JP4194150B2 - 多節リンクの膝関節を備える義足 - Google Patents

多節リンクの膝関節を備える義足 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多節リンクの膝関節を備える義足に関し、特に、主要な4節の限定連鎖を下腿部材の側に一箇所で回転可能に連結した構成の膝関節を備える義足に関する。
【0002】
【発明の背景】
一般に、膝関節を備える義足は、装着者の荷重が大腿を通して加わる大腿部材と、足部が取り付けられる下腿部材と、この下腿部材と前記大腿部材との間に位置し、両部材の屈曲および伸展を可能とする膝関節とを備える。この種の義足の代表例は大腿義足であり、その大腿義足の場合、大腿部材の上端には、断端を受け入れるソケットが支持される。
【0003】
大腿部材と下腿部材との間の膝の部分に位置する膝関節として、1本の回転軸を中心に動き、膝の屈曲の角度が変わっても常に回転中心は一定である単軸と、複数のリンク(つまり、多節リンク)を含み、膝の屈曲の角度に応じて回転中心が変化する多軸との2種類がある。ここでは、多軸あるいは多節リンクを含むものを対象とする。なぜなら、多節リンクの膝関節は、回転中心あるいは瞬間回転中心が変化し、健常者の歩行により近い動きを提供するからである。こうした考えは、たとえばUSP2,638,605号が示すように、かなり以前から知られている。
【0004】
【発明の解決すべき課題】
こうした多節リンクの膝関節について、さらなる改良を図ることを考えた。改良の第1の視点は、屈曲に伴って瞬間回転中心を膝関節を安定化させる方向に変化させるという視点である。瞬間回転中心が膝関節のより上方、特には上方かつ後方に位置するほど、義足の装着者は、股関節の筋肉による随意制御によって、膝折れを容易にコントロールすることができる。USP5,181,931号(特開平5−146号に対応)は、曲げ側の後方リンクの長さを弾性的に可変にすることによって、屈曲に伴って瞬間回転中心を膝関節を安定化させる方向に膝関節から遠ざける技術を示している。しかし、この先行技術による義足は、多節リンクの主要リンクである後方リンクの長さを可変とするため、多節リンクの動きの安定性の点でわずかながら不安が否めない。多節リンクの動きの安定性については、特に、遊脚期における歩行補助のための装置(たとえば、エアシリンダ機構、ばねあるいは油圧を利用した他の機構)を備える場合に、より高い安定性が求められる。
この発明では、多節リンクの主要なリンク構成をできるだけ変えることなく、瞬間回転中心を膝関節を安定化させる方向に変化させることができる技術を提供することを第1の課題とする。
【0005】
改良の第2の視点は、立脚期の初期段階、つまり足部のかかとが接地する当初における膝の軽い屈曲(立曲げ、stance flexion)を有効に達成させるという視点である。この立曲げには、いくつかの技術的な意義、すなわち、義足による歩行の姿(歩容)を健常者の歩容に近づけること、接地時の衝撃を吸収し緩和すること、重心の移動を低減し義足の装着者を疲れにくくすること、さらには、股関節の筋肉の負担を軽減すること、などの意義がある。
【0006】
この第2の視点からの改良技術としては、USP5,314,498号(特表平5−505745号に対応)、USP5,545,232号(特開平8−33663号に対応)やUSP5,645,590号などが知られている。しかし、ほとんどの技術は、多節リンクに対して加わる装着者の荷重の方向によって、自動的にリンク機構をロック(固定)、あるいはアンロック(可動)の各状態にするようになっている。したがって、それらの技術によって立曲げ状態から屈曲状態に移行するには、義足の装着者は、意図的に所定方向の力を作り出すことが必要である。ここで所定方向の力とは地面に対して水平方向の力であり、歩行中においては、このような力が自然に作用するので、装着者は力の方向を意識する必要が無い。しかしながら、椅子に座るときなどに義足に水平方向の力を作用させるために特殊な動作をしなければならないといった難点がある。
【0007】
それに対し、USP5,645,590号の技術は、多節リンクに対して加わる装着者の荷重の方向のいかんにかかわらず、曲げ側の後方リンクが下腿部材に制約されるか否かによって、リンク機構をロックあるいはアンロックの各状態にする義足を明らかにしている。この技術は、所定の方向性をもつ荷重を意図的に作ることなしに、ロックを解除してアンロックの状態を得ることができるという点で他の技術と区別することができる。すなわち、椅子に座るときには荷重を抜いていきながら大腿を屈曲させるだけで自然に義足の膝を屈曲させることができる。しかしながら、立曲げ時には、多節リンクの主要なリンクである曲げ側の後方リンクを大腿部材に直接当てるために、装着者に違和感を感じさせるおそれがあり、しかもまた、長期の使用に伴ってその後方リンクを傷めることにもなりかねない。
この発明では、多節リンクの主要なリンクを直接制約することなく、所定の方向の荷重を作り出すことなしに、ロックを解除してアンロックの状態を得ることができ、有効な立曲げを実現することができる技術を提供することを第2の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段あるいは方法】
この発明では、主要な4節のリンク機構の各リンクの長さを一定にすることによって、リンク機構の機構的な安定性を図る。そのため、膝の前側に位置する前方リンクおよび膝の後側に位置する後方リンクについて、膝の上部に位置する上方の端部を大腿部材の側に回転可能にそれぞれ連結するのに対し、膝の下部に位置する下方の端部を下方リンクの軸線方向の各端部にそれぞれ連結する。下方リンクは、足部を支持する下腿部材とは別のリンクである。そこで、この発明における多節リンクは、大腿部材、後方リンク、前方リンクおよび下方リンクによって限定連鎖を構成する。そして、こうした限定連鎖を下腿部材に対し、下方リンクの前方リンクとの連結側の一箇所で回転可能に連結する。
【0009】
以上のようなリンク構成の下、第1の課題を達成するため、この発明の義足にあっては、次のxをさらに備えることにより、大腿部材を通して膝関節に荷重が加わるとき、その膝関節にかかわる瞬間回転中心を膝関節を安定化させる方向に膝関節から遠ざける。
x.下方リンク上、前方リンクと連結する側の部分と、後方リンクの軸線方向中途の部分とを連結する2節の中間リンク機構
また、第2の課題を達成するため、この発明の義足にあっては、前記のxの中間リンク機構に加えて、次のyのストッパ手段を備える。
y.中間リンク機構を構成する第1および第2の2つのリンクのうち、下方リンクと連結する第2のリンクの動きを規制し、それによって、義足による歩行の立脚期の当初の立曲げを行わせる立曲げのためのストッパ手段
【0010】
別にいうと、この発明は、多節リンクの主要な4節のリンク(限定連鎖)の構成を変えずに、特定の中間リンク機構によって、あるいはまた、その中間リンク機構の動きを規制することによって、荷重が加わることに伴って回転および変形する4節のリンクの動きを制限するものである。中間リンク機構の第1のリンクは、後方リンク上、下方リンクとの連結部を除く部分でその後方リンクに対し回転可能に連結され、しかもまた、中間リンク機構の第2のリンクは、下方リンク上、下腿部材に対する限定連鎖の一箇所の連結部に、その限定連鎖を下腿部材に連結するための軸と軸を共通にして回転可能に連結される。
この発明では、主要な4節のリンクの構成を変えずに、しかも、中間リンク機構を介して間接的にその4節のリンクの動きを規制することによって、立脚期における膝関節の安定化を図り、しかもまた、立脚期の当初の立曲げを有効に実現することができる。
この発明のより詳しい内容については、添付の図面を参照した実施例の説明の中で述べる。
【0011】
【好適な実施例】
図1を参照しながら、まず、この発明を適用した大腿義足10の全体的な構成を明らかにする。
大腿義足10は、膝のない人のための義足であり、上部にアルミニューム合金からなる大腿部材12がある。大腿部材12は、膝の形をしており、その一部に、図示しないソケットを連結するための連結部12aを一体的に含む。ソケットは、大腿義足10を装着する装着者の断端を受け入れて、大腿部材12の側に装着者の荷重を伝達する。一方、大腿義足10の下部には、下腿部材14がある。下腿部材14の主体は、膝の部分から足の部分に向かって延びる内部中空のフレーム140である。このフレーム140は、大腿部材12に近い上部側に位置するリンク接続部142と、そのリンク接続部142の下方に続くフレーム本体144とを備える。フレーム本体144およびリンク接続部142については、アルミニューム合金あるいは繊維強化プラスチックなどによって構成する。下方のフレーム本体144の下端の開口には、フレーム140と一緒に下腿部材14を構成するパイプ部材150を連結する。足の形をした図示しない足部は、このパイプ部材150の下端に位置する。こうしたフレーム140の内部には、遊脚期における歩行補助のためのエアシリンダ装置20がある。エアシリンダ装置20自体は、USP5,405,407号、あるいは日本特開平9−551号に示されるものと同様の公知のものであり、シリンダ本体21の内部に第1室221と第2室222とを区画するピストン23、さらに、ステッピングモータ24によって制御され、歩行速度に応じた絞り度合いを生じる可変絞り弁26、および手動調整可能な固定絞り28などを備える。それによって、エアシリンダ装置20は、大腿義足10が床等の表面から離れる遊脚期において、膝の屈曲および伸展を自然の歩行に近い形態にコントロールする。なお、エアシリンダ装置20は、シリンダ本体21のシリンダボトム側がピン結合によってフレーム140に支持される一方、シリンダ本体21のシリンダヘッド側から外部に伸びるピストンロッド23rの端部が支持リンク25を介して大腿部材12に回転可能に連結されている。支持リンク25を用いることにより、エアシリンダ装置20は、中空なフレーム140の内部にすっぽりと、しかも、膝の屈曲の度合にかかわらずシリンダ本体21がフレーム140の内部を動くことなく一定の形態で保持されている。
【0012】
膝関節30は、それらの下腿部材14と大腿部材12とを屈曲および伸展可能に連結する。図2が膝関節30の部分を拡大して示し、また、図3が膝関節30の骨組み(いわゆるスケルトン)を示している。これらの図2および図3を参照しながら、この発明における膝関節30について説明する。
膝関節30は、膝の前側に位置する前方リンク40および膝の後側に位置する後方リンク50の2つのリンクを含む。これらの各リンク40,50は、膝が伸びた状態で膝の上下方向に伸び、上方の端部が大腿部材12に回転可能にそれぞれ連結されている。また、これら前方リンク40および後方リンク50の下方側の端部は、下方リンク60の軸線方向の各端部にそれぞれ回転可能に連結されている。それによって、大腿部材12、後方リンク50、前方リンク40および下方リンク60は、一定の動きだけが可能な4節の限定連鎖を構成している。図のスケルトン上、符号Aが下方リンク60に対する後方リンク50の連結部、符号Bが大腿部材12に対する後方リンク50の連結部であり、符号Cが大腿部材12に対する前方リンク40の連結部、符号Dが下方リンク60に対する前方リンク40の連結部である。
【0013】
また、こうした4節の限定連鎖は、前方リンク40の連結部Dよりも少し下方に位置する一箇所の部分D’で、下腿部材14のリンク接続部142に回転可能に連結されている。したがって、4節の限定連鎖は、大腿部材12に装着者の荷重が作用するとき、この連結部D’の軸回りに回転し変形する。膝関節30の4節の限定連鎖の動きは、下方リンク60に対する後方リンク50の連結部Aの側に配置したバンパ装置70によって支持される。バンパ装置70は、下方リンク60の下面に取り付けられ、前記の荷重に伴う限定連鎖の動きに対し、連結部Aの部分を支える第1のばね受け71と、下腿部材14のリンク接続部142の側に支持された第2のばね受け72と、第1および第2の両ばね受け71,72の間に支持されたコイルばね73とからなる。第1のばね受け71には筒状のガイド部71a、また、第2のばね受け72には、その筒状のガイド部71aにはまり合うロッド部72aがそれぞれあり、それによって、両ばね受け71,72は、コイルばね73の弾性変形に伴って両者間の距離を変える。
【0014】
さて、この発明では、4節の限定連鎖の動きを間接的に規制するため、2節の中間リンク機構80を設ける。中間リンク機構80は、互いの一端を回転可能に連結した第1(後方側)および第2(前方側)の2つのリンク81,82を備える。この中間リンク機構80の第1のリンク81の残りの端部は、後方リンク50の軸線方向中途の部分に回転可能に連結する。また、第2のリンク82の残りの端部は、下腿部材14側に対する限定連鎖の連結部D’に軸を共通にして回転可能に連結する。そして、このような中間リンク機構80の中の前方側の第2のリンク82の動きを規制するために、2つのストッパ手段を設ける。各ストッパ手段は、下腿部材14のリンク接続部142に取り付けた、ゴム等の弾性部材からなるストッパ92,93からなる。一方のストッパ92は、第2のリンク82が連結部D’の軸を中心に反時計回りに回転する(つまり、前方側から後方側に向って回転する)ことを制限する。それに対し、他方のストッパ93は、ストッパ92とは反対に、第2のリンク82が連結部D’の軸を中心に時計回りに回転する(つまり、後方側から前方側に向って回転する)ことを制限する。なお、膝関節30は、大腿部材12に過伸展防止のための別のストッパ91を備える。ストッパ91は、大腿義足10が完全に伸展するとき、前方リンク40に当たり、それ以上伸展しないように作用する。
【0015】
大腿部材12、後方リンク50、前方リンク40および下方リンク60からなる4節の限定連鎖の運動を考えると、この限定連鎖は、膝が曲がるに応じて、後方リンク50の上端の連結部Bと前方リンク40の下端の連結部Dとの距離を小さくする。それに応じて、2節の中間リンク機構80は、第1のリンク81と第2のリンク82との角度を変える。図4は、立脚期における各ストッパ91〜93の機能を示している。図4の(a)は荷重が加わらない状態を示し、限定連鎖は、前方リンク40を過伸展防止のためストッパ91に当て、中間リンク機構80の第1のリンク81と第2のリンク82との角度(FED’の角度)を180°以下にしている。その状態から、かかとが接地することによって荷重が加わると、第2のリンク82がストッパ92に当たる(b)の状態、ついで、(c)の状態、つまり、第1のリンク81と第2のリンク82とが一直線(FED’の角度が180°)になる。こうした(b)および(c)は4節の限定連鎖にロックがかかっていない状態であるので、膝折れの可能性がある。しかし、2節の中間リンク機構80の作用により、図5に示すように、瞬間回転中心が当初の位置Oから後方かつ上方の位置O’に移動する。そのため、膝関節30は膝折れに対して安全になる方向に働く。
【0016】
荷重がさらに加わると、大腿部材12側の過伸展防止ストッパ91による制限に反して、ストッパ92が連結部BとDとの間の距離を長くするように、第2のリンク82と第1のリンク81との角度を変化させる。これに起因して、FED’の角度は、180°を越えるようになり、(d)に示すように、第2のリンク82の延長部がストッパ93に当たるようになる。この(d)の状態はロック状態である。したがって、ストッパ93の位置を設定することにより、必要とする立曲げ、たとえば15°程度の立曲げを安定して得ることができる。図4に関連する説明は、荷重が連結部D’の後方に作用する場合を中心に述べたが、荷重が連結部D’の前方に作用する場合には、限定連鎖が連結部D’を中心に時計方向に回転しようとする作用力を受けるが、ストッパ93によるストッパ機能によって限定連鎖は回転することなく、ロック状態のままである。こうした点から、この発明の膝関節30は、荷重の方向にかかわらず、荷重の大きさに応じてロックあるいはアンロックの各状態を得る機能を備える、ということもできる。
【0017】
また、図6は膝関節30の遊脚期における動作を示し、(a)〜(e)に行くにつれて次第に膝の屈曲角度が大きくなっている。荷重がかからないため、中間リンク機構80の角度(FED’の角度)は、どれも180°よりも小さい。そのため、どのリンクもストッパ92,93に当たることなく、限定連鎖は自由に変形可能である。
【0018】
【変形例】
今までの実施例では、下方リンク60に対する前方リンク40の連結部Dを限定連鎖の一箇所の連結部D’と別にしているが、それらの連結部DとD’とを一致させ、同軸に配置することもできる。図7および図8がそうした変形例を示している。また、図7は、連結部DとD’とを同軸にした上に、ストッパ92とストッパ93とを第2のリンク82の両側にリンク82を挟むように配置している。さらに、図8は、ストッパ91と92とを省略し、ストッパ93だけにした例を示している。ここでは、過伸展防止のためのストッパ91がないので、荷重がかかることによるリンクの自然な動きが、ロック作動を開始するためのきっかけとなる。図8のストッパ93は、ロック状態で中間リンク機構80の角度を制限すると同時に、下腿部材12の過伸展を防止するように機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用した大腿義足の全体的な構成を示す図であり、膝が伸展した時の状態を示す断面図である。
【図2】 図1の大腿義足の膝関節の部分を拡大して示す図である。
【図3】 図2に対応する部分の骨組みを示す図である。
【図4】 立脚期の動作を示す図である。
【図5】 瞬間回転中心の移動についての効果を示す図である。
【図6】 遊脚期の動作を示す図である。
【図7】 変形例の一つを示す図である。
【図8】 他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
10 大腿義足
12 大腿部材
14 下腿部材
142 リンク接続部
20 エアシリンダ装置
30 膝関節
40 前方リンク
50 後方リンク
60 下方リンク
70 バンパ装置
80 中間リンク機構
81 第1のリンク
82 第2のリンク
91 過伸展防止ストッパ
92,93 ストッパ(ストッパ手段)

Claims (8)

  1. 装着者の荷重が大腿を通して加わる大腿部材と、この大腿部材に対し膝関節を介して連結される下腿部材とを備える義足であって、前記膝関節は、膝の前側に位置する前方リンクおよび膝の後側に位置する後方リンクの少なくとも2つのリンクを含み、これらの各リンクは、膝の上部に位置する上方の端部が前記大腿部材の側に回転可能にそれぞれ連結され、しかも、膝の下部に位置する下方の端部が下方リンクの軸線方向の各端部にそれぞれ連結され、それら大腿部材、後方リンク、前方リンクおよび下方リンクは、それぞれのリンクの長さが一定であることにより限定連鎖を構成し、この限定連鎖は、前記下腿部材に対し、前記下方リンクの前記前方リンクとの連結側の一箇所で回転可能に連結される、多節リンクの膝関節を備える義足において、次のxをさらに備えることにより、前記大腿部材を通して前記膝関節に荷重が加わるとき、その膝関節にかかわる瞬間回転中心を膝関節を安定化させる方向に膝関節から遠ざけることを特徴とする義足。
    x.前記下方リンク上、前記前方リンクと連結する側の部分と、前記後方リンクの軸線方向中途の部分とを連結する2節の中間リンク機構
  2. 装着者の荷重が大腿を通して加わる大腿部材と、この大腿部材に対し膝関節を介して連結される下腿部材とを備える義足であって、前記膝関節は、膝の前側に位置する前方リンクおよび膝の後側に位置する後方リンクの少なくとも2つのリンクを含み、これらの各リンクは、膝の上部に位置する上方の端部が前記大腿部材の側に回転可能にそれぞれ連結され、しかも、膝の下部に位置する下方の端部が下方リンクの軸線方向の各端部にそれぞれ連結され、それら大腿部材、後方リンク、前方リンクおよび下方リンクは、それぞれのリンクの長さが一定であることにより限定連鎖を構成し、この限定連鎖は、前記下腿部材に対し、前記下方リンクの前記前方リンクとの連結側の一箇所で回転可能に連結される、多節リンクの膝関節を備える義足において、次のxおよびyをさらに備えることを特徴とする義足。
    x.前記下方リンク上、前記前方リンクと連結する側の部分と、前記後方リンクの軸線方向中途の部分とを連結する2節の中間リンク機構
    y.前記中間リンク機構を構成する第1および第2の2つのリンクのうち、前記下方リンクと連結する第2のリンクの動きを規制し、それによって、前記義足による歩行の立脚期の当初の立曲げを行わせる立曲げのためのストッパ手段
  3. 前記中間リンク機構の第1のリンクは、前記後方リンク上、前記下方リンクとの連結部を除く部分でその後方リンクに対し回転可能に連結され、しかもまた、前記中間リンク機構の第2のリンクは、前記下方リンク上、前記下腿部材に対する前記限定連鎖の前記一箇所の連結部に、その限定連鎖を前記下腿部材に連結するための軸と軸を共通にして回転可能に連結されている、請求項1あるいは2の義足。
  4. 前記軸は、前記大腿部材に荷重が作用するとき、前記限定連鎖がその軸の回りに回転する軸である、請求項3の義足。
  5. 前記装着者の荷重に応じて前記限定連鎖が回転するとき、その回転を弾性変形しつつ制限するバンパ装置をさらに備える、請求項1あるいは2の義足。
  6. 前記大腿部材は、前記前方リンクに当たり、義足の過伸展を防止するための過伸展防止ストッパを支持する、請求項1あるいは2の義足。
  7. 前記yにおけるストッパ手段は、前記第2のリンクが前記下方リンクとの連結部の回りに所定方向に回転しようとするとき、その所定方向の回転を制限する所定方向の回転制限ストッパを少なくとも備える、請求項1の義足。
  8. 前記yにおけるストッパ手段は、前記第2のリンクが前記下方リンクとの連結部の回りに所定方向に回転しようとするとき、その所定方向の回転を制限する所定方向の回転制限ストッパと、前記第2のリンクが前記所定方向とは反対方向に回転しようとするとき、その反対方向の回転を制限する反対方向の回転制限ストッパとを備え、前記第1のリンクと前記第2のリンクとの角度を所定範囲に制限する、請求項2の義足。
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