JP4175532B2 - Ignition control device for vehicle engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用エンジンの点火制御装置に関し、特に、ベルト式無段変速機を備えた車両において走行状態に適した点火時期を設定して最適の変速特性を引き出すことができる車両用エンジンの点火制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの運転状態に応じて点火時期を適当に制御することができるエンジンの点火装置が知られる。例えば、中速回転域では燃費の改善を図るため、アイドリング時より点火時期を進角させてエンジン出力および熱効率が向上するようにすることがある。しかし、点火時期を進角しておくと、スロットル弁を急開して急加速させたときにノッキングを生じやすい。そこで、中速回転域であってエンジン回転数の上昇率が予定値より大きいときに点火時期を遅角させるようにしたエンジンの点火装置が提案されている(特開平7−243373号公報)。この点火装置によれば、急加速したときに点火時期が遅角されるので、中速回転域で点火時期が早すぎるということにならない。
【0003】
また、軽負荷時に点火時期を遅角させる装置も知られるが、軽負荷時にエンジン回転数が急上昇したときに点火時期が遅れていると、失火が発生しやすい。そこで、変速機の変速状態を検出する手段を設け、変速状態が第1速に近い程、点火時期の遅角量を小さくするよう、変速状態(第1速〜第5,6速)に応じて遅角量マップを切り替えることができる点火時期制御装置が提案されている(特許掲載公報2657669号)。これにより、エンジン回転数が高速回転数域にあっても点火時期が大きく遅れることはなく、失火の発生が抑制される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記点火時期制御装置では次のような問題点があった。まず、前者では、急加速を検出したときに点火時期を遅角させる。したがって、急加速を伴わない中速回転域で遅角による点火時期の変化を生じさせて燃費や乗り心地の改善を図るという用途には適用できない。
【0005】
また、後者では、ベルト式無段変速機は考慮されていない。無段変速機では変速状態が理論上無限であり、変速状態毎に遅角量を設定できないため、マップの設定が複雑になる。そこで、無段変速機の変速特性を考慮し、それに適合した点火時期を選択して燃費の改善や、走行円滑性の向上を図ることができる点火制御装置が要望されていた。
【0006】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、無段変速機の変速特性に適合した点火時期を選択して変速状態の切換を円滑にし、かつ燃費改善を図ることができる車両用点火制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、エンジンの出力を変速して駆動輪に伝達するVベルト式自動変速機を有する車両用エンジンの点火制御装置において、エンジン負荷の状態に応じて予定進角量に点火時期を制御する点火時期制御手段と、車速を検知する車速センサと、前記車速が、前記Vベルト式自動変速機の中間変速域に設定された基準車速に到達したときに前記予定進角量を遅角補正する点火時期補正手段とを具備した点に第1の特徴がある。
【0008】
また、本発明は、前記点火時期制御手段が、エンジン回転数およびスロットル開度の関数としてのエンジン負荷状態に応じて点火時期を制御するように構成されている点に第2の特徴がある。
【0009】
また、本発明は、前記予定進角量の遅角補正が、前記エンジン状態に応じて設定された点火時期マップを、予定エンジン回転数領域で点火時期を遅角した遅角アップに切り替えることによって行われる点に第3の特徴がある。
【0010】
さらに、本発明は、前記Vベルト式自動変速機が、最大スロットル開度時の中間変速域で車速増加に対応してエンジン回転数が低下する変速特性を有している点に第4の特徴がある。
【0011】
第1〜第4の特徴によれば、中間変速域に予め設定された基準車速に達したときに、遅角方向に点火時期が変化され、その結果エンジン出力が低下して自動変速機がトップレシオ(最小変速比)側へ自動変速され、エンジン回転数が低下する。このように、低いエンジン回転数でトップレシオに移行されるので、その低いエンジン回転数から高いエンジン回転数の領域までトップレシオを使用でき、結果的に、低燃費走行つまり燃料消費率が小さい走行状態が可能となる。
【0012】
また、第3の特徴によれば、マップの切り替えによって、点火時期を遅角方向に補正できるので、予め設定された遅角量に簡単に切り替えることができる。さらに第4の特徴によれば、予め、車速増加に対応してエンジン回転数が低下する変速特性の自動変速機を設定することで、小さい遅角制御量でトップレシオに移行できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る車両加速制御装置を有する自動二輪車の自動変速機の断面図である。なお、本発明は、自動二輪車に限らずバギー車など、乗員がサドルにまたがって乗る鞍乗り型車両に広く適用できる。同図において、エンジン1の出力はVベルト式自動変速装置2を介して遠心クラッチ3に伝達され、この遠心クラッチ3を介してさらに後輪(駆動輪)4に伝達される。エンジン1の出力軸つまりクランクシャフトである駆動軸11には、固定フェイス12と、駆動軸11に対してその軸方向に変位自在な可動フェイス13と、ランプ(傾斜)プレート14と、可動フェイス13およびランププレート14間に配置されて遠心力の大きさに応じて可動フェイス13の半径方向で変位するウェイトローラ15とが設けられる。固定フェイス12および可動フェイス13は駆動側Vプーリを構成する。
【0014】
後輪側の軸つまりドリブンシャフト31の一端には、椀状のクラッチアウタ32が固定され、クラッチアウタ32のハブ33には、ドリブンシャフト31の周方向で回動自在なボス34が設けられる。ボス34の一端には固定フェイス21が固定される。また、ボス34の長手方向つまりドリブンシャフト31の軸方向に変位自在な可動フェイス22が設けられ、可動フェイス22はコイルスプリング23によって固定フェイス21側に付勢される。ボス34の他端には、クラッチインナプレート35が固定され、クラッチインナプレート35には、クラッチシュー36が取り付けられる。固定フェイス21および可動フェイス22は被動側Vプーリを構成する。駆動側Vプーリと被動側Vプーリとの間にはVベルト24が掛けわたされる。
【0015】
ドリブンシャフト31はギヤトレイン5を介して後輪4の軸41に連結される。ギヤトレイン5のファイナルシャフト51に設けられたファイナルギヤ52の外周面つまり歯に対向して車速センサ6が設けられる。車速センサ6はファイナルギヤ52の歯の凹凸に対応し、歯先部が対向するときと、歯底が対向するときとで異なる信号を出力する。すなわち、ファイナルギヤ52の回転に伴って、歯の形状に応じて変化する信号を出力する。この信号は図示しない制御部でしきい値に従って2値化され、結果的にファイナルギヤ52の回転に従ったパルス信号列に変換される。このパルス信号の予定期間内の数は車速の関数として車速を代表する。なお、エンジン1内には駆動軸11の回転数を検出するエンジン回転数センサが設けられ、吸気管には吸気管負圧センサつまりPBセンサが設けられる(いずれも公知のものを使用できるので図示は省略する)。
【0016】
図6は、遠心クラッチ3の要部拡大断面図である。同図において、ボス34にカム37が遊嵌される。カム37は、半径方向に貫通するカム溝38を有する円筒体であり、一端が可動フェイス22に固定される。ボス34にはピン39が固着され、このピン39はカム溝38に係合する。カム溝38はボス34の中心軸つまりドリブンシャフト31に沿って延びる部分(直線部分)38aと、直線部分38aにつながり、直線部分38aに対して角度αの方向に延びる部分(傾斜部分)38bとを有する。
【0017】
上記遠心クラッチ3の構成により、コイルスプリング23を圧縮して可動フェイス22を偏倚させるときには、カム溝38とピン39との間に、カム溝38の傾斜部分38bの角度に応じて発生する分力が作用する。すなわち、コイルスプリング23の力に加算されて可動フェイス22の偏倚を妨げる力が発生する。換言すれば、実質的に、コイルスプリング23のばね定数が大きくなる。そして、このカム37によって発生する付加力は、変速比が小さくなったとき、つまり可動フェイス22が固定フェイス21から離れる量が大きくなったときに小さくなる。そして、ピン39がカム溝38の直線部分38aに至ると、カム溝38とピン39とが自由に摺動でき、可動フェイス22に対するカム溝38による抗力はなくなる。
【0018】
図7は、駆動側Vプーリの変形例に係る断面図である。同図において、可動フェイス13の内壁つまりウェイトローラ15が内装されている側の壁面は可動フェイス13の中心寄りで傾斜角α1を有し、外周寄りで傾斜角α1より大きい傾斜角α2を有している。
【0019】
動作時、エンジン1の回転数に応じてウェイトローラ15に遠心力が作用し、駆動側Vプーリの固定フェイス12および可動フェイス13の間隔が変化する。この間隔に応じて駆動側Vプーリおよび被動側Vプーリに対するVベルト24の巻き掛け径が変わり、変速比が変化する。
【0020】
エンジン1の回転数が上がり、被動側Vプーリの回転数が所定値に達すると、クラッチシュー36がクラッチアウタ32に所定値以上の力で当接してドルブンシャフト31に回転が伝達され、後輪4が駆動される。さらに、ウェイトローラ15の遠心力がコイルスプリング23による抑止力を超えるようなエンジン回転数に達すると、ウェイトローラ15が変位を始め、変速比が変化する。
【0021】
なお、駆動側Vプーリの形状により、最小変速比領域近傍つまりウェイトローラ15が大きい傾斜角α2に当接し始めたところで、ウェイトローラ15の偏倚割合が抑制され、エンジン1の回転数の増大の割合に、変速比は小さくならない。
【0022】
上述の、駆動側Vプーリの形状および被動側Vプーリのカム溝38の形状によって設定される力の釣り合いに従って、変速比は小さくなり、ピン39がカム溝38に対して自由に摺動できる位置に達すると、変速比は急速に最小に向かって変化するので、エンジン回転数Neは低下することなく、車速Vが増大する。
【0023】
上記自動変速装置を搭載した自動二輪車のエンジン1のインテークマニホルドにはスロットルボディが設けられる。図5はスロットルボディの平面図である。このスロットルボディ7は2つの通路を有する2連のものである。それぞれの通路71,72にはスロットルバルブ73,74が設けられる。スロットルバルブ73,74は共通の支持軸75を有し、この支持軸75の端部には、支持軸75の回転方向の位置を検出するスロットルセンサ8が設けられる。スロットルセンサ8は支持軸75の回動位置に対応した電圧値の信号を出力する。この信号は支持軸75に結合されるスロットルバルブ73,74の開度を代表し、図示しないA/D変換器でデジタル信号化されて制御装置のマイクロコンピュータに供給される。
【0024】
次に、上記自動変速機の変速特性を説明する。まず、比較のため、後述の制御を行わないときの車速とエンジン回転数との関係を説明する。図8は、スロットル開度θTHが全開のときの変速特性を示す。まず、エンジン1の回転数Neが低い間はクラッチシュー36がクラッチアウタ32と離れているので、エンジン回転数Neは上昇するが、遠心クラッチ3が遮断状態であり、車両は停止したままである。つまり車速Vは「0」のままである。エンジン回転数Neが回転数Ne1に達すると、遠心クラッチ3のクラッチシュー36がクラッチアウタ32に接触して車両は発進する。遠心クラッチ3が接触した当初は半クラッチ状態で、エンジン回転数Neは一定のまま車速Vは増大する。遠心クラッチ3が完全に接続されるとウェイトローラ15が駆動側Vプーリの最小半径側に位置したまま、エンジン回転数Neは増加し、最大変速比で車速Vは増大する。
【0025】
さらにエンジン回転数Neおよび車速は最大変速比の直線Lmaxに乗って変化し、エンジン回転数Neが回転数Ne2に達すると、コイルスプリング23のばね力によって張力を与えられたVベルト24による可動フェイス13に作用する軸方向力を、ウェイトローラ15の遠心力による軸方向力が上回り、変速比が小さくなって車速Vが増大する。中速域の後半ではややエンジン回転数Neが上昇しつつ車速Vはさらに増大する。そして、エンジン回転数Neが回転数Ne3に達すると、最小変速比の直線Lminに乗り、車速Vはさらに増大する。
【0026】
このような特性によれば、スロットル開度θTHが全開状態ではエンジン回転数Neが比較的高い値(Ne3)にならないと最小変速比にならないので、燃費の低下つまり燃料消費率の増大にもつながりやすい。そこで、本実施形態では、車速Vが、中間変速域内の予定値に達したところで、自動的にエンジンの出力を落としてエンジン回転数Neを低下させ、最小変速比の直線Lminに乗るように制御する(図8の点線Ts1参照)。このように、中間変速域でエンジン回転数Neを低下させることにより、迅速に最小変速比に移行させることができる。具体的には、エンジン回転数Neを低下させるため、上記予定車速において、点火時期を遅角方向に変化させる。より具体的には、高トルクが必要な低速域用に設定された進角マップを、前記予定車速において燃費の向上するように高速用に設定された遅角マップへ切換える。
【0027】
図10は、進角マップの一例、図11は遅角マップの一例である。図10において、点火時期IGMPは、スロットル開度θTHにかかわらず、エンジン回転数Neが上昇するとともに進角方向に変化する。一方、図11に示すように、遅角マップでは、スロットル開度θTHが最大開度近く(80%)において、アイドル回転数域から脱出した中速回転数域で、点火時期IGMAPを遅角方向に偏倚させている。
【0028】
図2は、モード切替(マップ切り替え)処理のフローチャートである。ステップS1では、車速センサの検出信号を読み込み、車速Vにセットする。ステップS2では、車速Vがモード切替車速V1より高いか否かが判断される。車速Vがモード切替車速V1以下と判断された場合は、ステップS3に進み、モードフラグFMを参照してモードが高速モード(FM1=1)か低速モード(FM=0)かを判別する。高速モードであればステップS4に進み、モードが変化されたことを示すモード変化フラグFMCをセットする(=1)。ステップS5では、モードフラグFMをリセット(=0)して低速モードであることを示す。ステップS3で低速モードであると判別された場合は、ステップS4,S5はスキップする。
【0029】
ステップS2で車速Vがモード切替車速V1以上であると判断された場合は、ステップS6に進み、モードフラグFMを参照してモードが高速モードか低速モードかを判別する。低速モードであればステップS7に進み、モードが変化されたことを示すフラグFMCをセットする(=1)。ステップS8では、モードフラグFMをセット(=1)して高速モードであることを示す。ステップS6で高速モードであると判別された場合は、ステップS7,S8はスキップする。
【0030】
図3は点火時期マップ検索処理のフローチャートである。ステップS10では、スロットル開度検出フラグFTH(図示しない別途処理でセットまたはリセットされる)を参照してスロットルセンサ8の出力が予定のフェールセーフ値の範囲内か否かを判別する。スロットルセンサ8の出力が予定値の範囲内でない場合(FTH=1)は、ステップS22に進み、F/S(フェールセーフ)時テーブル(図示せず)を検索して点火時期IGMAPを決定する。
【0031】
スロットルセンサ8の出力が正常の範囲ならば、ステップS11に進んでモードフラグFMを参照し、モードが高速モードか低速モードかを判別する。低速モードであればステップS12に進み、第1の点火マップ(進角マップ)IGMP1を検索して点火時期目標値IGMPMにセットする。一方、高速モードであればステップS13に進み、第2の点火マップ(遅角マップ)IGMP2を検索して点火時期目標値IGMPMにセットする。進角マップと遅角マップはスロットル開度θTHとエンジン回転数Neとに基づいて検索される。
【0032】
ステップS14では、モード変化フラグFMCを参照してモード変化があったか否かを判別する。モード変化があったならばステップS15に進んで点火制御フラグFSIGを参照し、演算点火制御(FSIG=1)するか、固定点火(FSIG=0)とするかを判別する。点火制御フラグFSIGは図示しない別途処理でエンジン回転数Neに従ってセット・リセットされる。例えば、1000rpm以上のときにセット(=1)される。
【0033】
演算点火制御の場合は、ステップS16に進み、マップ検索された点火時期IGMPと点火時期目標値IGMPMとの差ΔIGMPの絶対値が、目標値IGMPMへの単位移行量IGMRより大きいか否かを判断する。単位移行量IGMRは例えば時間tmMR毎に0.5°とする。この絶対値が単位移行量IGMRより大きい場合はステップS17に進み、点火時期目標値IGMPMへの移行処理タイマTのタイマ値tmMRが「0」以下か否かを判断する。タイマ値tmMR「0」になっていれば、ステップS18に進んで点火時期IGMPと点火時期目標値IGMPMとの差ΔIGMPが「0」になっているか否かを判断する。点火時期IGMPと点火時期目標値IGMPMとの差ΔIGMPが「0」になっていれば、ステップS19に進み、単位移行量IGMRを加算して点火マップ値IGMPを更新する。また、タイマ値tmMRに移行処理時間TMMRをセットする。
【0034】
ステップS18で、点火時期IGMPと点火時期目標値IGMPMとの差ΔIGMPが「0」になっていなければステップS20に進み、点火時期IGMPから点火時期目標値IGMPMへの単位移行量IGMRを減算して点火時期IGMPを更新する。また、タイマ値tmMRに移行処理時間TMMRをセットする。
【0035】
ステップS16で点火時期IGMPと点火時期目標値IGMPMとの差ΔIGMPの絶対値が単位移行量IGMRより小さいと判断された場合はステップS21に進み、点火時期目標値IGMPMで点火時期値IGMPを更新し、タイマ値tmMRに移行処理時間TMMRをセットする。また、モード変化フラグFMCをリセットする(=0)。
【0036】
なお、上記制御に連動して燃料噴射量を決定する燃料噴射マップの切り替えも可能である。この燃料噴射マップは、スロットル開度θTHとエンジン回転数Neとの関数として設定されているが、スロットル開度θTHに代えてPBセンサの出力つまり吸気管負圧Pbとエンジン回転数Neとの関数として点火時期を設定してもよい。特に、スロットル開度θTHが小さい場合には、このスロットル開度θTHによっては正確にエンジン付加状態を検知することができないことがあるので、このような低スロットル開度領域では吸気管負圧Pbをパラメータとして燃料噴射量を決定するのが有効である。
【0037】
次に、上記点火制御装置の機能を説明する。図1は点火制御装置の要部機能を示すブロック図である。同図において、エンジン負荷状態を代表するパラメータとしてのエンジン回転数Neおよびスロットル開度θTHは、点火時期設定部16に入力される。なお、燃料噴射量をも制御する場合は、上述のように吸気管負圧Pbを入力することができる。このためのスロットル開度判別手段は図示しない。点火時期設定部16は、エンジン負荷状態に応じて点火時期を決定し、点火制御部17に供給する。点火時期設定部16は、エンジン負荷状態を入力されて点火時期を出力するマップを有することができる。車速判別部18には車速Vが入力され、中間変速域に設定された基準車速V1と車速Vとが比較される。そして車速Vが基準車速V1より大きくなった時に検出信号を出力し、この検出信号は点火時期設定部16に入力される。点火時期設定部16は、検出信号に応答して点火時期を遅角させる。点火時期の遅角は、点火時期マップを進角マップから遅角マップに切り替えることによって行うことができる。これらマップの例は先に、図10,11に関して説明した。
【0038】
このように、車速Vが基準車速V1に達したときに、点火時期を遅角方向に偏倚させたマップに切り替えることにより、エンジン出力を落としてエンジン回転数Neを低下させることができ、迅速、かつ円滑に最小変速比への移行が可能となる。また、中間変速域で予定の車速V1に達したときにスロットル操作を大きく閉じる操作をしなくても、車速Vの増大が実質的に抑制されるので、車速Vを制限速度内に維持するような運転も容易である。
【0039】
なお、点火時期マップをさらに多く(2枚以上)持ち、基準車速Vを複数段階設定することにより、遅角量を徐々に変化させて最小変速比への移行特性を変化させることができる。
【0040】
上記点火時期の遅角制御は、図8のような中間変速域での変速特性を有する自動変速機に適用しても効果をあげることができる。しかし、中間変速域で車速Vに応じてエンジン回転数Neをむしろ下降傾向(右下がり)となる変速特性の自動変速機に適用すると、さらに効果が大きい。
【0041】
図9は、カム37と駆動側Vプーリの形状によって設定された変速装置の変速特性の第2の例を示す図である。同図に示すように、中間変速域では、エンジン回転数Neは下降気味に変化しつつ、車速Vが増大する。すなわち、エンジン回転数Neが上昇しないまま最小変速比に移行する。このような特性の自動変速装置に上記点火時期の遅角制御を加えると、図中線Ts2で示すように車速V1の時点でエンジン回転数Neが低下し、エンジン回転数Neが回転数Ne2より低いNe4で最小変速比に移行する。
【0042】
図12はカム溝38の形状の変形例である。上述の右上がりの特性を得るため、カム溝38を屈曲部を有する図6のものと異なり、前記ドリブンシャフト31に沿って延びている直線部分38aをなくし、全体に緩やかな湾曲状とした。
【0043】
こうして、図9のような右下がりの特性から、車速V1で遅角マップを選択すれば、きわめて迅速に最小変速比に移行させることができる。したがって、スロットル開度最大の領域までエンジン回転数Neを低く押さえられるので、燃費のよい運転が可能となる。
【0044】
このように、本実施形態では、駆動側Vプーリの形状と被動側Vプーリに設けられたカム37を含む可動フェイス22の付勢力調整機構に、遅角制御を加えることによって、最小変速比への移行がさらに改善された変速特性が実現される。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなとおり、請求項1〜請求項4の発明によれば、中間変速域に予め設定された基準車速に達したときに、エンジン回転数が低下して自動変速機がトップレシオ側へ自動変速される。このように、低いエンジン回転数でトップレシオに移行されるので、その低いエンジン回転数から高いエンジン回転数の領域までトップレシオを使用でき、結果的に、低燃費走行が可能となる。
【0046】
また、スロットル開度を大きく変化させることなく車速を維持させることができるので、例えば、制限車速以下に維持して走行するのが容易である。
【0047】
また、請求項3の発明によれば、マップの切り替えによって、予め設定された遅角量に簡単に切り替えることができる。
【0048】
さらに請求項4の発明によれば、予め、車速増加に対応してエンジン回転数が低下する変速特性の自動変速機を設定することで、小さい遅角制御量でトップレシオに移行できる。したがって、急激に進角量を小さくして出力を低下させるのと異なり、車速の増大に伴って次第にエンジン回転数が低下して最大変速比に移行するので、運転中の加速フィーリングを良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る制御装置の要部機能を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る制御装置の、モード切替のフローチャートである。
【図3】 本発明の一実施形態に係る制御装置の、点火時期マップ検索のフローチャートである。
【図4】 自動変速機の断面図である。
【図5】 スロットルボディの平面図である。
【図6】 遠心クラッチの断面図である。
【図7】 Vベルト自動変速機の駆動側Vプーリの要部断面図である。
【図8】 自動変速機の変速特性上での車速とエンジン回転数との関係図(その1)である。
【図9】 自動変速機の変速特性上での車速とエンジン回転数との関係図(その2)である。
【図10】 点火時期マップの一例を示す図である。
【図11】 遅角部分を含む点火時期マップの一例を示す図である。
【図12】 Vプーリの付勢力調整用カムのカム溝拡大図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…自動変速機、 3…遠心クラッチ、 4…駆動輪、 5…ギヤトレイン、 6…車速センサ、 8…スロットルセンサ、 16…点火時期設定部、 17…点火制御部、 18…車速判別部、 21…固定フェイス、 22…可動フェイス、 23…コイルスプリング、 37…カム、 38…カム溝、 39…ピン、 34…ボス[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ignition control device for a vehicle engine, and more particularly, to a vehicle engine that can derive optimal shift characteristics by setting an ignition timing suitable for a running state in a vehicle equipped with a belt-type continuously variable transmission. The present invention relates to an ignition control device.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art An engine ignition device that can appropriately control the ignition timing according to the engine operating state is known. For example, in order to improve fuel efficiency in the medium speed range, the ignition timing may be advanced from the idling time to improve the engine output and the thermal efficiency. However, if the ignition timing is advanced, knocking tends to occur when the throttle valve is suddenly opened and accelerated rapidly. In view of this, an engine ignition device has been proposed in which the ignition timing is retarded when the rate of increase in engine speed is greater than a predetermined value in an intermediate speed range (Japanese Patent Laid-Open No. 7-243373). According to this ignition device, since the ignition timing is retarded when sudden acceleration is performed, the ignition timing is not too early in the medium speed rotation region.
[0003]
There is also known a device that retards the ignition timing at light load. However, if the ignition timing is delayed when the engine speed rapidly increases at light load, misfire is likely to occur. Therefore, a means for detecting the shift state of the transmission is provided, and according to the shift state (first speed to fifth and sixth speeds), the retard amount of the ignition timing is reduced as the shift state is closer to the first speed. An ignition timing control device capable of switching the retard amount map has been proposed (Japanese Patent Publication No. 2657669). Thereby, even when the engine speed is in the high speed range, the ignition timing is not greatly delayed, and the occurrence of misfire is suppressed.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The ignition timing control device has the following problems. First, in the former, the ignition timing is retarded when sudden acceleration is detected. Therefore, it cannot be applied to the use of improving the fuel consumption and the ride comfort by causing a change in the ignition timing due to the retarded angle in the medium speed rotation region not accompanied by the rapid acceleration.
[0005]
In the latter case, the belt type continuously variable transmission is not considered. In a continuously variable transmission, the speed change state is theoretically infinite, and the amount of retardation cannot be set for each speed change state, which complicates map setting. In view of this, there has been a demand for an ignition control device that takes into account the speed change characteristics of a continuously variable transmission and selects an ignition timing suitable for the continuously variable transmission, thereby improving fuel efficiency and driving smoothness.
[0006]
In view of the above problems, an object of the present invention is to provide an ignition control device for a vehicle that can select an ignition timing suitable for the speed change characteristics of a continuously variable transmission, smoothly switch the speed change state, and improve fuel efficiency. There is to do.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a vehicle engine ignition control device having a V-belt type automatic transmission that shifts the output of an engine and transmits it to a drive wheel in accordance with the state of engine load. Ignition timing control means for controlling the ignition timing to an angular amount, a vehicle speed sensor for detecting the vehicle speed, and the schedule when the vehicle speed reaches a reference vehicle speed set in an intermediate transmission range of the V-belt type automatic transmission. A first feature is that it includes ignition timing correction means for correcting the advance amount by delay.
[0008]
Further, the present invention has a second feature in that the ignition timing control means is configured to control the ignition timing in accordance with an engine load state as a function of the engine speed and the throttle opening.
[0009]
Further, the present invention is such that the delay angle correction of the scheduled advance amount switches the ignition timing map set according to the engine state to a retard angle increase in which the ignition timing is retarded in the scheduled engine speed region. There is a third feature in that it is performed.
[0010]
Furthermore, the present invention is characterized in that the V-belt type automatic transmission has a shift characteristic in which the engine speed decreases in response to an increase in vehicle speed in an intermediate shift range at the maximum throttle opening. There is.
[0011]
According to the first to fourth features, when the reference vehicle speed preset in the intermediate speed range is reached, the ignition timing is changed in the retarding direction, with the result that the engine output is reduced and the automatic transmission is at the top. Automatic shift to the ratio (minimum transmission ratio) side reduces the engine speed. As described above, since the engine is shifted to the top ratio at a low engine speed, the top ratio can be used from the low engine speed to the high engine speed region. As a result, the fuel consumption driving, that is, the fuel consumption rate is low. The state becomes possible.
[0012]
Further, according to the third feature, since the ignition timing can be corrected in the retard direction by switching the map, it is possible to easily switch to a preset retard amount. Further, according to the fourth feature, by setting an automatic transmission having a shift characteristic in which the engine speed decreases in response to an increase in the vehicle speed, it is possible to shift to the top ratio with a small retardation control amount.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 4 is a cross-sectional view of an automatic transmission of a motorcycle having a vehicle acceleration control device according to an embodiment of the present invention. The present invention can be widely applied to saddle riding type vehicles in which an occupant rides over a saddle, such as a buggy, as well as a motorcycle. In the figure, the output of the
[0014]
A hook-like clutch outer 32 is fixed to one end of the rear wheel side shaft, that is, the driven
[0015]
The driven
[0016]
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view of the main part of the
[0017]
Due to the configuration of the
[0018]
FIG. 7 is a cross-sectional view according to a modified example of the drive side V pulley. In the figure, the inner wall of the
[0019]
During operation, centrifugal force acts on the
[0020]
When the rotational speed of the
[0021]
It should be noted that due to the shape of the driving side V pulley, the deviation ratio of the
[0022]
According to the balance of the forces set by the shape of the driving side V pulley and the shape of the
[0023]
A throttle body is provided in the intake manifold of the
[0024]
Next, the shift characteristics of the automatic transmission will be described. First, for comparison, the relationship between the vehicle speed and the engine speed when the control described later is not performed will be described. FIG. 8 shows the shift characteristics when the throttle opening θTH is fully open. First, since the
[0025]
Further, the engine speed Ne and the vehicle speed change along the maximum speed ratio straight line Lmax. When the engine speed Ne reaches the speed Ne2, the movable face by the
[0026]
According to such characteristics, when the throttle opening θTH is fully opened, the minimum speed ratio is not achieved unless the engine speed Ne is a relatively high value (Ne3), leading to a decrease in fuel consumption, that is, an increase in fuel consumption rate. Cheap. Therefore, in the present embodiment, when the vehicle speed V reaches the predetermined value in the intermediate speed range, the engine output is automatically reduced to decrease the engine speed Ne, and control is performed so as to get on the straight line Lmin of the minimum speed ratio. (Refer to the dotted line Ts1 in FIG. 8). In this manner, by reducing the engine speed Ne in the intermediate speed range, it is possible to quickly shift to the minimum speed ratio. Specifically, in order to decrease the engine speed Ne, the ignition timing is changed in the retard direction at the planned vehicle speed. More specifically, the advance map set for the low speed range where high torque is required is switched to the retard map set for the high speed so as to improve fuel efficiency at the planned vehicle speed.
[0027]
FIG. 10 is an example of the advance map, and FIG. 11 is an example of the retard map. In FIG. 10, the ignition timing IGMP changes in the advance direction as the engine speed Ne increases regardless of the throttle opening θTH. On the other hand, as shown in FIG. 11, in the retard map, the ignition timing IGMAP is retarded in the medium speed range that escapes from the idle range when the throttle opening θTH is near the maximum (80%). It is biased to.
[0028]
FIG. 2 is a flowchart of the mode switching (map switching) process. In step S1, the detection signal of the vehicle speed sensor is read and set to the vehicle speed V. In step S2, it is determined whether or not the vehicle speed V is higher than the mode switching vehicle speed V1. If it is determined that the vehicle speed V is less than or equal to the mode switching vehicle speed V1, the process proceeds to step S3, and the mode flag FM is referenced to determine whether the mode is the high speed mode (FM1 = 1) or the low speed mode (FM = 0). If it is the high speed mode, the process proceeds to step S4, and the mode change flag FMC indicating that the mode has been changed is set (= 1). In step S5, the mode flag FM is reset (= 0) to indicate the low speed mode. If it is determined in step S3 that the mode is the low speed mode, steps S4 and S5 are skipped.
[0029]
If it is determined in step S2 that the vehicle speed V is equal to or higher than the mode switching vehicle speed V1, the process proceeds to step S6, and it is determined whether the mode is the high speed mode or the low speed mode with reference to the mode flag FM. If it is the low speed mode, the process proceeds to step S7, and a flag FMC indicating that the mode has been changed is set (= 1). In step S8, the mode flag FM is set (= 1) to indicate the high speed mode. If it is determined in step S6 that the mode is the high speed mode, steps S7 and S8 are skipped.
[0030]
FIG. 3 is a flowchart of the ignition timing map search process. In step S10, it is determined whether or not the output of the throttle sensor 8 is within the range of the scheduled fail-safe value with reference to the throttle opening detection flag FTH (set or reset by a separate process not shown). If the output of the throttle sensor 8 is not within the range of the scheduled value (FTH = 1), the process proceeds to step S22, and an ignition timing IGMAP is determined by searching an F / S (fail safe) time table (not shown).
[0031]
If the output of the throttle sensor 8 is in the normal range, the process proceeds to step S11, and the mode flag FM is referred to and it is determined whether the mode is the high speed mode or the low speed mode. If it is the low speed mode, the process proceeds to step S12, where the first ignition map (advance map) IGMP1 is retrieved and set to the ignition timing target value IGMPM. On the other hand, if it is the high speed mode, the process proceeds to step S13, where the second ignition map (retard angle map) IGMP2 is retrieved and set to the ignition timing target value IGMPM. The advance angle map and the retard angle map are searched based on the throttle opening θTH and the engine speed Ne.
[0032]
In step S14, it is determined whether or not there has been a mode change with reference to the mode change flag FMC. If there has been a mode change, the routine proceeds to step S15, where the ignition control flag FSIG is referred to, and it is determined whether the calculation ignition control (FSIG = 1) or the fixed ignition (FSIG = 0). The ignition control flag FSIG is set / reset according to the engine speed Ne by a separate process (not shown). For example, it is set (= 1) at 1000 rpm or more.
[0033]
In the case of the calculated ignition control, the process proceeds to step S16 to determine whether or not the absolute value of the difference ΔIGMP between the ignition timing IGMP searched for on the map and the ignition timing target value IGMPM is larger than the unit shift amount IGMR to the target value IGMPM. To do. The unit shift amount IGMR is set to 0.5 ° for each time tmMR, for example. If this absolute value is larger than the unit transition amount IGMR, the process proceeds to step S17, and it is determined whether or not the timer value tmMR of the transition processing timer T to the ignition timing target value IGMPM is “0” or less. If the timer value tmMR is “0”, the process proceeds to step S18 to determine whether or not the difference ΔIGMP between the ignition timing IGMP and the ignition timing target value IGMPM is “0”. If the difference ΔIGMP between the ignition timing IGMP and the ignition timing target value IGMPM is “0”, the process proceeds to step S19, where the unit shift amount IGMR is added to update the ignition map value IGMP. Also, the transition processing time TMMR is set to the timer value tmMR.
[0034]
If the difference ΔIGMP between the ignition timing IGMP and the ignition timing target value IGMPM is not “0” in step S18, the process proceeds to step S20, and the unit shift amount IGMR from the ignition timing IGMP to the ignition timing target value IGMPM is subtracted. Update ignition timing IGMP. Also, the transition processing time TMMR is set to the timer value tmMR.
[0035]
If it is determined in step S16 that the absolute value of the difference ΔIGMP between the ignition timing IGMP and the ignition timing target value IGMPM is smaller than the unit shift amount IGMR, the process proceeds to step S21, and the ignition timing value IGMP is updated with the ignition timing target value IGMPM. The transition processing time TMMR is set to the timer value tmMR. Further, the mode change flag FMC is reset (= 0).
[0036]
It is also possible to switch the fuel injection map that determines the fuel injection amount in conjunction with the above control. This fuel injection map is set as a function of the throttle opening θTH and the engine speed Ne, but instead of the throttle opening θTH, a function of the output of the PB sensor, that is, the intake pipe negative pressure Pb and the engine speed Ne. The ignition timing may be set as follows. In particular, when the throttle opening θTH is small, the engine addition state may not be detected accurately depending on the throttle opening θTH. Therefore, in such a low throttle opening region, the intake pipe negative pressure Pb is not set. It is effective to determine the fuel injection amount as a parameter.
[0037]
Next, the function of the ignition control device will be described. FIG. 1 is a block diagram showing the main functions of the ignition control device. In the figure, the engine speed Ne and the throttle opening θTH as parameters representative of the engine load state are input to the ignition
[0038]
In this way, when the vehicle speed V reaches the reference vehicle speed V1, by switching to a map in which the ignition timing is deviated in the retarded direction, the engine output Ne can be reduced and the engine speed Ne can be reduced quickly. In addition, it is possible to smoothly shift to the minimum gear ratio. Further, even if the throttle operation is not largely closed when the planned vehicle speed V1 is reached in the intermediate speed range, the increase in the vehicle speed V is substantially suppressed, so that the vehicle speed V is maintained within the speed limit. Driving is easy.
[0039]
In addition, by having more ignition timing maps (two or more) and setting the reference vehicle speed V in a plurality of stages, it is possible to gradually change the retard amount and change the shift characteristic to the minimum gear ratio.
[0040]
The ignition timing retarding control can be effective even when applied to an automatic transmission having a shift characteristic in the intermediate shift range as shown in FIG. However, when the present invention is applied to an automatic transmission having a shift characteristic in which the engine speed Ne tends to decrease (decrease to the right) according to the vehicle speed V in the intermediate shift range, the effect is further increased.
[0041]
FIG. 9 is a diagram showing a second example of the shift characteristics of the transmission set by the shapes of the
[0042]
FIG. 12 shows a modification of the shape of the
[0043]
Thus, if the retard map is selected at the vehicle speed V1 from the downward-sloping characteristics as shown in FIG. 9, it is possible to shift to the minimum gear ratio very quickly. Therefore, the engine speed Ne can be kept low up to the region where the throttle opening is maximum, so that a fuel-efficient operation is possible.
[0044]
As described above, in this embodiment, the retarding control is applied to the urging force adjusting mechanism of the
[0045]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the first to fourth aspects of the invention, when the reference vehicle speed set in advance in the intermediate speed range is reached, the engine speed decreases and the automatic transmission operates at the top ratio. Automatic shift to the side. In this way, since the engine speed is shifted to the top ratio at a low engine speed, the top ratio can be used from the low engine speed to the high engine speed region, and as a result, low fuel consumption travel is possible.
[0046]
In addition, since the vehicle speed can be maintained without greatly changing the throttle opening, for example, it is easy to travel while maintaining the vehicle speed below the limit vehicle speed.
[0047]
According to the invention of
[0048]
Furthermore, according to the invention of claim 4, by setting in advance an automatic transmission having a shift characteristic in which the engine speed decreases in response to an increase in the vehicle speed, it is possible to shift to the top ratio with a small retardation control amount. Therefore, unlike suddenly reducing the advance amount and lowering the output, the engine speed gradually decreases as the vehicle speed increases and shifts to the maximum gear ratio. it can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram illustrating main functions of a control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a mode switching flowchart of the control device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a flowchart of ignition timing map search of the control device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view of an automatic transmission.
FIG. 5 is a plan view of a throttle body.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a centrifugal clutch.
FIG. 7 is a cross-sectional view of a main part of a drive side V pulley of a V belt automatic transmission.
FIG. 8 is a diagram (No. 1) showing a relationship between the vehicle speed and the engine speed on the shift characteristics of the automatic transmission.
FIG. 9 is a relationship diagram (part 2) between the vehicle speed and the engine speed on the shift characteristics of the automatic transmission.
FIG. 10 is a diagram showing an example of an ignition timing map.
FIG. 11 is a diagram showing an example of an ignition timing map including a retard portion.
FIG. 12 is an enlarged view of a cam groove of an urging force adjusting cam for a V pulley.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
エンジン負荷の状態に応じて予定進角量に点火時期を制御する点火時期制御手段と、
車速を検知する車速センサと、
前記車速が、最大スロットル開度近くにおける前記Vベルト式自動変速機の中間変速域に設定された基準車速に到達したときに前記予定進角量を遅角補正する点火時期補正手段とを具備し、
前記被駆動側プーリが、固定フェイスと、該固定フェイスに対向配置され、該固定フェイスとの間隔を変化可能に設けられた可動フェイスとからなるとともに、
前記可動フェイスを前記固定フェイス側に付勢するばねと、
前記固定フェイスに一端が固定され、他端が発進クラッチに接続されており、かつドリブンシャフトの周方向で回動自在に設けられたボスと、
前記ボスの外周に立設されたピンと、
前記ピンが係合するカム溝を有し、前記ボスの外周に摺動自在に設けられており、かつ一端が前記可動フェイスに取り付けられた円筒形カムとを備え、
前記カム溝の延在方向が、被駆動側プーリの軸線方向に対して傾斜していることを特徴とする車両用エンジンの点火装置。 Ignition control of a vehicle engine having a V-belt type automatic transmission that transmits the rotation of the driving pulley to the driven pulley by a V-belt, shifts the output of the engine connected to the driving pulley and transmits it to the driving wheel In the device
Ignition timing control means for controlling the ignition timing to a predetermined advance amount according to the state of the engine load;
A vehicle speed sensor for detecting the vehicle speed;
Ignition timing correction means for correcting the delay of the scheduled advance amount when the vehicle speed reaches a reference vehicle speed set in an intermediate speed range of the V-belt type automatic transmission near the maximum throttle opening. ,
The driven pulley is composed of a fixed face and a movable face that is disposed to face the fixed face and is provided so that a distance between the fixed face and the fixed face can be changed.
A spring for biasing the movable face toward the fixed face;
A boss that has one end fixed to the fixed face, the other end connected to the starting clutch, and is rotatably provided in the circumferential direction of the driven shaft;
A pin erected on the outer periphery of the boss;
A cylindrical groove having a cam groove with which the pin is engaged, provided slidably on the outer periphery of the boss, and having one end attached to the movable face;
An ignition device for a vehicle engine, wherein an extending direction of the cam groove is inclined with respect to an axial direction of a driven pulley.
スロットル開度検出手段とを具備し、
前記点火時期制御手段が、エンジン回転数およびスロットル開度の関数としてのエンジン負荷状態に応じて点火時期を制御するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用エンジンの点火制御装置。Engine speed detection means;
Throttle opening detection means,
2. The ignition of a vehicle engine according to claim 1, wherein the ignition timing control means is configured to control the ignition timing in accordance with an engine load state as a function of an engine speed and a throttle opening. Control device.
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