JP4178586B2 - Impregnated paper - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シランカップリング剤またはシランカップリング剤を含む組成物をシランカップリング剤以外の紙を改質する薬剤と複合使用して含浸した、熱水煮沸時にも耐水性を失わないことを特徴とした含浸紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙は、従来より印刷、記録材料、包装材、容器などの基材として用いられ、その用途は多岐にわたる。リサイクル性があり、可燃性でゴミの減量化を図ることが出来るため、環境保護、省資源化の観点にも合致し、さらなる利用分野の拡大が期待される材料である。あわせて、それに対応する高機能化、たとえば撥水性、耐水性、耐油性、耐摩擦性、機械的強度の向上などが求められ、紙本来の特長や、従来の加工適性を損なわず、高機能化することが課題となっている。
【0003】
紙の高機能化の手段のひとつとして、紙へ薬剤を含浸する方法が多く提案されている。たとえば、表面に均一な膜を作ることにより撥水性や耐油性を向上させたり、樹脂をセルロース繊維に絡めて強度を向上させる方法がある。シランカップリング剤は紙の高機能化のための含浸剤としても効果的な薬剤の一つとして知られている。
【0004】
シランカップリング剤を原料とする含浸剤は、セルロースとの親和性が高く、加工量がわずかであっても効率よくその含浸効果を発揮することが出来る。セルロース繊維の絡み合いによって出来ている紙の空隙を埋めるわけではないため、紙本来の特性を維持することが出来る。
【0005】
シランカップリング剤が効果的に紙に保持され、かつ機能を発現するためには、紙の繊維間でシロキサン結合を主鎖結合とするポリマーを形成する必要がある。この加工方法についても前述の出願を含めた出願が多くなされている。このようにシランカップリング剤は紙きわめて有効に保持される薬剤として有用であるが、反面、価格が高いこと、液安定性が乏しいこと、有効なシロキサン結合を形成するために、シランカップリング剤の含浸量に応じて、加工時の加熱が必要になることなどが欠点として挙げられる。
【0006】
一方、シランカップリング剤以外の薬剤を含浸処理した紙でも有用なものは多くある。たとえば、耐水性を紙に付与させるために、アクリル樹脂、SBR樹脂、ウレタン樹脂等を主成分とする薬剤を溶剤希釈して、紙へ含浸/コーティングすれば、パルプ繊維表面を疎水物質で被い、パルプ繊維間の空隙を埋め、紙に耐水性を付与することが出来る。パラフィンワックスそのものや、それを主成分とする水性エマルジョンを含浸/コーティングする方法も同じ理由で有効である。しかしながら、この方法で耐水性を発現させるためには、耐水機能を求めれば求めるほど樹脂塗工量は増やす必要があり、その一方で樹脂の塗工量が多すぎれば紙表面に厚塗りになり、紙の材料特性、すなわち可燃性、リサイクル性を損なう方向に進んでしまうものであった。リサイクルや燃焼可能な程度に樹脂を含浸/コーティングした程度のものでは、熱水中で1時間以上煮沸すると、薬剤が煮沸液中に溶出し、含浸/コーティング当初に有していた耐水性や、低吸水性を多く失ってしまうものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、加工時の液安定性が高く、効率よく紙に薬剤が保持されるため安価であり、含浸加工時に高温を必要とせず、含浸薬剤自身の価格も安価で、含浸紙の耐水性は含浸紙を1時間以上煮沸した後にも保持される含浸紙に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は係る課題を解決するものであり、すなわち、請求項の1では、シランカップリング剤と分子量が500〜60000の範囲であるポリシランを含む組成物と、アクリルポリオール、ポリイソシアネート、トールロジンの1種もしくは2種以上が含浸されることにより、熱水煮沸時にも耐水性を失わないことを特徴とする含浸紙、としたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
本発明で、加工基材となる紙は、シランカップリング剤を主とする薬剤の浸透がなされるものであれば、100%バージンパルプ使用紙でも、再生紙でも構わない。
【0016】
含浸されるシランカップリング剤としては、加水分解とシロキサン結合の形成に寄与するアルコキシ基Si−ORを有するもので、例としては、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。シランカップリング剤を含む組成物としては、上記シランカップリング剤をモノマーとして、分子量500から60000の範囲となるように重合させたもの、あるいはポリアルコキシシランが特に有効である。ここで、アルコキシ基以外の官能基は、同時または後から含浸される薬剤とパルプ繊維との仲介、紙内添剤との親和性向上、セルロースとの水素結合等による親和性の強化が挙げられる。また、アルキル基リッチなものを用いれば、それ自身も耐水性に寄与する。
【0017】
上述のシランカップリング剤を含む組成物を、アルコキシ基加水分解によるシロキサン結合形成を促進する触媒とともに含浸する。触媒の種類としては、塩酸、硫酸のほか、クエン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、トルエンスルホン酸などの有機酸水溶液あるいはアルコール溶液が有効であり、これらを複合して使用することも可能である。pH9以上のアルカリ溶液でも同様の効果がある。また、紙への浸透を効果的に行うため、低級アルコール類や汎用溶剤、たとえば酢酸エチル、メチルエチルケトンなどを可溶な範囲で混合することも可能である。
【0018】
ポリシランとして使用する、シランカップリング剤を含む組成物の分子量分布は、500以上60000程度くらいまでが望ましい。ポリシランとして含浸すると、紙中でのシランネットワークの形成が効率的に得られるが、500より小さい場合は、ポリシランのネットワーキング効果が効率よく得られない。また、分子量が60000より大きいと、紙への含浸がうまく進まず、紙表面の塗膜となってしまい、シランカップリング剤と紙、もしくはシランカップリング剤と同時またはあとから含浸される薬剤の仲介をうまくなさなくなる。
【0019】
シランカップリング剤を含む組成物とともに含浸処理される薬剤としては、安価で、汎用溶剤、すなわちトルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、メタノール、水のいずれかもしくは混合物に可溶であることが望ましい。また、シランカップリング剤を介して効果的に紙に保持されるために、水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、イソシアニド基、グリシジル基、アルコキシ基のいずれかを有する薬剤であることが望ましい。具体的にはアクリルポリオールや、多官能アルコールから得られるポリイソシアネート、製紙用サイズ剤として知られるトールロジンなども有効である。
【0020】
含浸薬剤の含浸量は、紙の坪量の4〜10%程度の固形分量で良く、たとえば、坪量320g/m2 の原紙であれば、20g/m2 程度あれば十分である。シランカップリング剤またはシランカップリング剤を含む組成物は、シランカップリング剤とともに使用される薬剤を効率的に紙中に保持することを主目的に用いる。シランカップリング剤自身にも耐水性、寸法安定性、剛度向上等の効果があることが知られているため、この特性を効果的に発現させたければ、価格、液安定性、加工時に必要熱量を考慮に入れた上で増やすこともできる。とくに、紙に薬剤が浸透している塗工量範囲においては、塗工量と強度、耐水性には相関があるので、これらの特性のより強い紙としたい場合は、紙の特性および後加工適性を損なわない範囲で塗工量を増やすことは可能である。特に紙の全ての端面に耐水性を発現させるためには、全層含浸が効果的である。
【0021】
含浸液は、シランカップリング剤を含む組成物およびその縮合触媒と、シランカップリング剤以外でともに含浸される薬剤があらかじめ1液となっていれば、紙中での薬剤の分布も均一となり、加工液の調整も容易である。しかし、多段階含浸の手法でシランカップリング剤またはシランカップリング剤組成物、シランカップリング剤縮合触媒、シランカップリング剤以外でともに含浸する樹脂、といった順に含浸加工することも可能である。この手法をとれば、シランカップリング剤等が、触媒の作用や、大気中の水分の影響によるゲル化を起こしたり、粘度増大のために適当な含浸深さが維持できなくなるといったトラブルを抑えることが出来る。多段階含浸の手法を行う場合には、樹脂を先に含浸するとパルプ繊維間の空隙を埋めてしまう可能性があり、後のシランカップリング剤またはシランカップリング剤を含む組成物の紙への浸透を妨げる恐れがあるため、先にシランカップリング剤またはシランカップリング剤を含む組成物、およびこの縮合触媒を含浸処理することが望ましい。
【0022】
このようにして得られた本発明の含浸紙は、紙の特長である焼却適性、リサイクル性を保持しつつ、煮沸という過酷な条件下でも吸水性が低く、紙の強度を維持する耐水紙である。これを飲料容器の基材として使用することにより、温水中での加温が可能になる。水分の多い食品を電子レンジで加熱する際の加熱容器として、水産加工品向けの箱材料としての使用も可能であり、環境保護の観点に立てば、これまでプラスチックフィルムしか適応可能でなかった包材分野への展開が期待される。
【0023】
安価に、効率よく耐水性を発現する要因として、シランカップリング剤類の果たす役割が大きいと推定される。含浸されたシランカップリング剤類は、触媒の影響と合わせ、加工時の溶剤揮発、環境水分と、乾燥ユニットでの加熱により、紙中でシロキサン結合を形成する。シロキサン結合は、パルプ繊維の空隙をぬって形成していると推定され、シランカップリング剤類自身の紙中での保持に大きく寄与している。セルロースもしくは製紙時の内添材等とシランカップリング剤類との親和性も紙への保持に役立っていると推定される。パルプ繊維の空隙をぬって形成されたシロキサン結合形成は、紙の内部に薬剤保持に効率的な網目構造を形成していると考えられる。ここにともに含浸処理される樹脂等の薬剤がからみつき、あるいはシランカップリング剤由来の官能基との化学的な親和性により効率的に保持され、煮沸処理などの過酷な処理を行っても、薬剤が流れ落ちることなく保持されて、耐水性、強度等を維持し続けるものと推定される。このとき、樹脂等の紙を改質する薬剤と、シランカップリング剤とが反応して強固な結合を作れば、薬剤が紙に保持される力はより強固なものとなる。具体的には、エーテル結合、ウレタン結合等あげられる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例を用いて、本発明を詳しく説明する。
【0025】
<実施例1>
シランカップリング剤組成物として、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(チッソ(株)製サイラエースS530)123gと、SnCl2 の0.003mol/gメタノール溶液0.08を混合、反応させて得た、平均分子量50000のポリシラン化合物を、イソプロピルアルコール(IPA)で固形分5%になるよう希釈した。ここに固形分の10%に相当する量の、p-トルエンスルホン酸の30%イソプロピルアルコール溶液を加え、混合した。さらに、ここにアクリルポリオール(三菱レーヨン(株)製アクリルポリオールLR209)を、固形分5%に酢酸エチルで希釈したものを混合し、含浸液とした。この含浸液をNo.30のバーコーターを用いて、バージンパルプ100%使用の坪量320g/m2 のカップ原紙の、非クレー面より含浸処理した。
【0026】
<実施例2>
実施例1と同様のシランカップリング剤組成物および重合触媒を用い、添加樹脂としてアクリルポリオールの代わりにトールロジン(ハリマ化成(株)ハートールRX)の5%酢酸エチル溶液を混合したものを含浸液とし、実施例1と同様の含浸処理を行った。
【0027】
<比較例1>
実施例1および2で使用したシランカップリング剤組成物を、固形分10%となるように(IPA)で希釈し、実施例1と同様の処方で重合触媒を添加し含浸液とし、実施例1と同様の含浸処理を行った。
【0028】
<比較例2>
実施例1で混合使用したアクリルポリオールを、単独で使用し固形分12.5%となるように酢酸エチルで希釈し、含浸液とした。これを用いて実施例1と同様の含浸処理を行った。
【0029】
<比較例3>
実施例2で混合使用したトールロジンを単独で使用し、固形分10%となるように酢酸エチルで希釈して含浸液とし、実施例1と同様の含浸処理を行った。
【0030】
<試験例>
実施例1、2及び比較例1、2、3で試作した含浸紙について、加工直後(煮沸処理前)および1時間の熱水煮沸後の薬剤塗工量(紙中残存量)と、吸水性についての評価を行った。加工前の試作紙への薬剤塗工量は、未含浸処理紙と含浸処理紙との絶乾時の重量差より求め、また、このときの吸水性を、JIS P8140「紙および板紙の吸水度試験方法」に従って求めた。評価は20℃65%の調湿下で、蒸留水を用いて行った。水との接触時間は2分とした。さらに、1時間の熱水煮沸後の含浸紙について、薬剤の紙中残存量と、これを再乾燥して調湿した後の吸水度を調べた。
【0031】
【表1】
【0032】
試験結果の表より、シランカップリング剤を含む組成物とともに樹脂を含浸すると、効果的な含浸処理が出来、耐水性能に優れ、かつ、含浸薬剤はシランカップリング剤とともに煮沸後にも紙中にほぼ全量残存するため、耐水性能が煮沸後にも維持されるものであることがわかる。
【0033】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の薬剤組成により、きわめて簡便、かつ安価に煮沸に耐えうる耐水紙を製造できるものであることがわかる。シランカップリング剤を含む組成物と、ともに含浸する樹脂との、おのおのの塗工量はわずかで、しかも単独で多量の含浸塗工を行う場合よりも、耐水効果に優れる含浸紙を作製できることがわかる。複合に用いる樹脂は安価で、汎用性で入手可能なものであるが、複合使用により、その耐水効果を最大限に発揮しうるものであることがわかる。シランカップリング剤自身にその効果のすべてを依存していないため、使用量が少ない。そのため、シロキサン結合の形成に必要な熱量もわずかで済み、基材に与えるダメージも最小限に抑えることが出来る。加工条件や、加工上がり品の物性が季節変動を受けない。
【0034】
さらに、本発明で得られる含浸紙は、含浸薬剤の使用量がわずかですむため、紙リサイクル時の脱墨工程でのアルカリ処理で可溶であり、紙単体である場合と比べてリサイクル性に差はなく、焼却も可能であり、環境保全効果にも優れたものである。
【0035】
このようにして得られた本発明の含浸紙は、紙の特長である焼却適性、リサイクル性を保持しつつ、煮沸という過酷な条件下でも吸水性が低く、紙の強度を維持する耐水紙できる。これを飲料容器の基材として使用することにより、温水中での加温が可能になる。水分の多い食品を電子レンジで加熱する際の加熱容器としても、水産加工品向けの箱材料としての使用も可能である。これまでプラスチックフィルムしか適応可能でなかった包材分野への展開が期待され、環境保護の観点からも優れるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention impregnates a silane coupling agent or a composition containing a silane coupling agent in combination with an agent that modifies paper other than the silane coupling agent and does not lose water resistance even when boiling in hot water. It relates to a characteristic impregnated paper.
[0002]
[Prior art]
Paper has been conventionally used as a substrate for printing, recording materials, packaging materials, containers, and the like, and its uses are diverse. Because it is recyclable and flammable, it can reduce the amount of waste, so it is also a material that meets the needs of environmental protection and resource saving, and is expected to further expand the field of use. At the same time, there is a need for higher functionality corresponding to it, such as improved water repellency, water resistance, oil resistance, friction resistance, and mechanical strength, and high functionality without compromising the original features of paper and conventional processability. It has become a problem.
[0003]
Many methods for impregnating paper with chemicals have been proposed as one of the means for enhancing the functionality of paper. For example, there are methods of improving the water repellency and oil resistance by forming a uniform film on the surface, and improving the strength by entwining a resin with cellulose fibers. Silane coupling agents are known as one of the effective agents as an impregnating agent for enhancing the functionality of paper .
[0004]
The impregnating agent using a silane coupling agent as a raw material has a high affinity with cellulose and can efficiently exhibit the impregnating effect even if the processing amount is small. Since the voids of the paper formed by the entanglement of cellulose fibers are not filled, the original characteristics of the paper can be maintained.
[0005]
In order for the silane coupling agent to be effectively retained on paper and to exhibit its function, it is necessary to form a polymer having a siloxane bond as a main chain bond between fibers of the paper. Many applications including the above-mentioned application have been filed for this processing method. As described above, the silane coupling agent is useful as an agent that can be held very effectively on paper, but on the other hand, it is expensive, has poor liquid stability, and forms an effective siloxane bond. Depending on the amount of impregnation, heating at the time of processing is necessary as a drawback.
[0006]
On the other hand, there are many useful papers impregnated with chemicals other than silane coupling agents. For example, in order to impart water resistance to paper, if the agent mainly composed of acrylic resin, SBR resin, urethane resin, etc. is diluted with solvent and impregnated / coated on paper, the pulp fiber surface is covered with a hydrophobic substance. It is possible to fill the gaps between the pulp fibers and impart water resistance to the paper. The method of impregnating / coating paraffin wax itself or an aqueous emulsion based on it is also effective for the same reason. However, in order to develop water resistance by this method, the more the water resistance function is required, the more resin coating needs to be obtained. On the other hand, if the resin coating amount is too large, the paper surface will be thickly coated. However, the paper material properties, that is, combustibility and recyclability, have been deteriorated. When the resin is impregnated / coated to such an extent that it can be recycled and burned, when it is boiled in hot water for more than 1 hour, the drug elutes in the boiling liquid, A lot of low water absorption was lost.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above problems. In other words, the liquid stability during processing is high and the chemical is efficiently held on the paper, so it is inexpensive, does not require high temperature during the impregnation processing, the price of the impregnation chemical itself is low, and the water resistance of the impregnated paper is impregnated. The present invention relates to an impregnated paper which is retained even after boiling the paper for 1 hour or more.
[Means for Solving the Problems]
[0008]
The present invention solves such a problem. That is, in claim 1, a composition containing a silane coupling agent and a polysilane having a molecular weight in the range of 500 to 60,000, and acrylic polyol, polyisocyanate, and tall rosin 1 By impregnating seeds or two or more species, the impregnated paper is characterized in that it does not lose water resistance even when boiling in hot water.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
[0015]
In the present invention, the paper used as the processed substrate may be 100% virgin pulp-use paper or recycled paper, as long as the agent mainly contains a silane coupling agent.
[0016]
Examples of silane coupling agents to be impregnated include those having an alkoxy group Si-OR that contributes to hydrolysis and formation of siloxane bonds. Examples include 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, vinyl Examples include, but are not limited to, trimethoxysilane, N- (2-aminomethyl) 3-aminopropyltrimethoxysilane, and 3-glycidoxypropyltriethoxysilane. As a composition containing a silane coupling agent, a polymer obtained by polymerizing the silane coupling agent as a monomer so as to have a molecular weight in the range of 500 to 60,000 or polyalkoxysilane is particularly effective. Here, functional groups other than alkoxy groups include mediation between agents impregnated simultaneously or later with pulp fibers, improved affinity with paper additives, enhanced affinity by hydrogen bonding with cellulose, etc. . Moreover, if an alkyl group rich thing is used, itself will contribute to water resistance.
[0017]
A composition containing the silane coupling agent described above is impregnated with a catalyst that promotes siloxane bond formation by alkoxy group hydrolysis. In addition to hydrochloric acid and sulfuric acid, organic acid aqueous solutions or alcohol solutions such as citric acid, oxalic acid, fumaric acid, maleic acid, and toluenesulfonic acid are effective as catalyst types. These can be used in combination. It is. A similar effect can be obtained with an alkaline solution having a pH of 9 or more. In order to effectively penetrate paper, lower alcohols and general-purpose solvents such as ethyl acetate and methyl ethyl ketone can be mixed in a soluble range.
[0018]
The molecular weight distribution of the composition containing a silane coupling agent used as polysilane is preferably about 500 to about 60000. When impregnated as polysilane, formation of a silane network in paper can be efficiently obtained, but if it is smaller than 500, the networking effect of polysilane cannot be obtained efficiently. Also, if the molecular weight is larger than 60000, the impregnation into the paper does not proceed well, resulting in a coating on the paper surface, and the silane coupling agent and the paper, or the agent impregnated with the silane coupling agent at the same time or later. The mediation will not be successful.
[0019]
As an agent to be impregnated with a composition containing a silane coupling agent , it is desirable that the agent is inexpensive and soluble in any one of a general-purpose solvent, that is, toluene, ethyl acetate, methyl ethyl ketone, isopropyl alcohol, methanol, water, or a mixture. . Further, in order to be effectively held on paper via a silane coupling agent, it is desirable that the drug has any one of a hydroxyl group, a carboxyl group, a carbonyl group, an amino group, an isocyanide group, a glycidyl group, and an alkoxy group. . Specifically, acrylic polyol, polyisocyanate obtained from polyfunctional alcohol, tall rosin known as a sizing agent for papermaking, and the like are also effective.
[0020]
Impregnation amount of the impregnation agent may be in solid content of 4 to 10% of the basis weight of the paper, for example, if the base paper having a basis weight of 320 g / m 2, a sufficient degree 20 g / m 2. A silane coupling agent or a composition containing a silane coupling agent is mainly used to efficiently retain a drug used together with the silane coupling agent in paper. The silane coupling agent itself is also known to have effects such as water resistance, dimensional stability, and rigidity improvement. If this characteristic is to be expressed effectively, the price, liquid stability, and heat required during processing It can also be increased after taking this into consideration. In particular, there is a correlation between the coating amount, strength, and water resistance in the coating amount range in which the chemical has penetrated into the paper. It is possible to increase the coating amount as long as the suitability is not impaired. In particular, in order to develop water resistance on all the end faces of the paper, it is effective to impregnate all layers.
[0021]
If the impregnating liquid is a composition containing the silane coupling agent and its condensation catalyst, and the agent impregnated together with other than the silane coupling agent is one liquid in advance, the distribution of the agent in the paper becomes uniform, Adjustment of the machining fluid is also easy. However, it is also possible to impregnate the silane coupling agent or the silane coupling agent composition, the silane coupling agent condensation catalyst, and the resin impregnated together other than the silane coupling agent in the order of the multistage impregnation technique. If this method is used, the silane coupling agent, etc. will cause problems such as gelation due to the action of the catalyst and the influence of moisture in the atmosphere, and the appropriate impregnation depth cannot be maintained due to increased viscosity. I can do it. When the multi-stage impregnation method is used, if the resin is impregnated first, the gap between the pulp fibers may be filled, and the silane coupling agent or a composition containing the silane coupling agent is later applied to the paper. Since there is a possibility of impeding the penetration, it is desirable to impregnate the silane coupling agent or the composition containing the silane coupling agent and the condensation catalyst first.
[0022]
The impregnated paper of the present invention thus obtained is a water-resistant paper that maintains the strength of the paper while maintaining the incineration suitability and recyclability, and has low water absorption even under severe conditions such as boiling. is there. By using this as a base material for a beverage container, heating in warm water becomes possible. It can also be used as a box material for processed fishery products as a heating container when heating food with a lot of moisture in a microwave oven. From the viewpoint of environmental protection, packaging that only plastic film could be applied to before Expansion into the materials field is expected.
[0023]
It is presumed that silane coupling agents play a large role as a factor to efficiently exhibit water resistance at low cost. The impregnated silane coupling agents, together with the influence of the catalyst, form siloxane bonds in the paper by solvent volatilization during processing, environmental moisture, and heating in the drying unit. Siloxane bonds are presumed to be formed by forming voids in the pulp fibers, and greatly contribute to the retention of the silane coupling agents themselves in paper. It is presumed that the affinity between cellulose or an internal additive at the time of papermaking and the silane coupling agent is also useful for holding on paper. It is considered that the formation of a siloxane bond formed through the voids of the pulp fiber forms a network structure that is efficient for retaining the drug inside the paper. Resin and other chemicals that are impregnated together are entangled here, or are efficiently retained by chemical affinity with the functional group derived from the silane coupling agent, and even after harsh treatment such as boiling treatment, It is presumed that the water is retained without flowing down and continues to maintain water resistance, strength and the like. At this time, if the chemical | medical agent which modify | reforms papers, such as resin, and a silane coupling agent react and make a firm bond, the force by which a chemical | medical agent is hold | maintained on paper will become stronger. Specific examples include an ether bond and a urethane bond.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
[0025]
<Example 1>
As a silane coupling agent composition, 123 g of 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane (Silas Ace S530 manufactured by Chisso Corporation) and 0.08 mol / g methanol solution 0.08 of SnCl2 were mixed and reacted. The polysilane compound having an average molecular weight of 50000 obtained by dilution was diluted with isopropyl alcohol (IPA) to a solid content of 5%. To this, a 30% isopropyl alcohol solution of p-toluenesulfonic acid in an amount corresponding to 10% of the solid content was added and mixed. Furthermore, here the A acrylic polyol (Mitsubishi Rayon Co., Ltd. acrylic polyol LR209), were mixed and diluted with ethyl acetate to 5% solids, it was impregnating solution. This impregnating solution was designated as No.1. Using a 30 bar coater, impregnation treatment was carried out from a non-clay surface of a cup base paper having a basis weight of 320 g / m @ 2 using 100% virgin pulp.
[0026]
<Example 2>
The same silane coupling agent composition and polymerization catalyst as in Example 1 were used, and an impregnating solution was prepared by mixing 5% ethyl acetate solution of tall rosin (Halima Chemical Co., Ltd. The same impregnation treatment as in Example 1 was performed.
[0027]
< Comparative Example 1 >
The silane coupling agent composition used in Examples 1 and 2 was diluted with (IPA) so as to have a solid content of 10%, and a polymerization catalyst was added in the same formulation as in Example 1 to obtain an impregnating solution. The same impregnation treatment as in No. 1 was performed.
[0028]
<Comparative Example 2>
The acrylic polyol mixed and used in Example 1 was used alone and diluted with ethyl acetate to a solid content of 12.5% to obtain an impregnation solution. Using this, the same impregnation treatment as in Example 1 was performed.
[0029]
< Comparative Example 3 >
The tall rosin mixed and used in Example 2 was used alone and diluted with ethyl acetate so as to have a solid content of 10% to obtain an impregnation solution, and the same impregnation treatment as in Example 1 was performed.
[0030]
<Test example>
About the impregnated papers experimentally produced in Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 , 2 and 3 , the drug coating amount (residual amount in paper) immediately after processing (before boiling treatment) and after boiling with hot water for 1 hour, and the water absorption Was evaluated. The amount of the chemical applied to the prototype paper before processing is determined from the weight difference between the unimpregnated treated paper and the impregnated treated paper when it is completely dried, and the water absorption at this time is determined according to JIS P8140 “Water absorption of paper and paperboard”. It was determined according to “Test method”. Evaluation was performed using distilled water under humidity control at 20 ° C. and 65%. The contact time with water was 2 minutes. Further, for the impregnated paper after boiling for 1 hour with hot water, the remaining amount of the drug in the paper and the water absorption after re-drying and conditioning the moisture were examined.
[0031]
[Table 1]
[0032]
From the table of test results, when the resin is impregnated with the composition containing the silane coupling agent, the effective impregnation treatment can be performed, the water resistance is excellent, and the impregnating agent is almost in the paper even after boiling with the silane coupling agent. Since all remains, it turns out that water resistance performance is maintained even after boiling.
[0033]
【The invention's effect】
As described above, it can be seen that the chemical composition of the present invention can produce water-resistant paper that can withstand boiling very easily and inexpensively . The coating amount of the composition containing the silane coupling agent and the resin impregnated with the composition is small, and it is possible to produce an impregnated paper that has an excellent water resistance effect compared to the case where a large amount of impregnation coating is performed alone. Recognize. Although the resin used for the composite is inexpensive and available for general use, it can be seen that the water resistance can be maximized by using the composite. Since the silane coupling agent itself does not depend on all of its effects, the amount used is small. Therefore, only a small amount of heat is required to form the siloxane bond, and damage to the substrate can be minimized. Processing conditions and physical properties of finished products are not subject to seasonal variations.
[0034]
Furthermore, since the impregnated paper obtained in the present invention requires only a small amount of impregnating agent, it is soluble by alkali treatment in the deinking process during paper recycling, and is more recyclable than when it is a single paper. There is no difference, incineration is possible, and it has excellent environmental conservation effects.
[0035]
The impregnated paper of the present invention thus obtained is water-resistant paper that maintains the incineration suitability and recyclability, which are the features of paper, and has low water absorption even under the severe conditions of boiling and maintains the strength of the paper. . By using this as a base material for a beverage container, heating in warm water becomes possible. It can be used as a heating container for heating food with a lot of moisture in a microwave oven or as a box material for processed fishery products. It is expected to expand into the packaging material field, where only plastic film can be applied so far, and it is excellent from the viewpoint of environmental protection.
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