JP4169936B2 - 人工呼吸装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、患者の肺の換気機能を支援するための人工呼吸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような患者のための人工呼吸装置は、病院での使用は言うまでもなく、在宅介護を行うためにも必要になっている。典型的な先行技術は、特許第2714288に開示されている。この先行技術には、ピストンの往復運動によって吸気期間中、患者に空気を供給する空気ポンプが記載されている。この空気ポンプは、ピストンをシリンダ内で往復駆動するリニア駆動モータをピストンに関してシリンダヘッドとは反対側に配置して構成される。したがってこの先行技術では、空気ポンプの全長が長くなり、装置が大形化するという問題がある。特に在宅介護で用いられる人工呼吸装置は小形化が要求される。
【0003】
他の先行技術は、Intensive Care Med(1997)23:545−552に開示されている。この先行技術には、吸気期間中、患者に空気を供給する送風機と、呼気期間中、患者の呼気を吸引するブロアとを備える人工呼吸装置の構成が記載されている。また患者の呼気を吸引することによって、気管内にチューブを挿入された患者の負担が大幅に軽減されることが記載されている。この先行技術には、送風機と吸引ブロアとを2台備える必要があるので、装置が大形化するという問題がある。またこの送風機およびブロアは、圧力制御によって空気を輸送しているので、空気流量を一定に制御することが困難であるという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡単な構成で確実に、吸気期間中、患者に空気を供給することができるとともに呼気期間中、患者の呼気を吸引することが可能な人工呼吸装置を提供することである。また小形化を図ることが容易であり、かつ吸気期間中、患者に確実に空気を供給することが可能な人工呼吸装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、予め定める軸線方向に伸縮可能なほぼ筒状の内ベローズと、
内ベローズの外周面の外方に間隔をあけて設けられ、前記軸線方向に伸縮可能なほぼ筒状の外ベローズと、
内および外ベローズの軸線方向一端部に連結され、軸線方向に移動可能な取付部材と、
取付部材に対向して固定位置に設けられ、内および外ベローズの軸線方向他端部に連結される基体と、
取付部材を基体に対して軸線方向に近接離反変位駆動する駆動手段と、
基体に設けられ、内ベローズの内部の第1空間内および内ベローズの外周面と外ベローズの内周面との間の第2空間内に空気または患者の呼気をそれぞれ吸入する第1および第2吸入逆止弁と、
基体にそれぞれ設けられ、第1および第2空間内から空気または患者の呼気をそれぞれ排出する第1および第2吐出逆止弁とを含む人工呼吸装置用空気ポンプを含み、さらに、
患者の気管に装着される着脱可能な挿入チューブと、
患者に装着される着脱可能なマスクと、
前記人工呼吸装置用ポンプの第1および第2吐出逆止弁のいずれか一方と、挿入チューブまたはマスクとを接続する吸気管路と、
前記第1および第2吐出逆止弁のいずれか他方に対応する第1および第2吸入逆止弁と、挿入チューブまたはマスクとを接続する呼気管路と、
呼気管路の途中位置に設けられ、呼気管路を開放/遮断する開閉弁と、
呼気管路の開閉弁よりも呼気の流れ方向下流側に設けられる方向切換弁と、
方向切換弁に接続され、患者の呼気の圧力を大気圧よりも高い予め定める圧力以上に保つ呼気弁と、
患者の吸気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を遮断し、患者の呼気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を開放する制御手段とを含み、
方向切換弁は、患者が挿入チューブを装着している状態では、開閉弁を通過した呼気を第1または第2吸入逆止弁に導き、患者がマスクを装着している状態では、開閉弁を通過した呼気を呼気弁に導くとともに、外部の空気を第1または第2吸入逆止弁に導くことを特徴とする人工呼吸装置である。
【0006】
本発明に従えば、後述の図1に示すように内および外ベローズが2重に配置されているので、構成をコンパクト化することが可能となり、省スペースを図ることができる。また内および外ベローズによって第1および第2空間が形成されるので、内および外ベローズを同期して伸縮することによって2つの空間内に同時に空気または患者の呼気を吸入し、かつ2つの空間内から同時に空気または呼気を吐出することができる。これによって、1台の空気ポンプで2台分の働きをすることが可能となる。
また、後述の図4および図7に示すように第1および第2空間のうちのいずれか一方の空間と、患者の気管とが吸気管路およびそれに接続された挿入チューブまたはマスクを介して連通しており、第1および第2空間のうちのいずれか他方の空間と、患者の気管とが呼気管路およびそれに接続された挿入チューブまたはマスクを介して連通している。また呼気管路には、方向切換弁が設けられており、方向切換弁には呼気弁が接続されている。呼気弁は呼気期間中、呼気の圧力を大気圧よりも高い予め定める圧力(以後、呼気終末陽圧またはPEEP圧と呼ぶ)に一定に保つ。方向切換弁は、患者が挿入チューブを装着しているときには呼気を他方の空間に導き、患者がマスクを装着しているときには、呼気を呼気弁に導くとともに外部の空気を他方の空間に導く。これによって、挿入チューブを装着している患者には、呼気期間中、他方の空間の体積を大きくして圧力を大気圧以下に減圧し、他方の空間に患者の呼気を吸引することが可能となるので、患者の呼気の排出を支援することが可能となり、患者の負担を軽減することがでけいる。またマスクを装着している患者には、呼気期間中、呼気弁によって呼気の圧力をPEEP圧以上に保つことができるので、人工呼吸管理中の肺胞の虚脱を防止することが可能となる。また、1台の人工呼吸装置を方向切換弁の切換え操作によって挿入チューブを装着している患者およびマスクを装着している患者のいずれに対しても適用することができるので、人工呼吸装置の稼動率を高めることが可能となる。
【0007】
また本発明は、駆動手段は、
前記軸線方向に平行に延びるねじ部材を有し、外ベローズの外方に設けられ、取付部材に連結されるねじ機構と、
ねじ部材を回転駆動する駆動源とを含むことを特徴とする。
【0008】
本発明に従えば、内および外ベローズは駆動源およびねじ機構によって伸縮変位駆動されるので、移動速度を一定に保つことができる。したがって、第1および第2空間内から吐出される空気および呼気の流量を一定に制御することが容易である。
【0009】
また本発明は、前記の人工呼吸装置用空気ポンプと、
患者に着脱可能に装着される装着部材と、
前記人工呼吸装置用空気ポンプの第1および第2吐出逆止弁のいずれか一方と、装着部材とを接続する吸気管路と、
前記第1および第2吐出逆止弁のいずれか他方に対応する第1または第2吸入逆止弁と装着部材とを接続する呼気管路と、
呼気管路の途中位置に設けられ、呼気管路を開放/遮断する開閉弁と、
患者の吸気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を遮断し、患者の呼気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を開放する制御手段とを含むことを特徴とする人工呼吸装置である。
【0010】
本発明に従えば、後述の図2に示すように第1および第2空間のうちのいずれか一方の空間と、患者とが吸気管路および装着部材を介して連通しており、第1および第2空間のうちのいずれか他方の空間と患者とが呼気管路および装着部材を介して連通している。これによって、たとえば吸気期間中、一方の空間の体積を小さくして圧力を大気圧以上に加圧し、一方の空間から患者に空気を供給することができるとともに、呼気期間中、他方の空間の体積を大きくして圧力を大気圧以下に減圧し、他方の空間に患者の呼気を吸引することが可能となる。したがって、患者の呼気を支援することができ、患者の負担を軽減することができる。また患者への吸気の供給と、患者の呼気の吸引とを1台の装置で実現することができるので、省スペースを図ることが可能となり、人工呼吸装置の小形化を図ることができる。
【0011】
また本発明は、前記呼吸管路に設けられ、呼気管路内の圧力が大気圧よりも高い予め定める圧力になるとき開状態となって呼気を大気中に排出する排出弁を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、呼気管路に排出弁が設けられ、排出弁は呼気管路内の圧力が大気圧よりも高い予め定める圧力になるとき、開状態となって呼気を大気中に排出することができるので、呼気期間中、他方の空間の体積が最大限度まで拡大して呼気の吸引力が零になったときでも、患者の呼気を外部に排出することが可能となる。
【0015】
また本発明は、呼気管路の方向切換弁よりも呼気の流れ方向下流側に設けられ、呼気管路内の圧力が大気圧よりも高い予め定める圧力になるとき、開状態となって呼気を大気中に排出する排出弁を含むことを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、呼気管路の方向切換弁よりも呼気の流れ方向下流側に排出弁が設けられているので、空気ポンプによる呼気の吸引力が零になったときでも、挿入チューブを装着した患者の呼気を外部に排出することが可能となる。
【0017】
また本発明は、呼気管路の第1または第2吸入逆止弁付近に設けられ、呼気管路内の圧力が大気圧よりも低い予め定める圧力になるとき、開状態となって外部の空気を呼気管路内に吸入する圧力保持弁を含むことを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、呼気管路の第1または第2吸入逆止弁付近には圧力保持弁が設けられ、圧力保持弁は呼気管路内の圧力が大気圧よりも低い予め定める圧力になるとき、開状態となって外部の空気を呼気管路内に吸入するので、呼気管路内の圧力が過度に負圧になることを防止することができる。これによって、挿入チューブを装着した患者の呼気を乱すことなく、患者の呼気の排出を支援することができる。
【0027】
また本発明は、前記駆動手段は、前記ねじ部材に近接して設けられ、前記取付部材を前記軸線方向に導く案内手段をさらに含むことを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、取付部材を内および外ベローズの軸線方向に導く案内手段がねじ部材に近接して設けられているので、内および外ベローズの芯ずれの発生を防止することが可能となり、内および外ベローズをその軸線方向に円滑に変位させることができる。
【0029】
また本発明は、前記ねじ機構は、ボールねじから成ることを特徴とする。
本発明に従えば、ねじ機構は、ボールねじから成るので、小さい動力で効率よく駆動源の回転運動を内および外ベローズの直線運動に変換することが可能となる。
【0030】
また本発明は、前記ねじ機構は、ボールスプライン付ボールねじから成ることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、ねじ機構はボールスプライン付ボールねじから成るので、案内手段を設けなくても内および外ベローズの芯ずれの発生を防止することが可能となり、内および外ベローズをその軸線方向に円滑に変位させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る第1人工呼吸装置用空気ポンプ1の構成を簡略化して示す断面図である。この第1人工呼吸装置用空気ポンプ1(以後、空気ポンプと略称する)は、内ベローズ3と外ベローズ4とを備える。内ベローズ3は、ほぼ直円筒状の形状を有し、軸線5方向(図1の左右方向)に伸縮可能である。外ベローズ4は、ほぼ直円筒状の形状を有し、内ベローズ3の半径方向外方に間隔をあけて内ベローズ3と同軸に2重同心円状に設けられる。内および外ベローズ3,4は、たとえば可撓性を有するゴムまたは合成樹脂などの材料から成り、軸線5を含む断面形状は蛇腹状にジグザグに形成される。
【0035】
内および外ベローズ3,4の軸線方向一端部には剛性の取付部材7が連結され、軸線方向他端部には基体8が連結される。取付部材7は円板状の形状を有しており、軸線5方向に移動可能である。基体8は取付部材7に対向して台盤9上の固定位置に設けられる。これによって、内ベローズ3の内部には内ベローズ3の内周面と取付部材7と基体8とによって囲まれる第1空間10が形成され、内ベローズ3の外周面と外ベローズ4の内周面との間には、内ベローズ3の外周面と、外ベローズ4の内周面と、取付部材7と基体8とによって囲まれる第2空間11が形成される。
【0036】
基体8の第1および第2空間10,11を臨む位置には、第1および第2吸入逆止弁13,14がそれぞれ設けられる。この第1および第2吸入逆止弁13,14は、第1および第2吸入口13a,14aと、弁座15,16とをそれぞれ有し、かつ弁座15,16に着座または離間する弁体17,18と、弁体17,18を弁座15,16に押圧するばね19,20とをそれぞれ含む。基体8の第1および第2空間10,11を臨む位置には、また第1および第2吐出逆止弁23,24がそれぞれ設けられる。この第1および第2吐出逆止弁23,24は、第1および第2吐出口23a,24aと弁座25,26とをそれぞれ有し、かつ弁座25,26に着座または離間する弁体27,28と、弁体27,28を弁座25,26に押圧するばね29,30とをそれぞれ含む。したがって基体8の第1空間10を臨む位置には第1吸入逆止弁13と第1吐出逆止弁23とが対を成して設けられ、基体8の第2空間11を臨む位置には第2吸入逆止弁14と第2吐出逆止弁24とが対を成して設けられる。
【0037】
内および外ベローズ3,4を伸縮駆動するために駆動手段33が設けられる。駆動手段33はねじ機構を備える。この実施の形態では、ねじ機構はボールねじ34から成る。ボールねじ34は、外ベローズ4の外方に設けられ、前記軸線5方向に延びるねじ部材35と、ナット36とを備える。ねじ部材35とナット36にはボールねじ溝が形成されており、ねじ部材35とナット36とはボールねじ溝に装着されたボールを介して螺合する。ねじ部材35の一端部は、ブラケット37に取付けられた軸受によって回転自在に支持されており、ねじ部材35の他端部付近は基体8に取付けられた軸受38によって回転自在に支持されている。ブラケット37は、台盤9に固定されている。ねじ部材35の他端部は、基体8を貫通して突出しており、突出部にはプーリ40が取付けられている。ナット36は接続部材39を介して取付部材7と連結されている。
【0038】
台盤9には駆動源であるモータ41が設けられている。モータ41のモータ軸にはプーリ42が取付けられており、ねじ部材35のプーリ40とモータ軸のプーリ40との間には伝動手段である伝動ベルト43が張架されている。前記ねじ部材35の近傍には、案内手段45が設けられている。案内手段45は、ねじ部材35の軸線に平行に延びるガイドレール46と、ナット36に連結され、ガイドレール46と移動可能に係合するガイドブロック47とを含む。ガイドレール46はねじ部材35と近接して設けられており、その一端部はブラケット37に固定され、他端部は基体8に固定される。ガイドレール46およびガイドブロック47の係合部の構成については後述する。
【0039】
次に空気ポンプ1の動作を説明する。モータ41を駆動すると、その回転運動は伝動ベルト43を介してねじ部材35に伝えられ、ねじ部材35を回転駆動する。ねじ部材35の回転運動はナット36の直線運動に変換され、ナット36を回転方向に応じてねじ部材35の一端部側または他端部側に移動させる。ナット36を移動させると、ナット36に連結されている取付部材7が移動し、取付部材7を移動させると、内および外ベローズ3,4がモータ41の回転運動に対応する方向に移動して伸縮する。
【0040】
内および外ベローズ3,4が伸長すると、第1および第2空間10,11内の圧力が低下するので、第1および第2吸入逆止弁13,14の弁体17,18が弁座15,16から離間するとともに、第1および第2吐出逆止弁23,24の弁体27,28が弁座25,26に着座し、第1および第2空間10,11内に気体、この実施の形態では空気または患者の呼気が吸入される。内および外ベローズ3,4が縮退すると、第1および第2空間10,11内の圧力が増大するので第1および第2吐出逆止弁23,24の弁体27,28が弁座25,26から離間すると共に、第1および第2吸入逆止弁13,14の弁体17,18が弁座15,16に着座し、第1および第2空間10,11内から空気または呼気が排出される。
【0041】
ナット36の移動は、案内手段45によってねじ部材35の軸線方向に、すなわち内および外ベローズ3,4の軸線5に平行な方向に案内される。ナット36のねじ部材35の一端部側への移動はブラケット37によって阻止される。したがってブラケット37はストッパ部材としての作用も有する。
【0042】
このように、内および外ベローズ3,4が2重同心円状に配置されているので、構成をコンパクト化することが可能となり、省スペースを図ることができる。また第1および第2空間10,11にそれぞれ1対の吸込みおよび吐出逆止弁が設けられているので、内および外ベローズ3,4の伸縮によって第1および第2空間10,11内に同時に空気または呼気を吸入し、かつ第1および第2空間10,11内から同時に空気または呼気を吐出することができる。これによって、1台の空気ポンプ1で2台分の働きをすることができる。また内および外ベローズ3,4は取付部材7を介してボールねじ34によって伸縮変位駆動されるので、移動速度を一定に保つことができる。したがって、第1および第2空間内から吐出される空気または呼気の流量を一定に制御することができる。またナット36は案内手段45によって案内されるので、移動時における内および外ベローズ3,4の芯ずれを防止することができる。したがって、内および外ベローズ3,4を軸線5方向に円滑に移動させることが可能となる。
【0043】
図2は、本発明の実施の第1形態である人工呼吸装置55の構成を簡略化して示す系統図である。この人工呼吸装置55は、装着部材である挿入チューブ56を気管に挿入した状態で呼吸を行う患者の肺の換気機能を支援するために好適に用いられる。人工呼吸装置55は、前記第1空気ポンプ1と挿入チューブ56と、吸気管路57と、呼気管路58とを含んで構成される。吸気管路57は、空気ポンプ1の第2吐出逆止弁24の第2吐出口24aと、挿入チューブ56とを接続する管路であり、外部の空気を第2空間11を介して患者に導く。呼気管路58は、空気ポンプ1の第1吸入逆止弁13の第1吸入口13aと挿入チューブ56とを接続する管路であり、患者の呼気を第1空間10を介して外部に導く。本実施の形態では、吸気管路57および呼気管路58は、患者寄りの位置で合流し、共通管路を構成している。空気ポンプ1の第1吐出逆止弁23の第1吐出口23aと、第2吸入逆止弁14の第2吸入口14aとは大気に解放されている。挿入チューブ56は、管継手76を介して吸気管路57および呼気管路58の共通管路部分の先端部と着脱可能に連結されている。管継手76は前記先端部に取付けられた第1継手部77と挿入チューブ56に取付けられた第2継手部78とを有する。
【0044】
呼気管路58には、患者の呼気の流れ方向上流側から開閉弁59、排出弁60および圧力保持弁61がこの順序で設けられている。開閉弁59は、たとえば電磁弁であり、呼気管路58を開放/遮断する。電磁弁に代ってダイヤフラムによって開閉する開閉弁を用いてもよい。排出弁60は排出逆止弁であり、排出口63と弁座64とを有し、かつ弁座64に着座または離間する弁体65と、弁体65を弁座64に押圧するばね66と、ばね66のばね力を調整するばね力調整部材67とを含む。排出弁60は呼気管路58内の圧力が大気圧よりも高い予め定める圧力になるとき開状態となって呼気を大気中に排出する。ばね66のばね力は通常微少なばね力になるように調整される。
【0045】
圧力保持弁61は、呼気管路58の第1吸入逆止弁13付近に設けられる吸入逆止弁であり、吸入口68と、弁座69とを有し、かつ弁座69に着座または離間する弁体70と、弁体70を弁座69に押圧するばね71と、ばね71のばね力を調節するばね力調整部材72とを含む。圧力保持弁61は、呼気管路58内の圧力が大気圧よりも低い予め定める圧力になるとき、開状態となって外部の空気を呼気管路58内に吸入し、呼気管路58内の圧力が過度に低下しないように保持する。ばね71のばね力は患者の呼気が乱れないように調整される。
【0046】
人工呼吸装置55は、さらに差圧検出器73と制御手段74とを備える。差圧検出器73は、第2空間11内の圧力と吸気管路57内の圧力との差を検出する。これによって、患者が吸気状態であるのか、あるいは呼気状態であるのかを検出することができる。すなわち、第2空間11内の圧力が吸気管路57内の圧力よりも高いときには吸気状態であることが検出され、吸気管路57内の圧力が第2空間11内の圧力よりも高いときには呼気状態であることが検出される。制御手段74は、差圧検出器73の出力に応答し、患者の吸気および呼気の各期間に応じてモータ41の回転方向の切換制御を行うとともに、後述のように開閉弁59の開閉制御を行う。本実施の形態は装着部材として挿入チューブを装着した患者に対して好適に適用することが可能であるけれども、装着部材としてマスクを装着した患者に対しても適用することができる。
【0047】
図3は、図2に示す人工呼吸装置55の動作を説明するためのタイミングチャートである。図3(1)は患者の吸気および呼気の肺の換気機能を示す図であり、図3(2)は開閉弁59の開閉動作を示す図であり、図3(3)は空気ポンプ1の第1吸入逆止弁13の開閉動作を示す図であり、図3(4)は空気ポンプ1の第1吐出逆止弁23の開閉動作を示す図であり、図3(5)は第2吸入逆止弁14の開閉動作を示す図であり、図3(6)は第2吐出逆止弁24の開閉動作を示す図である。
【0048】
患者の吸気期間である時刻t1〜t2では、内および外ベローズ3,4が縮む方向、すなわち図2の右側に移動を開始するとともに、開閉弁59が閉じられる。これによって第1および第2空間10,11内の圧力が高くなるので、第1および第2吐出逆止弁23,24が開状態になり、第1および第2吸入逆止弁13,14が閉状態になる。したがって、後述する呼気期間中に第2空間11内に吸入されていた外部の空気が吸入管路57および挿入チューブ56を介して患者に吸気として供給されるとともに後述する呼気期間中に第1空間内に吸入されていた患者の呼気が第1吐出逆止弁23を介して外部に排出される。吸気期間中、開閉弁59が閉じられているので、吸気の呼気管路58への流出が防止され、患者に空気を充分に供給することができる。
【0049】
患者の呼気期間である時刻t2〜t3では、内および外ベローズ3,4が伸長する方向、すなわち図2の左側に移動を開始するとともに、開閉弁59が開放される。これによって、第1および第2空間10,11内の圧力は低下するので、第1および第2吸入逆止弁13,14が開状態になり、第1および第2吐出逆止弁23,24が閉状態になる。したがって、患者の呼気が挿入チューブ56および呼気管路58を介して第1空間10内に吸入されるとともに、外部の空気が第2吸入逆止弁14を介して第2空間11内に吸入される。
【0050】
呼気期間において内および外ベローズ3,4が伸長限まで伸長してもすなわち、内および外ベローズ3,4が前記ナット36とブラケット37とが接触するまで図2の左側に移動しても、患者が呼気を続けているときには、呼気管路58内の圧力の上昇に応じて排出弁60が開状態になり、患者の呼気を大気中に排出する。このような状態は第1空間の体積が患者の呼気量に比べて過小であるときなどに発生する。また呼気管路58内の第1吸入逆止弁13付近の圧力が過度に負圧になり過ぎたときには、圧力保持弁61が開状態になり、前記圧力を予め定める圧力以下に低下しないように保持する。このような状態は第1空間の体積が患者の呼気量に比べて過大であるときなどに発生する。このような排出弁60および圧力保持弁61の働きによって気管に挿入チューブ56を装着した患者の呼気を乱すことなく患者の呼気の排出を支援することができる。
【0051】
このように、本実施の形態では、吸気期間中には外部の空気を吸気管路57および挿入チューブ56を介して患者に供給し、呼気期間中には患者の呼気を挿入チューブ56および呼気管路58を介して吸引することができるので、患者の肺の換気機能を充分に支援することが可能となり、患者の負担を軽減することができる。またこのような患者への空気の供給と患者の呼気の吸引とを1台の空気ポンプ1によって実現することができるので、前述のように空気ポンプ1がコンパクトに構成されていることと相俟って人工呼吸装置55の全体の構成を小形化することが可能となる。
【0052】
図4は、本発明の実施の第2形態である人工呼吸装置81の構成を簡略化して示す系統図である。図4には本実施の形態の人工呼吸装置81をマスク83を装着した患者に適用したときの構成を示している。この実施の形態の人工呼吸装置81は、前記図2に示す人工呼吸装置55と類似し、対応する部分には同一の参照符号を付す。注目すべきは、この人工呼吸装置81は、患者にマスク83が装着されているときにも、あるいは患者の気管に挿入チューブ56が装着されているときにも共に適用することができる点である。
【0053】
人工呼吸装置81は人工呼吸装置55の構成に加えて方向切換弁84と呼気弁85とをさらに含んで構成される。方向切換弁84は、呼気管路58の開閉弁59と排出弁60との間に配置され、呼気の流れ方向を後述のように切換える。呼気弁85は方向切換弁84に接続される排出逆止弁であり、後述のように患者がマスクを装着しているときに患者の呼気を前記PEEP圧以上に保つ。呼気弁85は排出口86と弁座87とを有し、かつ弁座87に着座または離間する弁体88と、弁体88を弁座87に押圧するばね89と、ばね89のばね力を調整するばね力調整部材90とを含む。呼気弁85のばね力は、患者毎に予め定められるPEEP圧に応じて調整される。このばね力は、前記排出弁60のばね力よりも大きい値に設定される。本実施の形態のその他の構成は前記図2に示す人工呼吸装置55の構成と全く同一である。
【0054】
図5は、図4に示す方向切換弁84の構成を簡略化して示す図である。方向切換弁84は、4ポート2位置切換弁であり、第1〜第4ポート91〜94と第1〜第2位置95,96とを有する。方向切換弁84は、レバー98を手動で操作することによってスプール99の位置を移動させ、呼気の流れ方向を切換える。第1ポート91は、開閉弁59と方向切換弁84とを結ぶ呼気管路58に接続されており、第2ポート92は第1吸入逆止弁13と方向切換弁84とを結ぶ呼気管路58に接続されており、第3ポート93は大気中に開放されており、第4ポート94は前記呼気弁84に接続されている。第1位置は、図5(1)に示すように第1ポート91と第4ポート94とを接続し、かつ第2ポート92と第3ポート93とを接続する通路が形成されるスプール位置であり、第2位置は図5(2)に示すように第1ポート91と第2ポート92とを接続し、かつ第3ポート93と第4ポート94とを接続する通路が形成されるスプール位置である。これによって、方向切換弁84のスプール位置を第1位置95に切換えると、開閉弁59を通過した呼気が呼気弁85に向かって流れ、第3ポート93から吸入した空気が第1吸入逆止弁13に向かって流れる。また方向切換弁84のスプール位置を第2位置96に切換えると、開閉弁59を通過した呼気が第1吸入逆止弁13に向って流れ、第3ポート93からの空気が呼気弁85の弁体88と接触する。本実施の形態では、患者がマスク83を装着しているときには図4に示すように方向切換弁84が第1位置95に切換えられ、患者の呼気が呼気弁85に向って流れる。また患者の気管に挿入チューブが装着されているときには、後述の図7に示すように方向切換弁84が第2位置に切換えられ、患者の呼気が第1吸入逆止弁13に向って流れる。
【0055】
図6は、図4に示す人工呼吸装置81の動作を説明するためのタイミングチャートである。図6(1)〜(6)は前記図3(1)〜(6)と全く同一であるので説明を省略する。図6(7)は方向切換弁84の動作を示す図であり、図6(8)は呼気弁85の動作を示す図である。患者がマスク83を装着しているとき、方向切換弁84は手動で第1位置95に切換えられる。したがって、全呼吸期間中、患者の呼気は図4に示すように呼気弁85に向って流れる。患者の吸気期間である時刻t11〜t12では、呼気弁85は閉状態である。
【0056】
患者の呼気期間である時刻t12〜t13では、患者の呼気が呼気弁85に向って流れるので、患者の呼気の圧力がPEEP圧以上のときには呼気弁85は開状態となる。したがって、患者の呼気はPEEP圧以上に保たれる。また呼気期間中、方向切換弁84の第3ポート93から吸入された空気が第1吸入逆止弁13を介して第1空間10内に吸入される。これによって、内ベローズ3内の過大な圧力低下が防止されるので、内および外ベローズ3,4の伸長方向への移動抵抗が減少し、内および外ベローズ3,4を円滑に移動させることができる。
【0057】
図7は、図4に示す人工呼吸装置81を挿入チューブ56を装着した患者に適用したときの構成を簡略化して示す系統図である。患者の気管に挿入チューブ56が装着されているときには、方向切換弁84は前記図5(2)に示す第2位置96に切換えられる。これによって、開閉弁59を通過した患者の呼気は方向切換弁84を介して第1吸入逆止弁13に向って流れる。すなわち、呼気弁85および方向切換弁84の第3ポート93は呼気流路から切離されている。このような患者の呼気流路は前記図2に示す人工呼吸装置55の呼気流路と全く同一である。したがって、図7に示す状態の人工呼吸装置81の動作は、前記人工呼吸装置55の動作と全く同一であるので説明を省略する。
【0058】
このように、図4および図7に示す人工呼吸装置81はマスク83と挿入チューブ56とを備え、患者にマスク83が装着されているか、あるいは挿入チューブ56が装着されているかに応じて方向切換弁84のスプール位置を切換えられるように構成されているので、1台の人工呼吸装置81を簡単な操作でマスク83を装着している患者および挿入チューブ56を装着している患者のいずれに対しても適用することができる。したがって、人工呼吸装置の稼動率を高めることができる。またマスクを装着している患者には、呼気期間中、呼気の圧力をPEEP圧以上に保つことができるので、人工呼吸管理中の肺胞の虚脱を防止することが可能となる。また挿入チューブ56を装着している患者に対しては前記図2に示す人工呼吸装置55と同様の効果を奏することができる。
【0072】
は、図1に示すガイドレール46およびガイドブロック47の係合部分の構成を簡略化して示す斜視図である。前記ガイドレール46の軸線に垂直な方向の断面形状は略I字状であり、ガイドレール46の上部の両角部には、ガイドレール46に沿って延びる4条の転動溝49がそれぞれ2条ずつ形成されている。ガイドブロック47は、ガイドレール46の上部を囲んで装着されており、本体50と、エンドプレート51と、複数の鋼球52と、鋼球52を保持する保持器53とを含む。本体52には4条の転動溝49と対向する位置に転動溝が形成されており、各転動溝49には、複数の鋼球52が列状に配置されている。この各鋼球列は転動溝49内を転動しながら循環する。これによって、ガイドブロック47はガイドレール46に沿って低い摩擦抵抗の下で自在に移動することが可能である。
【0074】
ボールねじナット129は軸128のボールねじ溝129aに装着されたボールを介して軸128と螺合しており、スプライン外筒130は軸128のスプライン溝130aに装着されたボールを介して軸128に装着されている。ボールねじナット129とスプライン外筒130とは、軸線方向に間隔をあけて配置されている。ボールねじナット129およびスプライン外筒130の外周面には、ベアリング131が装着されている。ベアリング131はボールねじナット129およびスプライン外筒130の外周面の転動溝129b,130bに装着されたボール132と、ボール132を外囲する外輪133とを含む。外輪133は、軸128の軸線方向に延在し、ボールねじナット129およびスプライン外筒130をともに覆って両者を連結する。
【0075】
軸128が回転すると、ボールねじナット129はボールねじ溝129aを転動するボールによって軸線方向に移動する。スプライン外筒130は、軸128とともに回転しながらボールねじナット129の軸線方向の移動に連動して、スプライン溝130aに装着されたボールの転動によって軸線方向に移動する。
【0076】
これによって、外輪133と空気ポンプの取付部材とを連結して軸128を回転駆動すれば、内および外ベローズ3,4をその軸線5に沿って芯ずれを生じることなく、円滑に移動させることが可能となる。またボールスプライン溝がガイドレールの働きをするので、前記案内手段45を省略することができる。このボールスプライン付ボールねじ127は、前記第1〜第4空気ポンプ1,101,115,119のねじ機構としてボールねじ34に代って適用することができる。
【0077】
以上述べたように、第1空気ポンプ1においては、第1吸入逆止弁13に呼気管路58が接続され、かつ第2吐出逆止弁24に吸気管路57が接続されるように構成されているけれども、第2吸入逆止弁14に呼気管路58を接続し、かつ第1吐出逆止弁23に吸気管路58を接続するように構成してもよい。また人工呼吸装置55,81においては、呼気管路58に排出弁60および圧力保持弁61が設けられているけれども、第1空間10の体積が患者の呼気量に対して過小でなく適正に設定されているときには排出弁60を設けなくてもよく、第1空間10の体積が患者の呼気量に対して過大でなく、適正に設定されているときには圧力保持弁61を設けなくてもよい。また駆動手段がねじ機構と駆動源とによって構成されているけれども、このような構成に限定されるものではなく、ホースモータなど他の構成であってもよい。また、内および外ベローズ3,4は2重同心円状に同軸に配置されているけれども、各軸線が平行であれば同軸に配置されていなくてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の本発明によれば、内および外ベローズが2重に配置されているので、構成をコンパクト化することが可能となり、省スペースを図ることができる。また内および外ベローズによって第1および第2空間が形成されるので、内および外ベローズを同期して伸縮することによって2つの空間内に同時に空気または患者の呼気を吸入し、かつ2つの空間内から同時に空気または呼気を吐出することができる。これによって、1台の空気ポンプで2台分の働きをすることが可能となる。
また、挿入チューブを装着している患者には、呼気期間中、第1または第2空間に患者の呼気を吸引することが可能となるので、患者の呼気の排出を支援することが可能となり、患者の負担を軽減することがでけいる。またマスクを装着している患者には、呼気期間中、呼気弁によって呼気の圧力をPEEP圧以上に保つことができるので、人工呼吸管理中の肺胞の虚脱を防止することが可能となる。また、1台の人工呼吸装置を方向切換弁の切換操作によって挿入チューブを装着している患者およびマスクを装着している患者のいずれに対しても適用することができるので、人工呼吸装置の稼動率を高めることが可能となる。
【0079】
請求項2記載の本発明によれば、内および外ベローズは駆動源およびねじ機構によって伸縮変位駆動されるので、移動速度を一定に保つことができる。したがって、第1および第2空間内から吐出される空気および呼気の流量を一定に制御することが容易である。
【0080】
請求項3記載の本発明によれば、患者への吸気の供給と、患者の呼気の吸引とを1台の装置で実現することができるので、省スペースを図ることが可能となり、人工呼吸装置の小形化を図ることができる。
【0081】
請求項4記載の本発明によれば、呼気管路に排出弁が設けられているので、呼気期間中、第1または第2空間の体積が最大限度まで拡大して呼気の吸引力が零になったときでも、患者の呼気を外部に排出することが可能となる。
【0083】
請求項記載の本発明によれば、呼気管路の方向切換弁よりも呼気の流れ方向下流側に排出弁が設けられているので、空気ポンプによる呼気の吸引力が零になったときでも、挿入チューブを装着した患者の呼気を外部に排出することが可能となる。
【0084】
請求項記載の本発明によれば、呼気管路の第1または第2吸入逆止弁付近には圧力保持弁が設けられているので、呼気管路内の圧力が過度に負圧になることを防止することができる。これによって、挿入チューブを装着した患者の呼気を乱すことなく、患者の呼気の排出を支援することができる。
【0089】
請求項記載の本発明によれば、取付部材を内および外ベローズの軸線方向に導く案内手段がねじ部材に近接して設けられているので、内および外ベローズの芯ずれの発生を防止することが可能となり、内および外ベローズをその軸線方向に円滑に変位させることはできる。
【0090】
請求項記載の本発明によれば、ねじ機構は、ボールねじから成るので、小さい動力で効率良く駆動源の回転運動を内および外ベローズの直線運動に変換することが可能となる。
【0091】
請求項記載の本発明によれば、ねじ機構はボールスプライン付ボールねじから成るので、案内手段を設けなくても内および外ベローズの芯ずれの発生を防止することが可能となり、内および外ベローズをその軸線方向に円滑に変位させることはできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1人工呼吸装置用空気ポンプ1の構成を簡略化して示す断面図である。
【図2】 本発明の実施の第1形態である人工呼吸装置55の構成を簡略化して示す系統図である。
【図3】 図2に示す人工呼吸装置55の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】 本発明の実施の第2形態である人工呼吸装置81の構成を簡略化して示す系統図である。
【図5】 図4に示す方向切換弁84の構成を簡略化して示す図である。
【図6】 図4に示す人工呼吸装置81の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】 図4に示す人工呼吸装置81を挿入チューブ56を装着した患者に適用した時の構成を簡略化して示す系統図である。
【図8】 図1に示すガイドレール46およびガイドブロック47の係合部分の構成を簡略化して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 第1空気ポンプ
3 内ベローズ
4 外ベローズ
7 取付部材
8 基体
10 第1空間
11 第2空間
13 第1吸入逆止弁
14 第2吸入逆止弁
23 第1吐出逆止弁
24 第2吐出逆止弁
ボールねじ
ねじ部材
ナット
55,8 人工呼吸装置
56 挿入チューブ
57 吸気管路
58 呼気管路
59 開閉弁
60 排出弁
61 圧力保持弁
83 マスク
84 方向切換弁
85 呼気

Claims (9)

  1. 予め定める軸線方向に伸縮可能なほぼ筒状の内ベローズと、
    内ベローズの外周面の外方に間隔をあけて設けられ、前記軸線方向に伸縮可能なほぼ筒状の外ベローズと、
    内および外ベローズの軸線方向一端部に連結され、軸線方向に移動可能な取付部材と、
    取付部材に対向して固定位置に設けられ、内および外ベローズの軸線方向他端部に連結される基体と、
    取付部材を基体に対して軸線方向に近接離反変位駆動する駆動手段と、
    基体に設けられ、内ベローズの内部の第1空間内および内ベローズの外周面と外ベローズの内周面との間の第2空間内に空気または患者の呼気をそれぞれ吸入する第1および第2吸入逆止弁と、
    基体にそれぞれ設けられ、第1および第2空間内から空気または患者の呼気をそれぞれ排出する第1および第2吐出逆止弁とを含む人工呼吸装置用空気ポンプを含み、さらに、
    患者の気管に装着される着脱可能な挿入チューブと、
    患者に装着される着脱可能なマスクと、
    前記人工呼吸装置用ポンプの第1および第2吐出逆止弁のいずれか一方と、挿入チューブまたはマスクとを接続する吸気管路と、
    前記第1および第2吐出逆止弁のいずれか他方に対応する第1および第2吸入逆止弁と、挿入チューブまたはマスクとを接続する呼気管路と、
    呼気管路の途中位置に設けられ、呼気管路を開放/遮断する開閉弁と、
    呼気管路の開閉弁よりも呼気の流れ方向下流側に設けられる方向切換弁と、
    方向切換弁に接続され、患者の呼気の圧力を大気圧よりも高い予め定める圧力以上に保つ呼気弁と、
    患者の吸気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を遮断し、患者の呼気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を開放する制御手段とを含み、
    方向切換弁は、患者が挿入チューブを装着している状態では、開閉弁を通過した呼気を第1または第2吸入逆止弁に導き、患者がマスクを装着している状態では、開閉弁を通過した呼気を呼気弁に導くとともに、外部の空気を第1または第2吸入逆止弁に導くことを特徴とする人工呼吸装置。
  2. 前記駆動手段は、
    前記軸線方向に平行に延びるねじ部材を有し、外ベローズの外方に設けられ、取付部材に連結されるねじ機構と、
    ねじ部材を回転駆動する駆動源とを含むことを特徴とする請求項1記載の人工呼吸装置
  3. 前記人工呼吸装置用空気ポンプと、
    患者に着脱可能に装着される装着部材と、
    前記人工呼吸装置用空気ポンプの第1および第2吐出逆止弁のいずれか一方と、装着部材とを接続する吸気管路と、
    前記第1および第2吐出逆止弁のいずれか他方に対応する第1または第2吸入逆止弁と装着部材とを接続する呼気管路と、
    呼気管路の途中位置に設けられ、呼気管路を開放/遮断する開閉弁と、
    患者の吸気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を遮断し、患者の呼気期間中、開閉弁を制御して呼気管路を開放する制御手段とを含むことを特徴とする人工呼吸装置。
  4. 前記呼吸管路に設けられ、呼気管路内の圧力が大気圧よりも高い予め定める圧力になるとき開状態となって呼気を大気中に排出する排出弁を含むことを特徴とする請求項3記載の人工呼吸装置。
  5. 前記排出弁は、呼気管路の方向切換弁よりも呼気の流れ方向下流側に設けられることを特徴とする請求項4記載の人工呼吸装置。
  6. 前記呼気管路の第1または第2吸入逆止弁付近に設けられ、呼気管路内の圧力が大気圧よりも低い予め定める圧力になるとき、開状態となって外部の空気を呼気 管路内に吸入する圧力保持弁を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の人工呼吸装置。
  7. 前記駆動手段は、前記ねじ部材に近接して設けられ、前記取付部材を前記軸線方向に導く案内手段をさらに含むことを特徴とする請求項〜6のいずれかに記載の人工呼吸装置。
  8. 前記ねじ機構は、ボールねじから成ることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の人工呼吸装置。
  9. 前記ねじ機構は、ボールスプライン付ボールねじから成ることを特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載の人工呼吸装置。
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