JP4252325B2

JP4252325B2 - Telescopic casing for sand pile driving

Info

Publication number: JP4252325B2
Application number: JP2003030738A
Authority: JP
Inventors: 誠大塚; 登吉川; 洋路上野
Original assignee: Nippon Sharyo Ltd; Fudo Tetra Corp
Current assignee: Nippon Sharyo Ltd; Fudo Tetra Corp
Priority date: 2003-02-07
Filing date: 2003-02-07
Publication date: 2009-04-08
Anticipated expiration: 2023-02-07
Also published as: JP2004238978A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば人工島や湾岸道路、或いは海上空港といった港湾地域などで行う施工において、軟弱地盤の改良を行う砂杭打ち工法に使用される伸縮可能なケーシングに関し、特に伸長時と収縮時のロック装置に特徴を有する砂杭打設用伸縮ケーシングに関する。
【０００２】
【従来の技術】
人工が集中する都市部では、騒音や土地問題などから海を埋め立てて空港をつくったり、商業地域や居住空間の拡張が行われている。しかし、陸地の拡張を行う海面下の地盤は軟弱であることから、沈下を防止するために地盤の安定をはかる地盤改良の必要がある。そして軟弱地盤には、砂杭を打設する砂杭打ち工法（所謂サンドコンパクション工法）が行われる。これは、台船の船首部位に立設したリーダに沿ってケーシングパイプを海面下の軟弱地盤中に貫入させ、上部のホッパから砂をケーシングパイプ内に供給し、そのケーシングからはきだした砂を押し固めることによって砂杭をつくっていく。
【０００３】
しかし、砂杭打ち工法は、例えば海上の打設船から砂杭を施工する場合、砂杭の埋設施工深度が３０ｍ程度必要であるため、海底までの深さが１５ｍ程度であったとしてもケーシングの長さは５０ｍ弱となる。更にバイブロハンマなど掘削作業装置を含めた全長を考慮すれば、打設船のリーダ高さが最高で海面から約６０ｍにもなってしまう。施工地点が空港近くであって航空機の進路上に重なったりすると離発着に支障をきたし、工事施工の許可が得られない。従って、そのような場合には施工機の全高を下げる必要があり、これを解決する方法として従来から、特許第２５７５０３７号公報に記載されるような伸縮可能なケーシングが提案されている。
【０００４】
図１２は、遠浅海岸地勢に於ける広大な面積の海上空港を建設する場合であって、海面下の軟弱地盤に対する砂杭打ち工法を行う前記公報に記載された打設船全体を示した図である。打設船１００は、その船首部にリーダ１０１が立設され、その上部から下端に沿って設けられたガイド１０２に対し、海面下の軟弱地盤２００に対する砂杭打設用の伸縮ケーシング１０３がスライダー１０４を介して昇降自在に設けられている。伸縮ケーシング１０３は、船首部位に固設されたケーシングキーパー１０５に支持され、リーダ１０１上端のシーブ１０６を介して送られたウインチ１０７からのワイヤ１０８によって昇降自在に吊設されている。また、伸縮ケーシング１０３には、緩衝器１１１、振動機１１２、ホッパ１１３が直列的に設けられている。
【０００５】
伸縮ケーシング１０３は、図１３に示すようにホッパ１１３が上端に連結されたインナケーシング１２１と、インナケーシング１２１の下部に充分な長さ（伸縮の盛り換えサイクルのストローク以上の長さ）重複すると共に、所定部位以下は海面３００より下側にあって（特に、下側でなくても海面上でも良い）地盤２００に貫入されるアウタケーシング１２２とで構成されている。伸縮ケーシング１０３は、アウタケーシング１２２がインナケーシング１２１に対して相対的にスライド自在にされ、その一方で伸縮時に両者をロックするロック機構が設けられている。
【０００６】
ロック機構１３１（１３２）は、図１４に示すようにインナケーシング１２１の上下２箇所にストッパリング１３３が介装されて溶接により固定されている。ストッパリング１３３は、その外周面に上下方向に波打った滑らかなサインカーブ状の波形部１３４が多段的に形成されている。
【０００７】
一方、アウタケーシング１２２には、ストッパリング１３３に対して周方向に分割された複数のストッパ１３６，１３６…が径方向に進退可能に構成されており、各ストッパ１３６，１３６…の内面にはストッパリング１３３の波形部１３４に噛み合って密着する同形の波形部１３７が形成されている。各ストッパ１３６，１３６…は、周方向に分割された各ブラケット１３８，１３８…に保持され、径方向の進退が各々設けられた油圧シリンダ１３９，１３９…によって操作される。油圧シリンダ１３９は、それぞれ油圧ホース１４１を介して打設船１００上の図示しない油圧ポンプに接続されている。
【０００８】
こうしたロック機構は、油圧シリンダ１３９の収縮作動によって各ストッパ１３６，１３６…が外周方向に広げられ、ストッパリング１３３から離脱することで、波形部１３４と１３７の係合が解除されてストッパリング１３３とストッパ１３６の間に間隙ができ、インナケーシング１２１とアウタケーシング１２２とが相対的にスライド可能になる。この状態でウインチ１０７によりワイヤ１０８を介しインナケーシング１２１を上昇し、また下降させることができる。
【０００９】
【特許文献１】
特許第２５７５０３７号公報（第４−６頁、第１図、第５図、図８図）
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
こうした従来の伸縮ケーシング１０３では、振動機１１２の打撃力がインナケーシング１２１とアウタケーシング１２２との間で、ストッパリング１３３とストッパ１３６とを介して伝わる。振動機１１２の打撃力は、こうしたストッパリング１３３とストッパ１３６からなるロック機構部分に大きな衝撃荷重が作用し、適切なロック状態が維持できなくなるおそれがある。従来の伸縮ケーシングの場合を見た場合、滑らかなサインカーブ状の波形部１３４，１３７の噛み合いによるため、上下方向の衝撃荷重によって噛み合いのズレが心配されるからである。また、その噛み合いは油圧シリンダ１３９の圧力によって維持されることとなっているため、繰り返し作用する衝撃荷重によって油圧に抗してストッパ１３６が押し返されて噛み合いがずれることも心配されるからである。
【００１１】
この構造では、ロック中は常に油圧シリンダに油圧を外部から供給する必要があるため配管の取り回しが困難で、また打設中に配管の破損・漏れが生じると伸縮ケーシング１０３のロックが外れて大事故になるおそれがある。更に、各ロック機構１３１（１３２）を外周上に複数個を配置してもロック機構管に隙間ができ、管内エアーをシールすることは事実上不可能である。
【００１２】
よって本発明は、ロック部分が振動機によって作用する衝撃荷重に耐え得る砂杭打設用伸縮ケーシングを提供することを目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
砂杭打設用伸縮ケーシングには、ホッパや振動機と一体になってベースマシンや台船などに立設されたリーダに対して昇降可能に装着され、インナケーシングとアウタケーシングとを伸長状態と収縮状態とでロックするロック機構を備えたものであって、前記ロック機構は、同一円周上に複数形成されたロック穴が、アウタケーシングからインナケーシングに達する深さを有し、アウタケーシング側にのみ雌ネジが形成されたものであり、そのロック穴に差し込まれるロックピンは、円柱形状であってその一部分に前記雌ネジに螺合する雄ネジが形成されたものであり、そのロック穴とロックピン先端側のはめ合い部分にはテーパが形成されたものがある。
【００１４】
この砂杭打設用伸縮ケーシングによれば、インナケーシングからアウタケーシングにかかる衝撃力をロック穴に差し込まれたロックピンによって伝え、そのロックピンは、それ自身がねじ込まれて外れたり緩むようなことはなく、振動機によって作用する衝撃荷重に耐えることができる。また、ロックピンはロック穴とテーパのはめ合い部分にガタ無く気密な状態で差し込まれるため、ガタによる衝撃荷重がかかるようなことはない。
【００１５】
また、他の砂杭打設用伸縮ケーシングには、前記ロックピンが、その軸線と直交する方向に穿設された横孔に一対のストッパプレートが挿入され、ロック状態のときにそのストッパプレートがロックピンから突き出されて外側の固定部材に引っ掛けられることにより、当該ロックピンの抜け方向の移動を制限するようにしたものがある。
この砂杭打設用伸縮ケーシングによれば、ロックピンが万一衝撃力でねじが緩んで抜けそうになっても、ストッパプレートによって抜けを防止して、ロックピンをロック穴にガタ無く気密な状態で差し込んでおける。
【００１６】
本発明の砂杭打設用伸縮ケーシングは、ホッパや振動機と一体になってベースマシンや台船などに立設されたリーダに対して昇降可能に装着され、インナケーシングとアウタケーシングとを伸長状態と収縮状態とでロックするロック機構を備えたものであって、前記ロック機構は、同一円周上に複数形成されたロック穴が、アウタケーシングからインナケーシングに達する深さを有し、アウタケーシング側にのみ雌ネジが形成されたものであり、そのロック穴に差し込まれるロックピンは、円柱形状の一部分に前記雌ネジと螺合する雄ネジが形成され、先端側のはめ合い部分にはロック穴の形状に合わせたテーパが形成され、軸線と直交する方向に穿設された横孔には一対のストッパプレートが挿入され、軸芯にストッパボルトが螺設されたものであって、ロック時には、ストッパボルトの締め込みによって、当該ストッパボルトとテーパ面同士で当てられた前記ストッパプレートがロックピンの横孔に沿って押し出され、ロック解除時には、ストッパボルトが緩められた後にロックピン自身が抜かれる際、ストッパプレートは、ロックピンから突き出た部分のテーパ面が固定部側に形成されたテーパ面に対して押し付けられ、ロックピンの横孔に沿って内側に押し戻されるようにしたものであることを特徴とする。
【００１７】
更に、本発明の砂杭打設用伸縮ケーシングは、前記ロックピンが取付ブロックに対して螺設され、その取付ブロックが前記アウタケーシングに対して固定されるようにしたものであることが望ましい。
よって、本発明によれば、ロックピンなどロック機構を構成する部品を容易に交換することができる。
【００１８】
また、本発明の砂杭打設用伸縮ケーシングは、前記ロック機構は、ケーシング内及び前記ロックピンのネジ部への侵入を防止するため、取付ブロックとアウタケーシングとの間、およびロックピンと取付ブロックとの間にシール部材が設けられたものであることが望ましい。
これにより、外部からの土砂や水等の侵入および管内を通って排出される砂等の内側からの侵入が遮断でき、ネジ部などへの砂の噛み込みを防止してロックに不具合が生じるような事態を回避できる。
【００１９】
また、本発明の砂杭打設用伸縮ケーシングは、前記アウタケーシングは、軸方向中間部に前記ロック機構を備えた連結パイプが一体に形成され、前記インナケーシングが、その連結パイプを通って上方から前記アウタケーシング内に挿入されたものであり、前記連結パイプの上端部と前記インナケーシングの長手方向中間部には、収縮時において上下方向にはまり合うように凹部又は凸部がそれぞれ形成され、前記連結パイプの下端部とインナケーシングの下端部には、伸長時において上下方向にはまり合う凹部又は凸部がそれぞれ形成されたものであることが望ましい。
更に、本発明の砂杭打設用伸縮ケーシングは、前記インナケーシングには、伸長時に対応する前記ロック穴と収縮時に対応する前記ロック穴とが軸方向の異なる位置にそれぞれ形成され、そのロック穴と前記ロックピンとの位相合わせが、上下方向については前記凹部と凸部の軸方向の突き当たり位置であり、円周方向については、前記凹部と凸部に形成された上下方向にはまり合うキーとキー溝によって行われるようにしたものであることが望ましい。
【００２０】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る砂杭打設用伸縮ケーシングについて、その一実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。砂杭打ち工法は、前述した海上での台船上から施工する海底地盤の改良のみならず、河川や湖沼の水面下の軟弱地盤に対する地盤改良にも行われる。その際、施工地上空に橋梁や送電線が通っている場合があり、同様に施工機の全高を下げるため砂杭打設用伸縮ケーシングが必要になる。そこで本実施形態では、陸上で砂杭打ち工法を行う場合の施工機を例に挙げて説明することとする。図１は、その施工機を示した側面図である。
【００２１】
施工機１は、杭打機２をベースマシンとしたものであり、機体前方にバックステー３によって支持されたリーダ５が垂直に立設されている。リーダ５には、その上下に沿ってガイドパイプ６が設けられ、砂杭打設用伸縮ケーシング（以下、単に「伸縮ケーシング」と記す）１０を含む作業部が昇降可能に装着されている。図２は、この作業部を施工機１の正面側（図１において右側）から見た図である。
【００２２】
作業部は、砂杭を造成するための砂を伸縮ケーシング１０内に送り込むホッパ１１と、伸縮ケーシング１０に上下振動を与えるバイブロハンマ１２とが上下一体に固定され、ここに設けられたガイドギブ１４によってガイドパイプ６を摺動可能に挟み込み、リーダ５に沿った昇降が可能になっている。伸縮ケーシング１０は、その上端がホッパ１１の下に一体的に固定されてリーダ５に沿った昇降が可能になっており、またバイブロハンマ１２の振動を直接受けるように取り付けられている。杭打機２のウインチからはリーダ５上端のシーブ８を介してワイヤロープ７が前方に送り出され、伸縮ケーシング１０、ホッパ１１そしてバイブロハンマ１２が吊設されている。その際、砂杭造成時にバイブロハンマ１２から発生する振動によって過大な張力がワイヤロープ７にかからないようショックアブソーバ１３を介して吊設されている。
【００２３】
施工機１には、上方に位置するホッパ１１へ砂を運ぶための昇降バケット１５が用意されており、その昇降バケット１５は、リーダ５に沿って昇降可能に装着されている。砂杭用の砂は現場に山積みされ、そこからショベルカー等によって昇降バケット１５へと運ばれるようになっている。また、杭打機２は、本体後方に載置台９が突き出され、そこには前方にかかる荷重とのバランスをとるため、作業装置用の発電機やエアコンプレッサ等のユニットやウエイトなどが載せられている。
【００２４】
次に、伸縮ケーシング１０は、インナケーシング２０の外側にアウタケーシング４０が重ねられ、ホッパ１１に固定されたインナケーシング２０がアウタケーシング４０に対して上下動することによって伸縮するものであり、伸長時及び収縮時の２段階でインナケーシング２０とアウタケーシング４０とがロックできるようにロック機構が設けられている。図３は、伸縮ケーシング１０を示した外観図であり、図４はその断面図である。また、図５はロック機構部分を示したケーシングの断面図である。図３乃至図５は、いずれも伸縮ケーシング１０の収縮時の状態を示している。
【００２５】
伸縮ケーシング１０は、図３に示すようにインナケーシング２０の上端に固定フランジ３１を有し、それがボルトによってホッパ１１の下にネジ止めされる。インナケーシング２０は、その固定フランジ３１が設けられたパイプ２１の他に複数のパイプ２２〜２８が溶接固定され、一本のケーシングとして構成されている。これは、ロックを行うパイプ２３，２７は硬度の高い材質が使用され、シール部分となるパイプ２２，２４，２６，２８は別途機械加工等が必要になるからである。
【００２６】
パイプ２１に固定された下のパイプ２２は、その上端部に溶接固定された受フランジ３２が設けられている。受フランジ３２は、伸縮ケーシング１０の収縮時にアウタケーシング４０の上端に突き当てられるが、このインナケーシング２０とアウタケーシング４０には、位相合わせを行うためのキー及びキー溝が形成されている。詳細は後述する。パイプ２２は、上部内周面が下方に縮径するようにテーパ部によって内周が縮径され、比較的薄肉のパイプ２１から肉厚で内径を縮径させたパイプ２２以降に連続している。パイプ２１は、砂が送り込み易いように比較的内径が大きく形成され、その下のパイプ２２〜２８では、連続したほぼ同一内径とし、砂の残留防止ならびにインナケーシング２０の強度を確保するようにしている。
【００２７】
パイプ２２の下には、このインナケーシング２０とアウタケーシング４０とを収縮状態でロックするためのパイプ２３が設けられ、そのパイプ２３には同一円周上の４箇所にインナケーシングボス２３ａ，２３ａ…が形成されている。インナケーシングボス２３ａは、後述するロックピン５４の形状に合わせた丸穴であって、底面にかけて（パイプ２３の軸芯方向に）径を小さくしたテーパ面が形成されている。インナケーシング２０は、このパイプ２３の下にパイプ２４が、更にパイプ２４の下に長尺のパイプ２５が溶接固定されている。
【００２８】
インナケーシング２０は、パイプ２５の上下がほぼ同じように構成されており、下方にもロック機構を構成するパイプ２７を挟んでシール部分となるパイプ２６，２８が設けられている。パイプ２７は、伸縮ケーシング１０が伸長状態となる時のロック部分であり、上のインナケーシングボス２３ａ，２３ａ…と同じ形状のインナケーシングボス２７ａ，２７ａ…が、円周上の同じ位置に４箇所形成されている。更に、インナケーシング２０の下部には、伸縮ケーシング１０の収縮時に舞い上がった砂がアウタケーシング４０との間に入り込まないようにシール機構が構成されている。なお、このシール機構については、次に説明するアウタケーシング４０と合わせて説明することとする。
【００２９】
次に、アウタケーシング４０は（図４参照）、伸縮ケーシング１０の伸長時及び収縮時にインナケーシング２０との緊締を行うためのロック機構が上部に構成され、また伸縮ケーシング１０の収縮時にインナケーシング２０の下端部分でシールを行うためのシール機構が下部に構成され、その中間が長尺のパイプ４２によって接続されている。そこで先ず、アウタケーシング４０の上部を示す図５及び、そのロック機構を示す図５のＡ−Ａ断面を示す図６に基づいて説明する。
【００３０】
アウタケーシング４０の上部は、インナケーシング２０の外径より若干大きい内径のパイプ４１で形成され、そのパイプ４１の中間部分にロック機構５０が構成されている。ロック機構部分５０は、パイプ４１の厚肉部分に長方形のプレートがはめ込める凹部５１が形成され、更にその中央に円形の貫通孔５２が穿設されている。凹部５１及び貫通孔５２には、取付ブロック５３のプレート部分５３ａが凹部５１にはめ込まれて図示しないボルトで固定され、その円柱部分５３ｂが貫通孔５２内に差し込まれる。パイプ４１には、こうした取付ブロック５３，５３…が同一円周上の４箇所に取りつけられる。
【００３１】
図７は、一つのロック機構部分５０を示した断面図であり、（ａ）〜（ｃ）にかけてロックの手順を示している。取付ブロック５３には、円柱部分５３ｂを貫通してロックピン５４が差し込まれているが、これは取付ブロック５３を構成する円柱部分５３ｂの中心に穿設された貫通孔に雌ネジ５３ｇが形成され、そこに差し込まれたロックピン５４が雄ネジ５４ｇによって螺合している。ロックピン５４は、それ自身が回転することにより取付ブロック５３に対する差し込み量が調節でき、伸縮ケーシング１０における径方向の位置が調節できるようになっている。
【００３２】
円柱形のロックピン５４は、前述したインナケーシングボス２３ａ（インナケーシングボス２７ａについて同じ）に対して隙間無くはまり込むように先端部がテーパ状になっている。テーパにしたのは、バイブロハンマ１２による打撃力がロックピン５４を介してインナケーシング２０からアウタケーシング４０へと伝えられるため、ガタ無く気密な状態ではまり込むようにするためである。更に、このロック機構には、ねじ込み式のロックピン５４自身が施工時に受ける衝撃によって緩んでしまうことなくロックピン５４によるロックを確実にするため、ストッパプレート５５，５５が設けられている。すなわち、ロックピン５４の径方向断面を示した図８からも分かるように、ロックピン５４には横孔５４ａが穿設され、そこに２個のストッパプレート５５，５５が両側から挿入されている。
【００３３】
またロックピン５４には、図７に示すように、２個のストッパプレート５５，５５の間を通るストッパボルト５６が軸芯に螺設され、取付ブロック５３の円柱部分５３ｂにはカバー５７がネジ止めされている。こうしたストッパボルト５６及びカバー５７と、これらに対するストッパプレート５５，５５には、ロックピン５４の軸線方向にかかるストッパボルト５６の締め込み時の力やロックピン５４自身が抜け出されるときの力によってストッパプレート５５，５５を軸線と直交する横方向に離したり近づけたりするためのテーパが相対向して各々に形成されている。
【００３４】
このロック機構部分５０には、外部から土砂や水等が侵入しないようにシール処理が施されている（図６参照）。具体的には、取付ブロック５３とパイプ４１及びカバー５７との間にＯリング５９ａ，５９ｂが、またロックピン５４とストッパボルト５６との摺動部にもＯリング５９ｃがそれぞれ取り付けられ、ロックピン５４とカバー５７との摺動部にはパッキン５９ｍが取り付けられている。更に、伸縮ケーシング１０の外部からだけでなく、後述するシール機構の気密性が低下して内部からロックピン５４のネジ部に土砂等が侵入しないようにするため、そのロックピン５４と取付ブロック５３との摺動部にはパッキン５９ｎが取り付けられている。
【００３５】
図５に戻り、こうしたロック機構部分５０の上下にはシール機構部分６０Ａ，６０Ｂが構成されている。上下のシール機構は同じように構成され、パイプ４１の上下端にエアの注入によって拡張してシールするインフレタブルリング６１，６２が設けられ、その上下にはグランドパッキン６６，６６が設けられている。グランドパッキン６６，６６は、パイプ４１の上下端にそれぞれボルトで固定されたパッキン保持リング４５，４５の内側にはめ込まれ、締上げボルト６３，６３によってインナケーシング２０側に押し当てられる。
【００３６】
パイプ４１上端側のパッキン保持リング４５には、上から位置決めリング４６がボルトで固定され、そこにはインナケーシング２０の外周面に付着した砂などを掃き落とすブラシ６４が取り付けられている。一方、パイプ４１の下側にはエア供給孔６５（図１０参照）が形成されたエアポートリング４７が配置され、インナケーシング２０とアウタケーシング４０との間にできる空間に圧縮エアが供給できるようになっている。そして、長尺なパイプ４２がランジ４８に溶接固定され、エアポートリング４７を貫いて下からパッキン保持リング４５にボルトで固定されている。
【００３７】
またエアポートリング４７は、伸縮ケーシング１０の伸長時にインナケーシング２０の下端側において図１０に示すように突き当てられるが、このインナケーシング２０とアウタケーシング４０には、収縮時と同様に位相合わせを行うためのキー及びキー溝が形成されている。前述した収縮時のキー及びキー溝とともに詳細は後述する。
【００３８】
次に図９は、収縮時の伸縮ケーシング１０下部に設けられたシール機構部分７０を示した図である。先ず、アウタケーシング４０は、エアの注入によって拡張するインフレタブルリング７１がシール部材としてシール用連結リング７２に設けられ、このシール用連結リング７２がパイプ４３を介してパイプ４２に接続されている。長尺のパイプ４２とパイプ４３とは、ともに連結リング７４，７５が溶接固定され、その連結リング７４，７５同士がボルト締めされている。
【００３９】
また、このインフレタブルリング７１が設けられたシール用連結リング７２にも、アウタケーシング最下端の打ち付けパイプ４４に溶接固定されたシール用連結リング７３がボルト締めされている。一体になったリング７２，７３は、アウタケーシング４０を構成するパイプ４３，４４の内周面よりも内側に突き出しており、その突き出た内側面に形成された環状溝内に、先に述べたインフレタブルリング７１が配置されている。
【００４０】
インナケーシング２０側にはガイド８１が固定され、スライドロッド８２が上下方向に摺動可能に貫通している。スライドロッド８２は、抜け止め用の頭部を有し、下端には環状のシールゴム８３を保持したブロック８４が固定され、そのブロック８４を下方に付勢するスプリング８５がはめ込まれている。すなわち、ブロック８４に保持されたシールゴム８３は、インフレタブルリング７１に加えて設けられた第２のシール部材である。そのため、スプリング８５の付勢力によってアウタケーシング４０のシール用連結リング７２にシールゴム８３が押し当てられ、下方から舞い上がる砂をここでも遮断できるようになっている。
【００４１】
シールゴム８３の下には、インフレタブルリング７１がエア注入によって拡張した時に当接してシールするシール用の当てパイプ８７が固定されている。また、その当てパイプ８７には、シールゴム８３がフランジに対して気密に当接できるように、そのテーパ面に付着した砂等を掃き落とすためのブラシ８８が取りつけられている。なお、シールゴム８３とシール用連結リング７２との当接面がテーパになっているのは、スプリング８５の押し付けによって気密に当接し、またブラシ８８によって効果的に砂等が除去できるようにするためである。
【００４２】
次に、伸縮ケーシング１０が収縮時と伸長時とで位相合わせ等を行うキー及びキー溝部分について説明する。
先ず、伸縮ケーシング１０の収縮時には、図５に示すようにアウタケーシング４０上端の位置決めリング４６に、下降したインナケーシング２０上部の受フランジ３２がはまり込むように、それぞれに環状の凹部４６ａと凸部３２ａが形成されている。この凹部４６ａと凸部３２ａとのクリアランスは極めて狭く、このはまり込みによってアウタケーシング４０に対するインナケーシング２０の芯出しが行われるようになっている。
【００４３】
また、凹部４６ａにはキー溝４６ｋが形成され、凸部３２ａにはそこに入り込むようにしたキー３２ｋが形成されている。そこで、伸縮ケーシング１０を収縮状態で緊締するロックピン５４とインナケーシングボス２３ａとは、位置決めリング４６の上端に受フランジ３２が突き当てられたところでほぼ高さ方向の位相が合い、キー３２ｋがキー溝４６ｋにはまり込むことによって円周方向の位相が合うようになっている。なお、高さ方向の位相合わせは、砂の噛み込み等を考慮してクリアランスが設けられているため最終的には微調整が必要である（伸長時についても同じ）。
【００４４】
一方、伸縮ケーシング１０の伸長時には、図１０に示すように、アウタケーシング４０のエアポートリング４７に、上昇したインナケーシング２０のガイド８１がはまり込むように、それぞれに環状の凹部４７ａと凸部８１ａが形成されている。この凹部４７ａと凸部８１ａとのクリアランスも極めて狭く、このはまり込みによって伸長時のアウタケーシング４０に対するインナケーシング２０の芯出しが行われるようになっている。
【００４５】
また、凹部４７ａにはキー溝４７ｋが形成され、凸部８１ａにはそこに入り込むようにしたキー８１ｋが形成されている。そこで、伸縮ケーシング１０を伸長状態で緊締するロックピン５４とインナケーシングボス２７ａとは、ガイド８１の上端がエアポートリング４７に突き当てられたところでほぼ高さ方向の位相が合い、キー８１ｋがキー溝４７ｋにはまり込むことによって円周方向の位相が合うようになっている。
【００４６】
続いて、本実施形態のケーシング１における作用について説明する。図１１は、図１に示す施工機１と、このうちの伸縮ケーシング１０、ホッパ１１及びバイブロハンマ１２とを（ａ）〜（ｇ）に示した施工工程図であり、（ａ）工程以外は伸縮ケーシング１０等を昇降させる杭打機２を図面上省略している。
【００４７】
先ず図１に示す施工機１では、ウインチによるワイヤロープ７の送り出しによって、図１１（ａ）に示すように伸縮ケーシング１０の下端を地面Ｇに当ててケーシングゼロセットを行う。このとき伸縮ケーシング１０はインナケーシング２０とアウタケーシング４０とが収縮状態で緊締されている。そこで、この状態でバイブロハンマ１２の作動が開始して伸縮ケーシング１０に上下振動が与えられる。このとき伸縮ケーシング１０は、バイブロハンマ１２に対して固定されたインナケーシング２０の頂部が打撃され、その打撃力がアウタケーシング４０へと伝えられる。伸縮ケーシング１０は、こうして地盤に直接当てられたアウタケーシング４０から地盤内へと打ち込まれる。
【００４８】
伸縮ケーシング１０の貫入時、アウタケーシング４０から伸縮ケーシング１０内に土砂が入り込まないようにする必要がある。そこで、アウタケーシング４０内には下端から所定距離の所に侵入防止リング４９が形成され（図４参照）、予め開口部を塞ぐように侵入防止リング４９まで砂が詰められる。そして、貫入時には伸縮ケーシング１０内に送り込まれた圧縮エアによってエア圧がかけられ、開口部に詰められた砂が蓋となって、その蓋を押し上げて侵入しようとする土砂を押し返している。
【００４９】
収縮状態の伸縮ケーシング１０は、図１１（ｂ）に示すようにロック機構部分５０（図５参照）が地面Ｇの直ぐ上に位置する程度まで打ち込まれる。その後、ロック機構部分５０によるインナケーシング２０とアウタケーシング４０とのロックを解除し、フリーになったインナケーシング２０を杭打機２によるワイヤロープ７の巻上げによって上昇させる。そして、図１１（ｃ）に示すように伸長状態になったところでインナケーシング２０とアウタケーシング４０とが再びロックされる。伸長状態の伸縮ケーシング１０にはバイブロハンマ１２による打ち付けが再開される。
【００５０】
伸縮ケーシング１０は、伸長状態で図１１（ｄ）に示す深さまで打ち込まれ、砂杭は、こうした伸縮ケーシング１０を引き上げる時にできる縦穴内に送り込まれた砂によって造成される。すなわち砂杭の造成は、例えば図１１（ｄ）〜（ｅ）間の上昇する波線で示すように、伸縮ケーシング１０を少し上昇させた「引抜き」と、伸縮ケーシング１０を下降させながらバイブロハンマ１２による「打戻し」及び、伸縮ケーシング１０内に常に供給されている圧縮エアの押圧とによって、伸縮ケーシング１０（アウタケーシング４０）の下端開口部から排出された砂が締め固められて行われる。
【００５１】
砂杭用の砂は図１に示すようにバケット１５によって所定量ずつホッパ１２から伸縮ケーシング１０内を通って落とされ、その伸縮ケーシング１０による「引抜き」と「打戻し」とが繰り返えされて、排出された砂が段階的に締め固められることにより砂杭Ｓが造成されていく。こうして強固に締め固められてできる砂杭Ｓは、図１１（ｅ）に示すように押圧力によって縦穴が押し広げられ、伸縮ケーシング１０によって明けられた穴よりも広径のものになる。
【００５２】
伸縮ケーシング１０が上昇し、図１１（ｅ）に示すようにアウタケーシング４０のロック機構部分５０が地面Ｇから出たところで一旦砂杭Ｓの造成を止め、伸縮ケーシング１０のロックを解除し、図１１（ｆ）に示すようにインナケーシング２０を降ろして収縮させた後、再びロックが行われる。そしてまた、同じように伸縮ケーシング１０を上昇させながら砂杭Ｓの造成が再開される。すなわち、図１１（ｆ）〜（ｇ）間に上昇する波線で示すように伸縮ケーシング１０を少し上昇させた「引抜き」と、伸縮ケーシング１０を下降させながらバイブロハンマ１２による「打戻し」を行い同時に伸縮ケーシング１０内に常に供給されている圧縮エアの圧力とにより、伸縮ケーシング１０の下端開口部から排出された砂が締め固められて砂杭がつくられる。こうして水面下の軟弱地盤、或いは砂地盤や粘性土地盤などに所定の間隔をおいて複数の砂杭Ｓが造成され、径の大きいよく締まった砂杭Ｓにより地盤の安定が図られる。
【００５３】
次に、前述した砂杭Ｓの造成における伸縮ケーシング１０の取り扱いなどについて詳しく説明する。砂杭Ｓの造成の際、伸縮ケーシング１０は、図１１に示す（ｃ）工程と（ｆ）工程とで伸長作業と収縮作業とが行われ、ここでロック解除と再ロックとが行われる。そこで、伸縮ケーシング１０のロック及びロック解除について説明する。
【００５４】
伸縮ケーシング１０を収縮させた状態で緊締する場合、図５に示すように位置決めリング４６の凹部４６ａに受フランジ３２の凸部３２ａがはまり込むことによって、インナケーシング２０の軸芯がアウタケーシング４０の軸芯と重なる芯出しが行われる。そして、同一円周上にそれぞれ４箇所設けられているインナケーシングボス２３ａ，２３ａ…とロックピン５４，５４…の位相は、下降するインナケーシング２０の位置決めリング４６上端に受フランジ３２が突き当てられた後、微調整によって高さが合わせられ、キー３２ｋがキー溝４６ｋにはまり込んで円周方向の位置が合わせられる。
【００５５】
そしてロックを行うには、ロックピン５４がインナケーシングボス２３ａと位相が合ったところで、図７（ａ）に示すようにロックピン５４に専用のトルク伝達工具５８を使って回転が与えられる。回転力は人力または動力を用いて行う。ロックピン５４は、取付ブロック５３と螺合したネジ部によってインナケーシング２０側に螺進し、図７（ｂ）に示すように先端がインナケーシングボス２３ａ内に入り込んでいく。トルク伝達工具５８による締め付けによってロックピン５４は先端のテーパ面がインナケーシングボス２３ａのテーパ面に押し当てられ、ガタ無く気密な状態で差し込まれて挿入が完了する。
【００５６】
ロックピン５４が挿入される場合、このロックピン５４に螺設されたストッパボルト５６が抜け状態にあり、ストッパプレート５５，５５は外側がロックピン５４の外径以下に収まっている。そこで、ロックピン５４がインナケーシングボス２３ａへの挿入を完了した後、ストッパボルト５６がロックピン５４内にねじ込まれると、図７（ｃ）に示すようにその頭部とストッパプレート５５，５５とが内側のテーパ面同士で当たり、ストッパプレート５５，５５が外側に押し出される。ストッパプレート５５，５５は、ロックピン５４の抜け方向からカバー５７に外側のテーパ面同士が当てられてロックピン５４の抜けが防止される。
【００５７】
こうして４つのロックピン５４，５４…がインナケーシングボス２３ａ，２３ａ…に差し込まれ、インナケーシング２０とアウタケーシング４０とがロック状態となる。従って、伸縮ケーシング１０は、インナケーシング２０にバイブロハンマ１２によって与えられた打撃力は、このロック機構部分５０を介してアウタケーシング４０へと伝えられる。その際、ロックピン５４はストッパプレート５５，５５によって抜け方向の移動が制限されているため、打撃によってネジが緩むことはなく、ロックピン５４がインナケーシングボス２３ａから抜けることはない。
【００５８】
次に、インナケーシング２０とアウタケーシング４０とのロックを解除する場合には、図７に従って説明した先のロック動作の逆が行われる。すなわち、先ずストッパボルト５６を緩めて（図面上方に移動）ロックピン５４から図７（ｂ）に示すような抜け状態とする。これによってストッパプレート５５，５５は、外側に押し出されていたストッパボルト５６による制限を受けなくなる。そして、トルク伝達工具５８を使ってロックピン５４が外されていくと、押し出された状態のストッパプレート５５，５５は、相対的にカバー５７によって押さえ付けられ、当接したテーパ面同士によってロックピン５４の上昇とともに、そのロックピン５４の中に押し戻される。ロックピン５４の抜けを防止していたストッパプレート５５，５５は、こうしてロックピン５４を抜くのと同時にその中に再び収められ、ロックの解除が可能になる。
【００５９】
一方、図１１（ｃ）に示すように伸縮ケーシング１０を伸長状態でロックする場合には、インナケーシング２０が上昇すると、図５に示すようにエアポートリング４７の凹部４７ａにガイド８１の凸部８１ａがはまり込むことによって、インナケーシング２０の軸芯がアウタケーシング４０の軸芯と重なる芯出しが行われる。そして、インナケーシングボス２３ａ，２３ａ…とロックピン５４，５４…の位相は、エアポートリング４７にガイド８１が突き当てられた後、微調整によって高さが合わせられ、またキー８１ｋがキー溝４７ｋにはまり込んで円周方向の位置が合わせられる。そして、前述した図７に示す動作が繰り返えされてロックされる。
【００６０】
次に、図１１（ｆ）〜（ｇ）に示すように、収縮状態の伸縮ケーシング１０によって砂杭Ｓを造成していく場合、インナケーシング２０を通って圧縮エアにより送り込まれた砂は、舞い上がってアウタケーシング４０との隙間から入り、伸長時用のインナケーシングボス２７ａ（図４参照）に溜まるおそれがある。インナケーシングボス２７ａに砂が溜まってしまうとロックピン５４が入りきらず、伸長時のロックが適切に行えなくなる。これを防止するため図９に示すインフレタブルリング７１にエアが注入され、これが浮き輪のように膨らんで当てパイプ８７に押し当てられてシールが行われる。よって、インナケーシング２０下端から排出され舞い上がった砂はここで遮断され、またインフレタブルリング７１によるシールは気密性があり、エア漏れも防止してケーシング管内のエア圧低下も防いでいる。
【００６１】
更に、本実施形態では、万一このインフレタブルリング７１に亀裂が入るなどしてシール効果を発揮できない場合を想定し、第２のシールが行われる。すなわち、図１１（ｅ）〜（ｆ）に示すように伸縮ケーシング１０が収縮する場合、下降したインナケーシング２０の下端部分では、スプリング８５の付勢力によってシールゴム８３がシール用連結リング７２に押し当てられる。このシールゴム８３はシール用連結リング７２と円周上で気密に当接し、インフレタブルリング７１を通過して舞い上がった砂もここで遮断される。
【００６２】
ところで、インナケーシング２０内には圧縮エアが送りこまれているため、スプリング８５の付勢力のみではこのエア圧によってシールゴム８３が押し上げられてしまう。こうした下方からのエア圧に抗してスプリング８５の付勢力によってシールゴム８３がシール用連結リング７２に押し当てられるように、インナケーシング２０とアウタケーシング４０との間にも圧縮エアを供給し、シールゴム８３を挟んで上下の圧力が等しくなるようにしている。このエア圧を等しくする上からの圧縮エアは、図５に示すエアポートリング４７に形成されたエア供給孔６５から送り込まれる。
【００６３】
次に、伸縮ケーシング１０を図１１（ｄ）〜（ｅ）に示すように伸長状態で施工する場合、ケーシング管内のエアが外部に漏れるのを防止するのと、外部から土砂や水等がケーシング管内に侵入するのを防止する必要がある。そこで、このような場合には、図５に示すロックピン５４の設けられたロック機構部分５０の上下でインフレタブルリング６１，６２がエア注入によって拡張し、インナケーシング４０と円周上で押し当てられてシールが行われる。なお、収縮時もこのインフレタブルリング６１，６２を拡張することで、図９に示すシール機構部分７０との２重のシール効果が期待できる。
【００６４】
本実施形態では、伸縮ケーシング１０の収縮終了時及び伸長終了時に拡張してシールするインフレタブルリング６１，６２、収縮終了時のみ拡張してシールするインフレタブルリング７１を使用している。伸縮ケーシング１０の場合、伸び縮みの伸縮量が大きいため、常にシール部材がインナケーシング２０側に摺接していると、摩耗によって耐久性及びシール効果を低下させてしまうため、これを防止するためにインナケーシング２０が移動中は非接触とする必要があるからである。
【００６５】
また、砂杭造成時には図１１（ｄ）に示すようにインナケーシング２０がむき出しの状態で地盤内に貫入され、そこに付着する土砂や粘土などによってシール効果を低下させたり適切なロックを妨げる原因になる。従って、図１１（ｅ）〜（ｆ）に示すようにケーシングを収縮させる場合には、インナケーシング２０に対して相対的にアウタケーシング４０が上昇する際、グランドパッキン６２，６２及びアウタケーシング４０の上端にあるいはブラシ６４がインナケーシング２０の外周面を擦りながら移動して付着した土砂や粘土などを削り落とし、また掃き落とす。
【００６６】
更に、図１１（ｄ）に示す工程では、伸長状態の伸縮ケーシング１０内に砂が送られ、アウタケーシング４０のシール部分に付着してシール効果を妨げることになる。従って、図１１（ｅ）〜（ｆ）に示すように伸縮ケーシング１０を収縮させる場合には、インナケーシング２０がアウタケーシング４０に対して下降する際、インナケーシング２０の下端にあるブラシ８８が、アウタケーシング４０内面やアウタケーシング４０のフランジ７１のシールゴム８３が当接するテーパ面、更にインフレタブルリング７１のシール面を擦りながら移動して付着した砂などを掃き落とす。
【００６７】
以上、説明したように本実施形態の伸縮ケーシング１０は、インナケーシング２０とアウタケーシング４０とのロック機構をインナケーシングボス２３ａ（２７ａ）にロックピン５４を差し込み、その際ロックピン５４をネジ５３ｇ，５４ｇによってねじ込むようにしたため、ロックピン５４が緩んでガタを生じさせることはない。従って、振動機によって作用する衝撃荷重に耐えることができる。また、ロックピン５４はインナケーシングボス２３ａ（２７ａ）にテーパ面が押し込まれてガタ無く気密な状態で差し込まれるため、ガタによる衝撃荷重がかかるようなこともない。
【００６８】
また、ロックピン５４はストッパプレート５５によって抜け止めされているため、万一ロックピン５４が抜けそうになってもインナケーシングボス２３ａ（２７ａ）に対してガタ無く気密な状態で差し込まれた状態を確実に維持できる。
また、そのストッパプレート５５はテーパ面を介した押さえ付けによって、ロックピン５４の横孔５４ａを移動するようにしたため、その取り扱いが容易である。
そして、ロックピン５４は、アウタケーシング４０に対して取付ブロック５３を介して取りつけられるため、交換を容易に行うことができる。
【００６９】
ロックピン５４などから構成されるロック機構部分５０は、伸縮ケーシング１０の伸長時には地中や海中に入ることになるが、Ｏリング５９ａ，５９ｂ，５９ｃやパッキン５９ｍによって外部からの土砂や水等の侵入を遮断し、また伸縮ケーシング１０内を通って排出される砂等の内側からの侵入もパッキン５９ｎによって遮断でき、ネジ４３ｇ，５４ｇ部分などへ噛み込みを防止してロックに不具合が生じるような事態を回避できる。
【００７０】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では杭打機２のリーダ５に装着した場合を説明したが、従来例のように台船のリーダに装着して水面下の軟弱地盤を改良する施工に使用することもできる。
【００７１】
【発明の効果】
本発明は、ロック機構をインナケーシングの同一円周上に複数形成されたロック穴に、アウタケーシングに設けられたねじ込み式のロックピンが差し込まれるようにしたので、ロック部分が振動機によって作用する衝撃荷重に耐え得る砂杭打設用伸縮ケーシングを提供することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図１】砂杭打ち工法を行う施工機を示した側面図である。
【図２】施工機正面側から砂杭打設用伸縮ケーシングなどを示した図である。
【図３】砂杭打設用伸縮ケーシングを示した外観図である。
【図４】砂杭打設用伸縮ケーシングを示した断面図である。
【図５】砂杭打設用伸縮ケーシングのロック機構部分を示した断面図である。
【図６】図５のＡ−Ａ断面を示す図である。
【図７】ロック機構部分を示した断面図である。
【図８】ストッパプレートの挿入状態を示したロックピンの断面図である。
【図９】収縮時の伸縮ケーシング下部に設けられたシール機構部分を示した断面図である。
【図１０】伸長時の伸縮ケーシング下部に設けられたシール機構部分を示した断面図である。
【図１１】砂杭打ち工法を（ａ）〜（ｇ）に示した施工工程図である。
【図１２】海面下の軟弱地盤に対する砂杭打ち工法を行う打設船全体を示した図である。
【図１３】従来の砂杭打設用伸縮ケーシングを示した図である。
【図１４】従来の砂杭打設用伸縮ケーシングにおけるロック機構を示した図である。
【符号の説明】
１施工機
５リーダ
１０砂杭打設用伸縮ケーシング
１１ホッパ
１２バイブロハンマ
１３ショックアブソーバ
２０インナケーシング
２３ａ，２７ａインナケーシングボス
４０アウタケーシング
５０ロック機構構成部分
５３取付ブロック
５４ロックピン
５５ストッパプレート
５６ストッパボルト[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a stretchable casing used in a sand pile driving method for improving soft ground in construction performed in, for example, an artificial island, a harbor road, or a port area such as an offshore airport. The present invention relates to a telescopic casing for sand pile driving having a feature in a locking device.
[0002]
[Prior art]
  In urban areas where man-made activities are concentrated, airports have been reclaimed due to noise and land problems, and commercial areas and living spaces have been expanded. However, since the subsurface ground that expands the land is soft, it is necessary to improve the ground to stabilize the ground in order to prevent subsidence. A sand pile driving method (so-called sand compaction method) for placing a sand pile is performed on the soft ground. This was erected at the bow part of the trolleyleaderThe sand pipe is made by penetrating the casing pipe into the soft ground below the sea surface, supplying sand into the casing pipe from the upper hopper, and pressing and solidifying the sand from the casing.
[0003]
However, the sand pile driving method requires, for example, a sand pile burial depth of about 30 m when constructing a sand pile from an offshore vessel, so that even if the depth to the sea floor is about 15 m, the casing The length of is less than 50m. Furthermore, if the total length including excavation work equipment such as a vibratory hammer is taken into consideration, the leader height of the laid ship is the maximum, and is about 60 m from the sea level. If the construction site is near the airport and overlaps the aircraft route, it will interfere with takeoff and landing, and construction work permission will not be obtained. Therefore, in such a case, it is necessary to lower the overall height of the construction machine, and as a method for solving this, a retractable casing as described in Japanese Patent No. 2575037 has been proposed.
[0004]
  FIG. 12 is a diagram showing the entire construction vessel described in the above-mentioned gazette for constructing a sand pile driving method for soft ground under the sea surface when constructing a vast area of a marine airport in a shallow coastal terrain. It is. The naval ship 100 is at its bow.leader101 is erected, and an extendable casing 103 for placing a sand pile against soft ground 200 below the sea surface is provided via a slider 104 so as to be movable up and down with respect to a guide 102 provided from the upper part to the lower end. . The telescopic casing 103 is supported by a casing keeper 105 fixed to the bow part,leaderA wire 108 from a winch 107 sent through a sheave 106 at the upper end of 101 is hung up and down freely. The telescopic casing 103 is provided with a shock absorber 111, a vibrator 112, and a hopper 113 in series.
[0005]
As shown in FIG. 13, the telescopic casing 103 overlaps with an inner casing 121 having a hopper 113 connected to the upper end, and a lower portion of the inner casing 121 with a sufficient length (a length longer than the stroke of the telescopic reshuffling cycle). The portion below the predetermined portion is below the sea surface 300 (in particular, it may not be below the sea surface but may be on the sea surface) and the outer casing 122 that penetrates the ground 200. In the telescopic casing 103, the outer casing 122 is slidable relative to the inner casing 121, and on the other hand, a lock mechanism is provided for locking both when the telescopic casing 103 is expanded and contracted.
[0006]
As shown in FIG. 14, the lock mechanism 131 (132) is fixed by welding with stopper rings 133 interposed at two upper and lower portions of the inner casing 121. The stopper ring 133 is formed with multi-stage smooth sine-curved corrugated portions 134 that undulate in the vertical direction on the outer peripheral surface thereof.
[0007]
On the other hand, the outer casing 122 is configured such that a plurality of stoppers 136, 136... Divided in the circumferential direction with respect to the stopper ring 133 are configured to advance and retract in the radial direction, and the stoppers 136, 136. A corrugated portion 137 having the same shape is formed so as to mesh with the corrugated portion 134 of the ring 133. The stoppers 136, 136,... Are held by the brackets 138, 138,... Divided in the circumferential direction, and are operated by hydraulic cylinders 139, 139,. The hydraulic cylinders 139 are each connected to a hydraulic pump (not shown) on the placing boat 100 via a hydraulic hose 141.
[0008]
In such a locking mechanism, the stoppers 136, 136... Are expanded in the outer circumferential direction by the contraction operation of the hydraulic cylinder 139, and are disengaged from the stopper ring 133, thereby releasing the engagement between the corrugated portions 134 and 137. A gap is formed between the stoppers 136 so that the inner casing 121 and the outer casing 122 can slide relative to each other. In this state, the inner casing 121 can be raised and lowered by the winch 107 via the wire 108.
[0009]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2575037 (pages 4-6, FIG. 1, FIG. 5, FIG. 8)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In such a conventional telescopic casing 103, the striking force of the vibrator 112 is transmitted between the inner casing 121 and the outer casing 122 via the stopper ring 133 and the stopper 136. With respect to the striking force of the vibrator 112, a large impact load may act on the lock mechanism portion composed of the stopper ring 133 and the stopper 136, and an appropriate locked state may not be maintained. This is because when looking at the case of the conventional expansion and contraction casing, because of the meshing of the smooth sine-curved corrugated portions 134 and 137, there is a concern about misalignment due to the impact load in the vertical direction. Further, since the meshing is maintained by the pressure of the hydraulic cylinder 139, it is feared that the stopper 136 is pushed back against the hydraulic pressure due to the repeatedly applied impact load and the meshing is shifted. .
[0011]
In this structure, it is necessary to always supply hydraulic pressure to the hydraulic cylinder from the outside during locking, and therefore it is difficult to route the pipe. There is a risk of an accident. Further, even if a plurality of lock mechanisms 131 (132) are arranged on the outer periphery, a gap is formed in the lock mechanism tube, and it is practically impossible to seal the air in the tube.
[0012]
Therefore, an object of the present invention is to provide a sand pile driving telescopic casing in which a lock portion can withstand an impact load applied by a vibrator.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
  In the expansion casing for sand pile driving,A lock mechanism that is integrated with the hopper and vibrator so that it can be raised and lowered with respect to a reader standing on a base machine or a trolley, and locks the inner casing and outer casing in an extended state and a contracted state. The lock mechanism has a depth in which a plurality of lock holes formed on the same circumference reach the inner casing from the outer casing, and a female screw is formed only on the outer casing side. The lock pin to be inserted into the lock hole has a cylindrical shape and a part of which is formed with a male screw that is screwed into the female screw. Has a taperThere is something formed.
[0014]
  According to this sand piling telescopic casing,The impact force applied from the inner casing to the outer casing is transmitted by the lock pin inserted into the lock hole, and the lock pin does not come off and loosen itself, and withstands the impact load applied by the vibrator. be able to. Further, since the lock pin is inserted in a tight and airtight state at the fitting portion between the lock hole and the taper, there is no impact load due to the play.
[0015]
  Also,Other expansion piles for sand pile driving includeA pair of stopper plates are inserted into a horizontal hole formed in a direction perpendicular to the axis of the lock pin, and the stopper plate protrudes from the lock pin and is hooked on an outer fixing member when locked. To move the lock pin in the pulling direction.There is something that is restricted.
  According to this sand piling telescopic casing,Even if the lock pin is loosened due to impact force, the stopper plate prevents the screw from coming out, and the lock pin can be inserted into the lock hole in a tight and airtight state.
[0016]
  Of the present inventionThe expansion casing for sand pile driving isA lock mechanism that is integrated with the hopper and vibrator so that it can be raised and lowered with respect to a reader standing on a base machine or a trolley, and locks the inner casing and outer casing in an extended state and a contracted state. The lock mechanism has a depth in which a plurality of lock holes formed on the same circumference reach the inner casing from the outer casing, and a female screw is formed only on the outer casing side. There is a lock pin inserted into the lock hole, a male screw that is screwed with the female screw is formed in a part of the columnar shape, and a taper that matches the shape of the lock hole is formed in the fitting part on the tip side, A pair of stopper plates are inserted into the horizontal holes drilled in the direction perpendicular to the axis, and stopper bolts are screwed to the shaft core.By tightening the stopper boltAnd the stopper boltThe stopper plate applied between the tapered surfaces is pushed out along the lateral hole of the lock pin,When unlocking,When the lock pin itself is pulled out after the stopper bolt is loosened, the stopper plate has a tapered surface protruding from the lock pin.Fixed part sideIt is pressed against the tapered surface formed on the inner surface and is pushed back inward along the lateral hole of the lock pin.It is characterized by.
[0017]
Furthermore, it is preferable that the telescopic casing for sand pile driving according to the present invention is such that the lock pin is screwed to the mounting block and the mounting block is fixed to the outer casing.
Therefore, according to the present invention, components constituting the lock mechanism such as a lock pin can be easily replaced.
[0018]
  Moreover, in the telescopic casing for sand pile driving according to the present invention, the lock mechanism prevents the intrusion into the casing and the screw portion of the lock pin.Therefore, between the mounting block and the outer casing and between the lock pin and the mounting blockIt is desirable that a seal member is provided.
  As a result, intrusion of earth and sand, water, etc. from the outside and intrusion from the inside of sand etc. discharged through the inside of the pipe can be blocked, so that the sand is not caught in the screw part, etc. Can avoid the situation.
[0019]
  Moreover, the expansion casing for sand pile driving according to the present invention isThe outer casing is integrally formed with a connecting pipe having the locking mechanism in an axially intermediate portion, and the inner casing is inserted into the outer casing from above through the connecting pipe, A concave portion or a convex portion is formed at the upper end portion of the connecting pipe and the longitudinal middle portion of the inner casing so as to fit in the vertical direction when contracted, and the lower end portion of the connecting pipe and the lower end portion of the inner casing are respectively formed. , A recess or a protrusion that fits in the vertical direction during extension was formed.It is desirable to be a thing.
  Furthermore, the expandable casing for sand pile driving according to the present invention is:In the inner casing, the lock hole corresponding to the extension and the lock hole corresponding to the contraction are formed at different positions in the axial direction, and the phase alignment between the lock hole and the lock pin is performed in the vertical direction. It is a position where the concave portion and the convex portion abut each other in the axial direction, and the circumferential direction is performed by a key and a key groove formed in the concave portion and the convex portion and fitted in the vertical direction.It is desirable to be a thing.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment of the expandable casing for sand pile driving according to the present invention will be described below with reference to the drawings. The sand pile driving method is applied not only to the improvement of the seabed ground constructed from the above-mentioned trolley but also to the ground improvement for soft ground under the surface of rivers and lakes. At that time, there are cases where bridges and power transmission lines pass through the construction ground, and similarly, a telescopic casing for placing a sand pile is required to lower the overall height of the construction machine. Therefore, in this embodiment, the construction machine in the case of performing the sand pile driving method on land will be described as an example. FIG. 1 is a side view showing the construction machine.
[0021]
The construction machine 1 uses a pile driving machine 2 as a base machine, and a leader 5 supported by a backstay 3 is erected vertically in front of the machine body. A guide pipe 6 is provided along the upper and lower sides of the leader 5, and a working unit including a sand pile driving telescopic casing (hereinafter simply referred to as “expandable casing”) 10 is mounted to be movable up and down. FIG. 2 is a view of this working unit as viewed from the front side (right side in FIG. 1) of the construction machine 1.
[0022]
The working unit includes a hopper 11 that feeds sand for forming a sand pile into the telescopic casing 10 and a vibrator hammer 12 that vertically vibrates the telescopic casing 10. The working part is guided by a guide give 14 provided here. The pipe 6 is slidably sandwiched and can be moved up and down along the leader 5. The extensible casing 10 has its upper end integrally fixed below the hopper 11 so as to be able to move up and down along the leader 5 and is attached so as to directly receive the vibration of the vibrator hammer 12. From the winch of the pile driver 2, the wire rope 7 is fed forward through a sheave 8 at the upper end of the leader 5, and an expandable casing 10, a hopper 11 and a vibrator hammer 12 are suspended. At that time, the wire rope 7 is suspended via a shock absorber 13 so that excessive tension is not applied to the wire rope 7 due to vibration generated from the vibratory hammer 12 during sand pile formation.
[0023]
The construction machine 1 is provided with an elevating bucket 15 for carrying sand to the hopper 11 positioned above, and the elevating bucket 15 is mounted along the leader 5 so as to be movable up and down. Sand for sand piles is piled up on the site, and is transported from there to a lifting bucket 15 by a shovel car or the like. Further, the pile driving machine 2 has a mounting table 9 protruded on the rear side of the main body, and in order to balance the load applied to the front, a unit such as a generator for an operating device, a unit such as an air compressor, or a weight is mounted. ing.
[0024]
Next, the expandable casing 10 extends and contracts when the outer casing 40 is overlapped on the outer side of the inner casing 20, and the inner casing 20 fixed to the hopper 11 moves up and down with respect to the outer casing 40. In addition, a lock mechanism is provided so that the inner casing 20 and the outer casing 40 can be locked in two stages during contraction. 3 is an external view showing the telescopic casing 10, and FIG. 4 is a cross-sectional view thereof. FIG. 5 is a sectional view of the casing showing the lock mechanism portion. 3 to 5 all show a state when the expansion casing 10 is contracted.
[0025]
As shown in FIG. 3, the telescopic casing 10 has a fixing flange 31 at the upper end of the inner casing 20, which is screwed under the hopper 11 with bolts. The inner casing 20 is configured as a single casing by welding a plurality of pipes 22 to 28 in addition to the pipe 21 provided with the fixing flange 31. This is because the pipes 23 and 27 for locking are made of a material having high hardness, and the pipes 22, 24, 26 and 28 serving as seal portions need to be machined separately.
[0026]
The lower pipe 22 fixed to the pipe 21 is provided with a receiving flange 32 fixed to the upper end portion thereof by welding. The receiving flange 32 is abutted against the upper end of the outer casing 40 when the telescopic casing 10 is contracted. The inner casing 20 and the outer casing 40 are formed with a key and a key groove for performing phase alignment. Details will be described later. The pipe 22 is continuous from the pipe 22 after the pipe 22 whose inner diameter is reduced by the taper portion so that the upper inner peripheral surface is reduced in diameter downward, and the inner diameter is reduced from the relatively thin pipe 21. . The pipe 21 is formed to have a relatively large inner diameter so that sand can be fed easily, and the pipes 22 to 28 below the pipe 21 have a continuous and substantially the same inner diameter so as to prevent the sand from remaining and ensure the strength of the inner casing 20. Yes.
[0027]
A pipe 23 for locking the inner casing 20 and the outer casing 40 in a contracted state is provided under the pipe 22, and the inner casing bosses 23a, 23a,. Is formed. The inner casing boss 23a is a round hole that matches the shape of the lock pin 54 described later, and has a tapered surface with a diameter decreasing toward the bottom surface (in the axial direction of the pipe 23). In the inner casing 20, a pipe 24 is fixed under the pipe 23, and a long pipe 25 is fixed under the pipe 24 by welding.
[0028]
  Inner casing20 is configured so that the upper and lower sides of the pipe 25 are substantially the same, and pipes 26 and 28 serving as seal portions are provided below the pipe 27 constituting the lock mechanism. The pipe 27 is a lock portion when the telescopic casing 10 is in the extended state, and the inner casing bosses 27a, 27a,... Having the same shape as the inner casing bosses 23a, 23a,. Is formed. Further, a seal mechanism is configured at the lower part of the inner casing 20 so that sand that has risen when the expansion casing 10 contracts does not enter the outer casing 40. This sealing mechanism will be described next.Outer casing40 will be described together.
[0029]
  Next, the outer casing 40 (see FIG. 4) is provided with a locking mechanism for tightening the inner casing 20 when the expansion casing 10 is extended and contracted, and the inner casing 20 is contracted when the expansion casing 10 is contracted. A sealing mechanism for sealing at the lower end of the lower part is configured at the lower part, and the middle is formed by a long pipe 42It is connected. Therefore, first, description will be given based on FIG. 5 showing the upper portion of the outer casing 40 and FIG. 6 showing the AA cross section of FIG. 5 showing the locking mechanism.
[0030]
The upper part of the outer casing 40 is formed by a pipe 41 having an inner diameter slightly larger than the outer diameter of the inner casing 20, and a lock mechanism 50 is formed at an intermediate portion of the pipe 41. In the lock mechanism portion 50, a concave portion 51 into which a rectangular plate can be fitted is formed in the thick portion of the pipe 41, and a circular through hole 52 is formed in the center thereof. The plate portion 53 a of the mounting block 53 is fitted into the recess 51 and the through-hole 52 and fixed with a bolt (not shown), and the cylindrical portion 53 b is inserted into the through-hole 52. These mounting blocks 53, 53... Are attached to the pipe 41 at four locations on the same circumference.
[0031]
FIG. 7 is a cross-sectional view showing one lock mechanism portion 50, and shows a locking procedure from (a) to (c). A lock pin 54 is inserted into the mounting block 53 through the cylindrical portion 53 b, and a female screw 53 g is formed in a through-hole formed at the center of the cylindrical portion 53 b constituting the mounting block 53. The lock pin 54 inserted therein is screwed by a male screw 54g. The lock pin 54 itself can adjust the amount of insertion into the mounting block 53 by rotating, and the radial position of the telescopic casing 10 can be adjusted.
[0032]
The cylindrical lock pin 54 is tapered at the tip so that it fits into the inner casing boss 23a (same for the inner casing boss 27a) without any gap. The taper is used because the striking force of the vibro hammer 12 is transmitted from the inner casing 20 to the outer casing 40 via the lock pin 54, so that it is stuck in an airtight state without play. Furthermore, this locking mechanism is provided with stopper plates 55 and 55 in order to ensure the locking by the lock pin 54 without being loosened by the impact received by the screw-in type lock pin 54 during construction. That is, as can be seen from FIG. 8 showing the radial cross section of the lock pin 54, the lock pin 54 is formed with a lateral hole 54a, into which two stopper plates 55, 55 are inserted from both sides. .
[0033]
Further, as shown in FIG. 7, a stopper bolt 56 passing between the two stopper plates 55, 55 is screwed to the lock pin 54, and a cover 57 is screwed to the cylindrical portion 53 b of the mounting block 53. It has been stopped. The stopper bolt 56 and the cover 57, and the stopper plates 55 and 55 corresponding thereto, are provided with a stopper plate by a force when the stopper bolt 56 is tightened in the axial direction of the lock pin 54 or a force when the lock pin 54 is pulled out. Tapers for separating and approaching 55 and 55 in the lateral direction perpendicular to the axis are formed opposite to each other.
[0034]
The lock mechanism portion 50 is subjected to a sealing process so that dirt, water, and the like do not enter from the outside (see FIG. 6). Specifically, O-rings 59a and 59b are attached between the mounting block 53, the pipe 41 and the cover 57, and an O-ring 59c is also attached to the sliding portion between the lock pin 54 and the stopper bolt 56. A packing 59m is attached to a sliding portion between the cover 54 and the cover 57. Further, not only from the outside of the telescopic casing 10 but also from the inside of the sealing mechanism to be described later, the lock pin 54 and the mounting block 53 are prevented from entering the screw portion of the lock pin 54 from the inside. A packing 59n is attached to the sliding portion.
[0035]
Returning to FIG. 5, seal mechanism portions 60 </ b> A and 60 </ b> B are formed above and below the lock mechanism portion 50. The upper and lower sealing mechanisms are configured in the same manner, and inflatable rings 61 and 62 are provided at the upper and lower ends of the pipe 41 to be expanded and sealed by injecting air, and gland packings 66 and 66 are provided above and below the rings. . The gland packings 66 and 66 are fitted inside packing holding rings 45 and 45 fixed to the upper and lower ends of the pipe 41 with bolts, respectively, and pressed against the inner casing 20 side by the tightening bolts 63 and 63.
[0036]
A positioning ring 46 is fixed to the packing holding ring 45 on the upper end side of the pipe 41 with a bolt from above, and a brush 64 for sweeping away sand adhered to the outer peripheral surface of the inner casing 20 is attached thereto. On the other hand, an air port ring 47 in which an air supply hole 65 (see FIG. 10) is formed is arranged below the pipe 41 so that compressed air can be supplied to a space formed between the inner casing 20 and the outer casing 40. It has become. The long pipe 42 is welded and fixed to the lunge 48, penetrates through the air port ring 47, and is fixed to the packing holding ring 45 with bolts from below.
[0037]
Further, the air port ring 47 is abutted on the lower end side of the inner casing 20 as shown in FIG. 10 when the telescopic casing 10 is extended. The inner casing 20 and the outer casing 40 are phase-matched in the same manner as when contracted. For this purpose, a key and a keyway are formed. The details will be described later together with the key and the keyway at the time of contraction.
[0038]
Next, FIG. 9 is a view showing a seal mechanism portion 70 provided at the lower portion of the telescopic casing 10 at the time of contraction. First, in the outer casing 40, an inflatable ring 71 that expands by injecting air is provided as a seal member on a seal connection ring 72, and the seal connection ring 72 is connected to the pipe 42 via a pipe 43. Both the long pipe 42 and the pipe 43 are connected and fixed with connection rings 74 and 75, and the connection rings 74 and 75 are bolted together.
[0039]
Further, a sealing connection ring 73 that is welded and fixed to the driving pipe 44 at the lowermost end of the outer casing is also bolted to the sealing connection ring 72 provided with the inflatable ring 71. The integrated rings 72 and 73 protrude inward from the inner peripheral surfaces of the pipes 43 and 44 constituting the outer casing 40, and are described above in the annular groove formed on the protruded inner surface. An inflatable ring 71 is arranged.
[0040]
A guide 81 is fixed on the inner casing 20 side, and a slide rod 82 penetrates in a vertically slidable manner. The slide rod 82 has a head for preventing the slipping, a block 84 holding an annular seal rubber 83 is fixed to a lower end, and a spring 85 for biasing the block 84 downward is fitted. That is, the seal rubber 83 held by the block 84 is a second seal member provided in addition to the inflatable ring 71. Therefore, the sealing rubber 83 is pressed against the sealing connecting ring 72 of the outer casing 40 by the urging force of the spring 85, so that the sand rising from below can be blocked here.
[0041]
Under the seal rubber 83, a sealing pipe 87 for sealing that contacts and seals when the inflatable ring 71 is expanded by air injection is fixed. Further, a brush 88 for sweeping away sand and the like adhering to the tapered surface is attached to the contact pipe 87 so that the seal rubber 83 can come into airtight contact with the flange. The contact surface between the seal rubber 83 and the seal connecting ring 72 is tapered so that the spring 85 is pressed against the air tightly and sand or the like can be effectively removed by the brush 88. It is.
[0042]
Next, a key and a key groove portion that perform phase alignment and the like when the telescopic casing 10 is contracted and expanded will be described.
First, when the telescopic casing 10 is contracted, as shown in FIG. 5, the annular recess 46 a and the projecting portion are respectively provided so that the receiving flange 32 on the upper part of the inner casing 20 is fitted into the positioning ring 46 at the upper end of the outer casing 40. 32a is formed. The clearance between the concave portion 46a and the convex portion 32a is extremely narrow, and the inner casing 20 is centered with respect to the outer casing 40 by this engagement.
[0043]
In addition, a key groove 46k is formed in the concave portion 46a, and a key 32k is formed in the convex portion 32a so as to enter there. Therefore, the lock pin 54 and the inner casing boss 23a for tightening the telescopic casing 10 in the contracted state are substantially in phase with each other when the receiving flange 32 is abutted against the upper end of the positioning ring 46, and the key 32k is the key. The phase in the circumferential direction is matched by fitting into the groove 46k. In addition, since the phase alignment in the height direction is provided with a clearance in consideration of sand entrapment or the like, fine adjustment is finally required (the same applies to the extension).
[0044]
On the other hand, when the telescopic casing 10 is extended, as shown in FIG. 10, the annular concave portion 47a and the convex portion 81a are respectively provided so that the guide 81 of the raised inner casing 20 fits into the air port ring 47 of the outer casing 40. Is formed. The clearance between the concave portion 47a and the convex portion 81a is also extremely narrow, and the inner casing 20 is centered with respect to the outer casing 40 when extended by this engagement.
[0045]
In addition, a key groove 47k is formed in the concave portion 47a, and a key 81k is formed in the convex portion 81a so as to enter there. Therefore, the lock pin 54 and the inner casing boss 27a that tighten the telescopic casing 10 in the extended state are substantially in phase with each other when the upper end of the guide 81 is abutted against the air port ring 47, and the key 81k is in the key groove. By fitting in 47k, the circumferential phase is matched.
[0046]
Then, the effect | action in the casing 1 of this embodiment is demonstrated. FIG. 11 is a construction process diagram showing the construction machine 1 shown in FIG. 1 and the telescopic casing 10, the hopper 11 and the vibro hammer 12 among them (a) to (g). The pile driving machine 2 for raising and lowering the casing 10 and the like is omitted in the drawing.
[0047]
First, the construction machine 1 shown in FIG. 1 performs casing zero setting by feeding the wire rope 7 with a winch so that the lower end of the expandable casing 10 is brought into contact with the ground G as shown in FIG. At this time, the telescopic casing 10 is fastened with the inner casing 20 and the outer casing 40 in a contracted state. Therefore, in this state, the operation of the vibrator hammer 12 is started, and vertical vibration is applied to the telescopic casing 10. At this time, the telescopic casing 10 is hit at the top of the inner casing 20 fixed to the vibratory hammer 12, and the hitting force is transmitted to the outer casing 40. The telescopic casing 10 is driven into the ground from the outer casing 40 thus directly applied to the ground.
[0048]
It is necessary to prevent earth and sand from entering the expansion casing 10 from the outer casing 40 when the expansion casing 10 penetrates. Therefore, an intrusion prevention ring 49 is formed in the outer casing 40 at a predetermined distance from the lower end (see FIG. 4), and sand is filled up to the intrusion prevention ring 49 in advance so as to close the opening. And at the time of penetration, air pressure is applied by the compressed air sent into the expansion and contraction casing 10, and the sand packed in the opening serves as a lid, pushing up the lid and pushing back the earth and sand to enter.
[0049]
The contracted expansion casing 10 is driven to such an extent that the lock mechanism portion 50 (see FIG. 5) is located immediately above the ground G as shown in FIG. Then, the lock | rock of the inner casing 20 and the outer casing 40 by the lock mechanism part 50 is cancelled | released, and the inner casing 20 which became free is raised by winding of the wire rope 7 by the pile driver 2. FIG. And as shown in FIG.11 (c), when it will be in an expansion | extension state, the inner casing 20 and the outer casing 40 will be locked again. The expansion of the expansion casing 10 is resumed by the vibro hammer 12.
[0050]
The stretchable casing 10 is driven to a depth shown in FIG. 11 (d) in an extended state, and the sand pile is formed by sand fed into a vertical hole formed when the stretchable casing 10 is pulled up. That is, the sand pile is created by, for example, “pulling” in which the expansion casing 10 is slightly lifted and the vibrator hammer 12 while lowering the expansion casing 10 as shown by the rising wavy lines between FIGS. 11 (d) to 11 (e). The sand discharged from the lower end opening of the telescopic casing 10 (outer casing 40) is compacted by “returning” and pressing of the compressed air that is always supplied into the telescopic casing 10.
[0051]
As shown in FIG. 1, sand for sand piles is dropped from the hopper 12 through the expansion casing 10 by a predetermined amount by the bucket 15, and “drawing” and “returning” by the expansion casing 10 are repeated. Thus, the sand pile S is formed by compacting the discharged sand in stages. As shown in FIG. 11 (e), the sand pile S formed by being firmly compacted in this manner has a vertical hole that is widened by a pressing force, and has a larger diameter than the hole opened by the expansion casing 10.
[0052]
When the telescopic casing 10 is raised and the lock mechanism portion 50 of the outer casing 40 comes out of the ground G as shown in FIG. 11 (e), the formation of the sand pile S is temporarily stopped and the telescopic casing 10 is unlocked. After the inner casing 20 is lowered and contracted as shown in 11 (f), the lock is performed again. Similarly, the formation of the sand pile S is resumed while raising the telescopic casing 10. That is, as shown by the wavy line rising between FIGS. 11 (f) to 11 (g), “extraction” in which the telescopic casing 10 is slightly lifted and “return” by the vibro hammer 12 while simultaneously lowering the telescopic casing 10 are performed. The sand discharged from the lower end opening of the expansion casing 10 is compacted by the pressure of the compressed air that is constantly supplied into the expansion casing 10 to create a sand pile. In this way, a plurality of sand piles S are formed at predetermined intervals on soft ground below the surface of the water, sand ground, viscous ground, or the like, and the ground is stabilized by the sand piles S having a large diameter and tightened.
[0053]
Next, handling of the expansion / contraction casing 10 in creation of the sand pile S mentioned above is demonstrated in detail. When the sand pile S is formed, the expansion casing 10 is subjected to an extension operation and a contraction operation in steps (c) and (f) shown in FIG. 11, and unlocking and relocking are performed here. Accordingly, the locking and unlocking of the telescopic casing 10 will be described.
[0054]
When the elastic casing 10 is tightened in a contracted state, the convex portion 32a of the receiving flange 32 fits into the concave portion 46a of the positioning ring 46 as shown in FIG. Centering that overlaps the shaft center is performed. The phases of the inner casing bosses 23a, 23a... And the lock pins 54, 54... Provided at four locations on the same circumference are abutted against the upper end of the positioning ring 46 of the inner casing 20 that descends. After that, the height is adjusted by fine adjustment, and the key 32k fits into the key groove 46k and the circumferential position is adjusted.
[0055]
For locking, when the lock pin 54 is in phase with the inner casing boss 23a, rotation is applied to the lock pin 54 using a dedicated torque transmission tool 58 as shown in FIG. Rotational force is performed using human power or power. The lock pin 54 is screwed to the inner casing 20 side by a screw portion screwed with the mounting block 53, and the tip thereof enters the inner casing boss 23a as shown in FIG. 7B. By tightening with the torque transmission tool 58, the lock pin 54 has its tip tapered surface pressed against the taper surface of the inner casing boss 23a, and is inserted in an airtight state without play, completing the insertion.
[0056]
When the lock pin 54 is inserted, the stopper bolt 56 screwed on the lock pin 54 is in a detached state, and the outer sides of the stopper plates 55 and 55 are smaller than the outer diameter of the lock pin 54. Therefore, after the lock pin 54 completes the insertion into the inner casing boss 23a, when the stopper bolt 56 is screwed into the lock pin 54, as shown in FIG. Hit the inner tapered surfaces and the stopper plates 55, 55 are pushed outward. The stopper plates 55, 55 are prevented from coming out of the lock pin 54 by the outer tapered surfaces being applied to the cover 57 from the direction in which the lock pin 54 is pulled out.
[0057]
In this way, the four lock pins 54, 54... Are inserted into the inner casing bosses 23a, 23a, etc., and the inner casing 20 and the outer casing 40 are locked. Therefore, in the telescopic casing 10, the striking force given to the inner casing 20 by the vibro hammer 12 is transmitted to the outer casing 40 through the lock mechanism portion 50. At that time, since the lock pin 54 is restricted from moving in the removal direction by the stopper plates 55, 55, the screw is not loosened by impact, and the lock pin 54 does not come out of the inner casing boss 23a.
[0058]
Next, when releasing the lock | rock with the inner casing 20 and the outer casing 40, the reverse of the previous locking operation demonstrated according to FIG. 7 is performed. That is, first, the stopper bolt 56 is loosened (moved upward in the drawing) so that the lock pin 54 is pulled out as shown in FIG. As a result, the stopper plates 55 and 55 are not restricted by the stopper bolt 56 that has been pushed outward. When the lock pin 54 is removed using the torque transmission tool 58, the pushed stopper plates 55 and 55 are relatively pressed by the cover 57, and the lock pins are brought into contact with each other by the taper surfaces that come into contact with each other. As 54 rises, it is pushed back into its lock pin 54. The stopper plates 55 and 55 that have prevented the lock pin 54 from coming off are reinserted into the stopper plate 54 at the same time as the lock pin 54 is pulled out, and the lock can be released.
[0059]
On the other hand, when the telescopic casing 10 is locked in the extended state as shown in FIG. 11C, when the inner casing 20 is raised, the convex portion 81a of the guide 81 is formed in the concave portion 47a of the air port ring 47 as shown in FIG. By the engagement, the centering of the inner casing 20 so that the shaft core of the inner casing 20 overlaps the shaft core of the outer casing 40 is performed. The phases of the inner casing bosses 23a, 23a... And the lock pins 54, 54... Are adjusted by fine adjustment after the guide 81 is abutted against the air port ring 47, and the key 81k is aligned with the key groove 47k. It fits in and the position in the circumferential direction is adjusted. Then, the operation shown in FIG. 7 is repeated and locked.
[0060]
Next, as shown in FIGS. 11 (f) to 11 (g), when the sand pile S is formed by the contracted expansion / contraction casing 10, the sand sent by the compressed air through the inner casing 20 rises. Then, there is a risk of entering through the gap with the outer casing 40 and accumulating in the inner casing boss 27a (see FIG. 4) for extension. If sand accumulates in the inner casing boss 27a, the lock pin 54 cannot be fully inserted and cannot be properly locked when extended. In order to prevent this, air is injected into the inflatable ring 71 shown in FIG. 9, and the air is inflated like a floating ring and pressed against the abutting pipe 87 for sealing. Therefore, the sand discharged from the lower end of the inner casing 20 is blocked here, and the seal by the inflatable ring 71 is airtight, preventing air leakage and preventing the air pressure in the casing pipe from being lowered.
[0061]
Furthermore, in the present embodiment, the second sealing is performed assuming that the sealing effect cannot be exhibited due to a crack in the inflatable ring 71. That is, when the telescopic casing 10 contracts as shown in FIGS. 11 (e) to 11 (f), the seal rubber 83 is pressed against the seal connecting ring 72 by the urging force of the spring 85 at the lower end portion of the lowered inner casing 20. It is done. The seal rubber 83 abuts on the circumference of the seal connecting ring 72 on the circumference, and the sand that has risen after passing through the inflatable ring 71 is also blocked.
[0062]
Incidentally, since the compressed air is fed into the inner casing 20, the seal rubber 83 is pushed up by the air pressure only by the urging force of the spring 85. Compressed air is also supplied between the inner casing 20 and the outer casing 40 so that the sealing rubber 83 is pressed against the sealing connecting ring 72 by the urging force of the spring 85 against the air pressure from below, and the sealing rubber The upper and lower pressures are made equal across 83. The compressed air from above that equalizes the air pressure is sent from an air supply hole 65 formed in the air port ring 47 shown in FIG.
[0063]
Next, when the telescopic casing 10 is constructed in an extended state as shown in FIGS. 11D to 11E, the air in the casing pipe is prevented from leaking to the outside, and earth and sand, water, etc. from the outside are the casing. It is necessary to prevent intrusion into the pipe. Therefore, in such a case, the inflatable rings 61 and 62 are expanded by air injection above and below the lock mechanism portion 50 provided with the lock pin 54 shown in FIG. 5 and pressed against the inner casing 40 on the circumference. And sealing is performed. It should be noted that a double sealing effect with the seal mechanism portion 70 shown in FIG. 9 can be expected by expanding the inflatable rings 61 and 62 even during contraction.
[0064]
In the present embodiment, the inflatable rings 61 and 62 that are expanded and sealed at the end of contraction and expansion of the expandable casing 10 and the inflatable ring 71 that is expanded and sealed only at the end of contraction are used. In the case of the expansion / contraction casing 10, since the expansion / contraction amount is large, if the seal member is always in sliding contact with the inner casing 20 side, the durability and the sealing effect are deteriorated due to wear. This is because the inner casing 20 needs to be non-contact while moving.
[0065]
In addition, when sand piles are created, as shown in FIG. 11 (d), the inner casing 20 penetrates into the ground in an exposed state, and the cause of this is that the sealing effect is reduced or the proper lock is prevented due to dirt or clay adhering thereto. become. Accordingly, when the casing is contracted as shown in FIGS. 11 (e) to 11 (f), when the outer casing 40 is raised relative to the inner casing 20, the gland packings 62 and 62 and the outer casing 40 The brush 64 moves while rubbing the outer peripheral surface of the inner casing 20 by the upper end or scrapes and removes dirt, clay and the like.
[0066]
Further, in the process shown in FIG. 11D, sand is sent into the stretchable casing 10 in the stretched state and adheres to the seal portion of the outer casing 40, thereby hindering the sealing effect. Accordingly, when the telescopic casing 10 is contracted as shown in FIGS. 11E to 11F, when the inner casing 20 descends with respect to the outer casing 40, the brush 88 at the lower end of the inner casing 20 is The inner surface of the outer casing 40, the taper surface with which the seal rubber 83 of the flange 71 of the outer casing 40 abuts, and the seal surface of the inflatable ring 71 are moved while being rubbed to sweep away attached sand and the like.
[0067]
As described above, the telescopic casing 10 of the present embodiment has the lock mechanism of the inner casing 20 and the outer casing 40 inserted into the inner casing boss 23a (27a), and the lock pin 54 is screwed into the screws 53g. Since the screw 54g is used for screwing, the lock pin 54 does not loosen and cause play. Accordingly, it is possible to withstand the impact load applied by the vibrator. Further, since the taper surface of the lock pin 54 is pushed into the inner casing boss 23a (27a) and is inserted in an airtight state without any play, there is no impact load due to play.
[0068]
Further, since the lock pin 54 is prevented from coming off by the stopper plate 55, even if the lock pin 54 is about to come off, the lock pin 54 is inserted into the inner casing boss 23a (27a) in a tight and airtight state. Can be reliably maintained.
Further, since the stopper plate 55 is moved through the lateral hole 54a of the lock pin 54 by being pressed through the tapered surface, the handling thereof is easy.
Since the lock pin 54 is attached to the outer casing 40 via the mounting block 53, the lock pin 54 can be easily replaced.
[0069]
The lock mechanism portion 50 constituted by the lock pin 54 and the like enters the ground or the sea when the expansion casing 10 is extended, but the O-rings 59a, 59b, 59c and the packing 59m are used to remove dirt, water, etc. from the outside. The intrusion is blocked, and the intrusion from the inside of sand or the like discharged through the expandable casing 10 can be blocked by the packing 59n, preventing the biting into the screws 43g, 54g, etc. The situation can be avoided.
[0070]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention.
For example, in the above-described embodiment, the case where the pile driver 2 is attached to the leader 5 has been described. However, as in the conventional example, the pile driver can be attached to a leader of a trolley and used to improve the soft ground below the surface of the water. .
[0071]
【The invention's effect】
In the present invention, since the lock mechanism is configured such that a screw-type lock pin provided in the outer casing is inserted into a plurality of lock holes formed on the same circumference of the inner casing, the lock portion acts by a vibrator. It has become possible to provide a telescopic casing for placing sand piles that can withstand impact loads.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing a construction machine that performs a sand pile driving method.
FIG. 2 is a view showing a telescopic casing for sand pile driving from the front side of the construction machine.
FIG. 3 is an external view showing a telescopic casing for placing a sand pile.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a telescopic casing for placing a sand pile.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a lock mechanism portion of a telescopic casing for placing a sand pile.
6 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a lock mechanism portion.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a lock pin showing a state in which a stopper plate is inserted.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a seal mechanism portion provided at the lower part of the telescopic casing at the time of contraction.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing a seal mechanism portion provided at the lower part of the telescopic casing at the time of extension.
FIG. 11 is a construction process diagram showing the sand pile driving method in (a) to (g).
FIG. 12 is a diagram showing an entire placing ship that performs a sand pile driving method for soft ground under the sea surface.
FIG. 13 is a view showing a conventional expansion / contraction casing for placing a sand pile.
FIG. 14 is a view showing a lock mechanism in a conventional telescopic casing for sand pile driving.
[Explanation of symbols]
1 construction machine
5 leader
10 Expandable casing for sand pile driving
11 Hopper
12 Vibro hammer
13 Shock absorber
20 Inner casing
23a, 27a Inner casing boss
40 Outer casing
50 Locking mechanism components
53 Mounting block
54 Lock pin
55 Stopper plate
56 Stopper bolt

Claims

A lock mechanism that is integrated with the hopper and vibrator so that it can be raised and lowered with respect to a reader standing on a base machine or a trolley, and locks the inner casing and outer casing in an extended state and a contracted state. In the expansion and contraction casing for sand pile driving,
The locking mechanism is
A plurality of lock holes formed on the same circumference has a depth reaching the inner casing from the outer casing, and a female screw is formed only on the outer casing side,
The lock pin to be inserted into the lock hole is formed with a male screw threadedly engaged with the female screw at a part of the columnar shape, and a tapered portion corresponding to the shape of the lock hole is formed at the fitting portion on the tip side. A pair of stopper plates are inserted into the horizontal holes drilled in the orthogonal direction, and stopper bolts are screwed to the shaft core,
At the time of locking, by tightening the stopper bolt, the stopper plate applied between the stopper bolt and the tapered surfaces is pushed out along the lateral hole of the lock pin,
When releasing the lock, when the lock pin itself is pulled out after the stopper bolt is loosened, the stopper plate is pressed against the taper surface formed on the fixed portion side of the stopper plate, and the lock plate A telescopic casing for placing a sand pile, wherein the expansion casing is pushed back inward along the horizontal hole .

In the telescopic casing for sand pile driving according to claim 1 ,
The lock pin is screwed to the mounting block, and the mounting block is fixed to the outer casing.

In the telescopic casing for sand pile driving according to claim 2 ,
The lock mechanism is provided with a seal member between the mounting block and the outer casing, and between the lock pin and the mounting block, in order to prevent the lock pin from entering the threaded portion of the lock pin. A telescopic casing for sand pile driving.

In the telescopic casing for sand pile driving according to any one of claims 1 to 3 ,
The outer casing is integrally formed with a connecting pipe having the locking mechanism at an axially intermediate portion, and the inner casing is inserted into the outer casing from above through the connecting pipe,
A concave portion or a convex portion is formed on the upper end portion of the connection pipe and the intermediate portion in the longitudinal direction of the inner casing so as to fit in the vertical direction when contracted, respectively.
A telescopic casing for placing a sand pile, wherein the lower end portion of the connecting pipe and the lower end portion of the inner casing are respectively formed with recesses or projections that fit in the vertical direction when extended.

In the telescopic casing for sand pile driving according to claim 4 ,
In the inner casing, the lock hole corresponding to the extension and the lock hole corresponding to the contraction are formed at different positions in the axial direction, and the phase alignment between the lock hole and the lock pin is performed in the vertical direction. Abutting position in the axial direction of the concave portion and the convex portion, and the circumferential direction is performed by a key and a key groove formed in the concave portion and the convex portion and fitted in the vertical direction. Telescopic casing for casting sand piles.