JP4179431B2 - Work gripping device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、旋盤などの工作機械で使用されるワーク把持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
旋盤の主軸の先端部には、ワークを把持するためのワーク把持装置(チャックと称することもある)が装着されている。ワーク把持装置には、主軸の回転軸線回りに等間隔に配置されると共に、半径方向に移動可能に保持された複数個の爪部材が備えられている。爪部材の数は、一般に3個又は4個である。
【0003】
ワーク把持装置では、ワークの着脱時に爪部材を半径方向に動かす必要がある。爪部材の移動をチャック回しと呼ばれるスパナなどの工具を用いて作業者が手動で行うように構成したワーク把持装置があるが、着脱作業に手数がかかるため、爪部材の移動を自動的に行うように構成したワーク把持装置が用いられている。
【0004】
例えば、工作機械の主軸に当該主軸と同軸にピストンロッドが移動するように油圧シリンダを配置し、てこの原理又は楔の原理を利用してピストンロッドの軸方向の動きを爪部材の半径方向の移動に変換するように構成したいわゆるてこ形又は楔形のワーク把持装置がある。また、爪部材の後端側に配置したスクロール板にうず巻状の案内部(例えば、溝部)を形成すると共に、爪部材の後端面に上記案内部に係合する係合部(例えば、突部)を形成し、スクロール板をモータで回転させて爪部材を半径方向に移動するように構成したいわゆるスクロール形のワーク把持装置もある。
【0005】
しかし、上記のワーク把持装置は、主軸を回転させるための駆動源に加えて爪部材を移動させるための駆動源を必要とするため、ワーク把持装置を含めた工作機械の構成が大型化すると共に、製品コストが上昇するという問題がある。
【0006】
そこで、主軸の回転駆動と爪部材の駆動とを同一の駆動源で行うことができるワーク把持及び主軸駆動装置が特開平8−19903号公報に開示されている。図4は、上記装置を説明するための断面図であり、(a)は上記装置が適用された旋盤の主軸台41の断面図であり、(b)は上記主軸台41に装着されるスクロールチャック40の断面図である。
【0007】
この装置では、チャック40を作動させて工作物をつかむために、油圧源42から加圧された油圧を電磁切換弁43からシリンダ44に導入し、ピストン45を駆動しクランプ歯46の歯間に位置決めピン47を挿入し主軸48を回転しないように固定する。このときのピストン45の動きは近接スイッチ49で検出される。近接スイッチ49でピストン45の動きを検出し、主軸48のクランプが確認されると、制御装置はモータ50に起動指令をして起動させ、出力軸51が回転されて歯車52が回転される。
【0008】
歯車52の回転により環状歯車53が回転される。環状歯車53が回転駆動されると、この内歯54がピニオン55を回転駆動することになる。ピニオン55とピニオン56は一体であるから、この回転により内歯57を回転駆動させる。内歯57の駆動によりスクロール板58を回転させ、スクロール板58の回転によりマスタージョー59を半径方向に駆動し、ソフトジョー60により工作物をクランプする。
【0009】
主軸48を回転駆動するときは、シリンダ44に油圧を導入しピントン45をアンクランプ状態にして主軸48を解放する。次にモータ50を起動し、工作物をクランプした時と同じ方向に回転させると、チャック40は工作物と共に回転し(従って主軸48も回転する)、刃物台による工作物の切削加工が可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般的な旋盤においては、主軸の後端側にモータなどの駆動源を配置し、例えば複数個の歯車などから成る伝動機構を使用して後端側から動力を伝達して主軸を回転駆動させている。これに対し、上述したワーク把持及び主軸駆動装置においては、主軸48の側部にモータ50を配置し、環状歯車53などから成る伝動機構を使用して先端側から動力を伝達して主軸48を回転駆動させている。従って、既存の旋盤に上記ワーク把持及び主軸駆動装置を適用しようとすると、主軸台全体を変更しなければならず、製造コストの上昇を招くと共に、汎用性に劣るという問題がある。
【0011】
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、既存の工作機械の主軸に装着して使用できるようにして汎用性を向上することができるワーク把持装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び効果】
そこで請求項1のワーク把持装置は、正逆転駆動可能な工作機械2の主軸3に同軸に取着される本体12と、上記主軸3の軸線3a回りに回転可能に上記本体12に取着されると共に、その先端部には上記軸線3a回りに等間隔で配置された複数個の爪部材19・19を半径方向に移動可能に保持する保持部材15と、この保持部材15の先端部よりも後端側に配置されると共に、上記本体12の回転に連動して上記軸線3a回りに回転するスクロール部材20とを備え、上記スクロール部材20には先端面に上記軸線3aを中心としたうず巻状の案内部22を形成する一方、上記爪部材19には上記スクロール部材20に対面する後端面に上記案内部22に係合される係合部23を形成し、さらに、上記保持部材15の回転を許容又は制限する回転制動手段29と、上記保持部材15と上記本体12とを連結又は分離する連結分離手段30とを備え、上記連結分離手段30は、上記連結分離手段30は、上記保持部材15に連結して一体的に構成された筒状部材16に、先端側に向かうにつれて外径が小さくなるようなテーパ構造をなす内周面16bを設けると共に、上記本体12、先端側に向かうにつれて外径が小さくなるようなテーパ構造をなす圧接面31a設け、内周面16bと圧接面31aの摩擦抵抗を利用して上記保持部材15と上記本体12とを連結又は分離する構成として成り、ワークWを把持するために上記爪部材19を移動させるときは、上記回転制動手段29で上記保持部材15の回転を制限すると共に、上記連結分離手段30で上記保持部材15と上記本体12とを分離した状態で上記主軸3の回転によって上記スクロール部材20を回転させる一方、把持したワークWを回転させるときは、上記回転制動手段29で上記保持部材15の回転を許容すると共に、上記連結分離手段30で上記保持部材15と上記本体12とを連結した状態で上記主軸3の回転によって上記本体12と共に上記保持部材15を回転させるように構成したこと特徴としている。
【0013】
上記請求項1のワーク把持装置では、ワークWを把持するために爪部材19を移動させるときは、保持部材15の回転を制限すると共に、保持部材15と本体12とを分離する。この状態では、主軸3を回転させると本体12は回転するが、保持部材15は回転しない。そして、スクロール部材20は本体12の回転に連動して回転する。スクロール部材20の案内部22には爪部材19の係合部23が係合しており、スクロール部材20が回転することによって案内部22に対する係合部23の係合位置が案内部22に沿って移動する。爪部材19は半径方向にのみ移動可能に保持されており、かつ案内部22は軸線3aを中心としたうず巻状に形成されているため、爪部材19はスクロール部材20の回転に従って半径方向に移動する。従って、ワークWを外つかみ態様で把持するときは、まず主軸3を特定方向に回転させて半径方向外方側に爪部材19を移動させる。それから、ワークWを保持部材15の先端部の中心付近に配置してから主軸3を逆方向に回転させて半径方向内方側、即ち中心に向かって爪部材19を移動させてワークWを把持する。一方、ワークWを内張り態様で把持するときは、爪部材19の向きを外つかみ態様のときとは逆にし、また動作も逆に行う。
【0014】
一方、把持したワークWを回転させるときは、保持部材15の回転を許容すると共に、保持部材15と本体12とを連結する。この状態では、主軸3を回転させると本体12が回転すると共に、本体12と一体となって保持部材15も回転する。従って、保持部材15に把持されたワークWも回転する。
【0015】
このように工作機械2が備える主軸3の回転力を利用して爪部材19を移動させるようにしたので、主軸3にワーク把持装置を装着するだけでワークWの把持及び回転が可能となる。従って、既存の工作機械2の主軸3に対しても容易に適用することができ、汎用性に優れたワーク把持装置を実現することができる。また、爪部材19を移動させるための専用の駆動源が不要であるので、簡単な構造で構成することができると共に、小型化を図ることも可能となる。さらに、スクロール部材20を大きくして案内部22の長さを延ばすことによって、爪部材19の移動距離が長くなるので、1種類の爪部材19で把持できるワークWの外径又は内径の範囲を拡大することができる。また、主軸3のトルクを制御することによって、爪部材19によるワークWの把持力を変更することができるので、最適な把持力でワークWを把持することができる。特に、薄肉筒状部品のように変形しやすいワークWであっても、把持力を制御することによって変形させることなく把持して精度の高い心出しを行うことができるので、工作機械2による加工精度を向上させることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、この発明のワーク把持装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態であるワーク把持装置1の側断面図であり、図2はワーク把持装置1の正面図であり、図3はワーク把持装置1を旋盤2に装着した状態を示す斜視図である。
【0021】
ワーク把持装置1は、図3に示すように、旋盤2の主軸3の先端部に装着して使用される。主軸3は、主軸台4に設置されており、図示しない駆動機構によって軸線3a回りに回転駆動される。また、主軸3は円筒状の部材であり、内部に連結棒6が挿通されると共に、基端側には回転シリンダ5が配置され、この回転シリンダ5と連結棒6とは連結されている。さらに、回転シリンダ5の後端部には回転継手7が取着されており、この回転継手7には油圧ホース8、8が接続されている。そして、図示しない油圧源からの作動油は切換弁9及び油圧ホース8、8を介して回転シリンダ5に供給される。回転シリンダ5は、切換弁9の操作レバー10の切換に応答して、連結棒6を先端側に前進又は後端側に後退させる。
【0022】
次に、図1を参照しながら、ワーク把持装置1の具体的な構成を説明する。ワーク把持装置1は、主軸3の先端に複数本の取付ボルト11によって同軸に取着される本体12を備える。この本体12には、当該本体12の軸線12a(主軸3の軸線3a)回りに回転可能となるようにベアリング13を用いて外筒14が取着されている。外筒14は、本体12の先端側に配置される保持部材15と、本体12の基端側に配置される筒状部材16とを、複数本の固定ボルト17によって連結して一体的に構成されている。
【0023】
保持部材15は、その先端部に複数個(本実施形態では3個)の溝部18、18、18を有する(図2参照)。各溝部18は、本体12の線線12aを中心として半径方向に延びると共に、その形成方向が等間隔(本実施形態では120°)となるように形成されている。そして、各溝部18には、それぞれ爪部材19が長手方向に沿って摺動可能となるように嵌合されている。従って、保持部材15は、その先端部に軸線12回りに等間隔で配置された3個の爪部材19を半径方向に移動可能に保持する。
【0024】
爪部材19は、溝部18に嵌合されるベースジョー19aとベースジョー19aの前端面に取付けボルト(図示せず)によって固定されるトップジョー19bとから成る。トップジョー19bは、半径方向内方側にワークWに当接させる複数個の当接面S1、S2を有する。当接面S1、S2は、本体12の軸線12aからの距離が互いに異なる位置に形成されている。従って、ワークWを把持するときは、ワークWの外径に対応させて爪部材19の半径方向での位置とワークWを当接させる当接面とを選択する。また、トップジョー19bを別の種類のもの、即ちベースジョー19aに固定したときに当接面の位置が異なるものに交換することによって、より大きな外径のワークW又はより小さな外径のワークWを把持することができる。
【0025】
また、保持部材15の先端部よりも後端側には、スクロール部材20がベアリング21によって本体12の先端部に軸線12a回りに回転可能に取着されている。このスクロール部材20は、その先端面に軸線12aを中心としてうず巻き状の案内部であるスクロール歯22を有している。一方、爪部材19のベースジョー19aには、スクロール部材20に対面する後端面にスクロール歯22に歯合される複数個のラック歯23・23が半径方向に沿って形成されている。従って、保持部材15を含む外筒14を固定した状態でスクロール部材20を回転させれば、爪部材19は半径方向に移動する。
【0026】
さらに、スクロール部材20と本体12との間には減速機24が介設されている。従って、スクロール部材20は、本体12の回転速度よりも遅い速度で本体12の回転に連動して回転する。本実施形態では、減速機24は、ハーモニックドライブ(登録商標)で構成されている。即ち、入力軸となるウェーブジェネレータ25は本体12に固定されており、また固定軸となるサーキュラスプライン26は外筒14に固定されており、そして出力軸となるフレクスプライン27はウェーブジェネレータ25とサーキュラスプライン26にそれぞれ歯合すると共に、取付けボルト28・28によってスクロール部材20の後端側に固定されている。従って、サーキュラスプライン26(外筒14)を固定した状態で、ウェーブジェネレータ25(本体12)を回転させれば、フレクスプライン27(スクロール部材20)はウェーブジェネレータ25よりも遅い速度で回転する。尚、サーキュラスプライン26は、保持部材15と筒状部材16との間に介在されて固定ボルト17で固定されている。
【0027】
また、旋盤2の上面2aであって、外筒14の筒状部材16の外周面に近接した位置には、外筒14の回転を許容又は制限する回転制動手段29が配置されている。回転制動手段29は、外筒回転止めピン29aと、この外筒回転止めピン29aを外筒14の外周面に向けて突出又は後退させるピン作動シリンダ29bとから成る。そして、筒状部材16の外周部には凹部16aが形成されており、この凹部16aに外筒回転止めピン29aを嵌入させれば外筒14の回転が制限され、一方、外筒回転止めピン29aを凹部16aから抜き取れば外筒14の回転は許容される。
【0028】
さらに、筒状部材16の内側には、外筒14と本体12とを連結又は分離する連結分離手段30が配置されている。連結分離手段30は、コーンブレーキ板31と、ブレーキ作動用連結部材32と、これらを連結するブレーキ板支持ピン33とから成る。コーンブレーキ板31は、本体12と筒状部材16との間に形成される収納空間34内に配置され、本体12を内挿すると共に、本体12に沿って移動可能に取着され、その外周面31aが外筒14(筒状部材16)に圧接される圧接面となり、この圧接面31aは先端側に向かうにつれて外径が小さくなるように傾斜している。また、ブレーキ作動用連結部材32は、主軸3の先端側であって、本体12と主軸3との間に形成される収納空間35内に配置されると共に、取付けボルト36によって連結棒6の先端部に固定される。
【0029】
そして、ブレーキ板支持ピン33、33は、収納空間34から収納空間35まで軸線12aと平行に延びて本体12を貫通して配置されており、収納空間35側の端部には取付けボルト38、38によってブレーキ作動用連結部材32が固定され、収納空間34側の端部には取付けボルト37、37によってコーンブレーキ板31が固定される。これによって、連結分離手段30は、連結棒6の前進又は後退に従って、先端側に前進し又は主軸3側に後退する。また、主軸3が回転するときは、連結分離手段30は本体12と一体的に回転する。
【0030】
一方、筒状部材16において、コーンブレーキ板31の圧接面31aに対向する内周面16bは、先端側に向かうにつれて内径が小さくなるように傾斜しており、圧接面31aとの間でテーパ構造を成している。従って、連結分離手段30を前進させてコーンブレーキ板31の圧接面31aを筒状部材16の内周面16bに圧接させた状態では、圧接面間での摩擦抵抗によって連結分離手段30と外筒14とは一体となって回転可能な状態である。そして、上記のように連結分離手段30は本体12と一体となって回転するため、本体12と外筒14とは一体となって回転する。また、連結分離手段30を後退させてコーンブレーキ板31の圧接面31aを筒状部材16の内周面16bから離反させた状態では、本体12と外筒14とは分離される。
【0031】
このようなワーク把持装置1の動作を説明する。まず、ワークWを把持するときは、主軸3を回転させてワーク把持装置1を回転させながら、回転制動手段29の外筒回転止めピン29aと筒状部材16の凹部16aとの位置合わせをした後に、外筒回転止めピン29aを凹部16aに嵌入して外筒14の回転を制限すると共に、連結分離手段30を主軸3側に後退させて外筒14を本体12から分離する。この状態では、主軸3を回転させると本体12は回転するが、外筒14は回転せず、またスクロール部材20は本体12の回転に連動して回転する。スクロール部材20のスクロール歯22には爪部材19のラック歯23が歯合しており、スクロール部材20が回転することによってスクロール歯22に対するラック歯23の歯合位置がスクロール歯22に沿って移動する。爪部材19は半径方向にのみ移動可能に外筒14に保持されており、かつスクロール歯22は本体12の軸線12aを中心としたうず巻状に形成されているため、爪部材19はスクロール部材20の回転に従って半径方向に移動する。
【0032】
従って、ワークWを把持するときは、まず主軸3を特定方向に回転させて半径方向外方側に爪部材19を移動させる。それから、ワークWを外筒14の先端部の中心付近に配置してから主軸3を逆方向に回転させて爪部材19を半径方向内方側、即ち中心に向かって移動させて、当接面S1又はS2をワークWの外周面に当接させてワークWを把持する。ワークWの外径が小さければ内側の当接面S1を使用し、外径が大きければ外側の当接面S2を使用すればよい。
【0033】
一方、把持したワークWを回転させるときは、回転制動手段29の外筒回転止めピン29aを筒状部材16の凹部16aから抜き取って外筒14の回転を許容すると共に、連結分離手段30を先端側に前進させて外筒14と本体12とを連結する。この状態では、主軸3を回転させると本体12が回転すると共に、本体12と一体となって外筒14も回転する。従って、外筒14に把持されたワークWも回転する。そして、図示しない切削工具によってワークWに所望の切削加工を施す。
【0034】
尚、本体12とスクロール部材20との間には、減速機24が介在しているが、この減速機24はハーモニックドライブで構成されており、そして本体12と外筒14とが一体となって回転するときは、固定軸となるサーキュラスプライン26は外筒14と一体となって回転し、またウェーブジェネレータ25は本体12と一体となって回転し、さらにその回転速度は同じである。そのため、減速機24は機能せず、スクロール部材20は外筒14と同じ速度で回転して爪部材19は移動しないので、ワークWが抜け落ちたり、ワークWに過大な把持力が作用したりすることはない。
【0035】
以上のように本実施の形態によれば、旋盤2が備える主軸3の回転力を利用して爪部材19を移動させるようにしたので、主軸3にワーク把持装置1を装着するだけでワークWの把持及び回転が可能となる。従って、既存の旋盤2の主軸3に対しても容易に適用することができ、汎用性に優れたワーク把持装置1を実現することができる。
【0036】
また、爪部材19を移動させるための専用の駆動源が不要であるので、簡単な構造で構成することができると共に、小型化を図ることが可能となる。
【0037】
さらに、スクロール部材20の外径を大きくしてスクロール歯22の長さを延ばすことによって、爪部材19の移動距離が長くなるので、1種類のトップジョー19aで把持できるワークWの外径の範囲を拡大することができる。これによって、ワークWの外径に対応させて予め準備しておくトップジョーの種類が減少し、コストの低減を図ることができる。また、トップジョーの交換作業を行う頻度が減少し、作業者の負担が軽減すると共に、作業効率の向上を図ることができる。
【0038】
また、主軸3のトルクを制御することによって爪部材19によるワークWの把持力を変更することができるので、最適な把持力でワークWを把持することができる。特に薄肉筒状部品のように変形しやすいワークWであっても、把持力を制御することによって変形させることなく把持して精度の高い心出しを行うことができるので、旋盤2による加工精度を向上させることができる。
【0039】
さらに、旋盤2が予め備えている回転シリンダ5を連結分離手段30の駆動源として利用するので、旋盤2側の改造等をほとんど行う必要がなく、低コストでワーク把持装置1を適用することができる。また、旋盤2側の回転シリンダ5を利用することによって、ワーク把持装置1の構成の簡素化、小型化及び軽量化を図ることができる。
【0040】
また、スクロール部材20を主軸3(本体12)の回転速度よりも遅い速度で回転させるようにしたので、旋盤2の主軸3の回転角の最小制御量よりも小さい制御量でスクロール部材20の回転角を制御できるので、爪部材19を移動させる際の位置決め精度を向上させることができる。これはワークWを把持するときに有効である。
【0041】
尚、減速機24に代えて、増速機を用いても良い。この場合は、本体12の回転速度よりも速い速度でスクロール部材20が回転するので、爪部材19を速く移動させることができる。これは、ワークWを取り外すときに有効である。
【0042】
本実施の形態は、ワークWを外つかみする態様を述べているが、ワークWを内張りする場合は、爪部材19(トップジョー)の向きを逆にし、動作を外つかみと逆動作とすることにより、内張りの態様となる。また外つかみと同様の効果が得られることは、云うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるワーク把持装置の側断面図である。
【図2】上記ワーク把持装置の正面図である。
【図3】上記ワーク把持装置を旋盤に装着した状態を示す斜視図である。
【図4】従来の技術を示す断面図であり、(a)は旋盤の主軸台を示し、(b)はスクロールチャックを示す。
【符号の説明】
1 ワーク把持装置
2 旋盤
3 主軸
3a 軸線
5 回転シリンダ
6 連結棒
12 本体
12a 軸線
14 外筒
15 保持部材
16 筒状部材
16a 凹部
19 爪部材
20 スクロール部材
22 スクロール歯
23 ラック歯
24 減速機
25 ウェーブジェネレータ
26 サーキュラスプライン
27 フレクスプライン
29 回転制動手段
29a 外筒回転止めピン
29b ピン作動シリンダ
30 連結分離手段
31 コーンブレーキ板
32 ブレーキ作動用連結部材
33 ブレーキ板支持ピン
W ワーク
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a workpiece gripping device used in a machine tool such as a lathe.
[0002]
[Prior art]
A workpiece gripping device (also referred to as a chuck) for gripping a workpiece is attached to the tip of the main spindle of the lathe. The workpiece gripping device is provided with a plurality of claw members that are arranged at equal intervals around the rotation axis of the main shaft and are held so as to be movable in the radial direction. The number of claw members is generally three or four.
[0003]
In the workpiece gripping device, it is necessary to move the claw member in the radial direction when the workpiece is attached or detached. There is a workpiece gripping device that is configured so that the operator manually moves the claw member using a tool such as a spanner called a chuck rotator. However, since the attachment and detachment work is troublesome, the claw member is automatically moved. A workpiece gripping device configured as described above is used.
[0004]
For example, a hydraulic cylinder is arranged on the main shaft of a machine tool so that the piston rod moves coaxially with the main shaft, and the axial movement of the piston rod is controlled in the radial direction of the claw member using the lever principle or the wedge principle. There are so-called lever-shaped or wedge-shaped workpiece gripping devices configured to convert to movement. In addition, a spiral guide portion (for example, a groove portion) is formed on the scroll plate disposed on the rear end side of the claw member, and an engaging portion (for example, a protrusion) that engages with the guide portion on the rear end surface of the claw member. There is also a so-called scroll-type workpiece gripping device in which the claw member is moved in the radial direction by rotating the scroll plate with a motor.
[0005]
However, since the workpiece gripping device described above requires a drive source for moving the claw member in addition to the drive source for rotating the main shaft, the configuration of the machine tool including the workpiece gripping device is increased in size. There is a problem that the product cost increases.
[0006]
In view of this, a workpiece gripping and spindle driving device capable of performing rotation driving of the spindle and driving of the claw member with the same driving source is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. Hei 8-19903. FIG. 4 is a cross-sectional view for explaining the above apparatus, (a) is a cross-sectional view of a head stock 41 of a lathe to which the above apparatus is applied, and (b) is a scroll mounted on the main head base 41. 4 is a cross-sectional view of the chuck 40. FIG.
[0007]
In this apparatus, in order to operate the chuck 40 to grasp the workpiece, the hydraulic pressure pressurized from the hydraulic pressure source 42 is introduced from the electromagnetic switching valve 43 to the cylinder 44, the piston 45 is driven, and the gap between the clamp teeth 46 is driven. A positioning pin 47 is inserted and the main shaft 48 is fixed so as not to rotate. The movement of the piston 45 at this time is detected by the proximity switch 49. When the movement of the piston 45 is detected by the proximity switch 49 and the clamp of the main shaft 48 is confirmed, the control device gives a start command to the motor 50 to start, the output shaft 51 is rotated, and the gear 52 is rotated.
[0008]
The annular gear 53 is rotated by the rotation of the gear 52. When the annular gear 53 is rotationally driven, the internal teeth 54 rotationally drive the pinion 55. Since the pinion 55 and the pinion 56 are integral, the internal teeth 57 are rotationally driven by this rotation. The scroll plate 58 is rotated by driving the internal teeth 57, the master jaw 59 is driven in the radial direction by the rotation of the scroll plate 58, and the workpiece is clamped by the soft jaw 60.
[0009]
When the main shaft 48 is driven to rotate, hydraulic pressure is introduced into the cylinder 44 to bring the pinton 45 into an unclamped state and release the main shaft 48. Next, when the motor 50 is activated and rotated in the same direction as when the workpiece is clamped, the chuck 40 rotates with the workpiece (and thus the spindle 48 also rotates), and the workpiece can be cut by the tool post. Become.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In a general lathe, a drive source such as a motor is disposed on the rear end side of the main shaft, and power is transmitted from the rear end side using a transmission mechanism composed of a plurality of gears, for example, to drive the main shaft to rotate. ing. On the other hand, in the workpiece gripping and spindle driving device described above, the motor 50 is disposed on the side of the spindle 48 and power is transmitted from the tip end side using a transmission mechanism including an annular gear 53 and the like to cause the spindle 48 to move. It is driven to rotate. Therefore, if it is intended to apply the workpiece gripping and spindle driving device to an existing lathe, the entire spindle head must be changed, resulting in an increase in manufacturing cost and inferior versatility.
[0011]
The present invention has been made to solve the above-described conventional drawbacks, and an object of the present invention is to provide a workpiece gripping device that can be used by being mounted on a spindle of an existing machine tool to improve versatility. It is to provide.
[0012]
[Means and effects for solving the problems]
Accordingly, the workpiece gripping device according to the first aspect is attached to the main body 12 coaxially attached to the main shaft 3 of the machine tool 2 that can be driven forward and backward, and to the main body 12 so as to be rotatable about the axis 3a of the main shaft 3. In addition, a holding member 15 that holds a plurality of claw members 19, 19 arranged at equal intervals around the axis 3 a at a distal end thereof, and that can be moved in the radial direction, and more than a distal end portion of the holding member 15 The scroll member 20 is disposed on the rear end side and rotates around the axis 3a in conjunction with the rotation of the main body 12, and the scroll member 20 is spirally wound around the axis 3a on the front end surface. On the other hand, the claw member 19 is formed with an engaging portion 23 to be engaged with the guide portion 22 on the rear end surface facing the scroll member 20. Allow or limit rotation A rotation braking means 29 that, and a connecting and separating means 30 for coupling or separating the said retaining member 15 and the body 12, the connecting and separating means 30, the connecting and separating means 30, connected to the holding member 15 the tubular member 16 which is integrally formed Te, provided with an inner circumferential surface 16b of a tapered structure, such as the outer diameter decreases toward the distal end side, in the main body 12, the outer diameter toward the distal end side A pressure contact surface 31a having a taper structure that becomes smaller is provided, and the holding member 15 and the main body 12 are connected or separated using frictional resistance between the inner peripheral surface 16b and the pressure contact surface 31a. When the claw member 19 is moved in order to grip the holding member 15, the rotation braking means 29 restricts the rotation of the holding member 15 and the connection / separation means 30 When the scroll member 20 is rotated by the rotation of the main shaft 3 in a state separated from the main body 12, while the gripped work W is rotated, the rotation braking means 29 allows the holding member 15 to rotate. In the state where the holding member 15 and the main body 12 are connected by the connecting / separating means 30, the holding member 15 is rotated together with the main body 12 by the rotation of the main shaft 3.
[0013]
In the workpiece gripping device according to the first aspect, when the claw member 19 is moved to grip the workpiece W, the rotation of the holding member 15 is restricted and the holding member 15 and the main body 12 are separated. In this state, when the main shaft 3 is rotated, the main body 12 rotates, but the holding member 15 does not rotate. The scroll member 20 rotates in conjunction with the rotation of the main body 12. The engaging portion 23 of the claw member 19 is engaged with the guide portion 22 of the scroll member 20, and the engaging position of the engaging portion 23 with respect to the guide portion 22 is along the guide portion 22 as the scroll member 20 rotates. Move. Since the claw member 19 is held so as to be movable only in the radial direction, and the guide portion 22 is formed in a spiral shape with the axis 3a as the center, the claw member 19 is moved in the radial direction as the scroll member 20 rotates. Moving. Accordingly, when gripping the workpiece W in the external gripping mode, first, the main shaft 3 is rotated in a specific direction, and the claw member 19 is moved outward in the radial direction. Then, after placing the workpiece W near the center of the tip of the holding member 15, the spindle 3 is rotated in the opposite direction to move the claw member 19 toward the radially inward side, that is, toward the center, thereby gripping the workpiece W. To do. On the other hand, when gripping the workpiece W in the lining mode, the direction of the claw member 19 is reversed from that in the external gripping mode, and the operation is also performed in reverse.
[0014]
On the other hand, when the gripped workpiece W is rotated, the holding member 15 is allowed to rotate and the holding member 15 and the main body 12 are connected. In this state, when the main shaft 3 is rotated, the main body 12 rotates and the holding member 15 also rotates together with the main body 12. Accordingly, the workpiece W held by the holding member 15 also rotates.
[0015]
As described above, the claw member 19 is moved using the rotational force of the main shaft 3 included in the machine tool 2, so that the work W can be gripped and rotated only by mounting the work gripping device on the main shaft 3. Therefore, it can be easily applied to the main spindle 3 of the existing machine tool 2, and a work gripping device having excellent versatility can be realized. In addition, since a dedicated drive source for moving the claw member 19 is not required, it can be configured with a simple structure and can be downsized. Furthermore, since the moving distance of the claw member 19 is increased by enlarging the scroll member 20 and extending the length of the guide portion 22, the range of the outer diameter or inner diameter of the workpiece W that can be gripped by one kind of claw member 19 is increased. Can be enlarged. Further, since the gripping force of the workpiece W by the claw member 19 can be changed by controlling the torque of the main shaft 3, the workpiece W can be gripped with an optimum gripping force. In particular, even a workpiece W that is easily deformed, such as a thin-walled cylindrical part, can be gripped without being deformed by controlling the gripping force and can be centered with high accuracy. Accuracy can be improved.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, specific embodiments of the workpiece gripping device of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a side sectional view of a workpiece gripping device 1 according to an embodiment of the present invention, FIG. 2 is a front view of the workpiece gripping device 1, and FIG. It is a perspective view which shows a state.
[0021]
As shown in FIG. 3, the workpiece gripping device 1 is used by being attached to the tip of the spindle 3 of the lathe 2. The spindle 3 is installed on the spindle stock 4 and is rotationally driven around the axis 3a by a drive mechanism (not shown). The main shaft 3 is a cylindrical member. A connecting rod 6 is inserted through the main shaft 3, and a rotating cylinder 5 is disposed on the base end side. The rotating cylinder 5 and the connecting rod 6 are connected to each other. Further, a rotary joint 7 is attached to the rear end portion of the rotary cylinder 5, and hydraulic hoses 8 and 8 are connected to the rotary joint 7. Then, hydraulic oil from a hydraulic source (not shown) is supplied to the rotary cylinder 5 via the switching valve 9 and the hydraulic hoses 8 and 8. In response to switching of the operation lever 10 of the switching valve 9, the rotating cylinder 5 moves the connecting rod 6 forward to the front end side or backward to the rear end side.
[0022]
Next, a specific configuration of the workpiece gripping device 1 will be described with reference to FIG. The workpiece gripping device 1 includes a main body 12 that is coaxially attached to a tip end of a main shaft 3 by a plurality of mounting bolts 11. An outer cylinder 14 is attached to the main body 12 using a bearing 13 so as to be rotatable around the axis 12a of the main body 12 (the axis 3a of the main shaft 3). The outer cylinder 14 is integrally configured by connecting a holding member 15 disposed on the distal end side of the main body 12 and a cylindrical member 16 disposed on the proximal end side of the main body 12 by a plurality of fixing bolts 17. Has been.
[0023]
The holding member 15 has a plurality (three in this embodiment) of groove portions 18, 18, and 18 at the tip portion (see FIG. 2). Each groove 18 extends in the radial direction with the line 12a of the main body 12 as the center, and is formed so that its formation direction is equally spaced (120 ° in the present embodiment). And each claw member 19 is fitted in each groove part 18 so that sliding is possible along a longitudinal direction. Accordingly, the holding member 15 holds the three claw members 19 arranged at equal intervals around the axis 12 at the tip thereof so as to be movable in the radial direction.
[0024]
The claw member 19 includes a base jaw 19a fitted in the groove 18 and a top jaw 19b fixed to a front end surface of the base jaw 19a by a mounting bolt (not shown). The top jaw 19b has a plurality of contact surfaces S1 and S2 that are in contact with the workpiece W on the radially inner side. The contact surfaces S1 and S2 are formed at positions where the distances from the axis 12a of the main body 12 are different from each other. Therefore, when gripping the workpiece W, the position in the radial direction of the claw member 19 and the contact surface with which the workpiece W is brought into contact are selected in correspondence with the outer diameter of the workpiece W. Further, by replacing the top jaw 19b with another type, that is, with a position of the contact surface different when fixed to the base jaw 19a, a workpiece W having a larger outer diameter or a workpiece W having a smaller outer diameter is obtained. Can be gripped.
[0025]
Further, on the rear end side of the front end portion of the holding member 15, the scroll member 20 is attached to the front end portion of the main body 12 by a bearing 21 so as to be rotatable around the axis 12 a. The scroll member 20 has scroll teeth 22 which are spiral guides with the axis 12a as the center on the tip surface. On the other hand, on the base jaw 19a of the claw member 19, a plurality of rack teeth 23, 23 engaged with the scroll teeth 22 are formed along the radial direction on the rear end face facing the scroll member 20. Therefore, if the scroll member 20 is rotated in a state where the outer cylinder 14 including the holding member 15 is fixed, the claw member 19 moves in the radial direction.
[0026]
Further, a speed reducer 24 is interposed between the scroll member 20 and the main body 12. Therefore, the scroll member 20 rotates in conjunction with the rotation of the main body 12 at a speed slower than the rotation speed of the main body 12. In the present embodiment, the speed reducer 24 is configured by a harmonic drive (registered trademark). That is, the wave generator 25 serving as the input shaft is fixed to the main body 12, the circular spline 26 serving as the fixed shaft is fixed to the outer cylinder 14, and the flex spline 27 serving as the output shaft is connected to the wave generator 25 and the circular. The splines 26 are respectively engaged with each other and fixed to the rear end side of the scroll member 20 by mounting bolts 28 and 28. Therefore, if the wave generator 25 (main body 12) is rotated while the circular spline 26 (outer cylinder 14) is fixed, the flex spline 27 (scroll member 20) rotates at a slower speed than the wave generator 25. The circular spline 26 is interposed between the holding member 15 and the cylindrical member 16 and is fixed by a fixing bolt 17.
[0027]
A rotation braking means 29 that allows or restricts the rotation of the outer cylinder 14 is disposed on the upper surface 2 a of the lathe 2 and at a position close to the outer peripheral surface of the cylindrical member 16 of the outer cylinder 14. The rotation braking means 29 includes an outer cylinder rotation stop pin 29 a and a pin operation cylinder 29 b that projects or retracts the outer cylinder rotation stop pin 29 a toward the outer peripheral surface of the outer cylinder 14. A concave portion 16a is formed in the outer peripheral portion of the cylindrical member 16, and if the outer cylinder rotation stop pin 29a is fitted in the recess 16a, the rotation of the outer cylinder 14 is restricted, while the outer cylinder rotation stop pin The outer cylinder 14 is allowed to rotate if 29a is extracted from the recess 16a.
[0028]
Further, a connecting / separating means 30 for connecting or separating the outer cylinder 14 and the main body 12 is disposed inside the cylindrical member 16. The connecting / separating means 30 includes a cone brake plate 31, a brake operating connecting member 32, and a brake plate support pin 33 for connecting them. The cone brake plate 31 is disposed in a storage space 34 formed between the main body 12 and the cylindrical member 16, and is inserted in the main body 12 so as to be movable along the main body 12. The surface 31a becomes a pressure contact surface pressed against the outer cylinder 14 (tubular member 16), and the pressure contact surface 31a is inclined so that the outer diameter becomes smaller toward the distal end side. Further, the brake actuating connection member 32 is disposed on the distal end side of the main shaft 3 and in a storage space 35 formed between the main body 12 and the main shaft 3, and at the front end of the connection rod 6 by a mounting bolt 36. Fixed to the part.
[0029]
The brake plate support pins 33, 33 are arranged to extend from the storage space 34 to the storage space 35 in parallel with the axis 12 a and pass through the main body 12. At the end on the storage space 35 side, mounting bolts 38, The brake actuation connecting member 32 is fixed by 38, and the cone brake plate 31 is fixed to the end portion on the storage space 34 side by mounting bolts 37, 37. As a result, the connecting / separating means 30 moves forward or retracts toward the main shaft 3 as the connecting rod 6 advances or retracts. Further, when the main shaft 3 rotates, the connection / separation means 30 rotates integrally with the main body 12.
[0030]
On the other hand, in the cylindrical member 16, the inner peripheral surface 16b facing the pressure contact surface 31a of the cone brake plate 31 is inclined so that the inner diameter becomes smaller toward the tip side, and is tapered between the pressure contact surface 31a. Is made. Therefore, in a state in which the connecting / separating means 30 is advanced and the pressure contact surface 31a of the cone brake plate 31 is pressed against the inner peripheral surface 16b of the cylindrical member 16, the connection / separation means 30 and the outer cylinder are caused by frictional resistance between the pressure contact surfaces. 14 is a state which can rotate integrally. Since the connecting / separating means 30 rotates integrally with the main body 12 as described above, the main body 12 and the outer cylinder 14 rotate integrally. In the state where the connecting / separating means 30 is moved backward and the pressure contact surface 31 a of the cone brake plate 31 is separated from the inner peripheral surface 16 b of the cylindrical member 16, the main body 12 and the outer cylinder 14 are separated.
[0031]
The operation of the workpiece gripping device 1 will be described. First, when gripping the workpiece W, the main shaft 3 is rotated to rotate the workpiece gripping device 1, and the outer cylinder rotation stop pin 29a of the rotation braking means 29 and the concave portion 16a of the cylindrical member 16 are aligned. Later, the outer cylinder rotation stop pin 29a is fitted into the recess 16a to restrict the rotation of the outer cylinder 14, and the connecting / separating means 30 is moved backward toward the main shaft 3 to separate the outer cylinder 14 from the main body 12. In this state, when the main shaft 3 is rotated, the main body 12 rotates, but the outer cylinder 14 does not rotate, and the scroll member 20 rotates in conjunction with the rotation of the main body 12. The rack teeth 23 of the claw member 19 mesh with the scroll teeth 22 of the scroll member 20, and the meshing position of the rack teeth 23 with respect to the scroll teeth 22 moves along the scroll teeth 22 as the scroll member 20 rotates. To do. Since the claw member 19 is held by the outer cylinder 14 so as to be movable only in the radial direction, and the scroll teeth 22 are formed in a spiral shape with the axis 12a of the main body 12 as the center, the claw member 19 is a scroll member. Move in the radial direction according to 20 rotations.
[0032]
Therefore, when gripping the workpiece W, first, the spindle 3 is rotated in a specific direction, and the claw member 19 is moved outward in the radial direction. Then, after placing the workpiece W near the center of the tip of the outer cylinder 14, the spindle 3 is rotated in the reverse direction to move the claw member 19 radially inward, that is, toward the center, and the contact surface. The workpiece W is gripped by bringing S1 or S2 into contact with the outer peripheral surface of the workpiece W. If the outer diameter of the workpiece W is small, the inner contact surface S1 may be used, and if the outer diameter is large, the outer contact surface S2 may be used.
[0033]
On the other hand, when rotating the gripped workpiece W, the outer cylinder rotation stop pin 29a of the rotation braking means 29 is removed from the recess 16a of the cylindrical member 16 to allow the outer cylinder 14 to rotate, and the connection / separation means 30 is moved to the tip. The outer cylinder 14 and the main body 12 are connected by advancing to the side. In this state, when the main shaft 3 is rotated, the main body 12 rotates and the outer cylinder 14 also rotates together with the main body 12. Accordingly, the workpiece W held by the outer cylinder 14 also rotates. Then, a desired cutting process is performed on the workpiece W with a cutting tool (not shown).
[0034]
Note that a speed reducer 24 is interposed between the main body 12 and the scroll member 20, and this speed reducer 24 is constituted by a harmonic drive, and the main body 12 and the outer cylinder 14 are integrated. When rotating, the circular spline 26 serving as a fixed shaft rotates together with the outer cylinder 14, and the wave generator 25 rotates together with the main body 12, and the rotation speed is the same. Therefore, the speed reducer 24 does not function, and the scroll member 20 rotates at the same speed as the outer cylinder 14 and the claw member 19 does not move. Therefore, the workpiece W falls off or an excessive gripping force acts on the workpiece W. There is nothing.
[0035]
As described above, according to the present embodiment, since the claw member 19 is moved using the rotational force of the main shaft 3 provided in the lathe 2, the work W can be simply mounted on the main shaft 3. Can be gripped and rotated. Therefore, it can be easily applied to the main spindle 3 of the existing lathe 2, and the work gripping device 1 having excellent versatility can be realized.
[0036]
In addition, since a dedicated drive source for moving the claw member 19 is not required, it can be configured with a simple structure and can be downsized.
[0037]
Furthermore, since the moving distance of the claw member 19 is increased by increasing the outer diameter of the scroll member 20 and extending the length of the scroll teeth 22, the range of the outer diameter of the work W that can be gripped by one type of top jaw 19a. Can be enlarged. As a result, the types of top jaws prepared in advance corresponding to the outer diameter of the workpiece W are reduced, and the cost can be reduced. Further, the frequency of exchanging the top jaws is reduced, the burden on the operator is reduced, and the work efficiency can be improved.
[0038]
Further, since the gripping force of the workpiece W by the claw member 19 can be changed by controlling the torque of the main shaft 3, the workpiece W can be gripped with an optimum gripping force. In particular, even a workpiece W that is easily deformed, such as a thin-walled cylindrical part, can be gripped without being deformed by controlling the gripping force and can be centered with high accuracy. Can be improved.
[0039]
Further, since the rotary cylinder 5 provided in advance in the lathe 2 is used as a drive source for the connecting / separating means 30, there is almost no need to modify the lathe 2 side and the work gripping device 1 can be applied at low cost. it can. Further, by using the rotary cylinder 5 on the lathe 2 side, the configuration of the workpiece gripping device 1 can be simplified, reduced in size, and reduced in weight.
[0040]
Further, since the scroll member 20 is rotated at a speed slower than the rotation speed of the main shaft 3 (main body 12), the scroll member 20 is rotated by a control amount smaller than the minimum control amount of the rotation angle of the main shaft 3 of the lathe 2. Since the angle can be controlled, the positioning accuracy when the claw member 19 is moved can be improved. This is effective when gripping the workpiece W.
[0041]
A speed increaser may be used instead of the speed reducer 24. In this case, since the scroll member 20 rotates at a speed faster than the rotation speed of the main body 12, the claw member 19 can be moved quickly. This is effective when the workpiece W is removed.
[0042]
Although the present embodiment describes an aspect in which the workpiece W is gripped externally, when the workpiece W is lined, the direction of the claw member 19 (top jaw) is reversed, and the operation is reverse to that of the external grip. Thus, a lining is obtained. Needless to say, the same effect as the outer grip can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view of a workpiece gripping apparatus according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a front view of the workpiece gripping device.
FIG. 3 is a perspective view showing a state in which the workpiece gripping device is mounted on a lathe.
4A and 4B are cross-sectional views showing a conventional technique, in which FIG. 4A shows a headstock of a lathe, and FIG. 4B shows a scroll chuck.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Work holding device 2 Lathe 3 Main axis 3a Axis 5 Rotating cylinder 6 Connecting rod 12 Main body 12a Axis 14 Outer cylinder 15 Holding member 16 Cylindrical member 16a Recess 19 Claw member 20 Scroll member 22 Scroll tooth 23 Rack tooth 24 Reduction gear 25 Wave generator 26 Circular spline 27 Flex spline 29 Rotation braking means 29a Outer cylinder rotation stop pin 29b Pin operation cylinder 30 Connection separation means 31 Cone brake plate 32 Brake operation connection member 33 Brake plate support pin W Workpiece

Claims (1)

正逆転駆動可能な工作機械(2)の主軸(3)に同軸に取着される本体(12)と、上記主軸(3)の軸線(3a)回りに回転可能に上記本体(12)に取着されると共に、その先端部には上記軸線(3a)回りに等間隔で配置された複数個の爪部材(19・19)を半径方向に移動可能に保持する保持部材(15)と、この保持部材(15)の先端部よりも後端側に配置されると共に、上記本体(12)の回転に連動して上記軸線(3a)回りに回転するスクロール部材(20)とを備え、上記スクロール部材(20)には先端面に上記軸線(3a)を中心としたうず巻状の案内部(22)を形成する一方、上記爪部材(19)には上記スクロール部材(20)に対面する後端面に上記案内部(22)に係合される係合部(23)を形成し、さらに、上記保持部材(15)の回転を許容又は制限する回転制動手段(29)と、上記保持部材(15)と上記本体(12)とを連結又は分離する連結分離手段(30)とを備え、上記連結分離手段(30)は、上記保持部材(15)に連結して一体的に構成された筒状部材(16)に、先端側に向かうにつれて外径が小さくなるようなテーパ構造をなす内周面(16b)を設けると共に、上記本体(12)に、先端側に向かうにつれて外径が小さくなるようなテーパ構造をなす圧接面(31a)を設け、内周面(16b)と圧接面(31a)の摩擦抵抗を利用して上記保持部材(15)と上記本体(12)とを連結又は分離する構成として成り、ワーク(W)を把持するために上記爪部材(19)を移動させるときは、上記回転制動手段(29)で上記保持部材(15)の回転を制限すると共に、上記連結分離手段(30)で上記保持部材(15)と上記本体(12)とを分離した状態で上記主軸(3)の回転によって上記スクロール部材(20)を回転させる一方、把持したワーク(W)を回転させるときは、上記回転制動手段(29)で上記保持部材(15)の回転を許容すると共に、上記連結分離手段(30)で上記保持部材(15)と上記本体(12)とを連結した状態で上記主軸(3)の回転によって上記本体(12)と共に上記保持部材(15)を回転させるように構成したことを特徴とするワーク把持装置。A main body (12) attached coaxially to a main shaft (3) of a machine tool (2) capable of forward / reverse driving, and a main body (12) which is rotatable about an axis (3a) of the main shaft (3). And a holding member (15) for holding a plurality of claw members (19, 19) arranged at equal intervals around the axis (3a) at the front end portion thereof so as to be movable in the radial direction. A scroll member (20) disposed on the rear end side of the front end portion of the holding member (15) and rotating about the axis (3a) in conjunction with the rotation of the main body (12); The member (20) is formed with a spiral guide portion (22) centered on the axis (3a) on the front end surface, while the claw member (19) has a rear surface facing the scroll member (20). An engaging portion (23) to be engaged with the guide portion (22) is formed on the end surface. Furthermore, a rotation braking means (29) for allowing or restricting the rotation of the holding member (15), and a connecting / separating means (30) for connecting or separating the holding member (15) and the main body (12) are provided. The connecting / separating means (30) has a tapered structure in which the outer diameter decreases toward the distal end side of the cylindrical member (16) integrally connected to the holding member (15). with the inner peripheral surface (16b) provided in said body (12), contact face of a tapered structure so that the outer diameter becomes smaller (31a) provided towards the distal end side, a contact face the inner peripheral surface (16b) The holding member (15) and the main body (12) are connected or separated using frictional resistance with (31a), and the claw member (19) is moved to grip the workpiece (W). When making the rotation braking The means (29) restricts the rotation of the holding member (15), and the connecting / separating means (30) separates the holding member (15) and the main body (12) from the main shaft (3). When rotating the scroll member (20) by rotation while rotating the gripped work (W), the rotation braking means (29) allows the holding member (15) to rotate and the connection / separation means. The holding member (15) is rotated together with the main body (12) by rotating the main shaft (3) in a state where the holding member (15) and the main body (12) are connected in (30). A workpiece gripping device characterized by the above.
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