JP4198511B2 - Power transmission device and control method of power transmission device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアクチュエータの回転駆動力を負荷に伝達する動力伝達装置とその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の動力伝達装置(以下、適宜「動力伝達機構」と記す)は、減速機内に負作動ブレーキを設け、アクチュエータとなるモータを駆動する場合にはブレーキに電流を供給してブレーキを開放し、モータへの通電を解除する場合にはブレーキへの電流供給を停止することによりブレーキを作動させ、外力により電動機が従動するのを防ぐ構成としている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭61−288985号公報(第2−3頁、第3図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の動力伝達機構はアクチュエータとなるモータへの通電を解除した場合、外力によりモータが従動するのを防ぐために、減速機内に負作動ブレーキを設け、これにより非通電時のモータの軸を保持する構成としていた。したがって、ブレーキを解除している状態ではブレーキに電流を供給する必要があり、消費電力が増大する課題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、アクチュエータの非駆動時に外力による動力伝達系の従動を回避でき、制動時、非制動時とも電力消費を必要としない動力伝達装置およびその制御方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る動力伝達装置は、前記減速ギアと嵌合して回転動作する制動ギアと、 前記制動ギアに当接して、該制動ギアの回転動作を制動する制動子と、前記制動子を前記制動ギアへ当接させるラッチ機構と、前記ラッチ機構を駆動するソレノイドとからなる制動機構を備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照し、本発明の実施の一形態について説明する。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図1〜図19を参照して説明する。この実施の形態は4脚で歩行し、作業時は4脚のうちの2脚に設けたマニピュレータを用いて作業を行なう歩行ロボットの動力伝達機構に関している。
【0008】
図1は実施の形態1による動力伝達機構を各関節駆動部に適用した歩行ロボットの略構成を示す要部斜視図であり、図2は図1に示す動力伝達機構を各関節駆動部に適用した歩行ロボットの歩行状態を示す略側面図である。図1および図2において、胴体1は剛体で形成される本体部であり、左前脚機構2、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5により支持される。胴体1の前端部1a付近には首機構6を介して頭部7が接続されている。また、胴体1には信号処理回路、電源であるバッテリ(図示せず)が配置されている。左前脚機構2は関節部21、22、23、アーム24、25、マニピュレータ26からなる。上腕部に相当するアーム24の上端部には、アクチュエータ、減速機構等からなる肩関節に相当する関節部21が接続されており、アーム24は関節部21を介して胴体1に接続されている。関節部21は、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節21はアーム24を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0009】
アーム24の下端部にはアクチュエータ、減速機構等からなる肘関節に相当する関節部22が接続されている。また関節部22は前腕部に相当するアーム25の上端部に接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節22はアーム25を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0010】
アーム25の下端部にはアクチュエータ、減速機構等からなる手首関節に相当する関節部23が接続されている。また関節部23はマニピュレータ26の上端部ベース26aに接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節23は、マニピュレータ26を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0011】
マニピュレータ26は関節23に接続する手根部に相当するベース26a、指部に相当するアーム26b、26c、およびアーム26b、26cを駆動するアクチュエータ26dからなる。ベース26aの、関節23が接続される側と逆側に設置されたアクチュエータ26dにより、アーム26b、26cを任意に駆動して、物体の把持などが可能な構成としている。
【0012】
右前脚機構3は左前脚機構2と同一に構成されている。この場合には、上述の前脚機構2、関節部21、22、23、アーム24、25、マニピュレータ26、ベース26a、アーム26b、26c、アクチュエータ26dを、それぞれ前脚機構3、関節部31、32、33、アーム34、35、マニピュレータ36、ベース36a、アーム36b、36c、アクチュエータ36dと読み換える。
【0013】
左後脚機構4は関節部41、42、43、アーム44、45、46からなる。大腿部に相当するアーム44の上端部には、アクチュエータ、減速機構等からなる股関節に相当する関節部41が接続されており、アーム44は関節部41を介して胴体1に接続されている。関節部41は胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節41はアーム44を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0014】
アーム44の下端部には、アクチュエータ、減速機構等からなる膝関節に相当する関節部42が接続されている。また関節部42は下腿部に相当するアーム45の上端部に接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節42はアーム45を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0015】
アーム45の下端部にはアクチュエータ、減速機構等からなる足首関節に相当する関節部43が接続されている。また関節部43は足部に相当するアーム46の上端部に接続されており、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有する。従って、関節43は、アーム46を胴体1の前後方向に任意角度回動することが可能な構成となっている。
【0016】
右後脚機構5は左後脚機構4と同一に構成されている。この場合には、上述の後脚機構4、関節部41、42、43、アーム44、45、46をそれぞれ後脚機構5、関節部51、52、53、アーム54、55、56と読み換える。
【0017】
首機構6の下端はアクチュエータ、減速機構等からなる首関節に相当する関節部61が接続されており、該当関節部61を介して胴体1に接続されている。関節部61は、胴体1の前後方向を含む鉛直面内で回動する1自由度を有するので、関節部61は首機構6を胴体1の前後方向に任意角度回動することができる。
【0018】
首機構6の上端はアクチュエータ、減速機構等からなる首関節に相当する関節部62が接続されており、該当関節62を介して頭部7を接続している。関節部62は首機構6の伸長方向軸回りに回動可能な1自由度を有する。従って、頭部7は関節部61、62により、胴体1の前後方向および左右方向に回動することが可能となる。
【0019】
次に、各関節部を駆動する部位の詳細構成について説明する。図10は、本発明による動力伝達機構を適用した歩行ロボットの関節駆動部の詳細を示す平面図であり、図11は図10に示す関節駆動部の略側面図であり、図12は図10に示す関節駆動部の駆動系を示す略側面図である。
【0020】
アクチュエータとなるモータ101はフレーム100に保持されている。また、モータ101の軸にはピニオンギア102が圧入されている。減速ギア103は小歯車103a、大歯車103bからなり、フレーム100に保持された軸103cに回転可能に支持され、大歯車103bがピニオンギア102にかみ合うよう設置されている。減速ギア104は小歯車104a、大歯車104bからなり、フレーム100に保持された軸104cに回転可能に支持され、大歯車104bが減速ギア103の小歯車103aにかみ合うよう設置されている。減速ギア105は小歯車105a、大歯車105bからなり、フレーム100に保持された軸105cに回転可能に支持され、大歯車105bが減速ギア104の小歯車104aにかみ合うよう設置されている。出力ギア106は減速ギア105の小歯車105aに噛み合うよう配置され、フレーム100に回転可能に保持された関節軸107に固定されている。
【0021】
また、関節軸107には関節アーム108が同様に固定されている。角度検出器109はフレーム100に保持され、関節軸107の回転角度を検出する。上記のように構成された関節駆動部のフレーム100と、関節アーム108を胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、モータ101の駆動力により、接続された構成要素を図11に示す矢印A方向に駆動し、その回動角度を角度検出器109により検出する。
【0022】
次に、上記関節駆動部に設置された制動機構について説明する。図13は制動機構の構造を示す断面図であり、図14はカムプレートを示す側面図である。図10〜図14において、制動ギア110は減速ギア103の大歯車103bにかみ合うよう配置され、フレーム100に保持された支軸111に回転可能に保持されている。また支軸111にはEリング112が設置され、制動ギア110が図13に示す矢印B方向へ移動することを規制している。ブレーキキャリパ113は、支軸111に矢印B方向に移動可能に嵌着され、制動ギア110と対向する側面に摩擦部材で形成されるパッド113aを保持している。また、ブレーキキャリパ113は図示しない手段により、図10の矢印Cで示す支軸111回りに回転しないよう規制され、また図示しないバネなどの付勢手段により、矢印B1方向に付勢されている。
【0023】
カムプレート114は支軸111に矢印B方向に移動可能に嵌着され、また図示しない手段により矢印Cで示す支軸111回りに回転しないよう規制されている。また、カムプレート114のブレーキキャリパ113に対向しない側の側面にはカム部114aが形成されている。このカム部は図14に示すとおり、45度ごとに凸部114bと凹部114cが交互に形成されており、その間は斜面部114dにより滑らかにつながれている。また、カムプレート114のブレーキキャリパ113に対向する側には、バネ115が固定されており、カムプレート114が図13に示すように矢印B2方向に移動した際には、ブレーキキャリパ113を矢印B2方向に付勢する。
【0024】
ラッチ機構116はホイール117、ワンウェイクラッチ118、レバー119、ラッチプレート120、板バネ121、およびカムフォロア122から構成される。ホイール117はワンウェイクラッチ118、レバー119を介して支軸111に支持される。レバー119は支軸111に回動可能に嵌着され、矢印B方向への動きは規制されている。ワンウェイクラッチ118はレバー119を図11に示す矢印D方向に回動した場合にロックし、ホイール117をレバー119の回動に同期して回動させる。逆にレバー119を矢印E方向に回動した場合には、ワンウェイクラッチ118のロックは解除され、ホイールは矢印E方向には回動しない。また、ホイールの側面には、45度周期で凸部を形成したラッチプレート120が設置され、フレーム100に保持された板バネ121が当接している。また、ホイール117のカムプレート114に対向する側には、カムフォロア122が設置されている。
【0025】
ソレノイド123はホルダ124を介してフレーム100に保持されている。ソレノイド123は電流印加により、可動鉄心123aを図11に示す矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aはリンク125を介してレバー119に接続されている。また、レバー119は図示しないバネ等の付勢手段により、矢印E方向に付勢されている。従って、レバー119にリンク125を介して接続されたソレノイド123の可動鉄心123aは、ソレノイド123への電流印加時以外は図11に示す矢印G方向に付勢され移動している。
【0026】
次に動作について説明する。まず、本発明による動力伝達機構を適用した歩行ロボットの動作を図2〜図9を参照して説明する。図2、図3および図4は図1に示す歩行ロボットの歩行時の一形態を示す側面図であり、図5、図6および図7は図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図であり、図8および図9は図1に示す歩行ロボットの待機状態の一形態を示す側面図である。
【0027】
歩行ロボットの歩行時には、左前脚機構2、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5に設置された関節部21、22、23、31、32、33、41、42、43、51、52、53にそれぞれ設けられたモータ101に所定の電流を印加し、これら関節部は胴体1を図示のとおり支持する。この状態ではマニピュレータ26、36の一部、およびアーム46、56の下端が接地している。さらにこの状態でそれぞれのモータを所定のタイミングで回転して歩行動作を行う。
【0028】
例えば図2に示す状態から前進する場合には、胴体1に対して相対的に後退している右前脚機構3、および左後脚機構4を前方に繰り出す動作を行う。このとき右前脚機構3、および左後脚機構4は遊脚となり、マニピュレータ36およびアーム46は地面から離間するので、左前脚機構2および右後脚機構5により胴体1を支持する。遊脚となった右前脚機構3、および左後脚機構4は、その下端となるマニピュレータ36およびアーム46が地面に接地しないよう、各関節部31、32、33、41、42、43を適切に制御して、前方への繰り出し動作を行う。同時に、胴体1を支持している左前脚機構2および右後脚機構5に配置された各関節部21、22、23、51、52、53を適切に制御して、胴体1に対して左前脚機構2および右後脚機構5が相対的に後退する方向に移動することにより、胴体1を前方に送り出す。上述の動作の結果、図2に示す状態にあった歩行ロボットは、図3に示す状態を経て図4に示す状態に移行する。これらの動作を繰り返すことにより、歩行ロボットの移動が実現される。
【0029】
なお、歩行時に駆動が必然でない首機構6の関節部61、62に関しては、後述する制動手段により関節の動作をロックして首機構6および頭部7の姿勢を維持した後、関節部61、62にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除することにより、電力消費を抑えることができる。
【0030】
次に、マニピュレータ26、36を使用した作業時の動作について説明する。作業時においては、例えば図5に示すとおり、胴体1の下端、および左後脚機構4、右後脚機構5を接地して、本体が安定するよう関節部41、42、43、51、52、53を制御する。なおこのとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるよう制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部41、42、43、51、52、53の動作をロックした後に、関節部41、42、43、51、52、53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0031】
次に、左前脚機構2および右前脚機構3に設けた関節部21、22、23、31、32、33を制御して、左前脚機構2および右前脚機構3の先端部に設けたマニピュレータ26、36を作業対象物(図示せず)に近づけた後、マニピュレータ26、36のアクチュエータ26d、36dを制御して、アーム26b、26c、アーム36b、36cにより対象物の把持等の作業を行う。
【0032】
また、別の体勢による作業としては、例えば図6に示すとおり、左後脚機構4、右後脚機構5を接地して、本体が安定するよう関節部41、42、43、51、52、53を制御する。このとき本体が転倒しないようにするためには、図示しないセンサ等により本体の動きを監視し、転倒を阻止するよう各アクチュエータを制御する。次に、左前脚機構2および右前脚機構3に設けた関節部21、22、23、31、32、33を制御して、左前脚機構2および右前脚機構3の先端部に設けたマニピュレータ26、36を作業対象物(図示せず)に近づけた後、マニピュレータ26、36のアクチュエータ26d、36dを制御して、対象物の把持等の作業を行う。
【0033】
さらに別の体勢による作業としては図7に示すとおり、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5の3本の脚機構を接地して、本体が安定するよう関節部31、32、33、41、42、43、51、52、53を制御する。このとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるよう制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部31、32、33、41、42、43、51、52、53の動作をロックした後に、関節部31、32、33、41、42、43、51、52、53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0034】
次に、左前脚機構2に設けた関節部21、22、23を制御して、左前脚機構2の先端部に設けたマニピュレータ26を作業対象物(図示せず)に近づけた後、マニピュレータ26のアクチュエータ26dを制御して、アーム26b、26cにより対象物の把持等の作業を行う。
【0035】
次に、歩行ロボットの待機時の姿勢について説明する。待機時においては、例えば図8に示すとおり、左前脚機構2、右前脚機構3、左後脚機構4、右後脚機構5により、胴体1を図示のとおり支持する。なおこのとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるように、関節部21、22、23、31、32、33、41、42、43、51、52、53にそれぞれ設けられたモータ101に所定の電流を印加し制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部21、22、23、31、32、33、41、42、43、51、52、53の動作をロックした後に、関節部21、22、23、31、32、33、41、42、43、51、52、53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0036】
また、別の体勢による体勢による待機姿勢としては、例えば図9に示すとおり、胴体1の下端、および左後脚機構4、右後脚機構5を接地して、本体が安定するよう関節部41、42、43、51、52、53を制御する。なおこのとき本体が転倒しないようにするために、ロボットの重心から垂下した垂線が、各接地点を結ぶ面積の範囲内となるよう制御する。この状態で消費電力の低減が必要な場合には、後述する制動手段により関節部41、42、43、51、52、53の動作をロックした後に、関節部41、42、43、51、52、53にそれぞれ設けられたモータ101への通電を解除する。
【0037】
次に、関節部21、22、23、31、32、33、41、42、43、51、52、53、61、62の駆動部の動作、および併設された制動機構の動作について説明する。図10等に示すモータ101に電流を印加することにより、モータ軸に圧入されたピニオンギア102は回転し、その回転駆動力は減速ギア103、104、105により減速され、出力ギア106に伝達される。出力ギア106は回転可能にフレーム100に支持された関節軸107に固定されており、関節軸107には関節アーム108が固定されているので、モータ101の回転により関節アーム108は図11に示す矢印A方向に回動する。
【0038】
関節アームの回動角は角度検出器109により検出され、図示しない制御回路に送られる。このように構成された関節駆動部のフレーム100と関節アーム108を、胴体、アーム等の構成要素にそれぞれ接続することにより関節部を形成し、モータ101の駆動力により接続された構成要素を矢印A方向に駆動する。
【0039】
次に制動動作について説明する。まず、制動動作を解除している状態を説明する。ここで減速ギア103には制動ギア110が噛み合っているものである。この状態を図15(a)および図16に示す。ここで図15は制動機構の要部を示す平面図であり、図16(a)はカムプレート114とカムプレート114に対するカムフォロア122の当接位置を示す略側面図であり、図16(b)はソレノイド123、レバー119、ラッチ機構116の動作を示す略側面図である。
【0040】
非制動時においてカムフォロア122はカムプレート114の側面に形成されたカム部114aの凹部114cに対向している。このとき、カムフォロア122を保持したホイール117は、ラッチプレート120と板バネ121により回転方向の位置を拘束されている。また、レバー119は図示しないバネ等の付勢手段により、図16(b)に示す矢印E方向に付勢されているので、リンク125を介してレバー119に接続されたソレノイド123の可動鉄心123aは矢印G方向に引き出されている。
【0041】
カムフォロア122とカムプレート114のカム部114aの凹部114cが対向しているので、図示しない付勢手段などにより、図15に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113の付勢力により、バネ115、カムプレート114は矢印B1方向に移動し、ブレーキキャリパ113の側面に形成された摩擦部材からなるパッド113aと制動ギア110とは離間している。
【0042】
次に、制動動作への移行状態について説明する。図17(b)に示すように制動を行う場合には、最初にソレノイド123に電流を印加することによりソレノイド123の可動鉄心123aを矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は図17(a)に示す矢印D方向に回動を開始する。なお、このときソレノイド123の可動鉄心123aの吸引力は、レバー119を矢印E方向に付勢する付勢力、および板バネ121を矢印H方向に変形させる力の合計以上が必要である。なお、図17は図15に示すカム機構の動作を示す図である。
【0043】
レバー119の矢印D方向への回動に伴い、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cから斜面部114dに移動する。カムプレート114は図15に示す矢印C方向への回動を規制されているので、カムフォロア122の回動に伴いカムプレート114および板バネ115は矢印B2方向に移動する。なお、バネ115の付勢力を、ブレーキキャリパ113を矢印B1方向付勢する付勢力より大とすることにより、矢印B1方向に付勢されているブレーキキャリパ113は同様に矢印B2方向に移動する。
【0044】
次に制動動作の完了状態について説明する。この状態を図15(c)、および図18に示す。図18は図15に示す制動機構の制動動作の完了状態を示す図である。ソレノイド123への電流印加の継続によりソレノイド123の可動鉄心123aは図18に示す矢印F方向に吸引され、規定ストローク移動後に停止する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動し、レバー119の回動に同期してホイール117は同様に矢印D方向に回動し、可動鉄心123aの停止に伴い停止する。この状態では、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bに対向する。
【0045】
カムプレート114は図15に示す矢印C方向への回動を規制されているので、カムフォロア122の回動に伴いカムプレート114およびバネ115は矢印B2方向に移動し、ブレーキキャリパ113の側面に形成された摩擦部材からなるパッド113aを制動ギア110の側面に圧接する。このときの圧接力はバネ115の変形により発生する付勢力により生じる。ブレーキキャリパ113は矢印C方向への回転は規制されているので、パッド113aによる制動ギア110に対する制動力が発生し、制動ギア110の回転を阻止する。なお、上述の状態においては、図18に示すラッチプレート120の凹部分に板バネ121が当接し、矢印I方向への付勢力によりラッチプレートを保持しているので、カムプレート114のカム部114aに対するカムフォロア122の位置は保持される。
【0046】
この状態に移行した後、ソレノイド123への電流印加を停止する。この状態を図15(c)、および図19に示す。なお、図19は図15に示す制動機構の制動状態を示す図である。ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への図19に示す矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じない。また、ホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bに当接した状態を保持できるので、制動ギア110への制動は継続される。
【0047】
なお、制動状態から制動解除状態への移行も上述の動作を繰り返すことにより行う。以下簡単に説明する。図15(c)および図19に示す制動状態から、制動解除を行うためには、ソレノイド123に電流を印加し、可動鉄心123aを図19に示す矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動を開始し、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bから斜面部114dを通過し、凹部114cに移動する。
【0048】
この結果、カムプレート114とバネ115は、図15に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113により矢印B1方向に押され、移動する。この結果、制動ギア110の側面に圧接していたパッド113aは離間し、制動状態は解除される。
【0049】
この状態に移行した後、ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じず、かつホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cに対向した状態を保持できるので、制動解除状態は継続される。
【0050】
以上、詳細に説明したように、本発明による動力伝達機構を適用した歩行ロボットでは、モータを非通電状態とした場合に間接部の姿勢を保持する制動機構を備え、制動時と非制動時との移行時のみ電力を消費する構成とし、制動を継続する場合、あるいは制動解除を継続する場合とも、電力を消費しない構成としたので、消費電力を低減できる効果がある。
【0051】
なお、上述した実施の形態1においては、モータ101のピニオンギア102から出力ギア106に至る動力伝達系を形成する減速ギア103、104、105とは別に、制動ギア110を設置し、これを減速ギア103と噛み合わせ、制動ギア110を制動することにより出力ギア106の回転を拘束する構成を示したが、ブレーキキャリパ113、カムプレート114、バネ115、ラッチ機構116、板バネ121、ソレノイド123、リンク125などからなる制動機構を、減速ギア103、104、105のいずれかと同軸に配し、これら減速ギア103、104、105のいずれかを制動する構成にしてもよく、同様の効果を得ることが可能である。
【0052】
実施の形態2.
次に、実施の形態2について図20〜図24を参照して説明する。本実施の形態は実施の形態1とは異なる制動機構を備えた動力伝達機構に関するものである。ここで図20は本発明による動力伝達機構を適用した歩行ロボットの関節駆動部を示す略側面図であり、図21は図20に示す装置の関節駆動部の駆動系を示す略平面図であり、図22は制動機構の構造を示す断面図であり、図23は制動機構の動作状態を示す要部平面図であり、図24は制動ギアに設けた孔部とブレーキキャリパに設けたピンとの位置関係を示す要部側面図である。
【0053】
これらの図に示すように制動ギア130は減速ギア103の大歯車103bにかみ合うよう配置され、フレーム100に保持された支軸111に回転可能に保持されている。また支軸111にはEリング112が設置され、制動ギア110の図22に示す矢印B方向への移動を規制している。また制動ギア130の側面には複数の孔部130aが形成されている。ブレーキキャリパ113は支軸111に矢印B方向に移動可能に嵌着され、制動ギア110と対向する側面にピン部113bが形成されている。なお、孔部130aとピン部113bは同心円上に配置され、ピン部113bは孔部130aに挿入可能な大きさに形成する。ブレーキキャリパ113は図示しない手段により、図23の矢印Cで示す支軸111回りに回転しないよう規制され、また図示しないバネなどの付勢手段により、矢印B1方向に付勢される。その他の構成は上述した実施の形態1と同様であるのでその説明は省略する。
【0054】
次に動作について説明する。歩行ロボット全体の構成、および各関節部を駆動する部位の動作は実施の形態1と同様であるので省略し、関節駆動部に併設された制動機構について説明する。図23(a)に示すとおり、制動動作を解除している状態では、カムフォロア122はカムプレート114の側面に形成されたカム部114aの凹部114cに対向している。このとき、カムフォロア122を保持したホイール117は、図20に示すようにラッチプレート120と板バネ121により回転方向の位置を拘束されている。また、レバー119は図示しないバネ等の付勢手段により図20に示す矢印E方向に付勢されているので、リンク125を介してレバー119に接続されたソレノイド123の可動鉄心123aは矢印G方向に引き出されている。
【0055】
図13および図14から明らかなように、カムフォロア122とカムプレート114のカム部114aの凹部114cが対向しているので、図示しない付勢手段などにより図23に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113の付勢力により、バネ115、カムプレート114は矢印B1方向に移動し、ブレーキキャリパ113の側面に形成されたピン部113bは、制動ギア130の側面に設けられた孔部130aから退出している。なお、制動ギア130は支軸111に設置されたEリング112により矢印B方向への移動を制限されているので、ピン部113bが孔部130aに噛み合うことにより生じる不用意な制動は生じない構成になっている。
【0056】
次に、制動状態について説明する。制動を行う場合には、実施の形態1と同様に、最初にソレノイド123に電流を印加することによりソレノイド123の可動鉄心123aを、図20に示す矢印F方向に吸引する。この状態を図23(b)に示す。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動を開始する。なお、このとき、ソレノイド123の可動鉄心123aの吸引力は、レバー119を矢印E方向に付勢する付勢力、および板バネ121を矢印H方向に変形させる力の合計以上が必要である。
【0057】
レバー119の矢印D方向への回動に伴い、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cから斜面部114dを通過し、凸部114bに移動する(図13および図14参照)。カムプレート114は図23に示す矢印C方向への回動を規制されているので、カムフォロア122の回動に伴いカムプレート114およびバネ115は矢印B2方向に移動する。なお、バネ115の付勢力を、ブレーキキャリパ113を矢印B1方向に付勢する付勢力より大とすることにより、矢印B1方向に付勢されているブレーキキャリパ113は同様に矢印B2方向に移動する。
【0058】
なお、制動ギア130の側面に設けられた孔部130aと、ブレーキキャリパ113の側面に設けられたピン部113bとの回転方向への位相は、必ずしも一致するとは限らない。この状態を図24(a)に示す。この状態では、ピン部113bの先端は制動ギア130の側面に当接し、孔部130a内に進入することができない。従って図23(b)に示すとおり、バネ115が変形し、カムプレート114のストロークとブレーキキャリパ113のストロークとの差異を吸収する。
【0059】
次いで、ソレノイド123への電流印加を停止する。この状態を図23(c)に示す。ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への図20に示す矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じない。また、ホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bに当接した状態を保持できる。
【0060】
この状態で、モータ101への電流の供給を停止すると、歩行ロボット本体に加わる重力等の外力により、関節アーム108は図21に示す矢印Aのいずれかの方向に従動回転する。関節アームの回動に伴い、出力ギア106も回動するので、回転は減速ギア105、104、103を経て制動ギア130に伝達される。これにより、図24(b)に示すとおり、制動ギア130の側面に形成された孔部130aの回転方向の位相はブレーキキャリパ113の側面に設けられたピン部113bと一致し、ブレーキキャリパ113は変形していたバネ115の付勢力により、図23(d)に示すように矢印B2方向に移動し、ピン部113bが孔部130aに進入する。ブレーキキャリパ113は矢印C方向への回転は規制されているので、ピン部113bによる制動ギア130に対する制動力が発生し、制動ギア130の回転を阻止する。
【0061】
なお、制動状態から制動解除状態への移行も上述の動作を繰り返すことにより行う。以下簡単に説明する。図23(d)に示す制動状態から、制動解除を行うためには、ソレノイド123に電流を印加し、可動鉄心123aを図20に示すように矢印F方向に吸引する。可動鉄心123aの吸引に伴い、リンク125を介して接続されたレバー119は矢印D方向に回動を開始し、レバー119の円筒部外周に噛み合ったワンウェイクラッチ118はロックし、レバー119の回動に同期してホイール117を矢印D方向に回動する。ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凸部114bから斜面部114dを通過し、凹部114cに移動する(図13および図14参照)。
【0062】
この結果、カムプレート114とバネ115は、図23に示す矢印B1方向に付勢されたブレーキキャリパ113により矢印B1方向に押され、移動する。この結果、制動ギア130の側面に設けられた孔部130aに進入していたピン部113bは退出し、制動状態は解除される。この状態に移行した後、ソレノイド123への電流印加を停止すると、可動鉄心123aはリンク125を介して接続されたレバー119への図20に示す矢印E方向への付勢力により、矢印G方向に移動する。レバー119は同時に矢印E方向に回動するが、ワンウェイクラッチ118のロックが解除されるので、ホイール117はレバー119に同期した回動は生じず、かつホイールに保持されたラッチプレート120は板バネ121により保持されているので、ホイール117の矢印E方向への回動は確実に阻止される。従って、ホイール117の側面に保持されたカムフォロア122はカムプレート114のカム部114aの凹部114cに対向した状態を保持できるので、制動解除状態は継続される。
【0063】
以上、説明したように、本発明による動力伝達機構を各関節駆動部に適用した歩行ロボットは、モータを非通電状態とした場合に関節部の姿勢を保持する制動機構を備えたので、制動時と非制動時との移行時のみ電力を消費する構成とし、制動を継続する場合、あるいは制動解除を継続する場合とも、電力を消費しない構成としたので、消費電力を低減できる効果がある。また、制動方法として、部材に孔部130aとピン部113bの噛み合いによる方式を採用しているので、関節部の姿勢の確実な保持が可能となる。
【0064】
なお、上記実施の形態2においては、モータ101のピニオンギア102から出力ギア106に至る動力伝達系を形成する減速ギア103、104、105とは別に、制動ギア130を設置し、これを減速ギア103と噛み合わせ、制動ギア130に設けた孔部130aにピン部113bを進入することにより制動ギア130の回転を拘束して、出力ギア106の回転を拘束する構成を示したが、ブレーキキャリパ113、カムプレート114、バネ115、ラッチ機構116、板バネ121、ソレノイド123、リンク125などからなる制動機構を、減速ギア103、104、105のいずれかと同軸に配置するとともに、同軸に配された減速ギア103、104、105のいずれかの側面に孔部を設け、この孔部にピン部113bを進入することにより回転を拘束する構成にしてもよく、これにより同様の効果が得られるものである。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、例えばこの動力伝達機構を歩行ロボットの各関節駆動部に適用した場合でも、モータを非通電状態とした場合に関節部の姿勢を保持する制動機構を備えたので、制動時と非制動時との移行時のみ電力を消費する。また、制動を継続する場合、あるいは制動解除を継続する場合とも、電力を消費しない構成であるので、消費電力を低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1による動力伝達機構を歩行ロボットの各関節駆動部に適用した概略構成を示す要部斜視図である。
【図2】 図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す概略側面図である。
【図3】 図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す概略側面図である。
【図4】 図1に示す歩行ロボットの歩行状態を示す概略側面図である。
【図5】 図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図である。
【図6】 図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図である。
【図7】 図1に示す歩行ロボットの作業姿勢の一形態を示す側面図である。
【図8】 図1に示す歩行ロボットの待機状態の一形態を示す側面図である。
【図9】 図1に示す歩行ロボットの待機状態の一形態を示す側面図である。
【図10】 実施の形態1による歩行ロボットの関節駆動部の詳細を示す平面図である。
【図11】 図10に示す関節駆動部の概略側面図である。
【図12】 図10に示す関節駆動部の駆動系を示す概略側面図である。
【図13】 制動機構の構造を示す断面図である。
【図14】 カムプレートの側面図である。
【図15】 制動機構の要部を示す平面図である。
【図16】 図15に示す制動機構のカム機構を示す図である。
【図17】 図15に示すカム機構の動作を示す図である。
【図18】 図15に示す制動機構の制動動作の完了状態を示す図である。
【図19】 図15に示す制動機構の制動状態を示す図である。
【図20】 実施の形態2による歩行ロボットの関節駆動部の概略側面図である。
【図21】 図20に示す関節駆動部の駆動形を示す概略平面図である。
【図22】 図20に示す関節駆動部の制動機構の構造を示す断面図である。
【図23】 図20に示す制動機構の動作状態を示す平面図である。
【図24】 図20に示す制動機構の制動ギアに設けた孔部とブレーキキャリパに設けたピンとの関係を示す側面図である。
【符号の説明】
1 胴体、2 左前脚機構、3 右前脚機構、4 左後脚機構、5 右後脚機構、6 首機構、7 頭部、21,22,23,31,32,33,41,42,43,51,52,53,61,62 関節部、24,25,34,35,44,45,46,54,55,56 アーム、26,36 マニピュレータ、100 フレーム、101 モータ、102 ピニオンギア、103,104,105 減速ギア、106 出力ギア、107 関節軸、108 関節アーム、109 角度検出器、110,130 制動ギア、111 支軸、112 Eリング、113 ブレーキキャリパ、113a パッド、113b ピン部、114カムプレート、114a カム部、114b 凸部、114c 凹部、114d 斜面部、115 バネ、116 ラッチ機構、117 ホイール、118 ワンウェイクラッチ、119 レバー、120 ラッチプレート、121 板バネ、122 カムフォロア、123 ソレノイド、123a 可動鉄心、124ホルダ、125 リンク、130a 孔部。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a power transmission device that transmits a rotational driving force of an actuator to a load, and a control method thereof.
[0002]
[Prior art]
A conventional power transmission device (hereinafter referred to as “power transmission mechanism” as appropriate) is provided with a negative operating brake in a reduction gear, and when driving a motor as an actuator, current is supplied to the brake to release the brake, In order to release the energization to the motor, the brake is operated by stopping the current supply to the brake, and the motor is prevented from being driven by an external force (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 61-288985 (page 2-3, Fig. 3)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional power transmission mechanism is provided with a negative brake in the reducer to prevent the motor from being driven by an external force when energization of the motor serving as the actuator is released. The configuration was to hold. Therefore, when the brake is released, it is necessary to supply current to the brake, and there is a problem that power consumption increases.
[0005]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and can avoid the follow-up of the power transmission system due to an external force when the actuator is not driven, and does not require power consumption during braking or non-braking. And it aims at obtaining the control method.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The power transmission device according to the present invention is:A braking gear that engages and rotates with the reduction gear; A braking mechanism comprising: a braking element that contacts the braking gear and brakes the rotation of the braking gear; a latch mechanism that contacts the braking element to the braking gear; and a solenoid that drives the latch mechanism. It is a thing.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0008]
FIG. 1 is a perspective view of a main part showing a schematic configuration of a walking robot in which the power transmission mechanism according to the first embodiment is applied to each joint drive unit, and FIG. 2 is a diagram illustrating the application of the power transmission mechanism shown in FIG. 1 to each joint drive unit. It is a schematic side view showing the walking state of the walking robot. 1 and 2, the
[0009]
A
[0010]
A
[0011]
The
[0012]
The right
[0013]
The left
[0014]
A
[0015]
A
[0016]
The right
[0017]
The lower end of the
[0018]
A
[0019]
Next, the detailed structure of the site | part which drives each joint part is demonstrated. 10 is a plan view showing details of the joint drive unit of the walking robot to which the power transmission mechanism according to the present invention is applied, FIG. 11 is a schematic side view of the joint drive unit shown in FIG. 10, and FIG. It is a schematic side view which shows the drive system of the joint drive part shown in FIG.
[0020]
A
[0021]
A
[0022]
Next, the braking mechanism installed in the joint drive unit will be described. FIG. 13 is a sectional view showing the structure of the braking mechanism, and FIG. 14 is a side view showing the cam plate. 10 to 14, the
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
The
[0026]
Next, the operation will be described. First, the operation of the walking robot to which the power transmission mechanism according to the present invention is applied will be described with reference to FIGS. 2, 3 and 4 are side views showing one form of the walking robot shown in FIG. 1 during walking. FIGS. 5, 6 and 7 show one form of the working posture of the walking robot shown in FIG. FIG. 8 and FIG. 9 are side views showing one mode of the standby state of the walking robot shown in FIG.
[0027]
During walking of the walking robot, the
[0028]
For example, when the vehicle moves forward from the state shown in FIG. 2, the right
[0029]
In addition, regarding the
[0030]
Next, an operation during work using the
[0031]
Next, the
[0032]
Further, as an operation by another posture, for example, as shown in FIG. 6, the left
[0033]
Further, as shown in FIG. 7, the work by another posture is grounded on the three leg mechanisms of the right
[0034]
Next, the
[0035]
Next, the walking posture of the walking robot will be described. During standby, for example, as shown in FIG. 8, the
[0036]
Further, as a stand-by posture by a posture by another posture, for example, as shown in FIG. 9, the lower end of the
[0037]
Next, the operation of the drive portions of the
[0038]
The rotation angle of the joint arm is detected by the
[0039]
Next, the braking operation will be described. First, a state where the braking operation is released will be described. Here, the
[0040]
During non-braking, the
[0041]
Since the
[0042]
Next, the transition state to the braking operation will be described. When braking is performed as shown in FIG. 17B, first, a current is applied to the
[0043]
As the
[0044]
Next, the completion state of the braking operation will be described. This state is shown in FIG. 15 (c) and FIG. 18 is a diagram showing a completed state of the braking operation of the braking mechanism shown in FIG. By continuing the current application to the
[0045]
Since the
[0046]
After shifting to this state, the current application to the
[0047]
The transition from the braking state to the braking release state is also performed by repeating the above-described operation. This will be briefly described below. In order to release the braking from the braking state shown in FIG. 15C and FIG. 19, a current is applied to the
[0048]
As a result, the
[0049]
After the transition to this state, when the current application to the
[0050]
As described above in detail, the walking robot to which the power transmission mechanism according to the present invention is applied includes a braking mechanism that maintains the posture of the indirect portion when the motor is in a non-energized state, Therefore, it is possible to reduce the power consumption because the power is consumed only when shifting, and the power is not consumed when braking is continued or when braking is continued.
[0051]
In the first embodiment described above, the
[0052]
Next, a second embodiment will be described with reference to FIGS. The present embodiment relates to a power transmission mechanism having a braking mechanism different from that of the first embodiment. Here, FIG. 20 is a schematic side view showing the joint drive unit of the walking robot to which the power transmission mechanism according to the present invention is applied, and FIG. 21 is a schematic plan view showing the drive system of the joint drive unit of the apparatus shown in FIG. 22 is a cross-sectional view showing the structure of the brake mechanism, FIG. 23 is a plan view of the main part showing the operating state of the brake mechanism, and FIG. 24 is a diagram showing the relationship between the hole provided in the brake gear and the pin provided in the brake caliper. It is a principal part side view which shows positional relationship.
[0053]
As shown in these drawings, the
[0054]
Next, the operation will be described. The overall configuration of the walking robot and the operation of the parts that drive the joints are the same as those in the first embodiment, and will not be described. A braking mechanism provided in the joint drive will be described. As shown in FIG. 23A, in the state in which the braking operation is released, the
[0055]
As is apparent from FIGS. 13 and 14, since the
[0056]
Next, the braking state will be described. When braking, as in the first embodiment, first, a current is applied to the
[0057]
As the
[0058]
It should be noted that the phases in the rotational direction of the
[0059]
Next, the current application to the
[0060]
When the supply of current to the
[0061]
The transition from the braking state to the braking release state is also performed by repeating the above-described operation. This will be briefly described below. In order to release the brake from the braking state shown in FIG. 23D, a current is applied to the
[0062]
As a result, the
[0063]
As described above, the walking robot in which the power transmission mechanism according to the present invention is applied to each joint drive unit includes the braking mechanism that holds the posture of the joint unit when the motor is in a non-energized state. The power is consumed only at the time of transition from the non-braking state, and the power consumption is reduced even when the braking is continued or the braking is released. Therefore, the power consumption can be reduced. In addition, as a braking method, a method in which the
[0064]
In the second embodiment, the
[0065]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, for example, even when this power transmission mechanism is applied to each joint drive unit of a walking robot, the brake mechanism that holds the posture of the joint unit when the motor is in a non-energized state is provided. Therefore, power is consumed only when shifting between braking and non-braking. In addition, when braking is continued or when braking is released, the power consumption is reduced because the configuration does not consume power.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a main part perspective view showing a schematic configuration in which a power transmission mechanism according to a first embodiment is applied to each joint drive unit of a walking robot.
2 is a schematic side view showing a walking state of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
3 is a schematic side view showing a walking state of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
4 is a schematic side view showing a walking state of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
5 is a side view showing one form of a working posture of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
6 is a side view showing one form of a working posture of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
7 is a side view showing one embodiment of a working posture of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
8 is a side view showing one form of a standby state of the walking robot shown in FIG. 1. FIG.
FIG. 9 is a side view showing one form of a standby state of the walking robot shown in FIG. 1;
FIG. 10 is a plan view showing details of a joint drive unit of the walking robot according to the first embodiment.
11 is a schematic side view of the joint driving unit shown in FIG.
12 is a schematic side view showing a drive system of the joint drive unit shown in FIG.
FIG. 13 is a cross-sectional view showing a structure of a braking mechanism.
FIG. 14 is a side view of the cam plate.
FIG. 15 is a plan view showing a main part of the braking mechanism.
16 is a view showing a cam mechanism of the braking mechanism shown in FIG.
17 is a view showing the operation of the cam mechanism shown in FIG.
18 is a diagram showing a completed state of the braking operation of the braking mechanism shown in FIG.
19 is a diagram showing a braking state of the braking mechanism shown in FIG.
FIG. 20 is a schematic side view of a joint drive unit of a walking robot according to a second embodiment.
FIG. 21 is a schematic plan view showing a drive form of the joint drive unit shown in FIG. 20;
22 is a cross-sectional view showing a structure of a braking mechanism of the joint driving unit shown in FIG.
FIG. 23 is a plan view showing an operating state of the braking mechanism shown in FIG. 20;
24 is a side view showing a relationship between a hole provided in the braking gear of the braking mechanism shown in FIG. 20 and a pin provided in the brake caliper. FIG.
[Explanation of symbols]
1 body, 2 left front leg mechanism, 3 right front leg mechanism, 4 left rear leg mechanism, 5 right rear leg mechanism, 6 neck mechanism, 7 head, 21, 22, 23, 31, 32, 33, 41, 42, 43 , 51, 52, 53, 61, 62 Joint part, 24, 25, 34, 35, 44, 45, 46, 54, 55, 56 Arm, 26, 36 Manipulator, 100 frame, 101 motor, 102 pinion gear, 103 , 104, 105 Reduction gear, 106 Output gear, 107 Joint shaft, 108 Joint arm, 109 Angle detector, 110, 130 Braking gear, 111 Support shaft, 112 E-ring, 113 Brake caliper, 113a Pad, 113b Pin part, 114 Cam plate, 114a Cam part, 114b Convex part, 114c Concave part, 114d Slope part, 115 Spring, 116 Latch machine , 117 wheels, 118 one-way clutch, 119 lever, 120
Claims (4)
前記減速ギアと嵌合して回転動作する制動ギアと、
前記制動ギアに当接して、該制動ギアの回転動作を制動する制動子と、
前記制動子を前記制動ギアへ当接させるラッチ機構と、
前記ラッチ機構を駆動するソレノイドと
からなる制動機構を備えた動力伝達装置。In a power transmission device comprising an actuator that generates a rotational driving force for driving a load, and a reduction gear train that transmits the rotational driving force of the actuator and decelerates,
A braking gear that engages and rotates with the reduction gear;
A braking element that abuts against the braking gear and brakes the rotation of the braking gear;
A latch mechanism for bringing the braking element into contact with the braking gear;
A power transmission device including a braking mechanism including a solenoid for driving the latch mechanism .
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