JP4231777B2 - 樹枝状熱可塑性エラストマー及びこれを用いた製品 - Google Patents

樹枝状熱可塑性エラストマー及びこれを用いた製品 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス転移温度(Tg)が低い枝分かれしたソフトセグメント及びTg又は結晶融点が高いハードセグメントを含み、熱可塑性エラストマーの特性を示す樹枝状(arborescent)又は高度に枝分かれしたブロック共重合体に関する。より詳しくは、本発明は、熱可塑性エラストマーの特性を示すポリイソオレフィンとポリモノビニリデンアレーンからなる高度に枝分かれしたブロック共重合体に関する。
熱可塑性エラストマー(TPE)は、加硫ゴムの特性と熱可塑性樹脂の加工性及びリサイクル性とを併せ持つ高分子材料である。例えばB.M.Walker, “Handbook of Thermoplastic Elastomers”, Van Nostrand Reinhold, New York (1979)を参照されたい。エラストマーとプラスチックのブレンドは相溶性がなく、巨視的な相分離を示すが、ブロック共重合体は、エラストマーブロックとプラスチックブロックが連結しているために、微視的なスケールでしか相分離し得ない。
枝分かれした高分子は、線状高分子に比べて、著しく粘度が低く剪断感受性(shear sensitivity)も少ないために、商業上興味が持たれている。従って、熱可塑性エラストマーであるという追加の利点を有する枝分かれしたブロック共重合体は、ブロック共重合体を形成するのに使われたエラストマー及び熱可塑性樹脂に応じて、広範な商業的な用途を有している。
TPEの約40%が、ガラス転移温度(Tg)が低いソフトセグメントとTg又は結晶融点が高いハードセグメントの両方を含むブロック共重合体である。G.Holden, in “Rubber Technology”, ed. M.Morton, Van Nostrand Reinhold, New York, Ch.16, 465 (1987)を参照されたい。ハードセグメントが結合すると物理的な架橋が生じ、この架橋はある温度(秩序−無秩序温度、ODT)以上に加熱されると消失し、冷却すると直ちに再び出現する。ハード相は、機械的強度、耐熱性、上限の使用温度を決定し、TPEの耐油性及び耐溶剤性に強く影響する。ソフトセグメントの化学的性質は、弾性、低温での柔軟性、熱安定性、及び耐老化性に影響する。当該分野における現在の理解によれば、ブロック型のTPEにおいて良好な相分離を得て良好な機械的特性をもたらすためには、エラストマー鎖の長さが、可能な限り均一でなければならない。これは、成長する高分子鎖の停止反応やその他の副反応がない独特の方法であるリビング重合により達成し得る。比較的均一な高分子を製造するリビング条件は、アニオン系、カチオン系、及びラジカル系において達成し得る。
熱可塑性エラストマーブロック共重合体の重要な商業的な具体例は、リビングアニオン重合により製造されるスチレン−エラストマー−スチレンである。多くのスチレン系ブロック共重合体は、一般式S-E-Sを有している。ここで、Sは硬いアモルファス状のポリスチレンブロックを表しており、Eは柔らかいエラストマー状ブロックを表している。TPEである多くのポリスチレン−ポリジエンのブロック共重合体は、ポリ(スチレン−ブロック−ブタジエン−ブロック−スチレン)(S-B-S)又はポリ(スチレン−ブロック−イソプレン−ブロック−スチレン)(S-I-S)といった基本構造を有している。これらのブロック共重合体の応用例は数多くある。重要な応用例としては、溶剤系接着剤、ホットメルト接着剤、シーラント、塗料、ホース、アスファルト改質材、スポーツ用品、及び自動車がある。G.Holden, N.R.Legge, R.Quirk, H.E.Schroeder (Eds.) “Thermoplastic Elastomers-A comprehensive Review”, Hanser Publisher, Munich (1996)及びG.Holden, in “Encyclopedia of Polymer Science and Engineering”, ed. J.I.Kroschwitz, John Wiley and Sons, New York, Vol.5, 416 (1996)を参照されたい。
最近、別の類のスチレン系ブロック共重合体から得られたTPEが、ポリイソブチレン(PIB)のエラストマーセグメントを用いて開発されている。J.P.Kennedyらに対して発行された米国特許第4,946,899号を参照されたい。図1A及び図1Bは、これらのPIB系TPEの第一世代を図示したものであり、線状トリブロック(図1A)と、トリアーム(図1Bに示したスターブロック構造)である。ポリイソブチレン−ポリスチレン(S-IB-S)のブロック共重合体系のこれらのTPEの重要な利点は、飽和したPIBエラストマーブロックが存在するために、S-B-SやS-I-Sの場合のようにエラストマーセグメントの水素化の必要性がないということである。これらの新規なTPEは、優れた制振特性(広い周波数の範囲に渡りブチルゴムに類似)、酸化及び加水分解安定性、及び優れたガスバリア性を有することが見出されている。K.Koshimura, H.Sato, Polym. Bull, 29, 705(1992)及びJ.P.Puskas, G.Kaszas, Rubber Chem. Technol., 66, 462(1996)を参照されたい。
これらのTPEの第一世代は、線状ブロック及びトリアーム−スターブロックであり、その合成及び基礎的な化学的特徴付けが報告されている。G.Kaszas, J.E.Puskas, W.G.Hager and J.P.Kenneddy, J.Polym.Sci., Polym. Chem., A29, 427(1991)及びJ.E.Puskas, G.Kaszas, J.P.Kennedy, W.G.Hager, J.Polym.Sci., Polym. Chem., A30, 41(1992)を参照されたい。二官能及び三官能の開始剤によるIBのリビング重合により、均一なゴム状の中央ブロックが得られ、その後、連続してスチレン(St)を加えると、結果としてガラス状の外側ブロックが生じる。
共重合体の構造は、合成手順により制御することができ、様々な組成及び分子量(MW)のTPEが製造され、特徴付けられた。概観のためには、J.P.Puskas, G.Kaszas, Rubber Chem. Technol., 66,462(1996)を参照されたい。最も頻繁に使用される開始剤は、ジ-及びトリクミル誘導体であり、とりわけジ-及びトリクミル-エーテル及び-クロライドである。高分子量のPIBを製造するのに主に使われ、ブロック共重合体の合成に適している共同開始剤は、TiCl4である。リビングIB重合の制御は、ジメチルスルホキシドやジメチルアセトアミドのような電子対ドナーやジ-tert-ブチルピリジン(DtBP)のようなプロトントラップを用いることにより、さらに改善される。これらの添加剤によってIB重合のより良好な制御がもたらされ、結果として狭い分子量分布(MWD)のPIBが得られ、またTPE合成の間のStモノマーのブロッキング効率(blocking efficiency)が改善される。
電子対ドナー及び/又はプロトントラップの不在下で得られたS-IB-Sのトリブロック及びスリー−アームラジカルブロックは、効率の悪いブロッキングが原因となり、引張り特性が低い。このプロセスは、バッチ当たりポンド(lb)のスケールにまで首尾よくスケールアップすることができ(G.Kaszas, Polym. Mater. Sci. Eng., 67, 325(1992))、ブロック共重合体製品が製造され、特徴付けられた(P.Antony, J.E.Puskas: Proceeding of the Polymer Processing Society Meeting, May 21-24, Montreal, Canada(2001))。Kuraray Inc.(日本)は最近線状のS-IB-Sブロック共重合体を試験販売した。これらの第一世代の線状及びトリスターブロック共重合体材料の重要な浮上しつつある用途としては、日本特許第5,212,104号、日本特許第5,269,201号、及び日本特許第5,295,054号に開示されているように、薬物及び血液用のゴム栓、注射器用のガスケット及びキャップ、血液及び薬物の貯蔵バックならびにチューブ等のような医学的な用途が挙げられる。
S-IB-S巨大分子の高い酸化安定性及び化学的安定性のために、これらの材料は、シリコーンゴムや他の軟質〜半硬質の生体移植可能な高分子に取って代わる可能性を有している。Pinchukに対して発行された米国特許第5,741,331号(1998);第6,102,939号(2000);及び第6,197,240号(2001)、L.Pinchuk, I.J.Khan, J.B.Martin and G.J.Wilson: Polyisobutylene-Based Thermoplastic Elastomers For Ultra Long Term Implant Application; Sixth World Biomaterials Congress Transaction, 1452(2001)、及びPinchuk,L., Khan, I.J.,Martin, J.B., Bridgeman, J., Wilson, G.J., Glass, J., Si, J. and Kennedy, J.P.,; A New Family of Thermoplastic Elastomers for Ultra-Long Term Implant Based Upon a Backbone of Alternating Quaternary and Secondary Carbon; 24th Annual Meeting of the Society for Biomaterials; April 22-26, San Diego,(1998),p.173は、生物学的に安定で、非生物分解性の移植装置及びこれを製造する方法に関するものであり、図1に示された構造を有する線状又はスターポリオレフィン共重合体が使われている。これらにおいては、図2Aに示された構造も開示されていた。
図2Aに示された第二世代のPIB系TPEは、さらに最近開発されたものであり、マルチアームスターブロックが含まれる(S.Jacob, J.P.Kennedy, Advances in Polym. Sci., 146, 1(1999); J.E.Puskas, W.Pattern, P.M.Wetmore, V.Krukonis, Rubber Chem. Technol. 72, 559(1998))。マルチアームスターは、改善された強度及び剪断安定性を有していると予想される。スリーアームスターは、相当する線状トリブロックよりも、非常に高い強度を有することが示されたが、その剪断感受性は未だ問題があり、1つのアームが切断されると、線状トリブロックになる。アニオン重合により製造された高分子に対しては、シックスアームを越えると、特性の変化が見出されない(L.K.Bi, L.J.Fetters, G.Quack, R.N.Young “The Synthesis, Rheology and Morphology of Star Block Copolymers” Rubbercon77, Int. Rubber Conf., Akron, Ohio, Paper No.11,11(1977))。
文献には線状トリブロック、スリー-、シックス-、オクタ-及びマルチ-アーム(10-60)スターのS-IB-Sブロック共重合体の合成及び特徴付けに関するいくつかの報告があるが、これらのTPEの機械特性に対するハードセグメント及びソフトセグメントの組成及び分子構造の影響は、体系的に研究されていない。良好な相分離及び物理特性に必要な最小のPS分子量は約8000であり、達成される最大引張り強度は、測定方法に依存するが、400-600%の伸度で17-24MPaであることが報告されている(概観のためにはJ.P.Puskas, G.Kaszas, Rubber Chem. Technol., 66, 462(1996)及びJ.E.Puskas, G.Kaszas, Progr. Polym. Sci., Elsevier Science Ltd., 25(3),403(2000)を参照されたい)。
再び米国特許第4,946,899号を参照すると、この特許においては、ポリイソブチレンからなる中央ブロックと、重合スチレンからなる末端ブロックとを含む熱可塑性エラストマー星形ブロック共重合体が開示されており、その中央ブロックの数平均分子量に対する重量平均分子量の比率は、約1.01〜約1.5である。前記星形ブロック共重合体のそれぞれの枝は、本質的に同じ長さであることがさらに開示されている。
Faustらに対して発行された米国特許第5,428,111号においては、リビングポリイソオレフィン鎖末端から開始される芳香族スチレン系モノマーのリビング重合による、ポリオレフィン中央ブロック及びスチレン末端ブロックを有するブロック共重合体の製造方法が開示されている。
Storeyらに対して発行された米国特許第5,458,796号においては、星形高分子の合成方法が開示されており、具体的に言うと、単官能開始剤を用いて、イソブチレンの単独重合体、ランダム共重合体、又はブロック共重合体のリビングカルボカチオン重合を行い、その後、ジビニルベンゼン又はジイソプロペニルベンゼンを用いて先に形成されたアームを連結することによるポリイソブチレンの星形分枝状高分子の合成方法が開示されている。
Shachiらに対して発行された米国特許第5,721,331号は、イソブチレン単位とスチレンブロックからなるイソブチレン系ブロック共重合体の製造方法に関するものである。この特許では、J.P.Kennedyらに対して発行された米国特許第4,946,899号に開示された方法を使用して、スチレンモノマーが消費された後に重合を続けた場合、活性リビング鎖末端が別の鎖のスチレンブロックを攻撃し、図1Cに示したようなマルチブロックが生成され得ることが開示されている。この反応は、PSブロックの芳香環上の求電子置換を介した結合であるが、よく知られている(Fodor Zs, Gyor M, Wang HC, Faust R. J Macromol Sci, Pure Appl Chem A 1993;30(5):349-63)。Shachiは、この鎖の結合(これは、多峰形の分子量分布(米国特許第5,721,331号では「連続分布」と称され、ここではGPCのピークが出発原料である線状トリブロック材料のMnの多重項に相当する)により証明される)が特性の改善、すなわち引張り強度の向上及び引張り設定値の低下につながると主張している。ポリイソブチレンのゴム状セグメントと環化ポリイソプレンのハードセグメントとから成り、熱可塑性エラストマー特性を示す同様のマルチブロックがG.Kaszas, J.E.Puskas and J.P.Kennedyに対して発行された米国特許第4,910,261号において開示されている。これらの材料は、直鎖と様々なマルチブロックの混合物である。前記の二つの特許において、ポリイソブチレンのゴム状ブロックは線状である。材料の枝分かれ構造は、TPEの外側のプラスチックブロックの枝分かれの結果である。
Macromolecules, 32, 6478 et seq.(1999)において、KeeとGauthierは、高分子のビルディングブロックの連続したグラフト化(グラフトに次ぐグラフト)による高度に枝分かれしたポリスチレン−ポリイソプレン共重合体の製造を記載しており、この共重合体は明確な構造を有しており、高度に枝分かれしたポリスチレンとポリスチレン−ポリイソプレングラフト共重合体の両者の平均分子量分布が非常に狭く、1.1以下である。Langsteinらに対して発行された米国特許第6,156,859号においては、20℃〜-100℃の間の温度で、多官能モノマー及びアルキルアルモキサンの存在下、イソオレフィンを重合することによるイソオレフィンの反応により得られる高度に枝分かれしたポリイソオレフィンの製造方法が開示されている。
Puskasらは、イニマーとイソブチレンとの共重合による樹枝状ポリイソブチレンの合成及び特徴付けを報告した(Makromol. Chem, Macromol. Symp. 132, 117(1998); Proceeding of the World Polymer Congress(IUPAC Macro2000),384(2000))。樹枝状(arborescent)(超枝分かれした(hyperbranched))高分子は、樹状高分子(dendritic polymer)の類に属し、不規則な樹木様構造により特徴付けられる。これらの高分子は、比較的最近開発されたものであり、構造と特性の関係を示すデーターはほとんど入手できない(D.A.Tomalia: Makromol. Chem., Macromol. Symp. 101, 243(1996)を参照されたい)。
これまで、高度に枝分かれしたポリイソオレフィンブロックを含む、熱可塑性エラストマーの特性を有する樹枝状の分枝ブロック共重合体であって、各枝が不規則な長さであり、前記ポリイソオレフィンの枝のいくつかが、硬質ポリマーの末端ブロックセグメントを有している共重合体は開示されていない。従って、図2Aに示した材料に匹敵するか、あるいはこれより優れた熱可塑性エラストマーの特性を有するが、図2に示した材料よりも経済的に製造することができる材料を提供することは、非常に有利である。このような材料は、医学的用途における移植可能な人工器官としての使用を含めた多くの用途を有している。
本発明は、ガラス転移温度(Tg)が低い樹枝状エラストマー高分子ブロックと、Tg又は結晶融点が高い硬質(rigid)高分子ブロックセグメントとを含む樹枝状枝分かれブロック共重合体(arborescent branched block copolymer)を提供する。
また、本発明は、熱可塑性エラストマーの特性を有することを特徴とする、ポリイソオレフィン及びポリモノビニリデンアレーンからなる樹枝状枝分かれブロック共重合体であって、樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックを含み、かつ前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの枝のいくつかが、ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックで終結しているブロック共重合体を提供する。
また、本発明は、樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックを含み、かつ前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの枝のいくつかが、ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックで終結している、ポリイソオレフィン及びポリモノビニリデンアレーンからなる熱可塑性エラストマーの特性を有することを特徴とする樹枝状枝分かれブロック共重合体の製造方法であって、
a)少なくとも1つのイニマーとルイス酸ハロゲン化物共同開始剤との存在下、約-20℃〜約-100℃の間の温度にてイソオレフィンを重合させ、樹枝状エラストマー枝分かれ高分子を製造する工程、ここで、イニマーは、イソオレフィンのカチオン重合において(共)重合するための少なくとも1つの基及びイソオレフィンのカチオン重合を開始させるための少なくとも1つの基を含むものであり、その後、
b)ブロッキング効率を改善するための有効な電子対ドナーを有する化合物を加え、ポリビニリデンプラスチックブロックを生成させるのに適したモノビニリデンアレーンを加える工程、及び
c)選定された期間が経過した後、前記重合反応を停止させる有効な求核性化合物を加えることで前記重合反応を停止させる工程、ここで、前記選定された期間は、前記樹枝状枝分かれブロック共重合体の少なくとも個々の単位を確実に製造させるのに十分に長い期間である、
を含む方法を提供する。
この方法において、イニマーは、開始剤とモノマーの機能性の両方を有する化合物(IM)であり、1種以上のオレフィンと共重合する。「ワン-ポット」のリビング型重合系において、IMとして4-(2-ヒドロキシ-イソプロピル)スチレン及び4-(2-メトキシ-イソプロピル)スチレンを用いることで、非常に高いMWの樹枝状PIBが製造される。樹枝状PIBの反応性鎖末端を、スチレンのような材料でブロックして、PIB-PSブロックを形成させる。
本発明の別の態様においては、エラストマーの特性を有することを特徴とする樹枝状枝分かれポリイソオレフィンブロック共重合体の製造方法であって、
a)多官能モノマー及びルイス酸ハロゲン化物共同開始剤の存在下、約-20℃〜約-100℃の間の温度にてイソオレフィンを重合させ、エラストマー状の樹枝状枝分かれポリイソオレフィン高分子を製造する工程、ここで、多官能モノマーは次式
Figure 0004231777
(式中、RはH、CH3、アルキル基又はアリール基であってよい)
で表され、その後、
b)ブロッキング効率を改善するための有効な電子対ドナーを有する化合物を加え、ポリビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックの生成に適切なモノビニリデンアレーンを加える工程、及び
c)選定された期間が経過した後、前記重合反応を停止させる有効な求核性化合物を加えることで前記重合反応を停止させる工程、ここで、前記選定された期間は、前記樹枝状枝分かれブロック共重合体の少なくとも個々の単位を確実に製造させるのに十分に長い期間である、
を含む方法を提供する。
また、本発明は、樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックを含み、かつ前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの枝のいくつかが、ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックで終結している、ポリイソオレフィン及びポリモノビニリデンアレーンからなる熱可塑性エラストマーの特性を有することを特徴とする樹枝状枝分かれブロック共重合体から形成された移植可能な人工器官又はインプラントを含む非生物分解性の製品を提供する。
以下、本発明を、添付の図面を参照して、単に例示のために説明する。
図4を参照すると判るように、本発明は、ガラス転移温度(Tg)が低いソフトエラストマーセグメントと、Tg又は結晶融点が高いハード熱可塑性セグメントを含み、その結果、構造全体が熱可塑性エラストマーの特性を示す、高度に枝分かれしたブロック共重合体を提供するものである。
本発明は、発明の好ましい実施形態において、熱可塑性エラストマーの特性を有することを特徴とする、ポリイソオレフィン及びポリモノビニリデンアレーンからなる高度に枝分かれしたブロック共重合体であって、高度に枝分かれしたポリイソオレフィンブロックを含み、かつ前記ポリイソオレフィンブロックの枝のいくつかが、ポリモノビニリデンアレーン末端ブロックで終結しているブロック共重合体を提供する。「高度に枝分かれした」という用語に加えて、「樹枝状の」及び「超枝分かれした」という用語を、本明細書で開示された構造を記述するのに使用してもよい。高度に枝分かれした、すなわち樹枝状の高分子は、不規則な樹木様構造を有している。
熱可塑性エラストマーの特性を示すことが見出された本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体は、オレフィンと共重合するイニマー(すなわち開始剤とモノマーの機能性を両方とも有する化合物(IM))のある量を使用することを含む方法を用いて合成された高度に枝分かれしたポリイソオレフィン中央ブロックを含む。図3を参照すると、重合を開始させ、エラストマー中央ブロックにランダムに枝分かれ点を導入するために本発明で使用されるイニマーは、一般式A-Bにより表すことができ、ここでAは図3に示したビニル性二重結合のような重合可能な官能基であり、Bは開始基である。イソブチレンの重合のためには、Bとしては3級エーテル、3級塩化物、3級メトキシ基、あるいは3級エステルが可能であり、これらはイソブチレンの重合のためのよく知られた開始剤である。「ワン-ポット」のリビング型重合系において、IMとして4-(2-ヒドロキシ-イソプロピル)スチレン及び4-(2-メトキシ-イソプロピル)スチレンを用いるこの方法により、非常に高いMWの樹枝状PIBが首尾よく合成された。樹枝状PIBの反応性の鎖末端を、Stでブロックすると、PIB-PSブロックが形成された。
図5は、図3の合成プロセスにおいて使用されるいくつかの異なったイニマーの式を示したものである。これらには、4-(2-ヒドロキシイソプロピル)スチレン;4-(2-メトキシイソプロピル)スチレン;4-(2-クロロイソプロピル)スチレン;4-(2-アセトキシイソプロピル)スチレン;2,3,5,6-テトラメチル-4-(2-ヒドロキシイソプロピル)スチレン;3-(2-メトキシイソプロピル)スチレン;4-(エポキシイソプロピル)スチレン;4,4,6-トリメチル-6-ヒドロキシ-1-ヘプテン;4,4,6-トリメチル-6-クロロ-1-ヘプテン;4,4,6-トリメチル-6,7-エポキシ-1-ヘプテン;4,4,6,6,8-ペンタメチル-8-ヒドロキシ-1-ノネン;4,4,6,6,8-ペンタメチル-8-クロロ-1-ノネン;4,4,6,6,8-ペンタメチル-8,9-エポキシ-1-ノネン;3,3,5-トリメチル-5-ヒドロキシ-1-ヘキセン;3,3,5-トリメチル-5-クロロ-1-ヘキセン;3,3,5-トリメチル-5,6-エポキシ-1-ヘキセン;3,3,5,5,7-ペンタメチル-7-ヒドロキシ-1-オクテン;3,3,5,5,7-ペンタメチル-7-クロロ-1-オクテン;3,3,5,5,7-ペンタメチル-7,8-エポキシ-1-オクテンが含まれる。
図3において示された開始剤官能基Bがオキシラン環である場合、開始剤は次式
Figure 0004231777
(式中、RはH、CH3、又はアルキルもしくはアリール基である)
で表され、J.Song, J.Bodis and J.E.Puskas: Direct Functionalization of Polyisobutylene by Living Initiation with α−Methylstyrene Epoxide. J.Polym.Sci., Polym. Chem. 40(8), 1005-1015(2002) において記述されているように、それぞれの枝分かれ点は、ポリスチレンエラストマーブロックに組み込まれた水酸基を有している。非常に有利なことに、これによりゴム状セグメントの親水性が増大し、このことは生物医学的な用途において、非常に重要であり、有益である。
高度に枝分かれしたポリイソオレフィンの合成において使用されるイソオレフィンは次の式
Figure 0004231777
(式中、Rはメチル、エチル、あるいはプロピルのようなC1〜C4のアルキル基を表す)
で表される。イソブチレン及び2-メチル-1-ブテンが好ましく、イソブチレンが特に好ましい。
高度に枝分かれしたポリイソオレフィンの枝のいくつかに末端ブロックを形成しているポリビニリデンブロックの製造に適切なモノビニリデンアレーンは、C8〜C12のモノビニリデンアレーンからなる群から選ばれ、これらは芳香環上でC1〜C12のアルキルもしくはアルコキシ基、又はフッ素、塩素、臭素、もしくはヨウ素原子で置換されていてもよい。好ましいモノビニリデンアレーンは、スチレン、p-メチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-クロロスチレン、インデン及びこれらの混合物からなる群から選ばれる。特に好ましいのはスチレンである。
本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体の製造の主成分として使われる高度に枝分かれしたポリイソオレフィンは、約5〜約60の枝分かれ頻度(branching frequency)を有しており、好ましくは約8から約35である。
本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体が熱可塑性エラストマーの特性を示すためには、ブロック共重合体におけるポリモノビニリデンアレーン末端ブロックの重量%が、約5〜約50重量%であることが好ましい。
高度に枝分かれしたポリイソオレフィンの数平均分子量Mnは、約10,000〜約2,000,000であり、好ましくは約500,000〜約1,000,000である。高度に枝分かれしたポリイソオレフィンの分子量分布は、約1〜約20であり、好ましくは約1.2〜約2.8である。
高度に枝分かれしたポリイソオレフィン及び最終的なブロック共重合体を溶液中に残存させ、かつ同時に重合が適度な速度で進行するようにある程度の極性をもたらすために、本発明の方法は、不活性な有機溶媒中又は溶媒の混合物中で実施される。これらの要求を満たすために、使用可能な単一の溶媒は、塩化n-ブチル、又は非極性溶媒と極性溶媒の混合物であり、ここで適切な非極性溶媒としては、メチルシクロヘキサン及びシクロヘキサンが挙げられ、適切な極性溶媒としては、塩化エチル、塩化メチル、及び塩化メチレンが挙げられる。特に好ましいのは、メチルシクロヘキサンと塩化メチルの混合物である。適切な溶解性及び極性を達成するためには、重量基準での非極性溶媒と極性溶媒の比率が、約80:20〜約40:60であり、好ましくは約60:40であることが見出された。
この方法を実施する温度範囲は、約-20℃〜約-100℃であり、好ましくは約-50℃〜約-80℃である。好ましくは1%〜30%のポリイソオレフィン溶液(重量/重量基準)、とりわけs5重量%〜10重量%を用いて、本発明の手順は実施される。
本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体を製造するためには、共同開始剤であるルイス酸ハロゲン化物を使用する必要がある。適切なルイス酸ハロゲン化物としては、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化チタンが挙げられ、四塩化チタンが好ましい。モル基準での開始剤とモノビニリデンアレーンの比率は、約1:1〜約1:30であり、好ましくは約1:10〜約1:20である。
本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体は、一段階の工程で製造してもよく、この場合、約-20℃〜-100℃の温度で、イソオレフィンを、溶液中の共同開始剤と共に開始剤モノマーと共重合させる。それから電子ドナー及びプロトントラップを導入し、引き続いて、モノビニリデンアレーンを溶媒に溶かした予め冷やした溶液を加え、重合を続けて、予め冷やしたメタノールのような求核試薬を加えて重合を停止させる。図4に示した樹枝状枝分かれブロック共重合体を製造するために、停止させる前に、予め選定された期間重合反応を進行させる。
あるいは、図4に示した樹枝状構造を二つ以上連結するために、Shachiらに対して発行された米国特許第5,721,331号(参照により本文に組み入れる)に開示されているように、スチレンがすべて消費された後に、重合プロセスを継続させる。この特許では、スチレンモノマーが消費された後に重合プロセスを続けると、活性なリビング鎖末端が、別の鎖のスチレンブロックを攻撃して、各ブロックが図4に示した樹枝状ブロックの一つであるマルチブロックを生成し得ることが開示されている。個々の樹枝状枝分かれブロック共重合体が互いに結合し、ここで1つの樹枝状枝分かれブロック共重合体にあるポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックの少なくとも1つが、別の樹枝状枝分かれブロック共重合体にある1つのポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックに化学的に結合される。従って、マルチブロックが望ましい最終製品のときは、適切な求核試薬を加えて重合反応を停止させるのに先立ち、より長い期間、重合反応を進行させる。
高度に枝分かれしたブロック共重合体の製造には、ブロッキング効率を改善するための電子対ドナーや単独重合を最小にするためのプロトントラップのような添加剤の使用が必要となる。適切な電子対ドナーの具体例は、 “The Donor Acceptor Approach to Molecular Interactions”, Plenum Press(1978)においてViktor Guttmannにより表にされているように、電子ドナー数が少なくとも15、そして50以下の求核試薬であり、酢酸エチル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、及びジメチルスルホキシドが挙げられ、ジメチルアセトアミドが好ましい。適切なプロトントラップとしては2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、4-メチル-2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられ、2,6-ジ-tert-ブチルピリジンが好ましい。
いかなる理論にも束縛されないように願うが、ポリイソオレフィンの枝分かれの度合い、ポリイソオレフィンの分子量分布、ポリイソオレフィンに対する共同開始剤の重量比、モノビニリデンアレーンに対する共同開始剤のモル比、反応温度、及び反応時間は、ポリイソオレフィンの枝の末端ブロッキングが生じる度合いに影響し得る。結果として、前記パラメーターのいくつかを変えることにより、異なった熱可塑性エラストマー特性を有する高度に枝分かれしたブロック共重合体の製造が可能になる。
本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体の製造の主成分となる高度に枝分かれしたポリオレフィンを上記で概説した一般的な手順を用いて製造した。乾燥した窒素雰囲気下、FTS Flexi Cool Immersion Coolerの付いた-80℃の温度に保たれたMbraun Labmaster 130グローブボックス中で重合を行った。オーバーヘッドスターラーの付いた適切なサイズの三口丸底フラスコをメチルシクロヘキサンと塩化メチルの60/40(v/v)の混合物で満たし、それから順に、開始剤モノマー、4-(2-メトキシ)イソプロピルスチレン、プロトントラップである2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、及びイソオレフィン、この場合はイソブチレンを加えた。メチルシクロヘキサン中の共同開始剤である四塩化チタンの冷却された原液を急速に添加して重合を開始させた。終了後、予め冷却されたメタノールを加えて反応を停止させた。高分子を分離し、通常の方法で精製し、真空オーブンで一週間乾燥した。
本発明のブロック重合体は、以下の方法で特徴付けられた。高分子のMn、Mw、及びMWDは、6個のStyragelカラム(106、105、104、103、500及び100Aの孔のサイズ)を備えたWaterシステムを用いるサイズ排除クロマトグラフィーにより決定した。Water410DRI検出器、Dawn DSP18アングルレーザー光散乱検出器、及びWater996PDA検出器。溶出媒体のテトラヒドロフランを35℃の温度に保ち、1ml/minの速度でポンプで注入した。絶対MWはAstraのソフトウエアを用いて得た。高度に枝分かれしたポリイソブチレンには1%以下の開始剤モノマーが含まれるので、J.Wiley & Sons, Polymer Handbook 3rd Editionから引用した値dn/dc=0.93を計算のために使用した。ポリイソブチレンとポリスチレンからなる高度に枝分かれしたブロック共重合体の場合は、式dn/dc(ブロック)=(wt%スチレン)×dn/dc(スチレン)+(wt%PIB)×dn/dc(PIB)。これらの方法は、SECカラムでの100%の質量回収を仮定して得られたデーターとよく一致した。1H NMRは溶媒として重水素化クロロホルムを用いたVarian Gemini 300MHz NMRを使用して行った。
ポリイソブチレンの枝分かれ頻度は、KennedyらによるPolymer Bulletin, 1981での報告に基づく手順を用いて、枝分かれした点を選択的に破壊することにより決定した。ここでは、スリーアームスターの枝分かれした高分子の芳香核を、高分子鎖に影響を与えずに選択的に破壊する。連結を破壊する前と後の数平均分子量の比から枝分かれ頻度を計算した。以下の実施例は、本発明の実施形態を説明することを意図したものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
表1は実施例で使用した高度に枝分かれしたポリイソブチレンの分子量及び枝分かれ頻度のデーターを表にしたものである。
Figure 0004231777
実施例1
使用したイニマーは表1にまとめてある。表1にまとめた樹枝状ポリイソブチレンは、イニマーとして4-(2-メトキシ)イソプロピルスチレンを用いて製造した。Mbraun Labmaster 130グローブボックス中で窒素雰囲気下、オーバーヘッドスターラーの付いた三口フラスコをメチルシクロヘキサンと塩化メチルの混合物で満たし、FTS Flexi Cool Immersion Coolerを用いて-80℃の温度に冷却した。それからこの溶液に、0.196g(1.024mmol)の2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、0.08g(0.968mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド、及び5g(0.048mol)のスチレンを加えた。この溶液に、100mlのメチルシクロヘキサン中で一晩かけて溶解した10gのPIB 1を加えたところ、メチルシクロヘキサンと塩化メチルの60/40(w/w)の混合物200ml中のPIB 1の2.5重量%溶液が得られた。反応混合物を徹底的に撹拌し、2.02g(0.011mol)の四塩化チタンを加えることにより重合を開始した。約50分間撹拌した後、予め冷却したメタノールを加えて反応を停止させた。サイズ排除クロマトグラフィーによる分析により、ポリイソブチレン−ポリスチレンのブロック共重合体に加えて、かなりの量のホモポリスチレンが存在することが明らかになり、全生成物をメチルエチルケトンで3回洗浄し、それから乾燥する必要が生じた。1H NMR分光学分析により、ブロック共重合体におけるポリスチレンの量は9.4重量%であることが明らかになった。多角レーザー光散乱と組み合わせたサイズ排除クロマトグラフィーによる計測によれば、ブロック共重合体PIB 1-PStyのMnは、595,400 g/molであり、Mw/Mnは1.3であった。
実施例2
実施例1と同様の方法で本実施例を行った。-80℃の温度に保たれたメチルシクロヘキサンと塩化メチルの混合物に、0.051g(0.267mmol)の2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、0.12g(1.377mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド、及び2.5g(0.024mol)のスチレンを加えた。この溶液に、50mlのメチルシクロヘキサンに一晩かけて溶解した5gのPIB 2を加えたところ、メチルシクロヘキサンと塩化メチルの60/40(w/w)の混合物100ml中のPIB 2の2.5重量%溶液が得られた。反応混合物を徹底的に撹拌し、3.8g(0.020mol)の四塩化チタンを加えて重合を開始させた。約60分間撹拌した後、予め冷却したメタノールを加えて反応を停止させた。サイズ排除クロマトグラフィーによる分析により、ブロック共重合体以外には、ほとんどポリスチレンが存在しないことが明らかになった。1H NMR分光学分析により、ブロック共重合体に存在するポリスチレンの量は、16.4重量%であることが示された。多角レーザー光散乱と組み合わせたサイズ排除クロマトグラフィーによる計測によれば、ブロック共重合体PIB 2-PStyのMnは543,400 g/molであり、Mw/Mnは2.6であった。
物理的特徴付け
高度に枝分かれしたブロック共重合体であるPIB 1-PSty及びPIB 2-PStyの物理的特徴付けは、試料(厚さ〜8mm)を210℃で3分間、電気的に加熱した水圧プレスで10MPaの圧力で圧縮成型して行った。圧力を加えるのに先立ち、試料を5分間予め加熱した。結果は表2に示してある。
上記の結果により、ポリスチレン末端ブロックを、ポリイソブチレンのもつれた枝のいくつかに導入するのに伴い、ポリイソブチレンブロックとポリスチレンブロックの間に相分離があることの結果として、ブロック共重合体が自己強化特性を示すということが明白に示された。ブロック共重合体のPIB 1-PSty及びPIB 2-PStyの引張り強度がPIB 1及びPIB 2それぞれの引張り強度と比較して著しく増加していることで、このことは特に明白である。ブロック共重合体PIB 2-PStyの位相差像がポリイソブチレンブロックの間にポリスチレンブロックが不規則に分布していることを示しているという点において、原子力顕微鏡はこの結論を証明している。
高度に枝分かれしたポリイソブチレンPIB 2を用いたが、反応時間の長さ、添加の順序、開始剤の量、及び電子ドナーとプロトントラップの量を変えて、さらに三つの反応を行った。
実施例3
実施例1と同様の方法で本実施例を行った。5gのPIB 2を128mlのメチルシクロヘキサンに溶解し、溶液を-80℃に冷却した。それからこの溶液に、50mlの塩化メチル、0.196g(1.02mmol)の2,6-ジ-tert-ブチルピリジン、0.084g(0.968mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド、及び6.06g(0.032mol)の四塩化チタンを加えた。それから5g(0.048mol)のスチレンを加えて重合を開始し、16時間重合を進行させ、この時点でメタノールを加えて重合を停止させた。その結果得られたブロック共重合体のPIB 2-PSty 3をメチルエチルケトンで抽出し、乾燥した。ブロック共重合体の1H NMR分光分析により、34重量%のポリスチレンが含まれることが示された。多角レーザー光散乱と組み合わせたサイズ排除クロマトグラフィーによる計測によると、最終生成物のMnは585,405 g/molであり、Mw/Mnは2.7であった。
実施例4
実施例1と同様の方法でこの反応を行った。5gの量のPIB 2を167mlのメチルシクロヘキサンに溶解し、溶液を-80℃に冷却した。それからこの溶液に、101mlの塩化メチル、0.15g(0.8mmol)のジ-tert-ブチルピリジン、0.07g(0.806mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド、及び31.2g(0.300mol)のスチレンを加えた。9.11g(0.048mol)の四塩化チタンを加えて重合を開始させた。反応を8時間進行させ、それからメタノールを加えて停止させた。その結果得られたブロック共重合体のPIB 2-PSty 4をメチルエチルケトンで抽出し、乾燥した。ブロック共重合体の1H NMR分光分析により、ブロック共重合体には31重量%のスチレンが含まれることが示された。最終生成物のMnは560,000 g/molであり、Mw/Mnは2.3であった。実施例3及び4で得られた生成物は、出発物質であるPIB 2のようなエラストマー状ではなかったが、架橋したゴムのように伸びる非常に強固で強靭な材料であり、応力から開放されるとその形状を復元した。表2にまとめた物理特性からこのことは明らかである。
実施例5
実施例1と同様の方法でこの反応を行った。5gの量のPIB 2を167mlのメチルシクロヘキサンに溶解し、溶液を-80℃に冷却した。それからこの溶液に、101mlの塩化メチル、0.290g(1.514mmol)のジ-tert-ブチルピリジン、0.131g(1.506mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド、及び31.2g(0.300mol)のスチレンを加えた。9.11g(0.048mol)の四塩化チタンを加えて重合を開始させた。反応を8時間進行させ、それからメタノールを加えて停止した。その結果得られたブロック共重合体のPIB 2-PSty 5 をメチルエチルケトンで抽出し、乾燥した。ブロック共重合体の1H NMR分光分析により、ブロック共重合体に27重量%のスチレンが含まれることが示された。最終生成物のMnは530,000 g/molであり、Mw/Mnは2.3であった。
参考例
この参考例は、エポキシによる開始によりPIB鎖に水酸基が導入されることを実証するためのものである。2.1 mol/Lのイソブチレン(IB)モノマー、0.019 mol/Lの2-メチル-2-フェニル-オキシランあるいはα-メチルスチレンエポキシド(MSE)開始剤、0.007 mol/Lの2,6-ジ-(tert-ブチル)-ピリジンのプロトントラップ、及びメチルシクロヘキサン/塩化メチルの60/40(体積比)の溶媒混合物を含む100mlの全反応容積で、グローブボックス中の乾燥した窒素下にある反応容器を満たし、-60℃に冷却した。0.064 mol/Lの予め冷却したTiCl4を加えて反応を開始させた。10分後に予め冷却したメタノールを加えて反応を停止させた。2.4gの高分子を回収した。高分子の分子量はMn=4346 g/molであり、Mw/Mn=1.07であった。校正曲線を作るために、2-フェニルプロパノールを用いたFTIRにより水酸基の官能性を決定した。官能性Fn=1.1と見出された。水酸基は25で記述したようにトリメチルクロロシランと反応させ、官能性は1H NMRにより決定した。Fn=1.03と見出された。
実施例3、4、及び5で得られた生成物は、出発PIB 2のようにエラストマー状ではなかったが、架橋したゴムのように伸びる非常に強固で強靭な材料であり、応力から開放されるとその形状を復元した。表2にまとめた物理特性から、このことは明らかである。
Figure 0004231777
これらの枝分かれしたTPEが著しい引張り強度や伸び値を呈示することを示した表2にまとめられた結果から明らかであるが、驚くべきことに、これらの樹枝状ブロックは、熱可塑性エラストマーの特性を示した。比較のために、実験的商品であるKurarayの試料は、おそらくShachiらに対して発行された米国特許第5,721,331号に開示された方法で製造されたものであるが、Mn=60,000 g/mol及び30wt%のPS量にて、600%の伸度で10MPaの引張り強度を示した。
表2にまとめられた優れたエラストマー特性に加えて、マルチアームスター構造を超える本明細書に開示された樹枝状ブロック共重合体構造の製造方法の利点としは、マルチアームスター構造を製造するために使われる多官能開始剤(S.Jacob, J.P.Kennedy, Advances in Polym. Sci., 146, 1(1999) を参照されたい)は、製造するのが難しく、非常に値段が高いということがある。リビング鎖を結合させてマルチアーム構造を作るということ(米国特許第5,428,111号及び5,458,796号)は、非常に遅いプロセスであり、高い粘度のために、最大100時間かかることもあり得、アームの数は不確定である。これに対して、本明細書で開示された高分子量の樹枝状ポリイソブチレンブロック共重合体を製造することは非常に容易である。不規則な構造にもかかわらず、これらは、より良い引張り強度とより大きな伸度を示す。
熱可塑性エラストマー特性を有することを特徴とする本明細書で開示された樹枝状枝分かれブロック共重合体は、多くの応用例に対して非常に有用であり、移植後の割れ(cracking)や裂け(fissuring)に対する耐性を有する医学的装置又は人工器官用の材料として非常に興味が持たれる。他の用途や応用例は、熱可塑性エラストマー特性を併せ持つ材料が必要とされる場合、この分野の当業者にとっては明白であり、ガスケットやシール等も含まれる。
本明細書で使われる「含む」及び「含んでいる」という用語は、包括的かつ開放的であり、排他的ではないと解釈すべきである。具体的に言うと、請求項も含めた本明細書において使用されるときは、「含む」、「含んでいる」、及びその変形は、特定の特徴、工程、又は成分が含まれていることを意味する。これらの用語は、他の特徴、工程、又は成分の存在を排除するものであると解釈すべきでない。
本発明の好ましい実施形態の前述の説明は、本発明の原理を説明するために提供されたものであり、本発明を説明した特定の実施形態に限定するものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲やそれに相当するものに包含される全ての実施形態により確定されることが意図される。
先行技術である第一世代の線状トリブロックポリイソブチレン−ポリスチレン(PIB-PS)のブロック型熱可塑性エラストマー(TPE)を概略的に表現した図である。 先行技術である第一世代のトリアームスターブロックのポリソブチレン−ポリスチレン(PIB-PS)のブロック型熱可塑性エラストマー(TPE)を概略的に表現した図である。 米国特許第5,721,331号において開示されている先行技術のPIB-PSマルチブロック共重合体の構造を図示したものである。 先行技術である第二世代のマルチアームスターブロックポリイソブチレン−ポリスチレン(PIB-PS)のブロック型熱可塑性エラストマー(TPE)を概略的に表現した図である。 本発明の高度に枝分かれしたブロック共重合体のエラストマー中央ブロック部分を製造するための反応例を示す図である。 図3において説明したプロセスに基づいて製造された、ガラス転移温度(Tg)が低いソフトセグメントとTgあるいは結晶融点が高いハードセグメントを含み、本発明に従って製造された熱可塑性エラストマー特性を示す、高度に枝分かれしたブロック共重合体を概略的に表現した図である。 樹枝状共重合体を得るために、図3において示したプロセスで使用し得るイニマーのいくつかの具体例を示す図である。 図5-1の続きの図であり、同様に、樹枝状共重合体を得るために、図3において示したプロセスで使用し得るイニマーのいくつかの具体例を示す図である。 図5-2の続きの図であり、同様に、樹枝状共重合体を得るために、図3において示したプロセスで使用し得るイニマーのいくつかの具体例を示す図である。

Claims (48)

  1. 次式
    Figure 0004231777
    (式中、 R C 1 -C 4 のアルキル基である)
    で表されるイソオレフィン単位を含むポリイソオレフィンと、
    芳香環上で C 1 C 4 のアルキル基もしくはアルコキシ基、または塩素もしくは臭素原子により置換されていてもよい C 8 C 12 のモノビニリデンアレーンからなる群から選ばれるモノビニリデンアレーン単位を含むポリモノビニリデンアレーンと、
    からなる、熱可塑性エラストマー特性を有する樹枝状枝分かれブロック共重合体であって、
    5 60 の枝分かれ頻度を有する高度に枝分かれしたエラストマーポリイソオレフィン高分子ブロックを含み、
    前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの数平均分子量が、 10,000 2,500,000 であり、
    前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの枝がポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックで終結しており、
    前記ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックの全重量%が、 5 50 重量%である、
    前記樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  2. 前記ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックが、スチレンプラスチック末端ブロックである請求項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  3. イソオレフィンがイソブチレン及び2-メチル-1-ブテンからなる群から選ばれる請求項1または2に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  4. イソオレフィンがイソブチレンである請求項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  5. モノビニリデンアレーンが、スチレン、p-メチルスチレン、p-ジ-tert-ブチルスチレン、p-メトキシスチレン、p-クロロスチレン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  6. モノビニリデンアレーンがスチレンである請求項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  7. 樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックが 8 35の枝分かれ頻度を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  8. 樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの数平均分子量が 15,000 2,000,000である請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  9. 樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの分子量分布(MWD)が、1<MWD≦20の範囲である請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  10. 高度に枝分かれしたポリイソオレフィンブロックの分子量分布が 1.2 2.8である請求項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  11. ポリイソオレフィンがポリイソブチレンであり、ポリモノビニリデンアレーンがポリスチレンである、請求項1に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  12. 前記樹枝状ポリイソブチレン高分子ブロックが 8 35の枝分かれ頻度を有する請求項11に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  13. 樹枝状ポリイソブチレンの分子量分布が 1.1 20である請求項11に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体。
  14. 樹枝状枝分かれブロック共重合体が第一の樹枝状枝分かれブロック共重合体であり、互いに連結された少なくとも2つの樹枝状枝分かれブロック共重合体を含む請求項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体であって、前記した少なくとも2つの樹枝状枝分かれブロック共重合体のうちの1つにある前記ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックの少なくとも1つが、前記した少なくとも2つの樹枝状枝分かれブロック共重合体のうちの他のものにある1つのポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックに化学的に結合しているブロック共重合体。
  15. 樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックを含み、かつ前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの枝がポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックで終結している、ポリイソオレフィン及びポリモノビニリデンアレーンからなる熱可塑性エラストマー特性を有する樹枝状枝分かれブロック共重合体の製造方法であって、
    a)少なくとも1のイニマーとルイス酸ハロゲン化物共同開始剤との存在下 -20 ℃〜 -100 ℃の温度にてイソオレフィンを重合させ、5 60 の枝分かれ頻度を有する高度に枝分かれしたエラストマー高分子を製造する工程、ここで、イニマーは、イソオレフィンのカチオン重合において重合するためのビニル基と、イソオレフィンのカチオン重合を開始させるための3級エーテル、3級塩化物、3級メトキシ基、3級エステル及びオキシラン環からなる群から選ばれる開始剤基とを含むものであり、イソオレフィンは、次式
    Figure 0004231777
    (式中、 R C 1 -C 4 のアルキル基である)
    で表され、その後、
    b)ブロッキング効率を改善するための電子対ドナーを有する化合物を加え、ポリビニリデンプラスチックブロックを生成させるためのモノビニリデンアレーンを加える工程、、ここで、電子対ドナーを有する化合物は、酢酸エチル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド、並びに単独重合を減らすためのプロトントラップとして機能する部分を含む 2,6- -tert- ブチルピリジン、 4- メチル -2,6- -tert- ブチルピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン及び 2,6- ジメチルピリジンからなる群から選ばれ、モノビニリデンアレーンは、芳香環上で C 1 C 4 のアルキル基もしくはアルコキシ基、または塩素もしくは臭素原子により置換されていてもよい C 8 C 12 のモノビニリデンアレーンからなる群から選ばれ、及び
    c)選定された期間が経過した後、前記重合反応を停止させる求核性化合物を加えることで前記重合反応を停止させる工程、ここで、前記選定された期間は、前記樹枝状ポリイソオレフィン高分子ブロックの枝がポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックで終結している前記樹枝状枝分かれブロック共重合体の少なくとも個々の単位を確実に製造させるのに十分に長い期間であり、求核性化合物は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及び水からなる群から選ばれる、
    を含む方法。
  16. 前記選定された期間が、複数の樹枝状枝分かれブロック共重合体が互いに結合するように十分に長い期間であり、ここで、1つの樹枝状枝分かれブロック共重合体にある前記ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックの少なくとも1つが、別の樹枝状枝分かれブロック共重合体にある1つのポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックに化学的に結合される、請求項15に記載の方法。
  17. 重合して、高度に枝分かれしたポリイソオレフィンの枝に末端ブロックを形成するポリビニリデンブロックを形成する前記モノビニリデンアレーンが、スチレン、p-メチルスチレン、p-tert-ブチルスチレン、p-クロロスチレン、インデン、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項15または16に記載の方法。
  18. イソオレフィンが、イソブチレン及び2-メチル-1-ブテンからなる群から選ばれる請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. イソオレフィンが、イソブチレンである請求項18に記載の方法。
  20. 前記した少なくとも1のイニマーが、4-(2-ヒドロキシイソプロピル)スチレン;4-(2-メトキシイソプロピル)スチレン;4-(2-クロロイソプロピル)スチレン;4-(2-アセトキシイソプロピル)スチレン;2,3,5,6-テトラメチル-4-(2-ヒドロキシイソプロピル)スチレン;3-(2-メトキシイソプロピル)スチレン;4-(エポキシイソプロピル)スチレン;4,4,6-トリメチル-6-ヒドロキシ-1-ヘプテン;4,4,6-トリメチル-6-クロロ-1-ヘプテン;4,4,6-トリメチル-6,7-エポキシ-1-ヘプテン;4,4,6,6,8-ペンタメチル-8-ヒドロキシ-1-ノネン;4,4,6,6,8-ペンタメチル-8-クロロ-1-ノネン;4,4,6,6,8-ペンタメチル-8,9-エポキシ-1-ノネン;3,3,5-トリメチル-5-ヒドロキシ-1-ヘキセン;3,3,5-トリメチル-5-クロロ-1-ヘキセン;3,3,5-トリメチル-5,6-エポキシ-1-ヘキセン;3,3,5,5,7-ペンタメチル-7-ヒドロキシ-1-オクテン;3,3,5,5,7-ペンタメチル-7-クロロ-1-オクテン;3,3,5,5,7-ペンタメチル-7,8-エポキシ-1-オクテンからなる群から選ばれる請求項15〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記した少なくとも1のイニマーが、4-(2-ヒドロキシ-イソプロピル)スチレン及び4-(2-メトキシ-イソプロピル)スチレンからなる群から選ばれる請求項20に記載の方法。
  22. 前記ルイス酸ハロゲン化物共同開始剤が、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、及び四塩化チタンからなる群から選ばれる請求項15〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記ルイス酸ハロゲン化物共同開始剤が、四塩化チタンである請求項35に記載の方法。
  24. 前記した少なくとも1のイニマーが、式A-R1-B(式中、R1は脂肪族及び芳香族基であってよく、Aはカチオン性条件下で重合し得るビニル基であり、Bはオキシラン環であり、その結果、ポリイソオレフィンエラストマーブロックの各枝分かれ点が、それに結合した水酸基を含む)で表される化合物である、請求項15に記載の方法。
  25. イソオレフィンを、1種以上の不活性な有機溶媒の存在下で重合させる請求項15に記載の方法。
  26. 1種以上の不活性な有機溶媒が、非極性有機溶媒と極性有機溶媒の混合物である請求項25に記載の方法。
  27. 前記非極性有機溶媒が、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロペンタン、及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる請求項26に記載の方法。
  28. 前記極性有機溶媒が、塩化n-ブチル、塩化エチル、塩化メチル、及び塩化メチレンからなる群から選ばれる請求項26に記載の方法。
  29. 1種以上の不活性な有機溶媒が、メチルシクロヘキサンと塩化メチルの混合物である請求項26に記載の方法。
  30. 前記した非極性有機溶媒と極性有機溶媒の混合物において、重量基準での非極性溶媒と極性溶媒の比率が 80:20 4060 である請求項26に記載の方法。
  31. 重量基準での非極性溶媒と極性溶媒の比率が 60:40である請求項30に記載の方法。
  32. モル基準での共同開始剤とモノビニリデンアレーンの比率が 1:1 130 である請求項31に記載の方法。
  33. モル基準での共同開始剤とモノビニリデンアレーンの比率が 1:10 1:20である請求項32に記載の方法。
  34. イニマーが次式
    Figure 0004231777
    (式中、RはH、CH3、アルキル基またはアリール基であってよい)
    で表される、請求項15に記載の方法。
  35. 前記選定された期間が、複数の樹枝状枝分かれブロック共重合体が互いに結合するように十分に長い期間であり、ここで、1つの樹枝状枝分かれブロック共重合体にある前記ポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックの少なくとも1つが、別の樹枝状枝分かれブロック共重合体にある1つのポリモノビニリデンアレーンプラスチック末端ブロックに化学的に結合される、請求項34に記載の方法。
  36. 前記ルイス酸ハロゲン化物共同開始剤が、三塩化ホウ素、三塩化アルミニウム、及び四塩化チタンからなる群から選ばれる請求項34または35に記載の方法。
  37. 前記ルイス酸ハロゲン化物共同開始剤が、四塩化チタンである請求項34または35に記載の方法。
  38. イソオレフィンが、イソブチレン及び2-メチル-1-ブテンからなる群から選ばれる請求項34に記載の方法。
  39. イソオレフィンがイソブチレンである請求項38に記載の方法。
  40. イソオレフィンを、1種以上の不活性な有機溶媒の存在下で重合させる請求項34、35、38または39に記載の方法。
  41. 1種以上の不活性な有機溶媒が、非極性有機溶媒と極性有機溶媒の混合物である請求項40に記載の方法。
  42. 前記非極性有機溶媒が、メチルシクロヘキサン及びシクロヘキサンからなる群から選ばれる請求項41に記載の方法。
  43. 前記極性有機溶媒が、塩化エチル、塩化メチル、及び塩化メチレンからなる群から選ばれる請求項41に記載の方法。
  44. 1種以上の不活性な有機溶媒が、メチルシクロヘキサンと塩化メチルの混合物である請求項40に記載の方法。
  45. 前記非極性有機溶媒と極性有機溶媒の混合物において、重量基準での非極性溶媒と極性溶媒の比率が 80:20 40:60である請求項41に記載の方法。
  46. 重量基準での非極性溶媒と極性溶媒の比率が 60:40である請求項45に記載の方法。
  47. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の樹枝状枝分かれブロック共重合体から形成された移植可能な人工器官またはインプラントを含む非生物分解性の製品。
  48. 前記製品が、in vivo移植のための管腔内(endoluminal)装置または血管装置として構築されている請求項47に記載の製品。
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