JP4209666B2

JP4209666B2 - Polyamide resin composition for gear and polyamide resin gear

Info

Publication number: JP4209666B2
Application number: JP2002355200A
Authority: JP
Inventors: 俊夫松村; 正明山本; 学真江東
Original assignee: Mitsuboshi Belting Ltd
Current assignee: Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date: 2001-12-06
Filing date: 2002-12-06
Publication date: 2009-01-14
Anticipated expiration: 2022-12-06
Also published as: JP2003231808A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のパワーステアリング装置などに用いるウォームホイールなどを含む樹脂製の歯車用の樹脂組成物および歯車そのものに係るものであり、詳しくは耐摩耗性に優れるとともに、相手材を傷つけにくく、また成形性のよい歯車用ポリアミド樹脂組成物およびポリアミド樹脂製歯車に関する。
【０００２】
【従来の技術】
小型自動車においては、操舵補助力を付与するため、ステアリングシャフトに取り付けられるウォームホイールに噛合うウォームを電動アクチュエータにより駆動する電動パワーステアリング装置が用いられている。そしてそのウォームホイールとしてポリアミドなどの合成樹脂を用いることで軽量化および低騒音化が図られている。
【０００３】
合成樹脂はそのままでは強度が不足し、いろいろな補強材を樹脂に配合したものが用いられている。配合する補強材としては炭素繊維等の無機繊維材、またチタン酸カリウムウィスカ等のウィスカ類を配合することによって強度を補強している。またギアの噛みあい等で相手材と擦れ会う際に簡単に摩耗してしまうことのないようにワックスや二硫化モリブデンなどの潤滑剤を配合して耐摩耗性を向上させる試みも行われている（特許文献１）。
【０００４】
【特許文献１】
特開２０００−２４７２４５号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、耐摩耗性は十分であるとは言えず更なる耐摩耗性の向上が望まれている。また、補強材を配合することによって噛みあう相手のギアを傷つけてしまうという問題や成形性が悪くなってしまい成形サイクルが長くなってしまったり、成形不良を増加させてしまうといった問題があった。
【０００６】
相手のギアを傷つけてしまうことで、さらに自分自身の摩耗を促進させることにもなり、補強材による相手材への傷つけ性についても改善が望まれている。また、成形性の改善も同時に向上させる必要がある。
【０００７】
そこで本発明は耐摩耗性に優れるとともに、相手材を傷つけにくく、また成形性のよい歯車用ポリアミド樹脂組成物およびポリアミド樹脂製歯車の提供を課題とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明の請求項１は、ポリアミド樹脂組成物からなるギア歯を形成する樹脂層を有する歯車に用いられるポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂１００質量部に対して、酸価が１〜１０ｍｇＫＯＨ／ｇの酸化ポリエチレンワックス０．１〜１０質量部を配合したことを特徴とする。
【００１０】
所定の酸価を有する酸化ポリエチレンワックスを配合することにより、ポリアミド樹脂の摩擦摩耗特性を向上させると共に、各種物性においても優れた組成物を得ることができる。
【００１３】
請求項２では、ポリアミド樹脂１００質量部に対して、補強材を１〜５０質量部配合した歯車用ポリアミド樹脂組成物としており、補強材をこのような範囲で配合することによって、十分な強度を持たせることができる。
【００１４】
請求項３では、補強材がガラス繊維である歯車用ポリアミド樹脂組成物としており、補強材として高い補強効果が得られると共にコスト的にも有利であるといえる。
【００１５】
請求項４では、ポリアミド樹脂組成物からなるギア歯を形成する樹脂層を有するポリアミド樹脂製歯車において、前記樹脂層はポリアミド樹脂１００質量部に対して、酸価が１〜１０ｍｇＫＯＨ／ｇの酸化ポリエチレンワックス０．１〜１０質量部を配合したことを特徴とする。
【００１７】
請求項１、２と同様に所定の酸価を有する酸化ポリエチレンワックスを配合することにより、ポリアミド樹脂の摩擦摩耗特性を向上させると共に、各種物性においても優れたポリアミド樹脂製歯車を得ることができる。
【００２０】
請求項５では、ポリアミド樹脂１００質量部に対して、補強材を１〜５０質量部配合したポリアミド樹脂製歯車としており、補強材をこのような範囲で配合することによって、十分な強度を持たせることができる。
【００２１】
請求項６では、補強材がガラス繊維であるポリアミド樹脂製歯車としており、補強材として高い補強効果が得られると共にコスト的にも有利であるということができる。
【００２２】
請求項７では、金属製の芯材の外周にギア歯を形成する樹脂層を有する構成であるポリアミド樹脂製歯車としており、芯材を有するポリアミド樹脂製歯車として成形性及び物性の優れたものを得ることができる。
【００２３】
【発明の実施の形態】
図１に示すのは電動パワーステアリング装置に用いられるウォームホイールの斜視図であり、このウォームホイールは本発明の歯車用ポリアミド樹脂組成物を用いており、本発明のポリアミド製樹脂歯車である。
【００２４】
電動パワーステアリング装置は、例えば図２に示すような装置１であり、ステアリングホイール２の操舵により発生する操舵トルクを、ステアリングシャフト３によりピニオン４に伝達することで、そのピニオン４に噛みあうラック５を移動させ、そのラック５に連結される車輪６の舵角を変化させる。
【００２５】
そのステアリングシャフト３により伝達される操舵トルクに応じた操舵補助力を付与するため、その操舵トルクを検出するトルクセンサ（図示しない）と、その検出された操舵トルクに応じ駆動されるモータ８と、そのモータ８により駆動される駆動シャフトの外周に設けられる金属製ウォーム９と、そのウォーム９に噛みあうと共にステアリングシャフト３に取り付けられるウォームホイール１０とが設けられている。そのモータ８の回転をウォーム９及びウォームホイール１０を介してステアリングシャフト３に伝達することで操舵補助力を付与するようになっている。
【００２６】
本発明のポリアミド樹脂製歯車となるのは、一例を挙げればこのウォームホイール１０であり、例えば円筒形状の鉄やアルミニウムなどからなる金属製芯材１１の周囲に樹脂層１２が被覆された歯車である。図示はしないが芯材１１の周囲にはローレット加工などの凹凸加工がなされており、樹脂層１２と芯材１１と間で滑って回転しないようになっている。樹脂層１２の部分に特徴があり、本発明の歯車用ポリアミド樹脂組成物の対象となるものである。
【００２７】
本発明の歯車用ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂１００質量部に対して酸価が１〜１０ｍｇＫＯＨ／ｇの酸化ポリエチレンワックス０．１〜１０質量部を配合したものである。
【００２８】
本発明で用いられるポリアミド樹脂は、６・６−ナイロン、６−ナイロンといったものを用いることができ、特にポリアミド樹脂の種類を限定するものではないが、中でも６・６−ナイロンを用いることが吸水性、熱的特性、物性及びコストのバランスが最もとれているの理由から好ましい。
【００２９】
酸化ポリエチレンワックスとは、ポリエチレンワックスを酸化後処理することにより得られるものである。酸価が１ｍｇＫＯＨ／ｇ未満であると表面に酸素結合した官能基の数が少ないため、ポリアミドとの相溶性が劣り、均一にポリアミド中に分散しないこととなり、１０ｍｇＫＯＨ／ｇを超えるとポリアミドの物性が著しく低下するとなるので好ましくない。
【００３０】
酸化ポリエチレンワックスの配合量がポリアミド樹脂１００質量部に対して０．１未満であると摩擦摩耗特性を改善する効果が十分に得られず、１０質量部を超えるとポリアミドの物性が著しく低下するとなるので好ましくない。
【００３１】
本発明において酸化ポリエチレンワックスの溶融粘度は２００〜２０００ｍＰａ・ｓのものを用いることが好ましく、２００ｍＰａ・ｓ未満であると摩擦摩耗特性を改善する効果が十分に得られず、２０００ｍＰａ・ｓを超えると成形時の流動性が悪くなるので好ましくない。
【００３２】
また、上記の酸化ポリエチレンワックス以外に補強材をポリアミド樹脂１００質量部に対して１〜５０質量部の範囲で配合することが好ましい。補強材としてはガラス繊維、炭素繊維等の繊維補強材、チタン酸カリウムウィスカや炭酸カルシウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカなどのウィスカ類、その他タルク、珪灰石、マイカなどを挙げることができる。補強材の配合量がポリアミド樹脂１００質量部に対して１質量部未満であると強度の補強が不十分であり、５０質量部を超えると成形性が悪くなり、材料としての比重も大きくなり樹脂を使用することによる軽量化というメリットが薄れるので好ましくない。
【００３３】
前記に挙げた補強材の中でも本発明ではガラス繊維を用いることが高い補強効果を得られると共にコスト的にも有利であることから好ましいといえる。ガラス繊維は分散と補強効果とのバランスから通常１〜３ｍｍ長さのものを配合する。
【００３４】
その他、一般的な配合剤として顔料、染料などの着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、耐電防止剤、滑剤等を配合してもよい。
【００３５】
次に本発明の実施例および比較例を挙げて物性の比較を行った
【００３６】
【実施例】
表１に示すような実施例１、比較例１〜６までの配合の樹脂組成物を用いて、射出成形にて試験片を作成し、限界ＰＶ値、スラスト試験時動摩擦係数、スラスト摩耗量、アイゾット衝撃強さ、引張強さ、曲げ強さ、吸水率、射出時ピーク圧をそれぞれ測定した。その結果を表２に示す。
【００３７】
なお、表１に示す高分子シリコーンオイルは東レ・ダウコーニング社のＢＹ２７−００５、チタン酸カリウムウィスカは大塚化学社のティスモ、超高分子量ポリエチレンはクラリアントジャパン社のＧＵＲ４１０５、低密度ポリエチレンは三井化学社の、高酸価ポリエチレンワックスはクラリアントジャパン社のＰＥＤ１９１（酸価が１７、溶融粘度が３０００ｍＰａ・ｓ）、低酸価ポリエチレンワックスは三井化学社の４０５ＭＰ（酸価が１、溶融粘度が６５０ｍＰａ・ｓ）を用いている。
【００３８】
【表１】

【００３９】
【表２】

【００４０】
表２の結果から、ガラス繊維のみを配合した比較例１は衝撃強さ、引張強さ、曲げ強さなどの物性を向上しているものの、摩擦摩耗特性については劣っている。そして比較例２〜４では、摩擦摩耗特性の改善のためにそれぞれ高分子シリコーンオイル、チタン酸カリウムウィスカ、超高分子量ポリエチレンを配合しているが、摩擦摩耗特性は十分に改善されているとはいえない。
【００４１】
次に比較例５では限界ＰＶ値は改善されているが、曲げ強さなど物性の面で低下が見られるという結果となっている。また、比較例１〜５を通じて射出時ピーク圧は高めの数値となっている。
【００４２】
それにたいして実施例では摩擦摩耗特性はきわめて優れており、衝撃強さ、引張強さ、曲げ強さなどの物性の低下も少なく、特に実施例１では射出時ピーク圧も低い数値となっており成形性についても優れていることがわかる。
【００４３】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項１によると、ポリアミド樹脂組成物からなるギア歯を形成する樹脂層を有する歯車用ポリアミド樹脂組成物において、ポリアミド樹脂１００質量部に対して、酸価が１〜１０ｍｇＫＯＨ／ｇの酸化ポリエチレンワックス０．１〜１０質量部を配合したことを特徴とする。
【００４５】
所定の酸価を有する酸化ポリエチレンワックスを配合することにより、ポリアミド樹脂の摩擦摩耗特性を向上させると共に、各種物性においても優れた組成物を得ることができる。
【００４８】
請求項２では、ポリアミド樹脂１００質量部に対して、補強材を１〜５０質量部配合した歯車用ポリアミド樹脂組成物としており、補強材をこのような範囲で配合することによって、十分な強度を持たせることができる。
【００４９】
請求項３では、補強材がガラス繊維である歯車用ポリアミド樹脂組成物としており、補強材として高い補強効果が得られると共にコスト的にも有利であるといえる。
【００５０】
請求項４では、ポリアミド樹脂組成物からなるギア歯を形成する樹脂層を有するポリアミド樹脂製歯車において、前記樹脂層はポリアミド樹脂１００質量部に対して、酸価が１〜２０ｍｇＫＯＨ／ｇの酸化ポリエチレンワックス０．１〜１０質量部を配合したことを特徴とする。
【００５２】
請求項１、２と同様に所定の酸価を有する酸化ポリエチレンワックスを配合することにより、ポリアミド樹脂の摩擦摩耗特性を向上させると共に、各種物性においても優れたポリアミド樹脂製歯車を得ることができる。
【００５５】
請求項５では、ポリアミド樹脂１００質量部に対して、補強材を１〜５０質量部配合したポリアミド樹脂製歯車としており、補強材をこのような範囲で配合することによって、十分な強度を持たせることができる。
【００５６】
請求項６では、補強材がガラス繊維であるポリアミド樹脂製歯車としており、補強材として高い補強効果が得られると共にコスト的にも有利であるということができる。
【００５７】
請求項７では、金属製の芯材の外周にギア歯を形成する樹脂層を有する構成であるポリアミド樹脂製歯車としており、芯材を有するポリアミド樹脂製歯車として成形性及び物性の優れたものを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のポリアミド樹脂製歯車の一例であるウォームホイールの斜視図である。
【図２】ウォームホイールを用いる電動パワーステアリング装置の概要図である。
【符号の説明】
１電動パワーステアリング装置
２ステアリングホイール
３ステアリングシャフト
４ピニオン
５ラック
６車輪
８モータ
９ウォーム
１０ウォームホイール
１１芯材
１２樹脂層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin composition for a resin gear including a worm wheel used for a power steering device of an automobile and the gear itself. Specifically, the present invention is excellent in wear resistance and hardly damages the counterpart material. The present invention relates to a polyamide resin composition for gears having good moldability and a polyamide resin gear.
[0002]
[Prior art]
In a small automobile, an electric power steering device is used in which a worm meshing with a worm wheel attached to a steering shaft is driven by an electric actuator in order to apply a steering assist force. Further, the use of a synthetic resin such as polyamide as the worm wheel reduces the weight and noise.
[0003]
Synthetic resins are insufficient in strength as they are, and various reinforcing materials blended with resins are used. As a reinforcing material to be blended, strength is reinforced by blending inorganic fiber materials such as carbon fibers and whiskers such as potassium titanate whiskers. Attempts have also been made to improve wear resistance by blending lubricants such as wax and molybdenum disulfide so that they do not wear easily when they rub against each other due to gear engagement. (Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-247245
[Problems to be solved by the invention]
However, it cannot be said that the wear resistance is sufficient, and further improvement of the wear resistance is desired. Moreover, there existed a problem that the gear of the other party to bite will be damaged by mix | blending a reinforcing material, the moldability worsened, the molding cycle became long, and the molding defect increased.
[0006]
By damaging the other party's gear, it also promotes the wear of the person itself, and improvement of the damage to the other party by the reinforcing material is desired. Moreover, it is necessary to improve the moldability at the same time.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a polyamide resin composition for a gear and a polyamide resin gear which is excellent in wear resistance, hardly damages the counterpart material, and has good moldability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, claim 1 of the present invention is a polyamide resin composition used in a gear having a resin layer forming a gear tooth made of a polyamide resin composition. It is characterized by blending 0.1 to 10 parts by mass of oxidized polyethylene wax having an acid value of 1 to 10 mgKOH / g.
[0010]
By blending an oxidized polyethylene wax having a predetermined acid value, it is possible to improve the friction and wear characteristics of the polyamide resin and to obtain a composition excellent in various physical properties.
[0013]
In Claim 2 , it is set as the polyamide resin composition for gears which mix | blended 1-50 mass parts of reinforcing materials with respect to 100 mass parts of polyamide resins, and sufficient intensity | strength is mix | blended by mix | blending a reinforcing material in such a range. You can have it.
[0014]
In Claim 3 , the polyamide resin composition for gears in which the reinforcing material is glass fiber is used, and it can be said that a high reinforcing effect is obtained as the reinforcing material and that it is advantageous in terms of cost.
[0015]
5. The polyamide resin gear having a resin layer forming a gear tooth made of a polyamide resin composition according to claim 4 , wherein the resin layer is oxidized with an acid value of 1 to 10 mgKOH / g with respect to 100 parts by mass of the polyamide resin. It is characterized by blending 0.1 to 10 parts by mass of polyethylene wax.
[0017]
By blending an oxidized polyethylene wax having a predetermined acid value as in

claims

1 and 2, it is possible to improve the frictional wear characteristics of the polyamide resin and to obtain a polyamide resin gear excellent in various physical properties.
[0020]
In Claim 5 , it is set as the polyamide resin gear which mix | blended 1-50 mass parts of reinforcing materials with respect to 100 mass parts of polyamide resins, and it gives sufficient intensity | strength by mix | blending a reinforcing material in such a range. be able to.
[0021]
According to the sixth aspect of the present invention , the reinforcing material is a polyamide resin gear made of glass fiber, and it can be said that a high reinforcing effect is obtained as the reinforcing material and that it is advantageous in terms of cost.
[0022]
In Claim 7 , it is set as the polyamide resin gear which is the structure which has the resin layer which forms a gear tooth on the outer periphery of a metal core material, and what is excellent in a moldability and a physical property as a polyamide resin gear which has a core material. Obtainable.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a perspective view of a worm wheel used in an electric power steering apparatus. This worm wheel uses the polyamide resin composition for gears of the present invention, and is a polyamide resin gear of the present invention.
[0024]
The electric power steering apparatus is, for example, an apparatus 1 as shown in FIG. 2, and a steering torque generated by steering the steering wheel 2 is transmitted to the pinion 4 by the steering shaft 3, so that the rack 5 meshes with the pinion 4. And the rudder angle of the wheel 6 connected to the rack 5 is changed.
[0025]
A torque sensor (not shown) for detecting the steering torque in order to apply a steering assist force corresponding to the steering torque transmitted by the steering shaft 3, and a motor 8 driven according to the detected steering torque; A metal worm 9 provided on the outer periphery of the drive shaft driven by the motor 8 and a worm wheel 10 that engages with the worm 9 and is attached to the steering shaft 3 are provided. The rotation of the motor 8 is transmitted to the steering shaft 3 via the worm 9 and the worm wheel 10 to give a steering assist force.
[0026]
An example of the polyamide resin gear of the present invention is this worm wheel 10, which is a gear in which a resin layer 12 is coated around a metal core 11 made of, for example, cylindrical iron or aluminum. is there. Although not shown in the drawing, the core material 11 is provided with irregularities such as knurling so that it does not slide between the resin layer 12 and the core material 11. The resin layer 12 has a characteristic and is a target of the polyamide resin composition for gears of the present invention.
[0027]
The polyamide resin composition for gears of the present invention is obtained by blending 0.1 to 10 parts by mass of oxidized polyethylene wax having an acid value of 1 to 10 mgKOH / g with respect to 100 parts by mass of polyamide resin.
[0028]
As the polyamide resin used in the present invention, those such as 6 · 6-nylon and 6-nylon can be used, and the type of the polyamide resin is not particularly limited. It is preferable because the balance among the properties, thermal characteristics, physical properties and cost is most balanced.
[0029]
The oxidized polyethylene wax is obtained by subjecting polyethylene wax to post-oxidation treatment. If the acid value is less than 1 mgKOH / g, the number of functional groups oxygen-bonded to the surface is small, so the compatibility with the polyamide is poor, and it will not be uniformly dispersed in the polyamide. If the acid value exceeds 10 mgKOH / g, the properties of the polyamide Is undesirably lowered.
[0030]
If the blending amount of the oxidized polyethylene wax is less than 0.1 with respect to 100 parts by mass of the polyamide resin, the effect of improving the friction and wear characteristics cannot be sufficiently obtained, and if it exceeds 10 parts by mass, the physical properties of the polyamide are remarkably lowered. Therefore, it is not preferable.
[0031]
In the present invention, it is preferable to use an oxidized polyethylene wax having a melt viscosity of 200 to 2000 mPa · s. If it is less than 200 mPa · s, the effect of improving the friction and wear characteristics cannot be sufficiently obtained, and if it exceeds 2000 mPa · s. This is not preferable because the fluidity during molding deteriorates.
[0032]
Moreover, it is preferable to mix | blend a reinforcing material in 1-50 mass parts with respect to 100 mass parts of polyamide resins other than said oxidation polyethylene wax. Examples of the reinforcing material include fiber reinforcing materials such as glass fiber and carbon fiber, whiskers such as potassium titanate whisker, calcium carbonate whisker, and aluminum borate whisker, and other talc, wollastonite, mica, and the like. When the blending amount of the reinforcing material is less than 1 part by mass with respect to 100 parts by mass of the polyamide resin, the reinforcement of the strength is insufficient, and when it exceeds 50 parts by mass, the moldability is deteriorated and the specific gravity as the material is increased. It is not preferable because the advantage of weight reduction due to the use of this is reduced.
[0033]
Among the reinforcing materials listed above, it can be said that it is preferable to use glass fibers in the present invention because a high reinforcing effect can be obtained and the cost is advantageous. The glass fiber is usually blended in a length of 1 to 3 mm from the balance between dispersion and reinforcing effect.
[0034]
In addition, colorants such as pigments and dyes, antioxidants, ultraviolet absorbers, heat stabilizers, antistatic agents, lubricants and the like may be added as general compounding agents.
[0035]
Next, physical properties were compared by giving examples and comparative examples of the present invention.
【Example】
Using the resin composition of the composition of Example 1 and Comparative Examples 1 to 6 as shown in Table 1, a test piece was prepared by injection molding, the limit PV value, the dynamic friction coefficient during the thrust test, the amount of thrust wear, Izod impact strength, tensile strength, bending strength, water absorption, and peak pressure at injection were measured. The results are shown in Table 2.
[0037]
The high molecular weight silicone oil shown in Table 1 is BY27-005 of Toray Dow Corning, Potassium Titanate Whisker is Tismo of Otsuka Chemical, Ultra High Molecular Weight Polyethylene is GUR4105 of Clariant Japan, and Low Density Polyethylene is Mitsui Chemicals. The high acid value polyethylene wax is PED191 (acid value is 17, melt viscosity is 3000 mPa · s) from Clariant Japan, and the low acid value polyethylene wax is 405 MP (acid value is 1, melt viscosity is 650 mPa · s from Mitsui Chemicals). ) Is used.
[0038]
[Table 1]

[0039]
[Table 2]

[0040]
From the results shown in Table 2, Comparative Example 1 containing only glass fibers improves physical properties such as impact strength, tensile strength, bending strength, but is inferior in friction and wear characteristics. In Comparative Examples 2 to 4, high molecular weight silicone oil, potassium titanate whisker, and ultrahigh molecular weight polyethylene are blended for improving friction and wear characteristics, but the friction and wear characteristics are sufficiently improved. I can't say that.
[0041]
Next, in Comparative Example 5, the limit PV value was improved, but a decrease was observed in terms of physical properties such as bending strength. Moreover, the peak pressure at the time of injection becomes a high numerical value through Comparative Examples 1-5.
[0042]
On the other hand, the friction and wear characteristics are extremely excellent in the examples, and the physical properties such as impact strength, tensile strength, and bending strength are hardly decreased. In particular, in Example 1, the injection peak pressure is a low numerical value. It turns out that it is excellent also about the property.
[0043]
【The invention's effect】
As described above, according to claim 1 of the present invention, in a polyamide resin composition for gears having a resin layer that forms gear teeth made of a polyamide resin composition, the acid value is 1 to 100 parts by mass of the polyamide resin . It is characterized by blending 0.1 to 10 parts by mass of 10 mg KOH / g polyethylene oxide wax.
[0045]
By blending an oxidized polyethylene wax having a predetermined acid value, it is possible to improve the friction and wear characteristics of the polyamide resin and to obtain a composition excellent in various physical properties.
[0048]
In Claim 2 , it is set as the polyamide resin composition for gears which mix | blended 1-50 mass parts of reinforcing materials with respect to 100 mass parts of polyamide resins, and sufficient intensity | strength is mix | blended by mix | blending a reinforcing material in such a range. You can have it.
[0049]
In Claim 3 , the polyamide resin composition for gears in which the reinforcing material is glass fiber is used, and it can be said that a high reinforcing effect is obtained as the reinforcing material and that it is advantageous in terms of cost.
[0050]
5. The polyamide resin gear having a resin layer forming a gear tooth made of a polyamide resin composition according to claim 4 , wherein the resin layer is an oxidized polyethylene having an acid value of 1 to 20 mgKOH / g with respect to 100 parts by mass of the polyamide resin. It is characterized by blending 0.1 to 10 parts by weight of wax.
[0052]
By blending an oxidized polyethylene wax having a predetermined acid value as in

claims

1 and 2, it is possible to improve the frictional wear characteristics of the polyamide resin and to obtain a polyamide resin gear excellent in various physical properties.
[0055]
In Claim 5 , it is set as the polyamide resin gear which mix | blended 1-50 mass parts of reinforcing materials with respect to 100 mass parts of polyamide resins, and it gives sufficient intensity | strength by mix | blending a reinforcing material in such a range. be able to.
[0056]
According to the sixth aspect of the present invention , the reinforcing material is a polyamide resin gear made of glass fiber, and it can be said that a high reinforcing effect is obtained as the reinforcing material and that it is advantageous in terms of cost.
[0057]
In Claim 7 , it is set as the polyamide resin gear which is the structure which has the resin layer which forms a gear tooth on the outer periphery of a metal core material, and what is excellent in a moldability and a physical property as a polyamide resin gear which has a core material. Obtainable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a worm wheel which is an example of a polyamide resin gear according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram of an electric power steering apparatus using a worm wheel.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Electric power steering apparatus 2 Steering wheel 3 Steering shaft 4 Pinion 5 Rack 6 Wheel 8 Motor 9 Worm 10 Worm wheel 11 Core material 12 Resin layer

Claims

In a polyamide resin composition used for a gear having a resin layer forming a gear tooth made of a polyamide resin composition, an oxidized polyethylene wax having an acid value of 1 to 10 mgKOH / g with respect to 100 parts by mass of the polyamide resin. A polyamide resin composition for gears, wherein 10 parts by mass is blended.

Per 100 parts by mass of the polyamide resin, according to claim 1 gear for the polyamide resin composition according to the reinforcing material was 50 parts by mass.

The polyamide resin composition for a gear according to claim 2 , wherein the reinforcing material is glass fiber.

A polyamide resin gear having a resin layer that forms gear teeth made of a polyamide resin composition, wherein the resin layer is an oxidized polyethylene wax having an acid value of 1 to 10 mgKOH / g with respect to 100 parts by mass of the polyamide resin. A polyamide resin gear characterized by containing 10 to 10 parts by mass.

The polyamide resin gear according to claim 4 , wherein 1 to 50 parts by mass of a reinforcing material is blended with 100 parts by mass of the polyamide resin.

The polyamide resin gear according to claim 5 , wherein the reinforcing material is glass fiber.

The polyamide resin gear according to any one of claims 4 to 6 , which has a resin layer that forms gear teeth on the outer periphery of a metal core.