JP4194723B2 - Cylinder lock - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉などに固着されるシリンダ錠に関し、キーコードの変更が可能な可変コード型のものを含むシリンダ錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ錠は、キーを鍵孔に挿入して回動操作することにより、簡単に扉などが施錠、解錠され、施錠操作をしてキーを抜き取ると、他人が解錠することが阻止されるので非常に便利である。このようなシリンダ錠は、自動販売機の扉やロッカーの扉など、広い分野に用いられている。
【0003】
シリンダ錠には、キーを紛失したり、或いは合い鍵を造られる危険性が生じた場合に対応することができるように、シリンダ錠のキーコードのみを異なるものに変更することができる可変コード型のシリンダ錠がある。その可変コード型シリンダ錠には、キーコードを旧コードに復帰できないものと、リセット機構により自由にコード復帰できるもの(特開平5−272263号,特開平3−234275号の公報参照)とがある。
【0004】
旧コードに復帰できるタイプの可変コード型シリンダ錠は、幾度もコードを変更できると言う利点があり、多用されている。
【0005】
以下、従来のシリンダ錠について、可変コード型シリンダ錠を一例に挙げて説明する(本願出願人が先に提案し、特開平7−269189号公報に開示された可変コード型シリンダ錠を一例とする)。
【0006】
図58ないし図71のいずれかにおいて、可変コード型シリンダ錠は、ケース231(引用符号は上記公報の引用符号に200をプラスして説明する。以下同様)とプラグ236とレトラクター244とサイドバー252と可変タンブラー247とタンブラプレート254とジョイントカム260とリセットピン267とを備えて構成されている。
【0007】
ケース231は、筒状に形成された内周面を有しており、その内周面には、傾斜面で接続する係合凹部235が形成されている。
【0008】
プラグ236は、前面に開口する鍵孔237と、その鍵孔237に交叉するタンブラー孔238、239と、タンブラー孔239の一方の内壁面を貫通するサイドバー収容孔251と、タンブラー孔239の他方の内壁面を貫通するレトラクター収容孔242と、後部に形成される小径部257に設けられるリセットピン挿入孔259とを有を有しており、ケース231に回動可能に挿入されている。
【0009】
タンブラー孔239は、プラグ236の軸方向に複数配列されている。また、サイドバー収容孔251は、各タンブラー孔239の一方の内壁面に貫通する長孔状に形成されており、レトラクター収容孔242は、各タンブラー孔239の他方の内壁面に貫通する長孔状に形成されている。
【0010】
レトラクター244は、係合凹部235に係合する係合突起245を端部に有しており、レトラクター収容孔242に挿入されている。
サイドバー252は、バネ付勢され先端部が係合凹部235に係合するようになっており、サイドバー収容孔251に挿入されている。
【0011】
可変タンブラー247は、一方側にキーに係合するキー係合溝250と、鋸歯状の噛合部248とを有しており、他方側の面がレトラクター244に滑り接触するとともに、タンブラー孔239に挿入されている。タンブラー孔238には、タンブラー274が挿入されている。
【0012】
タンブラプレート254は、一方にサイドバー係合溝255を有しており、他方には、噛合部248に係脱する被噛合部256が設けらている。タンブラプレート254は、可変タンブラー247と同様にタンブラー孔239に挿入されている。
【0013】
ジョイントカム260は、ケース231と小径部257との間に回動可能に挿入される筒部261にリセットピン挿入孔259と重なる切欠部265を有しており、軸部263には施錠カム264がねじ止めされている。
【0014】
リセットピン267は、リセットピン挿入孔259に挿入されており、外部から操作可能なリセットボタン272が当接している。また、ジョイントカム260の切欠部265に向けて突出する方向に付勢されている。
【0015】
可変コード型シリンダ錠の作用について説明する。
初期コードに設定されている可変コード型シリンダ錠の施錠状態、初期設定キーによる解錠操作、一次可変キーによるコード変換操作の順に説明する。
【0016】
初期コードに設定されている可変コード型シリンダ錠は、サイドバー252の先端部252aがプラグ236から突出してケース231の係合凹部235に係入し、タンブラプレート254はサイドバー252の後端部に当接している。サイドバー252のプラグ236内没入が阻止されているので、プラグ236は回動不能である。レトラクター244はプラグ236内に没入し、レトラクター244に押された可変タンブラー247はタンブラプレート254と噛み合い状態にある。
【0017】
リセットピン267は、プラグ236から突出してジョイントカム260に係入している。
【0018】
初期コードに設定された可変コード型シリンダ錠が上述のような施錠状態にあるとき、鍵孔237に初期設定キーKが挿入されると、そのキーKが可変タンブラー247のキー係合溝250を押動し、可変タンブラー247がレトラクター244に滑り接触しながら移動する。
【0019】
可変タンブラー247と噛み合っているタンブラプレート254は、可変タンブラー247と一体となって移動し、サイドバー係合溝255がサイドバー252の後端部に重なると、サイドバー252はプラグ236内に没入可能になる。
【0020】
初期設定キーKを回動操作すると サイドバー252が係合凹部235から押し出されてプラグ236内に没入し、後端部がタンブラプレート254のサイドバー係合溝255に挿入される。
【0021】
プラグ236が回動すると、リセットピン267によってプラグ236に係合しているジョイントカム260も一体となって回動する。
【0022】
キーコードを変更する必要が生じた場合には、リセットボタン272を操作してリセットピン267をプラグ236内に没入させる。プラグ236とジョイントカム260との係合が解除され、ジョイントカム260を停止したままプラグ236のみを回動させることができるようになる。
【0023】
鍵孔237に挿入した初期設定キーKにより、レトラクター244の係合突起245がケース231の係合凹部235に一致する角度までプラグ236を回動させると、ばね246によりレトラクター244の係合突起245がケース231の係合凹部235に係入する。レトラクター244の移動により可変タンブラー247も同方向に移動可能になる。
【0024】
初期設定キーKを引き抜くと、キー係合溝250を押された可変タンブラー247がタンブラー孔239に沿って移動する。タンブラプレート254はサイドバー252によって移動を拘束されているので、鋸歯状の噛合部248がタンブラプレート254の被噛合部256から外れる。
【0025】
次に、一次可変キーK1を鍵孔237に挿入すると、一次可変キーK1にキー係合溝250を押された可変タンブラー247が、一次可変キーK1のキーコードに合った位置に移動する。
【0026】
一次可変キーK1を回動操作すると、係合凹部235から押し出されたレトラクター244が可変タンブラー247を押動し、可変タンブラー247の鋸歯状の噛合部248がタンブラプレート254の被噛合部256に係合し、可変コード型シリンダ錠のキーコードが一次可変キーK1のキーコードに変換される。
【0027】
そして、サイドバー252の先端部252aが係合凹部235に一致するまで一次可変キーK1を回動操作すると、リセットピン267によりジョイントカム260とプラグ236が係合し、一次可変キーK1を引き抜くと、可変コード型シリンダ錠が施錠状態になる。
【0028】
以上のようにして、更に、可変コード型シリンダ錠を二次可変キーや三次可変キーに合ったキーコードに変換することができ、又初期設定キーにより初期コードに復帰させることができる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記従来技術にあっては、可変コード型に限られるものではないが、シリンダ錠の全長、即ちプラグ236の軸方向の長さが長いことから、例えばその全長よりも十分に薄型となる扉などに上記構造の(可変コード型)シリンダ錠を適応させるのは問題があった。
【0030】
また、上記可変コード型シリンダ錠においては、リセット機構(リセットボタン272等)を操作する際に、例えば取り付けられた筐体の扉を一々開いてリセットボタン272を操作しなければならないことから、非常に面倒な操作になってしまっていた。
【0031】
シリンダ錠の全長に関しての補足をすれば、プラグ236の軸方向に並ぶタンブラー孔239の間隔を狭めて全長を短くしようとした場合では、キーに形成されたキーコードの溝の傾斜がきつくなってしまい、キーの抜き差しに影響を来して実用性に欠けてしまう。
【0032】
また、タンブラー孔239の数を減らしてしまうことも考えられるが、コードのバリエーションが減少してしまうことから、この場合も実用性に欠けるものとなってしまう。
【0033】
以上のことから、可変コード型シリンダ錠に関しては、全長が長いことと、コード変更又はコード復帰の際のリセット機構の操作が面倒であることの二つの問題点が挙げられ、シリンダ錠全体に関しては、全長が長いと言う問題点が挙げられる。
【0034】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされるもので、全長方向をコンパクトにすることが可能で、可変コード型のタイプにおいて、コード変更又はコード復帰の際の操作が容易となるシリンダ錠を提供することを課題とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明のシリンダ錠は、断面視略円形状の内周面を有するケースと、該ケースに回動可能に挿入される略円柱形状のプラグと、前記ケースに回動可能に挿入されるとともにカムを固着することが可能なベースプラグと、前記プラグ及び前記ベースプラグ間に介在するジョイントチップと、該ジョイントチップを前記プラグに向けて付勢するバネ部材と、前記ベースプラグの回動を規制する回動規制部材と、を備えた可変コード型のシリンダ錠であって、前記ケースは、前記ケースの軸の方向に沿って形成され、前記回動規制部材が係入、離脱する凹みを有し、前記プラグは、前記ケースの軸の方向に沿って貫通する鍵孔と、該鍵孔に連通するとともに前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合、離脱するプラグ側被係合部とを有し、前記ベースプラグは、前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合するとともに、前記プラグ側被係合部に対向して配置されるベース側被係合部を有し、前記ジョイントチップは、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に対応し、かつ前記軸の方向に対し直交方向に延在されて形成されるジョイントチップ側係合部と、前記直交方向の端部に形成されて、前記回動規制部材を駆動する駆動部とを有し、且つ、前記鍵孔を介して前記ジョイントチップが前記ベースプラグに向け押動されると、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に跨って係合していた前記ジョイントチップの前記ジョイントチップ側係合部が前記プラグ側被係合部から離脱するとともに、前記ジョイントチップの前記駆動部が前記回動規制部材を駆動して前記ベースプラグの回動を規制し、前記プラグのみの回動を許容する構成にしたことを特徴としている。
【0039】
上記課題を解決するためなされた請求項2記載の本発明のシリンダ錠は、断面視略円形状の内周面を有するとともに、該内周面に外方へ窪む係合凹部を一体に形成したケースと、該ケースに回動可能に挿入される略円柱形状のプラグと、該プラグに対して各々前記軸に直交方向に挿入されるタンブラー、タンブラプレート、レトラクター、及びサイドバーと、前記ケースに回動可能に挿入されるとともにカムを固着することが可能なベースプラグと、前記プラグ及び前記ベースプラグ間に介在するジョイントチップと、該ジョイントチップを前記プラグに向けて付勢するバネ部材と、前記ベースプラグの回動を規制する回動規制部材と、を備え、前記タンブラーの位置を変えることでコードの変更が可能な可変コード型のシリンダ錠であって、前記ケースは、前記ケースの軸の方向に沿って形成され、前記回動規制部材が係入、離脱する凹みを有し、前記プラグは、前記タンブラー及び前記タンブラプレートを収容するタンブラー孔と、前記レトラクターを収容するレトラクター収容孔と、前記サイドバーを収容するサイドバー収容孔と、前記軸の方向に沿って貫通する鍵孔と、該鍵孔に連通するプラグ側被係合部とを有し、前記タンブラー孔は、前記鍵孔に交叉して該鍵孔に連通するとともに、前記軸の方向に沿って複数配置形成され、前記レトラクター収容孔は、前記タンブラー孔の相対向する内壁面の一方壁を貫通して形成され、前記サイドバー収容孔は、前記レトラクター収容孔の反対側に位置するとともに前記内壁面の他方壁を貫通して形成され、前記プラグ側被係合部は、前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合、離脱可能に形成され、前記タンブラーは、前記タンブラプレートに対する係合部を有し、前記タンブラプレートは、前記係合部が係合する被係合部と、前記サイドバーの後端部が係入、離脱するサイドバー係合溝とを有し、前記レトラクターは、一方に前記内周面に接触、或いは前記係合凹部に没入する隆起を有し、前記サイドバーは、前記内周面に向けてバネ付勢されるとともに、前記内周面に接触、或いは前記係合凹部に没入する先端部を有し、前記ベースプラグは、前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合するとともに、前記プラグ側被係合部に対向して配置されるベース側被係合部を有し、前記ジョイントチップは、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に対応し、かつ前記軸の方向に対し直交方向に延在されて形成されるジョイントチップ側係合部と、前記直交方向の端部に形成されて、前記回動規制部材を駆動する駆動部とを有し、前記レトラクターの前記一方が前記内周面に対して接触状態にある場合は、前記レトラクターの前記他方が前記タンブラーに作用して該タンブラーの前記係合部と前記タンブラプレートの前記被係合部とが係合し、前記レトラクターの前記一方が前記係合凹部に没入状態となった場合には、前記レトラクターによる前記作用が解除されて前記係合部が前記被係合部から離脱可能になり、前記サイドバーの前記先端部が前記係合凹部に没入状態にある場合は、前記サイドバーの後端部が前記サイドバー係合溝に一致しない限り前記サイドバーは前記プラグの回動を規制するように作用し、前記サイドバーの前記先端部が前記内周面に対して接触状態となった場合には、前記サイドバーの後端部が前記サイドバー係合溝に係入して前記サイドバーが前記タンブラプレートの移動を規制する構成であり、且つ、前記タンブラー孔に挿入される前記タンブラーを、前記鍵孔に挿入されるキーの二つのコード部により各々独立して駆動される第一タンブラーと第二タンブラーとで構成し、且つ、前記鍵孔を介して前記ジョイントチップが前記ベースプラグに向け押動されると、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に跨って係合していた前記ジョイントチップの前記ジョイントチップ側係合部が前記プラグ側被係合部から離脱するとともに、前記ジョイントチップの前記駆動部が前記回動規制部材を駆動して前記ベースプラグの回動を規制し、前記プラグのみの回動を許容する構成にしたことを特徴としている。
【0040】
請求項3記載の本発明のシリンダ錠は、請求項2に記載のシリンダ錠において、前記第一タンブラーと前記第二タンブラーとを、前記軸の方向に重ねた状態に配置するとともに、前記第一タンブラーと前記第二タンブラーの前記係合部間に間隙を形成したことを特徴としている。
【0042】
請求項4記載の本発明のシリンダ錠は、請求項1ないし請求項3いずれか記載のシリンダ錠において、前記駆動部は、前記回動規制部材が前記直交方向へ駆動される際に摺接する傾斜面を有することを特徴としている。
【0043】
請求項5記載の本発明のシリンダ錠は、請求項1ないし請求項4いずれか記載のシリンダ錠において、前記回動規制部材を、前記ベースプラグに形成した貫通孔に遊嵌させたことを特徴としている。
【0047】
請求項1に記載された本発明によれば、鍵孔を介してジョイントチップをベースプラグ側に押動することで、プラグとベースプラグとの係合が解除されるとともに、ベースプラグの回動が阻止され、プラグのみの回動が可能になる。これによりコード変更又はコード復帰が可能となる。ジョイントチップは従来のリセットボタンに相当しており、そのジョイントチップが鍵孔を介して操作されることから、従来のようにシリンダ錠を取り付けた例えば扉を一々開いて操作する必要はない。また、直交方向にジョイントチップ側係合部と駆動部とが並び、ケースの軸方向がコンパクトになる。また、端部に駆動部が位置することから、回動規制部材に対する駆動部のアクセスを容易にする。
【0048】
請求項2に記載された本発明によれば、可変コード型のシリンダ錠であっても、各々独立して駆動される第一タンブラーと第二タンブラーとがタンブラー孔に挿入されるシリンダ錠になることから、タンブラー孔の数が従来よりも少なくなる。その数が少なくなっても、一つのタンブラー孔に二つのタンブラーが挿入されていることから、従来と同じコードバリエーションが維持される。第一タンブラーと第二タンブラーは、キーの二つのコード部により各々独立して駆動されるから、各タンブラー孔のピッチでキーのコード部を設定することができ、キーの抜き差しが良好となる。また、鍵孔を介してジョイントチップをベースプラグ側に押動することで、プラグとベースプラグとの係合が解除されるとともに、ベースプラグの回動が阻止され、プラグのみの回動が可能になる。これによりコード変更又はコード復帰が可能となる。ジョイントチップは従来のリセットボタンに相当しており、そのジョイントチップが鍵孔を介して操作されることから、従来のようにシリンダ錠を取り付けた例えば扉を一々開いて操作する必要はない。さらに、直交方向にジョイントチップ側係合部と駆動部とが並び、ケースの軸方向がコンパクトになる。また、端部に駆動部が位置することから、回動規制部材に対する駆動部のアクセスを容易にする。
【0049】
請求項3に記載された本発明によれば、請求項2の発明の作用の作用に加え、全長方向にタンブラー孔が細くなる。また、対応するタンブラプレートとの係合が確実になる。即ち、重ね合わせによって第一タンブラーと第二タンブラーとの間隔が詰まり、その詰めた分だけタンブラー孔を細くすることが可能になる。また、対応するタンブラプレートの位置が仮に何らかの要因でズレたとしても、係合部間の間隙によってそのズレを吸収することが可能なシリンダ錠になる。
【0051】
請求項4に記載された本発明によれば、鍵孔を介してジョイントチップをベースプラグ側に押動する際に、回動規制部材が傾斜面に案内されてスムーズに移動する。
【0052】
請求項5に記載された本発明によれば、駆動部に掛かる作用が極力抑えられ、ジョイントチップを押動させる際の妨げとはならない。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は本発明のシリンダ錠の一実施の形態を示す正面図である。また、図2はシリンダ錠の側面図、図3はシリンダ錠の背面図、図4は図1のA−A線断面図、図5図1のB−B線断面図は、図6は図1のC−C線断面図、図7は図5の要部拡大図を示している。
【0054】
図1ないし図3のいずれかにおいて、引用符号1は自動販売機の扉やロッカーの扉など、広い分野に用いられる可変コード型のシリンダ錠を示している。
そのシリンダ錠1は、略円筒状のケース2を有しており、ケース2の前部には、キャップ3がはめ込みにより固定されている。また、ケース2の後端からはベースプラグ4の一部が突出しており、そこにカム5が固着されている。
【0055】
図4ないし図7のいずれかにおいて、ケース2の内部には、ジョイントストッパーピン6、6(特許請求の範囲に記載した回動規制部材に相当)を装着したベースプラグ4と、プラグジョイントスプリング7(特許請求の範囲に記載したバネ部材に相当)により付勢されるジョイントチップ8と、プラグ9とが順に回動可能に挿入、装着されている。
【0056】
プラグ9は、ケース2の軸方向に沿って延在する鍵孔10を有しており、軸方向に対して直交方向には、ゴルプレート11と、複数のタンブラー12と、複数のタンブラプレート13と、レトラクター14と、サイドバースプリング15により付勢されるサイドバー16とが挿入、装着されている。
【0057】
タンブラー12は、上記軸方向に重なる第一タンブラー17と第二タンブラー18とで構成されている。
【0058】
シリンダ錠1は、上記軸方向に一致する方向の全長が従来のシリンダ錠よりも短く製造されている。また、シリンダ錠1の前面からの操作でコード変更又はコード復帰が容易に行えるように構成されている。
尚、本明細書において、キャップ3を介して鍵孔10が開口する側を「前」、上記軸方向を基準とした場合での逆側を「後」と定義する。
【0059】
先ず、上記構成部材の詳細な説明をする。
【0060】
上記ケース2は、図8ないし図11のいずれかに示される如く、略円筒形状に製造されており、外周面には環状溝21と環状突起22と雄ネジ部23、23とが形成されている。また、ケース2の後端には、回動規制突起24が形成されている。さらに、ケース2は、段付であって断面視略円形状の内周面を有しており、その内周面の大径部分には、略環状凹部25と係合凹部26と複数の係合凹部27とが形成されている。内周面の小径部分には、回動規制凹部28、28(特許請求の範囲に記載した凹みに相当)が形成されている。
【0061】
環状溝21は、外周面全周方向に凹む溝であって、その環状溝21には、ケース2の前部に嵌合するキャップ3(図4又は図5参照)を係止するためのクリップ29(図4又は図5参照)がはめ込まれている。クリップ29(図4又は図5参照)は、平面視略C字状に形成されている。
【0062】
環状突起22は、環状溝21よりも内側で外周面全周方向にわたって突出しており、その環状突起22にキャップ3(図4又は図5参照)の端部が当接するようになっている。環状突起22は、キャップ3(図4又は図5参照)に対するストッパの役割を果たすようになっている。
【0063】
雄ネジ部23、23は、ケース2の中間部に位置しており、外周面の一部を上記軸方向に切り欠いて形成した相対向する切り欠き面30、30を除いた位置に形成されている。
【0064】
回動規制突起24は、ケース2の後端であって上記軸方向に突出しており、カム5(図2又は図3参照)の回動を規制するようになっている。本形態においては、カム5(図2又は図3参照)が90°回動すると、そのカム5(図2又は図3参照)が回動規制突起24に当接するように配置形成されている。
【0065】
略環状凹部25は、ケース2の前端に連続するとともに、内周面の周方向に略C字状に形成されており、プラグ9(図4又は図5参照)の回動を規制するようになっている。本形態においては、プラグ9(図4又は図5参照)が140°回動すると、そのプラグ9(図4又は図5参照)の後述する回動規制突起48(図14参照)が略環状凹部25の端部に当接するように形成されている。
【0066】
係合凹部26は、上記軸方向に沿って溝状に形成されており、内周面に連続する二つの傾斜面とその傾斜面に挟まれる底面とで構成されている。係合凹部26には、レトラクター14(図6参照)の一部とサイドバー16(図6参照)の一部が没入するようになっている。
【0067】
係合凹部27は、上記軸方向に沿って溝状に形成されており、係合凹部26を挟んだ両側に複数形成されている。上記軸方向の長さは、係合凹部26と同じ長さに形成されており、溝幅は係合凹部26よりも十分に狭く形成されている。係合凹部27は、本形態において、後述する隆起81(図28(c)参照)の形状に対応している。また、本形態において、係合凹部26から一番離れた係合凹部27には、タンブラプレート13(図6参照)の一部が係入、離脱するようになっている。
【0068】
回動規制凹部28、28は、ケース2の後端に連続するとともに、上記軸方向に沿って溝状に形成されており、内周面に連続する二つの緩やかな傾斜面とその緩やかな傾斜面に挟まれる幅狭の底面とで構成されている。回動規制凹部28、28は、相対向して配置形成されている。
【0069】
上記キャップ3は、図1ないし図4のいずれかに示される如く、ケース2の前端に当接し、前部外周面に外嵌する浅底の蓋部材であり、シリンダ錠1の前面に開口する円形の開口部35を有している。また、キャップ3は、環状溝21に対向する位置に環状溝36(図4又は図5参照)を有しており、クリップ29(図4又は図5参照)が係止されるようになっている。
【0070】
上記カム5は、図2又は図3に示される如く、板状に製造されており、中央に矩形の取り付け孔37が穿設されている。また、外周縁には、回動規制突起24に当接する回動規制部38、38が形成されている。
【0071】
上記プラグ9は、図12ないし図18のいずれかに示される如く、ケース2(図4又は図5参照)に回動可能に挿入される略円柱形状に製造されており、挿入後、上記軸に一致する位置には、前端面及び後端面を貫通する鍵孔10が穿設されている。
【0072】
プラグ9は、前端部及び後端部が小径に形成されており、前端部側の小径部分には、ゴルプレート11(図4又は図5参照)を収容するためのゴルプレート収容孔41が形成されている。
【0073】
また、後端部側の小径部分には、プラグ側被係合部42が形成されている。
【0074】
さらに、中間の大径部分には、複数のタンブラー12(図4参照)及び複数のタンブラプレート13(図4参照)を収容するための複数のタンブラー孔43と、レトラクター14(図4参照)を収容するためのレトラクター収容孔44と、サイドバー16(図4参照)を収容するためのサイドバー収容孔45とが形成されている。
【0075】
上記鍵孔10は、矩形状に貫通形成(上記軸方向全範囲ではない)されている。また、上記前端面での鍵孔10は、開口部35(図1参照)を介して外部に露出するようになっている。
【0076】
ゴルプレート収容孔41は、上記軸方向に対して直交方向に貫通形成されており、鍵孔10に連通するようになっている。
【0077】
プラグ側被係合部42は、上記後端面より内方へ凹む切り欠き溝状、且つ、ジョイントチップ8(図34(a)参照)の外形に略一致するように形成されている。鍵孔10に連通している。
【0078】
タンブラー孔43は、上記軸方向に対して直交方向に貫通形成されており、鍵孔10に連通するようになっている。貫通方向はゴルプレート収容孔41と同じである。タンブラー孔43は、上記軸方向に沿って複数(本形態においては四つ、この数に限定されるものではない)形成されている。また、矩形状に貫通形成されている。さらに、タンブラー孔43の相対向する長手方向の内壁面には、各壁二つの凹部46が形成されている。
【0079】
レトラクター収容孔44は、上記軸方向に対して直交方向に穿設されており、鍵孔10及びタンブラー孔43に連通するようになっている。穿設する方向はタンブラー孔43に対して90°回転した位置となっている。レトラクター収容孔44は、上記軸方向に延在するように形成されている。レトラクター収容孔44の長手方向の両端部には、高さの低い突起47、47が設けられている。
【0080】
サイドバー収容孔45は、上記軸方向に対して直交方向に穿設されており、鍵孔10及びタンブラー孔43に連通するようになっている。穿設する方向はレトラクター収容孔44に対して180°回転した位置となっている。サイドバー収容孔45は、上記軸方向に延在するように形成されている。
【0081】
サイドバー収容孔45の近傍には、略環状凹部25(図11参照)を移動する回動規制突起48が形成されている。回動規制突起48は、プラグ9のみが回動する際に、その回動を規制する。
【0082】
上記ゴルプレート11は、図19に示される如く、長手方向の端部が円弧に形成された枠状の部材であって、中央には鍵孔10(図12参照)に対応する孔51が穿設されている。孔51の周縁部には、高さの低い案内用の突起52が設けられている。
【0083】
上記第一タンブラー17は、図20ないし図22のいずれかに示される如く、板状に製造されており、タンブラー孔43(図13参照)の延在方向に延びる基部55と、その基部55の両端部にそれぞれ連成されるとともに、タンブラー孔43(図13参照)の幅方向に延びるアーム部56、56とで構成されている。
【0084】
基部55には、凹部46(図13参照)及びレトラクター14(図4参照)にに案内される突条57と、突条57の逆側に配設される溝58と、後述する第一コード部123に駆動される被駆動部59とが形成されている。
【0085】
突条57は、基部55の中央に形成されており、上記長手方向に沿って延在している。突条57の長さは、タンブラー孔43(図13参照)内での移動量に応じて適宜設定されるものとする。
【0086】
溝58は、突条57と同様、基部55の中央に形成されており、上記長手方向に沿って延在している。溝58は、突条57を打ち出した際に形成されるものである。
【0087】
被駆動部59は、基部55の長手方向の中央に位置する突起であり、その外周には、傾斜面60が形成されている。被駆動部59は、アーム部56、56と同じ方向に形成されている。また、アーム部56、56よりも十分に短く形成されている。
【0088】
アーム部56、56には、その先端にそれぞれ鋸歯状の噛合部61、61(特許請求の範囲に記載した係合部に相当)が形成されている。噛合部61、61の山の数は、本形態において三つに設定されている(この数に限定されるものではない)。また、噛合部61、61には、段部62、62がそれぞれ形成されている。
【0089】
段部62、62は、噛合部61、61をアーム部56、56の一方の表面から一段下げるように形成したもので、第二タンブラー18(図23又は図24参照)と重ね合わせした際に間隙を生じさせるものである。
【0090】
上記第二タンブラー18は、図22ないし図24のいずれかに示される如く、板状に製造されており、タンブラー孔43(図13参照)の延在方向に延びる基部65と、その基部65の両端部にそれぞれ連成されるとともに、タンブラー孔43(図13参照)の幅方向に延びるアーム部66、66とで構成されている。
【0091】
基部65には、凹部46(図13参照)及びレトラクター14(図4参照)に案内される突条67と、突条67の逆側に配設される溝68と、後述する第二コード部124、124に駆動される被駆動部69、69とが形成されている。
【0092】
突条67は、基部65の中央に形成されており、上記長手方向に沿って延在している。突条67の長さは、タンブラー孔43(図13参照)内での移動量に応じて適宜設定されるものとする。
【0093】
溝68は、突条67と同様、基部65の中央に形成されており、上記長手方向に沿って延在している。溝68は、突条67を打ち出した際に形成されるものである。
【0094】
被駆動部69、69は、アーム部66、66の各基端部に位置する突起であり、その外周には、傾斜面70、70が形成されている。被駆動部69、69は、アーム部66、66と同じ方向に形成されている。また、アーム部66、66よりも十分に短く形成されている。
【0095】
アーム部66、66には、その先端にそれぞれ鋸歯状の噛合部71、71(特許請求の範囲に記載した係合部に相当)が形成されている。噛合部71、71の山の数は、本形態において三つに設定されている(この数に限定されるものではない)。また、噛合部71、71には、段部72、72がそれぞれ形成されている。
【0096】
段部72、72は、噛合部71、71をアーム部66、66の一方の表面から一段下げるように形成したもので、第一タンブラー17(図20又は図21参照)と重ね合わせした際に間隙を生じさせるものである。
【0097】
第二タンブラー18の外観形状は、第一タンブラー17(図20又は図21参照)とほぼ一緒である。即ち、被駆動部69、69と被駆動部59(図20参照)の位置のみが異なっている。
【0098】
上記タンブラプレート13は、図25ないし図27のいずれかに示される如く、タンブラー孔43(図13参照)の延在方向に延びる略棒板状に製造されている。また、タンブラプレート13には、噛合部61、61(図20参照)及び噛合部71、71(図23参照)に対する被噛合部75、75(特許請求の範囲に記載した被係合部に相当)と、凹部46(図13参照)に案内される突条76と、突条76の逆側に配設される溝77と、サイドバー16(図4参照)に対するサイドバー係合溝78と、同じくダミーサイドバー係合溝79とが形成されている。
【0099】
被噛合部75、75は、噛合部61、61(図20参照)及び噛合部71、71(図23参照)と同様に鋸歯状であって、長手方向に沿う一方の側壁(噛合部61、61(図20参照)等に対向する側の側壁を指す)の両端部にそれぞれ一体形成されている。被噛合部75、75は、噛合部61、61(図20参照)及び噛合部71、71(図23参照)の山に噛み合うようになっている。噛合部75、75の山の数は、本形態において三つに設定されている(この数に限定されるものではない)。
【0100】
突条76は、中央よりも若干上記一方の側壁側に形成されており、上記長手方向に沿って延在している。突条76の長さは、タンブラー孔43(図13参照)内での移動量に応じて適宜設定されるものとする。
【0101】
溝77は、突条76と同様、中央よりも若干上記一方の側壁側に形成されており、上記長手方向に沿って延在している。溝77の長さは、突条76とほぼ同じ長さとなっている。
【0102】
サイドバー係合溝78は、上記一方の側壁に対する他方の側壁中央に位置する凹みであり、サイドバー16(図4参照)の後述する後端部86が係入、離脱可能となるように形成されている。サイドバー係合溝78の溝深さは、本形態において、少なくとも係合凹部26(図8参照)の溝深さ分だけ確保されている。
【0103】
ダミーサイドバー係合溝79は、サイドバー係合溝78を挟んだ両側に複数形成されている。ダミーサイドバー係合溝79の溝深さは、サイドバー係合溝78よりも十分に浅く形成されている。ダミーサイドバー係合溝79又は各ダミーサイドバー係合溝79間の凸部分に、サイドバー16(図4参照)の後述する後端部86(図29参照)の凹み88が係合するようになっている。ダミーサイドバー係合溝79は、ピッキング行為に対して効果を奏するものである。
【0104】
上記レトラクター14は、図28の(a)ないし(c)のいずれかに示される如く、上記軸方向に延在する略方体状に形成されている。レトラクター14の、ケース2(図11参照)の内周面に対向する面側を一方とすると、その一方には隆起81、81が突出形成されている。また、上記一方の逆側となるレトラクター14の他方側には、複数(本形態においては四つ、この数に限定されるものではない、但しタンブラー孔43(図13参照)の数に一致している)の凹部82が形成されている。上記一方側の上記面は、ケース2(図11参照)の内周面の曲率に沿った曲面に形成されている。上記軸方向の両側壁には、内方へ凹むガイド83、83が形成されている。
【0105】
隆起81、81は、高さの低い突条であって、その先端がケース2(図11参照)の内周面を摺接するようになっている。また、係合凹部26(図8参照)及び複数の係合凹部27(図8参照)に対して没入可能な間隔で配設されている。
【0106】
凹部82は、上記一方及び他方間の方向に直交する方向、即ち幅方向に存在する両側壁間にわたって切り欠かれる溝状に形成されている。凹部82は、上記軸方向に等ピッチで複数形成されており、凹部46(図13参照)と同じ大きさ位置の凹部84が相対向して形成されている。
【0107】
相対向する凹部84、84には、突条57(図21参照)、突条67(図24参照)が係入するようになっている。
【0108】
ガイド83、83は、隆起81、81の間に位置し、突起47、47(図15参照)が係入するようになっている。
【0109】
上記サイドバー16は、図29の(a)ないし(c)のいずれかに示される如く、側面視略T字状に形成され、上記軸方向に延在している。レトラクター14の、ケース2(図11参照)の内周面に対向し、上記T字の横バー側を先端部85とすると、その先端部85は、係合凹部26(図8参照)に対して没入可能に形成されており、係合凹部26(図8参照)の二つの傾斜面に対応する傾斜面を一体に有している。
【0110】
上記T字の縦バー側となる後端部86は、サイドバー係合溝78(図25参照)に対して係入、離脱可能な厚さ、長さを有している。後端部86の端部には、凹み88が形成されている。その凹み88は、上記軸方向に延在する溝状に形成されている。
【0111】
後端部86の中間には、サイドバースプリング15(図4参照)に対する切り欠き87が形成されている。
【0112】
上記サイドバースプリング15は、図4に示される如く、湾曲した状態に製造されている(組み付け後に湾曲させるようにしてもよい)。その湾曲は、サイドバースプリング15の側方方向から見た状態であって、平面視はH字状に形成されている。サイドバースプリング15は、サイドバー16をケース2の内周面方向に付勢するように作用する。
【0113】
尚、サイドバースプリング15に代えてコイルスプリングで対応してもよい(従来例参照)。
【0114】
上記ベースプラグ4は、図30ないし図33のいずれかに示される如く、略円筒形状の基部91と、ケース2(図4又は図5参照)より露出する略棒状のタング部92とを備えて構成されている。
【0115】
基部91は、一端にタング部92が一体に形成されており、その一端の逆側となる他端には、プラグ9(図4又は図5参照)に対する摺接面93が形成されている。摺接面93は、基部91の外周面に形成された環状のフランジ部94の一方の面とともに構成されている。フランジ部94は、ストッパの役割を果たし、フランジ部94の他方の面がケース2(図4又は図5参照)に当接して抜けを防止するようになっている。
【0116】
基部91の内部には、プラグ9(図4又は図5参照)に対する回動部95と、ジョイントチップ8(図4又は図5参照)に対するベース側被係合部96と、ジョイントストッパーピン6、6(図4又は図5参照)に対するピン孔97、97と、プラグジョイントスプリング7(図4又は図5参照)に対する受け部98とが形成されている。
【0117】
回動部95は、プラグ9(図13参照)の後端部側の小径部分が係入する円筒状に形成されている。
【0118】
ベース側被係合部96は、プラグ側被係合部42(図14参照)に対向して配置されており、回動部95よりタング部92側へ凹む切り欠き溝状、且つ、ジョイントチップ8(図34(a)参照)の外形に略一致するように形成されている。
【0119】
ピン孔97、97は、上記軸方向に対し直交方向となるベース側被係合部96の長手方向の端部と、基部91の外周面とを貫通する段付きの孔であり、そこには、上記段に合わせて形成された段付き略円柱形状のジョイントストッパーピン6、6(図4又は図5参照、両端は球面状に処理されている)が遊嵌状態で挿入されている(図4又は図5参照、ジョイントストッパーピン6は、自重でピン孔97内を移動することができる)。
【0120】
受け部98は、ベース側被係合部96よりタング部92側へ凹む凹部であり、プラグジョイントスプリング7(図4又は図5参照)の一端が当接するようになっている。
【0121】
タング部92は、上記軸方向に延在しており、切り欠き面99、99を除いて雄ネジ部100、100が周設されている。また、カム5(図2又は図3参照)を固着することができるように形成されている。
【0122】
上記プラグジョイントスプリング7は、図4又は図5に示される如く、コイル状の圧縮スプリングであり、ジョイントチップ8を押動する際の操作が妨げられない程度にバネ常数が設定されている。プラグジョイントスプリング7の一端は、ベースプラグ4(図32又は図33参照)の受け部98(図32又は図33参照)に当接する。また、他端は、ジョイントチップ8(図4又は図5参照)に当接する。
【0123】
尚、プラグジョイントスプリング7を板バネで対応させることも当然に可能である。
【0124】
上記ジョイントチップ8は、図34の(a)ないし(f)のいずれかに示される如く、略円筒状の基部105と、フィン状のジョイントチップ側係合部106、106と、ジョイントストッパーピン6、6(図4又は図5参照)を駆動する駆動部107、107とを備えて構成されている。
【0125】
基部105は、ベースプラグ4(図4又は図5参照)側にプラグジョイントスプリング7(図4又は図5参照)の上記他端が当接する受け部108を有している。また、受け部108の逆側には、円形に凹む被押動部109が形成されている。
【0126】
ジョイントチップ側係合部106、106は、相対向するとともに、基部105の外周面から上記軸方向に対して直交方向に延在(ジョイントチップ8の上記軸方向の長さが短くなる)しており、プラグ側被係合部42(図14参照)及びベース側被係合部96(図30参照)に係入、離脱可能(ベース側被係合部96からは離脱しない)に形成されている。
【0127】
また、ジョイントチップ側係合部106、106は、そのジョイントチップ側係合部106、106がプラグ側被係合部42(図14参照)に係入すると、ベース側被係合部96(図30参照)にも係合する長さで形成されている。
【0128】
駆動部107、107は、ジョイントチップ側係合部106、106の上記直交方向の端部に配設(ジョイントチップ8の上記軸方向の長さが短くなる)されている。駆動部107、107は、その端部に対して若干凹んで形成されている。また、ジョイントストッパーピン6、6(図4又は図5参照)が摺接する傾斜面110、110を有している。
【0129】
次に、上記構成を有するシリンダ錠1の鍵孔10に挿入されるキーについて説明する。
【0130】
図35は正規キーを示す図面であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(b)のO−O線断面図、図36は図35の正規キーにコードチェンジバーを取り付けた図面であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(b)のP−P線断面図、図37は図36のコードチェンジバーを示す図面であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は底面図、(e)は(b)の横断面図、図38は新コードキーの平面図を示している。
【0131】
図35において、引用符号120は正規キーを示している(特許請求の範囲に記載したキーに相当)。
図35の(a)ないし(c)のいずれかにおいて、その正規キー120は、摘み操作部121と鍵本体部122とから構成されており、その鍵本体部122の表面には、内溝及び外溝から成る第一コード部123及び第二コード部124、124とが形成されている(特許請求の範囲に記載した二つのコード部に相当)。
【0132】
第一コード部123は、第一タンブラー17(図7参照)の被駆動部59(図20参照)を駆動する溝であり、その傾斜(うねり)によって、サイドバー16(図4参照)の後端部86(図29(c)参照)の位置にタンブラプレート13(図25参照)のサイドバー係合溝78(図25参照)が一致するようになっている。被駆動部59(図20参照)は、タンブラー孔43(図13参照)のピッチで第一コード部123に駆動されることになるから、傾斜がきつくなることはない。
【0133】
第二コード部124、124は、第二タンブラー18(図23参照)の被駆動部69、69(図23参照)を駆動する溝であり、その傾斜(うねり)によって、サイドバー16(図4参照)の後端部86(図29(c)参照)の位置にタンブラプレート13(図25参照)のサイドバー係合溝78(図25参照)が一致するようになっている。被駆動部69、69(図23参照)は、タンブラー孔43(図13参照)のピッチで第二コード部124、124に駆動されることになるから、傾斜がきつくなることはない。
【0134】
鍵本体部122の裏面には、ゴルプレート11(図19参照)の突起52(図19参照)が係入する溝125と、中心軸上に延在する取り付け溝126とが形成されている。
【0135】
図36において、正規キー120には、コードチェンジバー130が取り付けられている。
そのコードチェンジバー130は、図37の(a)ないし(e)のいずれかに示される如く、本体部131と挿入部132と支持部133と押動部134とを備えて構成されており、略棒状に形成されている。
【0136】
本体部131は、摘み操作部121(図36参照)の裏面に対向するとともにコードチェンジバー130の長手方向に長い長方形の板状に形成されている。挿入部132は、本体部131に連成されるとともに、取り付け溝126(図35(b)参照)に挿入される断面視矩形の棒状に形成されている。
【0137】
支持部133は、本体部131に対し挿入部132の逆側となる位置に形成されている。また、支持部133は、摘み操作部121(図36参照)に形成された孔135(図36参照)に挿入される突起状に形成されている。
【0138】
押動部134は、挿入部132の端部に形成されており、押動部本体136と係止片137とを備えている。
【0139】
押動部本体136は、ジョイントチップ8(図34参照)の被押動部109(図34(c)参照)に係入可能なブロック状に形成されている。係止片137は、押動部本体136に連成される舌片状に形成されており、挿入部132に対向配置されている。挿入部132とにより形成された間隙には、鍵本体部122(図35参照)の先端を挿入することができるようになっている。
【0140】
尚、コードチェンジバー130を一体にしたキーを製造し、そのキーで対応することも可能である。
【0141】
図38において、引用符号140は新コードキーを示している(特許請求の範囲に記載したキーに相当)。その新コードキー140は、摘み操作部141と鍵本体部142とから構成されており、その鍵本体部142の表面には、内溝及び外溝から成る第一コード部143及び第二コード部144、144とが形成されている(特許請求の範囲に記載した二つのコード部に相当)。
【0142】
第一コード部143及び第二コード部144、144は、第一コード部123(図35参照)及び第二コード部124、124(図35参照)に対して上記傾斜が異なっている。鍵本体部142の裏面には、溝125(図35参照)と同様の溝(不図示)が形成されている。
【0143】
続いて、図39ないし図57までを参照しながらシリンダ錠1の作用について説明する(以下の説明の中で図示できない構成部材があった場合には、括弧付きの符号を図中に付すことにする)。
初期コードに設定されているシリンダ錠1の施錠状態、正規キー120による解錠操作、コードチェンジバー130を用いてのコード変換操作、新コードキー140によるコード変更が完了した状態の順に説明する。
【0144】
図39は施錠状態のシリンダ錠の水平断面図、図40は施錠状態のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(図39の横断面図)、図41は施錠状態のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(図39の横断面図)を示している。
【0145】
図39において、シリンダ錠1には、正規キー120(図35参照)が挿入されていない。施錠状態となっている。この状態の時、第一タンブラー17と第二タンブラー18は、平面視において外形が一致するように重なっている。第一タンブラー17の被駆動部59は、図39中で中心軸上に位置する。プラグ9とベースプラグ4は、プラグジョイントスプリング7に付勢されたジョイントチップ8によって、接合状態となる。ジョイントストッパーピン6、6が非駆動状態であるから、ベースプラグ4はケース2に対して回動を許容される。
【0146】
図40において、レトラクター14の隆起81、81がケース2の内周面に対して接触状態にあるから、そのレトラクター14は、タンブラー孔43内に若干他方側が没入する。レトラクター14が作用することにより、第一タンブラー17と第二タンブラー18とが噛合部61、61及び71、71を介して二つのタンブラプレート13の各被噛合部75、75に係合する。二つのタンブラプレート13は、第一タンブラー17と第二タンブラー18とによりタンブラー孔43内での位置が規制される。この状態において、サイドバー16の後端部86はサイドバー係合溝79に一致せず、サイドバー16が係合凹部26に没入状態に維持される。従って、プラグ9等は回動不能である。
【0147】
図41において、ジョイントストッパーピン6、6が非駆動状態であるから、ベースプラグ4はケース2に対して回動を許容される。図41中で下に図示したジョイントストッパーピン6が、自重で下側の回動規制凹部28に係入するが、遊嵌されていることから、回動に影響はない。
【0148】
正規キー120による解錠操作を説明する。
図42は正規キー挿入時のシリンダ錠の水平断面図、図43は正規キー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(施錠状態、図42の横断面図)、図44は正規キー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(解錠途中状態、図42の横断面図)、図45は正規キー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(90°回転、解錠状態、図42の横断面図)、図46は正規キー挿入時のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(解錠途中状態、図42の横断面図)、図47は正規キー挿入時のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(90°回転、解錠状態、図42の横断面図)を示している。
【0149】
図42において、鍵孔10内に正規キー120を挿入すると、その正規キー120の第一コード部123により各第一タンブラー17の被駆動部59が駆動され、第一タンブラー17がタンブラー孔43内を移動する。また、正規キー120の第二コード部124、124により各第二タンブラー18の被駆動部69、69が駆動され、第二タンブラー18がタンブラー孔43内を移動する。被駆動部59及び被駆動部69、69の位置は、第一コード部123及び第二コード部124、124の上記傾斜によって図39の状態から変化する。プラグ9とベースプラグ4は、ジョイントチップ8によって、接合状態のままである。ジョイントストッパーピン6、6は非駆動状態にあり、プラグ9及びベースプラグ4は回動可能である。
【0150】
図43において、レトラクター14の隆起81、81がケース2の内周面に対して接触状態にある。二つのタンブラプレート13は、第一タンブラー17と第二タンブラー18とにより駆動され、サイドバー係合溝79の位置がサイドバー16の後端部86の位置に一致する。この状態ではまだサイドバー16の後端部86がサイドバー係合溝79に係入しない。
【0151】
図44において、正規キー120を回転させ、解錠操作を開始すると、サイドバー16が係合凹部26の傾斜面に当接してその作用により内方側へ押し込まれる。サイドバー16の後端部86がサイドバー係合溝79に係入し、プラグ9はベースプラグ4(図42参照)等を伴って正規キー120の回転方向に回動する。レトラクター14の隆起81、81は、ケース2の内周面を摺動する。
【0152】
図46において、ジョイントストッパーピン6、6は、ベースプラグ4が回動することによりケース2の回動規制凹部28、28の緩やかな傾斜面に押されてピン孔97、97内に没入する。
【0153】
図45において、正規キー120が初期状態から90°回転した状態(回動規制部38(図3参照)と回動規制突起24(図3参照)とが当接する)になると、解錠が完了する。ジョイントストッパーピン6、6は、図47に示される位置に移動する。即ち、90°回転した位置に移動する。
【0154】
コードチェンジバー130を用いてのコード変換操作を説明する。
図48はコード変更操作時のシリンダ錠の水平断面図、図49はコード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動前の状態、図48の横断面図)、図50はコード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動途中状態、図48の横断面図)、図51はコード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(140°回転、回動終了状態、図48の横断面図)、図52はコード変更操作時のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(回動規制状態、図48の横断面図)、図53はコード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(140°回転、キー引き抜き状態、図48の横断面図)を示している。
【0155】
図48において、図39の状態から鍵孔10内にコードチェンジバー130を取り付けた正規キー120を挿入すると、その正規キー120の第一コード部123により各第一タンブラー17の被駆動部59が駆動され、第一タンブラー17がタンブラー孔43内を移動する。また、正規キー120の第二コード部124、124により各第二タンブラー18の被駆動部69、69が駆動され、第二タンブラー18がタンブラー孔43内を移動する。被駆動部59及び被駆動部69、69の位置は、第一コード部123及び第二コード部124、124の上記傾斜によって図39の状態から変化する。ジョイントチップ8は、コードチェンジバー130によりベースプラグ4側へ押し込まれ、ジョイントチップ側係合部106、106がプラグ9から離脱する。
【0156】
図49において、レトラクター14の隆起81、81がケース2の内周面に対して接触状態にある。二つのタンブラプレート13は、第一タンブラー17と第二タンブラー18とにより駆動され、サイドバー係合溝79の位置がサイドバー16の後端部86の位置に一致する。この状態ではまだサイドバー16の後端部86がサイドバー係合溝79に係入しない。
【0157】
図52において、ジョイントストッパーピン6、6がジョイントチップ8の駆動部107、107により駆動され回動規制凹部28に係入する。ベースプラグ4は、ケース2に対して回動不能になる。
【0158】
図50において、コードチェンジバー130(図48参照)を取り付けた正規キー120を回転させ、コード変換操作を開始すると、サイドバー16が係合凹部26の傾斜面に当接してその作用により内方側へ押し込まれる。サイドバー16の後端部86がサイドバー係合溝79に係入し、プラグ9のみがコードチェンジバー130(図48参照)を取り付けた正規キー120の回転方向に回動する。レトラクター14の隆起81、81は、ケース2の内周面を摺動する。
【0159】
図51において、プラグ9のみが初期状態から140°回転(略環状凹部25と回動規制突起48によって規制される)すると、レトラクター14の隆起81、81が係合凹部27、27に対向する。サイドバー16の先端部85は、ケース2の内周面に接触状態にある。
【0160】
この状態において、コードチェンジバー130(図48参照)を取り付けた正規キー120を鍵孔10から引き抜くと、第一タンブラー17と第二タンブラー18とがともに駆動され、レトラクター14が第一タンブラー17及び第二タンブラー18を伴って上記内周面側に押し出される。そして、図53に示される如く、レトラクター14の隆起81、81が係合凹部27、27に係入すると、それまで第一タンブラー17及び第二タンブラー18に作用していた押しつけ力が解除される。
【0161】
新コードキー140によるコード変更について説明する。
図54は新コードキー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(140°回転、新コードキー挿入状態)、図55は新コードキー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動途中状態)、図56は新コードキー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動終了状態)、図57は新コードキー挿入時のシリンダ錠の水平断面図(回動終了状態)を示している。
【0162】
図54において、図53の状態から鍵孔10内に新コードキー140を挿入すると、その新コードキー140の第一コード部143(図57参照)により各第一タンブラー17の被駆動部59(図57参照)が駆動され、第一タンブラー17がタンブラー孔43内を移動する。また、新コードキー140の第二コード部144、144(図57参照)により各第二タンブラー18の被駆動部69、69(図57参照)が駆動され、第二タンブラー18がタンブラー孔43内を移動する。被駆動部59(図57参照)及び被駆動部69、69(図57参照)の位置は、第一コード部143(図57参照)及び第二コード部144、144(図57参照)によって変化する。
【0163】
新コードキー140により、被噛合部75、75に対向する噛合部61、61及び噛合部71、71の位置が初期状態に対して異なる位置になる。この状態において、被噛合部75、75に噛合部61、61及び噛合部71、71は係合しない。
【0164】
図55において、新コードキー140を上記回転方向に対して逆側に回転させると、レトラクター14の隆起81、81が係合凹部27、27から離脱する。この時、被噛合部75、75に噛合部61、61及び噛合部71、71が係合し、コード変更がなされる。サイドバー16の先端部85は、ケース2の内周面を摺動する。
【0165】
図56において、新コードキー140を140°逆側に回転させ、初期状態の位置に戻すと、サイドバー16の先端部85が係合凹部26の位置に一致する。サイドバー16は、サイドバースプリング15の付勢力によりその後端部86がサイドバー係合溝78から離脱する。新コードキー140が引き抜き可能になる(図57参照)。
【0166】
以上、図1ないし図57までを参照しながら説明してきたように、シリンダ錠1は、全長方向(上記軸方向の長さ)が従来よりも格段に短くなっている。これにより、コンパクトなシリンダ錠を提供することができる。
【0167】
また、シリンダ錠1は、鍵孔10を介して、即ちシリンダ錠1の前面側からコード変更又はコード復帰の操作をすることができる。これにより、コード変更又はコード復帰の操作が従来よりも格段に容易となる。
【0168】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
即ち、上記説明では、タンブラー12が第一タンブラー17と第二タンブラー18とで構成され、その第一タンブラー17と第二タンブラー18とがタンブラー孔43内に挿入されるシリンダ錠1であったが、三つのタンブラーをタンブラー孔内に挿入する構成でも成立することから、上述の構造のみに限定されるものではない。
【0169】
シリンダ錠1の全長方向を短くするための構成は、可変コード型のシリンダ錠に限られるものではなく、コードを固定したシリンダ錠にも適用することができるのは当然である。
【0170】
また、シリンダ錠の前面側からコード変更又はコード復帰の操作をする構成は、従来例で説明した構成のシリンダ錠にも当然に適用することができるものとする(タンブラーの形態に左右されない。ピン状のタンブラーの構成を有するシリンダ錠でもよい)。
【0171】
尚、図53でのプラグ9の回動を規制しようとする場合には、上述とは別のタンブラを前部に設けて規制することができるものとする。また、上述のような140゜の回転ではなく、180゜回転で対応させようとする場合には、ジョイントチップ8を利用することができる。
【0172】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された本発明によれば、鍵孔を介してジョイントチップをベースプラグ側に押動することで、プラグとベースプラグとの係合が解除されるとともに、ベースプラグの回動が阻止され、プラグのみの回動が可能になる。これによりコード変更又はコード復帰が可能となる。ジョイントチップは従来のリセットボタンに相当しており、そのジョイントチップが鍵孔を介して操作されることから、従来のようにシリンダ錠を取り付けた例えば扉を一々開いて操作する必要はない。また、ジョイントチップ側係合部を、ケースの軸の方向に対し直交方向に延在させ、その直交方向の端部に回動規制部材に対する駆動部を形成していることから、直交方向にジョイントチップ側係合部と駆動部とが並び、ケースの軸方向がコンパクトになる。また、端部に駆動部が位置することから、回動規制部材に対する駆動部のアクセスを容易にする。
従って、コード変更又はコード復帰の操作が容易となることの他に、シリンダ錠の全長方向をコンパクトにすることができるシリンダ錠を提供することができるという効果を奏する。
【0176】
請求項2に記載された本発明によれば、可変コード型のシリンダ錠であっても、各々独立して駆動される第一タンブラーと第二タンブラーとがタンブラー孔に挿入されるシリンダ錠になることから、タンブラー孔の数が従来よりも少なくなる。その数が少なくなっても、一つのタンブラー孔に二つのタンブラーが挿入されていることから、従来と同じコードバリエーションが維持される。第一タンブラーと第二タンブラーは、キーの二つのコード部により各々独立して駆動されるから、各タンブラー孔のピッチでキーのコード部を設定することができ、キーの抜き差しが良好となる。また、鍵孔を介してジョイントチップをベースプラグ側に押動することで、プラグとベースプラグとの係合が解除されるとともに、ベースプラグの回動が阻止され、プラグのみの回動が可能になる。これによりコード変更又はコード復帰が可能となる。ジョイントチップは従来のリセットボタンに相当しており、そのジョイントチップが鍵孔を介して操作されることから、従来のようにシリンダ錠を取り付けた例えば扉を一々開いて操作する必要はない。さらに、ジョイントチップ側係合部を、ケースの軸の方向に対し直交方向に延在させ、その直交方向の端部に回動規制部材に対する駆動部を形成していることから、直交方向にジョイントチップ側係合部と駆動部とが並び、ケースの軸方向がコンパクトになる。また、端部に駆動部が位置することから、回動規制部材に対する駆動部のアクセスを容易にする。
従って、全長方向がコンパクトになるとともに、コード変更又はコード復帰の操作が容易となるシリンダ錠を提供することができるという効果を奏する。
【0177】
請求項3に記載された本発明によれば、請求項2の発明の作用に加え、第一タンブラーと第二タンブラーとを、ケースの軸の方向に重ねた状態に配置するとともに、第一タンブラーと第二タンブラーの係合部間に間隙を形成していることから、全長方向にタンブラー孔が細くなる。また、対応するタンブラプレートとの係合が確実になる。即ち、重ね合わせによって第一タンブラーと第二タンブラーとの間隔が詰まり、その詰めた分だけタンブラー孔を細くすることが可能になる。また、対応するタンブラプレートの位置が仮に何らかの要因でズレたとしても、係合部間の間隙によってそのズレを吸収することが可能になる。
従って、シリンダ錠の全長方向を更に短くすることができるとともに、コード変更又はコード復帰の操作が容易となるという効果を奏する。
尚、シリンダ錠の作動に係る信頼性は良好である。
【0179】
請求項4に記載された本発明によれば駆動部は、回動規制部材が直交方向へ駆動される際に摺接する傾斜面を有することから、鍵孔を介してジョイントチップをベースプラグ側に押動する際に、回動規制部材が傾斜面に案内されてスムーズに移動する。
従って、操作性を向上させることができる、という効果を奏する。
【0180】
請求項5に記載された本発明によれば、回動規制部材を、ベースプラグに形成した貫通孔に遊嵌させていることから、駆動部に掛かる作用が極力抑えられ、ジョイントチップを押動させる際の妨げとはならない。
従って、操作性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシリンダ錠の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】シリンダ錠の側面図である。
【図3】シリンダ錠の背面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】図2のC−C線断面図である。
【図7】図5の要部拡大図である。
【図8】ケースの正面図である。
【図9】ケースの側面図である。
【図10】ケースの背面図である。
【図11】図8のD−D線断面図である。
【図12】プラグの正面図である。
【図13】プラグの側面図である。
【図14】プラグの背面図である。
【図15】プラグの平面図である。
【図16】プラグの底面図である。
【図17】図12のE−E線断面図である。
【図18】図12のF−F線断面図である。
【図19】ゴルプレートの平面図である。
【図20】第一タンブラーの正面図である。
【図21】第一タンブラーの底面図である。
【図22】図20のG−G線断面図(図23のH−H線断面図を兼ねる)である。
【図23】第二タンブラーの正面図である。
【図24】第二タンブラーの底面図である。
【図25】タンブラプレートの正面図である。
【図26】タンブラプレートの底面図である。
【図27】図25のI−I線断面図である。
【図28】レトラクターを示す図面であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は(b)のJ−J線断面図である。
【図29】サイドバーを示す図面であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図30】ベースプラグの正面図である。
【図31】ベースプラグの側面図である。
【図32】図30のK−K線断面図である。
【図33】図30のL−L線断面図である。
【図34】ジョイントチップを示す図面であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)は(a)のM−M線断面図、(f)は(c)のN−N線断面図である。
【図35】正規キーを示す図面であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(b)のO−O線断面図である。
【図36】図35の正規キーにコードチェンジバーを取り付けた図面であり、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(b)のP−P線断面図である。
【図37】図36のコードチェンジバーを示す図面であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は底面図、(e)は(b)の横断面図である。
【図38】新コードキーの平面図である。
【図39】施錠状態のシリンダ錠の水平断面図である。
【図40】施錠状態のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(図39の横断面図)である。
【図41】施錠状態のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(図39の横断面図)である。
【図42】正規キー挿入時のシリンダ錠の水平断面図である。
【図43】正規キー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(施錠状態、図42の横断面図)である。
【図44】正規キー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(解錠途中状態、図42の横断面図)である。
【図45】正規キー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(90°回転、解錠状態、図42の横断面図)である。
【図46】正規キー挿入時のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(解錠途中状態、図42の横断面図)である。
【図47】正規キー挿入時のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(90°回転、解錠状態、図42の横断面図)である。
【図48】コード変更操作時のシリンダ錠の水平断面図である。
【図49】コード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動前の状態、図48の横断面図)である。
【図50】コード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動途中状態、図48の横断面図)である。
【図51】コード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(140°回転、回動終了状態、図48の横断面図)である。
【図52】コード変更操作時のシリンダ錠におけるジョイントチップ近傍部分での断面図(回動規制状態、図48の横断面図)である。
【図53】コード変更操作時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(140°回転、キー引き抜き状態、図48の横断面図)である。
【図54】新コードキー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(140°回転、新コードキー挿入状態)である。
【図55】新コードキー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動途中状態)である。
【図56】新コードキー挿入時のシリンダ錠におけるタンブラー孔部分での断面図(回動終了状態)である。
【図57】新コードキー挿入時のシリンダ錠の水平断面図(回動終了状態)である。
【図58】従来例の可変コード型シリンダ錠の縦断面図である。
【図59】従来例の可変コード型シリンダ錠の正面図である。
【図60】図58の一部破断背面図である。
【図61】図58のa−a断面図である。
【図62】図61のb−b断面図である。
【図63】リセットボタンの操作を説明する可変コード型シリンダ錠の要部縦断面図である。
【図64】図63の一部破断背面図である。
【図65】リセットボタンを操作し、且つ、プラグを180度回動した状態を説明する断面図である。
【図66】図65のc−c断面図である。
【図67】図66の背面図である。
【図68】一次可変キーを挿入した状態を示す断面図である。
【図69】一次可変キーを回動した状態を示す縦断面図である。
【図70】図69のd−d断面図である。
【図71】図58のe−e断面である。
【符号の説明】
1 シリンダ錠
2 ケース
3 キャップ
4 ベースプラグ
5 カム
6 ジョイントストッパーピン(回動規制部材)
7 プラグジョイントスプリング(バネ部材)
8 ジョイントチップ
9 プラグ
10 鍵孔
11 ゴルプレート
12 タンブラー
13 タンブラプレート
14 レトラクター
15 サイドバースプリング
16 サイドバー
17 第一タンブラー
18 第二タンブラー
21 環状溝
22 環状突起
23 雄ネジ部
24 回動規制突起
25 略環状凹部
26、27 係合凹部
28 回動規制凹部(凹み)
29 クリップ
30 切り欠き面
35 開口部
36 環状溝
37 取り付け孔
38 回動規制部
41 ゴルプレート収容孔
42 プラグ側被係合部
43 タンブラー孔
44 レトラクター収容孔
45 サイドバー収容孔
46 凹部
47 突起
48 回動規制突起
51 孔
52 突起
55 基部
56 アーム部
57 突条
58 溝
59 被駆動部
60 傾斜面
61 噛合部(係合部)
62 段部
65 基部
66 アーム部
67 突条
68 溝
69 被駆動部
70 傾斜面
71 噛合部(係合部)
72 段部
75 被噛合部(被係合部)
76 突条
77 溝
78 サイドバー係合溝
79 ダミーサイドバー係合溝
81 隆起
82 凹部
83 ガイド
84 凹部
85 先端部
86 後端部
87 切り欠き
88 凹み
91 基部
92 タング部
93 摺接面
94 フランジ部
95 回動部
96 ベース側被係合部
97 ピン孔
98 受け部
99 切り欠き面
100 雄ネジ部
105 基部
106 ジョイントチップ側係合部
107 駆動部
108 受け部
109 被押動部
110 傾斜面
120 正規キー(キー)
121 摘み操作部
122 鍵本体部
123 第一コード部(コード部)
124 第二コード部(コード部)
125 溝
126 取り付け溝
130 コードチェンジバー
131 本体部
132 挿入部
133 支持部
134 押動部
135 孔
136 押動部本体
137 係止片
140 新コードキー(キー)
141 摘み操作部
142 鍵本体部
143 第一コード部(コード部)
144 第二コード部(コード部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cylinder lock fixed to a door or the like, and relates to a cylinder lock including a variable code type capable of changing a key code.
[0002]
[Prior art]
Cylinder locks can be easily locked and unlocked by inserting a key into the keyhole and turning it, and others are prevented from unlocking when the key is removed by locking operation. So it is very convenient. Such cylinder locks are used in a wide range of fields such as vending machine doors and locker doors.
[0003]
The cylinder lock is a variable code type that can change only the key code of the cylinder lock to a different one so that it can cope with the risk of losing the key or building a matching key. There is a cylinder lock. The variable code type cylinder lock includes a key code that cannot return the key code to the old code and a code that can be freely returned by the reset mechanism (see Japanese Patent Laid-Open Nos. 5-272263 and 3-234275). .
[0004]
The variable code cylinder lock that can return to the old code has the advantage that the code can be changed over and over and is often used.
[0005]
Hereinafter, a conventional cylinder lock will be described by taking a variable code cylinder lock as an example (the variable code cylinder lock previously proposed by the applicant of the present application and disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 7-269189 is taken as an example. ).
[0006]
58 to 71, the variable code cylinder lock includes a case 231 (the reference sign is described by adding 200 to the reference sign of the above publication, the same applies hereinafter), a
[0007]
The
[0008]
The
[0009]
A plurality of
[0010]
The
The
[0011]
The
[0012]
The
[0013]
The
[0014]
The
[0015]
The operation of the variable code cylinder lock will be described.
The lock state of the variable code cylinder lock set in the initial code, the unlocking operation using the initial setting key, and the code conversion operation using the primary variable key will be described in this order.
[0016]
In the variable code type cylinder lock set as the initial code, the front end portion 252a of the
[0017]
The
[0018]
When the variable code type cylinder lock set to the initial code is in the locked state as described above, when the initial setting key K is inserted into the
[0019]
The
[0020]
When the initial setting key K is rotated, the
[0021]
When the
[0022]
When it is necessary to change the key code, the
[0023]
When the
[0024]
When the initial setting key K is pulled out, the
[0025]
Next, when the primary variable key K1 is inserted into the
[0026]
When the primary variable key K <b> 1 is rotated, the
[0027]
Then, when the primary variable key K1 is rotated until the front end portion 252a of the
[0028]
As described above, the variable code cylinder lock can be converted into a key code suitable for the secondary variable key or the tertiary variable key, and can be returned to the initial code by the initial setting key.
[0029]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above prior art, it is not limited to the variable code type, but since the full length of the cylinder lock, that is, the length of the
[0030]
In the variable code cylinder lock, when the reset mechanism (reset
[0031]
Supplementing the overall length of the cylinder lock, if the interval between the tumbler holes 239 arranged in the axial direction of the
[0032]
In addition, it is conceivable to reduce the number of tumbler holes 239. However, since variations of cords are reduced, this case also lacks practicality.
[0033]
From the above, regarding the variable code type cylinder lock, there are two problems: the total length is long and the operation of the reset mechanism at the time of code change or code return is troublesome. The problem is that the overall length is long.
[0034]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and the entire length direction can be made compact.YesTo provide a cylinder lock that can be easily operated when changing or restoring code in the variable code type.ImposeThe title.
[0035]
[Means for Solving the Problems]
UpLessonThe cylinder lock of the present invention according to
[0039]
UpLessonClaims made to resolve the issueItem 2The cylinder lock of the present invention has a substantially circular inner peripheral surface in cross-section, and a case in which an engaging recess that is recessed outward is integrally formed on the inner peripheral surface, and the case is rotatable. A substantially cylindrical plug to be inserted, a tumbler, a tumbler plate, a retractor, and a side bar each inserted perpendicularly to the shaft with respect to the plug, and a cam that is rotatably inserted into the case A base plug capable of fixing the plug, a joint chip interposed between the plug and the base plug, a spring member for urging the joint chip toward the plug, and restricting the rotation of the base plug A variable code type cylinder lock that is capable of changing the code by changing the position of the tumbler, wherein the case extends along the axis of the case. The rotation restricting member is engaged and disengaged, and the plug includes a tumbler hole for accommodating the tumbler and the tumbler plate, a retractor accommodating hole for accommodating the retractor, A side bar housing hole for housing the side bar; a key hole penetrating along the axis direction; and a plug-side engaged portion communicating with the key hole, wherein the tumbler hole is formed in the key hole. Crossed and communicated with the key hole, and formed in a plurality along the direction of the shaft, the retractor receiving hole is formed through one of the opposing inner wall surfaces of the tumbler hole, The side bar accommodating hole is located on the opposite side of the retractor accommodating hole and is formed through the other wall of the inner wall surface, and the plug side engaged portion is urged by the spring member. And the tumbler has an engaging portion with respect to the tumbler plate, and the tumbler plate includes an engaged portion with which the engaging portion engages and a rear portion of the side bar. The side bar has an engaging groove that is engaged and disengaged, and the retractor has a ridge that contacts the inner peripheral surface or immerses in the engaging recess on one side. The joint is biased toward the inner peripheral surface and has a tip portion that contacts the inner peripheral surface or enters the engaging recess, and the base plug is biased by the spring member The tip engages and has a base-side engaged portion disposed to face the plug-side engaged portion, and the joint tip includes the plug-side engaged portion and the base-side engaged portion. Corresponding toAnd extending in a direction perpendicular to the direction of the axis.A joint tip side engaging portion formed by:Formed at the end in the orthogonal direction,A drive unit that drives the rotation restricting member, and when the one of the retractors is in contact with the inner peripheral surface, the other of the retractors acts on the tumbler and When the engaging portion of the tumbler and the engaged portion of the tumbler plate are engaged, and the one of the retractors is immersed in the engaging recess, the action by the retractor is When the engagement portion is released from the engaged portion and the front end portion of the side bar is immersed in the engagement recess, the rear end portion of the side bar is the side bar. As long as the side bar does not coincide with the engagement groove, the side bar acts to restrict the rotation of the plug, and when the tip of the side bar comes into contact with the inner peripheral surface, the side bar The rear end of the bar is in front The side bar is configured to engage with the side bar engaging groove to restrict the movement of the tumbler plate, and the tumbler inserted into the tumbler hole is replaced with two keys of the key inserted into the key hole. The first tumbler and the second tumbler that are independently driven by the cord portion, and when the joint tip is pushed toward the base plug via the key hole, The joint tip side engaging portion of the joint tip that has been engaged across the mating portion and the base side engaged portion is detached from the plug side engaged portion, and the drive portion of the joint tip is The rotation restricting member is driven to restrict the rotation of the base plug, and only the plug is allowed to rotate.
[0040]
ClaimItem 3The cylinder lock of the present inventionIn item 2The cylinder lock according to
[0042]
ClaimItem 4The cylinder lock of the present inventionAny one of
[0043]
ClaimItem 5The cylinder lock of the present inventionItem 1Bill requestItem 4In the cylinder lock according to any one of the deviations, the rotation restricting member is loosely fitted in a through hole formed in the base plug.
[0047]
ClaimIn item 1According to the described invention, the joint chip is pushed to the base plug side through the key hole, so that the engagement between the plug and the base plug is released, and the rotation of the base plug is prevented, Only the plug can be turned. As a result, the code can be changed or restored. Since the joint tip corresponds to a conventional reset button and the joint tip is operated through the key hole, there is no need to open and operate the door with the cylinder lock attached, as in the prior art.Further, the joint tip side engaging portion and the driving portion are arranged in the orthogonal direction, and the axial direction of the case becomes compact. Moreover, since the drive unit is located at the end, the drive unit can easily access the rotation restricting member.
[0048]
ClaimIn item 2According to the described invention,Even in the case of a variable code type cylinder lock, since the first tumbler and the second tumbler which are driven independently are cylinder locks inserted into the tumbler holes, the number of tumbler holes is smaller than in the conventional case. . Even if the number decreases, two tumblers are inserted into one tumbler hole, so that the same code variation as the conventional one is maintained. Since the first tumbler and the second tumbler are independently driven by the two code portions of the key, the code portion of the key can be set at the pitch of each tumbler hole, and the insertion and removal of the key is good. Also, by pushing the joint tip to the base plug side through the key hole, the engagement between the plug and the base plug is released, and the rotation of the base plug is prevented and only the plug can be rotated. become. As a result, the code can be changed or restored. Since the joint tip corresponds to a conventional reset button and the joint tip is operated through the key hole, there is no need to open and operate the door with the cylinder lock attached, as in the prior art. Further, the joint tip side engaging portion and the driving portion are arranged in the orthogonal direction, and the axial direction of the case becomes compact. Moreover, since the drive unit is located at the end, the drive unit can easily access the rotation restricting member.
[0049]
ClaimItem 3According to the invention described, the claimsItem 2Action of invention actionIn addition, the tumbler hole becomes thinner in the full length direction. Further, the engagement with the corresponding tumbler plate is ensured. That is, the gap between the first tumbler and the second tumbler is closed by the overlapping, and the tumbler hole can be narrowed by the amount of the filling. Further, even if the position of the corresponding tumbler plate is displaced due to some factor, the displacement can be absorbed by the gap between the engaging portions.It becomes a cylinder lock.
[0051]
ClaimIn item 4According to the described invention, when the joint tip is pushed toward the base plug via the key hole, the rotation restricting member is guided by the inclined surface and smoothly moves.
[0052]
ClaimItem 5According to the described invention, the action applied to the drive unit is suppressed as much as possible, and does not hinder the joint tip from being pushed.
[0053]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a front view showing an embodiment of a cylinder lock of the present invention. 2 is a side view of the cylinder lock, FIG. 3 is a rear view of the cylinder lock, FIG. 4 is a sectional view taken along line AA in FIG. 1, FIG. 5 is a sectional view taken along line BB in FIG. 1 is a cross-sectional view taken along the line CC of FIG. 1, and FIG.
[0054]
In any of FIGS. 1 to 3,
The
[0055]
4 to 7, a
[0056]
The
[0057]
The
[0058]
The
In the present specification, the side where the
[0059]
First, the above-described constituent members will be described in detail.
[0060]
The
[0061]
The
[0062]
The
[0063]
The
[0064]
The
[0065]
The substantially
[0066]
The engaging
[0067]
The
[0068]
The
[0069]
As shown in any of FIGS. 1 to 4, the
[0070]
The
[0071]
As shown in any of FIGS. 12 to 18, the
[0072]
The
[0073]
A plug-side engaged
[0074]
Furthermore, a plurality of tumbler holes 43 for accommodating a plurality of tumblers 12 (see FIG. 4) and a plurality of tumbler plates 13 (see FIG. 4) and a retractor 14 (see FIG. 4) are disposed in the middle large diameter portion. A
[0075]
The
[0076]
The gol
[0077]
The plug-side engaged
[0078]
The
[0079]
The
[0080]
The side
[0081]
In the vicinity of the side
[0082]
As shown in FIG. 19, the
[0083]
The
[0084]
The
[0085]
The
[0086]
The
[0087]
The driven
[0088]
The
[0089]
The
[0090]
The
[0091]
The
[0092]
The
[0093]
The
[0094]
The driven
[0095]
The
[0096]
The
[0097]
The appearance of the
[0098]
The
[0099]
The to-
[0100]
The
[0101]
The
[0102]
The side
[0103]
A plurality of dummy
[0104]
The
[0105]
The
[0106]
The
[0107]
The ridges 57 (see FIG. 21) and the ridges 67 (see FIG. 24) are engaged with the
[0108]
The
[0109]
As shown in any one of FIGS. 29A to 29C, the
[0110]
The
[0111]
A
[0112]
The
[0113]
Note that a coil spring may be used instead of the side bar spring 15 (see the conventional example).
[0114]
As shown in any of FIGS. 30 to 33, the
[0115]
The
[0116]
Inside the
[0117]
The rotating
[0118]
The base-side engaged
[0119]
The pin holes 97, 97 are stepped holes that penetrate the longitudinal end of the base-side engaged
[0120]
The receiving
[0121]
The
[0122]
As shown in FIG. 4 or FIG. 5, the plug
[0123]
Of course, the plug
[0124]
As shown in any one of FIGS. 34A to 34F, the
[0125]
The
[0126]
The joint tip
[0127]
Further, when the joint tip
[0128]
The
[0129]
Next, the key inserted into the
[0130]
35 is a drawing showing a regular key, where (a) is a plan view, (b) is a bottom view, (c) is a cross-sectional view taken along line OO of (b), and FIG. Fig. 37 is a drawing with a change bar attached, (a) is a plan view, (b) is a bottom view, (c) is a cross-sectional view taken along line P-P of (b), and Fig. 37 is a drawing showing a code change bar of Fig. 36. (A) is a front view, (b) is a side view, (c) is a rear view, (d) is a bottom view, (e) is a cross-sectional view of (b), and FIG. 38 is a new code key. A plan view is shown.
[0131]
In FIG. 35,
In any one of (a) to (c) of FIG. 35, the
[0132]
The
[0133]
The
[0134]
A
[0135]
In FIG. 36, a
As shown in any one of FIGS. 37A to 37E, the
[0136]
The
[0137]
The
[0138]
The pushing
[0139]
The pushing portion
[0140]
It is also possible to manufacture a key in which the
[0141]
In FIG. 38, a
[0142]
The
[0143]
Subsequently, the operation of the
The locked state of the
[0144]
39 is a horizontal cross-sectional view of the locked cylinder lock, FIG. 40 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the locked cylinder lock (cross-sectional view of FIG. 39), and FIG. 41 is the vicinity of the joint tip of the locked cylinder lock. FIG. 40 shows a cross-sectional view of the portion (transverse cross-sectional view of FIG. 39).
[0145]
In FIG. 39, the regular key 120 (see FIG. 35) is not inserted into the
[0146]
In FIG. 40, since the
[0147]
In FIG. 41, since the joint stopper pins 6 and 6 are in a non-driven state, the
[0148]
The unlocking operation using the
42 is a horizontal sectional view of the cylinder lock when the regular key is inserted, FIG. 43 is a sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the regular key is inserted (locked state, cross-sectional view of FIG. 42), and FIG. 44 is the regular key. FIG. 45 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock at the time of insertion (an intermediate state of unlocking, a cross-sectional view of FIG. 42), and FIG. FIG. 46 is a sectional view in the vicinity of the joint tip of the cylinder lock when the regular key is inserted (unlocked state, lateral cross section of FIG. 42), and FIG. 47 is the regular key. FIG. 43 is a cross-sectional view (90 ° rotation, unlocked state, cross-sectional view of FIG. 42) of the cylinder lock in the vicinity of the joint tip when inserted.
[0149]
In FIG. 42, when the
[0150]
In FIG. 43, the
[0151]
In FIG. 44, when the
[0152]
In FIG. 46, the joint stopper pins 6 and 6 are pushed into the pin holes 97 and 97 by being pushed by the gently inclined surfaces of the
[0153]
In FIG. 45, when the
[0154]
A code conversion operation using the
48 is a horizontal sectional view of the cylinder lock at the time of the cord changing operation, FIG. 49 is a sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock at the time of the cord changing operation (the state before the rotation, the transverse sectional view of FIG. 48), FIG. FIG. 51 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock during the cord changing operation (in the middle of rotation, a cross-sectional view of FIG. 48), and FIG. 51 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock during the cord changing operation Rotation, rotation end state, horizontal sectional view of FIG. 48), FIG. 52 is a sectional view of the cylinder lock near the joint tip during the cord changing operation (rotation restricted state, horizontal sectional view of FIG. 48), FIG. 53 shows a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock during the cord changing operation (rotation at 140 °, withdrawn from the key, cross-sectional view in FIG. 48).
[0155]
In FIG. 48, when the regular key 120 with the
[0156]
In FIG. 49, the
[0157]
In FIG. 52, the joint stopper pins 6 and 6 are driven by the driving
[0158]
In FIG. 50, when the
[0159]
In FIG. 51, when only the
[0160]
In this state, when the
[0161]
The code change by the
54 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the new code key is inserted (rotated 140 °, new code key inserted state), and FIG. 55 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the new code key is inserted. 56 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the new code key is inserted (rotation end state), and FIG. 57 is a horizontal cross-sectional view of the cylinder lock when the new code key is inserted. Motion end state).
[0162]
54, when the
[0163]
With the
[0164]
In FIG. 55, when the
[0165]
In FIG. 56, when the
[0166]
As described above with reference to FIGS. 1 to 57, the
[0167]
Further, the
[0168]
In addition, it goes without saying that the present invention can be variously modified without departing from the spirit of the present invention.
That is, in the above description, the
[0169]
The configuration for shortening the full length direction of the
[0170]
In addition, the configuration in which the code change or code return operation is performed from the front side of the cylinder lock can be naturally applied to the cylinder lock having the configuration described in the conventional example (the pin is not affected by the form of the tumbler). A cylinder lock having a tumbler configuration may be used).
[0171]
In addition, when it is going to regulate rotation of the
[0172]
【The invention's effect】
As explained above, according to the present invention described in
Therefore,In addition to facilitating code change or code return operations, the overall length of the cylinder lock can be made compact.There exists an effect that a cylinder lock can be provided.
[0176]
ClaimIn item 2According to the described invention,Even in the case of a variable code type cylinder lock, since the first tumbler and the second tumbler which are driven independently are cylinder locks inserted into the tumbler holes, the number of tumbler holes is smaller than in the conventional case. . Even if the number decreases, two tumblers are inserted into one tumbler hole, so that the same code variation as the conventional one is maintained. Since the first tumbler and the second tumbler are independently driven by the two code portions of the key, the code portion of the key can be set at the pitch of each tumbler hole, and the insertion and removal of the key is good. Also, by pushing the joint tip to the base plug side through the key hole, the engagement between the plug and the base plug is released, and the rotation of the base plug is prevented and only the plug can be rotated. become. As a result, the code can be changed or restored. Since the joint tip corresponds to a conventional reset button and the joint tip is operated through the key hole, there is no need to open and operate the door with the cylinder lock attached, as in the prior art. Furthermore, the joint tip side engaging portion extends in a direction orthogonal to the direction of the axis of the case, and a drive portion for the rotation restricting member is formed at the end in the orthogonal direction. The chip side engaging portion and the drive portion are arranged, and the axial direction of the case becomes compact. Moreover, since the drive unit is located at the end, the drive unit can easily access the rotation restricting member.
Therefore, there is an effect that it is possible to provide a cylinder lock that is compact in the overall length direction and can be easily operated to change or return the code.
[0177]
ClaimItem 3According to the invention described, the claimsItem 2Effect of the inventionIn addition, the first tumbler and the second tumbler are arranged in a stacked state in the direction of the axis of the case, and a gap is formed between the engaging portions of the first tumbler and the second tumbler. The tumbler hole narrows in the direction. Further, the engagement with the corresponding tumbler plate is ensured. That is, the gap between the first tumbler and the second tumbler is closed by the overlapping, and the tumbler hole can be narrowed by the amount of the filling. Further, even if the position of the corresponding tumbler plate is displaced due to some factor, the displacement can be absorbed by the gap between the engaging portions.
Therefore, the full length direction of the cylinder lock can be further shortened.At the same time, it is easy to change or restore codeThere is an effect.
The reliability related to the operation of the cylinder lock is good.
[0179]
ClaimIn item 4According to the described invention, the drive unit has the inclined surface that comes into sliding contact when the rotation restricting member is driven in the orthogonal direction, and therefore when the joint chip is pushed toward the base plug via the key hole. Further, the rotation restricting member is guided by the inclined surface and moves smoothly.
Therefore, the operability can be improved.
[0180]
ClaimItem 5According to the described invention, since the rotation restricting member is loosely fitted in the through hole formed in the base plug, the action applied to the drive unit is suppressed as much as possible and hinders when the joint tip is pushed. It will not be.
Therefore, the operability can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an embodiment of a cylinder lock according to the present invention.
FIG. 2 is a side view of a cylinder lock.
FIG. 3 is a rear view of the cylinder lock.
4 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
6 is a cross-sectional view taken along the line CC in FIG.
7 is an enlarged view of a main part of FIG.
FIG. 8 is a front view of the case.
FIG. 9 is a side view of the case.
FIG. 10 is a rear view of the case.
11 is a cross-sectional view taken along the line DD of FIG.
FIG. 12 is a front view of the plug.
FIG. 13 is a side view of the plug.
FIG. 14 is a rear view of the plug.
FIG. 15 is a plan view of the plug.
FIG. 16 is a bottom view of the plug.
17 is a cross-sectional view taken along the line EE of FIG.
18 is a cross-sectional view taken along line FF in FIG.
FIG. 19 is a plan view of a gol plate.
FIG. 20 is a front view of the first tumbler.
FIG. 21 is a bottom view of the first tumbler.
22 is a cross-sectional view taken along the line GG in FIG. 20 (also serves as a cross-sectional view taken along the line HH in FIG. 23).
FIG. 23 is a front view of a second tumbler.
FIG. 24 is a bottom view of the second tumbler.
FIG. 25 is a front view of a tumbler plate.
FIG. 26 is a bottom view of the tumbler plate.
27 is a cross-sectional view taken along the line II in FIG. 25. FIG.
28A and 28B are drawings showing a retractor, in which FIG. 28A is a plan view, FIG. 28B is a front view, and FIG. 28C is a sectional view taken along line JJ of FIG.
FIG. 29 is a drawing showing a side bar, where (a) is a plan view, (b) is a front view, and (c) is a side view.
FIG. 30 is a front view of the base plug.
FIG. 31 is a side view of the base plug.
32 is a cross-sectional view taken along line KK in FIG. 30;
33 is a cross-sectional view taken along line LL in FIG.
FIG. 34 is a drawing showing a joint tip, wherein (a) is a plan view, (b) is a front view, (c) is a bottom view, (d) is a side view, and (e) is an M- M line sectional drawing, (f) is the NN line sectional drawing of (c).
FIGS. 35A and 35B are diagrams showing a regular key, where FIG. 35A is a plan view, FIG. 35B is a bottom view, and FIG. 35C is a cross-sectional view taken along line OO in FIG.
36 is a drawing in which a code change bar is attached to the regular key of FIG. 35, (a) is a plan view, (b) is a bottom view, and (c) is a cross-sectional view taken along the line PP of (b). .
FIG. 37 is a drawing showing the cord change bar of FIG. 36, (a) is a front view, (b) is a side view, (c) is a rear view, (d) is a bottom view, and (e) is (b). FIG.
FIG. 38 is a plan view of a new code key.
FIG. 39 is a horizontal sectional view of the locked cylinder lock.
40 is a cross-sectional view (transverse cross-sectional view of FIG. 39) at the tumbler hole portion in the locked cylinder lock.
41 is a cross-sectional view (transverse cross-sectional view of FIG. 39) in the vicinity of the joint tip in the locked cylinder lock.
FIG. 42 is a horizontal sectional view of the cylinder lock when the regular key is inserted.
43 is a cross-sectional view (locked state, horizontal cross-sectional view of FIG. 42) at the tumbler hole portion of the cylinder lock when the regular key is inserted.
44 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the regular key is inserted (unlocking state, horizontal cross-sectional view of FIG. 42).
45 is a cross-sectional view (90 ° rotation, unlocked state, cross-sectional view of FIG. 42) at the tumbler hole portion of the cylinder lock when the regular key is inserted.
46 is a cross-sectional view of the cylinder lock in the vicinity of the joint tip when the regular key is inserted (unlocking state, horizontal cross-sectional view of FIG. 42).
47 is a cross-sectional view of the cylinder lock in the vicinity of the joint tip when the regular key is inserted (90 ° rotation, unlocked state, cross-sectional view of FIG. 42).
FIG. 48 is a horizontal sectional view of the cylinder lock during the code changing operation.
49 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock during the cord changing operation (a state before rotation, a cross-sectional view of FIG. 48).
50 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock during the cord changing operation (in the middle of rotation, a cross-sectional view of FIG. 48).
51 is a cross-sectional view of a tumbler hole portion of a cylinder lock during a cord changing operation (rotation at 140 °, rotation end state, cross-sectional view of FIG. 48).
52 is a cross-sectional view of the cylinder lock in the vicinity of the joint tip during the code changing operation (rotation restricted state, horizontal cross-sectional view of FIG. 48).
53 is a cross-sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock during the cord changing operation (rotation at 140 °, withdrawn from the key, cross-sectional view in FIG. 48).
FIG. 54 is a sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when a new code key is inserted (rotated 140 °, new code key inserted state).
FIG. 55 is a cross-sectional view (in the middle of rotation) of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the new code key is inserted.
FIG. 56 is a sectional view of the tumbler hole portion of the cylinder lock when the new code key is inserted (rotation completed state).
FIG. 57 is a horizontal sectional view of the cylinder lock when the new code key is inserted (rotation end state).
FIG. 58 is a longitudinal sectional view of a conventional variable code cylinder lock.
FIG. 59 is a front view of a conventional variable code cylinder lock.
60 is a partially broken rear view of FIG. 58. FIG.
61 is a cross-sectional view along the line aa in FIG. 58;
62 is a sectional view taken along line bb of FIG. 61. FIG.
FIG. 63 is a longitudinal sectional view of an essential part of the variable code cylinder lock for explaining the operation of the reset button.
64 is a partially broken rear view of FIG. 63. FIG.
FIG. 65 is a cross-sectional view illustrating a state where the reset button is operated and the plug is rotated 180 degrees.
66 is a sectional view taken along the line cc of FIG. 65. FIG.
67 is a rear view of FIG. 66. FIG.
FIG. 68 is a sectional view showing a state in which the primary variable key is inserted.
FIG. 69 is a longitudinal sectional view showing a state where the primary variable key is rotated.
70 is a sectional view taken along the line dd in FIG. 69. FIG.
71 is an ee cross section of FIG. 58; FIG.
[Explanation of symbols]
1 Cylinder lock
2 cases
3 cap
4 Base plug
5 cams
6 Joint stopper pin (rotation restricting member)
7 Plug joint spring (spring member)
8 Joint tip
9 plugs
10 Keyhole
11 Gol plate
12 Tumbler
13 Tumbler plate
14 Retractor
15 Sidebar spring
16 Sidebar
17 First Tumbler
18 Second tumbler
21 annular groove
22 Annular projection
23 Male thread
24 Rotation restricting projection
25 substantially annular recess
26, 27 Engaging recess
28 Rotation restriction recess (dent)
29 clips
30 Notch surface
35 opening
36 annular groove
37 Mounting hole
38 Rotation restriction part
41 Gol plate accommodation hole
42 Plug side engaged part
43 Tumbler Hole
44 Retractor receiving hole
45 Sidebar receiving hole
46 recess
47 Protrusions
48 Rotation restricting projection
51 holes
52 Protrusions
55 base
56 Arm
57
58 groove
59 Driven part
60 inclined surface
61 Engagement part (engagement part)
62 steps
65 base
66 Arm
67
68 grooves
69 Driven parts
70 Inclined surface
71 Meshing part (engaging part)
72 steps
75 Engaged part (engaged part)
76
77 Groove
78 Sidebar engaging groove
79 Dummy sidebar engagement groove
81 Uplift
82 recess
83 Guide
84 recess
85 Tip
86 Rear end
87 Notch
88 dent
91 Base
92 tongue
93 Sliding surface
94 Flange
95 Rotating part
96 Base side engaged part
97 pin hole
98 receiving part
99 Notched surface
100 Male thread
105 base
106 Joint tip side engagement part
107 Drive unit
108 Receiver
109 Pushed part
110 Inclined surface
120 Regular key (key)
121 Picking operation section
122 Key body
123 First code part (code part)
124 Second code part (code part)
125 grooves
126 Mounting groove
130 Code change bar
131 Body
132 Insertion part
133 Support part
134 Pushing part
135 holes
136 Pusher body
137 Locking piece
140 New code key
141 Picking operation section
142 Key body
143 First code part (code part)
144 Second code part (code part)
Claims (5)
該ケースに回動可能に挿入される略円柱形状のプラグと、
前記ケースに回動可能に挿入されるとともにカムを固着することが可能なベースプラグと、
前記プラグ及び前記ベースプラグ間に介在するジョイントチップと、
該ジョイントチップを前記プラグに向けて付勢するバネ部材と、
前記ベースプラグの回動を規制する回動規制部材と、
を備えた可変コード型のシリンダ錠であって、
前記ケースは、前記ケースの軸の方向に沿って形成され、前記回動規制部材が係入、離脱する凹みを有し、
前記プラグは、前記ケースの軸の方向に沿って貫通する鍵孔と、該鍵孔に連通するとともに前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合、離脱するプラグ側被係合部とを有し、
前記ベースプラグは、前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合するとともに、前記プラグ側被係合部に対向して配置されるベース側被係合部を有し、
前記ジョイントチップは、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に対応し、かつ前記軸の方向に対し直交方向に延在されて形成されるジョイントチップ側係合部と、前記直交方向の端部に形成されて、前記回動規制部材を駆動する駆動部とを有し、
且つ、前記鍵孔を介して前記ジョイントチップが前記ベースプラグに向け押動されると、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に跨って係合していた前記ジョイントチップの前記ジョイントチップ側係合部が前記プラグ側被係合部から離脱するとともに、前記ジョイントチップの前記駆動部が前記回動規制部材を駆動して前記ベースプラグの回動を規制し、前記プラグのみの回動を許容する構成にした
ことを特徴とするシリンダ錠。A case having a substantially circular inner peripheral surface in cross section,
A substantially cylindrical plug that is rotatably inserted into the case;
A base plug that is rotatably inserted into the case and is capable of fixing a cam;
A joint tip interposed between the plug and the base plug;
A spring member for biasing the joint tip toward the plug;
A rotation restricting member for restricting the rotation of the base plug;
A variable code cylinder lock with
The case is formed along the axial direction of the case, and has a recess in which the rotation restricting member is engaged and detached,
The plug includes a key hole penetrating along the axial direction of the case, and a plug-side engaged portion that communicates with the key hole and engages and disengages the joint tip that is biased by the spring member. Have
The base plug has a base-side engaged portion that is arranged to be opposed to the plug-side engaged portion while the joint tip biased by the spring member is engaged.
The joint chip corresponds to the plug-side engaged portions and the base-side engaged portion, and a joint chip-side engagement portion formed extending in a direction orthogonal to the direction of said axis, said A drive part that is formed at an end in the orthogonal direction and drives the rotation restricting member;
When the joint tip is pushed toward the base plug through the key hole, the joint tip engaged across the plug-side engaged portion and the base-side engaged portion The joint tip side engaging portion is disengaged from the plug side engaged portion, and the driving portion of the joint tip drives the rotation restricting member to restrict the rotation of the base plug. A cylinder lock characterized in that it is configured to allow the rotation of the cylinder.
該ケースに回動可能に挿入される略円柱形状のプラグと、
該プラグに対して各々前記軸に直交方向に挿入されるタンブラー、タンブラプレート、レトラクター、及びサイドバーと、
前記ケースに回動可能に挿入されるとともにカムを固着することが可能なベースプラグと、
前記プラグ及び前記ベースプラグ間に介在するジョイントチップと、
該ジョイントチップを前記プラグに向けて付勢するバネ部材と、
前記ベースプラグの回動を規制する回動規制部材と、
を備え、前記タンブラーの位置を変えることでコードの変更が可能な可変コード型のシリンダ錠であって、
前記ケースは、前記ケースの軸の方向に沿って形成され、前記回動規制部材が係入、離脱する凹みを有し、
前記プラグは、前記タンブラー及び前記タンブラプレートを収容するタンブラー孔と、前記レトラクターを収容するレトラクター収容孔と、前記サイドバーを収容するサイドバー収容孔と、前記軸の方向に沿って貫通する鍵孔と、該鍵孔に連通するプラグ側被係合部とを有し、
前記タンブラー孔は、前記鍵孔に交叉して該鍵孔に連通するとともに、前記軸の方向に沿って複数配置形成され、前記レトラクター収容孔は、前記タンブラー孔の相対向する内壁面の一方壁を貫通して形成され、前記サイドバー収容孔は、前記レトラクター収容孔の反対側に位置するとともに前記内壁面の他方壁を貫通して形成され、前記プラグ側被係合部は、前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合、離脱可能に形成され、
前記タンブラーは、前記タンブラプレートに対する係合部を有し、前記タンブラプレートは、前記係合部が係合する被係合部と、前記サイドバーの後端部が係入、離脱するサイドバー係合溝とを有し、前記レトラクターは、一方に前記内周面に接触、或いは前記係合凹部に没入する隆起を有し、前記サイドバーは、前記内周面に向けてバネ付勢されるとともに、前記内周面に接触、或いは前記係合凹部に没入する先端部を有し、
前記ベースプラグは、前記バネ部材により付勢される前記ジョイントチップが係合するとともに、前記プラグ側被係合部に対向して配置されるベース側被係合部を有し、
前記ジョイントチップは、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に対応し、かつ前記軸の方向に対し直交方向に延在されて形成されるジョイントチップ側係合部と、前記直交方向の端部に形成されて、前記回動規制部材を駆動する駆動部とを有し、
前記レトラクターの前記一方が前記内周面に対して接触状態にある場合は、前記レトラクターの前記他方が前記タンブラーに作用して該タンブラーの前記係合部と前記タンブラプレートの前記被係合部とが係合し、前記レトラクターの前記一方が前記係合凹部に没入状態となった場合には、前記レトラクターによる前記作用が解除されて前記係合部が前記被係合部から離脱可能になり、
前記サイドバーの前記先端部が前記係合凹部に没入状態にある場合は、前記サイドバーの後端部が前記サイドバー係合溝に一致しない限り前記サイドバーは前記プラグの回動を規制するように作用し、前記サイドバーの前記先端部が前記内周面に対して接触状態となった場合には、前記サイドバーの後端部が前記サイドバー係合溝に係入して前記サイドバーが前記タンブラプレートの移動を規制する構成であり、
且つ、前記タンブラー孔に挿入される前記タンブラーを、前記鍵孔に挿入されるキーの二つのコード部により各々独立して駆動される第一タンブラーと第二タンブラーとで構成し、
且つ、前記鍵孔を介して前記ジョイントチップが前記ベースプラグに向け押動されると、前記プラグ側被係合部及び前記ベース側被係合部に跨って係合していた前記ジョイントチップの前記ジョイントチップ側係合部が前記プラグ側被係合部から離脱するとともに、前記ジョイントチップの前記駆動部が前記回動規制部材を駆動して前記ベースプラグの回動を規制し、前記プラグのみの回動を許容する構成にした
ことを特徴とするシリンダ錠。A case having a substantially circular inner peripheral surface in cross-sectional view, and an integrally formed engagement recess recessed outwardly on the inner peripheral surface;
A substantially cylindrical plug that is rotatably inserted into the case;
A tumbler, a tumbler plate, a retractor, and a sidebar, each inserted into the plug in a direction orthogonal to the axis;
A base plug that is rotatably inserted into the case and is capable of fixing a cam;
A joint tip interposed between the plug and the base plug;
A spring member for biasing the joint tip toward the plug;
A rotation restricting member for restricting the rotation of the base plug;
A variable code type cylinder lock capable of changing the code by changing the position of the tumbler,
The case is formed along the axial direction of the case, and has a recess in which the rotation restricting member is engaged and detached,
The plug penetrates along the direction of the axis, a tumbler hole for accommodating the tumbler and the tumbler plate, a retractor accommodating hole for accommodating the retractor, a side bar accommodating hole for accommodating the side bar. A key hole and a plug-side engaged portion communicating with the key hole;
The tumbler hole crosses the key hole and communicates with the key hole, and a plurality of the tumbler holes are formed along the direction of the shaft. The retractor receiving hole is one of the opposing inner wall surfaces of the tumbler hole. The side bar housing hole is formed on the opposite side of the retractor housing hole and formed through the other wall of the inner wall surface, and the plug-side engaged portion is formed by penetrating the wall. The joint tip urged by a spring member is formed to be engageable and disengageable,
The tumbler has an engaging portion with respect to the tumbler plate, and the tumbler plate has an engaged portion with which the engaging portion engages and a side bar engagement with which the rear end portion of the side bar engages and disengages. The retractor has a ridge that contacts one of the inner peripheral surfaces or immerses in the engaging recess on one side, and the side bar is spring-biased toward the inner peripheral surface. And having a tip that contacts the inner peripheral surface or immerses in the engaging recess,
The base plug has a base-side engaged portion that is arranged to be opposed to the plug-side engaged portion while the joint tip biased by the spring member is engaged.
The joint chip corresponds to the plug-side engaged portions and the base-side engaged portion, and a joint chip-side engagement portion formed extending in a direction orthogonal to the direction of said axis, said A drive part that is formed at an end in the orthogonal direction and drives the rotation restricting member;
When the one of the retractors is in contact with the inner peripheral surface, the other of the retractors acts on the tumbler, and the engagement portion of the tumbler and the engaged portion of the tumbler plate When the one of the retractors is immersed in the engagement recess, the action by the retractor is released and the engagement portion is detached from the engaged portion. Becomes possible,
When the front end of the side bar is immersed in the engagement recess, the side bar regulates the rotation of the plug unless the rear end of the side bar coincides with the side bar engagement groove. When the front end portion of the side bar comes into contact with the inner peripheral surface, the rear end portion of the side bar is engaged with the side bar engaging groove and the side bar is engaged. The bar is configured to restrict the movement of the tumbler plate,
And, the tumbler inserted into the tumbler hole is composed of a first tumbler and a second tumbler that are independently driven by two cord portions of the key inserted into the key hole,
When the joint tip is pushed toward the base plug through the key hole, the joint tip engaged across the plug-side engaged portion and the base-side engaged portion The joint tip side engaging portion is disengaged from the plug side engaged portion, and the driving portion of the joint tip drives the rotation restricting member to restrict the rotation of the base plug. A cylinder lock characterized in that it is configured to allow the rotation of the cylinder.
前記第一タンブラーと前記第二タンブラーとを、前記軸の方向に重ねた状態に配置するとともに、前記第一タンブラーと前記第二タンブラーの前記係合部間に間隙を形成したことを特徴とするシリンダ錠。In the cylinder lock according to claim 2 ,
The first tumbler and the second tumbler are disposed so as to overlap each other in the axial direction, and a gap is formed between the engaging portions of the first tumbler and the second tumbler. Cylinder lock.
前記駆動部は、前記回動規制部材が前記直交方向へ駆動される際に摺接する傾斜面を有することを特徴とするシリンダ錠。In the cylinder lock according to any one of claims 1 to 3 ,
The cylinder lock according to claim 1, wherein the driving portion has an inclined surface that comes into sliding contact with the rotation regulating member when driven in the orthogonal direction.
前記回動規制部材を、前記ベースプラグに形成した貫通孔に遊嵌させたことを特徴とするシリンダ錠。In the cylinder lock according to any claim 1 a stone according to claim 4 have shifted,
A cylinder lock, wherein the rotation restricting member is loosely fitted in a through hole formed in the base plug.
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