JP4173357B2 - Devices for tissue culture, protein extraction and protein concentration - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、組織培養、蛋白質抽出並びに蛋白質濃縮という一連の操作をマイクロチップ上でオンラインで行う方法に関する。
なお、本発明における組織培養とは広義の組織培養のことで、組織片培養と細胞培養の両者を包含する。
【0002】
【従来の技術】
従来の組織培養、培地交換、蛋白質の抽出操作は、必ず遠心操作を必要とする。例えば、培養用のディシュ等に入っている細胞と古い培地を一緒に遠心管に移しかえ、遠心機で遠心後、細胞を遠沈させ、上清の古い培地をデカンテーションにより除く。次いで、遠心管の底に沈んでいる細胞に新しい培地を加え、サスペンドして新しいディシュ等へ移す。同様に、培養後のタンパクの抽出にも遠心操作が必要である。従って、操作が煩雑で、手間がかかると同時に、複数の検体を同時に処理することは現実には不可能といっても良かった。
一方、微量の蛋白質を迅速に解析するための手段として、マイクロチップ型電気泳動が近時注目されているが(例えば、非特許文献1、非特許文献2及び特許文献1参照)、組織培養における上記した如き現状下では、必然的に、蛋白質の発現、抽出、濃縮等の操作をオンチップ、オンラインで行うシステムの開発等は到底思いも寄らなかった。
【0003】
【非特許文献1】
Yao,S.et al. 1999,Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.96,5372-537?
【非特許文献2】
Bousse,L.et al. 2001,Anal.Chem.73,1207-1212
【特許文献1】
特願2002-315027号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、煩雑な遠心操作を行わずに組織培養、培地交換、蛋白質の抽出操作がオンチップ、オンラインで出来、更にこれに組み合わせて、蛋白質の濃縮、分離をもオンチップ、オンラインで行なうことにより、オンチップ、オンライン、ハイスループットの蛋白質発現解析システムズを確立することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1乃至複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップと、培養細胞(又は培養組織)と培地とを分離し得る篩の機能を有し、且つそれぞれが該ウェルに装填し得る大きさであって、しかも着脱容易な1乃至複数個のメンブランインサートとを組み合わせてなる、組織培養及び蛋白質抽出並びに蛋白質濃縮をオンラインで行うためのデバイスに関する。
【0006】
また、本発明は、上記デバイスを用いることを特徴とする、オンチップ、オンラインによる組織培養、蛋白質抽出並びに蛋白質濃縮方法に関する。
【0007】
更に、本発明は、以下の一連の操作を含んでなることを特徴とする、オンチップ、オンラインによる組織培養、蛋白質抽出並びに蛋白質濃縮方法に関する。
(1)1乃至複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップ上の1列目のウェルに、培養細胞(又は培養組織)と培地とを分離し得る篩の機能を有し、且つそれぞれが該ウェルに装填し得る大きさであって、しかも着脱容易な1乃至複数個のメンブランインサートを装填し、その中に培地及び細胞(又は組織)を入れて培養を行う。
(2)次いで、メンブランインサートを取りだしてこれを2列目のウェルに移し、新しい培地中で更に培養を行う(要すれば、メンブランインサートを更に3列目のウェルに移し、再度培地交換を行い培養を行う。)。
(3)培養後、メンブランインサートを取りだしてこれを細胞(又は組織)からの蛋白質抽出操作を行うためのウェル(3列目のウェル。但し、培地交換を2回行った場合は、4列目のウェル)に移し、蛋白質抽出試薬を加えて細胞(又は組織)を溶解して蛋白質を抽出した後、抽出液を残してメンブランインサートを外す。
(4)(3)で得られた蛋白質抽出液を蛋白質濃縮試薬を充填したウェル(4列目のウェル。但し、培地交換を2回行った場合は、5列目のウェル)に移して蛋白質の濃縮を行ない、濃縮された蛋白質を、濃縮された蛋白質が収納されるウェル(5列目のウェル。但し、培地交換を2回行った場合は、6列目のウェル)に移行させる。
【0008】
更にまた、本発明は、(1)1乃至複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップと、(2)培養細胞(又は培養組織)と培地とを分離し得る篩の機能を有し、且つそれぞれが該ウェルに装填し得る大きさであって、しかも着脱容易な1乃至複数個のメンブランインサートと、(3)培地と、(4)蛋白質抽出試薬と、(5)蛋白質濃縮試薬とを含んでなるキットに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係るマイクロチップの一例を、複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップの場合について図示すると図1のようになる。
図1中の1,2,3,4,5,6,・・・は、1は1列目、2は2列目、3は3列目・・・というようにそれぞれ列を表す。また、1a、1b、1c、・・・、1j、2a、2b、2c、・・・、2j、3a、3b、3c、・・・・・、6jはそれぞれウェルを表す。10はマイクロチップの基板を表す。
本発明に係るメンブランインサートは複数個の場合、これらを複数個のウェルに同時に装填し、且つ同時に取りだすことが出来るように各々が連結していることが望ましいが、そのような場合について図示すると図2のようになる。ここで、12は連結手を表す。
また、本発明に係る連結している複数個のメンブランインサートを、本発明に係る複数個、複数列のウェルを設けたマイクロチップの第一列目のウェルに装填した場合について図示すると図3のようになる。
【0010】
以下、本発明の実施の形態の一例を、複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップと複数個のメンブランインサートを用いた場合について、図面に基づいて説明する。
【0011】
先ず、図2に示される如く、複数個のウェルに同時に装填し、且つ同時に取りだすことが出来るように各々が連結手12で連結している、底部のみがメンブランフィルターからなるメンブランインサート11を図1に示される如きマイクロチップの基板10上の1列目のウェルに装填し、その中に各々培地及び細胞(又は組織片)を入れて培養する。ここで用いられるメンブランインサートは、培養細胞(又は培養組織)と培地とを分離し得る篩の機能を有するものであることが必須であるが、その要件を備えたものとして、通常は、少なくともその底部がメンブランフィルターからなるものが用いられる(勿論メンブランインサート全体がメンブランフィルターからなるものであっても良い。)。メンブランフィルターの孔径は、通常10μm以下、好ましくは0.02〜10μmである。また、メンブランフィルターの材質は、通常用いられるポリカーボネート、ポリプロピレン、セルロースアセテート,セルロースナイトレート等のセルロース誘導体やバクテリアセルロースの誘導体、ポリエステル、四フッ化エチレン、ナイロン6、ナイロン6,6、ケブラーTM(ポリアミド、du Pont社)、アノポアーメンブランTM(AnoporeTM、Whatman Scientific社)、ロープロダイン(ポールコーポレーション社)、バイオダインTM(ポールコーポレーション社)等何れのものでも良い。
底部のみがメンブランフィルターからなるメンブランインサートの場合、底部以外の部分の材質としては、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン(PP)、ポリプロピレン共重合体(PPCO)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、架橋高密度ポリエチレン(XLPE)、ポリエステル、ポリテレフタル酸エチレン(PET)、ポリエーテル、シリコン、ポリオレフィン、ポリサルフォン(PSF)、アセタール(ACL)、ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリビニリデンジフルオライド(PVDF)、テトラフルオロエチレン(TFE)、ポリアミド、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、サーマノックス(TMX)、パーマノックスTM(PMX)、アルミ、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス等、種々の材質が使用可能なものとして挙げられるが、通常は、メンブランフィルターと同じ材質が用いられる。
なお、連結手12の材質は、特に限定されるものではないが、通常は、メンブランインサートと同じ材質のものが用いられ、複数個のメンブランインサートが連結手で繋がった状態で一体化成型されるのが一般的である。
それぞれにメンブランインサートを装填した複数個のウェルには、それぞれ異なる検体(細胞又は組織)を入れても良いし、また、同じ検体(細胞又は組織)を入れても良い。
前者の場合は、複数の検体(細胞又は組織)を同時に処理出来るし、また、後者の場合には、再現性を見ることが出来る。
【0012】
一定時間培養後、メンブランインサートを連結している状態で取り出し、2列目のウェルに装填し、培地交換を行って更に培養を続ける。
メンブランインサートの移動に際しては、メンブランフィルターは培地は通すが細胞(又は組織)は通さないので、細胞(又は組織)のみがメンブランインサートと一緒に2列目のウェルに移動し、古い培地は1列目に残る。新しい培地は予め2列目のウェルに入れておいても良いし、メンブランインサートの移動後にメンブランインサートの中に加えても良い。
なお、組織培養後、メンブランインサートをウェルから取り出す際に、メンブランフィルターの孔径が2μm以下、若しくは細胞密度が2×106cell/well以上、若しくはウェルのサイズが直径3mm以下の場合は、表面張力やメンブランフィルターの孔径の目詰まりにより、培地がメンブランフィルターを通過しないことがある。その際には、適宜、例えば、シリンジ、ピペット、ポンプ、或いは複数個を同時に加圧出来るマルチチャンネルピペット等を加圧器として用いて加圧濾過を行えばよい。
シリンジ加圧、ピペット加圧、マルチチャンネルピペット加圧等による場合は、当然のことながら、これらの加圧器自体がメンブランインサートに装填し得るものであることが望ましい。また、ポンプ加圧の場合は、チューブの先端がメンブランインサートに装填し得るものであることが望ましい。
参考までに、シリンジのよる加圧及びマルチチャンネルピペットによる加圧の例を図4に示す。図4中の(a)はシリンジによる加圧の例、(b)はマルチチャンネルピペットによる加圧の例である。
【0013】
培養後は、最初の培養時と同様に、メンブランインサートを連結している状態で2列目のウェルから取りだし、3列目のウェルに移動させれば、古い培地は2列目に残り、細胞のみがメンブランインサートと一緒に3列目のウェルに移動する。要すれば、ここで再度培地交換を行ない更に培養を続けても良いが、ここでは培地交換を1回として、3列目のウェルで培養細胞(又は培養組織)の洗浄を行う場合について説明する。培養細胞(又は培養組織)の洗浄は通常、例えば、FBS(牛胎仔血清)不含で、10〜20mM HEPES含有のPPMI−1640培地、FBS不含、HEPES含有のHamF−12培地、FBS不含、HEPES含有の最小必須培地イーグル(MEM)、FBS不含、HEPES含有の基礎培地イーグル(BME)、FBS不含、HEPES含有の199培地、FBS不含、HEPES含有のIscove's等の培地や、リン酸バッファー、HEPESバッファー、トリシンバッファー、Trisバッファー、ホウ酸バッファー等の緩衝液、或いは生理食塩水等を用いて行われる。
洗浄後は、メンブランインサートを連結している状態で3列目のウェルから取りだし、4列目のウェルに移動させれば、洗浄液は3列目に残り、細胞(又は組織)のみがメンブランインサートと一緒に4列目のウェルに移動する。この中に蛋白質抽出試薬を入れて細胞(又は組織)を溶解し、蛋白質を抽出する。抽出後、メンブランインサートを連結している状態で4列目のウェルから取り出せば、抽出液に不溶の細胞(又は組織)のカス等はメンブランインサートと一緒に除かれ、蛋白質抽出液のみが4列目に残る。なお、培養細胞(又は培養組織)の洗浄操作は必須ではないが行う方が望ましい。
培地交換後や洗浄後にメンブランインサートをウェルから取り出す際にも、培養後の取り出しと同様に培地や洗浄液がメンブランフィルターを通過しないことがある。その際には、培養後の取り出しと同様に加圧器を用いて加圧濾過すればよい。この場合に用いる加圧器は培養後の取り出しの際に用いられるものと全く同じものでよい。
【0014】
次いで、蛋白質の濃縮に移る。
5列目のウェルには、予め蛋白質濃縮試薬を充填しておく。
4列目から5列目、及び5列目から6列目は、マイクロチャンネル8で接続しておき、4列目のサンプルを加圧により5列目に移行し、更に、5列目の充填剤を通って6列目のサンプル溜(濃縮された蛋白質が収納されるウェル)に移行させることにより、蛋白質は濃縮される。
加圧時の圧力は、通常10〜100kPa/mm3,好ましくは30〜80kPa/mm3、より好ましくは50〜70kPa/mm3で、加圧時間は通常0.1〜5秒、好ましくは0.5〜2秒、より好ましくは1秒位である。
このとき用いられる加圧器は、上記培養後のメンブランインサートの取り出し時や、培地交換後或いは洗浄後のメンブランインサートの取り出し時に要すれば用いられる加圧器と全く同じものが挙げられる。
但し、この場合は、加圧器は1乃至複数個のウェルに装填して使用される。
【0015】
更に、図1には記載されていないが、予め同じマイクロチップ上に、濃縮された蛋白質をマイクロチップ電気泳動に付すためのマイクロチップ電気泳動用のマイクロチャンネルを組込んでおけば(電気泳動用のマイクロチャンネルを作製しておけば)、この後、濃縮された蛋白質を同じマイクロチップ上に作製したマイクロチップ型電気泳動のマイクロチャンネルに導くことにより、引き続き分離へ移行することができる(なお、マイクロチップ型電気泳動の通常のマイクロチャンネルに関しては、例えば、前記非特許文献1及び非特許文献2等参照。)。
【0016】
なお、分離操作は、濃縮された蛋白質を、他の別に作製されたマイクロチップ型電気泳動のマイクロチャンネルに送り込む(他の別に作製されたマイクロチップ型電気泳動のマイクロチャンネルと接続させる)ことにより行っても良い。
この場合、即ち、濃縮された蛋白質を別のマイクロチップ電気泳動用のマイクロチップ上で電気泳動に付す場合は、濃縮された蛋白質が収納されるウェルからマイクロチップの外に向かって流路(マイクロチャンネル)が設けられているものを用いればよい。濃縮された蛋白質の、これらが収納されているウェルからマイクロチップ電気泳動用のマイクロチップ上の試料リザーバーへの移送は、通常、加圧により行われる。このとき用いられる加圧器も上記したものと全く同じである。
勿論、マイクロチップ上での蛋白質の分離操作を考慮しない場合には、濃縮された蛋白質が収納されるウェルには、マイクロチップの外に向かった流路(マイクロチャンネル)は設ける必要はない。
【0017】
マイクロチップ型電気泳動用のマイクロチャンネルとしては、通常の電気泳動法で用いられるものの他、二次元電気泳動法用のものや、ナノチャンネル型電気泳動法用のものも、当然のことながら、本発明のデバイスに適用、或いは本発明のデバイスに組み合わせて使用可能であり、例えば、本発明者らが先に特許出願した特殊な二次元電気泳動法(特許文献1)のマイクロチャンネル等も勿論適用乃至使用可能である。
本発明に係る複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップと連続した複数個のメンブランインサートを用いた場合には、このようにして、多チャンネルで、タンパクの発現から抽出、濃縮までの一連の操作ができ、更にはこれにマイクロチップ電気泳動を組み合わせることにより分離操作までの一連の操作ができる。
【0018】
本発明で用いられるマイクロチップの材質としては、マイクロチップ型電気泳動で用いられるものと同じものが挙げられ、より具体的には、例えば、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ジメチルシロキサン等が挙げられる。中でも、試料の吸着が少なく、チップ加工が容易なガラス類やポリメチルメタクリレート等がより好ましいものとして挙げられる。
マイクロチップの大きさとしては、マイクロチップ型電気泳動の場合と同様、例えば、縦10〜120mm、横10〜120mm、厚さ600〜5000μmのものが通常用いられる。。
マイクロチップに設けたウェルのサイズは、通常、直径1.5〜10mm位、深さ500μm〜12mm位である。
なお、ウェルの深さがマイクロチップの厚さよりも深いものを使用したい場合は、例えば、マイクロチップ基板上のウェルを設けたい部分に基板と同じ材質の然るべき厚さの板を、例えば熱圧着等により接着し、この部分にウェル用の穴をくり抜き、しかる後、マイクロチップ基板の底面にフィルムを貼り付けて穴を塞げばよい。
【0019】
本発明で用いられる細胞としては、例えば、T細胞リンパ腫 Jurkat細胞、前骨髄性白血病 HL−60細胞、子宮頸部癌 HeLa細胞、慣性骨髄性白血病 K−562細胞、各種バクテリア細胞、各種酵母細胞等、通常の細胞培養において用いられる細胞が全て挙げられる。
本発明で用いられる組織片としては、例えば、正常又は癌由来又は病変由来の肺、心臓、脳、子宮等の臓器の組織片が挙げられる。
本発明で用いられる培地としては、例えば、RPMI−1640+FBS(10%)、基礎培地イーグル(BME)+FBS(10%)、最小必須培地イーグル(MEM)+FBS(10%)、HamF−12培地+FBS(10%)、199培地+FBS(10%)、Iscove's培地+FBS(10%)等通常の組織培養において、それぞれの細胞や組織片との組み合わせにおいて好適なものとして用いられている培地が全て挙げられる。
【0020】
細胞を溶解して蛋白質を抽出するための蛋白質抽出試薬としては、例えば、哺乳類細胞用では、CelLyticTM M(Sigma社)、M−PERTM(Pierce社)、バクテリア細胞用ではCelLyticTMB、CelLyticTMBII(Sigma社)、酵母細胞用では、CelLyticTMY(Sigma社)等が挙げられる。
また、細胞培養ではなく組織片培養の場合は、例えば、CelLyticTMMT(Sigma社)やT−PERTM(Pierce社)等が挙げられる。
イオン性界面活性剤0.5〜1.0%TritonX−100やNonidet P−40(コスモバイオ社)等も、通常、蛋白質抽出用試薬として用いられるが、これらは、ペンシルミキサー等を用いてホモジナイズすることにより効果が上がる。
また、蛋白質濃縮試薬としては、例えば、セファデックス、バイオゲル、アガロースゲル等のゲル濾過用担体や、例えば、粒子径が5〜105μmを持つC4やC18充填剤等が挙げられ、商品名としてはホンダパック、ホンダパックHC18、プレップC18(ウォーターズ社)やZipTip(ミリポア社)等が挙げられる。
また、ゲルアブソーバント(商品名:スペクトラゲルアブソーバント(SPECTRUM社)、透析チューブ、コットンセルロース透析膜、再生セルロース透析膜、セルロースエステル透析膜等も使用可能であり、商品名としてはCellu−Sep T Tubular Membrane(Membrane Filtration Products社)、スペクトラバイオテックメンブラン(SPECTRUM社)、スペクトラ/ポアCE 透析チューブ(SPECTRUM社)等が挙げられる。
【0021】
【実施例】
次に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0022】
実施例1
(1)10個×6列から成る、直径3mm、深さ5000μmのウェルを有する、80mm×75mm、厚さ5000μmの、図1に示される如きマイクロチップ(材質:ポリメチルメタクリレート)と、孔径8μmのポリカーボネート製メンブランフィルターを底部に有する(その他の部分の材質もポリカーボネート)、図2に示される如き10連のメンブランインサートを使用。
(2)培養する細胞として、Jurkat細胞(ジャルカット細胞)(新日本薬品)を2×106cell/wellずつ使用し、これらを、連結したメンブランインサートを装填した1列目のウェルの中のメンブランインサートに入れて培養を行った。
(3)培地は、RPMI−1640培地(Sigma社)−10%牛胎仔血清(Equitech−Bio,Inc,Ingram,TX,USA)を用いた。
(4)培地交換は先に述べたように、メンブランインサートを連結している状態で1列目のウェルから取り出し、2列目のウェルに装填することにより行った。
(5)培養細胞の洗浄は、PPMI−1640培地(Sigma社)−10mMHEPESを用いて、前述した方法により行った。
(5)蛋白質抽出は、抽出試薬としてCelLyticTM-M(Sigma社)を用いて、前述した方法により行った。
(6)蛋白質濃縮は、蛋白質濃縮試薬としてホンダパック充填剤C18(ウオーターズ)20mgを用いて、前述した方法により行った。
なお、蛋白質抽出液の蛋白質濃縮試薬が充填されたウェルを通ってのサンプル溜(濃縮された蛋白質が収納されるウェル)への移行(即ち、蛋白質抽出液の蛋白質濃縮操作)は、シリンジ加圧により行った。
(7)分離は日立マイクロチップ(i−チップ12)及び、日立マイクロチップ電気泳動装置(cosmo-i SV1200、日立電子エンジニアリング社製)を用い、特許文献1に記載の二次元電気泳動法により行った。
蛍光試薬とバッファーは(アジレントプロテインチップキット)を用いた。
なお、濃縮された蛋白質の、電気泳動用マイクロチップの試料リザーバーへの移送は、シリンジ加圧により行った。
(8)得られたエレクトロフェログラムを図5に示す。
図5中、チャンネル番号1〜5はコントロールサンプルで、Jurkat細胞を37℃で培養したものである(1〜5は同一サンプル)。また、チャンネル番号6〜10は51℃で30分の熱ショックを与えたサンプルである(6〜10は同一サンプル)。
図中の三角でマークされたシグナルはマーカープロテインであり、低い方が7kDa、それより高いほうは18kDaのピークである。熱ショックを与えている5〜10のピーク強度の増加が認められている。
図5から明らかなように1〜5及び6〜10は、それぞれ、ほぼ同じ結果を示しており、本発明の方法は、再現性が極めて良好であることが判る。
なお、培地交換、細胞洗浄、回収、蛋白質抽出及び蛋白質濃縮を本発明のオンラインシステムズ行ない、更に分離を特許文献1に記載の方法によるマイクロチップ電気泳動法で行った本実施例においては、培地交換〜分離に要した所要時間は全ての工程を含めて僅か10分であった。
従って本発明により、分析時間の大幅な短縮が達成された。
【0023】
比較例1
Jurkat細胞を37℃で培養したものを従来の細胞回収法(培地交換及び細胞の洗浄)及び蛋白質の抽出法により蛋白質を回収し、従来法の二次元ゲル電気泳動法により解析した。解析結果を図6に示す。
尚、従来の細胞回収法及び蛋白質の抽出法は以下のとおりである。Jurkat細胞2×106cellsは100mm培養シャーレ中で、培地A:培地組成2mMグルタミン含有RPMI−1640(Sigma社),0.005%ゲンタマイシン(Sigma社),10%牛胎仔血清(Equitech−Bio,Inc,Ingram,TX,USA)の培養液10mLを用いて培養した。増殖後の細胞2×106cellsを含む培養液10mLをピペットで15mL遠心管に回収し、遠心170×g、5分間を行った。遠心後の上清はデカンテーションにより除き、ペレットに別の新しい培地、培地B:培地組成RPMI−1640(日水(株)製),0.005%ゲンタマイシン,2mMグルタミン,10mM HEPES(Sigma社)を10mL加えてピペットで細胞をサスペンジョンし、細胞を洗浄し、再度遠心170×g、5分間を行って細胞をペレットとした。細胞ペレットに培地Bを10mL添加し、ピペットで細胞をサスペンジョンし、100mm培養シャーレに移し37℃、30分間培養した。培養後の培養液を含む細胞はピペットで、15mL遠心管へ回収し、再度遠心170×g、5分間行い、細胞をペレットとし、上清はデカンテーションにより除いた。ペレットに洗浄用バッファーとして10mMリン酸緩衝液(Sigma社)10mLを加え、ピペットでサスペンジョンし、再度遠心170×g、5分間行い、上清を除去し、ペレットを回収した。更にペレットに1%Noridet P−40(コスモバイオ社製)、1mM EDTA(pH7.4)を2mL添加し、細胞をホモジナイズした。細胞溶解液を、20000×gで10分間遠心分離後、上清を蛋白質の混合物サンプルとして二次元ゲル電気泳動用サンプルとして供した。
【0024】
また、従来法の二次元ゲル電気泳動は以下のとおりである。二次元ゲル電気泳動はO’Farrellの改良法(O’Farrell,P.H.,J.Biol.Chem.1975,250,4007−4021)により行った。ポリアクリルアミドキャピラリーゲル(4%T,5.4%C,2%AmpholinepH3.5−10; Amersham Pharmacia Biotech社製)62mm長、1.2mm直径、を1次元電気泳動の等電点電気泳動(以下、IEFという)として用いた。50マイクログラムの蛋白質を含むサンプルをIEFゲルにロードし16℃で徐々に電圧を増加させて(200Vで15分、400Vで15分、800Vで30分、2500Vで288分)二次元めの電気泳動、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動は85mm(W)×60mm(H)×1mm(T)のスラブゲル(15%T,2.67%C)、1プレートあたり15mAで泳動を行った。二次元目の電気泳動終了後、0.5%CBB(クマシーブリリアントブルー R−250;日本バイオラット・ラボラトリーズ社製)を用いて染色を行った。IEF中のpH勾配はIEFゲルの5mm各から抽出したpHをマイクロpHメーター(pH Boy P−2;Shin dengen社製)で測定することで決定した。
【0025】
図6中のスポット I、スポットIIa、スポットIIbはマーカープロテインである。尚、それぞれのスポットはアミノ酸シークエンサーで同剃スポット I はサイモシンベータ4(7kDa)、スタスミン(Mw18.0kDa、pI 5.9)、リン酸化スタスミン(Mw18.5kDa、pI 5.6)である。
同定は以下のように行った。分離が完了し二次元ゲル電気泳動を、ポリビニリデンフルオロライド(Immobilon P;Milipore社製)メンブランにセミドライプロッター(KS−8460;Marysol社製)を用いて10mM CAPSバッファーpH11、150mAで2時間転写した。メンブラン上のペプチドをガスフェイズプロテインシークエンサー(PPSQ−21;島津社製)に供した。ペプチドのアミノ酸シークエンサーのホモロジーサーチはインターネットホモロジーサーチプログラムMPサーチ(http://www.dna.affrc.go.jp/htdocs/homology/homology.html)を用いた。
【0026】
比較例2
Jurkat細胞2×106cellsをマイクロチップ上で51℃、30分間、熱ショックを与えたあとに比較例1記載の従来の細胞回収法(培地交換及び細胞の洗浄)及び蛋白質の抽出法により蛋白質を回収し、比較例1記載の従来法の二次元ゲル電気泳動法により測定解析した。解析結果を図7に示す。熱ショックにより、スポットIとスポットIIbの蛋白質の発現量の増加が認められた。
比較例1、比較例2で行われた従来法による分析所要時間は、細胞の培地交換、細胞の洗浄、回収、蛋白質抽出までの操作で1時間、二次元電気泳動及び解析まで含めたトータルの所要時間が24時間であった。
【0027】
比較例3
比較例1の検体を比較例1記載の従来の細胞回収法及び蛋白質抽出法により蛋白質を回収し、マイクロチップを用いた既存の蛋白質解析法[Agilent 2100 bioanalyzer(Agilent technology社製)使用]により分離及び測定解析を行った。泳動用緩衝液及びマイクロチップはマイクロチップキット(protein200 Plus;Caliper Technology社製)を用いた。電気泳動の条件はAgilent 2100 bioanalyzerに添付のマニュアルに従った。測定解析結果を図8に示す。7kDa及び18kDaのそれぞれのピークが分子量マーカー又はシステムピークと重なるためスポット I とスポットIIa及びスポットIIbはこのAgilentの系では測定できなかった。
【0028】
比較例4
比較例2の検体を比較例1記載の従来の組織培養法及び蛋白質抽出法により蛋白質を回収し、比較例3記載の従来のマイクロチップ電気泳動法により測定解析した結果を図9に示す。比較例3の実験結果と同様に、7kDa及び18kDaのそれぞれのピークが分子量マーカー又はシステムピークと重なるためスポット I とスポットIIa及びスポットIIbはこのAgilentの系では測定できなかった。
【0029】
比較例5
比較例1の検体を比較例1記載の従来の細胞回収法及び蛋白質抽出法により蛋白質を回収し、分離び測定解析は日立マイクロチップ(i−チップ12)及び、日立マイクロチップ電気泳動装置(cosmo-i SV1200、日立電子エンジニアリング社製)を用い、特許文献1に記載の二次元電気泳動法により行った。 測定解析結果を図10に示す。図中の I(7kDa)、IIa及びIIb(18kDa)はマーカープロテインである。
【0030】
比較例6
比較例2の検体を比較例1記載の従来の細胞回収法及び蛋白質抽出法により蛋白質を回収し、分離及び測定解析は日立マイクロチップ(i−チップ12)及び、日立マイクロチップ電気泳動装置(cosmo-i SV1200、日立電子エンジニアリング社製)を用い、特許文献1に記載の二次元電気泳動法により行った。 測定解析結果を図11に示す。図中の I(7kDa)、IIa及びIIb(18kDa)はマーカープロテインである。熱ショックによるマーカープロテインの検出が認められた。
【0031】
従来の細胞回収法及び蛋白質抽出法により蛋白質を回収し、分離及び測定解析を実施例1と同じ方法で行った比較例5及び6では、実施例1の結果である図5と比べてみると、ほぼ同等の結果が得られていることが判る。このことから、本発明に係る、マイクロチップ上での培地交換、細胞の洗浄、蛋白質の抽出操作は、既存の細胞回収法及び蛋白質抽出法と、得られる結果自体には大差のないことが判る。従って、本発明に係る方法は既存の方法と置き換えることが可能であり、既存の方法を本発明に係る方法に置き換えることにより、操作性を簡便化でき、細胞の処理時間を短縮することができることが判る。因みに、従来法による細胞の洗浄、培地交換、蛋白質の抽出工程にかかる時間は1時間であるのに対し、本発明に係る方法では上記した如く10分以下(分離工程を含めても10分)であった。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、組織培養の分野で、遠心機を用いた培地交換が不要になり、培養操作が簡略化できる。また、マイクロチップ上に濃縮試薬を組み込むことにより、濃縮もマイクロチップ上で行える。更に、これにマイクロチップ電気泳動に付すためのマイクロチャンネルを組込ませるか、或いは、他の別に作製されたマイクロチップ型電気泳動のマイクロチャンネルと接続させることにより、一連の蛋白質の発現から抽出、濃縮、分離までが、マイクロチップ上で行える。更にまた、同時に多チャンネルをマイクロチップ上に作製することにより、蛋白質の発現解析が同時に多サンプル行え、プロテオーム解析のハイスループット化が達成される。
本発明によれば、このように蛋白質の発現解析、機能解析が簡易に高速に行えるばかりでなく、医療診断用としても、手間のかかる遠心操作が省け、分析のオンライン化が可能となり、分析時間が短縮出来ると共に、細胞(又は組織)やタンパクが多くの器具に触れることがなくなるために蛋白質の吸着を最小限にとどめることも可能となるので、その効果は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るマイクロチップの一例である。
【図2】図2は、本発明に係る、複数個が連結している、底部のみがメンブランフィルターからなるメンブランインサートの一例である。
【図3】図3は、本発明に係る、複数個が連結している、底部のみがメンブランフィルターからなるメンブランインサートを、本発明に係る複数個、複数列のウェルを設けたマイクロチップの第一列目のウェルに装填した場合を真上から見た図である。
【図4】図4は、本発明で用いられる加圧方法の例で、(a)はシリンジを用いた加圧の例、(b)はマルチチャンネルピペットを用いた加圧の例である。
【図5】図5は、実施例1で得られたエレクトロフェログラムである。
【図6】図6は、比較例1で得られた、従来の細胞回収法、蛋白質抽出法により得られた試料を従来の二次元電気泳動法により測定した結果である。
【図7】図7は、比較例2で得られた、従来の細胞回収法、蛋白質抽出法により得られた試料を従来の二次元電気泳動法により測定した結果である。
【図8】図8は、比較例3で得られた、従来の細胞回収法、蛋白質抽出法により得られた試料をAgilentの系でのマイクロチップ型電気泳動法により測定した結果である。
【図9】図9は、比較例4で得られた、従来の細胞回収法、蛋白質抽出法により得られた試料をAgilentの系でのマイクロチップ型電気泳動法により測定した結果である。
【図10】図10は、比較例5で得られた、従来の細胞回収法、蛋白質抽出法により得られた試料を実施例1と同じマイクロチップ型電気泳動法により測定した結果である。
【図11】図11は、比較例6で得られた、従来の細胞回収法、蛋白質抽出法により得られた試料を実施例1と同じマイクロチップ型電気泳動法により測定した結果である。
【符号の説明】
1a、1b,・・・2a、2b、・・・・6j ウェル
8 流路(マイクロチャンネル)
10 マイクロチップの基板
11 複数個が連結しているメンブランインサート
12 連結手[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for performing on-line a series of operations of tissue culture, protein extraction, and protein concentration on a microchip.
In addition, the tissue culture in this invention is a tissue culture in a broad sense, and includes both tissue piece culture and cell culture.
[0002]
[Prior art]
Conventional tissue culture, medium exchange, and protein extraction operations always require centrifugation. For example, the cells contained in the culture dish and the old medium are transferred together to a centrifuge tube, centrifuged with a centrifuge, the cells are spun down, and the old medium in the supernatant is removed by decantation. Next, a new medium is added to the cells sinking to the bottom of the centrifuge tube, suspended, and transferred to a new dish or the like. Similarly, centrifugation is also required for protein extraction after culture. Therefore, the operation is complicated and time-consuming, and at the same time, it is actually impossible to process a plurality of samples simultaneously.
On the other hand, as a means for rapidly analyzing a minute amount of protein, microchip electrophoresis has recently attracted attention (see, for example, Non-Patent
[0003]
[Non-Patent Document 1]
Yao, S. et al. 1999, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96, 5372-537?
[Non-Patent Document 2]
Bousse, L. et al. 2001, Anal. Chem. 73, 1207-1212
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application No. 2002-315027
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the present invention, tissue culture, medium exchange, and protein extraction can be performed on-chip and online without complicated centrifugation, and further, in combination with this, protein concentration and separation can also be performed on-chip and online. The goal is to establish on-chip, on-line, high-throughput protein expression analysis systems.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has a function of a microchip having a plurality of wells composed of one or a plurality of wells, and a sieve capable of separating a cultured cell (or cultured tissue) and a medium, and each is loaded into the well. The present invention relates to a device for performing tissue culture, protein extraction, and protein concentration online, in combination with one or more membrane inserts that can be easily detachable.
[0006]
The present invention also relates to an on-chip, on-line tissue culture, protein extraction and protein concentration method characterized by using the above-mentioned device.
[0007]
Furthermore, the present invention relates to an on-chip, online tissue culture, protein extraction and protein concentration method characterized by comprising the following series of operations.
(1) having a sieve function capable of separating a cultured cell (or cultured tissue) and a medium in a first row of wells on a microchip provided with one or a plurality of wells; and One or more membrane inserts each having a size that can be loaded into the well and easily detachable are loaded, and a culture medium and cells (or tissues) are placed therein to perform culture.
(2) Next, the membrane insert is taken out and transferred to the second row of wells, and further cultured in a new medium (if necessary, the membrane insert is further transferred to the third row of wells, and the medium is changed again. Incubate).
(3) After culturing, the membrane insert is taken out, and this is a well for performing protein extraction operation from cells (or tissues) (well in the third row. However, if the medium is exchanged twice, the fourth row After adding the protein extraction reagent to dissolve the cells (or tissues) and extracting the protein, the membrane insert is removed leaving the extract.
(4) The protein extract obtained in (3) is transferred to a well filled with a protein-concentrating reagent (well in the fourth row; however, if the medium is changed twice, the well in the fifth row). Then, the concentrated protein is transferred to a well in which the concentrated protein is stored (well in the fifth row. However, if the medium is exchanged twice, the well in the sixth row).
[0008]
Furthermore, the present invention has a function of (1) one or more microchips having a plurality of rows of wells and (2) a sieve capable of separating cultured cells (or cultured tissues) and culture media. And one or more membrane inserts each of which can be loaded into the well and can be easily attached and detached, (3) medium, (4) protein extraction reagent, and (5) protein concentration reagent. And a kit comprising:
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An example of a microchip according to the present invention is shown in FIG. 1 for a plurality of microchips provided with a plurality of rows of wells.
In FIG. 1, 1, 2, 3, 4, 5, 6,... Represent 1 column, 2 represents the second column, 3 represents the third column, and so on. In addition, 1a, 1b, 1c,..., 1j, 2a, 2b, 2c,..., 2j, 3a, 3b, 3c,.
In the case where there are a plurality of membrane inserts according to the present invention, it is desirable that they are connected to each other so that they can be simultaneously loaded into a plurality of wells and taken out at the same time. It becomes like 2. Here, 12 represents a connecting hand.
FIG. 3 shows a case where a plurality of membrane inserts connected according to the present invention are loaded into the first well of a microchip having a plurality of wells according to the present invention. It becomes like this.
[0010]
Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings, in which a plurality of microchips having a plurality of rows of wells and a plurality of membrane inserts are used.
[0011]
First, as shown in FIG. 2, a membrane insert 11 consisting of a membrane filter only at the bottom, each of which is connected by a connecting hand 12 so that a plurality of wells can be simultaneously loaded and taken out simultaneously, is shown in FIG. Are loaded into the wells in the first row on the
In the case of a membrane insert having a membrane filter only at the bottom, examples of materials other than the bottom include polycarbonate, polypropylene (PP), polypropylene copolymer (PPCO), polystyrene (PS), polyethylene (PE), and high density. Polyethylene (HDPE), low density polyethylene (LDPE), crosslinked high density polyethylene (XLPE), polyester, poly (ethylene terephthalate) (PET), polyether, silicon, polyolefin, polysulfone (PSF), acetal (ACL), polyethylene terephthalate Polymer (PETG), polymethyl methacrylate (PMMA), polyvinylidene difluoride (PVDF), tetrafluoroethylene (TFE), polyamide, fluorinated ethylene propylene (FE) ), Therma Knox (TMX), perm Knox TM Although various materials such as (PMX), aluminum, quartz glass, borosilicate glass, soda glass and the like can be used, the same material as the membrane filter is usually used.
The material of the connecting hand 12 is not particularly limited, but normally, the same material as the membrane insert is used, and a plurality of membrane inserts are integrally formed with the connecting hands connected. It is common.
Different specimens (cells or tissues) may be placed in a plurality of wells each loaded with a membrane insert, or the same specimen (cells or tissues) may be placed therein.
In the former case, a plurality of specimens (cells or tissues) can be processed simultaneously. In the latter case, reproducibility can be seen.
[0012]
After culturing for a certain period of time, the membrane insert is taken out in a connected state, loaded into the second row of wells, the medium is changed, and the culture is further continued.
When moving the membrane insert, the membrane filter passes the medium but does not pass the cells (or tissues), so only the cells (or tissues) move to the wells in the second row together with the membrane insert, and the old medium is in one row. It remains in the eyes. A new medium may be placed in the well in the second row in advance, or may be added to the membrane insert after the membrane insert is moved.
When removing the membrane insert from the well after tissue culture, the pore size of the membrane filter is 2 μm or less, or the cell density is 2 × 10. 6 When cell / well or more or the well size is 3 mm or less, the medium may not pass through the membrane filter due to clogging of the surface tension or the pore size of the membrane filter. In that case, pressure filtration may be appropriately performed using, for example, a syringe, a pipette, a pump, or a multi-channel pipette capable of simultaneously pressurizing a plurality of pipes as a pressurizer.
In the case of syringe pressurization, pipette pressurization, multichannel pipette pressurization, etc., it is naturally desirable that these pressurizers themselves can be loaded into the membrane insert. In the case of pump pressurization, it is desirable that the tip of the tube can be loaded into the membrane insert.
For reference, examples of pressurization using a syringe and pressurization using a multichannel pipette are shown in FIG. 4A shows an example of pressurization with a syringe, and FIG. 4B shows an example of pressurization with a multichannel pipette.
[0013]
After culturing, as in the first culturing, when the membrane insert is connected, it is removed from the second row of wells and moved to the third row of wells. Only move to the third row of wells with the membrane insert. If necessary, the medium may be exchanged again and the culture may be continued. Here, the case where the culture cells (or cultured tissues) are washed in the third row of wells with one medium exchange will be described. . Washing of cultured cells (or tissue) is usually free of FBS (fetal bovine serum), 10-20 mM HEPES-containing PPMI-1640 medium, FBS-free, HEPES-containing HamF-12 medium, FBS-free HEPES-containing minimum essential medium Eagle (MEM), FBS-free, HEPES-containing basal medium Eagle (BME), FBS-free, HEPES-containing 199 medium, FBS-free, HEPES-containing Iscove's, etc. , Using a buffer solution such as a phosphate buffer, a HEPES buffer, a tricine buffer, a Tris buffer, a borate buffer, or a physiological saline.
After washing, remove the membrane insert from the third row of wells in a connected state, and move to the fourth row of wells. The washing solution will remain in the third row, and only the cells (or tissues) will become the membrane insert. Move together to the well in the fourth row. A protein extraction reagent is put in this, a cell (or tissue) is dissolved, and protein is extracted. After extraction, if the membrane insert is connected and removed from the fourth row of wells, the residue of cells (or tissues) insoluble in the extract is removed together with the membrane insert, and only the protein extract is in four rows. It remains in the eyes. In addition, although washing | cleaning operation of a cultured cell (or cultured tissue) is not essential, it is desirable to perform it.
Even when the membrane insert is taken out from the well after the culture medium is exchanged or washed, the culture medium or the washing solution may not pass through the membrane filter in the same manner as in the removal after the culture. In that case, pressure filtration may be performed using a pressurizer in the same manner as the removal after the culture. The pressurizer used in this case may be exactly the same as that used for removal after the culture.
[0014]
The process then proceeds to protein concentration.
The wells in the fifth row are filled with a protein concentration reagent in advance.
The 4th to 5th rows and the 5th to 6th rows are connected by the
The pressure during pressurization is usually 10 to 100 kPa / mm 3 , Preferably 30-80 kPa / mm 3 , More preferably 50-70 kPa / mm 3 The pressing time is usually 0.1 to 5 seconds, preferably 0.5 to 2 seconds, and more preferably about 1 second.
The pressurizer used at this time may be the same as the pressurizer used if needed when taking out the membrane insert after the culture, or after taking out the membrane insert after medium replacement or washing.
In this case, however, the pressurizer is used by loading it in one or more wells.
[0015]
Further, although not shown in FIG. 1, if a microchannel for microchip electrophoresis for subjecting the concentrated protein to microchip electrophoresis is incorporated on the same microchip in advance (for electrophoresis) After that, the concentrated protein can be transferred to the microchannel of the microchip electrophoresis prepared on the same microchip, and then the separation can be continued (note that (For example, see
[0016]
The separation operation is performed by feeding the concentrated protein to another microchip electrophoresis microchannel prepared separately (connected to another microchip electrophoresis microchannel prepared separately). May be.
In this case, that is, when the concentrated protein is subjected to electrophoresis on another microchip for microchip electrophoresis, a flow path (microchannel) is formed from the well in which the concentrated protein is stored to the outside of the microchip. A channel provided with a channel may be used. The transfer of the concentrated protein from the well in which these are stored to the sample reservoir on the microchip for microchip electrophoresis is usually performed by pressurization. The pressurizer used at this time is exactly the same as described above.
Of course, when the separation operation of the protein on the microchip is not considered, it is not necessary to provide a flow path (microchannel) toward the outside of the microchip in the well in which the concentrated protein is stored.
[0017]
As microchannels for microchip electrophoresis, in addition to those used in ordinary electrophoresis, those for two-dimensional electrophoresis and those for nanochannel electrophoresis are naturally The invention can be applied to the device of the invention, or can be used in combination with the device of the invention. For example, the microchannel of the special two-dimensional electrophoresis method (Patent Document 1) previously filed by the present inventors is also applicable. Or can be used.
In the case of using a plurality of membrane inserts connected to a microchip having a plurality of wells according to the present invention and a plurality of membrane inserts in this way, in a multi-channel manner, from protein expression to extraction and concentration. A series of operations up to the separation operation can be performed by combining this with microchip electrophoresis.
[0018]
Examples of the material of the microchip used in the present invention include the same materials as used in microchip electrophoresis. More specifically, for example, quartz glass, borosilicate glass, soda glass, polymethyl methacrylate, Examples include polycarbonate and dimethylsiloxane. Among them, preferred are glass or polymethylmethacrylate, which has less sample adsorption and can be easily chipped.
As the size of the microchip, for example, those having a length of 10 to 120 mm, a width of 10 to 120 mm, and a thickness of 600 to 5000 μm are usually used as in the case of the microchip electrophoresis. .
The size of the well provided in the microchip is usually about 1.5 to 10 mm in diameter and about 500 μm to 12 mm in depth.
When it is desired to use a well whose depth is deeper than the thickness of the microchip, for example, a plate having an appropriate thickness made of the same material as that of the substrate is attached to the portion where the well is to be provided on the microchip substrate. Then, a well hole is cut out in this portion, and then a film is attached to the bottom surface of the microchip substrate to close the hole.
[0019]
Examples of cells used in the present invention include T cell lymphoma Jurkat cells, promyelocytic leukemia HL-60 cells, cervical cancer HeLa cells, inertial myeloid leukemia K-562 cells, various bacterial cells, various yeast cells and the like. All of the cells used in normal cell culture can be mentioned.
Examples of the tissue piece used in the present invention include tissue pieces of organs such as lung, heart, brain, uterus and the like, which are normal, cancer-derived or lesion-derived.
Examples of the medium used in the present invention include RPMI-1640 + FBS (10%), basal medium eagle (BME) + FBS (10%), minimum essential medium eagle (MEM) + FBS (10%), HamF-12 medium + FBS. (10%) 199 medium + FBS (10%), Iscove's medium + FBS (10%), etc. In normal tissue culture, all the mediums that are used as suitable for each cell or tissue piece combination Can be mentioned.
[0020]
As a protein extraction reagent for lysing cells and extracting proteins, for example, for mammalian cells, CelLytic TM M (Sigma), M-PER TM (Pierce) CelLytic for bacterial cells TM B, CelLytic TM BII (Sigma), for yeast cells, CelLytic TM Y (Sigma) etc. are mentioned.
In the case of tissue piece culture instead of cell culture, for example, CelLytic TM MT (Sigma) and T-PER TM (Pierce) and the like.
Ionic surfactants 0.5 to 1.0% Triton X-100 and Nonidet P-40 (Cosmo Bio) are usually used as protein extraction reagents, but these are homogenized using a pencil mixer or the like. Doing so increases the effect.
Examples of the protein concentrating reagent include gel filtration carriers such as Sephadex, biogel, and agarose gel, and, for example, C having a particle size of 5 to 105 μm. 4 Or C 18 Examples of the product name include Honda Pack and Honda Pack HC. 18 , Prep C 18 (Waters) and ZipTip (Millipore).
Gel Absorbant (trade name: Spectra Gel Absorbant (SPECTRUM)), dialysis tube, cotton cellulose dialysis membrane, regenerated cellulose dialysis membrane, cellulose ester dialysis membrane, etc. can also be used, and the trade name is Cellu-Sep T. Examples include Tubular Membrane (Membrane Filtration Products), Spectra Biotech Membrane (SPECTRUM), Spectra / Pore CE Dialysis Tube (SPECTRUM).
[0021]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention in detail, this invention is not limited at all by these Examples.
[0022]
Example 1
(1) A microchip (material: polymethyl methacrylate) as shown in FIG. 1 having a well of 10 mm × 6 rows, having a diameter of 3 mm and a depth of 5000 μm, 80 mm × 75 mm and a thickness of 5000 μm, and a pore diameter of 8 μm A 10-piece membrane insert as shown in FIG. 2 having a polycarbonate membrane filter at the bottom (other parts are also polycarbonate).
(2) As cells to be cultured, Jurkat cells (Jalkat cells) (New Nippon Pharmaceutical) are 2 × 10 6 Each cell / well was used, and these were cultured in the membrane insert in the first row of wells loaded with the connected membrane insert.
(3) RPMI-1640 medium (Sigma) -10% fetal calf serum (Equitech-Bio, Inc, Ingram, TX, USA) was used as the medium.
(4) As described above, the medium was exchanged by taking out the membrane insert from the well in the first row while being connected to the membrane insert, and loading the well in the second row.
(5) Washing | cleaning of the cultured cell was performed by the method mentioned above using a PPMI-1640 culture medium (Sigma) -10mM HEPES.
(5) Protein extraction uses CelLytic as an extraction reagent TM -M (Sigma) was used for the method described above.
(6) Protein Concentration uses Honda Pack Filler C as a protein concentration reagent. 18 (Waters) 20 mg was used by the method described above.
The transfer to the sample reservoir (the well in which the concentrated protein is stored) through the well filled with the protein concentration reagent of the protein extract (that is, the protein concentration operation of the protein extract) is performed by syringe pressurization. It went by.
(7) Separation is performed by a two-dimensional electrophoresis method described in
(Agilent protein chip kit) was used as the fluorescent reagent and buffer.
The concentrated protein was transferred to the sample reservoir of the electrophoresis microchip by syringe pressurization.
(8) The obtained electropherogram is shown in FIG.
In FIG. 5,
The signal marked with a triangle in the figure is a marker protein, and the lower is a peak of 7 kDa, and the higher is a peak of 18 kDa. An increase in peak intensity of 5-10 giving a heat shock is observed.
As is clear from FIG. 5, 1 to 5 and 6 to 10 show almost the same results, respectively, and it can be seen that the method of the present invention has very good reproducibility.
In this example, medium replacement, cell washing, recovery, protein extraction and protein concentration were performed by the online system of the present invention, and further separation was performed by microchip electrophoresis according to the method described in
Thus, a significant reduction in analysis time has been achieved with the present invention.
[0023]
Comparative Example 1
The Jurkat cells cultured at 37 ° C. were collected by conventional cell recovery methods (medium exchange and cell washing) and protein extraction methods, and analyzed by conventional two-dimensional gel electrophoresis. The analysis results are shown in FIG.
The conventional cell recovery method and protein extraction method are as follows.
[0024]
The conventional two-dimensional gel electrophoresis is as follows. Two-dimensional gel electrophoresis was performed by a modified method of O ′ Farrell (O ′ Farrell, PH, J. Biol. Chem. 1975, 250, 4007-4021). Polyacrylamide capillary gel (4% T, 5.4% C, 2% Amphrine pH 3.5-10; manufactured by Amersham Pharmacia Biotech) 62 mm long, 1.2 mm diameter, isoelectric focusing (hereinafter referred to as 1-dimensional electrophoresis) , IEF). Load a sample containing 50 micrograms of protein onto an IEF gel and gradually increase the voltage at 16 ° C (15 minutes at 200V, 15 minutes at 400V, 30 minutes at 800V, 288 minutes at 2500V) Electrophoresis and SDS polyacrylamide gel electrophoresis were carried out at 85 mA (W) × 60 mm (H) × 1 mm (T) slab gel (15% T, 2.67% C) at 15 mA per plate. After completion of the second-dimensional electrophoresis, staining was performed using 0.5% CBB (Coomassie Brilliant Blue R-250; manufactured by Nippon Biorat Laboratories). The pH gradient in IEF was determined by measuring the pH extracted from each 5 mm of the IEF gel with a micro pH meter (pH Boy P-2; manufactured by Shin dengen).
[0025]
Spot I, spot IIa, and spot IIb in FIG. 6 are marker proteins. Each spot is an amino acid sequencer and shaving spot I is thymosin beta 4 (7 kDa), stathmin (Mw 18.0 kDa, pI 5.9), phosphorylated stathmine (Mw 18.5 kDa, pI 5.6).
Identification was performed as follows. After the separation was completed, the two-dimensional gel electrophoresis was transferred to polyvinylidene fluoride (Immobilon P; manufactured by Milipore) membrane using a semi-dry plotter (KS-8460; manufactured by Marysol) at 10 mM CAPS buffer pH 11, 150 mA for 2 hours. . The peptide on the membrane was subjected to a gas phase protein sequencer (PPSQ-21; manufactured by Shimadzu Corporation). The homology search of peptide amino acid sequencers was carried out using the Internet homology search program MP search (http://www.dna.affrc.go.jp/htdocs/homology/homology.html).
[0026]
Comparative Example 2
The time required for analysis according to the conventional method performed in Comparative Example 1 and Comparative Example 2 was 1 hour in the operations from cell culture medium exchange, cell washing, recovery, and protein extraction, and the total time including 2D electrophoresis and analysis. The time required was 24 hours.
[0027]
Comparative Example 3
The sample of Comparative Example 1 is recovered by the conventional cell recovery method and protein extraction method described in Comparative Example 1, and separated by an existing protein analysis method using an microchip [Agilent 2100 bioanalyzer (manufactured by Agilent Technology)]. And measurement analysis. A microchip kit (
[0028]
Comparative Example 4
FIG. 9 shows the results of measurement and analysis of the sample of Comparative Example 2 collected by the conventional tissue culture method and protein extraction method described in Comparative Example 1 and measured and analyzed by the conventional microchip electrophoresis method described in Comparative Example 3. Similar to the experimental results of Comparative Example 3, since the respective peaks of 7 kDa and 18 kDa overlap with the molecular weight marker or system peak, Spot I, Spot IIa and Spot IIb could not be measured by this Agilent system.
[0029]
Comparative Example 5
The sample of Comparative Example 1 was recovered by the conventional cell recovery method and protein extraction method described in Comparative Example 1, and separated and analyzed by Hitachi Microchip (i-chip 12) and Hitachi Microchip Electrophoresis Device (cosmo). -i SV1200 (manufactured by Hitachi Electronics Engineering Co., Ltd.) was performed by the two-dimensional electrophoresis method described in
[0030]
Comparative Example 6
The sample of Comparative Example 2 was recovered by the conventional cell recovery method and protein extraction method described in Comparative Example 1, and separation and measurement analysis were performed using Hitachi Microchip (i-chip 12) and Hitachi Microchip Electrophoresis Device (cosmo). -i SV1200 (manufactured by Hitachi Electronics Engineering Co., Ltd.) was performed by the two-dimensional electrophoresis method described in
[0031]
In Comparative Examples 5 and 6 in which proteins were recovered by the conventional cell recovery method and protein extraction method, and separation and measurement analysis were performed in the same manner as in Example 1, when compared with FIG. It can be seen that almost equivalent results are obtained. From this, it can be seen that the medium exchange on the microchip, cell washing, and protein extraction operation according to the present invention are not significantly different from the existing cell recovery method and protein extraction method and the obtained results themselves. . Therefore, the method according to the present invention can be replaced with an existing method, and by replacing the existing method with the method according to the present invention, the operability can be simplified and the cell processing time can be shortened. I understand. Incidentally, the time required for the cell washing, medium exchange, and protein extraction steps by the conventional method is 1 hour, whereas in the method according to the present invention, 10 minutes or less (10 minutes including the separation step) as described above. Met.
[0032]
【The invention's effect】
According to the present invention, medium replacement using a centrifuge becomes unnecessary in the field of tissue culture, and the culture operation can be simplified. Further, concentration can be performed on the microchip by incorporating a concentration reagent on the microchip. Furthermore, by incorporating a microchannel for microchip electrophoresis into this, or by connecting it to a microchannel of another microchip electrophoresis prepared separately, extraction and concentration from a series of protein expression The separation can be performed on the microchip. Furthermore, by simultaneously producing multiple channels on a microchip, protein expression analysis can be performed simultaneously on multiple samples, and high throughput of proteome analysis can be achieved.
According to the present invention, not only protein expression analysis and function analysis can be easily and rapidly performed in this way, but also for medical diagnosis, laborious centrifugation operation can be omitted, and analysis can be brought online. In addition, since the cell (or tissue) and protein do not touch many instruments and the adsorption of the protein can be minimized, the effect is extremely great.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an example of a microchip according to the present invention.
[Fig. 2] Fig. 2 is an example of a membrane insert according to the present invention in which a plurality are connected and only a bottom part is constituted by a membrane filter.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a microchip according to the present invention in which a plurality of connected micro inserts having a membrane filter formed only at the bottom are provided with a plurality of wells in a plurality of rows according to the present invention; It is the figure which looked at the case where it loads to the well of the 1st row from right above.
FIG. 4 is an example of a pressurization method used in the present invention, in which (a) is an example of pressurization using a syringe, and (b) is an example of pressurization using a multichannel pipette.
5 is an electropherogram obtained in Example 1. FIG.
FIG. 6 shows the results obtained by measuring the sample obtained by the conventional cell recovery method and protein extraction method obtained in Comparative Example 1 by the conventional two-dimensional electrophoresis method.
FIG. 7 shows the results obtained by measuring the sample obtained by the conventional cell recovery method and protein extraction method obtained in Comparative Example 2 by the conventional two-dimensional electrophoresis method.
FIG. 8 shows the results obtained by measuring a sample obtained by the conventional cell recovery method and protein extraction method obtained in Comparative Example 3 by a microchip electrophoresis method using an Agilent system.
FIG. 9 shows the results obtained by measuring the sample obtained by the conventional cell recovery method and protein extraction method obtained in Comparative Example 4 by microchip electrophoresis using an Agilent system.
FIG. 10 shows the results obtained by measuring the samples obtained by the conventional cell recovery method and protein extraction method obtained in Comparative Example 5 by the same microchip electrophoresis method as in Example 1.
FIG. 11 shows the results obtained by measuring the samples obtained by the conventional cell recovery method and protein extraction method obtained in Comparative Example 6 by the same microchip electrophoresis method as in Example 1.
[Explanation of symbols]
1a, 1b, ... 2a, 2b, ... 6j well
8 channel (micro channel)
10 Microchip substrate
11 Membrane inserts with multiple connections
12 Connecting hands
Claims (30)
(1)1乃至複数個からなる、複数列のウェルを設けたマイクロチップ上の1列目のウェルに、培養細胞(又は培養組織)と培地とを分離し得る篩の機能を有し、且つそれぞれが該ウェルに装填し得る大きさであって、しかも着脱容易な1乃至複数個のメンブランインサートを装填し、その中に培地及び細胞(又は組織)を入れて培養を行う。
(2)次いで、メンブランインサートを取りだしてこれを2列目のウェルに移し、新しい培地中で更に培養を行う(要すれば、メンブランインサートを更に3列目のウェルに移し、再度培地交換を行い培養を行う。)。
(3)培養後、メンブランインサートを取りだしてこれを細胞(又は組織)からの蛋白質抽出操作を行うためのウェル(3列目のウェル。但し、培地交換を2回行った場合は、4列目のウェル)に移し、蛋白質抽出試薬を加えて細胞(又は組織)を溶解して蛋白質を抽出した後、抽出液を残してメンブランインサートを外す。
(4)(3)で得られた蛋白質抽出液を、蛋白質濃縮試薬を充填したウェル(4列目のウェル。但し、培地交換を2回行った場合は、5列目のウェル)に移して蛋白質の濃縮を行ない、濃縮された蛋白質を、濃縮された蛋白質が収納されるウェル(5列目のウェル。但し、培地交換を2回行った場合は、6列目のウェル)に移行させる。An on-chip, on-line tissue culture, protein extraction and protein concentration method comprising the following series of operations.
(1) having a sieve function capable of separating a cultured cell (or cultured tissue) and a medium in a first row of wells on a microchip provided with one or a plurality of wells; and One or more membrane inserts each having a size that can be loaded into the well and easily detachable are loaded, and a culture medium and cells (or tissues) are placed therein to perform culture.
(2) Next, the membrane insert is taken out and transferred to the second row of wells, and further cultured in a new medium (if necessary, the membrane insert is further transferred to the third row of wells, and the medium is changed again. Incubate).
(3) After culturing, the membrane insert is taken out, and this is a well for performing protein extraction operation from cells (or tissues) (well in the third row. However, if the medium is exchanged twice, the fourth row After adding the protein extraction reagent to dissolve the cells (or tissues) and extracting the protein, the membrane insert is removed leaving the extract.
(4) Transfer the protein extract obtained in (3) to a well filled with a protein-concentrating reagent (well in the fourth row; however, if the medium has been changed twice, the well in the fifth row) The protein is concentrated, and the concentrated protein is transferred to a well in which the concentrated protein is stored (well in the fifth row. However, if the medium is changed twice, the well in the sixth row).
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