JP4280647B2 - 粒子状物質分析装置,粒子状物質分析方法およびそのプログラム - Google Patents
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Description
以下,本発明を具体化した第1の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図1にその概略構成を示す粒子状物質分析装置(以下,PM分析装置という)1およびそれによる分析方法である。
次に,加熱炉11の内部温度が980±5℃になったかどうかを判断する(S210)。まだ達しない場合は(S210:No),さらに継続して加熱する。そして,980±5℃に保ちつつ,SO2 濃度検出器23での検出を継続する。
次に,本発明を具体化した第2の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,図8にその概略構成を示すPM分析装置200およびそれによる分析方法である。PM分析装置200は,PM分析装置100と比較して,CO2 濃度検出器19および流量計20を備えていない点のみで異なっている。その他の構成はすべてPM分析装置100と同様であるので,同じ符号を付して説明を省略する。
例えば,電磁弁15に接続されるO2 ガス源と,電磁弁25に接続されるO2 ガス源とは,同一であってもよいし,別であってもよい。また,これらは純粋なO2 ガスに限らず,N2 ガスとの混合ガス等でもよい。
また例えば,各形態の分析方法では,加熱炉11を複数個使って並列処理することも可能である。
また例えば,第2の形態の分析方法では,Soot量の分析は第1の分析方法の後に続けて行ってもよい。すなわち,S310〜S313の処理をS209に続いて行うようにしてもよい。
10 制御装置(コンピュータ)
11 加熱炉
13 供給ガス管(ガス供給系)
15 電磁弁(酸素供給切り替え器)
16 電磁弁(不活性ガス供給切り替え器)
17 排出ガス管(ガス排出系)
19 CO2 濃度検出器(第1測定部)
20 流量計(第1測定部)
22 CO2 濃度検出器(第2測定部)
23 SO2 濃度検出器(第2測定部)
24 流量計(第2測定部)
25 電磁弁(酸素注入部,酸素注入切り替え器)
Claims (9)
- エンジン排ガス中の粒子状物質が堆積した触媒担持フィルタを加熱する加熱炉と,前記加熱炉へ雰囲気ガスを供給するガス供給系と,前記加熱炉からの排出ガスを排出するガス排出系とを有し,前記ガス供給系に,前記加熱炉へ不活性ガスを供給するかしないかを切り替える不活性ガス供給切り替え器と,前記加熱炉へ酸素を供給するかしないかを切り替える酸素供給切り替え器とが含まれる粒子状物質分析装置において,
前記ガス排出系に,
排出ガスのCO2濃度とガス流量とを測定する第1測定部と,
前記第1測定部より下流に位置し,排出ガスのCO2濃度とガス流量とを測定する第2測定部と,
前記第1測定部と前記第2測定部との間に設けられ,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する酸素注入部とを有し,
前記酸素注入部を通して前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入するかしないかを切り替える酸素注入切り替え器と,
前記加熱炉と前記ガス供給系と前記ガス排出系と前記酸素供給切り替え器とを制御する制御部とを有し,
前記制御部は,
前記不活性ガス供給切り替え器および前記酸素供給切り替え器を,前記加熱炉に不活性ガスが供給され酸素が供給されない状態として,前記加熱炉内を,可溶性炭化水素が気化し炭酸塩がCO 2 を放出する温度に昇温するとともに,前記酸素注入切り替え器を,酸素を注入する状態とする第1の状態とし,
第1の状態で,前記第1測定部でのCO 2 濃度(1)と,そこでのガス流量(2)と,前記第2測定部でのCO 2 濃度(3)と,そこでのガス流量(4)とを,CO 2 濃度(3)が所定値以下となるまでそれぞれ測定し,
第1の状態でのCO 2 濃度(1)とガス流量(2)との積の積算値により,触媒担持フィルタ中の炭酸塩の量を算出し(5),
第1の状態でのCO 2 濃度(3)とガス流量(4)との積の積算値から前記(5)における積算値を差し引くことにより,触媒担持フィルタに蓄積した可溶性炭化水素の量を算出することを特徴とする粒子状物質分析装置。 - エンジン排ガス中の粒子状物質が堆積した触媒担持フィルタを加熱炉内で加熱しつつ,前記加熱炉からの排出ガスの成分および流量を測定して粒子状物質の堆積状況を分析する粒子状物質分析方法において,
前記加熱炉内を,非酸化雰囲気で,可溶性炭化水素が気化し炭酸塩がCO2を放出する温度に昇温するとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する第1の状態とし,
第1の状態で,酸素注入箇所より上流での排出ガスのCO2濃度(1)と,そこでのガス流量(2)と,酸素注入箇所より下流での排出ガスのCO2濃度(3)と,そこでのガス流量(4)とを,CO2濃度(3)が所定値以下となるまで測定し,
第1の状態でのCO2濃度(1)とガス流量(2)との積の積算値により,触媒担持フィルタ中の炭酸塩の量を算出し(5),
第1の状態でのCO2濃度(3)とガス流量(4)との積の積算値から前記(5)における積算値を差し引くことにより,触媒担持フィルタに蓄積した可溶性炭化水素の量を算出することを特徴とする粒子状物質分析方法。 - 請求項2に記載する粒子状物質分析方法において,
第1の状態での測定の後に,前記加熱炉内を酸化雰囲気に切り替えるとともに無機炭素が酸化する温度である第2の状態とし,
第2の状態で,排出ガスのCO2濃度(6)とガス流量(7)とを,CO2濃度(6)が所定値以下となるまで測定し,
第2の状態でのCO2濃度(6)とガス流量(7)との積の積算値により,触媒担持フィルタに蓄積した無機炭素の量を算出することを特徴とする粒子状物質分析方法。 - エンジン排ガス中の粒子状物質が堆積した触媒担持フィルタを加熱炉内で加熱しつつ,前記加熱炉からの排出ガスの成分および流量を測定して粒子状物質の堆積状況を分析する粒子状物質分析方法において,
前記加熱炉内を,酸化雰囲気で,硫酸水和物がSOxを放出し硫酸塩がSOxを放出しない第1の温度域に昇温するとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する状態とし,
第1の温度域で,酸素注入箇所より下流での排出ガスのSO2濃度(1)と,そこでのガス流量(2)とを,SO2濃度(1)が所定値以下となるまで測定し,
その後前記加熱炉内を,硫酸塩がSOxを放出する第2の温度域に昇温するとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する状態とし,
第2の温度域で,酸素注入箇所より下流での排出ガスのSO2濃度(1)と,そこでのガス流量(2)とを,SO2濃度(1)が所定値以下となるまで測定し,
第1の温度域でのSO2濃度(1)とガス流量(2)との積の積算値により,触媒担持フィルタに蓄積した硫酸水和物の量を算出し,
第2の温度域でのSO2濃度(1)とガス流量(2)との積の積算値により,触媒担持フィルタに生成した硫酸塩の量を算出することを特徴とする粒子状物質分析方法。 - エンジン排ガス中の粒子状物質が堆積した触媒担持フィルタを加熱炉内で加熱しつつ,加熱炉からの排出ガスの成分および流量を測定して粒子状物質の堆積状況を分析する粒子状物質分析方法において,
1つの触媒担持フィルタを均質な複数の試料に分割し,
加熱炉内に第1の試料を収容し,前記加熱炉内を,非酸化雰囲気で,可溶性炭化水素が気化する温度に昇温するとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する状態とし,その状態で,酸素注入箇所より下流での排出ガスのCO2濃度とガス流量とを,CO2濃度が所定値以下となるまで測定し(1),
加熱炉内に第2の試料を収容し,前記加熱炉内を,非酸化雰囲気で,炭酸塩がCO2を放出する温度に昇温するとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入しない状態とし,その状態で,排出ガスのCO2濃度とガス流量とを,CO2濃度が所定値以下となるまで測定し(2),
前記(2)におけるCO2濃度とガス流量との積の積算値により,触媒担持フィルタ中の炭酸塩の量を算出し(3),
前記(1)におけるCO2濃度とガス流量との積の積算値により,触媒担持フィルタ中の炭酸塩および触媒担持フィルタに蓄積した可溶性炭化水素の総量を算出し,これから前記(3)で算出した炭酸塩の量を差し引くことにより,触媒担持フィルタに蓄積した可溶性炭化水素の量を算出することを特徴とする粒子状物質分析方法。 - 請求項5に記載する粒子状物質分析方法において,
前記(1)または前記(2)の測定の後に同じ試料のまま,前記加熱炉内を酸化雰囲気に切り替えた状態とし,その状態で,排出ガスのCO2濃度とガス流量とを,CO2濃度が所定値以下となるまで測定し(4),
前記(4)におけるCO2濃度とガス流量との積の積算値により,触媒担持フィルタに蓄積した無機炭素の量を算出することを特徴とする粒子状物質分析方法。 - 加熱炉と,前記加熱炉へ雰囲気ガスを供給するガス供給系と,前記加熱炉からの排出ガスを排出するガス排出系とを有し,前記ガス供給系に,前記加熱炉へ不活性ガスを供給するかしないかを切り替える不活性ガス供給切り替え器と,前記加熱炉へ酸素を供給するかしないかを切り替える酸素供給切り替え器とが含まれる粒子状物質分析装置をコンピュータにより制御する粒子状物質分析プログラムにおいて,前記コンピュータに,
前記加熱炉内を,非酸化雰囲気とし,可溶性炭化水素が気化し炭酸塩がCO2を放出する温度に昇温させるとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する状態とさせる第1の指令を発する手順と,
第1の指令を発した後で,
酸素注入箇所より上流での排出ガスのCO2濃度(1)とそこでのガス流量(2)とを取得しつつそれらの積を第1メモリに,
酸素注入箇所より下流での排出ガスのCO2濃度(3)とそこでのガス流量(4)とを取得しつつそれらの積を第2メモリに,
CO2濃度(3)が所定値以下となるまでそれぞれ積算する手順と,
第1メモリの積算値に基づいて,触媒担持フィルタ中の炭酸塩の量を算出する手順と,
第2メモリの積算値から第1メモリの積算値を差し引く手順と,
その差に基づいて,触媒担持フィルタに蓄積した可溶性炭化水素の量を算出する手順とを実行させることを特徴とする粒子状物質分析プログラム。 - 請求項7に記載する粒子状物質分析プログラムにおいて,前記コンピュータにさらに,
第1メモリおよび第2メモリの積算の後に,前記加熱炉内を酸化雰囲気に切り替えるとともに無機炭素が酸化する温度である状態とさせる第2の指令を発する手順と,
第2の指令を発した後で,排出ガスのCO2濃度(5)とガス流量(6)とを取得しつつそれらの積を第3メモリに,CO2濃度(5)が所定値以下となるまで積算する手順と,
第3メモリの積算値に基づいて,触媒担持フィルタに蓄積した無機炭素の量を算出する手順とを実行させることを特徴とする粒子状物質分析プログラム。 - 加熱炉と,前記加熱炉へ雰囲気ガスを供給するガス供給系と,前記加熱炉からの排出ガスを排出するガス排出系とを有し,前記ガス供給系に,前記加熱炉へ不活性ガスを供給するかしないかを切り替える不活性ガス供給切り替え器と,前記加熱炉へ酸素を供給するかしないかを切り替える酸素供給切り替え器とが含まれる粒子状物質分析装置をコンピュータにより制御する粒子状物質分析プログラムにおいて,前記コンピュータに,
前記加熱炉内を,酸化雰囲気とし,硫酸水和物がSOxを放出し硫酸塩がSOxを放出しない第1の温度に昇温させるとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する状態とさせる第1の指令を発する手順と,
第1の指令を発した後で,酸素注入箇所より下流での排出ガスのSO2濃度(1)とそこでのガス流量(2)とを取得しつつそれらの積を第1メモリに,SO2濃度(1)が所定値以下となるまで積算する手順と,
その後前記加熱炉内を,硫酸塩がSOxを放出する第2の温度に昇温させるとともに,前記加熱炉からの排出ガスに酸素を注入する状態とさせる第2の指令を発する手順と,
第2の指令を発した後で,酸素注入箇所より下流での排出ガスのSO2濃度(1)とそこでのガス流量(2)とを取得しつつそれらの積を第2メモリに,SO2濃度(1)が所定値以下となるまで積算する手順と,
第1メモリの積算値に基づいて,触媒担持フィルタに蓄積した硫酸水和物の量を算出する手順と,
第2メモリの積算値に基づいて,触媒担持フィルタに生成した硫酸塩の量を算出する手順とを実行させることを特徴とする粒子状物質分析プログラム。
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