JP4163484B2

JP4163484B2 - Soft capsule provided with capsule film containing flat bubbles and method for producing the same

Info

Publication number: JP4163484B2
Application number: JP2002308597A
Authority: JP
Inventors: 正範渡邉; 千都留藤沢
Original assignee: SUNSHO PHARMACEUTICAL CO.LTD
Current assignee: SUNSHO PHARMACEUTICAL CO.LTD
Priority date: 2002-10-23
Filing date: 2002-10-23
Publication date: 2008-10-08
Anticipated expiration: 2022-10-23
Also published as: JP2004141042A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトカプセルに係り、特に、溶解性や、食感や、切断性が良いソフトカプセルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ソフトカプセルは、液体（広くスラリー等も含む）を内容物とするものであり、一定量の液体を気軽に摂取できることや液体を安定的に保存できること等の点から、健康食品、調味料などの一般食品、医薬品、医薬部外品、化粧品、入浴剤、雑貨など幅広い用途に使用されている。
【０００３】
ところで、ソフトカプセルは、内容物が液体なので、カプセル皮膜に僅かでも穴があくと、内容液（カプセルの内容物である液体を意味する。以下、同意味で記載する。）が漏れ出してしまう。また、内容液が昼間と夜の温度変化により膨張・収縮を繰り返すため、カプセル皮膜がひび割れ、やはり内容液が漏れ出すことがある。これを防ぐためには、カプセル皮膜にある程度の厚みと弾力を付すことで強度を高める必要があり、そのため、従来のソフトカプセルは、ハードカプセルのカプセル皮膜の約４倍以上もの膜厚を有し、更に、グリセリン等の可塑剤が添加されていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
このため、口の中で噛むチュウアブルカプセル用とすると、噛み切るのに大きな力を要し且つ噛み切った後も溶け難いため、口内残存感が非常に強く、食感が悪い。また、使用時にカプセルの首部をねじ切ることで内容液を放出させ使用する化粧品用ソフトカプセルがあるが、ねじ切るのは容易ではない。更に、使用時に押し潰すことで内容液を放出させ使用するシャンプー入りカプセルやエアーガン用ペイント弾カプセルがあるが、押し潰すのも容易ではない。
【０００５】
経口用医薬品や入浴剤のように、ソフトカプセルを容器として利用し、口、食道、胃、腸等の内部や手や洗面器や浴槽等の水（湯を含む）中でカプセル皮膜を溶かすことで内容液を放出させるものがあるが、カプセル皮膜が溶けて内容液を放出するまでに時間がかかる。即ち、崩壊性が今一歩である。
【０００６】
カプセル皮膜の素材としては、造膜性、シール性、カプセル強度、可食性等の点からゼラチンが現在のところは圧倒的に使用されているが、ゼラチンは特有の不快な味を呈する。ソフトカプセルのカプセル皮膜として成形する場合には、かかる不快な味のゼラチンを厚いカプセル皮膜に対して４０重量％以上も含ませなければならない。
【０００７】
更に、カプセル皮膜に可塑剤が含まれていると、付着し易くなり、工場内におけるソフトカプセルの搬送性やビン等に詰めた後のソフトカプセルの保存安定性が損なわれることから、実際に市販されているソフトカプセルには、カプセル皮膜の外表面にカルナバロウ等が被覆されたり、小麦粉などの粉末が付着されたりしているが、これらの付着防止剤の存在も呈味性を損なわせている。
【０００８】
従って、従来のソフトカプセルは、内容液の漏れ出し防止や保存安定性についてはある程度満足できたが、それに比べて使用性は満足できるものではなく、お菓子のような特に嗜好性の重視される製品に、ソフトカプセルを適用して商業的に成功した例は未だ聞かない。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ソフトカプセルの使用性を改善すべく試行錯誤の末、皮膜液を多数の微小な気泡を含ませた状態で調製し、ソフトカプセルを成形する際に所定の引張力を加えたり又は後乾燥工程で衝撃を加えることで多数の微小気泡を扁平に変形した形態でカプセル皮膜に混入させると、得られたソフトカプセルは、以下の特性を有することが分った。
【００１０】
（１）多数の微小気泡を混入させることで、可塑剤を必須成分とせずに、カプセル皮膜に適度な弾力を付与できる。
（２）気泡をカプセル皮膜の膜厚方向に扁平面が向いた状態で混入させることで、カプセル皮膜の見掛けの膜厚を従来の気泡なしカプセル皮膜の膜厚より有意的に大きくせずに済む。内容液の膨張・収縮に伴いカプセル皮膜に付加される力はカプセル皮膜に概ね垂直な膜厚方向なので、扁平な気泡を膜厚方向に対して扁平面が向くように配置することで、従来の気泡なしカプセル皮膜と同程度の膜厚で十分な保存安定性を確保できるものと思われる。
その結果として、従来の気泡なしカプセル皮膜よりゲル化剤の配合量を大幅に減らし、更に（１）と相俟って、可塑剤の配合量を大幅に減らす又は配合しないことを可能とする。
（１）と（２）により、噛み切りやねじ切りや押し潰しを容易にすると共に溶解性を改善できた。
【００１１】
更に、食品用に関して言えば、多数の微小気泡を混入させることで、ふわっとした食感で口溶けや舌触りが良く、ゼラチン系でもゼラチンの配合量の相対的大幅減少も相俟って食感を著しく改善できた。
【００１２】
本発明のソフトカプセルのカプセル皮膜の形態上の主な特徴は、扁平な微小気泡が膜厚方向に扁平面が向いた状態で多数混入されていることである。
以下に本発明を請求項毎に記載する。
【００１３】
請求項１の発明は、カプセル皮膜中の膜厚方向に扁平面が向いた状態で扁平な微小気泡が多数混入されており、その気泡混入率が５〜８０重量％であり、気泡の膜厚方向の最大径が５００μｍ以下であり、且つカプセル皮膜の外表面に微小凹凸が形成されていることを特徴とするソフトカプセルである。
請求項２の発明は、請求項１に記載したソフトカプセルにおいて、膜厚方向の最大直径が１５０μｍ以上の気泡が含まれていることを特徴とするソフトカプセルである。
【００１６】
請求項３の発明は、請求項１または２に記載したソフトカプセルにおいて、カプセル皮膜の外表面の表面粗さが５０μｍ以上であることを特徴とするソフトカプセルである。
【００１７】
請求項４の発明は、請求項１から３のいずれかに記載したソフトカプセルにおいて、カプセル皮膜には可塑剤が含まれていないことを特徴とするソフトカプセルである。
請求項５の発明は、請求項１から４のいずれかに記載したソフトカプセルにおいて、二枚の皮膜シートの圧着・打抜きにより製造されたことを特徴とするソフトカプセルである。
【００１８】
請求項６の発明は、請求項５に記載した扁平気泡入りカプセル皮膜を備えたソフトカプセルのロータリー式製造方法において、皮膜液を粘度が６０℃、気泡なしの液換算で１，０００〜５０，０００ｃｐｓとなる割合で調製する工程と、機械的に撹拌して微小気泡を多数混入させる工程と、シート状に延ばして一対のムース状皮膜シートを作製する工程と、該一対の皮膜シートを一軸の同方向に引っ張りながら、内容液の充填及び成型によりソフトカプセルを成形する工程とを含むことを特徴とする製造方法である。
【００１９】
請求項７の発明は、請求項６に記載したソフトカプセルのロータリー式製造方法において、ソフトカプセルの成形工程で、皮膜シートを０．０００５〜０．０９ｋｇｆ／ｍｍ²の力で引っ張ることを特徴とする製造方法である。
【００２０】
請求項８の発明は、請求項１から４のいずれかに記載した扁平気泡入りカプセル皮膜を備えたソフトカプセルの滴下式製造方法において、皮膜液を粘度が６０℃、気泡なしの液換算で３００〜１０，０００ｃｐｓとなる割合で調製する工程と、機械的に撹拌して微小気泡を多数混入させる工程と、二重ノズルの内側ノズルから内容液を外側ノズルから皮膜液をそれぞれ吐き出せることにより、界面張力を利用してソフトカプセルを成形する段階と、成形したソフトカプセルを回転容器内で回転させ、衝撃を与えながら乾燥させることを特徴とする製造方法である。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のソフトカプセルに関する実施の形態を説明する。
Ａ．カプセル皮膜の成分
カプセル皮膜の必須成分は、皮膜基剤と、水とからなる。
皮膜基剤は、ゲル形成能を有する高分子炭水化物やタンパク質であれば使用可能であり、コラーゲン（加水分解物を含む）、ゼラチン（加水分解物を含む）、カゼイン、ポリアミノ酸、寒天、カラギーナン、ジェランガム、ＣＭＣ、アラビアガム、カルボキシエチルセルロース、糖類、澱粉、澱粉誘導体、小麦粉、ポリビニルアルコール等が例示されるが、中でも、造膜性、シール性、カプセル強度、弾力性等の点からゼラチンが好ましい。なお、ゼラチンにはアルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、ペプタイドゼラチン、低分子ゼラチン、ゼラチン誘導体、化学修飾ゼラチン等も含まれる。ゼラチンを使用する場合には、その分子量は、約５万〜４０万が好ましい。勿論、ゼラチンに寒天その他の基剤を添加することも可能である。
【００２２】
可塑剤は、カプセル皮膜の保湿性を高め、その結果として弾力性を保持するために配合するものであり、本発明では、混入した多数の微小気泡の存在により十分な弾力性を付与することができるので、必ずしも配合する必要はない。
但し、配合する場合には、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコールやショ糖等が例示されるが、中でもグリセリンが好ましい。なお、これらの可塑剤は単独に限られず、任意の２種類以上の組合せで使用することもできる。
【００２３】
乾燥後の水の量は適量であり、通常はカプセル皮膜の全重量中（気泡は除く）５〜２０重量％である。
更に、カプセル皮膜には、着色剤、防腐剤や芳香剤など、従来からソフトカプセルのカプセル剤用の添加剤として知られたものも適宜配合できる。
なお、カプセル皮膜の成分の種類やその配合割合は、従来の気泡を含まないソフトカプセルのカプセル皮膜と基本的に同様であり、ソフトカプセルの用途（例えば、食品用、経口医薬品用、入浴剤等）に応じて適宜調整する。
【００２４】
Ｂ．カプセル皮膜の形態・外観
図１と図２に示すように、本発明のソフトカプセル１のカプセル皮膜３中には、微小気泡５が多数含まれている。気泡５は、球を引っ張ったときにできるような扁平なものであり、カプセル皮膜３の膜厚方向に扁平面が向いた状態で多数混入されていることを特徴とするソフトカプセルである。なお、本発明では、皮膜シートを引張ったり、ソストカプセル全体に衝撃を加えたりすることで結果として気泡を扁平に変形させているので、気泡全てが扁平で且つ扁平面が膜厚方向に対して垂直（９０°）になっていなければならないと限定的に解釈されるべきではない。
写真等による多数の試料の観察により、気泡の５０％以上が扁平で且つ扁平気泡が膜厚方向に対して４５〜９０°の角度で配置されていれば、期待された良好な結果が得られていることが確認されている。
【００２５】
カプセル皮膜３中への気泡５の混入率は一定容量での重量の変化を基に算出したものであり、以下のように定義する。
【数１】

【００２６】
気泡混入率は小さすぎると所望の効果が得られず、一方大きすぎると、軟らかくなり過ぎ、搬送時に不可避的に受ける衝撃により破壊される危険性がある。従って、気泡混入率は５〜８０重量％が好ましく、４０〜６０重量％がより好ましい。
また、ロータリー式製造方法では、２枚の皮膜シートをシールするが、気泡混入率が大きくなりすぎると、シール部分の接合面積が小さくなり、接合強度が低下して、その部分にひび割れが発生し易くなる。従って、ロータリー式製造方法で製造する場合には、気泡混入率は、特に７０重量％以下が好ましい。
【００２７】
また、各気泡は大きすぎると、気泡混入率が大きすぎた場合と同様の欠点が生じ易い。従って、気泡の膜厚方向の最大径は５００μｍ以下が好ましく、２００μｍ以下がより好ましい。
【００２８】
図１と図２に示すように、カプセル皮膜３の外表面には凹凸７が形成されている。この凹凸７は、後述する製造方法の気泡の扁平化処理段階で一部の気泡が弾かれることで不可避的に形成されたものである。凹凸７の存在により、高温高湿度下においても保存時のビン等の容器やソフトカプセル１どうしの付着が阻止される。なお、上記の効果を期待する場合には、表面粗さを５０μｍ以上に設定するのが好ましい。
【００２９】
なお、上記の気泡の最大径や表面粗さはカプセル皮膜を切断した上で撮影した顕微鏡写真に基づいて算出したものである。
【００３０】
カプセル皮膜３の膜厚（Ｔ）（見掛けの膜厚）は、従来の気泡なしカプセル皮膜と同様、通常０．０３〜２．０ｍｍ程度である。図３で模式的に示すが、カプセル皮膜３の見掛けの膜厚（Ｔ）が同じ場合には、図３（Ａ）（比較品）に示す真球の気泡９（直径：ｔ０）が混入されている場合の実際の膜厚（Ｔ−ｔ０）より、図３（Ｂ）（本発明品）に示す扁平な楕円形の気泡５（真球が潰れた気泡で、直径：ｔ１（＜ｔ０））が混入されている場合の実際の膜厚の方が大きい。即ち、楕円形に変形することにより、膜厚方向に垂直な方向の気泡５の断面積を減少している。
その結果、図３（Ｂ）（本発明品）のカプセル皮膜の方が図３（Ａ）（比較品）のカプセル皮膜より破裂して内容液を漏らす危険性は低い。
【００３１】
カプセル皮膜中に含まれる気泡は、製造の容易さから市販用のソフトカプセルには現在のところ空気を想定しているが、それに限定されず、不活性なら二酸化炭素やアルゴンや窒素などでもよい。
【００３２】
Ｃ．ソフトカプセルの製造方法
本発明のソフトカプセルの製造方法の二例を説明する。
（１）ソフトカプセルのロータリー式製造方法
皮膜基剤と水とから主になる皮膜液を粘度が６０℃、気泡なしの液換算で１，０００〜５０，０００ｃｐｓとなる割合で混合して調製する。次に、撹拌混合器、乳化器、連続圧力泡立て器等のムース菓子等の分野で周知の機械的泡立て器を用いて気泡を皮膜液に含ませる。その際、装置の駆動条件を適宜調整することで、気泡の混入率や気泡の大きさを所望の程度に調整する。なお、気泡なしカプセル皮膜の場合には、上記の皮膜液では粘度が低すぎてシートに加工できないが、本発明はムース状の流動可能なシートに加工できる。
【００３３】
次に、一対の皮膜シートを一軸の同方向に引っ張りながら、内容液の充填及び成型打ち抜きによりソフトカプセルを成形する。このときの引張力は、０．０００５〜０．０９ｋｇｆ／ｍｍ²に設定することが好ましい。０．０００５ｋｇｆ／ｍｍ²未満では期待した効果が得られず、０．０９ｋｇｆ／ｍｍ²超では残留応力が残り、保存時に却ってひび割れが発生し易くなるからである。なお、引張力の範囲は、製造時の皮膜シートを採取し、１５ｍｍ×５０ｍｍの検体を作製し、（株）サン科学社製のＳＵＮＲＨＥＯＭＭＥＴＥＲ（型番ＣＲ−５００ＤＸ）を用いた測定により得た数値に基づき決定したものである。
この後、静置乾燥して水分量を調整する。
【００３４】
図４に典型的なロータリー式製造装置１１を示す。符号１３は一対の円筒形成形ダイロールを、符号１５はポンプを、符号１７は充填量調整バルブを、１９はタンクをそれぞれ示す。
上記の装置１１を使用すると、冷却してフィルム状に成形された皮膜シートＳは一対のダイロール１３の回転によりダイロール１３の両側より狭間に送られ、同時に、タンク１９内の内容液Ｌはポンプ１５の動作により一対の皮膜シートＳの間に圧入される。そしてセグメント２１による熱の予備的付与と一対のダイロール１３の圧力とにより圧着されてカプセルＣが成形された後、打ち抜きネットにより皮膜シートＳから分離される。
【００３５】
（２）ソフトカプセルの滴下式製造方法
皮膜基剤と水とから主になる皮膜液を粘度が６０℃、気泡なしの液換算で３００〜１０，０００ｃｐｓとなる割合で混合して調製する。滴下式の場合にはノズルから吐き出せるので、ロータリー式より粘度を低く設定する。なお、２，５００ｃｐｓ以下に設定するのが好ましい。
次に、撹拌混合器、乳化器、連続圧力泡立て器等のムース菓子等の分野で周知の機械的泡立て器を用いて気泡を皮膜液に含ませる。その際、装置の駆動条件を適宜調整することで、気泡の混入率や気泡の大きさを所望の程度に調整する。
次に、二重ノズルの内側ノズルから内容液を外側ノズルから皮膜液をそれぞれ吐き出せることにより、界面張力を利用してソフトカプセルを成形する。
【００３６】
図５に示す典型的な滴下式製造装置２３を示す。符号２５は二重ノズルを示し、この二重ノズル２５は内側ノズル２７と外側ノズル２９とからなる。二重ノズル２５の先端は、キャリヤ流体Ｍ（例えば、中鎖脂肪酸トリグリセリド）のプール３１内に入り込んでいる。符号３３はポンプを示し、符号３５は網を示す。
上記の装置２３を使用すると、ポンプ３３の動作により内側ノズル２７から内容液Ｌが吐き出され、外側ノズル２９から皮膜液Ｈが吐き出され、プール３１のキャリヤ流体Ｍ中で界面張力により球状のカプセルＣに成形され、キャリヤ流体Ｍと共に移送され、網３５上でカプセルＣからキャリヤ流体Ｍが切られる。
【００３７】
その後、成形したソフトカプセルを回転容器内で回転容器やカプセルどうしの衝突下で乾燥させて水分量を調整する。
図６に典型的な回転式乾燥機３７（有限会社ヨシミ工業製、商品名：大型回転通風乾燥機）を示す。符号３９は周面が金属網で構成される円筒形本体（直径が４５ｃｍ、長手方向が１．８ｍ程度）を示し、この円筒形本体３９の周面上に投入及び排出用の図示しない開口と図示しない開閉自在のフタが設けられている。円筒形本体３９は図示しない回転手段により回転可能である。符号４１は円筒形本体３９を支持するためのころを示す。符号４３は送風機を示し、この送風機４３の送風口４５は円筒形本体３９の周面に対向している。
上記の乾燥機３７を使用すると、開口から円筒体本体３９中に投入された多数のソフトカプセルＣが円筒形本体３９の回転により送風下で乾燥される。特に回転速度を、従来の気泡なしカプセル皮膜の製造のときより大きくすることで、カプセルどうし又は円筒形本体３９の内壁との衝突の際の衝撃を大きくできる。
なお、このときの衝撃力により、カプセル皮膜３の表面の気泡５が弾かれて凹凸ができる。
【００３８】
【実施例】
（サンプルの製造）
本発明品と比較品としてのソフトカプセルのサンプルを製造した。
本発明品１の製造
ゼラチン：１００重量％
精製水：２００重量％
の処方で合計３０Ｌ（リットル）を６０℃に保ちながら慣用的な撹拌混合器に入れて十分に撹拌した後、更に泡立て器に入れて最終的な皮膜液を得た。なお、この場合の粘度は、気泡なしの液換算で３，０００ｃｐｓであった。
そして、皮膜液を仕込みタンクに入れて６０℃で保温し、上記のロータリー式製造方法に従って、ダイの回転速度を３．０〜３．５ｒｐｍの範囲で調節することで一対の皮膜シートを約０．００５ｋｇｆ／ｍｍ²の力で引張りながら送り出し、小麦胚芽油を１個のカプセル当たり１００ｍｇ充填しながらカプセル成形し、その後乾燥板の上で静置乾燥して、見掛けの膜厚が０．８ｍｍ、水分率が５重量％の最終的な完成品（フットボール形）を得た。
【００３９】
本発明品２の製造
精製水を１３０重量％と少なくした以外は、比較品１の製造方法と同様に処理してカプセル成形し、その後は本発明品１の製造方法と同様に処理して同じ膜厚及び水分率の最終的な完成品とした。なお、この場合の粘度は、気泡なしの液換算で１９，０００ｃｐｓであった。
【００４０】
本発明品３の製造
本発明品１と、ソフトカプセルの形態をねじ切り型とした他は同様にして製造した。
【００４１】
本発明品４の製造
本発明品１の製造において用いたのと同じ皮膜液を仕込みタンクに入れて６０℃で保温し、上記の滴下式製造方法に従って、小麦胚芽油を１個のカプセル当たり５０ｍｍｇ充填しながらカプセル成形し、その後上記の回転式乾燥機を用いて合計約６０ｋｇのカプセルを円筒形本体に入れ、２〜５ｒｐｍの回転速度で回転させて衝撃を与えながら乾燥すると共に気泡を楕円形にし、見掛けの膜厚が０．５ｍｍ、水分率が１０重量％の最終的な完成品を得た。
【００４２】
比較品１の製造
本発明品１と同じ処方で皮膜液を調製した。但し、従来のソフトカプセル用撹拌器を用いて混合し、混合の際にできた気泡はその後真空脱泡することで除いた。皮膜液を仕込みタンクに入れて６０℃で保温し、上記のロータリー式製造方法に従ってカプセル成形を試みた。しかしながら、粘度が低すぎてシートに加工できず、そこで作業を終了した。
【００４３】
比較品２（従来品）の製造
精製水を１００重量％と少なくした以外は、比較品１の方法と同様に処理してカプセル成形した。その後は本発明品１の方法と同様に乾燥処理して、本発明品１と同じ膜厚及び水分率の最終的な完成品とした。なお、この場合のカプセル皮膜液の粘度は５０，０００ｃｐｓであった。
【００４４】
比較品３（従来品）の製造
比較品２と、ソフトカプセルの形態をねじ切り型とした他は同様にして製造した。
【００４５】
比較品４の製造
本発明品４と、回転式乾燥機の代わりに乾燥板の上で静置乾燥した他は同様にして製造した。
【００４６】
（サンプルの評価）
食感：モニター２０人に、ソフトカプセルを飲み込まずに自由に食べてもらい、総合的な食感を評価してもらった。
口内容解性：モニター２０人に、ソフトカプセルを飲み込まずに口内で溶かしてもらった。
噛み切り性：モニター２０人にソフトカプセルを噛み切ってもらった。
口内での溶解性：モニター２０人に、ソフトカプセル３０秒間口内に噛んだり、なめたりしてカプセル皮膜を溶かしてもらった。
ねじ切り性：モニター２０人にねじ切り型のソフトカプセルをねじ切ってもらった。
付着性：６号透明ガラス瓶にソフトカプセルを各々２０個ずつ入れ、栓をせずに、４０℃、湿度７５％下に２４時間放置し、付着状態を調べた。
カプセルの安定性：６号透明ガラス瓶にソフトカプセルを各々１０個ずつ入れ、栓をして夏の２ヶ月間保管して、内容液の漏れ出し状況を調べた。
外観：ソフトカプセルを肉眼観察した。
【００４７】
浮遊性：１L（高さ１５ｃｍ）の容器に水を入れ、その中にソフトカプセルを５個ずつ入れて、水中で沈降するか浮遊するかを肉眼観察し、また浮遊した場合には沈降して容器の底に至るまでの時間を測定した。なお、浮遊時間が長ければ、胃等の消化器官内における滞留時間が長く、その消化器官内での内容液の放出を長い間にわたって持続させることができる。
崩壊性：日本薬局方の崩壊試験法のカプセル剤の項に準じて試験をし、内容液の放出時間と、カプセル皮膜が完全に溶解するまでの溶解時間を測定した。
結果は、以下の通りであった。
【００４８】
【表１】

【００４９】
【表２】

【００５０】
【発明の効果】
本発明のソフトカプセルは、保存安定性を損なわずに、ねじ切り性や噛み切り性と言った切断性や崩壊性を改善している。食感も良いので、お菓子等の嗜好品としても十分な商品価値を有しているものと考える。また、ゲル化剤や可塑剤の使用量を大幅に減らすことができるので、皮膜原料代が安くなる。更に、気泡の存在により皮膜が白くなるので、着色料や遮光剤を添加する必要はない。加えて、本発明のカプセル皮膜は従来の気泡なし皮膜に比べて大幅に軽量化が可能なので、胃液中に浮遊できる程度まで軽量化すれば、胃内での内容液の放出を長時間にわたって持続することができる。医薬品の場合には持続時間を長くすることで服用回数を減らすことが求められるものもあるので、そのような用途には本発明のソフトカプセルは有効である。
【００５１】
従来のソフトカプセルの製造方法においては、気泡が存在すると強度を損なうことから撹拌して皮膜液を調製した後時間のかかる脱泡処理を行っていたが、本発明では敢えて微小気泡を多数混入させているので、脱泡工程は設ける必要がない。また、ゲル化剤や可塑剤の使用量を大幅に減らすことができるので、当然のことながら乾燥時間が短くなる。従って、生産効率が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態に係るソフトカプセルのカプセル皮膜の断面を示す顕微鏡写真である。
【図２】本発明の実施の形態に係るソフトカプセルのカプセル皮膜の上面を示す顕微鏡写真である。
【図３】本発明の実施の形態に係るカプセル皮膜と比較品の断面を模式的に示す図である。
【図４】本発明の実施の形態に係る製造方法に用いるロータリー式製造装置を示す模式図である。
【図５】本発明の実施の形態に係る製造方法に用いる滴下式製造装置を示す模式図である。
【図６】本発明の実施の形態に係る製造方法に用いる回転式乾燥機を示す模式図である。
【符号の説明】
１ソフトカプセル
３カプセル皮膜
５気泡
７凹凸
９気泡
１１ロータリー式製造装置、１３一対のダイロール、１５ポンプ、
１７充填量調整バルブ、１９タンク、２１セグメント
２３滴下式製造装置、２５二重ノズル、２７内側ノズル、
２９外側ノズル、３１プール、３３ポンプ、３５網
３７回転式乾燥機、３９円筒形本体、４１ころ、４３送風機、
４５送風口
Ｃソフトカプセル
Ｓ皮膜シート
Ｌ内容液
Ｈ皮膜液
Ｍキャリヤ流体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a soft capsule, and more particularly to a soft capsule having good solubility, texture and cutting ability.
[0002]
[Prior art]
Soft capsules contain liquids (including slurries, etc.) as their contents, and are generally used for health foods, seasonings, etc. because they can easily ingest a certain amount of liquid and can be stored stably. It is used in a wide range of applications such as food, pharmaceuticals, quasi drugs, cosmetics, bath salts, and miscellaneous goods.
[0003]
By the way, since the contents of the soft capsule are liquid, if there is even a hole in the capsule film, the content liquid (meaning the liquid that is the content of the capsule; hereinafter, the same meaning) leaks out. In addition, since the content liquid repeatedly expands and contracts due to temperature changes between daytime and night, the capsule film may crack and the content liquid may leak out. In order to prevent this, it is necessary to increase the strength by applying a certain thickness and elasticity to the capsule film, so that the conventional soft capsule has a film thickness of about 4 times or more that of the capsule film of the hard capsule, A plasticizer such as glycerin was added.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
For this reason, when it is used for a chewable capsule that is chewed in the mouth, a large force is required to bite it, and it is difficult to melt even after it is chewed. In addition, there are soft capsules for cosmetics that are used by releasing the content liquid by threading the neck of the capsule during use, but it is not easy to thread. Furthermore, there are shampooed capsules and air gun paint bullet capsules that are used by releasing the content liquid by being crushed during use, but it is not easy to crush.
[0005]
By using soft capsules as containers, such as oral medicines and baths, the capsule film is dissolved in the mouth, esophagus, stomach, intestines, etc., and in water (including hot water) such as hands, basins, and bathtubs. There are some that release the content liquid, but it takes time for the capsule film to dissolve and release the content liquid. That is, disintegration is just one step away.
[0006]
As a material for the capsule film, gelatin is currently used overwhelmingly in terms of film-forming properties, sealing properties, capsule strength, edible properties, etc., but gelatin exhibits a peculiar unpleasant taste. When formed as a capsule film of a soft capsule, gelatin having such an unpleasant taste must be contained in an amount of 40% by weight or more based on the thick capsule film.
[0007]
In addition, when the capsule film contains a plasticizer, it is easy to adhere, and the soft capsule transportability in the factory and the storage stability of the soft capsule after being packed in a bottle are impaired. The soft capsules are coated with carnauba wax or the like on the outer surface of the capsule film, or powders such as wheat flour are adhered, but the presence of these anti-adhesive agents also impairs the taste.
[0008]
Therefore, the conventional soft capsules were satisfied to some extent with respect to prevention of leakage of the liquid contents and storage stability, but the usability was not satisfactory as compared with them, and products such as sweets that place particular emphasis on palatability. In addition, we have not heard of any commercially successful application of soft capsules.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor prepared a coating solution in a state containing a large number of minute bubbles after trial and error in order to improve the usability of the soft capsule, and applied a predetermined tensile force when forming the soft capsule or afterwards. It was found that when a large number of microbubbles were mixed into the capsule film in a flattened form by applying an impact in the drying process, the obtained soft capsule had the following characteristics.
[0010]
(1) By mixing a large number of microbubbles, an appropriate elasticity can be imparted to the capsule film without using a plasticizer as an essential component.
(2) By mixing bubbles with the flat surface facing the film thickness direction of the capsule film, the apparent film thickness of the capsule film does not need to be significantly larger than the film thickness of the conventional bubble-free capsule film. . Since the force applied to the capsule film along with the expansion and contraction of the content liquid is in the film thickness direction substantially perpendicular to the capsule film, the flat bubbles are arranged so that the flat surface faces the film thickness direction. It seems that sufficient storage stability can be secured with a film thickness similar to that of a capsule film without bubbles.
As a result, it is possible to significantly reduce the blending amount of the gelling agent as compared with the conventional bubble-free capsule film, and, in combination with (1), to greatly reduce the blending amount of the plasticizer or not.
(1) and (2) facilitated biting, threading and crushing and improved solubility.
[0011]
Furthermore, when it comes to food products, mixing a large number of microbubbles improves the mouth feel and texture with a soft texture, and even with gelatin, the texture is remarkably combined with the relative significant decrease in the amount of gelatin. I was able to improve.
[0012]
The main feature of the capsule film of the soft capsule of the present invention is that a large number of flat microbubbles are mixed in a state where the flat surface faces in the film thickness direction.
The invention is described below for each claim.
[0013]
The invention according to claim 1, flat microbubbles are mixed number in a state where the flat surface in the thickness direction in the capsule coating facing, the bubbles mixing ratio is 5 to 80 wt%, bubbles thickness of The soft capsule is characterized in that the maximum diameter in the direction is 500 μm or less, and minute irregularities are formed on the outer surface of the capsule film.
A second aspect of the present invention is the soft capsule of the first aspect, wherein bubbles having a maximum diameter in the film thickness direction of 150 μm or more are included.
[0016]
A third aspect of the invention is the soft capsule according to the first or second aspect , wherein the outer surface of the capsule film has a surface roughness of 50 μm or more.
[0017]
The invention according to claim 4 is the soft capsule according to any one of claims 1 to 3, wherein the capsule film does not contain a plasticizer.
A fifth aspect of the present invention is the soft capsule according to any one of the first to fourth aspects, wherein the soft capsule is manufactured by pressing and punching two coating sheets.
[0018]
The invention of claim 6 is the rotary type production method of the soft capsule provided with the capsule film containing flat bubbles according to claim 5, wherein the coating liquid is 1,000 to 50,000 cps in terms of liquid having a viscosity of 60 ° C. and no bubbles. A step of preparing a mixture of microbubbles by mechanical stirring, a step of producing a pair of mousse-like film sheets by extending the sheet, and a pair of film sheets uniaxially. Forming a soft capsule by filling and molding the content liquid while pulling in the direction.
[0019]
A seventh aspect of the present invention is the method for producing a soft capsule according to the sixth aspect , wherein the coating sheet is pulled with a force of 0.0005 to 0.09 kgf / mm ² in the soft capsule forming step. Is the method.
[0020]
The invention of claim 8 is the dripping type manufacturing method of the soft capsule provided with the capsule film containing flat bubbles according to any one of claims 1 to 4, wherein the coating liquid has a viscosity of 60.degree. The step of preparing at a rate of 10,000 cps, the step of mechanically stirring and mixing a large number of microbubbles, and the content liquid from the inner nozzle of the double nozzle and the coating liquid from the outer nozzle can be discharged, respectively. A manufacturing method characterized in that a soft capsule is formed using tension, and the formed soft capsule is rotated in a rotating container and dried while applying an impact.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Below, the embodiment regarding the soft capsule of this invention is described.
A. Components of Capsule Film The essential components of the capsule film consist of a film base and water.
The film base can be used as long as it is a high molecular weight carbohydrate or protein having gel-forming ability, such as collagen (including hydrolyzate), gelatin (including hydrolyzate), casein, polyamino acid, agar, carrageenan, Gellan gum, CMC, gum arabic, carboxyethyl cellulose, saccharides, starch, starch derivatives, wheat flour, polyvinyl alcohol and the like are exemplified, among which gelatin is preferable from the viewpoint of film-forming properties, sealing properties, capsule strength, elasticity and the like. The gelatin includes alkali-treated gelatin, acid-treated gelatin, peptide gelatin, low molecular gelatin, gelatin derivatives, chemically modified gelatin, and the like. When gelatin is used, its molecular weight is preferably about 50,000 to 400,000. Of course, agar and other bases can be added to gelatin.
[0022]
The plasticizer is blended in order to increase the moisture retention of the capsule film and as a result retain the elasticity. In the present invention, sufficient elasticity can be imparted by the presence of a large number of mixed microbubbles. Since it is possible, it is not always necessary to blend.
However, when blending, polyhydric alcohols such as glycerin, sorbitol, ethylene glycol, polyethylene glycol, and propylene glycol, sucrose, and the like are exemplified, and among them, glycerin is preferable. In addition, these plasticizers are not restricted to independent, and can also be used in arbitrary 2 or more types of combinations.
[0023]
The amount of water after drying is an appropriate amount, and is usually 5 to 20% by weight based on the total weight of the capsule film (excluding air bubbles).
Furthermore, what was conventionally known as an additive for soft capsules, such as a colorant, an antiseptic, and an aromatic, can be appropriately blended in the capsule film.
The types of capsule film components and their blending ratios are basically the same as those of conventional capsule capsules that do not contain air bubbles. For soft capsule applications (eg, for foods, oral medicines, bathing agents, etc.) Adjust accordingly.
[0024]
B. Form and Appearance of Capsule Film As shown in FIGS. 1 and 2, the capsule film 3 of the soft capsule 1 of the present invention contains a large number of microbubbles 5. The bubble 5 is a flat capsule that can be formed when a sphere is pulled, and is a soft capsule characterized in that a large number of bubbles 5 are mixed with the flat surface facing the film thickness direction of the capsule film 3. In the present invention, since the bubbles are deformed flat as a result of pulling the coating sheet or applying an impact to the entire sostocapsule, all the bubbles are flat and the flat surface is in the film thickness direction. It should not be construed as limiting that it must be vertical (90 °).
By observing a large number of samples by photographs or the like, the expected good results can be obtained if 50% or more of the bubbles are flat and the flat bubbles are arranged at an angle of 45 to 90 ° with respect to the film thickness direction. It has been confirmed that.
[0025]
The mixing rate of the bubbles 5 into the capsule film 3 is calculated based on a change in weight at a constant volume, and is defined as follows.
[Expression 1]

[0026]
If the bubble mixing rate is too small, the desired effect cannot be obtained. On the other hand, if the bubble mixing rate is too large, the bubble is too soft and there is a risk of being destroyed by an impact that is unavoidably received during transportation. Accordingly, the bubble mixing rate is preferably 5 to 80% by weight, and more preferably 40 to 60% by weight.
In addition, in the rotary manufacturing method, two coating sheets are sealed, but if the bubble mixing rate becomes too large, the joint area of the seal part becomes small, the joint strength decreases, and cracks occur in that part. It becomes easy. Therefore, when manufacturing by a rotary manufacturing method, the bubble mixing rate is particularly preferably 70% by weight or less.
[0027]
Moreover, when each bubble is too large, the same defect as when the bubble mixing rate is too large is likely to occur. Accordingly, the maximum diameter of the bubbles in the film thickness direction is preferably 500 μm or less, and more preferably 200 μm or less.
[0028]
As shown in FIGS. 1 and 2, irregularities 7 are formed on the outer surface of the capsule film 3. The irregularities 7 are inevitably formed by blowing some bubbles in the step of flattening bubbles in the manufacturing method described later. The presence of the unevenness 7 prevents the containers such as bottles and the soft capsules 1 from adhering to each other even during high temperature and high humidity. In addition, when expecting said effect, it is preferable to set surface roughness to 50 micrometers or more.
[0029]
The maximum diameter and surface roughness of the bubbles are calculated based on a micrograph taken after the capsule film is cut.
[0030]
The film thickness (T) (apparent film thickness) of the capsule film 3 is usually about 0.03 to 2.0 mm as in the conventional bubble-free capsule film. As schematically shown in FIG. 3, when the apparent film thickness (T) of the capsule film 3 is the same, true spherical bubbles 9 (diameter: t0) shown in FIG. 3A (comparative product) are mixed. From the actual film thickness (T-t0), the flat elliptical bubble 5 shown in FIG. 3 (B) (product of the present invention) is a bubble in which a true sphere is crushed and has a diameter of t1 (<t0). ) Is mixed, the actual film thickness is larger. That is, by deforming into an elliptical shape, the cross-sectional area of the bubbles 5 in the direction perpendicular to the film thickness direction is reduced.
As a result, the capsule film of FIG. 3B (the product of the present invention) is less likely to rupture than the capsule film of FIG.
[0031]
The air bubbles contained in the capsule film are currently assumed to be air for commercial soft capsules because of ease of production, but the present invention is not limited to this, and carbon dioxide, argon, nitrogen, or the like may be used if inactive.
[0032]
C. 2. Method for Producing Soft Capsules Two examples of the method for producing soft capsules of the present invention will be described.
(1) Rotary capsule manufacturing method of soft capsule A coating liquid mainly composed of a film base and water is prepared by mixing at a rate of 1,000 to 50,000 cps in terms of a viscosity of 60 ° C. and no bubbles. Next, bubbles are included in the coating liquid using a mechanical whisk known in the field of mousse confectionery such as a stirring mixer, an emulsifier, and a continuous pressure whisk. At that time, by appropriately adjusting the driving conditions of the apparatus, the mixing rate of bubbles and the size of bubbles are adjusted to a desired level. In the case of a capsule film without bubbles, the above-described coating liquid has a viscosity that is too low to be processed into a sheet, but the present invention can be processed into a mousse-like flowable sheet.
[0033]
Next, while pulling a pair of coating sheets in the same direction on one axis, a soft capsule is formed by filling the content liquid and molding. The tensile force at this time is preferably set to 0.0005 to 0.09 kgf / mm ² . If it is less than 0.0005 kgf / mm ² , the expected effect cannot be obtained, and if it exceeds 0.09 kgf / mm ² , residual stress remains, and cracks tend to occur during storage. In addition, the range of the tensile force was obtained by collecting a film sheet at the time of manufacture, preparing a specimen of 15 mm × 50 mm, and measuring using SUN RHEOM METER (model number CR-500DX) manufactured by Sun Scientific Co., Ltd. It is determined based on numerical values.
Thereafter, the water content is adjusted by standing and drying.
[0034]
FIG. 4 shows a typical rotary manufacturing apparatus 11. Reference numeral 13 denotes a pair of cylindrically formed die rolls, reference numeral 15 denotes a pump, reference numeral 17 denotes a filling amount adjusting valve, and reference numeral 19 denotes a tank.
When the apparatus 11 is used, the coating sheet S which is cooled and formed into a film shape is sent between the two sides of the die roll 13 by the rotation of the pair of die rolls 13, and at the same time, the content liquid L in the tank 19 is supplied to the pump 15. By the above operation, it is press-fitted between the pair of coating sheets S. Then, the capsule C is formed by pressure application by the preliminary application of heat by the segment 21 and the pressure of the pair of die rolls 13, and then separated from the coating sheet S by the punching net.
[0035]
(2) Dropping type production method of soft capsule A coating liquid mainly composed of a film base and water is prepared by mixing at a rate of 300 to 10,000 cps in terms of a liquid having a viscosity of 60 ° C. and no bubbles. In the case of the dripping type, the viscosity can be set lower than that of the rotary type because it can be discharged from the nozzle. In addition, it is preferable to set to 2,500 cps or less.
Next, bubbles are included in the coating liquid using a mechanical whisk known in the field of mousse confectionery such as a stirring mixer, an emulsifier, and a continuous pressure whisk. At that time, by appropriately adjusting the driving conditions of the apparatus, the mixing rate of bubbles and the size of bubbles are adjusted to a desired level.
Next, a soft capsule is formed by utilizing interfacial tension by discharging the content liquid from the inner nozzle of the double nozzle and the coating liquid from the outer nozzle.
[0036]
The typical dripping type manufacturing apparatus 23 shown in FIG. 5 is shown. Reference numeral 25 denotes a double nozzle. The double nozzle 25 includes an inner nozzle 27 and an outer nozzle 29. The tip of the double nozzle 25 enters a pool 31 of carrier fluid M (eg, medium chain fatty acid triglyceride). Reference numeral 33 denotes a pump, and reference numeral 35 denotes a net.
When the above device 23 is used, the content liquid L is discharged from the inner nozzle 27 by the operation of the pump 33, the coating liquid H is discharged from the outer nozzle 29, and the spherical capsule C is caused by the interfacial tension in the carrier fluid M of the pool 31. And is transferred together with the carrier fluid M, and the carrier fluid M is cut from the capsule C on the net 35.
[0037]
Thereafter, the molded soft capsule is dried in the rotating container under the collision of the rotating container and the capsules to adjust the water content.
FIG. 6 shows a typical rotary dryer 37 (manufactured by Yoshimi Kogyo Co., Ltd., trade name: large rotary draft dryer). Reference numeral 39 denotes a cylindrical main body (diameter is 45 cm, longitudinal direction is about 1.8 m) whose peripheral surface is made of a metal net, and an opening (not shown) for charging and discharging on the peripheral surface of the cylindrical main body 39. An openable / closable lid (not shown) is provided. The cylindrical main body 39 can be rotated by a rotating means (not shown). Reference numeral 41 denotes a roller for supporting the cylindrical main body 39. Reference numeral 43 denotes a blower, and the blower opening 45 of the blower 43 faces the peripheral surface of the cylindrical main body 39.
When the dryer 37 is used, a large number of soft capsules C introduced into the cylindrical body 39 from the opening are dried under ventilation by the rotation of the cylindrical body 39. In particular, by increasing the rotational speed as compared with the conventional bubbleless capsule coating, the impact at the time of collision between the capsules or the inner wall of the cylindrical main body 39 can be increased.
In addition, with the impact force at this time, the bubbles 5 on the surface of the capsule film 3 are bounced to form irregularities.
[0038]
【Example】
(Sample production)
Samples of soft capsules as a product of the present invention and a comparative product were produced.
Production of product 1 of the present invention Gelatin: 100% by weight
Purified water: 200% by weight
In the above formulation, a total of 30 L (liter) was put in a conventional stirring mixer while maintaining at 60 ° C. and sufficiently stirred, and further put in a whisk to obtain a final coating solution. The viscosity in this case was 3,000 cps in terms of liquid without bubbles.
Then, the coating liquid is put in a charging tank and kept at 60 ° C., and the rotational speed of the die is adjusted in the range of 3.0 to 3.5 rpm according to the above rotary manufacturing method, so that the pair of coating sheets is about 0. .005 kgf / mm ² while pulling and feeding, 100 mg per capsule of wheat germ oil is filled into capsules, then statically dried on a drying plate, the apparent film thickness is 0.8 mm, A final finished product (football type) with a moisture content of 5% by weight was obtained.
[0039]
Manufacture of product 2 of the present invention Except that purified water was reduced to 130% by weight, it was processed in the same manner as the manufacturing method of comparative product 1 to form capsules. The final finished product with the same film thickness and moisture content was processed. The viscosity in this case was 19,000 cps in terms of liquid without bubbles.
[0040]
Manufacture of the product 3 of the present invention The product of the present invention 1 was manufactured in the same manner as the product 1 except that the soft capsule was a threaded mold.
[0041]
Production of product 4 of the present invention The same coating liquid used in the production of the product 1 of the present invention is placed in a charging tank and kept at 60 ° C., and one wheat germ oil is prepared according to the above dripping method. The capsule is molded while filling 50 mm per capsule, and then a total of about 60 kg of capsules are put into the cylindrical body using the above rotary dryer, and dried while applying impact by rotating at a rotational speed of 2 to 5 rpm. Bubbles were made elliptical, and a final finished product with an apparent film thickness of 0.5 mm and a moisture content of 10% by weight was obtained.
[0042]
Production of Comparative Product 1 A film solution was prepared with the same formulation as the product 1 of the present invention. However, it mixed using the conventional stirrer for soft capsules, and the bubble formed in the case of mixing was removed by carrying out vacuum defoaming after that. The coating solution was placed in a charging tank and kept at 60 ° C., and capsule formation was attempted according to the above rotary production method. However, since the viscosity was too low to be processed into a sheet, the operation was terminated there.
[0043]
Manufacture of comparative product 2 (conventional product) Capsule molding was performed in the same manner as in comparative product 1 except that purified water was reduced to 100% by weight. Thereafter, it was dried in the same manner as in the method of the product 1 of the present invention to obtain a final finished product having the same film thickness and moisture content as the product 1 of the present invention. In this case, the capsule coating solution had a viscosity of 50,000 cps.
[0044]
Manufacture of comparative product 3 (conventional product) Comparative product 2 was manufactured in the same manner as the soft capsule except that the shape of the soft capsule was a threaded die.
[0045]
Manufacture of comparative product 4 This product was manufactured in the same manner as the product 4 of the present invention except that it was dried by standing on a drying plate instead of a rotary dryer.
[0046]
(Sample evaluation)
Texture: Twenty monitors were allowed to eat freely without swallowing soft capsules and evaluated the overall texture.
Mouth content resolution: 20 monitors were allowed to dissolve in the mouth without swallowing soft capsules.
Biting ability: Twenty monitors have bitten soft capsules.
Solubility in the mouth: Twenty monitors were allowed to dissolve or lick the soft capsule for 30 seconds in the mouth.
Threadability: Twenty monitors were asked to thread a threaded soft capsule.
Adhesiveness: Twenty soft capsules were placed in each No. 6 transparent glass bottle and left to stand at 40 ° C. and 75% humidity for 24 hours without plugging.
Capsule stability: Ten soft capsules were placed in each No. 6 clear glass bottle, stoppered and stored for two months in the summer, and the leakage of the contents was examined.
Appearance: The soft capsule was observed with the naked eye.
[0047]
Floatability: Put water in a container of 1L (height 15cm), put 5 soft capsules in it, and visually observe whether it settles or floats in water. The time to reach the bottom of was measured. If the floating time is long, the residence time in the digestive organ such as the stomach is long, and the release of the content liquid in the digestive organ can be sustained for a long time.
Disintegration property: A test was performed according to the capsules section of the disintegration test method of the Japanese Pharmacopoeia, and the release time of the content liquid and the dissolution time until the capsule film completely dissolved were measured.
The results were as follows.
[0048]
[Table 1]

[0049]
[Table 2]

[0050]
【The invention's effect】
The soft capsule of the present invention has improved cutting properties and disintegration properties such as threading properties and biting properties without impairing storage stability. Since it has a good texture, it is considered to have sufficient commercial value as a favorite product such as sweets. Moreover, since the usage-amount of a gelatinizer or a plasticizer can be reduced significantly, the film raw material cost becomes cheap. Furthermore, since the film becomes white due to the presence of bubbles, it is not necessary to add a colorant or a light-shielding agent. In addition, since the capsule film of the present invention can be significantly reduced in weight compared to the conventional bubble-free film, the release of the content liquid in the stomach can be sustained for a long time if the weight is reduced to such an extent that it can float in the gastric juice. can do. In the case of medicinal products, there are some which are required to reduce the number of doses by increasing the duration, so the soft capsule of the present invention is effective for such use.
[0051]
In the conventional method for producing soft capsules, since strength is lost when bubbles are present, the defoaming process takes time after preparing the coating liquid by stirring, but in the present invention, a large number of microbubbles are intentionally mixed. Therefore, it is not necessary to provide a defoaming step. Moreover, since the usage-amount of a gelatinizer and a plasticizer can be reduced significantly, naturally drying time becomes short. Therefore, production efficiency is increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a photomicrograph showing a cross section of a capsule film of a soft capsule according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a photomicrograph showing the upper surface of the capsule film of the soft capsule according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram schematically showing a cross section of a capsule film and a comparative product according to an embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram showing a rotary manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to the embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a schematic view showing a dropping type manufacturing apparatus used in the manufacturing method according to the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a schematic view showing a rotary dryer used in the manufacturing method according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Soft capsule 3 Capsule membrane 5 Air bubble 7 Concavity and convexity 9 Air bubble 11 Rotary manufacturing apparatus, 13 A pair of die roll, 15
17 Filling amount adjusting valve, 19 tank, 21 segment 23 dropping type manufacturing device, 25 double nozzle, 27 inner nozzle,
29 outer nozzle, 31 pool, 33 pump, 35 mesh 37 rotary dryer, 39 cylindrical body, 41 rollers, 43 blower,
45 Air outlet C Soft capsule S Film sheet L Content liquid H Film liquid M Carrier fluid

Claims

A large number of flat microbubbles are mixed with the flat surface facing the film thickness direction in the capsule film, the bubble mixing ratio is 5 to 80% by weight, and the maximum diameter of the bubbles in the film thickness direction is 500 μm or less. , and the soft capsule which is characterized in that it is and the minute irregularities on the outer surface of the capsule shell is formed.

2. The soft capsule according to claim 1, wherein bubbles having a maximum diameter in the film thickness direction of 150 [mu] m or more are included .

3. The soft capsule according to claim 1, wherein the outer surface of the capsule film has a surface roughness of 50 [mu] m or more.

The soft capsule according to any one of claims 1 to 3, wherein the capsule film does not contain a plasticizer.

The soft capsule according to any one of claims 1 to 4, wherein the soft capsule is manufactured by pressing and punching two coating sheets.

In the rotary manufacturing method of the soft capsule provided with the capsule film containing flat bubbles according to claim 5,
A step of preparing the coating liquid at a rate of 1,000 to 50,000 cps in terms of a liquid having a viscosity of 60 ° C. and no bubbles, a step of mechanically stirring and mixing a large number of microbubbles, and extending into a sheet shape A manufacturing method comprising: producing a pair of mousse-like film sheets; and forming a soft capsule by filling and molding the content liquid while pulling the pair of film sheets in the same uniaxial direction.

In the rotary manufacturing method of the soft capsule according to claim 6, 0.0005 to 0.09 kgf / mm of the coating sheet is formed in the soft capsule forming step. ²² The manufacturing method characterized by pulling with the force of.

In the dripping type manufacturing method of the soft capsule provided with the capsule film containing flat bubbles according to any one of claims 1 to 4,
From the step of preparing the coating liquid at a rate of 300 to 10,000 cps in terms of liquid with a viscosity of 60 ° C. and no bubbles, the step of mixing mechanically and mixing many micro bubbles, and the inner nozzle of the double nozzle A step of forming a soft capsule using interfacial tension by allowing the coating liquid to be discharged from the outer nozzle respectively, and rotating the formed soft capsule in a rotating container and drying it while applying an impact. Production method.