JP4267487B2 - Cylinder block cooling structure - Google Patents
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Description
この発明は、シリンダブロックの冷却構造に関し、特にシリンダブロックのボア壁を均一に冷却することができる、シリンダブロックの冷却構造に関するものである。 The present invention relates to a cooling structure for a cylinder block, and more particularly to a cooling structure for a cylinder block that can uniformly cool a bore wall of the cylinder block.
従来、シリンダブロックの冷却構造は、たとえば特開2002−30989号公報(特許文献1)に開示されている。
上記文献では、内燃機関のシリンダブロックのウォータジャケットにウォータジャケットスペーサを設定し、ボア壁の温度の均一化を狙う技術が開示されている。しかしながら、ウォータジャケットスペーサをウォータジャケットに固定せずに組付けた場合に、冷却水が入口近傍においてウォータポンプからの強い吐出圧力により冷却水がスペーサのボア側(スペーサとボアとの間)に回り込む。これにより、その部分のボア壁の温度が特に低くなり、燃費の悪化などの問題がある。 In the above document, a technique is disclosed in which a water jacket spacer is set in a water jacket of a cylinder block of an internal combustion engine to aim at uniform temperature of the bore wall. However, when the water jacket spacer is assembled without being fixed to the water jacket, the cooling water flows to the bore side of the spacer (between the spacer and the bore) due to the strong discharge pressure from the water pump in the vicinity of the inlet. . As a result, the temperature of the bore wall in that portion becomes particularly low, which causes problems such as deterioration in fuel consumption.
すなわち、シリンダブロックに用いられるウォータジャケットや、ウォータジャケットスペーサの寸法のばらつき、組付け性の確保のため、ウォータジャケット内周壁と、ウォータジャケットスペーサのボア側の領域に隙間が生じる。ウォータポンプからシリンダブロックに冷却水が入る部位においては、水圧が高いため、上述の隙間に冷却水が流れ込む。これにより、シリンダブロックを均一に冷却することができないという問題があった。 That is, a gap is generated between the water jacket inner peripheral wall and the bore side region of the water jacket spacer in order to ensure variation in the dimensions of the water jacket and water jacket spacer used in the cylinder block and assembling. Since the water pressure is high at the site where the coolant enters the cylinder block from the water pump, the coolant flows into the gap. As a result, there has been a problem that the cylinder block cannot be cooled uniformly.
そこで、この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであり、シリンダブロックを均一に冷却できる、シリンダブロックの冷却構造を提供することを目的とする。 Accordingly, the present invention has been made to solve the above-described problems, and an object thereof is to provide a cylinder block cooling structure capable of uniformly cooling the cylinder block.
この発明に従ったシリンダブロックの冷却構造は、ボア壁周囲にウォータジャケット部が連続して設けられ、かつウォータポンプからの冷却媒体をウォータジャケット部に導入するための穴が設けられたシリンダブロックと、ウォータジャケット部に挿入されるウォータジャケットスペーサとを備え、穴からウォータジャケット部に冷却媒体を供給し、ボア壁温度を均一化するシリンダブロックの冷却構造である。ウォータジャケットスペーサはその内部に冷却媒体通路を有し、ウォータポンプからの導入された冷却媒体を冷却媒体通路に導入し、穴近傍でボア壁に直接ウォータポンプから供給された冷却媒体が接触することを防止する構造を採用している。冷却媒体は、シリンダブロック側の通路とシリンダヘッド側通路とに分岐した構造を有する。 The cooling structure of the cylinder block according to the present invention includes a cylinder block in which a water jacket portion is continuously provided around a bore wall and a hole for introducing a cooling medium from the water pump into the water jacket portion is provided. And a water jacket spacer inserted into the water jacket portion, a cooling medium is supplied to the water jacket portion from the hole, and a cylinder block cooling structure that equalizes the bore wall temperature. The water jacket spacer has a cooling medium passage inside thereof, introduces the cooling medium introduced from the water pump into the cooling medium passage, and the cooling medium supplied from the water pump directly contacts the bore wall in the vicinity of the hole. Adopts a structure to prevent this. The cooling medium has a structure branched into a cylinder block side passage and a cylinder head side passage.
このように構成されたシリンダブロックの冷却構造では、シリンダブロックの冷却水入口部(穴)は、ウォータジャケットスペーサ内に設けられた冷却媒体通路につながり、ウォータポンプから供給される冷たい冷却媒体が冷却水通路に入るため、ウォータジャケット入口部におけるボア壁の過冷却を防止することができる。これにより、燃費の悪化やオイル消費の悪化を防ぐことができる。 In the cooling structure of the cylinder block configured as described above, the cooling water inlet (hole) of the cylinder block is connected to the cooling medium passage provided in the water jacket spacer, and the cold cooling medium supplied from the water pump is cooled. Since it enters the water passage, overcooling of the bore wall at the water jacket inlet can be prevented. Thereby, deterioration of fuel consumption and oil consumption can be prevented.
シリンダブロック冷却用の通路とシリンダヘッド用通路との断面積を各々に決定することで、シリンダヘッドとシリンダブロックへの冷たい冷却水の理想的な配分を実現することができる。 By determining the cross-sectional area of the passage and the cylinder head passage of shea cylinder block cooling each, it is possible to realize an ideal distribution of the cold cooling water to the cylinder head and cylinder block.
この発明に従えば、シリンダブロックを均一に冷却することができるシリンダブロックの冷却構造を提供することができる。 According to the present invention, it is possible to provide a cylinder block cooling structure capable of uniformly cooling the cylinder block.
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態では、同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明については繰返さない。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. In the following embodiments, the same or corresponding parts are denoted by the same reference numerals, and description thereof will not be repeated.
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1に従ったシリンダブロックの冷却構造の分解斜視図である。図1を参照して、この発明の実施の形態1に従ったシリンダブロックの冷却構造1は、ボア壁11b周囲にウォータジャケット部12が連続して設けられ、かつウォータポンプからの冷却媒体をウォータジャケット部12に供給するための穴13hが設けられたシリンダブロック10と、ウォータジャケット部12に挿入されるウォータジャケットスペーサ20とを備える。シリンダブロック10に冷却媒体を供給し、ボア壁11bの温度を均一化する。ウォータジャケットスペーサ20は、その内部に冷却媒体通路23を有し、ウォータポンプから導入される冷却媒体を冷却媒体通路23に導入する。これにより、穴13h近傍においてボア壁11bに直接ウォータポンプから供給される冷却媒体が当ることを防止している。
(Embodiment 1)
1 is an exploded perspective view of a cooling structure for a cylinder block according to a first embodiment of the present invention. Referring to FIG. 1, a cylinder
冷却媒体通路23はシリンダブロック側の通路23bとシリンダヘッド側の通路23aとに分岐した構造を有する。
The
シリンダブロック10は、内部に位置するシリンダライナー集合体11と、シリンダライナー集合体11を取囲むように配置される、冷却媒体通路としてのウォータジャケット部12と、ウォータジャケット部12を取囲み、かつシリンダライナー集合体11に向かい合うシリンダブロックベース部13とを有する。
The cylinder block 10 surrounds a
シリンダライナー集合体11は鉄製のシリンダライナーと、そのシリンダライナーを取囲むアルミニウム合金とにより構成される。シリンダライナー集合体11はピストンが挿入されるボア領域11hを有し、ボア領域11hはほぼ円筒の領域である。複数のボア領域11hが一方向に沿って並ぶように配置されている。
The
なお、この実施の形態ではボア領域11hの数を3つとしているが、これに限定されるものではなく、さまざまな数のボア領域11hを設けてもよい。シリンダライナー集合体11はボア壁11bを有する。ボア壁11bは、ウォータジャケット部12に供給される冷却媒体(冷却水)により冷却される領域であり、ボア領域11hで発生した熱は、ボア壁11bから外部へ放散される。
In this embodiment, the number of
ウォータジャケット部12はシリンダライナー集合体11とシリンダブロックベース部13との間に設けられた領域であり、冷却媒体の通路としての作用を有する。なお、ウォータジャケット部12は図示しない底部を有し、この底部において、シリンダライナー集合体11とシリンダブロックベース部13とは接続されている。ウォータジャケット部12の幅はほぼ均一となるように構成される。すなわち、シリンダライナー集合体11のボア壁11bと、シリンダブロックベース部13との距離はほぼ等しくなるように構成されている。
The
シリンダブロックベース部13はアルミニウム合金製であり、ダイキャストなどの方法で構成される。なお、シリンダライナー集合体11およびシリンダブロックベース部13の材質としては特に限定されるものではなく、アルミニウム合金だけでなく、鋳鉄により構成してもよい。シリンダブロックベース部13はエンジンブロックとなり、エンジンに設けられるさまざまな補機類が取付けられる。シリンダブロックベース部13には冷却水の入口としての穴13hが設けられており、穴13hは、ウォータジャケット部12にまで貫通している。穴13hからは、ウォータポンプから送られる、相対的に温度の低い冷却媒体が導入される。
The cylinder
なお、冷却媒体としては、水、ロングライフクーラント、油などのさまざまな流体を用いることが可能である。 As the cooling medium, various fluids such as water, long life coolant, and oil can be used.
ウォータジャケット部12には、ウォータジャケットスペーサ20が挿入される。ウォータジャケットスペーサ20はウォータジャケット部12に沿った形状を有し、かつシリンダライナー集合体11を取囲む形状となっている。ウォータジャケットスペーサ20の材質としては、特に制限されるものではなく、アルミニウム、鋳鉄、その他の非金属材料、無機材料および有機材料などのさまざまなものを採用することが可能である。ウォータジャケットスペーサ20には穴21が設けられており、この穴21に連なるように、ウォータジャケットスペーサ20内部に冷却媒体通路23が形成されている。穴21を取囲むように発泡ゴムなどにより構成されるシール材22が設けられる。穴21は穴13hと向かい合い、かつ2つの穴間の隙間を防止するためにシール材22が設けられている。冷却媒体通路23は2つの通路23aおよび23bを有する。通路23aはエンジンヘッドを冷却するための通路であり、穴21から一旦シリンダライナー集合体11に沿って円弧状に延び、かつエンジンヘッドに向かって上方に延びるように形成される。
A
通路23bはウォータジャケットを冷却するための通路であり、穴21から徐々に上方向に延び、かつシリンダライナー集合体11の壁に沿うように延びる。通路23a,23bの出口は、ともにウォータジャケットスペーサ20の上面、すなわち、ウォータジャケットスペーサ20のうち、エンジンヘッドに向かい合う領域に設けられる。
The
図2は、冷却媒体の流れを説明するために示すウォータジャケットスペーサの斜視図である。図2を参照して、ウォータポンプ300から供給される冷却媒体は、矢印100で示すように入口としての穴21に入る。穴21に入った冷却媒体は2つの通路23aおよび23bに分かれる。通路23aへ入った冷却媒体は矢印101で示すように通路203から出て、エンジンヘッド側へ流れる。通路23bへ入った冷却媒体は矢印102で示すように通路23bから出て、ウォータジャケットへ導かれる。
FIG. 2 is a perspective view of a water jacket spacer shown for explaining the flow of the cooling medium. Referring to FIG. 2, the cooling medium supplied from
図3は、冷却媒体の流れを説明するために示すエンジンの模式的な平面図である。図3を参照して、矢印100で示す方向に入った冷却媒体は、矢印101で示す方向に流れ、かつガスケット穴41を通ってエンジンヘッド30へ向かって流れる。これに対し、矢印102で示す方向に流れる冷却媒体は、ガスケット穴42を通ってエンジンヘッド30に向かって流れる。この発明では、シリンダブロック10をUターンする、ブロックUターン冷却方式を採用している。すなわち、冷却媒体は、シリンダライナー集合体11を冷却した後、さらにガスケット穴41および42を介してエンジンヘッド30へ流れ、エンジンヘッドにおいて各構成部品を冷却する。その後冷却媒体はラジエータへ向かって流れ、ラジエータで熱を放出する。
FIG. 3 is a schematic plan view of the engine shown for explaining the flow of the cooling medium. Referring to FIG. 3, the cooling medium that has entered the direction indicated by
図4は、ウォータジャケットスペーサの斜視図である。図4を参照して、ウォータジャケットスペーサ20は3つの筒状領域がつながった形状を有し、その正面に冷却媒体導入口としての穴21が設けられる。穴21につながるように2つの通路23a,23bが設けられ、それぞれが別方向に分岐するように配置される。
FIG. 4 is a perspective view of the water jacket spacer. Referring to FIG. 4, the
図5は、図3中のV−V線に沿った断面図である。図5を参照して、ウォータポンプ300から矢印100で示す方向に供給された冷却媒体としての冷却水100Wは、ウォータジャケットスペーサ20に設けられた通路23b内に入る。このとき、ウォータジャケットスペーサ20とシリンダブロックベース部13との間にはシール材22が設けられている。これにより、穴21近傍での接合性を向上し、この領域における冷却水100Wの漏れを防止することができる。シリンダライナー集合体11内部にはピストン50が配置される。また、シール材の作用により冷却水100Wの漏れを防止することができるため、ウォータポンプ300から供給された、低温の冷却水100Wが穴21,13h近傍で直接ボア壁11bに接触することを防止できる。
FIG. 5 is a cross-sectional view taken along line VV in FIG. Referring to FIG. 5, cooling
すなわち、冷却水100Wは、ウォータジャケットスペーサ20の内部に設けられた通路を通じてシリンダブロックおよびエンジンヘッドのウォータジャケットに供給されるため、直接ボア壁11bに高圧および低温の冷却水100Wが接触するのを防止できる。
That is, since the cooling water 100W is supplied to the water jacket of the cylinder block and the engine head through the passage provided in the
本発明では、ウォータジャケットスペーサ20に独立した通路を設けている。これにより、ジャケットに直接冷却水が当るのを防止し、入口部における過冷却を抑制することができる。
In the present invention, an independent passage is provided in the
(実施の形態2)
実施の形態2では、2つの通路23a,23bにおいて、通路の面積をほぼ7:3に設定する。ウォータジャケットスペーサ20には、2つの通路23a,23bが内包されるが、その開口面積を、エンジンの要求冷却熱量に合せて設定する。この実施の形態では、エンジンヘッドに向かう通路23aとウォータジャケットへ向かう通路23bとの面積比率をほぼ7:3とする。
(Embodiment 2)
In the second embodiment, the area of the passages in the two
このように構成された実施の形態2に従った構成でも、実施の形態1と同様の効果がある。 The configuration according to the second embodiment configured as described above has the same effect as that of the first embodiment.
以上、この発明の実施の形態について説明したが、ここで示した実施の形態はさまざまに変形することが可能である。まず、本発明が適用されるエンジンは、ガソリンエンジンのみならず、ディーゼルエンジンにも適用することが可能である。さらに、エンジンのサイズおよび気筒数などに特に制限はない。また、エンジンの形式としても直列型、V型、W型、水平対向型などのさまざまなエンジンに本発明を適用することが可能である。 Although the embodiment of the present invention has been described above, the embodiment shown here can be variously modified. First, the engine to which the present invention is applied can be applied not only to a gasoline engine but also to a diesel engine. Furthermore, there are no particular restrictions on the size of the engine and the number of cylinders. Further, the present invention can be applied to various types of engines such as a series type, a V type, a W type, and a horizontally opposed type.
この発明は内燃機関のシリンダブロックの冷却構造の分野で適用することが可能である。 The present invention can be applied in the field of a cooling structure for a cylinder block of an internal combustion engine.
1 シリンダブロックの冷却構造、10 シリンダブロック、11 シリンダライナー集合体、12 ウォータジャケット部、13 シリンダブロックベース部、20 ウォータジャケットスペーサ、21 穴、22 シール材、23 冷却媒体通路、23a,23b 通路。
DESCRIPTION OF
Claims (1)
前記ウォータジャケット部に挿入されるウォータジャケットスペーサとを備え、
前記穴から前記ウォータジャケット部に冷却媒体を供給し、ボア壁温度を均一化するシリンダブロックの冷却構造であって、
前記ウォータジャケットスペーサはその内部に冷却媒体通路を有し、ウォータポンプからの冷却媒体を前記冷却媒体通路に導入し、前記穴近傍で前記ボア壁に直接ウォータポンプから供給された冷却媒体が接触することを防止し、
前記冷却媒体通路は、シリンダブロック側の通路とシリンダヘッド側の通路とを有した分岐構造である、シリンダブロックの冷却構造。 A cylinder block provided with a water jacket portion continuously around the bore wall and provided with a hole for introducing a cooling medium from the water pump into the water jacket portion;
A water jacket spacer to be inserted into the water jacket portion;
A cooling structure for a cylinder block that supplies a cooling medium from the hole to the water jacket portion and equalizes the bore wall temperature,
The water jacket spacer has a cooling medium passage inside thereof, introduces the cooling medium from the water pump into the cooling medium passage, and the cooling medium supplied from the water pump directly contacts the bore wall in the vicinity of the hole. To prevent that
The cooling medium passage is a cylinder block cooling structure having a branch structure having a cylinder block side passage and a cylinder head side passage .
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