JP4212978B2 - Aberration correction element, optical pickup device including the same, and information recording / reproducing device including the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクなどの光記録媒体に情報を記録再生する際に用いられる収差補正素子、この収差補正素子を備えた光ピックアップ装置、および、この光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高画質の動画等を記録するために、光ディスクの情報記録容量の高密度化、および大容量化が強く望まれている。また、この光ディスクをモバイル用途で使用するために、光ピックアップ装置の小型軽量化、低消費電力化、および、動作温度範囲の拡大が強く望まれている。
【0003】
ところで、光ディスクの記録密度を大きくするためには、レーザ光を短波長化することと、対物レンズの開口数NAを大きくすることとが必要である。例えば、CD(Compact Disc)と比較して高密度化が図られたDVD(Digital Versatile Disc)では、開口数NAが0.6の対物レンズと、波長が650nmのレーザ光とを用いて大容量化を実現している。さらに、次世代高密度光ディスクでは、開口数NAが0.85の対物レンズと、波長が405nmのレーザ光とを用いてさらなる大容量化が検討されている。
【0004】
しかしながら、大容量化が図られた光ディスクでは、対物レンズの開口数NAが大きくなるに従って、収差の影響が問題となってくる。例えば、光ディスクの記録領域にレーザ光が照射された際に、情報が記録された記録層上に照射されるレーザ光が透過する距離となる、光ディスクにおけるレーザ光の入射面と上記記録層との間の光透過層の厚さt(以下、ディスク基板厚さtと称する)の誤差によって発生する球面収差は、開口数NAの4乗に比例して増加する。
【0005】
したがって、この球面収差を抑制するためには、ディスク基板厚さtの寸法公差を小さくすることが効果的となる。
【0006】
そして、この寸法公差に関しては、例えば、レーザ光の波長が780nm、開口数NAが0.45であるCDのディスク基板厚さtの寸法公差は±100μm、レーザ光の波長が650nm、開口数NAが0.6であるDVDのディスク基板厚さtの寸法公差は±30μmとなっている。一方、レーザ光の波長が405nm、開口数NAが0.85である次世代高密度光ディスクのディスク基板厚さtの寸法公差としては±3μmが求められる。このように、大容量化が図られるに従って、ディスクの製作精度は加速度的に厳しくなる。
【0007】
しかしながら、ディスク基板厚さtの誤差は光ディスクの製造方法に依存するため、ディスク基板厚さtの寸法精度を高めることが非常に困難であるという問題がある。また、ディスク基板厚さtの寸法精度を高めることは、光ディスクの製造コストを増加させてしまうという不都合がある。したがって、光ピックアップ装置に、光ディスクを再生する際に生じる球面収差を補正する機能を有することが求められる。
【0008】
そこで、近年、この球面収差を補正するのに液晶素子を用いる技術が開発されている。その一例として、特許文献1に開示されている液晶素子について、図10および図11に基づいて説明する。
【0009】
図10は、上記液晶素子(収差補正素子)40の断面図である。この液晶素子40は、図10に示すとおり、第1のガラス基板41、第1のITO膜(インジウム−錫−酸化物合金)42、第1のポリビニルアルコール膜43、液晶層44、第2のポリビニルアルコール膜45、第2のITO膜46、および、第2のガラス基板47を、この順に備えている。また、上記液晶素子40は、エポキシ樹脂48を備えている。
【0010】
ここで、上記第1のITO膜42および第2のITO膜46は、同図に示すとおり、それぞれ、第1のガラス基板41および第2のガラス基板47上であって、上記液晶層44側に成膜されており、外部から印加される電圧信号に応じて液晶層44の屈折率を変化させると共に、光を透過させる透明電極である。
【0011】
上記第1のポリビニルアルコール膜43および第2のポリビニルアルコール膜45は、それぞれ、上記第1のITO膜42および第2のITO膜46上であって、液晶層44側に成膜されている。そして、これらのポリビニルアルコール膜(43・45)は、ナイロン等の高分子布でこすられており、液晶層44中の液晶の配向を制御する配向膜となっている。
【0012】
上記エポキシ樹脂48は、液晶層44の液晶が外部に漏れないようにする封止層である。また、このエポキシ樹脂48は、互いに対向する第1のガラス基板41と第2のガラス基板47とに挟まれている。
【0013】
上記液晶層44は、入射する光ビームの偏光方向に配向方向を一致させて設けられたパラレルタイプの液晶で形成された層である。
【0014】
図11は、上記液晶素子40を上面から見た上面図である。同図に示すとおり、上記第2のITO膜46は、分割された電極パターン46a、46b、46cで構成されている。一方、上記第1のITO膜42は、膜全体がひとつの電極パターン42aとなっている。
【0015】
さらに、上記第1のガラス基板41には、電極端子部49a、49b、49c、49dが形成されている。そして、この電極端子部49a、49b、49c、49dは、それぞれ、給電線51a、51b、51c、51dを介して、それぞれに、電極パターン42a、46a、46b、46cに接続されている。また、これらの電極端子部49a、49b、49c、49dは、液晶素子40に対して外部から電圧信号を入力するために利用される。
【0016】
ここで、特許文献1では、ディスク基板厚さtに応じて、対物レンズと光源との間に配置した液晶素子40に印加する電圧信号を変化させることにより、位相変化を生じさせて球面収差を補正している。つまり、電極パターン42aを共通電位として、電極パターン46a、46b、46cにそれぞれ所定の電圧差を印加することにより、電極パターン46a、46b、46cに対応する領域の液晶層44の液晶の配向方向をそれぞれ変化させて各領域を通過するレーザ光に位相変化を生じさせ、ディスク基板厚さtに起因する光路差(球面収差)を補正している。これにより、光ディスクの記録層に球面収差が無い状態で集光することが可能となっている。
【0017】
ところで、この液晶素子40は対物レンズとの光軸ずれがあると、収差補正特性が極端に悪化するという課題がある。このため、液晶素子40を対物レンズと一体で保持して、アクチュエータで両者を一体駆動することにより、光軸ずれの発生を防ぐことが必要となる。しかしながら、この場合には、アクチュエータを大きくする必要があり、その結果、光ピックアップ装置の小型軽量化、特に薄型化を阻害していた。
【0018】
そこで、特許文献2には、アクチュエータの設計の自由度を向上するために液晶素子を小型軽量化する技術が開示されている。図12は、特許文献2に記載の液晶素子(収差補正素子)60を上面から見た上面図である。
【0019】
この液晶素子60は、同図に示すとおり、液晶(図示せず)を挟持する一対の基板(61・62)のうち一方の基板62の角部が切除されており、この切除された部分に電極端子部63a、63bが形成されている。その結果、同形同大の2枚の基板(61・62)を使用することが可能になり、基板面積の縮小が図られている。これにより、アクチュエータの小型化を図ることができるようになっている。
【0020】
【特許文献1】
特開2000−353333号公報(公開日:平成12年12月19日)
【0021】
【特許文献2】
特開2002−100064号公報(公開日:平成14年4月5日)
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特許文献2に開示されている液晶素子60では、正方形に近い形状で素子面積が小型化されているが、液晶素子60を構成する基板(61・62)の厚みについては特に検討がなされていない。
【0023】
ここで、上記液晶素子60のような構成の液晶素子において、この液晶素子の小型化を図るべく単に基板を薄くする場合であって、かつ、この液晶素子を対物レンズと一体でアクチュエータの可動部に保持する場合について考える。
【0024】
この場合、単に基板を薄くしているため、基板の厚みに応じて、液晶素子の固有振動数は低下する。そして、この液晶素子の固有振動数が、所定の値、具体的には上記アクチュエータの可動部の固有振動数以下に低下すると、以下のような問題が生じる。この問題を図13に基づいて説明する。
【0025】
図13は、光ピックアップ装置のサーボ系のゲイン特性を表す図である。なお、同図において、横軸は振動数、縦軸はゲインを表している。なお、サーボ系にはフォーカスサーボとトラッキングサーボの2つがあるが、ここではフォーカスサーボを例に挙げて説明する。
【0026】
まず、光ピックアップ装置では、光ディスクの記録面に対して、対物レンズにより形成する集光スポットが許容偏差内に収まるように制御する必要がある。そのために、光検出器により検出したフォーカス誤差信号に基づいてアクチュエータで対物レンズをフォーカス方向に移動させるフォーカスサーボ系が構成される。
【0027】
一般に、光ディスクの面振れ量は、回転数に対応して決まる一定加速度の高周波成分を持つ。そこで、上記面振れ量の周波数成分が許容偏差より小さくなる周波数をカットオフ周波数fcとして、このカットオフ周波数fcで面振れ量と許容偏差との比で表されるゲインが0dBとなるようにすることにより、常に許容偏差内に制御することが可能になる。
【0028】
また、安定したフォーカスサーボを実現するための条件として、カットオフ周波数fcより高い周波数において、ゲインが0dBより大きくならないことが挙げられる。
【0029】
このため、上記アクチュエータの可動部の固有振動数f2では、同図に示すとおり、ゲインが0dBを超えないような高い周波数となるように設定されている。しかし、液晶素子の固有振動数f1が、上記f2より小さくなると、同図に示すとおり、ゲインが0を超えてしまう。それゆえ、光ピックアップ装置におけるアクチュエータのサーボ特性に影響し、安定したサーボ特性が得られないという問題点がある。
【0030】
また、サーボ特性を安定化させるためには、許容偏差を大きくしてカットオフ周波数fcを低い周波数にする必要があるが、許容偏差が大きくなると、十分な記録再生特性が得られなくなってしまう。
【0031】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、薄型化を行った場合であっても、安定したサーボ特性が得られる収差補正素子、この収差補正素子を備えた光ピックアップ装置、および、この光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明の収差補正素子は、光源からの出射光を光記録媒体に集光する対物レンズと、少なくとも前記出射光の位相を制御して収差を補正する収差補正素子と、前記対物レンズと前記収差補正素子とを保持する保持手段と、前記保持手段を駆動する駆動手段とを備えた光ピックアップ装置に用いられる収差補正素子であって、前記収差補正素子の固有振動数をf1、前記保持手段の固有振動数をf2とするとき、f1>f2となるように、前記収差補正素子が備える基板の外形のサイズを定めても良い。
【0033】
上記の構成によれば、収差補正素子の固有振動数f1が、保持手段の固有振動数f2よりも高くなる。
【0034】
つまり、収差補正素子が備える基板の外形のサイズに関連して収差補正素子の固有振動数が決まるため、予め基板の外形のサイズを定めて、収差補正素子の固有振動数f1が、保持手段の固有振動数f2よりも高くなるようにしている。
【0035】
ここで、上記駆動手段のサーボ系周波数特性において、カットオフ周波数でのゲインが0dBであるため、保持手段の固有振動数をカットオフ周波数よりも高くして、この保持手段の固有振動数でのゲインを0dB以下としている。
【0036】
しかしながら、収差補正素子の固有振動数が、上記保持手段の固有振動数よりも低くなると、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以上となってしまう。
【0037】
そこで、収差補正素子の固有振動数を、保持手段の固有振動数よりも高くすることにより、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以上となることを防止できる。
【0038】
したがって、光ピックアップ装置における駆動手段のサーボ特性に影響を与えることがなくなる。それゆえ、安定したサーボ特性を得ることができる収差補正素子を提供することができる。
【0039】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、前記第1の基板に関する厚みと、前記第1の基板に関する、前記厚み方向を法線方向とする面の面積とを、f1>f2となるように設定してもよい。
【0040】
上記の構成によれば、第1の基板の厚みを薄くしても、第1の基板の面積を小さくすることにより、f1>f2とすることができる。
【0041】
つまり、第1の基板の厚みを薄くすると、収差補正素子の固有振動数が低下するが、第1の基板の面積を小さくすることにより、逆に、収差補正素子の固有振動数を上昇させることができる。
【0042】
したがって、第1の基板の厚みを薄くした場合であっても、第1の基板の面積を小さくすることにより、f1>f2の関係を保つことができる。
【0043】
それゆえ、収差補正素子の固有振動数を、保持手段の固有振動数よりも高くすることができ、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以上となることを防止できる。
【0044】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、前記第2の基板に関する厚みと、前記第2の基板に関する、前記厚み方向を法線方向とする面の面積とを、f1>f2となるように設定してもよい。
【0045】
上記の構成によれば、第2の基板の厚みを薄くしても、第2の基板の面積を小さくすることにより、f1>f2とすることができる。
【0046】
つまり、第2の基板の厚みを薄くすると、収差補正素子の固有振動数が低下するが、第2の基板の面積を小さくすることにより、逆に、収差補正素子の固有振動数を上昇させることができる。
【0047】
したがって、第2の基板の厚みを薄くした場合であっても、第2の基板の面積を小さくすることにより、f1>f2の関係を保つことができる。
【0048】
それゆえ、収差補正素子の固有振動数を、保持手段の固有振動数よりも高くすることができ、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以上となることを防止できる。
【0049】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記第1の基板には第1の電極が形成され、かつ、前記第2の基板には複数の領域に分割された第2の電極が形成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配された位相変化層を備え、前記位相変化層は、外部からの制御電圧信号に応じて屈折率が変化してもよい。
【0050】
上記の構成によれば、第1の電極および複数の領域に分割された第2の電極に対する、外部からの制御電圧信号に応じて、位相変化相の屈折率を上記複数の領域に対応させて変化させることができる。
【0051】
したがって、入射光の位相分布を外部から変化させることができる。
【0052】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記位相変化層は、液晶で形成されていてもよい。
【0053】
上記の構成によれば、位相変化層は液晶で形成されているため、比較的小さな電圧信号で位相変化層の屈折率を変化させることができる。
【0054】
したがって、外部から与える電圧信号を小さくすることができる。
【0055】
また、本発明の収差補正素子は、上記課題を解決するために、入射される光の位相を制御して収差を補正する収差補正素子であって、前記収差補正素子が備える基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、前記第1の基板には第1の電極が形成され、かつ、前記第2の基板には複数の領域に分割された第2の電極が形成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配された液晶で形成されている位相変化層を備え、前記位相変化層は、外部からの制御電圧信号に応じて屈折率が変化し、前記第1の電極と前記第2の電極との少なくとも一方は発熱される電極であって、前記発熱される電極を発熱させるための2つの発熱用電極は、前記発熱される電極に、互いに離間して接続されていることを特徴としている。なお、本発明の収差補正素子は、前記発熱される電極は、前記第1の電極であることが好ましい。また、前記2つの発熱用電極が、前記発熱される電極の上面又は下面の何れかに接続されていることが好ましい。
【0056】
上記の構成によれば、発熱用電極間に電位差を生じさせることにより、発熱用電極が設けられた電極を発熱させることができる。
【0057】
また、液晶は、常温時と比較して低温時では応答速度が遅いという特性を有する。それゆえ、前記第1の電極および/または第2の電極を発熱させて、液晶を温めることにより、応答速度を向上させることができる。
【0058】
ここで、上記の収差補正素子では、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以下を保ったまま、薄型化を伴った小型化を行うことができる。
【0059】
したがって、上記第1の電極および/または第2の電極の発熱量が少なくても、高速に液晶を加熱することができる。また、発熱量が少なくてすむため、光ピックアップ装置をモバイル用途に用いる場合に最適となる。
【0060】
また、発熱させる電極を、高抵抗の透明薄膜で形成することにより、発熱量を大きくすることができる。
【0061】
さらに、第1の電極および/または第2の電極が発熱にも用いられるため、発熱される電極への電圧を印加するための外部接続用端子の追加が、電極当たり1つで済む。このため、第1の電極および/または第2の電極が発熱用に用いられないような収差補正素子と比較すると、外部接続用端子1つあたりに用いられる領域を広く取ることができる。それゆえ、外部からの確実な給電が可能となる。
【0062】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記発熱される電極は、第1の抵抗値を有する透明薄膜であり、かつ、前記発熱用電極は、第2の抵抗値を有する薄膜であって、前記第1の抵抗値は、前記第2の抵抗値よりも大きいことを特徴としている。
【0063】
上記の構成によれば、第1の抵抗値が第2の抵抗値より大きくなる。
【0064】
したがって、発熱用電極での電圧降下を、発熱される電極での電圧降下よりも小さくすることができ、発熱される電極を効率よく発熱させられる。また、第1の抵抗値を大きくすれば、上記発熱させる電極を、より早く発熱させることができる。
【0065】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記発熱用電極は、透明薄膜であることを特徴としている。
【0066】
上記の構成によれば、発熱用電極は、透明の薄膜で形成されている。
【0067】
したがって、収差補正素子を通過する光の光量が、この発熱用電極によって低下してしまうことを防ぐことができる。
【0068】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記発熱用電極は、金属薄膜であることを特徴としている。
【0069】
上記の構成によれば、発熱用電極は、金属薄膜である。
【0070】
したがって、透明薄膜と比較して、容易に薄膜を形成することができる。
【0071】
本発明の光ピックアップ装置は、上記の課題を解決するため、上記の収差補正素子を備えることを特徴としている。
【0072】
上記の構成によれば、収差補正素子を備えた光ピックアップ装置を得ることができる。
【0073】
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記の光ピックアップ装置において、収差補正を行うために、前記第1の電極と前記第2の電極とに加える電圧信号を制御する第1の制御手段と、前記2つの発熱用電極に加える電圧信号を制御する第2の制御手段とを備えることを特徴としている。
【0074】
上記の構成によれば、第1の制御手段により、収差補正を行うことができる。また、第2の制御手段により、2つの発熱用電極を用いて、上記発熱される電極を発熱させることができる。
【0075】
したがって、第1の制御手段と第2の制御手段とを別々に駆動することにより、それぞれ、収差補正および電極の発熱を行うことができる。
【0076】
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記の光ピックアップ装置において、前記発熱される電極は、前記第1の電極であって、前記第1の制御手段により収差補正を行っている際には、前記第2の制御手段は、前記2つの発熱用電極を同電位とすることを特徴としている。
【0077】
上記の構成によれば、前記2つの発熱用電極を同電位とすると、上記第1の電極を一定電位とすることができる。
【0078】
したがって、複数の領域に分割された第2の電極と、この一定電位の第1の電極を用いることで収差補正が行える。
【0079】
本発明の情報記録再生装置は、上記の課題を解決するため、上記の光ピックアップ装置を備えることを特徴としている。
【0080】
上記の構成によれば、上記光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置を得ることができる。
【0081】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1から図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0082】
図2は、光ディスク19を収容した状態の光ピックアップ装置1の概略構成を示した断面図である。
【0083】
上記光ピックアップ装置1は、同図に示すとおり、半導体レーザ(光源)2、コリメータレンズ3、回折格子4、1/2波長板5、ビームスプリッタ6、液晶素子(収差補正素子)7、1/4波長板8、対物レンズ9、図示しないアクチュエータ、このアクチュエータの可動部(保持手段)10、集光レンズ11、光検出器12、集光レンズ13、円柱レンズ14、光検出器15、および、液晶駆動回路16を備えている。
【0084】
なお、上記アクチュエータにおいて、上記アクチュエータの可動部10を駆動する駆動部(図示せず)が、特許請求の範囲に記載の駆動手段に該当する。なお、以下においては、上記アクチュエータの可動部10を、単に、可動部10と記載する。
【0085】
上記半導体レーザ2は、波長λ=405nmの光ビームを出射する。この半導体レーザ2から出射された光ビームは、コリメータレンズ3により平行光ビームとされる。そして、この平行光ビームは、上記回折格子4でメインビームとトラッキング用の2つのサブビームとの3つの光ビームに分割される。
【0086】
また、上記3つの光ビームは、上記1/2波長板5、ビームスプリッタ6、液晶素子7、1/4波長板8をそれぞれ通過して、対物レンズ9によって光ディスク19上に集光される。上記対物レンズ9としては、開口数NA=0.85のものが使用される。ここでは対物レンズ9が一枚のレンズで構成されている例で説明するが、2枚のレンズを組合せて構成されたものを用いてもよい。
【0087】
上記液晶素子7、1/4波長板8、対物レンズ9は、レンズホルダ等で構成される可動部10に一体的に保持されており、図示しない磁石やコイルを用いてフォーカス方向とトラッキング方向の2方向に一体駆動される。
【0088】
また、半導体レーザ2から出射された光ビームの一部は、ビームスプリッタ6で反射される。その後、この光ビームは、集光レンズ11を通過して、光検出器12に集光される。そして、この集光された光ビームに対する光検出器12での出力が、光ディスク19に対するレーザ出力を制御する目的に使用される。上記1/2波長板5は、この波長板を回転させることにより、光検出器12への光ビームの入射光量を調整するものである。
【0089】
上記光ディスク19で反射された光ビームは、再び対物レンズ9に入射して、1/4波長板8および液晶素子7を通過し、ビームスプリッタ6で反射される。このビームスプリッタ6で反射された光ビームは、集光レンズ13および円柱レンズ14を通過して、光検出器15に入射する。そして、この光検出器15において、フォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号、および、情報再生信号が検出される。
【0090】
なお、光検出器15は低ノイズ化のためにアンプが内蔵されており、光検出器15に入射した光ビームは光電変換後に電流電圧変換がなされて出力される。また、本実施の形態では、フォーカス誤差信号は非点収差法、トラッキング誤差信号は差動プッシュプル法を用いて検出するようになっている。
【0091】
上記光ディスク19は、同図に示すとおり、透明基板19a、記録層19b、および、ダミー基板19cをこの順に備えている。
【0092】
上記透明基板19aは、光ディスク19を保護する保護層の役割を果たしている。また、記録層19bは、光ビームの照射により、情報を記録する層である。さらに、上記ダミー基板19cは、光ディスク19の強度を強める役割を果たす。
【0093】
そして、この光ディスク19では、上記透明基板19aと記録層19bと上記ダミー基板19cとが接合されており、透明基板19aと記録層19bとダミー基板19cとを合わせた光ディスク19のトータル厚みが、例えば1.2mmとなっている。また、透明基板19aのディスク基板厚さtは100μmを目標として製造されるが、必ず、厚み誤差が発生する。それゆえ、一枚の光ディスク内でも周方向や半径位置によってディスク基板厚さtが変化してしまう。他の光ディスクの使用を考慮すると、さらに大きな厚み誤差が生じてしまう。
【0094】
上記液晶素子7は、液晶駆動回路16と、FPC等によりアクチュエータ内部で電気配線されている。また、液晶駆動回路16により液晶素子7の電極に印加する電圧を制御することで、上記液晶素子7は、光ディスク19の透明基板19aの厚み誤差で発生する球面収差を補正するようになっている。つまり、液晶素子7は、半導体レーザ2から出射された光ビームの位相を制御して球面収差を補正する。
【0095】
図3は、液晶素子7の断面図である。この液晶素子7は、同図に示すとおり、第1のガラス基板(第1の基板)21、対向電極としての第1のITO膜(インジウム−錫−酸化物合金)(第1の電極)22、第1のポリビニルアルコール膜23、液晶層24、第2のポリビニルアルコール膜25、収差補正電極としての第2のITO膜(第2の電極)26、および、第2のガラス基板(第2の基板)27をこの順で備えている。また、上記液晶素子7は、エポキシ樹脂28も備えている。
【0096】
ここで、上記第1のITO膜(透明薄膜)22および第2のITO膜(透明薄膜)26は、同図に示すとおり、それぞれ、第1のガラス基板21および第2のガラス基板27上であって、上記液晶層24側に成膜されており、外部から印加される電圧信号に応じて液晶層24の屈折率を変化させると共に、光(光ビーム)を透過させる透明電極である。
【0097】
上記第1のポリビニルアルコール膜23および第2のポリビニルアルコール膜25は、それぞれ、上記第1のITO膜22および第2のITO膜26上であって、液晶層24側に成膜されている。そして、これらのポリビニルアルコール膜(23・25)は、ナイロン等の高分子布でこすられており、液晶層24中の液晶の配向を制御する配向膜となっている。
【0098】
上記エポキシ樹脂28は、液晶層24の液晶が外部に漏れないようにする封止層である。また、このエポキシ樹脂28は、互いに対向する第1のガラス基板21と第2のガラス基板27とに挟まれている。
【0099】
上記液晶層24は、入射する光ビームの偏光方向に配向方向を一致させて設けられたパラレルタイプの液晶で形成された層である。
【0100】
また、以下の説明においては、上記第1のガラス基板21の厚みをt1、第2のガラス基板27の厚みをt2とする。
【0101】
図4は、液晶素子7を上面から見た上面図である。同図に示すとおり、上記第2のITO膜26は、分割された電極パターン26a、26b、26cで構成されている。一方、上記第1のITO膜22は、膜全体がひとつの電極パターン22aとなっている。
【0102】
さらに、上記第1のガラス基板21には、電極端子部(外部接続用端子)29a、29b、29c、および、29dが形成されている。そして、この電極端子部29a、29b、29c、および、29dは、それぞれ、給電線31a、31b、31c、および、31dを介して、それぞれに、電極パターン22a、26a、26b、および、26cに接続されている。また、これらの電極端子部29a、29b、29c、および、29dは、液晶素子7に対して外部から電圧信号を入力するために利用される。また、給電線31a、31b、31c、31dは、それぞれ、接続の必要がない電極パターンとは電気的に絶縁されている。
【0103】
上記第2のガラス基板27の大きさ(縦寸法がA2、横寸法がB2)は、対物レンズ9の有効径にエポキシ樹脂28等に必要な面積を追加することで決定される。また、上記第1のガラス基板21の大きさ(縦寸法がA1、横寸法がB1)は、第2のガラス基板27の大きさに電極端子部29a、29b、29c、29dに必要な面積を追加することで決定される。また、各基板の厚みは薄くするほど収差補正素子が薄型化できるが、単純に薄型化するとアクチュエータのサーボ特性に影響してしまう。以下にその詳細を説明する。
【0104】
例えば、対物レンズ9の有効径を3mm(半径1.5mm)、エポキシ樹脂28等に必要な領域幅を1.5mmとすると、第2のガラス基板27の大きさ(面積)はA2×B2=4.5mm×4.5mmになる。さらに、上記電極端子部29に必要な領域幅を1mmとすると、第1のガラス基板21の大きさ(面積)はA1×B1=4.5mm×5.5mmになる。
【0105】
このような大きさの場合に、第1の基板の厚みt1と第2の基板の厚みt2をt1=t2として変化させたときの、基板厚みと固有振動数との関係は、図5に示すようになる。
【0106】
この図5より、基板形状が一定のままで、第1のガラス基板21および第2のガラス基板27の厚みを薄くしていくと、つまり単純に薄型化すると、これに比例して、液晶素子の固有振動数が低下していくことがわかる。
【0107】
つぎに、対物レンズ9の有効径を1.5mm(半径0.75mm)とした場合について、上記と同様に考えると、第2のガラス基板27の大きさはA2×B2=3mm×3mm、第1のガラス基板21の大きさはA1×B1=3mm×4mmになる。このときに第1の基板の厚みt1と第2の基板の厚みt2をt1=t2として変化させたときの、基板厚みと固有振動数との関係は、図6に示すようになる。
【0108】
この場合にも、同図に示すとおり、基板の大きさを一定にしたままで、第1のガラス基板21および第2のガラス基板27の厚みを薄くしていくと、つまり単純に薄型化すると、これに比例して、液晶素子の固有振動数が低下していくことがわかる。
【0109】
しかしながら、図5と比較すると、図6の方が同じ基板厚みに対して、液晶素子7の固有振動数が高くなることがわかる。つまり、第1のガラス基板21と第2のガラス基板27との厚みを所定の値とした場合、第1のガラス基板21および第2のガラス基板27の面積を小さくした方が、液晶素子7の固有振動数が高くなる。
【0110】
例えば、可動部10の固有振動数f2を50kHzとなるように設計した場合、例えば、対物レンズ9の有効径を1.5mm、第2のガラス基板27の大きさを3mm×3mm、第1のガラス基板21の大きさを3mm×4mm、基板厚みをt1=t2=0.2mmとすれば、図6より、液晶素子7の固有振動数f1を100kHz以上とできる。
【0111】
したがって、このように設計しておけば、f1>f2となり、図1に示すとおり、液晶素子7の固有振動数におけるゲインが0dB以上となることを防止できる。それゆえ、光ピックアップ装置1におけるアクチュエータのサーボ特性に影響を与えることがなくなる。それゆえ、安定したサーボ特性を得ることができる。
【0112】
さらに、可動部10の固有振動数f2を50kHzとなるように設計した場合、対物レンズ9の有効径を1.5mm、第2のガラス基板27の大きさをA2×B2=3mm×3mm、第1のガラス基板21の大きさをA1×B1=3mm×4mm、基板厚みをt1=t2=0.1mmとすれば、図6より、液晶素子7の固有振動数f1を55kHz以上とできる。
【0113】
この場合も、液晶素子7の固有振動数f1を100kHz以上とした場合と同様に、安定したサーボ特性を得ることができる。
【0114】
以上のように、f1>f2とすることにより、サーボ帯域の広帯域化が妨げられること無く光ピックアップ装置1の小型軽量化が図れるため、光ピックアップ装置1の転送レートを上げて高画質の動画を記録再生することや高速に記録再生することに対応させることが可能となる。
【0115】
また、対物レンズ9の有効径を1.5mm、第2のガラス基板27の大きさをA2×B2=3mm×3mm、第1のガラス基板21の大きさをA1×B1=3mm×4mm、基板厚みをt1=0.3mm、t2=0.1mmとしても、液晶素子7の固有振動数f1が100kHz以上となるように設計できる。この場合は電極端子部29a、29b、29c、29dが形成された大きい方の基板である第1のガラス基板21の厚みt1を厚くできるのため、液晶素子7の割損が発生することを抑制できる。
【0116】
以上のように、本実施の形態に係る液晶素子7では、液晶素子の固有振動数におけるゲインが0dB以下を保ったまま、液晶素子7について、薄型化を伴った小型化を行うことが可能となる。より安定したサーボ特性を得るためには、ゲイン0dBに対して10dB程度の余裕を持つことが好ましい。
【0117】
また、第1のガラス基板21と第2のガラス基板27とのうち何れか一方のガラス基板のみの薄型化を行い、この薄型化に伴い、f1>f2を満たすように、この薄型化した基板の大きさ(面積)を設定してもよい。
【0118】
以上のように、上記液晶素子7は、半導体レーザ(光源)2からの出射光を光ディスク(光記録媒体)19に集光する対物レンズ9と、少なくとも上記出射光の位相を制御して収差を補正する液晶素子(収差補正素子)7と、上記対物レンズ9と上記液晶素子7とを保持するアクチュエータの可動部(保持手段)10と、アクチュエータの可動部10を駆動するアクチュエータの駆動部(駆動手段)とを備えた光ピックアップ装置1に用いられる液晶素子7であって、液晶素子7の固有振動数をf1、前記可動部の固有振動数をf2とするとき、f1>f2となるように、液晶素子7が備える基板(21・27)の外形のサイズを定めたものである。
【0119】
また、上記外形のサイズは、上述したように、第1のガラス基板21および第2のガラス基板27についての、厚みおよび面積により規定できる。
【0120】
また、一方のガラス基板のみの薄型化を図る場合には、上記外形のサイズは、前記第1のガラス基板21の外形のサイズ、または、第2のガラス基板27の外形のサイズによって規定されることになる。
【0121】
ところで、光ピックアップ装置をモバイル用途で使用する場合には、周囲温度として−10℃から70℃程度の広範囲の環境下で、光ピックアップ装置を動作可能とする必要がある。つまり、家庭やオフィスに設置された光ピックアップ装置の場合には、10℃〜40℃程度の周囲温度を考慮すればよいことを考えると、非常に広範囲での動作を保証する必要がある。
【0122】
さらに、上述したような液晶素子には、特に低温側において、外部から印加した電圧信号に応じた位相変化が生じるまでの応答速度が遅くなる傾向がある。それゆえ、液晶素子に発熱体を形成して液晶を加熱することで液晶の応答速度を改善する技術が開発されている。
【0123】
そこで、上述した液晶素子7にヒータの機能を追加した液晶素子の構成について、図7から図9に基づいて説明する。
【0124】
図7は、ヒータ機能を追加した光ピックアップ装置1’の構成を示している。上記光ピックアップ装置1との違いは液晶素子7’と液晶駆動回路16’である。
【0125】
図8は液晶素子7’を上面から見た上面図である。また、上記液晶素子(収差補正素子)7’は、同図に示す、発熱用電極パターン(発熱用電極)(30a・30b)、給電線31e、および、電極端子部29eを備える以外は、上記液晶素子7と同じ構成である。したがって、以下の説明においては、異なる点のみを説明する。
【0126】
なお、上記液晶素子7’においても、上記液晶素子7と同様に、液晶素子の固有振動数におけるゲインが0dB以下を保ったまま、液晶素子7’について、薄型化を伴った小型化を行うことができる。これにより、上記液晶素子7と同様、光ピックアップ装置1’におけるアクチュエータのサーボ特性に影響を与えることがなく、安定したサーボ特性を得ることができる。
【0127】
上記第1のITO膜22はひとつの電極パターン22aで構成されているが、その両端に、発熱用電極パターン30a、30bが接して形成されている。つまり、発熱用電極パターン30aと発熱用電極パターン30bとは、互いに離間した状態となっている。ここで、電極パターン22aは、例えば、シート抵抗100Ω/□(第1の抵抗値)程度の高抵抗のITO膜(透明薄膜)であり、発熱用電極パターン30a、30bは、例えばシート抵抗0.1Ω/□(第2の抵抗値)程度の低抵抗のITO膜(透明薄膜)、もしくは、銅、金、アルミニウム、または、クロム等の金属薄膜で形成されている。
【0128】
そして、発熱用電極パターン30aと発熱用電極パターン30bとの間に電位差を与えて、電極パターン22aに電流を流すことにより、第1のITO膜22が発熱体(ヒータ、発熱される電極)として機能することとなる。
【0129】
例えば、電極パターン22aのシート抵抗を100Ω/□とすると、発熱用電極パターン30a、30bに10Vの電位差を与えた場合には、電極パターン22aに100mAの電流が流れ、発熱量1Wのヒータとして機能する。また、発熱用電極パターン30a、30bに5Vの電位差を与えた場合は、電極パターン22aに50mAの電流が流れ、発熱量0.25Wのヒータとして機能する。
【0130】
一方、発熱用電極パターン30a、30bを同電位の共通電位として、第2のITO膜26の電極パターン26a、26b、および、26cに異なる電圧を印加することで、所定の収差補正をするための位相変化を発生させることができる。
【0131】
また、上記第1のガラス基板21には、電極端子部29a、29b、29c、29d、および、29eが形成されている。そして、この電極端子部29a、29b、29c、29d、および、29eは、それぞれ、給電線31a、31b、31c、31d、および、31eを介して、それぞれに、電極パターン30a、26a、26b、26c、30bに接続されている。
【0132】
さらに、これらの電極端子部29a、29b、29c、29d、および、29eは、液晶素子7’に対して外部から電圧信号を入力するために利用される。また、給電線31a、31b、31c、31d、および、31eは、それぞれ、接続の必要がない電極パターンとは電気的に絶縁されている。
【0133】
上記液晶駆動回路16’は、収差補正のための電圧信号を発生させる第1の制御部(第1の制御手段)と、発熱のための電圧信号を発生させる第2の制御部(第2の制御手段)とを備えている。
【0134】
そして、図示しない温度センサーにより光学ヘッドが所定温度以下であることを検知した場合、まず発熱のための電圧信号を第1の制御部が発生させて、液晶素子7’を所定温度まで加熱してから、収差補正のための電圧信号を第2の制御部が発生させる。
【0135】
つまり、液晶駆動回路16’では、上記第1の制御部と第2の制御部とが、別々のタイミングで動作することにより、収差補正のための電圧信号を発生させたり、発熱のための電圧信号を発生させたりしている。
【0136】
また、発熱用電極パターン30aおよび30bは、電極パターン22aの上面または下面の何れに形成してもよい。さらに、発熱用電極パターン30aおよび30bを金属薄膜で形成する場合は、対物レンズ9の有効径の外側領域に形成することが好ましい。このように、外側領域に形成することにより、収差補正素子を通過する光の光量が低下してしまうことを防げる。
【0137】
図9には、第2のガラス基板27の大きさをA2×B2=3mm×3mm、第1のガラス基板21の大きさをA1×B1=3mm×4mmとした場合の、第1のガラス基板21の厚みt1と第2のガラス基板27の厚みt2をt1=t2として変えた場合、液晶素子7’の温度が−10℃から25℃(所定の温度)に到達するまでの時間を示している。この時間はt1=t2=0.4mmの場合の時間で規格化して表している(この時間を任意単位の1として、相対比で表している)。また、液晶層24の厚みは10μm、ヒータの発熱量は1Wとしている。
【0138】
同図に示すとおり、基板厚みが薄いほど、短時間で液晶素子7’が所定の温度(25℃)に到達する。つまり、所定時間内に所定の温度にする場合には、基板厚みが薄いほど、ヒータの発熱量が小さくて済み、ヒータの消費電力を小さくすることができる。
【0139】
ところで、上述したように、上記の液晶素子7’でも液晶素子7と同様に、液晶素子の固有振動数におけるゲインが0dB以下を保ったまま、液晶素子7’について、薄型化を伴った小型化を行うことができる。
【0140】
そこで、上記のように小型化を図り、例えばt1=t2=0.1mmとした場合には、従来のt1=t2=0.4mmの場合と比べて、約1/4の時間で液晶素子7’を所定温度まで加熱することができる。
【0141】
また、上記小型化に伴って、上記第1のITO膜22(電極パターン22a)の発熱量が少なくても、高速に液晶を加熱することができるようになる。また、発熱量が少ない、すなわち、消費電力が少なくてすむため、光ピックアップ装置をモバイル用途に用いる場合に最適となる。
【0142】
さらに、第1のITO膜22が発熱にも用いられるため、発熱される電極への電圧を印加するための外部接続用端子の追加が1つで済む(図8の29e参照)。このため、第1のITO膜22が発熱用に用いられず、別途専用ヒータが形成された収差補正素子と比較すると、外部接続用端子1つあたりに用いられる領域を広く取ることができる。それゆえ、外部からの確実な給電が可能となる。
【0143】
また、本実施の形態では、第1のITO膜22の電極パターン22a全体がヒータを兼ねた構成としているため、ヒータの追加による透過率の低下や波面収差の劣化という問題が生じない。また、面全体が発熱するので温度ムラのない均一な温度分布が形成でき、収差補正のための液晶の反応速度を均一化し、位相変化をムラのない均一な状態とするという効果が得られる。
【0144】
ところで、上記の実施の形態では、第1のITO膜22をヒータとして機能させる例について説明したが、第2のITO膜26をヒータとすることや、第1のITO膜22と第2のITO膜26との両方をヒータにすることも可能である。
【0145】
以上、本発明について、第1および第2の実施例について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施例に限定されず、本発明の技術的思想に基づくほかの実施形態に適用することができる。例えば、上記実施の形態では、透明電極としてITO膜を用いたが、ITO膜以外であっても、光を透過させ、さらに、電気を通す膜であればどのような膜でもよい。
【0146】
また、上記実施の形態では、球面収差を補正する例について説明したが、収差補正電極の電極パターンを変更すれば、コマ収差や非点収差を補正する場合にも適用可能できる。
【0147】
また、上記実施の形態では、外部接続用端子が基板の一端に形成された例について説明したが、外部接続用端子が基板の両端に形成された場合についても適用可能である。
【0148】
また、複数の収差を補正するために複数の収差補正素子を用いる場合や、光ディスクに入射する光ビームの収差を補正する収差補正素子と光ディスクから反射する光ビームの収差を補正する収差補正素子を併せ持つ場合にも適用可能である。
【0149】
また、上記光ピックアップ装置1および1’を情報記録再生装置が備えることにより、この情報記録再生装置で、上述した本発明の効果を得ることができる。
【0150】
また、上記実施の形態では、光記録媒体が光ディスクである場合について説明したが、カード状の光記録媒体など、類似の機能を実現するものにも適用可能である。
【0151】
【発明の効果】
本発明の収差補正素子は、以上のように、光源からの出射光を光記録媒体に集光する対物レンズと、少なくとも前記出射光の位相を制御して収差を補正する収差補正素子と、前記対物レンズと前記収差補正素子とを保持する保持手段と、前記保持手段を駆動する駆動手段とを備えた光ピックアップ装置に用いられる収差補正素子であって、前記収差補正素子の固有振動数をf1、前記可動部の固有振動数をf2とするとき、f1>f2となるように、前記収差補正素子が備える基板の外形のサイズを定めた構成である。
【0152】
それゆえ、光ピックアップ装置における駆動手段のサーボ特性に影響を与えることがなくなる。したがって、安定したサーボ特性を得ることができる収差補正素子を提供することができるという効果を奏する。
【0153】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、前記第1の基板に関する厚みと、前記第1の基板に関する、前記厚み方向を法線方向とする面の面積とを、f1>f2となるように設定する構成である。
【0154】
それゆえ、第1の基板の厚みを薄くした場合であっても、第1の基板の面積を小さくすることにより、f1>f2の関係を保つことができる。したがって、収差補正素子の固有振動数を、保持手段の固有振動数よりも高くすることができ、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以上となることを防止できるという効果を奏する。
【0155】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、前記第2の基板に関する厚みと、前記第2の基板に関する、前記厚み方向を法線方向とする面の面積とを、f1>f2となるように設定する構成である。
【0156】
それゆえ、第2の基板の厚みを薄くした場合であっても、第2の基板の面積を小さくすることにより、f1>f2の関係を保つことができる。したがって、収差補正素子の固有振動数を、保持手段の固有振動数よりも高くすることができ、収差補正素子の固有振動数におけるゲインが0dB以上となることを防止できるという効果を奏する。
【0157】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配された位相変化層を備え、前記位相変化層は、外部からの制御電圧信号に応じて屈折率が変化する構成である。
【0158】
それゆえ、入射光の位相分布を外部からの変化させることができるという効果を奏する。
【0159】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記位相変化層は、液晶で形成されている構成である。
【0160】
それゆえ、外部から与える電圧信号を小さくすることができるという効果を奏する。
【0161】
また、本発明の収差補正素子は、以上のように、入射される光の位相を制御して収差を補正する収差補正素子であって、前記収差補正素子が備える基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、前記第1の基板には第1の電極が形成され、かつ、前記第2の基板には複数の領域に分割された第2の電極が形成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配された液晶で形成されている位相変化層を備え、前記位相変化層は、外部からの制御電圧信号に応じて屈折率が変化し、前記第1の電極と前記第2の電極との少なくとも一方は発熱される電極であって、前記発熱される電極を発熱させるための2つの発熱用電極は、前記発熱される電極に、互いに離間して接続されている構成である。なお、本発明の収差補正素子は、前記発熱される電極は、前記第1の電極であることが好ましい。また、前記2つの発熱用電極が、前記発熱される電極の上面又は下面の何れかに接続されていることが好ましい。
【0162】
それゆえ、上記第1の電極および/または第2の電極の発熱量が少なくても、高速に液晶を加熱することができるという効果を奏する。さらに、第1の電極および/または第2の電極が発熱用に用いられないような収差補正素子と比較すると、外部接続用端子1つあたりに用いられる領域を広く取ることができるため、外部からの確実な給電が可能となる。
【0163】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記発熱される電極は、第1の抵抗値を有する透明薄膜であり、かつ、前記発熱用電極は、第2の抵抗値を有する薄膜であって、前記第1の抵抗値は、前記第2の抵抗値よりも大きい構成である。
【0164】
それゆえ、発熱用電極での電圧降下を、発熱される電極での電圧降下よりも小さくすることができ、発熱される電極を効率よく発熱させられるという効果を奏する。
【0165】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記発熱用電極は、透明薄膜である構成である。
【0166】
それゆえ、収差補正素子を通過する光の光量が、この発熱用電極によって低下してしまうことを防ぐことができるという効果を奏する。
【0167】
また、本発明の収差補正素子は、上記の収差補正素子において、前記発熱用電極は、金属薄膜である構成である。
【0168】
それゆえ、透明薄膜に比較して、容易に薄膜を形成することができる。
【0169】
本発明の光ピックアップ装置は、上記の課題を解決するため、上記の収差補正素子を備える構成である。
【0170】
それゆえ、収差補正素子を備えた光ピックアップ装置を得ることができる。
【0171】
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記の光ピックアップ装置において、収差補正を行うために、前記第1の電極と前記第2の電極とに加える電圧信号を制御する第1の制御手段と、前記2つの発熱用電極に加える電圧信号を制御する第2の制御手段とを備える構成である。
【0172】
それゆえ、第1の制御手段と第2の制御手段とを別々に駆動することにより、それぞれ、収差補正および電極の発熱を行うことができるという効果を奏する。
【0173】
また、本発明の光ピックアップ装置は、上記の光ピックアップ装置において、前記発熱される電極は、前記第1の電極であって、前記第1の制御手段により収差補正を行っている際には、前記第2の制御手段は、前記2つの発熱用電極を同電位とする構成である。
【0174】
それゆえ、複数の領域に分割された第2の電極と、この一定電位の第1の電極を用いることで収差補正が行えるという効果を奏する。
【0175】
本発明の情報記録再生装置は、上記の課題を解決するため、上記の光ピックアップ装置を備える構成である。
【0176】
それゆえ、上記光ピックアップ装置を備えた情報記録再生装置を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置のフォーカスサーボ特性を示すボード線図である。
【図2】上記光ピックアップ装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】上記光ピックアップ装置に備えられた液晶素子の断面図である。
【図4】上記液晶素子の上面図である。
【図5】上記液晶素子の基板の厚みと固有振動数との関係を示すグラフである。
【図6】上記液晶素子の基板面積を小さくした場合における、基板の厚みと固有振動数との関係を示すグラフである。
【図7】本発明に係る他の光ピックアップ装置の概略構成を示す断面図である。
【図8】上記光ピックアップ装置に備えられた液晶素子の上面図である。
【図9】上記液晶素子の基板の厚みと、ヒータ加熱により低温状態から室温状態に到達するまでの到達時間を示したグラフである。
【図10】従来における液晶補正素子の断面図である。
【図11】上記従来における液晶素子の上面図である。
【図12】従来における他の液晶素子の上面図である。
【図13】光ピックアップ装置のフォーカスサーボ特性を示すボード線図である。
【符号の説明】
1・1’ 光ピックアップ装置
7・7’ 液晶素子(収差補正素子)
9 対物レンズ
10 アクチュエータ可動部(保持手段)
16・16’ 液晶駆動回路
21 第1のガラス基板(第1の基板)
22 第1のITO膜(第1の電極)
24 液晶層(位相変化層)
26 第2のITO膜(第2の電極)
27 第2のガラス基板(第2の基板)
30a・30b 発熱用電極パターン(発熱用電極)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aberration correction element used for recording / reproducing information on / from an optical recording medium such as an optical disc, an optical pickup apparatus including the aberration correction element, and an information recording / reproducing apparatus including the optical pickup apparatus.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in order to record high-quality moving pictures and the like, it has been strongly desired to increase the information recording capacity and the capacity of optical disks. In addition, in order to use this optical disk for mobile applications, it is strongly desired to reduce the size and weight of the optical pickup device, to reduce power consumption, and to expand the operating temperature range.
[0003]
Incidentally, in order to increase the recording density of the optical disc, it is necessary to shorten the wavelength of the laser beam and increase the numerical aperture NA of the objective lens. For example, a DVD (Digital Versatile Disc), which has a higher density than a CD (Compact Disc), has a large capacity using an objective lens with a numerical aperture NA of 0.6 and a laser beam with a wavelength of 650 nm. Has been realized. Further, in the next-generation high-density optical disk, further increase in capacity is being studied using an objective lens having a numerical aperture NA of 0.85 and a laser beam having a wavelength of 405 nm.
[0004]
However, in an optical disk with a large capacity, the influence of aberration becomes a problem as the numerical aperture NA of the objective lens increases. For example, when the recording area of the optical disk is irradiated with laser light, the distance between the laser light incident surface of the optical disk and the recording layer is a distance through which the laser light irradiated onto the recording layer on which information is recorded is transmitted. Spherical aberration generated due to an error in the thickness t of the light transmission layer (hereinafter referred to as disk substrate thickness t) increases in proportion to the fourth power of the numerical aperture NA.
[0005]
Therefore, in order to suppress this spherical aberration, it is effective to reduce the dimensional tolerance of the disk substrate thickness t.
[0006]
Regarding the dimensional tolerance, for example, the dimensional tolerance of the disk substrate thickness t of a CD having a laser beam wavelength of 780 nm and a numerical aperture NA of 0.45 is ± 100 μm, the laser beam wavelength is 650 nm, and the numerical aperture NA. The dimensional tolerance of the disk substrate thickness t of a DVD having a value of 0.6 is ± 30 μm. On the other hand, the dimensional tolerance of the disk substrate thickness t of the next-generation high-density optical disk having a laser beam wavelength of 405 nm and a numerical aperture NA of 0.85 is required to be ± 3 μm. Thus, as the capacity is increased, the manufacturing accuracy of the disk becomes stricter in terms of acceleration.
[0007]
However, since the error of the disk substrate thickness t depends on the optical disk manufacturing method, there is a problem that it is very difficult to increase the dimensional accuracy of the disk substrate thickness t. Also, increasing the dimensional accuracy of the disk substrate thickness t has the disadvantage of increasing the manufacturing cost of the optical disk. Therefore, the optical pickup device is required to have a function of correcting spherical aberration that occurs when reproducing an optical disk.
[0008]
Therefore, in recent years, a technique using a liquid crystal element to correct this spherical aberration has been developed. As an example, a liquid crystal element disclosed in Patent Document 1 will be described with reference to FIGS.
[0009]
FIG. 10 is a sectional view of the liquid crystal element (aberration correction element) 40. As shown in FIG. 10, the
[0010]
Here, the first ITO
[0011]
The first
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
FIG. 11 is a top view of the
[0015]
Furthermore,
[0016]
Here, in Patent Document 1, by changing the voltage signal applied to the
[0017]
By the way, the
[0018]
Therefore,
[0019]
In the
[0020]
[Patent Document 1]
JP 2000-353333 A (publication date: December 19, 2000)
[0021]
[Patent Document 2]
JP 2002-100064 A (publication date: April 5, 2002)
[0022]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the
[0023]
Here, in the liquid crystal element having the configuration as the
[0024]
In this case, since the substrate is simply thinned, the natural frequency of the liquid crystal element is lowered according to the thickness of the substrate. When the natural frequency of the liquid crystal element is reduced to a predetermined value, specifically, below the natural frequency of the movable part of the actuator, the following problem occurs. This problem will be described with reference to FIG.
[0025]
FIG. 13 is a diagram illustrating gain characteristics of the servo system of the optical pickup device. In the figure, the horizontal axis represents the frequency and the vertical axis represents the gain. There are two servo systems, focus servo and tracking servo. Here, focus servo will be described as an example.
[0026]
First, in the optical pickup device, it is necessary to perform control so that the focused spot formed by the objective lens is within an allowable deviation with respect to the recording surface of the optical disc. For this purpose, a focus servo system is configured in which the objective lens is moved in the focus direction by the actuator based on the focus error signal detected by the photodetector.
[0027]
In general, the surface shake amount of an optical disc has a high-frequency component with a constant acceleration determined in accordance with the rotational speed. Therefore, the frequency at which the frequency component of the surface shake amount is smaller than the allowable deviation is set as the cutoff frequency fc, and the gain expressed by the ratio between the surface shake amount and the allowable deviation is set to 0 dB at the cutoff frequency fc. Therefore, it becomes possible to always control within the allowable deviation.
[0028]
Further, as a condition for realizing a stable focus servo, the gain does not become larger than 0 dB at a frequency higher than the cutoff frequency fc.
[0029]
For this reason, the natural frequency f2 of the movable part of the actuator is set to a high frequency such that the gain does not exceed 0 dB, as shown in FIG. However, when the natural frequency f1 of the liquid crystal element is smaller than the above f2, the gain exceeds 0 as shown in FIG. Therefore, there is a problem that the servo characteristics of the actuator in the optical pickup device are affected, and stable servo characteristics cannot be obtained.
[0030]
In order to stabilize the servo characteristics, it is necessary to increase the allowable deviation and set the cut-off frequency fc to a low frequency. However, if the allowable deviation increases, sufficient recording / reproducing characteristics cannot be obtained.
[0031]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and an object thereof is to provide an aberration correction element capable of obtaining stable servo characteristics even when the thickness is reduced, and the aberration correction element. An object of the present invention is to provide an optical pickup device and an information recording / reproducing device including the optical pickup device.
[0032]
[Means for Solving the Problems]
Aberration correction element of the present inventionThe lightAn objective lens that condenses the light emitted from the light source on the optical recording medium, an aberration correction element that corrects aberration by controlling the phase of the emitted light, and a holding means that holds the objective lens and the aberration correction element And an aberration correction element used in an optical pickup device that drives the holding means, wherein the natural frequency of the aberration correction element is f1, and the natural frequency of the holding means is f2. , F1> f2 so that the size of the outer shape of the substrate included in the aberration correction element may be determined.
[0033]
According to said structure, the natural frequency f1 of an aberration correction element becomes higher than the natural frequency f2 of a holding means.
[0034]
That is, since the natural frequency of the aberration correction element is determined in relation to the size of the outer shape of the substrate provided in the aberration correction element, the size of the outer shape of the substrate is determined in advance, and the natural frequency f1 of the aberration correction element is determined by the holding means. It is made higher than the natural frequency f2.
[0035]
Here, in the servo system frequency characteristic of the driving means, since the gain at the cutoff frequency is 0 dB, the natural frequency of the holding means is set higher than the cutoff frequency, and the natural frequency of the holding means is The gain is 0 dB or less.
[0036]
However, when the natural frequency of the aberration correction element becomes lower than the natural frequency of the holding means, the gain at the natural frequency of the aberration correction element becomes 0 dB or more.
[0037]
Therefore, by making the natural frequency of the aberration correction element higher than the natural frequency of the holding means, it is possible to prevent the gain at the natural frequency of the aberration correction element from becoming 0 dB or more.
[0038]
Therefore, the servo characteristics of the driving means in the optical pickup device are not affected. Therefore, it is possible to provide an aberration correction element that can obtain stable servo characteristics.
[0039]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the substrate may include a first substrate and a second substrate, and may have a thickness related to the first substrate and a thickness related to the first substrate. The area of the surface having the thickness direction as the normal direction is set so that f1> f2.May be.
[0040]
According to the above configuration, even if the thickness of the first substrate is reduced, f1> f2 can be satisfied by reducing the area of the first substrate.
[0041]
That is, when the thickness of the first substrate is reduced, the natural frequency of the aberration correction element is reduced. However, by reducing the area of the first substrate, the natural frequency of the aberration correction element is increased. Can do.
[0042]
Therefore, even when the thickness of the first substrate is reduced, the relationship of f1> f2 can be maintained by reducing the area of the first substrate.
[0043]
Therefore, the natural frequency of the aberration correction element can be made higher than the natural frequency of the holding means, and the gain at the natural frequency of the aberration correction element can be prevented from becoming 0 dB or more.
[0044]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the substrate includes a first substrate and a second substrate, and the thickness relates to the second substrate and the second substrate. The area of the surface having the thickness direction as the normal direction is set so that f1> f2.May be.
[0045]
According to the above configuration, even if the thickness of the second substrate is reduced, f1> f2 can be achieved by reducing the area of the second substrate.
[0046]
That is, when the thickness of the second substrate is reduced, the natural frequency of the aberration correction element is reduced. However, by reducing the area of the second substrate, the natural frequency of the aberration correction element is increased. Can do.
[0047]
Therefore, even when the thickness of the second substrate is reduced, the relationship of f1> f2 can be maintained by reducing the area of the second substrate.
[0048]
Therefore, the natural frequency of the aberration correction element can be made higher than the natural frequency of the holding means, and the gain at the natural frequency of the aberration correction element can be prevented from becoming 0 dB or more.
[0049]
The aberration correction element of the present invention is the above-described aberration correction element, wherein the first electrode is formed on the first substrate, and the second substrate is divided into a plurality of regions. And a phase change layer disposed between the first electrode and the second electrode, and the phase change layer has a refractive index that changes according to a control voltage signal from the outside.May be.
[0050]
According to said structure, according to the control voltage signal from the outside with respect to the 1st electrode and the 2nd electrode divided | segmented into several area | region, the refractive index of a phase change phase is made to respond | correspond to said several area | region. Can be changed.
[0051]
Therefore, the phase distribution of incident light can be changed from the outside.
[0052]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the phase change layer may be formed of a liquid crystal.May be.
[0053]
According to said structure, since the phase change layer is formed with the liquid crystal, the refractive index of a phase change layer can be changed with a comparatively small voltage signal.
[0054]
Therefore, the voltage signal given from the outside can be reduced.
[0055]
The aberration correction element of the present invention isIn order to solve the above-described problem, an aberration correction element that corrects aberration by controlling the phase of incident light, and the substrate provided in the aberration correction element includes a first substrate and a second substrate. The first substrate is formed with a first electrode, and the second substrate is formed with a second electrode divided into a plurality of regions. The first electrode and the second electrode A phase change layer formed of a liquid crystal disposed between the electrode and the phase change layer, the refractive index of the phase change layer changes according to a control voltage signal from the outside,At least one of the first electrode and the second electrode is an electrode that generates heat;Two heating electrodes for generating heat from the heat generating electrode are connected to the heat generating electrode apart from each other.It is characterized by that.In the aberration correction element of the present invention, it is preferable that the electrode that generates heat is the first electrode. The two heat generating electrodes are preferably connected to either the upper surface or the lower surface of the electrode that generates heat.
[0056]
According to the above configuration, by generating a potential difference between the heating electrodes, the electrode provided with the heating electrodes can be heated.
[0057]
In addition, the liquid crystal has a characteristic that the response speed is slower at a low temperature than at a normal temperature. Therefore, the response speed can be improved by heating the first electrode and / or the second electrode to warm the liquid crystal.
[0058]
Here, the above-described aberration correction element can be reduced in size with a reduction in thickness while the gain at the natural frequency of the aberration correction element is maintained at 0 dB or less.
[0059]
Therefore, the liquid crystal can be heated at high speed even if the heat generation amount of the first electrode and / or the second electrode is small. Further, since the amount of heat generation is small, it is optimal when the optical pickup device is used for mobile use.
[0060]
In addition, the amount of heat generated can be increased by forming the electrode for generating heat with a high-resistance transparent thin film.
[0061]
Furthermore, since the first electrode and / or the second electrode are also used for heat generation, it is only necessary to add one external connection terminal for applying a voltage to the heat-generated electrode per electrode. For this reason, compared with an aberration correction element in which the first electrode and / or the second electrode are not used for heat generation, a wider area can be taken for each external connection terminal. Therefore, reliable power supply from the outside is possible.
[0062]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the electrode to be heated is a transparent thin film having a first resistance value, and the heating electrode has a second resistance value. The first resistance value is larger than the second resistance value.
[0063]
According to said structure, a 1st resistance value becomes larger than a 2nd resistance value.
[0064]
Therefore, the voltage drop at the heat generating electrode can be made smaller than the voltage drop at the heat generating electrode, and the heat generating electrode can efficiently generate heat. Further, if the first resistance value is increased, the electrode that generates heat can be heated more quickly.
[0065]
The aberration correction element of the present invention is characterized in that, in the aberration correction element, the heating electrode is a transparent thin film.
[0066]
According to the above configuration, the heating electrode is formed of a transparent thin film.
[0067]
Therefore, it is possible to prevent the amount of light passing through the aberration correction element from being reduced by the heating electrode.
[0068]
The aberration correction element of the present invention is characterized in that, in the aberration correction element, the heating electrode is a metal thin film.
[0069]
According to the above configuration, the heating electrode is a metal thin film.
[0070]
Therefore, a thin film can be easily formed as compared with a transparent thin film.
[0071]
In order to solve the above-described problems, an optical pickup device according to the present invention includes the above-described aberration correction element.
[0072]
According to said structure, the optical pick-up apparatus provided with the aberration correction element can be obtained.
[0073]
The optical pickup device of the present invention includes a first control unit that controls a voltage signal applied to the first electrode and the second electrode in order to perform aberration correction in the optical pickup device described above. And a second control means for controlling a voltage signal applied to the two heat generating electrodes.
[0074]
According to the above configuration, aberration correction can be performed by the first control unit. Further, the second control means can cause the heat generating electrode to generate heat using two heat generating electrodes.
[0075]
Therefore, by separately driving the first control means and the second control means, it is possible to perform aberration correction and heat generation of the electrodes, respectively.
[0076]
In the optical pickup device of the present invention, in the optical pickup device described above, when the electrode to be heated is the first electrode, and the aberration correction is performed by the first control unit, The second control means is characterized in that the two heating electrodes have the same potential.
[0077]
According to the above configuration, when the two heating electrodes have the same potential, the first electrode can be set to a constant potential.
[0078]
Therefore, aberration correction can be performed by using the second electrode divided into a plurality of regions and the first electrode having the constant potential.
[0079]
In order to solve the above problems, an information recording / reproducing apparatus of the present invention includes the above-described optical pickup device.
[0080]
According to said structure, the information recording / reproducing apparatus provided with the said optical pick-up apparatus can be obtained.
[0081]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
[0082]
FIG. 2 is a cross-sectional view illustrating a schematic configuration of the optical pickup device 1 in a state where the
[0083]
As shown in the figure, the optical pickup device 1 includes a semiconductor laser (light source) 2, a
[0084]
In the actuator, a drive unit (not shown) for driving the
[0085]
The
[0086]
The three light beams pass through the half-
[0087]
The
[0088]
A part of the light beam emitted from the
[0089]
The light beam reflected by the
[0090]
The
[0091]
As shown in the figure, the
[0092]
The
[0093]
In this
[0094]
The
[0095]
FIG. 3 is a cross-sectional view of the
[0096]
Here, the first ITO film (transparent thin film) 22 and the second ITO film (transparent thin film) 26 are respectively formed on the
[0097]
The first polyvinyl alcohol film 23 and the second polyvinyl alcohol film 25 are formed on the
[0098]
The epoxy resin 28 is a sealing layer that prevents the liquid crystal of the
[0099]
The
[0100]
In the following description, the thickness of the
[0101]
FIG. 4 is a top view of the
[0102]
Furthermore, electrode terminal portions (external connection terminals) 29a, 29b, 29c, and 29d are formed on the
[0103]
The size of the second glass substrate 27 (the vertical dimension is A2 and the horizontal dimension is B2) is determined by adding an area necessary for the epoxy resin 28 and the like to the effective diameter of the
[0104]
For example, if the effective diameter of the
[0105]
FIG. 5 shows the relationship between the substrate thickness and the natural frequency when the thickness t1 of the first substrate and the thickness t2 of the second substrate are changed as t1 = t2 in the case of such a size. It becomes like this.
[0106]
As shown in FIG. 5, when the thickness of the
[0107]
Next, considering the case where the effective diameter of the
[0108]
Also in this case, as shown in the figure, if the thickness of the
[0109]
However, as compared with FIG. 5, it can be seen that the natural frequency of the
[0110]
For example, when the natural frequency f2 of the
[0111]
Therefore, if designed in this way, f1> f2, and as shown in FIG. 1, it is possible to prevent the gain at the natural frequency of the
[0112]
Further, when the natural frequency f2 of the
[0113]
In this case as well, stable servo characteristics can be obtained as in the case where the natural frequency f1 of the
[0114]
As described above, by satisfying f1> f2, the optical pickup device 1 can be reduced in size and weight without hindering the widening of the servo band. Therefore, the transfer rate of the optical pickup device 1 is increased to produce a high-quality moving image. It is possible to cope with recording / reproduction and high-speed recording / reproduction.
[0115]
The effective diameter of the
[0116]
As described above, in the
[0117]
In addition, only one of the
[0118]
As described above, the
[0119]
Further, the size of the outer shape can be defined by the thickness and area of the
[0120]
Further, in the case of reducing the thickness of only one glass substrate, the size of the outer shape is defined by the size of the outer shape of the
[0121]
By the way, when the optical pickup device is used for mobile applications, it is necessary to enable the optical pickup device to operate in a wide range of environments where the ambient temperature is about −10 ° C. to 70 ° C. In other words, in the case of an optical pickup device installed in a home or office, it is necessary to ensure a very wide range of operation considering that an ambient temperature of about 10 ° C. to 40 ° C. should be taken into consideration.
[0122]
Furthermore, the liquid crystal element as described above tends to have a slow response speed until a phase change corresponding to a voltage signal applied from the outside occurs, particularly on the low temperature side. Therefore, a technique for improving the response speed of liquid crystal by forming a heating element in the liquid crystal element and heating the liquid crystal has been developed.
[0123]
Therefore, a configuration of a liquid crystal element obtained by adding a heater function to the
[0124]
FIG. 7 shows a configuration of an optical pickup device 1 ′ to which a heater function is added. The difference from the optical pickup device 1 is a liquid crystal element 7 'and a liquid crystal driving circuit 16'.
[0125]
FIG. 8 is a top view of the
[0126]
In the
[0127]
The first ITO film 22 is composed of one
[0128]
Then, by applying a potential difference between the
[0129]
For example, when the sheet resistance of the
[0130]
On the other hand, the
[0131]
The
[0132]
Further, these
[0133]
The liquid
[0134]
When a temperature sensor (not shown) detects that the optical head is below a predetermined temperature, the first control unit first generates a voltage signal for heat generation to heat the
[0135]
That is, in the liquid
[0136]
The
[0137]
FIG. 9 shows the first glass substrate when the size of the second glass substrate 27 is A2 × B2 = 3 mm × 3 mm and the size of the
[0138]
As shown in the figure, the thinner the substrate thickness, the faster the
[0139]
By the way, as described above, in the
[0140]
Therefore, when the size is reduced as described above, for example, when t1 = t2 = 0.1 mm, the
[0141]
Further, along with the downsizing, the liquid crystal can be heated at high speed even if the first ITO film 22 (
[0142]
Furthermore, since the first ITO film 22 is also used for heat generation, it is only necessary to add one external connection terminal for applying a voltage to the heated electrode (see 29e in FIG. 8). For this reason, the first ITO film 22 is not used for heat generation, and a region used for each external connection terminal can be widened as compared with an aberration correction element in which a dedicated heater is separately formed. Therefore, reliable power supply from the outside is possible.
[0143]
In the present embodiment, since the
[0144]
In the above embodiment, the example in which the first ITO film 22 functions as a heater has been described. However, the second ITO film 26 serves as a heater, or the first ITO film 22 and the second ITO film. It is also possible to use both the film 26 and the heater.
[0145]
The present invention has been described with reference to the first and second examples. However, the present invention is not limited to the above examples, and is applied to other embodiments based on the technical idea of the present invention. be able to. For example, in the above embodiment, the ITO film is used as the transparent electrode. However, any film other than the ITO film may be used as long as it transmits light and conducts electricity.
[0146]
In the above-described embodiment, an example in which spherical aberration is corrected has been described. However, if the electrode pattern of the aberration correction electrode is changed, the present invention can also be applied to correction of coma and astigmatism.
[0147]
In the above embodiment, the example in which the external connection terminals are formed at one end of the substrate has been described. However, the present invention can be applied to the case where the external connection terminals are formed at both ends of the substrate.
[0148]
In addition, when a plurality of aberration correction elements are used to correct a plurality of aberrations, an aberration correction element that corrects aberrations of the light beam incident on the optical disk and an aberration correction element that corrects aberrations of the light beam reflected from the optical disk are provided. It can also be applied to the case of having both.
[0149]
Further, since the information recording / reproducing apparatus includes the optical pickup devices 1 and 1 ′, the information recording / reproducing apparatus can obtain the above-described effects of the present invention.
[0150]
In the above embodiment, the case where the optical recording medium is an optical disk has been described. However, the present invention can also be applied to a card-like optical recording medium that realizes a similar function.
[0151]
【The invention's effect】
As described above, the aberration correction element of the present invention includes an objective lens that condenses light emitted from a light source on an optical recording medium, an aberration correction element that corrects aberration by controlling at least the phase of the light output, and An aberration correction element used in an optical pickup apparatus including a holding unit that holds an objective lens and the aberration correction element, and a drive unit that drives the holding unit, and the natural frequency of the aberration correction element is f1. The size of the outer shape of the substrate included in the aberration correction element is determined so that f1> f2 when the natural frequency of the movable portion is f2.
[0152]
Therefore, the servo characteristics of the driving means in the optical pickup device are not affected. Therefore, there is an effect that an aberration correction element capable of obtaining stable servo characteristics can be provided.
[0153]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the substrate may include a first substrate and a second substrate, and may have a thickness related to the first substrate and a thickness related to the first substrate. The area of the surface having the thickness direction as the normal direction is set to satisfy f1> f2.
[0154]
Therefore, even when the thickness of the first substrate is reduced, the relationship of f1> f2 can be maintained by reducing the area of the first substrate. Therefore, the natural frequency of the aberration correction element can be made higher than the natural frequency of the holding means, and the gain at the natural frequency of the aberration correction element can be prevented from becoming 0 dB or more.
[0155]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the substrate includes a first substrate and a second substrate, and the thickness relates to the second substrate and the second substrate. The area of the surface having the thickness direction as the normal direction is set to satisfy f1> f2.
[0156]
Therefore, even when the thickness of the second substrate is reduced, the relationship of f1> f2 can be maintained by reducing the area of the second substrate. Therefore, the natural frequency of the aberration correction element can be made higher than the natural frequency of the holding means, and the gain at the natural frequency of the aberration correction element can be prevented from becoming 0 dB or more.
[0157]
In addition, the aberration correction element of the present invention includes the phase change layer disposed between the first electrode and the second electrode in the aberration correction element described above, and the phase change layer is provided from the outside. In this configuration, the refractive index changes according to the control voltage signal.
[0158]
Therefore, there is an effect that the phase distribution of incident light can be changed from the outside.
[0159]
In the aberration correction element of the present invention, the phase change layer is formed of a liquid crystal in the aberration correction element.
[0160]
Therefore, there is an effect that the voltage signal given from the outside can be reduced.
[0161]
The aberration correction element of the present invention isAs described above, an aberration correction element that corrects aberration by controlling the phase of incident light, and the substrate included in the aberration correction element includes a first substrate and a second substrate, A first electrode is formed on the first substrate, and a second electrode divided into a plurality of regions is formed on the second substrate, and the first electrode, the second electrode, A phase change layer formed of a liquid crystal disposed between the phase change layer, the phase change layer, the refractive index changes according to a control voltage signal from the outside,At least one of the first electrode and the second electrode is an electrode that generates heat;Two heating electrodes for generating heat from the heat generating electrode are connected to the heat generating electrode apart from each other.It is a configuration.In the aberration correction element of the present invention, it is preferable that the electrode that generates heat is the first electrode. The two heat generating electrodes are preferably connected to either the upper surface or the lower surface of the electrode that generates heat.
[0162]
Therefore, the liquid crystal can be heated at high speed even if the first electrode and / or the second electrode generate a small amount of heat. Furthermore, compared to an aberration correction element in which the first electrode and / or the second electrode are not used for heat generation, the area used for each external connection terminal can be widened. Reliable power supply is possible.
[0163]
In the aberration correction element according to the aspect of the invention, in the aberration correction element, the electrode to be heated is a transparent thin film having a first resistance value, and the heating electrode has a second resistance value. The first resistance value is larger than the second resistance value.
[0164]
Therefore, the voltage drop at the heat generating electrode can be made smaller than the voltage drop at the heat generating electrode, and the heat generating electrode can be efficiently heated.
[0165]
The aberration correction element according to the present invention has a configuration in which the heating electrode is a transparent thin film in the aberration correction element.
[0166]
Therefore, there is an effect that it is possible to prevent the amount of light passing through the aberration correction element from being reduced by the heating electrode.
[0167]
Moreover, the aberration correction element of the present invention is configured such that, in the aberration correction element, the heating electrode is a metal thin film.
[0168]
Therefore, a thin film can be easily formed as compared with a transparent thin film.
[0169]
In order to solve the above-described problems, an optical pickup device of the present invention is configured to include the above-described aberration correction element.
[0170]
Therefore, an optical pickup device including an aberration correction element can be obtained.
[0171]
The optical pickup device of the present invention includes a first control unit that controls a voltage signal applied to the first electrode and the second electrode in order to perform aberration correction in the optical pickup device described above. And a second control means for controlling a voltage signal applied to the two heat generating electrodes.
[0172]
Therefore, by driving the first control means and the second control means separately, there is an effect that aberration correction and heat generation of the electrodes can be performed, respectively.
[0173]
In the optical pickup device of the present invention, in the optical pickup device described above, when the electrode to be heated is the first electrode, and the aberration correction is performed by the first control unit, The second control means is configured to make the two heating electrodes have the same potential.
[0174]
Therefore, there is an effect that aberration correction can be performed by using the second electrode divided into a plurality of regions and the first electrode having the constant potential.
[0175]
An information recording / reproducing apparatus of the present invention is configured to include the above-described optical pickup device in order to solve the above-described problems.
[0176]
Therefore, there is an effect that an information recording / reproducing apparatus including the optical pickup device can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a Bode diagram showing a focus servo characteristic of an optical pickup device according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a schematic configuration of the optical pickup device.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a liquid crystal element provided in the optical pickup device.
FIG. 4 is a top view of the liquid crystal element.
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the thickness of the substrate of the liquid crystal element and the natural frequency.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the thickness of the substrate and the natural frequency when the substrate area of the liquid crystal element is reduced.
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a schematic configuration of another optical pickup device according to the present invention.
FIG. 8 is a top view of a liquid crystal element provided in the optical pickup device.
FIG. 9 is a graph showing the thickness of the substrate of the liquid crystal element and the time required to reach a room temperature state from a low temperature state by heating with a heater.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a conventional liquid crystal correction element.
FIG. 11 is a top view of the conventional liquid crystal element.
FIG. 12 is a top view of another conventional liquid crystal element.
FIG. 13 is a Bode diagram showing focus servo characteristics of the optical pickup device.
[Explanation of symbols]
1.1 'optical pickup device
7.7 'Liquid crystal element (aberration correction element)
9 Objective lens
10 Actuator movable part (holding means)
16.16 'liquid crystal drive circuit
21 First glass substrate (first substrate)
22 First ITO film (first electrode)
24 Liquid crystal layer (phase change layer)
26 Second ITO film (second electrode)
27 Second glass substrate (second substrate)
30a, 30b Heat generation electrode pattern (heat generation electrode)
Claims (8)
前記収差補正素子が備える基板は、第1の基板と第2の基板とから構成され、
前記第1の基板には第1の電極が形成され、かつ、前記第2の基板には複数の領域に分割された第2の電極が形成され、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に配された液晶で形成されている位相変化層を備え、
前記位相変化層は、外部からの制御電圧信号に応じて屈折率が変化し、
前記第1の電極と前記第2の電極との少なくとも一方は発熱される電極であって、
前記発熱される電極を発熱させるための2つの発熱用電極は、前記発熱される電極に、互いに離間して接続されており、
収差補正を行うために、前記第1の電極と前記第2の電極とに加える電圧信号を制御する第1の制御手段と、
前記2つの発熱用電極に加える電圧信号を制御する第2の制御手段とを備え、
前記第1の制御手段により収差補正を行っている際には、前記第2の制御手段は、前記2つの発熱用電極を同電位とすることを特徴とする収差補正素子。An aberration correction element that corrects aberration by controlling the phase of incident light,
The substrate provided in the aberration correction element is composed of a first substrate and a second substrate,
A first electrode is formed on the first substrate, and a second electrode divided into a plurality of regions is formed on the second substrate,
A phase change layer formed of a liquid crystal disposed between the first electrode and the second electrode;
The phase change layer has a refractive index that changes according to a control voltage signal from the outside,
At least one of the first electrode and the second electrode is an electrode that generates heat;
Two heating electrodes for generating heat from the heat-generating electrodes are connected to the heat-generating electrodes so as to be separated from each other ,
First control means for controlling a voltage signal applied to the first electrode and the second electrode in order to perform aberration correction;
Second control means for controlling a voltage signal applied to the two heating electrodes,
An aberration correction element , wherein when the aberration is corrected by the first control means, the second control means sets the two heating electrodes to the same potential .
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