JP4275270B2

JP4275270B2 - Method for purifying acetic acid

Info

Publication number: JP4275270B2
Application number: JP31085599A
Authority: JP
Inventors: 実中島; 義行村上; 英雄長谷川
Original assignee: Teijin Fibers Ltd
Current assignee: Teijin Fibers Ltd
Priority date: 1999-11-01
Filing date: 1999-11-01
Publication date: 2009-06-10
Anticipated expiration: 2019-11-01
Also published as: JP2001131117A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酢酸の精製方法に関する。更に詳しくは、本発明は、還元性有機物質を不純物として含む酢酸の精製方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
酢酸は、石油化学工業、有機化学工業、医薬農薬製造工業、高分子化学工業などにおいて多量に使用される基礎化学品の一つである。
【０００３】
酢酸の工業的製造方法としてはアセトアルデヒドの酸化、ｎ−ブタンの直接酸化（米国特許第２６５９７４６号明細書等）、ライトナフサの直接酸化（米国特許第２９２６１９１号明細書等）、メタノールのカルボニル化反応による製造方法（米国特許２６５０２４４号明細書等）、エチレンの直接酸化法（米国特許５１６２５７８号明細書等）が知られている。
【０００４】
しかしながら、いずれの製造方法であっても、得られる合成酢酸中には副反応によって不純物が混入してくるので、これらを酢酸から十分に除去する必要がある。特に、不純物として還元性有機物質が製品酢酸中に極微量含まれていても製品酢酸には着色が生じるなどの問題がある。
【０００５】
通常、不純物は蒸留によって除去操作は行われるが、不純物に含まれる還元性有機物質の多くは酢酸の沸点と近い沸点を有するので、蒸留という物理的な方法によってこれらの不純物を完全に除去することは極めて困難であった。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の有していた問題を解決し、酢酸に含まれる不純物としての還元性有機物質を効率的に除去する方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、酢酸中に微少量混在する還元性有機物質が、酢酸に着色を生じさせ、品質を落とす大きな要因となることを見出し、さらに、該還元性有機物質を除去する方法について鋭意検討を重ねて本発明を完成するに至った。
【０００８】
すなわち本発明の目的は、
還元性有機物質を不純物として含む酢酸の精製方法において、該不純物を含む酢酸と、全酢酸重量を基準として０．０５〜０．２重量％の蟻酸とを共存させ、次いで貴金属担持固体触媒に通液する酢酸の精製方法であって、該貴金属担持固体触媒の担持体が無機酸化物および／または活性炭であり、固体触媒に通液する酢酸が、酢酸水溶液から蒸留操作および／または抽出・蒸留操作により回収した酢酸であり、酢酸水溶液が、芳香族カルボン酸製造プロセス、脂肪族カルボン酸製造プロセス、これらのエステル製造プロセスからなる群から選ばれた少なくとも１種類のプロセスから発生する酢酸含有廃水を前処理して得た処理排水であることを特徴とする、酢酸の精製方法により達成することができる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
本発明の精製方法が対象とするのは、還元性有機物質を不純物として含む酢酸であり、該不純物を含む酢酸を、蟻酸の共存下に固体触媒に通液することが必要である。
【００１０】
該固体触媒としては、蟻酸を分解して遊離の水素原子を発生する能力を有し、且つ酢酸に対して耐久性を有する触媒であればいずれも用いることができるが、なかでも、貴金属担持型のものを好ましく用いることができ、該貴金属としてはパラジウムを用いることが好ましい。さらに、該担持型触媒を用いる場合には、担持体として、無機酸化物および／または活性炭を用いることが好ましく、該無機酸化物としては耐酸性の高い酸化チタンが用いられる。
【００１１】
ここで、固体触媒として貴金属担持型の触媒を用いる際には、該貴金属の担持量は触媒重量全体に対して１〜５％とすることが好ましく、さらに、触媒の形状としてはペレット状、球状、ハニカム状、リング状など何れの形態も使用できるが粉体状の場合にはそれを分離する工程が必要となるため好ましくない。
【００１２】
本発明においては、精製対象となる酢酸に対し、該酢酸を上記固体触媒に通液する以前の任意の段階で、蟻酸を全酢酸重量（蟻酸を含む。）を基準として、０．０５〜０．２重量％共存させておくことが必要である。
【００１３】
該蟻酸濃度が０．０５重量％未満である場合には、本願発明における還元性有機物質の除去効果を奏することができない。一方、０．２重量％を越えると、逆に大量の蟻酸が酢酸中に存在することになり、製品酢酸純度が低下し、好ましくない。
【００１４】
なお、該酢酸と共存状態にある蟻酸は、固体触媒と反応することによって発生する水素が、製品酢酸の着色原因となる還元性有機物質を、着色原因とはならない他の化合物へと転換しているものと推察される。
【００１５】
なお、回収した酢酸中にすでに上述の範囲で蟻酸が含まれているのであれば、蟻酸を新たに添加する必要は無い。
【００１６】
酢酸を固体触媒に通液させる際の温度は、他の条件によっても多少の変動はあるが、一般に、加圧設備を必要としない酢酸の沸点以下とすることが好ましく、特に、５０℃〜９０℃とすることが好ましい。この温度範囲にあるときには、不純物の除去が十分に進むとともに、設備の腐食も最小限に抑えることが可能である。反応圧力についても任意に設定すればよいが、酢酸の沸点より高い温度で通液する場合は、酢酸が液相を保持する圧力で行う必要がある。さらに、酢酸の流量は触媒単位ｋｇ重量当たり３〜７ｌ／ｈ程度に設定すればよい。
【００１７】
本発明の精製方法として酢酸から除去する対象とするのは還元性有機物質であるが、酢酸合成時の副生成物とは別に、▲１▼酢酸の沸点と還元性有機物質の沸点が近いこと、▲２▼抽出剤を用いても還元性有機物質を完全に除去することは困難であること、から酢酸水溶液から蒸留操作および／または抽出・蒸留操作により回収した酢酸にも、該不純物は多く含まれており、本発明の精製方法はこの酢酸水溶液から回収した酢酸についても効果的な精製方法として適用することができる。
【００１８】
この場合、対象とする該回収酢酸の純分は９９．５％以上で、且つハーゼン色数が１０以上であるか、または純分９９．５％以上で、且つ過マンガン酸カリウム試験で過マンガン酸カリウム溶液の滴定量が１０〜３０ｍＬであるか、または純分は９９．５％以上で、且つ硫酸着色試験でのハーゼン色数が２０〜１００である。これらの品質を有する酢酸を精製するときに、本発明の効果は最大限に発揮される。
【００１９】
ここで、酢酸水溶液としては、芳香族カルボン酸製造プロセス、脂肪族カルボン酸製造プロセス、これらのエステル製造プロセスなどから発生する酢酸含有廃水を前処理して得た処理排水を挙げることができる。なお、本発明において、酢酸含有排水の前処理とは湿式酸化、抽出、等の不純物を除去する処理である。
【００２０】
さらに、上述の抽出操作で使用する溶媒としては、酢酸より低沸点でも高沸点であってもどちらでもよいが、酢酸との蒸留分離が容易な溶媒、例えば酢酸ブチルやメチル・ｎ−アミルケトン、酢酸エチルなどを用いればよい。
【００２１】
なお、上記の回収酢酸を精製する場合には、固体触媒を設置する場所は、酢酸蒸留塔から留出した酢酸を還流する、酢酸送液配管とすることが好ましいが、酢酸蒸留塔から留出した酢酸を取り出す酢酸送液配管でも構わない。なお、この場合は万一触媒が壊れた場合の酢酸への触媒混入を防ぐため適当なガードフィルターを設けるのが好ましい。
【００２２】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより何等限定を受けるものでは無い。なお、実施例中の各値は以下の方法に従って測定を行った。
（１）酢酸純度（ｗｔ％）：
ＪＩＳＫ-１３５１に準じて行った。
（２）蟻酸濃度重量（ｗｔ％）：
液体クロマトグラフィーにより行った。
（３）色（ハーゼン色数）：
ＪＩＳＫ-１３５１に準じて行った。
（４）過マンガン酸カリウム試験（ｍＬ）：
回収酢酸６ｍｌと蒸留水１４ｍｌの混合溶液に、０．１重量％の過マンガン酸カリウム水溶液を滴下して行き、過マンガン酸カリウムの赤紫色が３０秒以上保つ点を終点として、それまでに要した過マンガン酸カリウム溶液の適定量をｍＬで示した。
（５）硫酸着色試験（ハーゼン色数）：
回収酢酸２７ｍｌに濃硫酸３ｍｌを添加し、室温で１０分間放置した後、サンプルをＪＩＳＫ−１３５１の色度標準と比較することにより求めた。
【００２３】
［実施例１］
テレフタル酸ジメチル製造プラントで発生した廃水に対して触媒湿式分解処理を行い、酢酸以外の有機成分を部分的に除去した酢酸含有水溶液（酢酸２．４重量％、蟻酸０．００２重量％）に抽出剤としてメチル・ｎ−アミルケトンを添加して酢酸をメチル・ｎ−アミルケトン側に抽出し、該抽出液から蒸留により水分を除去し、次いで酢酸を抽出剤として蒸留分離する蒸留塔で得られたテレフタル酸ジメチル製造プラントからの回収酢酸（酢酸の純分９９．８０％、蟻酸濃度０．１５％、過マンガン酸カリウム試験０．２８ｍL、ハーゼン色数２０、硫酸着色試験によるハーゼン色数８０）を、外径約３ｍｍφのチタニア球上に２重量％のパラジウムを担持させた触媒を３０ｇ充填した流通型反応器に、上向きに導入し、常圧下、２８℃の温度にて、１５０ｇ／Ｈの速度で反応させながら通過させた。得られた精製酢酸を室温まで冷却した後、品質を測定した。結果を表１に示す。
【００２４】
［実施例２］
実施例１において、反応温度を６０℃に変更したこと以外は同様の操作を行った。結果を表１に示す。
【００２５】
［実施例３］
実施例１において、反応温度を１００℃に変更したこと以外は同様の操作を行った。結果を表１に示す。
【００２６】
［比較例１］
実施例１において、回収酢酸を流通型反応器に通過させなかったこと以外は同様の操作を行った。結果を表１に示す。
【００２７】
［実施例４］
実施例３において、流通型反応器での通過速度を３００ｇ／Ｈに変更したこと以外は同様の操作を行った。結果を表１に示す。
【００２８】
【表１】

【００２９】
［比較例２］
蒸留回収した酢酸（蟻酸濃度０．０１％、過マンガン酸カリウム試験０．１８ｍＬ、ハーゼン色数１０、硫酸着色試験によるハーゼン色数４０）を外径約３ｍｍφのチタニア球上に２重量％のパラジウムを担持させた触媒を３０ｇ充填した流通型反応器に、上向きに導入し、常圧下、６０℃の温度にて、９０ｇ／Ｈの速度で反応させながら通過させた。結果を表２に示す。
【００３０】
［比較例３］
比較例２において、蒸留回収した酢酸を流通型反応器に通過させなかったこと以外は同様の操作を行った。結果を表２に示す。
【００３１】
［実施例５］
比較例２において、蒸留回収した酢酸に、さらに蟻酸濃度が０．０６重量％になるように蟻酸を添加したこと以外は同様に操作を実施した。結果を表２に示す。
【００３２】
【表２】

【００３３】
表２から明らかな通り、蟻酸を本発明で必要とする量共存していない酢酸を固体触媒に通液しても（比較例２）、該固体触媒に通液していなくても（比較例３）、どちらも製品酢酸の品質向上は認められないが、蟻酸を必要量共存させた実施例５では、比較例２および３と比べて高品質の酢酸を得ることが可能である。
【００３４】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、安定した酢酸品質を連続的に得られ、酢酸の精製工程における効率が向上すると共に、エネルギーの節減も可能になり、その工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の酢酸精製プロセスの一態様を表したフロー図である。
【図２】本発明の酢酸精製プロセスの一態様を表したフロー図である。
【符号の説明】
１蒸留塔
２コンデンサー
３還流タンク
４加熱器
５固体触媒反応器
６還流配管
７抽出剤
８リボイラーフィルター
９回収酢酸
１０フィルター[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for purifying acetic acid. More specifically, the present invention relates to a method for purifying acetic acid containing a reducing organic substance as an impurity.
[0002]
[Prior art]
Acetic acid is one of basic chemicals used in large quantities in the petrochemical industry, organic chemical industry, pharmaceutical agricultural chemical manufacturing industry, polymer chemical industry, and the like.
[0003]
Industrial production methods of acetic acid include oxidation of acetaldehyde, direct oxidation of n-butane (US Pat. No. 2,659,746, etc.), direct oxidation of light naphtha (US Pat. No. 2,926,191), carbonylation reaction of methanol. And a method for direct oxidation of ethylene (US Pat. No. 5,162,578) is known.
[0004]
However, in any of the production methods, impurities are mixed in the obtained synthetic acetic acid by a side reaction, and it is necessary to sufficiently remove these from acetic acid. In particular, even if a trace amount of a reducing organic substance is contained in the product acetic acid as an impurity, there is a problem that the product acetic acid is colored.
[0005]
Normally, impurities are removed by distillation, but many of the reducing organic substances contained in the impurities have boiling points close to that of acetic acid. Therefore, these impurities must be completely removed by a physical method called distillation. Was extremely difficult.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve the above-described problems of the prior art and to provide a method for efficiently removing a reducing organic substance as an impurity contained in acetic acid.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have found that a reducing organic substance mixed in a very small amount in acetic acid causes acetic acid to be colored and is a major factor that degrades the quality, and furthermore, has earnestly devised a method for removing the reducing organic substance. The present invention has been completed through repeated studies.
[0008]
That is, the object of the present invention is to
In the method for purifying acetic acid containing a reducing organic substance as an impurity, acetic acid containing the impurity is allowed to coexist with 0.05 to 0.2% by weight of formic acid based on the total weight of acetic acid, and then passed through a noble metal-supported solid catalyst. A method for purifying acetic acid, wherein the noble metal-supported solid catalyst support is an inorganic oxide and / or activated carbon, and acetic acid passing through the solid catalyst is distilled and / or extracted / distilled from an acetic acid aqueous solution. The acetic acid aqueous solution recovered from the waste water containing acetic acid is generated by at least one process selected from the group consisting of an aromatic carboxylic acid production process, an aliphatic carboxylic acid production process, and an ester production process. This can be achieved by a method for purifying acetic acid, which is treated wastewater obtained by treatment .
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The purification method of the present invention is directed to acetic acid containing a reducing organic substance as an impurity, and it is necessary to pass the acetic acid containing the impurity through a solid catalyst in the presence of formic acid.
[0010]
As the solid catalyst, any catalyst can be used as long as it has the ability to decompose formic acid and generate free hydrogen atoms and has durability against acetic acid. Preferably, palladium is used as the noble metal. Furthermore, when the supported catalyst is used, it is preferable to use an inorganic oxide and / or activated carbon as the support, and titanium oxide having high acid resistance is used as the inorganic oxide.
[0011]
Here, when a noble metal-supported catalyst is used as the solid catalyst, the amount of the noble metal supported is preferably 1 to 5% with respect to the entire catalyst weight, and the shape of the catalyst is pellet-like or spherical. Any form such as a honeycomb form or a ring form can be used, but a powder form is not preferable because a step of separating it is required.
[0012]
In the present invention, with respect to acetic acid to be purified, 0.05 to 0 based on the total acetic acid weight (including formic acid) at the arbitrary stage before the acetic acid is passed through the solid catalyst. It is necessary to coexist with 2% by weight.
[0013]
When the formic acid concentration is less than 0.05% by weight, the effect of removing the reducing organic substance in the present invention cannot be achieved. On the other hand, if it exceeds 0.2% by weight, a large amount of formic acid is present in acetic acid, which is not preferable because the purity of product acetic acid is lowered.
[0014]
In addition, formic acid coexisting with the acetic acid, the hydrogen generated by reacting with the solid catalyst converts the reducing organic substance that causes coloring of the product acetic acid into another compound that does not cause coloring. It is assumed that there is.
[0015]
In addition, if formic acid is already contained in the above-mentioned range in the collected acetic acid, it is not necessary to newly add formic acid.
[0016]
The temperature at which acetic acid is passed through the solid catalyst varies somewhat depending on other conditions, but in general, it is preferably not more than the boiling point of acetic acid that does not require a pressurizing facility, and in particular, 50 ° C to 90 ° C. It is preferable to set it as ° C. When the temperature is within this temperature range, the removal of impurities can proceed sufficiently and the corrosion of the equipment can be minimized. The reaction pressure may be arbitrarily set, but when the liquid is passed at a temperature higher than the boiling point of acetic acid, it is necessary to carry out at a pressure at which acetic acid maintains the liquid phase. Furthermore, the flow rate of acetic acid may be set to about 3 to 7 l / h per kg of catalyst unit weight.
[0017]
The target for removal from acetic acid as the purification method of the present invention is a reducing organic substance, but apart from the by-products during the synthesis of acetic acid, (1) the boiling point of acetic acid is close to the boiling point of the reducing organic substance. (2) It is difficult to completely remove the reducing organic substance even if an extractant is used. Therefore, there are many impurities in acetic acid recovered from an acetic acid aqueous solution by distillation and / or extraction / distillation. Thus, the purification method of the present invention can also be applied as an effective purification method for acetic acid recovered from this aqueous acetic acid solution.
[0018]
In this case, the pure content of the collected acetic acid as a target is 99.5% or more and the Hazen color number is 10 or more, or the pure content is 99.5% or more, and the permanganate was tested in the potassium permanganate test. The titration amount of the potassium acid solution is 10 to 30 mL, or the pure content is 99.5% or more, and the Hazen color number in the sulfuric acid coloring test is 20 to 100. When purifying acetic acid having these qualities, the effects of the present invention are maximized.
[0019]
Here, examples of the acetic acid aqueous solution include treated wastewater obtained by pretreating acetic acid-containing wastewater generated from an aromatic carboxylic acid production process, an aliphatic carboxylic acid production process, and these ester production processes. In the present invention, the pretreatment of acetic acid-containing wastewater is a treatment for removing impurities such as wet oxidation and extraction.
[0020]
Furthermore, the solvent used in the above-described extraction operation may be either a lower boiling point or a higher boiling point than acetic acid, but a solvent that can be easily separated by distillation from acetic acid, such as butyl acetate, methyl n-amyl ketone, acetic acid. Ethyl or the like may be used.
[0021]
In the case of purifying the recovered acetic acid, the solid catalyst is preferably installed in an acetic acid feeding pipe for refluxing acetic acid distilled from the acetic acid distillation column. An acetic acid solution feeding pipe for taking out the acetic acid may be used. In this case, it is preferable to provide an appropriate guard filter in order to prevent the catalyst from being mixed into acetic acid if the catalyst is broken.
[0022]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further more concretely, this invention does not receive any limitation by this. In addition, each value in an Example measured according to the following method.
(1) Acetic acid purity (wt%):
It was performed according to JIS K-1351.
(2) Formic acid concentration weight (wt%):
Performed by liquid chromatography.
(3) Color (Hazen color number):
It was performed according to JIS K-1351.
(4) Potassium permanganate test (mL):
A 0.1% by weight aqueous solution of potassium permanganate is dropped into a mixed solution of 6 ml of recovered acetic acid and 14 ml of distilled water, and the point that the red purple color of potassium permanganate keeps for 30 seconds or more is the end point. The appropriate amount of the potassium permanganate solution was shown in mL.
(5) Sulfuric acid coloring test (Hazen color number):
3 ml of concentrated sulfuric acid was added to 27 ml of recovered acetic acid and allowed to stand at room temperature for 10 minutes, and then the sample was determined by comparing with the chromaticity standard of JIS K-1351.
[0023]
[Example 1]
The wastewater generated at the dimethyl terephthalate production plant is subjected to catalytic wet decomposition, and extracted into an acetic acid-containing aqueous solution (2.4% by weight acetic acid, 0.002% by weight formic acid) from which organic components other than acetic acid have been partially removed. Methyl n-amyl ketone was added as an agent, acetic acid was extracted to the methyl n-amyl ketone side, water was removed from the extract by distillation, and then terephthalate obtained in a distillation column that was separated by distillation using acetic acid as an extractant Recovered acetic acid from a dimethyl acid production plant (acetic acid 99.80%, formic acid concentration 0.15%, potassium permanganate test 0.28 mL, Hazen color number 20, Hazen color number 80 by sulfuric acid coloring test), Introduced upward into a flow reactor filled with 30 g of a catalyst in which 2% by weight of palladium is supported on a titania sphere having an outer diameter of about 3 mmφ, and heated at 28 ° C. under normal pressure. At, was passed through while the reaction at a rate of 150 g / H. The obtained purified acetic acid was cooled to room temperature, and then the quality was measured. The results are shown in Table 1.
[0024]
[Example 2]
In Example 1, the same operation was performed except that the reaction temperature was changed to 60 ° C. The results are shown in Table 1.
[0025]
[Example 3]
In Example 1, the same operation was performed except that the reaction temperature was changed to 100 ° C. The results are shown in Table 1.
[0026]
[Comparative Example 1]
In Example 1, the same operation was performed except that the recovered acetic acid was not passed through the flow reactor. The results are shown in Table 1.
[0027]
[Example 4]
In Example 3, the same operation was performed except that the passage speed in the flow reactor was changed to 300 g / H. The results are shown in Table 1.
[0028]
[Table 1]

[0029]
[Comparative Example 2]
Distilled and collected acetic acid (formic acid concentration 0.01%, potassium permanganate test 0.18 mL, Hazen color number 10, Hazen color number 40 by sulfuric acid coloring test) on 2% by weight palladium on titania spheres with an outer diameter of about 3 mmφ Was introduced upward into a flow reactor filled with 30 g of the catalyst carrying the catalyst, and allowed to pass under normal pressure at a temperature of 60 ° C. while reacting at a rate of 90 g / H. The results are shown in Table 2.
[0030]
[Comparative Example 3]
In Comparative Example 2, the same operation was performed except that the acetic acid collected by distillation was not passed through the flow reactor. The results are shown in Table 2.
[0031]
[Example 5]
In Comparative Example 2, the same operation was performed except that formic acid was further added to the acetic acid collected by distillation so that the formic acid concentration was 0.06% by weight. The results are shown in Table 2.
[0032]
[Table 2]

[0033]
As is apparent from Table 2, even if acetic acid that does not coexist with the amount of formic acid required by the present invention is passed through the solid catalyst (Comparative Example 2), it does not pass through the solid catalyst (Comparative Example). 3) In both cases, improvement in the quality of the product acetic acid is not observed, but in Example 5 in which the required amount of formic acid coexists, it is possible to obtain higher quality acetic acid than in Comparative Examples 2 and 3.
[0034]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, stable acetic acid quality can be continuously obtained, efficiency in the purification process of acetic acid can be improved, energy can be saved, and its industrial value is extremely large.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flow diagram showing one embodiment of an acetic acid purification process of the present invention.
FIG. 2 is a flow chart showing an embodiment of the acetic acid purification process of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Distillation tower 2 Condenser 3 Reflux tank 4 Heater 5 Solid catalyst reactor 6 Reflux piping 7 Extractant 8 Reboiler filter 9 Recovered acetic acid 10 Filter

Claims

In the method for purifying acetic acid containing a reducing organic substance as an impurity, acetic acid containing the impurity is allowed to coexist with 0.05 to 0.2% by weight of formic acid based on the total weight of acetic acid, and then passed through a noble metal-supported solid catalyst. A method for purifying acetic acid, wherein the noble metal-supported solid catalyst support is an inorganic oxide and / or activated carbon, and acetic acid passing through the solid catalyst is distilled and / or extracted / distilled from an acetic acid aqueous solution. The acetic acid aqueous solution recovered by the above-mentioned process is used to produce an acetic acid-containing wastewater generated from at least one process selected from the group consisting of an aromatic carboxylic acid production process, an aliphatic carboxylic acid production process, and an ester production process thereof. A method for purifying acetic acid, which is treated wastewater obtained by treatment .

The purification method according to claim 1, wherein the noble metal is palladium.

The purification method according to claim 1 or 2, wherein the weight of the noble metal supported is 1 to 5% by weight based on the weight of the whole catalyst.

The purification method according to any one of claims 1 to 3, wherein the catalyst has a pellet shape, a spherical shape, a honeycomb shape, or a ring shape.

The purification method according to any one of claims 1 to 4, wherein the pretreatment of the acetic acid-containing wastewater is an extraction operation using butyl acetate, methyl n-amyl ketone or ethyl acetate.

Acetic acid flowing through the solid catalyst has a pure content of 99.5% or more and a Hazen color number of 10 or more, and the titration amount of the potassium permanganate solution is 99.5% or more and the potassium permanganate solution is titrated in the potassium permanganate test. The purification method according to any one of claims 1 to 5, corresponding to any of 10 to 30 mL or a pure content of 99.5% or more and a Hazen color number in a sulfuric acid coloring test of 20 to 100.