate ion adsorbing material. That is, even if the nitrogen amount becomes larger than 13 mg / l by subjecting a nitrate ion adsorbing substance (a substance whose nitrogen amount by the above measurement is 13 mg / l or less) to which surface treatment has not been performed, A substance obtained by surface-treating a nitrate ion adsorbing substance) is regarded as a nitrate ion adsorbing substance in the present invention.
[0102]
When the adsorbent is applied to the photoconductor, it is preferably applied uniformly over at least the entire image area of the photoconductor (the area where the toner can be transferred). If the coating amount is non-uniform, unevenness in the effect of the image flow prevention may occur, partial image flow may occur, transfer efficiency may be uneven, image density unevenness, or adsorbent mass It may be transferred to paper and cause image defects. Therefore, any application member may be used as long as the adsorbent can be uniformly applied to the photoreceptor. For example, a brush-like application member as shown in FIG. 2, a blade-like application member as shown in FIG. 3, or a roller-like application member as shown in FIG. 4 can be considered.
[0103]
When a brush-like application member is used, the length of the brush hair is preferably 0.5 to 50 mm, particularly preferably 1 to 10 mm. If the length of the hair is less than 0.5 mm, it becomes difficult to manufacture the brush, and if it is longer than 50 mm, the coating device 20 becomes large. The thickness of the hair used for the brush is preferably 1 to 200 denier, particularly 3 to 50 denier. If it is less than 1 denier, the brush becomes weak and uniform coating becomes difficult, and if it is thicker than 200 denier, the hair becomes stiff and the surface of the photoreceptor is easily damaged when the adsorbent is applied.
[0104]
The density of the brush hair is 500 / cm2100,000 / cm2Is preferable, especially 1000 / cm2~ 50,000 / cm2Is preferred. 500 / cm2If it is less than 1, the distance between the hairs becomes wide and the adsorbent easily rubs between the hairs, making uniform coating difficult, and 100,000 pieces / cm.2It is difficult to manufacture such a high-density brush at low cost.
[0105]
The material of the bristle is preferably rayon, acrylic, polyamide, polyester, polyethylene, polypropylene or the like, but other materials can also be used. Moreover, the electrical resistance value of a brush hair can also be made into arbitrary values by using arbitrary electrically conductive agents (for example, carbon black, graphite, metal powder, etc.).
[0106]
In the case of using a plate-like application member, as shown in FIG. 3, it is preferable to incorporate a stirring mechanism in order to stir the adsorbent 21 and make the application more uniform. Although there is no limitation in the material of a brate, urethane is preferable from a viewpoint of abrasion resistance.
[0107]
When a roller-shaped application member is used, the surface of the roller may be smooth. However, in order to improve the adsorbent conveyance capability (application capability), it is preferable that the surface has some irregularities. In order to easily realize the unevenness, it is preferable that the application roller is made of felt or sponge. The material of the sponge is not limited, but urethane is preferable because of ease of manufacture and small compression set.
[0108]
In order to improve the uniformity of coating in the longitudinal direction (width direction of the photoconductor), the thickness of the coating roller may be changed in the longitudinal direction (axial direction) (so-called crown shape or reverse crown shape). Is possible. Further, as shown in FIG. 5, a spiral coating roller 30 is configured by spirally winding a sponge 32 having a width of about 1 to 20 mm and a thickness of about 1 to 10 mm around a core metal 31 (10 ° ≦ θ ≦ 80 °). May be.
[0109]
In this case, by rotating the metal core 31 at an appropriate speed, a rubbing force having a component perpendicular to the surface movement direction of the photoreceptor can be generated between the sponge 32 and the surface of the photoreceptor. . For this reason, the application of the adsorbent becomes more uniform, and the adsorbent can be reliably attached to the surface of the photoreceptor. Of course, the sponge 32 is not necessarily a sponge, and may be a felt or a brush, for example.
[0110]
2 to 4, the coating member 20 is provided between the photoconductor cleaning device 13 and the primary charger 2. In this way, since the time from when the adsorbent is applied to the surface of the photoconductor until it is removed from the surface of the photoconductor (by the cleaning device 13) is maximized, the effect of applying the adsorbent is maximized. Is done. Of course, the position where the coating member is provided is not limited to this. For example, the present invention may be applied between the primary charger 2 and the developing roller 5 or between the transfer roller 6 and the photoconductor cleaning device 13. It does not deviate from the requirement.
[0111]
Furthermore, in the present invention, a “dedicated” application member for applying the adsorbent is not necessarily required. For example, in the image forming apparatus of FIG. 1, the adsorbing material may be simply placed in advance in the waste toner container of the photoconductor cleaning device 13. In this case, the cleaning blade mounted on the photoconductor cleaning device 13 also serves as an adsorbing substance application member. That is, as shown in FIG. 6, if the adsorbent is previously placed in a waste toner container (a place where waste toner accumulates) of the photoconductor cleaning device 13, the waste toner (transfer residual toner) is transferred to the waste toner container as the durability increases. ) Accumulates, and the contents of the waste toner container become a mixture of the adsorbent and the waste toner. Since the mixture is always in contact with the photoreceptor, nitrate ions are adsorbed at the portion in contact with the photoreceptor.
[0112]
In other words, in this way, the photoconductor cleaning (removal of transfer residual toner) and the application of the adsorbent can be performed at the same time, and a “dedicated” application member for applying the adsorbent is not necessary. The image forming apparatus of the present invention can be realized very easily. As shown in FIG. 6, it is preferable to provide an appropriate stirring means in the waste toner container so that the mixture of the adsorbent and the waste toner is surely in contact with the photoreceptor. It is also possible to apply an adsorbent to the cleaning blade in advance so that the adsorbent functions as a lubricant for the cleaning blade.
[0113]
As another example in which the “dedicated” application member is not used, as shown in FIG. 7, a hardened adsorbent is brought into contact with the charging roller 2, and the adsorbent is applied to the charging roller 2. Application to can also be performed. That is, in the example of FIG. 7, the charging roller 2 also serves as the adsorbent application member 20.
[0114]
Furthermore, the application of the adsorbent to the photoreceptor need not be performed mechanically. Therefore, for example, in the apparatus as shown in FIG. 4, the application member (roller) 20 is separated from the photosensitive member with a slight gap (several mm or less), and a voltage is applied to the application member 20 by bias means (not shown). Thus, the adsorbent adhering to the surface of the application member 20 can be electrically moved to the surface of the photoreceptor. For example, when the compound represented by the general formula (1) or the general formula (3) is used as the adsorbent, the compound is a particle having a positive charge, so that a positive voltage (or the surface of the photoreceptor 1) is applied to the coating member 20. When a voltage on the plus side of the potential) is applied, the adsorbent can be moved from the coating member to the photoconductor by the potential difference between the voltage applied to the coating member 20 and the surface potential of the photoconductor.
[0115]
Furthermore, the application from the application member to the photoreceptor need not be a single step. For example, as shown in FIG. 8, an application member is provided opposite to the primary charger (here, a charging roller) 2 and an adsorbent is applied to the primary charger 2 to indirectly apply to the photoreceptor. You can also. Of course, it is not limited to the example of FIG. 8, It may apply | coat to a photoreceptor after apply | coating to another member, and may apply | coat two steps or more.
[0116]
As described above, in the present invention, the adsorbent coating method, the shape of the coating member, and the position of the coating member are not limited at all. Accordingly, a plurality of application members may be used by appropriately combining the arrangement of the application member and the application member, and application members having forms other than those described above may be used. This is because the gist of the present invention is that the adsorbent is brought into contact with the surface of the photoconductor in order to adsorb (or anion exchange) nitrate ions adhering to the surface of the photoconductor. As long as this can be achieved, any means can be used.
[0117]
The coating member can be separated from the photoreceptor. And it is not necessary to apply the adsorbent every time one image is output. For example, every time 100 images are output, the applying member abuts, and the adsorbent can be applied and separated again. . The coating may be performed only when the main body of the image forming apparatus is turned on. However, as a matter of course, the effect of preventing image flow is reduced as the application frequency is lowered. Therefore, it is preferable to apply at least once every 10,000 image outputs.
[0118]
The amount of adsorbent applied per image output is 1 cm of surface area of the photoreceptor.2It is preferably 1 ng to 500 μg, more preferably 5 ng to 50 μg, and further preferably 10 ng to 10 μg. 500 μg / cm2It is difficult to apply more adsorbent uniformly, and even if it can be applied, the amount is too large, so there is an adverse effect on the next image forming process (for example, the primary charge does not become uniform, adsorbent does not perform image exposure). And the latent image is disturbed, for example). And the application amount is 1 ng / cm2If it is less than this, the effect of preventing image blurring will be reduced.
[0119]
The image forming apparatus to which the present invention can be applied is not particularly limited. That is, the photoreceptor 1 can be applied regardless of the drum shape or the belt shape, and the material of the photoreceptor surface layer can also be an organic polymer compound (for example, polymethacrylate, polycarbonate, polyarylate, polyester, polysulfone, etc.). However, it may be an inorganic compound such as amorphous silicon (including hydrogenated amorphous silicon and halogenated amorphous silicon). The primary charger 2 includes a roller charger, a corona charger, a brush charger, and an injection charger (a potential of 80% or more of the DC voltage applied to the primary charger is applied to the surface of the photoreceptor (VDAny charger can be used such as a primary charger that can be applied to The present invention can be applied not only to a monochromatic electrophotographic apparatus but also to a full color electrophotographic apparatus (a full color electrophotographic apparatus in which image flow is conspicuous can provide a very high effect by the present invention).
[0120]
In particular, the present invention is suitable for use in the following image forming apparatus in which the amount of abrasion of the photosensitive member is small, since it is possible to achieve a longer life without causing an image flow.
1. Image forming apparatus using amorphous silicon as a photoreceptor
2. An image forming apparatus that performs primary charging of the photosensitive member by injection charging (for example, an image forming apparatus described in Japanese Patent Laid-Open Nos. 7-5748 and 9-166905).
[0121]
In the image forming apparatus of the present invention, it is preferable to use a photosensitive member containing an adsorbing substance in the surface layer, since the effect of preventing image blur is further enhanced.
[0122]
As described above, the present inventionAn electrophotographic photosensitive member, a coating member for applying a compound having a layered structure on the surface of the electrophotographic photosensitive member, and a cleaning device for the electrophotographic photosensitive member.Electrophotographic image forming apparatusSoAnd
The compound having the layered structure is represented by the following general formula (1)
General formula (1): M 2+ (1-X) M 3+ X (OH) 2 A n- (X / n) ・ MH 2 O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0, M 2+ A divalent metal ion, M 3+ ; Trivalent metal ion, A n- N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
A hydrotalcite compound represented by
A in the general formula (1) n- As A n- The conjugate acid HnA contains an n-valent anion having an acid dissociation index pKa of 3 or more.
With featuresImage forming equipmentIn placeis there. According to the present invention, since the adsorbent applied to the surface of the photoconductor adsorbs (or anion exchanges) nitrate ions generated by durability, the electrical resistance on the surface of the photoconductor does not decrease due to durability. Therefore, there is a feature that image flow does not occur even when used repeatedly.
[0123]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with specific examples.
[0124]
Example 1
An image forming apparatus as shown in FIG. 9 was assembled using a brush-like application member and a blade-like application member. The conditions are as follows.
[0125]
[0126]
The adsorbent used in this example is Mg0.68Al0.32(OH)2(COThree)0.16・ 0.5H2A hydrotalcite compound fine powder having a composition of O is surface-treated with stearic acid. The average particle size of the compound is 0.55 μm and the specific surface area is 10 m.2/ G, the total nitrogen amount was 13.1 mg / l. When the total nitrogen content of the hydrotalcite before the stearic acid treatment was measured, it was 3.72 mg / l, so the adsorbent used in this example (the hydrotalcite compound surface-treated with stearic acid) Is a nitrate ion adsorbing substance.
[0127]
In FIG. 9, there are two adsorbent application members 20, one in the form of a brush and the other in the form of a blade. Then, by arranging the brush-shaped application member upstream of the blade-shaped application member, an effect of extending the adsorbent applied by the brush uniformly and thinly with the blade can be obtained. The material of the coating blade is urethane, the length of the hair of the coating brush is 2 mm, the thickness of the hair is 6 denier, and the density of the hair is 15,000 / cm.2The material of the hair was rayon.
[0128]
In this embodiment, the application member 20 is always in contact with the photoreceptor 1 and no separation mechanism is provided. That is, the application of the adsorbent to the photoreceptor is continuous. The amount of adsorbent applied per image output is 0.1 μg / cm2Met.
[0129]
First, the transfer efficiency was measured. In the present invention, transfer efficiency is defined as follows.
Transfer efficiency =
(Image density on paper) / (Transfer residual image density on photoconductor + Image density on paper) × 100 (%)
[0130]
As a result, a transfer efficiency as high as 95% was obtained. Incidentally, as can be seen from the results of Example 7, the same transfer efficiency is obtained even when the hydrotalcite is not treated with stearic acid. Therefore, it can be seen that the high transfer efficiency in this example is not due to the lubrication / release effect of stearic acid (hydrotalcite surface treatment agent) but to the action of hydrotalcite itself.
[0131]
Next, a durability test of the image forming apparatus was performed to evaluate the degree of image flow. When the durability test of 12,000 sheets was completed, the thickness of the surface layer of the photoreceptor was measured and found to be 13 μm. Therefore, the amount of photoconductor shaving per 1000 image outputs was 1 μm. Table 1 shows the result of image flow.
[0132]
(referenceExample 2)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the adsorbent was changed to the following. The amount of adsorbent applied per image output is 10 ng / cm.2Met. The transfer efficiency was 94%. Table 1 shows the evaluation results of the image flow. A slight image flow was observed at the time of endurance of 12,000 sheets. This is compared with the hydrotalcite of Example 1 because the Al content (molar fraction) of hydrotalcite is as small as 0.2. This is because the nitric acid adsorption capacity (anion exchange capacity) is small and the coating amount is small.
[0133]
<referenceAdsorbent used in Example 2>
Mg0.6Al0.3(OH)2(CO3)0.1・ 0.61H2It is a hydrotalcite compound having a composition of O and is not surface-treated. Nitrogen amount is 7mg / l, specific surface area is 14m2/ G, the average particle size is 0.6 μm.
[0134]
(referenceExample 3)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the adsorbent was changed to the following. The amount of adsorbent applied per image output is 50 ng / cm.2Met. The transfer efficiency was 96%. The results are shown in Table 1.
[0135]
<referenceAdsorbent used in Example 3>
Mg0.5Zn0.17Al0.33(OH)2(CO3)0.165・ 0.45H2It is a hydrotalcite compound having a composition of O and is not surface-treated. Nitrogen amount is 5mg / l, specific surface area is 8m2/ G, the average particle size is 0.55 μm.
[0136]
(referenceExample 4)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the adsorbent was changed to the following. The amount of adsorbent applied per image output is 1 μg / cm.2Met. The transfer efficiency was 96%. The results are shown in Table 1.
[0137]
<referenceAdsorbent used in Example 4>
Composition formula: Mg0.68Al0.32OH1.16A compound represented by Nitrogen amount is 3.12 mg / l, specific surface area is 155 m2/ G, the average particle size is 0.7 μm.
[0138]
(referenceExample 5)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the adsorbent was changed to the following. The amount of adsorbent applied per image output is 1 ng / cm.2Met. The transfer efficiency was 94%. A slight image flow was observed at the time of endurance of 12,000 sheets, which is considered to be due to a small coating amount. Table 1 shows the evaluation results of the image flow.
[0139]
<referenceAdsorbent used in Example 5>
An anion exchange resin powder made of cellulose having a diethylaminoethyl group at the end. The compound has a nitrogen content of 10 mg / l and a specific surface area of 200 m.2/ G, the average particle size is 3 μm.
[0140]
(referenceExample 6)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the adsorbent was changed to the following. The amount of adsorbent applied per image output is 0.2 μg / cm.2Met. The transfer efficiency was 95%. Table 1 shows the evaluation results of the image flow.
[0141]
<referenceAdsorbent used in Example 6>
Composition formula: LiAl2(OH)6(PHO2)0.5・ 0.57H2It is a compound represented by O. Nitrogen amount is 2.50mg / l, specific surface area is 9m2/ G, the average particle size is 0.6 μm.
[0142]
(Comparative Example 1)
The application member 20 and the adsorbent 21 were removed from FIG. 9, and the transfer efficiency was measured and the durability test was performed under the same conditions as in Example 1. The measurement result of the transfer efficiency was 91%. In this comparative example, since the adsorbent was not applied, image flow occurred when the durable sheet number exceeded 9000 sheets. The results are shown in Table 1.
[0143]
[Table 1]
[0144]
(Example 7)
The transfer efficiency was evaluated and the durability test was performed using the apparatus shown in FIG. Various conditions in this example are as follows.
[0145]
In FIG. 10, the adsorbent application member is the same as that of the first embodiment, and there are two brushes and blades. The adsorbent used in this example is a hydrotalcite compound having the same composition as the adsorbent used in Example 1. However, it differs from Example 1 in that the surface is not treated with stearic acid. The coating amount of adsorbent per image output is 5 ng / cm2Met.
[0146]
As a result of measuring the transfer efficiency in the same manner as in Example 1, it was 95%. Next, a durability test was conducted in the same manner as in Example 1. When the endurance test for 70,000 sheets was completed, the thickness of the surface layer of the photoreceptor was measured and found to be 11 μm. Therefore, the amount of photoconductor shaving per 1000 image outputs was 0.2 μm. Table 2 shows the evaluation results of the image flow.
[0147]
(Comparative Example 2)
The application member 20 and the adsorbent 21 were removed from FIG. 10, and the transfer efficiency was measured and the durability test was performed in the same manner as in Example 7. The measurement result of the transfer efficiency was 90%. Even in this comparative example, since the adsorbent was not applied, image flow occurred when the durable number exceeded 30,000. The results are shown in Table 2.
[0148]
[Table 2]
[0149]
(Example 8)
In the apparatus of FIG. 10, the photoconductor was replaced with a hydrogenated amorphous silicon drum, and the transfer efficiency was evaluated and the durability test was performed in the same manner as in Example 7.
[0150]
The hydrogenated amorphous silicon drum used in this example was obtained by the method shown in Table 3 on an aluminum cylinder using a manufacturing method by RF-CVD, and has a surface layer having a thickness of 0.5 μm. .
[0151]
[Table 3]
[0152]
The adsorbent used in this example is the same as the adsorbent used in Example 1. The amount of adsorbent applied per image output is 0.5 μg / cm.2Met. When the transfer efficiency was measured in the same manner as in Example 1, the transfer efficiency was 94%.
[0153]
Next, a durability test of 1 million sheets was performed. Despite the fact that no heater was used to heat the photosensitive member, no image flow occurred even after 1 million sheets were used. When the durability test for 1 million sheets was completed, the thickness of the surface layer of the photoreceptor was measured and found to be 0.49 μm. Therefore, the amount of photoconductor shaving per 1000 images is 0.1 mm (= 1 × 10-Fiveμm). Table 4 shows the evaluation results of the image flow.
[0154]
(Comparative Example 3)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 8 except that the adsorbent 20 and the application member 21 were not used. Since the adsorbent is not applied to the photoconductor and a heater for heating the photoconductor is not provided, an image flow occurs with a durability of only 10,000 sheets. From Example 8 and this comparative example, it can be seen that the image forming apparatus of the present invention exhibits a remarkable effect when the amount of abrasion of the photoreceptor is small. The results are shown in Table 4.
[0155]
[Table 4]
[0156]
Example 9
As shown in FIG. 11, the photosensitive member 1, the charging member 2, the developing roller 5, the photosensitive member cleaning device 13, the coating member 20, and the adsorbent 21 are housed in a single housing and attached to and detached from the image forming apparatus main body. A possible process cartridge was constructed.
[0157]
Various conditions in the apparatus of FIG. 11 are shown below.
[0158]
[0159]
In FIG. 11, the adsorbent 21 is Mg0.75Al0.25(OH)2(COThree)0.125・ 0.6H2A hydrotalcite compound fine powder having a composition of O is surface-treated with stearic acid and zinc stearate is mixed at a weight ratio of 5: 5 and hardened into a rod shape by applying pressure. The hydrotalcite compound fine powder has an average particle size of 0.5 μm and a specific surface area of 12 m.2/ G, the total nitrogen amount was 13.1 mg / l. When the total nitrogen amount of the hydrotalcite before the stearic acid treatment was measured, it was 4.56 mg / l, so the adsorbent used in this example (the hydrotalcite compound surface-treated with stearic acid) Is also a nitrate ion adsorbing substance.
[0160]
The adsorbent 21 is in contact with the application member (brush) 20, and as the application member 20 rotates, the adsorbent 21 is gradually scraped to apply the adsorbent to the photoconductor. The amount of adsorbent applied per image output is 50 μg / cm.2Met. When the transfer efficiency was measured in the same manner as in Example 1, the transfer efficiency was 94%.
[0161]
Next, an endurance test was performed. When the endurance test on 6,000 sheets was completed, the thickness of the surface layer of the photoreceptor was measured and found to be 12 μm. Therefore, the amount of photoconductor shaving per 1000 image outputs is 3 μm. Table 5 shows the evaluation results of the image flow.
[0162]
(Comparative Example 4)
Evaluation was performed in the same manner as in Example 9 except that the coating member 20 and the adsorbent 21 were not used. Since no adsorbent was used, image flow occurred from the end of 3000 sheets. The results are shown in Table 5.
[0163]
[Table 5]
[0164]
(Example 10)
In the ninth embodiment, the alternating voltage value (I of the bias S1 applied to the primary charging member 2).AC) Is increased to 1.7 mA, and the amount of adsorbent applied per image output is 500 μg / gm.2A durability test was conducted in the same manner as in Example 9 except that the test was performed. The thickness of the surface layer of the photoreceptor after the endurance of 4000 sheets was 10 μm. Therefore, the amount of photoconductor scraping per 1000 image outputs was 5 μm. Table 6 shows the evaluation results of the image flow.
[0165]
(Comparative Example 5)
A durability test was conducted in the same manner as in Example 10 except that the adsorbent and the coating member were not used. Compared with Example 9 and Comparative Example 4, image flow began to occur with a small number of durable sheets, but this was due to an increase in the amount of discharge due to an increase in the AC current value of the primary durability bias, resulting in the generation of nitrate ions. It is thought that the amount increased. Table 6 shows the evaluation results of the image flow.
[0166]
[Table 6]
[0167]
(Example 11)
An attempt was made to apply the present invention to a full-color electrophotographic apparatus. The full-color electrophotographic apparatus used in this example is shown in FIG. 12, and various conditions of the apparatus are shown below. In this embodiment, the apparatus shown in FIG. 12 is used as a full-color electrophotographic apparatus using an intermediate transfer belt. However, an apparatus as shown in FIG. 13 or a plurality of photosensitive members and transfer conveyance belts as shown in FIG. 14 are used. 15, an apparatus using a single photosensitive member and a transfer conveyance belt as shown in FIG. 15 (multi-development type), and an apparatus using a transfer drum (for example, described in JP-A-63-301960) It can be applied to any full color electrophotographic apparatus.
[0168]
In FIG. 12, the same adsorbent and application member as those in Example 1 were used. The amount of adsorbent applied per image output is 10 μg / cm.2Met.
[0169]
<Photoreceptor 1> Same as that used in Example 1
<Primary charger 2> Same as used in Example 1
<Primary charging bias S1> Same as Example 1
<Intermediate transfer belt 7> 107Made of Ωcm resin film
<Primary transfer bias> +300 to +1000 (V)
<Paper> Same as used in Example 1
<Environment> Same as Example 1
[0170]
First, the primary transfer efficiency was measured. In the present invention, the primary transfer efficiency is defined as follows.
Primary transfer efficiency = (image density on intermediate transfer belt) ÷ (transfer residual image density on photoconductor + image density on intermediate transfer belt) × 100 (%)
[0171]
As a result, a transfer efficiency as high as 95% was obtained.
[0172]
Next, 6000 full-color image durability was performed. When the endurance test on 6,000 sheets was completed, the thickness of the surface layer of the photoreceptor was measured and found to be 19 μm. Therefore, the amount of photoconductor scraping per 1000 image outputs was 2.5 μm. Table 7 shows the result of image flow.
[0173]
(Comparative Example 6)
Measurement and evaluation were performed in the same manner as in Example 11 except that the adsorbent and the application member were not used. The primary transfer efficiency was 90%. Image flow was seen from around 4000 durability. The results are shown in Table 7.
[0174]
[Table 7]
[0175]
【The invention's effect】
As described above, the present inventionAn electrophotographic photosensitive member, a coating member for coating a compound having a layered structure on the surface of the electrophotographic photosensitive member, and a cleaning device for the electrophotographic photosensitive memberElectrophotographic image forming apparatusSoAnd
The compound having the layered structure is represented by the following general formula (1)
General formula (1): M 2+ (1-X) M 3+ X (OH) 2 A n- (X / n) ・ MH 2 O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0, M 2+ A divalent metal ion, M 3+ ; Trivalent metal ion, A n- N-valent anion, n is an integer of 1 or more)
A hydrotalcite compound represented by
A in the general formula (1) n- As A n- The conjugate acid HnA contains an n-valent anion having an acid dissociation index pKa of 3 or more.
With featuresImage forming equipmentIn placeis there.
[0176]
Since the adsorbent applied to the surface of the photoconductor adsorbs nitrate ions generated during the durability of the image forming apparatus, it is possible to prevent the electrical resistance of the surface of the photoconductor from decreasing during the durability, and as a result, This has the effect of effectively preventing the occurrence of image flow.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an image using an electrophotographic method.FormationIt is the schematic of an apparatus.
FIG. 2 of the present inventionImage formationIt is a figure which shows the structure around the brush-shaped application member in an apparatus.
FIG. 3 of the present inventionImage formationIt is a figure which shows the structure around the blade-shaped application member in an apparatus.
FIG. 4 of the present inventionImage formationIt is a figure which shows the structure around the roller-shaped application member in an apparatus.
[Figure 5]ScrewIt is the schematic of a part of spiral-shaped application member.
FIG. 6 is a schematic cross-sectional view showing a part of an image forming apparatus of the present invention in which a cleaning blade for a photoconductor is also used as an adsorbent application member.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view showing an example of the image forming apparatus of the present invention in which the primary charger is also used as an adsorbent application member.
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view showing an example of the image forming apparatus of the present invention for indirectly applying an adsorbent to a photoconductor.
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view showing an example of an image forming apparatus of the present invention.
FIG. 10 is a schematic cross-sectional view showing another example of the image forming apparatus of the present invention.
FIG. 11 is a diagram showing an example of a process cartridge according to the present invention.
FIG. 12 is a diagram showing an example of a full-color electrophotographic apparatus according to the present invention.
FIG. 13 is an image using an intermediate transfer belt.FormationIt is the schematic of an apparatus.
FIG. 14 is an image using a transfer conveyance belt.FormationIt is the schematic of an apparatus.
FIG. 15 is an image using a transfer conveyance belt.FormationIt is the schematic of an apparatus.
[Explanation of symbols]
1 Photosensitive drum
2 Primary charger
3 Image exposure
4 Developer
5 Development roller
6 Transfer roller
7 Intermediate transfer belt
10 Paper feed roller
12 Transfer conveyor belt
13 Photosensitive drum cleaning device
15 Fixing device
20 Application member
21 Adsorbent
30 Spiral application roller
31 cored bar
32 sponge
40 Process cartridge
41 Yellow color developing device
42 Magenta color developing device
43 Cyan developing device
44 Black color developing device
62 Primary transfer roller
63 Secondary transfer roller
64 Secondary transfer counter roller
65, 66 Intermediate transfer belt support roller
S1 Bias power supply for primary charging
S2 Bias power supply for development
S3 Bias power supply for transfer
S4 Bias power supply for primary transfer
S5 Bias power supply for secondary transfer
P transfer material
Claims (1)
該層状構造を有する化合物が、下記一般式(1)
一般式(1):M 2+ (1−X) M 3+ X (OH) 2 A n− (X/n) ・mH 2 O
(ただし、0<X≦0.5、m≧0、M 2+ ;2価の金属イオン、M 3+ ;3価の金属イオン、A n− ;n価のアニオン、nは1以上の整数)
で示されるハイドロタルサイト類化合物であり、
該一般式(1)におけるAn−として、An−の共役酸HnAの酸解離指数pKaが3以上であるn価のアニオンを含有する
ことを特徴とする画像形成装置。 An electrophotographic image forming apparatus comprising: an electrophotographic photosensitive member; a coating member for applying a compound having a layered structure on the surface of the electrophotographic photosensitive member; and a cleaning device for the electrophotographic photosensitive member.
The compound having the layered structure is represented by the following general formula (1)
Formula (1): M 2+ (1 -X) M 3+ X (OH) 2 A n- (X / n) · mH 2 O
(However, 0 <X ≦ 0.5, m ≧ 0, M 2+ ; divalent metal ion, M 3+ ; trivalent metal ion, A n− ; n-valent anion, n is an integer of 1 or more)
A hydrotalcite compound represented by
As A n- in the general formula (1), containing a n-valent anion acid dissociation exponent pKa of A n- conjugate acid HnA is 3 or more
An image forming apparatus.
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