JP4266298B2 - 多機能型携帯式簡易エッジシャープナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スノーボードやスキー等の雪上滑降用具のエッジ研磨・ビンディング等の調整・補修を迅速・簡便に行う、多機能型携帯式簡易エッジシャープナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術方式では、エッジシャープナーの研磨面が平坦になっているため、スノーボードやスキー等の雪上滑降用具{以下、雪上滑降用具(11)}のエッジとエッジシャープナーの研磨面が密着せず、正確かつ簡便に研磨することが困難であった。
また、エッジ研磨・ビンディング等の調整・補修・ワックス塗布は、それぞれ専用の用具で行うため、雪上滑降用具(11)の総合的なメンテナンスを行う、一体化した常時携帯可能な用具はなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
雪上滑降用具(11)は使用中に突然、用具の損傷や不具合をきたすことがあり、安全確保の面から常に用具の点検・調整・補修が必要である。
今日の一般的な雪上滑降用具(11)は、カービングターンに適するよう、エッジの曲面(サイドカーブ)が大きくとってある。
ところが、従来のエッジシャープナーの研磨面は平坦になっているため、エッジの曲面とエッジシャープナーの研磨面が適合せず、研磨面の両端部分のみがエッジに接し、研磨面の偏磨耗きたしていたため、簡便にエッジ研磨をすることは困難であった。
また、エッジと研磨面が密着しないため、エッジ研磨時に研磨角度の保持が難しく、精度の高い研磨は不可能であった。
さらに、形状も突起部分や鋭利な部分があり、操作性がよくなかった。
そして、雪上滑降用具(11)のエッジ研磨・ビンディングの調整・補修・ワックス塗布を行うときは、それぞれの機能に応じた別々の用具を使用しなければならず、すべての用具を携帯することはできず、迅速なメンテナンスを必要とする場合に対応できなかった。
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】
メインシリンダー(1)の外周上に沿ってガイドフランジ(2)を設け、研磨リング(3)をメインシリンダー(1)外周上に、前記ガイドフランジ(2)に沿って装着する。
研磨リング(3)における有効研磨面を輪形として、雪上滑降用具(11)の曲面のエッジと密着させて研磨可能にした
ガイドフランジ(2)をメインシリンダー(1)の外周上に沿ってスライドするようにした。
メインシリンダー(1)にサブシリンダー(8)を連結可能とし、サブシリンダー(8)内部にワックス(10)を充填し、ワックス塗布用パッド(9)を設ける。
本発明は、以上の構成よりなる多機能型携帯式簡易エッジシャープナーである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
メインシリンダー(1)外周上に、任意にスライドさせ固定する機能を持つ、ガイドフランジ(2)を設ける。
研磨材を塗布した、交換自在な研磨リング(3)をメインシリンダー(1)外周上にガイドフランジ(2)にそって装着する。
ドライバービットホルダー(4)にドライバービットホルダーステー(5)を装着する。
ドライバービットホルダーステー(5)とメインシリンダー(1)底部を密着させる。{ドライバービット(6)使用時の空転防止対策}
メインシリンダー上蓋(7)にドライバービット(6)を着脱自在能な状態で装着する。(磁気等による保持)
サブシリンダー(8)内部にワックス(10)を充填し、ワックス塗布用パッド(9)を装着する。
メインシリンダー(1)とサブシリンダー(8)は螺着・連結し、必要に応じて着脱・分解・組換え自在である。
メインシリンダー(1)は、ガイドフランジ(2)をはめ込んだ状態で、手のひらですっぽり握り込める大きさとなり、ポケット等に容易に収納できる。
本発明は、以上のような構造でこれを使用する時は、必要に応じてメインシリンダー(1)・サブシリンダー(8)・ガイドフランジ(2)・研磨リング(3)等を任意に選択、組み合わせて使用する。
具体的な使用の一例は以下の通りである。
(イ)雪上滑降用具底面部エッジ(12)研磨時の使用方法。
* ガイドフランジ(2)をメインシリンダー(1)外周上にそってスライドさせ、研磨リングの有効研磨面(14)の幅を研磨するエッジの幅に調節する。
* ガイドフランジ(2)を雪上滑降用具側面部エッジ(13)に密着さる。
* 研磨リングの有効研磨面(14)を雪上滑降用具底面部エッジ(12)に密着させる。
* メインシリンダー(1)を持ち、研磨リングの有効研磨面(14)を雪上滑降用具底面部エッジ(12)にそって摺動させながら、回動させ研磨する。
(ロ)雪上滑降用具側面部エッジ(13)研磨時の使用方法。
* ガイドフランジ(2)をメインシリンダー(1)外周上にそってスライドさせ、研磨リングの有効研磨面(14)の幅を研磨するエッジの幅に調節する。
* ガイドフランジ(2)を雪上滑降用具底面部エッジ(12)に密着さる。
* 研磨リングの有効研磨面(14)を雪上滑走用具側面部エッジ(13)に密着させる。
* メインシリンダー(1)を持ち、研磨リングの有効研磨面(14)を雪上滑走用具側面部エッジ(13)にそってを摺動させながら、回動させ研磨する。
(ハ)ドライバービット(6)の使用方法。
* ドライバービット(6)をドライバービットホルダー(4)に挿入し雪上滑降用具(11)の、アングル調整、スタンス調整及びその他のネジの締め付けをする。
* ネジ山の大きさ、形状に必応じてドライバービット(6)を交換して使用する。
(ニ)ワックスの使用方法。
* サブシリンダー(8)内部のワックス(10)をワックス塗布用パッド(9)を使用して塗布する。
(ホ)使用状況に応じた携行の方法
* メインシリンダー(1)、ガイドフランジ(2)、研磨リング(3)、サブシリンダー(8)等必要に応じて着脱・分解・組み換えして携帯する。
【0006】
【発明の効果】
本発明により以下の効果が得られる。
(イ)研磨リング(3)の研磨面が輪形のため、どのような曲面のエッジに対しても、研磨面とエッジを常に密着させて研磨することができる。
(ロ)ガイドフランジ(2)が、メインシリンダー(1)外周上を、任意にスライド・固定する機能を持つため、研磨リングの有効研磨面(14)の幅を任意に調整することができ、エッジの研磨すべき部分のみ研磨し、不用意に雪上滑降用具(11)の滑降面を傷つけない。
(ハ)ガイドフランジ(2)が雪上滑降用具(11)の底面部及び側面部にそってスライドするため、研磨角度の保持が容易にでき、正確・簡便にエッジ研磨ができる。
(ニ)研磨リング(3)を回動させながら、次々に新しい研磨面で研磨することによって、常に最良の研磨効果を得ることができる。
(ホ)研磨リング(3)が交換可能なため、研磨面の劣化にもすぐ対応できる。
(ヘ)研磨面の細かさを変えて、2個同時に研磨リング(3)を装着すれば、一次研磨(荒研磨)・二次研磨(細研磨)が速やかにでき、研磨の精度を高め
ることができる。
(ト)ドライバービット(6)やワックス(10)等の用具を、コンパクトに装着することにより、雪上滑降用具(11)の総合的なメンテナンスができる。
(チ)シリンダー型で握りやすく、手のひらにすっぽり収まる形状のため、安定した力で操作できる。
(リ)使用状況に応じた用具の選択・組み合わせの上、ポケット等に常時携帯することができ、滑降中に雪上滑降用具(11)の破損、不具合が生じたときに迅速に対応できる。
(ヌ)携帯して滑降中、誤って転倒したり、他の滑降者や自然物もしくは人工物に衝突したりしても、本発明の形状には、突起物や鋭利な部分がなく、自身及び他者に危害を及ぼす恐れがなく安全である。
(ル)メインシリンダー(1)及びサブシリンダー(8)は、螺着による連結が可能であり、他に同様のシリンダーを複数連結させることにより、使用者の用途に応じて機能を随意加味することができる。
(ヲ)だれでも簡単に雪上滑降用具(11)のエッジ研磨・補修・調整が可能であり、緊急を要する競技参加者や、初心者の指導にあたる指導者等にとっては、本発明の効果を最大に発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の立体図である。
【図2】本発明の分解立体図である。
【図3】本発明の平面図である。
【図4】本発明の正面図である。
【図5】本発明の正面断面図である。
【図6】本発明のガイドフランジ(2)装着時の立体断面図である。
【図7】本発明のガイドフランジ(2)の立体断面図である。
【図8】本発明のドライバービット(6)装着時の立体断面図である。
【図9】本発明の雪上滑降用具底面部のエッジ面(12)研磨時のイメージ図である。
【図10】本発明の雪上滑降用具側面部のエッジ面(13)研磨時のイメージ図である。
【符号の説明】
1 メインシリンダー
2 ガイドフランジ
3 研磨リング
4 ドライバービットホルダー
5 ドライバービットホルダーステー
6 ドライバービット
7 メインシリンダー上蓋
8 サブシリンダー
9 ワックス塗布用パッド
10 ワックス
11 雪上滑降用具(スノーボード・スキー板)
12 雪上滑降用具底面部エッジ
13 雪上滑降用具側面部エッジ
14 研磨リングの有効研磨面

Claims (3)

  1. 雪上滑降用具(11)のエッジを研磨する多機能型携帯式簡易エッジシャープナーであって、
    メインシリンダー(1)の外周上に沿ってガイドフランジ(2)を設けるとともに、
    前記メインシリンダー(1)の外周上に、前記ガイドフランジ(2)に沿って研磨リング(3)を設け、
    前記研磨リング(3)における有効研磨面を輪形として、曲面のエッジと密着させて研磨可能にしたことを特徴とする多機能型携帯式簡易エッジシャープナー。
  2. 前記ガイドフランジ(2)を前記メインシリンダー(1)の外周上に沿ってスライドするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の多機能型携帯式簡易エッジシャープナー。
  3. 前記メインシリンダー(1)にサブシリンダー(8)を連結可能とし、
    前記サブシリンダー(8)の内部にワックス(10)を充填するとともに、ワックス塗布用パッド(9)を装着したことを特徴とする請求項1又は2に記載の多機能型携帯式簡易エッジシャープナー。
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