JP4277521B2 - Roller bearing for tenter clip - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム幅出し機,フィルム2軸延伸機等に用いられるテンタークリップに好適な転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
テンタークリップ用転がり軸受には、フッ素油とポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)粉末とからなるフッ素グリースが、従来から広く使用されている。このようなグリースとしては、例えば、NOKクリューバ社製のバリエルタシリーズ等が知られている。
【0003】
フィルム延伸機においては、フィルムをテンタークリップに装着し高温(例えば約220℃)のテンターオーブン内に入れ、テンタークリップをガイドレールに沿って走行させることによりフィルムを延伸している。このようにテンタークリップは高温に曝されるので、テンタークリップ用転がり軸受内に充填されるグリースとしては、フッ素グリースしか使用できなかった。
【0004】
また、テンタークリップが走行する際には、テンタークリップに備えられたテンタークリップ用転がり軸受がガイドレール上を転動(外輪回転)するが、テンタークリップ用転がり軸受の外輪の外周面とガイドレールとの接触部の潤滑は、エステル油を噴霧することによって行われていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−344437号公報
【特許文献2】
実開昭62−183131号公報
【特許文献3】
特開2000−289973号公報
【特許文献4】
特公平7−113374号公報
【特許文献5】
特開平11−294461号公報
【特許文献6】
特開2000−273478号公報
【特許文献7】
特開2000−230184号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エステル油はエステル基を有していることからフッ素油と比較すると金属に対する親和性が強いので、エステル油がテンタークリップ用転がり軸受の内部に侵入するとフッ素グリースの金属への付着性が低下して、フッ素グリースが軸受外部に漏出するおそれがあった。そのため、テンタークリップ用転がり軸受の寿命が低下するという問題が生じる場合があった。
【0007】
特に、テンタークリップ用転がり軸受がガイドレールの下方に配されている場合には、ガイドレールを伝って落下してくるエステル油がテンタークリップ用転がり軸受の内部に侵入しやすい。よって、テンタークリップ用転がり軸受がより短寿命となりやすかった。なお、このフッ素グリースの漏出は、軸受の回転により発生する遠心力によって起こるものではなく、外輪がガイドレールと接触することにより生じる振動によって起こると考えられる。
【0008】
エステル油の代わりにフッ素油を使用すれば、テンタークリップ用転がり軸受の内部に侵入してフッ素グリースと混合されても、フッ素グリースが軟化する程度で前述のような問題が生じることはほとんどないと思われる。しかし、フッ素油は高価で、且つそのまま廃棄することができないので、使用量は少ない方が望ましい。
【0009】
また、フッ素グリースは軸受に取り付けられたシール装置と内輪の外周面との間のラビリンス部から漏出するものと思われるので、テンタークリップ用転がり軸受に接触形のシール装置を用いればグリースの漏出を抑制できると思われる。しかし、接触形のシール装置はトルクの問題から使用できない場合が多い。つまり、通常のフィルム延伸機には1台につき数百から数千個のテンタークリップが用いられるので、1個のテンタークリップにつき通常6個備えられるテンタークリップ用転がり軸受は数万個となる場合もある。このように多数のテンタークリップ用転がり軸受に接触形のシール装置を用いると、テンタークリップを走行させる際に生じるトルクが大きくなるおそれがあるからである。
【0010】
そこで、本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、フッ素油よりも金属に対する親和性が強いエステル油が内部に侵入するような環境下で使用されても長寿命なテンタークリップ用転がり軸受を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1に記載のテンタークリップ用転がり軸受は、固定輪である内輪と、回転輪である外輪と、前記両輪の間に転動自在に配設された複数の転動体と、非接触シール又はシールドと、を備え、前記両輪の間に形成され前記転動体が配設された空隙部内に、40℃での動粘度が10〜600mm2 /sであるフッ素油を基油として含有するフッ素グリースが充填されているとともに、フィルムを保持しつつフィルム延伸機のガイドレールに沿って走行するテンタークリップに備えられ、金属に対する親和性が前記フッ素油よりも強いエステル油によって前記外輪の外周面と前記ガイドレールとの接触部が潤滑されつつ前記ガイドレール上を転動する転がり軸受であって、前記フッ素グリースは、前記フッ素油と、増ちょう剤であるポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末と、添加剤と、を含有し、前記添加剤は、二硫化モリブデン,合成マイカ,金属石けん,金属酸化物,ダイヤモンド粉末,グラファイト,メラミンシアヌレート,及びアミノ酸化合物のうちの少なくとも一種であり、その平均粒径は0.018〜20μmで、含有量は前記フッ素グリース全体の1〜13質量%であることを特徴とする。
【0012】
前述のような添加剤がフッ素グリースに添加してあれば、優れた潤滑効果が付与されるとともに、金属に対する親和性が前記フッ素油よりも強いエステル油が軸受内部に侵入した際に生じるフッ素グリースの軸受内部からの漏出が抑制されるので、軸受が長寿命となる。
すなわち、エステル油が軸受内部に侵入した際には、金属表面とフッ素グリースとの間に添加剤が介在して、フッ素グリースの金属表面に対する付着力の低下を防ぐとともに、エステル油の金属表面への拡散を抑制すると考えられる。金属表面及びエステル油の間の親和性と金属表面及びフッ素油の間の親和性との差は大きいが、添加剤及びエステル油の間の親和性と添加剤及びフッ素油の間の親和性との差は、それよりも小さいと考えられる。
【0013】
また、上記のような作用の他に、以下のような添加剤の作用も影響していると考えられる。すなわち、例えば合成マイカ等の場合はエステル油によって膨潤するので、軸受内部に侵入してきたエステル油を取り込むという作用を有している。あるいは、フッ素油を取り込んでいた合成マイカにエステル油が接触すると、フッ素油を放出してエステル油を取り込むという作用も有していると考えられる。
【0014】
なお、基油であるフッ素油の粘度が低い方が、エステル油が内部に侵入した際に生じるフッ素グリースの漏出は少ない。ただし、テンタークリップ用転がり軸受の使用温度は通常は高温(例えば220℃)であるので、40℃での動粘度は10mm2 /s以上とする必要がある。40℃での動粘度が600mm2 /sを超えると軸受の回転トルクが大きくなりすぎるので、これらを総合すると、フッ素油の40℃での動粘度は10〜600mm2 /sとする必要がある。フッ素グリースの漏出量と回転トルクとのバランスを考えると、フッ素油の40℃での動粘度は100〜500mm2 /sとすることがより好ましく、160〜460mm2 /sとすることがさらに好ましい。
【0015】
また、添加剤の平均粒径が0.018μm未満であると2次凝集を起こしやすいので、前述のような添加剤の効果が得られにくく、エステル油が軸受内部に侵入した際に生じるフッ素グリースの軸受内部からの漏出が多くなる。一方、20μm超過であると異物として作用するため、転がり軸受の寿命を低下させてしまう。このような問題をより生じにくくするためには、添加剤の平均粒径は0.018〜10μmであることがより好ましく、0.018〜3μmであることがさらに好ましい。
【0016】
また、添加剤の含有量が1質量%未満であると前述のような添加剤の効果が十分に得られず、エステル油が軸受内部に侵入した際に生じるフッ素グリースの軸受内部からの漏出が多くなる。一方、13質量%超過であると混和ちょう度が小さくなりフッ素グリースが硬くなるので、軸受の回転性能に悪影響を及ぼすおそれがある。このような問題をより生じにくくするためには、添加剤の含有量は2.5〜10質量%であることがより好ましい。
【0017】
さらに、本発明のテンタークリップ用転がり軸受は、エステル油が内部に侵入してもフッ素グリースの漏出が生じにくいので、接触形のシール装置を用いる必要がなく、非接触シール又はシールドでも十分にフッ素グリースの漏出を抑えることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係るテンタークリップ用転がり軸受の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係るテンタークリップ用転がり軸受の一実施形態を説明する部分縦断面図である。
【0021】
図1の玉軸受(呼び番号6203,内径17mm,外径40mm,幅15mm)は、内輪1と、外輪2と、両輪1,2の間に転動自在に配設された複数の玉3と、両輪1,2の間に複数の玉3を保持する保持器4と、非接触形のゴムシール5,5と、を備えている。
また、内輪1と外輪2とゴムシール5,5とで囲まれた空隙部6には、その容積の35体積%(2g)のフッ素グリースGが充填され、ゴムシール5により軸受内部に密封されている。そして、このようなフッ素グリースGにより、前記両輪1,2の軌道面1a,2aと玉3との接触面が潤滑されている。
【0022】
このフッ素グリースGには、40℃における動粘度が10〜600mm2 /sであるフッ素油が基油として使用されており、PTFE粉末が増ちょう剤として使用されている。さらに、このフッ素グリースGには、以下のような添加剤がフッ素グリース全体の1〜13質量%添加されている。すなわち、添加剤は、▲1▼二硫化モリブデン,合成マイカ等の層状鉱物粉末、▲2▼金属石けん,金属酸化物等の金属塩、▲3▼ダイヤモンド粉末,グラファイト等の炭素化合物、▲4▼メラミンシアヌレート,アミノ酸化合物等のような前記フッ素油に不溶の有機化合物であり、▲1▼〜▲4▼のうちの少なくとも一種が添加される。そして、これらの添加剤の平均粒径はいずれも0.018〜20μmである。
【0023】
なお、通常は、基油の含有量は90〜50質量%で、増ちょう剤の含有量は5〜45質量%である。また、本発明の目的が損なわれない程度の量であれば、上記の添加剤以外の慣用の添加剤をさらに添加してもよい。例えば、防錆剤や金属腐食防止剤(ベンゾトリアゾールなど)等があげられる。
前述のゴムシール5は円環状であり、外輪2の内周面の両端部に外輪2の全周にわたって設けられた断面略V字形のシール溝2b,2bに、その外周縁部を嵌入することにより固定されている。そして、ゴムシール5の内周縁部が内輪1の外周面に近接していて(非接触)、ゴムシール5,5が内輪1の外周面と外輪2の内周面との間の開口部分をほぼ覆っている。このことによって、内輪1と外輪2との間に形成される空隙部6(玉3の設置部分)に存在するフッ素グリースGや発生したダストが外部に漏洩したり、あるいは、外部に浮遊する塵挨が空隙部6内に侵入したりすることが防止されている。
【0024】
このような玉軸受は、図2に示すようなテンタークリップに好適に用いられる。このテンタークリップ10は、フィルム18を保持する保持部11と、複数の転がり軸受12と、保持部11及び転がり軸受12が取り付けられたテンタークリップ本体15と、で構成されており、軸14によって取り付けられた各転がり軸受12は内輪12aが固定輪、外輪12bが回転輪とされている。
【0025】
そして、各転がり軸受12の外輪12bの外周面がフィルム延伸機(図示せず)のガイドレール19に接触するようにガイドレール19に装着したテンタークリップ10は、転がり軸受12の転動を介してガイドレール19に沿って走行するようになっている。外輪12bの外周面とガイドレール19との接触部を潤滑するため、走行時にはエステル油のような潤滑油が前記接触部に噴霧される。
【0026】
このようなテンタークリップ10を多数用意して、フィルム18の左右両側部に保持部11を用いて取り付けた上、高温(例えば220℃)に加熱しながら略ハ字状に配置した2本のガイドレール19に沿って走行させる。そうすると、フィルム18の左右両側部のテンタークリップ10は走行するにしたがって徐々に間隔が広げられ、左右方向に向いた張力がフィルム18に負荷されるから、フィルム18が延伸される。なお、前述の加熱温度は、フィルム18の材質や延伸度合いに応じて設定すればよい。
【0027】
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては転がり軸受の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、本発明は、他の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
【0028】
次に、以下に示すような11種(実施例1〜8及び比較例1〜3)のフッ素グリースを充填した玉軸受を用意して、軸受からのフッ素グリースの漏出量と軸受の寿命とを評価した。玉軸受は前述した呼び番号6203の玉軸受と同様の構成であり、軸受の空隙部内に充填されているフッ素グリースの量は、空隙部の容積の35体積%(2g)である。なお、下記の11種のフッ素グリースは、いずれも、基油はフッ素油で、増ちょう剤はPTFE粉末である。また、混和ちょう度は265〜295である。
【0029】
・比較例1:デュポン社製クライトックスGPL205(基油の40℃における動粘度は160mm2 /sである)
・比較例2:デュポン社製クライトックスGPL207(基油の40℃における動粘度は460mm2 /sである)
・比較例3:NOKクリューバ社製バリエルタL55/2(基油の40℃における動粘度は380mm2 /sである)
・実施例1:比較例3のフッ素グリースに合成マイカ(トピー工業社製合成雲母4C−TS、平均粒径3μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の2.5質量%である。
【0030】
・実施例2:比較例3のフッ素グリースに12−ヒドロキシステアリン酸リチウム(堺化学社製S−700H)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の5質量%である。
・実施例3:比較例3のフッ素グリースに二硫化モリブデン(住鉱潤滑剤社製モリパウダPA、平均粒径1μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の2質量%である。
【0031】
・実施例4:比較例3のフッ素グリースに酸化チタン(テイカ社製JA−1、平均粒径0.18μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の3質量%である。
・実施例5:比較例3のフッ素グリースにグラファイト(三菱化学社製導電性CB#1000、平均粒径0.018μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の3質量%である。
【0032】
・実施例6:比較例3のフッ素グリースにメラミンシアヌレート(三菱化学社製MCA、平均粒径2μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の2.5質量%である。
・実施例7:比較例3のフッ素グリースにアミノ酸(味の素社製フェイメックスL12J、平均粒径3μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の3.0質量%である。
【0033】
・実施例8:比較例1のフッ素グリースに合成マイカ(トピー工業社製合成雲母4C−TS、平均粒径3μm)を添加したもの。含有量はフッ素グリース全体の3質量%である。
なお、比較例のフッ素グリースに上記の各添加剤を混合する際には、3本ロールミルを用いた。
【0034】
次に、軸受からのフッ素グリースの漏出量を評価する方法について、図3を参照しながら説明する。上記のような11種のフッ素グリースを充填した玉軸受20の内部に、40℃での動粘度が120mm2 /sのポリオールエステル油を0.1g(フッ素グリースの5質量%)注入した。
この玉軸受20の内輪22は固定し、外輪21の外周面にロール23を接触させ、ロール23により2000Nのラジアル荷重を負荷しながら回転速度2000min-1で外輪21を回転させた(試験温度は180℃)。なお、外輪21の外周面とロール23との接触部に少量の前記ポリオールエステル油を噴霧して、前記接触部の潤滑を行った。その際には、潤滑のためのポリオールエステル油が玉軸受20の内部に侵入しないようにした。
【0035】
60時間回転させた後、玉軸受20から漏出したフッ素グリースの量を測定した。このとき、フッ素グリースの漏出量は、2.1gからの減少量とした。評価結果を表1に示す。なお、表1においては、漏出量が0.3g以下であった場合は◎印で示し、0.3g超過0.4以下であった場合は○印で示した。また、0.4g超過0.5以下であった場合は△印で示し、0.5g超過であった場合は×印で示した。
【0036】
【表1】
【0037】
表1から分かるように、比較例1〜3はフッ素グリースの漏出量が多かったのに対し、実施例1〜8はフッ素グリースの漏出量が少なかった。
次に、軸受の寿命を評価する方法について、図4を参照しながら説明する。前述のフッ素グリース漏出量の評価と同様に、11種のフッ素グリースを充填した玉軸受30の内部に、前述のポリオールエステル油を0.1g(フッ素グリースの5質量%)注入した。
【0038】
この玉軸受30をプーリ35とシャフト36との間に介装して、図4の試験装置に装着した。そして、内輪32は固定し、2000Nのラジアル荷重を負荷しながら回転速度6000min-1で外輪31を回転させて(試験温度は220℃)、玉軸受30の耐久性(寿命)を評価した。なお、前記ラジアル荷重は、プーリ35を回転駆動する図示しないベルトの張力により負荷した。
【0039】
評価結果を表1に併せて示す。なお、表1に記載の寿命は、比較例1の寿命を1とした場合の相対値で示してある。表1から分かるように、実施例1〜8は比較例1〜3と比べて寿命が優れていた。このことから、実施例1〜8は、フッ素油よりも金属に対する親和性が強いポリオールエステル油が内部に侵入するような環境下で使用されても長寿命であることが分かる。
【0040】
次に、フッ素グリース全体における添加剤の含有量と、軸受からのフッ素グリースの漏出量及びフッ素グリースの混和ちょう度との相関性について説明する。実施例1において合成マイカの含有量を種々変更したものを用意して、各フッ素グリースの混和ちょう度と、各フッ素グリースを充填した玉軸受からのフッ素グリースの漏出量とを前述と同様にして評価した。
【0041】
その結果を図5のグラフに示す。混和ちょう度を好ましい265〜295の範囲内とし、且つフッ素グリースの漏出量をより少量とするためには、合成マイカの含有量は1〜13質量%とすることが好ましく、2.5〜10質量%とすることがより好ましいことが分かる。
次に、添加剤の平均粒径と、軸受からのフッ素グリースの漏出量及び軸受の寿命との相関性について説明する。実施例5においてグラファイトの平均粒径を種々変更したものを用意して、各フッ素グリースを充填した玉軸受からのフッ素グリースの漏出量と玉軸受の寿命とを前述と同様にして評価した。
【0042】
その結果を図6のグラフに示す。なお、このグラフに示した軸受の寿命は、前述の比較例1の寿命を1とした場合の相対値で示してある。
フッ素グリースの漏出量をより少量とし、且つ軸受の寿命をより優れたものとするためには、グラファイトの平均粒径は0.018〜20μmとすることが好ましく、0.018〜10μmとすることがより好ましく、0.018〜3μmとすることがさらに好ましいことが分かる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明のテンタークリップ用転がり軸受は、軸受内部に充填されたフッ素グリースが、二硫化モリブデン,合成マイカ,金属石けん,金属酸化物,ダイヤモンド粉末,グラファイト,メラミンシアヌレート,及びアミノ酸化合物のうちの少なくとも一種からなる添加剤を含有しているので、金属に対する親和性がフッ素油よりも強いエステル油が軸受内部に侵入しても、フッ素グリースの軸受内部からの漏出が抑制され長寿命である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテンタークリップ用転がり軸受の一実施形態を示す部分縦断面図である。
【図2】本発明に係るテンタークリップの一実施形態を示す側面図である。
【図3】軸受からのフッ素グリースの漏出量を評価する方法を説明する図である。
【図4】軸受の寿命を評価する方法を説明する断面図である。
【図5】合成マイカの含有量と、軸受からのフッ素グリースの漏出量及びフッ素グリースの混和ちょう度と、の相関を示すグラフである。
【図6】グラファイトの平均粒径と、軸受からのフッ素グリースの漏出量及び軸受の寿命と、の相関を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内輪
2 外輪
3 玉
5 ゴムシール
6 空隙部
G フッ素グリース
20 玉軸受
21 外輪
22 内輪
30 玉軸受
31 外輪
32 内輪[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rolling bearing suitable for a tenter clip used for a film tenter, a film biaxial stretching machine, and the like .
[0002]
[Prior art]
Fluorine grease made of fluorine oil and polytetrafluoroethylene resin (PTFE) powder has been widely used for rolling bearings for tenter clips. As such a grease, for example, a Varielta series manufactured by NOK Crububa Co., Ltd. is known.
[0003]
In a film stretching machine, a film is stretched by attaching the film to a tenter clip, placing it in a high-temperature (for example, about 220 ° C.) tenter oven, and running the tenter clip along a guide rail. Since the tenter clip is thus exposed to high temperatures, only fluorine grease can be used as the grease filled in the rolling bearing for the tenter clip.
[0004]
When the tenter clip travels, the tenter clip rolling bearing provided on the tenter clip rolls on the guide rail (rotating the outer ring). The outer ring of the tenter clip rolling bearing and the guide rail The contact portion was lubricated by spraying ester oil.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-344437 [Patent Document 2]
Japanese Utility Model Publication No. 62-183131 [Patent Document 3]
JP 2000-289773 A [Patent Document 4]
Japanese Patent Publication No.7-113374 [Patent Document 5]
JP-A-11-294461 [Patent Document 6]
JP 2000-273478 A [Patent Document 7]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-230184
[Problems to be solved by the invention]
However, since ester oil has an ester group, it has a stronger affinity for metals compared to fluorine oil. Therefore, if ester oil enters the rolling bearing for tenter clips, the adhesion of fluorine grease to the metal decreases. As a result, the fluorine grease may leak out of the bearing. Therefore, the problem that the life of the rolling bearing for a tenter clip is reduced may occur.
[0007]
In particular, when the tenter clip rolling bearing is disposed below the guide rail, the ester oil falling along the guide rail tends to enter the inside of the tenter clip rolling bearing. Therefore, the rolling bearing for the tenter clip tends to have a shorter life. This leakage of fluorine grease is not caused by the centrifugal force generated by the rotation of the bearing, but is considered to be caused by vibration caused by the outer ring coming into contact with the guide rail.
[0008]
If fluorine oil is used instead of ester oil, even if it enters the rolling bearing for the tenter clip and is mixed with fluorine grease, the above-mentioned problems will hardly occur to the extent that the fluorine grease softens. Seem. However, since fluorine oil is expensive and cannot be discarded as it is, it is desirable that the amount used is small.
[0009]
Fluorine grease is expected to leak from the labyrinth between the seal device attached to the bearing and the outer peripheral surface of the inner ring. If a contact-type seal device is used for the rolling bearing for the tenter clip, grease leakage will occur. It can be suppressed. However, the contact-type sealing device cannot often be used due to a torque problem. That is, hundreds to thousands of tenter clips are used for a normal film stretching machine, and therefore, there are cases where the number of rolling bearings for tenter clips that are normally provided for each tenter clip is tens of thousands. is there. This is because when a contact-type sealing device is used for a large number of tenter clip rolling bearings, the torque generated when the tenter clip travels may increase.
[0010]
Therefore, the present invention solves the problems of the prior art as described above, and is a tenter clip that has a long life even when used in an environment where ester oil having a higher affinity for metal than fluorine oil enters inside. It is an object to provide a rolling bearing for use .
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention has the following configuration. That is, the rolling bearing for a tenter clip according to the first aspect of the present invention includes a plurality of rolling elements that are rotatably disposed between an inner ring that is a fixed ring, an outer ring that is a rotating ring, and the two rings. And a non-contact seal or shield, and is based on fluorine oil having a kinematic viscosity at 40 ° C. of 10 to 600 mm 2 / s in a gap formed between the two wheels and provided with the rolling elements. It is filled with fluorine grease contained as oil, and is provided in a tenter clip that travels along the guide rail of the film stretching machine while holding the film, and the ester oil has a stronger affinity for metal than the fluorine oil. A rolling bearing that rolls on the guide rail while the contact portion between the outer peripheral surface of the outer ring and the guide rail is lubricated, wherein the fluorine grease is increased with the fluorine oil. Contains polytetrafluoroethylene resin powder is cormorants agent, and an additive, wherein the additive is molybdenum disulfide, synthetic mica, metal soaps, metal oxide, diamond powder, graphite, melamine cyanurate and amino acids, at least one der of the compounds is, at the average particle diameter 0.018~20Myuemu, the content and wherein 1 to 13% by mass Rukoto of the total fluorine grease.
[0012]
If the above-mentioned additives are added to the fluorine grease, an excellent lubricating effect is imparted, and the fluorine grease generated when an ester oil having stronger affinity for metal than the fluorine oil enters the bearing. Since leakage from the inside of the bearing is suppressed, the bearing has a long life.
That is, when ester oil penetrates into the bearing, an additive intervenes between the metal surface and the fluorine grease to prevent a decrease in adhesion of the fluorine grease to the metal surface and to the metal surface of the ester oil . It is thought that it suppresses the diffusion. Although the difference between the affinity between the metal surface and the ester oil and the affinity between the metal surface and the fluorine oil is large, the affinity between the additive and the ester oil and the affinity between the additive and the fluorine oil The difference is considered to be smaller.
[0013]
In addition to the above-described actions, the actions of the following additives are considered to have an effect. That is, in the case of synthetic mica, for example, it swells with ester oil , so that it has an action of taking in ester oil that has entered the bearing. Or when ester oil contacts the synthetic mica which took in fluorine oil, it is thought that it has the effect | action of releasing fluorine oil and taking in ester oil .
[0014]
In addition, the one where the viscosity of the fluorine oil which is the base oil is low, the leakage of the fluorine grease generated when the ester oil enters the inside is small. However, since the working temperature of the rolling bearing for tenter clip is usually high (eg, 220 ° C.), the kinematic viscosity at 40 ° C. needs to be 10 mm 2 / s or more. Since kinematic viscosity at 40 ° C. 600 mm greater than 2 / s when the rotational torque of the bearing becomes too large, Taken together, kinematic viscosity at 40 ° C. of fluorine oil is required to be 10~600Mm 2 / s . Considering the balance of the leakage amount of fluorine grease and the rotational torque, kinematic viscosity at 40 ° C. of fluorine oil is more preferably to 100 to 500 mm 2 / s, and even more preferably from 160~460mm 2 / s .
[0015]
Further, the average particle size of the added vulcanizing agent is prone to certain if secondary agglomeration below 0.018Myuemu, occurs when the effect of the additive as described above is hardly obtained, the ester oil has penetrated into the bearing fluorine Leakage of grease from inside the bearing increases. On the other hand, since it will act as a foreign material when it exceeds 20 micrometers, the lifetime of a rolling bearing will be reduced. In order to make it difficult for such a problem to occur, the average particle size of the additive is more preferably 0.018 to 10 μm, and further preferably 0.018 to 3 μm.
[0016]
Further, when the additive content is less than 1% by mass, the effects of the additive as described above cannot be obtained sufficiently, and leakage of fluorine grease from the inside of the bearing which occurs when ester oil enters the inside of the bearing. Become more. On the other hand, if it exceeds 13% by mass, the penetration is reduced and the fluorine grease becomes hard, which may adversely affect the rotational performance of the bearing. In order to make it difficult for such a problem to occur, the content of the additive is more preferably 2.5 to 10% by mass.
[0017]
Further , the rolling bearing for tenter clip of the present invention is less susceptible to leakage of fluorine grease even if ester oil enters the inside, so there is no need to use a contact-type seal device, and even a non-contact seal or shield can be sufficiently fluorine. Grease leakage can be suppressed.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The embodiments of the tenter clip rolling bearings according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a partial longitudinal sectional view illustrating an embodiment of a rolling bearing for a tenter clip according to the present invention.
[0021]
The ball bearing shown in FIG. 1 (reference number 6203, inner diameter 17 mm, outer diameter 40 mm,
The
[0022]
In this fluorine grease G, fluorine oil having a kinematic viscosity at 40 ° C. of 10 to 600 mm 2 / s is used as a base oil, and PTFE powder is used as a thickener. Furthermore, the following additives are added to this fluorine grease G in an amount of 1 to 13 mass% based on the whole fluorine grease. That is, the additives are (1) layered mineral powder such as molybdenum disulfide and synthetic mica, (2) metal salt such as metal soap and metal oxide, (3) carbon compound such as diamond powder and graphite, (4) It is an organic compound insoluble in the fluorine oil such as melamine cyanurate and amino acid compound, and at least one of (1) to (4) is added. And the average particle diameter of these additives is 0.018-20 micrometers in all.
[0023]
Normally, the base oil content is 90-50% by mass, and the thickener content is 5-45% by mass. Moreover, you may add further conventional additives other than said additive if it is a quantity which is a grade which does not impair the objective of this invention. Examples thereof include a rust inhibitor and a metal corrosion inhibitor (benzotriazole, etc.).
The
[0024]
Such a ball bearing is suitably used for a tenter clip as shown in FIG. The
[0025]
The
[0026]
A large number of such tenter clips 10 are prepared and attached to the left and right sides of the
[0027]
In addition, this embodiment shows an example of this invention and this invention is not limited to this embodiment. For example, in the present embodiment, a deep groove ball bearing has been described as an example of a rolling bearing, but the present invention can be applied to various types of rolling bearings. For example, radial type rolling bearings such as angular contact ball bearings, self-aligning ball bearings, cylindrical roller bearings, tapered roller bearings, needle roller bearings, and self-aligning roller bearings, and thrust types such as thrust ball bearings and thrust roller bearings This is a rolling bearing.
[0028]
Next, ball bearings filled with 11 types (Examples 1 to 8 and Comparative Examples 1 to 3) of fluorine grease as shown below are prepared, and the leakage amount of fluorine grease from the bearing and the life of the bearing are determined. evaluated. The ball bearing has the same configuration as the above-described ball bearing of the reference number 6203, and the amount of the fluorine grease filled in the gap of the bearing is 35% by volume (2 g) of the volume of the gap. In all of the following 11 types of fluorine greases, the base oil is fluoro oil and the thickener is PTFE powder. Further, the penetration is 265-295.
[0029]
Comparative Example 1: Krytox GPL205 manufactured by DuPont (the kinematic viscosity of the base oil at 40 ° C. is 160 mm 2 / s)
Comparative Example 2: Krytox GPL207 manufactured by DuPont (the kinematic viscosity of the base oil at 40 ° C. is 460 mm 2 / s)
Comparative Example 3: NARIKU LUV Varielta L55 / 2 (the kinematic viscosity of the base oil at 40 ° C. is 380 mm 2 / s)
Example 1: Synthetic mica (synthetic mica 4C-TS manufactured by Topy Industries Ltd.,
[0030]
Example 2: A grease obtained by adding lithium 12-hydroxystearate (S-700H manufactured by Sakai Chemical Co., Ltd.) to the fluorine grease of Comparative Example 3. Content is 5 mass% of the whole fluorine grease.
Example 3: The fluorine grease of Comparative Example 3 added with molybdenum disulfide (Mori Powder PA manufactured by Sumiko Lubricant Co., Ltd.,
[0031]
Example 4: Titanium oxide (JA-1, manufactured by Teika, average particle size 0.18 μm) added to the fluorine grease of Comparative Example 3. Content is 3 mass% of the whole fluorine grease.
Example 5: Graphite (Mitsubishi Chemical Co., Ltd., conductive CB # 1000, average particle size 0.018 μm) added to the fluorine grease of Comparative Example 3. Content is 3 mass% of the whole fluorine grease.
[0032]
Example 6: The fluorinated grease of Comparative Example 3 added with melamine cyanurate (MCA manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation,
-Example 7: The amino acid (Ajinomoto Famex L12J, average particle diameter of 3 micrometers) added to the fluorine grease of the comparative example 3. Content is 3.0 mass% of the whole fluorine grease.
[0033]
Example 8: Synthetic mica (synthetic mica 4C-TS manufactured by Topy Industries Ltd.,
In addition, when mixing each said additive with the fluorine grease of a comparative example, the 3 roll mill was used.
[0034]
Next, a method for evaluating the leakage amount of fluorine grease from the bearing will be described with reference to FIG. 0.1 g (5% by mass of fluorine grease) of a polyol ester oil having a kinematic viscosity at 40 ° C. of 120 mm 2 / s was injected into the
The
[0035]
After rotating for 60 hours, the amount of fluorine grease leaked from the
[0036]
[Table 1]
[0037]
As can be seen from Table 1, Comparative Examples 1 to 3 had a large amount of leakage of fluorine grease, while Examples 1 to 8 had a small amount of leakage of fluorine grease.
Next, a method for evaluating the life of the bearing will be described with reference to FIG. Similar to the evaluation of the leakage amount of fluorine grease described above, 0.1 g (5% by mass of fluorine grease) of the polyol ester oil described above was injected into the
[0038]
The
[0039]
The evaluation results are also shown in Table 1. The life shown in Table 1 is shown as a relative value when the life of Comparative Example 1 is 1. As can be seen from Table 1, Examples 1-8 were superior in life compared to Comparative Examples 1-3. From this, it can be seen that Examples 1 to 8 have a long life even when used in an environment in which a polyol ester oil having a higher affinity for metal than a fluorine oil enters the inside.
[0040]
Next, the correlation between the additive content in the entire fluorine grease, the leakage amount of the fluorine grease from the bearing, and the blending degree of the fluorine grease will be described. In Example 1, various synthetic mica contents were prepared, and the penetration of each fluorine grease and the amount of leakage of fluorine grease from the ball bearing filled with each fluorine grease were the same as described above. evaluated.
[0041]
The results are shown in the graph of FIG. In order to adjust the penetration to a preferable range of 265 to 295 and to reduce the leakage amount of the fluorine grease, the content of the synthetic mica is preferably 1 to 13% by mass, and 2.5 to 10%. It turns out that it is more preferable to set it as the mass%.
Next, the correlation between the average particle diameter of the additive, the leakage amount of fluorine grease from the bearing, and the life of the bearing will be described. In Example 5, graphite particles with various average particle diameters were prepared, and the leakage amount of fluorine grease from the ball bearings filled with each fluorine grease and the life of the ball bearing were evaluated in the same manner as described above.
[0042]
The result is shown in the graph of FIG. The life of the bearing shown in this graph is shown as a relative value when the life of Comparative Example 1 described above is 1.
In order to make the leakage amount of fluorine grease smaller and to improve the life of the bearing, the average particle diameter of graphite is preferably 0.018 to 20 μm, and preferably 0.018 to 10 μm. It is more preferable that the thickness is 0.018 to 3 μm.
[0043]
【The invention's effect】
As described above, in the rolling bearing for tenter clip of the present invention, the fluorine grease filled in the bearing is composed of molybdenum disulfide, synthetic mica , metal soap, metal oxide, diamond powder, graphite, melamine cyanurate, and amino acid. Since it contains an additive consisting of at least one of the compounds , leakage of fluorine grease from the inside of the bearing is suppressed even if ester oil, which has a stronger affinity for metals than fluorine oil, enters the inside of the bearing. It is a lifetime .
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial longitudinal sectional view showing an embodiment of a rolling bearing for a tenter clip according to the present invention.
FIG. 2 is a side view showing an embodiment of a tenter clip according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a method for evaluating the leakage amount of fluorine grease from a bearing.
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating a method for evaluating the life of a bearing.
FIG. 5 is a graph showing the correlation between the content of synthetic mica, the leakage amount of fluorine grease from the bearing, and the penetration of fluorine grease.
FIG. 6 is a graph showing the correlation between the average particle diameter of graphite, the leakage amount of fluorine grease from the bearing, and the life of the bearing.
[Explanation of symbols]
1
Claims (3)
フィルムを保持しつつフィルム延伸機のガイドレールに沿って走行するテンタークリップに備えられ、金属に対する親和性が前記フッ素油よりも強いエステル油によって前記外輪の外周面と前記ガイドレールとの接触部が潤滑されつつ前記ガイドレール上を転動する転がり軸受であって、
前記フッ素グリースは、前記フッ素油と、増ちょう剤であるポリテトラフルオロエチレン樹脂粉末と、添加剤と、を含有し、
前記添加剤は、二硫化モリブデン,合成マイカ,金属石けん,金属酸化物,ダイヤモンド粉末,グラファイト,メラミンシアヌレート,及びアミノ酸化合物のうちの少なくとも一種であり、その平均粒径は0.018〜20μmで、含有量は前記フッ素グリース全体の1〜13質量%であることを特徴とするテンタークリップ用転がり軸受。An inner ring that is a fixed ring, an outer ring that is a rotating ring, a plurality of rolling elements that are rotatably disposed between the two wheels, and a non-contact seal or shield, and formed between the two wheels. In the space where the rolling elements are arranged, fluorine grease containing a fluorine oil having a kinematic viscosity at 40 ° C. of 10 to 600 mm 2 / s as a base oil is filled,
A tenter clip that travels along the guide rail of the film stretching machine while holding the film is provided with a contact portion between the outer peripheral surface of the outer ring and the guide rail by ester oil having a stronger affinity for metal than the fluorine oil. A rolling bearing that rolls on the guide rail while being lubricated,
The fluorine grease contains the fluorine oil, a polytetrafluoroethylene resin powder as a thickener, and an additive,
The additive, molybdenum disulfide, synthetic mica, metal soaps, metal oxide, diamond powder, graphite, melamine cyanurate, and Ri least one der of amino acid compounds, the average particle size thereof 0.018~20μm in, the amount rolling bearing tenter clip according to claim 1 to 13% by mass Rukoto of the total fluorine grease.
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