JP4204666B2 - ユニット式冷却配管洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、交換可能の分岐管ユニットを備え、様々の洗浄ニーズに容易に対応できるようにしたユニット式冷却配管洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金型の冷却路や空調機器の冷却配管などは長期間使用していると、管の内部に錆が発生したりカルシウムやシリカなどのスケールが付着し、管内が狭くなり冷却効果が低下する恐れがある。そのため、洗浄装置により洗浄液を使用しこれらの冷却路や冷却配管に発生した錆や付着したスケールを除去することが従来から行われてきている。
【0003】
図4は、従来装置の冷却配管洗浄装置1を説明するためのブロック図を示す。冷却配管洗浄装置1は、洗浄液を貯留する貯留槽2と、洗浄液を供給するポンプ3と、洗浄液を濾過するフィルタ4と、その他圧力計5や流量計6などで構成され、箱型の筐体10に収納されている。
【0004】
金型20の冷却路21を洗浄するときには、まず、洗浄液を貯留槽2に入れ、金型20の冷却路21と冷却配管洗浄装置1とを洗浄液供給側の連結管12と洗浄液回収側の連結管13により連結する。栓8、9を開きポンプ3を作動させると、洗浄液は金型20の冷却路21を循環し、洗浄が行われる。洗浄状況は、圧力計5や流量計6で監視でき、洗浄後はドレンの栓7を開き洗浄液を回収することができる。
【0005】
又、金型20の冷却水路21が複数ある場合や、同時に複数の金型20を洗浄したい場合などには、金型20に供給する洗浄液を分岐する分岐管と、分岐した洗浄液を集合する集合管とを別途用意して、それぞれ連結管12と連結管13とに接続し洗浄を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の冷却管洗浄装置1には、次のような問題があった。
【0007】
複数の冷却路21を持つ金型20を洗浄する場合や、同時に複数の金型20を洗浄する場合などには、複数の冷却路21を直列に連結し洗浄することもできるが洗浄の効果と効率が低下するため、前記したごとく冷却管洗浄装置1とは別に分岐管と集合管とを用意して冷却管洗浄装置1に接続し洗浄を行っている。そのため、別々の装置を用意することとなり、装置全体がかさばってしまい洗浄場所に多くのスペースを必要とし、取扱いも煩雑となる恐れがあった。
【0008】
洗浄場所に多くのスペースを必要とすることと取扱いの煩雑を避けるために、洗浄液の水路を分岐した分岐管を組み込み一体装置とすることも考えられるが、近年、金型の種類も多岐に亘り洗浄ニーズも多様となっているため、それらのニーズを個々に満たすためには多種類の冷却配管洗浄装置を用意せねばならずコスト高となる恐れがあった。さらに、目的にあったものを用意しても用途が限定されているため、洗浄ニーズが変わったとき対応できない恐れもあった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、様々の洗浄ニーズに容易に対応できる操作性に優れたユニット式冷却配管洗浄装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明のユニット式冷却配管洗浄装置は、貯留した洗浄液を外部に供給し洗浄後の洗浄液を濾過して回収する本体装置と、前記貯留した洗浄液を外部に供給するとき該洗浄液を分岐する分岐管部と前記洗浄後の洗浄液を集合する集合管部とを一体とするとともに前記本体装置とは別体とし、洗浄する金型のそれぞれの洗浄ニーズに対応させ予め定めた互いに異なる複数のユニット化を行うとともに前記本体装置の内部にそれぞれを取り付け取り外し自在とし前記洗浄ニーズに応じた洗浄を行う分岐管ユニットとを備えることとした。
【0011】
さらに、前記分岐管ユニットの種類は、少数分岐管ユニット、多数分岐管ユニット、逆流可能分岐管ユニット及び、圧力計及び又は流量計付き分岐管ユニットのうち少なくとも複数種類を有することとした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明に関わるユニット式冷却配管洗浄装置30のブロック図を示す。ユニット式冷却配管洗浄装置30は、本体装置31と分岐管ユニット50とで構成されている。ユニット式冷却配管洗浄装置30は洗浄液を貯留する貯留槽32と、洗浄液を供給するポンプ33と、洗浄液を濾過するフィルタ34と、その他圧力計35や流量計36などで構成され、箱型の筐体40に収納されている。分岐管ユニット50は分岐管部51と集合管部52とで構成されている。
【0014】
供給管47は貯留槽32の底面からポンプ33と圧力計35を介し栓37まで伸びており、ポンプ33の動作により洗浄液が供給管47を通り栓37に供給される。回収管48は栓38からフィルタ34と流量計36を介して貯留槽32の洗浄液の上面まで伸び、洗浄液は栓38より回収管48を通り貯留槽32に回収される。なお、貯留槽32の洗浄液は、洗浄後にドレンの栓39を開にすることにより抜くことができる。
【0015】
分岐管ユニット50は、取り付け取り外し自在のユニット式とし筐体40内にに収納される。なお、本体装置31側の連結管42、43への取り付け取り外しも容易に行うことができる。分岐管ユニット50の金型60側には複数の連結管56と複数の連結管57がそれぞれ取り付けられ、洗浄を行うときには金型60の複数の冷却路61に連結される。従って、洗浄液は、供給管47、分岐管ユニット50の分岐管部51、連結管56、冷却路61、連結管57、分岐管ユニット50の集合管部52及び回収管48を通り循環する。
【0016】
金型60の冷却路61の洗浄を行うときには、まず、洗浄する金型60に連結管56と連結管57を連結し、ポンプ33を作動させ、洗浄液を本体装置31から分岐管ユニット50を介して金型60を循環させ洗浄が行われる。洗浄の状態は圧力計35と流量計36により監視することができる。分岐管ユニット50は、金型60の複数の冷却路に並列に洗浄液を供給しており、洗浄効果をあげることができる。又、同時に複数の金型60の冷却路61の洗浄を行うときにも有効である。
【0017】
図2は分岐管ユニット50の種々の形態を示し、図2(A)は4チャンネルの分岐管ユニット50aを示し、図2(B)は分岐管に圧力計35と流量計36をそれぞれ取り付けた分岐管ユニット50bを示し、図2(C)は多数チャンネルの分岐管ユニット50cを示し、図2(D)は逆流切り替えを可能とした分岐管ユニット50dを示し、図2(E)は分岐管に圧力計35と流量計36をそれぞれ取り付け逆流可能とした分岐管ユニット50eを示す。分岐管ユニット50a、50b、50c、50d、50eは、複数の栓54を有する分岐管部51a、51b、51c、51d、51eと、複数の栓54を有する集合管部52a、52b、52c、52d、52eを備えており、様々の洗浄ニーズに対応させて取り付け・交換して使用することができる。
【0018】
図2(A)の分岐管ユニット50aは、金型60の冷却路が比較的少ないときに、冷却路に並列に洗浄液を供給し洗浄効果をあげることができるものである。図2(B)の分岐管ユニット50bは、金型60の冷却路ごとに洗浄状態を監視して洗浄したいときに特に有効なものである。図2(C)の分岐管ユニット50cは、金型60の冷却路が比較的多いときや同時に複数の金型60を洗浄したいときなどに有効なものである。図2(D)の分岐管ユニット50dは、切り替え部53を備えており、洗浄液の逆流切り替えを行い洗浄したいときに特に有効なものである。なお、切り替え部53では、順方向に洗浄液を供給するときには栓55g、55hを閉じ栓55f、55iを開き、逆方向に洗浄液を供給するときには栓55g、55hを開き栓55f、55iを閉じる。又、図2(E)の分岐管ユニット50eは、金型60の冷却路ごとに洗浄状態を監視し、さらに切り替え部53を備え洗浄液の逆流切り替えを行い洗浄したいときに特に有効なものである。なお、切り替え部53では、順方向に洗浄液を供給するときには栓55g、55hを閉じ栓55f、55iを開き、逆方向に洗浄液を供給するときには栓55g、55hを開き栓55f、55iを閉じる。逆流切り替えは本体装置1に取り付けることもできるが、使用しないこともあることから、分岐管ユニット50に取り付けることが有効と言える。
【0019】
図3は、本体装置31と分岐管ユニット50とを筐体40に収納配置したユニット式冷却配管洗浄装置30の外観図を示す。図3(A)はユニット式冷却配管洗浄装置30の筐体40の内部側面図を示し、図3(B)はユニット式冷却配管洗浄装置の筐体40正面図を示す。図3(A)に示すごとく筐体40内には分岐管ユニット50、貯留槽32、ポンプ33、フィルタ34、圧力計35、流量計36などが配設されている。図3(B)に示す筐体40の正面には、表示器70と、ポンプ33などの操作スイッチ60が設けられている。圧力計35、流量計36は直接目視で計測できるが、表示器70にデータを表示することもでき、又、栓37、栓38、栓39(図1に図示)及び栓54などの開閉は手動で行うことができるが、電磁弁とし筐体40に操作スイッチを設け操作するようにすることもできる。
【0020】
なお、上記実施例では、金型の冷却路の洗浄について述べたが空調機器の配管などの洗浄も行うことができる。
【0021】
以上述べたごとく、分岐管ユニット50は、金型60の複数の冷却路に並列に洗浄液を供給し洗浄効果をあげることや、同時に複数の金型60の洗浄に有効であるなどの特徴を持つが様々な形態があり、種々用意した分岐管ユニット50を様々な洗浄ニーズに応じてセレクトして本体装置31に取り付け取り外し容易に備えることができ、洗浄目的に対し廉価の装置とすることができる。又、使用目的が変わったとしても、低価格で目的に合ったものに容易に交換することができる。分岐管ユニット50は、分岐管部と集合管部とを一体のユニット式としたため交換も容易で、ユニットを取り外し連結管42、43への取り付け取り外しを行うのみで容易に交換を行うことができる。本体装置31のみでの使用も可能で、本体装置31と分岐管ユニット50を筐体40内に収納しコンパクトにすることができ、操作性も向上させることができた。
【0022】
【発明の効果】
本発明のユニット式冷却配管洗浄装置は、貯留した洗浄液を外部に供給し洗浄後の洗浄液を濾過して回収する本体装置と、前記貯留した洗浄液を外部に供給するとき該洗浄液を分岐する分岐管部と前記洗浄後の洗浄液を集合する集合管部とを一体とするとともに前記本体装置とは別体とし、洗浄する金型のそれぞれの洗浄ニーズに対応させ予め定めた互いに異なる複数のユニット化を行うとともに前記本体装置の内部にそれぞれを取り付け取り外し自在とし前記洗浄ニーズに応じた洗浄を行う分岐管ユニットとを備えることとしたことにより、様々の洗浄ニーズに対応でき、使用目的に対し廉価のコンパクトな装置とすることができる。又、分岐管部と集合管部とを一体のユニット式としたことにより交換も容易で、ユニットを取り外し連結管への取り付け取り外しを行うのみで容易に交換を行うことができる。
【0023】
さらに、前記分岐管ユニットの種類は、少数分岐管ユニット、多数分岐管ユニット、逆流可能分岐管ユニット及び、圧力計及び又は流量計付き分岐管ユニットのうち少なくとも複数種類を有することにより、様々の洗浄ニーズに効果的に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わるユニット式冷却配管洗浄装置のブロック図を示す。
【図2】分岐管ユニットの種々の形態を示し、図2(A)は4チャンネルの分岐管ユニットを示し、図2(B)は分岐管に圧力計と流量計をそれぞれ取り付けた分岐管ユニットを示し、図2(C)は多数チャンネルの分岐管ユニットを示し、図2(D)は逆流切り替えを可能とした分岐管ユニットを示し、図2(E)は分岐管に圧力計と流量計をそれぞれ取り付け逆流可能とした分岐管ユニットを示す。
【図3】本体装置と分岐管ユニットとを筐体に収納配置したユニット式冷却配管洗浄装置の外観図を示し、(A)は筐体の内部側面図、(B)は筐体の正面図を示す。
【図4】従来装置の冷却配管洗浄装置を説明するためのブロック図を示す。
【符号の説明】
1 冷却配管洗浄装置
2、32 貯留槽
3、33 ポンプ
4、34 フィルタ
5、35 圧力計
6、36 流量計
10、40 筐体
20、60 金型
21、61 冷却路
30 ユニット式冷却配管洗浄装置
31 本体装置
50 分岐管ユニット
51 分岐管部
52 集合管部
53 切り替え部
Claims (1)
- 貯留した洗浄液を外部に供給し洗浄後の洗浄液を濾過して回収する本体装置と、前記貯留した洗浄液を外部に供給するとき該洗浄液を分岐する分岐管部と前記洗浄後の洗浄液を集合する集合管部とを一体とするとともに前記本体装置とは別体とし、洗浄する金型のそれぞれの洗浄ニーズに対応させ予め定めた互いに異なる複数のユニット化を行うとともに前記本体装置の内部にそれぞれを取り付け取り外し自在とし前記洗浄ニーズに応じた洗浄を行う分岐管ユニットとを備えたことを特徴とするユニット式冷却配管洗浄装置。
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---|---|---|---|
JP18030498A JP4204666B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | ユニット式冷却配管洗浄装置 |
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JP18030498A JP4204666B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | ユニット式冷却配管洗浄装置 |
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JP2000005716A JP2000005716A (ja) | 2000-01-11 |
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Family Applications (1)
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JP18030498A Expired - Fee Related JP4204666B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | ユニット式冷却配管洗浄装置 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
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1998
- 1998-06-26 JP JP18030498A patent/JP4204666B2/ja not_active Expired - Fee Related
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