JP4187369B2 - Information recording medium and information recording / reproducing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光、電子線などの記録用ビームによって、映像、音声、コンピュータデータなどのディジタル情報を記録することが可能な情報記録媒体および該情報の記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、基板上にヒートモード記録材料よりなる薄膜(記録層)を担持し、記録層の光熱作用によって情報の追記を可能にした情報記録媒体は種々あり、代表的なものとしては、Te、Biなどを主成分とした金属層やシアニン系、フタロシアニン系、アゾ系などの色素層からなる記録層を変形、昇華、蒸発させて記録を行うもの、Te−Ge系、As−Te−Ge系、Te−O系などの原子配列変化(相変化)を利用したものなどを挙げることができる。
【0003】
また、コンパクトディスク(CD)が広く普及するに伴って、高い反射率を有し、かつ情報の再生に関してはCDフォーマットに準拠する出力信号が得られる書き込み可能媒体、いわゆるCD−Rも広く普及している。CD−Rは、例えば特開平2−168446号公報に記載されているように、透明基板の信号面に有機色素層と金属反射層と保護層である紫外線硬化樹脂層とをこの順序に積層してなるものであって、有機色素層にレーザ光を吸収させて熱に変換し、その熱によって有機色素層を構成する有機色素自身を変質させてその光学的特性を変化させるとともに、色素層および色素層の下地である透明基板の一部を変形させて情報を記録することを特徴としている。
【0004】
近年、CDよりもさらに大容量のディジタルバーサタイルディスク、いわゆるDVDが市場に登場してきた。DVDはCDに比べて、基板厚みを1.2mmから0.6mmと半分の厚さにするとともに2枚の基板を貼り合わせる両面構造とし、再生レーザ光波長を780nmから650nmと短波長化することによって、片面容量4.7GB、両面で9.4GBの大容量化を実現したものである。また、DVDにおいては、2枚の基板上に形成された情報を片側の基板から再生光を入射することによって読み出す、片側2層読み出し方式が初めて提案されている。DVDが本格的に普及するにあたっては、DVDと互換性を有する書き込み可能媒体が必須であり、CD−Rの技術を応用した1度だけ書き込み可能なDVD−R、相変化技術を利用したDVD−RAMなどが開発、商品化されている。また、DVDで初めて提案された片面2層読み出し方式に対応した書き込み可能な媒体の開発も行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した情報の追記が可能な媒体のうち、Te、Biなどを主成分とした金属層を用いるものは、その変形、すなわち表面張力などによる孔形成によって情報を記録するため、密着貼り合わせ構造が不可能であるという難点を持つ。また、表面張力による孔の広がりかたのコントロールが難しいことや、孔の周りに盛り上がり(リム)が形成されるため、小径マークを形成することが難しい。
【0006】
CD−Rなどの色素を用いるものは記録・再生波長に対する反射率変化が大きく、レーザ波長が短波長化した際に再生が難しくなるという問題点がある。また、色素層に金属反射層を積層するため光が透過せず、DVDで提案されている片面2層読み出しタイプの追記媒体に展開することが不可能である。
【0007】
Te−Ge系などの相変化を利用したものは、相変化動作温度が高く記録感度が悪いか、感度を上げるために光吸収を大きくすると反射率が著しく低くなるという欠点を持つ。相変化タイプは片面2層読み出しタイプの追記媒体に展開することが可能であるが、反射率の低下はこの場合に顕著である。
【0008】
本発明の目的は上記した問題点を解決し、大容量で波長依存性が少なく高反射率の情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の目的を達成すべく、種々の検討を行ったところ、記録膜とそれに接した記録補助層形成し、光ビームを照射して記録膜と記録補助層との両方を変形させることによって情報の記録を行うことで、上記の問題を可及的に解決することができることを見出した。
【0010】
構成としては、基板上に記録補助層と記録層を備え、記録補助層が記録層の片側もしくは両側に接して形成されており、光ビームの照射により記録補助層の少なくとも一方と記録層とが物理的に変形することによって情報の記録が行われる構成とした。
【0011】
また、基板上に記録層と記録補助層とがこの順に形成されており、光ビームの照射により基板、記録補助層および記録層とが物理的に変形することによって情報の記録が行われる構成とした。
【0012】
記録層の基板と反対側に記録補助層を形成したときには、この記録補助層の記録層側の面が物理的に変形するが、記録層と反対側の面は物理的変形をほとんど伴わない構成とすることもできる。
【0013】
記録層の物理的変形は膜厚の変化を伴い、情報を記録した部分の少なくとも一部において記録層の膜厚が未記録部の膜厚に比べて小さくなっていることが好ましく、情報を記録した部分の少なくとも一部において記録層の膜厚がほとんど0になっていることがより好ましい。
【0014】
また、情報を記録した部分の少なくとも一部において記録層の原子配列変化が生じていてもよい。
【0015】
記録層は融点が600℃以下であることが好ましい。
【0016】
記録層が少なくとも2種類の元素を主成分とし、これらの元素の融点は600℃以下であることがより好ましい。例えば、Bi、In、Pb、Sn、Te、Tl、Zn、Na、Gaなどからなる材料のうちから少なくとも2種類を選ぶことができる。具体的には、In−Bi系、Bi−Na系、Pb−Bi系、Sn−Bi系、In−Pb系、In−Sn系、In−Tl系、In−Zn系、Sn−Pb系、Tl−Sn系、Zn−Sn系などの組み合わせが可能である。また、これらの元素が融点600℃以下の共晶組成を有し、これらの元素の含有量が共晶組成もしくはその付近の組成であるものを用いてもよい。
【0017】
また、記録層が2種類の元素を主成分とし、これらの元素のうち少なくとも1種類の元素の融点は600℃以上であって、その元素がもう一方の元素との間で融点600℃以下の共晶組成を有し、該2種類の元素の含有量が共晶組成もしくはその付近の組成であることがより好ましい。例えば、Bi、In、Pb、Sn、Te、Tl、Zn、Na、Ga、Ag、Al、Ca、Ge、Sb、Si、Au、Cu、Ni、Ce、La、Mg、Pr、Pd、Ptなどからなる材料のうちから少なくとも2種類選ぶことができる。具体的には、Ag−Al系、Ag−Bi系、Ag−Ca系、Ag−In系、Ag−Pb系、Ag−Sb系、Ag−Sn系、Ag−Te系、Ag−Tl系、Al−Au系、Al−Cu系、Al−Ge系、Al−Si系、Al−Sn系、Al−Te系、Al−Zn系、Au−Bi系、Au−Ge系、Au−Pb系、Au−Sb系、Au−Sn系、Au−Si系、Au−Te系、Au−Tl系、Ni−Ce系、Cu−La系、Cu−Mg系、Cu−Pr系、Cu−Sb系、Ga−Te系、Ge−Te系、Zn−Ge系、In−Sb系、Pb−Pd系、Pt−Pb系、Pb−Sb系、Sb−Te系、Tl−Sb系などの組み合わせが可能である。
【0018】
記録補助層を構成する材料としては、有機色素材料、例えばポリメチン系色素、アントラキノン系色素、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン系色素、ピリリウム系色素、アズレン系色素、含金属アゾ染料などからなる材料を用いることができる。また、記録補助層を構成する材料として、高分子材料からなる材料を用いることができる。高分子材料としては、記録・再生光に対して透明性を有しているものが好ましい。これらの材料として、溶媒に溶けるものを用いればスピンコート法で、溶けないものであれば蒸着法などで形成することができる。
【0019】
これらの記録補助層は、熱分解温度もしくはガラス転移温度を有し、その温度が記録層の融点よりも低いことが好ましい。また、記録補助層の熱分解温度もしくはガラス転移温度と、記録層の融点との差が400℃以下であることがより好ましい。
【0020】
ディスク形態としては、記録層を内側にはさむ形で2枚の基板を貼り合わせた構造をとることができる。またディスク形態としては、2枚の基板を貼り合せない、いわゆる単板の構造をとることもができる。
【0021】
これら2枚の基板は、それぞれが記録層を有しており、光ビームをどちらか一方の基板から照射することによってそれぞれの記録層に情報の記録を行い、光ビームを照射する側の基板、記録補助層および記録層が上記光ビームのうち40%以上を透過する構成としてもよい。
【0022】
また、ディスク形態として、1枚の基板上に記録層を少なくとも2層以上設けることも可能である。
【0023】
このとき、光ビームを基板側から照射することによってそれぞれの記録層に情報の記録を行ってもよいし、光ビームを基板と反対側から照射することによってそれぞれの記録層に情報の記録を行ってもよい。
【0024】
上記のように、光ビームをある一方向から照射して複数の記録層に情報の記録を行うような場合、光ビーム入射側の記録層と、その反対側の記録層とが異なる膜厚を有していてもよい。
【0025】
また、光ビーム入射側の記録層の主成分となる元素と、その反対側の記録層の主成分となる元素とが同一であり、該主成分となる元素の含有量が光ビーム入射側の記録層とその反対側の記録層とで異なっていてもよい。
【0026】
さらに、光ビーム入射側の記録層の主成分となる元素のうち少なくとも1種類の元素と、その反対側の記録層の主成分となる元素のうち少なくとも1種類の元素とが、異なる元素であってもよい。
【0027】
光ビーム入射側の記録層の融点と、その反対側の記録層の融点とが異なっていてもよい。
【0028】
基板上に螺旋状もしくは同心円状に案内溝を形成し、案内溝上もしくは隣接する2本の案内溝の間(案内溝間と呼ぶ)のどちらか一方を記録トラックとし、該記録トラックに情報を記録する構成をとることができる。また、基板上に螺旋状もしくは同心円状に案内溝を形成し、案内溝上および案内溝間の両方を記録トラックとし、該記録トラックに情報を記録する構成をとることもできる。
【0029】
2枚の基板それぞれが記録層を有しており、光ビームをどちらか一方の基板から照射することによってそれぞれの記録層に情報の記録を行う場合、基板上に形成された螺旋状もしくは同心円状の案内溝の形状が、光ビーム入射側とその反対側とで異なっていることが好ましい。
【0030】
このとき、光ビーム入射側の基板の案内溝の深さが、その反対側の基板の案内溝の深さよりも浅いか、もしくは、光ビーム入射側の基板の案内溝の幅が、その反対側の基板の案内溝の幅よりも広ければ、より好ましい。
【0031】
本発明の情報記録媒体は、記録密度が高い場合において優れた特性を得ることができる。
【0032】
たとえば、該記録トラックの半径方向の間隔(トラックピッチ)をTP、光ビームの波長をλ、光ビームを集光するレンズの開口数をNAとしたときに、TP/(λ/NA)が0.7以下である場合に、より優れた特性を得ることができる。このとき、トラックピッチが1μm以下であれば好ましく、トラックピッチが0.75μm以下であれば特に好ましい。
【0033】
また、記録マークの最短長さが0.7μm以下であれば、より優れた特性を得ることができる。記録マークの最短長さが0.5μm以下であれば、特に優れた特性を得ることができる。
【0034】
情報記録媒体のアドレス情報等をプリフォーマット信号として基板にあらかじめ形成させることができる。アドレス情報等をプリフォーマット信号として基板にあらかじめ形成される形態としては、凹または凸形状のエンボスピットあるいは、情報に応じてグルーブ部やランド部の幅を変調するウォーブル方式が可能である。ウォーブル方式としてはグルーブ部の内周側もしくは外周側の一方の側面のみ、あるいはグルーブ部の内周側および外周側の両方の側面を蛇行させる方式を採用することができる。
【0035】
本発明の情報記録媒体における記録層と記録補助層との役割は以下の通りである。媒体にレーザを照射すると、まず記録補助層が熱分解やガラス転移を起こす温度に到達する。ついで、記録膜の温度が融点に達し、記録膜が変形可能となる。記録補助層の熱分解によるガスの発生や、ガラス転移による膨張、変形によって、記録膜は変形を起こし、記録マークを形成する。このとき、記録層の変形が膜厚変化を伴うような場合、膜厚の違いによって反射率が異なるため、再生信号強度を大きくとることができる。特に、記録層の膜厚がほとんど0になるような場合には、その部分の反射率低下が極めて大きく、そうでない部分との反射率差がたいへん大きくなって、再生信号強度を特に大きくとることができる。このように、記録層の変形が膜厚変化を伴う場合、この部分を元の状態に戻す現実的手段が存在しない。したがって、一度記録した情報を改竄することができないという利点を有する。また、記録層が変形するとともに原子配列変化を起こすような場合、記録部とそうでない部分の変形による反射率差だけでなく、両者の光学定数が異なるため、再生信号強度を大きくとることができる。
【0036】
また、記録マークの形成過程において、記録に用いるレーザ光波長に対する記録層の吸収率と、記録補助層の吸収率との大小関係によって、まず記録層が融点に達し変形可能になった後、記録補助層が熱分解温度あるいはガラス転移温度に達して、記録マークを形成することもあり得る。たとえば、記録補助層の光吸収率が記録層よりも大きい場合や、記録層の熱伝導率が1W/cmK以上ときわめて大きく記録層の温度が上昇しにくい場合には、上記のようなマーク形成過程が起こり得る。記録層の融点が記録補助層の熱分解温度あるいはガラス転移温度よりも高ければ、明確なマーク形成が可能になり好ましいが、逆に、記録膜の融点が記録補助層の熱分解温度やガラス転移温度より低くても、マーク形成は可能である。
【0037】
記録層の変形としては、レーザビーム入射側の面が主に変形する場合(図1に示す)、レーザビーム入射側と反対側の面が主に変形する場合(図2に示す)、レーザビーム入射側の面と反対側の面の両方が変形する場合(図3に示す)が考えられる。記録層の変形が孔形成である場合はこれらのバリエーションあるいは組み合わせと考えることができる(図4から図8に示す)。
【0038】
記録層の変形ともに記録補助層も変形するが、記録補助層の変形の仕方としては、膨張、空洞の形成などが考えられる。図9から図11に示したのは、記録層の変形が図3の場合についての記録補助層の変形の様子である。また、記録補助層が記録層の基板と反対側に接して形成された場合、記録層に接した面のみが主に変形すると、反対側に熱変形しない樹脂材料などを保護膜として設けても記録に影響しない利点がある。そのためには記録補助層を溝深さの2倍以上の膜厚に形成するとよい。
【0039】
記録補助層の片方を基板で代行させることもできる。このとき、基板は熱分解温度あるいはガラス転移温度を持ち、熱変形しやすい材料、たとえばポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルペンテン、ポリオレフィン、エポキシ、アクリルなどを用いることができる。この場合の基板の変形の仕方も上記記録補助層の変形の仕方と同様と考えることができる。
【0040】
前述したBi合金あるいはTe合金記録層は、表面張力によって孔を形成する。表面張力による孔形成の利点は、記録パワーを徐々に上げて行った場合にある明確な閾値パワーで急激に孔があくことである。逆に欠点としては、表面張力のコントロールが難しく、孔の大きさをコントロールしにくいので大きな孔があきやすい、光ビーム照射方向に長い孔を形成するときに光ビームの照射開始位置と終了位置とで孔の幅が異なる、といったことが挙げられる。しかし本願の方法では、記録膜の融点、記録補助層の熱分解温度やガラス転移温度などによって記録マークの大きさをコントロールできる。また、記録膜の融点、記録補助層の熱分解温度やガラス転移温度と記録波形と組み合わせによって、ほぼ一定幅の長いマークを形成することも可能である。このような長マークの幅の大きさについても同様に比較的自由にコントロールできる。したがって、トラックピッチが狭い場合や、マークエッジ記録などの小さなマークと長マークとを精度よく形成しなければならないような高密度記録に対応することが可能である。特に、トラックピッチをTP、光ビームの波長をλ、光ビームを集光するレンズの開口数をNAとしたときに、TP/(λ/NA)が0.7以下になるような場合には、隣のトラックに記録された情報が漏れ込んでくるクロストークが大きくなり、記録マークの幅を特に細く形成する必要がある。上記したように、本発明の媒体はこのような場合に好適な媒体である。特に、トラックピッチが1μmよりも狭い場合、さらには0.75μmよりも狭い場合に適した媒体である。また、記録マークの最短マーク長が0.7μm以下の場合、さらには0.5μmの場合に適しており、最長記録マークの長さが最短記録マークの長さの3倍以上である場合に特に好適である。
【0041】
記録層を構成する元素としては、融点が600℃以下の元素、すなわちBi、In、Pb、Sn、Te、Tl、Zn、Na、Gaが好ましいが、これらの元素うちBi、In、Pb、Sn、Tlがより好ましい。さらには、Bi、In、Pb、Snが特に好ましい。Na、Gaは融点が100℃以下と低く、記録感度の点では有利だがスパッタ等による成膜が困難である。Zn、Teは、融点がこれらの元素の中では比較的高い。これらの元素の組み合わせでは、In−Bi系、Bi−Na系、Pb−Bi系、Sn−Bi系、In−Pb系、In−Sn系、In−Tl系、In−Zn系、Sn−Pb系、Tl−Sn系、Zn−Sn系が好ましく、このうちIn−Bi系、Pb−Bi系、Sn−Bi系、In−Pb系、In−Sn系、Sn−Pb系が特に好ましい。また、これらの元素の組み合わせのうち共晶組成を有するものは、その組成付近で融点が特に低くなり、記録感度の点で好ましい。
【0042】
記録層を構成する元素として、どちらか一方あるいは両方の元素の融点が600℃以上であって、かつ両者の共晶組成あるいはその付近の組成を用いる場合、記録時は記録層の融点が低く記録可能であるが、記録によって溶融した記録マーク部が冷却される時に偏析を生じて600℃以上の組成領域が記録マーク部の少なくとも一部で形成され易くなり、いったん記録した情報を消去、あるいはその部分に重ね書き(オーバライト)を行おうとしても、記録時に形成された高融点成分のため記録層が溶融せず、情報の改竄ができないという効果がある。このような元素の組み合わせとしては、Ag−Al系、Ag−Bi系、Ag−Ca系、Ag−In系、Ag−Pb系、Ag−Sb系、Ag−Sn系、Ag−Te系、Ag−Tl系、Al−Au系、Al−Cu系、Al−Ge系、Al−Si系、Al−Sn系、Al−Te系、Al−Zn系、Au−Bi系、Au−Ge系、Au−Pb系、Au−Sb系、Au−Sn系、Au−Si系、Au−Te系、Au−Tl系、Ni−Ce系、Cu−La系、Cu−Mg系、Cu−Pr系、Cu−Sb系、Ga−Te系、Ge−Te系、Zn−Ge系、In−Sb系、Pb−Pd系、Pt−Pb系、Pb−Sb系、Sb−Te系、Tl−Sb系が好ましい。このうち、Au、Ag、Cu、Alを含む組み合わせは反射率が高いという点で好ましい。特に反射率が高い組み合わせはAg−Al系、Al−Au系、Al−Cu系である。また、Bi、In、Pb、Sn、Te、Zn、Tlを含む組み合わせは融点が低いという点で好ましい。特に融点が低い組み合わせはAg−Bi系、Ag−In系、Ag−Pb系、Ag−Sn系、Ag−Te系、Ag−Tl系、Al−Sn系、Al−Zn系、Au−Bi系、Au−Ge系、Au−Pb系、Au−Sb系、Au−Sn系、Au−Si系、Au−Tl系、Ge−Te系、Zn−Ge系、Pb−Pd系、Pt−Pb系、Pb−Sb系、Tl−Sb系である。
【0043】
また、記録層に他の元素を添加することも可能である。たとえばSc、Ti、V、Cr、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Pt,Auは、レーザ光を吸収するため記録感度を向上させる効果、耐酸化性を向上させる効果などを持つ。ただし、これらの元素は融点が高いため、添加量が多すぎると記録感度の低下を招く。したがって添加量としては15原子%以下が好ましく、さらに好ましくは10原子%以下である。なおこれらの元素のうち、Ni、Cu、Zn、Pd、Ag、Pt、Auは記録層を構成する元素として挙げたものであるが、これらが添加元素として用いられるのはこれらが記録層に用いられていない場合に限られる。上記した元素のうち添加元素としてより好ましいのはTi、V、Cr、Fe、Co、Ni、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Ta、W、Pt、Auである。これらは耐酸化性を向上させる効果がより高い。
【0044】
また、記録層にN、Oを添加することもできる。Nは記録層が結晶の場合、結晶粒径を小さくしてノイズを下げる効果を持つ。Oは記録層を構成する元素の少なくとも1種類の酸化物となって存在し、記録層の熱伝導率を小さして記録感度を向上させる効果を持つ。添加量は20原子%以下が好ましく、特に15原子%以下が好ましい。
【0045】
また、S、Se、Sbを添加すると耐酸化性が向上する。これらの元素は、記録層の表面付近に多く含ませることによって、より耐酸化性が向上する。なおこれらの元素のうち、Sbは記録層を構成する元素として挙げたものであるが、これが添加元素として用いられるのはこれが記録層に用いられていない場合に限られる。
【0046】
本発明の情報記録媒体は、片面2層記録再生可能な媒体とすることもできる。構成は、2枚の基板にそれぞれ記録層および記録補助層を形成して、両者を透明な材料で貼り合わせ、どちらか一方の基板側からレーザ光を入射し、両方の記録層に情報の記録および両方の記録層に記録された情報の再生を行うものである。貼り合わせ材料としては、紫外線硬化樹脂、両面テープなど平坦性の良好なものを用いることができる。また、本発明の情報記録媒体は、1枚の基板上に2層の記録再生可能な層を形成した媒体とすることもできる。構成は、1枚の基板に2層の記録層および記録補助層を形成して、基板側あるいは基板と反対側からレーザ光を入射し、両方の記録層に情報の記録および両方の記録層に記録された情報の再生を行うものである。これらの場合において、記録再生用のレーザ光が入射する側の基板に形成された記録層および記録補助層を第1層、反対側の層を第2層と呼ぶ。第2層に情報を記録したり、第2層の情報を再生するためには、第1層は記録再生用レーザ光の少なくとも一部を透過しなければならない。
【0047】
第1層の反射率、透過率、吸収率をr1、t1、a1、第2層の反射率、透過率、吸収率をr2、t2、a2とし、第1層からの全反射率をR1、第2層からの全反射率をR2とし、さらに第1層の全吸収率をA1、第2層の全反射率をA2とすると、これらのパラメータに対して以下の関係が成立する。
r1+t1+a1=1
r2+t2+a2=1
R1=r1
R2=r2×t1 2
A1=a1
A2=a2×t1
第1層と第2層の信号品質が同じであるためには両者の反射率が同一であること、また、両層の記録感度が同じであるためには両者の吸収率が同一であること、等が必要条件であり、したがって、
r1=r2×t1 2
a1=a2×t1
が必要である。 t1は1より小さい値であるため、
r1<r2
a1<a2
を満たすさなければならない。すなわ第1層の反射率は第2層の反射率より小さく、第1層の吸収率は第2層の吸収率よりも小さくなければならない。第1層の透過率t1を40%以上とすると、この関係を満たすことが容易になり好ましい。第1層の反射率、吸収率と第2層の反射率、吸収率を異なる値に設定する方法として、両層の記録層の膜厚を変える方法がある。第1層の膜厚を第2層よりも薄く設定すると、上記の関係式を満たすことができる。このとき第2層の透過率を略0にすると第2層の反射率、吸収率をより大きくすることが可能になり好ましい。
【0048】
一方、信号強度の点からr1<r2は満たす必要があるが、a1≧a2であっても第1層と第2層の記録感度をほぼ同等にする方法がある。その方法は第2層の融点を第1層よりも低くして少ない吸収率でも記録が可能になるようにするものである。この方法によれば第2層の吸収率が低くくても記録可能になる温度が低いため、第1層と同じパワーのレーザ光の照射でも記録が可能になる。融点を変える方法としては、記録層の組成を変える、構成元素を変えるといった方法がある。また、このとき記録補助層の膜厚を変えたり、材料、組成を変えて熱分解温度あるいはガラス転移温度を変えてやると好ましい。
【0049】
上記のように、一方の側からレーザ光を入射して2層の記録層に情報を記録、あるいは記録された情報の再生を行う場合、記録層と記録補助層との両方の変形で記録マークを形成する本発明のような媒体は、記録感度が良好であるため記録層自身の吸収率を従来媒体のように大きくする必要がなく、反射率を大きくとることができる。記録層として上記したような高反射率かつ低融点の材料を選べばさらにこの効果が高い。
【0050】
記録層や記録補助層を、スパッタ法、蒸着法、スピンコート法などによって成膜すると、各層の基板側と反対の面が、基板の形状と異なる場合がある。特に、スピンコート法によって成膜すると、基板に形成されたグルーブや凹凸ピットが埋まってしまう傾向があり、基板形状と膜の基板と反対側の形状とが大きく異なる。記録層を2層備え、一方から光を入射して両方の層に記録再生を行う場合、第1層は光入射側の面が基板面であり、第2層は光入射側の面が記録層あるいは記録補助層の基板面と反対側の面であるため、同一の基板を使用すると、基板にあらかじめ形成された溝あるいはピットに関わるパラメータ、すなわち、プッシュプル信号、デバイデッドプッシュプル信号、プリピットの信号振幅などが、第1層と第2層とで異なってしまう。そこで、第1層目を担持する基板と第2層目を担持する基板の溝形状、ピット形状を変えてやれば溝あるいはピットに関わるパラメータをそろえることが可能になる。
【0051】
また、本発明の情報記録媒体は基板の上に積層された層の屈折率や膜厚を調整することにより、情報記録媒体の反射率を制御することができる。本発明の情報媒体の反射率を制御すると、他の情報記録媒体の記録再生装置で記録再生することができる。たとえば、DVD−RAM媒体や一般的なMO媒体の反射率は約20%程度である。そこで、本発明の情報記録媒体の反射率を10〜30%に調整することにより、DVD−RAM媒体や一般的なMO媒体の記録再生装置での使用が可能となる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施例によって詳細に説明する。
【0053】
【実施例】
(実施例1)
直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂板の表面に、アドレス情報などを含む凹凸ピットと、0.74μmピッチの幅0.3μm 、深さ35nmのU字型溝とをあらかじめ形成した基板1を用意した。この基板1を、膜厚の均一性および再現性に優れたスパッタ装置内のスパッタ室に配置した。ターゲットとしてAuSn合金を用い、Au70Sn30(原子%)記録層2を20nm形成したのち、シアニン色素からなる記録補助層3をスピンコート法によって塗布した。さらに最上層の上に紫外線硬化樹脂保護層4をスピンコートによって形成した。
【0054】
同様にしてもう一枚の同様な基板1'上にAu70Sn30(原子%)記録層2'、シアニン色素記録補助層3'、紫外線硬化樹脂保護層4'を形成し、2枚の基板を、紫外線硬化樹脂保護層4、4'を内側にして接着剤層5によって貼り合わせを行った。この時、接着剤層の直径を118mm以上にすると落下などの衝撃による接着剤層の剥離が起こりにくくなった。
【0055】
上記のように作製したディスクを線速度3.49m/sとなるように回転させ、波長660nmの半導体レーザ光をNA=0.6の対物レンズで集光して基板を通して記録膜上に照射し、案内溝上に記録・再生を行った。記録レーザパワーは12mWとし、8-16変調されたランダム信号を記録した。このとき、記録パルスを複数に分割するマルチパルス記録波形を用いた。
【0056】
記録されたランダム信号を再生したところ、ジッターは7.5%となった。反射率は、未記録領域で65%、記録部で20%となり、信号変調度は約70%となった。記録マークを光学顕微鏡、および走査型電子顕微鏡により観察したところ、以下のことが観察された。記録膜の記録マーク中央の膜厚がほとんど0になっていた。
【0057】
基板および色素記録補助層の変形がみられた。また、記録膜厚がほとんど0になっている領域に基板および色素が充填されていることも認められ、このことから基板および色素記録補助層の変形は膨張であると推定できる。
【0058】
基板の膨張部の一部に空洞が認められた。これは基板が分解し発生したガスであると推定できる。
【0059】
色素記録補助層の記録層と反対側の面の変形はほとんど認められなかった。
記録層として、 Au70Sn30のAu含有量を10〜90原子%の範囲で変えたものを用いても良く似た特性が得られた。
【0060】
また、記録層にSc、Ti、V、Cr、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Ptを添加元素した場合、記録感度が向上する効果があった。これらのうちTi、V、Cr、Fe、Co、Ni、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Ta、W、Ptを添加した場合、耐酸化性が向上した。ただし、これらの元素を15原子%以上添加すると、逆に記録感度が低下した。10原子%以下の添加のとき記録感度向上の効果は特に高かった。
【0061】
記録層にNを添加した場合、ノイズが小さくなる効果があった。添加量は20原子%以下が好ましく、特に15原子%以下が好ましい。また、記録層にOを添加した場合、Oが記録層を構成する元素の少なくとも1種類の酸化物となって存在し、記録層の熱伝導率を小さくして記録感度を向上させる効果があった。添加量は20原子%以下が好ましく、特に15原子%以下が好ましい。
【0062】
記録層にS、Se、Sbを添加すると耐酸化性が向上する効果があった。特に、これらの元素を、記録層の表面付近に多く含ませることによって、より耐酸化性が向上する効果があった。
【0063】
記録層として、 Au70Sn30のかわりにIn−Bi系、Bi−Na系、Pb−Bi系、Sn−Bi系、In−Pb系、In−Sn系、In−Tl系、In−Zn系、Sn−Pb系、Tl−Sn系、Zn−Sn系を用いた場合にも良く似た特性が得られた。また、記録層として、Ag−Al系、Ag−Bi系、Ag−Ca系、Ag−In系、Ag−Pb系、Ag−Sb系、Ag−Sn系、Ag−Te系、Ag−Tl系、Al−Au系、Al−Cu系、Al−Ge系、Al−Si系、Al−Sn系、Al−Te系、Al−Zn系、Au−Bi系、Au−Ge系、Au−Pb系、Au−Sb系、Au−Si系、Au−Te系、Au−Tl系、Ni−Ce系、Cu−La系、Cu−Mg系、Cu−Pr系、Cu−Sb系、Ga−Te系、Ge−Te系、Zn−Ge系、In−Sb系、Pb−Pd系、Pt−Pb系、Pb−Sb系、Sb−Te系、Tl−Sb系を用いた場合にも良く似た特性が得られた。
【0064】
本実施例では基板に直接記録層を形成したが、基板上に記録補助層としてシアニン色素を形成した後、記録層、記録補助層を順次形成した媒体を用いても同様の結果が得られた。このとき、基板の溝深さを150nmとすると溝特性も良好であった。
【0065】
(実施例2)
直径120mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂板の表面に、アドレス情報などを含む凹凸ピットと、0.74μmピッチの幅0.3μm 、深さ35nmのU字型溝とをあらかじめ形成した基板1を用意した。この基板1を、膜厚の均一性および再現性に優れたスパッタ装置内のスパッタ室に配置した。ターゲットとしてAuSn合金を用い、Au70Sn30(原子%)記録層2を7nm形成したのち、シアニン色素からなる記録補助層3をスピンコート法によって塗布した。さらに最上層の上に紫外線硬化樹脂保護層4をスピンコートによって形成した。
【0066】
次に、1と同じ直径、厚さを持つポリカーボネート樹脂板の表面に、アドレス情報などを含む凹凸ピットと、0.74μmピッチの幅0.44μm 、深さ150nmのU字型溝とをあらかじめ形成した基板1''を準備した。この上に、シアニン色素記録補助層3'を形成した後、Au70Sn30(原子%)記録層2'を30nm、次いでシアニン色素記録補助層3'を形成し、2枚の基板を、紫外線硬化樹脂保護層6によって貼り合わせを行った。紫外線硬化樹脂保護層6の膜厚は55μm±5μmとした。
【0067】
上記のように作製したディスクを線速度3.49m/sとなるように回転させ、基板1側からレーザ光を入射して記録層2および2'に情報の記録を行った。記録レーザパワーはどちらの記録層に記録するときも15mWであった。なお、記録層2'に記録を行う場合には基板1'の溝間の部分、すなわちレーザ光入射側から見ると溝に見える部分に記録を行った。
記録されたランダム信号を再生したところ、両層ともジッターは8%となった。反射率は、両層とも未記録領域で18%、記録部で5%となり、信号変調度は約72%となった。
【0068】
(実施例3)
直径55mm、厚さ0.6mmのポリカーボネート樹脂板の表面に、ランド部とグルーブ部(溝部)を有する基板1を用意した。ランド部は幅が0.56μm、グルーブ部が幅0.64μmで深さ55nmのU字型を成す。ランド部とグルーブ部は通常その両方に記録を行なうことを目的とするため、情報を記録する幅の意味でのトラックピッチとしてはランド部、グルーブ部ともに0.60μmである。しかし、入射光に対する光学的な位相の補正を考慮すると、両者からの再生信号のバランスがとれる適正な幅は設定トラックピッチをαとした場合、ランド部の幅Dlは
0.90α≦Dl≦0.99α
となる。一方グルーブ部の幅をDgとするとランド部に対してトラックピッチを補完するかたちで
Dg+Dl=2α
である。
【0069】
ランド部とグルーブ部の境界部にはアドレス情報などを含むウォーブルを施した。図14にこの様子を示す。一方の境界は直線であり他方の境界のみ変調するいわゆる片側ウォーブル方式が最適である。この部分のランド部の幅Dl’は
0.50α≦Dl’≦1.50α
が好ましい。
【0070】
この片側ウォーブルにより記録されたアドレス信号は、ラジアルプッシュプル信号にて検出する。
【0071】
この基板1を、膜厚の均一性および再現性に優れたスパッタ装置内のスパッタ室に配置した。ターゲットとしてSiを用い、N2ガスを30%混入したArガスを導入してSiNの誘電体層を積層した。その屈折率と膜厚を制御して媒体の反射率を調整する。たとえば下地層の誘電体の屈折率は1.9ないし2.3が適当であり、そのときの膜厚Aは記録再生レーザー波長をλとした場合
λ/15≦A≦λ/5
が好適でありさらには
λ/12≦A≦λ/9
であることにより、特に良く反射率を制御できる。本実施例においてはSiN誘電体層は屈折率を2.1とし膜厚を60nmとした。
【0072】
しかるのち、シアニン色素からなる記録補助層3をスピンコート法によって塗布した。その上にAl70Ag30(原子%)記録層2を40nm形成した。さらに最上層の上に紫外線硬化樹脂保護層4をスピンコートによって形成した。なお本実施例においては記録層と補助記録層の積層順序が逆である例を示した。このような構成上の入れ換えを行なっても同様の効果を得ることが可能である。
【0073】
この媒体は張り合わせを行なわず、単板のままの構成とした。以上により一度の記録が可能ないわゆる追記型の媒体を構成することができた。
【0074】
また、スピン塗布により形成された薄膜の均一性は直径が大きいほど低下する。
【0075】
直径 均一性
60mm未満 3%以下
60mm以上100mm未満 3〜7%
100mm以上 7%以上
そのためディスクの直径は補助記録層の均一なスピン塗布の必要から100mm未満が好ましく、60mm未満が最も良い。しかしあまり小さいと今度は、記録容量が減少してしまうため、その観点から直径15mm以上は必要である。よってディスク直径は15mm以上100mm未満が好ましく、15mm以上60mm未満が最適である。
【0076】
媒体の反射率は未記録領域で10%以上30%以下とすることが好適である。本実施例の媒体では未記録領域の反射率が15%、記録部の反射率が25%となり、信号変調度は約60%となった。反射率を未記録領域で10%以上30%以下とすることにより一般的な光磁気記録媒体用駆動装置にて和信号を検出することにより、一度の記録が可能で同駆動装置による再生が可能ないわゆる追記型の媒体を構成することができる。
【0077】
上記のように作製したディスクを用いて、差動検出系を有する光磁気記録媒体用駆動装置で記録再生を行なった例を示す。本発明の媒体はランド部およびグル−ブ部のいずれか一方、あるいは両方に記録をすることが可能である。本実施例ではグル−ブ部にのみ記録を行ないその性能を調べた。
【0078】
線速度5.0m/sとなるように媒体を回転させ、波長650nmの半導体レーザ光をNA=0.6の対物レンズで集光して基板を通して記録膜上に照射し、グル−ブ上に記録再生を行った。記録レーザパワーは10mWとした。このとき、記録パルスを複数に分割するマルチパルス記録波形を用いた。NRZ変調された最短マーク長0,35μmのランダム信号を記録して、PRML再生を行なった。その結果、ビットエラーレートで2×10‐ 5を得た。
【0079】
記録部分の顕微鏡観察を行なったところ、基板および色素記録補助層の変形がみられた。記録層として、 Al70Ag30のAl含有量を10〜90原子%の範囲で変えたものを用いても良く似た特性が得られた。
【0080】
また、記録層にSc、Ti、V、Cr、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn,Y,Zr,Nb,Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Ag,Cd,Hf,Ta,W,Re,Os,Ir,Ptを添加元素した場合、記録感度が向上する効果があった。これらのうちTi、V、Cr、Fe、Co、Ni、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Ta、W、Ptを添加した場合、耐酸化性が向上した。ただし、これらの元素を15原子%以上添加すると、逆に記録感度が低下した。10原子%以下の添加のとき記録感度向上の効果は特に高かったことは実施例1,2と同様である。
【0081】
また同様に、記録層にNを添加した場合、ノイズが小さくなる効果があった。添加量は20原子%以下が好ましく、特に15原子%以下が好ましい。また、記録層にOを添加した場合、Oが記録層を構成する元素の少なくとも1種類の酸化物となって存在し、記録層の熱伝導率を小さして記録感度を向上させる効果があった。添加量は20原子%以下が好ましく、特に15原子%以下が好ましい。
【0082】
記録層として、 Al70Ag30のかわりにIn−Bi系、Bi−Na系、Pb−Bi系、Sn−Bi系、In−Pb系、In−Sn系、In−Tl系、In−Zn系、Sn−Pb系、Tl−Sn系、Zn−Sn系を用いた場合にも良く似た特性が得られた。また、記録層として、Ag−Al系、Ag−Bi系、Ag−Ca系、Ag−In系、Ag−Pb系、Ag−Sb系、Ag−Sn系、Ag−Te系、Ag−Ti系、Al−Au系、Al−Cu系、Al−Cr系、Al−Ge系、Al−Si系、Al−Sn系、Al−Ti系、Al−Zn系、Au−Bi系、Au−Ge系、Au−Pb系、Au−Sb系、Au−Si系、Au−Te系、Au−Tl系、Ni−Ce系、Cu−La系、Cu−Mg系、Cu−Pr系、Cu−Sb系、Ga−Te系、Ge−Te系、Zn−Ge系、In−Sb系、Pb−Pd系、Pt−Pb系、Pb−Sb系、Sb−Te系、Tl−Sb系を用いた場合にも同様な良く似た特性が得られた。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば大容量で波長依存性が少ない情報記録媒体を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録層のレーザービーム入射側の面が主に変形する本発明の一実施例を示す。
【図2】記録層のレーザービーム入射側と反対側の面が主に変形する本発明の一実施例を示す。
【図3】記録層のレーザービーム入射側の面と反対側の面の両方が変形する本発明の一実施例を示す。
【図4】レーザービーム入射により、記録層に孔が形成される本発明の一実施例を示す。
【図5】レーザービーム入射により、記録層に孔が形成される本発明の別の実施例を示す。
【図6】レーザービーム入射により、記録層に孔が形成される本発明の別の実施例を示す。
【図7】レーザービーム入射により、記録層に孔が形成される本発明の別の実施例を示す。
【図8】レーザービーム入射により、記録層に孔が形成される本発明の別の実施例を示す。
【図9】記録層のレーザービーム入射側の面と反対側の面の両方が変形し、記録補助層の記録層に接する面のみが変形する本発明の一実施例を示す。
【図10】記録層のレーザービーム入射側の面と反対側の面の両方が変形し、記録補助層の中に空洞が形成する本発明の一実施例を示す。
【図11】記録層のレーザービーム入射側の面と反対側の面の両方が変形し、記録層と記録補助層の界面に空洞が形成する本発明の一実施例を示す。
【図12】本発明の実施例1の媒体の積層構成を示す。
【図13】本発明の実施例2の媒体の積層構成を示す。
【図14】ランド部とグルーブ部の境界部にアドレス情報を含むウォーブルを配した本発明の一実施例を示す。
【図15】本発明の実施例3の媒体の積層構成を示す。
【符号の簡単な説明】
1 基板
2 記録層
3 記録補助層
4 紫外線硬化樹脂保護層
5 接着層
6 空洞[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an information recording medium capable of recording digital information such as video, audio, and computer data by a recording beam such as a laser beam and an electron beam, and a method for recording and reproducing the information.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, there are various information recording media that carry a thin film (recording layer) made of a heat mode recording material on a substrate and allow additional recording of information by the photothermal action of the recording layer. Typical examples include Te, Recording is performed by deforming, sublimating and evaporating a recording layer composed of a metal layer mainly composed of Bi or the like and a dye layer such as cyanine, phthalocyanine or azo, Te-Ge, As-Te-Ge , Te-O-based and the like utilizing atomic arrangement change (phase change).
[0003]
As compact discs (CDs) become widely used, so-called CD-Rs, which are writable media that have high reflectivity and can output signals that conform to the CD format for information reproduction, are also widely used. ing. For example, as described in JP-A-2-168446, the CD-R is formed by laminating an organic dye layer, a metal reflective layer, and a UV curable resin layer as a protective layer in this order on the signal surface of a transparent substrate. The organic dye layer absorbs laser light and converts it into heat, and the heat changes the organic dye itself constituting the organic dye layer to change its optical characteristics. It is characterized in that information is recorded by deforming a part of the transparent substrate which is the base of the dye layer.
[0004]
In recent years, digital versatile discs, so-called DVDs, having a larger capacity than CDs have appeared on the market. DVD has a double-sided structure in which the substrate thickness is reduced from 1.2 mm to 0.6 mm and half of the substrate thickness compared to CD, and the reproduction laser light wavelength is shortened from 780 nm to 650 nm. This achieves a large capacity of 4.7 GB on one side and 9.4 GB on both sides. For DVD, a one-sided two-layer reading method has been proposed for the first time, in which information formed on two substrates is read out by entering reproduction light from one substrate. In order for DVD to become fully popular, a writable medium compatible with DVD is indispensable, DVD-R that can be written only once by applying CD-R technology, and DVD- that uses phase change technology. RAM and the like have been developed and commercialized. In addition, a writable medium corresponding to the single-sided dual-layer reading method proposed for the first time in DVD has been developed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Among the above-described media capable of additionally recording information, those using a metal layer mainly composed of Te, Bi, etc. record information by deformation, that is, hole formation due to surface tension, etc. It has the difficulty of being impossible. In addition, it is difficult to control how the hole expands due to surface tension, and it is difficult to form a small-diameter mark because a swell (rim) is formed around the hole.
[0006]
The one using a dye such as CD-R has a problem that the change in reflectance with respect to the recording / reproducing wavelength is large, and it becomes difficult to reproduce when the laser wavelength is shortened. Further, since the metal reflective layer is laminated on the dye layer, light is not transmitted, and it is impossible to develop the recording medium on a single-sided dual-layer read type proposed by DVD.
[0007]
Those using phase change such as Te-Ge type have the disadvantage that the phase change operating temperature is high and the recording sensitivity is poor, or that the reflectance is remarkably lowered when the light absorption is increased to increase the sensitivity. The phase change type can be developed on a single-sided, double-layer read-type recording medium, but the reflectivity drop is significant in this case.
[0008]
An object of the present invention is to solve the above-described problems, and to provide an information recording medium having a large capacity, less wavelength dependency, and a high reflectance.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have made various studies in order to achieve the above object, and formed a recording film and a recording auxiliary layer in contact with the recording film, and irradiated both with the light beam to deform both the recording film and the recording auxiliary layer. It was found that the above problem can be solved as much as possible by recording information.
[0010]
As a configuration, a recording auxiliary layer and a recording layer are provided on a substrate, the recording auxiliary layer is formed in contact with one side or both sides of the recording layer, and at least one of the recording auxiliary layer and the recording layer are formed by irradiation with a light beam. The information is recorded by being physically deformed.
[0011]
In addition, a recording layer and a recording auxiliary layer are formed in this order on the substrate, and information is recorded by physically deforming the substrate, the recording auxiliary layer, and the recording layer by irradiation with a light beam. did.
[0012]
When the recording auxiliary layer is formed on the side opposite to the substrate of the recording layer, the recording layer side surface of this recording auxiliary layer is physically deformed, but the surface on the side opposite to the recording layer is hardly accompanied by physical deformation. It can also be.
[0013]
The physical deformation of the recording layer is accompanied by a change in film thickness, and it is preferable that the thickness of the recording layer is smaller than the thickness of the unrecorded portion in at least a part of the recorded information portion. It is more preferable that the film thickness of the recording layer is almost zero in at least a part of the portion.
[0014]
Further, an atomic arrangement change of the recording layer may occur in at least a part of the portion where information is recorded.
[0015]
The recording layer preferably has a melting point of 600 ° C. or lower.
[0016]
More preferably, the recording layer contains at least two kinds of elements as main components, and the melting point of these elements is 600 ° C. or less. For example, at least two types can be selected from materials made of Bi, In, Pb, Sn, Te, Tl, Zn, Na, Ga, and the like. Specifically, In-Bi system, Bi-Na system, Pb-Bi system, Sn-Bi system, In-Pb system, In-Sn system, In-Tl system, In-Zn system, Sn-Pb system, Combinations such as a Tl-Sn system and a Zn-Sn system are possible. Further, these elements may have a eutectic composition having a melting point of 600 ° C. or lower, and the content of these elements may be a eutectic composition or a composition in the vicinity thereof.
[0017]
The recording layer is mainly composed of two kinds of elements, and at least one of these elements has a melting point of 600 ° C. or higher, and the element has a melting point of 600 ° C. or lower with the other element. More preferably, it has a eutectic composition, and the content of the two elements is a eutectic composition or a composition in the vicinity thereof. For example, Bi, In, Pb, Sn, Te, Tl, Zn, Na, Ga, Ag, Al, Ca, Ge, Sb, Si, Au, Cu, Ni, Ce, La, Mg, Pr, Pd, Pt, etc. At least two types of materials can be selected. Specifically, Ag-Al, Ag-Bi, Ag-Ca, Ag-In, Ag-Pb, Ag-Sb, Ag-Sn, Ag-Te, Ag-Tl, Al-Au, Al-Cu, Al-Ge, Al-Si, Al-Sn, Al-Te, Al-Zn, Au-Bi, Au-Ge, Au-Pb, Au-Sb, Au-Sn, Au-Si, Au-Te, Au-Tl, Ni-Ce, Cu-La, Cu-Mg, Cu-Pr, Cu-Sb, Combinations of Ga-Te, Ge-Te, Zn-Ge, In-Sb, Pb-Pd, Pt-Pb, Pb-Sb, Sb-Te, Tl-Sb, etc. are possible. is there.
[0018]
Materials constituting the recording auxiliary layer include organic dye materials such as polymethine dyes, anthraquinone dyes, cyanine dyes, phthalocyanine dyes, xanthene dyes, triphenylmethane dyes, pyrylium dyes, azulene dyes, and the like. A material made of a metal azo dye or the like can be used. In addition, a material made of a polymer material can be used as a material constituting the recording auxiliary layer. As the polymer material, a material having transparency with respect to recording / reproducing light is preferable. If these materials are soluble in a solvent, they can be formed by spin coating, and if they are not soluble, they can be formed by vapor deposition.
[0019]
These recording auxiliary layers preferably have a thermal decomposition temperature or a glass transition temperature, and the temperature is preferably lower than the melting point of the recording layer. More preferably, the difference between the thermal decomposition temperature or glass transition temperature of the recording auxiliary layer and the melting point of the recording layer is 400 ° C. or less.
[0020]
As a disk form, a structure in which two substrates are bonded together with a recording layer sandwiched inside can be employed. Further, as a disk form, a so-called single plate structure in which two substrates are not bonded together can be adopted.
[0021]
Each of these two substrates has a recording layer, and information is recorded on each recording layer by irradiating a light beam from one of the substrates, and the substrate on the side irradiated with the light beam, The recording auxiliary layer and the recording layer may be configured to transmit 40% or more of the light beam.
[0022]
Further, as a disk form, it is possible to provide at least two recording layers on a single substrate.
[0023]
At this time, information may be recorded on each recording layer by irradiating the light beam from the substrate side, or information recording may be performed on each recording layer by irradiating the light beam from the side opposite to the substrate. May be.
[0024]
As described above, when information is recorded on a plurality of recording layers by irradiating a light beam from a certain direction, the recording layer on the light beam incident side and the recording layer on the opposite side have different film thicknesses. You may have.
[0025]
Further, the element as the main component of the recording layer on the light beam incident side is the same as the element as the main component of the recording layer on the opposite side, and the content of the element as the main component is the same as that of the light beam incident side. The recording layer and the recording layer on the opposite side may be different.
[0026]
Further, at least one element among the main components of the recording layer on the light beam incident side and at least one element among the main components of the recording layer on the opposite side are different elements. May be.
[0027]
The melting point of the recording layer on the light beam incident side may be different from the melting point of the recording layer on the opposite side.
[0028]
Guide grooves are formed spirally or concentrically on the substrate, and either one of the guide grooves or between two adjacent guide grooves (called between the guide grooves) is used as a recording track, and information is recorded on the recording track. The structure to do can be taken. Further, a guide groove may be formed on the substrate in a spiral shape or a concentric shape, and both the guide groove and between the guide grooves may be used as recording tracks, and information may be recorded on the recording track.
[0029]
Each of the two substrates has a recording layer, and when information is recorded on each recording layer by irradiating a light beam from one of the substrates, a spiral or concentric circle formed on the substrate The shape of the guide groove is preferably different between the light beam incident side and the opposite side.
[0030]
At this time, the depth of the guide groove of the substrate on the light beam incident side is shallower than the depth of the guide groove of the substrate on the opposite side, or the width of the guide groove on the substrate on the light beam incident side is the opposite side. It is more preferable if it is wider than the width of the guide groove of the substrate.
[0031]
The information recording medium of the present invention can obtain excellent characteristics when the recording density is high.
[0032]
For example, assuming that the radial interval (track pitch) of the recording tracks is TP, the wavelength of the light beam is λ, and the numerical aperture of the lens that collects the light beam is NA, TP / (λ / NA) is 0.7. In the following cases, more excellent characteristics can be obtained. At this time, the track pitch is preferably 1 μm or less, and the track pitch is particularly preferably 0.75 μm or less.
[0033]
Further, if the shortest length of the recording mark is 0.7 μm or less, more excellent characteristics can be obtained. If the shortest recording mark length is 0.5 μm or less, particularly excellent characteristics can be obtained.
[0034]
Address information and the like of the information recording medium can be formed in advance on the substrate as a preformat signal. As a form in which address information or the like is preliminarily formed on the substrate as a preformat signal, a concave or convex embossed pit, or a wobble method that modulates the width of the groove or land according to the information is possible. As the wobble method, a method of meandering only one side surface on the inner peripheral side or outer peripheral side of the groove portion or both side surfaces on the inner peripheral side and outer peripheral side of the groove portion can be adopted.
[0035]
The roles of the recording layer and the recording auxiliary layer in the information recording medium of the present invention are as follows. When the medium is irradiated with laser, first, the auxiliary recording layer reaches a temperature at which thermal decomposition or glass transition occurs. Subsequently, the temperature of the recording film reaches the melting point, and the recording film can be deformed. The recording film is deformed by the generation of gas due to thermal decomposition of the recording auxiliary layer and the expansion and deformation due to glass transition, thereby forming a recording mark. At this time, when the deformation of the recording layer is accompanied by a change in film thickness, the reflectance varies depending on the film thickness, so that the reproduction signal intensity can be increased. In particular, when the thickness of the recording layer is almost 0, the reflectivity drop in that part is extremely large, and the difference in reflectivity from the other part becomes so large that the reproduction signal intensity is particularly large. Can do. As described above, when the deformation of the recording layer is accompanied by a change in film thickness, there is no practical means for returning this portion to the original state. Therefore, there is an advantage that the information once recorded cannot be falsified. Further, when the recording layer is deformed and the atomic arrangement is changed, not only the reflectance difference due to the deformation of the recording portion and the portion that is not so, but also the optical constants of both are different, so that the reproduction signal intensity can be increased. .
[0036]
Further, in the process of forming the recording mark, the recording layer first reaches the melting point and becomes deformable due to the magnitude relationship between the absorption rate of the recording layer with respect to the wavelength of the laser beam used for recording and the absorption rate of the recording auxiliary layer. The auxiliary layer may reach a thermal decomposition temperature or a glass transition temperature to form a recording mark. For example, when the light absorption rate of the recording auxiliary layer is larger than that of the recording layer, or when the thermal conductivity of the recording layer is extremely high, such as 1 W / cmK, and the temperature of the recording layer is difficult to rise, the mark formation as described above is performed. A process can occur. If the melting point of the recording layer is higher than the thermal decomposition temperature or glass transition temperature of the recording auxiliary layer, it is preferable because a clear mark can be formed, but conversely, the melting point of the recording film is higher than the thermal decomposition temperature or glass transition of the recording auxiliary layer. Even if the temperature is lower, the mark can be formed.
[0037]
As the deformation of the recording layer, when the surface on the laser beam incident side is mainly deformed (shown in FIG. 1), when the surface opposite to the laser beam incident side is mainly deformed (shown in FIG. 2), the laser beam is deformed. A case where both the incident side surface and the opposite side surface are deformed (shown in FIG. 3) can be considered. When the deformation of the recording layer is hole formation, it can be considered as a variation or combination thereof (shown in FIGS. 4 to 8).
[0038]
Although the recording auxiliary layer is deformed with the deformation of the recording layer, the deformation of the recording auxiliary layer may be expansion, formation of a cavity, or the like. 9 to 11 show the deformation of the recording auxiliary layer when the recording layer is deformed in FIG. Further, when the recording auxiliary layer is formed in contact with the side opposite to the substrate of the recording layer, if only the surface in contact with the recording layer is mainly deformed, a resin material that does not thermally deform may be provided as a protective film on the opposite side. There is an advantage that does not affect the recording. For this purpose, the recording auxiliary layer is preferably formed to have a film thickness that is at least twice the groove depth.
[0039]
One of the recording auxiliary layers can be substituted by a substrate. At this time, a material having a thermal decomposition temperature or a glass transition temperature and easily deformable by heat, such as polycarbonate, polymethyl methacrylate, polymethylpentene, polyolefin, epoxy, and acrylic, can be used for the substrate. In this case, the deformation method of the substrate can be considered to be the same as the deformation method of the recording auxiliary layer.
[0040]
The aforementioned Bi alloy or Te alloy recording layer forms holes by surface tension. The advantage of hole formation by surface tension is that there is a sharp hole with a certain threshold power when the recording power is gradually increased. On the other hand, the disadvantages are that it is difficult to control the surface tension, and it is difficult to control the size of the hole, so it is easy to make a large hole.When forming a long hole in the light beam irradiation direction, the irradiation start position and end position of the light beam And the width of the hole is different. However, in the method of the present application, the size of the recording mark can be controlled by the melting point of the recording film, the thermal decomposition temperature of the recording auxiliary layer, the glass transition temperature, and the like. It is also possible to form a mark having a substantially constant width by combining the melting point of the recording film, the thermal decomposition temperature of the recording auxiliary layer, the glass transition temperature, and the recording waveform. Similarly, the width of the long mark can be controlled relatively freely. Accordingly, it is possible to cope with a case where the track pitch is narrow or high density recording in which small marks and long marks such as mark edge recording must be formed with high accuracy. In particular, when TP / (λ / NA) is 0.7 or less, where TP is the track pitch, λ is the wavelength of the light beam, and NA is the numerical aperture of the lens that collects the light beam, The crosstalk into which the information recorded in the track leaks increases, and it is necessary to make the width of the recording mark particularly narrow. As described above, the medium of the present invention is a suitable medium in such a case. In particular, the medium is suitable when the track pitch is narrower than 1 μm and further narrower than 0.75 μm. Also, it is suitable when the shortest mark length of the record mark is 0.7 μm or less, and further 0.5 μm, and particularly suitable when the length of the longest record mark is three times or more of the length of the shortest record mark. is there.
[0041]
The elements constituting the recording layer are preferably elements having a melting point of 600 ° C. or lower, that is, Bi, In, Pb, Sn, Te, Tl, Zn, Na, and Ga. Of these elements, Bi, In, Pb, Sn , Tl is more preferable. Furthermore, Bi, In, Pb, and Sn are particularly preferable. Na and Ga have a low melting point of 100 ° C. or lower, which is advantageous in terms of recording sensitivity, but is difficult to form by sputtering. Zn and Te have a relatively high melting point among these elements. In combinations of these elements, In—Bi, Bi—Na, Pb—Bi, Sn—Bi, In—Pb, In—Sn, In—Tl, In—Zn, Sn—Pb are used. System, Tl-Sn system, and Zn-Sn system are preferable, and In-Bi system, Pb-Bi system, Sn-Bi system, In-Pb system, In-Sn system, and Sn-Pb system are particularly preferable. Of these combinations of elements, those having a eutectic composition have a particularly low melting point in the vicinity of the composition, which is preferable in terms of recording sensitivity.
[0042]
When the melting point of one or both of the elements constituting the recording layer is 600 ° C. or higher and the eutectic composition of the both or a composition in the vicinity thereof is used, the recording layer has a low melting point during recording. Although it is possible, segregation occurs when the recording mark portion melted by recording is cooled, and a composition region of 600 ° C. or more is easily formed in at least a part of the recording mark portion. Even if overwriting is performed on the portion, the recording layer is not melted due to the high melting point component formed at the time of recording, and there is an effect that information cannot be falsified. Examples of such element combinations include Ag-Al, Ag-Bi, Ag-Ca, Ag-In, Ag-Pb, Ag-Sb, Ag-Sn, Ag-Te, and Ag. -Tl, Al-Au, Al-Cu, Al-Ge, Al-Si, Al-Sn, Al-Te, Al-Zn, Au-Bi, Au-Ge, Au -Pb, Au-Sb, Au-Sn, Au-Si, Au-Te, Au-Tl, Ni-Ce, Cu-La, Cu-Mg, Cu-Pr, Cu -Sb, Ga-Te, Ge-Te, Zn-Ge, In-Sb, Pb-Pd, Pt-Pb, Pb-Sb, Sb-Te, and Tl-Sb are preferred. . Among these, the combination containing Au, Ag, Cu, and Al is preferable in that the reflectance is high. In particular, combinations with high reflectivity are Ag-Al, Al-Au, and Al-Cu. A combination containing Bi, In, Pb, Sn, Te, Zn, and Tl is preferable in that the melting point is low. Especially combinations with low melting points are Ag-Bi, Ag-In, Ag-Pb, Ag-Sn, Ag-Te, Ag-Tl, Al-Sn, Al-Zn, Au-Bi. Au-Ge, Au-Pb, Au-Sb, Au-Sn, Au-Si, Au-Tl, Ge-Te, Zn-Ge, Pb-Pd, Pt-Pb , Pb-Sb system, Tl-Sb system.
[0043]
It is also possible to add other elements to the recording layer. For example, Sc, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Y, Zr, Nb, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Ag, Cd, Hf, Ta, W, Re, Os , Ir, Pt, and Au absorb laser light and thus have an effect of improving recording sensitivity and an effect of improving oxidation resistance. However, since these elements have a high melting point, if the addition amount is too large, the recording sensitivity is lowered. Therefore, the addition amount is preferably 15 atomic% or less, more preferably 10 atomic% or less. Of these elements, Ni, Cu, Zn, Pd, Ag, Pt, and Au are listed as elements constituting the recording layer. However, these elements are used for the recording layer. Only if not. Of the above-described elements, Ti, V, Cr, Fe, Co, Ni, Zr, Nb, Mo, Pd, Ag, Ta, W, Pt, and Au are more preferable. These have a higher effect of improving oxidation resistance.
[0044]
Further, N and O can be added to the recording layer. N has an effect of reducing noise by reducing the crystal grain size when the recording layer is a crystal. O exists as an oxide of at least one element constituting the recording layer, and has the effect of reducing the thermal conductivity of the recording layer and improving the recording sensitivity. The addition amount is preferably 20 atomic percent or less, and particularly preferably 15 atomic percent or less.
[0045]
Moreover, when S, Se, and Sb are added, the oxidation resistance is improved. By containing a large amount of these elements near the surface of the recording layer, the oxidation resistance is further improved. Of these elements, Sb is listed as an element constituting the recording layer, but it is used as an additive element only when it is not used in the recording layer.
[0046]
The information recording medium of the present invention can also be a single-sided dual-layer recording / reproducing medium. The configuration consists of forming a recording layer and a recording auxiliary layer on each of the two substrates, bonding them together with a transparent material, and entering laser light from either substrate side to record information on both recording layers. The information recorded on both recording layers is reproduced. As the bonding material, a material having good flatness such as an ultraviolet curable resin or a double-sided tape can be used. The information recording medium of the present invention can also be a medium in which two recording and reproducing layers are formed on a single substrate. The structure is that two recording layers and a recording auxiliary layer are formed on one substrate, laser light is incident from the substrate side or the opposite side of the substrate, information is recorded on both recording layers, and both recording layers are recorded. The recorded information is reproduced. In these cases, the recording layer and the recording auxiliary layer formed on the substrate on which the recording / reproducing laser beam is incident are referred to as a first layer, and the opposite layer is referred to as a second layer. In order to record information on the second layer or reproduce information on the second layer, the first layer must transmit at least part of the recording / reproducing laser beam.
[0047]
The reflectance, transmittance, and absorptance of the first layer are expressed as r.1, T1, A1, The reflectance, transmittance, and absorptance of the second layer are r2, T2, A2And the total reflectance from the first layer is R1, The total reflectivity from the second layer is R2And the total absorption rate of the first layer is A1, The total reflectance of the second layer is A2Then, the following relationship is established for these parameters.
r1+ T1+ A1= 1
r2+ T2+ A2= 1
R1= R1
R2= R2Xt1 2
A1= A1
A2= A2Xt1
Because the signal quality of the first layer and the second layer is the same, the reflectance of both is the same, and because the recording sensitivity of both layers is the same, the absorption rate of both is the same , Etc. are prerequisites, and therefore
r1= R2Xt1 2
a1= A2Xt1
is required. t1Is a value less than 1, so
r1<R2
a1<A2
Must meet. That is, the reflectivity of the first layer must be smaller than the reflectivity of the second layer, and the absorptance of the first layer must be smaller than the absorptivity of the second layer. First layer transmittance t1If it is set to 40% or more, it is easy to satisfy this relationship, which is preferable. There is a method of changing the film thicknesses of the recording layers of both layers as a method of setting the reflectance and absorption rate of the first layer and the reflectance and absorption rate of the second layer to different values. If the thickness of the first layer is set to be thinner than that of the second layer, the above relational expression can be satisfied. At this time, it is preferable to set the transmittance of the second layer to approximately 0, since the reflectance and absorption of the second layer can be further increased.
[0048]
On the other hand, from the point of signal strength, r1<R2Needs to be satisfied, but a1≧ a2Even so, there is a method in which the recording sensitivities of the first layer and the second layer are substantially equal. In this method, the melting point of the second layer is made lower than that of the first layer so that recording can be performed with a small absorption rate. According to this method, since the temperature at which recording is possible is low even if the absorption rate of the second layer is low, recording is possible even by irradiation with laser light having the same power as that of the first layer. As a method for changing the melting point, there are methods such as changing the composition of the recording layer and changing the constituent elements. At this time, it is preferable to change the thermal decomposition temperature or glass transition temperature by changing the film thickness of the recording auxiliary layer or changing the material and composition.
[0049]
As described above, when recording information on the two recording layers by inputting laser light from one side or reproducing the recorded information, the recording mark is recorded by deformation of both the recording layer and the recording auxiliary layer. Since the recording medium according to the present invention for forming the recording medium has good recording sensitivity, it is not necessary to increase the absorptance of the recording layer itself as in the conventional medium, and the reflectance can be increased. This effect is further enhanced if a material having a high reflectivity and a low melting point as described above is selected as the recording layer.
[0050]
When the recording layer or the recording auxiliary layer is formed by sputtering, vapor deposition, spin coating, or the like, the surface opposite to the substrate side of each layer may differ from the shape of the substrate. In particular, when a film is formed by a spin coating method, there is a tendency that grooves and uneven pits formed on the substrate are filled, and the shape of the substrate and the shape of the film opposite to the substrate are greatly different. When two recording layers are provided and light is incident on both layers for recording / reproduction, the first layer is the substrate surface on the light incident side, and the second layer is the recording surface on the light incident side. If the same substrate is used, parameters related to grooves or pits formed in advance on the substrate, that is, push-pull signal, divided push-pull signal, pre-pit The signal amplitude of the first layer and the second layer are different. Therefore, if the groove shape and pit shape of the substrate carrying the first layer and the substrate carrying the second layer are changed, the parameters related to the groove or pit can be made uniform.
[0051]
The information recording medium of the present invention can control the reflectance of the information recording medium by adjusting the refractive index and film thickness of the layer laminated on the substrate. When the reflectance of the information medium of the present invention is controlled, recording / reproducing can be performed by a recording / reproducing apparatus of another information recording medium. For example, the reflectivity of DVD-RAM media and general MO media is about 20%. Therefore, by adjusting the reflectance of the information recording medium of the present invention to 10 to 30%, it becomes possible to use it in a DVD-RAM medium or a general MO medium recording / reproducing apparatus.
[0052]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of examples.
[0053]
【Example】
Example 1
A
[0054]
Similarly, Au on another similar substrate 1 '70Sn30(Atom%)
[0055]
The disk produced as described above is rotated so that the linear velocity is 3.49 m / s, and a semiconductor laser beam having a wavelength of 660 nm is condensed by an objective lens with NA = 0.6 and irradiated onto the recording film through the substrate, and on the guide groove. Recorded and played back. The recording laser power was 12 mW, and 8-16 modulated random signals were recorded. At this time, a multi-pulse recording waveform for dividing the recording pulse into a plurality of parts was used.
[0056]
When the recorded random signal was played back, the jitter was 7.5%. The reflectivity was 65% in the unrecorded area, 20% in the recording area, and the signal modulation was about 70%. When the recording mark was observed with an optical microscope and a scanning electron microscope, the following was observed. The film thickness at the center of the recording mark of the recording film was almost zero.
[0057]
Deformation of the substrate and the dye recording auxiliary layer was observed. It is also recognized that the region where the recording film thickness is almost zero is filled with the substrate and the dye, and from this, it can be estimated that the deformation of the substrate and the dye recording auxiliary layer is expansion.
[0058]
A cavity was observed in a part of the expanded portion of the substrate. It can be estimated that this is a gas generated by decomposition of the substrate.
[0059]
Almost no deformation of the surface of the dye recording auxiliary layer opposite to the recording layer was observed.
As a recording layer, Au70Sn30Similar characteristics were obtained even when the Au content was changed in the range of 10 to 90 atomic%.
[0060]
Further, Sc, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Y, Zr, Nb, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Ag, Cd, Hf, Ta, W are formed on the recording layer. When Re, Os, Ir, and Pt are added, the recording sensitivity is improved. Among these, when Ti, V, Cr, Fe, Co, Ni, Zr, Nb, Mo, Pd, Ag, Ta, W, and Pt were added, the oxidation resistance was improved. However, when these elements were added in an amount of 15 atomic% or more, the recording sensitivity decreased. The effect of improving the recording sensitivity was particularly high when added at 10 atomic% or less.
[0061]
When N was added to the recording layer, there was an effect of reducing noise. The addition amount is preferably 20 atomic percent or less, and particularly preferably 15 atomic percent or less. Further, when O is added to the recording layer, O exists as at least one oxide of the elements constituting the recording layer, which has the effect of reducing the thermal conductivity of the recording layer and improving the recording sensitivity. It was. The addition amount is preferably 20 atomic percent or less, and particularly preferably 15 atomic percent or less.
[0062]
Addition of S, Se, Sb to the recording layer has an effect of improving the oxidation resistance. In particular, the inclusion of a large amount of these elements near the surface of the recording layer has the effect of further improving the oxidation resistance.
[0063]
As a recording layer, Au70Sn30Instead of In-Bi, Bi-Na, Pb-Bi, Sn-Bi, In-Pb, In-Sn, In-Tl, In-Zn, Sn-Pb, Tl- Similar characteristics were obtained when Sn-based and Zn-Sn-based materials were used. As the recording layer, Ag-Al, Ag-Bi, Ag-Ca, Ag-In, Ag-Pb, Ag-Sb, Ag-Sn, Ag-Te, and Ag-Tl are used. Al-Au, Al-Cu, Al-Ge, Al-Si, Al-Sn, Al-Te, Al-Zn, Au-Bi, Au-Ge, Au-Pb Au-Sb system, Au-Si system, Au-Te system, Au-Tl system, Ni-Ce system, Cu-La system, Cu-Mg system, Cu-Pr system, Cu-Sb system, Ga-Te system , Ge-Te, Zn-Ge, In-Sb, Pb-Pd, Pt-Pb, Pb-Sb, Sb-Te, and Tl-Sb was gotten.
[0064]
In this example, the recording layer was formed directly on the substrate, but the same result was obtained even when a recording layer and a recording auxiliary layer were sequentially formed after forming a cyanine dye as a recording auxiliary layer on the substrate. . At this time, when the groove depth of the substrate was 150 nm, the groove characteristics were good.
[0065]
(Example 2)
A
[0066]
Next, a substrate on which a surface of a polycarbonate resin plate having the same diameter and thickness as 1 is formed with concave and convex pits including address information and the like, a U-shaped groove having a width of 0.44 μm and a depth of 150 nm of 0.74 μm pitch Prepared 1 ''. On top of this, after forming the cyanine dye recording
[0067]
The disk manufactured as described above was rotated so that the linear velocity was 3.49 m / s, and laser light was incident from the
When the recorded random signal was reproduced, the jitter was 8% in both layers. In both layers, the reflectance was 18% in the unrecorded area, 5% in the recording area, and the signal modulation was about 72%.
[0068]
(Example 3)
A
0.90α ≦ Dl ≦ 0.99α
It becomes. On the other hand, when the groove width is Dg, the track pitch is complemented to the land portion.
Dg + Dl = 2α
It is.
[0069]
A wobble including address information and the like was applied to the boundary between the land portion and the groove portion. FIG. 14 shows this state. A so-called one-side wobble system in which one boundary is a straight line and only the other boundary is modulated is optimal. The width Dl ′ of the land part of this part is
0.50α ≦ Dl ′ ≦ 1.50α
Is preferred.
[0070]
The address signal recorded by this one-side wobble is detected by a radial push-pull signal.
[0071]
The
λ / 15 ≦ A ≦ λ / 5
Is preferred, and
λ / 12 ≦ A ≦ λ / 9
Therefore, the reflectance can be controlled particularly well. In this embodiment, the SiN dielectric layer has a refractive index of 2.1 and a film thickness of 60 nm.
[0072]
Thereafter, the recording
[0073]
This medium was not laminated and was configured as a single plate. As described above, a so-called write-once medium capable of one-time recording could be configured.
[0074]
Also, the uniformity of the thin film formed by spin coating decreases as the diameter increases.
[0075]
Diameter uniformity
Less than
60mm or more and less than 100mm 3-7%
100mm or more 7% or more
For this reason, the diameter of the disk is preferably less than 100 mm, and most preferably less than 60 mm, from the need for uniform spin coating of the auxiliary recording layer. However, if it is too small, the recording capacity will be reduced this time, so a diameter of 15 mm or more is necessary from that viewpoint. Therefore, the disc diameter is preferably 15 mm or more and less than 100 mm, and most preferably 15 mm or more and less than 60 mm.
[0076]
The reflectance of the medium is preferably 10% or more and 30% or less in the unrecorded area. In the medium of this example, the reflectance of the unrecorded area was 15%, the reflectance of the recording portion was 25%, and the signal modulation degree was about 60%. By making the reflectance 10% or more and 30% or less in the unrecorded area, a general magneto-optical recording medium drive detects the sum signal, so that recording can be performed once and reproduction by the drive is possible. A so-called write-once medium can be configured.
[0077]
An example in which recording / reproduction is performed using a disk manufactured as described above with a magneto-optical recording medium driving device having a differential detection system will be described. The medium of the present invention can record on either the land portion or the groove portion, or both. In this embodiment, recording was performed only on the groove portion, and the performance was examined.
[0078]
The medium is rotated so that the linear velocity is 5.0 m / s, and a semiconductor laser beam having a wavelength of 650 nm is condensed by an objective lens with NA = 0.6, irradiated onto the recording film through the substrate, and recording / reproduction is performed on the group. went. The recording laser power was 10 mW. At this time, a multi-pulse recording waveform for dividing the recording pulse into a plurality of parts was used. PRML reproduction was performed by recording an NRZ-modulated random signal having a shortest mark length of 0,35 μm. As a result, the bit error rate is 2 × 10- FiveGot.
[0079]
When the recorded portion was observed with a microscope, the substrate and the dye recording auxiliary layer were deformed. Al as recording layer70Ag30Similar characteristics were obtained even when the Al content was changed in the range of 10 to 90 atomic%.
[0080]
Further, Sc, Ti, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Y, Zr, Nb, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Ag, Cd, Hf, Ta, W are formed on the recording layer. When Re, Os, Ir, and Pt are added, the recording sensitivity is improved. Among these, when Ti, V, Cr, Fe, Co, Ni, Zr, Nb, Mo, Pd, Ag, Ta, W, and Pt were added, the oxidation resistance was improved. However, when these elements were added in an amount of 15 atomic% or more, the recording sensitivity decreased. As in Examples 1 and 2, the effect of improving the recording sensitivity was particularly high when added at 10 atomic% or less.
[0081]
Similarly, when N is added to the recording layer, there is an effect of reducing noise. The addition amount is preferably 20 atomic percent or less, and particularly preferably 15 atomic percent or less. Further, when O is added to the recording layer, O is present as at least one oxide of the elements constituting the recording layer, which has the effect of reducing the thermal conductivity of the recording layer and improving the recording sensitivity. . The addition amount is preferably 20 atomic percent or less, and particularly preferably 15 atomic percent or less.
[0082]
Al as recording layer70Ag30Instead of In-Bi, Bi-Na, Pb-Bi, Sn-Bi, In-Pb, In-Sn, In-Tl, In-Zn, Sn-Pb, Tl- Similar characteristics were obtained when Sn-based and Zn-Sn-based materials were used. In addition, as a recording layer, Ag-Al, Ag-Bi, Ag-Ca, Ag-In, Ag-Pb, Ag-Sb, Ag-Sn, Ag-Te, and Ag-Ti are used. Al-Au, Al-Cu, Al-Cr, Al-Ge, Al-Si, Al-Sn, Al-Ti, Al-Zn, Au-Bi, Au-Ge Au-Pb, Au-Sb, Au-Si, Au-Te, Au-Tl, Ni-Ce, Cu-La, Cu-Mg, Cu-Pr, Cu-Sb , Ga-Te, Ge-Te, Zn-Ge, In-Sb, Pb-Pd, Pt-Pb, Pb-Sb, Sb-Te, Tl-Sb The same and similar characteristics were obtained.
[0083]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide an information recording medium having a large capacity and little wavelength dependency.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an embodiment of the present invention in which the surface on the laser beam incident side of a recording layer is mainly deformed.
FIG. 2 shows an embodiment of the present invention in which the surface of the recording layer opposite to the laser beam incident side is mainly deformed.
FIG. 3 shows an embodiment of the present invention in which both the laser beam incident side surface and the opposite side surface of the recording layer are deformed.
FIG. 4 shows an embodiment of the present invention in which holes are formed in a recording layer by laser beam incidence.
FIG. 5 shows another embodiment of the present invention in which holes are formed in a recording layer by laser beam incidence.
FIG. 6 shows another embodiment of the present invention in which holes are formed in the recording layer by laser beam incidence.
FIG. 7 shows another embodiment of the present invention in which holes are formed in the recording layer by laser beam incidence.
FIG. 8 shows another embodiment of the present invention in which holes are formed in the recording layer by laser beam incidence.
FIG. 9 shows an embodiment of the present invention in which both the laser beam incident side surface and the opposite side surface of the recording layer are deformed, and only the surface of the recording auxiliary layer in contact with the recording layer is deformed.
FIG. 10 shows an embodiment of the present invention in which both the laser beam incident side surface and the opposite side surface of the recording layer are deformed to form a cavity in the recording auxiliary layer.
FIG. 11 shows an embodiment of the present invention in which both the laser beam incident surface and the opposite surface of the recording layer are deformed to form a cavity at the interface between the recording layer and the recording auxiliary layer.
FIG. 12 shows a laminated structure of the medium of Example 1 of the present invention.
FIG. 13 shows a laminated structure of a medium of Example 2 of the present invention.
FIG. 14 shows an embodiment of the present invention in which wobbles including address information are arranged at the boundary between a land portion and a groove portion.
FIG. 15 shows a laminated structure of a medium of Example 3 of the present invention.
[Brief description of symbols]
1 Substrate
2 Recording layer
3 Recording auxiliary layer
4 UV curable resin protective layer
5 Adhesive layer
6 cavity
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