JP4203215B2 - Regeneration method of magnesium alloy material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネシウム合金を材料とする成形品の製造の際に生じるスプルやランナ部分などの不要部分、成形不良品、回収した製品のマグネシム合金部分などの回収材中から、たとえば鉄成分やマンガン成分の含有量が調製された再生材を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノートパソコンやPDAなどのモバイル機器を携帯し、出先で使用する機会が多くなっている。これにともない、機器の小型軽量化および薄型化が要求されており、機器の全体質量の約30%を占める筐体の軽量化および薄型化が必要となっている。
【0003】
筐体材料としては、ABS樹脂やPC樹脂などの樹脂材料が汎用されているが、樹脂材料を用いて筐体を薄肉化した場合には、十分な強度を保つことが困難である。また、ノートパソコン内部での発熱量、とくにMPUなどの発熱量が増大してきており、今後、さらなる発熱量の増加が見込まれることから、高い冷却(放熱)性能を持つ筐体の開発が急務になってきている。
【0004】
このような問題を解決するものとして、比強度が高く、低比重で、熱伝導性の高いAlやMgなどの軽金属が筐体材料として注目されている。とくに、Mgは、Alと比べても比重が約7割と軽く、リサイクル性にも優れているため有用である。さらに、近年では軽金属の成形方法としては一般的に採用されているダイキャスト成形の他に、種々のモールディング方法が開発されて多様化しており、Mg合金の適用範囲が増大している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Mg合金を用いて、たとえばダイキャスト成形でノートパソコン用の筐体を成形した場合には、1ショット当たりの射出量のうち、約30%程度が筐体とされ、残りはスプルやランナ部分などのように成形後に不要となる部分が占めている。このため、更なるコストダウンと地球環境問題を考慮し、製品回収後のリサイクルの他に、成形時の不要部分や不良品をリサイクルする技術を確立する必要がある。
【0006】
ところが、鋳型を用いてダイキャスト成形を行えば、鋳型との接触により、成形品や不要部分などには、成形前の材料状態よりも鉄の含有量が増加し、そのリサイクル回数が多くなれば、当然に鉄成分の含有量は増加する。また、鋼刃による切断などによっても、鋼刃との接触により鉄成分の含有量が増加する。そのため、再生すべき回収材中には、過剰に鉄成分が含まれていることもあり、この場合には耐食性の面での問題も生じるため、回収材を再生するに当たって、鉄成分の含有量を低減する必要がある。
【0007】
従来より、鉄成分の含有量の少ないMg合金を得る方法としては、たとえば特表平8−502321号公報に記載されたものがある。この公報に記載された方法は、Mgの溶湯内に、合金化すべき成分とともにMnやこれとAlとの金属間化合物を添加することにより、鉄成分の含有量の少ないMg合金を得るものである。確かに、この方法では、鉄成分の含有量の少ないMg合金が得られる。しかしながら、上記公報の方法は、バージンのMg合金を製造する際に、その鉄成分の含有量を低減することを目的とするものである。したがって、そのままの手法を回収材を再生に適用したのでは、目的通りに鉄成分の含有量が低減されたMg合金(再生材)を得るのが困難な場合もある。すなわち、バージンのMg合金内の鉄成分の含有量は概ね予測が可能であり、添加すべきMnやこれの金属間化合物の量の決定も比較的容易である。これに対して、回収材に含まれる鉄成分の含有量は、リサイクル回数やその他の要因により異なるため、Mnの添加量を一義的に決定することができない。このため、経験的な予測から、Mnの添加量を決定することも考えられるが、これでは鉄成分の含有量の低減が不十分な場合も生じ得る。
【0008】
また、製品回収材には、表面に防錆処理が施され、更に外見体裁を整えるために塗装が施されている場合が多い。塗料としては、アクリル樹脂やウレタン樹脂の他、Tiなどの金属顔料を含むものもある。このため、塗膜が形成された状態のままで製品回収材を炉内に投入して加熱すれば、樹脂成分に起因して多量のガスが発生して環境上好ましくなく、リン酸塩やTiなどの金属不純物の混入により溶湯が汚染される。これらの金属不純物により溶湯が汚染されたならば、混入すべきフラックスの量は、防錆処理や塗装を施していないものに比べて10倍以上の量を必要とし、溶湯を鎮静化させるために必要な時間も2倍以上となる。
【0009】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、成形時に生じる不要部分や不良品などの回収材を再生した場合に、その再生材中の組成、とくに鉄成分の含有量を迅速かつ確実にバージンのMg合金に近づけ、再生材を問題なく再使用できるようにすることをその課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0011】
すなわち、本発明の第1の側面により提供されるマグネシウム合金材の再生方法は、再生すべきマグネシウム合金材を溶融させる溶湯調製ステップと、溶湯に鉄成分低減物質を添加する成分調整ステップと、を含むマグネシウム合金材の再生方法において、上記成分調整ステップの前に、溶湯の一部を採取して少なくとも鉄成分の含有量を測定する検査ステップを行い、この検査ステップの結果、鉄成分の含有量が所定値を超えた場合に上記成分調整ステップを行うことを特徴としている。
【0012】
この再生方法では、鉄成分の含有量を低減させる成分調整ステップの前に、検査ステップにおいて溶湯内の鉄成分の含有量を把握し、これに応じて鉄成分の含有量の調整を行うため、再生材中の鉄成分の調整を確実かつ所望通りに行うことができる。回収材中の鉄成分の含有量は、リサイクル回数やその他の要因によって異なるが、本発明は鉄成分の含有量に応じて個別に対応し、鉄成分の含有量を調整することができる。
【0013】
なお、成分調整ステップは、検査ステップにおいて鉄成分が所定値を超えた場合にのみ遂行されるステップであり、本発明の実施に当たっては、検査ステップの結果次第では、全く成分調整ステップが行われない場合もあり得る。
【0014】
ここで、鉄成分の含有量の測定は、公知の種々の方法を採用することができるが、たとえばアークを利用した発光分光分析などにより行われる。
【0015】
また、検査ステップおよび成分調整ステップは、鉄成分の含有量が所定値を下回るとの結果が得られるまで繰り返し行ってもよい。そうすれば、より確実に鉄成分の含有量を所望通りに調整することができる。
【0016】
ここで、鉄成分の含有量の許容範囲、すなわち設定される所定値は、目的とする特性を得るために必要とされる範囲内に適宜設定されるが、たとえば再生材を鍛造用として用いる場合には、20ppm(0.002wt%)に設定される。
【0017】
鉄成分低減物質としては、たとえばマンガン、クロム、モリブデン、ケイ素、あるいはこれらの元素を含む化合物などの沈降剤が挙げられる。これらのうち、マンガンまたはこれとアルミニウムとの化合物(たとえば金属間化合物)が好ましく使用され、また沈降剤は溶融状態で溶湯内に添加するのが効果的である。
【0018】
再生すべきマグネシウム合金材としては、成形時の不要部分(スプルやランナなど)、不良品、あるいは製品回収材が挙げられる。そして、表面に塗膜が形成された製品回収材を再生する場合には、溶湯を調製する前に塗膜を除去するのが好ましい。そうすれば、塗料中に含まれるアクリル樹脂、ウレタン樹脂に起因した溶湯でのガス発生量が低減されて安全性が高められ、またTiなどの金属不純物による溶湯の汚染が抑制されるため、フラックス投入量が少なくて済み、溶湯の鎮静化に要する時間も短くて済む。
【0019】
製品回収材からの塗膜の除去は、たとえば流体と無機物とを製品回収材に噴射することにより行われる。流体としては、水や空気が挙げられ、無機物としては、たとえばアルミナなどが挙げられる。
【0020】
また、特許第2518107号公報に記載された塗膜除去剤のように硬質の無機物に軟質成分を配合してもよいが、先にも触れたようにマグネシウム合金材の表面に防錆層が形成されている場合には、防錆層をも同時に除去すべく、無機物としては、たとえばアルミナなどの硬質のもののみを使用するのが好ましい。使用すべき無機物の粒径は、効率良く、しかも確実に塗膜ないし防錆層を除去すべく、たとえば1〜500μmとされる。
【0021】
塗膜を除去した製品回収材は、それのみを加熱して溶湯を調製してもよいが、塗膜などが施されていない不要品などの回収材を先に加熱して溶湯を調製した後に、さらに塗膜を除去した製品回収材を投入して溶湯を調製するのが好ましい。そうすれば、除去されずに残存する塗膜や防錆層によるガスの発生や金属不純物の影響をさらに低減することができ、これによりフラックスの投入量をさらに低減し、また溶湯の鎮静化時間をさらに短縮することができる。
【0022】
本発明の第2の側面では、再生すべきマグネシウム合金材を溶融させる溶湯調製ステップと、溶湯の鉄成分およびマンガン成分の含有量を調整する成分調整ステップと、を含むマグネシウム合金材の再生方法において、上記成分調整ステップの前に、溶湯の一部を採取して鉄成分およびマンガン成分の含有量を測定する検査ステップを行い、この検査ステップの結果、鉄成分の含有量が第1の所定値を超えた場合、またはマンガン成分の含有量が第2の所定値を下回った場合に、マンガンまたはこれを含む化合物を添加することにより上記成分調整ステップを行うことを特徴とする、マグネシウム合金材の再生方法が提供される。
【0023】
この再生方法では、鉄成分の含有量の調整も、マンガン成分の調整と同様にマンガンまたはこれを含む化合物を添加することにより行われる。このため、鉄成分およびマンガン成分の含有量ともに所定範囲を逸脱している場合には、鉄成分およびマンガン成分の含有量の調整を同時に行うこともできる。
【0024】
ところで、マンガンは、硫黄の害を低減するなどの目的のために、ある程度は含有しているほうが好ましい場合もある。たとえば、回収材を鋳物の材料(JIS MC1、MC2A、MC2B、MC3、MC5などに相当するもの)に再生する場合には、マンガンは0.1〜0.40wt%含まれている必要がある。したがって、本発明の第2の側面に係る発明のように、鉄成分含有量ばかりでなくマンガン含有量をも測定し、これに応じてマンガンやこれの化合物を添加してマンガン含有量の適正化することの意義は大きい。
【0025】
なお、第1の所定値および第2の所定値は、再生材が目的とする組成により適宜決定されるが、第1の所定値は、たとえば本発明の第1の側面と同様に20ppm(0.002wt%)とされ、第2の所定値は、たとえば0.1〜0.15wt%とされる。
【0026】
また、溶湯内に添加すべきマンガンまたはこれを含む化合物の添加量は、鉄成分の含有量およびマンガン成分の含有量の双方の測定結果に基づいて決定するのが好ましい。すなわち、マンガンおよびこれを含む化合物の添加は、鉄成分およびマンガン成分の含有量のうちの少なくともいずれか一方が所定範囲を逸脱していると判断された場合に行われるが、鉄成分およびマンガン成分のうちのいずれか一方の含有量のみしか所望のものとすることもできない場合も想定される。たとえば、鉄成分が過剰であるが、マンガン成分が必要十分な量だけある場合には、鉄成分の含有量を低減させる目的で過剰にマンガンまたはこれを含む化合物を添加すれば、マンガン成分の含有量が却って過剰となってしまう場合もあり得る。したがって、このような場合には、マンガン成分の含有量の調整を重視するか、あるいは鉄成分の含有量の調整を重視するかなどの諸事情により、個々具体的にマンガンなどの添加量が決定される。
【0027】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1および図2に示した工程図などを参照して具体的に説明する。なお、本発明では、鉄成分およびマンガン成分の含有量の双方を調整し、JIS MD1Dに相当する鍛造用マグネシウム合金を得る場合について説明する。
【0029】
本発明のマグネシウム合金材の再生方法は、坩堝などの溶解炉において回収材を溶解して溶湯とし、溶湯の一部を採取して成分分析を行って、その結果に応じて鉄成分およびマグネシウム含有量の調整を行うものであり、概ね次の通りである。
【0030】
まず、予め溶解炉内を680℃程度に加熱しておき(S1)、塗膜が形成されていない第1回収材とともに第1フラックスを投入し(S2)、これを720℃程度に加熱して第1回収材を溶解させる(S3)。このとき、溶湯の表面に発火が生じた場合には、その発火状態に応じて、適宜第1フラックスを添加する。また、溶湯内の均質性を確保すべく、機械式の羽車などにより溶湯を攪拌する(S4)。
【0031】
第1フラックスは、溶湯内の油分などの不純物をスラッジとして沈降させることを主目的として添加されるものであり、たとえばアルカリ金属やアルカリ土類金属とハロゲンとの化合物が使用される。より具体的には、MgCl2 40〜60wt%、KCl15〜35wt%、CaF2 1〜10wt%、およびBaCl2 10〜30wt%を含む混合物などが使用される。
【0032】
第1回収材としては、成形時に生じたスプルやランナに溜まった不要材、成形不良品、あるいは回収製品におけるマグネシム合金部分などが想定される。
【0033】
回収材として塗膜が形成されたマグネシウム合金(第2回収材)を使用する場合には、溶湯の調製は次のようにして行われる。
【0034】
まず、先に説明した条件で塗膜が形成されていない第1回収材を溶融させる(S1〜S3)。次いで、塗膜を除去した第2回収材を第1フラックスととも溶解炉内に投入して第2回収材を溶解させた後に(S5,S6)、機械式の羽車などにより溶湯の攪拌を行う(S7)。
【0035】
このようにして、塗膜が形成されていない第1回収材に対して塗膜を除去した第2回収材を投入するようにすれば、たとえ塗膜の除去が不十分であったとしても、溶解炉内における塗膜成分の濃度が小さく維持される。このため、塗料中の樹脂成分によるガスの発生を適切に抑制でき、また金属不純物量の低減により投入すべきフラックスなどの量や溶湯の鎮静化時間を短縮することができる。
【0036】
ここで、第2回収材の塗膜の除去は、たとえば図2に示したブラストガンを用いたウエットブラスト法により行われる。ウエットブラスト法では、たとえばポンプ圧により流体としての水と、無機物としてのアルミナを搬送し、これを圧縮エアとともにノズル2から吐出させて第2回収材3に噴射することにより塗膜の除去が行われる。
【0037】
回収材として、たとえば3μmに防錆層が形成され、この防錆層上に50μmの塗膜(アクリル樹脂にTiを分散させたもの)が形成されたものを再生する場合には、水とアルミナの比率は、たとえば100:5〜100:15、アルミナの粒径は、たとえば1〜500μm、ポンプ圧は、たとえば0.1〜0.2MPa、圧縮エア圧は、たとえば0.1〜0.3MPa、ノズルの移動速度は20mm/s以下とされる。
【0038】
S7における溶湯の攪拌により油分などの不純物がスラッジとして生成し始めたら第2フラックスを添加する(S8)。なお、第2フラックスとしては、第1フラックスと同様なものが使用されるが、各構成成分の割合は第1フラックスとは異なり、比重の大きなBaCl2 の割合を少なくするのが好ましく、たとえばMgCl2 60〜75wt%、KCl20〜35wt%、CaF2 0.1〜5wt%、およびBaCl2 1〜10wt%を含む混合物などが使用される。また、溶湯を攪拌している段階で、溶湯の表面に発火が生じた場合には、その発火状態に応じて、第2フラックスを適宜投入する。
【0039】
続いて、攪拌を停止して10〜30分間溶湯を静置し、溶解炉の底部に不純物をスラッジとして沈降させて溶湯の清浄化を行う(S9)。このとき、溶湯表面の酸化を防止することを目的とし、第3フラックスを投入する。この第3フラックスとしては、たとえば硫黄とMgF2 との混合物が使用され、その混合比は、6:4〜9:1とされる。なお、第3フラックスの添加に代えて、SF6
、CO2 、および空気の混合ガスなどの酸化防止ガスにより溶湯表面をシールドし、溶湯表面の酸化を防止してもよい。
【0040】
溶湯の清浄化が終了すれば(S9)、溶湯の一部を採取し(S10)、それの成分分析を行って、鉄成分およびマンガン成分の含有量を測定する(S11)。成分分析は、公知の種々の方法を採用することができるが、たとえばアーク式発光分光分析により行われる。なお、アーク式発光分光分析により成分分析を行う場合には、採取すべき溶湯の量は、たとえば数百グラム程度とし、成形品は、たとえば直径5cm、長さが4cmの円柱状とされる。
【0041】
次いで、鉄成分およびマンガン成分の含有量の測定結果から、鉄成分およびマンガン成分の含有量が許容範囲内にあるか否かを検討する(S12,S13)。本実施形態では、JIS MD1Dに相当する鍛造用マグネシウム合金を得ることを目的としていることから、鉄成分の許容範囲は20ppm(0.002wt%)以下、マンガン成分の許容範囲は0.17〜0.4wt%とされる。
【0042】
検討の結果、鉄成分およびマンガン成分の双方ともに許容範囲内にある場合には(S12:YES,S13:YES)、先に沈降剤などの添加をしていなければ(S14:NO)、鉄成分およびマンガン成分の含有量調整を行わず、当該溶湯からインゴットなどを形成して鍛造用のマグネシウム合金材料とすればよい(S15)。一方、鉄成分およびマンガン成分のうちのいずれか一方でも許容範囲を逸脱している場合には(S12:NO,S13:NO)、沈降剤やMnの添加によりFeやMnの含有量の調整が行われる(S16,S17)。
【0043】
この再生方法では、たとえば鉄成分のみが許容範囲を逸脱して過剰な場合(所定値である20ppmを超えている)には(S12:NO,S13:YES)、その過剰量に応じた量のマンガンまたはこれとアルミニウムとの金属間化合物などを溶融状態で添加し、鉄成分の含有量の低減を試みる。ただし、マンガンなどの添加により、再生材中のマンガン成分の含有量が許容範囲を超えて過剰となることが予想される場合には、マンガン以外のもの、たとえばクロム、モリブデン、あるいはケイ素などを単独で、あるいはマンガンと併用して添加し、鉄成分の含有量の低減を試みるのが好ましい。
【0044】
また、鉄成分が過剰であるとともにマンガン成分が不足している場合にも(S12:NO,S13:NO)、マンガンまたはこれとアルミニウムとの金属間化合物などといったマンガン系化合物を一種または数種添加して、鉄成分の含有量の低減を図るとともに、マンガンの不足量を補ってもよい。この場合にも、マンガンなどの添加により、再生材中のマンガン含有量が許容範囲を逸脱すると予想される場合には、マンガンと他の沈降剤を併用するなどして、再生材中のマンガン含有量が過剰とならないように配慮するのが好ましい。なお、マンガン成分のみが不足している場合には(S12:YES,S13:NO)、その不足量に応じてマンガンを添加すればよい。
【0045】
以上のようにして鉄成分やマンガン成分の含有量を調整を試みるべく、マンガンなどを添加した場合には(S14:YES)、たとえば溶湯を攪拌した後に20〜30分程度溶湯を静置して溶湯を清浄化し(S9)、溶湯の一部を再び採取して成分分析を行い(S10,S11)、鉄成分およびマンガン成分について良好な結果が得られていれば(S12:YES,S13:YES)、当該溶湯からインゴットなどを形成して鍛造用の材料する(S15)。一方、良好な結果が得られていなければ(S12:NO,S13:NO)、良好な結果が得られるまで鉄成分あるいはマンガン成分の含有量を調整を試みる。
【0046】
ただし、鉄成分およびマンガン成分の双方ともに許容範囲とするのが困難な場合には、たとえば少なくとも鉄成分について良好な結果が得られれば成分分析および含有量の調整を終了するものとする。
【0047】
回収材中の鉄成分やマンガン成分の含有量は、リサイクル回数やその他の要因によって異なるが、以上のような再生方法によれば、鉄成分やマンガン成分の含有量に応じて個別に対応し、鉄成分やマンガン成分の含有量を調整することができるようになり、目的とする組成(バージンのマグネシウム合金材の組成)により近い再生材を得ることができるようになる。
【0048】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0049】
実施例1
本実施例では、バージン材を材料としたノート型パソコンの成形時に発生したスプルやランナ部分の不要品および成形不良品(回収材)を用いて、先に説明した再生方法に準じて、再生材の作成を試みた。
【0050】
まず、約680℃に予熱した内容積が60リットルの坩堝内に、先の回収材30kgとともに、MgCl2 50wt%、KCl25wt%、BaCl2
20wt%、およびCaF2 5wt%からなる第1フラックス0.5kgを投入し、約720℃まで加熱して溶湯とした。また、溶湯の均質性を確保すべく、機械式の羽車を100ppmで回転させて溶湯を攪拌した。
【0051】
油分などの不純物がスラッジとして生成し始めたら、MgCl2 67wt%、KCl27.5wt%、BaCl2 4.5wt%、およびCaF2 1wt%からなる第2フラックスを0.2kg投入した。そして、溶湯表面の発火状態に応じて、適宜第2フラックスを0.1kgずつ投入した。
【0052】
次いで、溶湯を清浄化するために、攪拌を停止して溶湯を静置した。なお、溶湯の清浄化は、S80wt%およびMgF2 20wt%からなる第3フラックスを投入して溶湯表面を酸化防止用ガス層により覆った状態で行った。
【0053】
溶湯を20分間静置した後、坩堝から溶湯を0.15kgを採取し、これから直径5cm、長さ4cmの円柱状の成形品を鋳造した。この成形品について、アーク式発光分光分析装置(「PDA−5500II」;(株)島津製作所製)を用いて組成分析を行い、鉄成分およびマンガン成分の含有量を測定した。その結果、鉄成分の含有量は0.0046wt%であり、マンガン成分の含有量は0.124wt%であった。
【0054】
この結果に応じて、坩堝内に、マンガン成分の含有量を増やすことを主目的としてマンガン粉末を団鉱して固めたMnを1kg添加し、鉄成分の含有量を減らすことを主目的として溶融マンガン3kgを投入して攪拌した。攪拌を停止して20分間溶湯の清浄化を行った後、再び溶湯の一部を採取して組成分析を行った結果、鉄成分の含有量は0.0029wt%に低減し、マンガン成分は0.20wt%に上昇していた。
【0055】
このようにして鉄成分およびマンガン成分の含有量が調整された溶湯から、5kgインゴットを5個鋳造した。そして、このインゴットおよびバージン材のインゴット(JIS MD1D)から、JIS Z2204 1号試験片をダイキャスト成形によりそれぞれ5個づつ作成し、JIS K 7055に準拠し、万能材料試験機(「INSTORON5581」;(株)インストロン)により3点曲げ試験を行った。なお、試験条件は、負荷荷重速度を2mm/min、スパン長を40mmとした。その結果、再生材の曲げ強度は、バージン材と略同程度であり、曲げ強度が最大のものと最小のものとの差は10%程度であった。
【0056】
一方、成分調整(再生)および製品の再成形を繰り返し、その都度、先に説明したのと同様にして曲げ強度を評価した場合についての結果を図3に示した。同図から明らかなように、成分調整を行えば、再生回数が多くなっても曲げ強度が略一定に維持されることが確認された。
【0057】
また、先と同様にして作成された試験片について、JIS Z 2371に準拠して、塩水噴霧試験により耐食性を評価した。比較用として、鉄成分およびマンガン成分の調整を行っていない不要品および成形不良品(回収材)から得られる試験片についても同様にして耐食性を評価した。その結果、再生材とバージン材とでは同程度の腐食量であり、成分調整を行っていない回収材の腐食量はバージン材の20倍以上となった。
【0058】
さらに、成分調整(再生)および製品の再成形を繰り返し、その都度、先に説明したのと同様にして耐食性を評価した場合と、回収材の成分調整せずに製品の再成形を繰り返し、その都度、先に説明したのと同様にして耐食性を評価した場合とのそれぞれについての評価結果を図4に示した。同図から明らかなように、成分調整を行わずに回収材を再成形を繰り返した場合には、繰り返し回数の増加に伴って腐食量が大きくなるが、成形前に成分調整を行えば、再生の繰り返し回数が多くなっても腐食量の増加が僅かであった。
【0059】
また、再成形を繰り返した場合において、各回の成形前での鉄とマンガンの重量比率(Fe/Mn重量比)を測定したところ、図5に示したように成分調整を行わずに回収材を再成形を繰り返した場合には、繰り返し回数の増加に伴ってFe/Mn重量比が増加するが、成形前に成分調整を行えば、再生の繰り返し回数が多くなってもFe/Mn重量比が略一定であった。このうように、成分調整を行わずに回収材を再成形を繰り返した場合には、鉄成分の含有量が増加し、これにともない耐食性が低下するのに対して、成形前に成分調整を行えば、再生の繰り返し回数が多くなっても鉄成分の含有量が適切化され、耐食性も一定に維持されることが確認された。
【0060】
実施例2
本実施例では、バージン材を材料としたノート型パソコンの成形時に発生したスプルやランナ部分の不要品および成形不良品(回収材)を用いて、先に説明した再生方法に準じて、再生材の作成を試みた。
【0061】
まず、約680℃に予熱した内容積が60リットルの坩堝内に、先の回収材30kgとともに、MgCl2 50wt%、KCl25wt%、BaCl2
20wt%、およびCaF2 5wt%からなる第1フラックス1kgを投入し、約720℃まで加熱して溶湯とした。また、溶湯の均質性を確保すべく、機械式の羽車を100ppmで回転させて溶湯を攪拌した。
【0062】
油分などの不純物がスラッジとして生成し始めたら、MgCl2 67wt%、KCl27.5wt%、BaCl2 4.5wt%、およびCaF2 1wt%からなる第2フラックスを0.2kg投入した。そして、溶湯表面の発火状態に応じて、適宜第2フラックスを0.1kgずつ投入した。
【0063】
次いで、溶湯を清浄化するために、攪拌を停止して溶湯を静置した。なお、溶湯の清浄化は、S80wt%およびMgF2 20wt%からなる第3フラックスを投入して溶湯表面を酸化防止用ガス層により覆った状態で行った。
【0064】
溶湯を20分間静置した後、溶湯から0.2kgを採取し、これから直径5cm、長さ4cmの円柱状の成形品を鋳造した。この成形品について、アーク式発光分光分析装置(「PDA−5500II」;(株)島津製作所製)を用いて組成分析を行い、鉄成分およびマンガン成分の含有量を測定した。その結果、鉄成分の含有量は0.0046wt%であり、マンガン成分は0.124wt%であった。
【0065】
この結果に応じて、坩堝内に、マンガン成分の含有量を増やすことを主目的としてマンガン粉末を団鉱して固めたMnを1kg添加し、鉄成分の含有量を減らすことを主目的として溶融したAl−Mn金属間化合物(Mn75%)4kgを投入して攪拌した。攪拌を停止して10分間溶湯を清浄化した後、再び溶湯の一部を採取して組成分析を行った結果、鉄成分の含有量は0.0029wt%に低減し、マンガン成分は0.18wt%に上昇していた。
【0066】
この結果は、実施例1の場合と略同様であるが、本実施例では、2度目の溶湯の清浄化時間を10分としているのに対し、実施例1では2度目の溶湯の清浄化時間が20分とされている。つまり、鉄成分の含有量を減らすために溶融したAl−Mn金属間化合物を投入すれば、溶融マグネシムを単独で投入する場合に比べて短時間で同様な効果が得られることが分かる。
【0067】
このようにして鉄成分およびマンガン成分の含有量が調整された溶湯から、5kgのインゴットを5個鋳造した。そして、このインゴットおよびバージンのマグネシウム合金のインゴット(JIS MD1D)から、ノート型パソコン筐体(320×240×1.2mm)をダイキャスト成形によりそれぞれ50個づつ作成した。その結果、成形時の定性的な評価として、再生材とバージン材とは大きな差がなく、また製品の不良品率は再生材を使用した場合であってもバージン材を使用した場合と略同様に約80%であった。
【0068】
実施例3
本実施例では、バージン材を材料としたノート型パソコンの成形時に発生したスプルやランナ部分の不要品、成形不良品、および塗膜が形成された製品回収材を用いて、マグネシウム材の再生を試みた。
【0069】
まず、約680℃に予熱した内容積が60リットルの坩堝内に、塗装が施されていない第1回収材15kgとともに、MgCl2 50wt%、KCl25wt%、BaCl2 20wt%、およびCaF2 5wt%からなる第1フラックス0.5kgを投入し、約720℃まで加熱して溶湯とした。また、溶湯の均質性を確保すべく、機械式の羽車を100ppmで回転させて溶湯を攪拌した。
【0070】
次いで、坩堝内に塗膜を除去した第2回収材15kgおよび第1フラックス0.5kgを投入し、羽根車を回転させつつ720℃で加熱して第2回収材を溶融させた。
【0071】
塗膜の除去は、図2に示したようなブラストガン1を用いて、次の条件下で行った。流体としての水と無機物としてのアルミナ(アルミナの粒径は120μm、水とアルミナの比率は100:12)をポンプ圧を0.12MPaとして供給するとともにエア圧を0.2MPaとし、第2回収材3とノズル2の先端との距離を30mmとしてブラストガン1を20mm/sで移動させた。
【0072】
油分などの不純物がスラッジとして生成し始めたら、MgCl2 67wt%、KCl27.5wt%、BaCl2 4.5wt%、およびCaF2 1wt%からなる第2フラックスを0.2kg投入した。そして、溶湯表面の発火状態に応じて、適宜第2フラックスを0.1kgずつ投入した。次いで、溶湯を清浄化するために、攪拌を停止して溶湯を静置した。なお、溶湯の清浄化は、S80wt%およびMgF2 20wt%からなる第3フラックスを投入して溶湯表面を酸化防止用ガス層により覆った状態で行った。
【0073】
溶湯を20分間静置した後、溶湯から0.2kgを採取し、これから直径5cm、長さ10cmの円柱状の成形品を鋳造した。この成形品について、アーク式発光分光分析装置(「PDA−5500II」;(株)島津製作所製)を用いて組成分析を行い、鉄成分およびマンガン成分の含有量を測定した。その結果、鉄成分の含有量は0.0046wt%であり、マンガン成分の含有量は0.124wt%であった。
【0074】
この結果に応じて、坩堝内に、溶融したAl−Mn金属間化合物(Mn75%)4kgを投入して攪拌した。攪拌を停止して10分間溶湯を清浄化した後、再び溶湯の一部を採取して組成分析を行った結果、鉄成分の含有量は0.0029wt%に低減し、マンガン成分は0.18wt%に上昇していた。
【0075】
このようにして鉄成分およびマンガン成分の含有量が調整された溶湯から、5kgのインゴットを5個鋳造した。そして、このインゴットおよびバージンのマグネシウム合金のインゴット(JIS MD1D)から、JIS Z2204 1号試験片を作製して実施例1と同様にして3点曲げ試験および塩水噴霧試験(耐食性)を行い、またノート型パソコン筐体(320×240×1.2mm)をダイキャスト成形によりそれぞれ50個づつ作成した。
【0076】
その結果、本実施例の再生材の強度および腐食量は、バージン材と略同様であった。また、成形時の定性的な評価として、再生材とバージン材とは大きな差がなく、また製品の不良品率は再生材を使用した場合であってもバージン材を使用した場合と略同様に約80%であった。
【0077】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、バージン材との比較において、強度および耐食性などについて遜色のない再生材が提供できる。また、塗膜を除去した回収材を再生させる場合、塗膜が形成されていない回収材の場合と同じ程度のフラックス使用量および鎮静化時間により再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマグネシム合金材の再生方法を説明するための工程図である。
【図2】塗装が施された第2回収材から塗膜を除去するためのブラストガンの模式的断面図である。
【図3】実施例1における曲げ試験の結果を示すグラフである。
【図4】実施例1における耐食性の試験結果を示すグラフである。
【図5】実施例1におけるFe/Mn重量比の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブラストガン
2 ノズル
3 第2回収材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to, for example, an iron component or manganese from a recovered material such as an unnecessary portion such as a sprue or a runner portion produced during the manufacture of a molded product made of a magnesium alloy, a defective molding product, or a magnesium alloy portion of a recovered product. The present invention relates to a method for obtaining a recycled material having a component content.
[0002]
[Prior art]
In recent years, mobile devices such as notebook computers and PDAs are carried and used on the go. Along with this, there is a demand for smaller, lighter and thinner devices, and a lighter and thinner housing that occupies about 30% of the total mass of the device is required.
[0003]
As the casing material, resin materials such as ABS resin and PC resin are widely used. However, when the casing is thinned using a resin material, it is difficult to maintain sufficient strength. In addition, the amount of heat generated inside notebook PCs, especially the amount of heat generated by MPU, etc. has increased, and further heat generation is expected to increase in the future, so the development of a casing with high cooling (heat dissipation) performance is urgently needed. It has become to.
[0004]
In order to solve such problems, light metals such as Al and Mg, which have high specific strength, low specific gravity, and high thermal conductivity, are attracting attention as housing materials. In particular, Mg is useful because it has a light specific gravity of about 70% compared to Al and is excellent in recyclability. Further, in recent years, various molding methods have been developed and diversified in addition to die casting which is generally adopted as a light metal forming method, and the application range of Mg alloys is increasing.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a case for a notebook personal computer is formed by using, for example, die-casting using an Mg alloy, about 30% of the injection amount per shot is taken as the case, and the remainder is a sprue or runner. The part which becomes unnecessary after shaping | molding like a part etc. occupies. For this reason, in consideration of further cost reduction and global environmental problems, it is necessary to establish a technology for recycling unnecessary parts and defective products during molding in addition to recycling after product recovery.
[0006]
However, if die casting is performed using a mold, the amount of iron in the molded product and unnecessary parts will increase compared to the material state before molding due to contact with the mold, and the number of recycling will increase. Of course, the iron content increases. Moreover, content of an iron component increases by contact with a steel blade also by cutting with a steel blade. For this reason, the recovered material to be recycled may contain an excessive amount of iron components. In this case, there is a problem in terms of corrosion resistance. Need to be reduced.
[0007]
Conventionally, as a method of obtaining an Mg alloy having a low iron component content, for example, there is a method described in JP-T-8-502321. The method described in this publication is to obtain a Mg alloy having a low content of iron component by adding Mn and an intermetallic compound of Al and a component to be alloyed together with a component to be alloyed in a molten Mg. . Certainly, this method provides an Mg alloy with a low iron component content. However, the method of the above publication is intended to reduce the content of the iron component when producing a virgin Mg alloy. Therefore, if the method as it is is applied to the recovery of the recovered material, it may be difficult to obtain an Mg alloy (regenerated material) in which the content of the iron component is reduced as intended. That is, the content of the iron component in the virgin Mg alloy can be generally predicted, and it is relatively easy to determine the amount of Mn to be added and the amount of intermetallic compounds thereof. On the other hand, since the content of the iron component contained in the recovered material varies depending on the number of times of recycling and other factors, the amount of Mn added cannot be uniquely determined. For this reason, it is conceivable to determine the amount of Mn added based on empirical prediction, but this may cause insufficient reduction of the content of the iron component.
[0008]
In many cases, the product recovery material is subjected to a rust-proofing treatment on the surface, and is further coated to improve the appearance. As the paint, there are those containing a metal pigment such as Ti in addition to acrylic resin and urethane resin. For this reason, if the product recovery material is put into the furnace and heated in a state where the coating film is formed, a large amount of gas is generated due to the resin component, which is undesirable in the environment. The molten metal is contaminated by metal impurities such as. If the molten metal is contaminated by these metal impurities, the amount of flux to be mixed is more than 10 times the amount of the flux that has not been subjected to rust prevention treatment or coating, in order to calm down the molten metal. The required time is also more than doubled.
[0009]
The present invention has been conceived under the circumstances described above, and when recycled materials such as unnecessary parts and defective products generated during molding are recycled, the composition in the recycled materials, particularly the inclusion of iron components The object is to quickly and reliably bring the amount close to the virgin Mg alloy so that the recycled material can be reused without any problem.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention takes the following technical means.
[0011]
That is, the method for regenerating a magnesium alloy material provided by the first aspect of the present invention includes a melt preparation step for melting a magnesium alloy material to be regenerated, and a component adjustment step for adding an iron component reducing substance to the melt. In the method for regenerating a magnesium alloy material containing, before the above-mentioned component adjustment step, an inspection step of collecting a part of the molten metal and measuring at least the content of iron component is performed, and as a result of this inspection step, the content of iron component The component adjustment step is performed when the value exceeds a predetermined value.
[0012]
In this regeneration method, before the component adjustment step for reducing the content of the iron component, in order to grasp the content of the iron component in the molten metal in the inspection step, and to adjust the content of the iron component accordingly, The iron component in the recycled material can be adjusted reliably and as desired. Although the content of the iron component in the recovered material varies depending on the number of times of recycling and other factors, the present invention can individually cope with the content of the iron component and adjust the content of the iron component.
[0013]
The component adjustment step is performed only when the iron component exceeds a predetermined value in the inspection step. In implementing the present invention, the component adjustment step is not performed at all depending on the result of the inspection step. There may be cases.
[0014]
Here, the measurement of the content of the iron component can employ various known methods, and is performed, for example, by emission spectroscopic analysis using an arc.
[0015]
Further, the inspection step and the component adjustment step may be repeated until a result that the content of the iron component is below a predetermined value is obtained. If it does so, content of an iron component can be adjusted more reliably as desired.
[0016]
Here, the allowable range of the content of the iron component, that is, the predetermined value to be set is appropriately set within a range required to obtain the desired characteristics. For example, when a recycled material is used for forging Is set to 20 ppm (0.002 wt%).
[0017]
Examples of the iron component reducing substance include a precipitating agent such as manganese, chromium, molybdenum, silicon, or a compound containing these elements. Of these, manganese or a compound of this and aluminum (for example, an intermetallic compound) is preferably used, and it is effective to add the precipitating agent to the molten metal in a molten state.
[0018]
Examples of the magnesium alloy material to be recycled include unnecessary portions (such as sprues and runners) at the time of molding, defective products, and product recovery materials. And when reproducing | regenerating the product collection material in which the coating film was formed on the surface, it is preferable to remove a coating film before preparing a molten metal. In this way, the amount of gas generated in the molten metal caused by the acrylic resin and urethane resin contained in the paint is reduced, safety is increased, and contamination of the molten metal due to metallic impurities such as Ti is suppressed. The input amount is small and the time required for the molten metal to calm down is short.
[0019]
Removal of the coating film from the product recovery material is performed, for example, by spraying a fluid and an inorganic substance onto the product recovery material. Examples of the fluid include water and air, and examples of the inorganic substance include alumina.
[0020]
In addition, a soft component may be blended with a hard inorganic material like the coating film removing agent described in Japanese Patent No. 2518107, but as mentioned above, a rust-preventing layer is formed on the surface of the magnesium alloy material. In order to remove the rust prevention layer at the same time, it is preferable to use only a hard material such as alumina as the inorganic material. The particle size of the inorganic material to be used is, for example, 1 to 500 μm in order to efficiently and reliably remove the coating film or the rust preventive layer.
[0021]
The product recovery material from which the coating film has been removed may be prepared by heating only it, but after preparing the molten material by first heating the recovery material such as unnecessary products that have not been coated. Further, it is preferable to prepare a molten metal by adding a product recovery material from which the coating film has been removed. By doing so, it is possible to further reduce the effects of gas generation and metal impurities due to the coating film and rust preventive layer remaining without being removed, thereby further reducing the amount of flux input and the sedation time of the molten metal. Can be further shortened.
[0022]
According to a second aspect of the present invention, in a method for regenerating a magnesium alloy material, comprising: a molten metal preparation step for melting a magnesium alloy material to be regenerated; and a component adjustment step for adjusting the content of iron and manganese components of the molten metal. Before the component adjustment step, an inspection step is performed in which a part of the molten metal is collected and the contents of the iron component and the manganese component are measured. As a result of the inspection step, the content of the iron component is a first predetermined value. Of the magnesium alloy material, wherein the component adjustment step is performed by adding manganese or a compound containing the same when the content of the manganese component is lower than a second predetermined value. A playback method is provided.
[0023]
In this regeneration method, the content of the iron component is also adjusted by adding manganese or a compound containing the same as the manganese component. For this reason, when both content of an iron component and a manganese component has deviated from the predetermined range, the content of the iron component and the manganese component can be adjusted simultaneously.
[0024]
Incidentally, it may be preferable to contain manganese to some extent for the purpose of reducing the harm of sulfur. For example, when the recovered material is recycled into a casting material (equivalent to JIS MC1, MC2A, MC2B, MC3, MC5, etc.), manganese needs to be contained in an amount of 0.1 to 0.40 wt%. Accordingly, as in the invention according to the second aspect of the present invention, not only the iron component content but also the manganese content is measured, and manganese or a compound thereof is added accordingly to optimize the manganese content. The significance of doing is great.
[0025]
The first predetermined value and the second predetermined value are appropriately determined depending on the intended composition of the recycled material. The first predetermined value is, for example, 20 ppm (0 as in the first aspect of the present invention). .002 wt%), and the second predetermined value is, for example, 0.1 to 0.15 wt%.
[0026]
Moreover, it is preferable to determine the addition amount of the manganese which should be added in a molten metal, or the compound containing this based on the measurement result of both content of an iron component, and content of a manganese component. That is, the addition of manganese and a compound containing the same is performed when it is determined that at least one of the content of the iron component and the manganese component is out of the predetermined range. It is also envisaged that only one of the contents can be made as desired. For example, if the iron component is excessive but the manganese component is in a necessary and sufficient amount, adding manganese or a compound containing this excessively for the purpose of reducing the content of the iron component will increase the content of the manganese component. In some cases, the amount may be excessive. Therefore, in such a case, the amount of manganese or the like to be added is determined individually depending on various circumstances such as whether the adjustment of the content of the manganese component is important or the adjustment of the content of the iron component is important. Is done.
[0027]
Other features and advantages of the present invention will become more apparent from the detailed description given below with reference to the accompanying drawings.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a preferred embodiment of the present invention will be specifically described with reference to the process diagrams shown in FIGS. In the present invention, a case where both the content of the iron component and the manganese component are adjusted to obtain a magnesium alloy for forging corresponding to JIS MD1D will be described.
[0029]
In the method for regenerating a magnesium alloy material of the present invention, the recovered material is melted in a melting furnace such as a crucible to obtain a molten metal, a part of the molten metal is sampled and subjected to component analysis. The amount is adjusted as follows.
[0030]
First, the melting furnace is heated in advance to about 680 ° C. (S1), the first flux is introduced together with the first recovered material on which the coating film is not formed (S2), and this is heated to about 720 ° C. The first recovery material is dissolved (S3). At this time, when ignition occurs on the surface of the molten metal, the first flux is appropriately added according to the ignition state. Moreover, in order to ensure the homogeneity in the molten metal, the molten metal is stirred by a mechanical impeller or the like (S4).
[0031]
The first flux is added mainly for the purpose of causing impurities such as oil in the molten metal to settle as sludge. For example, a compound of an alkali metal or an alkaline earth metal and a halogen is used. More specifically, MgCl2 40-60wt%, KCl15-35wt%, CaF2 1-10 wt% and BaCl2 A mixture containing 10 to 30 wt% is used.
[0032]
As a 1st collection | recovery material, the sprue produced at the time of shaping | molding, the unnecessary material which accumulated in the runner, the molding defect goods, or the magnesium alloy part in collection | recovery products etc. are assumed.
[0033]
In the case of using a magnesium alloy (second recovery material) on which a coating film is formed as a recovery material, the molten metal is prepared as follows.
[0034]
First, the 1st collection | recovery material in which the coating film is not formed on the conditions demonstrated previously is fuse | melted (S1-S3). Next, after the second recovered material from which the coating film has been removed is put into the melting furnace together with the first flux to dissolve the second recovered material (S5, S6), the molten metal is stirred by a mechanical impeller or the like. Perform (S7).
[0035]
Thus, even if the removal of the coating film is insufficient, if the second recovery material from which the coating film has been removed is input to the first recovery material on which the coating film is not formed, The concentration of coating film components in the melting furnace is kept small. For this reason, generation | occurrence | production of the gas by the resin component in a coating material can be suppressed appropriately, and the quantity of flux etc. which should be thrown in by reducing the amount of metal impurities, and the sedation time of a molten metal can be shortened.
[0036]
Here, the removal of the coating film of the second recovered material is performed, for example, by a wet blast method using a blast gun shown in FIG. In the wet blasting method, for example, water as a fluid and alumina as an inorganic substance are conveyed by a pump pressure, discharged from a
[0037]
As a recovery material, for example, when a rust prevention layer is formed on 3 μm and a 50 μm coating film (acrylic resin in which Ti is dispersed) is formed on this rust prevention layer, water and alumina are recycled. The ratio is, for example, 100: 5 to 100: 15, the alumina particle size is, for example, 1 to 500 μm, the pump pressure is, for example, 0.1 to 0.2 MPa, and the compressed air pressure is, for example, 0.1 to 0.3 MPa. The moving speed of the nozzle is 20 mm / s or less.
[0038]
When impurities such as oil components start to be generated as sludge by stirring the molten metal in S7, the second flux is added (S8). As the second flux, the same flux as the first flux is used, but the proportion of each constituent component is different from the first flux, and BaCl has a large specific gravity.2 Is preferably reduced, for example MgCl2 60-75 wt%, KCl20-35 wt%, CaF2 0.1-5 wt%, and BaCl2 A mixture containing 1 to 10 wt% is used. Further, when ignition occurs on the surface of the molten metal while the molten metal is being stirred, the second flux is appropriately added according to the ignition state.
[0039]
Subsequently, stirring is stopped and the molten metal is allowed to stand for 10 to 30 minutes, and impurities are settled as sludge at the bottom of the melting furnace to clean the molten metal (S9). At this time, the third flux is introduced for the purpose of preventing oxidation of the molten metal surface. As this third flux, for example, sulfur and MgF2 And a mixing ratio of 6: 4 to 9: 1. Instead of adding the third flux, SF6
, CO2 Further, the surface of the molten metal may be shielded with an antioxidant gas such as a mixed gas of air to prevent oxidation of the molten metal surface.
[0040]
If cleaning of a molten metal is complete | finished (S9), a part of molten metal will be extract | collected (S10), the component analysis will be performed, and content of an iron component and a manganese component will be measured (S11). Various known methods can be employed for the component analysis, and for example, arc component emission spectroscopic analysis is performed. When component analysis is performed by arc-type emission spectroscopic analysis, the amount of molten metal to be collected is, for example, about several hundred grams, and the molded product is, for example, a cylinder having a diameter of 5 cm and a length of 4 cm.
[0041]
Next, whether or not the contents of the iron component and the manganese component are within the allowable range is examined from the measurement results of the contents of the iron component and the manganese component (S12, S13). In this embodiment, since it aims at obtaining the magnesium alloy for forging corresponded to JIS MD1D, the allowable range of an iron component is 20 ppm (0.002 wt%) or less, and the allowable range of a manganese component is 0.17-0. 4 wt%.
[0042]
As a result of the examination, when both the iron component and the manganese component are within the allowable range (S12: YES, S13: YES), if no precipitating agent has been added (S14: NO), the iron component Further, without adjusting the content of the manganese component, an ingot or the like may be formed from the molten metal to obtain a magnesium alloy material for forging (S15). On the other hand, when any one of the iron component and the manganese component deviates from the allowable range (S12: NO, S13: NO),MnAddition of Fe andMnIs adjusted (S16, S17).
[0043]
In this regeneration method, for example, when only the iron component deviates from the allowable range and is excessive (exceeds the predetermined value of 20 ppm) (S12: NO, S13: YES), an amount corresponding to the excess amount is set. Manganese or an intermetallic compound of aluminum and aluminum is added in a molten state to try to reduce the content of iron components. However, if it is expected that the content of the manganese component in the recycled material will exceed the allowable range due to the addition of manganese, etc., other than manganese, such as chromium, molybdenum, or silicon, alone Alternatively, it is preferable to add in combination with manganese to try to reduce the content of the iron component.
[0044]
In addition, when the iron component is excessive and the manganese component is insufficient (S12: NO, S13: NO), one or several manganese-based compounds such as manganese or an intermetallic compound of aluminum and the like are added. Then, while reducing the content of the iron component, the deficiency of manganese may be compensated. In this case as well, if the manganese content in the recycled material is expected to deviate from the allowable range due to the addition of manganese, etc. It is preferable to take care that the amount is not excessive. In addition, when only the manganese component is insufficient (S12: YES, S13: NO), manganese may be added according to the shortage amount.
[0045]
When manganese or the like is added to try to adjust the content of the iron component or manganese component as described above (S14: YES), for example, after the molten metal is stirred, the molten metal is allowed to stand for about 20 to 30 minutes. If the molten metal is cleaned (S9), a part of the molten metal is sampled again and the component analysis is performed (S10, S11), and good results are obtained for the iron component and the manganese component (S12: YES, S13: YES) ), An ingot or the like is formed from the molten metal and used as a forging material (S15). On the other hand, if a good result is not obtained (S12: NO, S13: NO), an attempt is made to adjust the content of the iron component or the manganese component until a good result is obtained.
[0046]
However, if it is difficult to set both the iron component and the manganese component within the allowable range, the component analysis and the content adjustment are completed if, for example, a satisfactory result is obtained for at least the iron component.
[0047]
The content of iron and manganese components in the recovered material varies depending on the number of recycling times and other factors, but according to the recycling method as described above, it corresponds individually depending on the content of iron and manganese components, The content of the iron component and the manganese component can be adjusted, and a recycled material closer to the target composition (composition of the virgin magnesium alloy material) can be obtained.
[0048]
【Example】
Examples of the present invention will be described below.
[0049]
Example 1
In this example, recycled materials are produced in accordance with the recycling method described above, using sprues and runner unnecessary products and molding defects (collected materials) generated at the time of molding a notebook computer using virgin materials. Tried to create.
[0050]
First, in the crucible whose internal volume is 60 liters preheated to about 680 ° C., together with 30 kg of the recovered material, MgCl2 50wt%, KCl25wt%, BaCl2
20 wt% and CaF2 A first flux of 0.5 kg composed of 5 wt% was charged and heated to about 720 ° C. to obtain a molten metal. Further, in order to ensure the homogeneity of the molten metal, the molten metal was stirred by rotating a mechanical impeller at 100 ppm.
[0051]
When impurities such as oil start to form as sludge, MgCl2 67wt%, KCl27.5wt%, BaCl2 4.5 wt% and CaF2 0.2 kg of a second flux composed of 1 wt% was added. And according to the ignition state of the molten metal surface, 0.1 kg of the second flux was appropriately added.
[0052]
Next, in order to clean the molten metal, stirring was stopped and the molten metal was allowed to stand. In addition, the cleaning of the molten metal is performed with S80 wt% and MgF.2 A third flux consisting of 20 wt% was added, and the molten metal surface was covered with an antioxidation gas layer.
[0053]
After allowing the molten metal to stand for 20 minutes, 0.15 kg of the molten metal was sampled from the crucible, and a cylindrical molded product having a diameter of 5 cm and a length of 4 cm was cast therefrom. The molded product was subjected to composition analysis using an arc-type emission spectroscopic analyzer (“PDA-5500II”; manufactured by Shimadzu Corporation), and the contents of iron and manganese components were measured. As a result, the iron component content was 0.0046 wt%, and the manganese component content was 0.124 wt%.
[0054]
According to this result, 1 kg of Mn, which is made by consolidating manganese powder with the main purpose of increasing the content of the manganese component in the crucible, is added, and the main purpose is to reduce the content of the iron component. 3 kg of manganese was added and stirred. After stirring was stopped and the molten metal was cleaned for 20 minutes, a part of the molten metal was sampled again and subjected to composition analysis. As a result, the iron component content was reduced to 0.0029 wt%, and the manganese component was zero. It was increased to 20 wt%.
[0055]
Five 5-kg ingots were cast from the molten metal in which the contents of the iron component and the manganese component were adjusted as described above. Then, from this ingot and virgin ingot (JIS MD1D), five JIS Z2204 No. 1 test pieces were prepared by die-casting, respectively, and in accordance with JIS K 7055, a universal material testing machine (“INSTORON 5581”; A three-point bending test was performed by Instron Corporation. The test conditions were a load speed of 2 mm / min and a span length of 40 mm. As a result, the bending strength of the recycled material was approximately the same as that of the virgin material, and the difference between the maximum bending strength and the minimum bending strength was about 10%.
[0056]
On the other hand, the results of the case where the component strength adjustment (regeneration) and the re-molding of the product were repeated and the bending strength was evaluated in the same manner as described above are shown in FIG. As is clear from the figure, it was confirmed that if the component adjustment was performed, the bending strength was maintained substantially constant even when the number of reproductions was increased.
[0057]
Moreover, about the test piece created similarly to the previous, corrosion resistance was evaluated by the salt spray test based on JISZ2371. For comparison, the corrosion resistance was similarly evaluated for test pieces obtained from unnecessary products and molding defects (collected materials) in which the iron component and the manganese component were not adjusted. As a result, the recycled material and the virgin material had the same amount of corrosion, and the amount of corrosion of the recovered material that was not subjected to the component adjustment was 20 times or more that of the virgin material.
[0058]
Furthermore, repeated component adjustment (regeneration) and product re-molding, each time the corrosion resistance was evaluated in the same manner as described above, and repeated product re-molding without adjusting the components of the recovered material, FIG. 4 shows the evaluation results for each case where the corrosion resistance is evaluated in the same manner as described above. As is clear from the figure, when the recovered material is re-molded without adjusting the ingredients, the amount of corrosion increases with the increase in the number of repetitions. Even when the number of repetitions was increased, the amount of corrosion increased only slightly.
[0059]
In addition, when re-molding was repeated, the weight ratio of iron and manganese (Fe / Mn weight ratio) before each molding was measured, and the recovered material was not adjusted as shown in FIG. When re-molding is repeated, the Fe / Mn weight ratio increases with an increase in the number of repetitions. However, if the components are adjusted before molding, the Fe / Mn weight ratio is increased even if the number of repetitions of regeneration increases. It was almost constant. As described above, when the recovered material is repeatedly reshaped without adjusting the components, the content of the iron component increases, and the corrosion resistance decreases accordingly. It was confirmed that the content of the iron component was optimized and the corrosion resistance was kept constant even if the number of repetitions of regeneration was increased.
[0060]
Example 2
In this example, recycled materials are produced in accordance with the recycling method described above, using sprues and runner unnecessary products and molding defects (collected materials) generated at the time of molding a notebook computer using virgin materials. Tried to create.
[0061]
First, in the crucible whose internal volume is 60 liters preheated to about 680 ° C., together with 30 kg of the recovered material, MgCl2 50wt%, KCl25wt%, BaCl2
20 wt% and CaF2 1 kg of a first flux consisting of 5 wt% was charged and heated to about 720 ° C. to obtain a molten metal. Further, in order to ensure the homogeneity of the molten metal, the molten metal was stirred by rotating a mechanical impeller at 100 ppm.
[0062]
When impurities such as oil start to form as sludge, MgCl2 67wt%, KCl27.5wt%, BaCl2 4.5 wt% and CaF2 0.2 kg of a second flux composed of 1 wt% was added. And according to the ignition state of the molten metal surface, 0.1 kg of the second flux was appropriately added.
[0063]
Next, in order to clean the molten metal, stirring was stopped and the molten metal was allowed to stand. In addition, the cleaning of the molten metal is performed with S80 wt% and MgF.2 A third flux consisting of 20 wt% was added, and the molten metal surface was covered with an antioxidation gas layer.
[0064]
After the molten metal was allowed to stand for 20 minutes, 0.2 kg was collected from the molten metal, and a cylindrical molded product having a diameter of 5 cm and a length of 4 cm was cast therefrom. The molded product was subjected to composition analysis using an arc-type emission spectroscopic analyzer (“PDA-5500II”; manufactured by Shimadzu Corporation), and the contents of iron and manganese components were measured. As a result, the content of the iron component was 0.0046 wt% and the manganese component was 0.124 wt%.
[0065]
According to this result, 1 kg of Mn, which is made by consolidating manganese powder with the main purpose of increasing the content of the manganese component in the crucible, is added, and the main purpose is to reduce the content of the iron component. 4 kg of the Al—Mn intermetallic compound (Mn 75%) was added and stirred. After the stirring was stopped and the molten metal was cleaned for 10 minutes, a part of the molten metal was collected again and subjected to composition analysis. As a result, the content of the iron component was reduced to 0.0029 wt%, and the manganese component was 0.18 wt. % Was rising.
[0066]
This result is substantially the same as in the case of Example 1, but in this example, the cleaning time for the second molten metal is set to 10 minutes, whereas in Example 1, the cleaning time for the second molten metal is used. Is 20 minutes. In other words, it can be seen that if a molten Al—Mn intermetallic compound is added to reduce the content of the iron component, the same effect can be obtained in a shorter time than when the molten magnesium is added alone.
[0067]
Five 5 kg ingots were cast from the molten metal in which the contents of the iron component and the manganese component were adjusted as described above. From the ingot and the virgin magnesium alloy ingot (JIS MD1D), 50 notebook personal computer cases (320 × 240 × 1.2 mm) were prepared by die casting. As a result, as a qualitative evaluation at the time of molding, there is no big difference between recycled material and virgin material, and the defective product rate is almost the same as when virgin material is used even when recycled material is used About 80%.
[0068]
Example 3
In this example, the magnesium material is regenerated using the sprue and runner unnecessary parts, molding defects, and the product recovery material on which the coating film is formed, which is generated during the molding of the notebook computer made of virgin material. Tried.
[0069]
First, in a crucible whose internal volume is 60 liters preheated to about 680 ° C., together with 15 kg of the first recovered material not coated, MgCl2 50wt%, KCl25wt%, BaCl2 20 wt% and CaF2 A first flux of 0.5 kg composed of 5 wt% was charged and heated to about 720 ° C. to obtain a molten metal. Further, in order to ensure the homogeneity of the molten metal, the molten metal was stirred by rotating a mechanical impeller at 100 ppm.
[0070]
Next, 15 kg of the second recovered material from which the coating film had been removed and 0.5 kg of the first flux were charged into the crucible, and the second recovered material was melted by heating at 720 ° C. while rotating the impeller.
[0071]
The removal of the coating film was performed using the blast gun 1 as shown in FIG. 2 under the following conditions. Water as the fluid and alumina as the inorganic substance (alumina particle size is 120 μm, water: alumina ratio is 100: 12) are supplied at a pump pressure of 0.12 MPa, and the air pressure is 0.2 MPa. The distance between 3 and the tip of the
[0072]
When impurities such as oil start to form as sludge, MgCl2 67wt%, KCl27.5wt%, BaCl2 4.5 wt% and CaF2 0.2 kg of a second flux composed of 1 wt% was added. And according to the ignition state of the molten metal surface, 0.1 kg of the second flux was appropriately added. Next, in order to clean the molten metal, stirring was stopped and the molten metal was allowed to stand. In addition, the cleaning of the molten metal is performed with S80 wt% and MgF.2 A third flux consisting of 20 wt% was added, and the molten metal surface was covered with an antioxidation gas layer.
[0073]
After the molten metal was allowed to stand for 20 minutes, 0.2 kg was collected from the molten metal, and a cylindrical molded product having a diameter of 5 cm and a length of 10 cm was cast therefrom. The molded product was subjected to composition analysis using an arc-type emission spectroscopic analyzer (“PDA-5500II”; manufactured by Shimadzu Corporation), and the contents of iron and manganese components were measured. As a result, the iron component content was 0.0046 wt%, and the manganese component content was 0.124 wt%.
[0074]
According to this result, 4 kg of molten Al—Mn intermetallic compound (Mn 75%) was charged into the crucible and stirred. After the stirring was stopped and the molten metal was cleaned for 10 minutes, a part of the molten metal was collected again and subjected to composition analysis. As a result, the content of the iron component was reduced to 0.0029 wt%, and the manganese component was 0.18 wt. % Was rising.
[0075]
Five 5 kg ingots were cast from the molten metal in which the contents of the iron component and the manganese component were adjusted as described above. A JIS Z2204 No. 1 test piece was prepared from the ingot and virgin magnesium alloy ingot (JIS MD1D) and subjected to a three-point bending test and a salt spray test (corrosion resistance) in the same manner as in Example 1. 50 type personal computer cases (320 × 240 × 1.2 mm) were prepared by die casting.
[0076]
As a result, the strength and corrosion amount of the recycled material of this example were substantially the same as those of the virgin material. Also, as a qualitative evaluation at the time of molding, there is no big difference between recycled material and virgin material, and the defective product rate is almost the same as when virgin material is used even when recycled material is used About 80%.
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a recycled material that is inferior in strength, corrosion resistance, and the like in comparison with a virgin material. Further, when the recovered material from which the coating film has been removed is regenerated, it can be regenerated with the same amount of flux used and sedation time as the recovered material from which the coating film is not formed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process diagram for explaining a regeneration method of a magnesium alloy material according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of a blast gun for removing a coating film from a coated second recovery material.
3 is a graph showing the results of a bending test in Example 1. FIG.
4 is a graph showing the corrosion resistance test results in Example 1. FIG.
5 is a graph showing measurement results of Fe / Mn weight ratio in Example 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Blast gun
2 nozzles
3 Second recovery material
Claims (8)
上記成分調整ステップの前に、溶湯の一部を採取して少なくとも鉄成分の含有量を測定する検査ステップを行い、この検査ステップの結果、鉄成分の含有量が所定値を超えた場合に上記成分調整ステップを行うことを特徴とする、マグネシウム合金材の再生方法。In a method for regenerating a magnesium alloy material, comprising: a melt preparation step for melting a magnesium alloy material to be regenerated, a component adjustment step for adding an iron component reducing substance to the molten metal, and a step for forming an ingot from the component-adjusted molten metal . ,
Before the component adjustment step, an inspection step is performed in which a part of the molten metal is sampled and at least the content of the iron component is measured. As a result of the inspection step, the content of the iron component exceeds a predetermined value. A method for regenerating a magnesium alloy material, comprising performing a component adjustment step.
上記成分調整ステップの前に、溶湯の一部を採取して鉄成分およびマンガン成分の含有量を測定する検査ステップを行い、この検査ステップの結果、鉄成分の含有量が第1の所定値を超えた場合、またはマンガン成分の含有量が第2の所定値を下回った場合に、マンガンまたはこれを含む化合物を添加することにより上記成分調整ステップを行うことを特徴とする、マグネシウム合金材の再生方法。Magnesium alloy material comprising: a molten metal preparation step for melting the magnesium alloy material to be regenerated, a component adjustment step for adjusting the content of the iron component and manganese component of the molten metal, and a step of forming an ingot from the molten metal adjusted for the component In the playback method of
Before the component adjustment step, a test step is performed in which a part of the molten metal is sampled and the content of the iron component and the manganese component is measured. As a result of the test step, the content of the iron component is set to the first predetermined value. Regeneration of a magnesium alloy material characterized by performing the above-mentioned component adjustment step by adding manganese or a compound containing the same when the content exceeds the second predetermined value or when the content of the manganese component falls below the second predetermined value Method.
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