JP4258084B2 - Flow sensor and manufacturing method thereof - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体の流量を測定するフローセンサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体基板を用い、この基板に形成された空洞部の一方の開口部に膜構成のヒータと測温体を設けて、ヒータおよび測温体に流れる流体の流量を測定するようにしたフローセンサが種々提案されている。
【0003】
図17は、従来のフローセンサの一例を示す斜視図である。図17に示すように、基板1の裏面側から空洞部6を設けてダイアフラムによる電気的絶縁膜である薄膜構造部2を形成している。薄膜構造部2における基板1の表面側には中央付近に発熱体としての蛇行状のヒータ3が形成され、このヒータ3の両側のうち、図中の白抜き矢印で示される流体の流れの上流側に測温体5が形成されている。また、測温体5の上流側の基板1上には、流体の温度を測定するための流体温度計4が形成されている。
【0004】
このようなフローセンサでは、流体温度計4から得られる流体温度よりも一定温度高い温度になるようにヒータ3を駆動する。そして、流体が流れることにより、図の白抜き矢印で示す順流においては、測温体5は熱を奪われて温度が下がり、白抜き矢印の逆方向である逆流では熱が運ばれて温度が上がるため、この測温体5と流体温度計4との温度差から流体の流量および流れ方向を検出するものである。なお、流体温度計4および測温体5を形成している金属配線の抵抗値変動から温度を測定(検出)している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した構造の1つの測温体5で検出するフローセンサにおいて、測温体5と流体温度計4との温度差は、流量によって図18に示すように変化する。この図18に示すように、低流量域では直線性がよいが、高流量域では順流時および逆流時とも直線性が悪化する。つまり、低流量域では、ある温度差に対して流量が1つに定まるが、高流量域では定まり難い。特に逆流時では温度差が低下し、正確な流量を検出できなくなる問題がある。
【0006】
これは、薄膜構造部2の熱容量が極めて小さいために、測温体5は順流の流量が増すと流体温度程度まで冷却されて流量に対して変化しなくなり、逆流の場合は流れによるヒータ3からの加熱よりも流れによる冷却が強まり、結果として温度差が得られなくなってしまうためである。
【0007】
このような高流量域での感度低下を防止する方法の1つとしては、特公平6−68451号公報などに開示された技術がある。この公報では、薄膜構造部をブリッジにより形成しているが、この薄膜構造部に熱容量が極めて大きい金属膜を形成し、高流量まで検出できるとしている。
【0008】
しかし、ブリッジ上に金属膜を少なくとも2層形成した積層構造とするため、製造工程が複雑になる。また、その構造体内に2層の金属膜を配置するため、応力分布による構造体の反り制御が困難であり、構造体の温度変化に対して各材料の熱膨張係数の差によって反りが変化し、熱ストレスが構造体に生じる。そのため、電源のオン、オフあるいは断続的な通電などによる冷熱サイクルを繰り返すことにより、構造体の破壊やヒータの断線などを引き起こす可能性がある。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みたもので、簡単な構造で高流量域まで測定できるフローセンサを提供することを目的とする。
【0010】
また、簡単な構造で高流量域まで測定でき、しかも熱ストレスに対して強いフローセンサを提供することを目的とする。
【0011】
さらに、そのようなフローセンサを複雑な工程を要することなく作製できる製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明においては、空洞部(6)を有する基板(1)の空洞部(6)上に薄膜構造部(2)を設け、この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と発熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)とを形成し、薄膜構造部(2)以外の基板(1)上に配設された流体温度計(4)と測温体(5)で検出した温度の比較により流体の流量を測定するようにしたフローセンサにおいて、発熱体(3)の温度分布を、流体が発熱体(3)上に流れていない状態で、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い部分の温度が測温体(5)から遠い部分よりも高くなるようにしていることを特徴としている。
【0013】
このように、発熱体(3)における測温体(5)から近い部分の温度を高くすることで、測温体(5)の温度を高めることができ、特に、測温体(5)側から発熱体(3)の方向に流体が流れる場合に、測温体(5)が流体温度程度まで冷却されて流量の検出が困難になる流量を高めることができる。従って、簡単な構造で高流量域まで測定できるフローセンサを提供することができる。
【0015】
熱体(3)としては、請求項に記載の発明のように、蛇行状の形状となるように形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い部分における発熱体(3)の間隔が、測温体(5)から遠い部分における発熱体(3)の間隔と比較して密であるものを用いることができる。
【0016】
また、この発熱体(3)の他の例としては、請求項に記載の発明のように、蛇行状の形状となるように形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い部分における発熱体(3)の線幅が、測温体(5)から遠い部分における発熱体(3)の線幅と比較して細いものを用いることができる。
【0017】
さらに、請求項に記載の発明のように、測温体(5)と薄膜構造部(2)における測温体(5)側の外周との距離を、発熱体(3)と薄膜構造部(2)における発熱体(3)側の外周との距離よりも大きくすることにより、発熱体(3)のうち測温体(5)から遠い部分の温度が下がるため、測温体(5)から近い部分の温度を高めることができる。
【0018】
また、請求項に記載の発明のように、発熱体(3)と薄膜構造部(2)における発熱体(3)側の外周との間に熱拡散膜(9)を形成することにより、発熱体(3)のうち測温体(5)から遠い部分における放熱が促され、請求項に記載の発明と同様の効果を発揮することができる。
【0019】
また、請求項に記載の発明のように、熱拡散膜(9)を発熱体(3)と同一材料にすると好適である。
【0030】
請求項に記載の発明では、請求項ないしのいずれか1つに記載の発明において、発熱体(3)を蛇行状の形状となるように形成し、発熱体(3)の折り返し部の幅が発熱体(3)のその他の部分の幅と比較して広いことを特徴としている
【0032】
請求項に記載の発明では、請求項5ないし7のいずれか1つに記載の発明において、発熱体(3)を蛇行状の形状となるように形成し、発熱体(3)の折り返し部の角が丸いことを特徴としている
【0037】
請求項に記載の発明では、発熱体(3)、測温体(5)および熱拡散膜(9)を同時に形成するようにしているから、複雑な工程を要することなく、請求項に記載のフローセンサを製造することができる。
【0038】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態に係る感熱式フローセンサの上面図を示す。本実施形態は、図1における白抜き矢印方向で示される、測温体5から発熱体としてのヒータ3の方向(以下、このような流体の流れを順流とする)に流体が流れる場合も、順流とは逆の方向、つまり、ヒータ3から測温体5の方向(以下、このような流体の流れを逆流とする)に流体が流れる場合も測定できるが、特に、順流の場合おいて、高流量域まで測定できるフローセンサを提供するものである。
【0040】
図1において、図17の従来例と異なるところは、蛇行状に配置されたヒータ3の間隔である。図1に示すように、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造部2の周辺部に位置するような方向に蛇行しており、測温体5に最も近いヒータ3の間隔をその他の部分の間隔よりも密にしている。また、ヒータ3の折り返し部の幅をその他の部分よりも太く(広く)しており、さらに、折り返し部の角を丸くしている。
【0041】
ヒータ3には同じ電流が流れているため、このようにヒータ3の間隔を密にした部分は面積当たりの放熱量が増大するため、ヒータ3の温度分布を、流体がヒータ3上に流れていないとき(以下、無風時とする)にヒータ3のうち測温体5から近い部分の温度が測温体5から遠い部分よりも高くなるようにできる。その結果、無風時に測温体5の温度も高めることができ、順流時において流量が増すと測温体5が流体温度程度まで冷却され、流量に対して変化しなくなるために流量が測定できなくなる限界の流量を引き上げることができる。従って、高流量域まで測定できるフローセンサを提供することができる。
【0042】
このとき、ヒータ3の折り返し部を太くしている。これは、ヒータ3における測温体5側の温度を高めることが必要であり、ヒータ3の折り返し部は太くても温度を高める効果は小さいため、電流集中による断線を防ぐために太くしたものである。また、この折り返し部の角を丸めることで、角部がある場合と比較して電流集中を防ぎ、ヒータ3の寿命を延ばすことできる。
【0043】
なお、従来のような均一なヒータ3を用いて、ヒータ3に流す電流を多くしヒータ3からの発熱量を増加させることで、高流量の場合の検出限界は高くなるが、消費電力が大きくなるというデメリットがある。それに対して、本実施形態では、同じ幅のヒータ3で作製した場合と比較して、消費電力を大きく増大させることなく測温体5の温度を高めることができる。
【0044】
次に、上記したフローセンサの製造方法について、図2に示す工程図を参照して説明する。図2(c)は図1におけるA−A断面に相当する。
[図2(a)の工程]
まず、基板としてのSi基板1を用い、その上に下部膜7を形成する。この下部膜7は、Si34膜とSiO2膜とを組み合わせた2層の絶縁膜となっており、圧縮応力膜と引っ張り応力膜の組み合わせによって下部膜7に生じる応力を緩和するようにしている。
【0045】
この後、ヒータ3、流体温度計4、測温体5およびこれらの電極取り出し部10を構成する膜として、Pt膜を真空蒸着機により200℃で2000Å堆積させる。そのとき、接着層として50ÅのTi層をPt膜と下部膜7の間に用いている。そして、エッチングにより、ヒータ3、流体温度計4、測温体5、およびこれらの電極取り出し部10が所定の形状となるようパターニングする。
[図2(b)の工程]
下部膜7と同様にSi34膜とSiO2膜とからなる2層膜の上部膜8を形成する。そして、上部膜8を部分的にエッチングし、上記電極取り出し部10を開口する。
[図2(c)の工程]
全面に5000ÅのAu蒸着をした後、エッチングを行い、上記電極取り出し部10を覆うようにエッチング保護膜11を形成する。これは、次行程で用いるSiエッチング溶液に対して電極取り出し部10を保護し、かつSi基板1から外部配線を取り出すためにAu線を用いる場合にそれとの密着性を高めるために用いられる。
【0046】
そして、空洞部6を形成させるようにSi基板1の裏面に堆積させたSi34膜を部分的にエッチングしSi基板1の表面を露出させる。その他の部分はTMAH液に耐性のあるSi34やSiO2膜およびAu膜により保護されている。続いて、TMAH溶液によって裏面からSi基板1の異方性エッチングを行い、空洞部6を形成させる。以上のようにして、図1に示すフローセンサを製造することができる。
【0047】
このフローセンサにおいては、従来の製造工程に対して新たな製造工程は必要とせず、ヒータ3の間隔を変えることでヒータ3に生じる温度分布を変化させているため、複雑な工程を要することなく高流量域まで流量を検出することができる。
【0048】
また、薄膜構造部2の構造体内で金属膜を1層にしているため、応力制御が容易となる。具体的には、ヒータ3を薄膜構造部2のほぼ膜中心に配置し、その上下に上部膜8および下部膜7を対称に配置することで、温度変化に対して反り変動が生じず、熱ストレスに対して強い構造とすることができる。
【0049】
なお、上記した製造方法において、ヒータ3、流体温度計4、測温体5およびこれらの電極取り出し部10を構成する膜としては、Pt膜以外に、ポリシリコン、NiCr、TaN、SiC、Wなどを用いることができる。また、下部膜7、上部膜8としては、ヒータ3等を保護できるものであれば、TiO2、Al23、Ta25、MgO膜などの単一膜あるいは多層膜を用いることができる。
【0050】
また、エッチング保護膜11は、露出した電極取り出し部10がSiエッチング溶液に対して耐性があればなくてもよく、また、Au以外の材料でもエッチング耐性があり、接続配線と接着できる材料であれば何でもよい。また、空洞部6を形成するためのエッチングはTMAH溶液による異方性エッチングに限らず、空洞部6が形成できれば何でもよい。
【0051】
以下、第1実施形態の変形例を示す。上記第1実施形態では、測温体5に最も近い部分のヒータ3の間隔を密にすることにより、ヒータ3の温度分布を、無風時にヒータ3のうち測温体5から近い部分の温度が測温体5から遠い部分よりも高くなるようにした。以下の各変形例では、異なる方法によりヒータ3に対して同様の温度分布を持たせ、同様の効果を発揮するものであるため、主にその異なる方法について述べる。
【0052】
初めに、第1実施形態の第1変形例について述べる。図3は、第1実施形態の第1変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例では、測温体5に最も近い部分のヒータ3の間隔を最も密に(狭く)し、測温体5から遠ざかるにつれて徐々に間隔を疎に(広く)するようにしている。
【0053】
これにより、測温体5に近いヒータ3の温度をさらに高めることができ、より高流量域まで流量を検出することができる。
【0054】
次に、第1実施形態の第2変形例について述べる。図4は、第1実施形態の第2変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例は、測温体5に最も近い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して狭く(細く)することにより、ヒータ3の測温体5に近い部分の温度を高めるようにしたものである。
【0055】
ヒータ3には同じ電流が流れているため、ヒータ3のうち線幅を狭くした測温体5に近い部分は抵抗値が他の部分より高くなり、ヒータ3からの発熱量が増大する。その結果、ヒータ3の測温体5に近い部分の温度を高めることができる。
【0056】
次に、第1実施形態の第3変形例について述べる。図5は、第1実施形態の第3変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例は、測温体5に最も近い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して最も狭く(細く)し、測温体5から遠ざかるにつれて徐々に広く(太く)したものである。これにより、ヒータ3のうちの測温体5に近い部分の温度を第2変形例よりもさらに高めることができる。
【0057】
次に、第1実施形態の第4変形例について述べる。図6は、第1実施形態の第4変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例のヒータ3は、図6に示すように、流体の流れ方向と並行に蛇行した、つまり、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造部2の周辺部と測温体5近傍とに位置するように蛇行したものである。
【0058】
そして、測温体5に近い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して狭く(細く)し、測温体5から遠ざかるにつれて徐々に広く(太く)することにより、ヒータ3の測温体5に近い部分の温度を高めるようにしたものである。
【0059】
次に、第1実施形態の第5および第6変形例について述べる。図7は、第1実施形態の第5変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図であり、図8は、第1実施形態の第6変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。第5および第6変形例は、ヒータ3のパターンは線間隔も線幅も一定のままである。
【0060】
そして、第5変形例では、図7に示すように、ヒータ3と薄膜構造部2におけるヒータ3側の外周との距離L1を、測温体5と薄膜構造部2における測温体5側の外周との距離L2よりも小さくしている。つまり、測温体5とは反対側のヒータ3の端部と薄膜構造部2の端部とをできるだけ近づけるようにしている。
【0061】
また、第6変形例では、図8に示すように、ヒータ3と薄膜構造部2におけるヒータ3側の外周との間、つまり、測温体5とは反対側のヒータ3の端部と薄膜構造部2の外周との間に熱拡散膜9を形成している。また、この熱拡散膜9はヒータ3と同一材料であるものを用い、上記図2(a)の工程で示したエッチングによる、ヒータ3、流体温度計4、測温体5、およびこれらの電極取り出し部10のパターニングと同時に形成することができる。
【0062】
第5および第6変形例では上記構成とすることにより、ヒータ3のうち測温体5から遠い部分の温度が下がる。これは、ヒータ3としては通常金属膜を用いており、薄膜構造部2を構成している絶縁物よりも熱伝導率が高く、また、熱拡散膜9も熱伝導率が高いため、薄膜構造部2を通しての放熱が多くなるためである。そして、ヒータ3の平均温度を制御しているため、ヒータ3の測温体5から遠い部分の温度が下がると、逆にヒータ3の測温体5に近い部分の温度が高くなる。
【0063】
第6変形例では、ヒータ3等を作成する工程において同時に熱拡散膜9を形成することにより、製造工程を新たに増やすことなく簡便な方法で高流量域まで検出することができるフローセンサの製造方法を提供することができる。
【0064】
なお、熱拡散膜9としては、製造工程を簡略化するためにはヒータ3と同一材料であるものを用いるとよいが、ヒータ3の測温体5とは反対側の部分の温度を下げるためには、薄膜構造部2を構成している絶縁物よりも熱伝導率が高いものを用いればよい。
【0065】
(第2実施形態)
図9に本発明の第2実施形態に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図を示す。本実施形態は、順流の場合も逆流の場合も測定できるが、特に、逆流の場合おいて、高流量域まで測定できるフローセンサを提供するものである。
【0066】
図9において、図17の従来例と異なるところは、蛇行状に配置されたヒータ3の間隔である。図9に示すように、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造部2の周辺部に位置するような方向に蛇行しており、測温体5から最も遠いヒータ3の間隔をその他の部分の間隔よりも密にしている。
【0067】
これにより、無風時は、ヒータ3の温度分布が、ヒータ3のうち測温体5から遠い部分の温度が測温体5から近い部分よりも高くなるため、測温体5の温度は低いが、逆流が生じた場合、測温体5から遠い側のヒータ3部分で温度が下がる。ヒータ3の平均温度を制御しているため、測温体5から遠い側のヒータ3部分での温度の低下を補うためにヒータ3電流が増大し、測温体5の近傍のヒータ3端部での放熱が多くなり測温体5の温度が高まる。
【0068】
従って、測温体5の冷却が強まる様な高流量の逆流が流れたときに測温体5の温度が高くなるようにでき、流体の流れによるヒータ3からの加熱よりも流れによる冷却のほうが強まるのを防ぎ、簡単な構造で高流量まで検出することができるフローセンサを提供することができる。
【0069】
なお、第1実施形態と同様に、ヒータ3の折り返し部の幅をその他の部分よりも太く(広く)し、さらに、折り返し部の角を丸くしてもよい。また、第2実施形態に記載のフローセンサの製造方法は、第1実施形態と同様である。また、特に記述していない構成は第1実施形態と同様である。
【0070】
以下、第2実施形態の変形例を示す。上記第2実施形態では、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の間隔を密にすることにより、ヒータ3の温度分布が、無風時にヒータ3のうち測温体5から遠い部分の温度が測温体5から近い部分よりも高くなるようにした。以下の各変形例では、異なる方法によりヒータ3に対して同様の温度分布を持たせ、同様の効果を発揮するものであるため、主にその異なる方法について述べる。
【0071】
初めに、第2実施形態の第1変形例について述べる。図10は、第2実施形態の第1変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例では、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の間隔を最も密に(狭く)し、測温体5に近づくにつれて徐々に間隔を疎に(広く)するようにしている。
【0072】
このように、ヒータ3間隔をヒータ3全領域にわたり変化させることで、逆流時に、測温体5に近いヒータ3の温度をさらに高めることができ、流量検出範囲をさらに広げることができる。
【0073】
次に、第2実施形態の第2変形例について述べる。図11は、第2実施形態の第2変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例は、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して狭く(細く)することにより、ヒータ3の測温体5に近い部分の温度を高めるようにしたものである。
【0074】
これにより、第1実施形態の第2変形例と同様の理由からヒータ3の温度分布を変化させることができ、ヒータ3の測温体5から遠い部分の温度を高めることができる。
【0075】
次に、第2実施形態の第3変形例について述べる。図12は、第2実施形態の第3変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例は、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して最も狭く(細く)し、測温体5に近づくにつれて徐々に広く(太く)したものである。
【0076】
このように、ヒータ3の線幅を全領域にわたり変化させることで、逆流時に、測温体5に近いヒータ3の温度を第2変形例よりも高めることができ、流量検出範囲をさらに広げることができる。
【0077】
(第3実施形態)
図13に本発明の第3実施形態に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図を示す。本実施形態は、流体の順流が生じた場合にも、逆流が生じた場合にも高流量域まで測定できるフローセンサを提供するものである。
【0078】
図13において、図17の従来例と異なるところは、蛇行状に配置されたヒータ3の間隔である。図13に示すように、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造部2の周辺部に位置するような方向に蛇行しており、ヒータ3のうち測温体5に最も近い部分と測温体5から最も遠い部分のヒータ3の間隔をヒータ3の中央部の間隔よりも密にしている。
【0079】
ところで、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、無風時にヒータ3の測温体5側の温度、即ち測温体5の温度を高めることができ、順流時において、流体の流量が増すと測温体5の温度が流体温度程度まで冷却されて流量に対して変化しなくなる限界の流量を引き上げることができる。また、同時に、第2実施形態と同様に、逆流が流れた場合、ヒータ3のうち測温体5から遠い部分で温度が下がるため、逆流の高流量域においてヒータ3電流が増大し、測温体5の近傍におけるヒータ3の端部での放熱が多くなり測温体5の温度が高めることができる。
【0080】
その結果、測温体5の冷却が強まる高流量の逆流が流れたときに測温体5の温度が高くなるようにでき、測温体5に対する流れによるヒータ3からの加熱よりも流れによる冷却が強まるのを防ぎ、逆流時でも高流量まで検出することができる。従って、順流の場合も逆流の場合も高流量域まで測定できるフローセンサを提供することができる。
【0081】
なお、第1実施形態と同様に、ヒータ3の折り返し部の幅をその他の部分よりも太く(広く)し、さらに、折り返し部の角を丸くしてもよい。また、第3実施形態に記載のフローセンサの製造方法は、第1実施形態と同様である。また、特に記述していない構成は第1実施形態と同様である。
【0082】
以下、第3実施形態の変形例を示す。上記第3実施形態では、測温体5から最も遠い部分と近い部分のヒータ3の間隔を密にすることにより、ヒータ3の温度分布を、無風時にヒータ3のうち測温体5から遠い部分と近い部分の温度が測温体5の中央部よりも高くなるようにした。以下の各変形例では、異なる方法によりヒータ3に対して同様の温度分布を持たせ、同様の効果を発揮するものであるため、主にその異なる方法について述べる。
【0083】
初めに、第3実施形態の第1変形例について述べる。図14は、第3実施形態の第1変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例では、測温体5に最も近い部分と測温体5から最も遠い部分のヒータ3の間隔を最も密に(狭く)し、ヒータ3の中央に近づくにつれ、徐々にヒータ3の間隔が疎に(広く)なるようにしている。
【0084】
本変形例によれば、ヒータ3の間隔をヒータ3の全領域にわたり変化させているため、測温体5から近い側と遠い側の温度をさらに高め、順流と逆流の両方において流量検出範囲をさらに広げることができる。
【0085】
次に、第3実施形態の第2変形例について述べる。図15は、第3実施形態の第2変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例は、測温体5に最も近い部分と最も遠い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して狭く(細く)している。これにより、第1実施形態の第2変形例と同様の理由からヒータ3における測温体5から近い側と遠い側との温度を高めることができる。
【0086】
次に、第3実施形態の第3変形例について述べる。図16は、第3実施形態の第3変形例に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形例は、測温体5から最も近い部分と最も遠い部分のヒータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して最も狭く(細く)し、ヒータ3の中央に近づくにつれて徐々に広く(太く)したものである。このように、ヒータ3の線幅をヒータ3の全領域にわたり変化させることにより、順流と逆流の両方において流量検出範囲をさらに広げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る感熱式フローセンサの上面図である。
【図2】第1実施形態に係る感熱式フローセンサの工程図である。
【図3】第1実施形態の第1変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図4】第1実施形態の第2変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図5】第1実施形態の第3変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図6】第1実施形態の第4変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図7】第1実施形態の第5変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図8】第1実施形態の第6変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図9】第2実施形態に係る薄膜構造部の上面図である。
【図10】第2実施形態の第1変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図11】第2実施形態の第2変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図12】第2実施形態の第3変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図13】第3実施形態に係る薄膜構造部の上面図である。
【図14】第3実施形態の第1変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図15】第3実施形態の第2変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図16】第3実施形態の第3変形例に係る薄膜構造部の上面図である。
【図17】従来のフローセンサの斜視図である。
【図18】従来のフローセンサにおいて、流体温度計と測温体の温度差と流量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1…基板、2…薄膜構造部、3…ヒータ、4…流体温度計、5…測温体、
6…空洞部、7…下部膜、8…上部膜、9…熱拡散膜、10…電極取り出し部、
11…エッチング保護膜。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flow sensor for measuring a flow rate of a fluid and a manufacturing method thereof.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a semiconductor substrate is used, and a heater and a temperature measuring element having a film structure are provided in one opening of a cavity formed in the substrate, and the flow rate of the fluid flowing through the heater and the temperature measuring element is measured. Various sensors have been proposed.
[0003]
FIG. 17 is a perspective view showing an example of a conventional flow sensor. As shown in FIG. 17, a hollow portion 6 is provided from the back side of the substrate 1 to form a thin film structure portion 2 that is an electrically insulating film made of a diaphragm. A meandering heater 3 as a heating element is formed near the center of the surface of the substrate 1 in the thin film structure 2, and upstream of the fluid flow indicated by the white arrow in the figure, on both sides of the heater 3. A temperature measuring element 5 is formed on the side. A fluid thermometer 4 for measuring the temperature of the fluid is formed on the substrate 1 on the upstream side of the temperature measuring body 5.
[0004]
In such a flow sensor, the heater 3 is driven so as to reach a temperature higher than the fluid temperature obtained from the fluid thermometer 4 by a certain temperature. As the fluid flows, in the forward flow indicated by the white arrow in the figure, the temperature measuring body 5 is deprived of heat and the temperature decreases, and in the reverse flow in the reverse direction of the white arrow, the heat is carried and the temperature is reduced. Therefore, the flow rate and the flow direction of the fluid are detected from the temperature difference between the temperature measuring body 5 and the fluid thermometer 4. In addition, the temperature is measured (detected) from the resistance value fluctuation of the metal wiring forming the fluid thermometer 4 and the temperature measuring body 5.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the flow sensor detected by one temperature measuring body 5 having the above-described structure, the temperature difference between the temperature measuring body 5 and the fluid thermometer 4 changes as shown in FIG. 18 depending on the flow rate. As shown in FIG. 18, the linearity is good in the low flow rate region, but the linearity deteriorates in the high flow rate region both in forward flow and in reverse flow. That is, in the low flow rate region, the flow rate is determined to be one for a certain temperature difference, but is difficult to determine in the high flow rate region. In particular, there is a problem that the temperature difference is lowered during reverse flow, and an accurate flow rate cannot be detected.
[0006]
This is because the heat capacity of the thin film structure portion 2 is extremely small, so that the temperature sensing element 5 is cooled to about the fluid temperature when the flow rate of the forward flow increases and does not change with respect to the flow rate. This is because the cooling by the flow is stronger than the heating, and as a result, the temperature difference cannot be obtained.
[0007]
One method for preventing such a decrease in sensitivity in a high flow rate region is a technique disclosed in Japanese Patent Publication No. 6-68451. In this publication, the thin film structure portion is formed by a bridge. However, a metal film having an extremely large heat capacity is formed in the thin film structure portion, and detection is possible up to a high flow rate.
[0008]
However, the manufacturing process is complicated because of the laminated structure in which at least two metal films are formed on the bridge. In addition, since two layers of metal films are arranged in the structure, it is difficult to control the warpage of the structure by the stress distribution, and the warpage changes due to the difference in the thermal expansion coefficient of each material with respect to the temperature change of the structure. Thermal stress occurs in the structure. Therefore, there is a possibility of causing destruction of the structure, disconnection of the heater, and the like by repeating the cooling / heating cycle by turning on / off the power supply or intermittent energization.
[0009]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object thereof is to provide a flow sensor capable of measuring up to a high flow rate range with a simple structure.
[0010]
It is another object of the present invention to provide a flow sensor that can measure up to a high flow rate range with a simple structure and is strong against heat stress.
[0011]
Furthermore, it aims at providing the manufacturing method which can produce such a flow sensor, without requiring a complicated process.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, in the invention described in claim 1,A thin film structure part (2) is provided on the cavity part (6) of the substrate (1) having the cavity part (6), and a heating element (3) and a heating element (3) having a film structure are provided on the thin film structure part (2). A temperature measuring body (5) disposed only on one side of the substrate, and a fluid thermometer (4) and a temperature measuring body (5) disposed on the substrate (1) other than the thin film structure (2). In a flow sensor that measures the flow rate of fluid by comparing the detected temperature,With the temperature distribution of the heating element (3) in a state where no fluid flows on the heating element (3), the temperature of the portion near the temperature measuring element (5) of the heating element (3) is the temperature measuring element (5). It is characterized in that it is higher than the part far from.
[0013]
Thus, the temperature of the temperature measuring body (5) can be increased by increasing the temperature of the heating element (3) close to the temperature measuring body (5), and in particular, the temperature measuring body (5) side. When the fluid flows in the direction from the heating element (3) to the heating element (3), the flow rate at which the temperature sensing element (5) is cooled to about the fluid temperature and the detection of the flow rate becomes difficult can be increased. Therefore, it is possible to provide a flow sensor that can measure up to a high flow rate range with a simple structure.
[0015]
  DepartureAs the thermal body (3), the claim2In the heating element (3), the interval between the heating elements (3) in the portion close to the temperature measuring element (5) is a temperature measuring element (5). It is possible to use a material that is denser than the space between the heating elements (3) in the part far from the material.
[0016]
  As another example of the heating element (3), the claims3The line width of the heating element (3) in the portion close to the temperature measuring element (5) in the heating element (3) is a temperature measuring element ( 5) A thing thinner than the line width of the heating element (3) in the part far from can be used.
[0017]
  And claims4As described in the invention, the distance between the temperature measuring body (5) and the outer periphery of the thin film structure portion (2) on the temperature measuring body (5) side is the heat generation in the heating element (3) and the thin film structure portion (2). By making it larger than the distance from the outer periphery on the body (3) side, the temperature of the portion of the heating element (3) far from the temperature measuring body (5) decreases, so the temperature of the portion near the temperature measuring body (5) Can be increased.
[0018]
  Claims5As described in the invention, the heat diffusion film (9) is formed between the heating element (3) and the outer periphery of the thin film structure (2) on the heating element (3) side, whereby the heating element (3) Heat dissipation in the part far from the temperature sensing element (5) is promoted,4The same effects as those of the invention described in 1) can be exhibited.
[0019]
  Claims6As in the invention described in (1), it is preferable that the heat diffusion film (9) is made of the same material as the heating element (3).
[0030]
  Claim7In the invention described in claim4Or6In the invention described in any one of the above, the heating element (3) is formed in a meandering shape, and the width of the folded portion of the heating element (3) is the width of the other part of the heating element (3). It is characterized by being wider than.
[0032]
  Claim8In the invention according to claim 5, in the invention according to any one of claims 5 to 7, the heating element (3) is formed in a meandering shape, and the corner of the folded portion of the heating element (3) is formed. Characterized by roundness.
[0037]
  Claim9Since the heating element (3), the temperature measuring element (5), and the thermal diffusion film (9) are formed at the same time in the invention described in (2), a complicated process is not required.6Can be manufactured.
[0038]
In addition, the code | symbol in the bracket | parenthesis of each said means shows the correspondence with the specific means as described in embodiment mentioned later.
[0039]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(First embodiment)
FIG. 1 shows a top view of a thermal flow sensor according to the first embodiment of the present invention. In the present embodiment, when the fluid flows in the direction of the heater 3 as the heating element (hereinafter referred to as such a flow of fluid) as indicated by the direction of the white arrow in FIG. It can also be measured when the fluid flows in the direction opposite to the forward flow, that is, in the direction from the heater 3 to the temperature measuring body 5 (hereinafter, the flow of such a fluid is referred to as a reverse flow). A flow sensor capable of measuring up to a high flow rate range is provided.
[0040]
In FIG. 1, the difference from the conventional example of FIG. 17 is the interval between the heaters 3 arranged in a meandering manner. As shown in FIG. 1, the folded portion of the heater 3 meanders in such a direction as to be positioned in the peripheral portion of the thin film structure portion 2, and the interval between the heaters 3 closest to the temperature measuring body 5 is greater than the interval between other portions. It is also dense. Moreover, the width | variety of the folding | turning part of the heater 3 is made thicker (wider) than the other part, and also the corner | angular part of the folding | turning part is rounded.
[0041]
Since the same current flows through the heater 3, the heat radiation amount per area increases in the portion where the distance between the heaters 3 is increased in this way. Therefore, the fluid flows over the heater 3 in the temperature distribution of the heater 3. When there is no wind (hereinafter referred to as “no wind”), the temperature of the portion close to the temperature measuring body 5 in the heater 3 can be made higher than the temperature far from the temperature measuring body 5. As a result, the temperature of the temperature sensing element 5 can also be increased when there is no wind, and if the flow rate increases during forward flow, the temperature sensing element 5 is cooled to about the fluid temperature and does not change with respect to the flow rate. The limit flow rate can be increased. Therefore, it is possible to provide a flow sensor that can measure up to a high flow rate range.
[0042]
At this time, the folded portion of the heater 3 is thickened. This is because it is necessary to increase the temperature of the heater 3 on the temperature measuring body 5 side, and even if the folded portion of the heater 3 is thick, the effect of increasing the temperature is small, so that it is thickened to prevent disconnection due to current concentration. . Further, by rounding the corners of the folded portion, current concentration can be prevented and the life of the heater 3 can be extended compared to the case where the corner portion is present.
[0043]
In addition, by using a uniform heater 3 as in the past and increasing the amount of current flowing through the heater 3 to increase the amount of heat generated from the heater 3, the detection limit at a high flow rate increases, but the power consumption increases. There is a demerit that On the other hand, in the present embodiment, the temperature of the temperature measuring element 5 can be increased without greatly increasing the power consumption as compared with the case where the heater 3 is manufactured with the same width.
[0044]
Next, the manufacturing method of the flow sensor described above will be described with reference to the process chart shown in FIG. FIG. 2C corresponds to the AA cross section in FIG.
[Step of FIG. 2A]
First, a Si substrate 1 is used as a substrate, and a lower film 7 is formed thereon. This lower film 7 is made of Si.ThreeNFourFilm and SiO2A two-layer insulating film is formed by combining the films, and the stress generated in the lower film 7 is relieved by the combination of the compressive stress film and the tensile stress film.
[0045]
Thereafter, as a film constituting the heater 3, the fluid thermometer 4, the temperature measuring body 5, and the electrode taking-out part 10, a Pt film is deposited at 2000 ° C. by a vacuum vapor deposition machine. At that time, a 50-thick Ti layer is used between the Pt film and the lower film 7 as an adhesive layer. Then, the heater 3, the fluid thermometer 4, the temperature measuring body 5, and these electrode extraction portions 10 are patterned by etching so as to have a predetermined shape.
[Step of FIG. 2B]
Si as in the lower film 7ThreeNFourFilm and SiO2A two-layer upper film 8 made of a film is formed. Then, the upper film 8 is partially etched to open the electrode extraction part 10.
[Step of FIG. 2C]
After depositing 5000 Å of Au on the entire surface, etching is performed, and an etching protective film 11 is formed so as to cover the electrode extraction portion 10. This is used to protect the electrode lead-out portion 10 against the Si etching solution used in the next step, and to increase the adhesion with the Au wire when the Au wire is used to take out the external wiring from the Si substrate 1.
[0046]
Then, Si deposited on the back surface of the Si substrate 1 so as to form the cavity 6.ThreeNFourThe film is partially etched to expose the surface of the Si substrate 1. Other parts are Si resistant to TMAH solutionThreeNFourAnd SiO2It is protected by a film and an Au film. Subsequently, the Si substrate 1 is anisotropically etched from the back surface with a TMAH solution to form the cavity 6. As described above, the flow sensor shown in FIG. 1 can be manufactured.
[0047]
In this flow sensor, a new manufacturing process is not required with respect to the conventional manufacturing process, and the temperature distribution generated in the heater 3 is changed by changing the interval between the heaters 3. Therefore, a complicated process is not required. The flow rate can be detected up to the high flow rate range.
[0048]
Further, since the metal film is formed in one layer in the structure of the thin film structure portion 2, stress control is facilitated. More specifically, the heater 3 is disposed substantially at the center of the thin film structure 2, and the upper film 8 and the lower film 7 are disposed symmetrically above and below the heater 3. The structure can be strong against stress.
[0049]
In the manufacturing method described above, the heater 3, the fluid thermometer 4, the temperature measuring body 5, and the electrodes constituting these electrode take-out portions 10 may be polysilicon, NiCr, TaN, SiC, W, etc. in addition to the Pt film. Can be used. In addition, as the lower film 7 and the upper film 8, as long as the heater 3 and the like can be protected, TiO 2 can be used.2, Al2OThree, Ta2OFiveA single film such as an MgO film or a multilayer film can be used.
[0050]
Further, the etching protection film 11 may not be required if the exposed electrode take-out portion 10 is resistant to the Si etching solution, and any material other than Au can be etched and can be bonded to the connection wiring. Anything is fine. Further, the etching for forming the cavity 6 is not limited to anisotropic etching with a TMAH solution, and any etching can be used as long as the cavity 6 can be formed.
[0051]
Hereinafter, modifications of the first embodiment will be described. In the said 1st Embodiment, by making the space | interval of the heater 3 of the part nearest to the temperature measuring body 5 close, the temperature distribution of the heater 3 is set to the temperature of the part near the temperature measuring body 5 among the heaters 3 at the time of no wind. It was made higher than the part far from the temperature sensing element 5. In the following modifications, the heater 3 is provided with the same temperature distribution by different methods and exhibits the same effect, and thus the different methods will be mainly described.
[0052]
First, a first modification of the first embodiment will be described. FIG. 3 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the first modification of the first embodiment. In the present modification, the interval between the heaters 3 closest to the temperature measuring body 5 is made the closest (narrow), and the interval is gradually narrowed (widened) as the distance from the temperature measuring body 5 increases.
[0053]
Thereby, the temperature of the heater 3 close to the temperature measuring body 5 can be further increased, and the flow rate can be detected to a higher flow rate range.
[0054]
Next, a second modification of the first embodiment will be described. FIG. 4 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the second modification of the first embodiment. In this modified example, the line width of the heater 3 closest to the temperature measuring body 5 is made narrower (thinner) than the line width of other portions, so that the temperature of the heater 3 near the temperature measuring body 5 is reduced. It is intended to increase.
[0055]
Since the same current flows through the heater 3, the portion of the heater 3 close to the temperature measuring body 5 with a narrow line width has a higher resistance value than the other portions, and the amount of heat generated from the heater 3 increases. As a result, the temperature of the portion of the heater 3 close to the temperature measuring body 5 can be increased.
[0056]
Next, a third modification of the first embodiment will be described. FIG. 5 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the third modification of the first embodiment. In this modification, the line width of the heater 3 closest to the temperature sensing element 5 is made narrower (thinner) than the line width of other parts, and gradually becomes wider (thicker) as the distance from the temperature measuring element 5 increases. It is a thing. Thereby, the temperature of the part close | similar to the temperature measuring body 5 among the heaters 3 can be further raised rather than a 2nd modification.
[0057]
Next, a fourth modification of the first embodiment will be described. FIG. 6 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the fourth modification of the first embodiment. As shown in FIG. 6, the heater 3 of this modification meanders in parallel with the fluid flow direction, that is, the folded portion of the heater 3 is located in the periphery of the thin film structure portion 2 and in the vicinity of the temperature measuring body 5. It meanders like that.
[0058]
Then, the heater 3 is made narrower (thinner) than the linewidth of the other portions near the temperature measuring body 5 and gradually widened (thicker) as the distance from the temperature measuring body 5 increases. 3, the temperature of the portion close to the temperature measuring body 5 is increased.
[0059]
Next, fifth and sixth modifications of the first embodiment will be described. FIG. 7 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the fifth modification of the first embodiment, and FIG. 8 shows the thermal flow sensor according to the sixth modification of the first embodiment. 4 is a top view of the thin film structure section 2. FIG. In the fifth and sixth modified examples, the pattern of the heater 3 remains constant in line spacing and line width.
[0060]
In the fifth modification, as shown in FIG. 7, the distance L1 between the heater 3 and the outer periphery of the thin film structure 2 on the heater 3 side is set to the temperature measuring body 5 and the temperature measuring body 5 side of the thin film structure 2. It is smaller than the distance L2 from the outer periphery. That is, the end of the heater 3 opposite to the temperature measuring body 5 and the end of the thin film structure 2 are made as close as possible.
[0061]
Further, in the sixth modified example, as shown in FIG. 8, the end of the heater 3 and the thin film between the heater 3 and the outer periphery of the thin film structure 2 on the heater 3 side, that is, on the side opposite to the temperature measuring body 5. A thermal diffusion film 9 is formed between the outer periphery of the structure portion 2. The heat diffusion film 9 is made of the same material as that of the heater 3, and the heater 3, the fluid thermometer 4, the temperature sensor 5, and their electrodes are formed by the etching shown in the process of FIG. It can be formed simultaneously with the patterning of the extraction portion 10.
[0062]
In the fifth and sixth modified examples, the temperature of a portion of the heater 3 far from the temperature measuring body 5 is lowered by adopting the above configuration. This is because a metal film is usually used as the heater 3 and has a higher thermal conductivity than the insulator constituting the thin film structure 2, and the thermal diffusion film 9 also has a higher thermal conductivity. This is because heat radiation through the portion 2 increases. And since the average temperature of the heater 3 is controlled, when the temperature of the part far from the temperature measuring body 5 of the heater 3 falls, the temperature of the part near the temperature measuring body 5 of the heater 3 becomes high conversely.
[0063]
In the sixth modified example, by forming the thermal diffusion film 9 at the same time in the process of creating the heater 3 and the like, the flow sensor can be manufactured in a simple manner without increasing the number of manufacturing processes. A method can be provided.
[0064]
The thermal diffusion film 9 may be made of the same material as the heater 3 in order to simplify the manufacturing process. However, in order to lower the temperature of the portion of the heater 3 opposite to the temperature measuring body 5. In this case, a material having a higher thermal conductivity than the insulator constituting the thin film structure 2 may be used.
[0065]
(Second Embodiment)
FIG. 9 shows a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the second embodiment of the present invention. The present embodiment provides a flow sensor that can measure both forward flow and reverse flow. In particular, the flow sensor can measure up to a high flow rate region in the case of reverse flow.
[0066]
9 differs from the conventional example of FIG. 17 in the interval between the heaters 3 arranged in a meandering manner. As shown in FIG. 9, the folded portion of the heater 3 meanders in such a direction as to be located in the peripheral portion of the thin film structure portion 2, and the distance between the heaters 3 farthest from the temperature measuring body 5 is greater than the distance between the other portions. It is also dense.
[0067]
Thus, when there is no wind, the temperature distribution of the heater 3 is such that the temperature of the portion of the heater 3 far from the temperature measuring body 5 is higher than the portion near the temperature measuring body 5, so the temperature of the temperature measuring body 5 is low. When a reverse flow occurs, the temperature of the heater 3 on the side far from the temperature sensing element 5 decreases. Since the average temperature of the heater 3 is controlled, the heater 3 current increases to compensate for the temperature drop in the heater 3 portion far from the temperature measuring body 5, and the end of the heater 3 near the temperature measuring body 5 is increased. The heat dissipation at the temperature increases and the temperature of the temperature measuring element 5 increases.
[0068]
Accordingly, the temperature of the temperature measuring element 5 can be increased when a high flow rate of reverse flow is generated so that the cooling of the temperature measuring element 5 becomes stronger, and the cooling by the flow is more than the heating from the heater 3 by the flow of the fluid. It is possible to provide a flow sensor that can prevent an increase in intensity and can detect a high flow rate with a simple structure.
[0069]
As in the first embodiment, the width of the folded portion of the heater 3 may be thicker (wider) than the other portions, and the corners of the folded portion may be rounded. The flow sensor manufacturing method described in the second embodiment is the same as that in the first embodiment. Further, configurations not particularly described are the same as those in the first embodiment.
[0070]
Hereinafter, modifications of the second embodiment will be described. In the said 2nd Embodiment, by making the space | interval of the heater 3 of the furthest part from the temperature measuring body 5 close, the temperature distribution of the heater 3 is the temperature of the part far from the temperature measuring body 5 among the heaters 3 at the time of no wind. It was made higher than the part near the temperature measuring element 5. In the following modifications, the heater 3 is provided with the same temperature distribution by different methods and exhibits the same effect, and thus the different methods will be mainly described.
[0071]
First, a first modification of the second embodiment will be described. FIG. 10 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the first modification of the second embodiment. In this modified example, the interval between the heaters 3 farthest from the temperature measuring body 5 is made the closest (narrow), and the interval is gradually narrowed (widened) as the temperature measuring body 5 is approached.
[0072]
In this way, by changing the heater 3 interval over the entire area of the heater 3, the temperature of the heater 3 close to the temperature sensing element 5 can be further increased during backflow, and the flow rate detection range can be further expanded.
[0073]
Next, a second modification of the second embodiment will be described. FIG. 11 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the second modification of the second embodiment. In this modified example, the line width of the heater 3 farthest from the temperature measuring body 5 is made narrower (thinner) than the line width of other parts, so that the temperature of the heater 3 near the temperature measuring body 5 is reduced. It is intended to increase.
[0074]
Thereby, the temperature distribution of the heater 3 can be changed for the same reason as in the second modification of the first embodiment, and the temperature of the portion of the heater 3 far from the temperature measuring body 5 can be increased.
[0075]
Next, a third modification of the second embodiment will be described. FIG. 12 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the third modification of the second embodiment. In this modification, the line width of the heater 3 farthest from the temperature sensing element 5 is made narrower (thinner) than the line width of other parts, and gradually becomes wider (thicker) as the temperature measuring element 5 is approached. It is a thing.
[0076]
In this way, by changing the line width of the heater 3 over the entire region, the temperature of the heater 3 close to the temperature sensing element 5 can be increased more than in the second modified example at the time of backflow, and the flow rate detection range is further expanded. Can do.
[0077]
(Third embodiment)
FIG. 13 shows a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the third embodiment of the present invention. The present embodiment provides a flow sensor capable of measuring up to a high flow rate range when a forward flow of a fluid occurs and when a reverse flow occurs.
[0078]
In FIG. 13, the difference from the conventional example of FIG. 17 is the interval between the heaters 3 arranged in a meandering manner. As shown in FIG. 13, the folded portion of the heater 3 meanders in such a direction as to be located in the periphery of the thin film structure portion 2, and the portion of the heater 3 closest to the temperature measuring body 5 and the temperature measuring body 5 The distance between the heaters 3 at the farthest part is made closer than the distance between the central parts of the heaters 3.
[0079]
By the way, according to the present embodiment, as in the first embodiment, the temperature on the temperature measuring body 5 side of the heater 3, that is, the temperature of the temperature measuring body 5 can be increased when there is no wind. When the temperature increases, the temperature of the temperature measuring element 5 is cooled to about the fluid temperature, and the limit flow rate that does not change with respect to the flow rate can be increased. At the same time, similarly to the second embodiment, when a reverse flow flows, the temperature of the heater 3 decreases at a portion far from the temperature measuring body 5, so that the current of the heater 3 increases in the high flow region of the reverse flow and the temperature measurement. Heat dissipation at the end of the heater 3 in the vicinity of the body 5 increases, and the temperature of the temperature measuring body 5 can be increased.
[0080]
As a result, the temperature of the temperature measuring element 5 can be increased when a high-flow backflow that increases the cooling of the temperature measuring element 5 flows. Can be detected and even a high flow rate can be detected even during reverse flow. Therefore, it is possible to provide a flow sensor capable of measuring up to a high flow rate range in both forward flow and reverse flow.
[0081]
As in the first embodiment, the width of the folded portion of the heater 3 may be thicker (wider) than the other portions, and the corners of the folded portion may be rounded. Moreover, the manufacturing method of the flow sensor described in the third embodiment is the same as that in the first embodiment. Further, configurations not particularly described are the same as those in the first embodiment.
[0082]
Hereinafter, modifications of the third embodiment will be described. In the said 3rd Embodiment, the space | interval of the heater 3 of the part nearest to the part farthest from the temperature measuring body 5 is made dense, and the temperature distribution of the heater 3 is the part far from the temperature measuring body 5 in the heater 3 when there is no wind. The temperature of the portion close to is higher than the central portion of the temperature sensing element 5. In the following modifications, the heater 3 is provided with the same temperature distribution by different methods and exhibits the same effect, and thus the different methods will be mainly described.
[0083]
First, a first modification of the third embodiment will be described. FIG. 14 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the first modification of the third embodiment. In this modified example, the distance between the heater 3 in the portion closest to the temperature measuring body 5 and the portion farthest from the temperature measuring body 5 is most closely (narrowed) and gradually approaches the center of the heater 3. To be sparse (wide).
[0084]
According to this modification, the interval between the heaters 3 is changed over the entire area of the heater 3, so the temperatures on the near side and the far side from the temperature sensing element 5 are further increased, and the flow rate detection range is increased in both forward and reverse flow. It can be further expanded.
[0085]
Next, a second modification of the third embodiment will be described. FIG. 15 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the second modification of the third embodiment. In the present modification, the line width of the heater 3 at the portion closest to the temperature measuring body 5 and the portion farthest from the temperature measuring body 5 is narrower (thinner) than the line width of other portions. Thereby, the temperature of the side close | similar to the temperature measuring body 5 in the heater 3 and the far side can be raised for the same reason as the 2nd modification of 1st Embodiment.
[0086]
Next, a third modification of the third embodiment will be described. FIG. 16 is a top view of the thin film structure portion 2 of the thermal flow sensor according to the third modification of the third embodiment. In this modification, the line width of the heater 3 closest to and farthest from the temperature sensing element 5 is made narrower (thinner) than the line width of other parts, and gradually as it approaches the center of the heater 3. Wide (thick). Thus, by changing the line width of the heater 3 over the entire region of the heater 3, the flow rate detection range can be further expanded in both the forward flow and the reverse flow.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a top view of a thermal flow sensor according to a first embodiment.
FIG. 2 is a process diagram of the thermal flow sensor according to the first embodiment.
FIG. 3 is a top view of a thin film structure according to a first modification of the first embodiment.
FIG. 4 is a top view of a thin film structure according to a second modification of the first embodiment.
FIG. 5 is a top view of a thin film structure according to a third modification of the first embodiment.
FIG. 6 is a top view of a thin film structure according to a fourth modification of the first embodiment.
FIG. 7 is a top view of a thin film structure according to a fifth modification of the first embodiment.
FIG. 8 is a top view of a thin film structure according to a sixth modification of the first embodiment.
FIG. 9 is a top view of a thin film structure according to a second embodiment.
FIG. 10 is a top view of a thin film structure according to a first modification of the second embodiment.
FIG. 11 is a top view of a thin film structure according to a second modification of the second embodiment.
FIG. 12 is a top view of a thin film structure according to a third modification of the second embodiment.
FIG. 13 is a top view of a thin film structure according to a third embodiment.
FIG. 14 is a top view of a thin film structure according to a first modification of the third embodiment.
FIG. 15 is a top view of a thin film structure according to a second modification of the third embodiment.
FIG. 16 is a top view of a thin film structure according to a third modification of the third embodiment.
FIG. 17 is a perspective view of a conventional flow sensor.
FIG. 18 is a characteristic diagram showing a relationship between a temperature difference between a fluid thermometer and a temperature measuring body and a flow rate in a conventional flow sensor.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Board | substrate, 2 ... Thin film structure part, 3 ... Heater, 4 ... Fluid thermometer, 5 ... Temperature sensor,
6 ... hollow part, 7 ... lower film, 8 ... upper film, 9 ... thermal diffusion film, 10 ... electrode extraction part,
11: Etching protective film.

Claims (9)

空洞部(6)を有する基板(1)の前記空洞部(6)上に薄膜構造部(2)が設けられており、この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と前記発熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)とを形成し、前記薄膜構造部(2)以外の前記基板(1)上に配設された流体温度計(4)と前記測温体(5)で検出した温度の比較により、流体の流量を測定するようにしたフローセンサにおいて、
前記発熱体(3)の温度分布を、前記流体が前記発熱体(3)上に流れていない状態で、前記発熱体(3)のうち前記測温体(5)から近い部分の温度が、前記測温体(5)から遠い部分よりも高くなるようにしたことを特徴とするフローセンサ。
A thin film structure portion (2) is provided on the cavity portion (6) of the substrate (1) having the cavity portion (6). The thin film structure portion (2) includes a heating element (3) having a film structure and the above-described structure. A thermometer (5) disposed only on one side of the heating element (3), and a fluid thermometer (4) disposed on the substrate (1) other than the thin film structure (2); In the flow sensor that measures the flow rate of the fluid by comparing the temperature detected by the temperature measuring element (5),
With the temperature distribution of the heating element (3) being in a state where the fluid does not flow on the heating element (3), the temperature of the heating element (3) near the temperature measuring element (5) is: A flow sensor characterized by being higher than a portion far from the temperature measuring body (5).
前記発熱体(3)が蛇行状の形状となるように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体(5)から近い部分における前記発熱体(3)の間隔が、前記測温体(5)から遠い部分における前記発熱体(3)の間隔と比較して密になっていることを特徴とする請求項に記載のフローセンサ。The heating element (3) is formed to have a serpentine shape, and the interval between the heating elements (3) in the portion of the heating element (3) close to the temperature measuring element (5) is the temperature measurement. 2. The flow sensor according to claim 1 , wherein the flow sensor is denser than a distance between the heating elements in a portion far from the body. 前記発熱体(3)が蛇行状の形状となるように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体(5)から近い部分における前記発熱体(3)の線幅が、前記測温体(5)から遠い部分における前記発熱体(3)の線幅と比較して細くなっていることを特徴とする請求項に記載のフローセンサ。The heating element (3) is formed in a meandering shape, and the line width of the heating element (3) in the portion of the heating element (3) close to the temperature measuring element (5) is measured. The flow sensor according to claim 1 , wherein the flow sensor is thinner than a line width of the heating element (3) in a portion far from the warm body (5). 前記測温体(5)と、前記薄膜構造部(2)における前記測温体(5)側の外周との距離が、前記発熱体(3)と、前記薄膜構造部(2)における前記発熱体(3)側の外周との距離よりも大きくなっていることを特徴とする請求項に記載のフローセンサ。The distance between the temperature measuring body (5) and the outer periphery of the thin film structure portion (2) on the temperature measuring body (5) side is the heating element (3) and the heat generation in the thin film structure portion (2). The flow sensor according to claim 1 , wherein the flow sensor is larger than a distance from the outer periphery on the body (3) side. 前記発熱体(3)と前記薄膜構造部(2)における前記発熱体(3)側の外周との間に熱拡散膜(9)が形成されていることを特徴とする請求項に記載のフローセンサ。According to claim 1, characterized in that the thermal diffusion layer (9) is formed between the outer periphery of the heating element (3) side of the heating element (3) and the thin film structure (2) Flow sensor. 前記熱拡散膜(9)が前記発熱体(3)と同一材料であることを特徴とする請求項に記載のフローセンサ。The flow sensor according to claim 5 , wherein the thermal diffusion film (9) is made of the same material as the heating element (3). 前記発熱体(3)が蛇行状の形状となるように形成され、前記発熱体(3)の折り返し部の幅が前記発熱体(3)のその他の部分の幅と比較して広くなっていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載のフローセンサ。The heating element (3) is formed in a meandering shape, and the width of the folded portion of the heating element (3) is wider than the width of the other part of the heating element (3). The flow sensor according to any one of claims 4 to 6 , wherein 前記発熱体(3)が蛇行状の形状となるように形成され、前記発熱体(3)の折り返し部の角が丸くなっていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載のフローセンサ。The heating element (3) is formed to have a serpentine shape, to any one of claims 4 to 6, characterized in that the corner of the folded portion of the heating element (3) is rounded The described flow sensor. 請求項に記載のフローセンサを製造する方法であって、前記発熱体(3)、前記測温体(5)および前記熱拡散膜(9)を同時に形成する工程を有することを特徴とするフローセンサの製造方法。A method for manufacturing a flow sensor according to claim 6 , comprising the step of simultaneously forming the heating element (3), the temperature measuring element (5) and the thermal diffusion film (9). A manufacturing method of a flow sensor.
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