JP4170678B2 - Radio base station and radio communication control method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線基地局及び無線通信制御方法に関する。本発明は、特に、送信ダイバーシチを適用して無線通信を行う無線基地局及び無線通信制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、無線通信では、フェージングが発生する。フェージングは、ビット誤り率特性等の伝送品質を劣化させてしまう。そのため、従来の無線基地局は、フェージングによる伝送品質の劣化を補償する送信ダイバーシチという技術を用いて、無線通信を行っていた。以下に、この送信ダイバーシチの一種である「下りリンク送信ダイバーシチ(Downlink Transmit Diversity)」について説明する(参考文献:3GPP TS25.224 V4.0.0)。
【0003】
図9に、従来の「下りリンク送信ダイバーシチ」を用いた無線基地局50の構成の一部を示す。図9では、無線基地局50の構成のうち、データ送信にかかる部分のみを示す。無線基地局50は、図9に示すように、符号化部51と、拡散部52と、重み付け部53a,53bと、フィルタ部54a,54bと、送信部55a,55bと、アンテナ部56a,56bと、上りリンクチャネル推定部(Uplink channel estimate)57とを具備している。
【0004】
符号化部51は、拡散部52に接続されており、無線通信チャネルを介して送信されるデータ(以下、送信データ)について所定の方式で符号化及びインターリーブを行い、符号化及びインターリーブを行った送信データを拡散部52に送信するものである。拡散部52は、符号化部51と重み付け部53a,53bとに接続されており、符号化部51より送信された送信データについて所定の方式で拡散及びスクランブルを行い、拡散及びスクランブルを行った送信データを重み付け部53a,53bに送信するものである。
【0005】
重み付け部53a,53bは、拡散部52とフィルタ部54a,54bと上りリンクチャネル推定部57とに接続されており、それぞれ、拡散部52より送信された送信データに対して、上りリンクチャネル推定部57より送信された重み付け係数W1,W2によって重み付け(例えば乗算)するものである。重み付け部53a,53bは、重み付けした送信データをフィルタ部54a,54bに送信するものである。
【0006】
フィルタ部54a,54bは、重み付け部53a,53bと送信部55a,55bとに接続されており、重み付け部53a,53bより送信された送信データにフィルタリング処理を施し、フィルタリング処理が施された送信データを送信部55a,55bに送信するものである。送信部55a,55bは、フィルタ部54a,54bとアンテナ部56a,56bとに接続されており、フィルタ部54a,54bより送信された送信データを、アンテナ部56a,56bと協働して所定の搬送周波数等で送信するものである。
【0007】
上りリンクチャネル推定部57は、重み付け部53a,53bとアンテナ部56a,56bとに接続されており、アンテナ部56a,56bを介して設定されている上りリンク用の無線通信チャネル(例えば、タイムスロットや拡散符号や搬送周波数等)を監視することにより、その上りリンク用の無線通信チャネルの状況を推定し(チャネル推定を行い)、このチャネル推定結果に応じて重み付け係数W1,W2を決定し、決定した重み付け係数W1,W2を重み付け部53a,53bに送信するものである。
【0008】
ここで、例えば、各無線端末装置を利用する3人のユーザに、図2(a)に示すように、無線通信チャネルとして、上りリンク用タイムスロット、下りリンク用タイムスロットがそれぞれ割り当てられている場合の上りリンクチャネル推定部57の動作を説明する。ここで、3人のユーザを、ユーザ1、ユーザ2、ユーザ3と呼ぶことにする。又、下りリンク用タイムスロットとは、下りリンクに用いられるタイムスロットであり、上りリンク用タイムスロットとは、上りリンクに用いられるタイムスロットである。
【0009】
ユーザ1と無線通信を行う場合、無線基地局50は、ユーザ1に割り当てられているタイムスロット番号#3の上りリンク用タイムスロットに対するのチャネル推定結果を、ユーザ1に割り当てられているタイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットを用いた無線通信の際に反映し、重み付け係数を決定する。
【0010】
又、ユーザ2と無線通信を行う場合、無線基地局50は、ユーザ2に割り当てられているタイムスロット番号#4の上りリンク用タイムスロットに対するのチャネル推定結果を、ユーザ2に割り当てられているタイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットを用いた無線通信の際に反映し、重み付け係数を決定する。
【0011】
又、ユーザ3と無線通信を行う場合、同じフレーム内において、ユーザ3に割り当てられているタイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットの前に、ユーザ3に割り当てられている上りリンク用タイムスロットが存在しない。そのため、無線基地局50は、1つ前のフレームのユーザ3に割り当てられているタイムスロット番号#7(以下、Pre#7と表す)の上りリンク用タイムスロット、或いは、通信制御チャネルの上りリンク用タイムスロットであるタイムスロット番号#1のタイムスロットに対するチャネル推定結果を、ユーザ3に割り当てられているタイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットを用いた無線通信の際に反映し、重み付け係数を決定する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の「下りリンク送信ダイバーシチ」を用いた無線基地局50及び無線通信制御方法では、上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定を行う時点と、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する時点との間に時間差がある。又、無線通信チャネルの状況は時間とともに変化する。そのため、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する時点で、上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果をそのまま使用すると、推定誤差を生じる可能性があるという問題点があった。
【0013】
例えば、図2(a)の場合、ユーザ2に関しては、上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行う時点(タイムスロット番号#4)と、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する時点(タイムスロット番号#5)との時間差は、1タイムスロット分と小さいため、推定誤差は生じず、無線基地局50は、精度良く送信ダイバーシチ制御を行うことが可能である。しかし、ユーザ1に関しては、上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行う時点(タイムスロット番号#3)と、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する時点(タイムスロット番号#9)との時間差は、6タイムスロット分と大きい。そのため、タイムスロット番号#3の時点とタイムスロット番号#9の時点とでは、無線通信チャネルの状況が変化しているおそれがあり、推定誤差が生じてしまい、無線基地局50は、精度良く送信ダイバーシチ制御を行うことができない可能性が高い。
【0014】
更に、ユーザ3に関しては、上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行う時点(1つ前のフレームのタイムスロット番号Pre#7)と、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する時点(タイムスロット番号#6)との時間差は、14タイムスロット分と、非常に大きい。そのため、ユーザ1の場合よりも更に高い確率で、1つ前のフレームのタイムスロット番号Pre#7の時点とタイムスロット番号#6の時点とでは、無線通信チャネルの状況が変化しているおそれがあり、推定誤差が大きくなり、無線基地局50は、精度良く送信ダイバーシチ制御を行うことができない可能性が更に高くなる。
【0015】
従って、従来の「下りリンク送信ダイバーシチ」を用いた無線通信制御方法及び無線基地局50では、上りリンク用タイムスロットと下りリンク用タイムスロットの時間差が大きくなった場合、図10に示すように、「下りリンク送信ダイバーシチ」を用いた場合(送信ダイバーシチあり60)の方が、「下りリンク送信ダイバーシチ」を用いない場合(送信ダイバーシチなし70)より、伝送品質特性が悪くなる可能性もある。
【0016】
又、「SUD(Single User Detection)」(参照文献:Anja Klein著, “Data Detection Algorithms Specially Designed for the Downlink of CDMA Mobile Radio Systems”, IEEE 47th Vehicular Technology Conferenc, pp. 203-207, May 1997)のようなユーザ間のチャネル推定結果が同じであることを利用して受信機を小型化する技術では、「送信ダイバーシチ」を用いることによって、ユーザ毎のチャネル推定結果が異なることとなるため、伝送品質特性が劣化するという問題点がある。
【0017】
又、上りリンク用タイムスロットと、下りリンク用タイムスロットとの時間差が小さい場合であっても、無線通信チャネルが高速のフェージング変動を受けている場合には、チャネル推定結果をそのまま使用すると、推定誤差を生じる可能性がある。そのため、結果として伝送品質特性が劣化するという問題点がある。
【0018】
そこで、本発明は、伝送品質特性の劣化を抑えて無線通信を行うことのできる無線基地局及び無線通信制御方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る無線基地局は、無線通信チャネルの上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行うチャネル推定手段と、チャネル推定手段がチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する無線通信チャネルの下りリンク用タイムスロットの時間差を測定する上下タイムスロット時間差測定手段と、チャネル推定手段によるチャネル推定結果及び上下タイムスロット時間差測定手段による上下タイムスロット時間差測定結果に基づいて、下りリンク用タイムスロットについて送信ダイバーシチを制御する送信ダイバーシチ制御手段と、送信ダイバーシチ制御手段による制御に基づいて、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
このような本発明によれば、チャネル推定手段が、無線通信チャネルの上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行い、上下タイムスロット時間差測定手段が、チャネル推定手段がチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する無線通信チャネルの下りリンク用タイムスロットの時間差(以下「上下タイムスロット時間差」という)を測定する。送信ダイバーシチ制御手段は、チャネル推定の結果(以下「チャネル推定結果」という)及び上下タイムスロット時間差の測定結果(以下「上下タイムスロット時間差測定結果」という)に基づいて、下りリンク用タイムスロットについて送信ダイバーシチを制御する。そして、送信手段が、その制御に基づいて、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する。
【0021】
そのため、送信ダイバーシチ制御手段は、チャネル推定結果だけでなく、実際にチャネル推定手段がチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットと、送信手段が、そのチャネル推定結果に基づく送信ダイバーシチの制御に従って、送信データを送信する下りリンク用タイムスロットとの上下タイムスロット時間差を考慮して、送信ダイバーシチを制御することができる。そして、送信手段が、その制御に基づいて、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する。その結果、無線基地局は、送信ダイバーシチを適切に適用して、伝送品質特性の劣化を抑えた無線通信を行うことができる。
【0022】
又、無線基地局は、無線通信チャネルのフェージングの状態を推定するフェージング状態推定手段を備え、送信ダイバーシチ制御手段は、チャネル推定手段によるチャネル推定結果、タイムスロット時間差測定手段による上下タイムスロット時間差測定結果及びフェージング状態推定手段によるフェージング状態推定結果に基づいて、送信ダイバーシチを制御することが好ましい。
【0023】
これによれば、フェージング状態推定手段が、無線通信チャネルのフェージングの状態を推定する。そして、送信ダイバーシチ制御手段は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、フェージングの状態を推定した結果(以下「フェージング状態推定結果」という)に基づいて、送信ダイバーシチを制御することができる。
【0024】
そのため、送信ダイバーシチ制御手段は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、実際のフェージングの状態を考慮して、送信ダイバーシチを制御することができる。よって、送信ダイバーシチ制御手段は、実際の無線環境(フェージングの状態)に適した送信ダイバーシチの制御を行うことができる。その結果、無線基地局は、無線通信チャネルを用いた送信データの送信に、送信ダイバーシチを適切に適用して、伝送品質の劣化を更に抑えた無線通信を行うことができる。
【0025】
フェージング状態推定手段としては、無線通信チャネルのフェージングの周波数(以下「フェージング周波数」という)を推定するフェージング周波数推定手段を用いることが好ましい。これによれば、無線基地局は、フェージングの状態として、フェージング周波数を推定できる。そして、送信ダイバーシチ制御手段は、フェージング周波数を判断基準の一つとして用い、実際の無線環境に応じて最適となるよう送信ダイバーシチを制御することができる。
【0026】
又、フェージング状態推定手段としては、無線通信チャネルの状態の時間経過に伴う変化(以下「チャネル時間変化」という)を予測するチャネル時間変化予測手段を用いてもよい。これによれば、無線基地局は、フェージングの状態として、フェージング周波数に相当するチャネル時間変化を推定できる。そして、送信ダイバーシチ制御手段は、チャネル時間変化を判断基準の一つとして用い、実際の無線環境に応じて最適となるよう送信ダイバーシチを制御することができる。
【0027】
更に、フェージング状態推定手段として、フェージング周波数推定手段と、チャネル時間変化予測手段の両方を用いることが好ましい。これによれば、送信ダイバーシチ制御手段は、フェージング周波数とチャネル時間変化の両方を用いて、より実際の無線環境に適した送信ダイバーシチの制御を行うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0029】
(無線基地局)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局10の構成を示すブロック図である。無線基地局10は、無線通信チャネルを介して無線端末装置に送信データを送信する。本実施形態では、TDD方式やTDMA(Time Division Multiple Access)方式を用いる場合、即ち、タイムスロットを無線通信チャネルとして用いる場合を例にとって説明する。図1に示すように、無線基地局10は、符号化部11と、拡散部12と、時間差測定部13と、下りリンク(DL:Down Link)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14と、送信処理部15と、アンテナ部15a1,15a2と、上りリンクチャネル推定部16とから構成される。
【0030】
符号化部11は、無線通信チャネルを介して無線端末装置に送信されるデータ(以下「送信データ」という)に対して、所定の方式で符号化処理、インターリーブを行う。符号化部11は、拡散部12と接続しており、符号化処理、インターリーブを行った送信データを、拡散部12に送信する。拡散部12は、符号化部11と接続しており、符号化部11から受信した送信データに対して、所定の方式で拡散処理、スクランブル処理を行う。拡散部12は、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14と接続しており、拡散処理、スクランブル処理を行った送信データを、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14に送信する。
【0031】
上りリンクチャネル推定部16は、無線通信チャネルの上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行うチャネル推定手段である。上りリンクチャネル推定部16は、アンテナ部15a1,15a2と接続しており、アンテナ部15a1,15a2と、無線端末装置との間に設定されている無線通信チャネルの上りリンク用タイムスロットの状況を、アンテナ15a1,15a2を介して監視する。具体的には、上りリンクチャネル推定部16は、上りリンク用タイムスロットにおける状況、例えば、波形歪み、遅延ゆらぎ、振幅ゆらぎ、位相ずれ等を推定するチャネル推定を行う。
【0032】
又、上りリンクチャネル推定部16は、無線端末装置のユーザ毎に、チャネル推定を行う。即ち、上りリンクチャネル推定部16は、ユーザ毎に割り当てられている上りリンク用タイムスロットに対して、チャネル推定を行う。上りリンクチャネル推定部16は、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14と接続しており、各ユーザのチャネル推定結果を、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14に送信する。
【0033】
時間差測定部13は、上りリンクチャネル推定部16がチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する無線通信チャネルの下りリンク用タイムスロットの時間差を測定する上下タイムスロット時間差測定手段である。時間差測定部13は、無線端末装置のユーザ毎に、上下タイムスロット時間差を測定する。具体的には、時間差測定部13は、上下タイムスロット時間差として、ユーザ毎に割り当てられているチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットと、ユーザ毎に割り当てられており、上記チャネル推定結果に基づく送信ダイバーシチの制御に従って、送信データを送信する下りリンク用タイムスロットとの時間差を測定する。尚、1人のユーザに、複数の上りリンク用タイムスロット、下りリンク用タイムスロットが割り当てられてもよい。
【0034】
時間差測定部13は、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14、上りリンクチャネル推定部16と接続しており、上りリンクチャネル推定部16から、ユーザ毎に割り当てられているチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットのタイムスロット番号を受信し、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14から、ユーザ毎に割り当てられている送信データを送信する下りリンク用タイムスロットのタイムスロット番号を受信する。そして、時間差測定部13は、受信した各ユーザの上りリンク用タイムスロットのタイムスロット番号と、下りリンク用タイムスロットのタイムスロット番号から、上下タイムスロット時間差を測定する。
【0035】
例えば、図2(a)に示すタイムスロット構成1が用いられている場合、時間差測定部13は、以下のようにして上下タイムスロット時間差を測定することができる。図2において、下向きの矢印は、下りリンク用タイムスロットであることを意味し、上向きの矢印は、上りリンク用タイムスロットであることを意味する。又、#nは、タイムスロット番号を表す。タイムスロット番号は、上りリンク用であるか下りリンク用であるかに関係なく、タイムスロットに連続番号として付与されている。
【0036】
図2(a)では、ユーザ1には、タイムスロット番号#3の上りリンク用タイムスロットと、タイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットが割り当てられ、ユーザ2には、タイムスロット番号#4の上りリンク用タイムスロットと、タイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットが割り当てられ、ユーザ3には、タイムスロット番号#7の上りリンク用タイムスロットと、タイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットが割り当てられている。
【0037】
時間差測定部13は、ユーザ1について、チャネル推定を行う時点であるタイムスロット番号#3の上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する時点であるタイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットとの時間差から、ユーザ1の上下タイムスロット時間差は6タイムスロットであると求める。又、時間差測定部13は、ユーザ2について、チャネル推定を行う時点であるタイムスロット番号#4の上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する時点であるタイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットとの時間差から、ユーザ2の上下タイムスロット時間差は1タイムスロットであると求める。
【0038】
更に、時間差測定部13は、ユーザ3について、チャネル推定を行う時点である1フレーム前のタイムスロット番号pre#7の上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する時点であるタイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットとの時間差から、ユーザ3の上下タイムスロット時間差は14タイムスロットであると求める。時間差測定部13は、各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果を、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14に送信する。
【0039】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、下りリンク用タイムスロットについて、送信ダイバーシチを制御する送信ダイバーシチ制御手段である。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、拡散部12と接続しており、拡散部12から、下りリンク用タイムスロットを用いて送信する送信データを受信する。
【0040】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、無線端末装置のユーザ毎に、送信ダイバーシチを制御する。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上りリンクチャネル推定部16、時間差測定部13と接続している。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上りリンクチャネル推定部16から、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、時間差測定部13から、各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果を受信する。
【0041】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、各ユーザのチャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に基づいて、それらと対応する下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを、ユーザ毎に制御する。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、まず、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、どのような送信ダイバーシチを適用するか、即ち、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したりする。
【0042】
ここで、送信ダイバーシチの種類には、STD(Selection Transmit Diversity)、TxAA、TSTD(Time Switched Transmit Diversity)等がある。STDは、アンテナ部15a1とアンテナ部15a2のどちらか一方に重み付け係数1、他方に重み付け係数0を付与して、重み付けの処理を行い、いずれか一方のアンテナ部15a1,15a2を選択する。そして、重み付け係数1が付与されたアンテナ部15a1,15a2のみが、送信データを送信する。
【0043】
TxAAは、それぞれのアンテナ部15a1,アンテナ部15a2に、重み付け係数を付加して重み付け処理を行い、全てのアンテナ部15a1,15a2が、重み付けに係数に応じた送信電力で送信データを送信する。TSTDは、下りリンク用タイムスロット毎に送信データを送信するアンテナ部15a1,15a2を切り替え、どちらか一方のアンテナ部15a1,15a2のみが、送信データを送信する。
【0044】
よって、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したりした後、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上りリンクチャネル推定部16から受信した各ユーザのチャネル推定結果を用いて、送信ダイバーシチを適用する各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、アンテナ部部15a1,15a2に付与する重み付け係数を決定したり、用いるアンテナ部15a1,15a2を決定したりする。
【0045】
例えば、図2(a)に示すタイムスロット構成1が用いられている場合、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、以下のようにして送信ダイバーシチを制御することができる。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、ユーザ2に関し、上下タイムスロット時間差が1タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部13から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上下タイムスロット時間差が1タイムスロットと非常に小さいため、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定する。
【0046】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、ユーザ1に関し、上下タイムスロット時間差が6タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部13から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上下タイムスロット時間差が6タイムスロットと比較的小さいため、タイムスロット番号#3とタイムスロット番号#9のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性は低いと判断し、タイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定する。
【0047】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、ユーザ3に関し、上下タイムスロット時間差が14タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部13から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上下タイムスロット時間差が14タイムスロットと非常に大きいため、1つ前のフレームのタイムスロット番号Pre#7とタイムスロット番号#6のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性は高いと判断し、タイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ3に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用しないと決定する。
【0048】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、ユーザ2に関し、上下タイムスロット時間差が1タイムスロットと非常に小さいため、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチの種類としてSTDを適用すると決定することもできる。
【0049】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、ユーザ1に関し、上下タイムスロット時間差が6タイムスロットと比較的小さいため、タイムスロット番号#3とタイムスロット番号#9のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性は低いと判断し、タイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチの種類としてSTDを適用すると決定することもできる。
【0050】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、ユーザ3に関し、上下タイムスロット時間差が14タイムスロットと非常に大きいため、1つ前のフレームのタイムスロット番号Pre#7とタイムスロット番号#6のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性は高いと判断し、タイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ3に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチの種類としてTxAAを適用すると決定することもできる。
【0051】
次に、いずれの場合にも、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上りリンクチャネル推定部16から受信したチャネル推定結果を用いて、送信ダイバーシチを適用する各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて最適となるように、アンテナ部15a1,15a2に付与する重み付け係数を決定したり、用いるアンテナ部15a1,15a2を決定したりする。
【0052】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、上下タイムスロット時間差が小さい場合には、送信ダイバーシチ制御の精度は高くないが、処理が簡単な送信ダイバーシチ制御を行うようにし、上下タイムスロット時間差が大きい場合には、処理は簡単ではないが、送信ダイバーシチ制御の精度が高い送信ダイバーシチ制御を行うようにしてもよい。
【0053】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、送信処理部15と接続しており、拡散部12から受信した下りリンク用タイムスロットで送信する送信データを、送信処理部15に送信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、下りリンク用タイムスロットについて決定した結果、即ち、送信ダイバーシチを適用するか否か、適用する送信ダイバーシチの種類、アンテナ部15a1,15a2に付与した重み付け係数、用いるアンテナ部15a1,15a2等に従って、各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎に、送信処理部15を制御する。
【0054】
送信処理部15は、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14による制御に基づいて、下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する送信手段である。送信処理部15は、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14と、アンテナ部15a1,15a2と接続しており、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14から受信した各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎の送信データに対して、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14による制御に従って、送信ダイバーシチに関する処理を行う。即ち、送信処理部15は、各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎に、送信データに対して送信ダイバーシチに関する処理を行う。
【0055】
例えば、送信処理部15は、送信ダイバーシチに関する処理として、送信データを送信するアンテナ部15a1,15a2の選択や、アンテナ部15a1,15a2毎の重み付け処理等を行う。即ち、送信処理部15は、送信データの送信系統の選択や、送信系統毎の重み付け処理等を行う。送信処理部15は、送信ダイバーシチに関する処理が行われた送信データに対して、必要に応じてフィルタリング処理等を施した後、各ユーザの送信データを、各ユーザに割り当てられた下りリンク用タイムスロットを用いて、アンテナ部15a1,15a2を介して、無線端末装置に対して送信する。
【0056】
(無線通信制御方法)
次に、上記構成を有する無線基地局10を用いた無線通信制御方法について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信制御方法の手順を示すフロー図である。図3は、無線基地局10が、無線基地局10に入力された送信データを、無線通信チャネルを介して無線端末装置に送信するまでの手順を示している。
【0057】
まず、送信データが、符号化部11に入力される(S101)。符号化部11は、入力された送信データに対して、所定の方式で符号化処理、インターリーブを行い、その送信データを、拡散部12に送信する。拡散部12は、符号化部11から受信した送信データに対して、所定の方式で拡散処理、スクランブル処理を行い、その送信データを、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14に送信する。
【0058】
次に、時間差測定部13は、ユーザ毎に、上下タイムスロット時間差を測定し、上下タイムスロット時間差測定結果を下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14に送信する。又、上りリンクチャネル推定部16が、ユーザ毎に、上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行い、チャネル推定結果を下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14に送信する(S102)。
【0059】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、拡散部12から下りリンク用タイムスロットを用いて送信する送信データを受信し、時間差測定部13、上りリンクチャネル推定部16から、それぞれ各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信する。そして、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に基づいて、ユーザ毎に、下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを制御する(S103)。
【0060】
具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したり、送信ダイバーシチを適用する各下りリンク用タイムスロットにおいて、アンテナ部15a1,15a2に付与する重み付け係数を決定したり、用いるアンテナ部15a1,15a2を決定したりする。
【0061】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、拡散部12から受信した各ユーザの下りリンク用タイムスロットで送信する送信データを、送信処理部15に送信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14は、各ユーザの下りリンク用タイムスロットについて決定した結果、即ち、送信ダイバーシチを適用するか否か、適用する送信ダイバーシチの種類、アンテナ部15a1,15a2に付与した重み付け係数等に従って、各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎に、送信処理部15を制御する。
【0062】
そして、送信処理部15は、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14から受信した各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎の送信データに対して、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14による制御に従って、送信データを送信するアンテナ部15a1,15a2の選択や、アンテナ部15a1,15a2毎の重み付け処理等の送信ダイバーシチに関する処理を行う。送信処理部15は、送信ダイバーシチに関する処理が行われた送信データに対して、必要に応じてフィルタリング処理等を施した後、各ユーザの送信データを、各ユーザの下りリンク用タイムスロットを用いて、アンテナ部15a1,15a2を介して、無線端末装置に対して送信する(S104)。
【0063】
(効果)
このような本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局10及び無線通信制御方法によれば、上りリンクチャネル推定部16が、ユーザ毎に、無線通信チャネルの上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行い、時間差測定部13が、ユーザ毎に割り当てられているチャネル推定を行う上りリンク用タイムスロットと、ユーザ毎に割り当てられており、上記チャネル推定結果に基づく送信ダイバーシチ制御に従って、送信データを送信する下りリンク用タイムスロットとの時間差を測定する。下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14は、各ユーザのチャネル推定結果及び各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果に基づいて、各ユーザの下りリンク用タイムスロットについて送信ダイバーシチを制御する。そして、送信処理部15が、その制御に基づいて、各ユーザの下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する。
【0064】
そのため、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部14は、チャネル推定結果だけでなく、実際に上りリンクチャネル推定部16がチャネル推定を行う各ユーザの上りリンク用タイムスロットと、そのチャネル推定結果に基づく送信ダイバーシチ制御に従って、送信データを送信する各ユーザの下りリンク用タイムスロットとの上下タイムスロット時間差を監視しながら、各ユーザに割り当てられた下りリンク用タイムスロットについて、送信ダイバーシチを制御することができる。そして、送信処理部15が、その制御に基づいて、各ユーザの下りリンク用タイムスロットを用いて送信データを送信する。
【0065】
その結果、無線基地局10は、ユーザ毎に、送信ダイバーシチを適切に適用できる。例えば、送信データを送信する際には、上りリンク用タイムスロットについてのチャネル推定結果の精度が劣化していると判断されるユーザへの送信データの送信には、送信ダイバーシチを適用しないというように、無線通信チャネルを割り当てられたユーザ毎に最適な送信ダイバーシチの適用となるよう制御できる。よって、無線基地局10は、伝送品質特性の劣化を抑えた無線通信を行うことができる。
【0066】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0067】
(無線基地局)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局20の構成を示すブロック図である。本実施形態でも、タイムスロットを無線通信チャネルとして用いる場合を例にとって説明する。又、本実施形態でも、図2(a)に示すタイムスロット構成1が用いられている場合を例にとって説明する。図4に示すように、無線基地局20は、符号化部21と、拡散部22と、時間差測定部23と、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部24と、送信処理部25と、アンテナ部25a1,25a2と、上りリンクチャネル推定部26と、フェージング周波数推定部27とから構成される。
【0068】
符号化部21、拡散部22、時間差測定部23、送信処理部25、アンテナ部25a1,25a2、上りリンクチャネル推定部26は、図1に示した符号化部11、拡散部12、時間差測定部13、送信処理部15、アンテナ部部15a1,15a2、上りリンクチャネル推定部16と実質的に同様である。
【0069】
フェージング周波数推定部27は、無線通信チャネルのフェージングの状態を推定するフェージング状態推定手段の1つである。フェージング周波数推定部27は、無線通信チャネルのフェージングの状態として、無線通信チャネルのフェージング周波数を推定するフェージング周波数推定手段である。フェージング周波数推定部27は、アンテナ部25a1,25a2と接続しており、アンテナ部25a1,25a2と、無線端末装置との間に設定されている無線通信チャネルが受けているフェージングの状態を監視し、無線通信チャネルのフェージング周波数を推定する。又、フェージング周波数推定部27は、ユーザ毎にフェージング周波数を推定する。例えば、フェージング周波数推定部27は、ユーザが使用する無線端末装置が高速で移動している場合には、フェージング周波数が大きいと推定し、ユーザが使用する無線端末装置が低速で移動している場合には、フェージング周波数が小さいと推定する。
【0070】
フェージング周波数推定部27は、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部24と接続しており、フェージング状態推定結果として、ユーザ毎にフェージング周波数を推定した結果(以下「フェージング周波数推定結果」という)を、下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部24に送信する。
【0071】
下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部24は、上りリンクチャネル推定部26、時間差測定部23、フェージング周波数推定部27と接続している。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上りリンクチャネル推定部26から、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、時間差測定部23から、各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、フェージング周波数推定部27から、各ユーザのフェージング周波数推定結果を受信する。
【0072】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、各ユーザのチャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果及びフェージング周波数推定結果に基づいて、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果と対応する下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを、ユーザ毎に制御する。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、まず、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、どのような送信ダイバーシチを適用するか、即ち、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したりする。
【0073】
例えば、フェージング周波数推定部27が、ユーザ1、ユーザ2については、高速移動しており、フェージング周波数が大きいと推定し、ユーザ3については、低速移動しており、フェージング周波数が小さいと推定した場合について考える。
【0074】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、ユーザ2に関し、上下タイムスロット時間差が1タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部23から受信し、フェージング周波数が大きいというフェージング周波数推定結果を、フェージング周波数推定部27から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上下タイムスロット時間差が1タイムスロットと非常に小さいため、たとえフェージング周波数が大きくても、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定する。
【0075】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、ユーザ1に関し、上下タイムスロット時間差が6タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部23から受信し、フェージング周波数が大きいというフェージング周波数推定結果を、フェージング周波数推定部27から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上下タイムスロット時間差が6タイムスロットと比較的小さいが、フェージング周波数が大きいため、タイムスロット番号#3とタイムスロット番号#9のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性が高いと判断し、タイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用しないと決定する。
【0076】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、ユーザ3に関し、上下タイムスロット時間差が14タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部23から受信し、フェージング周波数が小さいというフェージング周波数推定結果を、フェージング周波数推定部27から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上下タイムスロット時間差が14タイムスロットと非常に大きいが、フェージング周波数が小さいため、1つ前のフレームのタイムスロット番号Pre#7とタイムスロット番号#6のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性は低いと判断し、タイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ3に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定する。
【0077】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、ユーザ2に関し、上下タイムスロット時間差が1タイムスロットと非常に小さいため、たとえフェージング周波数が大きくても、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#5の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチの種類としてSTDを適用すると決定することもできる。
【0078】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、ユーザ1に関し、上下タイムスロット時間差が6タイムスロットと比較的小さいが、フェージング周波数が大きいため、タイムスロット番号#3とタイムスロット番号#9のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性が高いと判断し、タイムスロット番号#9の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチの種類としてTxAAを適用すると決定することもできる。
【0079】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、ユーザ3に関し、上下タイムスロット時間差が14タイムスロットと非常に大きいが、フェージング周波数が小さいため、1つ前のフレームのタイムスロット番号Pre#7とタイムスロット番号#6のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性は低いと判断し、タイムスロット番号#6の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ3に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチの種類としてSTDを適用すると決定することもできる。
【0080】
次に、いずれの場合にも、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上りリンクチャネル推定部26から受信したチャネル推定結果を用いて、送信ダイバーシチを適用する各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて最適となるように、アンテナ部25a1,25a2に付与する重み付け係数を決定したり、用いるアンテナ部25a1,25a2を決定したりする。
【0081】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上下タイムスロット時間差が小さく、フェージング周波数も小さい場合には、送信ダイバーシチ制御の精度は高くないが、処理が簡単な送信ダイバーシチ制御を行うようにし、上下タイムスロット時間差が大きく、フェージング周波数が大きい場合には、処理は簡単ではないが、送信ダイバーシチ制御の精度が高い送信ダイバーシチ制御を行うようにしてもよい。尚、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、上記した点以外は、図1に示した下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14と実質的に同様である。
【0082】
(無線通信制御方法)
次に、上記構成を有する無線基地局20を用いた無線通信制御方法について説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信制御方法の手順を示すフロー図である。図5は、無線基地局20が、無線基地局20に入力された送信データを、無線通信チャネルを介して無線端末装置に送信するまでの手順を示している。まず、ステップ(S201)、(S202)を行う。ステップ(S201)、(S202)は、図3に示したステップ(S101)、(S102)と実質的に同様である。
【0083】
次に、フェージング周波数推定部27は、ユーザ毎に無線通信チャネルのフェージング周波数を推定し、そのフェージング周波数推定結果を、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24に送信する(S203)。次に、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、拡散部22から下りリンク用タイムスロットを用いて送信する送信データを受信し、時間差測定部23、上りリンクチャネル推定部26、フェージング周波数推定部27から、それぞれ、各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果、各ユーザのフェージング周波数推定結果を受信する。
【0084】
そして、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果、フェージング周波数推定結果に基づいて、ユーザ毎に、下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを制御する(S204)。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したり、送信ダイバーシチを適用する各下りリンク用タイムスロットにおいて、アンテナ部25a1,25a2に付与する重み付け係数を決定したり、用いるアンテナ部25a1,25a2を決定したりする。
【0085】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、拡散部22から受信した各ユーザの下りリンク用タイムスロットで送信する送信データを、送信処理部25に送信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、各ユーザの下りリンク用タイムスロットについて決定した結果、即ち、送信ダイバーシチを適用するか否か、適用する送信ダイバーシチの種類、アンテナ部25a1,25a2に付与した重み付け係数等に従って、各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎に、送信処理部25を制御する。最後に、ステップ(S205)を行う。ステップ(S205)は、図3に示したステップ(S104)と実質的に同様である。
【0086】
(効果)
このような本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局20及び無線通信制御方法によれば、フェージング周波数推定部27が、無線通信チャネルのフェージング周波数を推定する。そして、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、フェージング周波数推定結果に基づいて、送信ダイバーシチを制御する。
【0087】
そのため、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、フェージング周波数推定結果を監視しながら、各ユーザに割り当てられた下りリンク用タイムスロットについて、送信ダイバーシチを制御することができる。よって、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部24は、フェージング周波数を判断基準の一つとして用い、実際の無線環境(フェージングの状態)に応じて最適となるように送信ダイバーシチの制御を行うことができる。
【0088】
例えば、送信データを送信する際には、上りリンク用タイムスロットについてのチャネル推定結果の精度が劣化していると判断されるユーザへの送信データの送信には、送信ダイバーシチを適用しないというように、無線通信チャネルを割り当てられたユーザ毎に、そのときのフェージングの状態にとって最適な送信ダイバーシチの適用となるよう制御できる。その結果、無線基地局20は、送信ダイバーシチを適切に適用して、伝送品質の劣化を更に抑えた無線通信を行うことができる。
【0089】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0090】
(無線基地局)
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る無線基地局30の構成を示すブロック図である。本実施形態でも、タイムスロットを無線通信チャネルとして用いる場合を例にとって説明する。又、本実施形態では、図2(b)に示すタイムスロット構成2が用いられている場合を例にとって説明する。図2(b)では、ユーザ1には、タイムスロット番号#3,#4の2つの上りリンク用タイムスロットと、タイムスロット番号#7の下りリンク用タイムスロットが割り当てられ、ユーザ2には、タイムスロット番号#5,#6の2つの上りリンク用タイムスロットと、タイムスロット番号#13の下りリンク用タイムスロットが割り当てられている。又、本実施形態では、タイムスロット番号#4,#6の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を送信ダイバーシチ制御に利用して、送信データを送信する。
【0091】
図6に示すように、無線基地局30は、符号化部31と、拡散部32と、時間差測定部33と、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34と、送信処理部35と、アンテナ部35a1,35a2と、上りリンクチャネル推定部36と、チャネル時間変化予測部37とから構成される。符号化部31、拡散部32、時間差測定部33、送信処理部35、アンテナ部35a1,35a2は、図1に示した符号化部11、拡散部12、時間差測定部13、送信処理部15、アンテナ部15a1,15a2と実質的に同様である。
【0092】
但し、本実施形態では、図2(b)に示すタイムスロット構成2が用いられ、タイムスロット番号#4,#6の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果が送信ダイバーシチ制御に利用される。そのため、時間差測定部33は、ユーザ1について、送信ダイバーシチ制御に利用する上りリンク用タイムスロットに対してチャネル推定を行う時点であるタイムスロット番号#4の上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する時点であるタイムスロット番号#7の下りリンク用タイムスロットとの時間差から、ユーザ1の上下タイムスロット時間差は3タイムスロットであると求める。又、時間差測定部33は、ユーザ2について、送信ダイバーシチ制御に利用するチャネル推定を行う時点であるタイムスロット番号#6の上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する時点であるタイムスロット番号#13の下りリンク用タイムスロットとの時間差から、ユーザ2の上下タイムスロット時間差は7タイムスロットであると求める。
【0093】
上りリンクチャネル推定部36は、時間差測定部33、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34、アンテナ部35a1,35a2に加えて、チャネル時間変化予測部37とも接続しており、チャネル推定結果を、チャネル時間変化予測部37にも送信する。それ以外は、上りリンクチャネル推定部36は、図1に示した上りリンクチャネル推定部16と実質的に同様である。
【0094】
チャネル時間変化予測部37は、無線通信チャネルのフェージングの状態を推定するフェージング状態推定手段の1つである。チャネル時間変化予測部37は、無線通信チャネルのフェージングの状態として、無線通信チャネルの状態の時間経過に伴う変化、即ち、チャネル時間変化を予測するチャネル時間変化予測手段である。チャネル時間変化は、フェージング周波数に相当するものである。チャネル時間変化予測部37は、複数の上りリンク用タイムスロットについてのチャネル推定結果から、フェージング変動により生じるチャネル時間変化を予測する。
【0095】
チャネル時間変化予測部37は、上りリンクチャネル推定部36と接続しており、上りリンクチャネル推定部36から、複数の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信し、それらのチャネル推定結果の変化に基づいて、チャネル時間変化を予測する。尚、チャネル時間変化予測部37は、ユーザ毎にチャネル時間変化を予測する。そのため、チャネル時間変化予測部37は、1人のユーザに割り当てられている複数の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を基に、そのユーザに割り当てられている上りリンク用タイムスロットについてのチャネル時間変化を予測する。
【0096】
図2(b)に示すタイムスロット構成2が用いられている場合、チャネル時間変化予測部37は、ユーザ1に関し、上りリンクチャネル推定部36から、ユーザ1に割り当てられているタイムスロット番号#3,#4の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信し、ユーザ1に割り当てられている上りリンク用タイムスロットについてのチャネル時間変化を予測する。又、チャネル時間変化予測部37は、ユーザ2に関し、上りリンクチャネル推定部36から、ユーザ2に割り当てられているタイムスロット番号#5,#6の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信し、ユーザ2に割り当てられている上りリンク用タイムスロットについてのチャネル時間変化を予測する。又、チャネル時間変化予測部37は、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34と接続しており、チャネル時間変化を予測した結果(以下「チャネル時間変化予測結果」という)を、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34に送信する。
【0097】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、時間差測定部33と、上りリンクチャネル推定部36、チャネル時間変化予測部37と接続している。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上りリンクチャネル推定部36から、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、時間差測定部33から、各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、チャネル時間変化予測部27から、各ユーザのチャネル時間変化予測結果を受信する。
【0098】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、各ユーザのチャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果及びチャネル時間変化予測結果に基づいて、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果と対応する下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを、ユーザ毎に制御する。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、まず、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、どのような送信ダイバーシチを適用するか、即ち、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したりする。
【0099】
例えば、チャネル時間変化予測部37が、ユーザ1に関し、受信したチャネル推定結果から、アンテナ部35a1の受信電力の時間経過に伴う変化(以下「受信電力の経時変化」という)は、タイムスロット番号#3、タイムスロット番号#4の順番に増大する傾向にある、アンテナ部35a2の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#3、タイムスロット番号#4の順番に減少する傾向にあるというチャネル時間変化を観測した場合を考える。更に、この時、上りリンクチャネル推定部36が、タイムスロット番号#4の上りリンク用タイムスロットに対して、アンテナ部35a1の受信電力は、アンテナ部35a2の受信電力よりも大きいというチャネル推定を行った場合を考える。
【0100】
この場合、チャネル時間変化予測部37は、ユーザ1について、アンテナ部35a1の受信電力は、増大傾向にあるため今後も増大し、アンテナ部35a2の受信電力は、減少傾向にあるため今後も減少するというチャネル時間変化を示すと予測する。
【0101】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、ユーザ1に関し、上記したチャネル推定結果と、チャネル時間変化予測結果を、上りリンクチャネル推定部36、チャネル時間変化予測部37から受信し、上下タイムスロット時間差が3タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部33から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上下タイムスロット時間差が3タイムスロットと小さく、かつ、アンテナ部35a1の受信電力は、しばらくの間、アンテナ部35a2の受信電力よりも大きいと判断できるため、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#7の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をSTDとすると決定したりする。
【0102】
一方、チャネル時間変化予測部37が、ユーザ2に関し、受信したチャネル推定結果から、アンテナ部35a1の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#5、タイムスロット番号#6の順番に減少する傾向にある、アンテナ部35a2の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#3、タイムスロット番号#4の順番に増大する傾向にあるというチャネル時間変化を観測した場合を考える。更に、この時、上りリンクチャネル推定部36が、タイムスロット番号#6の上りリンク用タイムスロットに対して、アンテナ部35a1の受信電力は、アンテナ部35a2の受信電力よりも大きいというチャネル推定を行った場合を考える。
【0103】
この場合、チャネル時間変化予測部37は、ユーザ2について、アンテナ部35a1の受信電力は、減少傾向にあるため今後も減少し、アンテナ部35a2の受信電力は、増大傾向にあるため今後も増大するというチャネル時間変化を示すと予測する。
【0104】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、ユーザ2に関し、上記したチャネル推定結果と、チャネル時間変化予測結果を、上りリンクチャネル推定部36、チャネル時間変化予測部37から受信し、上下タイムスロット時間差が7タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部33から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上下タイムスロット時間差は7タイムスロットと比較的小さいが、アンテナ部35a1の受信電力は、まもなく、アンテナ部35a2の受信電力よりも小さくなると判断できるため、タイムスロット番号#6とタイムスロット番号#13のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性が高いと判断し、タイムスロット番号#13の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用しないと決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をTSTDとすると決定したりする。
【0105】
又、チャネル時間変化予測部37が、ユーザ2に関し、受信したチャネル推定結果から、アンテナ部35a1とアンテナ部35a2のうち受信電力の大きなアンテナ部が、タイムスロット番号#5の上りリンク用タイムスロットにおいてはアンテナ部35a1であり、タイムスロット番号#6の上りリンク用タイムスロットにおいてもアンテナ部35a1であり、タイムスロット番号#5,6の2つの上りリンク用タイムスロットの時間内では、受信電力の大きなアンテナ部は変動していないというチャネル時間変化を観測した場合を考える。
【0106】
この場合、チャネル時間変化予測部37は、無線通信チャネルについて、受信電力の大きなアンテナ部は、高速で変動してはいないと推定し、今後もフェージングの速度は遅いまま変化していくというチャネル時間変化を示すと予測する。
【0107】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、ユーザ2に関し、上記したチャネル時間変化予測結果を、チャネル時間変化予測部37から受信し、上下タイムスロット時間差が7タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部33から受信する。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上下タイムスロット時間差が7タイムスロットと比較的小さく、フェージングの速度も遅いまま変化していくと予測されるため、チャネル推定結果の精度は劣化しないと判断し、タイムスロット番号#11の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をSTDとすると決定したりする。
【0108】
一方、チャネル時間変化予測部37が、ユーザ2に関し、受信したチャネル推定結果から、アンテナ部35a1とアンテナ部35a2のうち受信電力の大きなアンテナ部が、タイムスロット番号#5の上りリンク用タイムスロットにおいてはアンテナ部35a1であり、タイムスロット番号#6の上りリンク用タイムスロットにおいてはアンテナ部35a2であり、タイムスロット番号#5,6の2つの上りリンク用タイムスロットの時間内で、受信電力の大きなアンテナ部が大きく変動しているというチャネル時間変化を観測した場合を考える。
【0109】
この場合、チャネル時間変化予測部37は、無線通信チャネルについて、受信電力の大きなアンテナ部は、高速に変動していると推定し、今後もフェージングの速度は早いまま変化していくというチャネル時間変化を示すと予測する。そのため、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上下タイムスロット時間差は7タイムスロットと比較的小さいが、チャネル推定結果の精度が劣化すると判断し、タイムスロット番号#13の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用しないと決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をTSTDとすると決定したりする。
【0110】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上下タイムスロット時間差が小さく、チャネル時間変化予測結果が今後もフェージングの速度は遅いまま変化していくというものであった場合には、送信ダイバーシチ制御の精度は高くないが、処理が簡単な送信ダイバーシチ制御を行うようにし、上下タイムスロット時間差が大きく、チャネル時間変化予測結果が今後もフェージングの速度は速いまま変化していくというものであった場合には、処理は簡単ではないが、送信ダイバーシチ制御の精度が高い送信ダイバーシチ制御を行うようにしてもよい。
【0111】
尚、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、上記した点以外は、図1に示した下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14と実質的に同様である。又、図2(b)では、ユーザ1、ユーザ2にそれぞれ、2つの上りリンク用タイムスロットが割り当てられ、チャネル時間変化予測部37は、各ユーザに割り当てられた2つの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果から、各ユーザのチャネル時間変化を予測したが、各ユーザに、3つ以上の上りリンク用タイムスロットを割り当てるようにしてもよい。その場合には、チャネル時間変化予測部37は、各ユーザに割り当てられた3つ以上の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果に基づいて、各ユーザのチャネル時間変化を予測する。
【0112】
(無線通信制御方法)
次に、上記構成を有する無線基地局30を用いた無線通信制御方法について説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信制御方法の手順を示すフロー図である。図7は、無線基地局30が、無線基地局30に入力された送信データを、無線通信チャネルを介して無線端末装置に送信するまでの手順を示している。まず、ステップ(S301)、(S302)を行う。ステップ(S301)、(S302)は、図3に示したステップ(S101)、(S102)と実質的に同様である。
【0113】
次に、チャネル時間変化予測部37は、上りリンクチャネル推定部36から、複数の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信し、それらのチャネル推定結果の変化に基づいて、ユーザ毎にチャネル時間変化を予測する(S303)。チャネル時間変化予測部37は、チャネル時間変化予測結果を、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34に送信する。
【0114】
次に、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、拡散部32から下りリンク用タイムスロットを用いて送信する送信データを受信し、時間差測定部33、上りリンクチャネル推定部36、時間変化予測部37から、それぞれ各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果、各ユーザのチャネル時間変化予測結果を受信する。
【0115】
そして、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果、チャネル時間変化予測結果に基づいて、ユーザ毎に、下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを制御する(S304)。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したり、送信ダイバーシチを適用する各下りリンク用タイムスロットにおいて、アンテナ部35a1,35a2に付与する重み付け係数を決定したり、用いるアンテナ部35a1,35a2を決定したりする。
【0116】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、拡散部32から受信した各ユーザの下りリンク用タイムスロットで送信する送信データを、送信処理部35に送信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、各ユーザの下りリンク用タイムスロットについて決定した結果、即ち、送信ダイバーシチを適用するか否か、適用する送信ダイバーシチの種類、アンテナ部35a1,35a2に付与した重み付け係数等に従って、各ユーザの下りリンク用タイムスロット毎に、送信処理部35を制御する。最後に、ステップ(S305)を行う。ステップ(S305)は、図3に示したステップ(S104)と実質的に同様である。
【0117】
(効果)
このような本発明の第3の実施の形態に係る無線基地局30及び無線通信制御方法によれば、チャネル時間変化予測部37が、無線通信チャネルのフェージングの状態として、フェージング周波数に相当するチャネル時間変化を予測する。そして、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、チャネル時間変化に基づいて、送信ダイバーシチを制御する。
【0118】
そのため、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、チャネル時間変化予測結果を監視しながら、各ユーザに割り当てられた下りリンク用タイムスロットについて、送信ダイバーシチを制御することができる。よって、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部34は、チャネル時間変化を判断基準の一つとして用い、実際の無線環境(フェージングの状態)に応じて最適となるように送信ダイバーシチの制御を行うことができる。
【0119】
例えば、送信データを送信する際には、上りリンク用タイムスロットについてのチャネル推定結果の精度が劣化していると判断されるユーザへの送信データの送信には、送信ダイバーシチを適用しないというように、無線通信チャネルを割り当てられたユーザ毎に、そのときのフェージングの状態にとって最適な送信ダイバーシチの適用となるよう制御できる。その結果、無線基地局30は、送信ダイバーシチを適切に適用して、伝送品質の劣化を更に抑えた無線通信を行うことができる。
【0120】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0121】
(無線基地局)
図8は、本発明の第4の実施の形態に係る無線基地局40の構成を示すブロック図である。本実施形態でも、タイムスロットを無線通信チャネルとして用いる場合を例にとって説明する。又、本実施形態でも、図2(b)に示すタイムスロット構成2が用いられている場合を例にとって説明する。尚、本実施形態でも、タイムスロット番号#4,#6の上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を送信ダイバーシチ制御に利用して、送信データを送信する。
【0122】
図8に示すように、無線基地局40は、符号化部41と、拡散部42と、時間差測定部43と、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44と、送信処理部45と、アンテナ部45a1,45a2と、上りリンクチャネル推定部46と、フェージング周波数推定部47と、チャネル時間変化予測部48とから構成される。
【0123】
符号化部41、拡散部42、時間差測定部43、送信処理部45、アンテナ部45a1,45a2は、図1に示した符号化部11、拡散部12、時間差測定部13、送信処理部15、アンテナ部15a1,15a2と実質的に同様である。又、フェージング周波数推定部47は、図4に示したフェージング周波数推定部27と実質的に同様である。又、上りリンクチャネル推定部46と、チャネル時間変化予測部48は、図6に示した上りリンクチャネル推定部36、チャネル時間変化予測37と実質的に同様である。
【0124】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、時間差測定部43と、上りリンクチャネル推定部46、フェージング周波数推定部47と、チャネル時間変化予測部48と接続している。下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、上りリンクチャネル推定部46から、各ユーザの上りリンク用タイムスロットに対するチャネル推定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、時間差測定部43から、各ユーザの上下タイムスロット時間差測定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、フェージング周波数推定部47から、各ユーザのフェージング周波数推定結果を受信する。又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、チャネル時間変化予測部48から、各ユーザのチャネル時間変化予測結果を受信する。
【0125】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、各ユーザのチャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果、フェージング周波数推定結果及びチャネル時間変化予測結果に基づいて、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果と対応する下りリンク用タイムスロットにおける送信ダイバーシチを、ユーザ毎に制御する。具体的には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、まず、各ユーザの下りリンク用タイムスロットにおいて、送信ダイバーシチを適用するか否かを決定したり、どのような送信ダイバーシチを適用するか、即ち、適用する送信ダイバーシチの種類を決定したりする。
【0126】
例えば、チャネル時間変化予測部48が、ユーザ1に関し、受信したチャネル推定結果から、アンテナ部45a1の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#3、タイムスロット番号#4の順番に増大する傾向にある、アンテナ部45a2の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#3、タイムスロット番号#4の順番に減少する傾向にあるというチャネル時間変化を観測した場合を考える。更に、この時、上りリンクチャネル推定部46が、タイムスロット番号#4の上りリンク用タイムスロットに対して、アンテナ部45a1の受信電力は、アンテナ部45a2の受信電力よりも大きいというチャネル推定を行い、フェージング周波数推定部47が、無線通信チャネルのフェージング周波数は小さいと推定した場合を考える。
【0127】
この場合、チャネル時間変化予測部48は、ユーザ1について、アンテナ部45a1の受信電力は、増大傾向にあるため今後も増大し、アンテナ部45a2の受信電力は、減少傾向にあるため今後も減少するというチャネル時間変化を示すと予測する。
【0128】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、ユーザ1に関し、上記したチャネル推定結果、フェージング周波数推定結果、チャネル時間変化予測結果を、上りリンクチャネル推定部46、フェージング周波数推定部47、チャネル時間変化予測部48から受信し、上下タイムスロット時間差が3タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部43から受信する。
【0129】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、上下タイムスロット時間差が3タイムスロットと小さく、フェージング周波数も小さく、かつ、アンテナ部45a1の受信電力は、当分の間、アンテナ部45a2の受信電力よりも大きいと判断できるため、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#7の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をSTDとすると決定したりする。
【0130】
尚、この際、フェージング周波数推定部47が、フェージング周波数が非常に大きいと推定した場合には、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、上下タイムスロット時間差が3タイムスロットと小さく、かつ、アンテナ部45a1の受信電力は、当分の間、アンテナ部45a2の受信電力よりも大きいと判断できる場合であっても、フェージング周波数が大きいため、タイムスロット番号#4とタイムスロット番号#7のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性が高いと判断し、タイムスロット番号#7の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ1に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用しないと決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をTSTDとすると決定したりする。
【0131】
一方、チャネル時間変化予測部48が、ユーザ2に関し、受信したチャネル推定結果から、アンテナ部45a1の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#5、タイムスロット番号#6の順番に増大する傾向にある、アンテナ部45a2の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#5、タイムスロット番号#6の順番に減少する傾向にあるというチャネル時間変化を観測した場合を考える。更に、この時、上りリンクチャネル推定部46が、タイムスロット番号#6の上りリンク用タイムスロットに対して、アンテナ部45a1の受信電力は、アンテナ部45a2の受信電力よりも大きいというチャネル推定を行い、フェージング周波数推定部47が、無線通信チャネルのフェージング周波数は小さいと推定した場合を考える。
【0132】
この場合、チャネル時間変化予測部48は、ユーザ2について、アンテナ部45a1の受信電力は、増大傾向にあるため今後も増大し、アンテナ部45a2の受信電力は、減少傾向にあるため今後も減少するというチャネル時間変化を示すと予測する。
【0133】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、ユーザ2に関し、上記したチャネル推定結果、フェージング周波数推定結果、チャネル時間変化予測結果を、上りリンクチャネル推定部46、フェージング周波数推定部47、チャネル時間変化予測部48から受信し、上下タイムスロット時間差が7タイムスロットであるという上下タイムスロット時間差測定結果を、時間差測定部43から受信する。
【0134】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、上下タイムスロット時間差が7タイムスロットであり、非常に小さいわけではないが、フェージング周波数が小さく、アンテナ部45a1の受信電力は、当分の間、アンテナ部45a2の受信電力よりも大きいと判断できるため、精度良く送信ダイバーシチを制御することが可能であると判断し、タイムスロット番号#13の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用すると決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をSTDとすると決定したりする。
【0135】
尚、この際、チャネル時間変化予測部48が、ユーザ2に関し、アンテナ部45a1の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#5、タイムスロット番号#6の順番に減少する傾向にある、アンテナ部45a2の受信電力の経時変化は、タイムスロット番号#5、タイムスロット番号#6の順番に増大する傾向にあるというチャネル時間変化を観測した場合を考える。この場合、チャネル時間変化予測部48は、ユーザ2について、アンテナ部45a1の受信電力は、減少傾向にあるため今後も減少し、アンテナ部45a2の受信電力は、増大傾向にあるため今後も増大するというチャネル時間変化を示すと予測する。
【0136】
下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、フェージング周波数は小さいが、上下タイムスロット時間差が7タイムスロットであり、非常に小さいわけではなく、アンテナ部45a1の受信電力は、まもなく、アンテナ部45a2の受信電力よりも小さくなると判断できるため、タイムスロット番号#6とタイムスロット番号#13のタイムスロットの時点で、無線通信チャネルの状況が変化している可能性が高いと判断し、タイムスロット番号#13の下りリンク用タイムスロットを用いてユーザ2に宛てた送信データを送信する際には、送信ダイバーシチを適用しないと決定したり、適用する送信ダイバーシチの種類をTSTDとすると決定したりする。
【0137】
又、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、上下タイムスロット時間差が小さく、フェージング周波数が小さく、チャネル時間変化予測結果が今後もフェージングの速度は遅いまま変化していくというものであった場合には、送信ダイバーシチ制御の精度は高くないが、処理が簡単な送信ダイバーシチ制御を行うようにし、上下タイムスロット時間差が大きく、フェージング周波数が大きく、チャネル時間変化予測結果が今後もフェージングの速度は速いまま変化していくというものであった場合には、処理は簡単ではないが、送信ダイバーシチ制御の精度が高い送信ダイバーシチ制御を行うようにしてもよい。尚、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、上記した点以外は、図1に示した下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部14と実質的に同様である。
【0138】
又、上記構成を有する無線基地局40を用いた無線通信制御方法は、図5に示した手順とほぼ同様の手順で行うことができる。具体的には、ステップ(S203)において、フェージング周波数推定部47が、フェージング周波数を推定するだけでなく、チャネル時間変化予測部48がチャネル時間変化を予測し、ステップ(S204)において、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44が、チャネル時間変化予測結果も考慮して、送信ダイバーシチを制御する以外は、図5に示した手順と実質的に同様に行うことができる。
【0139】
(第4の実施の形態に係る無線基地局及び無線通信制御方法による作用・効果)このような本発明の第4の実施の形態に係る無線基地局40及び無線通信制御方法によれば、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、チャネル推定結果、上下タイムスロット時間差測定結果に加えて、フェージング周波数推定結果及びチャネル時間変化予測結果を監視しながら、各ユーザに割り当てられた下りリンク用タイムスロットについて、送信ダイバーシチを制御することができる。
【0140】
よって、下りリンク(DL)タイムスロットダイバーシチ制御部44は、フェージング周波数とチャネル時間変化の両方を用いて、無線通信チャネルを割り当てられたユーザ毎に、そのときのフェージングの状態にとって最適な送信ダイバーシチの適用となるよう送信ダイバーシチの制御を行うことができる。その結果、無線基地局40は、より実際の無線環境に適した送信ダイバーシチを適用して、伝送品質の劣化を更に抑えた無線通信を行うことができる。
【0141】
[変更例]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記第1〜第4の実施の形態においては、TDMA方式やTDD方式のように、無線通信チャネルとしてタイムスロットを用いる方式を例にとって説明したが、本発明は、無線通信チャネルとして拡散符号を用いるCDMA(Code Division Multiple Access)方式の無線通信にも適用できる。
【0142】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、伝送品質特性の劣化を抑えて無線通信を行うことのできる無線基地局及び無線通信制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るタイムスロット構成を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る無線通信制御方法の手順を示すフロー図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る無線通信制御方法の手順を示すフロー図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る無線通信制御方法の手順を示すフロー図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図9】従来の無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図10】従来の無線基地局における上下タイムスロット時間差と伝送品質特性の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,2 タイムスロット構成
10,20,30,40,50 無線基地局
11,21,31,41,51 符号化部
12,22,32,42,52 拡散部
13,23,33,43 時間差測定部
14,24,34,44 下りリンク(DL)タイムスロット送信ダイバーシチ制御部
15,25,35,45 送信処理部
15a1,15a2,25a1,25a2,35a1,35a2,45a1,45a2,56a,56b アンテナ部
16,26,36,46,57 上りリンクチャネル推定部
27,47 フェージング周波数推定部
37,48 チャネル時間変化予測部
53a,53b 重み付け部
54a,54b フィルタ部
55a,55b 送信部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a radio base station and a radio communication control method. In particular, the present invention relates to a radio base station and a radio communication control method that perform radio communication by applying transmission diversity.
[0002]
[Prior art]
Generally, fading occurs in wireless communication. Fading degrades transmission quality such as bit error rate characteristics. For this reason, a conventional radio base station performs radio communication using a technique called transmission diversity that compensates for deterioration in transmission quality due to fading. Below, "Downlink Transmit Diversity" which is a kind of this transmission diversity will be described (reference: 3GPP TS25.224 V4.0.0).
[0003]
FIG. 9 shows a part of the configuration of the
[0004]
The
[0005]
The
[0006]
The
[0007]
The uplink
[0008]
Here, for example, as shown in FIG. 2A, an uplink time slot and a downlink time slot are allocated to three users using each wireless terminal device as shown in FIG. The operation of the uplink
[0009]
When performing wireless communication with the
[0010]
When performing radio communication with the
[0011]
When performing wireless communication with the
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional
[0013]
For example, in the case of FIG. 2A, for
[0014]
Further, for
[0015]
Therefore, in the radio communication control method and the
[0016]
In addition, "SUD (Single User Detection)" (see literature:. Anja Klein Author, "Data Detection Algorithms Specially Designed for the Downlink of CDMA Mobile Radio Systems", IEEE 47th Vehicular Technology Conferenc, pp 203-207, May 1997) of In the technology for downsizing the receiver by utilizing the same channel estimation result between users, the channel estimation result for each user differs by using “transmission diversity”. There is a problem that characteristics deteriorate.
[0017]
Even if the time difference between the uplink time slot and the downlink time slot is small, if the wireless communication channel is subjected to high-speed fading fluctuation, the channel estimation result is used as it is. An error may occur. As a result, there is a problem that transmission quality characteristics deteriorate.
[0018]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a radio base station and a radio communication control method capable of performing radio communication while suppressing deterioration in transmission quality characteristics.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
The radio base station according to the present invention transmits channel estimation means for performing channel estimation for uplink time slots of a radio communication channel, uplink time slots for channel estimation by the channel estimation means, and transmission data. A downlink time slot time difference measuring means for measuring a time difference between downlink time slots of a wireless communication channel, a channel estimation result based on a channel estimation result by a channel estimation means and a vertical time slot time difference measurement result by a vertical time slot time difference measuring means. Transmission diversity control means for controlling transmission diversity for a time slot, and transmission means for transmitting transmission data using a downlink time slot based on control by the transmission diversity control means.
[0020]
According to the present invention as described above, the channel estimation means performs channel estimation on the uplink time slot of the radio communication channel, and the upper and lower time slot time difference measurement means uses the channel estimation means for uplink estimation. The time difference between the time slot and the downlink time slot of the wireless communication channel that transmits the transmission data (hereinafter referred to as “upper and lower time slot time difference”) is measured. The transmission diversity control means transmits the downlink time slot based on the channel estimation result (hereinafter referred to as “channel estimation result”) and the measurement result of the time difference between the upper and lower time slots (hereinafter referred to as “upper and lower time slot time difference measurement result”). Control diversity. And a transmission means transmits transmission data using the time slot for downlink based on the control.
[0021]
Therefore, the transmission diversity control means transmits not only the channel estimation result but also the uplink time slot in which the channel estimation means actually performs channel estimation and the transmission means in accordance with the transmission diversity control based on the channel estimation result. The transmission diversity can be controlled in consideration of the time difference between the upper and lower time slots with respect to the downlink time slot for transmitting. And a transmission means transmits transmission data using the time slot for downlink based on the control. As a result, the radio base station can perform radio communication by appropriately applying transmission diversity and suppressing deterioration in transmission quality characteristics.
[0022]
The radio base station includes fading state estimation means for estimating the fading state of the radio communication channel, and the transmission diversity control means includes channel estimation results by the channel estimation means and upper and lower time slot time difference measurement results by the time slot time difference measurement means. It is preferable to control transmission diversity based on the fading state estimation result by the fading state estimation means.
[0023]
According to this, the fading state estimation means estimates the fading state of the wireless communication channel. The transmission diversity control means can control the transmission diversity based on the result of estimating the fading state (hereinafter referred to as “fading state estimation result”) in addition to the channel estimation result and the time difference measurement result between the upper and lower time slots. it can.
[0024]
Therefore, the transmission diversity control means can control the transmission diversity in consideration of the actual fading state in addition to the channel estimation result and the upper / lower time slot time difference measurement result. Therefore, the transmission diversity control means can control transmission diversity suitable for the actual wireless environment (fading state). As a result, the radio base station can perform radio communication in which transmission quality is further suppressed by appropriately applying transmission diversity to transmission of transmission data using the radio communication channel.
[0025]
As the fading state estimation means, it is preferable to use fading frequency estimation means for estimating the fading frequency of the wireless communication channel (hereinafter referred to as “fading frequency”). According to this, the radio base station can estimate the fading frequency as the fading state. Then, the transmission diversity control means can use the fading frequency as one of the determination criteria and control the transmission diversity so as to be optimal according to the actual wireless environment.
[0026]
Further, as the fading state estimation means, channel time change prediction means for predicting a change in the state of the radio communication channel with time (hereinafter referred to as “channel time change”) may be used. According to this, the radio base station can estimate the channel time change corresponding to the fading frequency as the fading state. Then, the transmission diversity control means can control the transmission diversity so as to be optimal according to the actual wireless environment, using the channel time change as one of the determination criteria.
[0027]
Furthermore, it is preferable to use both fading frequency estimation means and channel time change prediction means as fading state estimation means. According to this, the transmission diversity control means can perform transmission diversity control more suitable for an actual wireless environment by using both the fading frequency and the channel time change.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
A first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0029]
(Radio base station)
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of
[0030]
The
[0031]
The uplink
[0032]
Moreover, the uplink
[0033]
The time
[0034]
The time
[0035]
For example, when the
[0036]
In FIG. 2 (a),
[0037]
The time
[0038]
Further, the time
[0039]
The downlink (DL) time slot
[0040]
The downlink (DL) time slot
[0041]
The downlink (DL) time slot
[0042]
Here, types of transmission diversity include STD (Selection Transmit Diversity), TxAA, and TSTD (Time Switched Transmit Diversity). The STD is an antenna unit 15a. 1 And antenna portion 15a 2 The
[0043]
The TxAA is connected to each antenna unit 15a. 1 Antenna portion 15a 2 And weighting processing is performed by adding a weighting coefficient to all antenna portions 15a. 1 , 15a 2 However, transmission data is transmitted with transmission power corresponding to a coefficient for weighting. The TSTD is an antenna unit 15a that transmits transmission data for each downlink time slot. 1 , 15a 2 One of the antenna portions 15a 1 , 15a 2 Only send the transmitted data.
[0044]
Therefore, after determining whether to apply transmission diversity in the downlink time slot of each user or determining the type of transmission diversity to apply, the downlink (DL) time slot
[0045]
For example, when the
[0046]
Further, the downlink (DL) time slot
[0047]
Further, the downlink (DL) time slot
[0048]
Further, the downlink (DL) time slot
[0049]
Also, the downlink (DL) time slot
[0050]
Also, since the downlink (DL) time slot
[0051]
Next, in any case, the downlink (DL) time slot
[0052]
Also, the downlink (DL) time slot
[0053]
The downlink (DL) time slot
[0054]
The
[0055]
For example, the
[0056]
(Wireless communication control method)
Next, a radio communication control method using the
[0057]
First, transmission data is input to the encoding unit 11 (S101). The
[0058]
Next, the time
[0059]
The downlink (DL) time slot
[0060]
Specifically, the downlink (DL) time slot
[0061]
The downlink (DL) time slot
[0062]
Then, the
[0063]
(effect)
According to the
[0064]
Therefore, the downlink (DL) time slot transmission
[0065]
As a result, the
[0066]
[Second Embodiment]
A second embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0067]
(Radio base station)
FIG. 4 is a block diagram showing a configuration of
[0068]
Encoding
[0069]
The fading
[0070]
The fading
[0071]
The downlink (DL) time slot transmission
[0072]
The downlink (DL) time slot
[0073]
For example, when the fading
[0074]
The downlink (DL) time slot
[0075]
In addition, the downlink (DL) time slot
[0076]
Further, the downlink (DL) time slot
[0077]
Further, the downlink (DL) time slot
[0078]
Also, the downlink (DL) time slot
[0079]
Also, the downlink (DL) time slot
[0080]
Next, in any case, the downlink (DL) time slot
[0081]
Also, the downlink (DL) time slot
[0082]
(Wireless communication control method)
Next, a radio communication control method using the
[0083]
Next, the fading
[0084]
Then, the downlink (DL) time slot
[0085]
The downlink (DL) time slot
[0086]
(effect)
According to the
[0087]
Therefore, the downlink (DL) time slot
[0088]
For example, when transmitting transmission data, transmission diversity is not applied to transmission of transmission data to a user who is determined that the accuracy of the channel estimation result for the uplink time slot is degraded. For each user to which a radio communication channel is assigned, control can be performed so that transmission diversity is optimally applied to the fading state at that time. As a result, the
[0089]
[Third Embodiment]
A third embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0090]
(Radio base station)
FIG. 6 is a block diagram showing a configuration of
[0091]
As shown in FIG. 6, the
[0092]
However, in this embodiment, the
[0093]
The uplink
[0094]
The channel time
[0095]
The channel time
[0096]
When the
[0097]
The downlink (DL) time slot
[0098]
The downlink (DL) time slot
[0099]
For example, the channel time
[0100]
In this case, the channel time
[0101]
The downlink (DL) time slot
[0102]
On the other hand, the channel time
[0103]
In this case, the channel time
[0104]
The downlink (DL) time slot
[0105]
Further, the channel time
[0106]
In this case, for the wireless communication channel, the channel time
[0107]
The downlink (DL) time slot
[0108]
On the other hand, the channel time
[0109]
In this case, for the wireless communication channel, the channel time
[0110]
Also, the downlink (DL) time slot
[0111]
The downlink (DL) time slot
[0112]
(Wireless communication control method)
Next, a radio communication control method using the
[0113]
Next, the channel time
[0114]
Next, the downlink (DL) time slot
[0115]
Then, the downlink (DL) time slot
[0116]
The downlink (DL) time slot
[0117]
(effect)
According to the
[0118]
Therefore, the downlink (DL) time slot
[0119]
For example, when transmitting transmission data, transmission diversity is not applied to transmission of transmission data to a user who is determined that the accuracy of the channel estimation result for the uplink time slot is degraded. For each user to which a radio communication channel is assigned, control can be performed so that transmission diversity is optimally applied to the fading state at that time. As a result, the
[0120]
[Fourth Embodiment]
A fourth embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0121]
(Radio base station)
FIG. 8 is a block diagram showing a configuration of a
[0122]
As shown in FIG. 8, the
[0123]
Encoding
[0124]
The downlink (DL) time slot
[0125]
The downlink (DL) time slot
[0126]
For example, the channel time
[0127]
In this case, the channel time
[0128]
The downlink (DL) time slot
[0129]
The downlink (DL) time slot
[0130]
At this time, if the fading
[0131]
On the other hand, the channel time
[0132]
In this case, the channel time
[0133]
The downlink (DL) time slot
[0134]
The downlink (DL) time slot
[0135]
At this time, the channel time
[0136]
The downlink (DL) time slot
[0137]
In addition, the downlink (DL) time slot
[0138]
Further, the radio communication control method using the
[0139]
(Operation / Effect of Radio Base Station and Radio Communication Control Method According to Fourth Embodiment) According to such
[0140]
Therefore, the downlink (DL) time slot
[0141]
[Example of change]
The present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made. In the first to fourth embodiments described above, a method using time slots as wireless communication channels, such as the TDMA method and the TDD method, has been described as an example. However, the present invention uses a spread code as a wireless communication channel. The present invention can also be applied to CDMA (Code Division Multiple Access) wireless communication.
[0142]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a radio base station and a radio communication control method capable of performing radio communication while suppressing deterioration of transmission quality characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a radio base station according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a time slot configuration according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a flowchart showing a procedure of a radio communication control method according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a block diagram showing a configuration of a radio base station according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart showing a procedure of a radio communication control method according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a block diagram showing a configuration of a radio base station according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a flowchart showing a procedure of a radio communication control method according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a block diagram showing a configuration of a radio base station according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a block diagram showing a configuration of a conventional radio base station.
FIG. 10 is a graph showing a relationship between a time difference between upper and lower time slots and a transmission quality characteristic in a conventional radio base station.
[Explanation of symbols]
1, 2 Time slot configuration
10, 20, 30, 40, 50 Radio base station
11, 21, 31, 41, 51 Encoding unit
12, 22, 32, 42, 52 Diffusion part
13, 23, 33, 43 Time difference measurement unit
14, 24, 34, 44 Downlink (DL) time slot transmission diversity control unit
15, 25, 35, 45 Transmission processing unit
15a 1 , 15a 2 , 25a 1 , 25a 2 35a 1 35a 2 45a 1 45a 2 , 56a, 56b Antenna section
16, 26, 36, 46, 57 Uplink channel estimation unit
27, 47 Fading frequency estimation unit
37, 48 channel time change prediction unit
53a, 53b Weighting unit
54a, 54b Filter section
55a, 55b transmitter
Claims (8)
該チャネル推定手段がチャネル推定を行う前記上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する前記無線通信チャネルの下りリンク用タイムスロットとの時間差を測定する上下タイムスロット時間差測定手段と、
前記無線通信チャネルのフェージングの状態を推定するフェージング状態推定手段と、
前記チャネル推定手段によるチャネル推定結果に基づいて前記下りリンク用タイムスロット毎に送信ダイバーシチ制御を行うダイバーシチ制御手段と
を備え、
前記ダイバーシチ制御手段は、前記上下タイムスロット時間差測定手段により測定された時間差と、前記フェージング状態推定手段により推定されたフェージング周波数と、前記フェージング状態推定手段により推定されたアンテナ部の受信電力の増大傾向又は減少傾向である経時変化とに基づいて、前記下りリンク用タイムスロット毎に送信ダイバーシチ制御を適用することを特徴とする無線基地局。Channel estimation means for performing channel estimation for uplink time slots of a wireless communication channel;
Upper and lower time slot time difference measuring means for measuring a time difference between the uplink time slot in which the channel estimation means performs channel estimation and the downlink time slot of the wireless communication channel for transmitting transmission data;
Fading state estimation means for estimating a fading state of the wireless communication channel;
Diversity control means for performing transmission diversity control for each downlink time slot based on the channel estimation result by the channel estimation means,
The diversity control means includes a time difference measured by the upper and lower time slot time difference measuring means, a fading frequency estimated by the fading state estimating means, and an increasing tendency of received power of the antenna unit estimated by the fading state estimating means. Or a radio base station, wherein transmission diversity control is applied to each downlink time slot based on a time-dependent change that is decreasing .
該チャネル推定手段がチャネル推定を行う前記上りリンク用タイムスロットと、送信データを送信する前記無線通信チャネルの下りリンク用タイムスロットとの時間差を測定する上下タイムスロット時間差測定手段と、
前記無線通信チャネルのフェージングの状態を推定するフェージング状態推定手段と、
前記チャネル推定手段によるチャネル推定結果に基づいて前記下りリンク用タイムスロット毎に送信ダイバーシチ制御を行うダイバーシチ制御手段と、
を備え、
前記ダイバーシチ制御手段は、前記上下タイムスロット時間差測定手段により測定された時間差と、前記フェージング状態推定手段により推定されたフェージング周波数と、前記フェージング状態推定手段により推定されたアンテナ部の受信電力の増大傾向又は減少傾向である経時変化とに基づいて、前記下りリンク用タイムスロット毎に送信ダイバーシチ制御を適用することを特徴とする無線通信制御方法。Channel estimation means for performing channel estimation for uplink time slots of a wireless communication channel;
Upper and lower time slot time difference measuring means for measuring a time difference between the uplink time slot in which the channel estimation means performs channel estimation and the downlink time slot of the wireless communication channel for transmitting transmission data;
Fading state estimation means for estimating a fading state of the wireless communication channel;
Diversity control means for performing transmission diversity control for each downlink time slot based on a channel estimation result by the channel estimation means;
With
The diversity control means includes a time difference measured by the upper and lower time slot time difference measuring means, a fading frequency estimated by the fading state estimating means, and an increasing tendency of received power of the antenna unit estimated by the fading state estimating means. Alternatively , a radio communication control method, wherein transmission diversity control is applied to each downlink time slot based on a chronological change that is decreasing .
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