JP4244704B2

JP4244704B2 - Planetary gear device for vehicle

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Publication number: JP4244704B2
Application number: JP2003149467A
Authority: JP
Inventors: 康文中村; 昭直峯岸
Original assignee: JTEKT Corp
Current assignee: JTEKT Corp
Priority date: 2003-05-27
Filing date: 2003-05-27
Publication date: 2009-03-25
Anticipated expiration: 2023-05-27
Also published as: JP2004353706A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のセンターデフ等として用いられる車両用遊星歯車装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、車両用遊星歯車装置は、ハウジングと、このハウジング内に収容された内歯車、太陽歯車及び遊星歯車を有している。遊星歯車は、ハウジングに形成された収容孔に自転可能に収容され、内歯車及び太陽歯車と噛み合っている。したがって、ハウジングが回転駆動されると、その回転が遊星歯車を介して内歯車及び太陽歯車に伝達される。この場合、遊星歯車が自転すると、内歯車と太陽歯車とが差動回転し、遊星歯車が自転しないときには、内歯車及び太陽歯車がハウジングと一体に回転する。
【０００３】
最近の遊星歯車装置においては、内歯車、太陽歯車及び遊星歯車として捩れ歯を有する歯車が多用されている。これは、各歯車として捩れ歯を有する歯車を用いると、内歯車と太陽歯車との差動回転を制限することができるからである。すなわち、各歯車として捩れ歯を有する歯車を用いると、内歯車及び太陽歯車と遊星歯車との噛み合いによって各歯車に軸線方向に作用するスラスト力が発生し、このスラスト力によって各歯車が他の部材、例えばハウジングにそれぞれ押圧接触させられる。すると、差動回転時には、各歯車の端面が他の部材に摺接し、それらの間に各歯車の回転を抑えようとする摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗によって差動回転が制限される。
【０００４】
ところで、上記のようにして差動回転を制限するようにした遊星歯車装置を含む差動歯車装置においては、各歯車の端面と他の部材との間に摩擦ワッシャが設けられており、摩擦ワッシャが各歯車に摺接するようになっている。これは、摩擦ワッシャの端面の面粗度等を適宜に調節することにより、摩擦抵抗の大きさを調節し、それによって所望の大きさの差動制限力を得るためである（特許文献１参照）。
【０００５】
【特許文献１】
特開平８―１７８０１９号公報（第３頁、図７）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、摩擦ワッシャを各歯車の端面に摺接させると、各歯車が早期に摩耗するという問題があった。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、回転軸線を中心として回転可能に配置されたハウジングと、このハウジング内に軸線を上記回転軸線と一致させてそれぞれ回転可能に設けられた内歯車及び太陽歯車と、上記ハウジングに自転可能に、かつ上記回転軸線を中心として上記ハウジングと一体に公転するように設けられ、上記内歯車及び上記太陽歯車と噛み合う遊星歯車とを備え、上記内歯車、上記太陽歯車及び上記遊星歯車が捩れ歯を有している車両用遊星歯車装置において、上記内歯車、太陽歯車及び遊星歯車のうちの少なくとも一つの歯車の端面とこの歯車に対して相対回転する部材との間に、両者に対して接触する摩擦ワッシャを設け、上記摩擦ワッシャを上記回転軸線を中心として回転可能に、かつ上記両者に対して回転可能に配置したことを特徴としている。
この場合、上記ハウジングが上記歯車に対して相対回転する部材とされていてもよい。上記ハウジングとこのハウジングに対して相対回転する歯車の端面とに固定ワッシャがそれぞれ回転不能に連結され、両固定ワッシャの間に上記摩擦ワッシャが設けられていることが望ましい。
上記内歯車の軸線方向における一端部に、内周側に突出する環状の当接壁部が設けられ、この当接壁部の上記内歯車の他端側を向く面に上記太陽歯車及び上記遊星歯車の各端面が押圧接触することにより、上記内歯車が上記太陽歯車及び上記遊星歯車に対して相対回転する部材とされ、上記当接壁部の他端側を向く面と上記太陽歯車及び上記遊星歯車との各間に上記摩擦ワッシャがそれぞれ設けられていることが望ましい。上記当接壁部が上記遊星歯車と対向する外側部分と、この外側部分に回転不能に、かつ軸線方向へ移動可能に連結され、上記太陽歯車と対向する内側部分とを有し、上記外側部分と上記遊星歯車の端面との間、及び上記内側部分と上記太陽歯車の端面との間に、上記摩擦ワッシャがそれぞれ設けられていることが望ましい。上記内歯車の他端側から一端側へ向かう方向を向く上記外側部分及び内側部分の各面が上記内歯車の端面とされ、この内歯車の端面とされた上記外側部分及び内側部分と各面と上記ハウジングとの間に上記摩擦ワッシャが設けられていることが望ましい。
上記ハウジングが、一端が開口し、内部に上記内歯車、上記太陽歯車及び上記遊星歯車を収容する筒状の本体部と、この本体部の開口部に設けられ、上記遊星歯車を自転可能に支持するキャリア部とを有し、上記キャリア部を上記本体部の開口部の内周面に回動不能に嵌合し、かつ脱出不能にすることが望ましい。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図１〜図４を参照して説明する。
図１及び図２は、この発明の一実施の形態を示す。この実施の形態の車両用遊星歯車装置Ａは、軸線を回転軸線Ｌと一致させて回転可能に配置されたハウジング１を備えている。ハウジング１は、本体部２とキャリア部３とを有している。
【０００９】
本体部２は、円筒状をなしており、その一端部（図１において右端部）には底部２ａが形成され、他端部が開口している。底部２ａの外側の端面中央部には、回転軸線Ｌ上を延びる断面円形の突出部２ｂが形成されており、この突出部２ｂ及び底部２ａには、それらの中央部を貫通する貫通孔２ｃが形成されている。一方、キャリア部３は、円板部３ａを有している。この円板部３ａは、その一端面（図１において右端面）が本体部２の他端面に突き当てられるとともに、円板部３ａの一端面に形成された円形突出部３ｂが本体部２の他端開口部に嵌合されている。そして、円板部３ａを貫通して本体部２の他端面に螺合されたボルトＢ１を締め付けることにより、円板部３ａが本体部２に固定されている。これにより、本体部２の他端開口部が閉じられている。円板部３ａの他端面中央部には、回転軸線Ｌ上を延びる突出部３ｃが形成されている。この突出部３ｃ及び円板部３ａには、それらの中央部を貫通する貫通孔３ｄが形成されている。貫通孔３ｄの内周面には、スプライン孔部３ｅが形成されている。このスプライン孔部３ｅには、エンジンによって回転駆動される中空の入力軸（図示せず）が回転不能に嵌合される。これにより、ハウジング１が回転軸線Ｌを中心として回転駆動されるようになっている。
【００１０】
ハウジング１内には、内歯車４がその軸線を回転軸線Ｌと一致させて回転可能に収容されている。内歯車４は、内歯車部５と当接壁部６とを有している。内歯車部５の外径は、本体部２の内径とほぼ同一であり、内歯車部５の全長は、底部２ａと円板部３ａとの間の距離とほぼ同一に設定されている。これにより、内歯車部５は、本体部２に対して回転可能になっているが、その径方向及び軸線方向のいずれの方向へもほとんど移動不能になっている。当接壁部６は、円板状をなしており、内歯車部５の底部２ａ側に位置する一端部（図１の右端部）にスプライン嵌合と同様な状態で嵌合している。したがって、当接壁部６は、内歯車部５に対して回動不能であるが、回転軸線Ｌ方向へは移動可能に連結されている。ただし、当接壁部６は、実際には回転軸線Ｌ方向へ移動することはほとんどない。この点は後述する。当接壁部６の内側の端面（図１において左端面）の中央部には、回転軸線Ｌ上を延びる突出部６ａが形成されている。この突出部６ａ及び当接壁部６の中央部には、これを貫通するスプライン孔部６ｂが形成されている。このスプライン孔部６ｂには、貫通孔２ｃを貫通した軸（図示せず）の一端部が回転不能に連結される。この軸の他端部は、この遊星歯車装置１がセンターデフとして用いられる場合であればフロントデフ又はリヤデフの一方に接続され、フロントデフ又はリヤデフとして用いられる場合であれば、左右の車輪の一方に接続される。
【００１１】
ハウジング１内には、太陽歯車７がその軸線を回転軸線Ｌと一致させて回転可能に収容されている。太陽歯車７は、連結筒部７ａとこの連結筒部７ａの一端部（図１において右端部）に一体に連設された外歯車部７ｂとから構成されている。連結筒部７ａは、貫通孔３ｄの内周面に回転可能に支持されている。連結筒部７ａの他端部内周面には、スプライン孔部７ｃが形成されている。このスプライン孔部７ｃには、上記入力軸を貫通した軸（図示せず）の一端部が回転不能に連結される。この軸の他端部は、この遊星歯車装置１がセンターデフとして用いられる場合であればフロントデフ又はリヤデフの他方に接続され、フロントデフ又はリヤデフとして用いられる場合であれば、左右の車輪の他方に接続される。外歯車部７ｂは、内歯車部５の内側に配置されている。外歯車部７ｂの外径は、内歯車部５の外径より小径である。したがって、外歯車部３ｂの外周面と内歯車部５の内周面との間には、環状空間が形成されている。
【００１２】
上記キャリア部３の円板部３ａの内側の端面には、回転軸線Ｌを中心とする環状の支持突出部３ｆが形成されている。この支持突出部３ｆは、内歯車部５の内周面及び外歯車部３ｂの外周面に対して若干の隙間をもった状態で上記環状空間に挿入されている。支持突出部３ｆには、その先端面から基端側へ向かって回転軸線Ｌと平行に延びる複数の収容孔３ｇが形成されている。収容孔３ｇは、通常３つ以上形成される。各収容孔３ｇは、支持突出部３ｆの周方向へ等間隔に配置されている。各収容孔３ｇは、周方向へ不等間隔に配置してもよい。収容孔３ｇは、その軸線が支持突出部３ｆの外周面と内周面と中央に位置するように配置されている。しかも、収容孔３ｇの内径は、支持突出部３ｆの厚さより大きく設定されている。したがって、支持突出部３ｆの径方向における収容孔３ｇの外側の側部及び内側の側部は、支持突出部３ｆの外周面及び内周面からそれぞれ外部に開放されている。
【００１３】
各収容孔３ｇには、遊星歯車８が収容されている。したがって、遊星歯車８は、ハウジング１が回転するとハウジング１とともに回転軸線Ｌを中心として公転する。遊星歯車８の外径は、収容孔３ｇの内径とほぼ同一に設定されており、遊星歯車８は収容孔３ｇに回転可能（自転可能）に収容されている。しかも、遊星歯車８の外径が収容孔３ｇの内径とほぼ同一であるから、遊星歯車８の外周部は、収容孔３ｇの外側及び内側の各開放部から外部に突出している。そして、遊星歯車は、収容孔３ｇから外周側へ突出した部分において内歯車部５と噛み合い、内周側へ突出した部分において太陽歯車７の外歯車部７ｂと噛み合っている。よって、ハウジング１が回転駆動されると、その回転が遊星歯車８を介して内歯車４及び太陽歯車７に伝達される。この場合、遊星歯車８が自転すると、内歯車４と太陽歯車７とが差動回転し、遊星歯車８が自転しないときには、ハウジング１、遊星歯車８、内歯車４及び太陽歯車７が一体に回転する。
【００１４】
内歯車部５、外歯車部７ｂ及び遊星歯車８は、捩れ歯を有している。したがってハウジング１が回転駆動されると、内歯車部５、外歯車部７ｂ及び遊星歯車８には、互いの噛み合いにより回転軸線Ｌと平行なスラスト力がそれぞれ作用する。この場合、車両がエンジンによって前進駆動されているときであれば、内歯車部５及び外歯車部７ｂには、それらを底部２ａ側から円板部３ａ側へ向かって押圧するスラスト力が作用し、遊星歯車８には内歯車部５及び外歯車部７ｂに作用するスラスト力と逆向きのスラスト力が作用する。勿論、車両が後退駆動されているとき、及びエンジンブレーキが動作しているときには、各歯車５，７ｂ，８には前進駆動時と逆向きのスラスト力が作用する。
【００１５】
この遊星歯車装置Ａにおいては、車両の前進駆動時に外歯車部７ｂ及び遊星歯車８に作用するスラスト力を利用して所定の大きさのトルクバイアス比を得るとともに、各遊星歯車装置間におけるトルクバイアス比のバラツキを小さくするために、摩擦ワッシャ９と固定摩擦ワッシャ１０とが用いられている。
【００１６】
摩擦ワッシャ９は、外歯車部７ｂの連結筒部７ａ側の端面と、これに対向するキャリア部３の円板部３ａとの間に配置されている。この摩擦ワッシャ９は、回転軸線Ｌを中心として回転可能に、かつ円板部３ａ及び外歯車部７ｂに対して相対回転可能に配置されている。したがって、摩擦ワッシャ９は、差動回転時には、円板部３ａ及び外歯車部７ｂに対して逆方向へ相対回転する。すなわち、いま外歯車部７ｂが円板部３ａに対して速度Ｖ１で一方向へ回転しているものとすると、摩擦ワッシャ９は速度Ｖ１より遅い速度Ｖ２で外歯車７ｂと同一方向へ回転する。この結果、摩擦ワッシャ９は、外歯車７ｂに対しては、速度（Ｖ１−Ｖ２）で相対的に他方向へ回転し、円板部３ａに対しては、速度Ｖ２で一方向へ回転する。速度Ｖ１、Ｖ２の速度比は、摩擦ワッシャ９と外歯車部７ｂ及び円板部３ａとの各接触面間の摩擦抵抗の大きさに基づいて決まる。
【００１７】
摩擦ワッシャ９の外歯車部７ｂ及び円板部３ａと接触する両端面には、多数の溝（図示せず）が形成されている。この溝には潤滑油が保持されており、その潤滑油が摩擦ワッシャ９と外歯車部７ｂ及び円板部３ａとの接触面間に適正量だけ供給されることにより、摩擦ワッシャ９の早期摩耗や焼き付きが防止されるとともに、潤滑油の供給過多による摩擦抵抗の過度の減少が防止されている。また、摩擦ワッシャ９の早期摩耗及び焼き付き防止のために、摩擦ワッシャ９の両端面には、例えば無電解ニッケルメッキ、クロムメッキ、浸炭焼き入れ、窒化チタン（ＴｉＮ）、炭化チタン（ＴｉＣ）、タングステンカーバイド（ＷＣ）等のコーティング、又はＷＣ、モリブデン（Ｍｏ）、クロム（Ｃｒ）の溶射等の各種の表面処理が施されている。
【００１８】
固定摩擦ワッシャ１０は、ハウジング１の支持突出部３ｆの先端面にボルトＢ２によって固定されている。したがって、差動回転時には遊星歯車８の図１における右端面が摩擦固定ワッシャ１０に摺接する。この摩擦固定ワッシャ１０の遊星歯車８との接触面にも、摩擦ワッシャ９の溝と同様の溝が形成されるとともに、同様の表面処理が施されている。
【００１９】
また、車両の後退駆動時、及び前進時におけるエンジンブレーキの動作時に所定の大きさのトルクバイアス比を得るとともに、そのバラツキを小さく抑えるために、摩擦ワッシャ１１，１２が用いられている。摩擦ワッシャ１１は、内歯車４の当接壁部６と太陽歯車７の外歯車部７ｂとの対向面間に配置されており、回転軸線Ｌを中心として回転可能であるのみならず、当接壁部６と外歯車部７ｂとのいずれかに対しても回転可能になっている。摩擦ワッシャ１１の両端面には、上記摩擦ワッシャ９，１０と同様の溝が形成されるとともに、同様の表面処理が施されている。摩擦ワッシャ１２は、ハウジング１の底部２ａと当接壁部６との対向面間に配置されており、回転軸線Ｌを中心として回転可能であるとともに、両者に対して回転可能になっている。摩擦ワッシャ１２の両端面にも摩擦ワッシャ９，１０と同様の溝が形成されるとともに、表面処理が施されている。
【００２０】
なお、摩擦ワッシャ９、外歯車部７ｂ，摩擦ワッシャ１１、当接壁部６及び摩擦ワッシャ１２の回転軸線Ｌ方向の各長さの合計は、それらが配置された円板部３ａと底部２ａとの間隔とほぼ同一になっている。したがって、摩擦ワッシャ９、外歯車部７ｂ，摩擦ワッシャ１１、当接壁部６及び摩擦ワッシャ１２は、回転軸線Ｌ方向へはほとんど移動不能になっている。
【００２１】
上記構成の遊星歯車装置において、車両が前進するようにハウジング１がエンジンによって回転駆動されているときには、内歯車部５及び太陽歯車７の外歯車部７ｂと遊星歯車８との噛み合いによって発生するスラスト力により、外歯車部７ｂが摩擦ワッシャ９を介して円板部３ａに押圧接触させられるとともに、遊星歯車８が摩擦ワッシャ１０に押圧接触させられる。したがって、差動回転時には、それらの接触面間に摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗によって所定の大きさのトルクバイアス比が得られる。しかも、摩擦ワッシャ９、１０の面粗度等の摩擦抵抗に関与する要因は、各遊星歯車装置に用いられる各摩擦ワッシャ９どうし及び各摩擦ワッシャ１０どうしで容易にほぼ同一にすることができる。各摩擦ワッシャ９，１０が単純な形状をしており、しかも単独で加工可能だからである。したがって、各遊星歯車装置間におけるトルクバイアス比のバラツキを小さく抑えることができる。
【００２２】
また、摩擦ワッシャ９が、外歯車部７ｂ（太陽歯車７）及び円板部３ａ（ハウジング３）に対して相対回転するから、摩擦ワッシャ９の外歯車部７ｂ及び円板部３ａに対する各回転速度｛（Ｖ１−Ｖ２）；Ｖ２｝は、外歯車部７ｂを円板部３ａに直接接触させた場合、あるいは摩擦ワッシャ９を外歯車部７ｂと円板部３ａとのいずれか一方に固定し、他方に対して回転可能に接触させた場合における、外歯車部７ｂと円板部３ａとの間の速度Ｖ１、又は摩擦ワッシャ９の他方に対する回転速度Ｖ１より遅い。したがって、外歯車部７ｂ及び円板部３ａの早期摩耗を抑えることができるとともに、摩擦ワッシャ９自体の早期摩耗をも抑えることができる。さらに、摩擦ワッシャ９が外歯車部７ｂ又は円板部３ａに焼き付くのを防止することができる。特に、この実施の形態では、摩擦ワッシャ９に耐摩耗性及び耐焼き付き性を向上させる表面処理が施されているので、摩擦ワッシャ９の早期摩耗及び焼き付きをより一層確実に防止することができる。一方、摩擦ワッシャ１０は、ハウジング１に固定されているから、ハウジング１が摩耗するのを確実に防止することができる。
【００２３】
車両の前進時における差動回転時には、内歯車部５の端面がキャリア部３の円板部３ａに対して摺接し、そのときに発生する摩擦抵抗によってもトルクバイアス比が増大されるので、内歯車部５と円板部３ａとの対向面間にも摩擦ワッシャを配置し、その摩擦ワッシャを円板部３ａ及び内歯車部５の両者に対して回転可能にするとともに、回転軸線Ｌを中心として回転可能にすることが望ましい。
【００２４】
車両の後退駆動時、及び前進時におけるエンジンブレーキの動作時には、当接壁部６及び外歯車部７ｂが摩擦ワッシャ１１に摺接するとともに、当接壁部６及び底部２ａが摩擦ワッシャ１２に摺接する。これによって、所定の大きさのトルクバイアス比が得られるとともに、トルクバイアス比のバラツキが小さく抑えられる。しかも、摩擦ワッシャ１１，１２は、その両端面に接触する２つの部材に対して相対回転可能であるから、摩擦ワッシャ９の場合と同様に、摩擦ワッシャ１１，１２を一方の部材に固定した場合に比して、摩擦ワッシャ１１，１２と接触する各部材との間の回転速度を遅くすることができる。それによって、摩擦ワッシャ１１，１２及びその両端面に接触する各部材の早期摩耗を防止することができる。なお、車両の後退駆動時及び前進時におけるエンジンブレーキの動作時には、内歯車部５が底部２ａに摺接するとともに、遊星歯車８が収容孔３ｇの底面に摺接するので、底部２ａの内歯車部５との対向部、及び収容孔３ｇの底面と遊星歯車８の端面との間にも摩擦ワッシャを相対回転可能に設けることが望ましい。
【００２５】
上記の内容から明かなように、この遊星歯車装置Ａにおいては、ハウジング１が内歯車４、太陽歯車７及び遊星歯車８に対して相対回転する部材になっているとともに、内歯車４の当接壁部６が太陽歯車７に対して相対回転する部材になっている。
【００２６】
図３及び図４はこの発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態の遊星歯車装置Ｂは、一部の各構成だけが上記遊星歯車装置Ａと相違しており、その他の構成は上記遊星歯車装置Ａと同様になっている。そこで、遊星歯車装置Ｂについては、上記遊星歯車装置Ａと異なる構成についてのみ説明し、同様な部分には同一符号を付してその説明を省略する。勿論、遊星歯車装置Ｂも遊星歯車装置Ａと同様の効果を奏することができる。
【００２７】
この遊星歯車装置Ｂにおいては、上記遊星歯車装置のスプライン孔部３ｅに代えて、本体部２の外周面の一端部と他端部とにスプライン部２ｄ、２ｅがそれぞれ形成されている。そして、スプライン部２ｄ，２ｅのいずれか一方を介してハウジング１が回転駆動されるようになっている。
【００２８】
キャリア部３は、本体部２の開口部の内周面にスプライン嵌合等によって回動不能に嵌合されている。しかも、キャリア部３は、キャリア部３より外側において開口部の内周面に螺合されたリング状の雄ねじ部材１３を締め付けることにより、本体部２の内周面に形成された段差面２ｆに押し付けられている。これにより、キャリア部３が本体部２に回動不能にかつ移動不能（脱出不能）に固定されている。このようにしてキャリア部３を本体部２に固定した場合には、図１及び図２に示す遊星歯車装置Ａのように複数のボルトＢ１でキャリア部３を本体部２に固定する場合に比して、ボルト挿通孔、ねじ孔の形成の手間を軽減することができるとともに、複数のボルトを締め付ける手間を軽減することができる。したがって、遊星歯車装置Ｂの製造費を低減することができる。しかも、ボルトＢ１のためのねじ孔及びボルト挿通孔を形成すると、その分だけ本体部２及びキャリア部３の円板部３ａの外径が大径になるが、この遊星歯車装置Ｂではねじ孔及びボルト挿通孔を形成する必要がないので、その分だけ遊星歯車装置Ｂ全体を小径化することができる。
【００２９】
内歯車４の当接壁部６は、内歯車部５の一端部（図３において左端部）に一体に形成された内側に向かって突出する環状突出部（外側部分）６Ａと、この環状突出部６Ａの内周面にスプライン嵌合等により回動不能に、かつ回転軸線Ｌ方向へ移動可能に嵌合された可動部（内側部分）６Ｂとから構成されている。内歯車部５の他端側を向く環状突出部６Ａの端面は遊星歯車８と対向しており、同方向を向く可動部６Ｂの端面は太陽歯車７と対向している。可動部６Ｂには、突出部６ａ及びスプライン孔部６ｂが形成されている。太陽歯車７は、上記遊星歯車装置Ａの連結筒部７ａに対応する部分を有しておらず、外歯車部７ｂに対応する部分だけで構成されている。そして、太陽歯車７は、その一端部（右端部）を除く大部分が内歯車部５の内側に配置されている。太陽歯車７の内周面には、スプライン孔部７ｃが形成されている。
【００３０】
車両が前進するようにハウジング１が回転駆動されたとき、内歯車部５には、環状突出部６Ａを遊星歯車８に接近する方向へ押圧するスラスト力が作用し、遊星歯車８には、これを環状突出部６Ａに接近する方向へ押圧するスラスト力が作用する。太陽歯車７には、内歯車部５に作用するスラスト力と同じ向きのスラスト力が作用する。そこで、環状突出部６Ａと遊星歯車８との互いに対向する端面間には、摩擦ワッシャ１４が配置されている。この摩擦ワッシャ１４は、支持突出部３ｆの先端面の内周部に形成された環状凸部３ｈの外周面に回転可能に嵌合されており、それによって回転軸線Ｌを中心として回転可能になっているとともに、環状突出部６Ａ及び遊星歯車８に対して相対回転可能になっている。したがって、遊星歯車装置Ｂの差動回転時には、摩擦ワッシャ１４の両端面が環状突出部６Ａ及遊星歯車８にそれぞれ摺接する。また、互いに対向する太陽歯車７の端面とキャリア３の円板部３ａとには、固定ワッシャ１５，１６がそれぞれ固定されている。固定ワッシャ１５，１６の間には、摩擦ワッシャ１７が配置されている。この摩擦ワッシャ１７は、回転軸線Ｌを中心として回転可能であるとともに、両固定ワッシャ１５，１６に対して相対回転可能になっている。したがって、差動回転時には、摩擦ワッシャ１７が固定ワッシャ１５，１６に対して摺接する。これにより、円板部３ａ及び太陽歯車７の摩耗を防止することができるとともに、固定ワッシャ１５，１６及び摩擦ワッシャ１７の早期摩耗が防止される。
【００３１】
車両が後退するようにハウジングが回転駆動されたとき、又は車両の前進時におけるエンジブレーキの動作時には、内歯車部５、太陽歯車７及び遊星歯車８に上記と逆向きのスラスト力が作用する。そこで、太陽歯車７と可動部６Ｂとの間には、摩擦ワッシャ１８が配置されている。この摩擦ワッシャ１８は、回転軸線Ｌを中心として回転可能であるとともに、太陽歯車７と可動部６Ｂとの両者に対して回転可能になっている。また、環状突出部６Ａと底部２ａとの間、及び可動部６Ｂと底部２ａとの間には、摩擦ワッシャ１９が配置されている。つまり、摩擦ワッシャ１９の外周側の部分が環状突出部６Ａと底部２ａとの間に配置され、摩擦ワッシャ１９の内周側の部分が可動部６Ｂと底部２ａとの間に配置されている。したがって、摩擦ワッシャ１９は、二つの摩擦ワッシャと同等に機能する。これにより、摩擦ワッシャの数を減らして、製造費の低減が図られている。摩擦ワッシャ１９は、回転軸線Ｌを中心として回転可能であるとともに、底部２ａ、環状突出部６Ａ及び可動部６Ｂに対して相対回転可能である。
【００３２】
車両が後退するようにハウジングが回転駆動されたとき、又は車両の前進時においてエンジブレーキの動作時には、遊星歯車８の端面が収容孔３ｇの底面に摺接するので、収容孔３ｇの底面と遊星歯車８との間にも摩擦ワッシャを設けておくことが望ましい。また、各摩擦ワッシャ１４及び１６〜１９の両端面、及び固定ワッシャ１５，１６の摩擦ワッシャ１７との接触面には、上記の遊星歯車装置Ａにおける各摩擦ワッシャ９〜１２と同様に、潤滑油を保持するための多数の溝を形成したり、表面処理を施すことが望ましい。
【００３３】
上記の内容から明かなように、この遊星歯車装置Ｂにおいては、ハウジング１が内歯車４、太陽歯車７及び遊星歯車８に対して相対回転する部材になっている。ただし、ハウジング１と内歯車４の環状突出部６Ａ及び可動部６Ｂとの間には摩擦ワッシャ１８が設けられるとともに、ハウジング１と太陽歯車７との間に摩擦ワッシャ１７が設けられているが、ハウジング１と遊星歯車８との間には、摩擦ワッシャが設けられていない。また、内歯車４（の環状突出部６Ａ及び可動部６Ｂ）が遊星歯車８及び太陽歯車７に対して相対回転する部材になっている。
【００３４】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、ハウジング１を回転駆動し、内歯車４及び太陽歯車７の回転を出力回転として取り出しているが、内歯車４と太陽歯車７とのいずれか一方を回転駆動し、他方及びハウジング１の回転を出力回転として取り出すようにしてもよい。
【００３５】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、トルクバイアス比のバラツキを小さく抑えることができるのは勿論のこと、摩擦ワッシャ及びこの両端面にそれぞれ接触する歯車及びハウジング等の他の部材が早期に摩耗するのを防止することができるとともに、摩擦ワッシャが歯車の端面等に焼き付くのを防止することができるるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施の形態を示す図であって、図２のＹ−Ｙ線に沿う断面図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ線に沿う断面図である。
【図３】この発明の他の実施の形態を示す図であって、図４のＹ−Ｙ線に沿う断面図である。
【図４】図３のＸ−Ｘ線に沿う断面図である。
【符号の説明】
Ａ車両用遊星歯車装置
Ｂ車両用遊星歯車装置
Ｌ回転軸線
１ハウジング
２本体部
３キャリア部
４内歯車
６当接壁部
６Ａ環状突出部（外側部分）
６Ｂ可動部（内側部分）
７太陽歯車
８遊星歯車
９摩擦ワッシャ
１１摩擦ワッシャ
１２摩擦ワッシャ
１４摩擦ワッシャ
１５固定ワッシャ
１６固定ワッシャ
１７摩擦ワッシャ
１８摩擦ワッシャ
１９摩擦ワッシャ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a planetary gear device for a vehicle used as a center differential of a vehicle.
[0002]
[Prior art]
Generally, a planetary gear device for a vehicle has a housing and an internal gear, a sun gear, and a planetary gear housed in the housing. The planetary gear is housed in a housing hole formed in the housing so as to be able to rotate, and meshes with the internal gear and the sun gear. Therefore, when the housing is driven to rotate, the rotation is transmitted to the internal gear and the sun gear via the planetary gear. In this case, when the planetary gear rotates, the internal gear and the sun gear rotate differentially, and when the planetary gear does not rotate, the internal gear and the sun gear rotate together with the housing.
[0003]
In recent planetary gear devices, gears having twisted teeth are frequently used as internal gears, sun gears, and planetary gears. This is because the differential rotation between the internal gear and the sun gear can be limited when a gear having a twisted tooth is used as each gear. That is, when a gear having a twisted tooth is used as each gear, a thrust force acting in the axial direction on each gear is generated by the meshing of the internal gear, the sun gear, and the planetary gear, and each gear causes other members to move to other members. For example, it is made to press-contact with a housing, respectively. Then, at the time of differential rotation, the end face of each gear comes into sliding contact with other members, and a frictional resistance is generated between them to suppress the rotation of each gear. This frictional resistance limits the differential rotation.
[0004]
By the way, in the differential gear device including the planetary gear device that restricts the differential rotation as described above, a friction washer is provided between the end face of each gear and the other member. Is in sliding contact with each gear. This is to adjust the magnitude of the frictional resistance by appropriately adjusting the surface roughness or the like of the end face of the friction washer, thereby obtaining a desired differential limiting force (see Patent Document 1). ).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-8-178019 (page 3, FIG. 7)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the friction washer is brought into sliding contact with the end face of each gear, there is a problem in that each gear is worn early.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made to solve the above-described problem, and is provided with a housing arranged to be rotatable about a rotation axis, and to be rotatable in the housing so that the axis coincides with the rotation axis. An internal gear and a sun gear, and a planetary gear that can rotate on the housing and revolves integrally with the housing around the rotation axis, and meshes with the internal gear and the sun gear, In the planetary gear device for a vehicle in which the internal gear, the sun gear, and the planetary gear have torsion teeth, the end surface of at least one of the internal gear, the sun gear, and the planetary gear is relatively opposed to the gear. A friction washer is provided between the rotating member and the rotating member so that the friction washer can rotate about the rotation axis. It is characterized in that the rotatably disposed against.
In this case, the housing may be a member that rotates relative to the gear. It is desirable that a fixed washer is connected to the housing and an end face of a gear that rotates relative to the housing in a non-rotatable manner, and the friction washer is provided between the fixed washers.
An annular abutment wall portion projecting toward the inner peripheral side is provided at one end portion in the axial direction of the internal gear, and the sun gear and the planets are disposed on the surface of the abutment wall portion facing the other end side of the internal gear. When the end faces of the gears are in press contact with each other, the internal gear is a member that rotates relative to the sun gear and the planetary gear, and the surface facing the other end of the contact wall portion, the sun gear, and the The friction washers are preferably provided between the planetary gears. The abutting wall portion includes an outer portion facing the planetary gear, an inner portion facing the sun gear, the outer portion being coupled to the outer portion so as not to rotate and to be movable in the axial direction. It is desirable that the friction washers are provided between the end face of the planetary gear and between the inner portion and the end face of the sun gear. Each surface of the outer portion and the inner portion facing the direction from the other end side to the one end side of the internal gear is an end surface of the internal gear, and the outer portion and the inner portion and each surface that are end surfaces of the internal gear The friction washer is preferably provided between the housing and the housing.
The housing is open at one end, and is provided in the inside of the cylindrical main body that accommodates the internal gear, the sun gear, and the planetary gear, and the opening of the main body, and supports the planetary gear so that it can rotate. It is desirable that the carrier portion is fitted to the inner peripheral surface of the opening portion of the main body portion so as not to be rotatable and cannot be escaped.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS.
1 and 2 show an embodiment of the present invention. The vehicular planetary gear device A of this embodiment includes a housing 1 that is rotatably arranged with its axis line coincident with the rotation axis L. The housing 1 has a main body portion 2 and a carrier portion 3.
[0009]
The main body 2 has a cylindrical shape, and a bottom 2a is formed at one end (right end in FIG. 1), and the other end is open. A projecting portion 2b having a circular cross section extending on the rotation axis L is formed at the center of the outer end surface of the bottom portion 2a. The projecting portion 2b and the bottom portion 2a have through-holes 2c penetrating through the center portion. Is formed. On the other hand, the carrier part 3 has a disk part 3a. One end surface (right end surface in FIG. 1) of the disc portion 3 a is abutted against the other end surface of the main body portion 2, and a circular protruding portion 3 b formed on one end surface of the disc portion 3 a is the main body portion 2. The other end opening is fitted. And the disc part 3a is being fixed to the main-body part 2 by tightening bolt B1 which penetrated the disc part 3a and was screwed together by the other end surface of the main-body part 2. FIG. Thereby, the other end opening part of the main-body part 2 is closed. A protruding portion 3c extending on the rotation axis L is formed at the center of the other end surface of the disc portion 3a. The projecting portion 3c and the disc portion 3a are formed with a through hole 3d penetrating through the central portion thereof. A spline hole 3e is formed on the inner peripheral surface of the through hole 3d. A hollow input shaft (not shown) that is rotationally driven by the engine is fitted into the spline hole 3e so as not to rotate. As a result, the housing 1 is driven to rotate about the rotation axis L.
[0010]
An internal gear 4 is accommodated in the housing 1 so that its axis line coincides with the rotation axis L and is rotatable. The internal gear 4 has an internal gear portion 5 and a contact wall portion 6. The outer diameter of the internal gear portion 5 is substantially the same as the inner diameter of the main body portion 2, and the total length of the internal gear portion 5 is set to be substantially the same as the distance between the bottom portion 2a and the disc portion 3a. Thereby, although the internal gear part 5 can rotate with respect to the main-body part 2, it is almost immovable to any direction of the radial direction and an axial direction. The abutting wall portion 6 has a disk shape, and is fitted in one end portion (right end portion in FIG. 1) located on the bottom 2a side of the internal gear portion 5 in a state similar to the spline fitting. Therefore, the abutting wall portion 6 cannot be rotated with respect to the internal gear portion 5, but is connected so as to be movable in the direction of the rotation axis L. However, the abutment wall portion 6 hardly moves in the direction of the rotation axis L in practice. This point will be described later. A projecting portion 6 a extending on the rotation axis L is formed at the center of the inner end surface (left end surface in FIG. 1) of the contact wall portion 6. A spline hole 6b is formed at the center of the protruding portion 6a and the abutting wall portion 6 so as to penetrate the protruding portion 6a and the contact wall portion 6. One end portion of a shaft (not shown) penetrating the through hole 2c is non-rotatably connected to the spline hole portion 6b. The other end of the shaft is connected to one of the front differential and the rear differential if the planetary gear device 1 is used as a center differential, and one of the left and right wheels if the planetary gear device 1 is used as a front differential or a rear differential. Connected to.
[0011]
A sun gear 7 is housed in the housing 1 so as to be rotatable with its axis line coincident with the rotation axis L. The sun gear 7 is composed of a connecting tube portion 7a and an external gear portion 7b integrally connected to one end portion (right end portion in FIG. 1) of the connecting tube portion 7a. The connecting cylinder portion 7a is rotatably supported on the inner peripheral surface of the through hole 3d. A spline hole portion 7c is formed on the inner peripheral surface of the other end portion of the connecting tube portion 7a. One end of a shaft (not shown) penetrating the input shaft is non-rotatably connected to the spline hole 7c. The other end of the shaft is connected to the other of the front differential or the rear differential if the planetary gear device 1 is used as a center differential, and the other of the left and right wheels if the planetary gear device 1 is used as the front differential or the rear differential. Connected to. The external gear portion 7 b is disposed inside the internal gear portion 5. The outer diameter of the outer gear portion 7 b is smaller than the outer diameter of the inner gear portion 5. Therefore, an annular space is formed between the outer peripheral surface of the external gear portion 3 b and the inner peripheral surface of the internal gear portion 5.
[0012]
On the inner end face of the disk portion 3a of the carrier portion 3, an annular support protrusion portion 3f centering on the rotation axis L is formed. The support protrusion 3f is inserted into the annular space with a slight gap with respect to the inner peripheral surface of the internal gear portion 5 and the outer peripheral surface of the external gear portion 3b. A plurality of accommodation holes 3g extending in parallel with the rotation axis L from the distal end surface toward the proximal end side are formed in the support protruding portion 3f. Three or more accommodation holes 3g are usually formed. Each accommodation hole 3g is arrange | positioned at equal intervals in the circumferential direction of the support protrusion part 3f. Each accommodation hole 3g may be arranged at unequal intervals in the circumferential direction. The housing hole 3g is arranged such that its axis is located at the outer peripheral surface, inner peripheral surface and center of the support protrusion 3f. Moreover, the inner diameter of the accommodation hole 3g is set larger than the thickness of the support protrusion 3f. Therefore, the outer side and the inner side of the accommodation hole 3g in the radial direction of the support protrusion 3f are opened to the outside from the outer peripheral surface and the inner peripheral surface of the support protrusion 3f, respectively.
[0013]
A planetary gear 8 is accommodated in each accommodation hole 3g. Therefore, the planetary gear 8 revolves around the rotation axis L together with the housing 1 when the housing 1 rotates. The outer diameter of the planetary gear 8 is set to be substantially the same as the inner diameter of the accommodation hole 3g, and the planetary gear 8 is accommodated in the accommodation hole 3g so as to be rotatable (rotatable). Moreover, since the outer diameter of the planetary gear 8 is substantially the same as the inner diameter of the accommodation hole 3g, the outer peripheral portion of the planetary gear 8 protrudes outward from the open portions on the outer side and the inner side of the accommodation hole 3g. The planetary gear meshes with the internal gear portion 5 at the portion protruding from the accommodation hole 3g toward the outer peripheral side, and meshes with the external gear portion 7b of the sun gear 7 at the portion protruding toward the inner peripheral side. Therefore, when the housing 1 is driven to rotate, the rotation is transmitted to the internal gear 4 and the sun gear 7 via the planetary gear 8. In this case, when the planetary gear 8 rotates, the internal gear 4 and the sun gear 7 rotate differentially, and when the planetary gear 8 does not rotate, the housing 1, the planetary gear 8, the internal gear 4, and the sun gear 7 rotate integrally. To do.
[0014]
The internal gear portion 5, the external gear portion 7b, and the planetary gear 8 have torsion teeth. Therefore, when the housing 1 is rotationally driven, a thrust force parallel to the rotation axis L acts on the internal gear portion 5, the external gear portion 7b, and the planetary gear 8 by meshing with each other. In this case, if the vehicle is driven forward by the engine, a thrust force is applied to the internal gear portion 5 and the external gear portion 7b to press them from the bottom 2a side toward the disc portion 3a side. The planetary gear 8 receives a thrust force opposite to the thrust force acting on the internal gear portion 5 and the external gear portion 7b. Of course, when the vehicle is driven backward and when the engine brake is operating, a thrust force in the direction opposite to that during forward drive acts on each of the gears 5, 7 b and 8.
[0015]
In this planetary gear device A, a torque bias ratio of a predetermined magnitude is obtained by using the thrust force acting on the external gear portion 7b and the planetary gear 8 during forward driving of the vehicle, and the torque bias between the planetary gear devices. In order to reduce the variation in the ratio, the friction washer 9 and the fixed friction washer 10 are used.
[0016]
The friction washer 9 is disposed between the end surface of the external gear portion 7b on the connecting cylinder portion 7a side and the disc portion 3a of the carrier portion 3 facing the friction washer 9. The friction washer 9 is disposed so as to be rotatable about the rotation axis L and to be rotatable relative to the disc portion 3a and the external gear portion 7b. Therefore, at the time of differential rotation, the friction washer 9 rotates relative to the disc portion 3a and the external gear portion 7b in the opposite direction. That is, if the external gear portion 7b is rotating in one direction at a speed V1 with respect to the disc portion 3a, the friction washer 9 rotates in the same direction as the external gear 7b at a speed V2 slower than the speed V1. As a result, the friction washer 9 rotates in the other direction relatively at the speed (V1-V2) with respect to the external gear 7b, and rotates in one direction at the speed V2 with respect to the disk portion 3a. The speed ratio between the speeds V1 and V2 is determined based on the magnitude of the frictional resistance between the contact surfaces of the friction washer 9, the external gear part 7b, and the disk part 3a.
[0017]
Numerous grooves (not shown) are formed on both end surfaces of the friction washer 9 that come into contact with the external gear portion 7b and the disc portion 3a. Lubricating oil is held in the groove, and the lubricating oil is supplied in an appropriate amount between the contact surfaces of the friction washer 9 and the external gear portion 7b and the disc portion 3a, so that the friction washer 9 is quickly worn out. As well as preventing seizure, excessive reduction of frictional resistance due to excessive supply of lubricating oil is prevented. Further, in order to prevent early wear and seizure of the friction washer 9, both end surfaces of the friction washer 9 are, for example, electroless nickel plating, chrome plating, carburizing and quenching, titanium nitride (TiN), titanium carbide (TiC), tungsten. Various surface treatments such as coating of carbide (WC) or the like, thermal spraying of WC, molybdenum (Mo), and chromium (Cr) are performed.
[0018]
The fixed friction washer 10 is fixed to the front end surface of the support protrusion 3f of the housing 1 by a bolt B2. Accordingly, the right end surface of the planetary gear 8 in FIG. 1 is in sliding contact with the friction fixed washer 10 during differential rotation. A groove similar to the groove of the friction washer 9 is formed on the contact surface of the friction fixed washer 10 with the planetary gear 8 and the same surface treatment is applied.
[0019]
In addition, the friction washers 11 and 12 are used to obtain a torque bias ratio having a predetermined magnitude when the vehicle is driven backward and when the engine brake is operated during forward movement, and to suppress the variation. The friction washer 11 is disposed between the facing surfaces of the abutting wall portion 6 of the internal gear 4 and the external gear portion 7b of the sun gear 7, and is not only rotatable about the rotation axis L but also abutting. It can rotate with respect to either the wall portion 6 or the external gear portion 7b. Grooves similar to those of the friction washers 9 and 10 are formed on both end surfaces of the friction washer 11, and the same surface treatment is applied. The friction washer 12 is disposed between the opposing surfaces of the bottom portion 2a of the housing 1 and the abutting wall portion 6, and is rotatable about the rotation axis L and is rotatable relative to both. Grooves similar to those of the friction washers 9 and 10 are formed on both end surfaces of the friction washer 12, and surface treatment is performed.
[0020]
The total length of the friction washer 9, the external gear portion 7b, the friction washer 11, the abutting wall portion 6 and the friction washer 12 in the direction of the rotation axis L is the disc portion 3a and the bottom portion 2a on which they are arranged. The interval is almost the same. Therefore, the friction washer 9, the external gear portion 7b, the friction washer 11, the contact wall portion 6 and the friction washer 12 are almost immovable in the direction of the rotation axis L.
[0021]
In the planetary gear device having the above configuration, when the housing 1 is rotationally driven by the engine so that the vehicle moves forward, the thrust generated by the meshing of the planetary gear 8 with the internal gear portion 5 and the external gear portion 7b of the sun gear 7 is achieved. The external gear portion 7 b is pressed and brought into contact with the disk portion 3 a via the friction washer 9 by the force, and the planetary gear 8 is brought into press contact with the friction washer 10. Accordingly, frictional resistance is generated between the contact surfaces during differential rotation. A torque bias ratio having a predetermined magnitude is obtained by this frictional resistance. In addition, the factors involved in the frictional resistance such as the surface roughness of the friction washers 9 and 10 can be easily made substantially the same between the friction washers 9 and the friction washers 10 used in each planetary gear device. This is because each of the friction washers 9 and 10 has a simple shape and can be processed independently. Therefore, variation in the torque bias ratio between the planetary gear devices can be suppressed to a small value.
[0022]
Further, since the friction washer 9 rotates relative to the external gear portion 7b (sun gear 7) and the disc portion 3a (housing 3), each rotational speed of the friction washer 9 with respect to the external gear portion 7b and the disc portion 3a. {(V1-V2); V2} is the case where the external gear portion 7b is brought into direct contact with the disc portion 3a, or the friction washer 9 is fixed to either the external gear portion 7b or the disc portion 3a, It is slower than the speed V1 between the external gear part 7b and the disk part 3a or the rotational speed V1 with respect to the other of the friction washers 9 when the other is brought into contact with the other. Therefore, early wear of the external gear portion 7b and the disc portion 3a can be suppressed, and early wear of the friction washer 9 itself can be suppressed. Further, it is possible to prevent the friction washer 9 from being seized on the external gear portion 7b or the disc portion 3a. In particular, in this embodiment, since the friction washer 9 is subjected to a surface treatment for improving wear resistance and seizure resistance, early wear and seizure of the friction washer 9 can be more reliably prevented. On the other hand, since the friction washer 10 is fixed to the housing 1, it is possible to reliably prevent the housing 1 from being worn.
[0023]
At the time of differential rotation when the vehicle is moving forward, the end face of the internal gear portion 5 is in sliding contact with the disc portion 3a of the carrier portion 3, and the torque bias ratio is increased by the frictional resistance generated at that time. A friction washer is also arranged between the opposing surfaces of the gear portion 5 and the disc portion 3a, and the friction washer can be rotated with respect to both the disc portion 3a and the internal gear portion 5, and the rotation axis L is centered. It is desirable to make it rotatable.
[0024]
The contact wall 6 and the external gear portion 7b are in sliding contact with the friction washer 11 and the contact wall 6 and the bottom 2a are in sliding contact with the friction washer 12 when the vehicle is driven backward and when the engine brake is operated during forward movement. . As a result, a torque bias ratio having a predetermined magnitude can be obtained, and variations in the torque bias ratio can be kept small. In addition, since the friction washers 11 and 12 can be rotated relative to the two members contacting the both end faces, as in the case of the friction washers 9, the friction washers 11 and 12 are fixed to one member. As compared with, the rotational speed between the members in contact with the friction washers 11, 12 can be reduced. Thereby, premature wear of the friction washers 11 and 12 and the respective members contacting the both end faces can be prevented. When the vehicle is driven backward and when the engine brake is operated, the internal gear portion 5 is in sliding contact with the bottom portion 2a and the planetary gear 8 is in sliding contact with the bottom surface of the accommodation hole 3g. It is desirable to provide a friction washer so as to be capable of relative rotation also between the facing portion of the housing and the bottom surface of the accommodation hole 3g and the end surface of the planetary gear 8.
[0025]
As is clear from the above contents, in the planetary gear device A, the housing 1 is a member that rotates relative to the internal gear 4, the sun gear 7, and the planetary gear 8, and the internal gear 4 abuts. The wall 6 is a member that rotates relative to the sun gear 7.
[0026]
3 and 4 show another embodiment of the present invention. The planetary gear unit B of this embodiment is different from the planetary gear unit A only in a part of each configuration, and the other configuration is the same as that of the planetary gear unit A. Therefore, the planetary gear device B will be described only with respect to the configuration different from the planetary gear device A, and the same reference numerals are given to the same parts, and the description thereof will be omitted. Of course, the planetary gear unit B can also achieve the same effects as the planetary gear unit A.
[0027]
In this planetary gear device B, spline portions 2d and 2e are formed at one end and the other end of the outer peripheral surface of the main body 2 in place of the spline hole portion 3e of the planetary gear device. The housing 1 is rotationally driven through one of the spline portions 2d and 2e.
[0028]
The carrier part 3 is fitted to the inner peripheral surface of the opening part of the main body part 2 so as not to rotate by spline fitting or the like. Moreover, the carrier portion 3 is formed on the stepped surface 2f formed on the inner peripheral surface of the main body portion 2 by tightening the ring-shaped male screw member 13 screwed into the inner peripheral surface of the opening portion outside the carrier portion 3. It is pressed. Thereby, the carrier part 3 is being fixed to the main-body part 2 so that rotation is impossible and immovable (it cannot escape). When the carrier part 3 is fixed to the main body part 2 in this way, the carrier part 3 is fixed to the main body part 2 with a plurality of bolts B1 as in the planetary gear device A shown in FIGS. Thus, the labor for forming the bolt insertion hole and the screw hole can be reduced, and the labor for tightening the plurality of bolts can be reduced. Therefore, the manufacturing cost of the planetary gear device B can be reduced. In addition, when the screw hole and the bolt insertion hole for the bolt B1 are formed, the outer diameters of the disk portion 3a of the main body portion 2 and the carrier portion 3 are increased by that amount. Further, since it is not necessary to form the bolt insertion hole, the diameter of the entire planetary gear device B can be reduced by that amount.
[0029]
The contact wall portion 6 of the internal gear 4 includes an annular protrusion (outer portion) 6A that is formed integrally with one end portion (left end portion in FIG. 3) of the internal gear portion 5 and protrudes inward, and this annular protrusion. The movable portion (inner portion) 6B is fitted to the inner peripheral surface of the portion 6A so that it cannot be rotated by spline fitting or the like and is movable in the direction of the rotation axis L. The end surface of the annular projecting portion 6 </ b> A facing the other end of the internal gear portion 5 faces the planetary gear 8, and the end surface of the movable portion 6 </ b> B facing the same direction faces the sun gear 7. The movable part 6B is formed with a protruding part 6a and a spline hole part 6b. The sun gear 7 does not have a portion corresponding to the connecting cylinder portion 7a of the planetary gear unit A, and is configured only by a portion corresponding to the external gear portion 7b. And most of the sun gear 7 is disposed inside the internal gear portion 5 except for one end portion (right end portion) thereof. A spline hole 7 c is formed on the inner peripheral surface of the sun gear 7.
[0030]
When the housing 1 is rotationally driven so that the vehicle moves forward, a thrust force that presses the annular protrusion 6A in the direction approaching the planetary gear 8 acts on the internal gear portion 5, and the planetary gear 8 has this force. A thrust force is exerted to press in the direction approaching the annular protrusion 6A. A thrust force in the same direction as the thrust force acting on the internal gear portion 5 acts on the sun gear 7. Therefore, a friction washer 14 is disposed between the end faces of the annular protrusion 6A and the planetary gear 8 facing each other. The friction washer 14 is rotatably fitted to the outer peripheral surface of the annular convex portion 3h formed on the inner peripheral portion of the front end surface of the support projecting portion 3f, so that the friction washer 14 can rotate about the rotation axis L. In addition, relative rotation with respect to the annular protrusion 6A and the planetary gear 8 is possible. Therefore, at the time of differential rotation of the planetary gear device B, both end surfaces of the friction washer 14 are in sliding contact with the annular protrusion 6A and the planetary gear 8, respectively. Further, fixed washers 15 and 16 are fixed to the end face of the sun gear 7 and the disc portion 3a of the carrier 3 which face each other. A friction washer 17 is disposed between the fixed washers 15 and 16. The friction washer 17 is rotatable about the rotation axis L and is rotatable relative to the fixed washers 15 and 16. Therefore, at the time of differential rotation, the friction washer 17 is in sliding contact with the fixed washers 15 and 16. As a result, wear of the disk portion 3a and the sun gear 7 can be prevented, and early wear of the fixed washers 15, 16 and the friction washer 17 is prevented.
[0031]
When the housing is driven to rotate so that the vehicle moves backward, or when the engine brake is operated when the vehicle moves forward, a thrust force in the direction opposite to the above acts on the internal gear portion 5, the sun gear 7, and the planetary gear 8. Therefore, a friction washer 18 is disposed between the sun gear 7 and the movable portion 6B. The friction washer 18 is rotatable about the rotation axis L and is rotatable with respect to both the sun gear 7 and the movable portion 6B. Further, a friction washer 19 is disposed between the annular projecting portion 6A and the bottom portion 2a and between the movable portion 6B and the bottom portion 2a. That is, the outer peripheral portion of the friction washer 19 is disposed between the annular protrusion 6A and the bottom 2a, and the inner peripheral portion of the friction washer 19 is disposed between the movable portion 6B and the bottom 2a. Therefore, the friction washer 19 functions in the same manner as the two friction washers. Thereby, the number of friction washers is reduced, and the manufacturing cost is reduced. The friction washer 19 is rotatable about the rotation axis L and is relatively rotatable with respect to the bottom portion 2a, the annular projecting portion 6A, and the movable portion 6B.
[0032]
When the housing is rotationally driven so that the vehicle moves backward, or when the engine brake is operated during forward movement of the vehicle, the end surface of the planetary gear 8 is in sliding contact with the bottom surface of the accommodation hole 3g. It is desirable to provide a friction washer between the two. Similarly to the friction washers 9 to 12 in the planetary gear unit A, the lubricating oil is applied to both end faces of the friction washers 14 and 16 to 19 and the contact surfaces of the fixed washers 15 and 16 with the friction washers 17. It is desirable to form a large number of grooves for holding the surface or to perform surface treatment.
[0033]
As apparent from the above contents, in the planetary gear device B, the housing 1 is a member that rotates relative to the internal gear 4, the sun gear 7, and the planetary gear 8. However, a friction washer 18 is provided between the housing 1 and the annular protrusion 6A and the movable part 6B of the internal gear 4, and a friction washer 17 is provided between the housing 1 and the sun gear 7. A friction washer is not provided between the housing 1 and the planetary gear 8. Further, the internal gear 4 (the annular projecting portion 6 </ b> A and the movable portion 6 </ b> B) is a member that rotates relative to the planetary gear 8 and the sun gear 7.
[0034]
In addition, this invention is not limited to said embodiment, It can change suitably.
For example, in the above embodiment, the housing 1 is rotationally driven, and the rotation of the internal gear 4 and the sun gear 7 is taken out as the output rotation. However, either the internal gear 4 or the sun gear 7 is rotationally driven. However, the rotation of the other and the housing 1 may be taken out as an output rotation.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the variation of the torque bias ratio can be suppressed to a small level, and the friction washer and the other members such as the gear and the housing that are in contact with the both end faces can be quickly provided. It is possible to prevent wear and to prevent the friction washer from being seized on the end face of the gear.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing an embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view taken along line YY of FIG.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line XX in FIG.
FIG. 3 is a view showing another embodiment of the present invention, and is a cross-sectional view taken along line YY of FIG.
4 is a cross-sectional view taken along line XX of FIG.
[Explanation of symbols]
A Planetary gear device for vehicles B Planetary gear device for vehicles L Axis of rotation 1 Housing 2 Body portion 3 Carrier portion 4 Internal gear 6 Abutting wall 6A Annular protrusion (outer portion)
6B Movable part (inner part)
7 Sun gear 8 Planetary gear 9 Friction washer 11 Friction washer 12 Friction washer 14 Friction washer 15 Fixed washer 16 Fixed washer 17 Friction washer 18 Friction washer 19 Friction washer

Claims

A housing disposed rotatably about a rotation axis, an internal gear and a sun gear provided in the housing so as to be rotatable with the axis aligned with the rotation axis, respectively, rotatable on the housing, and A planetary gear meshing with the internal gear and the sun gear, the internal gear, the sun gear, and the planetary gear having a twisted tooth. In a planetary gear device for a vehicle,
At one end in the axial direction of the internal gear , an annular contact wall that protrudes toward the inner periphery is provided,
The abutting wall portion includes an outer portion facing the planetary gear, an inner portion facing the sun gear, which is connected to the outer portion so as to be non-rotatable and movable in the axial direction. A friction washer is provided between the portion and the end face of the planetary gear, and the friction washer is rotatable about the rotation axis and rotatable with respect to the outer portion and the planetary gear. A friction washer disposed between the inner portion and the end face of the sun gear, the friction washer being rotatable about the rotation axis, and on the inner portion and the sun gear . A planetary gear device for a vehicle, wherein the planetary gear device is arranged to be rotatable with respect to the vehicle.

Each surface of the outer part and the inner part facing the direction from the other end side to the one end part side in the axial direction of the internal gear is an end face of the internal gear, and the outer part is an end face of the internal gear And a friction washer that is in contact with each surface and the housing is provided between each surface of the inner portion and the housing, the friction washer being rotatable about the rotation axis, and the outer portion and the inner portion. The planetary gear device for a vehicle according to claim 1, wherein the planetary gear device is arranged to be rotatable with respect to the portion and the housing.

The housing is open at one end, and is provided in the inside of the cylindrical main body that accommodates the internal gear, the sun gear, and the planetary gear, and the opening of the main body, and supports the planetary gear so that it can rotate. and a carrier unit for vehicle according to claim 1 or 2, characterized in that the carrier part fitted so as not to rotate on the inner circumferential surface of the opening of the body portion, and was unable to escape Planetary gear unit for use.