JP4250382B2

JP4250382B2 - Effective use of iron-containing products

Info

Publication number: JP4250382B2
Application number: JP2002194745A
Authority: JP
Inventors: 正樹岩崎; 文治平田
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 2002-07-03
Filing date: 2002-07-03
Publication date: 2009-04-08
Anticipated expiration: 2022-07-03
Also published as: JP2004035951A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物と、熱硬化性を持つプラスチックの製鉄業における有効活用方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
製鉄所内においては、焼結機、溶鉱炉、溶銑予備処理、転炉などの精錬工程で鉄分が粉化または蒸発酸化して鉄分を含んだダストが大量に発生し、また、高温で鋳造された連続鋳造鋳片あるいは、熱間圧延時に高温に加熱された鋼片に鉄の酸化スケールが発生する。また、連続鋳造鋳片をバーナーなどで所定の長さに溶断するときに溶断屑とスケールが発生し、鋼片の表面疵を除去するためにホットスカーフィングを行う時にはスカーフィング屑なる溶断屑、酸化鉄が発生する。これら、ダスト、酸化スケール、溶断屑、スカーフィング屑などは、その多くは焼結での高価な造粒加工費を加えて加工する工程を経て溶鉱炉にリサイクルしているが、中には酸化鉄等の鉄分を含有するにもかかわらず、従来は品位が低いことを理由として利用価値の低い鉄分含有発生物として処分されるものもあった。また、溶銑予備処理、転炉で溶銑のもつ化学的な熱余裕（以下、熱裕度）の調整用として冷却材として使用する場合は、酸化鉄分の溶解および還元に還元熱が必要である事から、溶銑のもつ熱裕度の範囲に使用量が限られていた。しかも、ダストなどはせいぜい数μｍ程度の微粉であるため取扱いが不便な上、複雑な工程と多大な労力、経費をかけて処分せねばならず、従って、従来はむしろその処分に苦慮していたものであった。
【０００３】
一方、熱硬化性をもつプラスチックは、その特性から、ペットボトルなどの熱可塑性を持つプラスチックに比べて再利用が難しく、単純焼却や埋立て処理によって廃棄処分されることが多く有効活用できていない。例えば、廃家電の中に断熱材料として組み込まれているウレタン材は、廃家電の処理の際に、ウレタンの発泡用に使用したフロンガスが泡内部に残存しているため、地球温暖化ガスの排出抑制の観点から、リサイクル処理時にガス回収が必要とされている。フロンガス回収処理をする方法の一つとして、ウレタンを微粉砕してガスの逃げ道を作りその上でフロンガスの吸引回収を行うが、微粉砕後のウレタンは、粒径が小さい上嵩比重が0.1g/cm³程度と小さく嵩張るため処理の難しさもさることながら輸送・保管についても苦慮しているところであった。また、埋立て処分するにも同様に嵩比重が小さいことに起因して、その量が大量であるために処分場の確保が困難であった。
他方、一般廃棄物、産業廃棄物として回収されたプラスチックは、600 ℃〜800 ℃程度で焼却するとダイオキシンが発生して環境を著しく悪化させる。従って、この有効な処理技術の開発が必要であった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとするところは上記した従来の問題点を解決し、処分に高い費用をかけて苦慮していた鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物を、同じく処分に苦慮していた熱硬化性プラスチックと組み合わせて製鉄工程にリサイクルし、ともに有効活用する様にした合理的でコストの安い鉄分含有発生物の有効活用方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するためになされた本発明の鉄分含有発生物の有効活用方法は、鉄の酸化スケール及び／またはダストからなる鉄分含有発生物に熱硬化性を持つプラスチックをバインダーとして混合し、このプラスチックを加熱して前記鉄分含有発生物を造粒して質量％で熱硬化性プラスチック：３％〜３０％、混入する熱可塑性プラスチック：３％未満、残部が鉄分含有発生物からなるブリケットとし、このブリケットを溶銑予備処理炉または転炉中の溶銑上に投入してプラスチックの高温酸化反応に伴う燃焼熱と還元力を活用することで、鉄分含有発生物中の酸化鉄の還元反応を促進することによって鉄の歩留を向上させることを特徴とするものを基本構成とする。そして、このような発明において、ブリケットの比重を2.0 から6.0 としてこのブリケットを溶融スラグと溶銑との界面に滞留させることにより、有効に溶融滓化させる方法を請求項３の発明とする。なお、これらの発明におけるブリケットの製造方法としては、混錬機内において鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチックとを混合し、攪拌しながら加熱水蒸気によりプラスチックを加熱し、その後、圧縮成形機を用いて造粒する方法、混錬機内において鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチックとを混合し、攪拌しながら摩擦熱により加熱し、その後圧縮成形機を用いて造粒する方法、混錬機前に鉄分含有発生物を、150 ℃から350 ℃の後で混合する熱硬化性を持つプラスチックが発火しない温度まで事前加熱し、これと熱硬化性を持つプラスチックとを混合して、攪拌混合することによってプラスチックも加熱し、その後、圧縮成形機を用いて造粒する方法などを採用することができる。また、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物と、熱硬化性プラスチックを熱硬化する温度より10℃〜50℃以内の範囲で低めの温度に加熱し、その後の成形加工の際に発生する加工熱を使って熱硬化領域温度まで到達せしめ、硬化現象を利用して加工後の形状を維持させることができる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、主原料として、溶鉱炉、転炉、焼結炉などで発生するダスト、連続鋳造鋳片あるいは高温加熱鋼片の圧延時に発生するスケール、鋳片の溶断屑、ホットスカーフィングにより発生するスカーフィング屑等の鉄分含有発生物を用いる。そして、この鉄分含有発生物にバインダーとしての熱硬化性プラスチックを混合し、120 ℃〜250 ℃程度に加熱して前記プラスチックを熱硬化性の特性を発揮する温度にして活性化したうえ、圧縮して造粒してブリケットとする。このブリケット化する理由は、ダストや酸化スケール等の鉄分含有発生物をそのまま溶銑予備処理炉や転炉中の溶銑に添加しようとすると、鉄分含有発生物の粒径が小さく飛揚性が高いため、転炉や予備処理炉に設置した環境集塵用の集塵装置に吸引されて有効に溶鋼に作用しなかったり、容易にスラグ中に混ざり込ませることが出来ないからであり、従って、バインダーとしての機能をもった直径10mm以下程度の大きさに裁断したプラスチックを添加し、このプラスチックを使ってブリケットマシン（造粒機）等によりブリケットに造粒成形する。なお、加熱温度が120 ℃未満ではプラスチックは活性化し難く、一方、250 ℃超に加熱すると、熱硬化性樹脂の変質（分解、発煙など）が発生してバインダーとしての機能を果たさなくなることから、熱硬化性樹脂が有効に作用する120 ℃〜250 ℃とするのが望ましい。
【０００７】
本発明においては、バインダーとして熱硬化性を持つプラスチック（ウレタンなど）を用いることを特徴としている。プラスチックの中には、一般に熱可塑性を持つもの（ＰＥ、ＰＰ、ＰＥＴなど）があり、本発明の熱硬化性プラスチックと同様のバインダー機能を果たすが、これら熱可塑性を持ったプラスチックを使用した場合、製造したブリケットを保管したり、保管中に高温（150 ℃〜200 ℃）に晒される転炉や溶銑予備処理炉などの上部に設置された副原料投入装置に入れ置いて保管する際に、その環境温度によって再度熱可塑性をおこし、ブリケットが軟化して変形して潰れたり、数個のブリケット同士が溶着して定量切り出しができなくなったりして、本来、成形することによって作り出した機能が十分に維持できなくなる。これは、熱可塑性の性質が繰り返し起こるためである。
【０００８】
同じような鉄含有発生物とプラスチックの組み合わせ活用技術として、特開2001−294947に開示されている製鋼方法、および特開2001−294927およびに開示されているブリケットの製造方法およびブリケットは同様にプラスチックをバインダーとして用いて粉状の金属系原料を活用する方法が開示されている。この方法は、プラスチックをバインダーとして活用する場合、プラスチック原料を原料全体の３〜50％とし、そのうち比較的低温で溶融する低融点のものを３〜12mass％配合して、溶融させてバインダーとしての機能を活用するとしている。しかし、これらブリケットを活用する鉄の精練工程は、一般にブリケットを保管する原料ホッパーや投入装置などの保管場所・輸送運搬雰囲気が100 ℃から200 ℃の高温になる場合が多く、低融点のバインダーとして機能するプラスチックを用いると、前述の様に、ブリケットが軟化して変形して潰れたり、数個のブリケット同士が溶着して定量切り出しができなくなったりして使用の際に著しく不都合を起こすことが多い。
【０００９】
これに対し、プラスチックの中でも熱硬化する性質をもつプラスチックを使用すると、ある活性化温度以上で硬化し、その後、同じ温度に加熱しても軟化あるいは溶融する様な事が無いため、製鉄工程でのブリケットの使用に際し、成形後の状態を成形後から精錬で使用するまでの間ずっと維持できる特性がある。従って、バインダーとして使用するプラスチックは熱硬化性を有するものが好ましい。
【００１０】
熱硬化する特徴を有するプラスチックは、熱硬化性を持てば特に指定するものではなく、単独で使用しても、２種類以上を混合して使用しても差し支えない。ただし、バインダーとしての機能を果たす温度領域が大きく異なるプラスチックを混合すると、一方がバインダーとして機能しなくなり有効に活用できないので、極力、熱硬化する温度領域が近いプラスチックを組み合わせて使用することが望ましい。
【００１１】
プラスチックは原料としては、熱硬化性を持つものであれば特に制限がなく、製品プラスチックであっても廃プラスチックでもよく、必要に応じてこれらを粉状に加工したものを用いることが出来るが、コスト面および産業廃棄物・一般廃棄物の有効活用を図る観点から廃プラスチックを利用することが望ましい。また、廃棄物として回収されるプラスチック類を使用する場合は、上記の熱硬化性樹脂に対し、熱可塑性プラスチックを完全に分離するためには技術的に困難であったり、あるいはコストが非常に高くなり、リサイクル使用が経済的に不可能のケースがある。現在のリサイクル工場の製造物（分解・回収・リサイクル品）を使用する場合、熱可塑性樹脂が混入する事が多く、この場合の上限値について請求項２で規定している。重量比で３％以上含有する場合は、ブリケット製品の保管方法によって、ブリケットの切だし・投入に著しい困難を生じるため、熱可塑性樹脂の混入量を厳重に管理する必要がある。
【００１２】
なお、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチックを混合して活性温度域である120 ℃〜250 ℃に加熱する方法については、数種の方法が考えられ、お互いに微粉末を含むことから加熱に伴う発火性があり、設備ならびに混合中の原料は異常反応を引き起こすことが想定される。従って、混合ブリケットの製造には、いかに発火させずに適温まで混合原料を加熱するかがポイントである。以下に、これらの混合物を加熱する手段について説明する。
【００１３】
第１の方法は、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチックを混合して、12 0 ℃〜250 ℃程度の高温蒸気を流しながら攪拌して加熱する方法である。廃ウレタンはフロンガス回収のために磨り潰して微粉砕される場合があり、粒径が0.1 〜３mm程度の大きさになっていることから、250 ℃程度の温度下でも粉塵爆発が発生することが報告されている。また、製鉄で発生する酸化鉄も粒径が 0.3μm から２mm程度と微粉を含み、成分的にもＦｅＯを含むため、200 ℃以上に加熱すると状態によっては発火する場合がある。従って、これらの混合物を空気中で加熱すると、急激な酸化反応に伴う発火、火災の心配がある。そこで、加熱熱源として、高温水蒸気を用いて、鉄の酸化スケールやダスト等とウレタンの混合物を水蒸気によって発火を防ぎながら加熱する方法を提供する。
また、この方法は気体の水蒸気を熱媒体とするため、非常に熱伝導性の低いウレタンでも蒸気を混合中の粒子の隙間を通過させることで効率的に均一加熱することが出来る。
これらの混合・加熱された鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチック材料は、ブリケッティング造粒機に送られて造粒される。
【００１４】
第２の方法は、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチックを混合して、圧力をかけながら攪拌することで摩擦熱を発生させ、この摩擦熱で加熱する方法である。予め低温で鉄分含有発生物とプラスチックを混合し、圧力をかけて空気と接触する面積を大きくせず、均一に混合しながら、外部からの伝導電熱によらず、摩擦による内部発生熱で加熱するため、粉塵爆発などの急激な空気酸化が無い、部分的な加熱がなく均一に目的温度まで加熱できる、外部からの伝導伝熱による加熱でないため断熱ウレタンなどの低熱伝導度物質の加熱にも適しているなどの利点がある。
これらの混合・加熱された鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチック材料は、ブリケッティング造粒機に送られて造粒される。
【００１５】
第３の方法は、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物を200 ℃から350 ℃の間の温度で、後で混合する熱硬化性を持つプラスチックが混合する際に発火しない温度まで事前加熱し、これと常温のプラスチックとを均一に混合して、その後混合物全体に十分に熱を伝える目的で攪拌することによって、鉄分含有物の持ち込み熱でプラスチックも加熱し、これらの混合物の温度を120 ℃〜250 ℃のプラスチックが熱硬化性を示す温度領域まで加熱する方法である。熱伝導性が著しく悪いプラスチックを事前に大気中で予熱するには十分な攪拌が必要であり、200 ℃〜250 ℃程度の領域で比表面積が大きいプラスチック粉を大気中の空気と激しく接触させると発火あるいは粉塵爆発することがあるため、本方法ではプラスチックは加熱せず、酸化しにくい鉄分含有物側のみを加熱して、その後混合することにより、発火等の問題を回避する技術を提供している。加熱した鉄分含有物とプラスチックを混合する際の雰囲気は酸素を遮断して、窒素置換するなどの不活性雰囲気下とし酸素の遮断措置が望ましい。
これらの混合・加熱された鉄分含有発生物と熱硬化性を持つプラスチック材料は、ブリケッティング造粒機に送られて造粒される。
【００１６】
なお、成形加工時には圧縮や摩擦等により加工熱での温度上昇が発生する。鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物と、熱硬化性プラスチックを造粒成形加工機に装入する際には、実際にプラスチックは熱硬化する温度より１０℃〜５０℃以内の範囲で低めの温度に加熱し、その後の成形加工の際に発生する加工熱を使って熱硬化領域温度まで到達せしめ、硬化現象を利用して加工後の形状を維持させることが必要である。もし、加工前に熱硬化必要温度まで加熱した場合には、その後の加工熱の発生により、バインダーが熱硬化有効温度を超えて軟化したり熱分解したりして、十分に機能を果たさなくなることが起こるため、前記したいずれの方法を取る場合でも、加工時に発生する昇温量を考慮する必要がある。
【００１７】
本発明で、鉄含有発生物とは、製鉄工程や鉄を加工する工程全般で発生する、粒鉄、酸化鉄を主体としたミルスケール、ダスト類、または鉄鉱石類の鉄分を含有する粒径１０mm以下程度のもの全般を意味する。そのまま精錬工程に使用すると、精錬設備に設置されている集塵装置に吸引されて、著しく歩留が低下するために、鉄分をそのまま溶解したり還元したりして回収活用する精錬に使用するためには造粒することが望ましいもの全般を指す。
【００１８】
図１は圧縮成形機の一例としてブリケットマシンによりブリケットを造粒する工程を示すものであって、ホッパー１から120 ℃〜250 ℃に加熱されて活性化したプラスチックと鉄含有発生物との混合物２を、外周面に横５０ｍｍ、縦５０ｍｍ、深さ１５mm程度の整形用凹部（図示せず）が形成されている旋回輪３、３を回転させながらその間に吐出することによって、横５０ｍｍ、縦５０ｍｍ、厚み３０ｍｍ程度の豆炭状のブリケット４を造粒することができる。なお、ブリケット４の比重は２〜６、特に望ましくは、比重は２．２〜５．５とするのが望ましい。その理由は、一般的に溶銑の比重は７．４から７．８であり、スラグの比重（吹錬中）は１．５程度であることから、ブリケット４の比重を２〜６とすることによって、ブリケット４を溶銑よりは軽く、スラグよりは重いものとして、ブリケット４を溶融スラグと溶銑との界面に滞留させることができて、ブリケット４を容易に滓化させることができるからである。プラスチックは速やかに燃焼して焼失するが、その後は溶融スラグと溶銑との反応が活発な界面に微細な酸化鉄を供給することができ、反応効率が非常に良い。
【００１９】
ところで、製鉄の一貫製造工程の一つとして、溶鉱炉→溶銑予備処理→溶鋼移送鍋→転炉→連続鋳造の工程により粗鋼（鋼材の素材）を製造する工程がある。このような一貫製造工程においては、先ず溶銑予備処理炉において、溶融スラグの塩基度を調整して溶銑に予め脱硫、脱燐、脱珪処理を施し、溶銑中の硫黄、燐、珪素を所望する含有量にまで低下させる。次いで、溶銑予備処理が施された溶銑は、溶銑移送鍋により転炉まで運搬されて、転炉にて酸素吹錬することによって脱炭を施し溶銑中の炭素含有量が調整される。この時転炉で精製した溶鉄を一般に溶鋼と呼ぶ。その後、溶鋼は２次精錬と呼ばれる成分調整と温度調整を中心とした精錬工程を経て、連続鋳造工程に運ばれて連続鋳造機により連続的にスラブやブルームやビレットと呼ばれる鋼半製品に鋳込まれる。
【００２０】
前述したようにして造粒されたブリケットは、溶銑予備処理炉または転炉中の溶銑上に投入されてバインダーのプラスチックが燃焼されるが、プラスチックの燃焼熱により酸化鉄の還元反応を促進させて、鉄の歩留を向上させることができる。酸化鉄の還元は、一般に以下のような化学反応式により進行する。
【化１】
FeO ＋Ｃ → Fe ＋ＣＯ
【化２】
Fe₂O₃＋３Ｃ → ２Fe ＋ 3ＣＯ
【化３】
２Ｈ＋Ｏ → Ｈ₂Ｏ
上記の反応は吸熱反応であるから外部から熱エネルギーを供給することにより反応が促進される。従って、プラスチックを燃焼させることにより上記反応に反応熱を供給することが出来て、酸化鉄の還元反応を促進させて、ダストや酸化スケール等の鉄分含有発生物から鉄分を回収することができ、鉄の歩留を向上させることが出来る。プラスチック中の水素分は酸化されて水蒸気となるが、この反応による反応熱も還元反応や材料の昇温に寄与する。また、上記の反応によって発生したＣＯガスは、未燃焼のＬＤＧ（転炉ガス）として回収し焼鈍炉において燃焼させることにより、省エネルギーにて有効に鋼材を熱処理することができる。
【００２１】
溶銑予備処理炉または転炉における溶銑の温度は、1300℃から1650℃の高温に達するものであるので、排気ガスも１１００℃以上の高温となり、完全に熱分解するためダイオキシン等の有害成分のガスを発生する恐れは無い。また、溶銑予備処理炉または転炉から排出されるガスは、湿式集塵設備により急速に冷却および除塵されてクリーンなガスに浄化されるので、有害なガスが炉内で発生した場合においても、その後の煙道内での熱分解や集塵設備によってその排出を完全にシャットアウトできる。
【００２２】
本発明の鉄分含有発生物または廃棄物の有効活用方法は、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物に熱硬化性を持つプラスチックをバインダーとして混合し、このプラスチックを加熱して前記鉄分含有発生物を造粒してブリケットとし、このブリケットを溶銑予備処理炉または転炉中の溶銑上に投入して、プラスチックの高温酸化反応に伴う燃焼熱と還元力を活用して鉄分含有発生物中の酸化鉄の還元反応を促進することによって鉄の歩留を向上させることで鉄分含有発生物と熱硬化性プラスチックを製鉄工程で有効活用することができる。
【００２３】
【実施例】
〔実施例１〕
鉄含有発生物として製鉄工程で発生する、表１に示す組成の鉄含有発生物であるダスト・スケールとバインダーとしてそれぞれ示す材料を配合した場合の使用結果を示す。
主原料：鉄含有発生物の転炉ダスト（比重3.0 0.3 〜30μm)と熱延スケール（比重3.0 100μm 〜３mm）を使用した。
バインダー：熱硬化性樹脂としてはウレタンを使用した。
熱可塑性樹脂としてはＰＥＴを使用した。
表中の配合比は重量比を示す。
【００２４】
【表１】

【００２５】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の鉄分含有発生物および廃棄物の有効活用方法は、鉄の酸化スケールやダスト等の鉄分含有発生物に、熱硬化性プラスチックをバインダーとして混合し、この混合物を加熱してプラスチックを活性化温度域に到達せしめた後に加圧成形して鉄分含有物を造粒してブリケットとすることができ、このブリケットを溶銑予備処理炉または転炉中の溶銑上に投入することにより、プラスチックの燃焼熱により酸化鉄の還元反応を促進させて、ダストや酸化スケール等の鉄分含有発生物から鉄分を回収することができて、製鉄工程における鉄の歩留を向上させることができる。また、ブリケットの比重を２．０〜６．０としてブリケットを溶融スラグと溶銑との境界に滞留させるようにすれば、より有効に溶融滓化させることができる。なお、還元反応により発生したＣＯガスは、未燃焼のＬＤＧとして回収し熱処理炉において燃焼させることにより、省エネルギーにて有効に鋼材を加熱することができ、また、プラスチックが溶銑予備処理炉または転炉中の溶銑上に投入されると高温で完全燃焼または熱分解するので、ダイオキシン等の有害成分のガスを排出する恐れはない。
【００２６】
即ち、本発明によれば、ダスト等の鉄分含有発生物の還元反応を、プラスチックの燃焼熱によって促進することにより、鉄歩留を向上させることができ、従来その処分に苦慮していたダスト等の鉄分含有発生物および熱硬化性プラスチックを資源として有効に活用することができる。また、鉄含有物とプラスチックの混合物の予熱を、発火や粉塵爆発を発生させること無く、加圧成形時の発生熱を考慮した温度域に加熱することにより、成形時にプラスチックの熱硬化性をバインダーとして最も有効に機能させることができる。
従って、本発明は工業的価値大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】ブリケット製造設備の概略図である。
【符号の説明】
１ホッパー
２混合物
３旋回輪
４ブリケット[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for effectively using iron-containing products such as iron oxide scale and dust and plastics having thermosetting properties.
[0002]
[Prior art]
In steelworks, iron is pulverized or evaporated during refining processes such as sintering machines, blast furnaces, hot metal pretreatment, converters, etc., and a large amount of iron-containing dust is generated. An iron oxide scale is generated in a cast slab or a steel slab heated to a high temperature during hot rolling. Also, fusing waste and scale are generated when the continuous cast slab is melted to a predetermined length with a burner or the like, and when performing hot scarfing to remove surface flaws on the steel slab, fusing waste that becomes scarfing waste, Iron oxide is generated. Most of these dusts, oxide scales, fusing scraps, scarfing scraps, etc. are recycled to the blast furnace through a process that adds expensive granulation processing costs in sintering, but some of them are iron oxide In spite of containing the iron content such as the above, some of them have been disposed of as iron-containing products having low utility value because of their low quality. In addition, when using it as a coolant for hot metal pretreatment and adjustment of the chemical heat margin (hereinafter referred to as heat tolerance) of the hot metal in the converter, heat of reduction is required to dissolve and reduce the iron oxide content. Therefore, the amount used was limited to the range of heat tolerance of hot metal. Moreover, since dust is a fine powder of about several μm at most, it is inconvenient to handle and must be disposed of with complicated processes, a great deal of labor and cost. It was a thing.
[0003]
On the other hand, plastics with thermosetting properties are difficult to reuse compared to plastics such as plastic bottles because of their characteristics, and are often discarded by simple incineration or landfill treatment and cannot be used effectively. . For example, the urethane material incorporated as a heat insulating material in waste home appliances emits global warming gas because the fluorocarbon gas used for foaming urethane remains inside the foam during the treatment of waste home appliances. From the viewpoint of suppression, gas recovery is required during the recycling process. As one of the methods of chlorofluorocarbon recovery treatment, urethane is finely pulverized to create a gas escape route, and then chlorofluorocarbon gas is suctioned and recovered. The finely pulverized urethane has a small particle size and a bulk specific gravity of 0.1 g. Since it is small and bulky at about / cm ^3, it has been difficult to handle as well as transportation and storage. Moreover, due to the low bulk specific gravity for landfill disposal as well, it is difficult to secure a disposal site due to the large amount.
On the other hand, plastics recovered as general waste and industrial waste, when incinerated at about 600 ° C to 800 ° C, generate dioxins and significantly deteriorate the environment. Therefore, it was necessary to develop an effective processing technique.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The problem to be solved by the present invention is to solve the above-mentioned conventional problems, and to dispose of iron-containing products such as iron oxide scale and dust, which have been difficult to dispose of at high cost. It is intended to provide a reasonable and inexpensive method for effectively using iron-containing products that are recycled in the steelmaking process in combination with thermosetting plastics and are effectively used together.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The effective utilization method of the iron-containing product of the present invention made to solve the above problem is to mix a thermosetting plastic as a binder with an iron-containing product composed of iron oxide scale and / or dust, This plastic is heated to granulate the iron-containing product, and in mass%, a thermosetting plastic: 3% to 30%, mixed thermoplastic: less than 3%, and the rest as a briquette made of iron-containing product. , This briquette is put on the hot metal in the hot metal pretreatment furnace or converter, and the reduction reaction of iron oxide in the iron-containing product is accelerated by utilizing the combustion heat and reducing power accompanying the high-temperature oxidation reaction of plastic. The basic structure is to improve the yield of iron. In such an invention, a method for effectively melting and bridging the briquette by setting the specific gravity of the briquette to 2.0 to 6.0 and retaining the briquette at the interface between the molten slag and the molten iron is defined as the invention of claim 3 . In addition, as a method for producing briquettes in these inventions , an iron-containing product and a thermosetting plastic are mixed in a kneading machine, the plastic is heated with heated steam while stirring, and then a compression molding machine is used. how granulating with, in mixed wrought machine mixing the plastic with iron-containing generant and the thermosetting heated with stirring by frictional heat, wrought granulation method of, mixed with subsequent compression molding machine Pre-heat the iron-containing product to a temperature at which the thermosetting plastic that mixes after 150 ° C to 350 ° C does not ignite, mix this with the thermosetting plastic, and stir and mix By doing so, it is possible to employ a method of heating the plastic and thereafter granulating it using a compression molding machine . In addition, iron- containing products such as iron oxide scale and dust, and thermosetting plastics are heated to a temperature within a range of 10 ° C to 50 ° C lower than the temperature at which the thermosetting plastic is thermoset. The processing heat is used to reach the temperature of the thermosetting region, and the shape after processing can be maintained using the curing phenomenon .
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
In the present invention, as main raw materials, dust generated in blast furnaces, converters, sintering furnaces, etc., scales generated during rolling of continuous cast slabs or high temperature heated steel slabs, slab fusing waste, generated by hot scarfing Use iron-containing products such as scarfing scraps. The iron-containing product is mixed with a thermosetting plastic as a binder, heated to about 120 ° C. to 250 ° C. to activate the plastic to a temperature that exhibits thermosetting properties, and then compressed. Granulate to make briquettes. The reason for this briquetting is that when the iron-containing product such as dust and oxide scale is added to the hot metal in the hot metal pretreatment furnace or converter as it is, the particle size of the iron-containing product is small and the flying property is high. This is because it is sucked into the dust collector for environmental dust collection installed in the converter or pretreatment furnace and does not effectively act on the molten steel, or it cannot be easily mixed into the slag. A plastic cut to a size of about 10 mm in diameter with the above function is added, and this plastic is used to granulate and form briquettes with a briquette machine (granulator). However, if the heating temperature is less than 120 ° C, the plastic is difficult to activate. On the other hand, if the heating temperature exceeds 250 ° C, the thermosetting resin will be altered (decomposition, smoke generation, etc.) and will not function as a binder. It is desirable that the temperature be 120 ° C. to 250 ° C. at which the thermosetting resin works effectively.
[0007]
The present invention is characterized by using a thermosetting plastic (such as urethane) as a binder. Some plastics generally have thermoplasticity (PE, PP, PET, etc.) and perform the same binder function as the thermosetting plastics of the present invention, but when these plastics are used. , When storing the briquette produced, or putting it in the auxiliary material input device installed at the top of the converter or hot metal pretreatment furnace exposed to high temperature (150 ℃ ~ 200 ℃) during storage, Depending on the environmental temperature, the plasticity is caused again, the briquette softens and deforms and is crushed, or several briquettes are welded together and quantitative cutting cannot be performed. Cannot be maintained. This is because the thermoplastic nature occurs repeatedly.
[0008]
As a technique for utilizing the same combination of iron-containing products and plastics, steel manufacturing methods disclosed in JP-A-2001-294947 and briquette manufacturing methods and briquettes disclosed in JP-A-2001-294927 and A method of utilizing a powdery metal-based raw material by using as a binder is disclosed. In this method, when plastic is used as a binder, the plastic raw material is 3 to 50% of the whole raw material, of which 3 to 12 mass% of a low melting point that melts at a relatively low temperature is blended and melted as a binder. It is supposed to use the function. However, the iron refining process using these briquettes generally has a high storage temperature / transportation atmosphere such as a raw material hopper for storing briquettes and a charging device, and a high temperature of 100 ° C to 200 ° C. When using functional plastic, as mentioned above, the briquette softens and deforms and collapses, or several briquettes are welded together, making it impossible to cut out quantitatively. Many.
[0009]
On the other hand, if a plastic having a property of thermosetting is used among plastics, it hardens at a certain activation temperature or higher, and then does not soften or melt even when heated to the same temperature. When using this briquette, there is a characteristic that the state after molding can be maintained from after molding until it is used for refining. Accordingly, it is preferable that the plastic used as the binder has thermosetting properties.
[0010]
The plastic having the characteristics of thermosetting is not particularly specified as long as it has thermosetting properties, and may be used alone or in combination of two or more. However, when plastics having greatly different temperature ranges that function as a binder are mixed, one of them does not function as a binder and cannot be used effectively. Therefore, it is desirable to use a combination of plastics that are as close as possible to the thermosetting temperature range.
[0011]
Plastics are not particularly limited as long as they have thermosetting properties, and may be product plastics or waste plastics, and if necessary, those processed into powder can be used. It is desirable to use waste plastic from the viewpoint of cost and effective utilization of industrial and general waste. In addition, when using plastics collected as waste, it is technically difficult or very expensive to completely separate the thermoplastic from the thermosetting resin described above. In some cases, recycling is not possible economically. When using products (decomposition / recovery / recycled products) of current recycling factories, thermoplastic resins are often mixed, and the upper limit in this case is defined in claim 2. When the content is 3% or more by weight, it is necessary to strictly control the mixing amount of the thermoplastic resin because the briquette product storage method causes significant difficulty in cutting out and putting in the briquette.
[0012]
As for the method of mixing iron-containing products such as iron oxide scale and dust and plastics with thermosetting properties and heating them to the active temperature range of 120 ° C to 250 ° C, several methods are considered, Since each of them contains fine powder, it is ignitable with heating, and it is assumed that the equipment and the raw material being mixed cause an abnormal reaction. Therefore, in the production of the mixed briquette, the point is how to heat the mixed raw material to an appropriate temperature without igniting. Below, the means to heat these mixtures is demonstrated.
[0013]
In the method first method, a plastic with iron-containing generant and a thermosetting such as oxide scale and dust iron and mixed, and heated and stirred under flow of 12 0 ° C. to 250 DEG ° C. of about hot steam is there. Waste urethane may be crushed and finely pulverized for CFC recovery, and the particle size is about 0.1 to 3 mm, so a dust explosion may occur even at a temperature of about 250 ° C. It has been reported. In addition, iron oxide generated by iron making also contains fine powder with a particle size of about 0.3 μm to 2 mm and contains FeO as a component, so it may ignite depending on the condition when heated to 200 ° C. or higher. Therefore, when these mixtures are heated in air, there is a risk of ignition and fire associated with a rapid oxidation reaction. Therefore, a method is provided in which high temperature steam is used as a heating heat source, and a mixture of iron oxide scale, dust, and the like and urethane is heated by steam while preventing ignition.
Further, since this method uses gaseous water vapor as a heat medium, even urethane having very low thermal conductivity can be efficiently heated uniformly by passing the vapor through the gaps of the particles being mixed.
These mixed and heated iron-containing products and thermosetting plastic materials are sent to a briquetting granulator and granulated.
[0014]
In the second method, iron-containing products such as iron oxide scale and dust are mixed with thermosetting plastics, and frictional heat is generated by stirring while applying pressure, and heated with this frictional heat. it is a method. The iron-containing product and plastic are mixed in advance at a low temperature, and the area that comes into contact with the air is not increased by applying pressure. Therefore, there is no sudden air oxidation such as dust explosion, it can be heated to the target temperature uniformly without partial heating, and it is not heated by conduction heat transfer from the outside, so it is also suitable for heating low thermal conductivity materials such as heat insulation urethane There are advantages such as.
These mixed and heated iron-containing products and thermosetting plastic materials are sent to a briquetting granulator and granulated.
[0015]
In the third method, iron-containing products such as iron oxide scale and dust are preliminarily heated to a temperature between 200 ° C and 350 ° C so that they do not ignite when mixed with a thermosetting plastic that is mixed later. By heating, mixing this with normal temperature plastics uniformly, and then stirring for the purpose of sufficiently transferring heat to the whole mixture, the plastics are also heated with the heat brought in by iron content, and the temperature of these mixtures is adjusted. This is a method in which a plastic having a temperature of 120 ° C. to 250 ° C. is heated to a temperature range showing thermosetting properties. Sufficient agitation is necessary to preheat plastics with extremely poor thermal conductivity in the air in advance, and plastic powder with a large specific surface area in the region of about 200 ° C to 250 ° C is vigorously brought into contact with air in the air. Since this method may ignite or explode dust, this method does not heat the plastic, only the iron-containing material side that is difficult to oxidize is heated, and then mixed to provide technology to avoid problems such as ignition. Yes. The atmosphere when mixing the heated iron-containing material and the plastic is preferably an inert atmosphere such as blocking oxygen and replacing with nitrogen, and measures for blocking oxygen are desirable.
These mixed and heated iron-containing products and thermosetting plastic materials are sent to a briquetting granulator and granulated.
[0016]
In the molding process, a temperature rise due to processing heat occurs due to compression, friction, or the like. When iron-containing products such as iron oxide scale and dust and thermosetting plastic are charged into a granulation molding machine, the plastic is actually within a range of 10 ° C to 50 ° C from the temperature at which it is thermoset. It is necessary to heat to a lower temperature, reach the temperature of the thermosetting region using the processing heat generated during the subsequent molding process, and maintain the shape after processing using the curing phenomenon. If it is heated to the temperature required for thermosetting before processing, the binder will soften or thermally decompose beyond the effective temperature for thermosetting due to the subsequent generation of processing heat, and will not function sufficiently. Therefore, in any of the above methods, it is necessary to consider the amount of temperature increase generated during processing.
[0017]
In the present invention, the iron-containing product is a particle size containing the iron content of granular iron, mill scale mainly composed of iron oxide, dust, or iron ore, which is generated in the entire iron making process and iron processing process. It means the whole thing of about 10mm or less. If used in the refining process as it is, it will be sucked into the dust collector installed in the refining equipment, and the yield will be significantly reduced. Refers to all that is desired to be granulated.
[0018]
FIG. 1 shows a process of granulating briquettes with a briquette machine as an example of a compression molding machine, which is a mixture 2 of plastic and iron-containing product activated by heating from a hopper 1 to 120 ° C. to 250 ° C. Are rotated between the swirling wheels 3 and 3 having a shaping recess (not shown) having a width of 50 mm, a length of 50 mm, and a depth of about 15 mm on the outer peripheral surface. The bean-charcoal briquette 4 having a thickness of about 30 mm can be granulated. It should be noted that the specific gravity of the briquette 4 is 2 to 6, particularly preferably 2.2 to 5.5. The reason is that the specific gravity of hot metal is generally 7.4 to 7.8 and the specific gravity of slag (during blowing) is about 1.5, so the specific gravity of briquette 4 should be 2-6. This is because the briquette 4 is lighter than the hot metal and heavier than the slag, so that the briquette 4 can stay at the interface between the molten slag and the hot metal, and the briquette 4 can be easily hatched. The plastic burns quickly and burns out, but thereafter, fine iron oxide can be supplied to the interface where the reaction between the molten slag and the hot metal is active, and the reaction efficiency is very good.
[0019]
By the way, as one of the integrated manufacturing processes of iron manufacturing, there is a process of manufacturing crude steel (steel material) through a process of blast furnace → hot metal pretreatment → molten steel transfer pan → converter → continuous casting. In such an integrated production process, first, in the hot metal pretreatment furnace, the basicity of the molten slag is adjusted, and the hot metal is subjected to desulfurization, dephosphorization, and desiliconization in advance to obtain sulfur, phosphorus, and silicon in the hot metal. Reduce to content. Next, the hot metal that has been subjected to the hot metal pretreatment is transported to the converter by the hot metal transfer pan and decarburized by oxygen blowing in the converter to adjust the carbon content in the hot metal. At this time, the molten iron refined in the converter is generally called molten steel. After that, the molten steel goes through a refining process centering on component adjustment and temperature adjustment called secondary refining, and then it is carried to a continuous casting process and continuously cast into steel semi-finished products called slabs, blooms and billets by a continuous casting machine. It is.
[0020]
The briquettes granulated as described above are put on the hot metal in the hot metal pretreatment furnace or converter, and the binder plastic is combusted. The reduction heat of the iron oxide is promoted by the combustion heat of the plastic. , Iron yield can be improved. The reduction of iron oxide generally proceeds according to the following chemical reaction formula.
[Chemical 1]
FeO + C → Fe + CO
[Chemical formula 2]
Fe ₂ O ₃ + 3C → 2Fe + 3CO
[Chemical 3]
2H + O → H ₂ O
Since the above reaction is an endothermic reaction, the reaction is accelerated by supplying heat energy from the outside. Therefore, by burning the plastic, it is possible to supply reaction heat to the above reaction, promote the reduction reaction of iron oxide, and recover iron from iron-containing products such as dust and oxide scale, Iron yield can be improved. The hydrogen content in the plastic is oxidized into water vapor, and the reaction heat from this reaction also contributes to the reduction reaction and the temperature rise of the material. Further, the CO gas generated by the above reaction is recovered as unburned LDG (converter gas) and burned in an annealing furnace, whereby the steel material can be effectively heat-treated with energy saving.
[0021]
Since the hot metal temperature in the hot metal pretreatment furnace or converter reaches a high temperature of 1300 ° C to 1650 ° C, the exhaust gas also becomes a high temperature of 1100 ° C or higher, and it is completely pyrolyzed, so it is a gas of harmful components such as dioxins. There is no fear of generating. In addition, the gas discharged from the hot metal pretreatment furnace or converter is rapidly cooled and removed by the wet dust collection equipment and purified to a clean gas, so even when harmful gases are generated in the furnace, Subsequent pyrolysis and dust collection in the flue can completely shut out the discharge.
[0022]
The method for effectively using the iron-containing product or waste according to the present invention includes mixing a iron-containing product such as iron oxide scale and dust with a thermosetting plastic as a binder, and heating the plastic to contain the iron content. The product is granulated into briquettes. The briquettes are put on the hot metal in the hot metal pretreatment furnace or converter, and the heat generated by the high temperature oxidation reaction of the plastics and the reducing power are used in the iron-containing products. The iron-containing product and the thermosetting plastic can be effectively utilized in the iron making process by improving the iron yield by promoting the reduction reaction of the iron oxide.
[0023]
【Example】
[Example 1]
The use result at the time of mix | blending the material each shown as a dust scale and a binder which are the iron containing generation | occurrence | production of the composition shown in Table 1 which generate | occur | produces in an iron-making process as an iron containing generation | occurrence | production is shown.
Main raw materials: Converter dust (specific gravity 3.0 0.3 to 30 μm) of iron-containing products and hot rolling scale (specific gravity 3.0 100 μm to 3 mm) were used.
Binder: Urethane was used as the thermosetting resin.
PET was used as the thermoplastic resin.
The compounding ratio in the table indicates the weight ratio.
[0024]
[Table 1]

[0025]
【The invention's effect】
As explained above, the effective utilization method of the iron-containing product and waste of the present invention is to mix a thermosetting plastic as a binder with an iron-containing product such as iron oxide scale and dust, and mix this mixture. After the plastic is heated to reach the activation temperature range, it can be pressed to granulate the iron-containing material into briquettes, and the briquettes are put on the hot metal in the hot metal pretreatment furnace or converter. By promoting the reduction reaction of iron oxide by the combustion heat of plastics, it is possible to recover iron from iron-containing products such as dust and oxide scale, and to improve the iron yield in the iron making process Can do. Further, if the briquette has a specific gravity of 2.0 to 6.0 and the briquette is retained at the boundary between the molten slag and the molten iron, it can be melted and melted more effectively. The CO gas generated by the reduction reaction is recovered as unburned LDG and burned in a heat treatment furnace, so that the steel material can be effectively heated with energy saving. Also, the plastic can be used as a hot metal pretreatment furnace or converter. When it is put on the hot metal inside, it burns completely or decomposes at high temperature, so there is no danger of exhausting harmful components such as dioxins.
[0026]
That is, according to the present invention, the iron yield can be improved by accelerating the reduction reaction of the iron-containing product such as dust by the combustion heat of the plastic. These iron-containing products and thermosetting plastics can be effectively used as resources. In addition, by preheating the mixture of iron-containing material and plastic to a temperature range that takes into consideration the heat generated during pressure molding without causing ignition or dust explosion, the thermosetting property of the plastic during binder molding As the most effective.
Therefore, the present invention has great industrial value.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view of a briquette manufacturing facility.
[Explanation of symbols]
1 Hopper 2 Mixture 3 Swivel Wheel 4 Briquette

Claims

A thermosetting plastic is mixed with an iron-containing product composed of iron oxide scale and / or dust as a binder, and the plastic is heated to granulate the iron-containing product, and the thermosetting plastic is mass%. : 3% to 30%, mixed thermoplastics: Less than 3%, the remainder is made of iron-containing products, and this briquette is put on the hot metal in the hot metal pretreatment furnace or converter to oxidize the plastic at high temperature Effective utilization method of iron-containing products characterized by improving the yield of iron by promoting the reduction reaction of iron oxide in iron-containing products by utilizing the combustion heat and reducing power accompanying the reaction .

The composition of the plastic used as a binder when granulating the iron-containing product is adjusted to 3% by mass to 30% or less, and the thermoplastic is adjusted to less than 3% by mass. The method for effectively utilizing an iron-containing product according to claim 1, wherein welding and shape change under atmospheric temperature during transportation are suppressed and recycled for use in the iron making process.

The briquette has a specific gravity of 2.0 to 6.0, and the briquette is put into the interface between the molten slag and molten iron in the hot metal pretreatment furnace or converter during blowing and is retained and melted and molten. The effective utilization method of the iron containing generation product of Claim 1 or Claim 2.