JP4240717B2 - Tile panel production adhesive sheet - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築構造物の外壁等に使用するタイルパネルを作製する際に使用されるタイルパネル作製用粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建築構造物の壁面にタイルを敷設する方法としては、モルタルやセメント面に直接タイルを1枚ずつ貼り付ける方法と、事前に一定枚数のタイルを貼り付けて一体化したタイルパネルを作製しておき、このパネルを壁面に固定する方法(いわゆるプレキャスト工法)がある。最近は作業効率、コスト、仕上がり精度等の点より後者のプレキャスト工法が広く行われている。
【0003】
タイルパネルを作製する工程を具体的に述べると、▲1▼タイルを表面が上になるようにして所定の間隔で平面的に配列した後、タイルの隙間に目地材を敷き詰める工程、▲2▼この敷き詰めたタイルと目地材の表面側からタイルパネル作製用粘着シート(以下、単に粘着シートともいう。)を圧着してこれらを一体化する工程、▲3▼一体化したシート(以下、タイルシートともいう。)の粘着シートの反対面にセメントを打設、硬化養生する工程、▲4▼セメントが硬化した後、最後に表面の粘着シートを剥離してタイルパネルとする工程を有するのが一般的である。
【0004】
通常、上記▲3▼の工程では、タイルの裏面側にセメントを打設するが、その際、セメントがタイル裏面のすみずみまで均等にゆきわたるように振動が与えられ、またセメント硬化のための養生の際には40〜60℃程度の熱が加えられる。
また、セメント打設をする際には目的物により、粘着シートを圧着後、粘着シートを反転して、タイルより深い型枠に、平らに載置して打設する場合と、枠型を垂直に立てて、タイルシートが地面に対して垂直となるように枠に固定した状態で打設する場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の粘着シートでは、上記工程▲3▼では、粘着シートとタイルとの接着力が弱いためか、タイル表面と十分な接着ができず、タイルシート反転時にタイルが剥がれてしまったり、或いは垂直に固定した際に徐々にタイルが剥がれてしまい、最後には、セメント打設前に貼り付けたタイルが脱落してしまうという問題を生じる。また脱落しないまでもタイルがずれてしまうと、仕上がったタイルパネル上のタイル位置の寸法精度が低下し、そうなると外観を損ない建築物壁面に使用することができなくなってしまう。このような場合、再度タイルパネルの作製を行うため、作業性の劣る結果となっている。
【0006】
また、粘着シートと目地材(主としてポリエチレン)との接着力が弱い場合、目地材と十分に接着することができず、脱型後、粘着シートを剥がす際にタイル目地部にこの目地材が残ってしまうという問題を生じる。この残ってしまった目地材は、人力により除去しなければならず、この作業はかなりの困難な作業であり、多くの時間と労力を要している。
【0007】
さらに、セメント打設から硬化養生する過程においては、タイルが徐々に剥がれることにより、粘着シートとタイル表面の間に生じた隙間にかなりの量の未硬化液状セメントがしみ込み、そのまま固まってしまう。この現象は、特に表面が凹凸に富む粗面タイルの場合に顕著であるが、このはみ出して硬化した余分なセメントは、脱型、粘着シート剥離後に人力により除去せねばならず、これが極めて困難な作業であり多くの時間と労力を要している。
【0008】
タイルパネル作製課程におこる上記の如きタイルの脱落やずれ、さらに目地材残りといった種々問題を解決する方法としては、例えば、予めタイル表面を高分子吸収材又は界面活性剤を添加した剥離可能なコーティング剤で被覆する方法(特開平7−137017号公報)、タイルの表面を吸水性有機物又は吸水性無機物を添加した剥離可能なコーティング材で被覆する方法(特開平7−137018号公報)、タイルの表面を水に不溶でアルカリに可溶なポリマーエマルジョンで被覆し、脱型後にタイル表面をアルカリ溶液で洗浄する方法(特開平7−112414号公報)などが開示されている。また、発泡目地材の表面にセメント凝結遅延剤を用いる方法(特開平6−220977号公報)、型枠の表面にアルカリ膨潤型コンクリート非硬化剤を添加した接着剤でタイルを接着する方法(特開平7−68517号公報)、などが提案されている。
【0009】
しかし、予めタイル表面に処理剤を塗布するなどの作業工程が増えてしまうばかりか、これらの方法では脱型後に粘着シートを剥がす際、タイル表面に糊残りを生じてこれを汚染したり、あるいは剥離抵抗が大きくなり引き剥がし作業性が低下したり、さらに粘着シートが基材から破れてしまう等の問題は依然として解消されていない。
【0010】
本発明は、上記のような課題を解決した、作業性の極めて優れたタイルパネル作製用粘着シートを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明者等は、粘着シートを構成する粘着剤の接着力について研究を行った。粘着シートの対タイル接着力と、タイルシート反転時およびタイルシートを垂直に保持したときのタイルの保持性、粘着シートを再剥離する際のタイル表面の糊残り、および剥離抵抗との関係、更に、目地材が発泡ポリエチレンよりなることから粘着剤の対ポリエチレン接着力と、粘着シートを再剥離時する際の目地材残りの関係等について鋭意研究を行った結果、両者の接着力を特定の範囲に調節した粘着シートに仕上げることによって解決できることを見出した。
【0012】
(1)即ち、第一の発明は、基材及び該基材の裏面に設けた粘着剤層からなる粘着シートにおいて、粘着剤層のJIS Z0237に準拠する180度剥離接着力がタイルを被着体としたとき300〜1500gf/25mmであり、且つポリエチレンを被着体としたとき250gf/25mm以上であることを特徴とするタイルパネル作製用粘着シートである。
粘着剤としてはアクリル系粘着剤の使用が好ましい。特に、粘着剤層が、アクリル系粘着剤および架橋剤を含む塗液を塗布した層であることが好ましく、塗液は溶剤系であることが好ましい。また架橋剤としてはイソシアネート化合物が特に好ましい。
【0013】
次に、本発明者等は、凹凸に富む粗面タイルを用いた際に、粘着シートとタイル表面の間に生じた隙間にしみこんで、そのまま固まってしまったセメントを簡単に除去する方法について更に研究を重ねた結果、粘着剤層に特定の物質を配合することによって、セメントの硬化を抑制でき、タイル表面に付着したセメントを容易に除去できることを見出した。
【0014】
(2)即ち、第二の発明は、基材及び該基材の裏面に設けた粘着剤層からなるタイルパネル作製用粘着シートにおいて、粘着剤層中にオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩を含有することを特徴とするタイルパネル作製用粘着シートである。
特に、粘着剤層中にオキシカルボン酸及び/又はオキシカルボン酸塩を粘着剤固形分100重量部に対して3〜40部含有することが好ましい。また、オキシカルボン酸及び/又はオキシカルボン酸塩は粉体の状態で存在することが好ましい。特にグルコン酸塩の使用が好ましく、また粘着剤としてはアクリル系粘着剤の使用が好ましい。
【0015】
更に、本発明者等は、粘着シートに適した基材について研究を重ねた。粘着シートの接着力向上と粘着シート基材の強度向上を同時に実施すれば、これら種々問題を全て回避できるようにも考えられるが、一般に基材の強度を向上させるためには、基材厚み増や、基材を形成する材料を強靱なものにする必要があり、そうすると基材が柔軟性を失い、いわゆる「こわい」ものとなってしまう。
粘着シートの基材のこわさが高いと、凹凸に富むタイル表面に対して追従することができず点接触となってしまうため、粘着シートとタイル表面が十分に接着できず、初めに述べたようなタイル剥がれ、タイル脱落、さらには粘着シートとタイル表面間に生じた隙間への液状セメントしみこみという問題が再発することとなってしまう。
【0016】
本発明者等はこれら相反する性質を満足するタイルパネルを提供すべく、充分な強度と柔軟性を兼ね備える基材について鋭意研究を行った結果、特定の物性を有する基材を用いることで達成することを見出した。
【0017】
(3)即ち、第三の発明は、基材及び該基材の裏面に設けた粘着剤層からなるタイルパネル作製用粘着シートにおいて、基材の180度ピール引裂強度が、引っ張り速度1000mm/minにおいて500gf以上であることを特徴とするタイルパネル作製用粘着シートである。
特に、15mm巾基材の2kg荷重時の伸びが1%以下である基材が好ましく、更に、基材のJIS P8143に準拠するクラークこわさが20cm3/100以下である基材がよりより好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
第一の発明は、まず、粘着剤層のJIS Z0237に準拠する180度剥離接着力がタイルを被着体としたとき300〜1500gf/25mmである必要がある。因みに、対タイル接着力が300gf/25mmよりも小さい場合、タイル表面と十分な接着ができず、タイルシートを反転及び垂直に保持する際にタイルの浮き、剥がれ、脱落、ずれが発生したり、あるいは粘着シートとタイル表面間に生じた隙間に多量の未硬化の液状セメントがしみ込みそのまま固まってしまい、仕上がったタイルパネルの美観を損なうといった問題を生じる。一方、接着力が1500gf/25mmよりも大きい場合、タイルパネル脱型後に粘着シートを剥がす際、タイル表面に糊残りを生じたり、あるいは剥離抵抗が大きくなるため作業性が低下したり、また、粘着シートが破れてしまう等の問題が生じる。なお、好ましくは350〜1200gf/25mm程度である。
【0019】
なお、被着体として使用するタイルは、JIS A5209に規定される陶磁器質タイルである。陶磁器は大きく磁器質、せっ器質、陶器質に分類されるが、いずれも、長石類が風化してできる粘土の純粋なもの(陶土)を石英等と混ぜ合わせその融点を下げた上で、水と練って固めたものを焼成して作られる。さらに用途に応じて、その表面にケイ酸塩化合物を主成分とする、いわゆる「うわぐすり」がかけられる場合もある。また、表面が平滑なタイルと凹凸を有するタイルがある。粘着剤層のタイルに対する接着力は、磁器質、せっ器質、陶器質といったタイルの種類よりも、タイル表面が平滑かそれとも凹凸か、タイル表面にうわぐすりがあるかそれともないかによって影響を受ける。粘着剤層の接着力は使用するタイルが上記の範囲に入るとよいが、好ましくはうわぐすり有りの平滑なタイルと、うわぐすり無しの凹凸を有するタイルの両方が上記の範囲に入るとよい。
【0020】
更に、粘着剤層は、ポリエチレンを被着体としたとき250gf/25mm以上である必要がある。因みに、対ポリエチレン接着力が250gf/25mmよりも小さいと、目地材と十分に接着することができず、タイルパネルを脱型後、粘着シートを剥がす際にタイルパネル目地部にこの目地材が残ってしまうという問題が生じる。
【0021】
なお、粘着シートの対タイル接着力、対ポリエチレン接着力は、JIS Z0237に準拠する180度剥離接着力で測定した値である。これら対タイル接着力と対ポリエチレン接着力の両方の特定範囲を同時に満足することによってはじめて、タイルシート反転時およびタイルシートを垂直に保持した時に十分なタイル保持性を有し、また粘着シートを再剥離する際には、タイル表面への糊残りや粘着シートの破れがなく良好な剥離抵抗を有し、さらに、粘着シートを再剥離する際にタイルパネルへの目地材残りがない、という作業適性の優れた粘着シートとなる。
【0022】
第一の発明に使用される粘着剤としては、上記の接着力を有するものであればその種類について特に限定されることはなく、その組成としてはゴム系、アクリル系、シリコン系等、また、形態としては水系、溶剤系、エマルジョン系等の公知のものから任意に使用することができる。また、必要に応じてイソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、金属キレート系化合物の如き架橋剤や、タッキファイヤー等の助剤、その他公知の添加剤を適宜配合することができる。更に、オキシカルボン酸塩等のセメント用凝結遅延剤を接着力の損なわない範囲で配合することもできる。
【0023】
上記の接着力を得るためには、粘着剤の選択、架橋剤の選択、タッキファイヤー等の添加剤の選択、およびそれらの配合量、更に粘着剤層の塗布量によって調整できる。中でも、ポリエチレンとの接着性が良好であり、屋外で使用されても耐候性が優れる観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。また架橋剤との併用することにより、接着力を調節でき、粘着剤層の耐水化ができるので好ましい。更に、粘着剤層は、溶剤系の塗液で塗布形成することが、耐水性に優れるために好ましい。また、架橋剤としてはイソシアネート系化合物の使用が最も品質的に優れている。
【0024】
なお、粘着剤の基材への塗工量は、30〜100g/m2が好ましい。因みに、塗工量が30g/m2よりも少ないと、接着力が本発明で規定する接着力を下回り、タイルの脱落やずれ、タイルパネルへの目地材残りを生じ、一方、塗工量が100g/m2を越えると接着力が本発明で規定する接着力を上回るため、タイル保持性、目地材との接着性は良好となるが、粘着シートを再剥離する際に、タイル表面に糊残りを生じたり、あるいは、粘着シートが破れてしまうといった問題を生じる。また、経時的に粘着剤がはみ出してくる、いわゆるウーズの問題をも生じる。
【0025】
粘着剤の塗工方法としては、バーコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコーター、ダイコーター等の如き公知の方法を任意に使用することができる。また、直接基材に粘着剤を塗布、乾燥する方法(直接法)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂の如き剥離剤層を設けた剥離シート上に一旦、粘着剤を塗布、乾燥し、次いで基材と貼り合わせる方法(転写法)のいずれも可能であり限定されない。
【0026】
基材としては、公知の紙(好ましくはクラフト紙、クルパック紙、ラミネート紙、化学繊維紙等)、フィルム(例えばポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン等)、合成紙、不織布、織布あるいはこれらの積層体などが例示できる。しかし、タイルパネル作製工程における基材破れなどの問題は、作業効率を大きく低下させるので、後述する第三の発明を満足する基材の使用が好ましい。
【0027】
第二の発明は、粘着剤層中にオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩を含有する。オキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩はセメント用凝結遅延剤として知られている。粘着剤層中のオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩がセメントの硬化を遅延させるメカニズムは明らかではないが、タイル表面に漏れ出したセメントと粘着剤層中のオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩が何らかの状態で接触すると、オキシカルボン酸分子がセメント中のカルシウムイオンと結合して強いキレート環を形成し、これがセメント中の3CaO・SiO2(エーライトともいう)などの表面に吸着し、エーライトの水和を遅延することができるため、タイル表面でのセメントの硬化することを抑制することができると考えられる。これは、タイル表面が他の部分よりもセメントの硬化が遅れるので、後のタイル表面のセメント除去作業を容易にすることができる。
【0028】
粘着剤層中に、アミノホスホン酸塩系のセメント用凝結遅延剤やショ糖等を配合することも考えられる。アミノホスホン酸塩系の場合、オキシカルボン酸、オキシカルボン酸塩に比較して遅延効果が低く、効果が殆ど得られない。ショ糖の場合、セメントとの接触が少量の場合、硬化抑制能力が不十分であり、過剰に接触すると逆に急結作用を示すため、取り扱いが困難な粘着シートとなってしまう。また、粘着剤層中に吸水性物質を混合する提案もあるが(実開平4−6426号)、コンクリート中のクリンカー/水比を低下させる作用によるもので、場合によってはセメントが全く固まらなくなる。したがってタイル目地がきれいに仕上がらない恐れがあり適さない。
【0029】
オキシカルボン酸は、オキシ酸、ヒドロキシ酸、ヒドロキシカルボン酸、アルコール酸とも呼ばれ、1分子中にカルボキシル基とアルコール性水酸基とを持つ有機化合物であるが、カルボキシル基と水酸基の相対的位置によって、α−、β−、γ−、δ−…ヒドロキシ酸と区別される。また、一分子中のカルボキシル基の数によって、オキシモノカルボン酸、オキシジカルボン酸、オキシトリカルボン酸…と区別される。
【0030】
オキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸、トロパ酸、ベンジル酸、グルコン酸等が挙げられ、これらの酸を水酸化ナトリウムの如きアルカリ物で中和反応させて得られる塩もまた同様の効果を得ることができる。これらは単独で使用しても良いし、2種類以上のオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩を併用しても良い。粘着剤層中のオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩は、液状セメント中に溶解することによりセメントの硬化を抑制するためか、酸よりも水に対する溶解性の高い塩の状態が好ましい。中でも、グルコン酸塩の使用が最も優れた効果を有する。
【0031】
オキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩を主成分として含むセメント用凝固遅延剤は、水溶液タイプと粉体タイプの二種類が市販されており、本発明ではどちらも使用可能である。しかし、水溶液タイプの場合、粘着剤層中の架橋剤と水が反応するため、接着力などの品質が低下したり、安定した粘着剤含有塗液が得られないため、架橋剤を有する粘着剤の場合粉体タイプが好ましい。
【0032】
オキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩の粒径については、1μm以上、粘着剤塗工時の粘着剤層の乾燥前厚さ以下である。好ましくは1μm〜粘着剤塗工時の粘着剤層の乾燥前厚さ70%の範囲である。因みに粒径を1μmより小さく粉砕することは粉砕中にオキシカルボン酸或いはオキシカルボン酸塩が吸湿することによって再び凝集してしまうため難しい。一方、粘着剤塗工時の粘着剤層の乾燥前厚さを越えると、粘着剤塗工時に、ストリーク発生の原因となり、また、粘着シートの粘着力が低下し、タイルパネル作製工程中に粘着シートからタイルが脱落する原因となる。粒径は、1〜100μm程度、好ましくは1〜70μm程度を目安にするとよい。
【0033】
オキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩の添加部数については、使用する粘着剤によって異なるため一概にいえないが、粘着剤固形分100重量部に対して3〜40部の範囲、好ましくは10〜35重量部である。因みに添加部数が3重量部より少ないと、満足できるセメント硬化抑制効果を得ることができず、一方、40重量部を越えるとセメント硬化抑制効果が強すぎて、タイル周辺や、タイルパネル内部のセメントの硬化が抑制され、タイルパネルの目地部分に穴が開くという問題が発生する。
【0034】
粘着剤層中へ混合する際には、低粘度の粘着剤または高分子樹脂にオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩粉粒状物をサンドグラインダーの如き粒子の微細化と混合を行う装置を使用し混合する。または、ニーダーを用いて高粘度の粘着剤または高分子樹脂にオキシカルボン酸および/またはオキシカルボン酸塩粉粒状物を練り込み、それを粘着剤に添加、分散する方法などが採用できる。
【0035】
第二の発明に使用される粘着剤としては、オキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩が混合できればその種類について特に限定されることはなく、その組成としてはゴム系、アクリル系、シリコン系等、また、形態としては水系、溶剤系、エマルジョン系等の公知のものから任意に使用することができる。また、必要に応じてイソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、金属キレート系化合物の如き架橋剤や、タッキファイヤー等の助剤、その他公知の添加剤を適宜配合することができる。
【0036】
中でも、粘着剤層のJIS Z0237に準拠する180度剥離接着力がタイルを被着体としたとき300〜1500gf/25mmであり、且つポリエチレンを被着体としたとき250gf/25mm以上であると、タイルや目地材は粘着シートからずれや剥がれが生じにくくなるため、セメント打設から硬化養生に至る過程において、タイル表面への液状セメントの漏れをかなり抑制することができるので特に好ましい。
【0037】
上記の接着力を得るためには、粘着剤の選択、架橋剤の選択、タッキファイヤー等の添加剤の選択、およびそれらの配合量、更に粘着剤層の塗布量によって調整できる。中でも、ポリエチレンとの接着性が良好であり、屋外で使用されても耐候性が優れる観点から、アクリル系の粘着剤が好ましい。また架橋剤との併用することにより、接着力を調節でき、粘着剤層の耐水化ができるので好ましい。更に、粘着剤層は、溶剤系の塗液で塗布形成することが、耐水性に優れるために好ましい。また、架橋剤としてはイソシアネート系化合物の使用が最も品質的に優れている。
【0038】
なお、粘着剤の基材への塗工量は、30〜100g/m2が好ましい。因みに、塗工量が30g/m2よりも少ないと、接着力が本発明で規定する接着力を下回り、タイルの脱落やずれ、タイルパネルへの目地材残りを生じ、一方、塗工量が100g/m2を越えると接着力が本発明で規定する接着力を上回るため、タイル保持性、目地材との接着性は良好となるが、粘着シートを再剥離する際に、タイル表面に糊残りを生じたり、あるいは、粘着シートが破れてしまうといった問題を生じる。また、経時的に粘着剤がはみ出してくる、いわゆるウーズの問題をも生じる。
【0039】
粘着剤の塗工方法としては、バーコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコーター、ダイコーター等の如き公知の方法を任意に使用することができる。また、直接基材に粘着剤を塗布、乾燥する方法(直接法)、シリコーン樹脂、フッ素樹脂の如き剥離剤層を設けた剥離シート上に一旦、粘着剤を塗布、乾燥し、次いで基材と貼り合わせる方法(転写法)のいずれも可能であり限定されない。
【0040】
基材としては、公知の紙(好ましくはクラフト紙、クルパック紙、ラミネート紙、化学繊維紙等)、フィルム(例えばポリエステル、ポリオレフィン、ナイロン等)、合成紙、不織布、織布あるいはこれらの積層体などが例示できる。しかし、タイルパネル作製工程における基材破れなどの問題は、作業効率を大きく低下させるので、次の第三の発明を満足する基材の使用が好ましい。
【0041】
第三の発明は、まず、基材の180度ピール引裂強度が引っ張り速度1000mm/minにおいて500gf以上である基材を使用する必要がある。本発明でいう180度ピール引裂強度とは、図1に示すように、基材に切れ目を入れ、引張試験機の上下のつかみに基材を設置し、180度ピールで引っ張って引き裂いたときの強度である。因みに、引裂強度が500gfよりも弱い場合、タイルから粘着シートを再剥離する際に、シート破れを生じてしまい、大きな問題となる。
【0042】
なお、粘着シートをタイルから再剥離する際の粘着シートの破れを防止するためには粘着剤の対タイル接着力を低くすることが最良であるが、そうすると前述した通り、タイルシート反転時及びタイルシートを垂直に保持した時に十分なタイル保持性を発揮することができず、結果としてタイルの脱落やずれを生じてしまう。そこで、粘着シートの接着力をタイル保持性が満足できる程度に高めに制御しておき、そのかわり基材を高強度として再剥離時の粘着シートの基材破れを克服するものである。
【0043】
シート状基材の物理的強度としては、破裂強度、引っ張り強度、引裂強度、耐折強度、耐摩耗強度等を挙げることができる。実際の粘着シート再剥離時の基材破れ状況を詳しく観察すると、紙基材粘着シートの場合は、破れる際には基材自体が引っ張り力によって引っ張り方向と垂直に破断することが一般的で、破れるか否かは主に基材の引っ張り強度が関係しているといえるが、樹脂フィルム基材の場合、そのような破断はまれであり何らかのきっかけで、大抵は物理的強度の弱い方向から選択的に裂けるものである。従って、本発明の基材が破れるか否かは主に引裂強度が関係していると考えられる。
【0044】
シート状基材の引裂強度はJIS P8116に規定されるエルメンドルフ引裂強度で示されるが、本発明のような樹脂系基材の場合、該評価方法では測定値のばらつきが大きくなり、真の基材強度を知ることができないため、引っ張り試験機の如き評価機を使用して測定するものである。
【0045】
次に、基材の伸びであるが、本発明に使用する基材の伸びは、15mm巾基材の2kg荷重時の伸びが1%以下であることが好ましい。因みに、伸びが1%より大きいと、実際に粘着シートを圧着する作業を行う場合に、粘着シートが伸びた状態でタイルに圧着されてしまうため、貼り付け後に基材が収縮し、結果としてタイルパネル上のタイル位置の寸法精度が低下してしまうため、ミリメートル単位の極めて高い寸法精度が要求されるタイルシートにおいては外観不良となり、建築物壁面の施行に使用することができなくなってしまう。また、粘着シートをタイルから再剥離する際、基材が必要以上に伸びると作業効率が悪くなる。
【0046】
さらに、基材のこわさであるが、本発明に使用する基材のこわさは、JIS P8143に準拠するクラークこわさで、20cm3/100以下であることが好ましい。因みに、クラークこわさが20cm3/100より大きいと、実際に粘着シートを圧着する作業を行う場合、特に表面凹凸に富むタイルには基材が十分追従せず、タイル表面と粘着シート間に小さな隙間ができる。その結果、タイルのずれや脱落を生じたり、そうならないまでもセメント打設時に未硬化の液状セメントが上記隙間に入り込みそのまま硬化し、タイル表面を汚染する問題を生じる。
【0047】
本発明の基材は既述の引裂強度、伸び、こわさの全てにおいて上記特定範囲を同時に満足したものが特に好ましい。このような基材としては、特に好ましいものとしては、十分延伸強化した樹脂フィルムに細かい割れ目を入れた割繊維を縦・横に連続的に積層熱融着したもの(以下、割繊維不織布とする)にラミネート被覆層を形成したものや、あるいは、ポリエチレンの如きポリオレフィン系樹脂の加熱溶融したものをダイ等によって押し出し成形したフィルムを細巾にスリットし、次いで熱ロール等によって縦方向に延伸配向させて得られる扁平糸条であるフラットヤーン織布に、ラミネート被覆層を形成したもの等を例示することができる。勿論これら以外にも、本発明にて規定する特定範囲の物理特性を満足するならば、その基材は特に限定されない。
【0048】
なお、本発明の粘着シートは、その粘着剤を保護するために粘着剤層の表面に剥離剤層を有する剥離シートを積層した構成、あるいは基材の粘着剤層を形成していない面に剥離剤層を形成してテープ状に巻き取ることにより粘着剤層を保護する構成などを採用することができる。剥離剤としては、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系など、剥離シートの基材としては紙、グラシン紙、ポリラミ紙、フィルムなど、公知の材料が使用できる。なお、剥離シートは、使用後廃棄物となるので、テープ状の形態の採用が特に好ましい。
【0049】
【実施例】
本発明について以下の如き実施例、比較例、参考例にてさらに具体的に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではない。なお、「部」および「%」は全て「重量部」、「重量%」を意味する。
【0050】
実施例1
「剥離シートの作成」
市販のポリエチレンラミネート紙(上質紙74g/m2にポリエチレンを15μm程度の厚さになるように溶融押し出し法によりラミネートしたもの)に、付加型シリコーン樹脂(商標:SD7220/触媒SRX212 0.9部添加、東レ・ダウ・コーニングシリコーン社製)のトルエン希釈液をバーコーターを用いて絶乾で1g/m2となるように塗工した後、140℃で1分間乾燥、硬化し、剥離シートを作成した。
【0051】
「粘着シートの作成」
上記剥離シート上に、アクリル系粘着剤(商標:ATR333/架橋剤AL 2部添加、サイデン化学社製)に粒径2μm〜20μmのオキシカルボン酸塩粉粒体(グルコン酸ソーダ、藤沢薬品工業(株))を、粘着剤固形分100重量部に対して10部添加したものをバーコーターを用いて絶乾で50g/m2となるように塗工した後、100℃で1分間乾燥した。
【0052】
ついでこの粘着剤層に、基材として高密度ポリエチレンのフラットヤーン織布の両面に低密度ポリエチレンを20μm程度の厚さになるように溶融押し出し法によりをラミネートし、総厚100μmとしたもの(引っ張り速度1000mm/minにおける180度ピール引裂強度:1000gf、2kg荷重時の伸び:0.11%、クラークこわさ:6.7cm3/100)をニップロールにより圧着した後、40℃で3日間エージングし、粘着シートを得た。
【0053】
実施例2
実施例1の「粘着シートの作成」において、粘着剤の塗工量を絶乾で35g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0054】
実施例3
実施例1の「粘着シートの作成」において、粘着剤の塗工量を絶乾で95g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0055】
比較例1
実施例1の「粘着シートの作成」において、粘着剤の塗工量を絶乾で20g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0056】
比較例2
実施例1の「粘着シートの作成」において、粘着剤の塗工量を絶乾で120g/m2となるように塗工した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0057】
実施例4
実施例1の「粘着シートの作成」において、粘着剤の架橋剤添加部数を4部とした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0058】
実施例5
実施例1の「粘着シートの作成」において、オキシカルボン酸塩添加部数を5部とした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0059】
実施例6
実施例1の「粘着シートの作成」において、粒径30μm〜70μmのオキシカルボン酸塩を10部とした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0060】
比較例4
実施例1の「粘着シートの作成」において、オキシカルボン酸塩を配合しなかった以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0061】
実施例7
実施例1の「粘着シートの作成」において、オキシカルボン酸塩添加部数を2部とした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0062】
比較例3
実施例1の「粘着シートの作成」において、粒径が150μm〜200μmのオキシカルボン酸塩添加部数を10部とした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0063】
実施例8
実施例1の「粘着シートの作成」において、基材に割繊維不織布の片面にポリエチレンを40μm程度の厚さになるようにラミネートしたもの(商標:ワリフHS、日石プラスト社製、厚さ:110μm、引っ張り速度1000mm/minにおける180度ピール引裂強度:6500gf、2kg荷重時の伸び:0.35%、クラークこわさ:6.3cm3/100)を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0064】
参考例1
実施例1の「粘着シートの作成」において、基材にPE/EVA混合フィルム(商標:SB−10、タマポリ社製、厚さ:80μm、引っ張り速度1000mm/minにおける180度ピール引裂強度:350gf、2kg荷重時の伸び:415%、クラークこわさ:1.6cm3/100)を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0065】
参考例2
実施例1の「粘着シートの作成」において、基材に透明PETフィルム(商標:エンブレッドS、ユニチカ社製、厚さ:100μm、引っ張り速度1000mm/minにおける180度ピール引裂強度:100gf、2kg荷重時の伸び:0.50%、クラークこわさ:63.5cm3/100)を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0066】
参考例3
実施例1の「粘着シートの作成」において、基材に透明PPフィルム(商標:50LL−534、モービル社製、厚さ:50μm、引っ張り速度1000mm/minにおける180度ピール引裂強度:9gf、2kg荷重時の伸び:0.77%、クラークこわさ:16.6cm3/100)を使用した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0067】
参考例4
実施例1の「粘着シートの作成」において、基材に透明PVCフィルム(商標:VSS67410、中井工業社製、厚さ:95μm、引っ張り速度1000mm/minにおける180度ピール引裂強度:5gf、2kg荷重時の伸び:1.10%、クラークこわさ:14.3cm3/100)を用いた以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0068】
上記の通り得られた粘着シートについて下記の評価を実施した。評価結果を表1に示す。
【0069】
<対タイル/ポリエチレン接着力>
市販のうわぐすり有り磁器質平滑タイル(商標:PL560、ダントー社製)と、うわぐすり無し磁器質粗面タイル(商標:SV50、ダントー社製)の2種のタイル、およびポリエチレンフィルムを被着体とした。まずタイル、ポリエチレンフィルム表面に粘着シートを手で貼り付けた後、金属製タワシでシート表面をこすって圧着しサンプルを得た。次いで、JIS Z0237に準ずる、引っ張り速度300mm/minにおける180度接着力を測定した。
【0070】
<対タイル再剥離性>
市販のうわぐすり有り磁器質平滑タイル(商標:PL560、ダントー社製)と、うわぐすり無し磁器質粗面タイル(商標:SV50、ダントー社製)の2種のタイルを被着体として、接着力と同様の方法で圧着しサンプルを得た。このサンプルを40℃で1週間処理した後、手でサンプルを引き剥がし、糊残りと基材破れを評価した。なお、評価基準は下記の通りとした。
「糊残り」
○:糊残りなく、きれいに再剥離することができる。
×:糊残りを生じ、きれいに再剥離することができない。
「基材破れ」
○:基材破れがなく、きれいに再剥離することができる。
×:基材破れを生じ、再剥離することができない。
【0071】
<対目地材接着性>
市販の発泡ポリエチレン製目地材(商標:ラチスメジ No.318、吉田化工社製)を被着体として、接着力と同様の方法で圧着しサンプルを得た。このサンプルを40℃で1週間処理した後、手でサンプルを引き剥がし、接着性を評価した。なお、評価基準は下記の通りとした。
○:被着体破れをおこし、十分な接着強度を有している。
×:再剥離することができ、十分に接着していない。
【0072】
<タイル吊り下げ保持性>
市販のうわぐすり有り磁器質平滑タイル(商標:PL560、ダントー社製)とうわぐすり無し磁器質粗面タイル(商標:SV50、ダントー社製)の2種を被着体として、接着力と同様の方法で圧着しサンプルを得た。このサンプルを8個作成し、室温で1週間吊り下げ放置後のタイルの脱落数を評価した。
【0073】
<セメント硬化抑制効果>
市販のうわぐすり無し磁器質粗面タイル(商標:SV50、ダントー社製)の表面に市販のセメント(商標:インスタントセメント、トーヨーマテラン社製、主成分:ポルトランドセメント)を水と練り合わせた物を薄く塗布し、さらにその表面に粘着シートの粘着剤面を接触させた。これを40℃で7時間養生しセメントを硬化させた後、粘着シートを剥離し、セメントの硬化具合を評価した。なお、セメントの硬化具合はセメント面を流水下、軽く指先でこすることでセメントが容易に取り除けるか否かにより判定した。
○:セメントはすぐに細かく砕けて砂状となり簡単に取り除くことができる。
△:表面のみセメントは取り除くことができるが、完全には不可能である。
×:セメントは完全に硬化しており、全く取り除くことができない。
【0074】
<タイルシート寸法安定性>
市販のうわぐすり有り磁器質平滑タイル(商標:PL560、ダントー社製)を5mm間隔で5個並べ、その表面側から対タイル接着力と同様の方法で圧着しサンプルを得た。なお、この際、粘着シートは手で強く引っ張りながらタイルに貼り付けた。その後、タイルシートを裏返し、タイル同士の間隔を測定し、タイルシート寸法安定性とした。なお、評価基準は下記の通り。
○:タイル同士の間隔は5mmのままで最初に並べた間隔のままである。
×:基材縮みによりタイル同士の間隔が5mm以下になってしまう。
【0075】
【表1】
【0076】
まず、各実施例と各比較例を比較すると、平滑タイル、粗面タイル(何れもJIS A5209に規定される)を被着体にした場合のJIS Z0237に準拠する180度剥離接着力が300〜1500gf/25mmであり、ポリエチレンを被着体にした場合のJIS Z0237に準拠する180度剥離接着力が250gf/25mm以上であると、タイル再剥離性、目地材接着性、タイル吊り下げ保持性に優れることがわかる(第一の発明)。
【0077】
次に、比較例1、実施例7と、他の実施例を比較すると、オキシカルボン酸塩の全く使用していない比較例4は、粗面化タイル表面にはみ出したセメントの硬化抑制効果が不十分であり、硬化したセメントの除去に手間がかかった。実施例7はオキシカルボン酸塩を2部配合した例であるが、全く配合しなかった比較例4よりは硬化セメントの除去は容易となるものの、他の実施例と比較すれば少し劣るものとなる。粘着剤層中にオキシカルボン酸およびオキシカルボン酸塩を配合することにより、セメントの硬化抑制効果が得られることがわかる(第二の発明)。
【0078】
更に、実施例1、実施例8、各参考例を比較すると、基材の180度ピール引裂強度が、引っ張り速度1000mm/minにおいて500gf以上であるが基材破れが生じないのですぐれることがわかる。また、基材の伸び、クラークこわさが特定の範囲に入ることが好ましいこともわかる(第三の発明)。
【0079】
【発明の効果】
本発明によるタイルパネル作製用粘着シートは、実施例に示した通り、
▲1▼.プレキャスト工法によりタイルパネルを作製する際、タイルシートの反対面にセメントを打設する工程においてタイルの脱落がなく、且つ、セメントが硬化した後、再剥離する工程においては、目地材には十分接着している一方で、タイルに対しては糊残りがなくこれをきれいに剥がすことができる。
▲2▼.また、セメントの打設から硬化に至る際に、タイルとの隙間に漏れたセメントに関しては、粘着剤に含有せしめたオキシカルボン酸および/又はオキシカルボン酸塩により、その硬化が抑制され、後で容易に取り除くことができるものである。
▲3▼.更に、基材の引裂強度が強いため、破れることが無く、また、基材の収縮によるタイルのずれもないため、タイルシートの寸法精度も良好である。
というように、作業性の極めて優れたタイルパネル作製用粘着シートである。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材の180度ピール引裂強度の測定を説明するための図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an adhesive sheet for producing a tile panel used when producing a tile panel used for an outer wall or the like of a building structure.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method of laying tiles on the wall surface of a building structure, one tile is directly pasted on a mortar or cement surface, and a tile panel is created by pasting a certain number of tiles in advance. There is a method of fixing this panel to the wall surface (so-called precast method). Recently, the latter precast method has been widely used in terms of work efficiency, cost, finishing accuracy, and the like.
[0003]
Specifically, the process of manufacturing the tile panel is as follows: (1) A step of arranging tiles in a plane with a predetermined interval so that the surface is facing upward, and then spreading joint materials in the gaps between the tiles; (2) A step of pressure-bonding a tile panel-preparing pressure-sensitive adhesive sheet (hereinafter also simply referred to as a pressure-sensitive adhesive sheet) from the surface of the tiles and joint material, and integrating them; (3) an integrated sheet (hereinafter, tile sheet) It is also common to have a step of placing cement on the opposite surface of the adhesive sheet and curing and curing, and (4) after the cement has hardened, finally peeling the adhesive sheet on the surface to make a tile panel. Is.
[0004]
Normally, in step (3) above, cement is placed on the back side of the tile. At that time, vibration is applied so that the cement is evenly distributed throughout the back side of the tile, and curing for hardening the cement is performed. In this case, heat of about 40 to 60 ° C. is applied.
Also, when placing cement, depending on the object, the adhesive sheet is pressed and then the adhesive sheet is inverted and placed flat on a mold deeper than the tile. In some cases, the tile sheet is placed in a state of being fixed to the frame so that the tile sheet is perpendicular to the ground.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional pressure-sensitive adhesive sheet, in the above step (3), the adhesive force between the pressure-sensitive adhesive sheet and the tile is weak, or the tile surface cannot be sufficiently bonded, and the tile is peeled off when the tile sheet is reversed. When fixed vertically, the tiles are gradually peeled off, and finally, the tiles attached before the cement is placed fall off. Further, if the tiles are displaced even if they do not fall off, the dimensional accuracy of the tile positions on the finished tile panel will be reduced, and if so, the appearance will be impaired and it will not be possible to use it on the building wall surface. In such a case, the tile panel is manufactured again, resulting in poor workability.
[0006]
Also, if the adhesive strength between the adhesive sheet and the joint material (mainly polyethylene) is weak, it cannot be sufficiently adhered to the joint material, and this joint material remains on the tile joint when peeling the adhesive sheet after demolding. The problem of end up. This remaining joint material has to be removed manually, which is a very difficult task and requires a lot of time and labor.
[0007]
Furthermore, in the process of curing and curing from cement casting, the tile is gradually peeled off, so that a considerable amount of uncured liquid cement penetrates into the gap formed between the pressure-sensitive adhesive sheet and the tile surface and hardens as it is. This phenomenon is particularly noticeable in the case of rough tiles with a rough surface. Excess cement that protrudes and hardens must be removed by hand after demolding and peeling the adhesive sheet, which is extremely difficult. It is work and requires a lot of time and effort.
[0008]
As a method for solving various problems such as tile dropping and shifting as described above in the tile panel manufacturing process and remaining joint material, for example, a peelable coating in which a polymer absorbent or a surfactant is added to the tile surface in advance. A method of coating with a coating agent (Japanese Patent Laid-Open No. 7-137017), a method of coating the surface of a tile with a peelable coating material to which a water-absorbing organic substance or a water-absorbing inorganic substance is added (Japanese Patent Laid-Open No. 7-137018), A method is disclosed in which the surface is coated with a polymer emulsion that is insoluble in water and soluble in alkali, and the tile surface is washed with an alkaline solution after demolding (Japanese Patent Laid-Open No. 7-112414). In addition, a method using a cement setting retarder on the surface of the foam joint material (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 6-220977), and a method of adhering the tile to the surface of the mold with an adhesive in which an alkali-swelling concrete non-hardening agent is added (special feature). (Kaihei 7-68517) and the like have been proposed.
[0009]
However, in addition to increasing the number of work steps such as applying a treatment agent to the tile surface in advance, when peeling the adhesive sheet after demolding in these methods, adhesive residue is generated on the tile surface, or this is contaminated. Problems, such as peeling resistance becoming large and peeling workability falling, and also a pressure sensitive adhesive sheet being torn from a base material, are still not solved.
[0010]
The present invention provides a pressure-sensitive adhesive sheet for producing a tile panel, which solves the above-described problems and has excellent workability.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
First, the inventors conducted research on the adhesive strength of the pressure-sensitive adhesive constituting the pressure-sensitive adhesive sheet. The relationship between the adhesive strength of the adhesive sheet to the tile, the retention of the tile when the tile sheet is reversed and when the tile sheet is held vertically, the adhesive residue on the tile surface when the adhesive sheet is peeled again, and the peeling resistance. Since the joint material is made of foamed polyethylene, as a result of earnest research on the adhesive strength of the adhesive to polyethylene and the relationship between the remaining joint material when the pressure sensitive adhesive sheet is peeled again, the adhesive strength between the two is within a specific range. It was found that the problem can be solved by finishing the pressure-sensitive adhesive sheet adjusted to the above.
[0012]
(1) That is, the first invention is a pressure-sensitive adhesive sheet comprising a base material and a pressure-sensitive adhesive layer provided on the back surface of the base material, and the adhesive layer has a 180 ° peel adhesive strength in accordance with JIS Z0237 to attach the tile. It is a pressure-sensitive adhesive sheet for producing a tile panel, characterized in that it is 300 to 1500 gf / 25 mm when formed into a body and 250 gf / 25 mm or more when polyethylene is used as an adherend.
As the pressure-sensitive adhesive, it is preferable to use an acrylic pressure-sensitive adhesive. In particular, the pressure-sensitive adhesive layer is preferably a layer coated with a coating liquid containing an acrylic pressure-sensitive adhesive and a crosslinking agent, and the coating liquid is preferably a solvent system. As the crosslinking agent, an isocyanate compound is particularly preferable.
[0013]
Next, when the present inventors use rough tiles rich in unevenness, the method further includes a method for easily removing cement that has been soaked in the gap formed between the pressure-sensitive adhesive sheet and the tile surface and solidified as it is. As a result of repeated research, it was found that the cement hardening can be suppressed and the cement adhered to the tile surface can be easily removed by adding a specific substance to the adhesive layer.
[0014]
(2) That is, the second invention is a pressure-sensitive adhesive sheet for producing a tile panel comprising a base material and a pressure-sensitive adhesive layer provided on the back surface of the base material. In the pressure-sensitive adhesive layer, oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate Is a pressure-sensitive adhesive sheet for producing a tile panel.
In particular, the pressure-sensitive adhesive layer preferably contains 3 to 40 parts of oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate with respect to 100 parts by weight of the pressure-sensitive adhesive solid content. The oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate is preferably present in a powder state. In particular, gluconate is preferably used, and an acrylic adhesive is preferably used as the adhesive.
[0015]
Furthermore, the present inventors have conducted research on a substrate suitable for an adhesive sheet. It is considered that all of these various problems can be avoided by improving the adhesive strength of the adhesive sheet and the strength of the adhesive sheet substrate at the same time. In addition, it is necessary to make the material forming the base material tough, and then the base material loses its flexibility and becomes so-called “frightening”.
If the base material of the pressure-sensitive adhesive sheet is high, it will not be able to follow the tile surface rich in irregularities and will be in point contact, so the pressure-sensitive adhesive sheet and the tile surface will not be able to adhere sufficiently. The problem of repeated peeling of tiles, falling off of tiles, and infiltration of liquid cement into the gap formed between the adhesive sheet and the tile surface will reoccur.
[0016]
In order to provide a tile panel satisfying these contradictory properties, the present inventors conducted extensive research on a substrate having sufficient strength and flexibility, and as a result, achieved by using a substrate having specific physical properties. I found out.
[0017]
(3) That is, the third invention relates to a tile panel production pressure-sensitive adhesive sheet comprising a base material and a pressure-sensitive adhesive layer provided on the back surface of the base material, and the 180-degree peel tear strength of the base material has a tensile speed of 1000 mm / min. The pressure-sensitive adhesive sheet for producing a tile panel is characterized by having a weight of 500 gf or more.
In particular, a base material having an elongation of 1% or less at a load of 2 kg of a 15 mm wide base material is preferable, and further, the Clark stiffness according to JIS P8143 of the base material is 20 cm.ThreeThe base material which is / 100 or less is more preferable.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the first invention, first, the adhesive strength of the adhesive layer according to JIS Z0237 needs to be 300 to 1500 gf / 25 mm when the tile is an adherend. Incidentally, when the adhesive force to tile is smaller than 300 gf / 25 mm, sufficient adhesion to the tile surface cannot be achieved, and when the tile sheet is inverted and held vertically, the tile floats, peels, falls off, or shifts. Alternatively, a large amount of uncured liquid cement permeates into the gap formed between the pressure-sensitive adhesive sheet and the tile surface and hardens as it is, resulting in a problem that the appearance of the finished tile panel is impaired. On the other hand, when the adhesive strength is greater than 1500 gf / 25 mm, when the adhesive sheet is peeled after removing the tile panel, adhesive residue is left on the tile surface, or the peeling resistance increases, so that the workability is reduced. Problems such as tearing of the sheet occur. In addition, Preferably it is about 350-1200gf / 25mm.
[0019]
The tile used as the adherend is a ceramic tile defined in JIS A5209. Ceramics are roughly classified into porcelain, porcelain, and porcelain, and all of them are made by mixing pure clay (ceramic earth) made by weathering feldspar with quartz etc. It is made by baking and solidifying. Furthermore, depending on the application, there is a case where a so-called “glazing” having a silicate compound as a main component is applied to the surface. There are tiles with smooth surfaces and tiles with irregularities. The adhesive strength of the adhesive layer to the tile is influenced by whether the tile surface is smooth or uneven, or the tile surface has glaze or not, rather than porcelain, porcelain, and ceramic types. . The adhesive strength of the pressure-sensitive adhesive layer should be within the above range for the tile to be used, but preferably when both a smooth tile with glaze and a tile with irregularities without glaze are within the above range. Good.
[0020]
Furthermore, the pressure-sensitive adhesive layer needs to be 250 gf / 25 mm or more when polyethylene is used as the adherend. Incidentally, when the adhesive strength to polyethylene is less than 250 gf / 25 mm, the joint material cannot be sufficiently bonded, and the joint material remains on the joint portion of the tile panel when the adhesive sheet is peeled off after removing the tile panel. Problem arises.
[0021]
In addition, the adhesive strength to tile and the adhesive strength to polyethylene of the pressure-sensitive adhesive sheet are values measured by a 180-degree peeling adhesive strength according to JIS Z0237. Only by satisfying the specific ranges of both the adhesive strength against tile and the adhesive strength against polyethylene at the same time, the tile sheet has sufficient tile retention when the tile sheet is inverted and when the tile sheet is held vertically, and the adhesive sheet is re-used. When peeling, there is no adhesive residue on the tile surface or tearing of the adhesive sheet, it has good peeling resistance, and there is no joint material residue on the tile panel when peeling the adhesive sheet again It becomes an excellent adhesive sheet.
[0022]
The pressure-sensitive adhesive used in the first invention is not particularly limited as long as it has the above-mentioned adhesive force, and the composition thereof is rubber, acrylic, silicon, etc. As a form, it can use arbitrarily from well-known things, such as a water system, a solvent system, and an emulsion system. Further, if necessary, a crosslinking agent such as an isocyanate compound, an epoxy compound, and a metal chelate compound, an auxiliary agent such as a tackifier, and other known additives can be appropriately blended. Further, a setting retarder for cement such as oxycarboxylate may be added within a range where the adhesive strength is not impaired.
[0023]
In order to obtain the above-mentioned adhesive strength, it can be adjusted by selecting a pressure-sensitive adhesive, selecting a cross-linking agent, selecting an additive such as a tackifier, and blending amounts thereof, and further applying a pressure-sensitive adhesive layer. Among them, an acrylic pressure-sensitive adhesive is preferable from the viewpoint of good adhesion to polyethylene and excellent weather resistance even when used outdoors. In addition, the combined use with a crosslinking agent is preferable because the adhesive force can be adjusted and the pressure-sensitive adhesive layer can be made water resistant. Furthermore, the adhesive layer is preferably formed by coating with a solvent-based coating liquid because of excellent water resistance. In addition, the use of an isocyanate compound as the cross-linking agent is most excellent in quality.
[0024]
In addition, the coating amount to the base material of an adhesive is 30-100 g / m.2Is preferred. Incidentally, the coating amount is 30 g / m.2If less, the adhesive strength is lower than the adhesive strength defined in the present invention, resulting in falling off or slipping of tiles and residual joint material on the tile panel, while the coating amount is 100 g / m.2The adhesive strength exceeds the adhesive strength specified in the present invention, so that the tile retention and the adhesion to the joint material are good. However, when the adhesive sheet is peeled again, adhesive residue may be generated on the tile surface. Or the problem that an adhesive sheet will be torn will arise. In addition, the problem of so-called ouse, in which the pressure-sensitive adhesive protrudes with time, also occurs.
[0025]
As a method for applying the pressure-sensitive adhesive, known methods such as a bar coater, a gravure coater, a knife coater, a roll coater, a comma coater, and a die coater can be arbitrarily used. In addition, a method of directly applying and drying a pressure-sensitive adhesive on a base material (direct method), a pressure-sensitive adhesive once coated on a release sheet provided with a release agent layer such as a silicone resin and a fluororesin, and then drying. Any bonding method (transfer method) is possible and is not limited.
[0026]
Examples of the base material include known paper (preferably kraft paper, kurpack paper, laminate paper, chemical fiber paper, etc.), film (eg, polyester, polyolefin, nylon, etc.), synthetic paper, non-woven fabric, woven fabric, or a laminate thereof. Can be illustrated. However, problems such as base material breakage in the tile panel manufacturing process greatly reduce the work efficiency, and therefore it is preferable to use a base material that satisfies the third invention described later.
[0027]
In the second invention, the pressure-sensitive adhesive layer contains oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate. Oxycarboxylic acids and / or oxycarboxylates are known as setting retarders for cement. The mechanism by which the oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate in the adhesive layer delays the hardening of the cement is not clear, but the cement leaked to the tile surface and the oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylic acid in the adhesive layer When the acid salt comes into contact in any state, the oxycarboxylic acid molecules bind to calcium ions in the cement to form a strong chelate ring, which is the 3CaO · SiO in the cement.2It is considered that the cement can be prevented from hardening on the tile surface because it can be adsorbed on the surface of (such as alite) and the hydration of alite can be delayed. This can facilitate subsequent cement removal work on the tile surface, as the tile surface is slower to harden the cement than other parts.
[0028]
It is also conceivable to mix an aminophosphonate-based setting retarder for cement, sucrose, or the like in the adhesive layer. In the case of aminophosphonates, the retardation effect is low compared to oxycarboxylic acid and oxycarboxylate, and almost no effect is obtained. In the case of sucrose, when the amount of contact with cement is small, the ability to suppress curing is insufficient, and when it comes into contact excessively, a rapid setting action is exhibited, which makes it difficult to handle. There is also a proposal of mixing a water-absorbing substance in the pressure-sensitive adhesive layer (Japanese Utility Model Laid-Open No. 4-6426), but this is due to the action of lowering the clinker / water ratio in the concrete, and in some cases the cement does not harden at all. Therefore, the tile joint may not be finished cleanly and is not suitable.
[0029]
Oxycarboxylic acid, also called oxyacid, hydroxy acid, hydroxycarboxylic acid, and alcoholic acid, is an organic compound having a carboxyl group and an alcoholic hydroxyl group in one molecule, but depending on the relative position of the carboxyl group and the hydroxyl group, α-, β-, γ-, δ -... distinguished from hydroxy acids. Further, it is distinguished from oxymonocarboxylic acid, oxydicarboxylic acid, oxytricarboxylic acid, etc. depending on the number of carboxyl groups in one molecule.
[0030]
Specific examples of the oxycarboxylic acid include lactic acid, glyceric acid, tartaric acid, citric acid, tropic acid, benzylic acid, gluconic acid and the like. These acids are obtained by neutralizing with an alkali such as sodium hydroxide. The obtained salt can also obtain the same effect. These may be used alone or in combination of two or more oxycarboxylic acids and / or oxycarboxylates. The oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate in the pressure-sensitive adhesive layer is preferably in the form of a salt that is more soluble in water than the acid, in order to suppress the hardening of the cement by dissolving in the liquid cement. Among them, the use of gluconate has the most excellent effect.
[0031]
Two types of coagulation retarders for cement containing oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate as a main component are commercially available, aqueous solution type and powder type, and both can be used in the present invention. However, in the case of the aqueous solution type, since the crosslinking agent in the pressure-sensitive adhesive layer reacts with water, the quality such as adhesive strength is deteriorated or a stable pressure-sensitive adhesive-containing coating liquid cannot be obtained. In this case, a powder type is preferable.
[0032]
About the particle size of oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate, it is 1 micrometer or more and below the thickness before drying of the adhesive layer at the time of adhesive coating. Preferably, the thickness ranges from 1 μm to 70% before drying of the pressure-sensitive adhesive layer at the time of pressure-sensitive adhesive coating. Incidentally, it is difficult to pulverize the particle size to be smaller than 1 μm because the oxycarboxylic acid or oxycarboxylate agglomerates again during the pulverization due to moisture absorption. On the other hand, if the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer before drying is exceeded, it may cause streaks during pressure-sensitive adhesive coating, and the pressure-sensitive adhesive strength of the pressure-sensitive adhesive sheet will be reduced. This will cause the tiles to fall off the sheet. The particle size is about 1 to 100 μm, preferably about 1 to 70 μm.
[0033]
The number of added parts of oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate varies depending on the pressure-sensitive adhesive used, but cannot be generally stated, but is in the range of 3 to 40 parts, preferably 10 to 10 parts by weight of the pressure-sensitive adhesive solid content. 35 parts by weight. Incidentally, if the added amount is less than 3 parts by weight, a satisfactory cement hardening inhibitory effect cannot be obtained. On the other hand, if it exceeds 40 parts by weight, the cement hardening inhibitory effect is too strong. Curing of the steel sheet is suppressed, and a problem occurs that a hole is formed in the joint portion of the tile panel.
[0034]
When mixing into the pressure-sensitive adhesive layer, use a device that refines and mixes particles of oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate powder into a low-viscosity pressure-sensitive adhesive or polymer resin, such as a sand grinder. And mix. Alternatively, a method of kneading an oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate powder granular material into a high-viscosity pressure-sensitive adhesive or polymer resin using a kneader, and adding and dispersing it to the pressure-sensitive adhesive can be employed.
[0035]
The pressure-sensitive adhesive used in the second invention is not particularly limited as long as oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate can be mixed, and the composition thereof is rubber-based, acrylic-based, silicon-based, etc. Moreover, as a form, it can use arbitrarily from well-known things, such as a water system, a solvent system, and an emulsion system. Further, if necessary, a crosslinking agent such as an isocyanate compound, an epoxy compound, and a metal chelate compound, an auxiliary agent such as a tackifier, and other known additives can be appropriately blended.
[0036]
Among them, when the adhesive strength of the adhesive layer according to JIS Z0237 is 300 to 1500 gf / 25 mm when the tile is used as an adherend, and 250 gf / 25 mm or more when polyethylene is used as the adherend, Since tiles and joint materials are less likely to be displaced or peeled off from the pressure-sensitive adhesive sheet, it is particularly preferable because leakage of liquid cement to the tile surface can be considerably suppressed in the process from cement placement to hardening curing.
[0037]
In order to obtain the above-mentioned adhesive strength, it can be adjusted by selecting a pressure-sensitive adhesive, selecting a cross-linking agent, selecting an additive such as a tackifier, and blending amounts thereof, and further applying a pressure-sensitive adhesive layer. Among them, an acrylic pressure-sensitive adhesive is preferable from the viewpoint of good adhesion to polyethylene and excellent weather resistance even when used outdoors. In addition, the combined use with a crosslinking agent is preferable because the adhesive force can be adjusted and the pressure-sensitive adhesive layer can be made water resistant. Furthermore, the adhesive layer is preferably formed by coating with a solvent-based coating liquid because of excellent water resistance. In addition, the use of an isocyanate compound as the cross-linking agent is most excellent in quality.
[0038]
In addition, the coating amount to the base material of an adhesive is 30-100 g / m.2Is preferred. Incidentally, the coating amount is 30 g / m.2If less, the adhesive strength is lower than the adhesive strength defined in the present invention, resulting in falling off or slipping of tiles and residual joint material on the tile panel, while the coating amount is 100 g / m.2The adhesive strength exceeds the adhesive strength specified in the present invention, so that the tile retention and the adhesion to the joint material are good. However, when the adhesive sheet is peeled again, adhesive residue may be generated on the tile surface. Or the problem that an adhesive sheet will be torn will arise. In addition, the problem of so-called ouse, in which the pressure-sensitive adhesive protrudes with time, also occurs.
[0039]
As a method for applying the pressure-sensitive adhesive, known methods such as a bar coater, a gravure coater, a knife coater, a roll coater, a comma coater, and a die coater can be arbitrarily used. In addition, a method of directly applying and drying a pressure-sensitive adhesive on a base material (direct method), a pressure-sensitive adhesive once coated on a release sheet provided with a release agent layer such as a silicone resin and a fluororesin, and then drying. Any bonding method (transfer method) is possible and is not limited.
[0040]
Examples of the base material include known paper (preferably kraft paper, kurpack paper, laminate paper, chemical fiber paper, etc.), film (eg, polyester, polyolefin, nylon, etc.), synthetic paper, non-woven fabric, woven fabric, or a laminate thereof. Can be illustrated. However, problems such as base material breakage in the tile panel manufacturing process greatly reduce the work efficiency, and therefore it is preferable to use a base material that satisfies the following third invention.
[0041]
In the third invention, first, it is necessary to use a substrate having a 180-degree peel tear strength of 500 gf or more at a tensile speed of 1000 mm / min. As shown in FIG. 1, 180 degree peel tear strength as used in the present invention is when a base material is cut, a base material is placed on the upper and lower grips of a tensile tester, and pulled by 180 degree peel to tear. It is strength. Incidentally, when the tear strength is weaker than 500 gf, when the adhesive sheet is peeled again from the tile, the sheet breaks and becomes a big problem.
[0042]
In order to prevent the adhesive sheet from tearing when the adhesive sheet is peeled again from the tile, it is best to reduce the adhesive strength of the adhesive to the tile. When the sheet is held vertically, sufficient tile holding ability cannot be exhibited, and as a result, the tiles are dropped or displaced. Therefore, the adhesive strength of the pressure-sensitive adhesive sheet is controlled to be high enough to satisfy tile retention, and instead the base material is made to have high strength to overcome the base material tear of the pressure-sensitive adhesive sheet at the time of re-peeling.
[0043]
Examples of the physical strength of the sheet-like substrate include burst strength, tensile strength, tear strength, folding strength, and wear resistance. When observing in detail the actual situation of base material breakage at the time of re-peeling the pressure sensitive adhesive sheet, in the case of paper base pressure sensitive adhesive sheet, it is general that the base material itself is ruptured perpendicularly to the pulling direction by the pulling force, It can be said that whether the material is torn or not is mainly related to the tensile strength of the base material, but in the case of a resin film base material, such breakage is rare and is triggered by some sort, usually from the direction of weak physical strength. It will tear. Therefore, it is considered that the tear strength is mainly related to whether or not the substrate of the present invention is torn.
[0044]
The tear strength of the sheet-like substrate is indicated by the Elmendorf tear strength defined in JIS P8116. In the case of a resin-based substrate such as that of the present invention, the evaluation method has a large variation in measured values, and the true substrate. Since the strength cannot be known, the measurement is performed using an evaluation machine such as a tensile testing machine.
[0045]
Next, regarding the elongation of the substrate, the elongation of the substrate used in the present invention is preferably 1% or less when the 15 mm-width substrate is loaded with 2 kg. Incidentally, if the elongation is greater than 1%, the adhesive sheet will be crimped to the tile in the stretched state when the adhesive sheet is actually crimped, so the base material will shrink after application, resulting in the tile. Since the dimensional accuracy of the tile position on the panel is lowered, the tile sheet that requires extremely high dimensional accuracy in millimeters has a poor appearance and cannot be used for the enforcement of the building wall surface. Further, when the adhesive sheet is peeled off from the tile, the work efficiency is deteriorated if the base material extends more than necessary.
[0046]
Furthermore, the stiffness of the base material, the stiffness of the base material used in the present invention is Clark stiffness in accordance with JIS P8143, 20 cm.Three/ 100 or less is preferable. Incidentally, Clark stiffness is 20cmThreeWhen it is larger than / 100, when the operation of actually bonding the pressure-sensitive adhesive sheet is performed, the base material does not sufficiently follow particularly a tile rich in surface irregularities, and a small gap is formed between the tile surface and the pressure-sensitive adhesive sheet. As a result, there arises a problem that the tile is displaced or dropped, or even if not, the uncured liquid cement enters the gap and hardens as it is, and the tile surface is contaminated.
[0047]
It is particularly preferable that the base material of the present invention satisfies the specific range at the same time in all of the above-described tear strength, elongation and stiffness. As such a base material, particularly preferred is a material obtained by laminating split fibers with fine cracks in a sufficiently stretch-strengthened resin film continuously and heat-sealing vertically and horizontally (hereinafter referred to as a split fiber nonwoven fabric). The film formed by extruding a laminated coating layer or a heat-melted polyolefin resin such as polyethylene with a die or the like is slit into narrow strips, and then stretched and oriented in the longitudinal direction by a hot roll or the like. For example, a flat yarn woven fabric, which is a flat yarn obtained as described above, may be formed by forming a laminate coating layer. Of course, in addition to these, the substrate is not particularly limited as long as it satisfies the physical characteristics within a specific range defined in the present invention.
[0048]
The pressure-sensitive adhesive sheet of the present invention has a structure in which a release sheet having a release agent layer is laminated on the surface of the pressure-sensitive adhesive layer in order to protect the pressure-sensitive adhesive, or is peeled off on the surface on which the adhesive layer of the substrate is not formed. The structure etc. which protect an adhesive layer by forming an agent layer and winding up in tape shape, etc. are employable. As the release agent, silicone-based, fluorine-based, long-chain alkyl-based and the like, and as the release sheet substrate, known materials such as paper, glassine paper, polylaminated paper, and film can be used. In addition, since a peeling sheet becomes a waste after use, adoption of a tape form is especially preferable.
[0049]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples, comparative examples, and reference examples, but of course not limited thereto. “Parts” and “%” mean “parts by weight” and “% by weight”.
[0050]
Example 1
"Creating a release sheet"
Commercially available polyethylene laminated paper (quality paper 74g / m2Toluene of addition type silicone resin (trademark: SD7220 / catalyst SRX212, 0.9 part, manufactured by Toray Dow Corning Silicone Co., Ltd.) obtained by laminating polyethylene to a thickness of about 15 μm by melt extrusion. 1g / m of the diluted solution is absolutely dried using a bar coater2Then, the coating was dried and cured at 140 ° C. for 1 minute to prepare a release sheet.
[0051]
"Creating an adhesive sheet"
On the release sheet, an acrylic pressure-sensitive adhesive (trademark: ATR333 / addition of 2 parts of cross-linking agent AL, made by Seiden Chemical Co., Ltd.), oxycarboxylate powder particles (sodium gluconate, Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd.) 50 g / m by adding 10 parts to 100 parts by weight of the pressure-sensitive adhesive solid content and completely drying using a bar coater.2Then, the coating was dried at 100 ° C. for 1 minute.
[0052]
Next, this pressure-sensitive adhesive layer was laminated with low-density polyethylene on both sides of a flat yarn woven fabric of high-density polyethylene as a base material by a melt extrusion method so as to have a thickness of about 20 μm, to a total thickness of 100 μm (tensile 180 degree peel tear strength at a speed of 1000 mm / min: 1000 gf, elongation at 2 kg load: 0.11%, Clark stiffness: 6.7 cmThree/ 100) was pressure-bonded with a nip roll and then aged at 40 ° C. for 3 days to obtain a pressure-sensitive adhesive sheet.
[0053]
Example 2
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the coating amount of the pressure-sensitive adhesive was 35 g / m with absolutely dry.2A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that coating was performed.
[0054]
Example 3
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the coating amount of the pressure-sensitive adhesive was 95 g / m with absolutely dry.2A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that coating was performed.
[0055]
Comparative Example 1
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the coating amount of the pressure-sensitive adhesive was 20 g / m with absolutely dry.2A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that coating was performed.
[0056]
Comparative Example 2
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the coating amount of the pressure-sensitive adhesive was 120 g / m with absolutely dry.2A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that coating was performed.
[0057]
Example 4
A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that, in “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the number of parts added with the crosslinking agent of the pressure-sensitive adhesive was changed to 4 parts.
[0058]
Example 5
A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that, in “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the number of oxycarboxylate added parts was changed to 5 parts.
[0059]
Example 6
A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that 10 parts of oxycarboxylate having a particle size of 30 μm to 70 μm in “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1 was used.
[0060]
Comparative Example 4
A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that no oxycarboxylate was added in “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1.
[0061]
Example 7
A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that, in “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the number of oxycarboxylate added parts was changed to 2 parts.
[0062]
Comparative Example 3
A pressure-sensitive adhesive sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that, in “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, the number of added oxycarboxylate having a particle size of 150 μm to 200 μm was changed to 10 parts.
[0063]
Example 8
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” of Example 1, polyethylene was laminated on one side of a split fiber nonwoven fabric to have a thickness of about 40 μm (Trademark: Warif HS, manufactured by Nisseki Plast Co., Ltd., thickness: 180 degree peel tear strength at 110 μm, pulling speed 1000 mm / min: 6500 gf, elongation at 2 kg load: 0.35%, Clark stiffness: 6.3 cmThree/ 100) was used in the same manner as in Example 1 except that an adhesive sheet was obtained.
[0064]
Reference example 1
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, PE / EVA mixed film (trademark: SB-10, manufactured by Tamapoly, thickness: 80 μm, 180 ° peel tear strength at a pulling speed of 1000 mm / min: 350 gf, Elongation under 2kg load: 415%, Clark stiffness: 1.6cmThree/ 100) was used in the same manner as in Example 1 except that an adhesive sheet was obtained.
[0065]
Reference example 2
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, a transparent PET film (trademark: Embred S, manufactured by Unitika Co., Ltd., thickness: 100 μm, 180 ° peel tear strength at a pulling speed of 1000 mm / min: 100 gf, 2 kg load) Elongation at time: 0.50%, Clark stiffness: 63.5cmThree/ 100) was used in the same manner as in Example 1 except that an adhesive sheet was obtained.
[0066]
Reference example 3
In “Creation of pressure-sensitive adhesive sheet” in Example 1, a transparent PP film (trademark: 50LL-534, manufactured by Mobil Corporation, thickness: 50 μm, 180 ° peel tear strength at a pulling speed of 1000 mm / min: 9 gf, 2 kg load) Elongation at time: 0.77%, Clark stiffness: 16.6cmThree/ 100) was used in the same manner as in Example 1 except that an adhesive sheet was obtained.
[0067]
Reference example 4
In “Creating an adhesive sheet” in Example 1, a transparent PVC film (trademark: VSS67410, manufactured by Nakai Kogyo Co., Ltd., thickness: 95 μm, 180 ° peel tear strength at a pulling speed of 1000 mm / min: 5 gf, with 2 kg load Elongation: 1.10%, Clark stiffness: 14.3 cmThree/ 100) was used in the same manner as in Example 1 except that an adhesive sheet was obtained.
[0068]
The following evaluation was implemented about the adhesive sheet obtained as mentioned above. The evaluation results are shown in Table 1.
[0069]
<Tile / Polyethylene adhesive strength>
Two types of tiles, a commercially available porcelain smooth tile with glaze (Trademark: PL560, manufactured by Danto Co.) and a porcelain rough surface tile (Trade Mark: SV50, manufactured by Danto Co.) without glaze, and a polyethylene film are covered. It was a kimono. First, an adhesive sheet was manually pasted on the surface of a tile or polyethylene film, and then the sheet surface was rubbed with a metal scrubber to obtain a sample. Subsequently, the 180 degree | times adhesive force in the tension | pulling speed of 300 mm / min according to JISZ0237 was measured.
[0070]
<Removability against tile>
Two types of tiles, a commercially available porcelain smooth tile with glaze (trademark: PL560, manufactured by Danto) and a porcelain rough tile without glaze (trademark: SV50, manufactured by Danto) were used as adherends. A sample was obtained by pressure bonding in the same manner as the adhesive force. After this sample was treated at 40 ° C. for 1 week, the sample was peeled off by hand to evaluate the adhesive residue and substrate tear. The evaluation criteria were as follows.
"Glue residue"
○: Removable neatly without adhesive residue.
X: Adhesive residue is generated, and it cannot be peeled cleanly.
"Substrate tear"
○: The substrate is not torn and can be peeled cleanly.
X: The base material is broken and cannot be peeled again.
[0071]
<Adhesion to joint material>
A commercially available foamed polyethylene joint material (trademark: Lattice mage No. 318, manufactured by Yoshida Chemical Industry Co., Ltd.) was used as an adherend and subjected to pressure bonding in the same manner as the adhesive force to obtain a sample. This sample was treated at 40 ° C. for 1 week, and then the sample was peeled off by hand to evaluate the adhesion. The evaluation criteria were as follows.
○: The adherend is broken and has sufficient adhesive strength.
X: It can peel again and is not fully adhere | attaching.
[0072]
<Tile suspension retention>
Two types of commercially available porcelain smooth tiles with glaze (trademark: PL560, manufactured by Danto) and porcelain rough tiles without glaze (trademark: SV50, manufactured by Danto) were used as adherends. A sample was obtained by pressure bonding in the same manner. Eight samples were prepared, and the number of tiles dropped after being left hanging at room temperature for 1 week was evaluated.
[0073]
<Cement hardening suppression effect>
A commercially available cement (trademark: instant cement, manufactured by Toyo Materan Co., Ltd., main component: Portland cement) is kneaded with water on the surface of a commercially available porcelain rough surface tile (trade mark: SV50, manufactured by Danto Co.). Was applied thinly, and the pressure-sensitive adhesive surface of the pressure-sensitive adhesive sheet was brought into contact with the surface. This was cured at 40 ° C. for 7 hours to harden the cement, and then the adhesive sheet was peeled off to evaluate the degree of hardening of the cement. The degree of hardening of the cement was determined by whether or not the cement could be easily removed by gently rubbing the cement surface with running water under running water.
○: Cement can be easily crushed into sand and easily removed.
Δ: Cement can be removed only on the surface, but not completely.
X: The cement is completely cured and cannot be removed at all.
[0074]
<Tile sheet dimensional stability>
Five commercially available porcelain smooth tiles with glaze (trademark: PL560, manufactured by Danto Co., Ltd.) were arranged at intervals of 5 mm, and pressed from the surface side in the same manner as the adhesive strength against tiles to obtain samples. At this time, the pressure-sensitive adhesive sheet was attached to the tile while being pulled by hand. Thereafter, the tile sheet was turned over, and the interval between the tiles was measured to determine the dimensional stability of the tile sheet. The evaluation criteria are as follows.
○: The spacing between the tiles remains at 5 mm, and the spacing first arranged is the same.
X: The space | interval of tiles will be 5 mm or less by base material shrinkage.
[0075]
[Table 1]
[0076]
First, when each example and each comparative example are compared, when the smooth tile and the rough tile (both defined in JIS A5209) are used as adherends, the 180-degree peel adhesive strength is 300 to 300 based on JIS Z0237. When the adhesive strength is 1500 gf / 25 mm and the 180-degree peeling adhesive strength in conformity with JIS Z0237 is 250 gf / 25 mm or more when polyethylene is used as the adherend, tile removability, joint material adhesiveness, and tile hanging retention It turns out that it is excellent (1st invention).
[0077]
next,Comparative Example 1,Example7Compared with other examples, no oxycarboxylate is usedComparative Example 4However, the effect of suppressing the hardening of the cement protruding from the roughened tile surface was insufficient, and it took time and effort to remove the hardened cement. Example7Is an example of blending 2 parts of oxycarboxylate, but not blended at allComparative Example 4Although it is easier to remove the hardened cement, it is slightly inferior to the other examples. It turns out that the hardening inhibitory effect of a cement is acquired by mix | blending oxycarboxylic acid and an oxycarboxylate in an adhesive layer (2nd invention).
[0078]
Further, Example 1 and Example8When each reference example is compared, it can be seen that the 180-degree peel tear strength of the base material is 500 gf or more at a pulling speed of 1000 mm / min, but it is excellent because the base material is not broken. It can also be seen that the elongation of the substrate and the stiffness of the Clark are preferably within a specific range (third invention).
[0079]
【The invention's effect】
The adhesive sheet for producing a tile panel according to the present invention is as shown in the examples,
(1). When producing a tile panel by the precast method, there is no dropout of the tile in the process of placing cement on the opposite surface of the tile sheet, and in the process of re-peeling after the cement has hardened, it adheres well to the joint material On the other hand, there is no adhesive residue on the tile, and it can be removed cleanly.
(2). In addition, regarding the cement leaked into the gap between the tile when placing the cement and hardening, the hardening is suppressed by the oxycarboxylic acid and / or oxycarboxylate contained in the adhesive, and later It can be easily removed.
(3). Furthermore, since the tear strength of the base material is strong, it is not torn and the tiles are not displaced due to the shrinkage of the base material, so that the dimensional accuracy of the tile sheet is good.
As described above, the pressure-sensitive adhesive sheet for producing a tile panel is extremely excellent in workability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view for explaining measurement of 180-degree peel tear strength of a substrate.
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