JP4274994B2 - 弾球遊技機の球抜き装置 - Google Patents

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Description

本発明は、球貯留部に貯留された遊技球を遊技機外部に排出させる球抜き装置に関し、なお詳細には、遊技者による不正な球抜き操作を抑制し得る弾球遊技機の球抜き装置に関する。
遊技盤を収容保持する前枠の後方に、賞球として払い出す遊技球を貯留する球貯留部とこの球貯留部から供給された遊技球を入賞状態に応じて払い出す球払出装置とを有する球貯留払出機構を備えた弾球遊技機の代表例としてパチンコ機がある。パチンコ機では、球貯留払出機構に形成された球通路の清掃や構成部品の保守点検等のメンテナンス作業を行うため、またいわゆる打ち止めと称される定量制を採る場合に払出球数を一定化し、あるいは営業日あたりの各パチンコ機の払出数量を計数するため、球払出貯留機構に貯留された遊技球を機体外部に排出させる球抜き機構が設けられている。球抜き機構は、球貯留部と球払出装置との間を結ぶ球通路の途上に通路壁の一部を開閉する開閉弁部材を設け、この開閉弁部材を開放位置に切り換えたときに開閉弁部材よりも上流側に位置する遊技球が球抜き通路を介して機体の外部に排出されるように構成されている。
ここで、例えば打ち止め時の球抜き作業や、営業終了後に全台数の球抜き作業を行うようなときに、遊技島に閉鎖保持されたパチンコ機を逐一解錠および横開き開放して開閉弁部材を開放位置に切り換える操作を行わなければならないとすれば球抜き作業が繁雑である。またパチンコ機を開放した状態で球抜き作業を行うとすれば、機体から排出された遊技球を受け止める球貯留箱を別途準備する必要があるうえ、球貯留箱に排出された遊技球を遊技島の回収装置に流し込んで回収させる作業も必要になり作業の繁雑を免れない。
このため、球抜き機構は、パチンコ機が閉鎖施錠された状態でも機体の前面側から球抜き操作を行えるように構成されている。すなわち、パチンコ機の前面には閉鎖施錠された機体の前面側から球抜き機構を開閉操作可能な球抜き操作孔が設けられ、この球抜き操作孔にハートキーと称される細長い棒状の操作部材を挿入してレバー部材を押圧操作することで、開閉弁部材を閉止位置に係止保持するレバー部材を上下に揺動させて開閉弁部材の揺動規制を解除し、開閉弁部材を開放位置に変位させて球抜き作業を行えるように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−164628号公報(第9〜11頁、第15〜22図)
ところが、上記のような従来の球抜き機構では、開閉弁部材を閉止位置に係止保持するレバー部材が垂直面内で上下に揺動可能に枢着されており、遊技盤や収容枠等の構成により前枠後方の裏セット盤から側方に突出して配設せざるを得ない押圧操作部が上下揺動するレバー部材の上端から側方に突出して形成されていた。このため球抜き機構が上下左右に大型化し、裏セット盤の設計自由度を確保する見地からより小型に構成できる球抜き機構が望まれていた。
また従来の球抜き機構を備えたパチンコ機では、機体前面に開口する球抜き操作孔にハートキーに相当する細長い針金等を挿入して押圧すれば、それが遊技者による悪戯であっても球抜き可能になっている。このため、近年ではパチンコ遊技で賞球を獲得できなかった遊技者が、負けた腹いせに球抜き孔に針金を挿入して球抜き操作を行い、パチンコ機を球抜き状態にして遊技施設を退場するという悪戯行為が発生している。
このような悪戯行為が行われると、次にそのパチンコ機で遊技を開始した遊技者がパチンコ遊技で入賞しても、球貯留払出機構に払い出すべき遊技球が無い球切れ状態の発生、または球払出装置よりも上流側からの遊技球の流出によって賞球の払い出しが行われず、当該遊技者に不利益、不快感を与えるという問題があり、特にその入賞状態がいわゆる大当たりであったような場合には、不測の不利益を被った遊技者が遊技施設の係員や周囲の遊技者とトラブルを引き起こすことがあるという問題があった。
さらに、このように遊技施設が本来予定しない球抜きが行われると、ホールコンピュータで管理している各パチンコ機ごとの遊技球集計値に異常をきたすばかりでなく、パチンコ機からの球切れ信号に応じて遊技球を供給する遊技島側の遊技球自動供給装置が連続して作動状態になり、その連続動作時間によっては駆動モータの過熱等により遊技球自動供給装置や遊技島の関連装置を破損させてしまうおそれがあるという問題もあった。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた小型の球抜き装置を提供することを目的とし、併せて悪戯行為を早期に検知して迅速な対応が可能な球抜き装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、遊技盤を収容保持する前枠と、前枠の前面側に開閉可能に設けられ遊技盤の前方を覆って閉鎖施錠されるガラス扉と、前枠の後面側に着脱可能に設けられた裏セット盤と、裏セット盤に設けられ遊技球を貯留する球貯留部およびこの球貯留部から通路壁に囲まれた待機通路を通って導かれた遊技球を入賞状態に応じて払い出す球払出装置を有して前枠の後方に設けられた球貯留払出機構とを備えて構成される弾球遊技機の球抜き装置であり、ガラス扉の前面側に形成された球抜き操作孔に操作部材(例えば、実施形態におけるハートキー180)を挿入して後方に押圧操作することで球貯留部と球払出装置との間を結ぶ待機通路の通路壁の一部を開放させて球貯留払出機構に貯留された遊技球を機体の外部に排出させる球抜き機構と、ガラス扉の背後に操作部材の挿入を許容する連通位置と操作部材の挿入を規制する遮蔽位置とに変位可能に設けられガラス扉の前面側から変位操作可能な操作部を有する遮蔽部材および遮蔽部材を遮蔽位置に付勢する付勢手段を有する遮蔽機構とを備え、上記操作部が開口部と離隔した弾球遊技機の前面上部に配設され、この操作部を操作し遮蔽部材を付勢手段による付勢力に抗して連通位置に変位させた状態で、開口部から球抜き操作孔に操作部材を挿通して開閉弁部材を開閉させる球抜き作業が行えるように弾球遊技機の球抜き装置を構成する。
なお球抜き機構は、球貯留部と球払出装置との間を結ぶ待機通路に、この待機通路を構成する通路壁の一部に相当する壁面部(例えば、実施形態における揺動通路壁110R)を有して裏セット盤に揺動自在に支持され、通路壁に形成された切り欠き部を壁面部により塞いだ閉止位置と、待機通路内の遊技球から壁面部に作用する球圧により揺動して切り欠き部を開いた開放位置とに変位可能に設けられた開閉弁部材と、この開閉弁部材に隣接して裏セット盤に水平面内で前後に揺動可能に設けられ一側方のレバー部が後方に押圧されたときに開閉弁部材を閉止位置に係止した揺動規制を解除する操作連繋部材と、操作連繋部材におけるレバー部の前方に前枠を前後に貫通して形成され操作連繋部材を揺動操作する操作部材をガラス扉の前面側に設けられた開口部から受容して挿通させる球抜き操作孔と、操作連繋部材による開閉弁部材の揺動規制が解除され開閉弁部材が揺動して切り欠き部が開放されたときに当該切り欠き部から溢れ出る遊技球を機体の外部に排出させる球抜き通路とを有して構成される。
また上記球抜き装置に、遮蔽部材が連通位置に配設されたことを検出する連通位置検出手段(例えば、実施形態における位置検出センサ171)と、連通位置検出手段により遮蔽部材が連通位置に配設されたことが検出されたときに警報作動を行う警報手段(例えば、実施形態における主制御装置81、スピーカ13、表示ランプ16等)とを設けて球抜き装置を構成する。
本発明に係る球抜き装置では、常には開閉弁部材を閉止位置に係止し、操作部材により一側方のレバー部が後方に押圧されたときに閉止位置に係止する揺動規制を解除する操作連繋部材が、開閉弁部材に隣接して裏セット盤に水平面内で前後に揺動可能に設けられて球抜き機構が構成される。このため、例えば前述した従来の球抜き機構のように上下方向に揺動する形態の操作連繋部材(レバー部材)を用いた場合に比べて、略同一寸法の左右幅で上下方向の高さ寸法を抑制した小型の球抜き装置を得ることができる。
また本発明の球抜き装置では、ガラス扉の背後に、操作部材の挿入を許容する連通位置と操作部材の挿入を規制する遮蔽位置とに変位可能な遮蔽部材が設けられ、常には付勢手段により付勢されて遮蔽位置に配設される。このため、遊技者が単に球抜き操作孔の開口部に針金等を挿入しても、開口部の後方で遮蔽部材に突き当たってそれ以上針金を挿通させることができず、簡単には悪戯操作を行うことができない。一方、遮蔽部材にはガラス扉の前面側から変位操作可能な操作部が設けられており、球抜き作業を行うときに遮蔽部材を付勢手段の付勢力に抗して遮蔽位置から連通位置に変位させることで、球抜き操作孔が操作部材の挿入を許容する連通状態となり、この状態で開口部から球抜き操作孔に操作部材を挿通して開閉弁部材を開閉操作可能に構成される。このため、遊技施設の係員は、操作部を操作し遮蔽部材を連通位置に変位させて操作部材を押圧操作することで、遊技機の閉鎖施錠状態を開放することなく遊技機の前面側から球抜き操作を行うことができる。他方、操作部が開口部と離隔した弾球遊技機の前面上部に配設され、球抜き作業は両手作業によってのみ行えるように構成されているため、周囲の遊技者の視線や防犯用の監視カメラの存在を気にしながら悪戯操作を行おうとする遊技者にとっては、両手操作の煩雑さや不自然な挙動を伴うことから大きな抵抗感を惹起させることができる。
さらに、連通位置検出手段と警報手段とを設けて球抜き装置を構成することにより、遮蔽部材が連通位置に配設されると連通位置検出手段によりその状態が検出され、警報手段により所定の警報作動が行われる。ここで、本明細書における「警報作動」とは、遊技機のスピーカやランプ等を用いて警報を行う作動、球払出装置や遊技球発射装置の動作を規制する作動、遊技島のランプやホールコンピュータの表示装置を用いて警報を行う作動、ホールコンピュータを介して遊技施設の係員が携帯するインカムに通報する作動などを含めた作動を意味する。このため、遊技施設の係員や管理者は、このような警報作動により当該パチンコ機が球抜き操作され得る状態になったことを早期に検知することができ、状況に応じて迅速かつ適切な対応をとることができる。
従って本発明によれば、遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた小型の球抜き装置を提供することができ、また悪戯行為を早期に検知して迅速な対応が可能な球抜き装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。本発明に係る球抜き装置を備えた弾球遊技機の一例として、図1および図2にそれぞれパチンコ機の正面図および背面図を示しており、まずこれらの図面を参照してパチンコ機PMの全体構成について要約説明する。なお図1では球抜き装置の配設位置を明示するためガラス扉5および上球皿6を開放した状態で示している。
パチンコ機PMは、外郭方形枠サイズに構成されて遊技島に固定される固定保持用の外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに形成された開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に設けられたヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
前枠2の前面側には、前枠2の前側面域に合わせた方形状のガラス扉5および上球皿6が正面左側部に設けられたヒンジ機構7a,7b,7cによりそれぞれ横開き開閉および着脱が可能に組付けられ、正面右側に設けられた施錠装置4および球皿施錠装置を利用して常には前枠2の前面を覆う閉止状態に施錠保持される。上球皿6の下側には下球皿8および発射ハンドル9が取り付けられ、前枠2の裏面側には遊技球発射装置10が装備されている。
ガラス扉5の背後に位置する前枠2の上部には、遊技盤の外形寸法に合わせた額縁状の収容枠2aが前枠2に一体に形成されており、この収容枠2aに所定のゲージ設定で構成された遊技盤20が着脱可能にセット保持され、前方を覆って閉鎖保持されるガラス扉5の透明ガラスを通して遊技領域PAを視認可能に配設される。また前枠2の上部には遊技盤20を囲むように複数の表示ランプ16が設けられており、ガラス扉5の枠部に設けられたランプ飾りを透過させて光による演出が可能になっている。
遊技盤20は所定板厚の積層合板にセルを貼り付けた化粧板21を基板とし、その前面側に内外の案内レール22に囲まれて略円形の遊技領域PAが区画形成され、この遊技領域PAに多数本の遊技釘とともに、風車、各種の入賞具23、画像表示装置24などが取り付けられ、遊技領域PAの下端には入賞具23に落入せずにこの領域を落下した遊技球を化粧板21の背面側に排出させるアウト口25が形成されている。遊技盤20の前面側には遊技の展開状況に応じて効果照明を行う各種の表示ランプ26が設けられ、裏面側には各入賞具23に落入して化粧板21の裏面側に導出された遊技球およびアウト口25を通って化粧板21の裏面側に排出された遊技球(これらをまとめて「遊技済み球」という。)を次述する裏セット盤30の遊技済み球排出通路に導く球寄せカバー29が取り付けられている。
上球皿6の背後に位置する前枠2の上下中間部には、遊技補助盤と称される補助機構部が形成されており、遊技球発射装置10のハンマに叩打された遊技球を遊技盤20の案内レールに導く発射レール11、遊技領域PAに到達できずに戻ってきたファール球を回収して下球皿8に流下させるファール球回収通路12、遊技の展開状況に応じた効果音を発生するスピーカ13などが設けられている。
一方、前枠2の後面側には、裏セット盤30が後方に横開き開閉および着脱可能に取り付けられ、常には遊技盤20の背面を覆う閉止状態に保持される。裏セット盤30は、中央部に遊技盤20の画像制御装置を受容する窓口32を有して外枠1の内寸サイズよりも幾分小さめに形成された基枠体31をベースとして構成される。基枠体31は、表裏に球通路が形成された前後二層構造になっており、基枠体31を前後に仕切る支持面31a(図3を参照)の前面側に主として遊技盤20から排出された遊技済み球を遊技島の回収装置に導く遊技済み球排出通路および球抜き通路が形成され、支持面31aの後面側に主として遊技球を払い出す球貯留払出機構40が設けられている。
球貯留払出機構40は、基枠体31の左上部に取り付けられて遊技島の遊技球自動供給装置から供給された遊技球を貯留保持する球貯留タンク41、球貯留タンク41の下側に右傾する傾斜姿勢で取り付けられ球貯留タンク41から供給された遊技球を流下させる過程で前後2列に整列させる整列樋部材42、整列樋部材42と球払出装置45との間を結んで基枠体の右枠杆(背面視における窓口32右側の枠杆部)33に設けられ整列樋部材42から供給された遊技球を前後2列の整列状態で待機通路に待機させる待機通路部材44、待機通路に待機された遊技球を入賞状態等に応じて払い出す球払出装置45、球払出装置45の下方に設けられて球払出装置から払い出された遊技球を上下の球皿6,8に導く球払出通路46、待機通路部材44の後方を覆う蓋部材49などから構成される。
また基枠体31の背面各部には、パチンコ機PMの作動を統括的に制御する主制御装置81、遊技盤20からの入賞検出信号やCR機における球貸し操作パネルからの球貸し要求信号に基づいてこれらの信号に応じた払出指令信号を出力し球払出装置45の作動を制御する球払出制御装置82、遊技の展開状況に応じて前枠2に設けられた表示ランプ16やスピーカ13および遊技盤20に設けられた表示ランプ26等の作動を制御するランプ・音声制御装置83、各制御装置や電子部品に電力を供給する電源ユニット84、遊技施設側の装置と信号や電力の入出力を行う外部中継端子基板85などの各種制御装置や回路基板、球切れ検出スイッチ等の電子部品が取り付けられ、これらが図示しないコネクタケーブルで接続されてパチンコ機PMが作動可能に構成される。
パチンコ機PMは、上球皿6およびガラス扉5が閉止され施錠保持された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が上球皿6の背面に装備された球送り装置によって1球ずつ発射レール11に送り出され、遊技球発射装置10により遊技領域PAに打ち出されてパチンコゲームが展開される。
このように概要構成されるパチンコ機PMにあって、裏セット盤30における右枠杆33の上部に開閉弁部材110、操作連繋部材120、球抜き操作孔130、球抜き通路140などからなる球抜き機構101が設けられ、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の前面側に遮蔽部材150、遮蔽部材150を連通位置に付勢する付勢バネ160、遮蔽部材の位置を検出する位置検出構造170などからなる遮蔽機構105が設けられて、球貯留払出機構40に貯留された遊技球をパチンコ機PMの正面から球抜き操作可能な球抜き装置100が構成される。
以下では、まず図3〜図6を参照して右枠杆33に設けられた球抜き機構101について説明し、続いて図7〜図11の各図を参照しながら遮蔽機構105を含む球抜き装置100について説明する。なお、図3は待機通路部材44の後方を覆う蓋部材49を取り外した状態で右枠杆33の上部を斜め後方から見た斜視図、図4は閉止位置にある球抜き機構を主として示す右枠杆33の背面図、図5は開放位置にある球抜き機構を主として示す右枠杆上部の背面図、図6は図4中のVI−VI矢視方向の側面図(部分断面図)である。
球抜き機構101は、待機通路部材44と隣接する支持面31aの後面側に支持面と平行な面内に揺動可能に枢支され待機通路の通路壁の一部を開閉可能な開閉弁部材110と、右枠杆33の側部に水平面内で前後に揺動可能に取り付けられ操作部材による開閉操作を連繋する操作連繋部材120と、操作連繋部材120を介して開閉弁部材110を開閉操作する操作部材をパチンコ機の前面側に設けられた開口部から受容して挿通させる球抜き操作孔130(131,132)と、開閉弁部材110が開放位置に切り換えられたときに開閉弁部材よりも上流側に位置する遊技球を流下させ基枠体の下端に形成された球排出口から機体外部に排出させる球抜き通路140などから構成される。
待機通路部材44は、前後を仕切る仕切壁の前後両面に遊技球の球径よりも幾分大きめの間隔をおいて左右平行に立設された通路壁44L,44Rを有し、それぞれ通路壁44L,44Rで囲まれた各一列の通路溝が形成されている。このうち背面視右側の通路壁44Rは上方の一部が切り欠かれており、常には閉止位置にある開閉弁部材110の揺動通路壁110Rにより閉鎖されて連続した通路溝が形成される。待機通路部材44は通路溝の清掃容易化等のため基枠体31と別体に形成されており、支持面31aに立設された支持ボス34に嵌挿して支持させ、後方から蓋部材49をねじ固定することにより右枠杆33に取り付けられる。
待機通路部材44が右枠杆33に取り付けられると、通路溝の開放部が前方の支持面31aと後方の蓋部材49とに覆われて仕切壁の前後に各一列の待機通路44a,44bが形成される(図3〜図5では後列側の待機通路44bのみが現れている)。待機通路44a,44bは全体としてS字状に屈曲して形成されるとともに、切り欠き部は球圧が作用する屈曲部の外側壁面に形成されており、上流側に停留された遊技球の自重による押圧力が下流側で過大な圧力にならないように分散させるとともに、切り欠き部が開放されたときに遊技球が滑らかに流出するようになっている。
開閉弁部材110は、本体の左側部に形成された円筒状の支軸孔112、支軸孔112の下側に位置して通路壁44Rの切り欠き部に相当する壁面が形成された揺動通路壁110R、支軸孔112の斜め上方に本体部から右方に突出して形成されたアーム部113などから構成される。アーム部113の上面には、揺動通路壁110Rが切り欠き部を閉止する閉止位置において操作連繋部材120の係止突起123と係合し得る閉止保持係合辺113aが形成され、アーム部113の右側部には、揺動通路壁110Rが切り欠き部を開放する開放位置において係止突起123と係合し得る開放保持係合部113bが形成されている。開閉弁部材110は、支軸孔112を右枠杆の支持面31aに立設された枢支軸35に嵌挿することで支持面31aと平行な面内で揺動可能に支持され、その後方から蓋部材49をねじ固定することにより、上述した待機通路部材44とともに右枠杆33に取り付けられる。
操作連繋部材120は、右枠杆33にネジ固定される固定金具121と、この固定金具121に水平面内で前後に揺動可能に枢支されるレバー部材122、レバー部材122を固定金具121に枢結する枢結ピン125、枢結ピンにより枢支されたレバー部材122を平面視において反時計廻りに付勢する付勢バネ124などから構成される。
固定金具121は、左右平行に前方に延びる平面視コの字状の固定ブラケット部と、上下平行に後方に延びる側面視コの字状の支持ブラケット部とからなり、固定ブラケット部の右側の側面にはサラコネジを受容するサラ孔形態のネジ受容孔121b、左側の側面角部には付勢バネ124を受容する切り欠き部121c、両者の間を繋ぐ後面には右枠杆側の位置決め突起36dを受容する突起受容孔121dが形成され、支持ブラケット部の上方のフランジ部には枢結ピン125を挿通させるピン挿通孔121e、下方のフランジ部には枢結ピン125の先端のネジ部と螺合するネジ孔121fがそれぞれ形成されている。固定金具121は、例えば板厚1.2〜2.3mm程度の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形して図示する形状に形成し所要の表面処理を施して構成される。
レバー部材122は、左右中央の上部および下部に枢結ピン125の軸径に合わせた軸支部122a,122aが蝶番状にカーリング成型され、この軸支部から右方に延びてレバー部122b、上下の軸支部の中間部が軸支部と反対方向に曲げ成型されたうえ左方に延出されて係止アーム部122cが形成されている。レバー部122bの前面側には、操作連繋部材120の取り付け姿勢において前枠側の球抜き操作孔132と位置整合し、ハートキー180の前端部を受容して係合状態を保持するディンプル状の受容凹部122dが形成されている(図5および図10を参照)。係止アーム部122cの先端はクランク状に屈曲されて右枠杆の補助支持面31bと係脱可能な揺動規制片122eが形成され、その基端側に先端半球のピン状の係止突起123が後方に突出してカシメ固着されている。レバー部材122は、固定金具121と同様の金属材料を用いて同様の加工手段により形成される。
付勢バネ124は、枢結ピン125により枢支されたレバー部材122を平面視における反時計廻り(係止突起123が後方に揺動する方向)に付勢する付勢手段であり、各図には、薄片帯板状のバネ鋼を係止レバー部122cの形状に合わせて打ち抜きおよび曲げ成形した板バネ状の構成形態を例示する。なお捻りバネやコイルバネを用いて構成してもよい。
一方、右枠杆33には、操作連繋部材120を取着する連繋部材取着部36が設けられている。連繋部材取着部36には、支持面31aの一部が後方に膨出成型された補助支持面31bから背面視右側方の壁面(右側壁という)にかけて開口する取着開口36aが切り欠き形成され、右側壁の外側に固定金具におけるネジ挿通孔121bと整合して形成された円筒状のネジ受け座36b、右側壁の内側に固定金具における固定ブラケット部の内面間隔および付勢バネ124の高さ位置に合わせて立設された上下の支持リブ36c、右側壁の後端縁面に固定金具における突起受容孔121dと整合して後方に突出成型された位置決め突起36dなどが設けられている。
固定ブラケット121は、固定ブラケット部を右壁面を挟み込むように取着開口36aから装着してネジ受け座36bおよび支持リブ36cを挟持させ、位置決め突起36dに突起受容孔121dを嵌合させることで位置決めされ、ネジ挿通孔121bを通してネジ受け座36bにサラコネジをねじ込むことで連繋部材取着部36に固定される。次いで付勢バネ124をレバー部材122の上下の軸支部122a,122aの間に配置し、付勢バネ124の基端側を固定金具の切り欠き部121cに挿入するとともに係止アーム部122cの先端側を取着開口36aに斜めに挿入し、軸支部122a,122aを固定金具における支持ブラケット部の上下のフランジ間に配設する。そして上方からピン挿通孔121eおよび上下の軸支部121a,121aを通して枢結ピン125を嵌入し、下方のフランジ部のネジ孔121fに螺合締結する。
これにより、レバー部材122が枢結ピン125の軸廻りに水平面内で前後に揺動可能に枢支されるとともに、付勢バネ124のバネ力によって係止アーム部122cが後方に付勢され、常には係止アーム部先端の揺動規制片122eが開口左縁の補助支持面と係合して係止突起123が取着開口36aから後方に突出する角度位置に配設される。
係止突起123の突出位置は、開閉弁部材110における閉止保持係合辺113aおよび開放保持係合部113bとの相対関係において、揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を閉止する閉止位置で係止突起123が閉止保持係合辺113aと係合して開閉弁部材110を閉止位置に係止保持し、揺動通路壁110Rが切り欠き部を開放する開放位置で係止突起123が開放保持係合部113bと係合して開閉弁部材110を開放位置に係止保持し得るように設定されている。
球抜き操作孔130(131,132)は、ガラス扉5および裏セット盤30を前枠2に閉止させた状態で、操作連繋部材120のレバー部に形成された受容凹部122dと対峙する前方の整合位置に、ガラス扉5および前枠2を前後に貫通して形成されており、後述する遮蔽部材150を連通位置に配設したときに、ガラス扉側の球抜き操作孔131と前枠側の球抜き操作孔132とが連通状態になって一連の球抜き操作孔130を形成し、ハートキー180を挿通可能になっている(図7を併せて参照)。このため、遊技状態でパチンコ機PMの前面側から球抜き操作孔130にハートキー180を挿入して先端部を受容凹部122dに係合させ、受容凹部のディンプル形態により係合が外れることなくレバー部122bを後方に押圧操作できるようになっている。なお外枠1にはレバー部122bの揺動軌跡に応じた切り欠き部1aが形成されており、レバー部122bが押圧操作されたときに外枠1と干渉しないようになっている(図9および図10を参照)。
また球抜き通路140は、待機通路部材44の右側方に位置して支持面31aの後面側に形成された予備通路140a、予備通路の下部に支持面31aを前後に貫通して形成された連絡開口140b、および支持面31aの前面側に下方に延びて形成された下降通路などからなり、下降通路の下端部が遊技盤20から排出された遊技済み球を集合させる遊技済み球排出通路に合流して、基枠体31の下端に形成された球排出口に繋がっている。
このような球抜き機構101では、通常の遊技状態、すなわち前枠2やガラス扉5、裏セット盤30等が閉止保持され、操作連繋部材120の係止突起123が開閉弁部材の閉止保持係合辺113aと係合した状態において、揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を塞いで待機通路44a,44bの通路壁を構成し、整列樋部材42から供給された遊技球が待機通路44a,44bを通って球払出装置45に導かれる。開閉弁部材110は係止突起123との係合によりアーム部113が押さえられて自由な揺動が規制され、待機通路部材44の切り欠き部を塞ぐ閉止位置に係止保持される。
一方、操作連繋部材のレバー部122bがハートキー180により後方に押圧され、付勢バネ124のバネ力に抗してレバー部122bが後方に揺動されると、係止突起123が補助支持面31bよりも前方に揺動待避して係止突起123と閉止保持係合辺113aとの係合が解除され、それまで規制されていた開閉弁部材110の揺動規制が解除される。待機通路44a,44bに遊技球が貯留された状態では、揺動通路壁110Rは待機通路44a,44b内に保持された遊技球の圧力を受けており、揺動規制が解除されると、この圧力によって開閉弁部材110が枢支軸35を中心として反時計まわりに揺動され、揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を開放する開放位置に変位する。そして、このように一旦開閉弁部材110が開放位置に変位すると、切り欠き部から次々に溢れ出る遊技球に押圧されて揺動通路壁110Rが揺動変位した状態が継続され、通過する遊技球がなくなるまで開放状態が保持される。
ここで、開閉弁部材110が開放位置に変位した状態では、左方に変位した閉止保持係合辺113aに代わって開放保持係合部113bが係止突起123の左前方に位置する。そこで、開閉弁部材110が開放位置に変位した状態でレバー部122bへの押圧力を解除すると、付勢バネ124のバネ力によりレバー部122bが前方に、係止アーム部122cが後方に揺動して係止突起123が取着開口36aから後方に突出し、開放保持係合部113bと係合して開閉弁部材110を開放位置に係止する。このためレバー部122bを常時押圧していなくとも、開閉弁部材110を開放位置に切り替えた状態で保持させることができる(図5を参照)。
従って、例えば球貯留タンク41に貯留する遊技球を全量球抜きするような場合には、前枠2およびガラス扉5を閉鎖した状態のままハートキー180を用いてパチンコ機PMの前面側からレバー部122bを揺動操作することができ、機体の前方からハートキー180をワンプッシュする簡単な操作だけで開閉弁部材110を閉止位置から開放位置に切り替えて開閉弁部材110よりも上流側に貯留された遊技球を球抜き通路140に導き、継続して球抜きを行わせることができる。
また、球抜きが完了し、待機通路の上部に遊技球がなくなったときには、球抜き操作と同様にレバー部122bを前方からワンプッシュして係止突起123と開放保持係合部113bとの係合を解除し、係止突起123による揺動規制を解除する。すると、既に遊技球からの押圧力が解除された開閉弁部材110は、その重心位置に対する支軸孔112の形成位置の関係により自重で時計廻りに揺動し、揺動通路壁110Rが待機通路部材44の切り欠き部を塞ぐ閉止位置に変位する。そして、レバー部122への押圧力を解除してハートキー180を引き抜くと係止突起123が後方に突出して閉止保持係合辺113aと係合し、開閉弁部材110が閉止位置に係止保持される。これにより待機通路部材44の切り欠き部が揺動通路壁110Rにより閉止保持され、待機通路44a,44bに流入した遊技球が球払出装置45に導かれる通常の遊技状態に復帰する。
このように構成される球抜き機構101では、開閉弁部材110の開閉操作を行うレバー部材122が枢結ピン125を挟んで左右方向に形成され水平面内で前後に揺動可能に配設されている。このため、遊技盤や収容枠等の構成により一般的に右枠杆33から右方に突出して配設せざるを得ないレバー部材を鉛直面内で上下に揺動させて開閉操作する形態の球抜き機構に比べて、略同一寸法の左右方向幅内で上下方向の高さ寸法を抑制した小型の球抜き機構を提供することができる。
さて、以上のように構成される球抜き機構101に対して、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の前面側に遮蔽機構105が設けられている。以下、図7〜図11の各図を参照しながら遮蔽機構105について説明する。なお、図7は前枠2の左上部を斜め前方から見た遮蔽機構105の分解斜視図、図8はガラス扉5を開放した状態で連通位置にある遮蔽機構105を主として示す正面図、図9は図8中のIX−IX矢視方向の平断面図、図10はハートキーによりレバー部材が揺動変位された状態を示す平断面図、図11は遮蔽機構105に設けられた位置検出構造170を主として示す平断面図である。
遮蔽機構105は、ガラス扉5の背後に位置する前枠2の前面側に上下にスライド変位可能に取り付けられた遮蔽部材150と、この遮蔽部材150を常時上方に付勢する付勢バネ160、遮蔽部材150の位置を検出する位置検出構造170などから構成される。
遮蔽部材150は、上下に延びる平断面視L字状の昇降杆151と、この昇降杆151に形成された上下のガイド孔152,152、昇降杆151の下部に屈曲成形されたタブ状のシャッタ片153、上下のガイド孔の間に前方に切り起こし成型された掛止フック154、昇降杆151の上端に前方に屈曲成形された押圧操作部155、昇降杆151から右側方に延出されるとともに前方にクランク状に屈曲成形されたアーム支持部156などからなり、例えば板厚1.0〜1.6mm程度の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形し所要の表面処理を施して形成される。
上下のガイド孔152は、前枠2の前面側に形成されたガイド突起2bの直径よりもわずかに大きめの溝幅で上下に長い長孔状に形成されており、その上下方向の寸法は、前後の球抜き操作孔131,132をシャッタ片153により連通、および遮断状態に切り替え得る所定のストローク、具体的にはハートキー180の直径よりも幾分大きく設定されている。すなわち上下のガイド孔152は、これらのガイド孔をガイド突起2bに係合させて取り付けたときに、遮蔽部材150を上下方向にのみスライド変位するようガイドし、また上記所定のスライド範囲を超えて移動しないように規制する機能を備えている。ガイド突起2bの中心にはネジ162を螺着するネジ穴が形成されている。
シャッタ片153は、球抜き操作孔132を遮蔽しまたは開放するための開閉板であり、ガイド孔152をガイド突起2bに係合させて遮蔽部材150を下方にスライドさせたときにスライド範囲の下端位置でシャッタ片153が球抜き操作孔132の下方に位置して前後の球抜き操作孔131,132を連通状態とする一方、この連通位置から遮蔽部材150を上方にスライドさせたときには、シャッタ片153が上方に変位して球抜き操作孔132の前面を遮蔽し、前後の球抜き操作孔131,132を遮断状態にするように位置および形状寸法が設定されている。
付勢バネ160は、コイルスプリングの両端に目玉状のフック部が形成された引っ張りバネであり、所定の初期張力を保持して張り渡されるように設定されている。また掛止フック154は付勢バネ160のフック部を掛止し得るように前方に切り起こし成型されている。なお圧縮型のコイルスプリングや捻りバネ、板バネ等を用いて昇降杆151を付勢するように構成してもよく、またリンク機構等を介して昇降杆151を付勢するように構成してもよい。
そして、上下のガイド孔152,152をガイド突起2b,2bに係合させて遮蔽部材150を支持させ、上下のネジ162に平座金を挿通させるとともに上方のネジに付勢バネ160の一方のフック部を挿通させて各ガイド突起2bのネジ孔に螺合締結し、付勢バネ160の他方のフック部を掛止フック154に掛け止めることで遮蔽部材150が前枠2の前面側に取り付けられる。これにより遮蔽部材150は、シャッタ片153が球抜き操作孔132の下方に位置してハートキー180を挿通させる連通位置と、シャッタ片153が球抜き操作孔132の前方に位置して球抜き操作孔132を遮蔽する遮蔽位置との間で上下にスライド変位可能に支持され、常には付勢バネ160のバネ力により上方に付勢されて球抜き操作孔132を塞ぐ遮蔽位置に配設される。
また遮蔽部材150におけるアーム支持部156には、舌片状のレバーアーム157が上下に揺動可能に枢結され、アーム支持部156の後面側に設けられた捻りバネ158によって常時下向き(正面視において時計廻り)に付勢されている。また押圧操作部155はヒンジ金具3aの前方に位置してガラス扉5に切り欠き形成された操作開口部に受容されるようになっており、ガラス扉5を閉鎖施錠した状態でパチンコ機PMの前面側上方から押圧操作可能になっている。
一方、アーム支持部156の後方に位置する前枠2の前面上部には位置検出構造170が設けられている。位置検出構造170は、レバーアーム157の先端部の揺動軌跡上に位置してレバーアーム157の揺動角度位置を検出する位置検出センサ171と、この位置検出センサ171と隣接してレバーアーム157の下端面と係合可能に突出成形されたアーム係合突起172とから構成される。
位置検出センサ171は、この検出センサの前方にレバーアーム157が位置するか否かを検出すことでレバーアーム157を介して遮蔽部材150の高さ位置を検出する検出器であり、例えば図示するリミットスイッチ形態の検出器の他、近接スイッチやフォトインタラプタ等の検出器を用いることができる。位置検出センサ171の検出信号は主制御装置81に入力されている。
アーム係合突起172は、捻りバネ158により常時時計廻りに付勢されたレバーアーム157の下端面と係合してレバーアーム157を下側から支え、遮蔽部材150の高さ位置に応じた揺動角度位置にレバーアーム157を支持する。アーム係合突起172の高さ位置は、シャッタ片153が球抜き操作孔132を遮蔽する遮蔽位置において、レバーアーム157の先端部が位置検出センサ171の直前に位置するように設定される。このため、位置検出センサ171はレバーアーム157を検出することで、このレバーアームを介して遮蔽部材150が遮蔽位置にあることを検出し、その検出信号(例えばON信号)を主制御装置81に出力する。
一方、押圧操作部155が押圧され付勢バネ160のバネ力に抗して昇降杆151が下方にスライドされると、レバーアーム157の揺動支点が昇降杆151とともに下動し、下端面をアーム係合突起172に支持されたレバーアーム157はアーム係合突起172の外面を滑りながら変位してレバーアーム157が反時計廻りに揺動変位する。そしてシャッタ片153が球抜き操作孔132の下方に待避した連通位置まで移動されると、レバーアーム157の先端部が位置検出センサ171の検出領域から外れ、位置検出センサ171は遮蔽部材150が連通位置に切り替えられたことを検出して、その検出信号(例えばOFF信号)を主制御装置81に出力する。
ここで、アーム係合突起172の左右方向の位置は、レバーアーム157の揺動支点と位置検出センサ171の検出点との間における中央よりも揺動支点側に形成されており、揺動支点が下動したときに、てこの原理によりレバーアーム157の先端部が揺動支点の移動量よりも大きな変位量で上方に移動するように構成されている。この拡大率は昇降杆151のスライド変位量と位置検出センサ171が検知可能な変位量との関係に基づいて設定される。このように、昇降杆151のわずかなスライド変位をレバーアーム157で大きな揺動角度変位に拡大することで、微少変位を検出する高価な検出センサや高精度の加工部品を用いることなく低廉な構成で昇降杆151の高さ位置を確実に検出し、遮蔽部材150が連通位置にあるか遮蔽位置にあるかを正確に検出することができる。
位置検出センサ171の検出信号は主制御装置81に入力されており、主制御装置81は入力された検出信号が連通位置を表す信号(例えばOFF信号)であるときに警報作動を行う。例えば、前枠2に設けられた表示ランプ16や遊技盤20に設けられた表示ランプ26のうち何れかを点灯または点滅作動させ、あるいはスピーカ13から所定の警報音を発生させ、または外部中継端子基板85を介して遊技島の報知ランプやホールコンピュータの表示装置に警報を表示させ、若しくはホールコンピュータを介して遊技施設の係員が携帯するインカムに警報信号を送信して通報するような警報作動を行う。
さて、以上説明した球抜き機構101および遮蔽機構105を備えた球抜き装置100では、遊技提供状態において遮蔽機構105がガラス扉5と前枠2の間に配設され、遮蔽部材のシャッタ片153が前後の球抜き操作孔131,132の間で両操作孔を遮断する遮蔽位置に配設される。さらに球抜き操作孔132およびシャッタ片153は、昇降杆151が支持される前枠前方の支持面よりも一段後方にオフセットされたガラス扉収容部の壁面に形成されている。
このため、不正行為を行おうとする者がガラス扉前面の開口部から球抜き操作孔131に針金等を差し込んでも、針金の先端部が遮蔽部材のシャッタ片153に突き当たって球抜き機構101側に針金を侵入させることができず、また突き当たった位置で針金を屈曲させても、球抜き操作孔132の右側方で前方に突出する壁面の存在により遊技盤20側に侵入させることができない。さらに遮蔽部材150を前枠2の後面側に設けた場合には、押圧操作部155を前枠2の前面側に導出するための導出部を形成する必要があるが、本構成ではこのように前枠2を前後に挿通する導出部を形成する必要が無いため、導出部の形成による新たな不正行為を引き起こすおそれがない。
一方、遊技機正面の左上部に位置する押圧操作部155を付勢バネ160のバネ力に抗して下方に押圧して昇降杆151を下動させると、シャッタ片153が下方に変位して前後の球抜き操作孔131,132が連通状態に設定される。従って遊技施設の係員は、このように遮蔽部材150を連通位置にスライド変位させた状態で球抜き操作孔130(131,132)にハートキー180を挿通させることができ、球抜き操作孔132の後方に位置整合して配設されたレバー部材122の受容凹部122dにハートキーの先端部を係合させて押圧することで、キー先端部が滑って座屈等を生じることなく球抜き操作を行うことができる。すなわち、遊技施設の係員は球抜き操作を行うにあたって、逐一ガラス扉5や前枠2の閉鎖施錠状態を解除する必要がなく、パチンコ機PMの前面側から球抜き操作を行うことができる。
このような球抜き操作は、パチンコ機PMの前方に立って両手で操作を行う必要があり、周囲の遊技者の視線や防犯用の監視カメラの存在を気にしながら悪戯行為を行う不正行為者に大きな抵抗感を生じさせる。さらに、遮蔽部材150が連通位置に配設されると位置検出センサ171によりその状態、すなわち球抜き操作され得る状態になったことが検出され、主制御装置81により前述したような所定の警報作動が行われる。このため、遊技施設の係員や管理者は、当該パチンコ機PMが球抜き操作され得る状態になったことを早期に検知することができ、状況に応じて迅速かつ適切な対応をとることができる。
従って、以上説明したような球抜き装置100によれば、簡明且つコンパクトな機構構成で、遊技施設の係員が行う球抜き作業の作業性を悪化させることなく、遊技者の悪戯行為に対する抑止力を高めた球抜き装置を提供することができ、また悪戯行為を早期に検知して迅速な対応が可能な小型の球抜き装置を提供することができる。
なお、以上説明した実施形態では、遮蔽部材150を上下にスライド変位させることで前後の球抜き操作孔131,132を遮蔽位置と連通位置とに切り替える形態を例示したが、遮蔽部材の変移形態は上下方向のスライド変位に限るものではなく、例えば、球抜き操作孔に直交する面内での左右方向のスライド変位や上下方向の揺動変位、あるいは球抜き操作孔に直交する軸廻りの回動変位などであってもよい。
本発明に係る球抜き装置を備えた弾球遊技機の一例として、ガラス扉および上球皿を開放した状態で示すパチンコ機の正面図である。 上記パチンコ機の背面図である。 本発明に係る球抜き装置における球抜き機構の要部を示す分解斜視図である。 閉止位置にある球抜き機構を主として示す右枠杆の背面図である。 開放位置にある球抜き機構を主として示す右枠杆上部の背面図である。 図4中のVI−VI矢視方向の側面図(部分断面図)である。 本発明に係る球抜き装置における遮蔽機構の分解斜視図である。 連通位置にある遮蔽機構をガラス扉を開放した状態で示す正面図である。 図8中のIX−IX矢視方向の平断面図である。 ハートキーによりレバー部材が揺動変位された状態を示す平断面図である。 上記遮蔽機構に設けられた位置検出構造を主として示す平断面図である。
符号の説明
PM パチンコ機
PA 遊技領域
1 外枠(1a 切り欠き部)
2 前枠(2a 収容枠、2b ガイド突起)
3a,3b ヒンジ機構
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 上球皿
7a,7b,7c ヒンジ機構
8 下球皿
9 発射ハンドル
10 遊技球発射装置
11 発射レール
12 ファール球回収通路
13 スピーカ
16 表示ランプ
20 遊技盤
21 化粧板
22 案内レール
23 入賞具
24 画像表示装置
25 アウト口
26 表示ランプ
29 球寄せカバー
30 裏セット盤
31 基枠体(31a 支持面、31b 補助支持面)
32 窓口
33 右枠杆
34 支持ボス
35 枢支軸
36 連繋部材取着部
(36a 取着開口、36b ネジ受け座、36c 支持リブ、36d 位置決め突起)
40 球貯留払出機構
41 球貯留タンク
42 整列樋部材
44 待機通路部材(44a,44b 待機通路、44L,44R 通路壁)
45 球払出装置
46 球払出通路
49 蓋部材
81 主制御装置
82 球払出制御装置
83 ランプ・音声制御装置
84 電源ユニット
85 外部中継端子基板
100 球抜き装置
101 球抜き機構
105 遮蔽機構
110 開閉弁部材(110R 揺動通路壁)
112 支軸孔
113 アーム部(113a 閉止保持係合辺、113b 開放保持係合部)
120 操作連繋部材
121 固定金具
(121b ネジ受容孔、121c 切り欠き部、121d 突起受容孔、
121e ピン挿通孔、121f ネジ孔)
122 レバー部材
(122a 軸支部、122b レバー部、122c 係止アーム部、
122d 受容凹部、122e 揺動規制片)
123 係止突起
124 付勢バネ
125 枢結ピン
130 球抜き操作孔
131 ガラス扉に形成された球抜き操作孔
132 前枠に形成された球抜き操作孔
140 球抜き通路(140a 予備通路、140b 連絡開口)
150 遮蔽部材
151 昇降杆
152 ガイド孔
153 シャッタ片
154 掛止フック
155 押圧操作部
156 アーム支持部
157 レバーアーム
158 捻りバネ
160 付勢バネ
162 ネジ
170 位置検出構造
171 位置検出センサ
172 アーム係合突起
180 ハートキー

Claims (2)

  1. 遊技盤を収容保持する前枠と、前記前枠の前面側に開閉可能に設けられ前記遊技盤の前方を覆って閉鎖施錠されるガラス扉と、前記前枠の後面側に着脱可能に設けられた裏セット盤と、前記裏セット盤に設けられ遊技球を貯留する球貯留部およびこの球貯留部から通路壁に囲まれた待機通路を通って導かれた遊技球を入賞状態に応じて払い出す球払出装置を有する球貯留払出機構とを備えて構成される弾球遊技機の球抜き装置であって、
    前記待機通路を構成する通路壁の一部に相当する壁面部を有して前記裏セット盤に揺動自在に支持され、前記通路壁に形成された切り欠き部を前記壁面部により塞いだ閉止位置と、前記待機通路内の遊技球から前記壁面部に作用する球圧により揺動して前記切り欠き部を開いた開放位置とに変位可能に設けられた開閉弁部材と、
    前記開閉弁部材に隣接して前記裏セット盤に水平面内で前後に揺動可能に設けられ一側方のレバー部が後方に押圧されたときに前記開閉弁部材を前記閉止位置に係止した揺動規制を解除する操作連繋部材と、
    前記レバー部の前方に前記前枠を前後に貫通して形成され前記操作連繋部材を揺動操作する操作部材を前記ガラス扉の前面側に設けられた開口部から受容して挿通させる球抜き操作孔と、
    前記操作連繋部材による前記開閉弁部材の揺動規制が解除され前記開閉弁部材が揺動して前記切り欠き部が開放されたときに当該切り欠き部から溢れ出る遊技球を機体の外部に排出させる球抜き通路とを有してなる球抜き機構を備えるともに、
    前記ガラス扉の背後に、前記操作部材の挿入を許容する連通位置と前記操作部材の挿入を規制する遮蔽位置とに変位可能に設けられ前記ガラス扉の前面側から変位操作可能な操作部を有する遮蔽部材、および前記遮蔽部材を前記遮蔽位置に付勢する付勢手段を有する遮蔽機構とを備え、
    前記操作部が前記開口部と離隔した前記弾球遊技機の前面上部に配設され、前記操作部を操作し前記遮蔽部材を前記付勢手段による付勢力に抗して前記連通位置に変位させた状態で、前記開口部から前記球抜き操作孔に前記操作部材を挿通して前記開閉弁部材を開閉させる球抜き作業が行えるように構成したことを特徴とする弾球遊技機の球抜き装置。
  2. 前記遮蔽部材が前記連通位置に配設されたことを検出する連通位置検出手段と、
    前記連通位置検出手段により前記遮蔽部材が前記連通位置に配設されたことが検出されたときに警報作動を行う警報手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の球抜き装置。
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