JP4220864B2 - バルク電解セル,電気化学合成方法,電気化学分析方法 - Google Patents

バルク電解セル,電気化学合成方法,電気化学分析方法 Download PDF

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本発明は、酸化還元反応を利用するバルク電解技術に関するものであって、作用電極での再酸化反応,再還元反応を抑制し、そのバルク電解による合成,分析の精度を高めたバルク電解セル,電気化学合成方法,電気化学分析方法に関するものである。
電気化学分野において、酸化還元反応を利用するバルク電解技術は、平衡論・反応機構論といった物理化学的な観点や、高精度絶対定量といった分析化学的な観点だけでなく、有機・無機合成化学的な観点においても極めて有用であり、例えば以下に示すように汎用され始めている。
[電気化学合成]
バルク電解技術を適用した有機電解合成は、従来の有機合成のように有機溶剤を必要としない(すなわち、有機溶剤等の廃棄物が生じない)ことから、穏和でクリーンな反応を利用する技術とされている。また、電解条件を適宜設定することにより、その電解条件に応じた特定の酸化還元反応を起こすことができる(高選択性)ことから、優れた合成方法となる可能性がある点で注目されている(例えば、非特許文献1,2)。
「第5版 電気化学便覧」,(日本),丸善(株),405頁。 大堺利行,加納健司,桑畑進著、「ベーシック電気化学」,(日本),化学同人,128頁。
[電気化学分析方法]
標準酸化還元電位(EO)は、標準状態(25℃,1atm)での酸化還元反応(電解セルの電極表面で起こる酸化還元反応)時における電極の平衡電位を示すものであり、電気化学分析において極めて重要な熱力学的パラメータとして取り扱われ、一般的には標準水素電極(SHE)を基準として表現されている(例えば、非特許文献3)。
電気化学会編「電気化学測定マニュアル 基礎編」,(日本),丸善(株),13頁。
例えば、電解液中の酸化体をO,還元体をRとすると、それら酸化体Oと還元体Rとの間で電子授受平衡「O+ne-=R」が成り立つ際の電極電位(E)は、標準酸化還元電位EOを用いて下記(1)のネルンストの式で表現することができる。なお、下記の(1)式の記号において、rは気体定数(8.314J・mol-1・K-1)、Fはファラデー定数(96500C・mol-1)、Tは絶対温度(25℃のとき、298.15K)、[O]は酸化体濃度、[R]は還元体濃度を示すものとする。
E=EO+(rT/nF)ln([O]/[R])……(1)
前記の(1)式から、OとRとの活量の比(溶液の場合はモル濃度の比;以下、[O]/[R]と称する)が1の場合、理論的に「E=EO」が成り立つ。ここで、実測で得られる電極電位EはEOではなく、そのEOに近似した式量電位(EO’)であることが知られている。この式量電位EO’は、例えば種々の電極電位で[O]/[R]を測定し、「[O]/[R]=1」になるときの電位を読み取ることにより求めることが可能である(例えば、非特許文献4)。
ケンジ・カノウ(Kenji・Kano),「レドックス・ポテンシャルズ・オブ・プロテインズ・アンド・アザー・コンパウンズ・オブ・バイオエレクトロケミカル・インターレスツ・イン・アクエアス・ソルーションズ(Redox・Potentials・of・Proteins・and・Other・Compounds・of・Bioelectrochemical・Interests・in・Aqueos・Solutions)」,レビュー・オブ・ポーラログラフィー(Review・of・Polarography),2002,Vol.48,29−46。
前記の[O]/[R]は、単にバルク電解セルを用いた構成(in situ)では測定することが困難であるが、例えば被分析対象(酸化還元種)が光吸収するものである場合(酸化還元反応時に吸収スペクトルが変化する場合)には分光法によって比較的容易に求められることから、バルク電解技術と分光法とを一体化した分光電気化学法が適用されている。この分光電気化学法としては、例えば光透過性薄層セル(OTTLE)法や鏡面反射法によるものが知られている。(例えば、非特許文献5,6,7)。
日本化学会編「電子移動の化学−電気化学入門」,(日本),朝倉書店,69頁。 電気化学会編「電気化学測定マニュアル 実践編」,(日本),丸善(株),46頁。 大堺利行,加納健司,桑畑進著、「ベーシック電気化学」,(日本),化学同人,129頁。
図8A(電解セル正面図),B(電解セル側面図),C(概略図)は、光透過性薄層セル法の一例を示す概略説明図である。図8A、Bにおいて、符号81は薄層セル80用の作用電極を示すものであり、例えば略平板状の一対のガラス部材(石英ガラス等から成る部材)82a,82b間に対し、透明電極83を介在させると共に、スペーサ(図示点線部)84を介して隙間81aを形成して構成される。前記の透明電極83には、例えば金や白金等から成るミニグリッド(網)、石英ガラス基板に金属が蒸着された薄膜、In23やSnO2等から成る導電性酸化薄膜が用いられている。
符号85は電解液が充填される容器(以下、電解液容器)を示すものである。この電解液容器85に充填された電解液には、前記の作用電極81の一部が浸漬されると共に、対電極86,参照電極87が浸漬される。前記の電解液中に浸漬された作用電極81の隙間81aには、その浸漬された箇所を介して電解液が浸入(毛細管現象により浸入)する。
そして、図8Cに示すように、前記の電解セル80を分光光度計88の計測領域(試料室)88a内にセットし、参照電極87に対する作用電極81の電位を掃引しながら、発光部88bからの光線88cを前記電解セル80の作用電極81の透明電極83面に対して垂直に照射し、その作用電極81を透過した光線88cを受光部88dで受光して吸光度を算出する。透明電極83に電位を加えた場合には、その透明電極83近傍の電解液は前記の作用電極81の電位に応じて平衡状態に近似する。なお、図8C中の符号89a,89bは、それぞれポテンショスタット,ファンクションジェネレータを示すものである。
図8のように、バルク電解技術を適用した光透過性薄層セル法によれば、光吸収する酸化還元種を含んだ電解液について、種々の電極電位で[O]/[R]を測定し、「[O]/[R]=1」になるときの電位、すなわち式量電位EO’を求めることが可能となる。
[生体物質に関する電気化学分析方法]
前記の酸化還元電位EO’は、生体物質の機能等を分析する上でも重要なパラメータの一つとして取り扱われているが、信頼できるデータを得ることは必ずしも容易ではなかった。例えば、一般的な電解セルを用いてタンパク質(P)を分析する場合、そのタンパク質と電解セルの電極との間における電子の授受は起こり難く、直接電解による平衡化は実際上不可能とされていた。
このため、近年においては、図9の概略説明図に示すように、電解セルの作用電極91およびタンパク質(P;Pox,Pred)における反応性がそれぞれ高い低分子物質(以下、メディエータ(M;Mox,Mred)と称する)を電解液92中に介在させ、適当な還元剤あるいは酸化剤を滴定する方法が採られていた。
このような滴定する方法においては、下記(2)式に示す反応によりメディエータとタンパク質とが平衡状態となるため、メディエータの平衡電位(E)はポテンショメトリーにより測定することができる。なお、下記(2)式において、「Mox」は酸化性のメディエータ濃度,「Mred」は還元性のメディエータ濃度,[Pox]は酸化性のタンパク質濃度,[Pred]は還元性のタンパク質濃度を示すものとする。
Figure 0004220864
また、前記のようにメディエータの平衡電位(E)を測定すると同時に、前記タンパク質における酸化還元体の濃度比(以下、[Pox]/[Pred]と称する)を分光法により検出する。
そして、下記(3)式に基づいて、間接的にタンパク質の式量電位EO’を求めることが可能となる。なお、下記(3)式におけるnM,nPは、それぞれ、メディエータの電子数,タンパク質の電子数を示すものである。
E=EO’(rT/nMF)ln([O]/[R])
=EOP+(rT/nPF)ln([Pox]/[Pred])……(3)
前記のような滴定する方法を適用した場合、滴定試薬と目的物質との副反応,滴定による体積補正,還元剤と酸素との反応抑制等に留意する必要がある。また、滴定する系が平衡に達するのに長時間を要するだけでなく、その電位が何の平衡を検出しているか等について考慮する必要がある。
これに対して、滴定試薬を用いる替わりにバルク電解技術を適用した場合には、原理上は電極にてメディエータをバルク電解することが可能とされ、例えば図9に示した方法によれば[Pox]/[Pred]を測定することも容易となり、前記の滴定試薬を用いた場合の問題点を解決できるとされている(例えば、非特許文献8)。
電気化学会関西支部「第28回電気化学講習会」,(日本),丸善(株),1998,57頁。
現在知られているバルク電解技術では、陽極反応生成物の陰極における再還元反応、または陰極反応生成物の陽極における再酸化反応を防止する必要がある。
前記の再酸化反応や再還元反応を防止する方法としては、例えば電解セルに隔膜を設けて、陽極反応生成物の陰極側への移動,陰極反応生成物の陽極側への移動を防止すると共に、それら陽極側と陰極側とを電気的に接続する手段が採られている。例えば、図10の概略説明図に示すように、ガラスフィルタ等の隔膜101を介し陽極室102aと陰極室102bとを電気的に連結して成る略H字状の容器100を構成した電解セル(以下、H型セルと称する)が用いられている。
しかしながら、前記のH型セルのように隔膜等を用いた場合、その隔膜等により電解セルの容積が物理的に大きくなってしまう(すなわち、コンパクト化等が困難)と共に電解セルの形状が複雑化(すなわち、分析が複雑化)し、その電解セルの設計も制限されてしまう。
また、バルク電解技術は、比較的大きな電流を利用することから、電解セルにおいてオーム降下の影響を受け易いだけでなく、電流分布が不均一になり易い。このため、電解セルの電位規制は厳密に行う必要があるが、その電解セルの電位は該電解セルの構造による影響を受け易い問題がある。
その結果、例えば電気化学合成において電解条件を適宜設定しても、目的とする酸化還元種の合成ができない(目的とする特性の合成物質が得られない)場合がある。また、図8に示したようにバルク電解技術と分光法とを一体化した光透過性薄層セルにおいては、構成が複雑なものとなってしまい、式量電位EO’の測定と同時に[O]/[R]等を測定することも困難になる。さらに、光透過性薄層セル内の電解液は常に静止状態であり、透明電極(ミニグリッド等)近傍の電解速度は時間経過に連れて減少(電解を完結させるのに長時間を要する)と共に、その透明電極近傍において拡散の影響を受け易いため、精度良く式量電位EO’を測定することは困難になる。
本発明は、前記課題に基づいてなされたものであり、バルク電解セルにおいて構造を簡略化すると共に作用電極での再酸化反応,再還元反応を抑制し、そのバルク電解セルによる合成,分析の精度,効率を高めることが可能なバルク電解セル、および電気化学合成方法,電気化学分析方法を提供することにある。
本発明は、前記課題の解決を図るために、請求項1記載の発明は、バルク電解セルにおいて、電解液容器内の該電解液(例えば、酸化還元種を含んだ電解液)中に少なくとも作用電極,対電極,参照電極が浸漬され、前記の作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積が100/1以上であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、作用電極(例えば、薄膜状の作用電極)は、前記電解液容器の内壁に沿って設けられたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記請求項1または2記載の発明において、電解液容器は光透過性容器から成り、その光透過性容器における非透過領域に前記作用電極を設けたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3記載の発明において、作用電極表面は、酸化還元酵素が固定化されたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、電気化学合成方法において、酸化還元種を含んだ電解液が充填された電解液容器に対して、作用電極,対電極,参照電極を浸漬し、作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上にし、前記作用電極に電位を印加して前記の酸化還元種を合成することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項5記載の発明において、作用電極は、前記電解液容器の内壁に沿って設けられたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記請求項5または6記載の発明において、電解液は、撹拌手段(例えば、スターラー,撹拌子を用いた撹拌手段)を介して撹拌されることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、電気化学分析方法において、被分析対象を含んだ電解液が充填された電解液容器に対して、作用電極,対電極,参照電極を浸漬し、作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上にし、前記作用電極に電位を印加し該作用電極の電流変化を検出することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記請求項8記載の発明において、作用電極は、前記電解液容器の内壁に沿って設けられたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記請求項8または9記載の発明において、電解液容器は光透過性容器から成り、その光透過性容器における非透過領域に前記作用電極を設け、前記の作用電極に電位を印加し該作用電極の電流変化を検出すると共に、分光法により電解液の吸光度変化を算出したことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、前記請求項8乃至10記載の発明において、吸光度変化をネルンスト解析して、式量電位EO’,反応電子数nを算出することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、前記請求項8乃至11記載の発明において、電解液はメディエータを含んだことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、前記請求項8乃至12記載の発明において、作用電極表面は、酸化還元酵素が固定化されたことを特徴とする。
請求項14記載の発明は、前記請求項8乃至13記載の発明において、電解液は、撹拌手段を介して撹拌されることを特徴とする。
本発明のように、作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積が100/1以上であれば(例えば、作用電極を電解液容器の内壁に沿って設け、対電極浸漬面積を微小にして作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上すれば)、従来のバルク電解セル(例えば、図10)のように隔膜等を用いなくとも、再酸化反応,再還元反応が抑制される。
また、光透過性容器を用い該光透過性容器における非透過領域に前記作用電極を設けることにより、例えば作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上に保つことが出来ると共に、その光透過性容器(電解液)に対して光線を透過させることが可能となる。
さらに、電解液の吸光度変化を算出することにより、電解液の[O]/[R]等を測定することが可能となる。
さらにまた、電解液がメディエータを含んだことにより、電子の授受が起こり難い被分析対象(例えば、タンパク質等の生体物質)であっても、分析することが可能となる。
加えて、作用電極表面に酸化還元酵素を固定化させたことにより、その酵素に対する特異的な反応を起こす被分析対象に関して分析が可能となる。
加えてまた、撹拌手段を用いて電解液を撹拌することにより、例えば電解液の物質移動が促進され、電極周辺の拡散が防止される。
以上示したように本発明によれば、バルク電解セルにおいて構造が簡略化(例えば、図8,図10と比較して簡略化)すると共に作用電極での再酸化反応,再還元反応が抑制される。ゆえに、そのバルク電解による合成,分析の精度,効率を高めることができ、電気化学技術分野において大きく貢献することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態におけるバルク電解セル,電気化学合成方法,電気化学分析方法を図面等に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態は、電解液容器内の電解液に作用電極,対電極,参照電極が浸漬されたバルク電解セルにおいて、前記の作用電極の電解液に浸漬される面積(以下、作用電極浸漬面積と称する)を対電極の浸漬面積(以下、対電極浸漬面積と称する)よりも大きく(例えば、従来のバルク電解セルの場合よりも大きく)、例えば前記の作用電極浸漬面積と対電極浸漬面積との比(以下、作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積と称する)を100/1以上にする。
前記の作用電極浸漬面積を対電極浸漬面積よりも大きくする手段としては、例えば前記の電解液に対して例えば薄膜の作用電極(金箔等)を電解液容器の内壁に設け、線状の対電極(白金線等)を僅かに浸漬させる方法が考えられる。これにより、従来のバルク電解セルのように隔膜等を用いなくとも、再酸化,再還元の抑制が可能となる。
また、前記の電解液容器として、例えば有底筒状で外周側から電解液に対して光線を透過させることが可能な容器(以下、光透過性容器と称する)を構成し、その光透過性容器(電解液)に対する光線の透過を妨げないように該電解液中に前記作用電極,対電極,参照電極を浸漬させる。
前記のように電解液に対する光線の透過を妨げないように作用電極を構成する手段としては、例えば光透過性容器の内壁の電解液が接触する領域のうち、光線を透過させない領域(以下、非透過領域と称する)に対して作用電極を被覆する方法が考えられる。これにより、電解液に関してバルク電解を行うことができると共に、分光法を適用して電解液の[O]/[R]等を測定することが可能となる。
本実施の形態のように構造が簡略化されたバルク電解セルによれば、従来のバルク電解セルと比較して、例えば分光法を適用することや、必要に応じてスターラ,撹拌子等の撹拌手段を用いて電解液を撹拌することも容易になる。前記のように電解液を撹拌することにより、例えば電解液の物質移動の促進,電極周辺の拡散の防止が容易になる。
図1A(光線が透過する側面側の図),B(非透過領域の側面側から観たA−A部分断面図)は、本実施の形態におけるバルク電解セルの一例を示す概略説明図である。図1において、符号1は、横断面が略矩形状の筒状体で透明性を有する光透過性容器(少なくとも対向する一対の側面が透明な光透過性容器)を示すものであり、その光透過性容器1内には被合成対象,被分析対象等を含んだ電解液2が充填される。
符号3は、前記光透過性容器1内における非透過領域(図1では、対向する一対の側面および底面)に対して被覆された例えば薄膜から成る作用電極を示すものであり、その作用電極3には必要に応じてリード線3a等の配線が接続される。符号4は、前記の作用電極3を光透過性容器1の内壁に固定するための略立方格子状の枠体を示すものである。この枠体4の枠間を介して、電解液2と作用電極3とが接する。
前記のような枠体4を用いることにより、例えば作用電極浸漬面積を殆ど損なうことなく、かつ光透過性容器1(電解液2)に対する光線の透過を妨げることなく、該作用電極3を光透過性容器1内壁に固定できる。
符号5,6は、それぞれ電解液2に浸漬される対電極,参照電極を示すものであり、前記対電極5の浸漬面積は作用電極3の浸漬面積よりも小さくなるように設定(作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上に設定)する。前記参照電極6の先端部には、例えば電解液による汚染を防ぐためにセラミックス等の薄膜6aが被覆される。
符号7は、光透過性容器1内にガス(アルゴンガス,窒素ガス等;以下、導入ガスと称する)を導入するための導入管を示すものであり、その光透過性容器1内の導入ガスは排出管8を介して排出することができる。符号9は、電解液が充填された光透過性容器を封止するための封止部材を示すものである。
なお、前記電解液2は、例えば撹拌子,スターラ等の撹拌手段(図示省略)を用いて撹拌しても良い。この撹拌により、物質(酸化還元種)移動を促進させることができると共に、電極周辺における拡散現象を防止することができる。
また、前記導入管7の先端部(導入口)は、導入ガスによって電解液2の溶存酸素を除去(以下、脱気処理と称する)する際には該電解液2中に浸漬し、光透過性容器1内の気相を導入ガスで置換する場合には電解液2から取り出す(電解液の水面より上方に位置させる)ことが好ましい。
さらに、光透過性容器1内に固定された作用電極3の高さ(光透過性容器1の深さ方向の長さ)においては、少なくとも電解液2の水位と同等または該水位よりも高くすること(すなわち、作用電極表面を電解液の水面付近においても接触させること)が好ましい。これにより、少なくとも作用電極3全体が電解液に浸漬された場合と比較して、作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を同等以上にすることができる。
次に、図1に示したような構成のバルク電解セルを用いて、実施例1〜4に示すように種々の試料に関して定電位分解による分析を行った。なお、実施例1〜4におけるバルク電解セルにおいて、光透過性容器1にはジーエルサイエンス社製の石英セル(二面石英製コード6210−11006,光路幅10mm))、作用電極3にはニラコ社製の金箔を0.01mm×10mm×70mmの形状に切断したもの(AU−1731175)、治具4にはテフロン(登録商標)から成るもの、対電極5には直径1mmの白金線、参照電極6には飽和塩化カリウム溶液が充填されたAg/AgCl電極、導入管7,排出管8には直径2mmのガラス管、封止部材9にはピーク材から成るものを用いた。また、対電極5の浸漬面積は0.07cm2に設定し、脱気処理にはアルゴンガスを用い、電解液2の撹拌は撹拌子,スターラを用いて行った。
[実施例1]
実施例1では、0.25mol/lのヘキサシアノ鉄(II)酸イオン(Fe(CN)6 4-)を含んだ0.1mol/lのリン酸緩衝液(pH7.0)を試料(電解液2)S1として用意し、その試料S1を光透過性容器1内に1.2ml充填(試料S1の水位が作用電極2の高さ以下となるように充填)した。
そして、前記の試料S1の脱気処理を行った後、導入管7を介して試料S1内に窒素ガスをフローさせながら、作用電極3に対して0.5Vの電位(参照電極6を基準にした電位)を印加することにより定電位電解を行うと共に、その電解時の作用電極3における電流変化を検出した。なお、前記の定電位電解により、Fe(CN)6 4-は酸化されてFe(CN)6 3-となった。
また、実施例1の比較例(以下、比較例1と称する)として、対電極5において直径2mmの白金線から成る螺旋状の電極を用い、その螺旋状の電極の浸漬面積を3.5cm2に設定(実施例1の場合の50倍に設定)し、実施例1と同様の方法(対電極5の浸漬面積を0.07cm2に設定して行った場合と同様の方法)により試料S1の定電位電解を行い電流変化を検出した。
前記の実施例1,比較例1のように検出した各電流変化を図2の特性図に示した。図2に示すように、実施例1の場合には、時間経過と共に電流が減少し、約350秒を経過した時点で電流値が「0」になったことを読み取れる。一方、比較例1の場合には、時間経過しても(たとえ、約350秒経過後も)電流変化が起こらなかったことが読み取れる。
このように対電極5の浸漬面積の違いによって異なる結果が得られた理由として、実施例1の場合には対電極5において主に水素イオンが還元されていることが考えられる。これに対して比較例1の場合には、作用電極3近傍で生成した電極反応活性物質(すなわち、Fe(CN)6 3-が対電極5近傍にて再還元されてFe(CN)6 4-となった後、そのFe(CN)6 4-が作用電極3近傍にて再び酸化されたためと考えられる。
ゆえに、本実施例のバルク電解セルによれば、従来のバルク電解セルのように隔膜等を用いなくとも、陰極反応生成物の陽極における再酸化反応を防止できることを確認できた。
[実施例2]
実施例2では、0.25mol/lのFe(CN)6 3-を含んだ0.1mol/lのリン酸緩衝液(pH7.0)を試料(電解液)S2として用意し、その試料S2を光透過性容器1内に1.2ml充填(試料S2の水位が作用電極2の高さ以下となるように充填)した。
そして、前記の試料S2の脱気処理を行った後、導入管7を介して試料S2内に窒素ガスをフローさせながら、作用電極3に対して0.1Vの電位(参照電極6を基準にした電位)を印加することにより定電位電解を行うと共に、その電解時の作用電極3における電流変化を検出した。
また、実施例2の比較例(以下、比較例2と称する)として、対電極5において直径2mmの白金線から成る螺旋状の電極を用い、その螺旋状の電極の浸漬面積を3.5cm2に設定(実施例2の場合の50倍に設定)し、実施例2と同様の方法(対電極5の浸漬面積を0.07cm2に設定して行った場合と同様の方法)により試料S2の定電位電解を行い電流変化を検出した。
前記の実施例2,比較例2のように検出した各電流変化を図3の特性図に示した。図3に示すように、実施例2の場合には、時間経過と共に電流が減少し、約400秒を経過した時点で電流値が「0」になったことを読み取れる。一方、比較例2の場合には、時間経過しても(たとえ、約400秒経過後も)電流変化が起こらなかったことが読み取れる。
このように対電極5の浸漬面積の違いによって異なる結果が得られた理由として、実施例2の場合には対電極5において主に水分子が酸化されていることが考えられる。これに対して比較例2の場合には、作用電極3近傍で生成した電極反応活性物質(すなわち、Fe(CN)6 4-が対電極5近傍にて再酸化されてFe(CN)6 3-となった後、そのFe(CN)6 3-が作用電極3近傍にて再び還元されたためと考えられる。
ゆえに、本実施例のバルク電解セルによれば、従来のバルク電解セルのように隔膜等を用いなくとも、陽極反応生成物の陰極における再還元反応を防止できることを確認できた。また、実施例1,2により、例えば電解条件を適宜設定して、目的とする電解合成が可能であることを確認できた。
[実施例3]
実施例3では、還元体として知られているFe(CN)6 4-に関して、標準酸化還元電位(すなわち、式量電位EO’)と反応電子数(酸化還元反応に関与する電子数)nを求めた。
まず、0.30mmol/lのFe(CN)6 4-を含んだ0.1mol/lのリン酸緩衝液(pH7.0)を試料(電解液)S3として用意し、その試料S3を光透過性容器1内に1.2ml充填(試料S3の水位が作用電極2の高さ以下となるように充填)した。
そして、前記の試料S3の脱気処理を行った後、導入管7を介して試料S3内に窒素ガスをフローさせながら、作用電極3に対して140mV,180mV,220mV,260mV,300mV,340mVの電位(参照電極6を基準にした電位)を印加することにより定電位電解を行うと共に、紫外可視ダイオードアレイ分光光度計により波長250nm〜700nmにおける吸収スペクトルを測定した。
その結果、図4の特性図に示すように、Fe(CN)6 4-とFe(CN)6 3-の酸化還元対のうち、酸化体であるFe(CN)6 3-のみに関して吸収スペクトルが測定され、波長420nmにて各吸収スペクトルのピークが現れていることが読み取れる。
次に、Lambert−Beerの法則に基づいて、前記の各電位で測定された波長420nmの吸収スペクトル変化から[O]/[R](すなわち、[Fe(CN)6 3-]と[Fe(CN)6 4-]との濃度比)を算出すると共に、前記の(1)式に基づいて前記[O]/[R]と作用電極3の電極電位とのネルンストプロットを求め、図5の特性図に示した。
図5に示した結果においてネルンスト解析を行い、その回帰式の切片からFe(CN)6 4-の式量電位EO’は234.56mV(SHE基準で換算(Ag/AgCl基準の電位に約197mVを足して換算)すると約431.6mV)であり、傾きから反応電子数nは1であることが読み取れ、それら各数値は文献(例えば、前記の非特許文献4)値と略一致していることを判明した。
ゆえに、本実施例のバルク電解セルによれば、酸化還元種が光吸収するものである場合、分光電気化学法を適用して標準酸化還元電位(すなわち、式量電位EO’),反応電子数を測定できることが確認できた。
[実施例4]
実施例4では、生体関連物質であるシトクロームcに関して、標準酸化還元電位(すなわち、式量電位EO’)と反応電子数nを求めた。なお、前記のシトクロームcとは、主に高等動植物,酵母,カビ等のミトコンドリアに存在し、電子伝達鎖において重要な役割を果たすものであり、例えば分子量約13000の塩基性タンパク質の場合、還元型では波長415nm,520nm,550nmにて吸収体を有し、酸化型では波長407nmにて吸収体を有する。
まず、10μmol/lのシトクロームc(馬心臓のシトクロームc),メディエータとして110μmol/lの[OsCl(Him)(dmbpy)2+を含んだ0.1mol/lのリン酸緩衝液(pH7.0)を試料(電解液)S4として用意し、その試料S4を光透過性容器1内に1.6ml充填(試料S4の水位が作用電極3の高さ以下となるように充填)した。
そして、前記の試料S4の脱気処理を行った後、導入管7を介して試料S4内に窒素ガスをフローさせながら、作用電極3に対して−100mV,0mV,40mV,80mV,120mV,160mV,180mVの電位(参照電極6を基準にした電位)を印加することにより定電位電解を行うと共に、紫外可視ダイオードアレイ分光光度計により波長250nm〜700nmにおける吸収スペクトルを測定した。なお、前記の各吸収スペクトルは、メディエータの各電位におけるバックグラウンドスペクトルを減じたものとする。
その結果、図6の特性図に示すように、シトクロームcに関して吸収スペクトルが測定され、波長550nmにて各吸収スペクトルのピークが現れていることが読み取れる。
次に、Lambert−Beerの法則に基づいて、前記の各電位で測定された波長550nmの吸収スペクトル変化から[O]/[R](すなわち、[シトクロームcの酸化体]と[シトクロームcの還元体]との濃度比)を算出すると共に、前記の(1)式に基づいて前記[O]/[R]と作用電極3の電極電位とのネルンストプロットを求め、図7の特性図に示した。
図7に示した結果においてネルンスト解析を行い、その回帰式の切片からシトクロームcの式量電位EO’は53.055mV(SHE基準で換算(Ag/AgCl基準の電位に約197mVを足して換算)すると約240.1mV)であり、傾きから反応電子数nは1であることが読み取れ、それら各数値は文献(例えば、前記の非特許文献4)値と略一致していることを確認できた。
ゆえに、本実施例のバルク電解セルによれば、直接電解が困難な生体物質に関しても、標準酸化還元電位(すなわち、式量電位EO’),反応電子数を測定できることが確認できた。
なお、本実施例における作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積は100/1であるが、100/1以上であれば本実施例と同様の作用効果が得られることを確認できた。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、本実施の形態のバルク電解セルの電解反応において、ネルンスト解析を行って反応電子数(電気量)を求めることにより、電解反応に関与する物質の全モル数を算出することが可能となり、そのバルク電解セル(光透過性容器)が十分小さい構成(例えば、従来のバルク電解セルと比較して十分小さい構成)であれば絶対微量定量を行うことも可能である。
また、従来のバルク電解セルのように隔膜等を用いる必要がなく(すなわち、使用する隔膜の選定,電解液中の各イオンに関する隔膜の透過性等を考慮する必要がなく)、各種分光法を適用することによりバルク電解セルの電解反応を観測できるため、その電解反応機構の解明,電解反応の制御等が容易(例えば、従来のバルク電解セルと比較して容易)になる。
さらに、酸化還元酵素が固定化されたバイオ電極(例えば、図1に示したように光透過性容器内の側面,底面に被覆されたバイオ電極)を作用電極として適用しマイクロデバイス型のバルク電解セル(例えば、図1と同様の構成で、生体反応特異性を有する変換系ユニット)を構成することにより、前記の酵素に対する特異的な反応を起こす生体物質に関して、絶対微量定量を行うことが可能となる。さらにまた、酸化還元反応を起こし得る酵素であれば、その酵素の活性に関して分析することが可能となる。加えて、単一あるいは複数細胞の呼吸活性においても、微小な構成のバルク電解セルを用いて酸素濃度を測定することにより分析が可能となる。
本実施の形態におけるバルク電解セルの一例を示す概略説明図。 実施例1における電流変化特性図。 実施例2における電流変化特性図。 実施例3における吸収スペクトル特性図。 実施例3におけるネルンストプロット図。 実施例4における吸収スペクトル特性図。 実施例4におけるネルンストプロット図。 一般的な光透過性薄層セル法の一例を示す概略説明図。 メディエータを用いた場合の酸化還元反応を示す概略説明図。 隔膜を用いたH型セルの概略説明図。
符号の説明
1…光透過性容器
2…電解液
3…作用電極
4…治具
5…対電極
6…参照電極
7…導入管
8…排出管
9…封止部材

Claims (14)

  1. 電解液容器内の該電解液中に少なくとも作用電極,対電極,参照電極が浸漬され、
    前記の作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積が100/1以上であることを特徴とするバルク電解セル。
  2. 前記作用電極は、前記電解液容器の内壁に沿って設けられたことを特徴とする請求項1記載のバルク電解セル。
  3. 前記電解液容器は光透過性容器から成り、その光透過性容器における非透過領域に前記作用電極を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のバルク電解セル。
  4. 前記作用電極表面は、酸化還元酵素が固定化されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のバルク電解セル。
  5. 酸化還元種を含んだ電解液が充填された電解液容器に対して、少なくとも作用電極,対電極,参照電極を浸漬し、
    作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上にし、
    前記作用電極に電位を印加して前記の酸化還元種を合成することを特徴とする電気化学合成方法。
  6. 前記作用電極は、前記電解液容器の内壁に沿って設けられたことを特徴とする請求項5記載の電気化学合成方法。
  7. 前記電解液は、撹拌手段を介して撹拌されることを特徴とする請求項5または6記載の電気化学合成方法。
  8. 被分析対象を含んだ電解液が充填された電解液容器に対して、少なくとも作用電極,対電極,参照電極を浸漬し、
    作用電極浸漬面積/対電極浸漬面積を100/1以上にし、
    前記作用電極に電位を印加し該作用電極の電流変化を検出することを特徴とする電気化学分析方法。
  9. 前記作用電極は、前記電解液容器の内壁に沿って設けられたことを特徴とする請求項8記載の電気化学分析方法。
  10. 前記電解液容器は光透過性容器から成り、その光透過性容器における非透過領域に前記作用電極を設け、
    前記の作用電極に電位を印加し該作用電極の電流変化を検出すると共に、分光法により電解液の吸光度変化を算出したことを特徴とする請求項8または9記載の電気化学分析方法。
  11. 前記吸光度変化をネルンスト解析して、式量電位EO’,反応電子数nを算出することを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項記載の電気化学分析方法。
  12. 前記電解液は、メディエータを含んだことを特徴とする請求項8乃至11の何れか1項記載の電気化学分析方法。
  13. 前記作用電極表面は、酸化還元酵素が固定化されたことを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項記載のバルク電解セル。
  14. 前記電解液は、撹拌手段を介して撹拌されることを特徴とする請求項8乃至13の何れか1項記載の電気化学分析方法。
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