JP4236852B2 - TRAF3-binding B cell specific receptor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、B細胞特異的受容体の一員である新規なTRAF3結合性タンパク質に関する。本発明はまた、該タンパク質をコードする遺伝子、該遺伝子を有するベクター、該遺伝子を有する形質転換体、該タンパク質を認識する抗体、該タンパク質を利用した医薬のスクリーニング法、並びに該タンパク質を利用した診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
生物学的作用はある刺激に対する反応によって制御されている。即ち、多くのサイトカインは受容体に結合し、細胞内反応を引き起こす。例えば、腫瘍壊死因子(TNF)は、TNF受容体を経て作用し、感染およびショックの誘導および炎症性疾患に対する保護などの生物学的過程を調節する。TNFはTNF−リガンドスーパーファミリーに属し、そのリガンドであるTNF受容体スーパーファミリーとともに作用する。リガンドとしては、TNF−α、リンホトキシン(LT)−α、LT−β、FasL、CD40L、CD27L、CD30L、OX40Lおよび神経栄養因子(NGF)などが知られている。TNF受容体スーパーファミリーとしては、p55TNF受容体、p75TNF受容体、TNF受容体関連因子、Fas抗原、CD40、CD27、CD30、OX40、低親和性p75およびNGF受容体などが知られている。数種のTNF受容体ファミリーの機能はすでに解明されており、例えば、Fas抗原や低親和性NGF受容体とそれらのリガンドは、プログラムされた細胞死に関係し、CD40リガンドはT細胞依存性B細胞活性化に関与する。
【0003】
生理学的過程の一つであるプログラムされた細胞死は正常な発育および多細胞生物の恒常性にとって必須であり、アポトーシスの混乱は癌、神経変性疾患、および後天性免疫不全症候群(AIDS)を含むヒトの疾患の病因に関与している。Fasの活性化はデスドメイン含有アダプター分子であるFADD/MORT1がFasの細胞内ドメインに結合し、これが次にプロアポトーシスプロテアーゼであるカスペース8を活性化し、最終的にアポトーシスを実行する。一方、TNFR−1は主にNF−κBを活性化することにより一連の広範な生物学的活性のシグナルを伝達する。TNFR−1はデスドメインを含むTRADDとTNFR−1の細胞内ドメインで結合し、FADD、TRAF2、およびRIPなど多数のシグナル伝達分子との会合を通じて、アポトーシスとNF−κB活性化との両方のシグナルを伝達する。このようにTNFファミリーリガンドとTNFファミリー受容体の作用は多様であり、多くの生物学的プロセスに影響を与えるため、これらの受容体、リガンドおよびそれらに関するシグナル伝達分子を同定して解析することは疾患の治療法を確立する上で重要である。
【0004】
TNF受容体関連因子(TRAF)は、TNF受容体スーパーファミリーの下流シグナル伝達因子として最初に発見されたタンパク質ファミリーである[Rothe,M.他、(1994) Cell 78, 681-692; Hu, H.M.,他、(1994) J.Biol.Chem. 269, 30069-30072;及びCheng, G.,他、(1995) Science 267, 1494-1498]。現在までに、TRAFファミリーとしては6種の因子が同定されている[Rothe,M.他、(1994) Cell 78, 681-692; Hu, H.M.,他、(1994) J.Biol.Chem. 269, 30069-30072; Cheng, G.,他、(1995) Science 267, 1494-1498; Cao, Z.,他、(1996) Nature (London) 383, 443-446; Mosialos, G.,他、(1995) Cell 80, 389-399; Sato, T.,他、(1995) FEBS Lett. 358, 113-118; Regnier,C.H.,他、(1995) J.Biol.Chem. 270, 25715-25721; Ishida,T.K., 他、(1996) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93, 9437-9442; Nakano, H.,他、(1996) J.Biol.Chem. 271, 14661-14664;及びIshida,T.K., 他、(1996) J.Biol.Chem. 271, 28745-28748]。TRAF1−6は何れも、コイルドコイルのTRAF−Nドメインを有し、C末端のTRAF−Cドメインが保存されている。[Cao, Z.,他、(1996) Nature (London) 383, 443-446]。TRAF−Cドメインは、TRAFタンパク質間の相互作用、ならびに該タンパク質とTNFRスーパーファミリーの因子との結合を仲介する[Cheng, G.,他、(1995) Science 267, 1494-1498; Takeuchi, M., 他、 (1996) J.Biol.Chem. 271, 19935-19942;及びHsu, H., 他、(1996) Cell 84, 299-308]。
【0005】
TRAF3は、B細胞表面マーカーであるCD40およびエプスタイン−バーウイルス潜在性膜タンパク質であるLMP−1の細胞質ドメインに結合した分子として最初に同定された[Mosialos, G.,他、(1995) Cell 80, 389-399; Sato, T.,他、(1995) FEBS Lett. 358, 113-118; Hu, H.M.,他、(1994) J.Biol.Chem. 269, 30069-30072; 及びCheng, G., 他、(1995) Science 267, 1494-1498]。また、TRAF3は、リンフォトキシンβ受容体などのTNFRファミリーの他の因子の細胞質末端部分と相互作用することが示された[Force, W.R., 他、(1997) J.Biol.Chem. 272, 30835-30840]。TRAF3を含むTRAFファミリータンパク質は、触媒活性を欠損すると思われる細胞質タンパク質であり、一般にアダプタータンパク質として働くと考えられている。これに関連して、TRAF3はNIK、ASKおよびTANKなどの他のシグナル伝達分子と相互作用することが判明している[Song, H.Y., 他、(1997) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94, 9792-9796; Nishitoh, H., 他、(1995) Mol.Cell 2, 389-395; 及びRegnier,C.H., 他、(1997) Cell 90, 373-383]。しかしながら、TRAF3がシグナル伝達を仲介する機構は完全には解明されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、TRAF3に結合するシグナル伝達分子を同定することを解決すべき課題とした。本発明はまた、TRAF3に結合するシグナル伝達分子をコードする遺伝子をクローニングし、その遺伝子の構造と機能を解明することを解決すべき課題とした。本発明はさらに、TRAF3に結合するシグナル伝達分子をコードする遺伝子を利用して新規な医薬または診断方法を提供することを解決すべき課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために、酵母を用いてタンパク質−タンパク質相互作用のスクリーニングを実施した。このスクリーニングは、ヒト由来Sos(hSos)蛋白質を細胞膜にリクルートさせることによって酵母RASシグナル伝達経路を活性化させ、酵母cdc25遺伝子欠損を相補させることを利用するものである。本発明者らは、WEHI231細胞由来のcDNA発現ライブラリーおよびhSosに融合した完全長TRAF3を用いる上記スクリーニング法により、新規なTRAF3結合タンパク質(以下、T3BPとも称する)を同定し、さらにこのT3BPタンパク質の構造と機能を解明した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
【0008】
即ち、本発明によれば、下記の何れかのアミノ酸配列を有するタンパク質が提供される。
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列;
(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換及び/または挿入したアミノ酸配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するアミノ酸配列;または、
(c)配列番号1に記載のアミノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するアミノ酸配列:
【0009】
さらに本発明によれば、本発明のタンパク質をコードする遺伝子が提供される。
さらに本発明によれば、下記の何れかの塩基配列を有する遺伝子が提供される。
(a)配列番号2に記載の塩基配列;
(b)配列番号2に記載の塩基配列において1から数個の塩基が欠失、付加または置換されている塩基配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;または
(c)配列番号2に記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
【0010】
さらに本発明によれば、本発明の遺伝子を含むベクターが提供される。
さらに本発明によれば、本発明の遺伝子または本発明のベクターを有する形質転換体が提供される。
さらに本発明によれば、本発明の形質転換体を用いることを特徴とする、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質の製造方法が提供される。
さらに本発明によれば、本発明のタンパク質を認識する抗体が提供される。
【0011】
さらに本発明によれば、本発明のタンパク質または抗体を用いて、該タンパク質または抗体の機能を促進または抑制する物質をスクリーニングする方法が提供される。好ましくは、本発明のタンパク質または抗体の機能を促進または抑制する物質は、TRAF3を介した細胞内シグナル伝達を促進または抑制する物質である。
さらに本発明によれば、本発明のスクリーニング方法により得られる、本発明のタンパク質の機能を促進または抑制する物質が提供される。
さらに本発明によれば、上記物質を有効成分として含む医薬が提供される。本発明の医薬は、好ましくは、TRAF3を介する細胞内シグナル伝達の異常に関連する疾患の予防または治療のために使用される。
さらに本発明によれば、生体由来成分における本発明のタンパク質のレベルを測定することを含む、TRAF3を介する細胞内シグナル伝達の異常に関連する疾患の診断方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様及び実施方法について詳細に説明する。
(1)本発明のタンパク質及び遺伝子
本発明は、下記の何れかのアミノ酸配列を有するタンパク質、並びにそれをコードする遺伝子に関する。
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列;
(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換及び/または挿入したアミノ酸配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するアミノ酸配列;または、
(c)配列番号1に記載のアミノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するアミノ酸配列:
【0013】
本発明の遺伝子の具体例としては、下記の何れかの塩基配列を有する遺伝子が挙げられる。
(a)配列番号2に記載の塩基配列;
(b)配列番号2に記載の塩基配列において1から数個の塩基が欠失、付加または置換されている塩基配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする塩基配列;または
(c)配列番号2に記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする塩基配列:
【0014】
上記した「配列番号1に記載のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換及び/または挿入したアミノ酸配列」における「1から数個」の範囲は特には限定されないが、例えば、1から20個、好ましくは1から10個、より好ましくは1から7個、さらに好ましくは1から5個、特に好ましくは1から3個程度を意味する。
【0015】
上記した「配列番号1に記載のアミノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列」とは、該アミノ酸配列と配列番号1に記載のアミノ酸配列との相同性が少なくとも60%以上であり、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上であり、最も好ましくは98%以上であることを意味する。
【0016】
上記した「配列番号2に記載の塩基配列において1から数個の塩基が欠失、付加または置換されている塩基配列」における「1から数個」の範囲は特には限定されないが、例えば、1から60個、好ましくは1から30個、より好ましくは1から20個、さらに好ましくは1から10個、特に好ましくは1から5個程度を意味する。
【0017】
上記した「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列」とは、DNAをプローブとして使用し、コロニー・ハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるいはサザンブロットハイブリダイゼーション法等を用いることにより得られるDNAの塩基配列を意味し、例えば、コロニーあるいはプラーク由来のDNAまたは該DNAの断片を固定化したフィルターを用いて、0.7〜1.0MのNaCl存在下、65℃でハイブリダイゼーションを行った後、0.1〜2×SSC溶液(1×SSC溶液は、150mM塩化ナトリウム、15mMクエン酸ナトリウム)を用い、65℃条件下でフィルターを洗浄することにより同定できるDNA等を挙げることができる。ハイブリダイゼーションは、Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY.,1989. 以後 "モレキュラークローニング第2版" と略す)等に記載されている方法に準じて行うことができる。
【0018】
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、プローブとして使用するDNAの塩基配列と一定以上の相同性を有するDNAが挙げられ、例えば70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは93%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の相同性を有するDNAが挙げられる。
【0019】
上記した「TRAF3に対する結合活性を有する」とは、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質と同程度またはそれ以上の親和性でTRAF3と結合することができ、それによってTRAF3が仲介する細胞内シグナル伝達に関与できることを言う。
【0020】
本発明の遺伝子の取得方法は特に限定されない。本明細書中の配列表の配列番号1および配列番号2に記載した塩基配列及びアミノ酸配列の情報に基づいて適当なブローブやプライマーを調製し、それらを用いてマウスなどのcDNAライブラリーをスクリーニングすることにより本発明の遺伝子を単離することができる。
マウスの由来のcDNAライブラリーは、本発明の遺伝子を発現している細胞、器官または組織から作製することが好ましい。当該遺伝子を発現している細胞の具体例としてはWEHI231細胞などが挙げられるが、これに限定されるわけではない。
【0021】
PCR法により配列番号2に記載した塩基配列を有するDNAを取得することもできる。マウスの染色体DNAまたはcDNAライブラリーを鋳型として使用し、配列番号2に記載した塩基配列を増幅できるように設計した1対のプライマーを使用してPCRを行う。
PCRの反応条件は適宜設定することができ、例えば、94℃で30秒間(変性)、55℃で30秒〜1分間(アニーリング)、72℃で2分間(伸長)からなる反応工程を1サイクルとして、例えば30サイクル行った後、72℃で7分間反応させる条件などを挙げることができる。次いで、増幅されたDNA断片を、大腸菌等の宿主で増幅可能な適切なベクター中にクローニングすることができる。
【0022】
上記したブローブまたはプライマーの調製、cDNAライブラリーの構築、cDNAライブラリーのスクリーニング、並びに目的遺伝子のクローニングなどの操作は当業者に既知であり、例えば、モレキュラークローニング第2版、Current Protocols in Molecular Biology, Supplement 1〜38, John Wiley & Sons (1987-1997)(以下、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジーと略す)等に記載された方法に準じて行うことができる。
【0023】
本明細書中上記した、(b)配列番号2に記載の塩基配列において1から数個の塩基が欠失、付加または置換されている塩基配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする塩基配列を有する遺伝子(変異遺伝子)は、化学合成、遺伝子工学的手法または突然変異誘発などの当業者に既知の任意の方法で作製することもできる。具体的には、配列番号2に記載の塩基配列を有するDNAを利用し、これらDNAに変異を導入することにより変異DNAを取得することができる。
【0024】
例えば、配列番号2に記載の塩基配列を有するDNAに対し、変異原となる薬剤と接触作用させる方法、紫外線を照射する方法、遺伝子工学的手法等を用いて行うことができる。遺伝子工学的手法の一つである部位特異的変異誘発法は特定の位置に特定の変異を導入できる手法であることから有用であり、モレキュラークローニング第2版、カレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー等に記載の方法に準じて行うことができる。
【0025】
本明細書中上記した、(c)配列番号2に記載の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、TRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする塩基配列は、上述の通り、一定のハイブリダイゼーション条件下でコロニー・ハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法、あるいはサザンブロットハイブリダイゼーション法などを行うことにより得ることができる。
【0026】
次に、本発明のタンパク質の入手・製造方法について説明する。本発明のタンパク質の入手・製造方法は特に限定されず、天然由来のタンパク質でも、化学合成したタンパク質でも、遺伝子組み換え技術により作製した組み換えタンパク質の何れでもよい。比較的容易な操作でかつ大量に製造できるという点では、組み換えタンパク質が好ましい。
【0027】
天然由来のタンパク質を入手する場合には、該タンパク質を発現している細胞または組織からタンパク質の単離・精製方法を適宜組み合わせて単離することができる。化学合成タンパク質を入手する場合には、例えば、Fmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法に従って本発明のタンパク質を合成することができる。また、各種の市販のペプチド合成機(例えば、桑和貿易(米国Advanced Chem Tech社製)、パーキンェルマージャバン(米国Perkin−Elmer社製)、ファルマシアバイオテク(スウェーデンPharmacia Biotech社製)、アロカ(米国Protein Technology Instrument社製)、クラボウ(米国Synthecell-Vega社製)、日本パーセプティブ・リミテッド(米国PerSeptive社製)、島津製作所等)を利用して本発明のタンパク質を合成することもできる。
【0028】
本発明のタンパク質を組み換えタンパク質として産生するには、該タンパク質をコードする塩基配列(例えば、配列番号2に記載の塩基配列)を有するDNAまたはその変異体または相同体を入手し、これを好適な発現系に導入することにより本発明のタンパク質を製造することができる。発現ベクターおよび形質転換体の作成およびそれを用いた組み換えタンパク質の産生については本明細書中後記する。
【0029】
なお、配列番号1に記載のアミノ酸配列において1から数個のアミノ酸が欠失、置換または挿入したアミノ酸配列を有するタンパク質、または配列番号1に記載のアミノ酸配列と60%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するタンパク質は、配列番号1に記載のアミノ酸配列をコードするDNA配列の一例示す配列番号2に記載の塩基配列の情報に基づいて当業者であれば適宜製造または入手することができる。
【0030】
例えば、配列番号2に記載の塩基配列またはその一部を有するDNAプローブとしてマウスまたはマウス以外の生物より、該DNAのホモログを適当な条件下でスクリーニングすることにより単離することができる。或いはDNA配列データベースのホモロジー検索から対応cDNA配列を取得し、PCR等で調製することもできる。このホモログDNAの全長DNAをクローニング後、発現ベクターに組み込み適当な宿主で発現させることにより、該ホモログDNAによりコードされるタンパク質を製造することができる。
【0031】
(2)本発明の遺伝子を有するベクター
本発明の遺伝子は適当なベクター中に組み込んで組み換えベクターとして使用することができる。ベクターの種類は発現ベクターでも非発現ベクターでもよく、目的に応じて選ぶことができる。
クローニングベクターとしては、大腸菌K12株中で自律複製できるものが好ましく、ファージベクター、プラスミドベクター等いずれでも使用できる、具体的には、ZAP Express〔ストラタジーン社製、Strategies, 5, 58 (1992)〕、pBluescript II SK(+)〔Nuclelc Acids Research, 17, 9494(1989)〕、Lambda ZAP II(ストラタジーン社製)、λgt10、λgt11〔DNA Cloning, A Practical Approach, 1, 49(1985)〕、λTriplEx(クローンテック社製)、λExCell(ファルマシア社製)、pT7T318U(ファルマシア社製)、pcD2〔Mo1. Cen. Bio1., 3, 280 (1983)〕、pMW218(和光純薬社製)、pUC118(宝酒造社製)、pEG400〔J.Bac., 172, 2392 (1990)〕、pQE-30 (QIAGEN社製)等をあげることができる。
【0032】
発現ベクターとしては、好ましくは宿主細胞において自立複製可能であるか、あるいは宿主細胞の染色体中へ組込み可能であるものを使用する。また、発現ベクターとしては、本発明の遺伝子を発現できる位置にプロモーターを含有しているものが使用される。
【0033】
細菌を宿主細胞として用いる場合は、本発明の遺伝子を発現させるための発現ベクターは該細菌中で自立複製可能であると同時に、プロモーター、リボソーム結合配列、上記DNAおよび転写終結配列より構成された組換えベクターであることが好ましい。プロモーターを制御する遺伝子が含まれていてもよい。
【0034】
細菌用の発現ベクターとしては、例えば、pBTrP2、pBTac1、pBTac2(いずれもべ一リンガーマンハイム社より市販)、pKK233-2(Pharmacia社製)、pSE280(Invitrogen社製)、pGEMEX-1(Promega社製)、pQE-8(QIAGEN社製)、pQE-30(QIAGEN社製)、pKYP10(特開昭58-110600)、pKYP200〔Agrc.Biol.Chem., 48, 669(1984)〕、PLSA1〔Agrc. Blo1. Chem., 53, 277(1989)〕、pGEL1〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 4306 (1985)〕、pBluescrlptII SK+、pBluescriptII SK(-)(Stratagene社製)、pTrS30(FERMBP-5407)、pTrS32(FERM BP-5408)、pGEX(Pharmacia社製)、pET-3(Novagen社製)、pTerm2(US4686191、US4939094、US5160735)、pSupex、pUB110、pTP5、pC194、pUC18〔Gene, 33, 103(1985)〕、pUC19〔Gene, 33, 103(1985)〕、pSTV28(宝酒造社製)、pSTV29(宝酒造社製)、pUC118(宝酒造社製)、pQE-30(QIAGEN社製)等が挙げられる。細菌用のプロモーターとしては、例えば、trpプロモーター(P trp)、lacプロモーター(P lac)、PLプロモーター、PRプロモーター、PSEプロモーター等の、大腸菌やファージ等に由来するプロモーター、SP01プロモーター、SP02プロモーター、penPプロモーター等を挙げることができる。
【0035】
酵母用の発現ベクターとして、例えば、YEp13(ATCC37115)、YEp24(ATCC37051)、Ycp5O(ATCC37419)、pHS19、pHS15等を例示することができる。酵母用のプロモーターとしては、例えば、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、gal1プロモーター、gal10プロモーター、ヒートショックタンパク質プロモーター、MFα1プロモーター、CUP1プロモーター等のプロモーターを挙げることができる。
【0036】
動物細胞用の発現ベクターとして、例えば、pcDNAI、pcDM8(フナコシ社より市販)、pAGE107〔特開平3-22979; Cytotechnology, 3, 133,(1990)〕、pAS3-3(特開平2-227075)、pCDM8〔Nature, 329, 840,(1987)〕、pcDNAI/AmP(Invitrogen社製)、pREP4(Invitrogen社製)、pAGE103〔J.Blochem., 101, 1307(1987)〕、pAGE210等を例示することができる。動物細胞用のプロモーターとしては、例えば、サイトメガロウイルス(ヒトCMV)のIE(immediate early)遺伝子のプロモーター、SV40の初期プロモーター、レトロウイルスのプロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒートショックプロモーター、SRαプロモーター等を挙げることができる。
【0037】
植物細胞用の発現ベクターとしては、例えば、pIG121-Hm〔Plant Cell Report, 15, 809-814(1995)〕、pBI121〔EMBO J. 6, 3901-3907(1987)〕等を例示することができる。植物細胞用のプロモーターとしては、例えば、カリフラワーモザイクウイルス35Sプロモーター〔Mol.Gen.Genet (1990) 220, 389-392〕、ルブロースビスフォスフェートカルボキシラーゼスモールサブユニットプロモーター等を挙げることができる。
【0038】
(3)本発明の遺伝子を有する形質転換体
本発明のTRAF3に対する結合活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を有する形質転換体は、上記した組み換えベクター(好ましくは発現ベクター)を宿主に導入することにより作製することができる。
細菌の宿主細胞の具体例としては、Escherichia属、Corynebacterium属、Brevibacterium属、Bacillus属、Microbacterium属、Serratia属、Pseudomonas属、Agrobacterium属、Alicyclobacillus属、Anabaena属、Anacystis属、Arthrobacter属、Azobacter属、Chromatium属、Erwinia属、Methylobacterium属、Phormidium属、Rhodobacter属、Rhodopseudomonas属、Rhodospiri11um属、Scenedesmun属、Streptomyces属、Synnecoccus属、Zymomonas属等に属する微生物をあげることができる。細菌宿主へ組換えベクターを導入する方法としては、例えば、カルシウムイオンを用いる方法やプロトプラスト法等を挙げることができる。
【0039】
酵母宿主の具体例としては、サッカロミセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisae)、シゾサッカロミセス・ボンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クリュイベロミセス・ラクチス(Kluyveromyces lactis)、トリコスポロン・プルランス(Trichosporon pu11ulans)、シュワニオミセス・アルビウス(Schwanniomyces a11uvius)等を挙げることができる。酵母宿主への組み換えベクターの導入方法としては、例えば、エレクトロポレーション法、スフェロブラスト法、酢酸リチウム法等を挙げることができる。
【0040】
動物細胞宿主としては、ナマルバ細胞、COS1細胞、COS7細胞、CHO細胞等を挙げることができる。動物細胞への組み換えベクターの導入方法としては、例えば、エレクトロポーレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等を用いることができる。
【0041】
昆虫細胞を宿主として用いる場合には、組換え遺伝子導入ベクターおよびバキュロウイルスを昆虫細胞に共導入して昆虫細胞培養上清中に組換えウイルスを得た後、さらに組換えウイルスを昆虫細胞に感染させ、タンパク質を発現させることができる(例えば、Baculovirus Expression Vectors, A Laboratory Manua1;及びカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー、Bio/Technology, 6, 47(1988)等に記載)。
【0042】
バキュロウイルスとしては、例えば、ヨトウガ科昆虫に感染するウイルスであるアウトグラファ・カリフォルニカ・ヌクレアー・ポリヘドロシス・ウイルス(Autographa californica nuclear polyhedrosis virus)等を用いることができる。
昆虫細胞としては、Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞であるSf9、Sf21〔バキュロウイルス・エクスプレッション・ベクターズ、ア・ラボラトリー・マニュアル、ダブリュー・エイチ・フリーマン・アンド・カンパニー(W. H. Freeman and Company)、ニューヨーク(New York)、(1992)〕、Trichoplusia niの卵巣細胞であるHiFive(インビトロジェン社製)等を用いることができる。
組換えウイルスを調製するための、昆虫細胞への組換え遺伝子導入ベクターと上記バキュロウイルスの共導入方法としては、例えば、リン酸カルシウム法またはリポフェクション法等を挙げることができる。
【0043】
(4)本発明の形質転換体を用いた組み換えタンパク質の製造
本発明においては、上記のようにして作製した本発明の遺伝子を有する形質転換体を培養し、培養物中に本発明のタンパク質を生成蓄積させ、該培養物より本発明のタンパク質を採取することにより組み換えタンパク質を単離することができる。
本発明の形質転換体が大腸菌等の原核生物、酵母菌等の真核生物である場合、これら微生物を培養する培地は、該微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、形質転換体の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地のいずれでもよい。培養は、振盪培養または深部通気撹拌培養などの好気的条件下で行うことが好ましく、培養温度は通常15〜40℃であり、培養時間は、通常16時間〜7日間である。培養中、pHは3.0〜9.0に保持する。pHの調整は、無機あるいは有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム、アンモニアなどを用いて行う。また培養中必要に応じて、アンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0044】
動物細胞を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地としては、一般に使用されているRPM11640培地〔The Journal of the American Medical Association,199,519(1967)〕、EagleのMEM培地〔Science, 122, 501(1952)〕、DMEM培地〔Virology, 8, 396(1959)〕、199培地〔Proceeding of the Society for the Biological Medicine, 73, 1(1950)〕またはこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等が用いられる。培養は、通常pH6〜8、30〜40℃、5%C02存在下等の条件下で1〜7日間行う。また、培養中必要に応じて、カナマイシン、ペニシリン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0045】
植物細胞を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地としては、MS培地、R2P培地等、その植物種に応じて通常用いられる培地が用いられる。培養は、通常pH6〜8、15〜35℃等の条件下で1〜21日間行う。また、培養中必要に応じて、カナマイシン、ハイグロマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよい。
【0046】
形質転換体の培養物から、本発明のタンパク質を単離精製するには、通常のタンパク質の単離、精製法を用いればよい。
例えば、本発明のタンパク質が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了後、細胞を遠心分離により回収し水系緩衝液に懸濁後、超音波破砕機、フレンチプレス、マントンガウリンホモゲナイザー、ダイノミル等により細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。該無細胞抽出液を遠心分離することにより得られた上清から、通常のタンパク質の単離精製法、即ち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)セファロース、DIAION HPA-75(三菱化成社製)等レジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S-Sepharose FF(ファルマシア社製)等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィ一法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるいは組み合わせて用い、精製標品を得ることができる。
【0047】
また、該タンパク質が細胞内に不溶体を形成して発現した場合は、同様に細胞を回収後破砕し、遠心分離を行うことにより得られた沈殿画分より、通常の方法により該タンパク質を回収後、該タンパク質の不溶体をタンパク質変性剤で可溶化する。該可溶化液を、タンパク質変性剤を含まないあるいはタンパク質変性剤の濃度がタンパク質が変性しない程度に希薄な溶液に希釈、あるいは透析し、該タンパク質を正常な立体構造に構成させた後、上記と同様の単離精製法により精製標品を得ることができる。
【0048】
(5)本発明のタンパク質を認識する抗体
本発明によりTRAF3結合性タンパク質が同定されたことにより、該タンパク質を認識する抗体を作製することができる。このような抗体の作製は、当該タンパク質またはTRAF3の動態の解明などの研究において有用である。本発明の抗体はポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよく、その作製は定法により行なうことができる。
【0049】
例えば、本発明のタンパク質を認識するポリクローナル抗体は、本発明のタンパク質を抗原として哺乳動物を免疫感作し、該哺乳動物から血液を採取し、採取した血液から抗体を分離・精製することにより得ることができる。例えば、マウス、ハムスター、モルモット、ニワトリ、ラット、ウサギ、イヌ、ヤギ、ヒツジ、ウシ等の哺乳動物を免疫することができる。免疫感作の方法は当業者に公知であり、例えば抗原を1回以上投与することにより行うことができる。抗原投与は、例えば7〜30日間隔で2〜3回投与すればよい。投与量は1回につき、例えば抗原約0.05〜2mg程度とすることができる。投与経路も特に限定されず、皮下投与、皮内投与、腹膜腔内投与、静脈内投与、筋肉内投与等を適宜選択することができるが、静脈内、腹膜腔内もしくは皮下に注射することにより投与することが好ましい。また、抗原は適当な緩衝液、例えば完全フロイントアジュバントまたは水酸化アルミニウム等の通常用いられるアジュバントを含有する適当な緩衝液に溶解して用いることができるが、投与経路や条件等に応じてアジュバントを使用しない場合もある。
【0050】
免疫感作した哺乳動物を一定期間飼育した後、該哺乳動物の血清をサンプリングし、抗体価を測定する。抗体価が上昇してきたら、例えば100μg〜1000μgの抗原を用いて追加免疫を行なう。最後の投与から1〜2ケ月後に免疫感作した哺乳動物から血液を採取して、該血液を、例えば遠心分離、硫酸アンモニウムまたはポリエチレングリコールを用いた沈澱、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー等のクロマトグラフィー等の常法によって分離・精製することにより、ポリクローナル抗血清として、本発明のタンパク質を認識するポリクローナル抗体を得ることができる。なお血清は、たとえば、56℃で30分間処理することによって補体系を不活性化してもよい。
【0051】
本発明のタンパク質を認識するモノクローナル抗体のグロブリンタイプは特に限定されず、例えばIgG、IgM、IgA、IgE、IgD等が挙げられる。本発明のモノクローナル抗体を産生する細胞株は特に制限されないが、例えば、抗体産生細胞とミエローマ細胞株との細胞融合によりハイブリドーマとして得ることができる。本発明のモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマは、以下のような細胞融合法によって得ることができる。
【0052】
抗体産生細胞としては、免疫された動物からの脾細胞、リンパ節細胞、Bリンパ球等を使用する。抗原としては、本発明のタンパク質またはその部分ペプチドを使用する。免疫動物としてはマウス、ラット等を使用でき、これらの動物への抗原の投与は常法により行う。例えば完全フロインドアジュバント、不完全フロインドアジュバントなどのアジュバントと抗原である本発明のタンパク質との懸濁液もしくは乳化液を動物の静脈、皮下、皮内、腹腔内等に数回投与することによって動物を免疫化する。免疫化した動物から抗体産生細胞として例えば脾細胞を取得し、これとミエローマ細胞とを公知の方法(G.Kohler et al .,Nature,256 495(1975))により融合してハイブリドーマを作製することができる。
【0053】
細胞融合に使用するミエローマ細胞株としては、例えばマウスではP3X63Ag8、P3U1株、Sp2/0株などが挙げられる。細胞融合を行なうに際しては、ポリエチレングリコール、センダイウイルスなどの融合促進剤を用い、細胞融合後のハイブリドーマの選択にはヒポキサンチン・アミノプテリン・チミジン(HAT)培地を常法に従って使用する。細胞融合により得られるハイブリドーマは限界希釈法等によりクローニングする。さらに必要に応じて、本発明のタンパク質を用いた酵素免疫測定法によりスクリーニングを行なうことにより、本発明のタンパク質を特異的に認識するモノクローナル抗体を産生する細胞株を得ることができる。
【0054】
このようにして得られたハイブリドーマから目的とするモノクローナル抗体を製造するには、通常の細胞培養法や腹水形成法により該ハイブリドーマを培養し、培養上清あるいは腹水から該モノクローナル抗体を精製すればよい。培養上清もしくは腹水からのモノクローナル抗体の精製は、常法により行なうことができる。例えば、硫安分画、ゲルろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィーなどを適宜組み合わせて使用できる。
【0055】
本発明のモノクローナル抗体を用いて本発明のTRAF3結合性タンパク質を免疫測定するための方法としては、例えば酵素免疫測定法、ラジオイムノアッセイ、蛍光免疫測定法、発光免疫測定法等を挙げることができる。
【0056】
また、上記した抗体の断片も本発明の範囲内である。抗体の断片としては、F(ab’)2フラグメント、Fab’フラグメント等が挙げられる。
さらに、上記した抗体の標識抗体も本発明の範囲内である。即ち、上記のようにして作製した本発明の抗体は標識して使用することができる。抗体の標識の種類及び標識方法は当業者に公知である。例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼなどの酵素標識、FITC(フルオレセインイソチオシアネート)またはTRITC(テトラメチルローダミンBイソチオシアネート)等の蛍光標識、コロイド金属および着色ラテックスなどの呈色物質による標識、ビオチンなどのアフィニティー標識、あるいは125Iなどの同位体標識などを挙げることができる。本発明の標識抗体を用いた酵素抗体法、免疫組織染色法、免疫ブロット法、直接蛍光抗体法または間接蛍光抗体法等の分析は当業者に周知の方法により行うことができる。
【0057】
(6)本発明のタンパク質を用いたスクリーニング法
本発明はさらに、本発明のTRAF3結合性タンパク質またはその抗体を用いて、該タンパク質または抗体の機能を促進または抑制する物質をスクリーニングする方法にも関する。当該スクリーニング方法により、好ましくは、TRAF3を介した細胞内シグナル伝達を促進または抑制する物質が選択される。このようなスクリーニング系は、例えば以下の通り構築することができる。
【0058】
本発明の遺伝子を有する発現ベクターを構築し、この発現ベクターをTRAF3を発現する適当な宿主に導入する。得られる形質転換体においてはTRAF3と本発明のタンパク質の両方が発現し、両者の相互作用を介して、適切なリガンドの存在下においては細胞内シグナル伝達が進行する。
上記のように構築したスクリーニング系に被験物質を添加することができる。被験物質を添加した場合に細胞内シグナル伝達の進行が阻害されれば、その被験物質は、本発明のタンパク質とTRAF3との相互作用を阻害する物質(即ち、本発明のTRAF3結合性タンパク質の機能を抑制する物質)の候補物質として選択することができる。反対に、被験物質を添加した場合に細胞内シグナル伝達が活性化されれば、その被験物質は、本発明のタンパク質とTRAF3との相互作用を活性化する物質(本発明のTRAF3結合性タンパク質の機能を促進する物質)の候補物質として選択することができる。
【0059】
上記スクリーニング系で使用することができる発現ベクター、宿主細胞などは当業者であれば適宜選択することができ、本明細書中上記したものを使用してもよい。
被験物質としては任意の物質を使用することができ、その種類は特に限定されない。被験物質の具体例としては、低分子合成化合物でもよいし、天然物抽出物でもよく、あるいは化合物ライブラリー、ファージディスプレーライブラリーもしくはコンビナトリアルライブラリーでもよい。化合物ライブラリーの構築は当業者に公知であり、また市販の化合物ライブラリーを使用することもできる。
【0060】
(7)本発明の医薬
TNFリガンドファミリーは細胞毒性、抗ウイルス活性、免疫調節活性および数種の遺伝子の転写制御を含む多数の細胞反応を誘導する最も多面的なサイトカインの一つとして知られている。TNFリガンドに対する細胞の応答は正常な生理学的反応のみならず、アポトーシスの増強またはアポトーシスの阻害にも関係する。アポトーシス調節の異常は多数の病因となる。細胞増加に関連する疾患またはアポトーシスの阻害に関する疾患としては、癌、自己免疫疾患、ウイルス感染症、炎症、移植片対宿主疾患、急性移植片拒絶、および慢性移植片拒絶などが挙げられ、アポトーシスの増強に関連する疾患には、AIDS、神経変性疾患、骨髄形成異常症候群、虚血性損傷、トキシン誘導性肝疾患、敗血症ショック、悪液質および食欲不振などが挙げられる。
【0061】
本発明のTRAF3結合性タンパク質は、TNF受容体スーパーファミリーには属さないものの、TRAF3に結合することからTNF受容体/リガンドスーパーファミリーが関与する慢性および急性炎症、関節炎、敗血症、自己免疫疾患(例えば、全身性エリテマトーデス、慢性関節リューマチ、炎症性腸疾患、乾癬)、移植拒絶反応、移植片対宿主病、感染症、卒中、虚血、急性呼吸器疾患症候群、再狭窄、脳損傷、AIDS、骨疾患、癌(例えば、リンパ球増殖性疾患)、アテローム性動脈硬化症およびアルツハイマー病およびその他の疾患へ関与するものと考えられる。
【0062】
従って、上記したスクリーニング法により得られる、本発明のTRAF3結合性タンパク質の機能を促進または抑制する物質は、このような疾患の治療および/または予防のための医薬として有用である。
即ち、本発明は、上記したスクリーニング法により得られる本発明のTRAF3結合性タンパク質の機能を促進または抑制する物質を有効成分として含む医薬にも関する。本発明の医薬は、例えば、TRAF3を介する細胞内シグナル伝達の異常に関連する疾患の予防または治療のために使用することができる。
【0063】
本発明の医薬は一般的には、本発明のTRAF3結合性タンパク質の機能を促進または抑制する物質を有効成分として含み、さらに製剤用添加物(例えば、担体、賦形剤など)を含む医薬組成物の形態で提供される。
本発明の医薬の投与経路は特に限定されず、経口投与または非経口投与(例えば、筋肉内投与、静脈内投与、皮下投与、腹腔内投与、鼻腔などへの粘膜投与、または吸入投与など)の何れでもよい。
【0064】
本発明の医薬の形態は特に限定されず、経口投与のための製剤としては例えば、錠剤、カプセル剤、細粒剤、粉末剤、顆粒剤、液剤、シロップ剤などが挙げられ、非経口投与のための製剤としては例えば、注射剤、点滴剤、座剤、吸入剤、経粘膜吸収剤、経皮吸収剤、点鼻剤、点耳剤などが挙げられる。
本発明の医薬の形態、使用すべき製剤用添加物、製剤の製造方法などは、いずれも当業者が適宜選択可能である。
本発明の医薬の投与量は、患者の性別、年齢または体重、症状の重症度、予防または治療といった投与目的、あるいは他の合併症状の有無などを総合的に考慮して適宜選択することができる。投与量は、一般的には、0.001μg/kg体重/日〜1000μg/kg体重/日、好ましくは0.001μg/kg体重/日〜100μg/kg体重/日である。
【0065】
(8)本発明のタンパク質のレベルを測定することによる疾患の診断方法
本発明はさらに、生体由来成分における本発明のタンパク質のレベルを測定することを含む、TRAF3を介する細胞内シグナル伝達の異常に関連する疾患の診断方法に関する。
上記した通り、本発明のタンパク質は、アポトーシス増強またはアポトーシス阻害に関係する様々な疾患に関与している可能性がある。従って、生体内における本発明のタンパク質の活性またはその量を測定することにより、TRAF3を介する細胞内シグナル伝達の異常に関連する疾患を診断することが可能になる。
【0066】
本発明のタンパク質のレベルの測定は、当業者に公知の常法に従って行うことができ、例えば、本発明のタンパク質を認識する抗体を用いる免疫学的方法で行ってもよいし、本発明のタンパク質をコードするmRNAの量を測定することによって行ってもよい。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により特に限定されるものではない。
【0067】
【実施例】
(A)材料および方法
A−1.酵母を用いたタンパク質-タンパク質相互作用のスクリーニング
完全長TRAF3をコードするDNAを、CytoTrap(登録商標)ツーハイブリッド系(Stratagene, La Jolla. CA)においてベイト(bait)として使用した。この系で使用した酵母cdc25H株(cdc25遺伝子の温度感受性突然変異株)は以下に示す遺伝子型を有する:MATα ura3、lys2、leu2、trp1、his200、ade101、cdc25−2、GAL+。ミリスチル化シグナル配列とWEHI231細胞由来のcDNA断片とのハイブリッドタンパク質のライブラリーを、プラスミドpMry中で構築した。製造業者の推奨通り、変更を加えずにスクリーニングを実施した。
【0068】
簡単に説明すると、上記酵母株を、適切な添加物質を補充したYPAD培地もしくはBurkholderの最少培地(BMM)中25℃で増殖させ[Sato, T.,他、(1995) FEBS Lett. 358, 113-118]、酢酸リチウム法で形質転換した。その酵母形質転換体をBMM/ガラクトースプレート上で25℃にて2日間増殖させ、続いて37℃で増殖させた。TRAF3と相互作用を有するミリスチル化タンパク質を発現していると考えられる37℃で増殖したコロニーを拾い、37℃におけるBMM/グルコースプレートおよびBMM/ガラクトースプレート上での増殖について試験した。37℃でガラクトース依存性増殖(pMyrに組み込まれたcDNAの発現はガラクトースに依存)を示すクローンからライブラリープラスミド(cDNAが組み込まれたpMry)を単離し、プラスミドpSos/TRAF3もしくは陰性対照としてpSos/コラゲナーゼを用いてcdc25H細胞に再度形質転換した。pSos/TRAF3の存在下でのみcdc25H表現型を抑制するプラスミドの配列を決定した。DNAの配列決定は、Applied Biosystems自動DNAシーケンサー、ABI PRISM 310遺伝子解析機(Foster, CA)で行った。
【0069】
A−2.ノーザンブロットハイブリダイゼーション
マウス組織(C3H/Hen Crj)から酸性グアニジンフェノールクロロホルム法により調製した10μgの全RNAを、ホルムアルデヒド含有1%アガロースゲル上で分離し、20×SSC中でHybond(登録商標)-N+(Amersham Pharmacia, Uppsala, Sweden)にトランスファーし、そしてUV架橋(Stratagene)により固定化した。ハイブリダイゼーションプローブは、[α−32P]dCTP(Amersham Pharmacia)によりランダムプライム法で放射標識したゲル精製DNA断片から作製した。ブロットを、5×SSC、5×デンハルトの溶液、0.1% SDS、50%脱イオン化ホルムアミド、および100μg/mlサケ精子DNAを含有する溶液中で42℃にてハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーション後、該ブロットを室温にて2×SSCおよび0.1%SDS、続いて65℃にて0.1×SSCおよび0.1%SDSを用いて洗浄した。該ブロットを乾燥し、BAS2500(Fuji Ltd., Tokyo. Japan)を使用して分析した。
【0070】
A−3.発現プラスミドの構築およびトランスフェクション
T3BP発現構築物を作製するために、マウスT3BPの適切な領域をPCRで増幅し、EcoRIおよびXhoI制限部位を利用してpcDNA 3.1 (-) myc his version B(Invitrogen, Carlsbad, CA)中にサブクローニングして、pcDNA/T3BPを得た。T3BPを、C末端に標識したMYC融合タンパク質として発現させた。
EGFP標識T3BP発現プラスミドの構築のために、完全長コード領域をPCRで増幅し、EcoRIおよびXhoI制限部位を利用してpEGFP−N2(Clontech, California, CA)にライゲートしてpEGFP/T3BPを得た。
FLAG標識マウスTRAF2およびTRAF3をコードする哺乳動物発現ベクターをPCRに基づく方法で作製した。
全ての発現構築物は、ABI PRISM 310遺伝子解析機を使用して配列決定した。
【0071】
A−4.細胞培養およびトランスフェクション
ヒト胎児腎臓由来293細胞は、10%仔ウシ血清(HyClone, Logan, UT)、100U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシン(GIBCO-BRL, Grand Island, NY)を含有するイーグルの最少必須培地中で維持した。WEHI231細胞は、10%仔ウシ血清(HyClone)、5.5×l05Mの2−メルカプトエタノール、100U/mlペニシリンおよび100μg/mlストレプトマイシン(GIBCO-BRL)を含有するRPMI−1640培地中で維持した。293細胞を、10cm培養皿中に細胞106個/皿の濃度で接種し、2〜3日間培養した。続いて該細胞を、市販溶液(Eppendorf-5 Prime, Inc., Boulder, CO)を使用した標準リン酸カルシウム共沈法を用いてトランスフェクトした。
【0072】
A−5.GSTプルダウンアッセイ
GSTプルダウンアッセイのために、GST融合タンパク質を、IPTG誘導後、pGEXベクター(Amersham Pharmacia)を使用して大腸菌(BLR)で発現させ、グルタチオンビーズ(Amersham Pharmacia)で精製した。FLAG標識TRAF2、TRAF3、TRAF5、TRAF6を293細胞中で発現させた。細胞溶解物は、E1Aバッファー(50mM HEPES[pH7.6]、250mM NaCl、0.1% NP-40および5mM EDTA)を溶解剤として使用することにより、トランスフェクション細胞から調製した。該細胞溶解物を透明にして、グルタチオンビーズ上に固定化した2μgのGSTもしくはGST融合タンパク質と共にインキュベートした。そのグルタチオンビーズをE1Aバッファーで十分に洗浄した。サンプルを10% SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ、PVDF膜にトランスファーした。ブロッキング後、該膜を抗FLAG M2抗体で処理し、強化型化学発光プロトコール(ECL,Amersham Pharmacia)に従って、5,000倍に希釈した西洋ワサビペルオキシダーゼ結合二次抗体(Bio-Rad)を用いて免疫反応性タンパク質を検出した。TRAF3のin vitro転写・翻訳,35−Sメチオニン標識はT7リンク転写・翻訳システム(Amersham Pharmacia)に従い、検出はフルオログラフィーにて行った。
【0073】
A−6.免疫沈降アッセイ
上記細胞を5mMのEDTAを含有するPBS中でプレートから剥がし、同緩衝液を用いて3回洗浄した。該細胞を1mlのE1A緩衝液中に4℃にて10分間溶解させた。その細胞溶解物を遠心分離し、上清を細胞抽出物として使用した。該細胞抽出物を、抗FLAG M2抗体、抗MYC 9E10抗体もしくは対照抗体と共に4℃にて2時間インキュベートし、続いてプロテインGセファロースFF(Amersham Pharmacia)による処理を行った。このセファロースビーズをE1A緩衝液で十分に洗浄した。サンプルを10%SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、上述のように免疫反応性タンパク質を抗FLAG M2抗体もしくは抗MYC 9E10抗体を用いて検出した。
【0074】
A−7.蛍光顕微鏡法
カバーガラス上で培養したHEK293細胞を、種々の構築物を用いてトランスフェクションした。24時間後に、細胞を3.7%ホルマリンを含有するPBS中で室温にて10分間固定した。細胞をPBSで3回洗浄し、室温にて5分間、PBS中0.2%Triton X-100で処理した。スキムミルクでブロッキングした後、抗FLAG M2モノクローナル抗体もしくは抗MYC 9E10抗体(Sigma)などの各種一次抗体と一緒に、続いてCy5結合二次抗体(Jackson ImmunoReseach Laboratories, Inc.)と一緒に細胞をインキュベートした。細胞をPBSで3回洗浄し、スライドガラス上にのせた。
蛍光をCarl Zeiss LSM510共焦点レーザー走査型顕微鏡(Oberkochen, Germany)を使用して可視化した。
【0075】
A−8.Fアクチンの定量化
Fアクチン含量測定を既報の通り実施した[Mizuno., 他、(1998) J.Pharm.Pharmacol. 50, 645-648]。簡単に説明すると、リン酸カルシウム法により、12ウエルプレート上で培養した293細胞を指示した量のT3BP発現プラスミドを用いて一時的にトランスフェクションした。トランスフェクトされた全DNA(2μg)は、空のベクターに担持することにより一定に維持した。24時間後に、そのトランスフェクション細胞をPBS中で3.7%ホルマリンを用いて37℃にて10分間固定した。PBS中0.2%Triton X-100を用いて室温で10分間透過した後、細胞をPBS中10U/mlのローダミン-ファロイジン(MolecurProbe)で室温にて1時間染色した。PBSで十分に洗浄した後、結合したFITC-ファロイジンをメタノールを用いて氷上で1時間抽出した。その蛍光強度を、分光計F-3010(Hitachi Ltd., Tokyo, Japan)を使用して488nmの励起波長および510nmの発光波長で測定した。結果を、対照トランスフェクト細胞の蛍光強度の比から算出した相対蛍光強度として表した。
【0076】
(B)結果
B−1.T3BPをコードするcDNAクローンの単離
TRAF3と直接結合するタンパク質を同定するために、酵母におけるタンパク質−タンパク質相互作用に基づくスクリーニングを実施した。サッカロミセス・セレビシエ(S. cerevisiae)cdc25H株は、cdc25遺伝子に温度感受性点突然変異が含まれているため、宿主の増殖は37℃では阻害されるが、許容温度(25℃)では正常である。cdc25遺伝子は、RASと結合して活性化することにより細胞増殖を導くグアニルヌクレオチド変換因子をコードしている。本実施例で使用した系は、cdc25欠陥を相補し、酵母RASシグナル伝達経路を活性化するヒト由来Sosの能力を利用している;hSos融合タンパク質(hSos−TRAF3)が発現して、それがタンパク質−タンパク質相互作用を介して形質膜に局在化すると、cdc25H株は37℃においても増殖する。
【0077】
プラスミドpSos/TRAF3を含む酵母を、ミリスチル化シグナルに融合して形質膜に局在化するWEHI231細胞cDNA発現ライブラリーを用いて形質転換した。約2×105個の形質転換体を、BMM/ガラクトースプレート上25℃で2日間増殖させ、次に37℃のインキュベーターに移した。37℃で増殖したコロニーを拾い、37℃におけるBMM/グルコースプレートおよびBMM/ガラクトースプレート上での増殖について試験した。ライブラリープラスミドを、37℃においてガラクトース依存性増殖を示すクローンから単離し、pSos/TRAF3もしくは陰性対照としてpSos/コラゲナーゼを用いてcdc25H細胞に再度形質転換後、pSos/TRAF3の存在下においてのみcdc25H表現型を抑制する9個のcDNAを得た。これらのうちの1つであるクローン3は新規タンパク質の一部をコードしていた。
【0078】
クローン3中に挿入されている完全長cDNAを単離するために、部分cDNAをプローブとして使用してWEHI231細胞由来のpMrycDNAライブラリーをスクリーニングし、陽性クローンを得た。陽性クローンのDNA配列決定により、推定分子量18,846ダルトンを有する175アミノ酸のタンパク質をコードすると予測されるオープンリーディングフレームの存在が明らかになった(図1A、配列表の配列番号1及び配列番号2)。この新規タンパク質をT3BPと称する。
【0079】
図1Aは、全長T3BP cDNAのヌクレオチド配列から推定されたアミノ酸配列を示す。クローン3によりコードされる配列には下線を付してある。網掛けのボックスは推定膜貫通ドメインを示す。
【0080】
BLASTおよびFASTAプログラムを利用したデータベース検索により、T3BPcDNAが、マウス白血病およびリンパ腫における、体細胞により獲得されたプロウイルスのフランキング配列として報告された配列(AF193161)を含むことが判明した。また、ヒトB細胞成熟因子(BCMA)がT3BPに対し有意な配列類似性を有し、T3BPに対して28%の同一性および42%の類似性を有していた。Tmpredプログラムを用いて作製したヒドロパシープロットにより、T3BPが推定膜貫通領域(アミノ酸77−97)を有することが示唆された。PROSITE解析によって、N−グリコシル化部位(アミノ酸23−26)およびN−ミリストイル化部位(アミノ酸81−86)が同定された。PSORT解析によって、このタンパク質がI型膜タンパク質立体構造を有し、形質膜に位置すると推測された。
【0081】
T3BPの発現パターンを、6種の組織およびWEHI231細胞を用いたノーザンブロットハイブリダイゼーションにより調べた。結果を図1Bに示す。図1Bでは、ブロットを200bのT3BPcDNAプローブを用いてバイブリダイズした。リボソームRNAの位置を左側に示す。
図1Bに示すように、T3BP遺伝子はWEHI231細胞中に約2kbのmRNAを示した。しかしながら、T3BPmRNAは試験した他のマウス組織では検出されなかった。
【0082】
B−2.TRAF3と特異的に相互作用するT3BP
酵母でのアッセイで観察されたTRAF3とT3BPとの相互作用を確認するために、クローン3およびクローン10をGST融合タンパク質として発現させ、TRAF2もしくはTRAF3に対する結合をGSTプルダウンアッセイで試験した。FLAG標識TRAF2もしくはTRAF3を過剰発現する293細胞の細胞溶解物を、GST−クローン3、GST−クローン10もしくはGST単独と一緒にインキュベートし、GST融合タンパク質に結合したTRAFを、グルタチオン−セファロースで沈降させた。該TRAFをSDS−PAGEにより分離し、抗FLAG M2抗体を用いたイムノブロッティングで検出した。該細胞溶解物におけるFLAG標識TRAFの発現レベルもまた、抗FLAG M2抗体を用いたイムノブロッティングでモニターした。結果を図2Aに示す。
【0083】
図2Aで示すように、GST−クローン3は、TRAF2よりもTRAF3に優先的に結合する。一方、GST−クローン10はTRAF2およびTRAF3に対して同様に相互作用する。クローン10の配列解析により、このクローンが、TRAF結合ドメインのコンセンサス配列(PXQXT/S、アミノ酸583−587)を含む、mnbプロテインキナーゼ相同体mp86(Dyrk;MMU58497、アミノ酸284−763)の一部をコードすることが判明した。しかし、クローン3にはこの配列を含まない。
さらにクローン3と他のTRAFファミリー(TRAF5,6)との結合特異性を比較するため、同様にGSTプルダウンアッセイを行ったところ、図2Bに示すように、GST−T3BP(クローン3)は他のTRAFに比較してTRAF3と一番強く結合した。
【0084】
TRAF3とT3BPとの相互作用を、哺乳動物細胞における共免疫沈降アッセイにより分析した。結果を図2Cに示す。先ず、293細胞を、MYC標識T3BP(C末端MYCエピトープ標識を含む完全長T3BP)およびFLAG標識TRAF3をコードする発現ベクターを用いて一時的にトランスフェクションした。細胞抽出物を調製し、抗MYC 9E10抗体、抗FLAG M2抗体(抗FLAGモノクローナル抗体)、または対照のマウスIgGを用いて免疫沈降(IP)を行った。共沈するFLAG−TRAF3またはMYC−T3BPを、それぞれ抗FLAG M2抗体(図2Cの上部)または抗MYC 9E10抗体(図2Cの下部)を用いたイムノブロッティング分析で検出した。該細胞溶解物におけるT3BPおよびTRAF3の発現レベルも、それぞれ抗MYC 9E10抗体または抗FLAG M2抗体を用いたイムノブロッティングで測定した。図2Cには、T3BPおよびTRAF3の位置を示す。IgのH鎖およびL鎖の位置も示した。
【0085】
図2C下図に示す通り、抗MYC抗体は、MYC標識T3BP発現プラスミドによるトランスフェクション細胞溶解物中にアミノ酸配列から推定されたものより大きい(35−50kDa)複数のバンドを特異的に認識したが、対照抗体の場合には認識しなかった。FLAG標識TRAF3によって沈降されるT3BPが約40kDaの位置に検出され(下図)、逆にMYC標識T3BPによって沈降されるTRAF3が約64kDaの位置に検出された(上図)。
【0086】
B−3.TRAF3中のT3BP結合ドメインのマッピング
T3BPとの結合に関与するTRAF3の領域を決定するために、FLAG標識TRAF3の種々のトランケーション突然変異体を293細胞中で発現させ、GSTプルダウンアッセイを実施した。先ず、293細胞を、FLAG標識TRAF3トランケーション突然変異体を用いて一時的にトランスフェクトした。細胞抽出物を調製し、GST−クローン3もしくはGST単独と共にインキュベートした。GST融合タンパク質に結合したTRAFを、グルタチオン−セファロースにより沈降させ、SDS−PAGEにより分離し、抗FLAG M2抗体を用いたイムノブロッティングで検出した。細胞溶解物におけるFLAG標識TRAF3トランケーション突然変異体の発現レベルを抗FLAG M2抗体を用いたイムノブロッティングで監視した。結果を図3Aに示す。図3Aから分かるように、TRAF3のTRAFドメインがT3BPと相互作用するために必要であることが判明した。
これを確認するために、hSosに融合させたTRAF3トランケーション突然変異体を作製し、酵母でのタンパク質−タンパク質相互作用アッセイにおいてT3BPとの相互作用について試験した。具体的には、酵母細胞cdc25Hを指示した構築物を用いてトランスフェクトし、上述の方法と同様に増殖についてアッセイした。許容温度以上で増殖したコロニーは陽性であり、許容温度以上では増殖できないコロニーは陰性である(図3B)。このアッセイによって、TRAFCドメインがT3BP結合に重要であることが示唆された。図3Cは、マウスTRAF3の一次構造の概略を示す。
【0087】
B−4.T3BP中のTRAF3結合ドメインのマッピング
TRAF3との結合に関与するT3BPの領域を決定するため、T3BPの種々のトランケーション突然変異体をGST融合蛋白質として大腸菌で発現させin vitro転写・翻訳,35S−メチオニン標識したTRAF3と共にインキュベーションした。GST融合蛋白質に結合したT3BPをグルタチオンセファロースにより沈降させ、SDS−PAGEにより分離しフルオログラフィーにて検出した。図4Aに示すように、T3BPの151番目以降のアミノ酸を含むC末端部分がTRAF3との相互作用に必要であることが判明した。さらにFLAG標識TRAF3を293細胞中で発現させ、GST及びGST融合T3BPトランケーション突然変異体による293細胞溶解物のGSTプルダウンアッセイを実施したところ、図4Bに示すように抗FRAG M2抗体で検出される結合パターンは図4Aのin vitro転写・翻訳産物による結合試験と完全に一致した。図4CはT3B Pの一次構造とそのTRAF3結合領域を示す(TMは膜貫通領域)。
【0088】
B−5.T3BPの細胞分布
T3BPの機能について調べるために、その細胞小器官局在化を蛍光顕微鏡法により調べた。カバーガラス上で培養した293細胞を、pEGFP−N2(対照プラスミド;左側)もしくはpEGFP/T3BP(EGFP標識T3BP発現プラスミド;右側)を用いて一時的にトランスフェクションした。24時間後に細胞を3.7%ホルマリン中で固定した。次にEGFPの蛍光を共焦点レーザー走査型顕微鏡を用いて画像化した。結果を図5Aに示す。
【0089】
図5Aに示すように、EGFP標識T3BPの発現により形態の変化が誘導された。EGFP標識T3BP発現細胞においては、細胞形状が接着性になり、細胞表面から多くのスパイクが発達した。EGFP融合T3BPの大部分の蛍光が細胞表面およびスパイクにおいて観察された。この観察結果はPSORTによる予測と一致するものである。
【0090】
次に、TRAF3細胞分布に及ぼすT3BP発現の影響を試験した。カバーガラス上で培養した293細胞を、pEGFP−N2およびpCR/FLAG−TRAF3(図5B−a,b,c)、またはpEGFP/T3BPおよびpCR/FLAG−TRAF3(図5B−d,e,f)を用いてトランスフェクトした。2日後に細胞を3.7%ホルマリン中で固定し、0.2%TritonX−100で処理した。ブロッキング後、間接免疫蛍光分析を行った。抗FLAG M2抗体を一次抗体として使用し、続いてCy5−結合二次抗体処理を行った。EGFPおよびCy5からの蛍光を、共焦点レーザー走査型顕微鏡を用いて画像化した。上部;EGFPの蛍光画像、中央;Cy5結合二次抗体の蛍光画像、下部;合併した画像。バーは50μm。
【0091】
図5B−bから分かるように、EGFPおよびFLAG標識TRAF3を共発現する細胞において、FLAG標識TRAF3が核の周辺において可視化された(図5B−b)。EGFP標識T3BPおよびFLAG標識TRAF3を共発現する細胞においては、EGFP標識T3BPが局在化していた細胞表面およびスパイクにおいて、FLAG標識TRAF3が観察された(図5B−e)。
【0092】
B−6.細胞性Fアクチン含量に及ぼすT3BPの影響
細胞性Fアクチンに及ぼすT3BPの影響を調べるために、pcDNA/T3BPでトランスフェクションした細胞におけるFアクチンの細胞含量を測定した。12ウエルプレート上で培養した293細胞を、指示した量のpcDNA/T3BPを用いてトランスフェクトした。24時間後に、上述の方法と同様にFITC−ファロイジンを用いてFアクチンレベルを測定した。
結果を図6Aに示す。図6Aから分かるように、T3BPによって濃度依存的に細胞性Fアクチン含量が増大した。
【0093】
T3BPによって細胞性Fアクチン含量が増大することを確認するために、MYC標識T3BPを発現する細胞中におけるFアクチンの細胞分布を観察した(図6B)。具体的には、カバーガラス上で培養した293細胞を、pEGFP−N2およびpcDNA(図6B−a)、またはpEGFP−N2およびpcDNA/MYC−T3BP(図6B−b)を用いてトランスフェクションした。24時間後に細胞を3.7%ホルマリン中で固定し、0.2%TritonX−100で処理した。ブロッキング後、細胞をローダミン−ファロイジンで染色した。EGFPからの蛍光(緑色)およびローダミンからの蛍光(赤色)を、共焦点レーザー走査型顕微鏡を用いて画像化した。バーは50μm。
図6B−bから分かるように、MYC標識T3BP発現によって細胞形状の変化が引き起こされ、T3BPにより誘導されたスパイクはローダミン−ファロイジンにより染色された。
【0094】
(C)結論
本実施例では、酵母でのタンパク質−タンパク質相互作用に基づくスクリーニングにより新規なTRAF3結合タンパク質T3BPが同定された。T3BPとTRAF3との結合は、GSTプルダウンアッセイおよび共免疫沈降アッセイにより確認した(図2C)。さらにT3BPとTRAF3は、両方のタンパク質を共発現する細胞中に共局在していた(図5B)。T3BPは、TRAFファミリーの中でTRAF3と優先的に相互作用した。最近の報告によれば、TRAFファミリーの唯一の因子と特異的に相互作用するTRAF結合タンパク質が明らかになった[Gamper, C., 他、(2000) Mol.Immunol. 37, 73-84; Ling, L., 他、(2000) J.Biol.Chem. 275, 23852-23860; 及びLing, L., 他、(2000) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 97, 9567-9572]。MIP−T3はTRAF3特異的TRAF結合タンパク質として同定され、そしてMIP−T3が微小管に結合しTRAF3を微小管に集めることによって、TRAF3が微小管に結合する(Ling, L., 他、(2000) J.Biol.Chem. 275, 23852-23860)。ヌクレオポリンもまたTRAF3特異的TRAF結合タンパク質として同定された(Gamper, C., 他、(2000) Mol.Immunol. 37, 73-84)。TRAFは特にシグナル伝達カスケードにおいて過剰にまたは特異的に働くと考えられるので、TRAFファミリーの単一の因子に特異的なTRAF結合タンパク質の同定および解析は個々のTRAFタンパク質の役割の多様性から見て重要である。
【0095】
T3BPは、17番目の因子としてTNFRスーパーファミリーに属するヒトBCMAに対して有意な配列類似性を有する[Madry C., 他、(2000) Int.Immunol. 10, 1693-1702]。興味深いことに、T3BPの発現は、BCMAの場合と同様にB細胞系統の特定の段階に限定され[Laabi, Y., 他、(1992) EMBO J. 11, 3897-3904;及びLaabi, Y., 他、(1994) Nucleic Acid Res. 22, 1147-1154]、細胞表面に分布する可能性がある(図1Bおよび図5B)。これ以外にも、T3BP遺伝子がマウス白血病およびリンパ腫におけるマウス白血病レトロウイルスの挿入によって破壊されることが報告されている[Hansen, G.M., 他、(2000) Genome Res. 10, 237-43]。以上から、T3BPはB細胞分化において細胞表面受容体として重要な役割を果たしていると考えられる。しかし、T3BPは推定細胞外領域にシステインリッチ領域をもたないため腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーには属さない。
本発明によって明らかとなった新規TRAF3結合蛋白質は、最近報告されたBAFF[TNFファミリーのB細胞活性化因子:B cell activation factor from the TNF family (BAFF) ]の特異的な受容体[Thompson, J.S., 他、(2001)Science 293, 2108-2111]と一致した。BAFFはB細胞の増殖に関係し[Schneider, P., 他、(1999) J. Exp. Med. 189, 1747-1756]、BAFFを高発現させたマウスは成熟B細胞の過形成や全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)の症状を呈することから、自己反応性B細胞の増殖による自己免疫疾患への関連が示唆されている[Mackay, F., 他、(1999) J. Exp. Med. 190, 1697-1710, Batten, M., 他、J. Exp. Med. (2000)192, 1453-1466]。従って、BAFFを介したB細胞増殖の細胞内情報伝達系に対しTRAF3は重要な機能を有しているものと推定され、BAFFとTRAF3結合性B細胞特異受容体との相互作用の調節のみならず、TRAF3結合性B細胞特異受容体とTRAF3間の相互作用の調節による自己免疫疾患に対する治療薬の開発が期待される。
【0096】
【発明の効果】
本発明により、TRAF3に結合する新規なシグナル伝達分子が同定された。また、本発明によりTRAF3に結合するシグナル伝達分子をコードする遺伝子がクローニングされた。本発明で同定された新規タンパク質を利用することにより新規な医薬を開発したり、疾患の診断方法を提供することが可能になる。
【0097】
【配列表】

Figure 0004236852
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【0099】
Figure 0004236852
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【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、T3BPの推定アミノ酸配列、図1BはT3BP mRNAのノーザンブロット分析の結果を示す。
【図2】図2Aは、GST融合タンパク質(GST−クローン3,GST−クローン10)のTRAF2,TRAF3に対する結合特性のGSTプルダウンアッセイによる分析結果を示す。
【図3】図2Bは、GST−T3BPのTRAF2,TRAF3,TRAF5,TRAF6に対する結合特性のGSTプルダウンアッセイによる分析結果を示す。
【図4】図2Cは、TRAF3とT3BPとの相互作用の免疫沈降アッセイによる分析結果を示す。
【図5】図3A及び図3Bは、TRAF3中のT3BP結合領域のマッピングの結果を示す。
図3Cは、マウスTRAF3の一次構造の概略を示す。
【図6】図4Aは、GST融合T3BPトランケーション突然変異体のTRAF3に対する結合特性のin vitroアッセイによる分析結果を示す。
図4Bは、GST融合T3BPトランケーション突然変異体のTRAF3に対する結合特性のGSTプルダウンアッセイによる分析結果を示す。
図4CはT3BPの一次構造とそのTRAF3結合領域を示す。
【図7】図5Aは、T3BPの発現による細胞の形態変化を示す。
図5Bは、TRAF3の細胞分布に及ぼすT3BP発現の影響を示す。
【図8】図6Aは、T3BPによる細胞性Fアクチン含量の増大を示す。
図6Bは、T3BPを発現する細胞中におけるFアクチンの細胞分布を観察した結果を示す。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel TRAF3-binding protein that is a member of a B cell specific receptor. The present invention also provides a gene encoding the protein, a vector having the gene, a transformant having the gene, an antibody recognizing the protein, a method for screening a drug using the protein, and a diagnosis using the protein Regarding the method.
[0002]
[Prior art]
Biological effects are controlled by responses to certain stimuli. That is, many cytokines bind to receptors and cause intracellular reactions. For example, tumor necrosis factor (TNF) acts through the TNF receptor and regulates biological processes such as infection and induction of shock and protection against inflammatory diseases. TNF belongs to the TNF-ligand superfamily and acts with its ligand, the TNF receptor superfamily. Known ligands include TNF-α, lymphotoxin (LT) -α, LT-β, FasL, CD40L, CD27L, CD30L, OX40L, and neurotrophic factor (NGF). As the TNF receptor superfamily, p55TNF receptor, p75TNF receptor, TNF receptor-related factor, Fas antigen, CD40, CD27, CD30, OX40, low-affinity p75 and NGF receptor are known. The function of several TNF receptor families has been elucidated, for example, Fas antigen, low affinity NGF receptors and their ligands are involved in programmed cell death, and CD40 ligand is a T cell-dependent B cell. Involved in activation.
[0003]
Programmed cell death, one of the physiological processes, is essential for normal development and homeostasis of multicellular organisms, and disruption of apoptosis includes cancer, neurodegenerative diseases, and acquired immune deficiency syndrome (AIDS) Involved in the pathogenesis of human disease. Activation of Fas causes death domain-containing adapter molecule FADD / MORT1 to bind to the intracellular domain of Fas, which in turn activates caspase 8, a pro-apoptotic protease, and finally executes apoptosis. On the other hand, TNFR-1 transmits a series of signals of a wide range of biological activities mainly by activating NF-κB. TNFR-1 binds to the intracellular domain of TRADD and TNFR-1 containing the death domain, and through association with a number of signaling molecules such as FADD, TRAF2, and RIP, signals for both apoptosis and NF-κB activation To communicate. Thus, the actions of TNF family ligands and TNF family receptors are diverse and affect many biological processes, so identifying and analyzing these receptors, ligands and their signaling molecules It is important in establishing a cure for the disease.
[0004]
TNF receptor-related factor (TRAF) is a protein family first discovered as a downstream signaling factor in the TNF receptor superfamily [Rothe, M. et al. (1994) Cell 78, 681-692; Hu, HM (1994) J. Biol. Chem. 269, 30069-30072; and Cheng, G., et al. (1995) Science 267, 1494-1498]. To date, six factors have been identified for the TRAF family [Rothe, M. et al. (1994) Cell 78, 681-692; Hu, HM, et al. (1994) J. Biol. Chem. 269 , 30069-30072; Cheng, G., et al. (1995) Science 267, 1494-1498; Cao, Z., et al. (1996) Nature (London) 383, 443-446; Mosialos, G., et al. ( 1995) Cell 80, 389-399; Sato, T., et al. (1995) FEBS Lett. 358, 113-118; Regnier, CH, et al. (1995) J. Biol. Chem. 270, 25715-25721; Ishida , TK, et al. (1996) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93, 9437-9442; Nakano, H., et al. (1996) J. Biol. Chem. 271, 14661-14664; and Ishida, TK, Et al. (1996) J. Biol. Chem. 271, 28745-28748]. Each of TRAF1-6 has a coiled-coil TRAF-N domain and a C-terminal TRAF-C domain is conserved. [Cao, Z., et al. (1996) Nature (London) 383, 443-446]. The TRAF-C domain mediates the interaction between TRAF proteins, as well as the binding of the protein to TNFR superfamily factors [Cheng, G., et al. (1995) Science 267, 1494-1498; Takeuchi, M. (1996) J. Biol. Chem. 271, 19935-19942; and Hsu, H., et al. (1996) Cell 84, 299-308].
[0005]
TRAF3 was first identified as a molecule bound to the cytoplasmic domain of CD40, a B cell surface marker, and LMP-1, an Epstein-Barr virus latent membrane protein [Mosialos, G., et al. (1995) Cell 80 , 389-399; Sato, T., et al. (1995) FEBS Lett. 358, 113-118; Hu, HM, et al. (1994) J. Biol. Chem. 269, 30069-30072; and Cheng, G. , Et al. (1995) Science 267, 1494-1498]. TRAF3 has also been shown to interact with the cytoplasmic terminal portion of other factors in the TNFR family such as the lymphotoxin β receptor [Force, WR, et al. (1997) J. Biol. Chem. 272, 30835-30840]. TRAF family proteins including TRAF3 are cytoplasmic proteins that are thought to lack catalytic activity and are generally considered to function as adapter proteins. In this context, TRAF3 has been found to interact with other signaling molecules such as NIK, ASK and TANK [Song, HY, et al. (1997) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94 , 9792-9796; Nishitoh, H., et al. (1995) Mol. Cell 2, 389-395; and Regnier, CH, et al. (1997) Cell 90, 373-383]. However, the mechanism by which TRAF3 mediates signal transduction has not been fully elucidated.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to identify a signaling molecule that binds to TRAF3. Another object of the present invention is to clone a gene encoding a signaling molecule that binds to TRAF3 and to elucidate the structure and function of the gene. Another object of the present invention is to provide a novel pharmaceutical or diagnostic method using a gene encoding a signaling molecule that binds to TRAF3.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventors performed screening of protein-protein interaction using yeast. This screening utilizes the fact that the yeast RAS signal transduction pathway is activated by recruiting human-derived Sos (hSos) protein to the cell membrane to complement the yeast cdc25 gene deficiency. The present inventors identified a novel TRAF3-binding protein (hereinafter also referred to as T3BP) by the above screening method using a cDNA expression library derived from WEHI231 cells and full-length TRAF3 fused to hSos, and further, this T3BP protein The structure and function were elucidated. The present invention has been completed based on these findings.
[0008]
That is, according to the present invention, a protein having any of the following amino acid sequences is provided.
(A) the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1;
(B) an amino acid sequence obtained by deleting, substituting and / or inserting one to several amino acids in the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1 and having binding activity to TRAF3; or
(C) an amino acid sequence having 60% or more homology with the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, and having an activity of binding to TRAF3:
[0009]
Furthermore, according to the present invention, a gene encoding the protein of the present invention is provided.
Furthermore, according to the present invention, a gene having any of the following base sequences is provided.
(A) the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 2;
(B) a base sequence in which 1 to several bases are deleted, added or substituted in the base sequence shown in SEQ ID NO: 2 and encoding a protein having a binding activity to TRAF3; or
(C) a base sequence that hybridizes with the base sequence described in SEQ ID NO: 2 under stringent conditions and encodes a protein having binding activity to TRAF3:
[0010]
Furthermore, according to the present invention, a vector containing the gene of the present invention is provided.
Furthermore, according to the present invention, a transformant having the gene of the present invention or the vector of the present invention is provided.
Furthermore, according to the present invention, there is provided a method for producing a protein having a binding activity to TRAF3, characterized by using the transformant of the present invention.
Furthermore, the present invention provides an antibody that recognizes the protein of the present invention.
[0011]
Furthermore, according to the present invention, there is provided a method for screening for a substance that promotes or suppresses the function of the protein or antibody using the protein or antibody of the present invention. Preferably, the substance that promotes or suppresses the function of the protein or antibody of the present invention is a substance that promotes or suppresses intracellular signal transduction via TRAF3.
Furthermore, the present invention provides a substance that promotes or suppresses the function of the protein of the present invention obtained by the screening method of the present invention.
Furthermore, according to this invention, the pharmaceutical which contains the said substance as an active ingredient is provided. The medicament of the present invention is preferably used for the prevention or treatment of diseases associated with abnormalities in intracellular signaling via TRAF3.
Furthermore, according to the present invention, there is provided a method for diagnosing a disease associated with an abnormality in intracellular signal transduction via TRAF3, comprising measuring the level of the protein of the present invention in a biological component.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments and methods of the present invention will be described in detail.
(1) Protein and gene of the present invention
The present invention relates to a protein having any one of the following amino acid sequences and a gene encoding the same.
(A) the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1;
(B) an amino acid sequence obtained by deleting, substituting and / or inserting one to several amino acids in the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1 and having binding activity to TRAF3; or
(C) an amino acid sequence having 60% or more homology with the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, and having an activity of binding to TRAF3:
[0013]
Specific examples of the gene of the present invention include genes having any of the following base sequences.
(A) the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 2;
(B) a base sequence in which 1 to several bases are deleted, added or substituted in the base sequence shown in SEQ ID NO: 2 and encoding a protein having a binding activity to TRAF3; or
(C) a base sequence that hybridizes with the base sequence described in SEQ ID NO: 2 under stringent conditions and encodes a protein having binding activity to TRAF3:
[0014]
The range of “1 to several” in the above-mentioned “amino acid sequence in which 1 to several amino acids are deleted, substituted and / or inserted in the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1” is not particularly limited. To 20, preferably 1 to 10, more preferably 1 to 7, even more preferably 1 to 5, particularly preferably about 1 to 3.
[0015]
The above-mentioned “amino acid sequence having 60% or more homology with the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1” means that the homology between the amino acid sequence and the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1 is at least 60% or more, It means preferably 70% or more, more preferably 80% or more, further preferably 90% or more, particularly preferably 95% or more, and most preferably 98% or more.
[0016]
The range of “1 to several” in the above-mentioned “base sequence in which 1 to several bases are deleted, added or substituted in the base sequence described in SEQ ID NO: 2” is not particularly limited. To 60, preferably 1 to 30, more preferably 1 to 20, even more preferably 1 to 10, particularly preferably about 1 to 5.
[0017]
The above-mentioned “base sequence that hybridizes under stringent conditions” means DNA obtained by using a DNA as a probe and using a colony hybridization method, a plaque hybridization method, a Southern blot hybridization method, or the like. For example, after hybridization at 65 ° C. in the presence of 0.7 to 1.0 M NaCl using a filter on which DNA derived from colonies or plaques or a fragment of the DNA is immobilized, is used. Examples include DNA that can be identified by washing a filter at 65 ° C. using a 0.1 to 2 × SSC solution (1 × SSC solution is 150 mM sodium chloride, 15 mM sodium citrate). Hybridization is performed by Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2 nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY., 1989. (hereinafter abbreviated as "Molecular Cloning Second Edition") and the like.
[0018]
Examples of DNA that hybridizes under stringent conditions include DNA having a certain degree of homology with the base sequence of DNA used as a probe, for example, 70% or more, preferably 80% or more, more preferably 90%. More preferably, DNA having homology of 93% or more, particularly preferably 95% or more, and most preferably 98% or more is mentioned.
[0019]
The above-mentioned “having the binding activity to TRAF3” means that it can bind to TRAF3 with the same or higher affinity as that of the protein having the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, and thereby intracellularly mediated by TRAF3 Says that it can participate in signal transduction.
[0020]
The method for obtaining the gene of the present invention is not particularly limited. Appropriate probes and primers are prepared based on the nucleotide sequence and amino acid sequence information described in SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 2 in the sequence listing in this specification, and cDNA libraries such as mice are screened using them. Thus, the gene of the present invention can be isolated.
The mouse-derived cDNA library is preferably prepared from cells, organs or tissues expressing the gene of the present invention. Specific examples of cells expressing the gene include WEHI231 cells, but are not limited thereto.
[0021]
DNA having the base sequence described in SEQ ID NO: 2 can also be obtained by PCR. PCR is performed using a mouse chromosomal DNA or cDNA library as a template and a pair of primers designed to amplify the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 2.
PCR reaction conditions can be set as appropriate. For example, one cycle of a reaction step consisting of 94 ° C. for 30 seconds (denaturation), 55 ° C. for 30 seconds to 1 minute (annealing), and 72 ° C. for 2 minutes (extension) For example, after 30 cycles, a condition of reacting at 72 ° C. for 7 minutes can be exemplified. The amplified DNA fragment can then be cloned into a suitable vector that can be amplified in a host such as E. coli.
[0022]
Procedures such as probe or primer preparation, cDNA library construction, cDNA library screening, and gene cloning described above are known to those skilled in the art. For example, Molecular Cloning 2nd Edition, Current Protocols in Molecular Biology, Supplement 1 to 38, John Wiley & Sons (1987-1997) (hereinafter abbreviated as Current Protocols in Molecular Biology) and the like.
[0023]
(B) a base sequence in which one to several bases are deleted, added or substituted in the base sequence described in SEQ ID NO: 2, and encodes a protein having binding activity to TRAF3. A gene (mutant gene) having a nucleotide sequence to be prepared can be prepared by any method known to those skilled in the art, such as chemical synthesis, genetic engineering techniques, or mutagenesis. Specifically, a mutant DNA can be obtained by using a DNA having the base sequence described in SEQ ID NO: 2 and introducing a mutation into the DNA.
[0024]
For example, the DNA having the base sequence shown in SEQ ID NO: 2 can be contacted with a drug that becomes a mutagen, a method of irradiating with ultraviolet rays, a genetic engineering method, or the like. Site-directed mutagenesis, which is one of the genetic engineering methods, is useful because it can introduce a specific mutation at a specific position. Molecular cloning 2nd edition, Current Protocols in Molecular. It can be performed according to the method described in biology and the like.
[0025]
The base sequence that hybridizes under stringent conditions with the base sequence described in (c) SEQ ID NO: 2 described above in the present specification and that encodes a protein having a binding activity to TRAF3 is the above-described base sequence. As described above, it can be obtained by performing a colony hybridization method, a plaque hybridization method, a Southern blot hybridization method, or the like under certain hybridization conditions.
[0026]
Next, the method for obtaining and producing the protein of the present invention will be described. The method for obtaining and producing the protein of the present invention is not particularly limited, and may be a naturally derived protein, a chemically synthesized protein, or a recombinant protein produced by a gene recombination technique. Recombinant proteins are preferred in that they can be produced in large quantities with relatively easy operations.
[0027]
When a naturally derived protein is obtained, it can be isolated from cells or tissues expressing the protein by appropriately combining methods for protein isolation and purification. When obtaining a chemically synthesized protein, for example, the protein of the present invention can be synthesized according to a chemical synthesis method such as the Fmoc method (fluorenylmethyloxycarbonyl method) or the tBoc method (t-butyloxycarbonyl method). . In addition, various commercially available peptide synthesizers (for example, Kuwawa Trading (manufactured by Advanced Chem Tech, USA), Perkin Elmer Jabang (manufactured by Perkin-Elmer, USA), Pharmacia Biotech (manufactured by Pharmacia Biotech, Sweden), Aloka (USA) Protein Technology Instrument), Kurabo (US Synthecell-Vega), Nihon Perceptive Limited (US PerSeptive), Shimadzu Corporation, etc.) can be used to synthesize the protein of the present invention.
[0028]
In order to produce the protein of the present invention as a recombinant protein, a DNA having a base sequence encoding the protein (for example, the base sequence described in SEQ ID NO: 2) or a variant or homologue thereof is obtained and used as a suitable protein. The protein of the present invention can be produced by introducing it into an expression system. Production of expression vectors and transformants and production of recombinant proteins using them will be described later in this specification.
[0029]
A protein having an amino acid sequence in which one to several amino acids are deleted, substituted or inserted in the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1, or an amino acid having 60% or more homology with the amino acid sequence shown in SEQ ID NO: 1 A protein having a sequence can be appropriately produced or obtained by those skilled in the art based on the information of the base sequence described in SEQ ID NO: 2 showing an example of the DNA sequence encoding the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1.
[0030]
For example, it can be isolated by screening a DNA homolog of the DNA from a mouse or an organism other than a mouse as a DNA probe having the nucleotide sequence set forth in SEQ ID NO: 2 or a part thereof under appropriate conditions. Alternatively, a corresponding cDNA sequence can be obtained from a homology search of a DNA sequence database and prepared by PCR or the like. A protein encoded by the homologous DNA can be produced by cloning the full-length DNA of this homologous DNA, then incorporating it into an expression vector and expressing it in a suitable host.
[0031]
(2) Vector having the gene of the present invention
The gene of the present invention can be incorporated into an appropriate vector and used as a recombinant vector. The type of vector may be an expression vector or a non-expression vector, and can be selected according to the purpose.
The cloning vector is preferably one that can autonomously replicate in Escherichia coli K12 strain, and any phage vector, plasmid vector, etc. can be used. Specifically, ZAP Express (Stratagies, 5, 58 (1992)) PBluescript II SK (+) (Nuclelc Acids Research, 17, 9494 (1989)), Lambda ZAP II (Stratagene), λgt10, λgt11 (DNA Cloning, A Practical Approach, 1, 49 (1985)), λTriplEx (Clontech), λExCell (Pharmacia), pT7T318U (Pharmacia), pcD2 (Mo1. Cen. Bio1, 3, 280 (1983)), pMW218 (Wako Pure Chemical Industries), pUC118 (Takara Shuzo) , PEG400 [J. Bac., 172, 2392 (1990)], pQE-30 (manufactured by QIAGEN), and the like.
[0032]
As the expression vector, a vector that can replicate autonomously in the host cell or can be integrated into the host cell chromosome is preferably used. As the expression vector, a vector containing a promoter at a position where the gene of the present invention can be expressed is used.
[0033]
When a bacterium is used as a host cell, the expression vector for expressing the gene of the present invention is capable of autonomous replication in the bacterium, and at the same time, a set comprising a promoter, a ribosome binding sequence, the above DNA and a transcription termination sequence. A replacement vector is preferred. A gene that controls the promoter may also be included.
[0034]
Examples of expression vectors for bacteria include pBTrP2, pBTac1, pBTac2 (all available from Belinger Mannheim), pKK233-2 (Pharmacia), pSE280 (Invitrogen), pGEMEX-1 (Promega) ), PQE-8 (QIAGEN), pQE-30 (QIAGEN), pKYP10 (JP 58-110600), pKYP200 (Agrc. Biol. Chem., 48, 669 (1984)), PLSA1 (Agrc) Blo1. Chem., 53, 277 (1989)], pGEL1 (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 4306 (1985)), pBluescrlptII SK +, pBluescriptII SK (-) (Stratagene), pTrS30 ( FERMBP-5407), pTrS32 (FERM BP-5408), pGEX (Pharmacia), pET-3 (Novagen), pTerm2 (US4686191, US4939094, US5160735), pSupex, pUB110, pTP5, pC194, pUC18 (Gene, 33, 103 (1985)], pUC19 (Gene, 33, 103 (1985)), pSTV28 (Takara Shuzo), pSTV29 (Takara Shuzo), pUC118 (Takara Shuzo), pQE-30 (QIAGEN), etc. Is mentioned. Examples of promoters for bacteria include trp promoter (P trp), lac promoter (P lac), P L Promoter, P R Promoter, P SE Examples include promoters derived from Escherichia coli and phages, SP01 promoter, SP02 promoter, penP promoter, and the like.
[0035]
Examples of expression vectors for yeast include YEp13 (ATCC37115), YEp24 (ATCC37051), Ycp5O (ATCC37419), pHS19, pHS15 and the like. Examples of the promoter for yeast include promoters such as PHO5 promoter, PGK promoter, GAP promoter, ADH promoter, gal1 promoter, gal10 promoter, heat shock protein promoter, MFα1 promoter, and CUP1 promoter.
[0036]
Examples of expression vectors for animal cells include, for example, pcDNAI, pcDM8 (commercially available from Funakoshi), pAGE107 (JP 3-22979; Cytotechnology, 3, 133, (1990)), pAS3-3 (JP 2-27075), Examples include pCDM8 (Nature, 329, 840, (1987)), pcDNAI / AmP (Invitrogen), pREP4 (Invitrogen), pAGE103 (J. Blochem., 101, 1307 (1987)), pAGE210, etc. Can do. Examples of promoters for animal cells include cytomegalovirus (human CMV) IE (immediate early) gene promoter, SV40 early promoter, retrovirus promoter, metallothionein promoter, heat shock promoter, SRα promoter, etc. Can do.
[0037]
As an expression vector for plant cells, for example, pIG121-Hm [Plant Cell Report, 15 , 809-814 (1995)], pBI121 (EMBO J. 6 , 3901-3907 (1987)] and the like. As a promoter for plant cells, for example, cauliflower mosaic virus 35S promoter [Mol. Gen. Genet (1990) 220 , 389-392], Rubros bisphosphate carboxylase small subunit promoter and the like.
[0038]
(3) Transformant having the gene of the present invention
A transformant having a gene encoding a protein having a binding activity to TRAF3 of the present invention can be prepared by introducing the above-described recombinant vector (preferably an expression vector) into a host.
Specific examples of bacterial host cells include Escherichia, Corynebacterium, Brevibacterium, Bacillus, Microbacterium, Serratia, Pseudomonas, Agrobacterium, Alicyclobacillus, Anabaena, Anacystis, Arthrobacter, Azobacter, Chromatium Examples include genus, Erwinia genus, Methylobacterium genus, Phormidium genus, Rhodobacter genus, Rhodopseudomonas genus, Rhodospiri11um genus, Scenedesmun genus, Streptomyces genus, Synnecoccus genus, Zymomonas genus and the like. Examples of the method for introducing a recombinant vector into a bacterial host include a method using calcium ions and a protoplast method.
[0039]
Specific examples of yeast hosts include Saccharomyces cerevisae, Schizosaccharomyces pombe, Kluyveromyces lactis, Trichosporon pu11uls, Trichosporon pu11uls, Trichosporon pu11uls Schwanniomyces a11uvius). Examples of the method for introducing a recombinant vector into a yeast host include an electroporation method, a spheroblast method, and a lithium acetate method.
[0040]
Examples of animal cell hosts include Namalva cells, COS1 cells, COS7 cells, CHO cells and the like. As a method for introducing a recombinant vector into animal cells, for example, an electroporation method, a calcium phosphate method, a lipofection method, or the like can be used.
[0041]
When insect cells are used as the host, the recombinant gene transfer vector and baculovirus are co-introduced into the insect cells to obtain the recombinant virus in the insect cell culture supernatant, and then the recombinant virus is further infected with the insect cells. And protein can be expressed (for example, as described in Baculovirus Expression Vectors, A Laboratory Manua1; and Current Protocols in Molecular Biology, Bio / Technology, 6, 47 (1988), etc.).
[0042]
As the baculovirus, for example, Autographa californica nuclear polyhedrosis virus, which is a virus that infects Coleoptera insects, can be used.
Insect cells include Sf9, Sf21 (Baculovirus Expression Vectors, A Laboratory Manual, WH Freeman and Company), New York, which is an ovarian cell of Spodoptera frugiperda (1992)], HiFive (manufactured by Invitrogen), which is an ovarian cell of Trichoplusia ni, can be used.
Examples of the method for co-introducing a recombinant gene introduction vector into insect cells and the baculovirus for preparing a recombinant virus include a calcium phosphate method and a lipofection method.
[0043]
(4) Production of recombinant protein using the transformant of the present invention
In the present invention, the transformant having the gene of the present invention produced as described above is cultured, the protein of the present invention is produced and accumulated in the culture, and the protein of the present invention is collected from the culture. The recombinant protein can be isolated by
When the transformant of the present invention is a prokaryote such as Escherichia coli or a eukaryote such as yeast, the medium for culturing these microorganisms contains a carbon source, a nitrogen source, inorganic salts and the like that can be assimilated by the microorganism. As long as the medium can efficiently culture the transformant, either a natural medium or a synthetic medium may be used. The culture is preferably performed under aerobic conditions such as shaking culture or deep aeration and agitation culture, the culture temperature is usually 15 to 40 ° C., and the culture time is usually 16 hours to 7 days. During the cultivation, the pH is maintained at 3.0 to 9.0. The pH is adjusted using an inorganic or organic acid, an alkaline solution, urea, calcium carbonate, ammonia or the like. Moreover, you may add antibiotics, such as an ampicillin and a tetracycline, to a culture medium as needed during culture | cultivation.
[0044]
As a medium for culturing a transformant obtained using an animal cell as a host cell, a commonly used RPM11640 medium (The Journal of the American Medical Association, 199, 519 (1967)), Eagle's MEM medium (Science, 122, 501 (1952)], DMEM medium [Virology, 8, 396 (1959)], 199 medium [Proceeding of the Society for the Biological Medicine, 73, 1 (1950)] or a medium obtained by adding fetal calf serum or the like to these mediums Etc. are used. Culture is usually pH 6-8, 30-40 ° C, 5% C0 2 Perform for 1-7 days under conditions such as presence. Moreover, you may add antibiotics, such as kanamycin and penicillin, to a culture medium as needed during culture | cultivation.
[0045]
As a medium for culturing a transformant obtained using plant cells as host cells, a medium usually used according to the plant species, such as an MS medium or an R2P medium, is used. The culture is usually performed for 1 to 21 days under conditions of pH 6 to 8, 15 to 35 ° C, and the like. Moreover, you may add antibiotics, such as kanamycin and a hygromycin, to a culture medium as needed during culture | cultivation.
[0046]
In order to isolate and purify the protein of the present invention from the culture of the transformant, ordinary protein isolation and purification methods may be used.
For example, when the protein of the present invention is expressed in a dissolved state in a cell, the cell is recovered by centrifugation after culturing, suspended in an aqueous buffer solution, an ultrasonic crusher, a French press, a Manton Gaurin homogenizer. Then, the cells are disrupted with dynomill or the like to obtain a cell-free extract. From the supernatant obtained by centrifuging the cell-free extract, an ordinary protein isolation and purification method, that is, a solvent extraction method, a salting-out method using ammonium sulfate, a desalting method, a precipitation method using an organic solvent, Anion exchange chromatography using resin such as diethylaminoethyl (DEAE) Sepharose, DIAION HPA-75 (manufactured by Mitsubishi Kasei), cation exchange chromatography using resin such as S-Sepharose FF (Pharmacia) Hydrophobic chromatography using resins such as butyl sepharose and phenyl sepharose, gel filtration using molecular sieve, affinity chromatography, chromatofocusing, electrophoresis methods such as isoelectric focusing etc. Alternatively, it can be used in combination to obtain a purified preparation.
[0047]
In addition, when the protein is expressed by forming an insoluble substance in the cell, the protein is recovered by a conventional method from the precipitate fraction obtained by crushing the cell and then performing centrifugation in the same manner. Thereafter, the insoluble material of the protein is solubilized with a protein denaturant. The solubilized solution is diluted or dialyzed into a solution that does not contain a protein denaturant or the protein denaturant has such a concentration that the protein is not denatured. A purified sample can be obtained by the same isolation and purification method.
[0048]
(5) An antibody that recognizes the protein of the present invention
By identifying a TRAF3-binding protein according to the present invention, an antibody that recognizes the protein can be prepared. Such antibody production is useful in studies such as elucidation of the dynamics of the protein or TRAF3. The antibody of the present invention may be a polyclonal antibody or a monoclonal antibody, and can be produced by a conventional method.
[0049]
For example, a polyclonal antibody that recognizes the protein of the present invention is obtained by immunizing a mammal with the protein of the present invention as an antigen, collecting blood from the mammal, and separating and purifying the antibody from the collected blood. be able to. For example, mammals such as mice, hamsters, guinea pigs, chickens, rats, rabbits, dogs, goats, sheep and cows can be immunized. Methods of immunization are known to those skilled in the art and can be performed, for example, by administering the antigen one or more times. Antigen administration may be performed 2-3 times at intervals of 7 to 30 days, for example. The dose can be about 0.05 to 2 mg of antigen per dose, for example. The administration route is not particularly limited, and subcutaneous administration, intradermal administration, intraperitoneal administration, intravenous administration, intramuscular administration, and the like can be selected as appropriate, but by intravenous, intraperitoneal or subcutaneous injection. Administration is preferred. The antigen can be used by dissolving in an appropriate buffer, for example, a complete buffer containing a commonly used adjuvant such as Freund's complete adjuvant or aluminum hydroxide. It may not be used.
[0050]
After the immunized mammal is bred for a certain period, the serum of the mammal is sampled and the antibody titer is measured. When the antibody titer increases, booster immunization is performed using, for example, 100 μg to 1000 μg of antigen. Blood is collected from a mammal immunized 1-2 months after the last dose and the blood is collected, for example, by centrifugation, precipitation with ammonium sulfate or polyethylene glycol, gel filtration chromatography, ion exchange chromatography, affinity A polyclonal antibody that recognizes the protein of the present invention can be obtained as a polyclonal antiserum by separation and purification by a conventional method such as chromatography. Serum may inactivate the complement system by, for example, treatment at 56 ° C. for 30 minutes.
[0051]
The globulin type of the monoclonal antibody that recognizes the protein of the present invention is not particularly limited, and examples thereof include IgG, IgM, IgA, IgE, and IgD. The cell line that produces the monoclonal antibody of the present invention is not particularly limited. For example, it can be obtained as a hybridoma by cell fusion between an antibody-producing cell and a myeloma cell line. The hybridoma producing the monoclonal antibody of the present invention can be obtained by the following cell fusion method.
[0052]
As antibody-producing cells, spleen cells, lymph node cells, B lymphocytes and the like from immunized animals are used. As the antigen, the protein of the present invention or a partial peptide thereof is used. Mice, rats, and the like can be used as immunized animals, and antigens are administered to these animals by conventional methods. For example, by administering a suspension or emulsion of an adjuvant such as complete Freund's adjuvant or incomplete Freund's adjuvant and the protein of the present invention as an antigen several times into the animal's vein, subcutaneous, intradermal, intraperitoneal, etc. Immunize. For example, spleen cells are obtained as antibody-producing cells from the immunized animal and fused with myeloma cells by a known method (G. Kohler et al., Nature, 256 495 (1975)) to produce a hybridoma. Can do.
[0053]
Examples of myeloma cell strains used for cell fusion include P3X63Ag8, P3U1 strain, Sp2 / 0 strain and the like in mice. When cell fusion is performed, a fusion promoter such as polyethylene glycol or Sendai virus is used, and hypoxanthine / aminopterin / thymidine (HAT) medium is used in accordance with a conventional method for selection of hybridomas after cell fusion. Hybridomas obtained by cell fusion are cloned by limiting dilution or the like. Furthermore, if necessary, a cell line producing a monoclonal antibody that specifically recognizes the protein of the present invention can be obtained by screening by an enzyme immunoassay using the protein of the present invention.
[0054]
In order to produce the target monoclonal antibody from the hybridoma thus obtained, the hybridoma is cultured by a normal cell culture method or ascites formation method, and the monoclonal antibody is purified from the culture supernatant or ascites. . Purification of the monoclonal antibody from the culture supernatant or ascites can be performed by a conventional method. For example, ammonium sulfate fractionation, gel filtration, ion exchange chromatography, affinity chromatography and the like can be used in appropriate combination.
[0055]
Examples of the method for immunoassay of the TRAF3-binding protein of the present invention using the monoclonal antibody of the present invention include enzyme immunoassay, radioimmunoassay, fluorescent immunoassay, luminescence immunoassay and the like.
[0056]
The above-mentioned antibody fragments are also within the scope of the present invention. Examples of the antibody fragment include F (ab ′) 2 fragment, Fab ′ fragment and the like.
Furthermore, labeled antibodies of the above-mentioned antibodies are also within the scope of the present invention. That is, the antibody of the present invention produced as described above can be used after being labeled. The types of antibody labeling and labeling methods are known to those skilled in the art. For example, enzyme labels such as horseradish peroxidase or alkaline phosphatase, fluorescent labels such as FITC (fluorescein isothiocyanate) or TRITC (tetramethylrhodamine B isothiocyanate), labels with colorants such as colloidal metals and colored latex, biotin and the like Affinity label, or 125 An isotope label such as I can be mentioned. Analysis such as an enzyme antibody method, an immunohistochemical staining method, an immunoblot method, a direct fluorescent antibody method or an indirect fluorescent antibody method using the labeled antibody of the present invention can be performed by methods well known to those skilled in the art.
[0057]
(6) Screening method using the protein of the present invention
The present invention further relates to a method for screening a substance that promotes or suppresses the function of the protein or antibody using the TRAF3-binding protein of the present invention or an antibody thereof. Preferably, a substance that promotes or suppresses intracellular signal transduction via TRAF3 is selected by the screening method. Such a screening system can be constructed as follows, for example.
[0058]
An expression vector having the gene of the present invention is constructed, and this expression vector is introduced into a suitable host for expressing TRAF3. In the resulting transformant, both TRAF3 and the protein of the present invention are expressed, and intracellular signal transduction proceeds in the presence of an appropriate ligand through the interaction between the two.
A test substance can be added to the screening system constructed as described above. If progression of intracellular signal transduction is inhibited when a test substance is added, the test substance is a substance that inhibits the interaction between the protein of the present invention and TRAF3 (ie, the function of the TRAF3-binding protein of the present invention). Can be selected as a candidate substance. On the other hand, if intracellular signaling is activated when a test substance is added, the test substance becomes a substance that activates the interaction between the protein of the present invention and TRAF3 (of the TRAF3-binding protein of the present invention). It can be selected as a candidate substance for a substance that promotes functions).
[0059]
Expression vectors and host cells that can be used in the above screening system can be appropriately selected by those skilled in the art, and those described above in this specification may be used.
Any substance can be used as the test substance, and the type thereof is not particularly limited. Specific examples of the test substance may be a low molecular weight synthetic compound, a natural product extract, a compound library, a phage display library, or a combinatorial library. The construction of a compound library is known to those skilled in the art, and a commercially available compound library can also be used.
[0060]
(7) Medicine of the present invention
The TNF ligand family is known as one of the most pleiotropic cytokines that induce numerous cellular responses including cytotoxicity, antiviral activity, immunomodulatory activity and transcriptional control of several genes. Cellular responses to TNF ligands are not only related to normal physiological responses but also to enhanced apoptosis or inhibition of apoptosis. Abnormalities in apoptotic regulation are numerous etiologies. Diseases associated with cell growth or inhibition of apoptosis include cancer, autoimmune disease, viral infection, inflammation, graft-versus-host disease, acute graft rejection, and chronic graft rejection. Diseases associated with augmentation include AIDS, neurodegenerative diseases, myelodysplastic syndromes, ischemic damage, toxin-induced liver disease, septic shock, cachexia and anorexia.
[0061]
Although the TRAF3-binding protein of the present invention does not belong to the TNF receptor superfamily, it binds to TRAF3, so that chronic and acute inflammation, arthritis, sepsis, autoimmune diseases involving TNF receptor / ligand superfamily (for example, Systemic lupus erythematosus, rheumatoid arthritis, inflammatory bowel disease, psoriasis), transplant rejection, graft-versus-host disease, infection, stroke, ischemia, acute respiratory disease syndrome, restenosis, brain injury, AIDS, bone It is believed to be involved in disease, cancer (eg, lymphoproliferative disease), atherosclerosis and Alzheimer's disease and other diseases.
[0062]
Therefore, the substance that promotes or suppresses the function of the TRAF3-binding protein of the present invention obtained by the screening method described above is useful as a medicament for the treatment and / or prevention of such diseases.
That is, the present invention also relates to a medicament containing, as an active ingredient, a substance that promotes or suppresses the function of the TRAF3-binding protein of the present invention obtained by the screening method described above. The medicament of the present invention can be used, for example, for the prevention or treatment of diseases associated with abnormal intracellular signal transduction via TRAF3.
[0063]
The pharmaceutical composition of the present invention generally contains a substance that promotes or suppresses the function of the TRAF3-binding protein of the present invention as an active ingredient, and further contains a pharmaceutical additive (eg, carrier, excipient, etc.). Provided in the form of a thing.
The route of administration of the medicament of the present invention is not particularly limited, and oral administration or parenteral administration (for example, intramuscular administration, intravenous administration, subcutaneous administration, intraperitoneal administration, mucosal administration to the nasal cavity, inhalation administration, etc.) Either may be used.
[0064]
The pharmaceutical form of the present invention is not particularly limited, and examples of the preparation for oral administration include tablets, capsules, fine granules, powders, granules, liquids, syrups and the like. Examples of the preparation include injections, drops, suppositories, inhalants, transmucosal absorbents, transdermal absorbents, nasal drops, ear drops and the like.
A person skilled in the art can appropriately select the form of the medicament of the present invention, the additive for the preparation to be used, the production method of the preparation, etc.
The dosage of the medicament of the present invention can be appropriately selected in consideration of the patient's sex, age or weight, severity of symptoms, administration purpose such as prevention or treatment, or the presence or absence of other complications. . The dose is generally 0.001 μg / kg body weight / day to 1000 μg / kg body weight / day, preferably 0.001 μg / kg body weight / day to 100 μg / kg body weight / day.
[0065]
(8) A method for diagnosing a disease by measuring the level of the protein of the present invention
The present invention further relates to a method for diagnosing a disease associated with abnormality in intracellular signal transduction via TRAF3, comprising measuring the level of the protein of the present invention in a biological component.
As described above, the protein of the present invention may be involved in various diseases related to apoptosis enhancement or apoptosis inhibition. Therefore, by measuring the activity or amount of the protein of the present invention in a living body, it becomes possible to diagnose a disease associated with abnormal intracellular signal transduction via TRAF3.
[0066]
The level of the protein of the present invention can be measured according to a conventional method known to those skilled in the art. For example, the level of the protein of the present invention may be determined by an immunological method using an antibody that recognizes the protein of the present invention. It may be performed by measuring the amount of mRNA encoding.
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples, but the present invention is not particularly limited by the following examples.
[0067]
【Example】
(A) Materials and methods
A-1. Screening for protein-protein interactions using yeast
DNA encoding full-length TRAF3 was used as a bait in the CytoTrap® two-hybrid system (Stratagene, La Jolla. CA). Yeast cdc25H strain (temperature-sensitive mutant of cdc25 gene) used in this system has the following genotype: MATα ura3, lys2, leu2, trp1, his200, ade101, cdc25-2, GAL +. A library of hybrid proteins of myristylation signal sequence and cDNA fragments from WEHI231 cells was constructed in plasmid pMry. Screening was performed without modification as recommended by the manufacturer.
[0068]
Briefly, the yeast strain was grown at 25 ° C. in YPAD medium or Burkholder's minimal medium (BMM) supplemented with appropriate additives [Sato, T., et al. (1995) FEBS Lett. 358, 113. -118], and transformed by the lithium acetate method. The yeast transformants were grown on BMM / galactose plates at 25 ° C. for 2 days, followed by growth at 37 ° C. Colonies that grew at 37 ° C. that were thought to express myristylated proteins interacting with TRAF3 were picked and tested for growth on BMM / glucose and BMM / galactose plates at 37 ° C. Library plasmids (pMry with integrated cDNA) were isolated from clones showing galactose-dependent growth at 37 ° C. (expression of cDNA incorporated into pMyr is dependent on galactose) and plasmid pSos / TRAF3 or pSos / Collagenase was used to retransform into cdc25H cells. The sequence of the plasmid that suppresses the cdc25H phenotype only in the presence of pSos / TRAF3 was determined. DNA sequencing was performed with an Applied Biosystems automated DNA sequencer, ABI PRISM 310 gene analyzer (Foster, CA).
[0069]
A-2. Northern blot hybridization
10 μg of total RNA prepared from mouse tissue (C3H / Hen Crj) by the acidic guanidine phenol chloroform method was separated on a 1% agarose gel containing formaldehyde and Hybond®-N + (Amersham Pharmacia, Uppsala, Sweden) and immobilized by UV crosslinking (Stratagene). The hybridization probe is [α- 32 It was prepared from a gel-purified DNA fragment radiolabeled by the random prime method with P] dCTP (Amersham Pharmacia). Blots were hybridized at 42 ° C. in a solution containing 5 × SSC, 5 × Denhardt's solution, 0.1% SDS, 50% deionized formamide, and 100 μg / ml salmon sperm DNA. After hybridization, the blot was washed with 2 × SSC and 0.1% SDS at room temperature followed by 0.1 × SSC and 0.1% SDS at 65 ° C. The blot was dried and analyzed using BAS 2500 (Fuji Ltd., Tokyo. Japan).
[0070]
A-3. Expression plasmid construction and transfection
To generate a T3BP expression construct, the appropriate region of mouse T3BP was amplified by PCR and subcloned into pcDNA 3.1 (−) myc his version B (Invitrogen, Carlsbad, Calif.) Using EcoRI and XhoI restriction sites. PcDNA / T3BP was obtained. T3BP was expressed as a MYC fusion protein labeled at the C-terminus.
For construction of an EGFP-tagged T3BP expression plasmid, the full-length coding region was amplified by PCR and ligated to pEGFP-N2 (Clontech, California, Calif.) Using EcoRI and XhoI restriction sites to obtain pEGFP / T3BP. .
Mammalian expression vectors encoding FLAG-tagged mice TRAF2 and TRAF3 were generated by a PCR-based method.
All expression constructs were sequenced using an ABI PRISM 310 gene analyzer.
[0071]
A-4. Cell culture and transfection
Human fetal kidney-derived 293 cells are in Eagle's minimal essential medium containing 10% calf serum (HyClone, Logan, UT), 100 U / ml penicillin and 100 μg / ml streptomycin (GIBCO-BRL, Grand Island, NY). Maintained. WEHI231 cells are 10% calf serum (HyClone), 5.5 × 10 Five Maintained in RPMI-1640 medium containing M 2-mercaptoethanol, 100 U / ml penicillin and 100 μg / ml streptomycin (GIBCO-BRL). 293 cells in a 10 cm culture dish 6 Inoculated at a concentration of pcs / dish and cultured for 2-3 days. The cells were subsequently transfected using a standard calcium phosphate coprecipitation method using a commercial solution (Eppendorf-5 Prime, Inc., Boulder, CO).
[0072]
A-5. GST pull-down assay
For GST pull-down assay, GST fusion protein was expressed in E. coli (BLR) using pGEX vector (Amersham Pharmacia) after IPTG induction and purified on glutathione beads (Amersham Pharmacia). FLAG-tagged TRAF2, TRAF3, TRAF5, TRAF6 were expressed in 293 cells. Cell lysates were prepared from transfected cells by using E1A buffer (50 mM HEPES [pH 7.6], 250 mM NaCl, 0.1% NP-40 and 5 mM EDTA) as a lysing agent. The cell lysate was cleared and incubated with 2 μg of GST or GST fusion protein immobilized on glutathione beads. The glutathione beads were thoroughly washed with E1A buffer. Samples were subjected to 10% SDS-polyacrylamide gel electrophoresis and transferred to PVDF membrane. After blocking, the membrane was treated with anti-FLAG M2 antibody and immunized with horseradish peroxidase-conjugated secondary antibody (Bio-Rad) diluted 5,000-fold according to enhanced chemiluminescence protocol (ECL, Amersham Pharmacia). Reactive protein was detected. TRAF3 in vitro transcription / translation and 35-S methionine labeling were performed according to the T7 link transcription / translation system (Amersham Pharmacia), and detection was performed by fluorography.
[0073]
A-6. Immunoprecipitation assay
The cells were detached from the plate in PBS containing 5 mM EDTA and washed 3 times with the same buffer. The cells were lysed in 1 ml E1A buffer at 4 ° C. for 10 minutes. The cell lysate was centrifuged and the supernatant was used as a cell extract. The cell extract was incubated with anti-FLAG M2 antibody, anti-MYC 9E10 antibody or control antibody for 2 hours at 4 ° C., followed by treatment with protein G Sepharose FF (Amersham Pharmacia). The sepharose beads were thoroughly washed with E1A buffer. Samples were subjected to 10% SDS-polyacrylamide gel electrophoresis, and immunoreactive protein was detected using anti-FLAG M2 antibody or anti-MYC 9E10 antibody as described above.
[0074]
A-7. Fluorescence microscopy
HEK293 cells cultured on cover slips were transfected with various constructs. After 24 hours, cells were fixed for 10 minutes at room temperature in PBS containing 3.7% formalin. Cells were washed 3 times with PBS and treated with 0.2% Triton X-100 in PBS for 5 minutes at room temperature. After blocking with skim milk, cells were incubated with various primary antibodies such as anti-FLAG M2 monoclonal antibody or anti-MYC 9E10 antibody (Sigma) followed by Cy5-conjugated secondary antibody (Jackson ImmunoReseach Laboratories, Inc.). . Cells were washed 3 times with PBS and placed on a glass slide.
Fluorescence was visualized using a Carl Zeiss LSM510 confocal laser scanning microscope (Oberkochen, Germany).
[0075]
A-8. Quantification of F-actin
F-actin content was measured as previously reported [Mizuno., Et al. (1998) J. Pharm. Pharmacol. 50, 645-648]. Briefly, 293 cells cultured on 12-well plates were transiently transfected with the indicated amount of T3BP expression plasmid by the calcium phosphate method. Transfected total DNA (2 μg) was kept constant by loading onto an empty vector. After 24 hours, the transfected cells were fixed with 3.7% formalin in PBS for 10 minutes at 37 ° C. After permeation with 0.2% Triton X-100 in PBS for 10 minutes at room temperature, cells were stained with 10 U / ml rhodamine-phalloidin (MolecurProbe) in PBS for 1 hour at room temperature. After extensive washing with PBS, the bound FITC-phalloidin was extracted for 1 hour on ice with methanol. The fluorescence intensity was measured using a spectrometer F-3010 (Hitachi Ltd., Tokyo, Japan) at an excitation wavelength of 488 nm and an emission wavelength of 510 nm. The results were expressed as relative fluorescence intensity calculated from the ratio of fluorescence intensity of control transfected cells.
[0076]
(B) Result
B-1. Isolation of cDNA clones encoding T3BP
To identify proteins that bind directly to TRAF3, screening based on protein-protein interactions in yeast was performed. The S. cerevisiae cdc25H strain contains a temperature-sensitive point mutation in the cdc25 gene, so that host growth is inhibited at 37 ° C., but is normal at the permissive temperature (25 ° C.). The cdc25 gene encodes a guanyl nucleotide conversion factor that leads to cell growth by binding and activating RAS. The system used in this example utilizes the ability of human-derived Sos to complement the cdc25 defect and activate the yeast RAS signaling pathway; an hSos fusion protein (hSos-TRAF3) is expressed and When localized to the plasma membrane through protein-protein interactions, the cdc25H strain also grows at 37 ° C.
[0077]
Yeast containing plasmid pSos / TRAF3 was transformed with a WEHI231 cell cDNA expression library that fused to the myristylation signal and localized to the plasma membrane. About 2 × 10 Five Transformants were grown on BMM / galactose plates at 25 ° C. for 2 days and then transferred to a 37 ° C. incubator. Colonies that grew at 37 ° C were picked and tested for growth on BMM / glucose and BMM / galactose plates at 37 ° C. Library plasmids were isolated from clones showing galactose-dependent growth at 37 ° C. and retransformed into cdc25H cells using pSos / TRAF3 or pSos / collagenase as a negative control, and cdc25H expression only in the presence of pSos / TRAF3 Nine cDNAs that suppress the type were obtained. One of these, clone 3, encoded a portion of the novel protein.
[0078]
In order to isolate the full-length cDNA inserted in clone 3, a pMry cDNA library derived from WEHI231 cells was screened using a partial cDNA as a probe to obtain a positive clone. DNA sequencing of positive clones revealed the presence of an open reading frame predicted to encode a 175 amino acid protein with an estimated molecular weight of 18,846 daltons (FIG. 1A, SEQ ID NO: 1 and SEQ ID NO: 2) ). This new protein is referred to as T3BP.
[0079]
FIG. 1A shows the amino acid sequence deduced from the nucleotide sequence of full-length T3BP cDNA. The sequence encoded by clone 3 is underlined. Shaded boxes indicate putative transmembrane domains.
[0080]
A database search utilizing the BLAST and FASTA programs revealed that the T3BP cDNA contains the sequence reported as a proviral flanking sequence acquired by somatic cells in mouse leukemia and lymphoma (AF193161). In addition, human B cell maturation factor (BCMA) had significant sequence similarity to T3BP, 28% identity and 42% similarity to T3BP. Hydropathy plots generated using the Tmpred program suggested that T3BP has a putative transmembrane region (amino acids 77-97). PROSITE analysis identified an N-glycosylation site (amino acids 23-26) and an N-myristoylation site (amino acids 81-86). By PSORT analysis, it was speculated that this protein has a type I membrane protein tertiary structure and is located in the plasma membrane.
[0081]
The expression pattern of T3BP was examined by Northern blot hybridization using 6 tissues and WEHI231 cells. The results are shown in FIG. 1B. In FIG. 1B, the blot was hybridized with a 200b T3BP cDNA probe. The position of ribosomal RNA is shown on the left.
As shown in FIG. 1B, the T3BP gene showed about 2 kb of mRNA in WEHI231 cells. However, T3BP mRNA was not detected in other mouse tissues tested.
[0082]
B-2. T3BP interacts specifically with TRAF3
To confirm the interaction between TRAF3 and T3BP observed in the yeast assay, clone 3 and clone 10 were expressed as GST fusion proteins and binding to TRAF2 or TRAF3 was tested in a GST pull-down assay. Cell lysates of 293 cells overexpressing FLAG-tagged TRAF2 or TRAF3 are incubated with GST-clone 3, GST-clone 10 or GST alone, and TRAF bound to the GST fusion protein is precipitated with glutathione-sepharose. It was. The TRAF was separated by SDS-PAGE and detected by immunoblotting using an anti-FLAG M2 antibody. The expression level of FLAG-tagged TRAF in the cell lysate was also monitored by immunoblotting using anti-FLAG M2 antibody. The result is shown in FIG. 2A.
[0083]
As shown in FIG. 2A, GST-clone 3 binds preferentially to TRAF3 over TRAF2. On the other hand, GST-clone 10 interacts similarly to TRAF2 and TRAF3. Sequence analysis of clone 10 revealed that this clone contained a portion of the mnb protein kinase homolog mp86 (Dyrk; MMU58497, amino acids 284-763) containing the consensus sequence for the TRAF binding domain (PXQXT / S, amino acids 583-587). It turns out to code. However, clone 3 does not contain this sequence.
Further, in order to compare the binding specificity between clone 3 and other TRAF families (TRAF5, 6), a GST pull-down assay was performed in the same manner. As shown in FIG. 2B, GST-T3BP (clone 3) Compared to TRAF, it was most strongly bound to TRAF3.
[0084]
The interaction between TRAF3 and T3BP was analyzed by a co-immunoprecipitation assay in mammalian cells. Results are shown in FIG. 2C. First, 293 cells were transiently transfected with expression vectors encoding MYC-tagged T3BP (full length T3BP containing a C-terminal MYC epitope tag) and FLAG-tagged TRAF3. Cell extracts were prepared and immunoprecipitated (IP) using anti-MYC 9E10 antibody, anti-FLAG M2 antibody (anti-FLAG monoclonal antibody), or control mouse IgG. Co-precipitated FLAG-TRAF3 or MYC-T3BP was detected by immunoblotting analysis using anti-FLAG M2 antibody (upper part of FIG. 2C) or anti-MYC 9E10 antibody (lower part of FIG. 2C), respectively. The expression levels of T3BP and TRAF3 in the cell lysate were also measured by immunoblotting using anti-MYC 9E10 antibody or anti-FLAG M2 antibody, respectively. FIG. 2C shows the positions of T3BP and TRAF3. The positions of Ig H and L chains are also shown.
[0085]
As shown in the lower figure of FIG. 2C, the anti-MYC antibody specifically recognized multiple bands (35-50 kDa) larger than those deduced from the amino acid sequence in transfection cell lysates with MYC-tagged T3BP expression plasmid, It was not recognized in the case of the control antibody. T3BP precipitated by FLAG-labeled TRAF3 was detected at a position of about 40 kDa (lower figure), and conversely, TRAF3 precipitated by MYC-labeled T3BP was detected at a position of about 64 kDa (upper figure).
[0086]
B-3. Mapping of T3BP binding domain in TRAF3
In order to determine the region of TRAF3 involved in binding to T3BP, various truncation mutants of FLAG-tagged TRAF3 were expressed in 293 cells and GST pull-down assays were performed. First, 293 cells were transiently transfected with a FLAG-tagged TRAF3 truncation mutant. Cell extracts were prepared and incubated with GST-clone 3 or GST alone. TRAF bound to the GST fusion protein was precipitated with glutathione-Sepharose, separated by SDS-PAGE, and detected by immunoblotting using an anti-FLAG M2 antibody. The expression level of the FLAG-tagged TRAF3 truncation mutant in the cell lysate was monitored by immunoblotting using anti-FLAG M2 antibody. The results are shown in FIG. 3A. As can be seen from FIG. 3A, it was found that the TRAF domain of TRAF3 is required for interaction with T3BP.
To confirm this, TRAF3 truncation mutants fused to hSos were generated and tested for interaction with T3BP in a protein-protein interaction assay in yeast. Specifically, yeast cells cdc25H were transfected with the indicated construct and assayed for proliferation in the same manner as described above. Colonies that grow above the permissible temperature are positive, and colonies that cannot grow above the permissive temperature are negative (FIG. 3B). This assay suggested that the TRAFC domain is important for T3BP binding. FIG. 3C shows an outline of the primary structure of mouse TRAF3.
[0087]
B-4. Mapping of TRAF3 binding domain in T3BP
To determine the region of T3BP involved in binding to TRAF3, various truncation mutants of T3BP were expressed in E. coli as GST fusion proteins. , In vitro transcription / translation and incubation with 35S-methionine labeled TRAF3. T3BP bound to the GST fusion protein was precipitated with glutathione sepharose, separated by SDS-PAGE, and detected by fluorography. As shown in FIG. 4A, it was found that the C-terminal portion containing the 151st and subsequent amino acids of T3BP is necessary for the interaction with TRAF3. Further, when FLAG-tagged TRAF3 was expressed in 293 cells and GST pull-down assay of 293 cell lysate with GST and GST-fused T3BP truncation mutant was performed, binding detected with anti-FRAG M2 antibody as shown in FIG. 4B The pattern was completely consistent with the binding test with the in vitro transcription / translation product of FIG. 4A. FIG. 4C shows the primary structure of T3BP and its TRAF3 binding region (TM is the transmembrane region).
[0088]
B-5. Cell distribution of T3BP
To examine the function of T3BP, its organelle localization was examined by fluorescence microscopy. 293 cells cultured on coverslips were transiently transfected with pEGFP-N2 (control plasmid; left side) or pEGFP / T3BP (EGFP-tagged T3BP expression plasmid; right side). After 24 hours the cells were fixed in 3.7% formalin. The EGFP fluorescence was then imaged using a confocal laser scanning microscope. The result is shown in FIG. 5A.
[0089]
As shown in FIG. 5A, morphological changes were induced by the expression of EGFP-tagged T3BP. In EGFP-labeled T3BP expressing cells, the cell shape became adhesive and many spikes developed from the cell surface. Most fluorescence of EGFP fusion T3BP was observed on the cell surface and spikes. This observation is consistent with the prediction by PSORT.
[0090]
Next, the effect of T3BP expression on TRAF3 cell distribution was tested. 293 cells cultured on cover slips were transformed into pEGFP-N2 and pCR / FLAG-TRAF3 (FIG. 5B-a, b, c), or pEGFP / T3BP and pCR / FLAG-TRAF3 (FIG. 5B-d, e, f). Was transfected with. Two days later, cells were fixed in 3.7% formalin and treated with 0.2% Triton X-100. After blocking, indirect immunofluorescence analysis was performed. Anti-FLAG M2 antibody was used as the primary antibody followed by Cy5-conjugated secondary antibody treatment. Fluorescence from EGFP and Cy5 was imaged using a confocal laser scanning microscope. Top; fluorescent image of EGFP, middle; fluorescent image of Cy5-conjugated secondary antibody, bottom; merged image. The bar is 50 μm.
[0091]
As can be seen from FIG. 5B-b, in cells co-expressing EGFP and FLAG-tagged TRAF3, FLAG-tagged TRAF3 was visualized around the nucleus (FIG. 5B-b). In cells co-expressing EGFP-tagged T3BP and FLAG-tagged TRAF3, FLAG-tagged TRAF3 was observed on the cell surface and spikes where EGFP-tagged T3BP had been localized (FIG. 5B-e).
[0092]
B-6. Effect of T3BP on cellular F-actin content
To examine the effect of T3BP on cellular F-actin, the cellular content of F-actin was measured in cells transfected with pcDNA / T3BP. 293 cells cultured on 12-well plates were transfected with the indicated amount of pcDNA / T3BP. After 24 hours, Factin levels were measured using FITC-phalloidin in the same manner as described above.
The results are shown in FIG. 6A. As can be seen from FIG. 6A, the cellular F-actin content increased in a concentration-dependent manner by T3BP.
[0093]
In order to confirm that the cellular F-actin content is increased by T3BP, the cell distribution of F-actin in cells expressing MYC-labeled T3BP was observed (FIG. 6B). Specifically, 293 cells cultured on coverslips were transfected with pEGFP-N2 and pcDNA (FIG. 6B-a), or pEGFP-N2 and pcDNA / MYC-T3BP (FIG. 6B-b). After 24 hours, cells were fixed in 3.7% formalin and treated with 0.2% Triton X-100. After blocking, the cells were stained with rhodamine-phalloidin. The fluorescence from EGFP (green) and the fluorescence from rhodamine (red) were imaged using a confocal laser scanning microscope. The bar is 50 μm.
As can be seen from FIGS. 6B-b, MYC-tagged T3BP expression caused a change in cell shape, and spikes induced by T3BP were stained with rhodamine-phalloidin.
[0094]
(C) Conclusion
In this example, a novel TRAF3-binding protein T3BP was identified by screening based on protein-protein interactions in yeast. The binding between T3BP and TRAF3 was confirmed by GST pull-down assay and co-immunoprecipitation assay (FIG. 2C). Furthermore, T3BP and TRAF3 were co-localized in cells that co-express both proteins (FIG. 5B). T3BP interacted preferentially with TRAF3 within the TRAF family. A recent report revealed a TRAF binding protein that interacts specifically with the only member of the TRAF family [Gamper, C., et al. (2000) Mol. Immunol. 37, 73-84; Ling L., et al. (2000) J. Biol. Chem. 275, 23852-23860; and Ling, L., et al. (2000) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 97, 9567-9572]. MIP-T3 has been identified as a TRAF3-specific TRAF binding protein and TRAF3 binds to microtubules by binding MIP-T3 to microtubules and collecting TRAF3 into the microtubules (Ling, L., et al. (2000 ) J. Biol. Chem. 275, 23852-23860). Nucleoporins have also been identified as TRAF3-specific TRAF binding proteins (Gamper, C., et al. (2000) Mol. Immunol. 37, 73-84). Since TRAF appears to act excessively or specifically in the signal transduction cascade, the identification and analysis of TRAF binding proteins specific for a single factor of the TRAF family is in view of the diversity of roles of individual TRAF proteins. is important.
[0095]
T3BP has significant sequence similarity to human BCMA belonging to the TNFR superfamily as the 17th factor [Madry C., et al. (2000) Int. Immunol. 10, 1693-1702]. Interestingly, T3BP expression is restricted to specific stages of the B cell lineage as in BCMA [Laabi, Y., et al. (1992) EMBO J. 11, 3897-3904; and Laabi, Y. , Et al. (1994) Nucleic Acid Res. 22, 1147-1154], may be distributed on the cell surface (FIGS. 1B and 5B). In addition, it has been reported that the T3BP gene is disrupted by insertion of murine leukemia retrovirus in murine leukemia and lymphoma [Hansen, GM, et al. (2000) Genome Res. 10, 237-43]. From the above, it is considered that T3BP plays an important role as a cell surface receptor in B cell differentiation. However, T3BP does not belong to the tumor necrosis factor receptor superfamily because it does not have a cysteine-rich region in the putative extracellular region.
The novel TRAF3-binding protein revealed by the present invention is a specific receptor [Thompson, JS] of the recently reported BAFF [B cell activation factor from the TNF family (BAFF)]. , Et al. (2001) Science 293, 2108-2111]. BAFF is related to B cell proliferation [Schneider, P., et al. (1999) J. Exp. Med. 189, 1747-1756], and mice with high expression of BAFF are hyperplastic and systemic in mature B cells. Symptoms of systemic lupus erythematosus have been suggested to be related to autoimmune diseases by proliferation of autoreactive B cells [Mackay, F., et al. (1999) J. Exp. Med. 190 , 1697-1710, Batten, M., et al., J. Exp. Med. (2000) 192, 1453-1466]. Therefore, it is presumed that TRAF3 has an important function for the intracellular signal transduction system of B cell proliferation via BAFF. If only the interaction between BAFF and TRAF3-binding B cell specific receptor is regulated, First, the development of therapeutic agents for autoimmune diseases is expected by regulating the interaction between TRAF3-binding B cell specific receptor and TRAF3.
[0096]
【The invention's effect】
According to the present invention, a novel signaling molecule that binds to TRAF3 has been identified. In addition, according to the present invention, a gene encoding a signaling molecule that binds to TRAF3 has been cloned. By using the novel protein identified in the present invention, it becomes possible to develop a new medicine or provide a method for diagnosing a disease.
[0097]
[Sequence Listing]
Figure 0004236852
Figure 0004236852
[0099]
Figure 0004236852
Figure 0004236852

[Brief description of the drawings]
FIG. 1A shows the deduced amino acid sequence of T3BP, and FIG. 1B shows the result of Northern blot analysis of T3BP mRNA.
FIG. 2A shows the results of GST pulldown assay analysis of the binding characteristics of GST fusion proteins (GST-clone 3, GST-clone 10) to TRAF2 and TRAF3.
FIG. 2B shows the results of GST pull-down assay analysis of the binding characteristics of GST-T3BP to TRAF2, TRAF3, TRAF5, and TRAF6.
FIG. 2C shows the result of analysis by immunoprecipitation assay of the interaction between TRAF3 and T3BP.
FIGS. 3A and 3B show the results of mapping of the T3BP binding region in TRAF3.
FIG. 3C shows an outline of the primary structure of mouse TRAF3.
FIG. 4A shows the results of in vitro assay analysis of the binding properties of GST-fused T3BP truncation mutants to TRAF3.
FIG. 4B shows the results of GST pull-down assay analysis of the binding properties of GST-fused T3BP truncation mutants to TRAF3.
FIG. 4C shows the primary structure of T3BP and its TRAF3 binding region.
FIG. 5A shows changes in cell morphology due to T3BP expression.
FIG. 5B shows the effect of T3BP expression on the cell distribution of TRAF3.
FIG. 6A shows the increase in cellular F-actin content by T3BP.
FIG. 6B shows the results of observing the cell distribution of F-actin in cells expressing T3BP.

Claims (3)

TRAF3に対する結合活性を有する配列番号1に記載のアミノ酸配列の95番目から175番目までのアミノ酸配列からなるポリペプチド。A polypeptide comprising an amino acid sequence from the 95th to the 175th amino acid sequence of SEQ ID NO: 1 having binding activity to TRAF3. TRAF3に対する結合活性を有する配列番号1に記載のアミノ酸配列の133番目から175番目までのアミノ酸配列からなるポリペプチド。A polypeptide comprising the amino acid sequence from the 133rd to the 175th amino acid sequence of SEQ ID NO: 1 having binding activity to TRAF3. TRAF3に対する結合活性を有する配列番号1に記載のアミノ酸配列の151番目から175番目までのアミノ酸配列からなるポリペプチド。A polypeptide comprising the amino acid sequence of positions 151 to 175 of the amino acid sequence set forth in SEQ ID NO: 1 having binding activity to TRAF3.
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