本発明の一実施の形態について図1から図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、本実施の形態では、メッセージとして特に電子メールを例に説明を行うが、本発明は、電子メールに特に限定されず、例えば電子ニュースや電子掲示板など、いわゆるメッセージを扱うアプリケーション全般に好適である。さらに、本発明は、ファイルアクセスを行うアプリケーションであれば適用可能である。
図1は、本実施の形態に係る端末(メッセージ端末、情報処理装置)10の構成の概略を示す機能ブロック図である。端末10は、ネットワーク200を介して外部メールサーバ201と通信を行うメール端末である(図2)。端末10は、複数のオペレーティングシステムを切り替えて実行することが可能である。また後述するように、端末10は、オペレーティングシステムごとにメールのクライアント/サーバが動作する。なお、本実施の形態では、端末10が2つのオペレーティングシステムを有する場合について説明するが、端末10が有するオペレーティングシステムは3つ以上であってもよい。
図1に示すように、端末10は、データ記憶部(データ記憶装置)12、動作環境提供部(動作環境提供手段)11、第一のオペレーティングシステム13A、第一のローカルメールサーバ14A、第一のメールクライアント(アプリケーション)15A、第二のオペレーティングシステム13B、第二のローカルメールサーバ14B、第二のメールクライアント(アプリケーション)15Bを備えて構成されている。
第一のオペレーティングシステム13Aは、ネットワークアクセス部31A、ファイルアクセス部32Aを有する。第一のローカルメールサーバ14Aおよび第一のメールクライアント15Aは、第一のオペレーティングシステム13A上で動作するアプリケーションである。第一のローカルメールサーバ14Aは、データ取得部(データ取得手段)41A、データ蓄積部(データ蓄積手段)42A、データアクセス部(データアクセス手段)43A、アクセス判断部(アクセス判断手段)44Aを有する。
同様に、第二のオペレーティングシステム13Bは、ネットワークアクセス部31B、ファイルアクセス部32Bを有する。第二のローカルメールサーバ14Bおよび第二のメールクライアント15Bは、第二のオペレーティングシステム13B上で動作するアプリケーションである。第二のローカルメールサーバ14Bは、データ取得部(データ取得手段)41B、データ蓄積部(データ蓄積手段)42B、データアクセス部(データアクセス手段)43B、アクセス判断部(アクセス判断手段)44Bを有する。
データ記憶部12は、第一のオペレーティングシステム13A、および、第二のオペレーティングシステム13Bから共通にアクセス可能な記憶領域であり、電子メールを記憶する。データ記憶部12は、複数のオペレーティングシステム13A・13Bからアクセス可能である。
動作環境提供部11は、第一のオペレーティングシステム13A、および、第二のオペレーティングシステム13Bを選択して起動させる。すなわち、動作環境提供部11は、複数のオペレーティングシステム13を切り替え実行する。
第一のオペレーティングシステム13A、および、第二のオペレーティングシステム13Bは、ローカルメールサーバ、メールクライアントを含む各種アプリケーションのプログラムを動作させるためのシステムの基本プログラムであり、それらプログラムの管理、デバイスの入出力制御、ハードウエアの制御などを行う。
ネットワークアクセス部31A、および、ネットワークアクセス部31Bは、端末10と、ネットワーク200を介して、外部の情報処理装置に設けられた外部メールサーバ201とを接続する(図2)。
ファイルアクセス部32A、および、ファイルアクセス部32Bは、それぞれ、データ記憶部12に対して電子メールの読み書きを行う。
第一のローカルメールサーバ14A、および、第二のローカルメールサーバ14Bは、それぞれ、第一のオペレーティングシステム13A、および、第二のオペレーティングシステム13Bで動作するメールサーバである。第一のローカルメールサーバ14A、および、第二のローカルメールサーバ14Bは、それぞれ、第一のメールクライアント15A、および、第二のメールクライアント15Bに対するIMAPメールサーバとして機能する。また、外部メールサーバ201に対するメールクライアントとしての機能も有する。
データ取得部41A、および、データ取得部41Bは、それぞれ、ネットワークアクセス部31A、および、ネットワークアクセス部31Bを用いて、外部メールサーバ201とIMAP、あるいは、POPを用いて接続して、または、SMTPを用いて接続されて、電子メールを取得する。
データ蓄積部42A、および、データ蓄積部42Bは、それぞれ、データ取得部41A、および、データ取得部41Bが外部メールサーバ201から取得した電子メールを、ファイルアクセス部32A、および、ファイルアクセス部32Bを用いて、データ記憶部12に蓄積する。
データアクセス部43A、および、データアクセス部43Bは、それぞれ、ファイルアクセス部32A、および、ファイルアクセス部32Bを用いて、データ記憶部12に蓄積された電子メールをアクセスし、アクセス情報を更新する。すなわち、データアクセス部43は、メールクライアント15からメッセージのアクセス要求を受けたとき、データ記憶部12に記憶されたメッセージをアクセスするともに、所定のアクセス情報を当該メッセージと関連付けてデータ記憶部12に記憶する。
アクセス判断部44A、および、アクセス判断部44Bは、それぞれ、データ記憶部12に蓄積された電子メールのアクセス情報をもとに、アクセスレベルを判断する。すなわち、アクセス判断部44は、メールクライアント15からメッセージのアクセス要求を受けたとき、当該メッセージに関連付けられたアクセス情報に基づいて、当該メールクライアント15を制御する。具体的には、アクセス判断部44は、アクセス情報に基づいて、メッセージの既読/未読の状態を判断し、その結果に応じて処理を制御する。また、アクセス判断部44は、メッセージの既読/未読の状態を判断する際、上記アクセス情報と、メッセージのアクセス要求を発したメールクライアント15が動作しているオペレーティングシステム13を特定可能な動作環境識別情報とに基づいて判断する。
特に、本実施の形態では、アクセス情報が、メッセージのアクセス要求を発したメールクライアント15を特定可能な動作環境識別情報を含む。なお、アクセス情報、動作環境識別情報、アクセルレベルについては、後述する。
第一のメールクライアント15A、および、第二のメールクライアント15Bは、それぞれ、第一のオペレーティングシステム13A、および、第二のオペレーティングシステム13B上で動作するメールクライアントである。第一のメールクライアント15A、および、第二のメールクライアント15Bは、それぞれ、第一のローカルメールサーバ14A、および、第二のローカルメールサーバ14BにIMAPを用いて接続することで、電子メールの作成や閲覧、保存などを行う。
上記の構成により、端末10では、第一のローカルメールサーバ14A、および、第二のローカルメールサーバ14Bは、それぞれ、第一のメールクライアント15A、および、第二のメールクライアント15Bから受け取った電子メールを、それぞれ、データアクセス部43A、および、データアクセス部43Bを用いてデータ記憶部12に蓄積する。また、第一のローカルメールサーバ14A、および、第二のローカルメールサーバ14Bは、データ記憶部12に蓄積された電子メールを、それぞれ、データアクセス部113、および、データアクセス部123を用いてアクセスし、それぞれ、第一のメールクライアント15A、および、第二のメールクライアント15Bに渡す。この際、それぞれ、第一のローカルメールサーバ14A、および、第二のローカルメールサーバ14Bは、アクセス判断部44A、および、アクセス判断部44Bを用いてアクセスレベルを判断し、その判断結果に基づいた処理結果を、それぞれ、第一のメールクライアント15A、および、第二のメールクライアント15Bに渡すことができる。
次に、図2を参照しながら、あるオペレーティングシステムで動作するメールクライアントがネットワーク接続された外部メールサーバに届いた電子メールをアクセスする方法について説明する。図2は、端末10において、外部メールサーバ201からメールクライアントへの電子メールの流れを示した図である。
なお、第一のオペレーティングシステム13A、第一のローカルメールサーバ14A、第一のメールクライアント15Aの動作と、第二のオペレーティングシステム13B、第二のローカルメールサーバ14B、第二のメールクライアント15Bの動作とは、基本的に同一である。よって、本実施の形態では、両者で共通の事項については、各ブロックを、オペレーティングシステム13、ローカルメールサーバ14、メールクライアント15と総称して説明する。また、図2では、オペレーティングシステム13、ローカルメールサーバ14、メールクライアント15を一組のみ示している。また、図2では、動作環境提供部11が省略されている。
ネットワーク200は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットなどであり、端末10と外部メールサーバ201とを通信可能に接続する。
外部メールサーバ201は、IMAP、あるいは、POPを用いて、ネットワーク200上にあるクライアント(端末10を含む)と接続される、IMAPメールサーバ、あるいは、POPメールサーバである。
図2に示すように、ローカルメールサーバ14は、図1に示したブロックに加えて、対メールクライアント部45、対外部メールサーバ部46、制御部47、処理部48を備えている。なお、ローカルメールサーバ14A・14Bで区別する場合には、対メールクライアント部45A・45B、対外部メールサーバ部46A・46B、制御部47A・47B、処理部48A・48Bと表記する。
対メールクライアント部45は、メールクライアント15とデータのやりとりを行う。
対外部メールサーバ部46は、ネットワークアクセス部31を使用して、ネットワーク200に接続されている外部メールサーバ201とデータのやりとりを行う。
制御部47は、ローカルメールサーバ14全体の動作を制御する。
処理部48は、メールクライアント15からの要求に基づいた所定の処理を行う。
まず、外部メールサーバ201に届いた電子メールは、外部メールサーバ201内の記憶装置202に保持される。次に、データ取得部41は、対外部メールサーバ部46を用いて外部メールサーバ201から電子メールを取得する。具体的には、対外部メールサーバ部46は、ネットワークアクセス部31を使用して、ネットワーク200を介して、IMAP、あるいは、POPによって外部メールサーバ201にメールクライアントとして接続することで、外部メールサーバ201から電子メールを端末10に取り込む。データ取得部41は、対外部メールサーバ部46が取り込んだ電子メールを、データ蓄積部42を使用して、データ記憶部12に蓄積する。この時点で外部メールサーバ201に届いた電子メールが、端末10のデータ記憶部12に移されたことになる。
次に、メールクライアント15は、IMAPを用いてローカルメールサーバ14に接続する。そして、対メールクライアント部45がメールクライアント15からの要求を受け付け、処理部48が、メールクライアント15からの要求を解析するとともに、メールクライアント15へ返すデータを作成するなどの処理を行う。
また、処理部48は、データ記憶部12に格納された電子メールを、データアクセス部43を使用して、アクセスする。また、処理部48は、アクセス判断部44から得られる電子メールのアクセスレベルを判断して、それに従った処理結果を生成し、対メールクライアント部45にその処理結果を渡す。メールクライアント15は、対メールクライアント部45から、その処理結果、つまり、外部メールサーバに届いた電子メールを得ることができる。
次に、図3を参照しながら、ローカルメールサーバ14の電子メール受信動作について説明する。図3は、ローカルメールサーバ14のメール受信処理を示すフローチャートである。
まず、ローカルメールサーバ14が起動すると、初期化などの処理を行った後、メールクライアント15からの要求待ち状態に入る(S11)。次に、タイムアウトが発生したかどうかをチェックする(S12)。タイムアウトが発生している場合(S12でYES)、ステップS14に進む。一方、タイムアウトが発生していない場合(S12でNO)、すなわち、メールクライアント15から何か要求を受けた場合、ステップS13に進む。このように、一定時間、あるいは、所定の時間にコマンドの受信が無かった場合、タイムアウトとなり要求待ち状態を一時抜ける。
次に、その要求を実行するにあたって、外部メールサーバ201に接続して電子メールを取り込む必要があるかどうかを判断する(S13)。そのような接続が必要でない場合(S13でNO)、ステップS17に進む。一方、必要がある場合(S13でYES)、ステップS14に進む。
次に、対外部メールサーバ部46が、端末10が外部メールサーバ201に物理的および論理的に接続可能であるかどうかをチェックする(S14)。接続できない場合(S14でNO)、ステップS17に進む。一方、接続できる場合(S14でYES)、外部メールサーバ201から電子メールを取り込み(S15)、取り込んだ電子メールをデータ記憶部12に格納(S16)して、ステップS17に進む。
ステップS17では、処理部48が、メールクライアント15に結果を返す必要があるかどうかを判断する。結果を返す必要がない場合(S17でNO)、ステップS11に戻り、要求待ち状態に入る。一方、結果を返す必要がある場合(S17でYES)、ステップS18に進み、データ記憶部12に格納された電子メールから、要求に従った情報を取り出すとともに、ステップS19に進み、その取り出した情報をメールクライアント15へ返した後、ステップS11に戻り、再び要求待ち状態に入る。
次に、図4、図5を参照して、オペレーティングシステムを切り替えた場合の、各オペレーティングシステムにおけるメールクライアントの電子メールのアクセス動作について説明する。図4は、端末10において、第一のオペレーティングシステム13Aから第二のオペレーティングシステム13Bに切り替えた時の電子メールのアクセス動作を示すタイムチャートである。
図4の上部は、第一のオペレーティングシステム13Aの動作時における第一のメールクライアント15Aから受信動作を含む閲覧要求がなされた場合の処理の流れを示す。
まず、第一のメールクライアント15Aから第一のローカルメールサーバ14Aに対して要求が出されると、第一のローカルメールサーバ14Aの対メールクライアント部45Aがその要求を受け取る。そして、処理部48Aは、受け取ったその要求を処理するには外部メールサーバ201から新たに電子メールを受信する必要があると判断し、これに従って、制御部47Aは対外部メールサーバ部46Aに処理を切り替える。
次に、対外部メールサーバ部46Aでは、外部メールサーバ201から電子メールを受信する。データ取得部41Aは、受信した電子メールをデータ蓄積部42Aを介してデータ記憶部12に蓄積する。この後、対外部メールサーバ部46Aから対メールクライアント部45Aに処理が戻り、処理部48Aが第一のメールクライアント15Aに返すべきデータの作成などの処理を行う。この際、データアクセス部43Aがデータ記憶部12に蓄積された電子メールにアクセスするとともに、アクセス情報の更新などの処理(データアクセスステップ)も行う。そして、その処理結果を、処理部48Aが第一のメールクライアント15Aに渡す。
また、受信動作を含む閲覧要求に限らず、受信動作を含まない閲覧要求、保存要求、削除要求の場合であっても、対メールクライアント部45Aは、データアクセス部43Aを介してデータ記憶部12に電子メールを格納したり、データ記憶部12から取り出したり、といった処理を行う。すなわち、第一のメールクライアント15Aからの要求に対してその処理を行った場合、データ記憶部12には最新の電子メール、および、そのアクセス情報が格納されることになる。
つづいて、図4の下部は、第一のオペレーティングシステム13Aから第二のオペレーティングシステム13Bに切り替えた後の、第二のオペレーティングシステム13Bの動作時における第二のメールクライアント15Bから受信動作を含まない閲覧要求がなされた場合の処理の流れを示す。
まず、第二のメールクライアント15Bから第二のローカルメールサーバ14Bに対して要求が出されると、第二のローカルメールサーバ14Bの対メールクライアント部45Bがその要求を受け取る。処理部48Bは、受け取ったその要求を処理するには外部メールサーバ201から新たに電子メールを受信する必要はないと判断する。そして、引き続き、処理部48Bは、第二のメールクライアント15Bに返すべきデータの作成などの処理を行う。この際、処理部48Bは、データアクセス部43Bを介してデータ記憶部12に蓄積された電子メールをアクセスして、アクセス情報の追加などの処理(データアクセスステップ)を行う。そして、その処理結果が第二のメールクライアント15Bに渡されることになる。例えば、受信動作を含む閲覧要求であった場合には、第一のオペレーティングシステム13Aの動作時と同じように、第二のローカルメールサーバ14Bで処理が切り替わり、外部メールサーバ201から電子メールが受信され、データ蓄積部42Bを介してデータ記憶部12に蓄積される。
ここで、図1を参照しながら、端末10における電子メールの流れを説明する。
第一のオペレーティングシステム13Aが動作している場合、第一のローカルメールサーバ14Aが、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第一のメールクライアント15Aから受け取った電子メールを、データ記憶部12に格納する。これに対して、第二のオペレーティングシステム13Bが動作している場合、第二のローカルメールサーバ14Bが、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第二のメールクライアント15Bから受け取った電子メールを、データ記憶部12に格納する。それゆえ、どちらのオペレーティングシステムが動作していても、電子メールは、一旦、データ記憶部12に格納されることになる。
このように、メールクライアント15A・15Bが扱う電子メールは、常に共通のデータ記憶部12に蓄積される。それゆえ、一方のオペレーティングシステム13Aで動作していたメールクライアント15Aがアクセスしていた電子メールを、他方のオペレーティングシステム13Bに切り替えて他方のメールクライアント15Bによっても同じように扱うことができる。
次に、図5、図6を参照しながら、メールクライアント15に電子メールのアクセスレベルに従った処理を行わせるための、アクセスレベルの導出方法について説明する。ここでは、まず、電子メールをアクセスしたオペレーティングシステムの情報を用いる方法について説明する。
図5は、データ記憶部12に格納された電子メールのデータ構造を示した説明図である。
データ記憶部12は、複数の電子メール300…を蓄積している。蓄積された全ての電子メール300…には、電子メール300が今までにどのオペレーティングシステムから閲覧されたかを示す情報(動作環境識別情報)(第一のオペレーティングシステム、第二のオペレーティングシステム、…)を含むアクセス情報301が付加される。このアクセス情報301は、データアクセス部43によって更新することが可能であり、メールクライアント15が電子メール300を閲覧した場合などに更新される。また、電子メール300には、その電子メール300が含んでいるデータの形式(テキスト、画像、音声、…)を示すデータ形式情報302も含んでいる。
図6(a)〜(d)は、アクセス判断部44の動作を示した説明図である。
ローカルメールサーバ14の処理部48は、データアクセス部43を使用して電子メール300をデータ記憶部12から取り出した際、電子メール300に付加されているアクセス情報301をアクセス判断部44に渡す。アクセス判断部44は、現在動作中のオペレーティングシステム13の情報とアクセス情報301に記録された過去にアクセスされたオペレーティングシステムの情報とを用いてアクセスレベルの判断を行い、それに従った処理を行う。
アクセス判断部44によるアクセスレベルの判断は、具体的には次のとおりである。ただし、ここに示すレベル区分はあくまで一例であって、区分数および意味づけは適宜変更可能である。
過去にどのオペレーティングシステムもアクセスしていない場合、その電子メールを「未読」として扱う。図6(a)に示すように、電子メール300のアクセス情報301にオペレーティングシステムを特定する情報が記録されていない場合、アクセス判断部44は「未読」と判断する。
過去にアクセスしたオペレーティングシステムが現在動作中のオペレーティングシステムだけである場合、その電子メールを「レベル1の既読」として扱う。例えば、図6(b)に示すように、電子メール300のアクセス情報301に「第一のオペレーティングシステム」を示す情報が記録されており、その情報と現在動作中の第一のオペレーティングシステム13Aを示す情報とを比較して一致した場合、アクセス判断部44は「レベル1の既読」と判断する。
過去にアクセスしたオペレーティングシステムが現在動作中のオペレーティングシステムとは異なる場合、その電子メールを「レベル2の既読」として扱う。例えば、図6(c)に示すように、電子メール300のアクセス情報301に「第二のオペレーティングシステム」を示す情報が記録されており、その情報と現在動作中の第一のオペレーティングシステム13Aを示す情報とを比較して不一致であった場合、アクセス判断部44は「レベル2の既読」と判断する。
過去にアクセスしたオペレーティングシステムが現在動作中のオペレーティングシステムだけではない場合、その電子メールを「レベル3の既読」として扱う。例えば、図6(d)に示すように、電子メール300のアクセス情報301に「第一のオペレーティングシステム」に加えて「第二のオペレーティングシステム」を示す情報が記録されており、その情報と現在動作中の第一のオペレーティングシステム13Aを示す情報とを比較した結果、アクセス情報301に現在動作中のオペレーティングシステムを示す情報が含まれている場合、アクセス判断部44は「レベル3の既読」と判断する。
このようにすることで、端末10では、オペレーティングシステム13を切り替えて電子メールを閲覧するとき、ローカルメールサーバ14は過去にどのオペレーティングシステム13からその電子メールがアクセスされたかを判定し、その結果をメールクライアント15に渡すことによって、メールクライアント15はその結果に従った処理を行うことが可能となる。例えば、「レベル2の既読」であれば、過去に他のオペレーティングシステム13上のメールクライアント15からアクセスされたが、現在のオペレーティングシステム13上のメールクライアント15からは初めてアクセスされたということが分かるので、ユーザにその旨通知するなどの処理が可能となる。
次に、図7、図8を参照して、アクセスレベルを導出する他の方法について説明する。ここでは、電子メールをアクセスしたオペレーティングシステムの情報、および、その電子メールの内容の情報を用いる方法を述べる。
一般的に、アプリケーションが利用できるデータ形式は限定されている。例えば、画像を扱うアプリケーションでは画像データ形式であり、音声を扱うアプリケーションでは音声データ形式である。また、何らかの用途に特化したアプリケーションは、そのアプリケーション専用のデータ形式しか扱えないこともある。そこで、アプリケーションを利用するにあたっては、その動作環境であるオペレーティングシステム上で、そのアプリケーションを動作させる必要がある。言いかえれば、アプリケーションが動作しないオペレーティングシステム上では、そのアプリケーションが利用するデータ形式を扱うことはできない。
そこで、端末10では、オペレーションシステムごとに、どのようなデータ形式が扱えるかというアクセス判定のための情報をあらかじめ記憶しておく。そして、そのアクセス判定情報と、電子メールが持っているデータのデータ形式の情報、および、電子メールの過去のアクセス情報などから、その電子メールのデータがどのように扱われてきたか、あるいは、扱うべきかを判断することが可能になる。
ここで、「電子メールが持っているデータ」には、電子メール自体のデータ(=いわゆる添付ファイルを含まない電子メールの本文のデータ)、および、添付ファイルのデータが含まれる。そして、電子メールのデータ形式は、電子メールのヘッダから取得できる。すなわち、電子メールのヘッダ中の“Content-Type:”フィールドには、その電子メールのデータ形式が記述されている。また、電子メールが添付ファイルを含む場合、ヘッダには、“Content-Type:”フィールドが添付ファイル毎に設けられ、添付ファイルのデータ形式が記述されている。一般的に、添付ファイルを含まない場合、電子メールの本文のデータ形式は「テキスト」となっている。また、添付ファイルを含む場合、本文のデータ形式は「マルチパート」となっており、添付ファイル毎にデータ形式が「テキスト」や「JPEG(Joint Photographic Experts Group)イメージ」や「Wordのデータ」のようになっている。
図7は、アクセス判断部44が参照するアクセス判定テーブルの一例を示す説明図である。
アクセス判定テーブル310は、どのオペレーティングシステムが、どのデータ形式を扱えるかを登録したテーブルである。具体的には、アクセス判定テーブル310には、オペレーティングシステムがもともと扱えるデータ形式や、アプリケーションを追加するなどして新たに扱えるデータ形式が列挙されている。
アクセス判定テーブル310は、各ローカルメールサーバ14に独自に保持されている。なお、アクセス判定テーブル310をデータ記憶部12に保持して、複数のローカルメールサーバ14で共有してもよい。また、アクセス判定テーブル310は、動的に作成されてもよいし、明示的にユーザが静的に作成してもよい。
図8は、アクセス判定テーブル310を用いたアクセス判断部44の動作について示した説明図である。
ローカルメールサーバ14の処理部48は、データアクセス部43を使用して電子メール300をデータ記憶部12から取り出した際、電子メール300に付加されているアクセス情報301、ならびに、データ形式情報302をアクセス判断部44に渡す。アクセス判断部44は、現在動作中のオペレーティングシステム13の情報とアクセス情報301、データ形式情報302、ならびに、アクセス判定テーブル310に記載された情報を用いて判定を行い、それに従った処理を行う。
アクセス判断部44によるアクセス判定テーブル310を用いたアクセスレベルの判断は、具体的には次のとおりである。ただし、ここに示すレベル区分はあくまで一例であって、区分数および意味づけは適宜変更可能である。
すなわち、電子メールが持っているデータ形式の全てが過去にアクセスされたオペレーティングシステムで扱えることが判明した場合、その電子メールを「レベル1の既読」として扱う。また、少なくともデータ形式の一つが過去にアクセスされたオペレーティングシステムでは扱えないことが判明した場合、その電子メールを「レベル2の既読」として扱う。また、「レベル2の既読」のうちでもその扱えないデータ形式が現在のオペレーティングシステムにより扱えることが判明した場合、その電子メールを「レベル3の既読」として扱う。
このようにすることで、端末10では、オペレーティングシステム13を切り替えて電子メールを閲覧するとき、ローカルメールサーバ14は過去にどのオペレーティングシステムからその電子メールがアクセスされたか、および、電子メールに含まれているデータ形式はどのようなものかを総合的に判定し、その結果をメールクライアント15に渡すことによって、メールクライアント15はその結果に従った処理を行うことが可能となる。例えば、「レベル3の既読」であれば、過去に他のオペレーティングシステム13上のメールクライアント15からアクセスされたときには、扱えなかったデータ形式が含まれており、現在のオペレーティングシステム上のメールクライアント15からはそのデータ形式が扱えるということが分かるので、ユーザにその旨通知するなどの処理が可能となる。
なお、本実施の形態において、アクセス情報とは、複数のオペレーティングシステム上で動作するアプリケーションからのアクセスの履歴を電子メールごとに管理するためのデータである。アクセス情報の具体的な内容としては、上記のようにアクセスしたオペレーティングシステムの識別情報のほか、アクセスしたアプリケーションの識別情報、アクセスによって電子メールに施された処理の種別(閲覧、編集等の別)、アクセスの日時、アクセスされた回数、アクセスした端末10の識別情報、アクセスに使用された通信経路の識別情報、アクセスしたユーザの識別情報などが挙げられる。そして、どのようなアクセス情報を記録するか、それらアクセス情報に基づいて判断するアクセスレベルのレベル数や各レベルの定義、各レベルに対応する処理は、端末10および電子メールを含むシステム全体の仕様に応じて適宜選択できる。
つづいて、図1に示した端末10の変形例について説明する。
(1)
図9は、本発明の一変形例である端末10aの構成の概略を示す機能ブロック図である。図9に示すように、端末10aは、端末10(図1)のローカルメールサーバ14およびメールクライアント15の代わりに、メールクライアント15の機能に加えてローカルメールサーバ14の機能を併せ持つメールクライアント15aを備えて構成されている。なお、その他の構成、および各部の機能や処理の流れについては、端末10aは端末10と同様である。
図1に示した端末10は、内部でローカルメールサーバ14を動作させ、このローカルメールサーバ14に接続することでメールクライアント15が電子メールをアクセスするクライアントサーバモデルであった。すなわち、端末10では、メールクライアント15とローカルメールサーバ14とは独立している。そのため、メールクライアント15を動作させずともローカルメールサーバ14を動作させることができ、ローカルメールサーバ14さえ動作させておけば外部メールサーバ201から端末10にメールを取り込むことができる。
これに対して、図9に示した端末10aは、メールクライアント15aがそのローカルメールサーバの機能を併せ持っている。すなわち、端末10aでは、外部メールサーバ201からメールを取り込む機能がメールクライアント15aに含まれている。そのため、メールクライアント15aを動作させない限り、外部メールサーバ201から端末10aにメールを取り込むことはない。
端末10aでは、第一のオペレーティングシステム13Aが動作している場合、第一のメールクライアント15aAは、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第一のメールクライアント15aAで作成した電子メールを、データ記憶部12に格納する。同様に、第二のオペレーティングシステム13Bが動作している場合、第二のメールクライアント15aBは、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第二のメールクライアント15aBで作成した電子メールを、データ記憶部12に格納する。それゆえ、どちらのオペレーティングシステム13が動作していても、電子メールは、一旦、データ記憶部12に格納されることになる。
このように、端末10aでは、メールクライアント15aが扱う電子メールが常に共通のデータ記憶部12に蓄積されるので、オペレーティングシステム13を切り替えて別のメールクライアント15aを動作させた場合でも、別のオペレーティングシステム13上で動作していたメールクライアント15aがアクセスしていた電子メールを、共通に扱うことができる。
また、端末10aは、ローカルメールサーバが不要であり、メールクライアント15aだけを有する構成である。よって、端末10のようなクライアントサーバモデルの構成を持つことができない動作環境や、そのようなモデルを必要としない端末などに好適である。
(2)
図10は、本発明の他の変形例である端末10bの構成の概略を示す機能ブロック図である。図10に示すように、端末10bは、端末10(図1)のデータ記憶部12の代わりに、ネットワーク200に接続された外部の端末211のデータ記憶部212を用いるものである。なお、その他の構成、および各部の機能や処理の流れについては、端末10bは端末10(クライアントサーバモデル)および端末10a(クライアントモデル)と同様である。
図1に示した端末10(図9に示した端末10aも同様)は、メールクライアント15が端末10内の共通のデータ記憶部12に蓄積された電子メールに対してアクセスを行うことで、電子メールの共有を実現している。すなわち、端末10では、オペレーティングシステム13が提供するファイルアクセス部32は、端末10内のデータ記憶部12に対して電子メールのアクセスを行う。
これに対して、図10に示した端末10bは、電子メールを格納する記憶装置として、端末10外にある、ネットワーク200に接続された他の端末211のデータ記憶部212を用いる。すなわち、端末10bは、ネットワーク接続された他の端末211のデータ記憶部212に対して電子メールのアクセスを行う。
端末10bでは、第一のオペレーティングシステム13Aが動作している場合、第一のローカルメールサーバ14Aは、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第一のメールクライアント15Aから受け取った電子メールを、ネットワーク200を介して接続された他の端末211のデータ記憶部212に格納する。また、第二のオペレーティングシステム13Bが動作している場合、第二のローカルメールサーバ14Bは、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第二のメールクライアント15Bから受け取った電子メールを、ネットワーク200を介して接続された他の端末211のデータ記憶部212に格納する。それゆえ、どちらのオペレーティングシステム13が動作していても、電子メールは、一旦、ネットワーク200を介して接続された他の端末211内の記憶装置212に格納されることになる。
このように、端末10bでは、メールクライアント15が扱う電子メールが常にネットワーク200を介して接続された外部の端末211のデータ記憶部212に蓄積されるので、オペレーティングシステム13を切り替えて別のメールクライアント15を動作させた場合でも、別のオペレーティングシステム13上で動作していたメールクライアント15がアクセスしていた電子メールを、共通に扱うことができる。
また、端末10bは、電子メールをネットワーク接続された他の端末211のデータ記憶部212に格納する構成である。よって、メールクライアント15の動作する端末に十分な電子メールの格納領域が備わっていない場合や、端末がLAN等のネットワークに常に接続されていることが前提である場合に好適である。
(3)
図11は、本発明のさらに他の変形例である端末10bの構成の概略を示す機能ブロック図である。図11に示すように、端末10cは、端末10(図1)のデータ記憶部12の代わりに、取り外し可能な外部記憶装置222を用いるものである。なお、その他の構成、および各部の機能や処理の流れについては、端末10cは端末10(クライアントサーバモデル)および端末10a(クライアントモデル)と同様である。また、端末10cと外部記憶装置222との接続には、USB(Universal Serial Bus)、SCSI(small computer system interface)などが利用できる。
図1に示した端末10(図9に示した端末10aも同様)は、メールクライアント15が端末10内の共通のデータ記憶部12に蓄積された電子メールに対してアクセスを行うことで、電子メールの共有を実現している。すなわち、端末10では、オペレーティングシステム13が提供するファイルアクセス部32は、端末10内のデータ記憶部12に対して電子メールのアクセスを行う。
これに対して、図11に示した端末10cは、電子メールを格納する記憶装置として、端末10外にある、取り外し可能な外部記憶装置222を用いる。すなわち、端末10cは、取り外し可能な外部記憶装置222に対して電子メールのアクセスを行う。
端末10cでは、第一のオペレーティングシステム13Aが動作している場合、第一のローカルメールサーバ14Aは、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第一のメールクライアント15Aから受け取った電子メールを、取り外し可能な外部記憶装置222に格納する。また、第二のオペレーティングシステム13Bが動作している場合、第一のローカルメールサーバ14Aは、外部メールサーバ201から取り込んだ電子メール、あるいは、第二のメールクライアント15Bから受け取った電子メールを、取り外し可能な外部記憶装置222に格納する。それゆえ、どちらのオペレーティングシステム13が動作していても、電子メールは、一旦、取り外し可能な外部記憶装置222に格納されることになる。
このように、端末10cでは、メールクライアント15が扱う電子メールは常に取り外し可能な外部記憶装置222に蓄積されるので、オペレーティングシステム13を切り替えて別のメールクライアント15を動作させた場合でも、別のオペレーティングシステム13上で動作していたメールクライアント15がアクセスしていた電子メールを、共通に扱うことができる。
また、端末10cは、電子メールを外部の取り外し可能な外部記憶装置222に格納する構成である。よって、取り外し可能な外部記憶装置222を使用する端末10cに接続することで、蓄積された電子メールをどの端末10cからでも使用することができる。それゆえ、メールクライアント15を使用する端末10cが一意でない場合、すなわち、ユーザが、複数の端末10c…の、複数のメールクライアント15…を使用する可能性がある場合に好適である。
(4)
上述したように、図1に示した端末10(図9に示した端末10aも同様)は、一つの端末10上に複数のオペレーティングシステム13(動作環境)が存在し、それぞれのオペレーティングシステム13上のメールクライアント15がローカルメールサーバ14と接続することで、電子メールを共有するものである。そのために、端末10では、ローカルメールサーバ14のアクセス判断部44が、それ自身が動作している現在のオペレーティングシステム13の情報に基づいてアクセスレベルを判断する。
ここで、端末10は、アクセス判断部44によって、ローカルメールサーバ14に接続したメールクライアント15が動作しているオペレーティングシステム13の情報に基づいてアクセスレベルを判断してもよい。これにより、自端末の複数のメールクライアント15で電子メールを共有するだけでなく、自端末と同様の構成を備えた他の端末10上のメールクライアント15との間においても電子メールを共有することが可能となる。すなわち、別の端末10上のメールクライアント15が、自端末10上のローカルメールサーバ14と接続することが可能である。
例えば、メールクライアント15がローカルメールサーバ14に接続する際に、自身が動作しているオペレーティングシステム13の情報をローカルメールサーバ14に伝えるようにすれば、「ローカルメールサーバ14に接続したメールクライアント15が動作しているオペレーティングシステム13」を特定する情報をローカルメールサーバ14が取得できる。
(5)
図12は、本発明のさらに他の変形例を説明図である。図12に示すように、外部記憶装置222(図11)は、端末10cの各オペレーティングシステム13で動作するローカルメールサーバ14およびメールクライアント15のプログラムをあらかじめ格納していてもよい。なお、同様に、外部記憶装置222は、端末10aの各オペレーティングシステム13で動作するメールクライアント15aのプログラムをあらかじめ格納していてもよい。
これにより、端末10cは、そのオペレーティングシステム13に適したローカルメールサーバ14およびメールクライアント15のプログラムを、外部記憶装置222上より直接実行する、あるいは、それらのプログラムを端末10cにインストールしてから実行することができる。すなわち、外部記憶装置222そのものが、電子メールシステムの一部となる。
よって、端末10cでは、それらのプログラムを動作させることのできるオペレーティングシステム13さえあれば、ローカルメールサーバ14およびメールクライアント15の処理を実現できる。それゆえ、上記(4)で説明した、他の端末との共通化をさらに簡単に行うことが可能となる。
また、外部記憶装置222に格納されたローカルメールサーバ14、あるいは、メールクライアント15に対して、その実行やインストールの際に特別なキーを与えておけば、電子メールをアクセスする際に、そのキーを用いて暗号化を施すなどの処理を入れることが可能となる。この場合、他のローカルメールサーバ14やメールクライアント15、あるいは、他のオペレーティングシステム13からの外部記憶装置222に格納された電子メールのアクセスに対して、電子メールの内容を隠蔽することができ、セキュリティの向上にもつながる。
(6)
図13は、本発明のさらに他の変形例である端末10′の構成の概略を示す機能ブロック図である。端末10′は、端末10と基本的な構成が同じであるが、メーラーに限定されない一般的なアプリケーションを実行するものである。そのため、図13に示すように、端末10′は、端末10(図1)のローカルメールサーバ14およびメールクライアント15の代わりに、ローカルサーバ14′およびクライアント(アプリケーション)15′を備えて構成されている。また、端末10′は、端末10のデータ記憶部12の代わりに、データ記憶部(データ記憶装置)12′を備えて構成されている。なお、その他の構成、および各部の機能や処理の流れについては、端末10′は端末10と同様である。
クライアント15′は、アプリケーションプログラムによって実現される。データ記憶部12′は、クライアント15′によりアクセスされるデータを格納する。
ローカルサーバ14′は、データ取得部(データ取得手段)41′、データ蓄積部(データ蓄積手段)42′、データアクセス部(データアクセス手段)43′、アクセス判断部(アクセス判断手段)44′を有する。なお、各部の機能や処理の流れについては、端末10のデータ取得部41、データ蓄積部42、データアクセス部43、アクセス判断部44と基本的に同様である。
よって、以下では、端末10′について、端末10との相違点のみ説明する。
端末10′のローカルサーバ14′は、データ取得部41′およびオペレーティングシステム13のネットワークアクセス部31を用いて、外部のサーバ(外部メールサーバ201等)から取得、もしくは、中継されてきた電子メール等のデータを、データ蓄積部42′およびオペレーティングシステム13のファイルアクセス部32を用いて、端末10′内のデータ記憶部12′に格納する。
クライアント15′は、ローカルサーバ14′と接続することで、端末10′内のデータ記憶部12′に格納されたデータをアクセスすることができる。その際、ローカルサーバ14′は、データアクセス部43′およびファイルアクセス部32を用いてデータ記憶部12′に格納されたデータをアクセスすることになるが、このとき、データアクセス部43′は、接続されているクライアント15′の識別情報などをアクセス情報として該データに付加する処理をあわせて行う。また、アクセス判断部44′は、このように付加されたアクセス情報と、クライアント15′の識別情報などから、該データをクライアント15′にどのように扱わせるのかを判断し、その結果をクライアント15′に該データとともに通知する。
クライアント15′は、ローカルサーバ14′から該データとともに通知された判断結果に従った扱い方を該データに対して施す。ここで、データの扱い方とは、例えば、「該データは全てアクセスされているので既読として扱う」、「該データは1回閲覧されているがまだアクセスされていない部分が含まれているのでその旨ユーザに通知する」、「該データは閲覧されているがまだアクセスされていない部分が含まれており、かつ、該クライアントプログラムではアクセスできないのでその旨ユーザに通知する」といったものである。
このようにすることで、複数のクライアント15′(クライアントプログラム)が同一のデータをアクセスする場合でも、該データのアクセス情報と各クライアント15′の識別情報とに基づいて、各々のクライアント15′に応じて該データの扱い方を変えさせることができる。
なお、クライアント15′は、端末10′内で動作するものであっても、他の端末10′で動作するものであってもよい。また、クライアント15′の識別情報としては、クライアント15′に固有のものであってもよいし、クライアント15′が動作するオペレーティングシステム13の情報であってもよい。
上述した端末10(10a,10b,10c),10′は、上記のオペレーティングシステム13、ローカルメールサーバ14、メールクライアント15の機能を実現するプログラム(メッセージ端末の制御プログラム)の命令を実行するCPU(central processing unit)、ブートロジックを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するハードディスク等の記憶装置(記録媒体)、キーボードやマウス等の入力機器、モニタ、スピーカー等の出力機器、他の機器と通信する通信機器などを備えている。
そして、端末10の本発明に係る機能は、上記各部の機能を実現するメッセージ端末の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を装置10に供給し、CPUが記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって実現可能である。具体的には、端末10が備えるオペレーティングシステム13、ローカルメールサーバ14、メールクライアント15は、端末10のメモリ(図示せず)に格納された所定のプログラムを、マイクロプロセッサなどが実行することにより実現される。なお、端末10′についても端末10と同様である。
上記プログラムコードを供給するための記録媒体は、システムあるいは装置と分離可能に構成することができる。また、上記記録媒体は、プログラムコードを供給可能であるように固定的に担持する媒体であってもよい。そして、上記記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにシステムあるいは装置に装着されるものであっても、外部記憶装置としてシステムあるいは装置に接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
例えば、上記記録媒体としては、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、上記プログラムコードは、コンピュータが記録媒体から読み出して直接実行できるように記録されていてもよいし、記録媒体から主記憶のプログラム記憶領域へ転送された後コンピュータが主記憶から読み出して実行できるように記録されていてもよい。
さらに、システムあるいは装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。そして、通信ネットワークとしては、特に限定されず、具体的には、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、具体的には、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号列の形態でも実現され得る。
なお、プログラムコードを記録媒体から読み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするためのプログラムは、コンピュータによって実行可能にあらかじめシステムあるいは装置に格納されているものとする。
さらに、上述した機能は、上記記録媒体から読み出された上記プログラムコードが、コンピュータに装着された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現できる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本発明は、以下のように構成することができる。
本発明の情報処理装置は、メッセージの処理を行う情報処理装置であって、メッセージが記憶されるデータ記憶手段(データ記憶装置)と、ネットワークを介してメッセージを取得するデータ取得手段と、前記データ記憶手段にメッセージを蓄積するデータ蓄積手段と、前記データ記憶手段に記憶された前記メッセージをアクセスするデータアクセス手段と、前記データ記憶手段に記憶された前記メッセージに対する過去のアクセス情報からアクセスレベルを判断するアクセス判断手段とを備え、前記データ取得手段は、メッセージを取得すると、前記データ蓄積手段にメッセージを渡し、前記データ蓄積手段は、前記データ取得手段よりメッセージを受け取ると、前記データ記憶手段にメッセージを記憶し、前記データアクセス手段はアプリケーションからのメッセージのアクセス要求があるとメッセージへのアクセスを行うと共に、所定のアクセス情報をメッセージと関連付けて前記データ記憶手段に記憶し、前記アクセス判断手段は、アプリケーションからのメッセージへのアクセス時にアクセスレベルを判断することで、アプリケーションに所定の動作を行わせるものであってもよい。
これにより、上記情報処理装置は、アプリケーションが扱うメッセージ、および、データ取得手段で取得されたメッセージは、データ蓄積手段、および、データアクセス手段を通じて、データ記憶手段に記憶され、アクセスされる。この際、アプリケーションは、アクセス判断手段を通じて、そのメッセージのアクセスレベルを判断することにより、それに依存した処理を行うことができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記アクセス判断手段は、アプリケーションからのメッセージへのアクセス時に、メッセージに関連付けられている前記アクセス情報からアクセスレベルを判断するアクセス判断手段を含んでいてもよい。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記アクセス判断手段は、アプリケーションからのメッセージへのアクセス時に、前記アクセスレベルをアクセス元の動作環境に基づいて判断するものであってもよい。これにより、アクセスレベルの判断を簡易に実現することができる。
また、本発明の情報処理装置は、メッセージの処理を行う情報処理装置であって、複数のオペレーティングシステムを切り替えて実行することができる動作環境提供手段と、それぞれのオペレーティングシステムにおいて複数の動作環境からアクセス可能な共有記憶手段と、それぞれのオペレーティングシステムにおいてネットワークを介してメッセージを取得するデータ取得手段と、それぞれのオペレーティングシステムにおいて前記共有記憶手段にメッセージを記憶するデータ蓄積手段と、それぞれのオペレーティングシステムにおいて前記共有記憶手段に記憶された前記メッセージをアクセスするデータアクセス手段と、それぞれのオペレーティングシステムにおいて前記共有記憶手段に記憶された前記メッセージに対する過去のアクセス情報からアクセスレベルを判断するアクセス判断手段とを備え、前記データ取得手段は、メッセージを取得すると、前記データ蓄積手段にメッセージを渡し、前記データ蓄積手段は、前記データ取得手段よりメッセージを受け取ると、前記共有記憶手段にメッセージを記憶し、前記データアクセス手段はアプリケーションからのメッセージのアクセス要求があるとメッセージへのアクセスを行うと共に、所定のアクセス情報をメッセージと関連付けて前記共有記憶手段に記憶し、前記アクセス判断手段は、アプリケーションからのメッセージへのアクセス時にアクセスレベルを判断することで、アプリケーションに所定の動作を行わせるものであってもよい。
これにより、ある動作環境上のアプリケーションが扱うメッセージ、および、データ取得手段で取得されたメッセージは、データ蓄積手段、および、データアクセス手段を通じて、共有記憶手段に記憶され、アクセスされる。この際、アプリケーションは、アクセス判断手段を通じて、そのメッセージのアクセスレベルを判断することにより、それに依存した処理を行うことができる。また、他の動作環境上のアプリケーションも同様のことを行うことができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記アクセス判断手段は、アプリケーションからのメッセージへのアクセス時に、メッセージに関連付けられている前記アクセス情報からアクセスレベルを判断する判断手段を含んでいてもよい。これにより、アクセスレベルの判断を簡易に実現することができる。
したがって、以上の情報処理装置によれば、どの動作環境上のアプリケーションであっても、過去にアクセスしたメッセージ、新規に作成したメッセージなどを共通にアクセスすることができる。また、過去のメッセージのアクセス状態に基づいて、アプリケーションで異なった処理を行わせることもできる。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記アクセス判断手段は、アプリケーションからのメッセージへのアクセス時に、前記アクセスレベルをアクセスもとの動作環境に基づいて判断するものであってもよい。これにより、アクセスレベルの判断を簡易に実現することができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、上記データ記憶手段、または、上記共有記憶手段は、取り外し可能な外部記憶装置であってもよい。よって、記憶されているメッセージの持ち運びや保守などを容易に行うことができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、上記データ記憶手段、または、上記共有記憶手段は、ネットワークを介した他の情報処理装置の記憶装置であってもよい。
これにより、アプリケーションが扱うメッセージは、取り外し可能な外部記憶装置に蓄積、および、アクセスされることになり、それを他の情報処理装置に接続することにより、その情報処理装置においてもメッセージの共有を行うことができる。また、上記情報処理装置の記憶手段が、ネットワークを介した他の情報処理装置の記憶装置を利用するものである。また、アプリケーションが扱うメッセージは、ネットワークを介した他の情報処理装置の記憶装置に蓄積、および、アクセスされることになり、情報処理装置内にメッセージを記憶するにあたって十分な記憶手段が無い場合でもメッセージの共有を行うことができる。したがって、十分な記憶装置が備わっていない情報処理装置においても、上記と同様の効果を実現することができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記メッセージの処理はサーバで行われ、アプリケーションはサーバと接続することでメッセージのアクセスを行うものであってもよい。
これにより、一連のメッセージの処理はサーバで行い、アプリケーションはサーバと接続してメッセージのアクセスを行う。具体的には、ある動作環境上のアプリケーションは、その動作環境上のローカルサーバに所定のプロトコルを用いて接続することで、ローカルサーバが記憶装置内に蓄積したメッセージをアクセスし、かつ、アプリケーションで作成されたメッセージの保存などを行う。また、ローカルサーバは、外部のサーバと接続が可能な状態においては、所定のプロトコルを用いて外部サーバに接続し、あるいは、接続されることでメッセージを取得し、それを記憶装置内に蓄積する。蓄積されたメッセージは、アプリケーションからアクセスすることができる。
よって、外部サーバから取得したメッセージは、一旦、記憶装置内に蓄積されるため、アプリケーションがメッセージをアクセスする場合には、外部との冗長な通信を抑えることができる。また、外部との接続が不可能な状態であっても、アプリケーションはメッセージをアクセスすることができる。さらに、メッセージは記憶装置に蓄積されるため、異なるオペレーティングシステム上のアプリケーションであっても、共通にアクセスすることができる。また、メッセージアクセスの際、ローカルサーバはそのメッセージが過去にどのオペレーティングシステム上からアクセスされたかを判定することによって、既読、未読などの付加情報をメッセージに追加、あるいは、削除してアプリケーションに渡すことができ、アプリケーションはそれに基づいた処理を行うことができる。
したがって、本発明の機能を組み込んだサーバを使用することで、既存のアプリケーションからでも、上記と同様の効果を実現することができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記メッセージの処理はアプリケーションで行ってもよい。
これにより、一連のメッセージの処理は全てアプリケーションで行う。具体的には、あるオペレーティングシステム上のアプリケーションは、データアクセス手段、および、データ蓄積手段を利用して記憶装置内に蓄積したメッセージをアクセスし、かつ、作成したメッセージの保存などを行う。また、アプリケーションは、外部サーバと接続が可能な状態においては、所定のプロトコルを用いて外部サーバに接続する、あるいは、接続されることで、メッセージを取得し、記憶装置内に蓄積する。
よって、外部サーバから取得したメッセージは、一旦、記憶装置内に格納されるため、アプリケーションがメッセージをアクセスする場合には、外部との冗長な通信を抑えることができる。また、外部との接続が不可能な状態であっても、アプリケーションはメッセージをアクセスすることができる。さらに、メッセージは記憶装置に蓄積されるため、異なるオペレーティングシステム上のアプリケーションであっても、メッセージの蓄積方法が同じである場合には、共通にアクセスすることができる。また、メッセージアクセスの際、そのメッセージが過去にどのオペレーティングシステム上からアクセスされたかを判断することによって、既読、未読などの付加情報を変更し、それに基づいた処理を行うことができる。
したがって、本発明の機能を組み込んだアプリケーションを使用することで、上記と同様の効果を実現することができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、上記取り外し可能な外部記憶装置は、上記サーバのプログラムを格納していてもよい。
これにより、メッセージ、および、そのメッセージをアクセス可能なサーバプログラムが同一の場所、すなわち、取り外し可能な外部記憶装置に格納されているため、そのサーバプログラムを動作させることのできる動作環境を備えた他の情報処理装置にその外部記憶装置を接続し、そのサーバプログラムを動作させることで、その情報処理装置上のアプリケーションにおいても、サーバプログラムを通じて、メッセージの共有が可能となる。
したがって、複数の情報処理装置においても、上記と同様の効果を実現することができる。また、セキュリティを向上することができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、上記取り外し可能な外部記憶装置は、上記アプリケーションのプログラムを格納していてもよい。
これにより、メッセージ、および、そのメッセージをアクセス可能なアプリケーションプログラムが同一の場所、すなわち、取り外し可能な外部記憶装置に格納されているため、そのアプリケーションを動作させることができる動作環境を備えた他の情報処理装置にその外部記憶装置を接続し、そのアプリケーションプログラムを動作させることで、その情報処理装置においてもメッセージの共有が可能となる。
したがって、複数の情報処理装置においても、上記と同様の効果を実現することができる。また、セキュリティを向上することができる。
さらに、本発明の情報処理装置は、前記メッセージが電子メールであってもよい。
また、本発明に係るメッセージ端末は、メッセージを記憶するデータ記憶装置と、アプリケーションからメッセージのアクセス要求を受けたとき、上記データ記憶装置に記憶されたメッセージをアクセスするともに、所定のアクセス情報を当該メッセージと関連付けて上記データ記憶装置に記憶するデータアクセス手段と、アプリケーションからメッセージのアクセス要求を受けたとき、当該メッセージに関連付けられた上記アクセス情報に基づいて、当該アプリケーションを制御するアクセス判断手段と、を備える構成であってもよい。
また、本発明に係るメッセージ端末の制御方法は、メッセージを記憶するデータ記憶装置を備えたメッセージ端末の制御方法であって、アプリケーションからメッセージのアクセス要求を受けたとき、上記データ記憶装置に記憶されたメッセージをアクセスするともに、所定のアクセス情報を当該メッセージと関連付けて上記データ記憶装置に記憶するデータアクセスステップと、アプリケーションからメッセージのアクセス要求を受けたとき、当該メッセージに関連付けられた上記アクセス情報に基づいて、当該アプリケーションを制御するアクセス判断ステップと、を含むものであってもよい。
さらに、本発明に係るメッセージ端末は、複数のオペレーティングシステムと、複数の上記オペレーティングシステムを切り替え実行する動作環境提供手段とをさらに備え、かつ、上記データ記憶装置が、それぞれの上記オペレーティングシステムからアクセス可能なものであり、上記データアクセス手段が、アプリケーションからメッセージのアクセス要求を受けたとき、上記データ記憶装置に記憶されたメッセージをアクセスするともに、当該アプリケーションが動作しているオペレーティングシステムを特定可能な動作環境識別情報を含む所定のアクセス情報を当該メッセージと関連付けて上記データ記憶装置に記憶する構成であってもよい。
また、本発明に係るメッセージ端末の制御方法は、上記メッセージ端末は、複数のオペレーティングシステムと、複数の上記オペレーティングシステムを切り替え実行する動作環境提供手段とをさらに備え、かつ、上記データ記憶装置が、それぞれの上記オペレーティングシステムからアクセス可能なものであって、上記データアクセスステップにおいて、アプリケーションからメッセージのアクセス要求を受けたとき、上記データ記憶装置に記憶されたメッセージをアクセスするともに、当該アプリケーションが動作しているオペレーティングシステムを特定可能な動作環境識別情報を含む所定のアクセス情報を当該メッセージと関連付けて上記データ記憶装置に記憶するものであってもよい。
さらに、本発明に係るメッセージ端末は、上記アクセス判断手段は、上記アクセス情報に基づいて、メッセージの既読/未読の状態を判断するものであってもよい。
上記の構成によれば、さらに、アクセス情報に基づいて、メッセージの既読/未読の状態(アクセスレベル)を判断し、その結果に応じた処理を、アプリケーションに行わせることができるという効果を奏する。
さらに、本発明に係るメッセージ端末は、上記アクセス判断手段は、メッセージの既読/未読の状態を判断する際、上記アクセス情報と、メッセージのアクセス要求を発したアプリケーションが動作しているオペレーティングシステムを特定可能な動作環境識別情報とに基づいて判断するものであってよい。
上記の構成によれば、さらに、過去にどのオペレーティングシステムで動作しているアプリケーションがアクセスしたかを考慮して、メッセージの既読/未読の状態を判断し、その結果に応じた処理を、アプリケーションに行わせることができるという効果を奏する。