JP4280435B2 - Silver halide color photographic light-sensitive material - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、高感度ながら低かぶりであり高照度での相反則特性に優れ、かつ露光後処理までの時間変動による感度変動及び階調変動が小さいハロゲン化銀乳剤、この製造方法及びこれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、カラー印画紙においては、高感度化、処理安定化、高画質化、現像処理工程の迅速化等の性能に対する要求が著しく強まっている。塩化銀乳剤の高感度化は、これまで主に臭化物イオンを乳剤粒子に含有させる方法が検討されている。例えば欧州特許第0295439号明細書では粒子の表面部に臭化物イオンを含有させる方法が、米国特許第5,252,454号明細書では粒子表面にエピタキシーにより形成された臭化物濃度が少なくとも20モル%である局在相を含有させる方法が、米国特許第5,252,456号明細書では、微細粒子乳剤をより大きな高塩化銀ホスト粒子乳剤と配合し、オストワルド熟成することにより粒子の表面に臭化物リッチ相を形成される方法がある。一方で沃化物イオンもまた塩化銀乳剤粒子に含有させることで、感度増加が生じる。しかしこれまでは高感度化を目的とした例は少なく、上記の引用特許に代表されるように沃化物イオンの含有は、一般に低濃度で許容か或いは回避されている。
【0003】
高塩化銀乳剤への沃化物イオンの含有による高感度化の例を幾つか挙げる。米国特許第5,264,337号、同第5,292,632号、及び同第5,314,798号明細書は、高塩化銀{100}平板の粒子形成後期に、粒子内部に沃化物をバンド状に含有させることを特徴とする。米国特許第5,275,930号明細書は、平板状粒子のコーナーへの臭化物イオンと低割合の沃化物イオンとを組み合わせてエピタキシー付着させる例を示した。特開平8−220681号、特開平8−234340号、特開平8−220684号、特開平8−240879号、特開平8−234345号明細書は共通して、ホスト高塩化銀乳剤粒子への沃化物イオンの含有方法に工夫があり、乳剤粒子の亜表面に最大沃化物イオン濃度を有し、沃化物を含む層の上に意図的に沃化物を含まない高塩化物の層を形成させることを特徴としている。
【0004】
塩化銀に沃化物イオンを混晶化させると、粒子内部の格子間銀イオンが著しく増加する。故に沃化物イオンによる高感度化は、格子間銀イオンの増加による感光核形成の促進と見られる。上記に引用した特許では、沃化物を含む層が表面にない、或いはコーナー部に限定されるため高感度化の効果を最大限に引き出せない。一方で、粒子の最表面にのみ沃化物イオンを含有させた場合は、粒子形成後の最表面に吸着した沃化物イオンが、その後の化学増感などの処理で塩化銀層への不安定な組み込みを生じるためかぶりが生じ易く、高感度化に不適切である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、高感度ながら低かぶりであり高照度での相反則特性に優れ、かつ露光後処理までの時間変動による感度変動及び階調変動が小さいハロゲン化銀乳剤とその製造方法及びこれを用いたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者が鋭意検討を重ねた結果、上記目的は、下記(1)〜(16)に記載の方法により効果的に達成しうることを見い出した。すなわち、
(1) 支持体上にそれぞれ少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、該塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子の表面が沃化銀含有層であって、該粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層を有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(2) 支持体上にそれぞれ少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、該塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が、該粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層をハロゲン化銀粒子全面に有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(3) 支持体上にそれぞれ少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、該塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子の表面が沃化銀含有層であって、該粒子表面から深さ方向に級数的に減衰する沃化銀含有率を有する層を有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(4) 前記粒子表面の沃化銀を含有する層が、沃塩化銀からなる層であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
(5) 前記ハロゲン化銀粒子の前記平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が、0.1μm〜0.62μmであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
) 沃化物イオンの導入が該粒子体積の98%を形成する以前に終わる方法で調製されることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
) 沃化物イオンの導入が該粒子体積の80%より外側で開始され、98%を形成する以前に終わる方法で調製されることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
) 沃化物イオンの導入が沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を用いて行われることを特徴とする上記(1)〜()のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
) 支持体上にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層およびシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも1層ずつ有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に使用するハロゲン化銀乳剤層であって、該ハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、沃化物イオンの導入がハロゲン化銀粒子の核形成及び/又は粒子成長を起こさせる反応容器とは別に混合容器を設け、この混合容器内に水溶性銀塩の水溶液と沃化物イオンを含む水溶性ハロゲン化物の水溶液を供給して混合し形成した沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を用いて、該ハロゲン化銀微粒子を該ハロゲン化銀粒子体積の80%より外側で開始され、98%を形成する以前に終わる方法で調製され、該ハロゲン化銀粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層を有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
10) 前記沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子の大きさが0.001〜0.06μmであることを特徴とする上記()又は()に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
11) 前記塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が1種類以上の、好ましくは4種類以上の遷移金属錯体を含有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
12) 前記塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が1種類以上の遷移金属錯体を含有し、該遷移金属錯体が、水または5員環もしくは6員環の複素環化合物を配位子として有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
13) 前記塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が、 [IrCl5(H2O)]2-、[IrCl5(H2O)]-、[IrCl4(H2O)2]-、[IrCl4(H2O)2]0、[IrCl3(H2O)3]0、[IrCl3(H2O)3]+、 [IrBr5(H2O)]2-、[IrBr5(H2O)]-、[IrBr4(H2O)2]-、[IrBr4(H2O)2]0、[IrBr3(H2O)3]0、[IrBr3(H2O)3]+ 、[IrCl5(thiazole)]2-、[IrCl5(5-methylthiazole)]2-、[IrBr5(thiazole)]2-、[IrBr5(5-methylthiazole)]2-および[IrCl4(thiazole)2]-から選択される遷移金属錯体を含有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
14) 沃化物イオンの含有率が全乳剤粒子の総銀量に対して0.1モル%以上であることを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
15) 沃化物イオンの含有率が全乳剤粒子の総銀量に対して0.06モル%以上であり、トリメチンシアニン色素で分光増感されていることを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
16) 沃化物イオンの含有率が全乳剤粒子の総銀量に対して0.06モル%以上であり、少なくとも1種類の遷移金属錯体の中心金属がルテニウム又はオスミウムであることを特徴とする上記(1)〜(15)のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀粒子は、{100}面を持つ立方体の結晶粒子(これらは粒子頂点が丸みを帯び、さらに高次の面を有していてもよい)である。
【0008】
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤としては塩化銀含有率が90モル%以上の塩沃化銀乳剤又は塩沃臭化銀乳剤が用いられるが、迅速処理性の観点からは、塩化銀含有率が95モル%以上の塩沃化銀乳剤又は塩沃臭化銀乳剤が好ましく、更に塩化銀含有率が98モル%以上の塩沃化銀乳剤又は塩沃臭化銀乳剤が好ましい。このようなハロゲン化銀乳剤の中でも、ハロゲン化銀粒子に含まれる沃化物イオンの含有率は、全銀モルあたり0.01〜1.0モル%、より好ましくは0.05〜0.80モル%、最も好ましくは0.25〜0.60モル%の沃化物イオンを含有する沃塩化銀相を有するものも高感度が得られ、高照度露光適性に優れるため好ましい。また、ハロゲン化銀粒子の表面に全銀モルあたり0.2〜5モル%、より好ましくは0.5〜3モル%の臭化銀局在相を有するものが、高感度が得られ、しかも写真性能の安定化が図れることから特に好ましい。
【0009】
沃化物イオンの導入は、沃化物塩の溶液を単独で添加させるか、或いは銀塩溶液と高塩化物塩溶液の添加と併せて沃化物塩溶液を添加しても良い。後者は、前者に対して沃化物イオンが均一に導入されるため、写真性能の安定化が図れることからより好ましい。後者の場合は、沃化物塩溶液と高塩化物塩溶液を別々に用いるのが最も良く、または沃化物塩と高塩化物塩の混合溶液として添加しても良い。沃化物塩は、アルカリもしくはアルカリ土類沃化物塩のような溶解性塩の形で添加する。或いは米国特許第5,389,508号明細書に記載される有機分子から沃化物イオンを開裂させることで沃化物を導入することもできる。また別の沃化物イオン源として、沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を用いることもできる。該ハロゲン化銀微粒子は、ハロゲン化銀粒子の核形成及び/又は粒子成長を起こさせる反応容器とは別に特開平10−43570号の明細書記載の混合容器を用いて形成することができる。該混合容器に水溶性銀塩の水溶液および沃化物塩溶液(必要により沃化物以外のハロゲン化物塩溶液を別々に、或いは沃化物塩と他のハロゲン化物塩の混合溶液として)を導入して沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を形成する。該混合容器でできた沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子は、形成後直ちに該反応容器に添加することが好ましい。何故ならば、ハロゲン化銀微粒子は形成後からオストワルド熟成により粒子サイズが増大し、それによって反応容器中で溶解しにくくなり結果として沃化物イオンの放出が抑制される為である。よって用いる沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子の平均投影粒径は、0.001〜0.06μmが好ましく、0.001〜0.04μmがより好ましく、0.001〜0.02μmが最も好ましい。沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子による沃化物イオンの導入もまた、単独で該微粒子を反応容器に添加させるか或いは銀塩溶液と高塩化物塩溶液の添加と併せて添加しても良い。沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を用いる方法は、沃化物塩水溶液を用いるものより沃化物イオンが均一に導入される傾向にある。
【0010】
沃化物塩溶液または沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子の添加は、粒子形成の一時期に集中して行っても良く、またある一定期間かけて行っても良い。高塩化物乳剤への沃化物イオンの導入位置は、高感度で低被りな乳剤を得る上で制限される。沃化物イオンの導入は、乳剤粒子のより内部に行うほど感度の増加が小さい。故に沃化物塩溶液の添加は、粒子体積の50%より外側が好ましく、より好ましくは70%より外側から、最も好ましくは80%より外側から行うのが良い。また沃化物塩溶液の添加は、好ましくは粒子体積の98%より内側で、最も好ましくは96%より内側で終了するのが良い。沃化物塩溶液の添加は、粒子表面から少し内側で終了することで、本発明の高塩化銀乳剤粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層を形成することができ、より高感度で低被りな乳剤を得ることができる。
この沃化銀含有層での沃化銀含有率の減衰の仕方に特に制限はなく、例えば後記実施例1の乳剤B、C、F、Gの如く、級数的に減衰するタイプでも、乳剤Dの如く極めて徐々に単調減衰するタイプでも構わない。好ましくは、前者の如く級数的に減衰するタイプである。
【0011】
粒子内の深さ方向への沃化物イオン含有率の分布は、エッチング/TOF−SIMS(Time of Flight ・ Secondary Ion Mass Spectrometry)法により、例えばPhi Evans社製TRIFTII型TOF−SIMSを用いて測定できる。TOF−SIMS法については、具体的には日本表面科学会編「表面分析技術選書二次イオン質量分析法」丸善株式会社(1999年発行)に記載されている。TOF−SIMS装置内で粒子表面をガリウムイオンによりエッチングし、エッチング後にTOF−SIMS法により極表面の質量分析を行って沃化物イオンを検出する。エッチングとTOF−SIMS測定を繰り返すことにより、粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を評価した。あらかじめエッチング速度を求めておき、エッチングに要した時間をエッチングした深さに換算することで深さ位置を確定する。このエッチング/TOF−SIMS法の深さ分解能は数nm程度である。図1は、沃化物塩の溶液を粒子形成の92%終了時に添加して粒子内部に沃化物を導入した粒子の、エッチング/TOF−SIMS法による解析結果の例である。図中には、エッチング時間の短い領域、粒子の極表面での測定結果を拡大して、沃化物イオン以外に観測されるフラグメントイオンの強度変化も併せて示す。エッチングに伴って、粒子表面に残存するゼラチンなど有機物由来の13CH-の2次イオン強度(△)が減少する。ゼラチンなどの有機物がエッチング除去されてからはじめてハロゲン化銀粒子由来の塩化物イオン(◇)、沃化物イオン(○)の2次イオンが検出される。従って、粒子の最表面は、図中に示した点線部分であり、ここを起点に沃化物イオン含有率の深さ方向分布を評価した。
【0012】
本発明の乳剤が臭化銀局在相を含有する場合、臭化銀含有率が少なくとも10モル%以上の臭化銀局在相を粒子表面にエピタキシャル成長させてつくることが好ましい。臭化銀局在相の臭化銀含有率は、10〜60モル%の範囲が好ましく、20〜50モル%の範囲が最も好ましい。臭化銀局在相は、本発明におけるハロゲン化銀粒子を構成する全銀量の0.1〜5モル%の銀から構成されていることが好ましく、0.3〜4モル%の銀から構成されていることが更に好ましい。臭化銀局在相中には、塩化第1イリジウム(III)、臭化第1イリジウム(III)、塩化第2イリジウム(IV)、ヘキサクロロイリジウム(III)酸ナトリウム、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム、ヘキサアンミンイリジウム(IV)塩、トリオキザラトイリジウム(III)塩、トリオキザラトイリジウム(IV)塩等の第VIII族金属錯イオンを含有させることが好ましい。これらの化合物の添加量は目的に応じて広範囲にわたるが、ハロゲン化銀1モルに対して10-9〜10-2モルが好ましい。
【0013】
本発明においては、ハロゲン化銀粒子を形成及び/または成長させる過程で遷移金属イオンを添加し、ハロゲン化銀粒子の内部及び/または表面に金属イオンを組み込むことがことができる。用いる金属イオンとしては遷移金属イオンが好ましく、なかでも、鉄、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、鉛、カドミウム、または、亜鉛であることが好ましい。さらにこれらの金属イオンは配位子を伴い6配位八面体型錯体として用いることがより好ましい。無機化合物を配位子として用いる場合には、シアン化物イオン、ハロゲン化物イオン、チオシアン、水酸化物イオン、過酸化物イオン、アジ化物イオン、亜硝酸イオン、水、アンモニア、ニトロシルイオン、または、チオニトロシルイオンを用いることが好ましく、上記の鉄、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、鉛、カドミウム、または、亜鉛のいずれの金属イオンに配位させて用いることも好ましく、複数種の配位子を1つの錯体分子中に用いることも好ましい。また、配位子として有機化合物を用いることも出来、好ましい有機化合物としては主鎖の炭素数が5以下の鎖状化合物および/または5員環あるいは6員環の複素環化合物を挙げることが出来る。さらに好ましい有機化合物は分子内に窒素原子、りん原子、酸素原子、または、硫黄原子を金属への配位原子として有する化合物であり、最も好ましくはフラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、フラザン、ピラン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンであり、さらにこれらの化合物を基本骨格としそれらに置換基を導入した化合物もまた好ましい。
【0014】
金属イオンと配位子の組み合わせとして好ましくは、鉄イオン及びルテニウムイオンとシアン化物イオンの組み合わせである。これらの化合物においてシアン化物イオンは中心金属である鉄またはルテニウムへの配位数のうち過半数を占めることが好ましく、残りの配位部位はチオシアン、アンモニア、水、ニトロシルイオン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、ピラジン、または、4,4’-ビピリジンで占められることが好ましい。最も好ましくは中心金属の6つの配位部位が全てシアン化物イオンで占められ、ヘキサシアノ鉄錯体またはヘキサシアノルテニウム錯体を形成することである。これらシアン化物イオンを配位子とする錯体は粒子形成中に銀1モル当たり1×10-8モルから1×10-2モル添加することが好ましく、1×10-6モルから5×10-4モル添加することが最も好ましい。中心金属としてイリジウムを用いた場合に配位子として好ましくは、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオンであり、中でも塩化物イオンまたは臭化物イオンを用いることが好ましい。イリジウム錯体として具体的に好ましくは、[IrCl6]3-、[IrCl6]2-、[IrCl5(H2O)]2-、[IrCl5(H2O)]-、[IrCl4(H2O)2]-、[IrCl4(H2O)2]0、[IrCl3(H2O)3]0、[IrCl3(H2O)3]+、[IrBr6]3-、[IrBr6]2-、[IrBr5(H2O)]2-、[IrBr5(H2O)]-、[IrBr4(H2O)2]-、[IrBr4(H2O)2]0、[IrBr3(H2O)3]0、[IrBr3(H2O)3]+ 、[IrCl5(thiazole)]2-、[IrCl5(5-methylthiazole)]2-、[IrBr5(thiazole)]2-、[IrBr5(5-methylthiazole)]2-、[IrCl4(thiazole)2]-および[IrCl5(OCN)]3-である。これらのイリジウム錯体は粒子形成中に銀1モル当たり1×10-10モルから1×10-3モル添加することが好ましく、1×10-8モルから1×10-5モル添加することが最も好ましい。ルテニウムおよびオスミウムを中心金属とした場合にはニトロシルイオン、チオニトロシルイオン、または水分子と塩化物イオンを配位子として共に用いることも好ましい。より好ましくはペンタクロロニトロシル錯体、ペンタクロロチオニトロシル錯体、または、ペンタクロロアクア錯体を形成することであり、ヘキサクロロ錯体を形成することも好ましい。これらの錯体は粒子形成中に銀1モル当たり1×10-10モルから1×10-6モル添加することが好ましく、より好ましくは1×10-9モルから1×10-6モル添加することである。
【0015】
本発明の塩沃化銀乳剤又は塩沃臭化銀乳剤は、複数の遷移金属錯体を組み合わせて用いることで、より高感度で低濃度部の階調が硬調であり高照度での相反則特性に優れた乳剤を得ることができる。用いる遷移金属錯体は、高感化、硬調化、相反則改良を目的に少なくとも3種類以上の錯体を用いることが好ましい、また幅広く相反則特性に優れた乳剤を得るために4種類以上の遷移金属錯体を用いることがより好ましい。更に低濃度部の階調を硬調化させるために、用いる錯体の少なくとも1種類はルテニウムまたはオスミウムを中心金属とした遷移金属錯体を用いることが最も好ましい。
【0016】
本発明において上記の錯体は、ハロゲン化銀粒子形成時に反応溶液中に直接添加するか、ハロゲン化銀粒子を形成するためのハロゲン化物水溶液中、あるいはそれ以外の溶液中に添加し、粒子形成反応溶液に添加することにより、ハロゲン化銀粒子内に組み込むが好ましい。さらにこれらの方法を組み合わせてハロゲン化銀粒子内へ含有させることも好ましい。
【0017】
これらの錯体をハロゲン化銀粒子に組み込む場合、粒子内部に均一に存在させることも好ましいが、特開平4−208936号、特開平2−125245号、特開平3−188437号各公報に開示されている様に、粒子表面層のみに存在させることも好ましく、粒子内部のみに錯体を存在させ粒子表面には錯体を含有しない層を付加することも好ましい。また、米国特許第5,252,451号および5,256,530号明細書に開示されているように、錯体を粒子内に組み込んだ微粒子で物理熟成して粒子表面相を改質することも好ましい。さらに、これらの方法を組み合わせて用いることも出来、複数種の錯体を1つのハロゲン化銀粒子内に組み込んでもよい。上記の錯体を含有させる位置のハロゲン組成には特に制限はなく、塩化銀層、塩臭化銀層、臭化銀層、沃塩化銀層、沃臭化銀層に何れに錯体を含有させることも好ましい。
【0018】
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均をとったもの)は、0.1μm〜0.76μmであるが、0.1μm〜0.7μmが好ましい。より好ましくは0.1μm〜0.38μmであり、0.1μm〜0.2μmが最も好ましい。
また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%以下、望ましくは15%以下、更に好ましくは10%以下の所謂単分散なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層塗布することも好ましく行われる。
【0019】
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそれ等の前駆体を添加することができる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−215272号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いられる。更にEP0447647号に記載された5−アリールアミノ−1,2,3,4−チアトリアゾール化合物(該アリール残基には少なくとも一つの電子吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。
【0020】
また、本発明において、ハロゲン化銀乳剤の保存性を高めるため、特開平11−109576号に記載のヒドロキサム酸誘導体、特開平11−327094号に記載のカルボニル基に隣接して、両端がアミノ基もしくはヒドロキシル基が置換した二重結合を有す環状ケトン類(特に一般式(S1)で表されるもので、段落番号0036〜0071は本願の明細書に取り込むことができる。)、特開平11−143011号に記載のスルホ置換のカテコールやハイドロキノン類(例えば、4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジスルホン酸、3,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、3,4,5−トリヒドロキシベンゼンスルホン酸およびこれらの塩など)、特開平11−102045号の一般式(I)〜(III)で表される水溶性還元剤は本発明においても好ましく使用される。
【0021】
分光増感は、本発明の感光材料における各層の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行われる。
本発明の感光材料において、青、緑、赤領域の分光増感に用いられる分光増感色素としては例えば、F.M.Harmer著 Heterocyclic compounds-Cyanine dyes and related compounds (John Wiley & Sons [New York,London] 社刊1964年)に記載されているものを挙げることができる。具体的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好ましく用いられる。また、特に塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素としては特開平3−123340号に記載された分光増感色素が安定性、吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から非常に好ましい。
【0022】
緑領域の分光増感色素は、下記の一般式(I)で表されるトリメチンシアニン色素が好ましく、最も好ましくはオキサトリメチンシアニン色素またはオキサゾロトリメチンシアニン色素である。
【0023】
【化1】

Figure 0004280435
【0024】
式中、Z101 とZ102 はそれぞれ含窒素複素環核を形成するに必要な原子団を表す。含窒素複素環核としては、複素原子として窒素原子およびその他、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、又はテルル原子を含む5〜6員環核が好ましい。ただし、これらの環にはさらに縮合環が結合していてもよく、またさらに置換基が結合していてもよい。前記の含窒素複素環核の具体例としては、チアゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール核、セレナゾール核、ベンゾセレナゾール核、ナフトセレナゾール核、オキサゾール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオキサゾール核、イミダゾール核、ベンズイミダゾール核、ナフトイミダゾール核、4−キノリン核、ピロリン核、ピリジン核、テトラゾール核、インドレニン核、ベンズインドレニン核、インドール核、テルラゾール核、ベンゾテルラゾール核、ナフトテルラゾール核などを挙げることができる。R101 とR102 はそれぞれアルキル基、アルケニル基、アルキニル基またはアラルキル基を表す。これらの基および以下に述べる基はそれぞれその置換体を含む意味で用いられている。例えば、アルキル基を例にして述べると、無置換及び置換アルキル基を含み、これらの基は直鎖でも分岐でもあるいは環状でもよい。アルキル基の炭素数好ましくは1〜8である。
【0025】
また、置換アルキル基の置換基の具体例としては、ハロゲン原子(フッ素、塩基、臭素、沃素など)、シアノ基、アルコキシ基、置換または無置換アミノ基、カルボン酸基、スルホン酸基、水酸基などを挙げることができ、これらの1個でまたは複数が組み合って置換していてもよい。アルケニル基の具体例としては、ビニルメチル基を挙げることができる。アラルキル基の具体例としては、ベンジル基やフェネチル基を挙げることができる。
101 は1を表す。R103 は水素原子、低級アルキル基、アラルキル基またはアリール基を表す。前記のアリール基の具体例としては、置換または無置換フェニル基を挙げることができる。R104 は水素原子を表す。
101 、k101 は0または1を表し、X- 101 は酸アニオンを表し、n101 は0または1を表す。
次に一般式(I)で表される化合物の具体例を挙げる。しかし、これに限られるものではない。
【0026】
【化2】
Figure 0004280435
【0027】
【化3】
Figure 0004280435
【0028】
【化4】
Figure 0004280435
【0029】
これらの分光増感色素の添加量は場合に応じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モルあたり0.5×10-6モル〜1.0×10-2モルの範囲が好ましい。更に好ましくは、1.0×10-6モル〜5.0×10-3モルの範囲である。
【0030】
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感を施される。化学増感法については、不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感、金増感に代表される貴金属増感、あるいは還元増感等を単独もしくは併用して用いることができる。化学増感に用いられる化合物については、特開昭62−215272号の第18頁右下欄から第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いられる。このうち、特に、金増感を施したものであることが好ましい。金増感を施すことにより、レーザー光等によって走査露光したときの写真性能の変動を更に小さくすることができるからである。
【0031】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に金増感を施すには、種々の無機金化合物や無機配位子を有する金(I)錯体及び有機配位子を有する金(I)化合物を利用することができる。無機金化合物としては、例えば塩化金酸もしくはその塩、無機配位子を有する金(I)錯体としては、例えばジチオシアン酸金(I)カリウム等のジチオシアン酸金化合物やジチオ硫酸金(I)3ナトリウム等のジチオ硫酸金化合物等の化合物を用いることができる。
【0032】
有機配位子を有する金(I)化合物としては、特開平4-267249号に記載のビス金(I)メソイオン複素環類、例えば四フッ化硼酸金(I)ビス(1,4,5-トリメチル-1,2,4-トリアゾリウム-3-チオラート)、特開平11-218870号に記載の有機メルカプト金(I)錯体、例えばカリウム ビス(1-[3-(2-スルホナートベンズアミド)フェニル]-5-メルカプトテトラゾールカリウム塩)オーレート(I)5水和物、特開平4-268550号に記載の窒素化合物アニオンが配位した金(I)化合物、例えば、ビス(1-メチルヒダントイナート)金(I)ナトリウム塩四水和物、を用いることができる。また、米国特許第3、503、749号に記載されている金(I)チオレート化合物、特開平8-69074号、特開平8-69075号、特開平9-269554号に記載の金化合物、米国特許第5620841号、同5912112号、同5620841号、同5939245号、同5912111号に記載の化合物も用いることができる。
これらの化合物の添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり5×10-7〜5×10-3モル、好ましくは5×10-6〜5×10-4モルである。
【0033】
また、コロイド状硫化金を用いることも可能であり、その製造方法はリサーチ・ディスクロージャー(Reserch Disclosure,37154)、ソリッド ステート イオニクス(Solid State Ionics )第79巻、60〜66頁、1995年刊、Compt.Rend.Hebt.Seances Acad.Sci.Sect.B第263巻、1328頁、1966年刊等に記載されている。コロイド状硫化金としてさまざまなサイズのものを利用でき、粒径50nm以下のものも用いることができる。添加量は場合に応じて広範囲に変わり得るがハロゲン化銀1モルあたり金原子として5×10-7〜5×10-3モル、好ましくは5×10-6〜5×10-4モルである。
本発明においては、金増感を更に他の増感法、例えば硫黄増感、セレン増感、テルル増感、還元増感あるいは金化合物以外を用いた貴金属増感等と組み合わせてもよい。
【0034】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料には、従来公知の写真用素材や添加剤を使用できる。
例えば写真用支持体としては、透過型支持体や反射型支持体を用いることができる。透過型支持体としては、セルロースナイトレートフィルムやポリエチレンテレフタレートなどの透明フィルム、更には2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)とのポリエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとのポリエステル等に磁性層などの情報記録層を設けたものが好ましく用いられる。反射型支持体としては特に複数のポリエチレン層やポリエステル層でラミネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好ましい。
【0035】
本発明においてさらに好ましい反射支持体としては、ハロゲン化銀乳剤層を設ける側の紙基体上に微小空孔を有するポリオレフィン層を有しているものが挙げられる。ポリオレフィン層は多層から成っていてもよく、その場合、好ましくはハロゲン化銀乳剤層側のゼラチン層に隣接するポリオレフィン層は微小空孔を有さず(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)、紙基体上に近い側に微小空孔を有するポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)から成るものがより好ましい。紙基体および写真構成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレフィン層の密度は0.40〜1.0g/mlであることが好ましく、0.50〜0.70g/mlがより好ましい。また、紙基体および写真構成層の間に位置するこれら多層もしくは一層のポリオレフィン層の厚さは10〜100μmが好ましく、15〜70μmがさらに好ましい。また、ポリオレフィン層と紙基体の厚さの比は0.05〜0.5が好ましく、0.1〜0.2がさらに好ましい。
【0036】
また、上記紙基体の写真構成層とは逆側(裏面)にポリオレフィン層を設けることも、反射支持体の剛性を高める点から好ましく、この場合、裏面のポリオレフィン層は表面が艶消しされたポリエチレンまたはポリプロピレンが好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。裏面のポリオレフィン層は5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、さらに密度が0.7〜1.1g/mlであることが好ましい。本発明の反射支持体において、紙基体上に設けるポリオレフィン層に関する好ましい態様については、特開平10−333277号、同10−333278号、同11−52513号、同11−65024号、EP0880065号、およびEP0880066号に記載されている例が挙げられる。
【0037】
更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感光材料の親水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白剤として、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、ピラゾリン系が用いることができ、更に好ましくは、ベンゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルスチルベン系の蛍光増白剤である。使用量は、特に限定されていが、好ましくは1〜100mg/m2である。耐水性樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に対して0.0005〜3質量%であり、更に好ましくは0.001〜0.5質量%である。
反射型支持体としては、透過型支持体、または上記のような反射型支持体上に、白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したものでもよい。
また、反射型支持体は、鏡面反射性または第2種拡散反射性の金属表面をもつ支持体であってもよい。
【0038】
また、本発明に係わる感光材料に用いられる支持体としては、ディスプレイ用に白色ポリエステル系支持体又は白色顔料を含む層がハロゲン化銀乳剤層を有する側の支持体上に設けられた支持体を用いてもよい。更に鮮鋭性を改良するために、アンチハレーション層を支持体のハロゲン化銀乳剤層塗布側又は裏面に塗設するのが好ましい。特に反射光でも透過光でもディスプレイが観賞できるように、支持体の透過濃度を0.35〜0.8の範囲に設定するのが好ましい。
【0039】
本発明に係わる感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0,337,490A2号の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(なかでもオキソノール系染料)を感光材料の680nmに於ける光学反射濃度が0.70以上になるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチロールエタン)等で表面処理された酸化チタンを12質量%以上(より好ましくは14質量%以上)含有させるのが好ましい。
【0040】
本発明に係わる感光材料には、イラジエーションやハレーションを防止したり、セーフライト安全性等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0337490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール染料、シアニン染料)を添加することが好ましい。さらに、欧州特許EP0819977号明細書に記載の染料も本発明に好ましく添加される。
これらの水溶性染料の中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を悪化するものもある。色分離を悪化させないで使用できる染料としては、特開平5−127324号、同5−127325号、同5−216185号に記載された水溶性染料が好ましい。
【0041】
本発明においては、水溶性染料の代わり、あるいは水溶性染料と併用しての処理で脱色可能な着色層が用いられる。用いられる処理で脱色可能な着色層は、乳剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロキノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接するように配置されていても良い。この着色層は、着色された色と同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体側)に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色層を全て個々に設置することも、このうちに一部のみを任意に選んで設置することも可能である。また複数の原色域に対応する着色を行った着色層を設置することも可能である。着色層の光学反射濃度は、露光に使用する波長域(通常のプリンター露光においては400nm〜700nmの可視光領域、走査露光の場合には使用する走査露光光源の波長)において最も光学濃度の高い波長における光学濃度値が0.2以上3.0以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に0.8以上2.0以下が好ましい。
【0042】
着色層を形成するためには、従来公知の方法が適用できる。例えば、特開平2−282244号3頁右上欄から8頁に記載された染料や、特開平3−7931号3頁右上欄から11頁左下欄に記載された染料のように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させて層中に固定する方法、特開平1−239544号に記載されているようなコロイド銀を使用する方法などである。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、たとえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性であるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性である微粉末染料を含有させる方法が特開平2−308244号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法としては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法については米国特許第2,688,601号、同3,459,563号に示されている。これらの方法のなかで微粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法などが好ましい。
【0043】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料は、カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、カラー反転フィルム、カラー反転印画紙、カラー印画紙等に用いられるが、中でもカラー印画紙として用いるのが好ましい。
カラー印画紙は、イエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層およびシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも1層ずつ有してなることが好ましく、一般には、これらのハロゲン化銀乳剤層は支持体から近い順にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層である。
【0044】
しかしながら、これとは異なった層構成を取っても構わない。
イエロ−カプラーを含有するハロゲン化銀乳剤層は支持体上のいずれの位置に配置されてもかまわないが、該イエローカプラー含有層にハロゲン化銀平板粒子を含有する場合は、マゼンタカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層またはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層よりも支持体から離れた位置に塗設されていることが好ましい。また、発色現像促進、脱銀促進、増感色素による残色の低減の観点からは、イエロ−カプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン化銀乳剤層より、支持体から最も離れた位置に塗設されていることが好ましい。更に、Blix退色の低減の観点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は他のハロゲン化銀乳剤層の中央の層が好ましく、光退色の低減の観点からはシアンカプラー含有ハロゲン化銀乳剤層は最下層が好ましい。また、イエロー、マゼンタおよびシアンのそれぞれの発色性層は2層または3層からなってもよい。例えば、特開平4−75055号、同9−114035号、同10−246940号、米国特許第5,576,159号等に記載のように、ハロゲン化銀乳剤を含有しないカプラー層をハロゲン化銀乳剤層に隣接して設け、発色層とすることも好ましい。
【0045】
本発明において適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)および写真構成層(層配置など)、並びにこの感光材料を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、特開昭62−215272号、特開平2−33144号、欧州特許EP0,355,660A2号に記載されているもの、特に欧州特許EP0,355,660A2号に記載されているものが好ましく用いられる。更には、特開平5−34889号、同4−359249号、同4−313753号、同4−270344号、同5−66527号、同4−34548号、同4−145433号、同2−854号、同1−158431号、同2−90145号、同3−194539号、同2−93641号、欧州特許公開第0520457A2号等に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料やその処理方法も好ましい。
【0046】
特に、本発明においては、前記の反射型支持体やハロゲン化銀乳剤、更にはハロゲン化銀粒子中にドープされる異種金属イオン種、ハロゲン化銀乳剤の保存安定剤またはカブリ防止剤、化学増感法(増感剤)、分光増感法(分光増感剤)、シアン、マゼンタ、イエローカプラーおよびその乳化分散法、色像保存性改良剤(ステイン防止剤や褪色防止剤)、染料(着色層)、ゼラチン種、感光材料の層構成や感光材料の被膜pHなどについて、表1〜2の特許に記載のものが特に好ましく適用できる。
【0047】
【表1】
Figure 0004280435
【0048】
【表2】
Figure 0004280435
【0049】
本発明において用いられるシアン、マゼンタおよびイエローカプラーとしては、その他、特開昭62−215272号の第91頁右上欄4行目〜121頁左上欄6行目、特開平2−33144号の第3頁右上欄14行目〜18頁左上欄末行目と第30頁右上欄6行目〜35頁右下欄11行目やEP0355,660A2号の第4頁15行目〜27行目、5頁30行目〜28頁末行目、45頁29行目〜31行目、47頁23行目〜63頁50行目に記載のカプラーも有用である。
また、本発明はWO−98/33760の一般式(II)および(III)、特開平10−221825号の一般式(D)で表される化合物を添加しても良く、好ましい。
【0050】
以下に更に具体的に説明する。
本発明に使用しうるシアンカプラーとしては、ピロロトリアゾール系カプラーが好ましく用いられ、特開平5−313324号の一般式(I)又は(II)で表されるカプラーおよび特開平6−347960号の一般式(I)で表されるカプラー並びにこれらの特許に記載されている例示カプラーが特に好ましい。
また、フェノール系、ナフトール系のシアンカプラーも好ましく、例えば、特開平10−333297号に記載の一般式(ADF)で表されるシアンカプラーが好ましい。
上記以外のシアンカプラーとしては、欧州特許EP0488248号明細書及びEP0491197A1号明細書に記載のピロロアゾール型シアンカプラー、米国特許第5,888,716号に記載の2,5−ジアシルアミノフェノールカプラー、米国特許第4,873,183号、同第4,916,051号に記載の6位に電子吸引性基、水素結合基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラー、特に、特開平8−171185号、同8−311360号、同8−339060号に記載の6位にカルバモイル基を有するピラゾロアゾール型シアンカプラーも好ましい。
【0051】
また、特開平2−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラーの他に、欧州特許EP0333185A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー(42)の4当量カプラーに塩素離脱基をもたせて2当量化したものや、カプラー(6)や(9)が特に好ましい)や特開昭64−32260号公報に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー(なかでも具体例として列挙されたカプラー例3、8、34が特に好ましい)、欧州特許EP0456226A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカプラー、欧州特許EP0484909号に記載のピロロイミダゾール型シアンカプラーを使用することもできる。
【0052】
本発明に用いられるマゼンタカプラーとしては、前記の表の公知文献に記載されたような5−ピラゾロン系マゼンタカプラーやピラゾロアゾール系マゼンタカプラーが用いられるが、中でも色相や画像安定性、発色性等の点で特開昭61−65245号に記載されたような2級又は3級アルキル基がピラゾロトリアゾール環の2、3又は6位に直結したピラゾロトリアゾールカプラー、特開昭61−65246号に記載されたような分子内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147254号に記載されたようなアルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を持つピラゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,849A号や同第294,785A号に記載されたような6位にアルコキシ基やアリールオキシ基をもつピラゾロアゾールカプラーの使用が好ましい。
特に、マゼンタカプラーとしては特開平8−122984号に記載の一般式(M−I)で表されるピラゾロアゾールカプラーが好ましく、該特許の段落番号0009〜0026はそのまま本願に適用され、本願の明細書の一部として取り込まれる。
これに加えて、欧州特許第854384号、同第884640号に記載の3位と6位の両方に立体障害基を有するピラゾロアゾールカプラーも好ましく用いられる。
【0053】
また、イエローカプラーとしては、前記表中に記載の化合物の他に、欧州特許EP0447969A1号明細書に記載のアシル基に3〜5員の環状構造を有するアシルアセトアミド型イエローカプラー、欧州特許EP0482552A1号明細書に記載の環状構造を有するマロンジアニリド型イエローカプラー、米国特許第5,118,599号明細書に記載されたジオキサン構造を有するアシルアセトアミド型イエローカプラーが好ましく用いられる。その中でも、アシル基が1−アルキルシクロプロパン−1−カルボニル基であるアシルアセトアミド型イエローカプラー、アニリドの一方がインドリン環を構成するマロンジアニリド型イエローカプラーの使用が特に好ましい。これらのカプラーは、単独あるいは併用することができる。
【0054】
本発明に使用するカプラーは、前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(または不存在下で)ローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,203,716号)に含浸させて、または水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとともに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好ましい。
好ましく用いることのできる水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜15欄及び国際公開WO88/00723号明細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体または共重合体が挙げられる。より好ましくはメタクリレート系あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマーの使用が色像安定性等の上で好ましい。
【0055】
本発明においては公知の混色防止剤を用いることができるが、その中でも以下に挙げる特許に記載のものが好ましい。
例えば、特開平5−333501号に記載の高分子量のレドックス化合物、WO98/33760号、米国特許第4,923,787号等に記載のフェニドンやヒドラジン系化合物、特開平5−249637号、特開平10−282615号および独国特許第19629142A1号等に記載のホワイトカプラーを用いることができる。また、特に現像液のpHを上げ、現像の迅速化を行う場合には独国特許第19618786A1号、欧州特許第839623A1号、欧州特許第842975A1号、独国特許19806846A1号および仏国特許第2760460A1号等に記載のレドックス化合物を用いることも好ましい。
【0056】
本発明においては紫外線吸収剤としてモル吸光係数の高いトリアジン骨核を有する化合物を用いることが好ましく、例えば、以下の特許に記載の化合物を用いることができる。
特開昭46−3335号、同55−152776号、特開平5−197074号、同5−232630号、同5−307232号、同6−211813号、同8−53427号、同8−234364号、同8−239368号、同9−31067号、同10−115898号、同10−147577号、同10−182621号、独国特許第19739797A号、欧州特許第711804A号および特表平8−501291号等に記載されている化合物である。
【0057】
本発明に係わる感光材料に用いることのできる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用いることが有利であるが、それ以外の親水性コロイドを単独であるいはゼラチンとともに用いることができる。好ましいゼラチンとしては、鉄、銅、亜鉛、マンガン等の不純物として含有される重金属は、好ましくは5ppm以下、更に好ましくは3ppm以下である。
また、感光材料中に含まれるカルシウム量は、好ましくは20mg/m2以下、更に好ましくは10mg/m2以下、最も好ましくは5mg/m2以下である。
本発明においては、親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に記載のような防菌・防黴剤を添加するのが好ましい。
さらに、感光材料の被膜pHは4.0〜7.0が好ましく、より好ましくは4.0〜6.5である。
【0058】
本発明においては、感光材料の塗布安定性向上、静電気発生防止、帯電量調節等の点から界面活性剤を感光材料に添加することができる。界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤があり、例えば特開平5−333492号に記載のものが挙げられる。本発明に用いる界面活性剤としてはフッ素原子含有の界面活性剤が好ましい。特に、フッ素原子含有界面活性剤を好ましく用いることができる。
【0059】
これらの界面活性剤の感光材料への添加量は特に限定されるものではないが、一般的には1×10-5〜1g/m2、好ましくは1×10-4〜1×10-1g/m2、更に好ましくは1×10-3〜1×10-2g/m2である。
これらのフッ素原子含有界面活性剤は単独で用いても、従来公知の他の界面活性剤と併用してもかまわないが、好ましくは従来公知の他の界面活性剤との併用である。
【0060】
本発明の感光材料は、通常のネガプリンターを用いたプリントシステムに使用される以外に、陰極線(CRT)を用いた走査露光方式にも適している。陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。
画像露光に用いる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいずれか1種、あるいは2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤、緑、青に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。
【0061】
感光材料が異なる分光感度分布を有する複数の感光性層を持ち、陰極性管も複数のスペクトル領域の発光を示す蛍光体を有する場合には、複数の色を一度に露光、即ち陰極線管に複数の色の画像信号を入力して管面から発光させてもよい。各色ごとの画像信号を順次入力して各色の発光を順次行わせ、その色以外の色をカットするフィルムを通して露光する方法(面順次露光)を採っても良く、一般には、面順次露光の方が、高解像度の陰極線管を用いることができるため、高画質化のためには好ましい。
【0062】
本発明の感光材料は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いたデジタル走査露光方式が好ましく使用される。システムをコンパクトで、安価なものにするために半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を使用することが好ましい。特にコンパクトで、安価、更に寿命が長く安定性が高い装置を設計するためには半導体レーザーの使用が好ましく、露光光源の少なくとも一つは半導体レーザーを使用することが好ましい。
【0063】
このような走査露光光源を使用する場合、本発明の感光材料の分光感度極大波長は、使用する走査露光用光源の波長により任意に設定することができる。半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーあるいは半導体レーザーと非線形光学結晶を組合わせて得られるSHG光源では、レーザーの発振波長を半分にできるので、青色光、緑色光が得られる。従って、感光材料の分光感度極大は通常の青、緑、赤の3つの波長領域に持たせることが可能である。
このような走査露光における露光時間は、画素密度を400dpiとした場合の画素サイズを露光する時間として定義すると、好ましい露光時間としては10-4秒以下、更に好ましくは10-6秒以下である。
【0064】
本発明に適用できる好ましい走査露光方式については、前記の表に掲示した特許に詳しく記載されている。
また本発明の感光材料を処理するには、特開平2−207250号の第26頁右下欄1行目〜34頁右上欄9行目、及び特開平4−97355号の第5頁左上欄17行目〜18頁右下欄20行目に記載の処理素材や処理方法が好ましく適用できる。また、この現像液に使用する保恒剤としては、前記の表に掲示した特許に記載の化合物が好ましく用いられる。
【0065】
本発明は迅速処理適性を有する感光材料にも好ましく適用される。
発色現像時間とは、感光材料が発色現像液中に入ってから次の処理工程の漂白定着液に入るまでの時間をいう。例えば、自動現像機などで処理される場合には、感光材料が発色現像液中に浸漬されている時間(いわゆる液中時間)と、感光材料が発色現像液を離れ次の処理工程の漂白定着浴に向けて空気中を搬送されている時間(いわゆる空中時間)との両者の合計を発色現像時間という。同様に、漂白定着時間とは、感光材料が漂白定着液中に入ってから次の水洗又は安定浴に入るまでの時間をいう。また、水洗又は安定化時間とは、感光材料が水洗又は安定化液中に入ってから乾燥工程に向けて液中にある時間(いわゆる液中時間)をいう。
【0066】
本発明において迅速処理を行う場合には、発色現像時間は好ましくは60秒以下、更に好ましくは50秒以下6秒以上、より好ましくは30秒以下6秒以上である。同様に、漂白定着時間は好ましくは60秒以下、更に好ましくは50秒以下6秒以上、より好ましくは30秒以下6秒以上である。また、水洗又は安定化時間は、好ましくは150秒以下、更に好ましくは130秒以下6秒以上である。
【0067】
本発明の感光材料を露光後、現像する方法としては、従来のアルカリ剤と現像主薬を含む現像液で現像する方法、現像主薬を感光材料に内蔵し、現像主薬を含まないアルカリ液などのアクチベーター液で現像する方法などの湿式方式のほか、処理液を用いない熱現像方式などを用いることができる。特に、アクチベーター方法は、現像主薬を処理液に含まないため、処理液の管理や取扱いが容易であり、また廃液処理時の負荷が少なく環境保全上の点からも好ましい方法である。アクチベーター方法において、感光材料中に内蔵される現像主薬またはその前駆体としては、例えば、特開平8−234388号、同9−152686号、同9−152693号、同9−211814号、同9−160193号に記載されたヒドラジン型化合物が好ましい。
【0068】
また、感光材料の塗布銀量を低減し、過酸化水素を用いた画像増幅処理(補力処理)する現像方法も好ましく用いられる。特に、この方法をアクチベーター方法に用いることは好ましい。具体的には、特開平8−297354号、同9−152695号に記載された過酸化水素を含むアクチベーター液を用いた画像形成方法が好ましく用いられる。
アクチベーター方法において、アクチベーター液で処理後、通常脱銀処理されるが、低銀量の感光材料を用いた画像増幅処理方法では、脱銀処理を省略し、水洗または安定化処理といった簡易な方法を行うことができる。また、感光材料から画像情報をスキャナー等で読み取る方式では、撮影用感光材料などの様に高銀量の感光材料を用いた場合でも、脱銀処理を不要とする処理形態を採用することができる。
【0069】
本発明で用いられるアクチベーター液、脱銀液(漂白/定着液)、水洗および安定化液の処理素材や処理方法は公知のものを用いることができる。好ましくは、リサーチ・ディスクロージャーItem 36544(1994年9月)第536頁〜第541頁、特開平8−234388号に記載されたものを用いることができる。
【0070】
本発明の感光材料をプリンター露光する際、米国特許第4,880,726号に記載のバンドストップフィルターを用いることが好ましい。これによって光混色が取り除かれ、色再現性が著しく向上する。
本発明においては、欧州特許EP0789270A1や同EP0789480A1号に記載のように、画像情報を付与する前に、予め、黄色のマイクロドットパターンを前露光し、複写規制を施しても構わない。
【0071】
本発明の感光材料は、以下の公知資料に記載の露光、現像システムと組み合わせることで好ましく用いることができる。
・特開平10−333253に記載の自動プリント並びに現像システム
・特開2000−10206に記載の感光材料搬送装置
・特開平11−215312に記載の画像読取装置を含む記録システム
・特開平11−88619並びに特開平10−202950に記載のカラー画像記録方式からなる露光システム
・特開平10−210206に記載の遠隔診断方式を含むデジタルフォトプリントシステム
【0072】
【実施例】
実施例1
(乳剤Aの調製)
石灰処理ゼラチンの3%水溶液に塩化ナトリウム3.3gを加え、1Nの硫酸42.8mlと1,8−ジヒドロキシ−3,6−ジチアオクタン(1%水溶液)を25ml添加した。この水溶液に硝酸銀2.12モル含む水溶液と塩化ナトリウムを2.18モル含む水溶液とを激しく撹拌しながら68℃で添加混合した。その後40℃にて沈降水洗を行い脱塩を施した。さらに石灰処理ゼラチン168.0gを加え、乳剤のpHとpAgをそれぞれ5.6と7.3に調整した。電子顕微鏡写真から、粒子の形状は立方体であり、平均粒子サイズは0.76μm、変動係数は10%であった。
【0073】
(乳剤Bの調製)
乳剤粒子形成において全銀量の95〜100%を添加する段階(表面5%シェル)で、0.004モルの沃化物イオンを含む沃化銀微粒子乳剤を添加したことを除いて、乳剤Aの調製方法に従った。用いた沃化銀微粒子乳剤の調製は、特開平10−43570号明細書に記載の攪拌混合器で行った。得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体であった。
(乳剤Cの調製)0.004モルの沃化物イオンを含む沃化銀微粒子乳剤の添加時期を全銀量の91〜96%を添加する段階に変更したことを除いて、乳剤Bの調製方法に従った。粒子の形状は乳剤Bと同様であった。
(乳剤Dの調製)0.004モルの沃化物イオンを含む沃化銀微粒子乳剤の添加時期を全銀量の85〜90%を添加する段階に変更したことを除いて、乳剤Bの調製方法に従った。粒子の形状は乳剤Bと同様であった。
(乳剤Eの調製)0.004モルの沃化物イオンを含む沃化銀微粒子乳剤の添加時期を全銀量の80〜85%を添加する段階に変更したことを除いて、乳剤Bの調製方法に従った。粒子の形状は乳剤Bと同様であった。
(乳剤Fの調製)乳剤粒子形成において全銀量の95〜96%を添加する段階で、0.004モルの沃化カリウム水溶液を添加したことを除いて、乳剤Aの調製方法に従った。得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体であった。
(乳剤Gの調製)乳剤粒子形成において全銀量の85〜86%を添加する段階で、0.004モルの沃化カリウム水溶液を添加したことを除いて、乳剤Aの調製方法に従った。得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体であった。
【0074】
実験1:粒子内の沃化物イオンの含有率分布測定
上記の乳剤B〜Gのハロゲン化銀粒子について、粒子内の深さ方向のヨード分布をエッチング/TOF−SIMS法により調べた。解析の試料は以下のように調製した。乳剤を温水を添加し、ゼラチンを溶解させた後に、粒子とゼラチンを遠心分離させて、沈降した粒子をSi基板上に塗布した。この塗布試料に対してエッチング/TOF−SIMS測定を行う。照射するガリウムイオンによるダメージを防ぐために、試料を−120℃以下に冷却した。分析面積は60μm2であり、エッチング面積は240μm2である。エッチング速度は塩化銀蒸着膜を用いて評価した。1回のエッチングによりおよそ0.5〜1nmの深さの分析を行い、エッチングを繰返すことによっておよそ100nmまでの深さの分析を行った。沃化物の2次イオンは負イオン測定モードで分析した。沃化物のエッチング/TOF−SIMS測定後に、正イオン測定モードで銀の2次イオン測定を一定時間だけ行い、沃化物の2次イオン(I-)強度を銀の2次イオン(Ag+)強度で規格化することで試料中の粒子数を補正した。
【0075】
図2〜図7から本発明で粒子の内側で沃化物イオンの添加を終了した乳剤は、粒子表面まで沃化物イオンが存在することがわかる。また本発明の塩沃化銀乳剤は、粒子内部の沃化物イオン含有率が表面から深さ方向に減衰する分布を示す。
【0076】
上記の乳剤A〜Gに金増感剤(コロイド状硫化金)6×10-5モル/モルAg、青感性分光増感色素(A)3.1×10-4モル/モルAgを添加し、60℃にて最適に化学増感及び分光増感し、さらに1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール4.4×10-4モル/モルAgを添加して、乳剤A’〜G’を調製した。
【0077】
紙の両面をポリエチレン樹脂で被覆してなる支持体の表面に、コロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、さらに第一層〜第七層の写真構成層を順次塗設して、以下に示す層構成のハロゲン化銀カラー写真感光材料の試料(101)を作製した。各写真構成層用の塗布液は、以下のようにして調製した。
【0078】
第一層塗布液調製
イエローカプラー(ExY)57g、色像安定剤(Cpd−1)7g、色像安定剤(Cpd−2)4g、色像安定剤(Cpd−3)7g、色像安定剤(Cpd−8)2gを溶媒(Solv−1)21g及び酢酸エチル80mlに溶解し、この液を4gのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む23.5重量%ゼラチン水溶液220g中に高速攪拌乳化機(ディゾルバー)で乳化分散し、水を加えて900gの乳化分散物Aを調製した。
一方、前記乳化分散物Aと乳剤A’とを混合溶解し、後記組成となるように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は、銀量換算塗布量を示す。
【0079】
第二層〜第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩(H−1)、(H−2)、(H−3)を用いた。また、各層にAb−1、Ab−2、Ab−3、及びAb−4をそれぞれ全量が15.0mg/m2、60.0mg/m2,5.0mg/m2及び10.0mg/m2となるように添加した。
【0080】
【化5】
Figure 0004280435
【0081】
緑及び赤感性乳剤層の塩臭化銀乳剤には、以下の分光増感色素をそれぞれ用いた。
緑感性乳剤層
【0082】
【化6】
Figure 0004280435
【0083】
(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては3.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対しては3.6×10-4モル、また、増感色素Eをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては4.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対しては7.0×10-5モル、また、増感色素Fをハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては2.0×10-4モル、小サイズ乳剤に対しては2.8×10-4モル添加した。)
赤感性乳剤層
【0084】
【化7】
Figure 0004280435
【0085】
(増感色素GおよびHをそれぞれ、ハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては8.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対しては10.7×10-5モル添加した。)
さらに、以下の化合物Iを赤感性乳剤層にハロゲン化銀1モル当たり3.0×10-3モル添加した。)
【0086】
【化8】
Figure 0004280435
【0087】
また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層および赤感性乳剤層に対し、1−(3−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾールを、それぞれハロゲン化銀1モル当り3.3×10-4モル、1.0×10-3モルおよび5.9×10-4モル添加した。
さらに、第二層、第四層、第六層および第七層にも、それぞれ0.2mg/m2、0.2mg/m2、0.6mg/m2、0.1mg/m2となるように添加した。
また、青感性乳剤層および緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを、それぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10-4モル、2×10-4モル添加した。
また、赤感性乳剤層にメタクリル酸とアクリル酸ブチルの共重合体ラテックス(重量比1:1、平均分子量200000〜400000)を0.05g/m2を添加した。
また第二層、第四層および第六層にカテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムをそれぞれ6mg/m2、6mg/m2、18mg/m2となるように添加した。
また、イラジエーション防止のために、以下の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0088】
【化9】
Figure 0004280435
【0089】
(層構成)
以下に、各層の構成を示す。数字は塗布量(g/m2)を表す。ハロゲン化銀乳剤は、銀換算塗布量を表す。
支持体
ポリエチレン樹脂ラミネート紙
[第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2;含有率16重量%、ZnO;含有率4重量%)と蛍光増白剤(4,4′−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリル)スチルベン。含有率0.03重量%)、青味染料(群青)を含む]
第一層(青感性乳剤層)
乳剤A 0.24
ゼラチン 1.25
イエローカプラー(ExY) 0.57
色像安定剤(Cpd−1) 0.07
色像安定剤(Cpd−2) 0.04
色像安定剤(Cpd−3) 0.07
色像安定剤(Cpd−8) 0.02
溶媒(Solv−1) 0.21
【0090】
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.99
混色防止剤(Cpd−4) 0.09
色像安定剤(Cpd−5) 0.018
色像安定剤(Cpd−6) 0.13
色像安定剤(Cpd−7) 0.01
溶媒(Solv−1) 0.06
溶媒(Solv−2) 0.22
【0091】
Figure 0004280435
【0092】
第四層(混色防止層)
ゼラチン 0.71
混色防止剤(Cpd−4) 0.06
色像安定剤(Cpd−5) 0.013
色像安定剤(Cpd−6) 0.10
色像安定剤(Cpd−7) 0.007
溶媒(Solv−1) 0.04
溶媒(Solv−2) 0.16
【0093】
Figure 0004280435
【0094】
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.46
紫外線吸収剤(UV−B) 0.45
化合物(S1−4) 0.0015
溶媒(Solv−7) 0.25
第七層(保護層)
ゼラチン 1.00
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体
(変性度17%) 0.04
流動パラフィン 0.02
界面活性剤(Cpd−13) 0.01
【0095】
【化10】
Figure 0004280435
【0096】
【化11】
Figure 0004280435
【0097】
【化12】
Figure 0004280435
【0098】
【化13】
Figure 0004280435
【0099】
【化14】
Figure 0004280435
【0100】
【化15】
Figure 0004280435
【0101】
【化16】
Figure 0004280435
【0102】
【化17】
Figure 0004280435
【0103】
【化18】
Figure 0004280435
【0104】
【化19】
Figure 0004280435
【0105】
同様にして試料(101)の乳剤A’を乳剤B’〜G’に変更した試料(102)〜(107)を作製した。
【0106】
これらの試料の写真特性を調べるために以下のような実験を行った。
実験2:センシトメトリー
各塗布試料に対して感光計(富士写真フイルム(株)製FWH型)を用いて、センシトメトリー用の階調露光を与えた。SP−1フィルターを装着し低照度10秒間露光した。
また、高照度露光用感光計(山下電装(株)製HIE型)を用いて、センシトメトリー用の階調露光を与えた。SP−1フィルターを装着し、高照度10-4秒間露光した。
露光後は、以下に示す発色現像処理Aを行った。
【0107】
以下に処理工程を示す。
[処理A]
上記感光材料101を127mm巾のロール状に加工し、富士写真フイルム(株)製ミニラボプリンタープロセッサー PP1258ARを用いて像様露光後、下記処理工程にてカラー現像タンク容量の2倍補充するまで、連続処理(ランニングテスト)を行った。このランニング液を用いた処理を処理Aとした。
処理工程 温 度 時 間 補充量*
カラー現像 38.5℃ 45秒 45ミリリットル
漂白定着 38.0℃ 45秒 35ミリリットル
リンス(1) 38.0℃ 20秒 −
リンス(2) 38.0℃ 20秒 −
リンス(3)** 38.0℃ 20秒 −
リンス(4)** 38.0℃ 30秒 121ミリリットル
*感光材料1m2当たりの補充量
**富士写真フイルム社製 リンスクリーニングシステムRC50Dをリンス(3)に装置し、リンス(3)からリンス液を取り出し、ポンプにより逆浸透膜モジュール(RC50D)へ送る。同槽で得られた透過水はリンス(4)に供給し、濃縮水はリンス(3)に戻す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300ミリリットル/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させた。
(リンスは(1)から(4)へのタンク向流方式とした。)
【0108】
各処理液の組成は以下の通りである。
Figure 0004280435
【0109】
Figure 0004280435
【0110】
Figure 0004280435
【0111】
処理後の各試料のイエロー発色濃度を測定し、乳剤A’〜G’の被り濃度と10秒露光低照度感度、10-4秒露光高照度感度をそれぞれ求めた。感度は、最低発色濃度より1.0高い発色濃度を与える露光量の逆数をもって規定し、試料(101)の現像処理した感度を100としたときの相対値で表わした。これらの結果をまとめて表3に示す。
【0112】
【表3】
Figure 0004280435
【0113】
表1と図2〜図7から、本発明の塩沃化銀乳剤が粒子内部の沃化物イオン含有率が表面から深さ方向に減衰する分布を有することで、より高感度であり高照度の相反則特性に優れていることがわかる。また粒子の98%を形成する以前に沃化物イオンの添加を終了した本発明乳剤は、低かぶりでかつ高感度な乳剤であることを示した。図2〜図7は各々乳剤B〜Gの前記分布を表している。
【0114】
実施例2
(乳剤Hの調製)
石灰処理ゼラチンの5%水溶液に塩化ナトリウム5.6gを加え、1Nの硫酸42.8mlとN,N’−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン(1%水溶液)を1.1ml添加した。この水溶液に硝酸銀0.21モル含む水溶液と塩化ナトリウムを0.21モル含む水溶液とを撹拌しながら61℃で添加混合した。続いて61℃を維持したまま、硝酸銀1.27モルを含む水溶液と塩化ナトリウムを1.27モルと全銀量あたり1×10-8モルのK2[Ru(NO)Cl5]の遷移金属錯体を含む水溶液とを撹拌しながら添加混合し、更に硝酸銀0.21モル含む水溶液と塩化ナトリウムを0.21モル含む水溶液とを撹拌しながら添加混合し、続いて硝酸銀0.21モルを含む水溶液と塩化ナトリウムを0.21モルと全銀量あたり2×10-5モルのK4[Ru(CN)5]の遷移金属錯体を含む水溶液とを撹拌しながら添加混合した。更に61℃のまま硝酸銀0.02モル含む水溶液と塩化ナトリウムを0.02モル含む水溶液撹拌しながら添加混合した。続いて硝酸銀0.11モルを含む水溶液と塩化ナトリウムを0.11モルと全銀量あたり2×10-6モルのK2[Ir(H2O)Cl5]の遷移金属錯体を含む水溶液とを撹拌しながら添加混合し、続いて硝酸銀0.04モルを含む水溶液と塩化ナトリウムを0.04モルと全銀量あたり4×10-8モルのK2[IrCl6]の遷移金属錯体を含む水溶液とを撹拌しながら添加混合し、硝酸銀0.04モル含む水溶液と塩化ナトリウムを0.04モル含む水溶液とを撹拌しながら61℃で添加混合した。その後40℃にて沈降水洗を行い脱塩を施した。さらに石灰処理ゼラチン168.0gを加え、乳剤のpHとpAgをそれぞれ5.6と7.3に調整した。電子顕微鏡写真から、粒子の形状は立方体であり、平均粒子サイズは0.62μm、変動係数は10%であった。
この乳剤に金増感剤(四フッ化硼酸金(I)ビス(1,4,5-トリメチル-1,2,4-トリアゾリウム-3-チオラート))1.5×10-5モル/モルAg、硫黄増感剤(チオ硫酸ナトリウム)6×10-7モル/モルAg、青感性分光増感色素(A及びB)2.3×10-4モル/モルAg及び1.5×10-4モル/モルAgを添加し、60℃にて最適に化学増感及び分光増感し、さらに1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール4.4×10-4モル/モルAgを添加した。
【0115】
(乳剤Jの調製)乳剤粒子形成において全銀量の90〜91%を添加する段階で、0.006モルの沃化カリウム水溶液を添加したことを除いて、乳剤Hの調製方法に従った。得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体であった。
(乳剤Kの調製)K2[IrCl6]の遷移金属錯体を添加しないことを除いて、乳剤Jの調製方法に従った。粒子の形状は、乳剤Jと同様であった。
(乳剤Qの調製)乳剤粒子形成において全銀量の90〜95%を添加する段階で、0.006モルの沃化物イオンを含む沃化銀微粒子乳剤を添加し、K2[Ir(H2O)Cl5]をK2[Ir(5-methylthiazole)Cl5]に変更したことを除いて、乳剤Hの調製方法に従った。用いた沃化銀微粒子乳剤の調製は、特開平10−43570号明細書に記載の攪拌混合器で行った。得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体であった。
(乳剤Rの調製)化学増感過程において青感性分光増感色素を増感色素Cに変更したことを除いて乳剤Qの調製方法に従った。粒子形状は乳剤Pと同様であった。
上記J、K、QおよびRの乳剤に対し、実施例1の実験1を行ったところ実施例1の本発明乳剤と同様に、粒子内部の沃化物イオン含有率が表面から深さ方向に減衰する分布を示した。
【0116】
【化20】
Figure 0004280435
【0117】
実施例1と全く同じ層構成で、第一層目の乳剤を乳剤H〜KおよびQ、Rに置き換えて、試料(201)〜(205)を作製した。この試料に対し実施例1の実験2及び下記の実験3を行った
【0118】
実験3:露光後の潜像安定性
各試料に対して、前記10-4秒高照度露光後から処理Aまでの時間を変えて、センシトメトリーを測定し、60分後処理と7秒後処理の感度の差を求めた。
これらの結果をまとめて、表4に示した。
【0119】
【表4】
Figure 0004280435
【0120】
表4から、本発明の塩沃化銀乳剤が高感度で低かぶりな乳剤であり、かつ露光後の潜像安定性に優れていることがわかる。
【0121】
実施例3
(乳剤Lの調製)実施例2に記載の乳剤Hの調製法を基にして、N,N’−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン(1%水溶液)の添加を除いて同様に粒子形成を行った。電子顕微鏡写真から、粒子の形状は立方体であり、平均粒子サイズは0.38μm、変動係数は8%であった。
この乳剤に金増感剤(四フッ化硼酸金(I)ビス(1,4,5-トリメチル-1,2,4-トリアゾリウム-3-チオラート))2.4×10-5モル/モルAg、硫黄増感剤(チオ硫酸ナトリウム)1×10-7モル/モルAg、緑感性分光増感色素(D、E及びF)3.6×10-4モル/モルAg、7.0×10-5モル/モルAg及び2.8×10-4モル/モルAgを添加し、60℃にて最適に化学増感及び分光増感し、さらに1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール4.4×10-4モル/モルAgを添加した
(乳剤Mの調製)乳剤粒子形成において全銀量の90〜91%を添加する段階で、0.002モルの沃化カリウム水溶液を添加したことを除いて、乳剤Lの調製方法に従った。
得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体でたった。
(乳剤Nの調製)K2[IrCl6]の遷移金属錯体を添加しないことを除いて、乳剤Mの調製方法に従った。粒子形状は、乳剤Mと同様であった。
(乳剤Pの調製)乳剤粒子形成において全銀量の90〜95%を添加する段階で、0.002モルの沃化物イオンを含む沃化銀微粒子乳剤を添加したことを除いて、乳剤Lの調製方法に従った。用いた沃化銀微粒子乳剤の調製は、特開平10−43570号明細書に記載の攪拌混合器で行った。得られた粒子の形状は、電子顕微鏡写真から粒子頂点の丸みが非常に少ない立方体であった。
上記M、N及びPの乳剤に対し、実施例1の実験1を行ったところ実施例1の本発明乳剤と同様に、粒子内部の沃化物イオン含有率が表面から深さ方向に減衰する分布を示した。
【0122】
実施例2の層構成で、第三層の緑感性乳剤Em−1を上記の乳剤L〜N及びPに置き換えて試料(301)〜(304)を作製した。この試料に対して実施例2と同様の処理を施し、処理後の各試料のマゼンタ発色濃度を測定し、実施例2の実験2及び3の評価を行った。これらの結果をまとめて表5に示す。
【0123】
【表5】
Figure 0004280435
【0124】
表5から、本発明の塩沃化銀乳剤が高感度で低かぶりな乳剤であり、かつ露光後の潜像安定性に優れていることがわかる。
【0125】
実施例4
層構成を下記のように変えて薄層化した試料を調製し、この試料に対し実施例1の実験2及び3を行った。
層構成は試料(401)で示す。なお、試料(402)〜(405)は試料(401)の乳剤Hを乳剤J、K、Q、Rにそれぞれ変更したものである。
結果は実施例1の結果と同様に、この結果から、薄層化した試料の超迅速処理でも本発明の効果が確かめられた。
【0126】
試料401の作製
第一層(青感性乳剤層)
乳剤H 0.24
ゼラチン 1.25
イエローカプラー(ExY) 0.57
色像安定剤(Cpd−1) 0.07
色像安定剤(Cpd−2) 0.04
色像安定剤(Cpd−3) 0.07
色像安定剤(Cpd−8) 0.02
溶媒(Solv−1) 0.21
【0127】
第二層(混色防止層)
ゼラチン 0.60
混色防止剤(Cpd−19) 0.09
色像安定剤(Cpd−5) 0.007
色像安定剤(Cpd−7) 0.007
紫外線吸収剤(UV−C) 0.05
溶媒(Solv−5) 0.11
【0128】
第三層(緑感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤B(試料101と同じ乳剤) 0.14
ゼラチン 0.73
マゼンタカプラー(ExM) 0.15
紫外線吸収剤(UV−A) 0.05
色像安定剤(Cpd−2) 0.02
色像安定剤(Cpd−7) 0.008
色像安定剤(Cpd−8) 0.07
色像安定剤(Cpd−9) 0.03
色像安定剤(Cpd−10) 0.009
色像安定剤(Cpd−11) 0.0001
溶媒(Solv−3) 0.06
溶媒(Solv−4) 0.11
溶媒(Solv−5) 0.06
【0129】
第四層(混色防止層)
ゼラチン 0.48
混色防止剤(Cpd−4) 0.07
色像安定剤(Cpd−5) 0.006
色像安定剤(Cpd−7) 0.006
紫外線吸収剤(UV−C) 0.04
溶媒(Solv−5) 0.09
【0130】
第五層(赤感性乳剤層)
塩臭化銀乳剤C(試料101と同じ乳剤) 0.12
ゼラチン 0.59
シアンカプラー(ExC−2) 0.13
シアンカプラー(ExC−3) 0.03
色像安定剤(Cpd−7) 0.01
色像安定剤(Cpd−9) 0.04
色像安定剤(Cpd−15) 0.19
色像安定剤(Cpd−18) 0.04
紫外線吸収剤(UV−7) 0.02
溶媒(Solv−5) 0.09
【0131】
第六層(紫外線吸収層)
ゼラチン 0.32
紫外線吸収剤(UV−C) 0.42
溶媒(Solv−7) 0.08
第七層(保護層)
ゼラチン 0.70
ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体
(変性度17%) 0.04
流動パラフィン 0.01
界面活性剤(Cpd−13) 0.01
ポリジメチルシロキサン 0.01
二酸化珪素 0.003
【0132】
作製された各試料は、実施例1の実験2及び3と同様に露光し、発色現像処理は、以下に示す現像処理Bに従い、超迅速処理を行った。
【0133】
[処理B]
上記の感光材料を127mm幅のロール状に加工し、処理時間、処理温度を変えられるように富士写真フイルム(株)製ミニラボプリンタープロセッサー PP350を改造した実験処理装置用いて感光材料試料に平均濃度のネガティブフイルムから像様露光を行い、下記処理工程にて使用した発色現像補充液の容量が発色現像タンク容量の0.5倍となるまで連続処理(ランニングテスト)を行った。
【0134】
処理工程 温度 時間 補充量*
発色現像 45.0℃ 15秒 45mL
漂白定着 40.0℃ 15秒 35mL
リンス(1) 40.0℃ 8秒
リンス(2) 40.0℃ 8秒
リンス(3)** 40.0℃ 8秒
リンス(4)** 38.0℃ 8秒 121mL
乾燥 80℃ 15秒
(注)
* 感光材料1m2あたりの補充量
**富士写真フイルム(株)製リンスクリーニングシステムRC50Dををリンス(3)に装着し、リンス(3)からリンス液を取り出してポンプにより逆浸透モジュール(RC50D)へ送る。同槽で送られた透過水はリンス(4)に供給し、濃縮液はリンス(3)に戻す。逆浸透モジュールへの透過水量は50〜300mL/分を維持するようにポンプ圧を調整し、1日10時間温調循環させた。リンスは(1)から(4)への4タンク向流方式とした。
【0135】
各処理液の組成は以下の通りである。
[発色現像液] [タンク液] [補充液]
水 800mL 600mL
蛍光増白剤(FL−1) 5.0g 8.5g
トリイソプロパノールアミン 8.8g 8.8g
p−トルエンスルホン酸ナトリウム 20.0g 20.0g
エチレンジアミン4酢酸 4.0g 4.0g
亜硫酸ナトリウム 0.10g 0.50g
塩化カリウム 10.0g −
4,5−ジヒドロキシベンゼン−
1,3−ジスルホン酸ナトリウム 0.50g 0.50g
ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナート
エチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 14.5g
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン
・3/2硫酸塩・モノハイドレード 10.0g 22.0g
炭酸カリウム 26.3g 26.3g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硫酸とKOHで調整) 10.35 12.6
【0136】
[漂白定着液] [タンク液] [補充液]
水 800mL 800mL
チオ硫酸アンモニウム(750g/mL) 107mL 214mL
コハク酸 29.5g 59.0g
エチレンジアミン4酢酸鉄(III)アンモニウム 47.0g 94.0g
エチレンジアミン4酢酸 1.4g 2.8g
硝酸(67%) 17.5g 35.0g
イミダゾール 14.6g 29.2g
亜硫酸アンモニウム 16.0g 32.0g
メタ重亜硫酸カリウム 23.1g 46.2g
水を加えて全量 1000mL 1000mL
pH(25℃、硝酸とアンモニア水で調整) 6.00 6.00
【0137】
[リンス液] [タンク液] [補充液]
塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.02g 0.02g
脱イオン水(電導度5μs/cm以下) 1000mL 1000mL
pH(25℃) 6.5 6.5
【0138】
【化21】
Figure 0004280435
【0139】
実施例5
試料(401)〜(405)を用いて、レーザー走査露光によって画像形成を行った。
レーザー光源としては、半導体レーザーGaAlAs(発振波長 808.5nm)を励起光源としたYAG固体レーザー(発振波長 946nm)を反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した473nmと、半導体レーザーGaAlAs(発振波長 808.7nm)を励起光源としたYVO4固体レーザー(発振波長 1064nm)を反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した532nmと、AlGaInP(発振波長 約680nm:松下電産製タイプNo.LN9R20)とを用いた。3色のそれぞれのレーザー光はポリゴンミラーにより走査方向に対して垂直方向に移動し、試料上に、順次走査露光できるようにした。半導体レーザーの温度による光量変動は、ペルチェ素子を利用して温度が一定に保たれることで抑えられている。実効的なビーム径は、80μmで、走査ピッチは42.3μm(600dpi)であり、1画素あたりの平均露光時間は、1.7×10-7秒であった。
露光後、発色現像処理Bにより処理を行ったところ、実施例2での高照度露光の結果と同様、本発明の試料(402)〜(405)は高い感度を示し、レーザー走査露光を用いた画像形成にも適していることが分かった。
【0140】
【発明の効果】
本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料により、高感度、低カブリで、高照度での相反則特性に優れ、かつ露光後処理までの経時による感度及び階調変化が小さい効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】エッチング/TOF−SIMS法による解析用グラフを表す。
【図2】TOF−SIMS法によるハロゲン化銀粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を表す。
【図3】TOF−SIMS法によるハロゲン化銀粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を表す。
【図4】TOF−SIMS法によるハロゲン化銀粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を表す。
【図5】TOF−SIMS法によるハロゲン化銀粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を表す。
【図6】TOF−SIMS法によるハロゲン化銀粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を表す。
【図7】TOF−SIMS法によるハロゲン化銀粒子内の深さ方向の沃化物イオンの含有率分布を表す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to silver halideColor photographic materialA silver halide emulsion having high sensitivity but low fog, excellent reciprocity characteristics at high illuminance, and small sensitivity fluctuation and gradation fluctuation due to time fluctuation until post-exposure processing, a method for producing the same, and a halogen using the same The present invention relates to a silver halide color photographic light-sensitive material.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in color photographic paper, demands for performance such as high sensitivity, stable processing, high image quality, and rapid development processing have been significantly increased. To increase the sensitivity of silver chloride emulsions, a method in which bromide ions are mainly contained in emulsion grains has been studied so far. For example, European Patent No. 0295439 discloses a method in which bromide ions are contained in the surface portion of a particle, and US Pat. No. 5,252,454 discloses that a bromide concentration formed by epitaxy on the particle surface is at least 20 mol%. A method for incorporating a localized phase is disclosed in US Pat. No. 5,252,456, in which a fine grain emulsion is blended with a larger high silver chloride host grain emulsion and Ostwald ripened to bromide rich on the grain surface. There are methods by which phases are formed. On the other hand, iodide ions are also contained in the silver chloride emulsion grains, thereby increasing the sensitivity. However, there have been few examples aimed at increasing the sensitivity so far, and as represented by the above cited patents, the inclusion of iodide ions is generally allowed or avoided at a low concentration.
[0003]
Some examples of increasing the sensitivity by containing iodide ions in a high silver chloride emulsion are given below. U.S. Pat. Nos. 5,264,337, 5,292,632, and 5,314,798 describe that iodide is contained inside the grains in the late stage of grain formation of high silver chloride {100} tabular grains. Is contained in a band shape. U.S. Pat. No. 5,275,930 showed an example of epitaxy deposition using a combination of bromide ions and a low proportion of iodide ions at the corners of tabular grains. JP-A-8-220681, JP-A-8-234340, JP-A-8-220684, JP-A-8-240879, and JP-A-8-234345 are commonly used for the preparation of host high silver chloride emulsion grains. The method of containing iodide ions has been devised, and a high chloride layer not intentionally containing iodide is intentionally formed on the iodide-containing layer having the maximum iodide ion concentration on the subsurface of the emulsion grains. It is characterized by.
[0004]
When iodide ions are mixed with silver chloride, interstitial silver ions inside the grains remarkably increase. Therefore, the increase in sensitivity by iodide ions is considered to promote the formation of photosensitive nuclei by the increase of interstitial silver ions. In the above-cited patents, the layer containing iodide is not on the surface, or is limited to the corner portion, so that the effect of increasing the sensitivity cannot be maximized. On the other hand, when iodide ions are contained only on the outermost surface of the grains, the iodide ions adsorbed on the outermost surface after the grains are formed are unstable to the silver chloride layer by subsequent treatment such as chemical sensitization. Since it causes incorporation, fogging is likely to occur, making it inappropriate for high sensitivity.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is a silver halide emulsion having high sensitivity but low fog, excellent reciprocity characteristics at high illuminance, and low sensitivity fluctuation and gradation fluctuation due to time fluctuation until post-exposure processing, and a method for producing the same And a silver halide color photographic light-sensitive material using the same.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
  As a result of intensive studies by the inventor, the above object is as follows (1) to (16It has been found that it can be effectively achieved by the method described in (1). That is,
(1) In a silver halide color photographic light-sensitive material having at least one blue-sensitive silver halide emulsion layer, green-sensitive silver halide emulsion layer, and red-sensitive silver halide emulsion layer, respectively, on the support, the blue-sensitive halogen At least one silver halide emulsion of a silver halide emulsion layer, a green sensitive silver halide emulsion layer, and a red sensitive silver halide emulsion layer is a silver chloroiodide grain or silver chloroiodobromide having a silver chloride content of 90 mol% or more. A silver halide emulsion comprising grains, wherein the surface of the silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains is a silver iodide-containing layer, and the silver iodide content is attenuated in the depth direction from the grain surface A cube having an average particle size (average diameter of circle equivalent to the projected area of the particle) of 0.1 μm to 0.76 μm and having a {100} plane. Silver halide color pictures Light material.
(2) In a silver halide color photographic light-sensitive material having at least one blue-sensitive silver halide emulsion layer, green-sensitive silver halide emulsion layer, and red-sensitive silver halide emulsion layer, respectively, on the support, the blue-sensitive halogen At least one silver halide emulsion of a silver halide emulsion layer, a green sensitive silver halide emulsion layer, and a red sensitive silver halide emulsion layer is a silver chloroiodide grain or silver chloroiodobromide having a silver chloride content of 90 mol% or more. A silver halide emulsion comprising grains, wherein the silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains have a layer having a silver iodide content that attenuates in the depth direction from the grain surface over the entire surface of the silver halide grains. A silver halide having a mean grain size (average diameter of circle equivalent to projected area of grain) of 0.1 μm to 0.76 μm and having a {100} plane Color photographic Fee.
(3) A silver halide color photographic light-sensitive material having at least one blue-sensitive silver halide emulsion layer, a green-sensitive silver halide emulsion layer, and a red-sensitive silver halide emulsion layer on the support. At least one silver halide emulsion of a silver halide emulsion layer, a green sensitive silver halide emulsion layer, and a red sensitive silver halide emulsion layer is a silver chloroiodide grain or silver chloroiodobromide having a silver chloride content of 90 mol% or more. A silver halide emulsion comprising grains, wherein the surface of the silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains is a silver iodide-containing layer, and the iodide is attenuated exponentially in the depth direction from the grain surface. It is a cube having a layer having a silver content, an average particle size (average of the diameter of a circle equivalent to the projected area of the particle) of 0.1 μm to 0.76 μm, and having a {100} plane. Silver halide Over photographic light-sensitive material.
(4) The silver halide color photograph as described in any one of (1) to (3) above, wherein the layer containing silver iodide on the grain surface is a layer made of silver iodochloride. Photosensitive material.
(5) The average grain size (average of the diameter of a circle equivalent to the projected area of the grain) of the silver halide grains is 0.1 μm to 0.62 μm, (1) to (4) Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(6(1) to (1) above, wherein the introduction of iodide ions is completed in a manner that ends before forming 98% of the grain volume.5Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(7(1) to (1) above, characterized in that the introduction of iodide ions is prepared by a method starting outside 80% of the grain volume and ending before forming 98%.5Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(8(1) to (1) above, wherein the introduction of iodide ions is carried out using silver halide fine grains containing silver iodide.7Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(9) Halogenation for use in a silver halide color photographic material having at least one yellow color-forming silver halide emulsion layer, magenta color-forming silver halide emulsion layer, and cyan color-forming silver halide emulsion layer on the support. The silver emulsion layer is a silver halide emulsion composed of silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more, and the introduction of iodide ions is halogenated. A mixing vessel is provided separately from the reaction vessel for causing nucleation and / or grain growth of silver halide grains, and an aqueous solution of a water-soluble silver salt and an aqueous solution of a water-soluble halide containing iodide ions are supplied into the mixing vessel. Using silver halide fine grains containing silver iodide formed by mixing, the silver halide fine grains are started outside 80% of the silver halide grain volume to form 98%. And a layer having a silver iodide content that attenuates in the depth direction from the surface of the silver halide grain, and has an average grain size (average of the diameter of a circle equivalent to the projected area of the grain). ) Is 0.1 to 0.76 μm and is a cube having a {100} plane, a silver halide color photographic light-sensitive material.
(10The above-mentioned (characterized in that the size of the silver halide fine particles containing silver iodide is 0.001 to 0.06 μm.8Or (9Silver halide color photographic light-sensitive material as described in 1).
(11The silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains contain one or more kinds, preferably four or more kinds of transition metal complexes.10Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(12The silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains contain one or more transition metal complexes, and the transition metal complex has water or a 5- or 6-membered heterocyclic compound as a ligand. (1) to (1) above,10Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(13) The silver chloroiodide grains or the silver chloroiodobromide grains are represented by [IrClFive(H2O)]2-, [IrClFive(H2O)]-, [IrClFour(H2O)2]-, [IrClFour(H2O)2]0, [IrClThree(H2O)Three]0, [IrClThree(H2O)Three]+, [IrBrFive(H2O)]2-, [IrBrFive(H2O)]-, [IrBrFour(H2O)2]-, [IrBrFour(H2O)2]0, [IrBrThree(H2O)Three]0, [IrBrThree(H2O)Three]+, [IrClFive(thiazole)]2-, [IrClFive(5-methylthiazole)]2-, [IrBrFive(thiazole)]2-, [IrBrFive(5-methylthiazole)]2-And [IrClFour(thiazole)2]-(1) to (1) above, which contain a transition metal complex selected from10Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(14(1) to (1) above, wherein the iodide ion content is 0.1 mol% or more based on the total silver amount of all emulsion grains.13Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(15(1) to (1) above, wherein the iodide ion content is 0.06 mol% or more with respect to the total silver amount of all the emulsion grains and spectrally sensitized with a trimethine cyanine dye.14Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
(16(Ii) The iodide content is 0.06 mol% or more based on the total silver content of all emulsion grains, and the central metal of at least one transition metal complex is ruthenium or osmium ( 1) to (15Or a silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of the above.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  The present invention is described in detail below. The silver halide grains in the silver halide emulsion used in the present invention are, {Cubic with 100} facesthe body'sCrystal grains (these grains may have rounded vertices and higher-order surfaces)It is.
[0008]
As the silver halide emulsion used in the present invention, a silver chloroiodide emulsion or a silver chloroiodobromide emulsion having a silver chloride content of 90 mol% or more is used. From the viewpoint of rapid processability, the silver chloride content is A silver chloroiodide emulsion or silver chloroiodobromide emulsion of 95 mol% or more is preferred, and a silver chloroiodide emulsion or silver chloroiodobromide emulsion having a silver chloride content of 98 mol% or more is more preferred. Among such silver halide emulsions, the content of iodide ions contained in the silver halide grains is 0.01 to 1.0 mol%, more preferably 0.05 to 0.80 mol, per mol of total silver. %, Most preferably having a silver iodochloride phase containing from 0.25 to 0.60 mol% of iodide ions is preferred because high sensitivity is obtained and the exposure to high illumination is excellent. Further, a silver halide grain having a silver bromide localized phase of 0.2 to 5 mol% per mol of total silver, more preferably 0.5 to 3 mol% per mol of silver gives high sensitivity, and This is particularly preferable because the photographic performance can be stabilized.
[0009]
For the introduction of iodide ions, an iodide salt solution may be added alone, or an iodide salt solution may be added together with the addition of a silver salt solution and a high chloride salt solution. The latter is more preferable because iodide ions are uniformly introduced into the former, so that the photographic performance can be stabilized. In the latter case, it is best to use an iodide salt solution and a high chloride salt solution separately, or they may be added as a mixed solution of an iodide salt and a high chloride salt. The iodide salt is added in the form of a soluble salt such as an alkali or alkaline earth iodide salt. Alternatively, iodide can be introduced by cleaving iodide ions from organic molecules described in US Pat. No. 5,389,508. As another iodide ion source, silver halide fine particles containing silver iodide can be used. The silver halide fine particles can be formed by using a mixing vessel described in the specification of JP-A-10-43570 separately from a reaction vessel for causing nucleation and / or grain growth of silver halide grains. An aqueous solution of an aqueous silver salt and an iodide salt solution (if necessary, a halide salt solution other than iodide, separately or as a mixed solution of iodide salt and other halide salt) are introduced into the mixing container, and iodine is added. Silver halide fine particles containing silver halide are formed. The silver halide fine particles containing silver iodide formed in the mixing vessel are preferably added to the reaction vessel immediately after formation. This is because the grain size of the silver halide fine grains is increased by Ostwald ripening after the formation, thereby making it difficult to dissolve in the reaction vessel, and as a result, release of iodide ions is suppressed. Therefore, the average projected grain size of the silver halide fine grains containing silver iodide used is preferably 0.001 to 0.06 μm, more preferably 0.001 to 0.04 μm, and most preferably 0.001 to 0.02 μm. The introduction of iodide ions by silver halide fine particles containing silver iodide may also be added alone to the reaction vessel or in combination with the addition of the silver salt solution and the high chloride salt solution. In the method using silver halide fine grains containing silver iodide, iodide ions tend to be introduced more uniformly than those using an aqueous iodide salt solution.
[0010]
Addition of an iodide salt solution or silver halide fine grains containing silver iodide may be concentrated during one period of grain formation or may be carried out over a certain period. The position of introduction of iodide ions into the high chloride emulsion is limited in obtaining an emulsion with high sensitivity and low covering. Iodide ions are introduced more into the emulsion grains and the increase in sensitivity is smaller. Therefore, the iodide salt solution is preferably added outside 50% of the grain volume, more preferably outside 70%, and most preferably outside 80%. The addition of the iodide salt solution is preferably completed within 98% of the grain volume, and most preferably within 96%. The addition of the iodide salt solution can be completed slightly inside from the grain surface to form a layer having a silver iodide content that attenuates in the depth direction from the high silver chloride emulsion grain surface of the present invention. An emulsion with higher sensitivity and lower covering can be obtained.
There is no particular limitation on the method of attenuation of the silver iodide content in the silver iodide-containing layer. For example, even in the type of emulsion D, C, F, G, which will be described later in Example 1 As shown in FIG. Preferably, it is a type that attenuates in series as in the former.
[0011]
The distribution of iodide ion content in the depth direction in the grains can be measured by etching / TOF-SIMS (Time of Flight, Secondary Ion Mass Spectrometry) method, for example, using TRIFTII type TOF-SIMS manufactured by Phi Evans. . The TOF-SIMS method is specifically described in “Surface Analysis Technology Selection Secondary Ion Mass Spectrometry” Maruzen Co., Ltd. (1999), edited by the Surface Science Society of Japan. The particle surface is etched with gallium ions in a TOF-SIMS apparatus, and after etching, iodide ion is detected by performing mass analysis of the extreme surface by the TOF-SIMS method. By repeating etching and TOF-SIMS measurement, the content distribution of iodide ions in the depth direction in the grains was evaluated. An etching rate is obtained in advance, and the depth position is determined by converting the time required for etching into the etched depth. The depth resolution of this etching / TOF-SIMS method is about several nm. FIG. 1 is an example of analysis results obtained by etching / TOF-SIMS of grains in which iodide solution was added at the end of 92% of grain formation and iodide was introduced into the grains. In the figure, the measurement results at the region where the etching time is short and at the extreme surface of the particles are enlarged, and the intensity change of fragment ions observed in addition to iodide ions is also shown. Accompanying etching, derived from organic matter such as gelatin remaining on the particle surface13CH-The secondary ionic strength (Δ) decreases. Only after organic substances such as gelatin are removed by etching, secondary ions such as chloride ions (◇) and iodide ions (○) derived from silver halide grains are detected. Therefore, the outermost surface of the grain is the dotted line portion shown in the figure, and the depth direction distribution of the iodide ion content was evaluated from this point.
[0012]
When the emulsion of the present invention contains a silver bromide localized phase, it is preferable to produce a silver bromide localized phase having a silver bromide content of at least 10 mol% or more by epitaxial growth on the grain surface. The silver bromide content of the silver bromide localized phase is preferably in the range of 10 to 60 mol%, and most preferably in the range of 20 to 50 mol%. The silver bromide localized phase is preferably composed of 0.1 to 5 mol% of silver constituting the silver halide grains in the present invention, and is preferably composed of 0.3 to 4 mol% of silver. More preferably, it is configured. The silver bromide localized phases include primary iridium (III) chloride, primary iridium (III) bromide, secondary iridium chloride (IV), sodium hexachloroiridium (III), potassium hexachloroiridium (IV) It is preferable to contain a Group VIII metal complex ion such as hexaammineiridium (IV) salt, trioxalatoiridium (III) salt, or trioxalatoiridium (IV) salt. The amount of these compounds added varies over a wide range depending on the purpose, but it is 10 per mol of silver halide.-9-10-2Mole is preferred.
[0013]
In the present invention, transition metal ions can be added in the process of forming and / or growing silver halide grains, and the metal ions can be incorporated into and / or on the surface of the silver halide grains. As the metal ion to be used, a transition metal ion is preferable, and iron, ruthenium, iridium, osmium, lead, cadmium, or zinc is particularly preferable. Further, these metal ions are more preferably used as a hexacoordinate octahedral complex with a ligand. When an inorganic compound is used as a ligand, cyanide ion, halide ion, thiocyan, hydroxide ion, peroxide ion, azide ion, nitrite ion, water, ammonia, nitrosyl ion, or thiol It is preferable to use a nitrosyl ion, and it is also preferable to use it in coordination with any one of the above metal ions of iron, ruthenium, iridium, osmium, lead, cadmium, or zinc. It is also preferred to use it in the molecule. An organic compound can also be used as a ligand, and preferred organic compounds include a chain compound having 5 or less carbon atoms in the main chain and / or a 5-membered or 6-membered heterocyclic compound. . More preferred organic compounds are compounds having a nitrogen atom, phosphorus atom, oxygen atom or sulfur atom in the molecule as a coordination atom to the metal, most preferably furan, thiophene, oxazole, isoxazole, thiazole, isothiazole. , Imidazole, pyrazole, triazole, furazane, pyran, pyridine, pyridazine, pyrimidine, and pyrazine, and compounds in which these compounds are used as a basic skeleton and substituents are introduced into them are also preferable.
[0014]
A combination of metal ions and ligands is preferably a combination of iron ions, ruthenium ions and cyanide ions. In these compounds, the cyanide ion preferably accounts for a majority of the coordination number to iron or ruthenium as the central metal, and the remaining coordination sites are thiocyan, ammonia, water, nitrosyl ion, dimethyl sulfoxide, pyridine, pyrazine. Or preferably 4,4′-bipyridine. Most preferably, all six coordination sites of the central metal are occupied by cyanide ions to form a hexacyanoiron complex or a hexacyanoruthenium complex. These complexes with cyanide ions as ligands are 1 x 10 per mole of silver during grain formation.-8From mole to 1 × 10-2It is preferable to add 1 mol.-6From mole to 5 × 10-FourMost preferably, it is added in a molar amount. When iridium is used as the central metal, the ligand is preferably a fluoride ion, a chloride ion, a bromide ion, or an iodide ion. Among them, a chloride ion or a bromide ion is preferably used. Specifically preferred as the iridium complex is [IrCl6]3-, [IrCl6]2-, [IrClFive(H2O)]2-, [IrClFive(H2O)]-, [IrClFour(H2O)2]-, [IrClFour(H2O)2]0, [IrClThree(H2O)Three]0, [IrClThree(H2O)Three]+, [IrBr6]3-, [IrBr6]2-, [IrBrFive(H2O)]2-, [IrBrFive(H2O)]-, [IrBrFour(H2O)2]-, [IrBrFour(H2O)2]0, [IrBrThree(H2O)Three]0, [IrBrThree(H2O)Three]+, [IrClFive(thiazole)]2-, [IrClFive(5-methylthiazole)]2-, [IrBrFive(thiazole)]2-, [IrBrFive(5-methylthiazole)]2-, [IrClFour(thiazole)2]-And [IrClFive(OCN)]3-It is. These iridium complexes are 1x10 per mole of silver during grain formation.-TenFrom mole to 1 × 10-3It is preferable to add 1 mol.-8From mole to 1 × 10-FiveMost preferably, it is added in a molar amount. When ruthenium and osmium are used as the central metals, it is also preferable to use nitrosyl ions, thionitrosyl ions, or water molecules and chloride ions as ligands. More preferably, a pentachloronitrosyl complex, a pentachlorothionitrosyl complex, or a pentachloroaqua complex is formed, and a hexachloro complex is also preferably formed. These complexes are 1x10 per mole of silver during grain formation.-TenFrom mole to 1 × 10-6Mole addition is preferred, more preferably 1 × 10-9From mole to 1 × 10-6The molar addition.
[0015]
The silver chloroiodide emulsion or silver chloroiodobromide emulsion of the present invention uses a combination of a plurality of transition metal complexes to provide higher sensitivity, lower gradation of the gradation of the low density portion, and reciprocity characteristics at high illuminance. Can be obtained. It is preferable to use at least three types of transition metal complexes for the purpose of high sensitivity, high contrast, and reciprocity law improvement, and four or more types of transition metal complexes in order to obtain an emulsion having a wide range of reciprocity law characteristics. It is more preferable to use Further, in order to increase the gradation of the low concentration portion, it is most preferable that at least one of the complexes to be used is a transition metal complex having ruthenium or osmium as a central metal.
[0016]
In the present invention, the above complex is added directly to the reaction solution at the time of silver halide grain formation, added to an aqueous halide solution for forming silver halide grains, or added to other solutions to obtain a grain formation reaction. It is preferably incorporated into the silver halide grains by adding to the solution. Furthermore, it is also preferable that these methods are combined and contained in the silver halide grains.
[0017]
When these complexes are incorporated into silver halide grains, it is preferable that they be uniformly present inside the grains, but these are disclosed in JP-A-4-208936, JP-A-2-125245, and JP-A-3-188437. As described above, it is also preferable to make it exist only in the particle surface layer, and it is also preferable to add a layer containing no complex only on the particle surface and containing no complex on the particle surface. Further, as disclosed in US Pat. Nos. 5,252,451 and 5,256,530, the particle surface phase may be modified by physical ripening with fine particles incorporating the complex in the particles. preferable. Furthermore, these methods can be used in combination, and a plurality of types of complexes may be incorporated in one silver halide grain. The halogen composition at the position where the above complex is contained is not particularly limited, and the silver chloride layer, the silver chlorobromide layer, the silver bromide layer, the silver iodochloride layer, and the silver iodobromide layer should each contain the complex. Is also preferable.
[0018]
  The average grain size of the silver halide grains contained in the silver halide emulsion used in the present invention (the grain size is defined by the diameter of a circle equivalent to the projected area of the grains and the number average thereof) is 0.1 μm to0.76μmIn Although0.1 μm to 0.7 μm is preferable. More preferably, they are 0.1 micrometer-0.38 micrometer, and 0.1 micrometer-0.2 micrometer are the most preferable.
  The particle size distribution is preferably a so-called monodispersed material having a coefficient of variation (the standard deviation of the particle size distribution divided by the average particle size) of 20% or less, desirably 15% or less, more preferably 10% or less. . At this time, for the purpose of obtaining a wide latitude, it is preferable to use the above monodispersed emulsion by blending it in the same layer or to carry out multilayer coating.
[0019]
Various compounds or precursors thereof are added to the silver halide emulsion used in the present invention for the purpose of preventing fogging during the production process, storage or photographic processing of the light-sensitive material, or stabilizing the photographic performance. be able to. Specific examples of these compounds are preferably those described in pages 39 to 72 of the above-mentioned JP-A-62-215272. Further, 5-arylamino-1,2,3,4-thiatriazole compounds described in EP 0447647 (the aryl residue has at least one electron-withdrawing group) are also preferably used.
[0020]
In the present invention, in order to improve the storage stability of the silver halide emulsion, the hydroxamic acid derivative described in JP-A No. 11-109576 and the carbonyl group described in JP-A No. 11-327094 are adjacent to both ends of an amino group Alternatively, cyclic ketones having a double bond substituted with a hydroxyl group (particularly those represented by the general formula (S1), paragraph numbers 0036 to 0071 can be incorporated in the specification of the present application), JP-A-11 -143011, sulfo-substituted catechol and hydroquinones (for example, 4,5-dihydroxy-1,3-benzenedisulfonic acid, 2,5-dihydroxy-1,4-benzenedisulfonic acid, 3,4-dihydroxybenzene) Sulfonic acid, 2,3-dihydroxybenzenesulfonic acid, 2,5-dihydroxybenzenesulfonic acid, 3,4 5-and tri-hydroxy benzenesulfonic acid and salts thereof), water-soluble reducing agents represented by the general formula of JP-A-11-102045 (I) ~ (III) is also preferably used in the present invention.
[0021]
Spectral sensitization is performed for the purpose of imparting spectral sensitivity to a desired light wavelength range for each layer of emulsion in the light-sensitive material of the present invention.
In the light-sensitive material of the present invention, examples of spectral sensitizing dyes used for spectral sensitization in the blue, green, and red regions include, for example, Heterocyclic compounds-Cyanine dyes and related compounds (John Wiley & Sons [New York, London] by FM Harmer). (Published in 1964). As specific examples of compounds and spectral sensitization, those described in JP-A-62-215272, page 22, right upper column to page 38 are preferably used. In particular, as a red-sensitive spectral sensitizing dye for silver halide emulsion grains having a high silver chloride content, the spectral sensitizing dye described in JP-A-3-123340 is stable, the strength of adsorption, and the exposure temperature. This is very preferable from the viewpoint of dependency and the like.
[0022]
The spectral sensitizing dye in the green region is preferably a trimethine cyanine dye represented by the following general formula (I), and most preferably an oxatrimethine cyanine dye or an oxazolotrimethine cyanine dye.
[0023]
[Chemical 1]
Figure 0004280435
[0024]
Where Z101And Z102Each represents an atomic group necessary to form a nitrogen-containing heterocyclic nucleus. The nitrogen-containing heterocyclic nucleus is preferably a 5- or 6-membered cyclic nucleus containing a nitrogen atom as a hetero atom and other sulfur, oxygen, selenium, or tellurium atoms. However, a condensed ring may be further bonded to these rings, and a substituent may be further bonded. Specific examples of the nitrogen-containing heterocyclic nucleus include thiazole nucleus, benzothiazole nucleus, naphthothiazole nucleus, selenazole nucleus, benzoselenazole nucleus, naphthoselenazole nucleus, oxazole nucleus, benzoxazole nucleus, naphthoxazole nucleus, imidazole nucleus. Benzimidazole nucleus, naphthimidazole nucleus, 4-quinoline nucleus, pyrroline nucleus, pyridine nucleus, tetrazole nucleus, indolenine nucleus, benzindolenine nucleus, indole nucleus, tellurazole nucleus, benzotelrazole nucleus, naphthotelrazole nucleus, etc. be able to. R101And R102Each represents an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group or an aralkyl group. These groups and the groups described below are each used in the sense of including their substituents. For example, taking an alkyl group as an example, it includes unsubstituted and substituted alkyl groups, and these groups may be linear, branched or cyclic. The carbon number of the alkyl group is preferably 1-8.
[0025]
Specific examples of the substituent of the substituted alkyl group include a halogen atom (fluorine, base, bromine, iodine, etc.), cyano group, alkoxy group, substituted or unsubstituted amino group, carboxylic acid group, sulfonic acid group, hydroxyl group, etc. These may be substituted by one or more of them. Specific examples of the alkenyl group include a vinylmethyl group. Specific examples of the aralkyl group include a benzyl group and a phenethyl group.
m101Represents 1. R103Represents a hydrogen atom, a lower alkyl group, an aralkyl group or an aryl group. Specific examples of the aryl group include a substituted or unsubstituted phenyl group. R104Represents a hydrogen atom.
j101, K101Represents 0 or 1, X- 101Represents an acid anion and n101Represents 0 or 1.
Next, specific examples of the compound represented by formula (I) will be given. However, it is not limited to this.
[0026]
[Chemical formula 2]
Figure 0004280435
[0027]
[Chemical 3]
Figure 0004280435
[0028]
[Formula 4]
Figure 0004280435
[0029]
The addition amount of these spectral sensitizing dyes varies widely depending on the case, and 0.5 × 10 5 per mol of silver halide.-6Mol ~ 1.0 × 10-2A molar range is preferred. More preferably, 1.0 × 10-6Mol ~ 5.0 × 10-3The range of moles.
[0030]
The silver halide emulsion used in the present invention is usually subjected to chemical sensitization. Regarding chemical sensitization, sulfur sensitization represented by addition of unstable sulfur compounds, noble metal sensitization represented by gold sensitization, reduction sensitization, or the like can be used alone or in combination. As compounds used for chemical sensitization, those described in JP-A-62-215272, from page 18, right lower column to page 22, upper right column are preferably used. Of these, gold sensitization is particularly preferred. This is because by performing gold sensitization, fluctuations in photographic performance when scanning exposure is performed with laser light or the like can be further reduced.
[0031]
In order to perform gold sensitization on the silver halide emulsion used in the present invention, various inorganic gold compounds, gold (I) complexes having inorganic ligands, and gold (I) compounds having organic ligands are used. be able to. Examples of the inorganic gold compound include chloroauric acid or a salt thereof, and a gold (I) complex having an inorganic ligand, for example, a gold dithiocyanate such as gold (I) potassium dithiocyanate or gold (I) 3 dithiosulfate. Compounds such as gold dithiosulfate compounds such as sodium can be used.
[0032]
Examples of the gold (I) compound having an organic ligand include bisgold (I) mesoionic heterocycles described in JP-A-4-267249, such as gold (I) tetrafluoroborate bis (1,4,5- Trimethyl-1,2,4-triazolium-3-thiolate), organic mercaptogold (I) complexes described in JP-A-11-218870, such as potassium bis (1- [3- (2-sulfonatebenzamide) phenyl] -5-mercaptotetrazole potassium salt) Aurate (I) pentahydrate, gold (I) compound coordinated with nitrogen compound anion described in JP-A-4-268550, for example, bis (1-methylhydantoinato) Gold (I) sodium salt tetrahydrate can be used. Further, gold (I) thiolate compounds described in US Pat. No. 3,503,749, gold compounds described in JP-A-8-69074, JP-A-8-69075, and JP-A-9-269554, The compounds described in Japanese Patent Nos. 5620841, 5912112, 5620841, 5939245, and 5912111 can also be used.
The amount of these compounds added may vary widely depending on the case, but is 5 × 10 5 per mole of silver halide.-7~ 5x10-3Mole, preferably 5 × 10-6~ 5x10-FourIs a mole.
[0033]
Colloidal gold sulfide can also be used. The manufacturing method thereof is Research Disclosure (37154), Solid State Ionics 79, 60-66, 1995, Compt. Rend.Hebt.Seances Acad.Sci.Sect.B, 263, 1328, published in 1966. Various sizes of colloidal gold sulfide can be used, and those having a particle size of 50 nm or less can also be used. The amount added may vary widely depending on the case, but 5 × 10 5 as gold atoms per mole of silver halide.-7~ 5x10-3Mole, preferably 5 × 10-6~ 5x10-FourIs a mole.
In the present invention, gold sensitization may be combined with other sensitization methods such as sulfur sensitization, selenium sensitization, tellurium sensitization, reduction sensitization, or noble metal sensitization using other than gold compounds.
[0034]
  Silver halide of the present inventionColorConventionally known photographic materials and additives can be used for the photographic light-sensitive material.
  For example, a transmissive support or a reflective support can be used as the photographic support. As the transparent support, transparent films such as cellulose nitrate film and polyethylene terephthalate, polyester of 2,6-naphthalenedicarboxylic acid (NDCA) and ethylene glycol (EG), and polyester of NDCA, terephthalic acid and EG For example, an information recording layer such as a magnetic layer is preferably used. As the reflective support, a reflective support that is laminated with a plurality of polyethylene layers or polyester layers and contains a white pigment such as titanium oxide in at least one of such water-resistant resin layers (laminate layers) is preferable.
[0035]
In the present invention, more preferred reflective supports include those having a polyolefin layer having fine pores on the paper substrate on the side on which the silver halide emulsion layer is provided. The polyolefin layer may be composed of multiple layers, in which case the polyolefin layer adjacent to the gelatin layer on the silver halide emulsion layer side preferably has no micropores (eg, polypropylene, polyethylene) and is close to the paper substrate. More preferred is a polyolefin (for example, polypropylene or polyethylene) having micropores on the side. The density of the multi-layer or single-layer polyolefin layer located between the paper substrate and the photographic constituent layer is preferably 0.40 to 1.0 g / ml, and more preferably 0.50 to 0.70 g / ml. In addition, the thickness of the multilayer or single polyolefin layer located between the paper substrate and the photographic constituent layer is preferably 10 to 100 μm, more preferably 15 to 70 μm. Further, the ratio of the thickness of the polyolefin layer to the paper substrate is preferably 0.05 to 0.5, and more preferably 0.1 to 0.2.
[0036]
In addition, it is also preferable to provide a polyolefin layer on the opposite side (back side) of the photographic constituent layer of the paper substrate from the viewpoint of increasing the rigidity of the reflective support. In this case, the back side polyolefin layer is a polyethylene whose surface is matte Alternatively, polypropylene is preferable, and polypropylene is more preferable. The polyolefin layer on the back surface is preferably 5 to 50 μm, more preferably 10 to 30 μm, and further preferably the density is 0.7 to 1.1 g / ml. In the reflective support of the present invention, preferred embodiments relating to the polyolefin layer provided on the paper substrate are described in JP-A Nos. 10-333277, 10-333278, 11-52513, 11-65024, EP0880065, and Examples are described in EP 0880066.
[0037]
Furthermore, it is preferable to contain a fluorescent brightening agent in the water-resistant resin layer. Further, the fluorescent brightener may be dispersed in the hydrophilic colloid layer of the photosensitive material. As the optical brightener, benzoxazole-based, coumarin-based, and pyrazoline-based compounds can be preferably used, and benzoxazolylnaphthalene-based and benzoxazolyl stilbene-based fluorescent whitening agents are more preferable. The amount used is not particularly limited, but is preferably 1 to 100 mg / m.2It is. The mixing ratio in the case of mixing with a water resistant resin is preferably 0.0005 to 3% by mass, more preferably 0.001 to 0.5% by mass with respect to the resin.
The reflective support may be a transmissive support or a reflective colloid coated with a hydrophilic colloid layer containing a white pigment.
Further, the reflective support may be a support having a specular reflective or second-type diffuse reflective metallic surface.
[0038]
The support used for the light-sensitive material according to the present invention is a support provided on a support having a white polyester-based support or a layer containing a white pigment on the side having a silver halide emulsion layer. It may be used. In order to further improve the sharpness, an antihalation layer is preferably coated on the silver halide emulsion layer coating side or the back surface of the support. In particular, the transmission density of the support is preferably set in the range of 0.35 to 0.8 so that the display can be viewed with either reflected light or transmitted light.
[0039]
In the light-sensitive material according to the present invention, for the purpose of improving the sharpness of an image or the like, a dye which can be decolored by processing as described in pages 27 to 76 of European Patent EP0,337,490A2 is added to a hydrophilic colloid layer (among others). However, an oxonol dye) is added so that the optical reflection density at 680 nm of the photosensitive material is 0.70 or more, or a divalent to tetravalent alcohol (such as trimethylolethane) is added to the water-resistant resin layer of the support. ) Etc. It is preferable to contain 12% by mass or more (more preferably 14% by mass or more) of titanium oxide surface-treated.
[0040]
The photosensitive material according to the present invention has a hydrophilic colloid layer for preventing irradiation and halation or improving safety light safety, etc., described on pages 27 to 76 of EP 0337490A2, It is preferable to add a dye (in particular, an oxonol dye or a cyanine dye) that can be decolored by treatment. Furthermore, the dyes described in European Patent EP0819977 are also preferably added to the present invention.
Some of these water-soluble dyes degrade color separation and safelight safety when the amount used is increased. As the dye that can be used without deteriorating color separation, water-soluble dyes described in JP-A Nos. 5-127324, 5-127325, and 5-216185 are preferable.
[0041]
In the present invention, a colored layer that can be decolored by treatment in place of the water-soluble dye or in combination with the water-soluble dye is used. The colored layer that can be decolored by the treatment used may be in direct contact with the emulsion layer, or may be disposed so as to be in contact with an intermediate layer containing a treatment color mixing inhibitor such as gelatin or hydroquinone. This colored layer is preferably placed under the emulsion layer (support side) that develops the same primary color as the colored color. It is possible to install all the colored layers corresponding to each primary color individually, or to select and install only some of them. It is also possible to install a colored layer that has been colored corresponding to a plurality of primary color gamuts. The optical reflection density of the colored layer is the wavelength having the highest optical density in the wavelength range used for exposure (visible light range of 400 nm to 700 nm for normal printer exposure, wavelength of the scanning exposure light source used for scanning exposure). The optical density value at is preferably 0.2 or more and 3.0 or less. More preferably, it is 0.5 or more and 2.5 or less, and particularly preferably 0.8 or more and 2.0 or less.
[0042]
In order to form the colored layer, a conventionally known method can be applied. For example, the dyes described in JP-A-2-282244, page 3, upper right column to page 8 and those described in JP-A-3-7931, page 3, upper right column to page 11, lower left column, can be used for solid fine particle dispersions. Described in JP-A-1-239544, a method of incorporating a hydrophilic colloid layer in a state, a method of mordanting an anionic dye into a cationic polymer, a method of adsorbing a dye to fine particles such as silver halide and fixing it in the layer Such as using colloidal silver. As a method of dispersing a fine powder of a pigment in a solid state, for example, a method of containing a fine powder dye which is substantially water-insoluble at least at pH 6 or less but is substantially water-soluble at least at pH 8 or more is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei. 2-308244, pages 4-13. Further, for example, a method for mordanting an anionic dye into a cationic polymer is described on pages 18 to 26 of JP-A-2-84737. US Pat. Nos. 2,688,601 and 3,459,563 show methods for preparing colloidal silver as a light absorber. Among these methods, a method of containing a fine powder dye and a method of using colloidal silver are preferable.
[0043]
  Silver halide of the present inventionColorPhotosensitive materials are used for color negative films, color positive films, color reversal films, color reversal photographic papers, color photographic papers, etc., among which color photographic papers are preferred.
  The color photographic paper preferably has at least one yellow color-developing silver halide emulsion layer, magenta color-developing silver halide emulsion layer, and cyan color-developing silver halide emulsion layer. The silver halide emulsion layer is a yellow color forming silver halide emulsion layer, a magenta color forming silver halide emulsion layer, and a cyan color forming silver halide emulsion layer in order from the support.
[0044]
However, a different layer structure may be used.
The silver halide emulsion layer containing the yellow-coupler may be disposed at any position on the support. If the yellow coupler-containing layer contains silver halide tabular grains, a magenta coupler-containing halogenated emulsion layer may be used. It is preferably coated at a position farther from the support than at least one silver emulsion layer or cyan coupler-containing silver halide emulsion layer. From the viewpoint of promoting color development, promoting desilvering, and reducing residual color by sensitizing dye, the yellow coupler-containing silver halide emulsion layer is located farthest from the support than the other silver halide emulsion layers. It is preferable that it is coated. Further, from the viewpoint of reducing Blix fading, the cyan coupler-containing silver halide emulsion layer is preferably the center layer of other silver halide emulsion layers, and from the viewpoint of reducing photobleaching, the cyan coupler-containing silver halide emulsion layer is The lowest layer is preferred. Further, each of the color forming layers of yellow, magenta and cyan may be composed of two layers or three layers. For example, as described in JP-A-4-75055, 9-1114035, 10-246940, US Pat. No. 5,576,159, etc., a coupler layer containing no silver halide emulsion is used as a silver halide. It is also preferable to provide a color developing layer adjacent to the emulsion layer.
[0045]
As silver halide emulsions and other materials (additives, etc.) and photographic composition layers (layer arrangement, etc.) applied in the present invention, and processing methods and processing additives applied to process this photosensitive material, JP-A-62-215272, JP-A-2-33144, and those described in European Patent EP0,355,660A2, particularly those described in European Patent EP0,355,660A2 are preferably used. . Furthermore, JP-A-5-34889, JP-A-4-359249, JP-A-4-313733, JP-A-4-270344, JP-A-5-66527, JP-A-4-34548, JP-A-4-145433, JP-A-2-854. The silver halide color photographic light-sensitive materials and the processing methods thereof described in JP-A Nos. 1-158431, 2-90145, 3-194539, 2-93641, and European Patent Publication No. 0520457A2 are also preferable.
[0046]
In particular, in the present invention, the above-mentioned reflective support and silver halide emulsion, further different metal ion species doped in silver halide grains, storage stabilizer or antifoggant for silver halide emulsion, chemical enhancement, Sensitization method (sensitizer), spectral sensitization method (spectral sensitizer), cyan, magenta, yellow coupler and its emulsifying dispersion method, color image preservability improving agent (stain inhibitor and anti-fading agent), dye (coloring) As for the layer), gelatin type, layer structure of the photosensitive material, coating film pH of the photosensitive material, etc., those described in the patents in Tables 1 and 2 are particularly preferably applicable.
[0047]
[Table 1]
Figure 0004280435
[0048]
[Table 2]
Figure 0004280435
[0049]
Other examples of the cyan, magenta and yellow couplers used in the present invention include those described in JP-A-62-215272, page 91, upper right column, line 4 to page 121, upper left column, line 6; JP-A-2-33144, No. 3; Page 14 upper right column 14th line to 18th page upper left column last line, page 30 upper right column 6th line to page 35 lower right column 11th line, EP0355,660A2 page 4, 15th line to 27th line, 5th page Couplers described on page 30 to the end of page 28, page 45, line 29 to line 31, page 47, line 23 to page 63, line 50 are also useful.
In the present invention, compounds represented by general formulas (II) and (III) of WO-98 / 33760 and general formula (D) of JP-A No. 10-221825 may be added.
[0050]
More specific description will be given below.
As the cyan coupler that can be used in the present invention, a pyrrolotriazole coupler is preferably used. A coupler represented by the general formula (I) or (II) of JP-A-5-313324 and a general coupler of JP-A-6-347960 The couplers represented by formula (I) and the exemplified couplers described in these patents are particularly preferred.
Phenol-based and naphthol-based cyan couplers are also preferable. For example, cyan couplers represented by the general formula (ADF) described in JP-A-10-333297 are preferable.
Other cyan couplers include pyrroloazole-type cyan couplers described in European Patents EP0488248 and EP0491197A1, 2,5-diacylaminophenol couplers described in US Pat. No. 5,888,716, US Pyrazoloazole type cyan couplers having an electron withdrawing group and a hydrogen bonding group at the 6-position described in Japanese Patent Nos. 4,873,183 and 4,916,051, particularly JP-A-8-171185, Pyrazoloazole type cyan couplers having a carbamoyl group at the 6-position described in JP-A Nos. 8-311360 and 8-339060 are also preferable.
[0051]
In addition to diphenylimidazole cyan couplers described in JP-A-2-33144, 3-hydroxypyridine cyan couplers described in European Patent EP 0333185A2 (among others, couplers (42) listed as specific examples) And a cyclic active methylene-based cyan coupler described in JP-A No. 64-32260, which is obtained by adding a chlorine-eliminating group to a 4-equivalent coupler, and couplers (6) and (9) are particularly preferable. Of these, coupler examples 3, 8, and 34 listed as specific examples are particularly preferred), pyrrolopyrazole type cyan couplers described in EP 0456226A1 and pyrroloimidazole type cyan couplers described in EP 0484909 are used. You can also.
[0052]
As the magenta coupler used in the present invention, 5-pyrazolone-based magenta couplers and pyrazoloazole-based magenta couplers described in the above-mentioned publicly known documents are used, and among them, hue, image stability, color developability, etc. A pyrazolotriazole coupler in which a secondary or tertiary alkyl group is directly connected to the 2, 3 or 6 position of the pyrazolotriazole ring as described in JP-A-61-65245, JP-A-61-65246 A pyrazoloazole coupler having a sulfonamide group in the molecule as described in JP-A-61-147254, a pyrazoloazole coupler having an alkoxyphenylsulfonamide ballast group as described in JP-A No. 61-147254, and European Patent No. 226. , 849A and 294,785A, the 6-position is an alkoxy group or aryloxy. Use of pyrazoloazole couplers having a group.
In particular, the magenta coupler is preferably a pyrazoloazole coupler represented by the general formula (M-I) described in JP-A-8-122984. Paragraph Nos. 0009 to 0026 of the patent are directly applied to the present application. Incorporated as part of the specification.
In addition, pyrazoloazole couplers having sterically hindered groups at both the 3-position and the 6-position described in European Patent Nos. 854384 and 844640 are also preferably used.
[0053]
Further, as yellow couplers, in addition to the compounds described in the above table, acylacetamide type yellow couplers having a 3- to 5-membered cyclic structure in the acyl group described in European Patent EP 0447969A1, European Patent EP 0482552A1 A malondianilide type yellow coupler having a cyclic structure described in the book and an acylacetamide type yellow coupler having a dioxane structure described in US Pat. No. 5,118,599 are preferably used. Among them, the use of an acylacetamide type yellow coupler in which the acyl group is a 1-alkylcyclopropane-1-carbonyl group and a malondianilide type yellow coupler in which one of the anilides constitutes an indoline ring is particularly preferred. These couplers can be used alone or in combination.
[0054]
The coupler used in the present invention is impregnated with a loadable latex polymer (eg, US Pat. No. 4,203,716) in the presence (or absence) of the high boiling organic solvent described in the above table, Alternatively, it is preferably dissolved together with a water-insoluble and organic solvent-soluble polymer and emulsified and dispersed in a hydrophilic colloid aqueous solution.
Water-insoluble and organic solvent-soluble polymers that can be preferably used are described in U.S. Pat. No. 4,857,449, columns 7 to 15, and International Publication WO 88/00723, pages 12 to 30. The homopolymers or copolymers mentioned are mentioned. More preferably, use of a methacrylate or acrylamide polymer, particularly an acrylamide polymer is preferred in view of color image stability.
[0055]
In the present invention, known color mixing inhibitors can be used, and among them, those described in the following patents are preferable.
For example, high molecular weight redox compounds described in JP-A-5-333501, phenidone and hydrazine compounds described in WO98 / 33760, U.S. Pat. No. 4,923,787, JP-A-5-249637, White couplers described in JP-A-10-282615 and German Patent No. 19629142A1 can be used. In particular, in the case of increasing the pH of the developer to speed up the development, German Patent No. 19618786A1, European Patent No. 839623A1, European Patent No. 842975A1, German Patent No. 19804646A1 and French Patent No. 2760460A1 It is also preferable to use the redox compound described in the above.
[0056]
In the present invention, a compound having a triazine skeleton with a high molar extinction coefficient is preferably used as the ultraviolet absorber, and for example, compounds described in the following patents can be used.
JP-A-46-3335, JP-A-55-152776, JP-A-5-197004, JP-A-5-232630, JP-A-5-307232, JP-A-6-21813, JP-A-8-53427, JP-A-8-234364 No. 8-239368, No. 9-31067, No. 10-115898, No. 10-147777, No. 10-182621, German Patent No. 19739797A, European Patent No. 711804A, and Japanese Patent Laid-Open No. 8-501291. It is a compound described in No. etc.
[0057]
As the binder or protective colloid that can be used in the light-sensitive material according to the present invention, gelatin is advantageously used, but other hydrophilic colloids can be used alone or in combination with gelatin. As a preferable gelatin, the heavy metal contained as impurities such as iron, copper, zinc and manganese is preferably 5 ppm or less, more preferably 3 ppm or less.
The amount of calcium contained in the photosensitive material is preferably 20 mg / m.2Or less, more preferably 10 mg / m2Or less, most preferably 5 mg / m2It is as follows.
In the present invention, an antibacterial / antifungal agent as described in JP-A-63-271247 is added in order to prevent various wrinkles and bacteria that propagate in the hydrophilic colloid layer and degrade the image. Is preferred.
Further, the film pH of the photosensitive material is preferably 4.0 to 7.0, more preferably 4.0 to 6.5.
[0058]
In the present invention, a surfactant can be added to the photosensitive material from the viewpoints of improving the coating stability of the photosensitive material, preventing the generation of static electricity, and adjusting the charge amount. Examples of the surfactant include an anionic surfactant, a cationic surfactant, a betaine surfactant, and a nonionic surfactant, and examples thereof include those described in JP-A-5-333492. The surfactant used in the present invention is preferably a fluorine atom-containing surfactant. In particular, a fluorine atom-containing surfactant can be preferably used.
[0059]
The amount of these surfactants added to the photosensitive material is not particularly limited, but is generally 1 × 10.-Five~ 1g / m2, Preferably 1 × 10-Four~ 1x10-1g / m2More preferably 1 × 10-3~ 1x10-2g / m2It is.
These fluorine atom-containing surfactants may be used alone or in combination with other conventionally known surfactants, but are preferably used in combination with other conventionally known surfactants.
[0060]
The photosensitive material of the present invention is suitable for a scanning exposure system using a cathode ray (CRT) in addition to being used in a printing system using a normal negative printer. The cathode ray tube exposure apparatus is simpler and more compact and less expensive than an apparatus using a laser. Also, the adjustment of the optical axis and color is easy.
As the cathode ray tube used for image exposure, various light emitters that emit light in the spectral region are used as necessary. For example, a red light emitter, a green light emitter, or a blue light emitter may be used alone or in combination. The spectral region is not limited to the above red, green, and blue, and a phosphor that emits light in the yellow, orange, purple, or infrared region is also used. In particular, a cathode ray tube that emits white light by mixing these light emitters is often used.
[0061]
When the photosensitive material has a plurality of photosensitive layers having different spectral sensitivity distributions, and the cathode tube also has a phosphor exhibiting light emission in a plurality of spectral regions, a plurality of colors are exposed at the same time, that is, a plurality of colors are applied to the cathode ray tube. It is also possible to emit light from the tube surface by inputting a color image signal. A method of sequentially inputting image signals for each color, causing each color to emit light sequentially, and exposing through a film that cuts colors other than that color (surface sequential exposure) may be adopted. However, since a high-resolution cathode ray tube can be used, it is preferable for improving image quality.
[0062]
The photosensitive material of the present invention is a monochromatic high light source such as a gas laser, a light emitting diode, a semiconductor laser, a semiconductor laser, or a second harmonic light source (SHG) using a combination of a solid state laser using a semiconductor laser and a nonlinear optical crystal. A digital scanning exposure method using density light is preferably used. In order to make the system compact and inexpensive, it is preferable to use a second harmonic generation light source (SHG) that combines a semiconductor laser, a semiconductor laser, or a solid-state laser and a nonlinear optical crystal. In particular, in order to design a compact, inexpensive, long-life and high-stability device, it is preferable to use a semiconductor laser, and at least one of the exposure light sources is preferably a semiconductor laser.
[0063]
When such a scanning exposure light source is used, the spectral sensitivity maximum wavelength of the photosensitive material of the present invention can be arbitrarily set according to the wavelength of the scanning exposure light source to be used. In a solid laser using a semiconductor laser as an excitation light source or an SHG light source obtained by combining a semiconductor laser and a nonlinear optical crystal, the oscillation wavelength of the laser can be halved, so that blue light and green light can be obtained. Therefore, the spectral sensitivity maximum of the photosensitive material can be given to the usual three wavelength regions of blue, green, and red.
When the exposure time in such scanning exposure is defined as the exposure time of the pixel size when the pixel density is 400 dpi, a preferable exposure time is 10-FourSeconds or less, more preferably 10-6Less than a second.
[0064]
Preferred scanning exposure methods applicable to the present invention are described in detail in the patents listed in the table above.
In order to process the photosensitive material of the present invention, JP-A-2-207250, page 26, lower right column, line 1 to page 34, upper right column, line 9 and JP-A-4-97355, page 5, upper left column. The processing materials and processing methods described in the 17th line to the 18th page, lower right column, 20th line are preferably applicable. Further, as the preservative used in the developer, compounds described in the patents listed in the above table are preferably used.
[0065]
The present invention is preferably applied to a light-sensitive material having rapid processing suitability.
The color development time refers to the time from when the light-sensitive material enters the color developer until it enters the bleach-fixing solution in the next processing step. For example, when processed by an automatic developing machine, the time during which the photosensitive material is immersed in the color developer (so-called submerged time) and the photosensitive material leaves the color developer and is bleach-fixed in the next processing step. The total of both the time during which air is conveyed toward the bath (so-called air time) is called color development time. Similarly, the bleach-fixing time refers to the time from when the photosensitive material enters the bleach-fixing solution until the next washing or stabilizing bath. The water washing or stabilization time refers to the time (so-called liquid time) that the photosensitive material is in the liquid for the drying process after entering the water washing or stabilizing liquid.
[0066]
When rapid processing is carried out in the present invention, the color development time is preferably 60 seconds or shorter, more preferably 50 seconds or shorter and 6 seconds or longer, more preferably 30 seconds or shorter and 6 seconds or longer. Similarly, the bleach-fixing time is preferably 60 seconds or shorter, more preferably 50 seconds or shorter and 6 seconds or longer, more preferably 30 seconds or shorter and 6 seconds or longer. Further, the washing time or stabilization time is preferably 150 seconds or shorter, more preferably 130 seconds or shorter and 6 seconds or longer.
[0067]
The light-sensitive material of the present invention can be developed after exposure using a conventional developing method containing an alkali agent and a developing agent, an activator such as an alkaline solution containing the developing agent in the photosensitive material and not containing the developing agent. In addition to a wet method such as a method of developing with a beta solution, a thermal development method without using a processing solution can be used. In particular, the activator method is a preferable method from the viewpoint of environmental protection because it does not contain a developing agent in the processing solution, so that the processing solution can be easily managed and handled, and the load during processing of the waste liquid is small. In the activator method, as the developing agent incorporated in the light-sensitive material or a precursor thereof, for example, JP-A-8-234388, JP-A-9-152686, JP-A-9-152893, JP-A-9-212814, The hydrazine type compound described in -160193 is preferable.
[0068]
Further, a developing method in which the amount of silver applied to the photosensitive material is reduced and image amplification processing (compensation processing) using hydrogen peroxide is preferably used. In particular, it is preferable to use this method for the activator method. Specifically, an image forming method using an activator solution containing hydrogen peroxide described in JP-A-8-297354 and 9-152695 is preferably used.
In the activator method, desilvering is usually performed after processing with an activator solution, but in the image amplification processing method using a low silver amount of light-sensitive material, desilvering is omitted, and simple washing such as washing or stabilization is performed. The method can be done. Further, in a method of reading image information from a photosensitive material with a scanner or the like, it is possible to adopt a processing form that does not require a desilvering process even when a high silver amount photosensitive material such as a photographic photosensitive material is used.
[0069]
For the activator solution, desilvering solution (bleaching / fixing solution), water washing and stabilizing solution used in the present invention, known materials and methods can be used. Preferably, those described in Research Disclosure Item 36544 (September 1994), pages 536 to 541 and JP-A-8-234388 can be used.
[0070]
When the light-sensitive material of the present invention is subjected to printer exposure, it is preferable to use a band stop filter described in US Pat. No. 4,880,726. This removes light color mixing and remarkably improves color reproducibility.
In the present invention, as described in European Patents EP0789270A1 and EP0789480A1, before giving image information, a yellow microdot pattern may be pre-exposed and copy restrictions may be applied.
[0071]
The light-sensitive material of the present invention can be preferably used in combination with the exposure and development systems described in the following known materials.
-Automatic printing and developing system described in JP-A-10-333253
-Photosensitive material conveying apparatus described in JP-A-2000-10206
A recording system including an image reading device described in JP-A-11-215312
An exposure system comprising a color image recording system described in JP-A-11-88619 and JP-A-10-202950
A digital photo print system including a remote diagnosis system described in JP-A-10-210206
[0072]
【Example】
Example 1
(Preparation of emulsion A)
3.3 g of sodium chloride was added to a 3% aqueous solution of lime-processed gelatin, and 42.8 ml of 1N sulfuric acid and 25 ml of 1,8-dihydroxy-3,6-dithiaoctane (1% aqueous solution) were added. An aqueous solution containing 2.12 mol of silver nitrate and an aqueous solution containing 2.18 mol of sodium chloride were added to and mixed at 68 ° C. with vigorous stirring. Thereafter, it was washed with sedimentation water at 40 ° C. for desalting. Further, 168.0 g of lime-processed gelatin was added, and the pH and pAg of the emulsion were adjusted to 5.6 and 7.3, respectively. From the electron micrograph, the particle shape was cubic, the average particle size was 0.76 μm, and the coefficient of variation was 10%.
[0073]
(Preparation of emulsion B)
In the emulsion grain formation, 95 to 100% of the total silver amount (surface 5% shell) was added, except that a silver iodide fine grain emulsion containing 0.004 mol of iodide ions was added. The preparation method was followed. The silver iodide fine grain emulsion used was prepared by a stirring mixer described in JP-A-10-43570. The shape of the obtained particle was a cube with very little roundness of the particle vertex from the electron micrograph.
(Preparation of Emulsion C) A method for preparing Emulsion B, except that the addition time of the silver iodide fine grain emulsion containing 0.004 moles of iodide ions was changed to a stage where 91 to 96% of the total silver amount was added. Followed. The shape of the grains was the same as that of Emulsion B.
(Preparation of Emulsion D) A method for preparing Emulsion B, except that the addition time of the silver iodide fine grain emulsion containing 0.004 moles of iodide ions was changed to the step of adding 85 to 90% of the total silver amount. Followed. The shape of the grains was the same as that of Emulsion B.
(Preparation of Emulsion E) A method for preparing Emulsion B, except that the addition time of the silver iodide fine grain emulsion containing 0.004 moles of iodide ions was changed to a stage in which 80 to 85% of the total silver amount was added. Followed. The shape of the grains was the same as that of Emulsion B.
(Preparation of Emulsion F) The preparation method of Emulsion A was followed except that 0.004 mol of potassium iodide aqueous solution was added at the stage of adding 95 to 96% of the total silver amount in the formation of emulsion grains. The shape of the obtained particle was a cube with very little roundness of the particle vertex from the electron micrograph.
(Preparation of Emulsion G) The emulsion A was prepared in the same manner as the emulsion A except that 0.004 mol of potassium iodide aqueous solution was added at the stage of adding 85 to 86% of the total silver amount in the formation of emulsion grains. The shape of the obtained particle was a cube with very little roundness of the particle vertex from the electron micrograph.
[0074]
Experiment 1: Content distribution measurement of iodide ion in grain
Regarding the silver halide grains of the above emulsions B to G, the iodine distribution in the depth direction in the grains was examined by etching / TOF-SIMS method. Samples for analysis were prepared as follows. After warm water was added to the emulsion to dissolve gelatin, the particles and gelatin were centrifuged, and the precipitated particles were coated on a Si substrate. Etching / TOF-SIMS measurement is performed on the coated sample. In order to prevent damage by gallium ions to be irradiated, the sample was cooled to −120 ° C. or lower. Analysis area is 60μm2Etching area is 240 μm2It is. The etching rate was evaluated using a silver chloride deposited film. A depth of approximately 0.5 to 1 nm was analyzed by one etching, and a depth of approximately 100 nm was analyzed by repeating etching. Iodide secondary ions were analyzed in negative ion measurement mode. After the etching of iodide / TOF-SIMS, the secondary ion of silver was measured for a certain time in the positive ion measurement mode, and the secondary ion of iodide (I-) Strength of secondary ion of silver (Ag+) The number of particles in the sample was corrected by normalizing with intensity.
[0075]
2 to 7, it can be seen that iodide ions are present up to the grain surface in the emulsion in which the addition of iodide ions is completed inside the grains in the present invention. In addition, the silver chloroiodide emulsion of the present invention exhibits a distribution in which the iodide ion content in the grain attenuates in the depth direction from the surface.
[0076]
Gold sensitizer (colloidal gold sulfide) 6 × 10 in the above emulsions A to G-FiveMol / mol Ag, blue-sensitive spectral sensitizing dye (A) 3.1 × 10-FourMol / mol Ag was added, and chemical sensitization and spectral sensitization were optimally performed at 60 ° C., and 1- (5-methylureidophenyl) -5-mercaptotetrazole 4.4 × 10-FourEmulsions A 'to G' were prepared with the addition of mol / mol Ag.
[0077]
After the corona discharge treatment is applied to the surface of the support formed by coating both sides of the paper with polyethylene resin, a gelatin subbing layer containing sodium dodecylbenzenesulfonate is provided. The layers were sequentially coated to prepare a sample (101) of a silver halide color photographic light-sensitive material having the following layer structure. The coating solution for each photographic constituent layer was prepared as follows.
[0078]
First layer coating preparation
57 g of yellow coupler (ExY), 7 g of color image stabilizer (Cpd-1), 4 g of color image stabilizer (Cpd-2), 7 g of color image stabilizer (Cpd-3), 2 g of color image stabilizer (Cpd-8) Was dissolved in 21 g of a solvent (Solv-1) and 80 ml of ethyl acetate, and this liquid was emulsified and dispersed in 220 g of a 23.5 wt% gelatin aqueous solution containing 4 g of sodium dodecylbenzenesulfonate with a high-speed stirring emulsifier (dissolver). 900 g of emulsified dispersion A was prepared by adding water.
On the other hand, the emulsified dispersion A and the emulsion A ′ were mixed and dissolved, and a first layer coating solution was prepared so as to have the composition described later. The emulsion coating amount indicates the silver coating amount.
[0079]
The coating solutions for the second to seventh layers were prepared in the same manner as the first layer coating solution. As the gelatin hardener for each layer, 1-oxy-3,5-dichloro-s-triazine sodium salt (H-1), (H-2), (H-3) was used. Moreover, the total amount of Ab-1, Ab-2, Ab-3, and Ab-4 is 15.0 mg / m in each layer.260.0 mg / m2, 5.0 mg / m2And 10.0 mg / m2It added so that it might become.
[0080]
[Chemical formula 5]
Figure 0004280435
[0081]
The following spectral sensitizing dyes were used for the silver chlorobromide emulsions in the green and red sensitive emulsion layers, respectively.
Green sensitive emulsion layer
[0082]
[Chemical 6]
Figure 0004280435
[0083]
(Sensitizing dye D per mole of silver halide, 3.0 x 10 for large size emulsions-Four3.6 × 10 for small, small emulsions-FourMol, and Sensitizing Dye E per mol of silver halide, 4.0 × 10 for large size emulsions-Five7.0 x 10 for molar, small emulsions-FiveMole, and sensitizing dye F per mole of silver halide, and 2.0 × 10 5 for large size emulsions.-Four2.8 × 10 for small, small emulsions-FourMole was added. )
Red sensitive emulsion layer
[0084]
[Chemical 7]
Figure 0004280435
[0085]
(Sensitizing dyes G and H are each 8.0 moles per mole of silver halide and 8.0 × 10 for large size emulsions.-Five10.7 × 10 for small, small emulsions-FiveMole was added. )
Further, the following compound I was added to the red-sensitive emulsion layer at 3.0 × 10 6 per mole of silver halide.-3Mole was added. )
[0086]
[Chemical 8]
Figure 0004280435
[0087]
Further, 1- (3-methylureidophenyl) -5-mercaptotetrazole was added to the blue-sensitive emulsion layer, the green-sensitive emulsion layer, and the red-sensitive emulsion layer, respectively, at 3.3 × 10 3 per mole of silver halide.-FourMol, 1.0 × 10-3Moles and 5.9 × 10-FourMole was added.
In addition, the second layer, the fourth layer, the sixth layer, and the seventh layer are each 0.2 mg / m 2.20.2 mg / m20.6 mg / m20.1 mg / m2It added so that it might become.
Further, 4-hydroxy-6-methyl-1,3,3a, 7-tetrazaindene was added to the blue-sensitive emulsion layer and the green-sensitive emulsion layer, respectively, at 1 × 10 6 per 1 mol of silver halide.-FourMol, 2 × 10-FourMole was added.
Further, a copolymer latex of methacrylic acid and butyl acrylate (weight ratio 1: 1, average molecular weight 200,000 to 400,000) is 0.05 g / m on the red sensitive emulsion layer.2Was added.
Further, disodium catechol-3,5-disulfonate was added to the second layer, the fourth layer, and the sixth layer, respectively, at 6 mg / m.26 mg / m218 mg / m2It added so that it might become.
In order to prevent irradiation, the following dyes were added (the amount in parentheses represents the coating amount).
[0088]
[Chemical 9]
Figure 0004280435
[0089]
(Layer structure)
The structure of each layer is shown below. Numbers are application amount (g / m2). The silver halide emulsion represents a coating amount in terms of silver.
Support
Polyethylene resin laminated paper
[White pigment (TiO 2 on the first layer side polyethylene resin)2Content of 16% by weight, ZnO; content of 4% by weight) and optical brightener (4,4'-bis (5-methylbenzoxazolyl) stilbene, content of 0.03% by weight), bluish dye (Including ultramarine)]
First layer (blue sensitive emulsion layer)
Emulsion A 0.24
Gelatin 1.25
Yellow coupler (ExY) 0.57
Color image stabilizer (Cpd-1) 0.07
Color image stabilizer (Cpd-2) 0.04
Color image stabilizer (Cpd-3) 0.07
Color image stabilizer (Cpd-8) 0.02
Solvent (Solv-1) 0.21
[0090]
Second layer (color mixing prevention layer)
Gelatin 0.99
Color mixing inhibitor (Cpd-4) 0.09
Color image stabilizer (Cpd-5) 0.018
Color image stabilizer (Cpd-6) 0.13
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.01
Solvent (Solv-1) 0.06
Solvent (Solv-2) 0.22
[0091]
Figure 0004280435
[0092]
Fourth layer (color mixing prevention layer)
Gelatin 0.71
Color mixing inhibitor (Cpd-4) 0.06
Color image stabilizer (Cpd-5) 0.013
Color image stabilizer (Cpd-6) 0.10
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.007
Solvent (Solv-1) 0.04
Solvent (Solv-2) 0.16
[0093]
Figure 0004280435
[0094]
Sixth layer (UV absorbing layer)
Gelatin 0.46
Ultraviolet absorber (UV-B) 0.45
Compound (S1-4) 0.0015
Solvent (Solv-7) 0.25
Seventh layer (protective layer)
Gelatin 1.00
Acrylic-modified copolymer of polyvinyl alcohol
(Degree of modification 17%) 0.04
Liquid paraffin 0.02
Surfactant (Cpd-13) 0.01
[0095]
[Chemical Formula 10]
Figure 0004280435
[0096]
Embedded image
Figure 0004280435
[0097]
Embedded image
Figure 0004280435
[0098]
Embedded image
Figure 0004280435
[0099]
Embedded image
Figure 0004280435
[0100]
Embedded image
Figure 0004280435
[0101]
Embedded image
Figure 0004280435
[0102]
Embedded image
Figure 0004280435
[0103]
Embedded image
Figure 0004280435
[0104]
Embedded image
Figure 0004280435
[0105]
Similarly, Samples (102) to (107) were prepared by changing Emulsion A 'of Sample (101) to Emulsions B' to G '.
[0106]
In order to examine the photographic characteristics of these samples, the following experiment was conducted.
Experiment 2: Sensitometry
Each coated sample was subjected to gradation exposure for sensitometry using a sensitometer (FWH type manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.). An SP-1 filter was attached and exposed for 10 seconds with low illumination.
Further, gradation exposure for sensitometry was given using a high-illuminance exposure photometer (HIE type manufactured by Yamashita Denso Co., Ltd.). Wearing SP-1 filter, high illumination 10-FourExposure for 2 seconds.
After the exposure, the following color development processing A was performed.
[0107]
The processing steps are shown below.
[Processing A]
The photosensitive material 101 is processed into a 127 mm width roll, and after imagewise exposure using a minilab printer processor PP1258AR manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. Processing (running test) was performed. The treatment using this running liquid was designated as treatment A.
Processing temperature Temperature Time Replenishment amount*
Color development 38.5 ° C 45 seconds 45 ml
Bleach fixing 38.0 ° C 45 seconds 35 ml
Rinse (1) 38.0 ° C. 20 seconds −
Rinse (2) 38.0 ° C. 20 seconds −
Rinse (3) ** 38.0 ° C. 20 seconds −
Rinse (4) ** 38.0 ° C 30 seconds 121 ml
* Photosensitive material 1m2Replenishment amount per
** A phosphorus screening system RC50D manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. is installed in the rinse (3), the rinse solution is taken out from the rinse (3), and sent to the reverse osmosis membrane module (RC50D) by a pump. The permeated water obtained in the tank is supplied to the rinse (4), and the concentrated water is returned to the rinse (3). The pump pressure was adjusted so that the amount of permeated water to the reverse osmosis module was maintained at 50 to 300 ml / min, and the temperature was circulated for 10 hours a day.
(The rinsing was a counter-current tank system from (1) to (4).)
[0108]
The composition of each treatment liquid is as follows.
Figure 0004280435
[0109]
Figure 0004280435
[0110]
Figure 0004280435
[0111]
The yellow color density of each sample after processing was measured, and the fog density of emulsions A 'to G' and the 10-second exposure low illuminance sensitivity, 10-FourSecond exposure high illuminance sensitivity was obtained. The sensitivity was defined by the reciprocal of the exposure amount giving a color density higher by 1.0 than the minimum color density, and expressed as a relative value when the sensitivity of the development processing of the sample (101) was 100. These results are summarized in Table 3.
[0112]
[Table 3]
Figure 0004280435
[0113]
From Table 1 and FIGS. 2 to 7, the silver chloroiodide emulsion of the present invention has a distribution in which the iodide ion content in the grains attenuates in the depth direction from the surface, so that the sensitivity is higher and the illuminance is higher. It turns out that it is excellent in the reciprocity law characteristic. In addition, the emulsion of the present invention in which the addition of iodide ions was completed before 98% of the grains were formed showed a low fog and high sensitivity. 2 to 7 show the distributions of emulsions B to G, respectively.
[0114]
Example 2
(Preparation of emulsion H)
To a 5% aqueous solution of lime-processed gelatin, 5.6 g of sodium chloride was added, and 42.8 ml of 1N sulfuric acid and 1.1 ml of N, N′-dimethylimidazolidine-2-thione (1% aqueous solution) were added. An aqueous solution containing 0.21 mol of silver nitrate and an aqueous solution containing 0.21 mol of sodium chloride were added to and mixed at 61 ° C. with stirring. Subsequently, while maintaining the temperature at 61 ° C., 1.27 mol of an aqueous solution containing 1.27 mol of silver nitrate and 1.27 mol of sodium chloride and 1 × 10 per total silver amount-8Mole K2[Ru (NO) ClFiveAnd an aqueous solution containing 0.21 mol of silver nitrate and an aqueous solution containing 0.21 mol of sodium chloride are added and mixed with stirring, followed by 0.21 mol of silver nitrate. 0.21 mol of an aqueous solution containing mol and sodium chloride and 2 × 10 2 per total silver-FiveMole KFour[Ru (CN)FiveAnd an aqueous solution containing a transition metal complex of Furthermore, the aqueous solution containing 0.02 mol of silver nitrate and the aqueous solution containing 0.02 mol of sodium chloride were added and mixed while stirring at 61 ° C. Subsequently, an aqueous solution containing 0.11 mol of silver nitrate and 0.11 mol of sodium chloride and 2 × 10 per total silver amount-6Mole K2[Ir (H2O) ClFiveAnd an aqueous solution containing a transition metal complex in an aqueous solution containing 0.04 mol of silver nitrate and 0.04 mol of sodium chloride and 4 × 10 4 per total silver amount.-8Mole K2[IrCl6And an aqueous solution containing 0.04 mol of silver nitrate and an aqueous solution containing 0.04 mol of sodium chloride were added and mixed at 61 ° C. with stirring. Thereafter, it was washed with sedimentation water at 40 ° C. for desalting. Further, 168.0 g of lime-processed gelatin was added, and the pH and pAg of the emulsion were adjusted to 5.6 and 7.3, respectively. From the electron micrograph, the particle shape was cubic, the average particle size was 0.62 μm, and the coefficient of variation was 10%.
Gold sensitizer (gold (I) tetrafluoroborate bis (1,4,5-trimethyl-1,2,4-triazolium-3-thiolate)) 1.5 × 10 5 was added to this emulsion.-FiveMol / mol Ag, sulfur sensitizer (sodium thiosulfate) 6 × 10-7Mol / mol Ag, blue-sensitive spectral sensitizing dye (A and B) 2.3 × 10-FourMol / mol Ag and 1.5 × 10-FourMol / mol Ag was added, and chemical sensitization and spectral sensitization were optimally performed at 60 ° C., and 1- (5-methylureidophenyl) -5-mercaptotetrazole 4.4 × 10-FourMole / mole Ag was added.
[0115]
(Preparation of Emulsion J) The method for preparing Emulsion H was followed except that 0.006 mol of potassium iodide aqueous solution was added at the stage of adding 90 to 91% of the total silver amount in the formation of emulsion grains. The shape of the obtained particle was a cube with very little roundness of the particle vertex from the electron micrograph.
(Preparation of emulsion K) K2[IrCl6The method for preparing Emulsion J was followed except that the transition metal complex was not added. The shape of the grains was the same as that of Emulsion J.
(Preparation of Emulsion Q) In the step of adding 90 to 95% of the total silver amount in the formation of emulsion grains, a silver iodide fine grain emulsion containing 0.006 mol of iodide ions was added, and K2[Ir (H2O) ClFive] K2[Ir (5-methylthiazole) ClFiveThe method for preparing Emulsion H was followed except for the change to The silver iodide fine grain emulsion used was prepared by a stirring mixer described in JP-A-10-43570. The shape of the obtained particle was a cube with very little roundness of the particle vertex from the electron micrograph.
(Preparation of Emulsion R) The preparation method of Emulsion Q was followed except that the blue-sensitive spectral sensitizing dye was changed to sensitizing dye C in the chemical sensitization process. The grain shape was the same as emulsion P.
Experiment 1 of Example 1 was performed on the above J, K, Q and R emulsions. As in the case of the emulsion of the present invention of Example 1, the iodide ion content in the grains was attenuated in the depth direction from the surface. Distribution was shown.
[0116]
Embedded image
Figure 0004280435
[0117]
Samples (201) to (205) were prepared by replacing the first emulsion with emulsions H to K, Q, and R with exactly the same layer structure as in Example 1. Experiment 2 in Example 1 and Experiment 3 below were performed on this sample.
[0118]
Experiment 3: Stability of latent image after exposure
For each sample, the 10-FourSensitometry was measured by changing the time from second high illumination exposure to treatment A, and the difference in sensitivity between the 60 minute post treatment and the 7 second post treatment was determined.
These results are summarized in Table 4.
[0119]
[Table 4]
Figure 0004280435
[0120]
From Table 4, it can be seen that the silver chloroiodide emulsion of the present invention is a high-sensitivity and low-fogging emulsion and has excellent latent image stability after exposure.
[0121]
Example 3
(Preparation of Emulsion L) Based on the preparation method of Emulsion H described in Example 2, grain formation was performed in the same manner except for the addition of N, N′-dimethylimidazolidine-2-thione (1% aqueous solution). It was. From the electron micrograph, the shape of the particles was cubic, the average particle size was 0.38 μm, and the coefficient of variation was 8%.
Gold sensitizer (gold (I) tetrafluoroborate bis (1,4,5-trimethyl-1,2,4-triazolium-3-thiolate)) 2.4 × 10 4 was added to this emulsion.-FiveMol / mol Ag, sulfur sensitizer (sodium thiosulfate) 1 × 10-7Mol / mol Ag, green sensitive spectral sensitizing dye (D, E and F) 3.6 × 10-FourMol / mol Ag, 7.0 × 10-FiveMol / mol Ag and 2.8 × 10-FourMol / mol Ag was added, and chemical sensitization and spectral sensitization were optimally performed at 60 ° C., and 1- (5-methylureidophenyl) -5-mercaptotetrazole 4.4 × 10-FourMol / mol Ag was added
(Preparation of Emulsion M) The emulsion L was prepared in the same manner as in the emulsion L formation except that 0.002 mol of potassium iodide aqueous solution was added at the stage of adding 90 to 91% of the total silver amount.
The shape of the obtained particles was a cube with very little roundness at the top of the particle from an electron micrograph.
(Preparation of emulsion N) K2[IrCl6The method for preparing Emulsion M was followed except that the transition metal complex was not added. The grain shape was the same as that of Emulsion M.
(Preparation of Emulsion P) Except for adding a silver iodide fine grain emulsion containing 0.002 mol of iodide ions at the stage of adding 90 to 95% of the total silver amount in the formation of emulsion grains, The preparation method was followed. The silver iodide fine grain emulsion used was prepared by a stirring mixer described in JP-A-10-43570. The shape of the obtained particle was a cube with very little roundness of the particle vertex from the electron micrograph.
Experiment 1 of Example 1 was performed on the above M, N, and P emulsions. As in the case of the emulsion of the present invention of Example 1, the distribution of iodide ion content inside the grains attenuated in the depth direction from the surface. showed that.
[0122]
Samples (301) to (304) were prepared by replacing the green-sensitive emulsion Em-1 in the third layer with the above emulsions L to N and P in the layer structure of Example 2. This sample was subjected to the same treatment as in Example 2, the magenta color density of each sample after the treatment was measured, and the experiments 2 and 3 of Example 2 were evaluated. These results are summarized in Table 5.
[0123]
[Table 5]
Figure 0004280435
[0124]
From Table 5, it can be seen that the silver chloroiodide emulsion of the present invention is a high-sensitivity and low-fogging emulsion and has excellent latent image stability after exposure.
[0125]
Example 4
A thinned sample was prepared by changing the layer configuration as follows, and Experiments 2 and 3 of Example 1 were performed on this sample.
The layer configuration is indicated by sample (401). Samples (402) to (405) are obtained by changing the emulsion H of the sample (401) to emulsions J, K, Q, and R, respectively.
The result is the same as the result of Example 1, and from this result, the effect of the present invention was confirmed even in the ultra-rapid processing of the thinned sample.
[0126]
Preparation of sample 401
First layer (blue sensitive emulsion layer)
Emulsion H 0.24
Gelatin 1.25
Yellow coupler (ExY) 0.57
Color image stabilizer (Cpd-1) 0.07
Color image stabilizer (Cpd-2) 0.04
Color image stabilizer (Cpd-3) 0.07
Color image stabilizer (Cpd-8) 0.02
Solvent (Solv-1) 0.21
[0127]
Second layer (color mixing prevention layer)
Gelatin 0.60
Color mixing inhibitor (Cpd-19) 0.09
Color image stabilizer (Cpd-5) 0.007
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.007
Ultraviolet absorber (UV-C) 0.05
Solvent (Solv-5) 0.11
[0128]
Third layer (green sensitive emulsion layer)
Silver chlorobromide emulsion B (same emulsion as sample 101) 0.14
Gelatin 0.73
Magenta coupler (ExM) 0.15
Ultraviolet absorber (UV-A) 0.05
Color image stabilizer (Cpd-2) 0.02
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.008
Color image stabilizer (Cpd-8) 0.07
Color image stabilizer (Cpd-9) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-10) 0.009
Color image stabilizer (Cpd-11) 0.0001
Solvent (Solv-3) 0.06
Solvent (Solv-4) 0.11
Solvent (Solv-5) 0.06
[0129]
Fourth layer (color mixing prevention layer)
Gelatin 0.48
Color mixing inhibitor (Cpd-4) 0.07
Color image stabilizer (Cpd-5) 0.006
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.006
UV absorber (UV-C) 0.04
Solvent (Solv-5) 0.09
[0130]
5th layer (red-sensitive emulsion layer)
Silver chlorobromide emulsion C (same emulsion as sample 101) 0.12
Gelatin 0.59
Cyan coupler (ExC-2) 0.13
Cyan coupler (ExC-3) 0.03
Color image stabilizer (Cpd-7) 0.01
Color image stabilizer (Cpd-9) 0.04
Color image stabilizer (Cpd-15) 0.19
Color image stabilizer (Cpd-18) 0.04
UV absorber (UV-7) 0.02
Solvent (Solv-5) 0.09
[0131]
Sixth layer (UV absorbing layer)
Gelatin 0.32
Ultraviolet absorber (UV-C) 0.42
Solvent (Solv-7) 0.08
Seventh layer (protective layer)
Gelatin 0.70
Acrylic-modified copolymer of polyvinyl alcohol
(Degree of modification 17%) 0.04
Liquid paraffin 0.01
Surfactant (Cpd-13) 0.01
Polydimethylsiloxane 0.01
Silicon dioxide 0.003
[0132]
Each of the prepared samples was exposed in the same manner as in Experiments 2 and 3 in Example 1, and the color development processing was performed in a super-rapid manner according to the development processing B shown below.
[0133]
[Process B]
The above photosensitive material is processed into a 127 mm width roll, and an experimental processing device modified from Fuji Photo Film's minilab printer processor PP350 so that the processing time and processing temperature can be changed, the average density of the photosensitive material sample is measured. Imagewise exposure was performed from the negative film, and continuous processing (running test) was performed until the volume of the color developer replenisher used in the following processing steps was 0.5 times the volume of the color developer tank.
[0134]
Processing temperature Temperature Time Replenishment amount *
Color development 45.0 ℃ 15 seconds 45mL
Bleach fixing 40.0 ℃ 15 seconds 35mL
Rinse (1) 40.0 ° C 8 seconds
Rinse (2) 40.0 ° C 8 seconds
Rinse (3) ** 40.0 ° C 8 seconds
Rinse (4) ** 38.0 ° C 8 sec 121mL
Drying 80 ℃ 15 seconds
(note)
* Photosensitive material 1m2Replenishment amount per
** Attach a rinse screening system RC50D manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd. to the rinse (3), take out the rinse solution from the rinse (3), and send it to the reverse osmosis module (RC50D) by a pump. The permeated water sent in the tank is supplied to the rinse (4), and the concentrate is returned to the rinse (3). The pump pressure was adjusted so that the amount of permeated water to the reverse osmosis module was maintained at 50 to 300 mL / min, and the temperature was circulated for 10 hours per day. The rinsing was a 4-tank countercurrent system from (1) to (4).
[0135]
The composition of each treatment liquid is as follows.
[Color developer] [Tank solution] [Replenisher]
Water 800mL 600mL
Optical brightening agent (FL-1) 5.0 g 8.5 g
Triisopropanolamine 8.8g 8.8g
Sodium p-toluenesulfonate 20.0 g 20.0 g
Ethylenediaminetetraacetic acid 4.0 g 4.0 g
Sodium sulfite 0.10g 0.50g
Potassium chloride 10.0 g −
4,5-dihydroxybenzene-
Sodium 1,3-disulfonate 0.50 g 0.50 g
Disodium-N, N-bis (sulfonate
Ethyl) hydroxylamine 8.5 g 14.5 g
4-Amino-3-methyl-N-ethyl-N-
(Β-Methanesulfonamidoethyl) aniline
・ 3/2 sulfate ・ Monohydrate 10.0g 22.0g
Potassium carbonate 26.3g 26.3g
Add water for a total volume of 1000 mL 1000 mL
pH (adjusted with sulfuric acid and KOH at 25 ° C.) 10.35 12.6
[0136]
[Bleaching fixer] [Tank solution] [Replenisher]
800 ml of water 800 ml
Ammonium thiosulfate (750 g / mL) 107 mL 214 mL
Succinic acid 29.5g 59.0g
Ethylenediamine tetraammonium iron (III) acetate 47.0 g 94.0 g
Ethylenediaminetetraacetic acid 1.4 g 2.8 g
Nitric acid (67%) 17.5g 35.0g
Imidazole 14.6g 29.2g
Ammonium sulfite 16.0 g 32.0 g
Potassium metabisulfite 23.1g 46.2g
Add water for a total volume of 1000 mL 1000 mL
pH (adjusted with 25 ° C, nitric acid and aqueous ammonia) 6.00 6.00
[0137]
[Rinse solution] [Tank solution] [Replenisher solution]
Chlorinated isocyanurate sodium 0.02g 0.02g
Deionized water (conductivity 5 μs / cm or less) 1000 mL 1000 mL
pH (25 ° C.) 6.5 6.5
[0138]
Embedded image
Figure 0004280435
[0139]
Example 5
Images were formed by laser scanning exposure using samples (401) to (405).
As a laser light source, a YAG solid-state laser (oscillation wavelength 946 nm) using a semiconductor laser GaAlAs (oscillation wavelength 808.5 nm) as an excitation light source is a LiNbO having an inverted domain structure.ThreeYVO using an excitation light source of 473 nm extracted by wavelength conversion with an SHG crystal and a semiconductor laser GaAlAs (oscillation wavelength 808.7 nm)FourLiNbO with an inversion domain structure from a solid-state laser (oscillation wavelength 1064 nm)Three532 nm extracted by wavelength conversion using SHG crystal and AlGaInP (oscillation wavelength: about 680 nm: type No. LN9R20 manufactured by Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.) were used. The laser beams of the three colors are moved in the direction perpendicular to the scanning direction by a polygon mirror so that the sample can be sequentially scanned and exposed. The light quantity fluctuation due to the temperature of the semiconductor laser is suppressed by keeping the temperature constant using a Peltier element. The effective beam diameter is 80 μm, the scanning pitch is 42.3 μm (600 dpi), and the average exposure time per pixel is 1.7 × 10.-7Second.
After the exposure, the color development process B was performed. As in the result of the high illuminance exposure in Example 2, the samples (402) to (405) of the present invention showed high sensitivity, and laser scanning exposure was used. It was found to be suitable for image formation.
[0140]
【The invention's effect】
  Silver halide of the present inventionColor photographic materialAs a result, an effect of high sensitivity, low fog, excellent reciprocity characteristics at high illuminance, and small sensitivity and gradation change with time until post-exposure processing was obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a graph for analysis by an etching / TOF-SIMS method.
FIG. 2 shows the content distribution of iodide ions in the depth direction in silver halide grains by TOF-SIMS method.
FIG. 3 shows the content distribution of iodide ions in the depth direction in silver halide grains by TOF-SIMS method.
FIG. 4 represents the content distribution of iodide ions in the depth direction in silver halide grains by TOF-SIMS method.
FIG. 5 shows the content distribution of iodide ions in the depth direction in silver halide grains by TOF-SIMS method.
FIG. 6 shows the content distribution of iodide ions in the depth direction in silver halide grains by TOF-SIMS method.
FIG. 7 shows the content distribution of iodide ions in the depth direction in silver halide grains by TOF-SIMS method.

Claims (16)

支持体上にそれぞれ少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、該塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子の表面が沃化銀含有層であって、該粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層を有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。  In a silver halide color photographic light-sensitive material having at least one blue-sensitive silver halide emulsion layer, green-sensitive silver halide emulsion layer, and red-sensitive silver halide emulsion layer, respectively, on the support, the blue-sensitive silver halide emulsion At least one of the silver halide emulsion layer, the green-sensitive silver halide emulsion layer, and the red-sensitive silver halide emulsion layer is composed of silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more. A silver halide emulsion, wherein the surface of the silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains is a silver iodide-containing layer and has a silver iodide content that attenuates in the depth direction from the grain surface And having an average grain size (average diameter of circle equivalent to the projected area of the grain) of 0.1 μm to 0.76 μm and a cube having a {100} plane Silver color photographic light-sensitive material . 支持体上にそれぞれ少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、該塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が、該粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層をハロゲン化銀粒子全面に有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。  In a silver halide color photographic light-sensitive material having at least one blue-sensitive silver halide emulsion layer, green-sensitive silver halide emulsion layer, and red-sensitive silver halide emulsion layer, respectively, on the support, the blue-sensitive silver halide emulsion At least one of the silver halide emulsion layer, the green-sensitive silver halide emulsion layer, and the red-sensitive silver halide emulsion layer is composed of silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more. A silver halide emulsion, wherein the silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains have a layer having a silver iodide content that attenuates in the depth direction from the grain surface, over the entire surface of the silver halide grains, Silver halide color photographic light-sensitive material having an average grain size (average of diameters of circles equivalent to the projected area of grains) of 0.1 μm to 0.76 μm and a cube having {100} faces material. 支持体上にそれぞれ少なくとも一層の青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料において、該青感性ハロゲン化銀乳剤層、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、及び赤感性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、該塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子の表面が沃化銀含有層であって、該粒子表面から深さ方向に級数的に減衰する沃化銀含有率を有する層を有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。  In a silver halide color photographic light-sensitive material having at least one blue-sensitive silver halide emulsion layer, green-sensitive silver halide emulsion layer, and red-sensitive silver halide emulsion layer, respectively, on the support, the blue-sensitive silver halide emulsion At least one of the silver halide emulsion layer, the green-sensitive silver halide emulsion layer, and the red-sensitive silver halide emulsion layer is composed of silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more. A silver halide emulsion, wherein the surface of the silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains is a silver iodide-containing layer, and the silver iodide content is attenuated exponentially in the depth direction from the grain surface A cube having an average particle size (average diameter of circle equivalent to the projected area of the particle) of 0.1 μm to 0.76 μm and having a {100} plane. Silver halide color pictures Photosensitive material. 前記粒子表面の沃化銀を含有する層が、沃塩化銀からなる層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。  4. The silver halide color photographic light-sensitive material according to claim 1, wherein the silver iodide-containing layer on the grain surface is a layer made of silver iodochloride. 前記ハロゲン化銀粒子の前記平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が、0.1μm〜0.62μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。  The average grain size (average of the diameter of a circle equivalent to the projected area of the grain) of the silver halide grains is 0.1 μm to 0.62 μm. A silver halide color photographic light-sensitive material as described in 1. 沃化物イオンの導入が該粒子体積の98%を形成する以前に終わる方法で調製されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic material as claimed in any one of claims 1 to 5, the introduction of iodide ions, characterized in that it is prepared in a way that ends prior to forming 98% of the particles by volume. 沃化物イオンの導入が該粒子体積の80%より外側で開始され、98%を形成する以前に終わる方法で調製されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The introduction of iodide ions is started at the outer than 80% of the particles volume, halogen according to any one of claims 1 to 5, characterized in that it is prepared in a way that ends prior to forming 98% Silver halide color photographic material. 沃化物イオンの導入が沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を用いて行われることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic material according to any one of claims 1 to 7 , wherein the introduction of iodide ions is carried out using silver halide fine grains containing silver iodide. 支持体上にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層およびシアン発色性ハロゲン化銀乳剤層をそれぞれ少なくとも1層ずつ有するハロゲン化銀カラー写真感光材料に使用するハロゲン化銀乳剤層であって、該ハロゲン化銀乳剤が、塩化銀含有率90mol%以上の塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子からなるハロゲン化銀乳剤であり、沃化物イオンの導入がハロゲン化銀粒子の核形成及び/又は粒子成長を起こさせる反応容器とは別に混合容器を設け、この混合容器内に水溶性銀塩の水溶液と沃化物イオンを含む水溶性ハロゲン化物の水溶液を供給して混合し形成した沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子を用いて、該ハロゲン化銀微粒子を該ハロゲン化銀粒子体積の80%より外側で開始され、98%を形成する以前に終わる方法で調製され、該ハロゲン化銀粒子表面から深さ方向に減衰する沃化銀含有率を有する層を有し、平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径の平均)が0.1μm〜0.76μmであって、かつ{100}面を持つ立方体であることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。  Silver halide for use in a silver halide color photographic material having at least one yellow color-forming silver halide emulsion layer, magenta color-forming silver halide emulsion layer, and cyan color-forming silver halide emulsion layer on a support An emulsion layer, wherein the silver halide emulsion is a silver halide emulsion composed of silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains having a silver chloride content of 90 mol% or more, and the introduction of iodide ions is a halide. A mixing vessel is provided separately from the reaction vessel for causing silver particle nucleation and / or grain growth, and an aqueous solution of a water-soluble silver salt and an aqueous solution of a water-soluble halide containing iodide ions are supplied into the mixing vessel. Using silver halide fine particles containing silver iodide formed by mixing, the silver halide fine particles are started outside 80% of the silver halide particle volume to form 98%. Prepared by the above-described method, having a layer having a silver iodide content that attenuates in the depth direction from the surface of the silver halide grain, and an average grain size (average of the diameter of the circle equivalent to the projected area of the grain) A silver halide color photographic light-sensitive material characterized in that it is a cube having a {100} plane and a thickness of 0.1 μm to 0.76 μm. 前記沃化銀を含むハロゲン化銀微粒子の大きさが0.001〜0.06μmであることを特徴とする請求項又はに記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic material according to claim 8 or 9 , wherein the silver halide fine particles containing silver iodide have a size of 0.001 to 0.06 µm. 前記塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が1種類以上の遷移金属錯体を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic material as claimed in any one of claims 1 to 10, wherein the silver chloroiodide grains or the silver chloroiodobromide grains, characterized in that it contains one or more transition metal complexes. 前記塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が1種類以上の遷移金属錯体を含有し、該遷移金属錯体が、水または5員環もしくは6員環の複素環化合物を配位子として有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains contain one or more kinds of transition metal complexes, and the transition metal complexes have water or a 5-membered or 6-membered heterocyclic compound as a ligand. The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of claims 1 to 10 , wherein: 前記塩沃化銀粒子又は塩沃臭化銀粒子が、 [IrCl5(H2O)]2-、[IrCl5(H2O)]-、[IrCl4(H2O)2]-、[IrCl4(H2O)2]0、[IrCl3(H2O)3]0、[IrCl3(H2O)3]+、 [IrBr5(H2O)]2-、[IrBr5(H2O)]-、[IrBr4(H2O)2]-、[IrBr4(H2O)2]0、[IrBr3(H2O)3]0、[IrBr3(H2O)3]+ 、[IrCl5(thiazole)]2-、[IrCl5(5-methylthiazole)]2-、[IrBr5(thiazole)]2-、[IrBr5(5-methylthiazole)]2-および[IrCl4(thiazole)2]-から選択される遷移金属錯体を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver chloroiodide grains or silver chloroiodobromide grains are [IrCl 5 (H 2 O)] 2− , [IrCl 5 (H 2 O)] , [IrCl 4 (H 2 O) 2 ] , [IrCl 4 (H 2 O) 2 ] 0 , [IrCl 3 (H 2 O) 3 ] 0 , [IrCl 3 (H 2 O) 3 ] + , [IrBr 5 (H 2 O)] 2- , [IrBr 5 (H 2 O)] - , [IrBr 4 (H 2 O) 2 ] - , [IrBr 4 (H 2 O) 2 ] 0 , [IrBr 3 (H 2 O) 3 ] 0 , [IrBr 3 (H 2 O) 3 ] + , [IrCl 5 (thiazole)] 2- , [IrCl 5 (5-methylthiazole)] 2- , [IrBr 5 (thiazole)] 2- , [IrBr 5 (5-methylthiazole)] 2- and [IrCl 4 (thiazole) 2] - silver halide color photographic material as claimed in any one of claims 1 to 10, characterized in that it contains a transition metal complex selected from. 沃化物イオンの含有率が全乳剤粒子の総銀量に対して0.1モル%以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The silver halide color photographic material as claimed in any one of claims 1 to 13, the content of iodide ions, characterized in that at least 0.1 mol%, based on total silver of the whole emulsion grains . 沃化物イオンの含有率が全乳剤粒子の総銀量に対して0.06モル%以上であり、トリメチンシアニン色素で分光増感されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。The content of iodide ions is 0.06 mol% or more of the total silver of the whole emulsion grains, claim 1-14, characterized in that it is spectrally sensitized with trimethinecyanine dye 2. A silver halide color photographic light-sensitive material as described in item 1. 沃化物イオンの含有率が全乳剤粒子の総銀量に対して0.06モル%以上であり、少なくとも1種類の遷移金属錯体の中心金属がルテニウム又はオスミウムであることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。2. The content of iodide ions is 0.06 mol% or more based on the total silver amount of all emulsion grains, and the central metal of at least one transition metal complex is ruthenium or osmium. The silver halide color photographic light-sensitive material according to any one of? 15 .
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