JP4238350B2 - Photoelectric conversion element using electrolyte solution containing aminopyrimidine compound and dye-sensitized solar cell using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高光電変換機能を有する電解質溶液およびそれを用いた光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光発電に使用する太陽電池として、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、テルル化カドミウム、セレン化インジウム銅等の化合物を用いた太陽電池が実用化若しくは主な研究開発の対象となっているが、家庭用電源等に広く普及させる上では製造コストが高いこと、原材料の確保が困難であること、エネルギーペイバックタイムが長いこと等の問題点があり、これらを克服する必要がある。一方、電池の大面積化や低価格化を目的として有機材料を用いた太陽電池が多く提案されているが、一般にこのような太陽電池は光電変換効率が低く、耐久性も悪いという問題がある。
Nature, 第353巻, 737〜740頁 (1991)、米国特許 4190950号、WO 94/04497号等は、ルテニウム錯体色素により分光増感された二酸化チタン多孔質薄膜を作用電極とする色素増感半導体型の光電変換素子及び太陽電池、並びにこれを作製するための材料及び製造技術を開示している。
これらの色素増感半導体型太陽電池は、半導体層電極、対電極、およびそれらの電極間に挟持された電解質層とから構成される。光電変換材料である半導体層電極において、半導体層表面には、可視光領域に吸収スペクトルを有する光増感色素が吸着されている。
これらの電池において、半導体層電極に光を照射すると、この電極側で電子が発生し、該電子は電気回路を通って対電極に移動する。対電極に移動した電子は、電解質中のイオンによって運ばれ、半導体層電極にもどる。このような過程が繰返されて電気エネルギーが取出される。
この色素増感半導体型光電変換素子の第一の利点は、二酸化チタン等の安価な酸化物半導体を高純度に精製することなく用いることができるため安価な光電変換素子を提供できる点であり、第二の利点は、用いる色素の吸収がブロードなため可視光線のほぼ全ての波長領域の光を電気に変換できることである。しかし、取り出し電圧が十分に得られないという問題があった。これは、電極から電荷輸送材料へ、光の照射とは関係なく逆電流が流れることに起因しており、この逆電流を十分に防止する手段はなかった。
【特許文献1】
米国特許 4190950号明細書
【特許文献2】
WO 94/04497号公報
【非特許文献1】
Nature, 第353巻, 737〜740頁 (1991)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光の照射の有無に関わらず流れる逆電流を防止することにより、開放電圧を高めた光電変換素子を提供することにある。本研究のさらなる目的は、開放電圧の向上によって光電変換効率を高めた光電変換素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、半導体層電極、対電極、電解質溶液からなる光電変換素子であって、アミノピリミジン系化合物からなる電解質溶液を用いることにより、開放電圧が高く、高い光電変換効率を発現する光電変換素子の開発に成功した。
即ち、本発明は、一般式(I)
【化2】
(式中、R1、R2、R3、R4 で表される置換基のうちいずれか1つが−NH 2 であり;他の置換基はそれぞれ独立して水素原子、−CH 3 、−OH又は−OCH 3 から選択された基である。)
で表されるアミノピリミジン系化合物の1種、または2種以上を、含有してなる電解質溶液を用いたことを特徴とする光電変換素子である。
【0005】
また、さらに本発明においては、電解質溶液に、酸化還元系電解質を含むことを特徴としている。
さらに、本発明においては、酸化還元系電解質としてハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子を用いることができる。
また、ハロゲン化合物がヨウ素化合物で、ハロゲン分子がヨウ素であることが好ましい。とくに、ハロゲン化合物がヨウ素の無機塩及び/または有機塩であるのがより好ましい。
また、ハロゲン化合物が臭素化合物で、ハロゲン分子が臭素であることが好ましい。とくに、ハロゲン化合物が臭素の無機塩及び/または有機塩であるのがより好ましい。
本願発明の光電変換素子の典型的な例が、色素増感型太陽電池であり、半導体層電極として半導体酸化物を用い、その表面を色素で覆った電極を用いるものであり、当業者はこのような構成を熟知している。
本発明は、当然、このような多様な光電変換素子を用いた色素増感型太陽電池を提供することもできる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をより詳細に説明する。
本発明のアミノピリミジン系化合物を含有する電解質溶液は、電解質と溶媒からなる。
本発明に好ましく用いることのできるアミノピリミジン系化合物は、下記一般式(I)により表されるものである。
【化3】
上記一般式(I)において、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 で表される置換基のうちいずれか1つが−NH 2 であり;他の置換基はそれぞれ独立して水素原子、−CH 3 、−OH又は−OCH 3 から選択された基である。
【0007】
電解質溶液に対するアミノピリミジン系化合物の濃度は0.001mol/l〜10mol/lの範囲内であり、一層好ましい範囲は0.005mol/l〜5mol/lであり、特に好ましい範囲は0.01mol/l〜2mol/lであり、最も好ましい範囲は0.05mol/l〜1mol/lである。また、これらは単独または2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
本発明で使用する酸化還元系電解質にはハロゲンイオンを対イオンとするハロゲン化合物及びハロゲン分子からなるハロゲン系酸化還元系電解質、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシアニウムイオンなどの金属錯体等の金属酸化還元系電解質、アルキルチオール−アルキルジスルフィド、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノン等の芳香族酸化還元系電解質などをあげることができるが、ハロゲン系酸化還元系電解質が好ましい。
【0008】
本発明の電解質はヨウ素分子とヨウ化物の組み合わせ(ヨウ化物としてはLiI、NaI、KI、CsI、CaI2 などの金属ヨウ化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩など)、臭素分子と臭化物の組み合わせ(臭化物としてはLiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2 などの金属臭化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド、イミダゾリウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩など)のほか、フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィドなどのイオウ化合物、ビオロゲン色素、ヒドロキノン−キノンなどを用いることができる。
この中でもヨウ素分子とLiIやピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイドなど4級アンモニウム化合物のヨウ素塩を組み合わせた電解質、もしくは臭素分子とBrIやピリジニウムブロマイド、イミダゾリウムブロマイドなど4級アンモニウム化合物の臭素塩を組み合わせた電解質が好ましい。上述した電解質は混合して用いてもよい。
【0009】
電解質の好ましい濃度は0.1mol/l〜10mol/lであり、さらに好ましくは0.2mol/l〜4mol/lである。また、電解液にヨウ素もしくは臭素を添加する場合の好ましいヨウ素もしくは臭素の添加濃度は0.01mol/l〜0.5mol/lである。
酸化還元電解質を溶解するために用いる溶媒としては、アミノピリミジン系化合物および酸化還元系電解質を溶解し、イオン伝導性に優れた化合物が望ましい。
溶媒としては水性溶媒および有機溶媒のいずれも使用できるが、アミノピリミジン系化合物および酸化還元系電解質をより安定化するため、有機溶媒が好ましい。
例えばこのような溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、3−メチル−2−オキサゾリジノンなどの複素環化合物、ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテルなどの鎖状エーテル類、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物、ジメチルスルフォキシド、スルフォランなど非プロトン性の極性物質等の有機溶剤等が挙げられる。
このなかでも、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル化合物が特に好ましい。これらは、単独または2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
【0010】
本発明のアミノピリミジン系化合物を含有する電解質溶液を用いた光電変換素子は負極、正極及び電荷分離層から成る。光電変換素子としては一般的に光エネルギーを電気エネルギーに変換する素子全体を指す。
本発明のアミノピリミジン系化合物を含有する電解質溶液を用いた光電変換素子は、種々の材料に使用可能であるが、色素増感型太陽電池に特に最適である。
色素増感型太陽電池は半導体層電極、対極、電解質溶液で構成される。
半導体層電極は酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物半導体を導電性ガラスなどの導電性材料表面に薄膜化させて、その酸化物半導体薄膜に光増感色素を吸着担持することにより得られる。
対極は導電性ガラスなどの導電性材料表面に白金などを蒸着して得られる。得られた半導体電極と対峙するように対極を配置する。その隙間に電解質溶液を充填して光電変換素子の周囲を樹脂で封止して色素増感型太陽電池となる。
前記導電性材料としては、導電性を有するものであればどのようなものでもよく、例えば、透明ないし半透明のガラス基板やプラスチック板上に、例えば、フッ素あるいはアンチモンドープの酸化スズ(NESA)、スズドープの酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛などの導電性透明酸化物半導体薄膜をコートしたもの、好ましくは、フッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたもの等が用いられる。
本発明で用いられる半導体薄膜は、ナノ粒子(粒子径5〜2000nm)からなるナノポーラス構造を有する化合物半導体で構成することができる。
【0011】
その材料としては、例えば、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化鉄、酸化ガリウム、酸化ニッケルなどの単一金属酸化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸ナトリウムなどの複合酸化物、ヨウ化銀、臭化銀、ヨウ化銅、臭化銅などの金属ハロゲン化物、硫化亜鉛、硫化チタン、硫化インジウム、硫化ビスマス、硫化カドミウム、硫化ジルコニウム、硫化タンタル、硫化銀、硫化銅、硫化スズ、硫化タングステン、硫化モリブデン、セレン化カドミウム、セレン化ジルコニウム、セレン化亜鉛、セレン化チタン、セレン化インジウム、セレン化タングステン、セレン化モリブデン、セレン化ビスマス、テルル化カドミウム、テルル化タングステン、テルル化モリブデン、テルル化亜鉛、テルル化ビスマスなどのカルコゲナイド化合物、さらには、これらの化合物を二種類以上含む混合化合物半導体材料(例えば、酸化スズ/酸化亜鉛、酸化スズ/酸化チタン)が挙げられるが、これらに限定されない。
前記した半導体薄膜の膜厚は、0.1〜100μmであり、好ましくは、1〜30μmである。
【0012】
光増感色素としては、種々の可視光領域および/または赤外光領域に吸収を持つものを用いることができる。
このような光増感色素には、構造上の制限は特になく、たとえば、アゾ系色素、キノン系色素、キノンイミン系色素、キナクリドン系色素、スクアリリウム系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、ポルフィリン系色素、フタロシアニン系色素、ペリレン系色素、インジゴ系色素、ナフタロシアニン系色素、および中心金属としてルテニウムなどを有するビピリジル錯体など、種々の色素が使用できる。
その中でも、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、およびビピリジル錯体のような金属錯体色素は、高い量子収率を有し、光に対する耐久性がよいため、光電変換材料には適している。
なお、金属錯体色素の場合においては、Cu、Ni、Fe、Co、V、Sn、Si、Ti、Ge、Cr、Zn、Ru、Mg、Al、Pb、Mn、In、Mo、Y、Zr、Nb、Sb、La、W、Pt、Ta、Ir、Pd、Os、Ga、Tb、Eu、Rb、Bi、Se、As、Sc、Ag、Cd、Hf、Re、Au、Ac、Tc、Te、Rhなどの金属が用いられる。この中でも、Cu、Ti、Zn、Al、Fe、V、Si、Ru等の金属錯体色素は高い量子効率を有する。
【0013】
本発明においては、半導体薄膜表面と強固に吸着するために、該色素は分子中にカルボキシル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、エステル基、メルカプト基、ホスホニル基などの置換基を有するものが好ましい。
光増感色素の半導体薄膜上への吸着は、色素溶液中に半導体薄膜を浸し、室温で1分〜10日、あるいは加熱条件下で1分から24時間放置することによりおこなう。
好ましくは、室温で12時間以上放置する方法である。光増感色素を半導体薄膜上に吸着させる場合に用いる溶媒は、光増感色素を溶解する溶媒なら何でも良い。例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等のアルコール溶媒、ベンゼン等の炭化水素溶媒の他、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどの有機溶媒、さらには、それらの混合溶媒である。好ましくは、エタノール又はt−ブタノールとアセトニトリルの混合溶媒である。
光増感色素を半導体薄膜上に吸着させる場合の色素溶液の濃度は、0.01mmol/lから飽和量であり、好ましくは、0.1〜0.5mmol/lである。
【0014】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜6)溶媒がアセトニトリルでヨウ化リチウム0.1mol/l、ヨウ素0.05mol/l、ヨウ化ジメチルプロピルイミダゾリウム0.62mol/lを溶解した電解質溶液を調製した。ここに下記に示すNo.1〜No.6のアミノピリミジン系化合物をそれぞれ濃度0.5mol/lになるように別々に添加し、溶解した。
実施例1は、化合物No.1を添加したものを云い、化合物No.2を添加したものを実施例2以下順次、実施例3〜6と云う。
【化7】
【0015】
No.1〜No.6のアミノピリミジン系化合物電解液を、次の化学式
【化8】
で表わされる増感色素を担持した導電性ガラス付き多孔質酸化チタン半導体薄膜(厚さ15μm)に滴下した。ここにポリエチレンフィルム製のフレーム型スペーサー(厚さ25μm)をのせ、白金対電極でこれを覆い、光電変換素子を構成した。
得られた光電変換素子に、Xeランプを光源として強度100mW/cm2の光を照射した。表1に得られた開放電圧と光電変換効率を示した。
なお、表中には、比較例として、アミノピリミジン系化合物を加えていない電解液を用いた光電変換素子の結果も示した。
【0016】
【表1】
表1の結果から、アミノピリミジン系化合物を電解液に添加すると、開放電圧と光電変換効率が上昇することが明らかである。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、半導体層電極、対電極、電解質溶液からなる光電変換素子であって、前期の一般式からなる群より選ばれたアミノピリミジン系化合物を含有する電解質溶液を用いることにより、非常に高い開放電圧と光電変換効率を示す光電変換素子を得ることができ、効率の良い太陽電池を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrolyte solution having a high photoelectric conversion function and a photoelectric conversion element using the same.
[0002]
[Prior art]
Solar cells that use compounds such as single crystal silicon, polycrystalline silicon, amorphous silicon, cadmium telluride, and indium copper selenide have been put into practical use or are the subject of major research and development. However, there are problems such as high manufacturing cost, difficulty in securing raw materials, and long energy payback time in order to spread widely in household power sources and the like, and these need to be overcome. On the other hand, many solar cells using organic materials have been proposed for the purpose of increasing the area of the battery and reducing the price, but in general, such solar cells have a problem of low photoelectric conversion efficiency and poor durability. .
Nature, 353, 737-740 (1991), U.S. Pat.No. 4,190,950, WO 94/04497, etc. are dye-sensitized semiconductors using a titanium dioxide porous thin film spectrally sensitized with a ruthenium complex dye as a working electrode. Type photoelectric conversion element and solar cell, and materials and manufacturing techniques for producing the same are disclosed.
These dye-sensitized semiconductor solar cells are composed of a semiconductor layer electrode, a counter electrode, and an electrolyte layer sandwiched between these electrodes. In a semiconductor layer electrode that is a photoelectric conversion material, a photosensitizing dye having an absorption spectrum in the visible light region is adsorbed on the surface of the semiconductor layer.
In these batteries, when the semiconductor layer electrode is irradiated with light, electrons are generated on the electrode side, and the electrons move to the counter electrode through the electric circuit. The electrons that have moved to the counter electrode are carried by the ions in the electrolyte and return to the semiconductor layer electrode. Such a process is repeated to extract electric energy.
The first advantage of this dye-sensitized semiconductor type photoelectric conversion element is that an inexpensive photoelectric conversion element can be provided because an inexpensive oxide semiconductor such as titanium dioxide can be used without being highly purified. A second advantage is that light in almost all wavelength regions of visible light can be converted into electricity because absorption of the dye used is broad. However, there is a problem that a sufficient extraction voltage cannot be obtained. This is because a reverse current flows from the electrode to the charge transport material regardless of light irradiation, and there was no means for sufficiently preventing this reverse current.
[Patent Document 1]
US Patent No. 4190950 [Patent Document 2]
WO 94/04497 Publication [Non-Patent Document 1]
Nature, 353, 737-740 (1991)
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The objective of this invention is providing the photoelectric conversion element which raised the open circuit voltage by preventing the reverse current which flows regardless of the presence or absence of light irradiation. A further object of the present study is to provide a photoelectric conversion element having improved photoelectric conversion efficiency by improving the open circuit voltage.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, as a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have used a photoelectric conversion element comprising a semiconductor layer electrode, a counter electrode, and an electrolyte solution, and using an electrolyte solution comprising an aminopyrimidine compound. Therefore, we succeeded in developing a photoelectric conversion element that has a high open-circuit voltage and exhibits high photoelectric conversion efficiency.
That is, the present invention relates to the general formula (I)
[Chemical formula 2]
(In the formula, any one of the substituents represented by R 1 , R 2 , R 3 and R 4 is —NH 2 ; the other substituents are each independently a hydrogen atom, —CH 3 , — A group selected from OH or —OCH 3. )
The photoelectric conversion element characterized by using the electrolyte solution which contains 1 type, or 2 or more types of the aminopyrimidine type | system | group compound represented by these.
[0005]
Furthermore, the present invention is characterized in that the electrolyte solution contains a redox electrolyte.
Furthermore, in the present invention, halogen compounds and halogen molecules having halogen ions as counter ions can be used as the redox electrolyte.
Further, it is preferable that the halogen compound is an iodine compound and the halogen molecule is iodine. In particular, the halogen compound is more preferably an inorganic salt and / or organic salt of iodine.
Further, it is preferable that the halogen compound is a bromine compound and the halogen molecule is bromine. In particular, the halogen compound is more preferably an inorganic salt and / or organic salt of bromine.
A typical example of the photoelectric conversion element of the present invention is a dye-sensitized solar cell, in which a semiconductor oxide is used as a semiconductor layer electrode, and an electrode whose surface is covered with a dye is used. I am familiar with such a structure.
Naturally, the present invention can also provide a dye-sensitized solar cell using such various photoelectric conversion elements.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The electrolyte solution containing the aminopyrimidine compound of the present invention comprises an electrolyte and a solvent.
Amino pyrimidine compounds which can be preferably used in the present invention are those represented by the following general formula (I).
[Chemical 3]
In the general formula (I), any one of the substituents represented by R 1 , R 2 , R 3 and R 4 is —NH 2 ; the other substituents are each independently a hydrogen atom, — It is a group selected from CH 3 , —OH or —OCH 3 .
[0007]
The concentration of the aminopyrimidine compound with respect to the electrolyte solution is in the range of 0.001 mol / l to 10 mol / l, the more preferable range is 0.005 mol / l to 5 mol / l, and the particularly preferable range is 0.01 mol / l. ˜2 mol / l, and the most preferred range is 0.05 mol / l to 1 mol / l. Moreover, these can be used individually or in combination of 2 or more types.
The oxidation-reduction electrolyte used in the present invention includes halogen compounds having halogen ions as counter ions and halogen-based oxidation-reduction electrolytes composed of halogen molecules, metals such as ferrocyanate-ferricyanate and ferrocene-ferricyanium ions. Examples include metal redox electrolytes such as complexes, and aromatic redox electrolytes such as alkylthiol-alkyl disulfides, viologen dyes, and hydroquinone-quinones, and halogen redox electrolytes are preferred.
[0008]
The electrolyte of the present invention is a combination of iodine molecules and iodide (as iodides, metal iodides such as LiI, NaI, KI, CsI, and CaI 2) , tetraalkylammonium iodide, pyridinium iodide, imidazolium iodide, etc. Iodine salts of quaternary ammonium compounds), combinations of bromine molecules and bromides (as bromides, metal bromides such as LiBr, NaBr, KBr, CsBr, CaBr 2) , or quaternary ammonium such as tetraalkylammonium bromide, pyridinium bromide, imidazolium bromide Compound bromine salts), metal complexes such as ferrocyanate-ferricyanate and ferrocene-ferricinium ion, sulfur such as sodium polysulfide, alkylthiol-alkyl disulfide A compound, a viologen dye, hydroquinone-quinone, or the like can be used.
Among these, electrolytes that combine iodine molecules with iodine salts of quaternary ammonium compounds such as LiI, pyridinium iodide, and imidazolium iodide, or bromine molecules and bromine salts of quaternary ammonium compounds such as BrI, pyridinium bromide, and imidazolium bromide. An electrolyte is preferred. The electrolytes described above may be used in combination.
[0009]
The preferable concentration of the electrolyte is 0.1 mol / l to 10 mol / l, more preferably 0.2 mol / l to 4 mol / l. Further, when iodine or bromine is added to the electrolytic solution, a preferable concentration of iodine or bromine is 0.01 mol / l to 0.5 mol / l.
The solvent used for dissolving the redox electrolyte is preferably a compound that dissolves the aminopyrimidine compound and the redox electrolyte and has excellent ion conductivity.
As the solvent, either an aqueous solvent or an organic solvent can be used, but an organic solvent is preferable in order to further stabilize the aminopyrimidine compound and the redox electrolyte.
Examples of such solvents include carbonate compounds such as ethylene carbonate and propylene carbonate, heterocyclic compounds such as 3-methyl-2-oxazolidinone, ether compounds such as dioxane and diethyl ether, ethylene glycol dialkyl ether, propylene glycol dialkyl ether, Chain ethers such as polyethylene glycol dialkyl ether and polypropylene glycol dialkyl ether, alcohols such as methanol, ethanol, ethylene glycol monoalkyl ether, propylene glycol monoalkyl ether, polyethylene glycol monoalkyl ether and polypropylene glycol monoalkyl ether, ethylene glycol , Propylene glycol, polyethylene glycol, Organic solvents such as polyhydric alcohols such as propylene glycol and glycerol, nitrile compounds such as acetonitrile, glutarodinitrile, methoxyacetonitrile, propionitrile, and benzonitrile, aprotic polar substances such as dimethyl sulfoxide and sulfolane, etc. Is mentioned.
Among these, carbonate compounds such as ethylene carbonate and propylene carbonate, and nitrile compounds such as acetonitrile, glutaronitrile, methoxyacetonitrile, propionitrile, and benzonitrile are particularly preferable. These can be used alone or in combination of two or more.
[0010]
The photoelectric conversion element using the electrolyte solution containing the aminopyrimidine compound of the present invention comprises a negative electrode, a positive electrode, and a charge separation layer. A photoelectric conversion element generally refers to the entire element that converts light energy into electrical energy.
The photoelectric conversion element using the electrolyte solution containing the aminopyrimidine compound of the present invention can be used for various materials, but is particularly suitable for a dye-sensitized solar cell.
The dye-sensitized solar cell includes a semiconductor layer electrode, a counter electrode, and an electrolyte solution.
The semiconductor layer electrode is obtained by thinning a metal oxide semiconductor such as titanium oxide or zinc oxide on the surface of a conductive material such as conductive glass and adsorbing and supporting a photosensitizing dye on the oxide semiconductor thin film.
The counter electrode is obtained by depositing platinum or the like on the surface of a conductive material such as conductive glass. A counter electrode is disposed so as to face the obtained semiconductor electrode. The gap is filled with an electrolyte solution, and the periphery of the photoelectric conversion element is sealed with a resin to obtain a dye-sensitized solar cell.
The conductive material may be anything as long as it has conductivity. For example, on a transparent or translucent glass substrate or plastic plate, for example, fluorine or antimony-doped tin oxide (NESA), Those coated with a conductive transparent oxide semiconductor thin film such as tin-doped indium oxide (ITO) or zinc oxide, preferably those coated with a fluorine-doped tin oxide thin film are used.
The semiconductor thin film used in the present invention can be composed of a compound semiconductor having a nanoporous structure composed of nanoparticles (particle diameter of 5 to 2000 nm).
[0011]
Examples of the material include single metal oxides such as titanium oxide, indium oxide, tin oxide, bismuth oxide, zirconium oxide, tantalum oxide, niobium oxide, tungsten oxide, iron oxide, gallium oxide, nickel oxide, and strontium titanate. , Composite oxides such as barium titanate, potassium niobate, sodium tantalate, metal halides such as silver iodide, silver bromide, copper iodide, copper bromide, zinc sulfide, titanium sulfide, indium sulfide, bismuth sulfide , Cadmium sulfide, zirconium sulfide, tantalum sulfide, silver sulfide, copper sulfide, tin sulfide, tungsten sulfide, molybdenum sulfide, cadmium selenide, zirconium selenide, zinc selenide, titanium selenide, indium selenide, tungsten selenide, selenide Molybdenum fluoride, bismuth selenide, Chalcogenide compounds such as cadmium bromide, tungsten telluride, molybdenum telluride, zinc telluride, bismuth telluride, and mixed compound semiconductor materials containing two or more of these compounds (for example, tin oxide / zinc oxide, tin oxide) / Titanium oxide), but is not limited thereto.
The film thickness of the semiconductor thin film described above is 0.1 to 100 μm, and preferably 1 to 30 μm.
[0012]
As the photosensitizing dye, those having absorption in various visible light regions and / or infrared light regions can be used.
Such photosensitizing dyes are not particularly limited in structure. For example, azo dyes, quinone dyes, quinone imine dyes, quinacridone dyes, squarylium dyes, cyanine dyes, merocyanine dyes, triphenyl Various dyes such as methane dyes, xanthene dyes, porphyrin dyes, phthalocyanine dyes, perylene dyes, indigo dyes, naphthalocyanine dyes, and bipyridyl complexes having ruthenium as a central metal can be used.
Among these, metal complex dyes such as phthalocyanine dyes, naphthalocyanine dyes, and bipyridyl complexes are suitable for photoelectric conversion materials because they have a high quantum yield and good durability against light.
In the case of a metal complex dye, Cu, Ni, Fe, Co, V, Sn, Si, Ti, Ge, Cr, Zn, Ru, Mg, Al, Pb, Mn, In, Mo, Y, Zr, Nb, Sb, La, W, Pt, Ta, Ir, Pd, Os, Ga, Tb, Eu, Rb, Bi, Se, As, Sc, Ag, Cd, Hf, Re, Au, Ac, Tc, Te, A metal such as Rh is used. Among these, metal complex dyes such as Cu, Ti, Zn, Al, Fe, V, Si, and Ru have high quantum efficiency.
[0013]
In the present invention, the dye has a substituent such as a carboxyl group, an alkoxy group, a hydroxyl group, a sulfonic acid group, an ester group, a mercapto group, or a phosphonyl group in the molecule in order to strongly adsorb to the semiconductor thin film surface. Is preferred.
Adsorption of the photosensitizing dye onto the semiconductor thin film is carried out by immersing the semiconductor thin film in a dye solution and allowing it to stand at room temperature for 1 minute to 10 days or under heating conditions for 1 minute to 24 hours.
The method is preferably left at room temperature for 12 hours or more. The solvent used for adsorbing the photosensitizing dye on the semiconductor thin film may be any solvent that dissolves the photosensitizing dye. For example, an alcohol solvent such as methanol, ethanol, isopropanol and t-butanol, a hydrocarbon solvent such as benzene, an organic solvent such as tetrahydrofuran and acetonitrile, and a mixed solvent thereof. Preferred is a mixed solvent of ethanol or t-butanol and acetonitrile.
When the photosensitizing dye is adsorbed on the semiconductor thin film, the concentration of the dye solution is from 0.01 mmol / l to a saturated amount, and preferably from 0.1 to 0.5 mmol / l.
[0014]
Next, although an Example is given and this invention is demonstrated concretely, this invention is not limited only to those Examples.
Examples 1 to 6 An electrolyte solution was prepared by dissolving 0.1 mol / l of lithium iodide, 0.05 mol / l of iodine, and 0.62 mol / l of dimethylpropylimidazolium iodide in a solvent of acetonitrile. No. shown below. 1-No. 6 aminopyrimidine compounds were separately added and dissolved at a concentration of 0.5 mol / l.
Example 1 shows compound no. 1 to which compound No. 1 was added. 2 to which Example 2 was added is referred to as Examples 3 to 6 in order.
[Chemical 7]
[0015]
No. 1-No. An aminopyrimidine compound electrolyte of 6 has the following chemical formula:
It was dripped at the porous titanium oxide semiconductor thin film (thickness 15 micrometers) with the electrically conductive glass which carry | supported the sensitizing dye represented by these. A frame type spacer (thickness: 25 μm) made of polyethylene film was placed thereon, and this was covered with a platinum counter electrode to constitute a photoelectric conversion element.
The obtained photoelectric conversion element was irradiated with light having an intensity of 100 mW / cm 2 using a Xe lamp as a light source. Table 1 shows the open circuit voltage and photoelectric conversion efficiency obtained.
In addition, in the table | surface, the result of the photoelectric conversion element using the electrolyte solution which has not added the aminopyrimidine type compound as a comparative example was also shown.
[0016]
[Table 1]
From the results in Table 1, it is clear that when an aminopyrimidine compound is added to the electrolyte, the open-circuit voltage and the photoelectric conversion efficiency are increased.
[0017]
【The invention's effect】
As described above, a photoelectric conversion element composed of a semiconductor layer electrode, a counter electrode, and an electrolyte solution, and by using an electrolyte solution containing an aminopyrimidine compound selected from the group consisting of the general formula of the previous period, In addition, a photoelectric conversion element exhibiting a high open-circuit voltage and photoelectric conversion efficiency can be obtained, and an efficient solar cell can be provided.
Claims (8)
で表されるアミノピリミジン系化合物の1種、又は2種以上を含有することを特徴とする光電変換素子。A photoelectric conversion element comprising a semiconductor layer electrode, a counter electrode, and an electrolyte solution, wherein the electrolyte solution has the following general formula (I)
The photoelectric conversion element characterized by containing the 1 type (s) or 2 or more types of the aminopyrimidine type compound represented by these .
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