JP4188953B2 - セクター収益率計算装置、セクター収益率計算方法、及びプログラム - Google Patents

セクター収益率計算装置、セクター収益率計算方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、有価証券の複数の銘柄を分類するセクターについての時間加重収益率を計算するセクター収益率計算装置、セクター収益率計算方法、及びプログラムに関する。特に本発明は、銘柄のセクター異動が生じた場合にもセクターの時間加重収益率を適切に計算することができるセクター収益率計算装置、セクター収益率計算方法、及びプログラムに関する。
株式、債券などの有価証券の運用を評価する尺度として、時間加重収益率がある(例えば、非特許文献1参照)。時間加重収益率(r)には、要求される精度により様々な計算式が存在するが、代表的な計算式としては、以下の式(1)が挙げられる。
r=V/(Vn−1+C) ‥‥‥‥‥‥(1)
上式(1)において、Vは時価残高(時価総額)を示しており、Cはキャッシュフロー額を示しており、n−1とnは、それぞれ測定時点(基準測定時点)を示している。時間加重収益率(r)は、上式(1)を変形した形で定義されてもよい。このような時間加重収益率(r)は、株式、債券などの複数の有価証券を組み入れたポートフォリオ全体、ポートフォリオに含まれる株式、債券などの商品全体、個別の銘柄単位のいずれの時間加重収益率についても同様に適用可能である。キャッシュフロー額は、測定対象に対する資金の流出入額である。
ポートフォリオにおいて、属性で分類される企業グループ毎に時間加重収益率(r)を計算する手法がある(例えば、特許文献1参照)。ここで、時間加重収益率(r)の測定単位として、銘柄をその銘柄の属性等でグルーピングした「セクター」という概念がしばしば用いられる。セクターの一例は「農林業」及び「建設業」などの業種である。セクターの時間加重収益率(r)も例えば上式(1)で求められる。なお、非特許文献1には、厳密法およびディーツ簡便法の時間加重収益率を算出することが開示されているとともに、例えば建設、機械、銀行等のセクターの収益率を算出することが開示されている。
特開2002−288421号公報 砺波元著「資産運用のパフォーマンス測定」、社団法人金融財政事情研究会、2000年8月22日、p.57−116
セクターを決定する銘柄属性は変化する場合がある。例えば業態の転換、変貌等により柄のセクターが変更となる場合がある。この場合、従来の技術では実際には資金移動が生じていないにも拘わらず、当該セクターの時価残高(時価総額)が変動してしまい、セクター時間加重収益率が変化してしまうという課題があった。

このような課題を解決するために、本発明の第1の形態は、有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算装置において、
前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースと、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出部と、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値と、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものとを合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得部と、前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算部とを備えることを特徴とする。
前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記第2時点に属するセクターのセクター識別情報としての前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納されたセクター異動銘柄の銘柄識別情報について前記残高データベースで対応付けて格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値と、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記第1時点に属するセクターのセクター識別情報としての前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納されたセクター異動銘柄の銘柄識別情報について前記残高データベースで対応付けて格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものとを合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う構成としてもよい。
仮想キャッシュフロー取得部は、セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターについて、当該セクターを異動先のセクターとする異動銘柄がある場合に当該異動銘柄の第1時点の時価残高を正の値とし、当該セクターを異動元のセクターとする異動銘柄がある場合に当該異動銘柄の第1時点の時価残高を負の値としてこれらの値を合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出することで、当該セクターについてセクター異動に起因し、現実の資金の流出入を伴わない収益率計算用の仮想的なキャッシュフロー額を得ることができる。また、転入するように異動する異動銘柄と転出するように異動する異動銘柄がある重複セクターについても適切な仮想キャッシュフロー合計額を算出することができる。
セクター収益率計算部は、セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターの時間加重収益率を算出する場合に、当該セクターの実キャッシュフロー合計額に当該セクターの仮想キャッシュフロー合計額を加えた総キャッシュフロー合計額と第1時点および第2時点の当該セクターの時価残高とに基づき、セクターの時間加重収益率を計算することで、セクターの時間加重収益率についてセクター異動の影響を除去した時間加重収益率を得ることができ、銘柄のセクター異動に起因する時間加重収益率の変動を防ぐことができる。また、重複セクターの時間加重収益率についてもセクター異動の影響を除去した時間加重収益率を得ることができ、銘柄のセクター異動に起因する時間加重収益率の変動を防ぐことができる。
本発明の第2の形態は、有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュインフロー額およびキャッシュアウトフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算装置において、
前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュインフロー額および実キャッシュアウトフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースと、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出部と、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出するとともに、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得部と、前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュインフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュインフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュインフロー合計額および当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュアウトフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算部とを備えることを特徴とする。
前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記第2時点に属するセクターのセクター識別情報としての前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納されたセクター異動銘柄の銘柄識別情報について前記残高データベースで対応付けて格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出するとともに、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記第1時点に属するセクターのセクター識別情報としての前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納されたセクター異動銘柄の銘柄識別情報について前記残高データベースで対応付けて格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う構成としてもよい。
仮想キャッシュフロー取得部は、セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターについて、当該セクターを異動先のセクターとする異動銘柄がある場合における当該異動銘柄の第1時点の時価総額の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出するとともに、当該セクターを異動元のセクターとする異動銘柄がある場合における当該異動銘柄の第1時点の時価総額の負の値を合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出することで、当該セクターについてセクター異動に起因し、現実の資金の流出入を伴わない収益率計算用の仮想的なキャッシュインフロー額とキャッシュアウトフロー額を得ることができる。また、転入するように異動する異動銘柄と転出するように異動する異動銘柄がある重複セクターについても適切な仮想キャッシュインフロー合計額と仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出することができる。
セクター収益率計算部は、セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターの時間加重収益率を算出する場合に、当該セクターの実キャッシュインフロー合計額に当該セクターの仮想キャッシュインフロー合計額を加えた総キャッシュインフロー合計額および当該セクターの実キャッシュアウトフロー合計額に当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー合計額を加えた総キャッシュアウトフロー合計額と第1時点および第2時点の当該セクターの時価残高とに基づき、セクターの時間加重収益率を計算することで、セクターの時間加重収益率についてセクター異動の影響を除去した時間加重収益率を得ることができ、銘柄のセクター異動に起因する時間加重収益率の変動を防ぐことができる。また、重複セクターの時間加重収益率についてもセクター異動の影響を除去した時間加重収益率を得ることができ、銘柄のセクター異動に起因する時間加重収益率の変動を防ぐことができる。
本発明の第1または第2の形態のセクター収益率計算装置では、前記セクター異動検出部は、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、前記セクター収益率計算部は、前記セクター異動検出部で重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、前記セクター異動検出部で重複セクターが検出された場合に、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する構成としてもよい。
なお、前記セクター異動検出部は、重複セクターを検出しなかった場合に、前記異動元のセクターのセクター識別情報に異動元のセクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、前記異動先のセクターのセクター識別情報に異動先のセクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部に送信することで異動元と異動先のセクターを通知し、前記セクター異動検出部で重複セクターを検出した場合に、前記重複セクター以外の異動元セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動元セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクター以外の異動先セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動先セクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクターのセクター識別情報に重複セクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部に送信することで重複セクターとそれ以外の異動元および異動先のセクターを通知する構成としてもよい。
重複セクターがない場合における異動元のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動元のセクターの時間加重収益率を第1の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動先のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動先のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式で表示し、重複セクターの時間加重収益率を第3の表示形式で表示することで、時間加重収益率を異動元のセクターに関するものか異動先のセクターに関するものか重複セクターに関するものかユーザに判り易く提示することができる。なお、表示装置の一例としては、セクター収益率計算装置にネットワークを介して接続されたユーザ端末とし、セクター収益率計算装置をネットワーク経由でユーザ端末からユーザが使用するようにしてもよい。
本発明の第1の形態のセクター収益率計算装置では、前記セクター異動検出部は、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、前記セクター収益率計算部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのうち前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクター以外の異動無セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該異動無セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該異動無セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該異動無セクターの実キャッシュフロー合計額からなる総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算し、前記セクター異動検出部で重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、前記セクター異動検出部で重複セクターが検出された場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第3の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する構成としてもよい。
なお、セクター異動検出部は、重複セクターを検出しなかった場合に、前記異動無セクターのセクター識別情報に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、前記異動元のセクターのセクター識別情報に異動元のセクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、前記異動先のセクターのセクター識別情報に異動先のセクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部に送信し、重複セクターを検出した場合に、前記異動無セクターのセクター識別情報に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクター以外の異動元セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動元セクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクター以外の異動先セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動先セクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクターのセクター識別情報に重複セクターであることを示す情報であって第4の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部に送信することで重複セクターとそれ以外の異動元および異動先のセクターと異動無セクターを通知する構成としてもよい。
このように、銘柄異動のない異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動元のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動先のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式で表示し、重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式で表示することで、時間加重収益率を異動無セクターに関するものか異動元のセクターに関するものか異動先のセクターに関するものか重複セクターに関するものかユーザに判り易く提示することができる。
なお、前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値と、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものとを合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報と一致しない場合に仮想キャッシュフロー合計額を0として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行い、前記セクター収益率計算部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算する構成としてもよい。
本発明の第2の形態のセクター収益率計算装置では、前記セクター異動検出部は、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、前記セクター収益率計算部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのうち前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクター以外の異動無セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該異動無セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該異動無セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該異動無セクターの実キャッシュインフロー合計額からなる総キャッシュインフロー合計額および当該異動無セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該異動無セクターの実キャッシュアウトフロー合計額からなる総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算し、前記セクター異動検出部で重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、前記セクター異動検出部で重複セクターが検出された場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第3の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する構成としてもよい。
なお、セクター異動検出部は、重複セクターを検出しなかった場合に、前記異動無セクターのセクター識別情報に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、前記異動元のセクターのセクター識別情報に異動元のセクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、前記異動先のセクターのセクター識別情報に異動先のセクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部に送信し、重複セクターを検出した場合に、前記異動無セクターのセクター識別情報に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクター以外の異動元セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動元セクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクター以外の異動先セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動先セクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付し、前記重複セクターのセクター識別情報に重複セクターであることを示す情報であって第4の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部に送信することで重複セクターとそれ以外の異動元および異動先のセクターと異動無セクターを通知する構成としてもよい。
このように、銘柄異動のない異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動元のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動先のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式で表示し、重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式で表示することで、時間加重収益率を異動無セクターに関するものか異動元のセクターに関するものか異動先のセクターに関するものか重複セクターに関するものかユーザに判り易く提示することができる。
なお、前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致しない場合に仮想キャッシュインフロー合計額を0とし、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致しない場合に仮想キャッシュアウトフロー合計額を0として、当該仮想キャッシュインフロー合計額および仮想キャッシュアウトフロー合計額を前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行い、前記セクター収益率計算部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュインフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュインフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュインフロー合計額および当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュアウトフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算する構成としてもよい。
本発明の第1の形態のセクター収益率計算装置では、前記仮想キャッシュフロー取得部により前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認手段をさらに備える構成としてもよい。
このように、各セクターの仮想キャッシュフロー合計額を合計した合計値が0であるか確認することで、仮想キャッシュフロー合計額の異常検出を行うことができる。なお、セクター収益率計算部は、確認手段で合計値が0でないと判定された場合に、計算した時間加重収益率とともにエラー情報を表示装置に表示出力する構成としてもよい。
本発明の第2の形態のセクター収益率計算装置では、前記仮想キャッシュフロー取得部により前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュインフロー合計額および仮想キャッシュアウトフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認手段をさらに備える構成としてもよい。
このように、各セクターの仮想キャッシュインフロー合計額と仮想キャッシュアウトフロー合計額を合計した合計値が0であるか確認することで、仮想キャッシュインフロー合計額と仮想キャッシュアウトフロー合計額の異常検出を行うことができる。なお、セクター収益率計算部は、確認手段で合計値が0でないと判定された場合に、計算した時間加重収益率とともにエラー情報を表示装置に表示出力する構成としてもよい。
本発明の第1の形態のセクター収益率計算装置では、前記セクター異動検出部で取得された前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段をさらに備え、前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を仮想キャッシュフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを仮想キャッシュフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納する構成としてもよい。
このように、判定手段の判定により、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なる場合は、異動先のセクターへ転入するように異動する異動銘柄は1銘柄であるとともに、異動元のセクターから転出するように異動する異動銘柄は1銘柄であることを検出することができる。
仮想キャッシュフロー取得部は、判定手段で互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の第1時点での時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターについての仮想キャッシュフロー合計額として取得するとともに、異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値にしたものを当該異動銘柄の異動元のセクターについての仮想キャッシュフロー合計額として取得することで、仮想キャッシュフロー合計額を得るための第1時点の時価残高を合計する処理を省くことができ、仮想キャッシュフロー合計額の算出処理を簡潔にすることができる。
本発明の第2の形態のセクター収益率計算装置では、前記セクター異動検出部で取得された前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段をさらに備え、前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を仮想キャッシュインフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値にしたものを仮想キャッシュアウトフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納する構成としてもよい。
このように、判定手段の判定により、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なる場合は、異動先のセクターへ転入するように異動する異動銘柄は1銘柄であるとともに、異動元のセクターから転出するように異動する異動銘柄は1銘柄であることを検出することができる。
仮想キャッシュフロー取得部は、判定手段で互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の第1時点での時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターについての仮想キャッシュインフロー合計額として取得するとともに、異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値にしたものを当該異動銘柄の異動元のセクターについての仮想キャッシュアウトフロー合計額として取得することで、仮想キャッシュインフロー合計額を得るための第1時点の時価残高の値を合計する処理や仮想キャッシュアウトフロー合計額を得るための第1時点の時価残高の負の値を合計する処理を省くことができ、仮想キャッシュインフロー合計額および仮想キャッシュアウトフロー合計額の算出処理を簡潔にすることができる。
本発明の第1または第2の形態のセクター収益率計算装置では、前記セクター異動検出部は、前記複数の銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致するか否かを銘柄識別情報毎に判断し、前記第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致しない銘柄の銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持する構成としてもよい。
本発明の第1または第2の形態のセクター収益率計算装置では、前記銘柄・セクターデータベースには、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報が対応付けて格納されているとともに、前記複数の銘柄のうちセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて異動日付を示す異動日付情報が格納されており、前記セクター異動検出部は、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記銘柄識別情報に対応付けられた前記異動日付情報が示す異動日付と前記第2時点の日付とが一致するか否かを判断し、これらの日付が一致する場合に当該異動日付情報に対応付けられた銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持する構成としてもよい。
このように、銘柄・セクターデータベースに格納された銘柄識別情報に対応付けられた異動日付情報が示す異動日付と第2時点の日付とが一致するか否かを判断し、これらの日付が一致する場合に当該異動日付情報に対応付けられた銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得する構成とすることで、銘柄のセクター異動日が予め判明している場合に、これを銘柄・セクターデータベースにセクター異動前に予め記録または登録しておくことができ、当該記録または登録されたセクター異動日を示す日付情報に基づいて第2時点のセクター異動を検出することができ、第2時点が異動当日である場合にセクター異動を異動当日に自動的に検出することができる。
本発明の第3の形態は、有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいてコンピュータにより計算するセクター収益率計算方法において、
前記コンピュータは、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースとを備え、
前記コンピュータが、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出ステップと、前記コンピュータが、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値と、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものとを合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得ステップと、前記コンピュータが、前記セクター異動検出ステップでセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算ステップとを有することを特徴とする。
本発明の第4の形態は、有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュインフロー額およびキャッシュアウトフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいてコンピュータにより計算するセクター収益率計算方法において、
前記コンピュータは、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュインフロー額および実キャッシュアウトフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースとを備え、
前記コンピュータが、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出ステップと、前記コンピュータが、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出するとともに、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得ステップと、前記コンピュータが、前記セクター異動検出ステップでセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュインフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュインフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュインフロー合計額および当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュアウトフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算ステップとを有することを特徴とする。
本発明の第3または第4の形態のセクター収益率計算方法では、前記セクター異動検出ステップにおいて、前記コンピュータは、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、前記セクター収益率計算ステップにおいて、前記コンピュータは、前記セクター異動検出ステップで重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、前記セクター異動検出ステップで重複セクターが検出された場合に、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する構成としてもよい。
本発明の第3の形態のセクター収益率計算方法では、前記コンピュータが、前記仮想キャッシュフロー取得ステップにより前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認ステップをさらに有する構成としてもよい。
本発明の第4の形態のセクター収益率計算方法では、前記コンピュータが、前記仮想キャッシュフロー取得ステップにより前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュインフロー合計額および仮想キャッシュアウトフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認ステップをさらに有する構成としてもよい。
本発明の第5の形態は、コンピュータを、本発明の第1または第2の形態のセクター収益率計算装置として機能させるためのプログラムである。
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求項に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、セクター収益率計算装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態は、銘柄のセクター異動に起因してセクターの時間加重収益率が大きく変動することを防止することを目的とする。このために、銘柄のセクター異動によって生じる、現実の資金異動を伴わない仮想キャッシュフロー額を算出し、時間加重収益率(r)の計算式に組み込むことにより、銘柄属性の変更等に伴うセクター時間加重収益率(r)の不適切な値の発生を防止する。
時間加重収益率(r)の算出には、要求される精度に応じた計算式が用いられる。本実施形態では、実務的に最も精度が高いとされている日次評価法で用いられる次式(1)を用いる。
r=V/(Vn−1+C) ‥‥‥‥‥‥‥‥‥式(1)
ここで、Vn−1とVは、測定対象のセクターの時価残高であり、Cは、測定対象のセクターに対するキャッシュフロー額である。n−1とnは、それぞれ測定時点を示しており、例えばn−1を第1時点としてVn−1を第1時点でのセクターの時価残高とし、nを第2時点としてVを第2時点でのセクターの時価残高とする。式(1)は、厳密法の時間加重収益率に対応するものである。
上式(1)はキャッシュフローが1日の最初に発生すると仮定している。これに対してキャッシュフローの発生タイミングによって、次の計算式を用いてもよい。例えば、1日の最後にキャッシュフローが発生すると仮定する式(2)、1日の真中でキャッシュフローが発生すると仮定する式(3)、キャッシュフローの流入は1日の最初で発生し、キャッシュフローの流出は1日の最後に発生すると仮定する式(4)などが挙げられる。式(4)において、Cn・inは、キャッシュフロー流入額(キャッシュインフロー額)を示し、Cn・outは、キャッシュフロー流出額(キャッシュアウトフロー額)を示す。式(3)は、ディーツ簡便法の時間加重収益率に対応するものである。
r=(V−C)/Vn−1 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2)
r=(V−C/2)/(Vn−1+C/2) ‥‥‥‥‥‥(3)
r=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in) ‥‥‥‥‥‥(4)
本実施形態では式(1)を用いるが、式(2)、式(3)及び式(4)についても同様の考え方を適用することができる。なお、上式(4)において、分子の(V−Cn・out)では、キャッシュフロー流出額Cn・outとして流入を正とし流出を負としており、キャッシュフロー流出額Cn・outの絶対値を用いる場合は(V+|Cn・out|)となる。
本実施形態において有価証券の複数銘柄をグルーピングした「セクター」の一例は、「建設」、「不動産」、「金融保険」などの業種別のセクターである。「セクター」はこれらの例に限られることはなく、たとえば株式の上場場所や、債券の償還残存期間、ファンドマネージャ等のユーザが独自に設定する非公開の格付けなどによりグルーピングしてもよい。
銘柄が属するセクターは固定ではなく、銘柄企業の業態の変化により異動することがある。業態転換により銘柄の属するセクターが異動になった場合、現実の資金の移動(キャッシュフロー)が生じていないにもかかわらずセクターの時価残高(時価総額)が変化する。これに対して本実施形態のセクター収益率計算装置30は、以下に説明する仕組みにより、セクター異動に伴うセクター時間加重収益率(r)の変動を防止することができるものである。
セクター収益率計算装置30は、銘柄・セクターデータベース40と、セクター管理部41と、セクター異動検出部44と、残高データベース42と、残高算出部43と、キャッシュフロー取得部48と、キャッシュフローデータベース49と、セクター収益率計算部50と、セクター階層データベース52とを有する。
セクター管理部41は、ファンドを構成する構成銘柄とその所属セクターを管理する。このセクター管理部41は、ファンドを構成する各構成銘柄について、銘柄の識別情報である銘柄識別情報(例えば、銘柄コード)と、銘柄が属するセクターの識別情報であるセクター識別情報と、銘柄がセクターに属した日付を示す日付情報とを対応付けて、銘柄・セクターデータベース40に格納する。例えば、セクター管理部41は、ファンド構成銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、第1時点および第2時点における当該銘柄のセクター識別情報を対応付けて予め格納するとともに、セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて異動日付を示す異動日付情報を予め格納する。
セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40に格納されている銘柄のセクター異動を検出する。このセクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、算出する当日(約定日)の時間加重収益率に関連して当該当日から前日までの間におけるファンド構成銘柄のセクター異動の有無を検出する。具体的には、構成銘柄に対応付けられた異動日付情報と当日の日付情報とを比較し、比較結果が日付情報の一致を示すときにこれをセクター異動を示す情報として取得し、日付情報が一致する異動日付情報に対応付けられた銘柄識別情報を異動銘柄(セクター異動銘柄)の銘柄識別情報として取得して保持し、当該銘柄識別情報に対応付けられた第1時点のセクター識別情報(前日セクター識別情報)をセクター異動に係る異動元のセクターのセクター識別情報として取得して保持し、当該銘柄識別情報に対応付けられた第2時点のセクター識別情報(当日セクター識別情報)をセクター異動に係る異動先のセクターのセクター識別情報として取得して保持する。上記日付情報が一致する銘柄がない場合にはセクター異動が無いすなわち異動銘柄が無いと判定する。このセクター異動検出部44は、構成銘柄に対応付けられた異動日付情報と当日の日付情報とを比較するとともに当該異動日付情報が対応付けられた銘柄の前日セクター識別情報と当日セクター識別情報とを比較し、比較結果が日付情報の一致を示すとともに前日セクターと当日セクターの不一致を示すときにこれをセクター異動を示す情報として取得し、日付情報が一致する異動日付情報に対応付けられた銘柄識別情報を異動銘柄(セクター異動銘柄)の銘柄識別情報として取得して保持し、当該銘柄識別情報に対応付けられた前日セクター識別情報をセクター異動に係る異動元のセクターのセクター識別情報として取得して保持し、当該銘柄識別情報に対応付けられた当日セクター識別情報をセクター異動に係る異動先のセクターのセクター識別情報として取得して保持する構成としてもよい。
なお、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40に格納された第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致するか否かを銘柄識別情報毎に判断し、第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致しない銘柄の銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として銘柄・セクターデータベース40から取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として銘柄・セクターデータベース40から取得して保持する構成としてもよい。セクター異動検出部44は、セクター異動銘柄の銘柄識別情報に異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報を対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納して保持する構成としてもよく、セクター異動検出部44の内部メモリにセクター異動銘柄の銘柄識別情報と異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報を記憶して保持する構成としてもよい。
また、セクター異動検出部44は、銘柄のセクターを示す情報を含む公開属性情報をネットワーク経由で取得して当該取得時点を示す情報に対応付けて保持し、第1時点の一例である前日(算出対象日の前日)および第2時点の一例である当日(算出対象日)に対応付けて保持された公開属性情報においてセクターに相違があることを当該銘柄のセクター異動として検出してもよい。この場合、セクター異動検出部44は、銘柄の銘柄識別情報と公開属性情報をネットワーク経由で取得して当該取得時点を示す前日および当日の日付情報に対応付けて保持し、前日および当日に対応付けて保持された公開属性情報においてセクターを示す情報を比較し、比較結果がセクターを示す情報に相違があることを示すときにこれを当該銘柄のセクター異動を示す情報として取得し、当該銘柄の銘柄識別情報をセクター異動にかかる銘柄識別情報として取得して保持し、前日のセクターのセクター識別情報を異動元のセクターのセクター識別情報として取得して保持し、当日のセクターのセクター識別情報を異動先のセクターのセクター識別情報として取得して保持する構成としてもよい。このように、算出対象日前日に取得した公開属性情報と算出対象日当日に取得した公開属性情報を比較し、公開属性情報内のセクターを示す情報に相違がある場合に当該銘柄のセクター異動を検出することで、銘柄の公開属性情報の変更に伴うセクター異動を検出することができる。
また、セクター異動検出部44は、ユーザ端末51に入力された銘柄のセクターを示す情報を含む算出対象日前日および算出対象日当日の各属性情報を、ネットワーク経由でユーザ端末51より取得し、取得した前日および当日の属性情報においてセクターに相違があることを当該銘柄のセクター異動として検出してもよい。この場合、セクター異動検出部44は、ユーザ端末51に入力された銘柄の銘柄識別情報と前日および当日の各属性情報をネットワーク経由でユーザ端末51より取得して保持し、前日および当日の属性情報においてセクターを示す情報を比較し、比較結果がセクターを示す情報に相違があることを示すときにこれを当該銘柄のセクター異動を示す情報として取得し、当該銘柄の銘柄識別情報をセクター異動に係る銘柄識別情報として取得して保持し、前日のセクターのセクター識別情報を異動元のセクターのセクター識別情報として取得して保持し、当日のセクターのセクター識別情報を異動先のセクターのセクター識別情報として取得して保持する構成としてもよい。このように、ユーザ端末51に入力された前日および当日の属性情報を取得して比較し、属性情報内のセクターを示す情報に相違がある場合に当該銘柄のセクター異動を検出することで、ユーザによる銘柄の属性情報の変更に伴うセクター異動を検出することができる。
残高算出部43は、ファンドを構成する複数の構成銘柄及びセクターの時価残高をそれぞれ銘柄及びセクターに対応付けて残高データベース42に格納する。この残高算出部43は、ファンドの各構成銘柄の残高を示す銘柄残高情報を取得し、取得した銘柄残高(銘柄残高情報)を銘柄識別情報及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する。例えば銘柄の時価残高は、当該銘柄の単位数量の時価(取引値、例えば当日終値)と保有数量を掛算して得ることができ、残高算出部43に時価情報を含む取引情報が提供され、セクター管理部41が銘柄・セクターデータベース40に銘柄識別情報に対応付けて銘柄の保有数量を格納してこれを残高算出部43が取得するように構成してもよく、ファンドの各構成銘柄の時価残高情報を含む取引情報が残高算出部43に提供され、当該提供された取引情報から残高算出部43がファンドの各構成銘柄の時価残高(を示す情報)を取得するように構成してもよい。残高算出部43は同一セクターに属する銘柄の時価残高を合計することにより、セクター毎の時価残高を算出する。そして、算出したセクター毎の時価残高を当該セクターのセクター識別情報及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する。なお、銘柄・セクターデータベース40には、銘柄が属するセクターのセクター識別情報が銘柄識別情報に対応付けて格納されており、対象のセクターに属する銘柄については、銘柄・セクターデータベース40で当該対象のセクターのセクター識別情報に対応付けられた銘柄識別情報により検出することができるようになっている。
キャッシュフロー取得部48は、本発明における実キャッシュフロー取得部及び仮想キャッシュフロー取得部の一例である。このキャッシュフロー取得部48は、各構成銘柄に対する現実の資金の流出入を伴う実キャッシュフローの額を含む取引情報が提供され、提供された当該取引情報から各銘柄の実キャッシュフロー額を取得する。キャッシュフロー取得部48はさらに、同一セクターに属する銘柄の実キャッシュフロー額を合計することにより、セクター毎の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)を算出する。そして、算出したセクター毎の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)を当該セクターのセクター識別情報及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44でセクター異動が検出された場合は、異動銘柄の異動発生時点又は異動直前時点における時価残高を残高データベース42から取得する。そして、取得した時価残高を異動銘柄の銘柄識別情報及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44で検出された異動銘柄の異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報を異動銘柄の銘柄識別情報及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。本実施形態においてキャッシュフロー取得部48は、異動銘柄の異動発生時点又は異動直前時点における時価残高として、第1時点の一例である算出対象日前日の時価残高を残高データベース42から取得する。
また、キャッシュフロー取得部48は、異動元及び異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求め、当該セクターのセクター識別情報及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。このキャッシュフロー取得部48は、セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合に、上記複数の構成銘柄のうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の第1時点の時価残高を正の値とし、当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の第1時点の時価残高を負の値とし、これらの値を合計することでセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を算出する。例えば、建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、算出対象日当日の異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報のみに建設セクターのセクター識別情報があり、構成銘柄A〜銘柄Fのうち銘柄Bの異動元セクター識別情報が建設セクターのセクター識別情報であるときは、銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。また、不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、算出対象日当日の異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報のみに不動産セクターのセクター識別情報があり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動先セクター識別情報が不動産セクターのセクター識別情報であるときは、銘柄Bの前日時価残高を不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。
なお、キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44で検出された異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段を備え、キャッシュフロー取得部48は、判定手段で互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の前日時価残高の負の値を当該異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)として、当該異動元のセクターのセクター識別情報および当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、異動銘柄の前日時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)として、当該異動先のセクターのセクター識別情報および当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納してもよい。このように、判定手段の判定により、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なる場合は、異動先のセクターへ転入するように異動する異動銘柄は1銘柄であるとともに、異動元のセクターから転出するように異動する異動銘柄は1銘柄であることを検出することができるため、セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合にセクター異動に係る複数銘柄の第1時点の時価残高を合計する処理を省くことができる。
セクター収益率計算部50は、異動元のセクターと異動先のセクターのそれぞれに関して、キャッシュフローデータベース49に格納されている実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)の合計額であるキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を用いてセクター毎の時間加重収益率(r)を計算する。このセクター収益率計算部50は、セクター異動検出部44でセクター識別情報が取得された異動元のセクターに関して、キャッシュフロー取得部48が算出した当該異動元のセクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)とキャッシュフロー取得部48が取得した当該異動元のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計したキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)と前日および当日の当該異動元のセクターの各時価残高とに基づき、当該異動元のセクターの時間加重収益率(r)を計算する。さらには、セクター異動検出部44でセクター識別情報が取得された異動先のセクターに関して、キャッシュフロー取得部48が算出した当該異動先のセクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)とキャッシュフロー取得部48が取得した当該異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計したキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)と前日および当日の当該異動先のセクターの各時価残高とに基づき、当該異動先のセクターの時間加重収益率(r)を計算する。また、セクター収益率計算部50は、銘柄を分類するためのセクターのうちセクター異動検出部44でセクター識別情報が取得された異動セクター以外の異動無セクターに関して、キャッシュフロー取得部48が算出した当該異動元のセクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)からなるキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)と前日および当日の当該セクターの各時価残高とに基づき、当該セクターの時間加重収益率(r)を計算する。なお、セクター異動銘柄又は銘柄属性が後日に訂正される過日訂正があった場合や、セクター異動発生時点における銘柄時価残高が後日に訂正される過日訂正があった場合に自動的に再計算が行われるようにしてもよい。
セクター収益率計算部50は、時間加重収益率(r)の計算結果の出力に関して、重複セクターであるか否かにより表示出力形式を変更させる。このため、セクター異動検出部44は、異動銘柄が複数ある場合に異動元のセクターのセクター識別情報と異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより、一致するセクター識別情報を重複セクターのセクター識別情報として検出し、一致しないセクター識別情報を重複セクター以外のセクター識別情報として検出し、検出結果をセクター収益率計算部50に出力する。例えば、銘柄MaがセクターSaからセクターSbに異動し、銘柄MbがセクターSbからセクターScに異動した場合、セクターSbは重複セクターとなる。このセクター異動検出部44は、重複セクターを検出しなかった場合に、異動無セクターのセクター識別情報に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、異動元のセクターのセクター識別情報に異動元のセクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、異動先のセクターのセクター識別情報に異動先のセクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部50に送信し、重複セクターを検出した場合に、異動無セクターのセクター識別情報に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付し、重複セクター以外の異動元セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動元セクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、重複セクター以外の異動先セクターのセクター識別情報に重複セクター以外の異動先セクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付し、重複セクターのセクター識別情報に重複セクターであることを示す情報であって第4の収益率表示形式用の情報を付してセクター収益率計算部50に送信する構成としてもよい。
セクター収益率計算部50は、セクター異動検出部44で重複セクターが検出されなかった場合に、異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、セクター異動検出部44で重複セクターが検出された場合に、異動無セクターの時間加重収益率を上記第1の表示形式により、重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を上記第2の表示形式により、重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を上記第3の表示形式により、重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、銘柄異動のない異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動元のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式で表示し、重複セクターがない場合における異動先のセクターの時間加重収益率や重複セクターがある場合における重複セクター以外の異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式で表示し、重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式で表示することで、時間加重収益率を異動無セクターに関するものか異動元のセクターに関するものか異動先のセクターに関するものか重複セクターに関するものかユーザに判り易く提示することができる。表示形式の一例として、画面背景色を白色とし、第1の表示形式としては時間加重収益率を黒色の文字で表示してもよく、第2の表示形式としては時間加重収益率を青色の文字で表示してもよく、第3の表示形式としては時間加重収益率を黄色の文字で表示してもよく、第4の表示形式としては時間加重収益率を赤色の文字で表示してもよく、表示形式の他の一例として、第1の表示形式としては時間加重収益率を黒色の下線付きで表示してもよく、第2の表示形式としては時間加重収益率を青色の下線付きで表示してもよく、第3の表示形式としては時間加重収益率を黄色の下線付きで表示してもよく、第4の表示形式としては時間加重収益率を赤色の下線付きで表示してもよく、第1から第4の表示形式として種々の異なる表示形式を適用することが可能である。
セクター階層データベース52は、上記複数の構成銘柄を分類するための複数のセクターのセクター識別情報を予め階層状に分類して格納する。セクター異動検出部44は、セクター異動を検出した場合に、当該セクター異動に係る異動銘柄の異動元と異動先のセクターのセクター識別情報に基づき、当該異動銘柄の異動元と異動先のセクターについて上位のセクターのセクター識別情報をセクター階層データベース52から読み出し、読み出した上位のセクターのセクター識別情報が互いに異なる場合に、当該上位のセクターのセクター識別情報を異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に格納する。このセクター異動検出部44は、セクター異動に係る異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報に基づき、当該異動銘柄の異動元のセクターについて上位のセクターのセクター識別情報をセクター階層データベース52から読み出すとともに、当該セクター異動に係る異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報に基づき、当該異動銘柄の異動先のセクターについて上位のセクターのセクター識別情報をセクター階層データベース52から読み出し、読み出した上位のセクターのセクター識別情報が互いに異なる場合に、異動元のセクターについての上位のセクターのセクター識別情報を異動銘柄の銘柄識別情報および前日セクター識別情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に格納するとともに、異動先のセクターについての上位のセクターのセクター識別情報を異動銘柄の銘柄識別情報および当日セクター識別情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に格納する。
記録媒体60は、セクター収益率計算装置30に、銘柄・セクターデータベース40、セクター管理部41、残高データベース42、残高算出部43、セクター異動検出部44、キャッシュフロー取得部48、キャッシュフローデータベース49、セクター収益率計算部50、セクター階層データベース52、判定手段、確認手段等の機能を実現させるプログラムを格納する。セクター収益率計算装置30は、このようなプログラムを記録媒体60から読み取り、コンピュータにより実行することによって、上記の各機能を実現する。
本実施形態のセクター収益率計算装置30によれば、セクター収益率計算部50は、異動元のセクターの時間加重収益率(r)を算出する場合に、当該セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を当該セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)に加えた額を、キャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして例えば計算式(1)等による収益率計算に用いることにより、異動元のセクターの時間加重収益率についてセクター異動の影響を除去した時間加重収益率を得ることができ、銘柄のセクター異動に起因する時間加重収益率の変動を防ぐことができる。また、異動先のセクターの時間加重収益率(r)を算出する場合に、当該セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を当該セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)に加えた額をキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして収益率計算に用いることにより、異動先のセクターの時間加重収益率についてセクター異動の影響を除去した時間加重収益率を得ることができ、銘柄のセクター異動に起因する時間加重収益率の変動を防ぐことができる。
図2は、銘柄・セクターデータベース40のデータフォーマットの第1の例を示す。この銘柄・セクターデータベース40としては、リレーショナル・データベース(RDB)を用いて構成してもよい。銘柄・セクターデータベース40は、ファンドの構成銘柄の銘柄識別情報に対応付けて第1時点および第2時点における当該銘柄のセクター識別情報が格納されており、ファンドの構成銘柄のうち異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて異動日付情報が格納されている。データテーブルの各レコードはファンドの構成銘柄に対応している。レコードには「銘柄識別情報」と、第1時点における銘柄の所属セクター識別情報である「前日セクター識別情報」と、第2時点における銘柄の所属セクター識別情報である「当日セクター識別情報」と、異動銘柄の第1時点の所属セクターから第2時点の所属セクターへ異動する異動日時を示す「異動日付情報」と、銘柄がセクターへの所属を開始した日付を示す「所属開始日付情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている。
図2に例示する銘柄・セクターデータベース40では、銘柄識別情報として「銘柄A」と、「銘柄B」と、「銘柄C」と、「銘柄D」と、「銘柄E」と、「銘柄F」が格納されている。いずれの銘柄識別情報にも、銘柄のセクターへの所属開始日付情報として「2000.1.1(即ち2000年1月1日)」が記録されており、一例として銘柄A〜Fを構成銘柄とするファンドの設定日を示す情報を記録してもよい。また、「銘柄A」と「銘柄B」と「銘柄C」についての前日セクター識別情報は「建設」となっており、「銘柄D」と「銘柄E」についての前日セクター識別情報は「不動産」となっており、「銘柄F」についての前日セクター識別情報は「金融保険」となっている。一方、「銘柄A」と「銘柄C」についての当日セクター識別情報は「建設」となっており、「銘柄B」と「銘柄D」と「銘柄E」についての当日セクター識別情報は「不動産」となっており、「銘柄F」についての当日セクター識別情報は「金融保険」となっている。ここで、当日にセクター異動が発生した銘柄Bは、前日セクター識別情報と当日セクター識別情報が異なっており、セクター異動銘柄Bの異動日付情報として当日の日付「2004.3.18(即ち2004年3月18日)」が記録されている。なお、銘柄・セクターデータベース40において、銘柄の銘柄識別情報および当日セクター識別情報に対応付けて当該銘柄の当日の保有数量を格納するとともに銘柄の銘柄識別情報および前日セクター識別情報に対応付けて当該銘柄の前日の保有数量を格納してもよく、例えば銘柄A〜Fに対応付けて銘柄A〜Fの保有数量をさらに格納してもよく、当日セクター識別情報に当日の日付情報を対応付けて格納するとともに前日セクター識別情報に前日の日付情報を対応付けて格納してもよい。
図2の銘柄・セクターデータベース40では、さらには、異動銘柄Bの前日の所属セクター(異動元のセクター)「建設」についての上位のセクターのセクター識別情報「第2次産業」と異動銘柄Bの当日の所属セクター(異動先のセクター)「不動産」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」とが互いに異なることを示すため、異動元のセクター「建設」についての上位のセクターのセクター識別情報「第2次産業」が異動銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」および前日セクター識別情報「建設」に対応付けて格納されており、異動先のセクター「不動産」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」が異動銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」および当日セクター識別情報「不動産」に対応付けて格納されている。図2では、銘柄Bの当日セクター識別情報「不動産」に対応付けて「(第3次産業)」として表しているとともに、銘柄Bの前日セクター識別情報「建設」に対応付けて「(第2次産業)」として表している。このようにして異動元と異動先のセクターの上位のセクターのセクター識別情報が異なる場合に当該上位のセクターのセクター識別情報を異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に格納することで、銘柄異動は上位のセクター間にまたがっていることを記録することができるとともに、銘柄異動に関わる最小限のセクターを銘柄・セクターデータベース40に記録することができ、銘柄・セクターデータベース40を効率的に利用することが可能である。
図3は、残高データベース42のデータフォーマットの第1の例を示す。この残高データベース42としては、リレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。残高データベース42は、ファンドの各構成銘柄の時価残高を示す時価残高情報を銘柄識別情報及び日付情報に対応付けて格納するとともに、各構成銘柄を分類するセクターの時価残高を示す時価残高情報をセクター識別情報及び日付情報に対応付けて格納する。データテーブルの各レコードは、銘柄またはセクターに対応しており、各レコードには銘柄の「識別情報」即ち銘柄識別情報またはセクターの「識別情報」即ちセクター識別情報と、当該銘柄またはセクターの「時価残高情報」と、時価残高の日付を示す「日付情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられており、これにより、例えば銘柄識別情報と日付情報を用いて所望の日付における銘柄の時価残高を読み出すことができ、またセクター識別情報と日付情報を用いて所望の日付におけるセクターの時価残高を読み出すことができるようになっている。
図3に例示する残高データベース42では、日付情報が「2004.3.17(即ち2004年3月17日)」と「2004.3.18(即ち2004年3月18日)」の2日分のデータを抽出して示しており、銘柄の識別情報「銘柄A」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18(即ち2004年3月18日)」と、当日の時価残高(を示す情報)「10億円」と、前日の日付情報「2004.3.17(即ち2004年3月17日)」と、前日の時価残高(を示す情報)「10億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄B」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「11億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「11億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄C」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「12億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「12億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄D」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「13億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「13億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄E」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「14億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「14億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄F」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「15億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「15億円」とが格納されている。
さらには、図3の残高データベース42では、セクターの識別情報「建設」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「22億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「33億円」とが格納されている。建設セクターの当日(2004.3.18)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により建設セクターに当日(3/18(即ち2004.3.18))に属する銘柄が銘柄Aと銘柄Cであるため、銘柄Aの当日時価残高10億円と銘柄Cの当日時価残高12億円を合計した「22億円」となっている。建設セクターの前日(2004.3.17)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により建設セクターに前日(3/17(即ち2004.3.17))に属する銘柄が銘柄Aと銘柄Bと銘柄Cであるため、銘柄Aの前日時価残高10億円と銘柄Bの前日時価残高11億円と銘柄Cの前日時価残高12億円を合計した「33億円」となっている。
また、セクターの識別情報「不動産」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「38億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「27億円」とが格納されている。不動産セクターの当日(2004.3.18)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により不動産セクターに当日(3/18(即ち2004.3.18))に属する銘柄が銘柄Bと銘柄Dと銘柄Eであるため、銘柄Bの当日時価残高11億円と銘柄Dの当日時価残高13億円と銘柄Eの当日時価残高14億円を合計した「38億円」となっている。不動産セクターの前日(2004.3.17)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により不動産セクターに前日(3/17(即ち2004.3.17))に属する銘柄が銘柄Dと銘柄Eであるため、銘柄Dの前日時価残高13億円と銘柄Eの前日時価残高14億円を合計した「27億円」となっている。
また、セクターの識別情報「金融保険」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「15億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「15億円」とが格納されている。金融保険セクターの当日(2004.3.18)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により金融保険セクターに当日(3/18(即ち2004.3.18))に属する銘柄が銘柄Fであるため、銘柄Fの当日時価残高15億円により「15億円」となっている。金融保険セクターの前日(2004.3.17)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により金融保険セクターに前日(3/17(即ち2004.3.17))に属する銘柄が銘柄Fであるため、銘柄Fの前日時価残高15億円により「15億円」となっている。
図4は、キャッシュフローデータベース49のデータフォーマットの第1の例を示す。このキャッシュフローデータベース49は、リレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。キャッシュフローデータベース49では、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄の実キャッシュフロー額Cnrを銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けて格納し、約定の無かった銘柄の実キャッシュフロー額Cnrはデフォルト値として0となっている。セクター異動銘柄に関しては、当該異動銘柄の取引日前日の最終残高を仮想キャッシュフロー額Cnzとして銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納すると共に、当該異動銘柄の異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報と異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報を銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納し、ファンドの構成銘柄のうち異動銘柄以外の銘柄の仮想キャッシュフロー額Cnzはデフォルト値として0となっている。データテーブルの各レコードは、銘柄またはセクターに対応しており、各レコードには銘柄またはセクターの「識別情報」と、当該銘柄またはセクターの取引日又は約定日を示す「約定日情報」と、取引約定等による資金の流出入を示す「実キャッシュフロー額Cnr」と、現実の資金の流出入を伴わない「仮想キャッシュフロー額Cnz」と、実キャッシュフロー額Cnrと仮想キャッシュフロー額Cnzを合計した「キャッシュフロー合計額C」と、異動銘柄の異動先のセクターを示す「異動先セクター識別情報」と、異動銘柄の異動元のセクターを示す「異動元セクター識別情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている。
例えば、図4のキャッシュフローデータベース49では、銘柄の識別情報として、「銘柄A」と、「銘柄B」と、「銘柄C」と、「銘柄D」と、「銘柄E」と、「銘柄F」が格納されており、セクターの識別情報として「建設」(建設セクター)と「不動産」(不動産セクター)と「金融保険」(金融保険セクター)が格納されており、「銘柄A」、「銘柄B」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」、「銘柄F」、「建設」、「不動産」、「金融保険」の全てに取引日を示す約定日情報として「2004.3.18」が対応付けられている。また、「銘柄B」の仮想キャッシュフロー額Cnzとして「11億円」が格納されており、「銘柄B」以外の銘柄識別情報である「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」には、仮想キャッシュフロー額Cnzとして「0円」が格納されている。取引日(2004.3.18)を異動日付とする異動銘柄は「銘柄B」のみであり、銘柄Bの前日(2004.3.17)の時価残高11億円が銘柄Bの仮想キャッシュフロー額Cnzとなっており、「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」は異動銘柄ではないため、仮想キャッシュフロー額Cnzは0円となっている。
また、図4のキャッシュフローデータベース49では、「銘柄B」の取引日(2004.3.18)のキャッシュフロー合計額Cとして「11億円」が格納されており、「銘柄B」以外の銘柄識別情報である「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」については、取引日(2004.3.18)のキャッシュフロー合計額Cとして「0円」が格納されている。「銘柄B」の取引日のキャッシュフロー合計額Cは、取引日(2004.3.18)の銘柄Bの仮想キャッシュフロー額Cnzである11億円と実キャッシュフロー額Cnrである0円との合計額「11億円」となっている。「銘柄A」の取引日のキャッシュフロー合計額Cは、取引日(2004.3.18)の銘柄Aの仮想キャッシュフロー額Cnzである0円と実キャッシュフロー額Cnrである0円との合計額「0円」となっており、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」のキャッシュフロー合計額Cも同様のものとなっている。なお、本実施形態では説明の簡単のため、「銘柄A」、「銘柄B」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」の実キャッシュフロー額Cnrが0円の場合を例示しており、取引約定等による資金の流出入がある場合はその額を用いればよく、例えば各銘柄の実キャッシュフロー額の情報および取引日付情報を含む取引情報がセクター収益率計算装置30に提供され、提供された取引情報に含まれる銘柄A〜Fの実キャッシュフロー額Cnrを当該銘柄の銘柄識別情報および取引日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納するようにしてもよい。
また、図4のキャッシュフローデータベース49では、異動銘柄である「銘柄B」および取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、銘柄Bの異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報として「不動産」が格納されており、異動銘柄である「銘柄B」および取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、銘柄Bの異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報として「建設」が格納されており、「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」の異動先セクター識別情報及び異動元セクター識別情報としてはセクター識別情報以外のデフォルト値が格納されており、デフォルト値を異動銘柄ではないことを示す情報として用いている。なお、先の図2の銘柄・セクターデータベース40の説明で示したように、取引日(2004.3.18)を異動日付とするセクター異動銘柄は銘柄A〜Fのうち銘柄Bであり、この異動銘柄Bが当該取引日に属するセクターは不動産セクターとなっており、異動銘柄Bが当該取引日前日(2004.3.17)に属するセクターは建設セクターとなっている。
このキャッシュフローデータベース49は、同一セクターに属する銘柄の実キャッシュフロー額Cnrを合計したセクター実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを、セクター識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納する。図4のキャッシュフローデータベース49では、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、建設セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとして「0円」が格納されており、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、不動産セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとして「0円」が格納されており、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、金融保険セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとして「0円」が格納されている。
取引日(2004.3.18)において建設セクターに属する銘柄は、銘柄・セクターデータベース40により銘柄A〜Fのうち銘柄A,Cであることから、銘柄Aの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円と銘柄Cの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円とを合計した額「0円」が、建設セクターの当該取引日の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとなっており、取引日(2004.3.18)において不動産セクターに属する銘柄は、銘柄・セクターデータベース40により銘柄A〜Fのうち銘柄B,D,Eであることから、銘柄Bの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円と銘柄Dの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円と銘柄Eの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円とを合計した額「0円」が、不動産セクターの当該取引日の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとなっており、取引日(2004.3.18)において金融保険セクターに属する銘柄は、銘柄・セクターデータベース40により銘柄A〜Fのうち銘柄Fであることから、銘柄Fの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである「0円」が、金融保険セクターの当該取引日の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとなっている。
また、キャッシュフローデータベース49は、セクター異動に係るセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を、セクター識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納する。図4のキャッシュフローデータベース49では、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとして「−11億円」が格納されており、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとして「11億円」が格納されており、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとして「0円」が格納されている。
セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としては、ファンドの上記構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額(第1時点の時価残高(取引日前日時価残高))を正の値(P)とし、当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額(第1時点の時価残高(取引日前日時価残高))を負の値(Q)とし、これらの値が合計されたセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)(P+Q)を格納する。
図4のキャッシュフローデータベース49では、建設セクターの取引日(2004.3.18)の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は、当該取引日における銘柄A〜Fの異動先セクター識別情報に「建設」がないことからP=0円となり、当該取引日における銘柄A〜Fの異動元セクター識別情報のうち銘柄Bの異動元セクター識別情報のみが「建設」であり、銘柄・セクターデータベース40で「建設」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bのみであることから銘柄Bの仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)を負の値にしてQ=−11億円となり、これらの値P,Qを合計するとP+Q=−11億円となり、この合計額「−11億円」が建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)となっている。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択し、「建設」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」、「銘柄B」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,B,Cのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、不動産セクターの取引日(2004.3.18)の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は、当該取引日における銘柄A〜Fの異動元セクター識別情報に「不動産」がないことからQ=0円となり、当該取引日における銘柄A〜Fの異動先セクター識別情報のうち銘柄Bの異動先セクター識別情報のみが「不動産」であり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bのみであることから銘柄Bの仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)よりP=11億円となり、これらの値P,Qを合計するとP+Q=11億円となり、この合計額「11億円」が不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)となっている。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択し、「不動産」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」、「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄B,D,Eのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、金融保険セクターの取引日(2004.3.18)の仮想キャッシュフロー額は、当該取引日における銘柄A〜Fの異動元セクター識別情報に「金融保険」がないことからQ=0円となり、当該取引日における銘柄A〜Fの異動先セクター識別情報に「金融保険」がないことからP=0円となり、これらの値P,Qを合計するとP+Q=0円となり、この合計額「0円」が金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)となっている。
さらに、キャッシュフローデータベース49は、セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計したキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を、当該セクターのセクター識別情報および取引日の日付情報に対応付けて格納する。図4のキャッシュフローデータベース49では、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、建設セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして「−11億円」が格納されており、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、不動産セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして「11億円」が格納されており、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、金融保険セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして「0円」が格納されている。
建設セクターの取引日(2004.3.18)の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)である0円と当該取引日の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)である−11億円とを合計した額「−11億円」が、建設セクターの当該取引日のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)となっている。
また、不動産セクターの取引日(2004.3.18)の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)である0円と当該取引日の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)である11億円とを合計した額「11億円」が、不動産セクターの当該取引日のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)となっている。
また、金融保険セクターの取引日(2004.3.18)の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)である0円と当該取引日の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)である0円とを合計した額「0円」が、金融保険セクターの当該取引日のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)となっている。
なお、キャッシュフローデータベース49に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計した合計値が0であることを確認する確認手段をセクター収益率計算装置30に設けてもよい。この確認手段は、同一の取引日を示す日付情報(約定日情報)に対応付けられた各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)をキャッシュフローデータベース49から読み出し、読み出した各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計し、合計した値が0であるか否かを判定し、合計値が0である場合は仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)が異常値でないことを示す正常情報を生成し、合計値が0でない場合は仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)が異常値であることを示すエラー情報を生成してセクター収益率計算装置30に通信回線を介して接続された管理者端末及び/又はユーザ端末51にエラー情報を出力する構成としてもよい。これにより、仮想キャッシュフロー合計額の異常検出を行うことができる。本実施形態では、確認手段は、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−11億円」と、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「11億円」と、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「0円」とをキャッシュフローデータベース49より取得し、建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−11億円」と不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「11億円」と金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「0円」とを合計した合計値(=−11億円+11億円+0円)が0円であることから、各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は正常値であると判定してエラー情報は生成されないケースとなっている。なお、セクター収益率計算部50は、確認手段で生成された情報を取得し、確認手段で正常情報が生成された場合はセクター収益率計算を行って時間加重収益率をユーザ端末51に表示出力し、確認手段でエラー情報が生成された場合はエラー情報をユーザ端末51及び/又は管理者端末に表示出力する構成としてもよく、当該エラー情報とともに時間加重収益率を表示出力する構成としてもよい。
図5は、セクター階層データベース52のデータフォーマットの一例である。このセクター階層データベース52はリレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。セクター階層データベース52は、複数のセクターを予め階層状に分類して格納する。本実施形態おいてセクターは例えば、上位セクター、中位セクター、下位セクターの3階層に分類されており、互いに対応付けられている。上位セクターは、銘柄を例えば第1次産業、第2次産業、又は第3次産業の何れか一つに分類する。中位セクターは、上位セクターを細分化する。データテーブルの各レコードを業種情報の大分類または上位業種に対応付け、レコードには業種情報とセクター階層情報とを対応付けて格納してもよい。
例えばセクター階層情報「上位セクター」に対応付けて上位業種情報「第1次産業」を格納し、上位業種情報「第1次産業」及びセクター階層情報「中位セクター」に対応付けて当該第1次産業を細分化した中位業種情報「農林業(農林)」及び「水産業(水産)」を格納し、当該中位業種情報及びセクター階層情報「下位セクター」に対応付けて当該中位業種を細分化した下位業種情報を格納してもよい。また、例えばセクター階層情報「上位セクター」に対応付けて上位業種情報「第2次産業」を格納し、上位業種情報「第2次産業」及びセクター階層情報「中位セクター」に対応付けて当該第2次産業を細分化した中位業種情報「製造業(製造)」及び「建設業(建設)」を格納し、当該中位業種情報及びセクター階層情報「下位セクター」に対応付けて当該中位業種を細分化した下位業種情報を格納してもよく、中位業種情報「建設業(建設)」及びセクター階層情報「下位セクター」に対応付けて中位業種「建設業(建設)」を細分化した下位業種情報「工務店」及び「ゼネコン」を格納してもよい。例えばセクター階層情報「上位セクター」に対応付けて上位業種情報「第3次産業」を格納し、上位業種情報「第3次産業」及びセクター階層情報「中位セクター」に対応付けて当該第3次産業を細分化した中位業種情報「商業」、「運輸通信業(運輸通信)」、「金融保険業(金融保険)」、「不動産業(不動産)」及び「その他サービス業」を格納し、当該中位業種情報及びセクター階層情報「下位セクター」に対応付けて当該中位業種を細分化した下位業種情報を格納してもよく、中位業種情報「金融保険業(金融保険)」及びセクター階層情報「下位セクター」に対応付けて中位業種「金融保険業(金融保険)」を細分化した下位業種情報「銀行」及び「保険」を格納してもよく、中位業種情報「不動産業(不動産)」及びセクター階層情報「下位セクター」に対応付けて中位業種「不動産業(不動産)」を細分化した下位業種情報「不動産仲介業(不動産仲介)」及び「不動産販売業(不動産販売)」を格納してもよい。これにより、異動元セクター識別情報からその上位のセクターのセクター識別情報を読み出すことができ、また異動先セクター識別情報からその上位のセクターのセクター識別情報を読み出すことができる。
図6は、銘柄のセクター異動に伴う仮想キャッシュフローの概念を示す第1の説明図である。まず、セクターαには、銘柄A、銘柄B及び銘柄Cが属しており、セクターβには、銘柄D及び銘柄Eが属していたとする。ここで、銘柄Bがセクターαからセクターβに異動となった場合、セクター収益率計算装置30は、セクター異動発生時点又はセクター異動直前時点における銘柄Bの時価残高を仮想キャッシュフロー額として収益率計算する。例えば、セクターαに対する実キャッシュフローの流出額に仮想キャッシュフロー額が加わると共に、セクターβに対する実キャッシュフローの流入額に仮想キャッシュフロー額が加わる。このような関係のセクターα及びセクターβのキャッシュフロー額を用いて、セクター収益率計算部50はセクター時間加重収益率(r)を求める。なお、図2の銘柄・セクターデータベース40との関連では、セクターαを建設セクターに対応させることができ、セクターβを不動産セクターに対応させることができるものである。
図7は、セクター収益率計算装置30の動作例を示すフローチャートである。先ず、残高算出部43は、ファンドの各構成銘柄の残高を取得し、当該銘柄残高を示す銘柄残高情報を銘柄識別情報及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する(S100)。また、同一セクターに属する銘柄の残高を合計してセクター毎の時価残高を算出し、算出した時価残高情報をセクター識別情報及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する(S101)。残高算出部43は、銘柄毎の残高更新及びセクター毎の残高更新が全て終了すると、残高更新完了信号をセクター収益率計算部50に出力する。本実施形態では、有価証券の複数の銘柄を分類するためのセクターが建設セクター、不動産セクター及び金融保険セクターとなっており、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報が「建設」である銘柄の残高を合計することで「建設」セクターの時価残高を算出し、算出した「建設」セクター時価残高をセクター識別情報「建設」及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納し、当日セクター識別情報が「不動産」である銘柄の残高を合計することで「不動産」セクターの時価残高を算出し、算出した「不動産」セクター時価残高をセクター識別情報「不動産」及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納し、当日セクター識別情報が「金融保険」である銘柄の残高を合計することで「金融保険」セクターの時価残高を算出し、算出した「金融保険」セクター時価残高をセクター識別情報「金融保険」及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する。
次に、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40に記録されている銘柄のセクター異動を検出する(S102)。例えば、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、算出する当日(約定日)の時間加重収益率に関連して当該当日から前日までの間におけるファンド構成銘柄のセクター異動の有無を検出する。一例として、各構成銘柄の異動日付情報と当日の日付情報とを比較し、比較結果が日付情報の一致を示すものがあるときにこれをセクター異動を示す情報として取得し、日付情報が一致する当該異動銘柄の識別情報と異動先のセクターの識別情報(当日セクター識別情報)と異動元のセクターの識別情報(前日セクター識別情報)とを取得して保持する。日付情報が一致する銘柄がない場合にはセクター異動が無い、すなわち異動銘柄が無いと判定する。なお、セクター異動を検出する他の方法として、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40に格納された第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致するか否かを銘柄識別情報毎に判断し、第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致しない銘柄の銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として銘柄・セクターデータベース40から取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として銘柄・セクターデータベース40から取得して保持する構成としてもよい。また、セクター異動検出部44は、本実施形態において、各セクターのセクター識別情報と異動元のセクターのセクター識別情報と異動先のセクターのセクター識別情報に基づき、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報のうち異動元のセクターのセクター識別情報のみに「建設」があること、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報のうち異動先のセクターのセクター識別情報のみに「不動産」があること、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の双方に「金融保険」がないことから、セクター識別情報「建設」に異動元のセクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、セクター識別情報「不動産」に異動先のセクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付し、セクター識別情報「金融保険」に異動無セクターであることを示す情報であって第1の収益率表示形式用の情報を付して、セクター収益率計算部50に出力する構成としてもよい。
次にセクター異動検出部44は、異動銘柄の異動元と異動先のセクターについて上位のセクターをそれぞれセクター階層データベース52から読み出し(S103)、読み出した上位のセクターが異なるか否か、すなわち異動先および異動元のセクターのみならず上位のセクターも異動したか否かを判定する(S104)。そして、上位のセクターについても異動している場合は(S104:Yes)、当該異動した上位のセクターのそれぞれを異動銘柄と当日日付情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に書き込む(S106)。
ここで上位のセクターとは、ステップS102においてセクター異動検出部44が検出した異動セクターよりも上位のセクターを意味しており、セクター階層データベース52における最上位のセクターでなくてもよい。例えば、銘柄・セクターデータベース40における銘柄Bのセクターが「建設」から「不動産」に異動した場合、セクター異動検出部44は、セクター階層データベース52から「建設業」の1段階上位のセクターのセクター識別情報である「第2次産業」と、「不動産業」の1段階上位のセクターのセクター識別情報である「第3次産業」とをそれぞれ読み出す。そして、セクター異動検出部44は、読み出した上位のセクターのセクター識別情報である「第2次産業」及び「第3次産業」が異なるので、上位のセクターのセクター識別情報「第2次産業」及び「第3次産業」のそれぞれを、銘柄識別情報及び異動日に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に更に記録する。これにより、銘柄異動が異動先および異動元のセクターにおける上位のセクターにまたがっていることを記録することができるとともに、異動に関する最小限のセクターが銘柄・セクターデータベース40に記録されるので、銘柄・セクターデータベース40を効率的に利用することができる。この場合、銘柄・セクターデータベース40は、上位のセクターを新たに記録する欄が不足している場合、当該上位のセクターの欄を必要な列又は行だけ動的に増やす構成としてもよい。
次に、キャッシュフロー取得部48は、各銘柄に対する現実の資金の流出入を伴う当日の実キャッシュフローの額を外部からの取引情報より取得する。例えば、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄について実キャッシュフロー額Cnrを取得し、取得した実キャッシュフロー額Cnrの情報を銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S108)。
さらにキャッシュフロー取得部48は、セクター異動銘柄の異動発生時点又は異動直前時点における時価残高を残高データベース42から取得する。例えば、セクター異動銘柄Bの銘柄識別情報に基づいて当該銘柄の前日残高の情報を残高データベース42から取得し、取得した残高情報、例えば11億円を仮想キャッシュフロー額Cnzとして、銘柄識別情報「銘柄B」及び異動日付である当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、更に異動銘柄Bの異動先セクター識別情報「不動産」と異動元セクター識別情報「建設」を銘柄識別情報「銘柄B」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S110)。
キャッシュフロー取得部48は、銘柄を分類するための各セクターに属する銘柄の実キャッシュフロー額をそれぞれ合計して、セクター毎の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。また、キャッシュフロー取得部48は、異動銘柄の仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)に基づいてセクター異動に係るセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。本実施形態では、セクター毎の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと異動元および異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとを算出し、キャッシュフローデータベース49に格納する。
例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「建設」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,Cの実キャッシュフロー額Cnrをキャッシュフローデータベース49から読み出して当該銘柄A,Cの実キャッシュフロー額Cnrを合計することで「建設」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出する。そして算出した「建設」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)をセクター識別情報「建設」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「不動産」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」、「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄B,D,Eの実キャッシュフロー額Cnrをキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄B,D,Eの実キャッシュフロー額Cnrを合計することで「不動産」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出し、算出した「不動産」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)をセクター識別情報「不動産」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「金融保険」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄F」を読み出し、当該銘柄Fの実キャッシュフロー額Cnrをキャッシュフローデータベース49より読み出して当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄が1銘柄であることから当該銘柄Fの実キャッシュフロー額Cnrを「金融保険」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとし、このように算出した「金融保険」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)をセクター識別情報「金融保険」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、キャッシュフロー取得部48は、異動セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合に、構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である時価残高を正の値とし、当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である時価残高を負の値とし、これらの値を合計することで異動セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を算出する。
本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報のみに建設セクターがあり、構成銘柄A〜銘柄Fのうち銘柄Bの異動元セクター識別情報が建設セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「建設」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュフロー額である前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択し、「建設」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」、「銘柄B」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,B,Cのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報のみに不動産セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動先セクター識別情報が不動産セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュフロー額である前日時価残高を不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択し、「不動産」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」、「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄B,D,Eのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報に金融保険セクターがないことから、「0円」を金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。
なお、キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44で取得された異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段により、互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である前日時価残高の負の値を当該異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とし、異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である前日時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
キャッシュフロー取得部48はさらに、各セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを合計してセクター毎のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を算出する場合に異動元セクターである建設セクターについて実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnr「0円」と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−11億円」を合計した合計額「−11億円」を建設セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとしており、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を算出する場合に異動先セクターである不動産セクターについて実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnr「0円」と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「11億円」を合計した合計額「11億円」を不動産セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとしており、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を算出する場合に異動無セクターである金融保険セクターについて実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnr「0円」と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を金融保険セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとしている。
セクター収益率計算部50は、残高データベース42にアクセスし、セクター異動に係る異動元のセクターと異動先のセクターと異動無セクターのそれぞれに関して、第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する(S114)。このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「建設」セクター時価残高情報Vn−1(=33億円)と当日(3/18)の「建設」セクター時価残高情報V(=22億円)を残高データベース42から取得して保持する。なお、セクター収益率計算部50は、残高算出部43から当日の残高更新完了信号を受信した場合に当日の時価残高情報を残高データベース42から取得する構成としてもよく、残高更新完了信号により当日のセクターの時価残高情報が更新済であることを確認することができる。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「不動産」セクター時価残高情報Vn−1(=27億円)と当日(3/18)の「不動産」セクター時価残高情報V(=38億円)を残高データベース42から取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「金融保険」セクター時価残高情報Vn−1(=15億円)と当日(3/18)の「金融保険」セクター時価残高情報V(=15億円)を残高データベース42から取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、キャッシュフローデータベース49にアクセスし、ファンドの構成銘柄A〜Fを分類するための各セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する(S118)。
このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応するキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「建設」セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応するキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「不動産」セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=11億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応するキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「金融保険」セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=0円)を取得して保持する。
そしてセクター収益率計算部50は、前述の式(1)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算する(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を用いて次式(1a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=11億円)を用いて次式(1b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=0円)を用いて次式(1c)により求めることができる。
r(建設3/18)=V/(Vn−1+C)=22/(33−11)‥‥‥(1a)
r(不動産3/18)=V/(Vn−1+C)=38/(27+11)‥‥(1b)
r(金融保険3/18)=V/(Vn−1+C)=15/(15+0)‥‥(1c)
セクター収益率計算部50は、異動無セクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(1c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第1の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(1a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動先のセクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(1b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、前述の式(2)を用いて「建設」セクター及び「不動産」セクター並びに「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算してもよい(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を用いて次式(2a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=11億円)を用いて次式(2b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=0円)を用いて次式(2c)により求めることができる。
r(建設3/18)=(V−C)/Vn−1=(22+11)/33‥‥‥(2a)
r(不動産3/18)=(V−C)/Vn−1=(38−11)/27‥‥(2b)
r(金融保険3/18)=(V−C)/Vn−1=(15−0)/15‥‥(2c)
この場合、セクター収益率計算部50は、異動無セクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(2c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第1の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(2a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動先のセクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(2b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、前述の式(3)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算してもよい(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を用いて次式(3a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=11億円)を用いて次式(3b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=0円)を用いて次式(3c)により求めることができる。
r(建設3/18)=(V−C/2)/(Vn−1+C/2)
=(22+11/2)/(33−11/2)‥‥‥(3a)
r(不動産3/18)=(V−C/2)/(Vn−1+C/2)
=(38−11/2)/(27+11/2)‥‥(3b)
r(金融保険3/18)=(V−C/2)/(Vn−1+C/2)
=(15−0/2)/(15+0/2)‥‥‥(3c)
この場合、セクター収益率計算部50は、異動無セクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(3c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第1の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(3a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動先のセクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(3b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、ステップS120の計算の結果、セクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えたか否かを判断する(S122)。時間加重収益率(r)の閾値は、例えば±10%等、ユーザが任意に設定できることが望ましい。例えばセクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えた場合(S122:Yes)、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの前日時価残高Vn−1および当日時価残高Vと実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを対応付けてユーザ端末51の表示装置に表示出力する(S124)。
このように、セクター収益率計算部50で計算して得られた異動元及び/又は異動先のセクターの時間加重収益率(r)が予め設定された閾値を超えて変動した場合に、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの各時価残高と実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とを対応付けてユーザ端末51に出力することで、セクター収益率計算に用いた金額情報をユーザに通知することができ、変動の原因を分析するための情報をユーザに通知することが可能である。このとき、セクター異動に伴う時間加重収益率(r)の変動は除去されていることから、セクター異動以外の原因で閾値を超えて時間加重収益率(r)が変化したことをユーザに知らせることができ、収益率評価におけるユーザの利便性向上を図ることができる。また、当該セクターについて、銘柄のセクター異動に起因し、現実の資金の流出入を伴わない仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)をユーザに知らせることができる。
なお、セクター収益率計算部50は、ステップS122及びステップS124の処理動作に代えて、セクター異動検出部44がセクター異動を検出した場合に、当該セクター異動に係る異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報と当該異動元のセクター及び異動先のセクターの前日時価残高Vn−1及び当日時価残高Vと当該異動元のセクター及び異動先のセクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを対応付けてユーザ端末51に表示出力することで、これらの情報をユーザに知らせるようにしてもよい。
このように、本実施形態のセクター収益率計算装置30によれば、セクター毎の時間加重収益率を算出する場合に、セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とを合計したキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を収益率計算に用いることにより、セクター異動の影響を除去したセクター時間加重収益率を算出することができ、セクターの時間加重収益率が銘柄のセクター異動に起因して大きく変動することを防ぐことができる。
ところで、キャッシュインフロー額とキャッシュアウトフロー額を用いて時間加重収益率(r)を計算する場合は、実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を合計したキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)とともに実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を合計したキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)と、第1時点および第2時点の当該セクターの各時価残高とに基づき、セクターの時間加重収益率(r)を計算する。
この場合、図4のキャッシュフローデータベース49では、実キャッシュフロー額として実キャッシュインフロー額と実キャッシュアウトフロー額を用い、仮想キャッシュフロー額として仮想キャッシュインフロー額と仮想キャッシュアウトフロー額を用い、キャッシュフロー合計額としてキャッシュインフロー合計額とキャッシュアウトフロー合計額を用いてもよく、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄の実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けて格納し、約定の無かった銘柄の実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outはデフォルト値として0としてもよく、キャッシュフローデータベース49はリレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。セクター異動銘柄に関しては、当該異動銘柄の取引日前日の最終残高を仮想キャッシュインフロー額Cnz・in及び仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outとして銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納すると共に、当該異動銘柄の異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報と異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報を銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納し、ファンドの構成銘柄のうち異動銘柄以外の銘柄の仮想キャッシュインフロー額Cnz・inおよび仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outはデフォルト値として0としてもよい。データテーブルの各レコードは、銘柄またはセクターに対応しており、各レコードには銘柄またはセクターの「識別情報」と、当該銘柄またはセクターの取引日又は約定日を示す「約定日情報」と、取引約定等による資金の流入を示す「実キャッシュインフロー額Cnr・in」と、取引約定等による資金の流出を示す「実キャッシュアウトフロー額Cnr・out」と、現実の資金の流入を伴わない「仮想キャッシュインフロー額Cnz・in」と、現実の資金の流出を伴わない「仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・out」と、実キャッシュインフロー額Cnr・inと仮想キャッシュインフロー額Cnz・inを合計した「キャッシュインフロー合計額Cn・in 」と、実キャッシュアウトフロー額Cnr・outと仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outを合計した「キャッシュアウトフロー合計額Cn・out 」と、異動銘柄の異動先のセクターを示す「異動先セクター識別情報」と、異動銘柄の異動元のセクターを示す「異動元セクター識別情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている構成としてもよい。このキャッシュインフロー額とキャッシュアウトフロー額を用いて時間加重収益率(r)を計算する場合について、図7のフローチャート等を参照して以下に説明する。なお、ステップS100〜S106は、上記説明と同様であるので説明を省略し、ステップS108以降について説明する。
キャッシュフロー取得部48は、各銘柄に対する現実の資金の流出入を伴う当日の実キャッシュフローの額を外部からの取引情報より取得する。ここでは、各銘柄に対する現実の資金の流入を伴う当日の実キャッシュインフローの額および各銘柄に対する現実の資金の流出を伴う当日の実キャッシュアウトフローの額を外部からの取引情報より取得する。例えば、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄について実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outをこれらの情報を含む取引情報より取得し、取得した実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを示す情報を銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S108)。
さらにキャッシュフロー取得部48は、セクター異動銘柄の異動発生時点又は異動直前時点における時価残高を、当該セクター異動に起因する当日の仮想キャッシュフロー額として残高データベース42から取得する。例えば、セクター異動銘柄Bの銘柄識別情報に基づいて当該銘柄の前日残高の情報を残高データベース42から取得し、取得した残高情報、例えば11億円を仮想キャッシュインフロー額Cnz・inおよび仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outとして、銘柄識別情報「銘柄B」及び異動日付である当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、更に異動銘柄Bの異動先セクター識別情報「不動産」と異動元セクター識別情報「建設」を銘柄識別情報「銘柄B」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S110)。
キャッシュフロー取得部48は、銘柄を分類するための各セクターに属する銘柄の実キャッシュインフロー額をそれぞれ合計するとともに各セクターに属する銘柄の実キャッシュアウトフロー額をそれぞれ合計して、セクター毎の実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inおよび実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。また、キャッシュフロー取得部48は、異動銘柄の仮想キャッシュインフロー額(前日時価残高)に基づいてセクター異動に係るセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)Cnz・inを算出するとともに異動銘柄の仮想キャッシュアウトフロー額(前日時価残高)に基づいてセクター異動に係るセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)Cnz・outを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。本実施形態では、セクター毎の実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出するとともに、異動元および異動先のセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)Cnz・inと仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)Cnz・outを算出し、キャッシュフローデータベース49に格納する。
例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「建設」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,Cの実キャッシュインフロー額Cnr・inをキャッシュフローデータベース49から読み出して当該銘柄A,Cの実キャッシュインフロー額Cnr・inを合計することで「建設」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inを算出するとともに、当該銘柄A,Cの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outをキャッシュフローデータベース49から読み出して当該銘柄A,Cの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを合計することで「建設」セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出する。そして算出した「建設」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)および実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)をセクター識別情報「建設」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「不動産」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」、「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄B,D,Eの実キャッシュインフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄B,D,Eの実キャッシュインフロー額Cnr・inを合計することで「不動産」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inを算出するとともに、当該銘柄B,D,Eの実キャッシュアウトフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄B,D,Eの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを合計することで「不動産」セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出し、算出した「不動産」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)および実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)をセクター識別情報「不動産」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「金融保険」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄F」を読み出し、当該銘柄Fの実キャッシュインフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄が1銘柄であることから当該銘柄Fの実キャッシュインフロー額Cnr・inを「金融保険」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inとするとともに、当該銘柄Fの実キャッシュアウトフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄が1銘柄であることから当該銘柄Fの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを「金融保険」セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outとし、このように算出した「金融保険」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)と実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)をセクター識別情報「金融保険」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、キャッシュフロー取得部48は、異動セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合に、構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュインフロー額である時価残高を正の値とし、これらの値を合計することで当該セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を算出する。さらに、キャッシュフロー取得部48は、異動セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合に、構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュアウトフロー額である時価残高を負の値とし、これらの値を合計することで当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を算出する。
本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報に建設セクターがないことから、「0円」を建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とする。また、建設セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合は、異動元セクター識別情報に建設セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動元セクター識別情報が建設セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「建設」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュアウトフロー額である時価残高を負の値にしたもの「−11億円」を建設セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択し、「建設」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」、「銘柄B」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,B,Cのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とするとともに、「建設」のセクター識別情報は異動先セクター識別情報に一致しないことから建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を0円とする構成としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報に不動産セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動先セクター識別情報が不動産セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュインフロー額である時価残高「11億円」を不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とする。また、不動産セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合は、異動元セクター識別情報に不動産セクターがないことから、「0円」を不動産セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択し、「不動産」のセクター識別情報は異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」、「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄B,D,Eのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とするとともに、「不動産」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報に一致しないことから、不動産セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を0円とする構成としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報に金融保険セクターがないことから、「0円」を金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とする。また、金融保険セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合は、異動元セクター識別情報に金融保険セクターがないことから、「0円」を金融保険セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする。
なお、キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44で取得された異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段により、互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を0円とし、異動銘柄の仮想キャッシュインフロー額である前日時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とし、異動銘柄の仮想キャッシュアウトフロー額である前日時価残高の負の値を当該異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とし、異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を0円とする構成としてもよい。
キャッシュフロー取得部48はさらに、各セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを合計してセクター毎のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。ここでは、キャッシュフロー取得部48は、各セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inと仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)Cnz・inを合計してセクター毎のキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納するとともに、各セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outと仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)Cnz・outを合計してセクター毎のキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を算出する場合に、異動元のセクターである建設セクターについて実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・in「0円」と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を建設セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとしており、異動元のセクターである建設セクターについて実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・out「0円」と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−11億円」を合計した合計額「−11億円」を建設セクターのキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outとしている。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を算出する場合に、異動先のセクターである不動産セクターについて実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・in「0円」と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「11億円」を合計した合計額「11億円」を不動産セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとしており、異動先のセクターである不動産セクターについて実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・out「0円」と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を不動産セクターのキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outとしている。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を算出する場合に、異動無セクターである金融保険セクターについて実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・in「0円」と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を金融保険セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとしており、異動無セクターである金融保険セクターについて実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・out「0円」と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を金融保険セクターのキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outとしている。
なお、キャッシュフローデータベース49に格納された各セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を合計した合計値が0であることを確認する確認手段をセクター収益率計算装置30に設け、この確認手段により、同一の取引日を示す日付情報(約定日情報)に対応付けられた各セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)をキャッシュフローデータベース49から読み出し、読み出した各セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を合計し、合計した値が0であるか否かを判定し、合計値が0である場合は仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)が異常値でないことを示す正常情報を生成し、合計値が0でない場合は仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)又は仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)が異常値であることを示すエラー情報を生成してセクター収益率計算装置30に通信回線を介して接続された管理者端末及び/又はユーザ端末51にエラー情報を出力する構成としてもよい。これにより、仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)の異常値判断を行うことができる。本実施形態では、確認手段は、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−11億円」と、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「11億円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」と、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」とをキャッシュフローデータベース49より取得し、建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−11億円」と不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「11億円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」と金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」とを合計した合計値(=0円−11億円+11億円+0円+0円+0円)が0円であることから、各セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)は正常値であると判定してエラー情報は生成されないケースとなっている。なお、セクター収益率計算部50は、確認手段で生成された情報を取得し、確認手段で正常情報が生成された場合はセクター収益率計算を行って時間加重収益率をユーザ端末51に表示出力し、確認手段でエラー情報が生成された場合はエラー情報をユーザ端末51及び/又は管理者端末に表示出力する構成としてもよく、エラー情報とともに時間加重収益率を表示出力する構成としてもよい。
セクター収益率計算部50は、残高データベース42にアクセスし、セクター異動に係る異動元のセクターと異動先のセクターと異動無セクターのそれぞれに関して、すなわち各セクターについて第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する(S114)。このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「建設」セクターの時価残高情報Vn−1(=33億円)と当日(3/18)の「建設」セクターの時価残高情報V(=22億円)を残高データベース42から取得して保持する。なお、セクター収益率計算部50は、残高算出部43から当日の残高更新完了信号を受信した場合に当日の時価残高情報を残高データベース42から取得する構成としてもよく、残高更新完了信号により当日のセクターの時価残高情報が更新済であることを確認することができる。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「不動産」セクターの時価残高情報Vn−1(=27億円)と当日(3/18)の「不動産」セクターの時価残高情報V(=38億円)を残高データベース42から取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「金融保険」セクターの時価残高情報Vn−1(=15億円)と当日(3/18)の「金融保険」セクターの時価残高情報V(=15億円)を残高データベース42から取得して保持する。
次に、セクター収益率計算部50は、キャッシュフローデータベース49にアクセスし、ファンドの構成銘柄A〜Fを分類するための各セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する(S118)。ここではセクター収益率計算部50は、キャッシュフローデータベース49にアクセスし、ファンドの構成銘柄A〜Fを分類するための各セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inおよびキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。
このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応するキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「建設」セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=0円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=−11億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応するキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「不動産」セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=11億円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=0円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応するキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「金融保険」セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=0円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=0円)を取得して保持する。
そしてセクター収益率計算部50は、前述の式(4)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算する(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=0円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=−11億円)を用いて次式(4a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=11億円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=0円)を用いて次式(4b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=0円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=0円)を用いて次式(4c)により求めることができる。
r(建設3/18)=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in
=(22+11)/(33+0)‥‥‥‥‥‥‥‥(4a)
r(不動産3/18)=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in
=(38−0)/(27+11)‥‥‥‥‥‥‥(4b)
r(金融保険3/18)=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in
=(15−0)/(15+0)‥‥‥‥‥‥‥(4c)
この場合、セクター収益率計算部50は、異動無セクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(4c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第1の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(4a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動先のセクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(4b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、ステップS120の計算の結果、セクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えたか否かを判断する(S122)。時間加重収益率(r)の閾値は、例えば±10%等、ユーザが任意に設定できることが望ましい。例えばセクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えた場合(S122:Yes)、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの前日時価残高Vn−1および当日時価残高Vと実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)および実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)および仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を対応付けてユーザ端末51の表示装置に表示出力する(S124)。
このように、セクター収益率計算部50で計算して得られた異動元及び/又は異動先のセクターの時間加重収益率(r)が予め設定された閾値を超えて変動した場合に、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの各時価残高と実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)及び実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)並びに仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とを対応付けてユーザ端末51に出力することで、セクター収益率計算に用いた金額情報をユーザに通知することができ、変動の原因を分析するための情報をユーザに通知することが可能である。このとき、セクター異動に伴う時間加重収益率(r)の変動は除去されていることから、セクター異動以外の原因で閾値を超えて時間加重収益率(r)が変化したことをユーザに知らせることができ、収益率評価におけるユーザの利便性向上を図ることができる。また、当該セクターについて、銘柄のセクター異動に起因し、現実の資金の流入を伴わない仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)と現実の資金の流出を伴わない仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)をユーザに知らせることができる。
なお、セクター収益率計算部50は、ステップS122及びステップS124の処理動作に代えて、セクター異動検出部44がセクター異動を検出した場合に、当該セクター異動に係る異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報と当該異動元のセクター及び異動先のセクターの前日時価残高Vn−1及び当日時価残高Vと当該異動元のセクター及び異動先のセクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)及び実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)並びに仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を対応付けてユーザ端末51に表示出力することで、これらの情報をユーザに知らせるようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、セクター毎の時間加重収益率を算出する場合に、セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を合計したキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)とともに当該セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を合計したキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を収益率計算に用いることにより、セクター異動の影響を除去したセクター時間加重収益率を算出することができ、セクターの時間加重収益率が銘柄のセクター異動に起因して大きく変動することを防ぐことができる。
図8は、銘柄のセクター異動に伴う仮想キャッシュフローの概念を示す第2の説明図である。前述の図6は重複セクターがない場合の説明図であるが、図8は重複セクターがある場合の説明図であり、セクターβが重複セクターとなっている。まず、セクターαには、銘柄A、銘柄B及び銘柄Cが属しており、セクターβには、銘柄D及び銘柄Eが属しており、セクターγには銘柄Fが属していたとする。ここで、銘柄Bがセクターαからセクターβに異動となり、銘柄Eがセクターβからセクターγに異動となった場合、セクター収益率計算装置30は、セクター異動発生時点又はセクター異動直前時点における銘柄B,Eの時価残高を仮想キャッシュフロー額として収益率計算する。例えば、セクターαに対する実キャッシュフローの流出額に銘柄Bの異動による仮想キャッシュフロー額が加わり、セクターβに対する実キャッシュフローの流入額に銘柄Bの異動による仮想キャッシュフロー額が加わるとともにセクターβに対する実キャッシュフローの流出額に銘柄Eの異動による仮想キャッシュフロー額が加わり、セクターγに対する実キャッシュフローの流入額に銘柄Eの異動による仮想キャッシュフロー額が加わる。このような関係のセクターα,β,γのキャッシュフロー額を用いて、セクター収益率計算部50はセクター時間加重収益率(r)を求める。なお、後述の図9の銘柄・セクターデータベース40との関連では、セクターαを建設セクターに対応させることができ、セクターβを不動産セクターに対応させることができ、セクターγを金融保険セクターに対応させることができるものである。
図9は、銘柄・セクターデータベース40のデータフォーマットの第2の例を示す。この銘柄・セクターデータベース40としては、リレーショナル・データベース(RDB)を用いて構成してもよい。銘柄・セクターデータベース40は、ファンドの構成銘柄の銘柄識別情報に対応付けて第1時点および第2時点における当該銘柄のセクター識別情報が格納されており、ファンドの構成銘柄のうち異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて異動日付情報が格納されている。データテーブルの各レコードはファンドの構成銘柄に対応している。レコードには「銘柄識別情報」と、第1時点における銘柄の所属セクター識別情報である「前日セクター識別情報」と、第2時点における銘柄の所属セクター識別情報である「当日セクター識別情報」と、異動銘柄の第1時点の所属セクターから第2時点の所属セクターへ異動する異動日時を示す「異動日付情報」と、銘柄がセクターへの所属を開始した日付を示す「所属開始日付情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている。
図9に例示する銘柄・セクターデータベース40では、銘柄識別情報として「銘柄A」と、「銘柄B」と、「銘柄C」と、「銘柄D」と、「銘柄E」と、「銘柄F」が格納されている。いずれの銘柄識別情報にも、銘柄のセクターへの所属開始日付情報として「2000.1.1(即ち2000年1月1日)」が記録されており、一例として銘柄A〜Fを構成銘柄とするファンドの設定日を示す情報を記録してもよい。また、「銘柄A」と「銘柄B」と「銘柄C」についての前日セクター識別情報は「建設」となっており、「銘柄D」と「銘柄E」についての前日セクター識別情報は「不動産」となっており、「銘柄F」についての前日セクター識別情報は「金融保険」となっている。一方、「銘柄A」と「銘柄C」についての当日セクター識別情報は「建設」となっており、「銘柄B」と「銘柄D」についての当日セクター識別情報は「不動産」となっており、「銘柄E」と「銘柄F」についての当日セクター識別情報は「金融保険」となっている。ここで、当日にセクター異動が発生した銘柄B,Eは、前日セクター識別情報と当日セクター識別情報が異なっており、セクター異動銘柄B,Eの異動日付情報として当日の日付「2004.3.18(即ち2004年3月18日)」が記録されている。なお、銘柄・セクターデータベース40において、銘柄の銘柄識別情報および当日セクター識別情報に対応付けて当該銘柄の当日の保有数量を格納するとともに銘柄の銘柄識別情報および前日セクター識別情報に対応付けて当該銘柄の前日の保有数量を格納してもよく、例えば銘柄A〜Fに対応付けて銘柄A〜Fの保有数量をさらに格納してもよく、当日セクター識別情報に当日の日付情報を対応付けて格納するとともに前日セクター識別情報に前日の日付情報を対応付けて格納してもよい。
図9の銘柄・セクターデータベース40では、さらには、異動銘柄Bの前日の所属セクター(異動元のセクター)「建設」についての上位のセクターのセクター識別情報「第2次産業」と異動銘柄Bの当日の所属セクター(異動先のセクター)「不動産」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」とが互いに異なることを示すため、異動元のセクター「建設」についての上位のセクターのセクター識別情報「第2次産業」が異動銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」および前日セクター識別情報「建設」に対応付けて格納されており、異動先のセクター「不動産」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」が異動銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」および当日セクター識別情報「不動産」に対応付けて格納されている。図9では、銘柄Bの当日セクター識別情報「不動産」に対応付けて「(第3次産業)」として表しているとともに、銘柄Bの前日セクター識別情報「建設」に対応付けて「(第2次産業)」として表している。
一方、異動銘柄Eの前日の所属セクター(異動元のセクター)「不動産」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」と異動銘柄Eの当日の所属セクター(異動先のセクター)「金融保険」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」は同じであるため、異動元のセクター「不動産」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」は異動銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」および前日セクター識別情報「不動産」に対応付けて格納されておらず、異動先のセクター「金融保険」についての上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」は異動銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」および当日セクター識別情報「金融保険」に対応付けて格納されていない。このように異動元と異動先のセクターの上位のセクターのセクター識別情報が異なる場合に当該上位のセクターのセクター識別情報を異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に格納することで、銘柄異動は上位のセクター間にまたがっていることを記録することができるとともに、銘柄異動に関わる最小限のセクターを銘柄・セクターデータベース40に記録することができ、銘柄・セクターデータベース40を効率的に利用することが可能である。
図10は、残高データベース42のデータフォーマットの第2の例を示す。この残高データベース42としては、リレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。残高データベース42は、ファンドの各構成銘柄の時価残高を示す時価残高情報を銘柄識別情報及び日付情報に対応付けて格納するとともに、各構成銘柄を分類するセクターの時価残高を示す時価残高情報をセクター識別情報及び日付情報に対応付けて格納する。データテーブルの各レコードは、銘柄またはセクターに対応しており、各レコードには銘柄の「識別情報」即ち銘柄識別情報またはセクターの「識別情報」即ちセクター識別情報と、当該銘柄またはセクターの「時価残高情報」と、時価残高の日付を示す「日付情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている。これにより、例えば銘柄識別情報と日付情報を用いて所望の日付における銘柄の時価残高を読み出すことができ、またセクター識別情報と日付情報を用いて所望の日付におけるセクターの時価残高を読み出すことができるようになっている。
図10に例示する残高データベース42では、日付情報が「2004.3.17(即ち2004年3月17日)」と「2004.3.18(即ち2004年3月18日)」の2日分のデータを抽出して示しており、銘柄の識別情報「銘柄A」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18(即ち2004年3月18日)」と、当日の時価残高(を示す情報)「10億円」と、前日の日付情報「2004.3.17(即ち2004年3月17日)」と、前日の時価残高(を示す情報)「10億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄B」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「11億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「11億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄C」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「12億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「12億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄D」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「13億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「13億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄E」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「14億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「14億円」とが格納されている。
また、銘柄の識別情報「銘柄F」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「15億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「15億円」とが格納されている。
さらには、図10の残高データベース42では、セクターの識別情報「建設」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「22億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「33億円」とが格納されている。建設セクターの当日(2004.3.18)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により建設セクターに当日(3/18(即ち2004.3.18))に属する銘柄が銘柄Aと銘柄Cであるため、銘柄Aの当日時価残高10億円と銘柄Cの当日時価残高12億円を合計した「22億円」となっている。建設セクターの前日(2004.3.17)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により建設セクターに前日(3/17(即ち2004.3.17))に属する銘柄が銘柄Aと銘柄Bと銘柄Cであるため、銘柄Aの前日時価残高10億円と銘柄Bの前日時価残高11億円と銘柄Cの前日時価残高12億円を合計した「33億円」となっている。
また、セクターの識別情報「不動産」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「24億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「27億円」とが格納されている。不動産セクターの当日(2004.3.18)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により不動産セクターに当日(3/18(即ち2004.3.18))に属する銘柄が銘柄Bと銘柄Dであるため、銘柄Bの当日時価残高11億円と銘柄Dの当日時価残高13億円を合計した「24億円」となっている。不動産セクターの前日(2004.3.17)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により不動産セクターに前日(3/17(即ち2004.3.17))に属する銘柄が銘柄Dと銘柄Eであるため、銘柄Dの前日時価残高13億円と銘柄Eの前日時価残高14億円を合計した「27億円」となっている。
また、セクターの識別情報「金融保険」に対応付けて、当日の日付情報「2004.3.18」と、当日の時価残高「29億円」と、前日の日付情報「2004.3.17」と、前日の時価残高「15億円」とが格納されている。金融保険セクターの当日(2004.3.18)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により金融保険セクターに当日(3/18(即ち2004.3.18))に属する銘柄が銘柄Eと銘柄Fであるため、銘柄Eの当日時価残高14億円と銘柄Fの当日時価残高15億円を合計した「29億円」となっている。金融保険セクターの前日(2004.3.17)の時価残高は、銘柄・セクターデータベース40により金融保険セクターに前日(3/17(即ち2004.3.17))に属する銘柄が銘柄Fであるため、銘柄Fの前日時価残高15億円により「15億円」となっている。
図11は、キャッシュフローデータベース49のデータフォーマットの第2の例を示す。このキャッシュフローデータベース49は、リレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。キャッシュフローデータベース49では、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄の実キャッシュフロー額Cnrを銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けて格納し、約定の無かった銘柄の実キャッシュフロー額Cnrはデフォルト値として0となっている。セクター異動銘柄に関しては、当該異動銘柄の取引日前日の最終残高を仮想キャッシュフロー額Cnzとして銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納すると共に、当該異動銘柄の異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報と異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報を銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納し、ファンドの構成銘柄のうち異動銘柄以外の銘柄の仮想キャッシュフロー額Cnzはデフォルト値として0となっている。データテーブルの各レコードは、銘柄またはセクターに対応しており、各レコードには銘柄またはセクターの「識別情報」と、当該銘柄またはセクターの取引日又は約定日を示す「約定日情報」と、取引約定等による資金の流出入を示す「実キャッシュフロー額Cnr」と、現実の資金の流出入を伴わない「仮想キャッシュフロー額Cnz」と、実キャッシュフロー額Cnrと仮想キャッシュフロー額Cnzを合計した「キャッシュフロー合計額C」と、異動銘柄の異動先のセクターを示す「異動先セクター識別情報」と、異動銘柄の異動元のセクターを示す「異動元セクター識別情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている。
例えば、図11のキャッシュフローデータベース49では、銘柄の識別情報として、「銘柄A」と、「銘柄B」と、「銘柄C」と、「銘柄D」と、「銘柄E」と、「銘柄F」が格納されており、セクターの識別情報として「建設」(建設セクター)と「不動産」(不動産セクター)と「金融保険」(金融保険セクター)が格納されており、「銘柄A」、「銘柄B」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」、「銘柄F」、「建設」、「不動産」、「金融保険」の全てに取引日を示す約定日情報として「2004.3.18」が対応付けられている。また、「銘柄B」の仮想キャッシュフロー額Cnzとして「11億円」が格納されており、「銘柄E」の仮想キャッシュフロー額Cnzとして「14億円」が格納されており、「銘柄B」および「銘柄E」以外の銘柄識別情報である「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」および「銘柄F」には、仮想キャッシュフロー額Cnzとして「0円」が格納されている。取引日(2004.3.18)を異動日付とする異動銘柄は「銘柄B」と「銘柄E」であり、銘柄Bの前日(2004.3.17)の時価残高11億円が銘柄Bの仮想キャッシュフロー額Cnzとなっており、銘柄Eの前日(2004.3.17)の時価残高14億円が銘柄Eの仮想キャッシュフロー額Cnzとなっており、「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」および「銘柄F」は異動銘柄ではないため、仮想キャッシュフロー額Cnzは0円となっている。
また、図11のキャッシュフローデータベース49では、「銘柄B」の取引日(2004.3.18)のキャッシュフロー合計額Cとして「11億円」が格納されており、「銘柄E」の取引日(2004.3.18)のキャッシュフロー合計額Cとして「14億円」が格納されており、「銘柄B」および「銘柄E」以外の銘柄識別情報である「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」および「銘柄F」については、取引日(2004.3.18)のキャッシュフロー合計額Cとして「0円」が格納されている。「銘柄B」の取引日のキャッシュフロー合計額Cは、取引日(2004.3.18)の銘柄Bの仮想キャッシュフロー額Cnzである11億円と実キャッシュフロー額Cnrである0円との合計額「11億円」となっており、「銘柄E」の取引日のキャッシュフロー合計額Cは、取引日(2004.3.18)の銘柄Eの仮想キャッシュフロー額Cnzである14億円と実キャッシュフロー額Cnrである0円との合計額「14億円」となっている。「銘柄A」の取引日のキャッシュフロー合計額Cは、取引日(2004.3.18)の銘柄Aの仮想キャッシュフロー額Cnzである0円と実キャッシュフロー額Cnrである0円との合計額「0円」となっており、「銘柄C」、「銘柄D」および「銘柄F」のキャッシュフロー合計額Cも同様のものとなっている。なお、本実施形態では説明の簡単のため、「銘柄A」、「銘柄B」、「銘柄C」、「銘柄D」、「銘柄E」および「銘柄F」の実キャッシュフロー額Cnrが0円の場合を例示しており、取引約定等による資金の流出入がある場合はその額を用いればよく、例えば各銘柄の実キャッシュフロー額の情報および取引日付情報を含む取引情報がセクター収益率計算装置30に提供され、提供された取引情報に含まれる銘柄A〜Fの実キャッシュフロー額Cnrを当該銘柄の銘柄識別情報および取引日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納するようにしてもよい。
また、図11のキャッシュフローデータベース49では、異動銘柄である「銘柄B」および取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、銘柄Bの異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報として「不動産」が格納されており、異動銘柄である「銘柄B」および取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、銘柄Bの異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報として「建設」が格納されているとともに、異動銘柄である「銘柄E」および取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、銘柄Eの異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報として「金融保険」が格納されており、異動銘柄である「銘柄E」および取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、銘柄Eの異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報として「不動産」が格納されており、「銘柄A」、「銘柄C」、「銘柄D」および「銘柄F」の異動先セクター識別情報及び異動元セクター識別情報としてはセクター識別情報以外のデフォルト値が格納されており、デフォルト値を異動銘柄ではないことを示す情報として用いている。なお、先の図9の銘柄・セクターデータベース40の説明で示したように、取引日(2004.3.18)を異動日付とするセクター異動銘柄は銘柄A〜Fのうち銘柄B,Eであり、異動銘柄Bが当該取引日に属するセクターは不動産セクターとなっており、この異動銘柄Bが当該取引日前日(2004.3.17)に属するセクターは建設セクターとなっており、異動銘柄Eが当該取引日に属するセクターは金融保険セクターとなっており、この異動銘柄Eが当該取引日前日(2004.3.17)に属するセクターは不動産セクターとなっている。
このキャッシュフローデータベース49は、同一セクターに属する銘柄の実キャッシュフロー額Cnrを合計したセクター実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを、セクター識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納する。図11のキャッシュフローデータベース49では、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、建設セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとして「0円」が格納されており、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、不動産セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとして「0円」が格納されており、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、金融保険セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとして「0円」が格納されている。
取引日(2004.3.18)において建設セクターに属する銘柄は、銘柄・セクターデータベース40により銘柄A〜Fのうち銘柄A,Cであることから、銘柄Aの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円と銘柄Cの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円とを合計した額「0円」が、建設セクターの当該取引日の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとなっており、取引日(2004.3.18)において不動産セクターに属する銘柄は、銘柄・セクターデータベース40により銘柄A〜Fのうち銘柄B,Dであることから、銘柄Bの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円と銘柄Dの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円とを合計した額「0円」が、不動産セクターの当該取引日の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとなっており、取引日(2004.3.18)において金融保険セクターに属する銘柄は、銘柄・セクターデータベース40により銘柄A〜Fのうち銘柄E,Fであることから、銘柄Eの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円と銘柄Fの当該取引日の実キャッシュフロー額Cnrである0円とを合計した額「0円」が、金融保険セクターの当該取引日の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrとなっている。
また、キャッシュフローデータベース49は、セクター異動に係るセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を、セクター識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納する。図11のキャッシュフローデータベース49では、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとして「−11億円」が格納されており、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとして「−3億円」が格納されており、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとして「14億円」が格納されている。
セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としては、ファンドの上記構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額(第1時点の時価残高(取引日前日時価残高))を正の値(P)とし、当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額(第1時点の時価残高(取引日前日時価残高))を負の値(Q)とし、これらの値が合計されたセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)(P+Q)を格納する。
図11のキャッシュフローデータベース49では、建設セクターの取引日(2004.3.18)の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は、当該取引日における銘柄A〜Fの異動先セクター識別情報に「建設」がないことからP=0円となり、当該取引日における銘柄A〜Fの異動元セクター識別情報のうち銘柄Bの異動元セクター識別情報のみが「建設」であり、銘柄・セクターデータベース40で「建設」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bのみであることから銘柄Bの仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)を負の値にしてQ=−11億円となり、これらの値P,Qを合計するとP+Q=−11億円となり、この合計額「−11億円」が建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)となっている。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択し、「建設」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」、「銘柄B」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,B,Cのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、不動産セクターの取引日(2004.3.18)の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は、当該取引日における銘柄A〜Fの異動元セクター識別情報のうち銘柄Eの異動元セクター識別情報のみが「不動産」であり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Eのみであることから銘柄Eの仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)を負の値にしてQ=−14億円となり、当該取引日における銘柄A〜Fの異動先セクター識別情報のうち銘柄Bの異動先セクター識別情報のみが「不動産」であり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bのみであることから銘柄Bの仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)よりP=11億円となり、これらの値P,Qを合計するとP+Q=−3億円となり、この合計額「−3億円」が不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)となっている。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択し、「不動産」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報の双方に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」及び「銘柄D」を読み出し、当該銘柄B,Dのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高の値と、前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄D,Eのうちセクター異動銘柄である銘柄Eの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Eの前日時価残高を負の値としたものとを合計して不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、金融保険セクターの取引日(2004.3.18)の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は、当該取引日における銘柄A〜Fの異動元セクター識別情報に「金融保険」がないことからQ=0円となり、当該取引日における銘柄A〜Fの異動先セクター識別情報のうち銘柄Eの異動先セクター識別情報のみが「金融保険」であり、銘柄・セクターデータベース40で「金融保険」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Eのみであることから銘柄Eの仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)よりP=14億円となり、これらの値P,Qを合計するとP+Q=14億円となり、この合計額「14億円」が金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)となっている。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択し、「金融保険」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」及び「銘柄F」を読み出し、当該銘柄E,Fのうちセクター異動銘柄である銘柄Eの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Eの前日時価残高を金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
さらに、キャッシュフローデータベース49は、セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計したキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を、当該セクターのセクター識別情報および取引日の日付情報に対応付けて格納する。図11のキャッシュフローデータベース49では、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、建設セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして「−11億円」が格納されており、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、不動産セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして「−3億円」が格納されており、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて、金融保険セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとして「14億円」が格納されている。
建設セクターの取引日(2004.3.18)の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)である0円と当該取引日の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)である−11億円とを合計した額「−11億円」が、建設セクターの当該取引日のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)となっている。
また、不動産セクターの取引日(2004.3.18)の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)である0円と当該取引日の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)である−3億円とを合計した額「−3億円」が、不動産セクターの当該取引日のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)となっている。
また、金融保険セクターの取引日(2004.3.18)の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)である0円と当該取引日の仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)である14億円とを合計した額「14億円」が、金融保険セクターの当該取引日のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)となっている。
なお、キャッシュフローデータベース49に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計した合計値が0であることを確認する確認手段をセクター収益率計算装置30に設け、この確認手段により、同一の取引日を示す日付情報(約定日情報)に対応付けられた各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)をキャッシュフローデータベース49から読み出し、読み出した各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を合計し、合計した値が0であるか否かを判定し、合計値が0である場合は仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)が異常値でないことを示す正常情報を生成し、合計値が0でない場合は仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)が異常値であることを示すエラー情報を生成してセクター収益率計算装置30に通信回線を介して接続された管理者端末及び/又はユーザ端末51にエラー情報を出力する構成としてもよい。これにより仮想キャッシュフロー合計額の異常検出を行うことができる。本実施形態では、確認手段は、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−11億円」と、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−3億円」と、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「14億円」とをキャッシュフローデータベース49より取得し、建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−11億円」と不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−3億円」と金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「14億円」とを合計した合計値(=−11億円−3億円+14億円)が0円であることから、各セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)は正常値であると判定してエラー情報は生成されないケースとなっている。なお、セクター収益率計算部50は、確認手段で生成された情報を取得し、確認手段で正常情報が生成された場合はセクター収益率計算を行って時間加重収益率をユーザ端末51に表示出力し、確認手段でエラー情報が生成された場合はエラー情報をユーザ端末51及び/又は管理者端末に表示出力する構成としてもよく、当該エラー情報とともに時間加重収益率を表示出力する構成としてもよい。
上述の図8〜図11に示すケースについて、セクター収益率計算装置30の動作例を、図7のフローチャートを参照して以下に説明する。先ず、残高算出部43は、ファンドの各構成銘柄の残高を取得し、当該銘柄残高を示す銘柄残高情報を銘柄識別情報及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する(S100)。また、同一セクターに属する銘柄の残高を合計してセクター毎の時価残高を算出し、算出した時価残高情報をセクター識別情報及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する(S101)。残高算出部43は、銘柄毎の残高更新及びセクター毎の残高更新が全て終了すると、残高更新完了信号をセクター収益率計算部50に出力する。本実施形態では、有価証券の複数の銘柄を分類するためのセクターが建設セクター、不動産セクター及び金融保険セクターとなっており、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報が「建設」である銘柄の残高を合計することで「建設」セクターの時価残高を算出し、算出した「建設」セクター時価残高をセクター識別情報「建設」及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納し、当日セクター識別情報が「不動産」である銘柄の残高を合計することで「不動産」セクターの時価残高を算出し、算出した「不動産」セクター時価残高をセクター識別情報「不動産」及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納し、当日セクター識別情報が「金融保険」である銘柄の残高を合計することで「金融保険」セクターの時価残高を算出し、算出した「金融保険」セクター時価残高をセクター識別情報「金融保険」及び当日の日付情報に対応付けて残高データベース42に格納する。
次に、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40に記録されている銘柄のセクター異動を検出する(S102)。例えば、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、算出する当日(約定日)の時間加重収益率に関連して当該当日から前日までの間におけるファンド構成銘柄のセクター異動の有無を検出する。一例として、各構成銘柄の異動日付情報と当日の日付情報とを比較し、比較結果が日付情報の一致を示すものがあるときにこれをセクター異動を示す情報として取得し、日付情報が一致する当該異動銘柄の識別情報と異動先セクターの識別情報(当日セクター識別情報)と異動元セクターの識別情報(前日セクター識別情報)とを取得して保持する。日付情報が一致する銘柄がない場合にはセクター異動が無い、すなわち異動銘柄が無いと判定する。なお、セクター異動を検出する他の方法として、セクター異動検出部44は、銘柄・セクターデータベース40に格納された第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致するか否かを銘柄識別情報毎に判断し、第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致しない銘柄の銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として銘柄・セクターデータベース40から取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として銘柄・セクターデータベース40から取得して保持する構成としてもよい。また、セクター異動検出部44は、本実施形態において、各セクターのセクター識別情報と異動元のセクターのセクター識別情報と異動先のセクターのセクター識別情報に基づき、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報のうち異動元のセクターのセクター識別情報のみに「建設」があること、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報のうち異動先のセクターのセクター識別情報のみに「金融保険」があること、異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の双方に「不動産」があることから、セクター識別情報「建設」に異動元のセクターであることを示す情報であって第2の収益率表示形式用の情報を付し、セクター識別情報「不動産」に重複セクターであることを示す情報であって第4の収益率表示形式用の情報を付し、セクター識別情報「金融保険」に異動先のセクターであることを示す情報であって第3の収益率表示形式用の情報を付して、セクター収益率計算部50に出力する構成としてもよい。
次にセクター異動検出部44は、異動銘柄の異動元と異動先のセクターについて上位のセクターをそれぞれセクター階層データベース52から読み出し(S103)、読み出した上位のセクターが異なるか否か、すなわち異動先および異動元のセクターのみならず上位のセクターも異動したか否かを判定する(S104)。そして、上位のセクターについても異動している場合は(S104:Yes)、当該異動した上位のセクターのそれぞれを異動銘柄と当日日付情報に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に書き込む(S106)。
ここで上位のセクターとは、ステップS102においてセクター異動検出部44が検出した異動セクターよりも上位のセクターを意味しており、セクター階層データベース52における最上位のセクターでなくてもよい。例えば、銘柄・セクターデータベース40における銘柄Bのセクターが「建設」から「不動産」に異動した場合、セクター異動検出部44は、セクター階層データベース52から「建設業」の1段階上位のセクターのセクター識別情報である「第2次産業」と、「不動産業」の1段階上位のセクターのセクター識別情報である「第3次産業」とをそれぞれ読み出す。そして、セクター異動検出部44は、読み出した上位のセクターのセクター識別情報である「第2次産業」及び「第3次産業」が異なるので、上位のセクターのセクター識別情報「第2次産業」及び「第3次産業」のそれぞれを、銘柄識別情報「銘柄B」に対応付けて銘柄・セクターデータベース40に更に記録する。一方、銘柄・セクターデータベース40における銘柄Eのセクターが「不動産」から「金融保険」に異動した場合、セクター異動検出部44は、セクター階層データベース52から「不動産業」の1段階上位のセクターのセクター識別情報である「第3次産業」と、「金融保険業」の1段階上位のセクターのセクター識別情報である「第3次産業」とをそれぞれ読み出す。そして、セクター異動検出部44は、読み出した上位のセクターのセクター識別情報である「第3次産業」及び「第3次産業」が同じであるので、上位のセクターのセクター識別情報「第3次産業」のそれぞれを、銘柄識別情報「銘柄E」対応付けて銘柄・セクターデータベース40に記録することは行わない。これにより、銘柄Bの異動が異動先および異動元のセクターにおける上位のセクターにまたがっていることを記録することができるとともに、異動に関する最小限のセクターが銘柄・セクターデータベース40に記録されるので、銘柄・セクターデータベース40を効率的に利用することができる。この場合、銘柄・セクターデータベース40は、上位のセクターを新たに記録する欄が不足している場合、当該上位のセクターの欄を必要な列又は行だけ動的に増やす構成としてもよい。
次に、キャッシュフロー取得部48は、各銘柄に対する現実の資金の流出入を伴う当日の実キャッシュフローの額を外部からの取引情報より取得する。例えば、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄について実キャッシュフロー額Cnrを取得し、取得した実キャッシュフロー額Cnrの情報を銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S108)。
さらにキャッシュフロー取得部48は、セクター異動銘柄の異動発生時点又は異動直前時点における時価残高を残高データベース42から取得する。例えば、セクター異動銘柄Bの銘柄識別情報に基づいて当該銘柄の前日残高の情報を残高データベース42から取得し、取得した残高情報、例えば11億円を仮想キャッシュフロー額Cnzとして、銘柄識別情報「銘柄B」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、更に異動銘柄Bの異動先セクター識別情報「不動産」と異動元セクター識別情報「建設」を銘柄識別情報「銘柄B」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納するとともに、セクター異動銘柄Eの銘柄識別情報に基づいて当該銘柄の前日残高の情報を残高データベース42から取得し、取得した残高情報、例えば14億円を仮想キャッシュフロー額Cnzとして、銘柄識別情報「銘柄E」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、更に異動銘柄Eの異動先セクター識別情報「金融保険」と異動元セクター識別情報「不動産」を銘柄識別情報「銘柄E」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S110)。
キャッシュフロー取得部48は、銘柄を分類するための各セクターに属する銘柄の実キャッシュフロー額をそれぞれ合計して、セクター毎の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。また、キャッシュフロー取得部48は、異動銘柄の仮想キャッシュフロー額(前日時価残高)に基づいてセクター異動に係るセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。本実施形態では、セクター毎の実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと異動元および異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzとを算出し、キャッシュフローデータベース49に格納する。
例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「建設」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,Cの実キャッシュフロー額Cnrをキャッシュフローデータベース49から読み出して当該銘柄A,Cの実キャッシュフロー額Cnrを合計することで「建設」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出する。そして算出した「建設」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)をセクター識別情報「建設」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「不動産」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」及び「銘柄D」を読み出し、当該銘柄B,Dの実キャッシュフロー額Cnrをキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄B,Dの実キャッシュフロー額Cnrを合計することで「不動産」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出し、算出した「不動産」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)をセクター識別情報「不動産」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「金融保険」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」及び「銘柄F」を読み出し、当該銘柄E,Fの実キャッシュフロー額Cnrをキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄E,Fの実キャッシュフロー額Cnrを合計することで「金融保険」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrを算出し、算出した「金融保険」セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)をセクター識別情報「金融保険」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、キャッシュフロー取得部48は、異動セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合に、構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である第1時点での時価残高を正の値とし、当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である第1時点での時価残高を負の値とし、これらの値を合計することでセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を算出する。
本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報のみに建設セクターがあり、構成銘柄A〜銘柄Fのうち銘柄Bの異動元セクター識別情報が建設セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「建設」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュフロー額である前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択し、「建設」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動元セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」、「銘柄B」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,B,Cのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報の双方に不動産セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動先セクター識別情報が不動産セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであるとともに、銘柄Eの異動元セクター識別情報が不動産セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Eであることから、銘柄Bの仮想キャッシュフロー額である前日時価残高の値と銘柄Eの仮想キャッシュフロー額である前日時価残高の負の値を合計した合計額(すなわち銘柄Bの前日時価残高から銘柄Eの前日時価残高を減算した額)を不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択し、「不動産」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報の双方に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」及び「銘柄D」を読み出し、当該銘柄B,Dのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高の値と、前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄D,Eのうちセクター異動銘柄である銘柄Eの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Eの前日時価残高を負の値としたものとを合計して不動産セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報と異動元セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報のみに金融保険セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Eの異動先セクター識別情報が金融保険セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「金融保険」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Eであることから、銘柄Eの仮想キャッシュフロー額である前日時価残高を金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択し、「金融保険」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報と異動先セクター識別情報のうち異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」及び「銘柄F」を読み出し、当該銘柄E,Fのうちセクター異動銘柄である銘柄Eの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Eの前日時価残高を金融保険セクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)としてもよい。
なお、キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44で取得された異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段により、互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である前日時価残高の負の値を当該異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とし、異動銘柄の仮想キャッシュフロー額である前日時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とする構成としてもよく、本例では銘柄Bの異動先セクター識別情報(当日セクター識別情報)と銘柄Eの異動元セクター識別情報(前日セクター識別情報)が「不動産」セクターであるため、互いに異なるものではないと判定する。
キャッシュフロー取得部48はさらに、各セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを合計してセクター毎のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を算出する場合に異動元のセクターである建設セクターについて実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnr「0円」と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−11億円」を合計した合計額「−11億円」を建設セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとしており、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を算出する場合に異動元および異動先のセクター(重複セクター)である不動産セクターについて実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnr「0円」と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「−3億円」を合計した合計額「−3億円」を不動産セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとしており、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を算出する場合に異動先のセクターである金融保険セクターについて実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnr「0円」と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「14億円」を合計した合計額「14億円」を金融保険セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cとしている。
セクター収益率計算部50は、残高データベース42にアクセスし、セクター異動に係る異動元のセクターと異動先のセクターと異動無セクターのそれぞれに関して、第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する(S114)。このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「建設」セクター時価残高情報Vn−1(=33億円)と当日(3/18)の「建設」セクター時価残高情報V(=22億円)を残高データベース42から取得して保持する。なお、セクター収益率計算部50は、残高算出部43から当日の残高更新完了信号を受信した場合に当日の時価残高情報を残高データベース42から取得する構成としてもよく、残高更新完了信号により当日のセクターの時価残高情報が更新済であることを確認することができる。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「不動産」セクター時価残高情報Vn−1(=27億円)と当日(3/18)の「不動産」セクター時価残高情報V(=24億円)を残高データベース42から取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「金融保険」セクター時価残高情報Vn−1(=15億円)と当日(3/18)の「金融保険」セクター時価残高情報V(=29億円)を残高データベース42から取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、キャッシュフローデータベース49にアクセスし、ファンドの構成銘柄A〜Fを分類するための各セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する(S118)。
このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応するキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「建設」セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応するキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「不動産」セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−3億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応するキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「金融保険」セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=14億円)を取得して保持する。
そしてセクター収益率計算部50は、前述の式(1)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算する(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を用いて次式(1a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−3億円)を用いて次式(1b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=14億円)を用いて次式(1c)により求めることができる。
r(建設3/18)=V/(Vn−1+C)=22/(33−11)‥‥‥‥(1a)
r(不動産3/18)=V/(Vn−1+C)=24/(27−3)‥‥‥‥(1b)
r(金融保険3/18)=V/(Vn−1+C)=29/(15+14)‥‥(1c)
セクター収益率計算部50は、異動先のセクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(1c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(1a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、重複セクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(1b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第4の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、前述の式(2)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算してもよい(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を用いて次式(2a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−3億円)を用いて次式(2b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=14億円)を用いて次式(2c)により求めることができる。
r(建設3/18)=(V−C)/Vn−1=(22+11)/33‥‥‥‥(2a)
r(不動産3/18)=(V−C)/Vn−1=(24+3)/27‥‥‥‥(2b)
r(金融保険3/18)=(V−C)/Vn−1=(29−14)/15‥‥(2c)
この場合、セクター収益率計算部50は、異動先のセクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(2c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(2a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、重複セクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(2b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第4の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、前述の式(3)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算してもよい(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−11億円)を用いて次式(3a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=−3億円)を用いて次式(3b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)C(=14億円)を用いて次式(3c)により求めることができる。
r(建設3/18)=(V−C/2)/(Vn−1+C/2)
=(22+11/2)/(33−11/2)‥‥‥‥‥(3a)
r(不動産3/18)=(V−C/2)/(Vn−1+C/2)
=(24+3/2)/(27−3/2)‥‥‥‥‥‥(3b)
r(金融保険3/18)=(V−C/2)/(Vn−1+C/2)
=(29−14/2)/(15+14/2)‥‥‥(3c)
この場合、セクター収益率計算部50は、異動先のセクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(3c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(3a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、重複セクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(3b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第4の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、ステップS120の計算の結果、セクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えたか否かを判断する(S122)。時間加重収益率(r)の閾値は、例えば±10%等、ユーザが任意に設定できることが望ましい。例えばセクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えた場合(S122:Yes)、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの前日時価残高Vn−1および当日時価残高Vと実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを対応付けてユーザ端末51の表示装置に表示出力する(S124)。
このように、セクター収益率計算部50で計算して得られた異動元及び/又は異動先のセクターの時間加重収益率(r)が予め設定された閾値を超えて変動した場合に、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの各時価残高と実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とを対応付けてユーザ端末51に出力することで、セクター収益率計算に用いた金額情報をユーザに通知することができ、変動の原因を分析するための情報をユーザに通知することが可能である。このとき、セクター異動に伴う時間加重収益率(r)の変動は除去されていることから、セクター異動以外の原因で閾値を超えて時間加重収益率(r)が変化したことをユーザに知らせることができ、収益率評価におけるユーザの利便性向上を図ることができる。また、当該セクターについて、銘柄のセクター異動に起因し、現実の資金の流出入を伴わない仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzをユーザに知らせることができる。
なお、セクター収益率計算部50は、ステップS122及びステップS124の処理動作に代えて、セクター異動検出部44がセクター異動を検出した場合に、当該セクター異動に係る異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報と当該異動元のセクター及び異動先のセクターの前日時価残高Vn−1及び当日時価残高Vと当該異動元のセクター及び異動先のセクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを対応付けてユーザ端末51に表示出力することで、これらの情報をユーザに知らせるようにしてもよい。
このように、本実施形態のセクター収益率計算装置30によれば、セクター毎の時間加重収益率を算出する場合に、セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)と仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)とを合計したキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)を収益率計算に用いることにより、セクター異動の影響を除去したセクター時間加重収益率を算出することができ、セクターの時間加重収益率が銘柄のセクター異動に起因して大きく変動することを防ぐことができる。
ところで、キャッシュインフロー額とキャッシュアウトフロー額を用いて時間加重収益率(r)を計算する場合は、実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を合計したキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)とともに実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を合計したキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)と、第1時点および第2時点の当該セクターの各時価残高とに基づき、セクターの時間加重収益率(r)を計算する。
この場合、図11のキャッシュフローデータベース49では、実キャッシュフロー額として実キャッシュインフロー額と実キャッシュアウトフロー額を用い、仮想キャッシュフロー額として仮想キャッシュインフロー額と仮想キャッシュアウトフロー額を用い、キャッシュフロー合計額としてキャッシュインフロー合計額とキャッシュアウトフロー合計額を用いてもよく、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄の実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けて格納し、約定の無かった銘柄の実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outはデフォルト値として0としてもよく、キャッシュフローデータベース49はリレーショナル・データベースを用いて構成してもよい。セクター異動銘柄に関しては、当該異動銘柄の取引日前日の最終残高を仮想キャッシュインフロー額Cnz・in及び仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outとして銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納すると共に、当該異動銘柄の異動先のセクターを示す異動先セクター識別情報と異動元のセクターを示す異動元セクター識別情報を銘柄識別情報及び取引日の日付情報に対応付けて格納し、ファンドの構成銘柄のうち異動銘柄以外の銘柄の仮想キャッシュインフロー額Cnz・inおよび仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outはデフォルト値として0としてもよい。データテーブルの各レコードは、銘柄またはセクターに対応しており、各レコードには銘柄またはセクターの「識別情報」と、当該銘柄またはセクターの取引日又は約定日を示す「約定日情報」と、取引約定等による資金の流入を示す「実キャッシュインフロー額Cnr・in」と、取引約定等による資金の流出を示す「実キャッシュアウトフロー額Cnr・out」と、現実の資金の流入を伴わない「仮想キャッシュインフロー額Cnz・in」と、現実の資金の流出を伴わない「仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・out」と、実キャッシュインフロー額Cnr・inと仮想キャッシュインフロー額Cnz・inを合計した「キャッシュインフロー合計額Cn・in 」と、実キャッシュアウトフロー額Cnr・outと仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outを合計した「キャッシュアウトフロー合計額Cn・out 」と、異動銘柄の異動先のセクターを示す「異動先セクター識別情報」と、異動銘柄の異動元のセクターを示す「異動元セクター識別情報」とが格納されており、これらが互いに対応付けられている構成としてもよい。このキャッシュインフロー額とキャッシュアウトフロー額を用いて時間加重収益率(r)を計算する場合について、図7のフローチャート等を参照して以下に説明する。なお、ステップS100〜S106は、上記説明と同様であるので説明を省略し、ステップS108以降について説明する。
キャッシュフロー取得部48は、各銘柄に対する現実の資金の流出入を伴う当日の実キャッシュフローの額を外部からの取引情報より取得する。ここでは、各銘柄に対する現実の資金の流入を伴う当日の実キャッシュインフローの額および各銘柄に対する現実の資金の流出を伴う当日の実キャッシュアウトフローの額を外部からの取引情報より取得する。例えば、ファンドの構成銘柄のうち売買取引の約定があった銘柄について実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outをこれらの情報を含む取引情報より取得し、取得した実キャッシュインフロー額Cnr・inと実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを示す情報を銘柄識別情報及び取引日(約定日)の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S108)。
さらにキャッシュフロー取得部48は、セクター異動銘柄の異動発生時点又は異動直前時点における時価残高を、当該セクター異動に起因する当日の仮想キャッシュフロー額として残高データベース42から取得する。例えば、セクター異動銘柄Bの銘柄識別情報に基づいて当該銘柄Bの前日残高の情報を残高データベース42から取得し、取得した残高情報、例えば11億円を仮想キャッシュインフロー額Cnz・inおよび仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outとして、銘柄識別情報「銘柄B」及び異動日付である当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、更に異動銘柄Bの異動先セクター識別情報「不動産」と異動元セクター識別情報「建設」を銘柄識別情報「銘柄B」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納するとともに、セクター異動銘柄Eの銘柄識別情報に基づいて当該銘柄Eの前日残高の情報を残高データベース42から取得し、取得した残高情報、例えば14億円を仮想キャッシュインフロー額Cnz・inおよび仮想キャッシュアウトフロー額Cnz・outとして、銘柄識別情報「銘柄E」及び異動日付である当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納し、更に異動銘柄Eの異動先セクター識別情報「金融保険」と異動元セクター識別情報「不動産」を銘柄識別情報「銘柄E」及び当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S110)。
キャッシュフロー取得部48は、銘柄を分類するための各セクターに属する銘柄の実キャッシュインフロー額をそれぞれ合計するとともに各セクターに属する銘柄の実キャッシュアウトフロー額をそれぞれ合計して、セクター毎の実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inおよび実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。また、キャッシュフロー取得部48は、異動銘柄の仮想キャッシュインフロー額(前日時価残高)に基づいてセクター異動に係るセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)Cnz・inを算出するとともに異動銘柄の仮想キャッシュアウトフロー額(前日時価残高)に基づいてセクター異動に係るセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)Cnz・outを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。本実施形態では、セクター毎の実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inと異動元および異動先のセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)Cnz・inを算出するとともにセクター毎の実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outと異動元および異動先のセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)Cnz・outを算出し、キャッシュフローデータベース49に格納する。
例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「建設」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,Cの実キャッシュインフロー額Cnr・inをキャッシュフローデータベース49から読み出して当該銘柄A,Cの実キャッシュインフロー額Cnr・inを合計することで「建設」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inを算出するとともに、当該銘柄A,Cの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outをキャッシュフローデータベース49から読み出して当該銘柄A,Cの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを合計することで「建設」セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出する。そして算出した「建設」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)および実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)をセクター識別情報「建設」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「不動産」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」及び「銘柄D」を読み出し、当該銘柄B,Dの実キャッシュインフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄B,Dの実キャッシュインフロー額Cnr・inを合計することで「不動産」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inを算出するとともに、当該銘柄B,Dの実キャッシュアウトフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄B,Dの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを合計することで「不動産」セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出し、算出した「不動産」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)および実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)をセクター識別情報「不動産」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「金融保険」のセクター識別情報を選択して銘柄・セクターデータベース40にアクセスし、当日セクター識別情報が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」及び「銘柄F」を読み出し、当該銘柄E,Fの実キャッシュインフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄E,Fの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを合計することで「金融保険」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inを算出するとともに、当該銘柄E,Fの実キャッシュアウトフロー額をキャッシュフローデータベース49より読み出して当該銘柄E,Fの実キャッシュアウトフロー額Cnr・outを合計することで「金融保険」セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outを算出し、算出した「金融保険」セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)と実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)をセクター識別情報「金融保険」及び当日の日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
また、キャッシュフロー取得部48は、異動セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合に、構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動先とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュインフロー額である第1時点での時価残高を正の値とし、これらの値を合計することで当該セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を算出する。さらに、キャッシュフロー取得部48は、異動セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合に、構成銘柄A〜Fのうち当該セクターを異動元とする異動銘柄があるときは当該異動銘柄の仮想キャッシュアウトフロー額である第1時点での時価残高を負の値とし、これらの値を合計することで当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を算出する。
本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報に建設セクターがないことから、「0円」を建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とする。また、建設セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合は、異動元セクター識別情報に建設セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動元セクター識別情報が建設セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「建設」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュアウトフロー額である時価残高を負の値にしたもの「−11億円」を建設セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択し、「建設」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「建設」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄A」、「銘柄B」及び「銘柄C」を読み出し、当該銘柄A,B,Cのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を負の値にしたものを建設セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とし、「建設」のセクター識別情報は異動先セクター識別情報に一致しないことから、建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を0円とする構成としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報に不動産セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Bの異動先セクター識別情報が不動産セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Bであることから、銘柄Bの仮想キャッシュインフロー額である時価残高「11億円」を不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とする。また、不動産セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合は、異動元セクター識別情報に不動産セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Eの異動元セクター識別情報が不動産セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「不動産」を異動元のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Eであることから、銘柄Eの仮想キャッシュアウトフロー額である時価残高14億円を負の値にした「−14億円」を不動産セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択し、「不動産」のセクター識別情報は異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄B」及び「銘柄D」を読み出し、当該銘柄B,Dのうちセクター異動銘柄である銘柄Bの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Bの前日時価残高を不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とし、「不動産」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報に一致することから、前日セクター識別情報(第1時点に属するセクターのセクター識別情報)が「不動産」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄D」及び「銘柄E」を読み出し、当該銘柄D,Eのうちセクター異動銘柄である銘柄Eの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Eの前日時価残高を負の値としたものを不動産セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする構成としてもよい。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報から「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を求める場合は、異動先セクター識別情報に金融保険セクターがあり、構成銘柄A〜Fのうち銘柄Eの異動先セクター識別情報が金融保険セクターであり、銘柄・セクターデータベース40で「金融保険」を異動先のセクターとするセクター異動銘柄は銘柄Eであることから、銘柄Eの仮想キャッシュインフロー額である時価残高「14億円」を金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とする。また、金融保険セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を求める場合は、異動元セクター識別情報に金融保険セクターがないことから、「0円」を金融保険セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とする。例えば、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択し、「金融保険」のセクター識別情報は異動先セクター識別情報に一致することから、銘柄・セクターデータベース40にアクセスして当日セクター識別情報(第2時点に属するセクターのセクター識別情報)が「金融保険」と一致する銘柄の銘柄識別情報「銘柄E」及び「銘柄F」を読み出し、当該銘柄E,Fのうちセクター異動銘柄である銘柄Eの前日時価残高(第1時点での時価残高)を残高データベース42から読み出し、読み出した銘柄Eの前日時価残高を金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とし、「金融保険」のセクター識別情報は異動元セクター識別情報に一致しないことから、金融保険セクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を0円とする構成としてもよい。
なお、キャッシュフロー取得部48は、セクター異動検出部44で取得された異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段により、互いに異なると判定された場合に、異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を0円とし、異動銘柄の仮想キャッシュインフロー額である前日時価残高を当該異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)とし、異動銘柄の仮想キャッシュアウトフロー額である前日時価残高の負の値を当該異動銘柄の異動元のセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とし、異動銘柄の異動先のセクターの仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を0円とする構成としてもよく、本例では銘柄Bの異動先セクター識別情報(当日セクター識別情報)と銘柄Eの異動元セクター識別情報(前日セクター識別情報)が「不動産」セクターであるため、互いに異なるものではないと判定する。
キャッシュフロー取得部48はさらに、各セクターの実キャッシュフロー額(実キャッシュフロー合計額)Cnrと仮想キャッシュフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)Cnzを合計してセクター毎のキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する(S112)。ここでは、キャッシュフロー取得部48は、各セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・inと仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)Cnz・inを合計してセクター毎のキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納するとともに、各セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・outと仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)Cnz・outを合計してセクター毎のキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを算出し、セクター識別情報および当日日付情報に対応付けてキャッシュフローデータベース49に格納する。
本実施形態では、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を算出する場合に、異動元のセクターである建設セクターについて実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・in「0円」と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を建設セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとしており、異動元のセクターである建設セクターについて実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・out「0円」と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−11億円」を合計した合計額「−11億円」を建設セクターのキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outとしている。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を算出する場合に、異動元および異動先のセクター(重複セクター)である不動産セクターについて実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・in「0円」と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「11億円」を合計した合計額「11億円」を不動産セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとしており、重複セクターである不動産セクターについて実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・out「0円」と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−14億円」を合計した合計額「−14億円」を不動産セクターのキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outとしている。
また、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)を算出する場合に、異動先のセクターである金融保険セクターについて実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)Cnr・in「0円」と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「14億円」を合計した合計額「14億円」を金融保険セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとしており、異動先のセクターである金融保険セクターについて実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)Cnr・out「0円」と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュフロー合計額)「0円」を合計した合計額「0円」を金融保険セクターのキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outとしている。
なお、キャッシュフローデータベース49に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー額を合計した合計値が0であることを確認する確認手段をセクター収益率計算装置30に設け、この確認手段により、同一の取引日を示す日付情報(約定日情報)に対応付けられた各セクターの仮想キャッシュインフロー額及び仮想キャッシュアウトフロー額をキャッシュフローデータベース49から読み出し、読み出した各セクターの仮想キャッシュインフロー額及び仮想キャッシュアウトフロー額を合計し、合計した値が0であるか否かを判定し、0である場合は仮想キャッシュインフロー額及び仮想キャッシュアウトフロー額が異常値でないことを示す正常情報を生成し、0でない場合は仮想キャッシュインフロー額又は仮想キャッシュアウトフロー額が異常値であることを示すエラー情報を生成してセクター収益率計算装置30に通信回線を介して接続された管理者端末及び/又はユーザ端末51にエラー情報を出力する構成としてもよい。これにより、仮想キャッシュインフロー額および仮想キャッシュアウトフロー額の異常値判断を行うことができる。本実施形態では、確認手段は、セクター識別情報「建設」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−11億円」と、セクター識別情報「不動産」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「11億円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−14億円」と、セクター識別情報「金融保険」と取引日を示す約定日情報「2004.3.18」に対応付けて格納されている金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「14億円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」とをキャッシュフローデータベース49より取得し、建設セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「0円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−11億円」と不動産セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「11億円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「−14億円」と金融保険セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)「14億円」及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)「0円」とを合計した合計値(=0円−11億円+11億円−14億円+14億円+0円)が0円であることから、各セクターの仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)は正常値であると判定してエラー情報は生成されないケースとなっている。なお、セクター収益率計算部50は、確認手段で生成された情報を取得し、確認手段で正常情報が生成された場合はセクター収益率計算を行って時間加重収益率をユーザ端末51に表示出力し、確認手段でエラー情報が生成された場合はエラー情報をユーザ端末51及び/又は管理者端末に表示出力する構成としてもよく、当該エラー情報とともに時間加重収益率を表示出力する構成としてもよい。
セクター収益率計算部50は、残高データベース42にアクセスし、セクター異動に係る異動元のセクターと異動先のセクターと異動無セクターのそれぞれに関して、すなわち各セクターについて第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する(S114)。このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「建設」セクターの時価残高情報Vn−1(=33億円)と当日(3/18)の「建設」セクターの時価残高情報V(=22億円)を残高データベース42から取得して保持する。なお、セクター収益率計算部50は、残高算出部43から当日の残高更新完了信号を受信した場合に当日の時価残高情報を残高データベース42から取得する構成としてもよく、残高更新完了信号により当日のセクターの時価残高情報が更新済であることを確認することができる。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「不動産」セクターの時価残高情報Vn−1(=27億円)と当日(3/18)の「不動産」セクターの時価残高情報V(=24億円)を残高データベース42から取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して残高データベース42にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応する第1時点および第2時点の時価残高情報を取得して保持する。本実施形態では、前日(3/17)の「金融保険」セクターの時価残高情報Vn−1(=15億円)と当日(3/18)の「金融保険」セクターの時価残高情報V(=29億円)を残高データベース42から取得して保持する。
次に、セクター収益率計算部50は、キャッシュフローデータベース49にアクセスし、ファンドの構成銘柄A〜Fを分類するための各セクターのキャッシュフロー合計額(総キャッシュフロー合計額)Cを取得して保持する(S118)。ここではセクター収益率計算部50は、キャッシュフローデータベース49にアクセスし、ファンドの構成銘柄A〜Fを分類するための各セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inおよびキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。
このセクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「建設」に対応するキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「建設」セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=0円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=−11億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「不動産」に対応するキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「不動産」セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=11億円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=−14億円)を取得して保持する。
また、セクター収益率計算部50は、「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択してキャッシュフローデータベース49にアクセスし、セクター識別情報「金融保険」に対応するキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・inとキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・outを取得して保持する。本実施形態では、当日(3/18)の「金融保険」セクターのキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=14億円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=0円)を取得して保持する。
そしてセクター収益率計算部50は、前述の式(4)を用いて「建設」セクターと「不動産」セクターと「金融保険」セクターの時間加重収益率(r)を以下のように計算する(S120)。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「建設」のセクター識別情報を選択して建設セクターの時間加重収益率を計算する場合は、建設セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=0円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=−11億円)を用いて次式(4a)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「不動産」のセクター識別情報を選択して不動産セクターの時間加重収益率を計算する場合は、不動産セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=11億円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=−14億円)を用いて次式(4b)により求めることができる。
「建設」と「不動産」と「金融保険」のセクター識別情報のうち「金融保険」のセクター識別情報を選択して金融保険セクターの時間加重収益率を計算する場合は、金融保険セクターの時価残高Vn−1とVおよびキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)Cn・in(=14億円)とキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)Cn・out(=0円)を用いて次式(4c)により求めることができる。
r(建設3/18)=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in
=(22+11)/(33+0)‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4a)
r(不動産3/18)=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in
=(24+14)/(27+11)‥‥‥‥‥‥‥(4b)
r(金融保険3/18)=(V−Cn・out)/(Vn−1+Cn・in
=(29−0)/(15+14)‥‥‥‥‥‥‥(4c)
この場合、セクター収益率計算部50は、異動先のセクターである金融保険セクターの時間加重収益率を上式(4c)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第3の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、異動元のセクターである建設セクターの時間加重収益率を上式(4a)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第2の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。また、重複セクターである不動産セクターの時間加重収益率を上式(4b)の計算処理を行うことにより算出し、算出した時間加重収益率を第4の表示形式によりユーザ端末51の表示装置に表示出力する。
セクター収益率計算部50は、ステップS120の計算の結果、セクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えたか否かを判断する(S122)。時間加重収益率(r)の閾値は、例えば±10%等、ユーザが任意に設定できることが望ましい。例えばセクターの時間加重収益率(r)が閾値を超えた場合(S122:Yes)、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの前日時価残高Vn−1および当日時価残高Vと実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)および実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)および仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を対応付けてユーザ端末51の表示装置に表示出力する(S124)。
このように、セクター収益率計算部50で計算して得られた異動元及び/又は異動先のセクターの時間加重収益率(r)が予め設定された閾値を超えて変動した場合に、当該セクターのセクター識別情報と当該セクターの各時価残高と実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)及び実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)並びに仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)とを対応付けてユーザ端末51に出力することで、セクター収益率計算に用いた金額情報をユーザに通知することができ、変動の原因を分析するための情報をユーザに通知することが可能である。このとき、セクター異動に伴う時間加重収益率(r)の変動は除去されていることから、セクター異動以外の原因で閾値を超えて時間加重収益率(r)が変化したことをユーザに知らせることができ、収益率評価におけるユーザの利便性向上を図ることができる。また、当該セクターについて、銘柄のセクター異動に起因し、現実の資金の流入を伴わない仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)と現実の資金の流出を伴わない仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)をユーザに知らせることができる。
なお、セクター収益率計算部50は、ステップS122及びステップS124の処理動作に代えて、セクター異動検出部44がセクター異動を検出した場合に、当該セクター異動に係る異動元及び異動先のセクターのセクター識別情報と当該異動元のセクター及び異動先のセクターの前日時価残高Vn−1及び当日時価残高Vと当該異動元のセクター及び異動先のセクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)及び実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)並びに仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)及び仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を対応付けてユーザ端末51に表示出力することで、これらの情報をユーザに知らせるようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、セクター毎の時間加重収益率を算出する場合に、セクターの実キャッシュインフロー額(実キャッシュインフロー合計額)と仮想キャッシュインフロー額(仮想キャッシュインフロー合計額)を合計したキャッシュインフロー合計額(総キャッシュインフロー合計額)と当該セクターの実キャッシュアウトフロー額(実キャッシュアウトフロー合計額)と仮想キャッシュアウトフロー額(仮想キャッシュアウトフロー合計額)を合計したキャッシュアウトフロー合計額(総キャッシュアウトフロー合計額)とを収益率計算に用いることにより、セクター異動の影響を除去したセクター時間加重収益率を算出することができ、セクターの時間加重収益率が銘柄のセクター異動に起因して大きく変動することを防ぐことができる。
なお、時間加重収益率の計算式として、上式(1)〜(4)の計算式から1を減じる式を用いてもよく、上式(1a)〜(1c),(2a)〜(2c),(3a)〜(3c),(4a)〜(4c)で算出された計算値から1を減じた値を算出する構成としてもよい。本発明を実施の形態を用いて以上に説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
セクター収益率計算装置30の機能構成の一例を示すブロック図である。 銘柄・セクターデータベース40のデータフォーマットの第1の例を示す図である。 残高データベース42のデータフォーマットの第1の例を示す図である。 キャッシュフローデータベース49のデータフォーマットの第1の例を示す図である。 セクター階層データベース52のデータフォーマットの一例である。 銘柄のセクター異動に伴う仮想キャッシュフローの概念を示す第1の説明図である。 セクター収益率計算装置30の動作例を示すフローチャートである。 銘柄のセクター異動に伴う仮想キャッシュフローの概念を示す第2の説明図図である。 銘柄・セクターデータベース40のデータフォーマットの第2の例を示す図である。 残高データベース42のデータフォーマットの第2の例を示す図である。 キャッシュフローデータベース49のデータフォーマットの第2の例を示す図である。
符号の説明
30 セクター収益率計算装置
40 銘柄・セクターデータベース
41 セクター管理部
42 残高データベース
43 残高算出部
44 セクター異動検出部
48 キャッシュフロー取得部
49 キャッシュフローデータベース
50 セクター収益率計算部
51 ユーザ端末
52 セクター階層データベース
60 記録媒体

Claims (17)

  1. 有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算装置において、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースと、
    前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出部と、
    前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値と、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものとを合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得部と、
    前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算部と
    を備えることを特徴とするセクター収益率計算装置。
  2. 有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュインフロー額およびキャッシュアウトフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算装置において、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュインフロー額および実キャッシュアウトフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースと、
    前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出部と、
    前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出するとともに、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得部と、
    前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュインフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュインフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュインフロー合計額および当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュアウトフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算部と
    を備えることを特徴とするセクター収益率計算装置。
  3. 前記セクター異動検出部は、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、
    前記セクター収益率計算部は、
    前記セクター異動検出部で重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、
    前記セクター異動検出部で重複セクターが検出された場合に、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のセクター収益率計算装置。
  4. 前記セクター異動検出部は、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、
    前記セクター収益率計算部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのうち前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクター以外の異動無セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該異動無セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該異動無セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該異動無セクターの実キャッシュフロー合計額からなる総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算し、
    前記セクター異動検出部で重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、
    前記セクター異動検出部で重複セクターが検出された場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第3の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する
    ことを特徴とする請求項1記載のセクター収益率計算装置。
  5. 前記セクター異動検出部は、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、
    前記セクター収益率計算部は、前記複数の銘柄を分類する各セクターのうち前記セクター異動検出部でセクター識別情報が取得されたセクター以外の異動無セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該異動無セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該異動無セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該異動無セクターの実キャッシュインフロー合計額からなる総キャッシュインフロー合計額および当該異動無セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該異動無セクターの実キャッシュアウトフロー合計額からなる総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算し、
    前記セクター異動検出部で重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、
    前記セクター異動検出部で重複セクターが検出された場合に、前記異動無セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第3の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第4の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する
    ことを特徴とする請求項2記載のセクター収益率計算装置。
  6. 前記仮想キャッシュフロー取得部により前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1記載のセクター収益率計算装置。
  7. 前記仮想キャッシュフロー取得部により前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュインフロー合計額および仮想キャッシュアウトフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項2記載のセクター収益率計算装置。
  8. 前記セクター異動検出部で取得された前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段をさらに備え、
    前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を仮想キャッシュフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを仮想キャッシュフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納する
    ことを特徴とする請求項1記載のセクター収益率計算装置。
  9. 前記セクター異動検出部で取得された前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報をそれぞれ比較することにより前記異動元および異動先のセクターのセクター識別情報の全てが互いに異なるか判定する判定手段をさらに備え、
    前記仮想キャッシュフロー取得部は、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を仮想キャッシュインフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出部で取得された前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合であって前記判定手段で互いに異なると判定された場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値にしたものを仮想キャッシュアウトフロー合計額として前記1つのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納する
    ことを特徴とする請求項2記載のセクター収益率計算装置。
  10. 前記セクター異動検出部は、前記複数の銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致するか否かを銘柄識別情報毎に判断し、前記第1時点および第2時点でのセクター識別情報が一致しない銘柄の銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持する
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のセクター収益率計算装置。
  11. 前記銘柄・セクターデータベースには、前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報が対応付けて格納されているとともに、前記複数の銘柄のうちセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて異動日付を示す異動日付情報が格納されており、
    前記セクター異動検出部は、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記銘柄識別情報に対応付けられた前記異動日付情報が示す異動日付と前記第2時点の日付とが一致するか否かを判断し、これらの日付が一致する場合に当該異動日付情報に対応付けられた銘柄識別情報をセクター異動銘柄の銘柄識別情報として取得して保持し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得して保持する
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のセクター収益率計算装置。
  12. 有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいてコンピュータにより計算するセクター収益率計算方法において、
    前記コンピュータは、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースと
    を備え、
    前記コンピュータが、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出ステップと、
    前記コンピュータが、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値と、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものとを合計した仮想キャッシュフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得ステップと、
    前記コンピュータが、前記セクター異動検出ステップでセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算ステップと
    を有することを特徴とするセクター収益率計算方法。
  13. 有価証券の複数の銘柄を分類する各セクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、前記第1時点から第2時点までの当該セクターのキャッシュインフロー額およびキャッシュアウトフロー額と前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいてコンピュータにより計算するセクター収益率計算方法において、
    前記コンピュータは、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、当該銘柄が前記第1時点および第2時点に属するセクターのセクター識別情報を対応付けて格納する銘柄・セクターデータベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点および第2時点での当該銘柄の時価残高を対応付けて格納する残高データベースと、
    前記複数の銘柄の銘柄識別情報のそれぞれに、前記第1時点から第2時点までの期中における当該銘柄における現実の資金の流出入を伴う実キャッシュインフロー額および実キャッシュアウトフロー額を対応付けて格納するキャッシュフローデータベースと
    を備え、
    前記コンピュータが、前記銘柄・セクターデータベースに格納された前記複数の銘柄の銘柄識別情報のうち前記第1時点と第2時点に属するセクターのセクター識別情報が異なるセクター異動銘柄の銘柄識別情報を取得し、当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第1時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動元のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するとともに当該セクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けされた前記第2時点でのセクター識別情報を当該セクター異動銘柄の異動先のセクターのセクター識別情報として前記銘柄・セクターデータベースから取得するセクター異動検出ステップと、
    前記コンピュータが、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報から1つのセクター識別情報を選択し、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動先のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第2時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高の値を合計した仮想キャッシュインフロー合計額を算出するとともに、前記1つのセクター識別情報が前記セクター異動検出ステップで取得した前記異動元のセクターのセクター識別情報と一致する場合に前記銘柄・セクターデータベースで前記1つのセクター識別情報を第1時点に属するセクターのセクター識別情報とするセクター異動銘柄の銘柄識別情報に対応付けて前記残高データベースに格納された当該セクター異動銘柄の第1時点での時価残高を負の値としたものを合計した仮想キャッシュアウトフロー合計額を算出して前記1つのセクター識別情報に対応付けて格納部に格納する処理を、前記複数の銘柄を分類する各セクターのセクター識別情報のそれぞれについて行う仮想キャッシュフロー取得ステップと、
    前記コンピュータが、前記セクター異動検出ステップでセクター識別情報が取得されたセクターの第1時点から第2時点までの期中の時間加重収益率を、当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記銘柄・セクターデータベースに格納された当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュインフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュインフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュインフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュインフロー合計額および当該セクターに第2時点に属する銘柄の銘柄識別情報について前記キャッシュフローデータベースで対応付けて格納された前記実キャッシュアウトフロー額を合計した当該セクターの実キャッシュアウトフロー合計額に当該セクターのセクター識別情報に対応付けて前記格納部に格納された当該セクターの仮想キャッシュアウトフロー合計額を加えた当該セクターの総キャッシュアウトフロー合計額と、前記第1時点および第2時点での当該セクターの時価残高とに基づいて計算するセクター収益率計算ステップと
    を有することを特徴とするセクター収益率計算方法。
  14. 前記セクター異動検出ステップにおいて、前記コンピュータは、前記セクター異動銘柄が複数ある場合に前記異動元のセクターのセクター識別情報と前記異動先のセクターのセクター識別情報を比較して一致するか判定することにより重複セクターを検出し、
    前記セクター収益率計算ステップにおいて、前記コンピュータは、
    前記セクター異動検出ステップで重複セクターが検出されなかった場合に、前記異動元のセクターの時間加重収益率を第1の表示形式により、前記異動先のセクターの時間加重収益率を第2の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力し、
    前記セクター異動検出ステップで重複セクターが検出された場合に、前記重複セクター以外の異動元セクターの時間加重収益率を前記第1の表示形式により、前記重複セクター以外の異動先セクターの時間加重収益率を前記第2の表示形式により、前記重複セクターの時間加重収益率を第3の表示形式により、互いに異なる表示形式で表示装置に表示出力する
    ことを特徴とする請求項12または13に記載のセクター収益率計算方法。
  15. 前記コンピュータが、前記仮想キャッシュフロー取得ステップにより前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認ステップをさらに有する
    ことを特徴とする請求項12記載のセクター収益率計算方法。
  16. 前記コンピュータが、前記仮想キャッシュフロー取得ステップにより前記格納部に格納された各セクターの仮想キャッシュインフロー合計額および仮想キャッシュアウトフロー合計額を合計した合計値を算出して当該合計値が0であるか否かを判定し、当該合計値が0でない場合にエラー情報を出力する確認ステップをさらに有する
    ことを特徴とする請求項13記載のセクター収益率計算方法。
  17. コンピュータを、請求項1〜11の何れかに記載のセクター収益率計算装置として機能させるためのプログラム。
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