JP4161436B2 - Inverter device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般家庭で使用される電気機器に備えたインバ−タ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動機の回転子に永久磁石を有するインバ−タ装置においては、前記電動機の出力トルクを一定に抑えるために電流検出器と電流制御手段を設け、前記電流検出器が前記電動機の三相巻線に流れる電流や、前記インバ−タ装置を構成するパワ−スイッチング手段に流れる電流を検知し、前記電流制御手段が前記電流検出器の出力を受けて所定の電流値になるように、前記パワ−スイッチング手段の導通比を制御するものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のインバ−タ装置においては、電動機の出力トルクを一定以下に抑えるために、電流検出器と電流制御手段を設け、フィ−ドバック制御を行う必要があり、前記インバ−タ装置の構成が複雑になる問題を有していた。
【0004】
また、電流制御手段の制御方式やパワ−スイッチング手段の導通比の操作量によっては、電動機の起動時に所定の電流値に対するオ−バ−シュ−トが発生し、三相巻線やパワ−スイッチング手段に過電流が流れたり、電動機の出力軸に過大なトルクがかかるなどして故障の原因になる問題も有していた。
【0005】
本発明は上記従来のインバ−タ装置の課題を解決するものであり、電動機の回転数に応じて、パワ−スイッチング手段の導通比の最大値を設定することで、電流検出器や電流制御手段を設けなくても、確実にパワ−スイッチング手段や電動機の三相巻線に流れる電流を一定以下に抑え、そして電動機の出力トルクを一定以下に抑えることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、交流電源と、前記交流電源を直流電源に変換する整流回路と、前記整流回路の出力する直流電源を交流電源に変換するインバ−タ回路と、前記インバ−タ回路の出力側に接続し、回転子に永久磁石を有する電動機と、前記インバ−タ回路を構成するパワ−スイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記電動機の回転子の回転数を検知する回転数検知手段と、前記回転数検知手段の出力を受けて前記パワ−スイッチング手段の導通比を制御する導通比制御手段と、前記導通比制御手段の出力する導通比の最大値を制御する導通比制限手段を備え、前記導通比制限手段は前記回転数検知手段の出力が小なら小、大なら大に、導通比の最大値を設定し、電流を一定以下に抑え過電流を防止するように構成したものである。
【0007】
これにより、電動機を構成する三相巻線やインバ−タ回路に流れる電流を検知することなく、前記電流を一定以下に抑え、電動機の出力トルクを一定以下に抑えることができ、比較的簡単な構成で安全なインバ−タ装置を実現できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源と、前記交流電源を直流電源に変換する整流回路と、前記整流回路の出力する直流電源を交流電源に変換するインバ−タ回路と、前記インバ−タ回路の出力側に接続し、回転子に永久磁石を有する電動機と、前記インバ−タ回路を構成するパワ−スイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記電動機の回転子の回転数を検知する回転数検知手段と、前記回転数検知手段の出力を受けて前記パワ−スイッチング手段の導通比を制御する導通比制御手段と、前記導通比制御手段の出力する導通比の最大値を制御する導通比制限手段を備え、前記導通比制限手段は前記回転数検知手段の出力が小なら小、大なら大に、導通比の最大値を設定し、電流を一定以下に抑え過電流を防止するように構成したものである。
【0009】
この構成によれば、回転数検知手段の出力に応じてインバ−タ回路の導通比の最大値を設定する電導通比制限手段によって、電動機を構成する三相巻線やインバ−タ回路に流れる電流を検知することなく、前記電流を一定以下に抑え、そして電動機の出力トルクを一定以下に抑えられるのである。
【0010】
また本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、整流回路の出力する直流電圧を検知する電圧検知手段を備え、導通比制限手段は前記電圧検知手段の出力を受けて、パワ−スイッチング手段の導通比の最大値を補正するように構成したものである。
【0011】
この構成によれば、電圧検知手段の出力を受けて、パワ−スイッチング手段の導通比の最大値を補正する導通比制限手段によって、交流電源の電圧変動等により整流回路の出力電圧が変動しても、電動機の三相巻線に流れる電流を検知することなく、前記電流を一定以下に抑え、そして電動機の出力トルクを一定以下に抑えられるのである。
【0012】
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、導通比制限手段は、回転数検知手段が検知した検知回転数の範囲に応じてパワ−スイッチング手段の導通比の最大値を設定する構成にしたものである。
【0013】
この構成によれば、回転数検知手段が検知した検知回転数の範囲に応じてパワ−スイッチング手段の導通比の最大値を設定する導通比制限手段によって、簡単な構成で電動機の出力トルクを一定以下に抑えることが可能になり、安価なインバ−タ装置を実現できる。
【0014】
また本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明のおいて、電動機の起動時には、導通比制限手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御し、その後は導通比制御手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御する構成にしたものである。
【0015】
この構成によれば、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を導通比制限手段が制御し、電動機の起動後はパワ−スイッチング手段の導通比を導通比制御手段が制御するので、電動機の三相巻線の電流に相当する電流を検知することなく、電動機の出力トルクを可能な限り大きくして回転することができる。従って、電動機の出力トルクが過大にならない状態で電動機を目標回転数まで短時間で立ち上げることができる。
【0016】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、電動機の起動時には、パワ−スイッチング手段の導通比を所定値より増加させ、その後導通比制御手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御する構成にしたものである。
【0017】
この構成によれば、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を所定値より増加させ、電動機の起動後はパワ−スイッチング手段の導通比を導通比制御手段により制御するので、電動機の低速時に回転数検知手段による回転数検知の確定までの時間が長くなるような場合においても、パワ−スイッチング手段の導通比を一方的に設定していくので、電動機を目標回転数まで比較的高速に立ち上げることができる。また、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を電動機の出力トルクが過大にならない範囲に設定することで、電動機の出力軸の破損を防止できる安全なインバ−タ装置を実現できる。
【0018】
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において
、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を所定値より増加させ、その後は導通比制限手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御し、さらにその後は導通比制御手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御する構成にしたものである。
【0019】
この構成によれば、電動機の低速時における回転数検知が必要なくなり、また回転数検知が可能な回転数領域から導通比制限手段により電動機の出力トルクを可能な限り大きくして回転することができる。従って、回転数検知手段が電動機の低速における回転数を検知する時間が長くても、電動機を目標回転数まで短時間かつ安全に立ち上げることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0021】
(実施例1)
実施例1は本発明インバ−タ装置の請求項1に記載の発明の一実施例で、そのブロック回路構成を図1が示すものである。このインバ−タ装置は、交流電源1に整流回路2を接続し、この整流回路2の高電位側出力端子にはインバ−タ回路3を接続し、さらにインバ−タ回路3の出力端子には電動機4を接続して構成している。
【0022】
整流回路2はダイオ−ドブリッチ2aと2個のコンデンサ2b,2cの直列回路により倍電圧整流回路を構成しているが、特にこれに限定されるものではなく、ダイオ−ドブリッチと1個のコンデンサにより全波整流回路の構成にしてもよい。
【0023】
インバ−タ回路3は6個のパワ−スイッチング手段3a〜3fにより三相六石の構成にしている。そして、パワ−スイッチング手段3a〜3fは高周波スイッチングと大電流容量に対応できるIGBTと逆接続のダイオ−ドの並列回路で構成しているが、特にこれに限定されるものではなくサイリスタやMOSFET等を用いてもよい。また、インバ−タ回路3の構成についても三相六石に限定されるものではなく、三相三石等にしてもよい。
【0024】
電動機4は固定子に三相巻線4aを形成した電機子巻線を有し、かつ回転子に永久磁石を有する直流ブラシレスモ−タを採用している。そして、電動機4は回転子4bの極数を4極にしているが、特にこれに限定されるものではない。
【0025】
制御手段5はPWM回路5aと三相分配回路5bと駆動回路5c等からなり、これら回路はマイクロコンピュ−タや論理回路等により構成されている。PWM回路5aは、前記マイクロコンピュ−タ内のカウンタとマグニチュ−ドコンパレ−タにより構成され、約15.7kHzでハイ、ロ−の各信号を交互に駆動回路5cに出力する。そして、PWM回路5aは後述する導通比制限手段9の出力値と前記カウンタの出力値をマグニチュ−ドコンパレ−タが比較し、導通比制限手段9の出力値に応じた期間、ハイの信号を駆動回路5cに出力する。三相分配回路5bは後述する電動機4の回転子4bの位置を検出する位置検知手段6の出力に応じてパワ−スイッチング手段3a〜3fのオンオフの組合せを設定し、駆動回路5cに出力する。駆動回路5cはPWM回路5aと三相分配回路5bの出力を受けて、所望のパワ−スイッチング手段を設定導通比でオンオフ制御し、電動機4に交流電力を供給し、電動機4が回転するようにしている。
【0026】
位置検知手段6は120度の電気角で配置された3個のホ−ルIC6a〜6cからなり、回転子4bの永久磁石の対向する表面がS極である場合にはハイを、N極である場合にはロ−の各信号を制御手段5に出力するようにしている。そして、詳細に後述するが、このホ−ルIC6a〜6cの前記出力の組合せを受けて制御手段5がパワ−スイッチング手段3a〜3fをオンオフ制御する。なお、本実施例でホ−ルIC6a〜6cの配置は一例であり、例えばホ−ルIC6a〜6cの内の1個を電気角で180度移動し、そのホ−ルICの論理を回転子4bの永久磁石の対向する表面がS極である場合にはロ−を、N極である場合にはハイの各信号を制御手段5に出力するようにしてもよい。また、位置検知手段6においても、ホ−ルICによる構成に限定されるものではなく、電動機4の三相巻線4aの各相巻線に発生する誘起電圧を検知し、この検知信号に基づいて回転子4bの永久磁石の位置を検知してもよいし、フォトインタラプタ等で光学的に位置検出を行ってもよい。
【0027】
7は位置検知手段6の出力側に接続した回転数検知手段で、8は回転数検知手段7の出力側に接続した導通比制御手段で、9は回転数検知手段7と導通比制御手段8の出力側に接続した導通比制限手段で、これらはマイクロコンピュ−タで構成されている。
【0028】
回転数検知手段7はホ−ルIC6aがハイの信号を出力している期間をマイクロコンピュ−タ内のカウンタにより検知し、その期間により回転子4bの回転数Ninを判定している。そして、この回転数検知方法は一例であり、ホ−ルIC6aの出力を積分回路に通し、電圧値として検知することも可能であるし、またそれとは別に制御の安定性を得るために所定期間内におけるホ−ルICのハイの信号出力時間をカウンタを用いて検知してもよい。
【0029】
導通比制御手段8は回転数検知手段7の検知した回転子4bの検知回転数Ninと目標回転数Nsを入力し、この二つの入力値に応じてパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比設定値dsを導通比制限手段9に出力する。本実施例においては、比例成分(P成分)により回転数制御の安定性、応答性を高めるとともに、積分成分(I成分)を用いて目標回転数Nsに対する定常偏差を0にする比例積分(PI)制御を行っている。ただ、この制御方式については比例積分制御に限定されるものではなく、比例成分、積分成分の他に応答速度を高めるために微分成分(D成分)を構成要素に取り入れたPID制御や比例制御やファジイ制御を用いてもよい。また、マイクロコンピュ−タの性能によっては導通比制御手段8をオペアンプ等で構成しても構わない。
【0030】
導通比制限手段9は詳細に後述するが、回転数検知手段7の検知した回転子4bの検知回転数Ninが入力され、この検知回転数Ninに応じた導通比の最大値dmaxを設定する。一方、導通比制御手段8より導通比設定値dsが導通比制限手段9に入力されると、この導通比制限手段9において先に設定された導通比最大値dmaxと導通比設定値dsを比較し、導通比の小さい方を制御手段5に出力する。そして、制御手段5は位置検知手段6によりパワ−スイッチング手段3a〜3fのオンオフを設定し、オンを設定したパワ−スイッチング手段を導通比制限手段9により出力された導通比でオンオフ制御をする。なお、本実施例においては図5に示すグラフの導通比最大値dmaxと検知回転数Ninの関係を予めマイクロコンピュ−タ内に設定しているものである。
【0031】
以上のように、回転子4bの回転数を検知するごとに、導通比制限手段9によりパワ−スイッチング手段の導通比の最大値を設定することで、電動機4の三相巻線4aへの印加電圧を所定値以下にすることができるので、検知回転数Nin以上において三相巻線4aに流れる電流を所定値以下に抑えることができ、電動機4の出力トルクを所定値以下に抑えることができる。ただし、本実施例における回路構成や電動機の構成は一例であり、他の構成にしてもよいものである。
【0032】
図2は図1のインバ−タ装置における各部の信号の波形(a)〜(l)を示すものである。波形(a)〜(c)は位置検知手段6のホ−ルIC6a〜6cの出力波形である。この信号のうち、回転数検知手段7はホ−ルIC6aの出力信号を検知しており、ホ−ルIC6aのハイ信号の期間を検知することで、その期間に応じた電動機4の回転数を導通比制御手段8と導通比制限手段9に出力している。また、三相分配回路5bは位置検知手段6の出力信号の論理に応じて、図2の波形(d)〜(i)のようにパワ−スイッチング手段3a〜3fのオンオフを組み合わせて出力する。波形(d)はパワ−スイッチング手段3aのオンオフ状態、波形(e)はパワ−スイッチング手段3bのオンオフ状態、波形(f)はパワ−スイッチング手段3cのオンオフ状態、波形(g)はパワ−スイッチング手段3dのオンオフ状態、波形(h)はパワ−スイッチング手段3eのオンオフ状態、波形(i)はパワ−スイッチング手段3fのオンオフ状態を示している。そして、パワ−スイッチング手段3a〜3fはいずれも三相のU、V、Wの相切り替えのタイミングに同期して、前半をPWM回路5aの出力信号に同期してパワ−スイッチング手段をオンオフ制御している。これにより、パワ−スイッチング手段3a〜3fによる三相巻線4aの相切り替え時に発生する騒音を低減することができる。また、この時のPWM回路5aが出力するオン期間とオフ期間の比、すなわちパワ−スイッチング手段のオン期間とオフ期間の比は導通比制御手段8および導通比制限手段9により設定される導通比に応じた値となっている。そして、制御手段5により、いずれかの二つのパワ−スイッチング手段がオンされると電動機4の二つの入力端子に電圧が印加され、この印加電圧と電動機4の回転子4bの回転による誘起電圧の差分の電圧により、(j)〜(l)のような相電流が流れる。なお、この相電流(j)〜(l)はパワ−スイッチング手段3a〜3cがオンした時に流れる電流を正方向にしている。
【0033】
図3は本実施例の直流ブラシレスモ−タで構成された電動機4の三相巻線4aに流れる電流のピ−ク値と出力トルクの関係を示すグラフである。図3に示したように直流ブラシレスモ−タでは、三相巻線4aに流れる電流にトルク定数Ktを乗じたものが出力トルクとなる。
【0034】
以上のように直流ブラシレスモ−タにおいては、三相巻線4aに流れる電流のピ−ク値と出力トルクは殆ど比例関係となる。
【0035】
図4は本実施例の直流ブラシレスモ−タにおいて、パワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比ごとの回転数と出力トルクの関係を示すグラフである。なお、この時の交流電源1の入力電圧はAC100Vで、整流回路2の出力する直流電圧が約282Vになるようにしている。グラフ(ア)はパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比が100%の時の特性である。グラフ(イ)はパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比が75%の時の特性である。グラフ(ウ)はパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比が50%の時の特性である。グラフ(エ)はパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比が25%の時の特性である。図4を見ても明らかなように出力トルクTsになる回転数は導通比により異なっている。図4の場合には、導通比100%においては回転数N1で出力トルクがTsになり、導通比75%においては回転数N2で出力トルクがTsになり、導通比50%においては回転数N3で出力トルクがTsになり、導通比25%においては回転数N4で出力トルクがTsになっている。従って、回転子4bの回転数に応じてパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxを設定することで電動機4の出力トルクを一定以下に抑えることができる。
【0036】
一般的に直流ブラシレスモ−タにおいては、永久磁石を有する回転子4bの回転数に、誘起電圧定数を乗じたものが誘起電圧となり、この誘起電圧と三相巻線4aへの印加電圧の差分の電圧により三相巻線4aに電流が供給され、この電流によりトルクを発生するものである。また、三相巻線4aの印加電圧はパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を制御することで制御可能である。本実施例においては、整流回路2の出力する直流電圧にパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を乗じたものが印加電圧となる。
【0037】
従って、導通比制限手段9によりパワ−スイチング手段3a〜3fの導通比の最大値を制限することで、三相巻線4aへの印加電圧の最大値を制限できるので、図4のグラフ(ア)〜(エ)のように回転数と出力トルクの関係を制御できるようになる。これは先に説明したが、直流ブラシレスモ−タにおいては三相巻線4aへの印加電圧と回転子4bの回転により生じる誘起電圧の差分の電圧に応じて三相巻線4aに電流が流れ、この電流にトルク定数Ktを乗じた値が出力トルクになる特性を有するためである。
【0038】
図5は本実施例のインバ−タ装置の導通比制限手段9に予め設けた回転子4bの検知回転数Ninとパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxの関係を示すグラフの一例である。本実施例においては、導通比制限手段9は導通比最大値dmaxと検知回転数Ninを連続的な関数になるようにしており、検知回転数Ninを入力するごとに導通比最大値dmaxを演算している。しかしながら、特に関数を設けて検知回転数Ninの入力ごとに導通比最大値dmaxを演算する必要はなく、検知回転数Ninに応じて導通比最大値dmaxをマイクロコンピュ−タ内のメモリに記憶しておき、検知回転数Ninの入力ごとに、入力された検知回転数Ninに応じた導通比最大値dmaxを設定してもよい。
【0039】
図6は図5のようにパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxを設定した場合の電動機4の回転数Nと出力トルクTの関係を示すグラフである。図5において回転子4bの回転数に応じて、パワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxを設けたことにより、前記回転数に応じた三相巻線4aへの最大印加電圧が決定し、その結果、電動機4の回転数に応じた最大出力トルクも制限され、図6に示した特性になるものである。
【0040】
以上のように、電動機4の回転数に応じてパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxを設けることにより、電動機4の三相巻線4aの印加電圧が制限され、そして三相巻線4aに流れる電流も制限され、その結果、電動機4の出力トルクは制限される。従って、三相巻線4aやパワ−スイッチング手段3a〜3fの電流を検知することなく、三相巻線4aやパワ−スイッチング手段3a〜3fに過電流が流れるのを防止できるとともに、電動機4の出力軸にも過大なトルクがかかるのを防止できる。また、本実施例においては回転子4bの回転数を検知してから導通比最大値dmaxを設定することにより、電動機4の回転数が上昇していくような起動時の場合には、三相巻線4aに生じる誘起電圧が大きくなり、三相巻線4aに流れる電流が小さくなっていくので、電動機4の最大出力トルクを越えることがなくなり、電動機4の三相巻線4aやインバ−タ回路3の構成部品に過電流が流れることのない安全なインバ−タ装置を実現できる。
【0041】
上記実施例において、インバ−タ装置における電動機4の回転数制御を図7に示すステップ11〜ステップ17(以下S11、S12、S13・・という)のフロ−チャ−トに従い説明する。S11において電動機4の回転数制御サブル−チンを開始すると、S12で回転数検知手段7により電動機4の回転数を検知し、導通比制御手段8および導通比制限手段9に検知回転数Ninを出力する。S13では導通比制御手段8は検知回転数Ninと予め設定された目標回転数Nsにより、比例積分制御を行い導通比設定値dsを導通比制限手段9に出力する。S14では導通比制限手段9が予め設定された図5に示すグラフに基づき検知回転数Ninに応じた導通比最大値dmaxを設定し、S15で導通比制限手段9が導通比設定値dsと導通比最大値dmaxを比較し、導通比設定値dsが導通比最大値dmaxより大きい場合は、S16で導通比最大値dmaxを導通比として制御手段5に出力する。また、S15で導通比設定値dsが導通比最大値dmaxより小さい場合は、S17で導通比設定値dsを導通比として制御手段5に出力する。そして、前記の各導通比で制御手段5がパワ−スイッチング手段3a〜3fをオンオフ制御する。その後、再びS12にて回転数検知手段7により電動機4の回転数を検知し、上記制御した制御を繰り返すものである。
【0042】
以上のように、導通比制限手段9を設けることで、電動機4の三相巻線4aの電流やインバ−タ回路3に流れる電流を検知しなくても、前記電流の最大値を制御することができる。従って、電動機4の出力トルクも一定に抑えることができる。
【0043】
図8は本実施例におけるインバ−タ装置を備えた電気洗濯機の構造図を示している。21は水受け槽で、攪拌翼22を内定部に回転自在に有する洗濯兼脱水槽23を内側に回転自在に設け、さらに全体を支持棒24により洗濯機本体25内につり下げている。26は水受け槽21の外底部に設けた減速機構で、下部に設けた電動機4の動力を攪拌翼22および洗濯兼脱水槽23に伝達するものである。そして、減速機構26は遊星歯車を有し、攪拌翼22を回転駆動する際には、太陽歯車を電動機4の出力軸によって駆動し、遊星歯車の回転を攪拌翼22に伝達する構成にすることにより、1/6に減速するとともに電動機4の出力トルクを6倍に変換する。また、脱水などの洗濯兼脱水槽23を回転駆動する制御においては、特に図示していないがクラッチにより減速機構26を電動機4の出力軸より切り離し、洗濯兼脱水槽23を電動機4の出力軸で直接に回転駆動する。27は洗濯兼脱水槽23に給水をする給水弁、28は洗濯兼脱水槽23内の洗濯水を排水する排水弁である。
【0044】
上記電気洗濯機の動作を説明する。洗濯兼脱水槽23内に洗濯物と洗剤を使用者が投入した状態で運転を開始すると、給水弁27を開き水道水を水受け槽21内に入れて所定水位まで上昇させ、攪拌翼22を回転させて洗浄を行う。この洗浄においては、クラッチにより洗濯兼脱水槽23と電動機4の出力軸を切り離すとともに、減速機構26と電動機4の出力軸を接続し、電動機4の回転数を1/6に減速して攪拌翼22を回転させる。この時図1における制御手段5は電動機4が正転、反転を繰り返すように電動機4を制御する。そして、攪拌翼22による洗浄が終了すると、排水弁28を開き、水受け槽21内の洗浄水を排水する。その後に電動機4の出力軸と洗濯兼脱水槽23を直結させ、洗濯兼脱水槽23を電動機4により直接回転させ、洗濯物に含まれた洗浄液を脱水する。
【0045】
続いて洗濯物のすすぎ工程が行われるが、上記した洗浄時の動作と同じようにすすぎ水の給水とともに減速機構を介して攪拌翼22を電動機4により回転させて行われる。
【0046】
さらに脱水工程では、排水弁28を開いて水受け槽21内のすすぎ水を排水し、クラッチにより洗濯兼脱水槽23と電動機4を直結し、洗濯兼脱水槽23を電動機4により900rpmで回転させ、これにより遠心力で洗濯物の脱水を行う。
【0047】
以上のように図8に示す電気洗濯機は電動機4を回転させて洗濯物を洗濯脱水するものであり、電動機4の回転制御はインバ−タ回路3、制御手段5、導通比制御手段8、導通比制限手段9からなる本発明のインバ−タ装置により行われる。ここで図1の説明で述べたように、導通比制御手段8は目標回転数Nsと回転数検知手段7が検知した検知回転数Ninを入力し、比例積分制御によりパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を設定して目標回転数Nsまで回転数を上昇させ、目標回転数Nsで安定させる。しかしながら、例えば、攪拌翼22による洗浄時に攪拌翼22を回転させたことにより洗濯物が絡まり、攪拌翼22にかかる負荷が急に増加した状態で、電動機4が減速機構26を介して攪拌翼22を回転させようとすると、導通比制御手段8は回転数を上昇させるため前記導通比を増加させるために、三相巻線4aやインバ−タ回路3に過電流が流れ電動機4の出力軸にかかるトルクが過大になったり、パワ−スイッチング手段3a〜3fの定格電流を越えたりすることになる。
【0048】
そこで、本発明では図1の説明で述べたように導通比制限手段9が回転数検知手段7が検知した検知回転数Ninに応じた導通比最大値dmaxを設定することで、三相巻線4aやインバ−タ回路3に流れる電流を一定に抑えながら電動機4の回転数を上昇させていくことができる。従って、電動機4の出力トルクを一定以下に抑えながら、電動機4の回転数を上昇させることができる。
【0049】
以上のように、導通比制限手段9を設けることにより、特に電流検知手段や電流制御手段を設けなくても、三相巻線4aやインバ−タ回路3に流れる電流を一定に抑え、かつ電動機4の出力トルクを一定に抑えながら電動機4の回転数を制御することが可能になる。従って、三相巻線4aやインバ−タ回路3が過電流により故障したり、電動機4の出力軸に過大なトルクがかかり前記出力軸が破損したりするのを防止することができる。なお、本実施例においては攪拌翼22を減速機構26を介して電動機4により回転駆動する例を示しているが、電動機4により洗濯兼脱水槽23を直接駆動する場合においても同様に導通比制限手段9により出力トルクを一定以下に抑えながら電動機4を回転制御できるものである。特に水受け槽21に水を入れた状態で洗濯兼脱水槽23を電動機4により直接回転駆動し、遠心力により水を洗濯物に通過させて洗浄するような方式の電気洗濯機においては、大トルクが必要になるが、本実施例のように導通比制限手段9によって検知回転数Ninに応じて導通比最大値dmaxを制御することで、電動機4の出力トルクを一定以下に抑えながら起動することができ、三相巻線4aやインバ−タ回路3に過電流が流れるのを、そして電動機4の出力軸にかかるトルクが過大になるのをそれぞれ防止することができる。
【0050】
また、本実施例においては特に図示していないが、低電位側のパワ−スイッチング手段3a〜3fがオン状態の期間に、例えばスイッチング電源等で構成された直流電源より、ダイオ−ドや充電抵抗を介してコンデンサに充電し、これを高電位側のパワ−スイッチング手段3a〜3cの駆動電源として使用しているインバ−タ装置においても、電動機4の低速時に導通比制限手段9によりパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxを制限することで、確実にパワ−スイッチング手段3a〜3cのオフ期間が設けられ、高電位側のパワ−スイッチング手段3a〜3cの駆動電源の充電期間が得られるので、前記駆動電源を構成するブ−トストラップコンデンサが放電され電位が低下し、パワ−スイッチング手段3a〜3cがオンできないようになり、電動機4が起動しないという異常を防止することができる。
【0051】
また図8に示した電気洗濯機のように、減速機構26を介して電動機4の出力トルクを負荷に伝達するような機器においては、電動機4の出力軸だけでなく、減速機構26の構成部品が電動機4の出力トルクが過大になることで破損する可能性を生じる。この場合には導通比制限手段9に図5で示した回転数−導通比最大値の設定グラフとは別の設定がされたグラフを設けておくことにより、減速機構26の保護をしながら電動機4の回転駆動をすることができる。従って、電動機の回転数−導通比最大値の設定テ−ブルを複数設けておくことにより、複数の保護対象を有する機器においても、電動機4の出力トルクが過大にならないように回転駆動することができる。
【0052】
(実施例2)
実施例2は本発明のインバ−タ装置における導通比制限手段が、実施例1における図1に示した導通比制限手段9と異なるだけで、それ以外の構成および作用効果は実施例1と同じなので詳細な説明は省略し、異なる部分を中心に図1を利用して説明する。すなわち、実施例2における導通比制限手段9は、回転数検知手段7の出力する検知回転数Ninとパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比最大値dmaxの関係を図9に示した関係になるようにテ−ブルを予め設定している。
【0053】
上記実施例について図9に従い説明する。検知回転数Ninを予め8個の範囲Na〜Nhに分割し、各範囲ごとに前記導通比最大値dmaxが設定されている。そして、導通比制限手段9は回転数検知手段7が回転子4bの回転数を検知するごとに検知回転数Ninが入力され、検知回転数の範囲Na〜Nhのいずれの範囲に入るかを判定し、導通比最大値dmaxを設定する。その後、導通比制御手段8の出力した導通比設定値dsと導通比最大値dmaxを比較し、導通比の小さい方を制御手段5に入力する。
【0054】
図9のように導通比最大値dmaxを設定した場合の電動機4の出力トルクTと回転数Nの関係は図10に示すようになる。従って、図9のように検知回転数の範囲ごとに導通比最大値dmaxを設定する場合は、設定した検知回転数範囲内の最小回転数における出力トルクの最大値が設定値を越えないように導通比最大値dmaxを設定する必要がある。しかるに、検知回転数Ninに対応した導通比最大値dmaxの設定する数が比較的少ないのでメモリ−容量の小さい安価なマイクロコンピュ−タを用いて、電動機4の出力トルクを一定以下に抑えることができる。なお、導通比最大値dmaxが一定である検知回転数Ninの範囲は8個にする必要はなく、導通比制限手段9を構成するマイクロコンピュ−タや、制御対象となる電動機4の特性に応じて設定すればよいものである。特に導通比最大値dmaxが一定である検知回転数Ninの範囲を小さく区切れば、図5に示した導通比制限手段9の導通比最大値dmaxと検知回転数Ninの関係と殆ど同じ特性になるので、図5の導通比制限手段9と殆ど同じ制御が可能になる。
【0055】
以上のように図9に示す検知回転数Ninを予め幾つかの範囲に分割し、各範囲ごとに導通比最大値dmaxを設定することで、安価な回路構成で三相巻線4aやインバ−タ回路3に流れる電流を一定以下に抑え、電動機4の出力トルクを一定以下に抑えることができる。
【0056】
(実施例3)
実施例3は本発明の請求項2に記載のインバ−タ装置の一実施例で、図12を参照しながら説明する。なお、上記実施例1と同じ構成および作用効果のものには同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0057】
31は2個の抵抗31a,31bの直列回路で構成された電圧検知手段で、抵抗31aの一端を整流回路2の高電位側の出力端子に接続し、抵抗31bの一端は整流回路2の低電位側の出力端子に接続している。また、電圧検知手段31は2個の抵抗31a,31bの接続点の電位を導通比制限手段32に接続している。従って、整流回路2の出力電圧を抵抗31aと抵抗31bの定数で分圧した電圧を導通比制限手段32に出力している。導通比制限手段32は電圧検知手段31の出力値に応じて導通比最大値dmaxを補正している。本実施例では、整流回路2の出力電圧Vinが282Vの時の電圧検知手段31の出力を標準値とし、この標準値に対する電圧検知手段31の出力電圧の割合に応じて導通比最大値dmaxを補正する。従って、補正された導通比最大値dmax2は次の(数1)で表すことができる。
【0058】
【数1】
【0059】
ただし、導通比最大値dmaxの補正方法は上記の方法に限定されるものではない。例えば、この他の方法として電圧検知手段31の出力値を複数のランクに分類し、各ランクごとにdmaxの補正値Δdmaxを導通比制限手段32に予め設定しておき、導通比制限手段32が電圧検知手段31の出力値に応じて前記ランクを判定し、そのランクにおける補正値Δdmaxを導通比最大値dmaxに加える方法を用いてもよい。
【0060】
導通比制限手段32は上記の方法により導通比最大値dmaxを補正した後、この補正された導通比最大値dmax2と導通比制御手段8が出力した導通比設定値dsを比較して導通比の小さい方を制御手段5に出力し、制御手段5は位置検出手段6の出力論理に応じたパワ−スイッチング手段を導通比制限手段32が出力した導通比でオンオフ制御する。
【0061】
電動機4である直流ブラシレスモ−タにおいては、図4でも示したように三相巻線4aへの印加電圧が大きくなるほど、同一回転数における出力トルクの最大値は大きくなる。すなわち、三相巻線4aやインバ−タ回路3に流れる電流が大きくなっている。従って、交流電源1の変動等により整流回路2の出力電圧Vinが変動すると、導通比最大値dmaxの補正がない場合は、その変動幅によってインバ−タ回路3、三相巻線4aに流れる電流の最大値が変動し、電動機4の出力トルクの最大値が変動し、電動機4の出力軸にかかるトルクが過大になったり、もしくは電動機4の出力トルクの最大値が過小になり電動機4が起動しないといった異常が生じる可能性があった。しかるに電圧検知手段31が整流回路2の出力電圧Vinを検知し、導通比制限手段32が電圧検知手段31の出力に応じて導通比最大値dmaxを補正することにより、交流電源1の電圧が変動し整流回路2の出力電圧Vinが変動しても、常にインバ−タ回路3や三相巻線4aに流れる電流を所定値以下に抑え、電動機4の出力トルクを一定以下に抑えることできるので、インバ−タ回路3や三相巻線4aが過電流により故障するのを防止し、さらに電動機4の出力軸に過大なトルクがかかるのを防止しながら、電動機4を起動することが可能になる。
【0062】
また、電圧検知手段31は整流回路2の出力電圧を検知しているので、電圧検知手段31の出力に応じて導通比最大値を補正するだけでなく、例えばインバ−タ回路3の構成素子の耐圧を越えるような電圧が整流回路より出力された場合に、これを検知しインバ−タ装置の動作を止めたり、整流回路2を構成するコンデンサ2b,2cの容量抜けが生じ電動機4の動作時に電圧リプルが大となるような場合においても電圧検知手段31により整流回路2の出力電圧を検知することで異常検知を行うことができる。
【0063】
(実施例4)
実施例4は図12、図13に示す本発明のインバ−タ装置の一実施例で、電動機4の起動時の制御、すなわち導通比制限手段9によりパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を設定し、その後に導通比制御手段8により前記導通比を設定するようにしたもので、これ以外の上記実施例1と同じ構成および作用効果のものには同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分を中心に図1を利用して説明する。
【0064】
上記構成において、インバ−タ装置における電動機4の回転数制御を図12、図13に示すステップ41〜ステップ43、ステップ51〜ステップ56(以下S41、S42、S43、S51・・という)のフロ−チャ−トに従い説明する。S41で電動機4の運転を開始すると、S42で電動機4の起動制御サブル−チンを開始する。この起動制御サブル−チン42は図13を参照しながら説明する。S51で起動制御サブル−チンが開始されると、S52で回転数検知手段7が電動機4の回転数を検知し、S53でこの検知回転数Ninが目標回転数Nsより低いかどうかを判定し、検知回転数Ninが目標回転数Nsより低い場合は、S54で導通比制限手段9が予め設定された検知回転数Ninと導通比最大値dmaxの特性グラフに基づいて回転数検知手段7の出力した検知回転数Ninに応じた導通比最大値dmaxを設定し、S55でこの導通比最大値dmaxを制御手段5に出力する。その後、再び回転数検知手段7が電動機4の回転数を検知し、上記の動作を繰り返す。そして、その後に電動機4の回転数が増加し、S53にて検知回転数Ninが目標回転数Ns以上と判定されると、S56で起動制御サブル−チンを終了し、図12に示すフロ−チャ−トのS43で回転数制御サブル−チンに入る。この回転数制御サブル−チンは上記実施例1で図7に従い説明した回転数制御サブル−チンと同じように行われる。
【0065】
以上のように、電動機4の回転数が目標回転数Nsに上昇するまで、導通比制限手段9によりパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を設定することにより、電動機4の出力トルクを一定に抑えながら短時間で目標回転数Nsまで電動機4の回転数を立ち上げることができる。
【0066】
(実施例5)
実施例5は図14、図15に示す本発明のインバ−タ装置の一実施例で、電動機4の起動時の制御、すなわち導通比制限手段9により電動機4の起動時にパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を所定値に設定し、その後徐々に導通比を増加させていくようにしたもので、これ以外の上記実施例1と同じ構成および作用効果のものには同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分を中心に図1を利用して説明をする。
【0067】
上記構成において、インバ−タ装置における電動機4の起動制御を図14、図15に示すステップ61〜ステップ63、ステップ71〜ステップ78(以下S61、S622、S63、S71・・という)のフロ−チャ−トに従い説明する。S61で電動機4の運転を開始すると、S62でソフトスタ−トサブル−チンを行う。このソフトスタ−トサブル−チンは図15のフロ−チャ−トに示す通り、S71でソフトスタ−トサブル−チンを開始すると、S72で導通比制限手段9からの出力を禁止し、導通比設定値dsをds1に設定し、制御手段5に出力する。制御手段5が導通比設定値ds1でパワ−スイッチング手段3a〜3fをオンオフ制御すると電動機4に交流電力が供給され、回転子4bが回転する。そして、所定時間経過後、S73でホ−ルIC6aのパルス信号が所定回数入力されたかを判定し、そうでない場合はS74で前回の導通比設定値ds1に導通比操作量Δdsを加算し、新たな導通比設定値dsにする。S75では導通比設定値dsが所定値dsmaxを越えているかを判定し、越えていない場合はS76で導通比設定値dsを制御手段5に出力し、越えている場合はS77で導通比設定値をdsmaxにして制御手段5に出力する。その後再び所定時間tの経過後にS73にてホ−ルIC6aのパルス信号が所定回数入力されたかを判定し、所定回数入力されたと判定した場合は、S78でソフトスタ−トサブル−チンを終了し、図14に示すフロ−チャ−トのS63の回転数制御サブル−チンを行う。この回転数制御サブル−チンは上記実施例1で図7に示すフロ−チャ−トに従い説明した回転数制御サブル−チンと同じなので詳細な説明は省略する。
【0068】
以上のように電動機4の起動時にソフトスタ−トサブル−チンを設けることにより、電動機4の起動時の導通比設定値を小さくすることができ、インバ−タ回路3や三相巻線4aに過電流が流れるのを防止し、電動機4の出力トルクが過大になるのを防止することができる。また、本実施例のように電動機4の回転数検知をホ−ルIC6aのパルス信号を利用して行う場合には、電動機4の回転数が低い時の確定時間が長くなるという応答性の問題により、電動機4の立ち上げ速度が遅くなることがあるが、図15に示したソフトスタ−トサブル−チンを行うことで、電動機4の回転数がある程度高くなるまでの間、回転数検知と回転数制御を行わず、導通比設定値を一方的に設定していくので、電動機4の立ち上げ速度を速くすることができる。なお、この時ソフトスタ−トサブル−チンにも導通比最大値dsmaxを設定しているので、インバ−タ回路3や三相巻線4aに流れる電流を一定値以下に抑えることができ、電動機4の出力軸に過大なトルクがかかるのを防止することができる。
【0069】
(実施例6)
実施例6は図16に示す本発明のインバ−タ装置の一実施例で、電動機4の起動時の制御、すなわち電動機4の起動時にパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を所定値より増加させ、その後導通比制限手段9によりパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を制御し、さらにその後導通比制御手段8でパワ−スイッチング手段3a〜3fの導通比を制御する構成にしたもので、これ以外の上記実施例1と同じ構成および作用効果のものには同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分を中心に図1を利用して説明をする。
【0070】
上記構成において、インバ−タ装置における電動機4の起動制御を図16に示すフロ−チャ−トのステップ81〜ステップ84(以下S81〜S84という)に従い説明する。S81で電動機4の運転を開始すると、S82でソフトスタ−トサブル−チンが行われる。このソフトスタ−トサブル−チンは上記実施例5で図15に示すフロ−チャ−トに従い説明したフロ−と同じ構成なので詳細な説明は省略する。このソフトスタ−トサブル−チンが終了するとS83で起動制御サブル−チンを行う。この起動制御サブル−チンは上記実施例4で図13に示すフロ−チャ−トに従い説明したフロ−と同じであり、目標回転数Nsまで電動機4の出力トルクを可能な限り大きくして回転させる。その後、電動機4の回転数が目標回転数Nsまで達すると、S84で導通比制御手段8と導通比制限手段9により上記実施例1で図7に示すフロ−チャ−トに従い説明したフロ−と同じ回転数制御サブル−チンを行う。
【0071】
以上のように、電動機4の起動時にはまずソフトスタ−トサブル−チンを行い、次に起動制御サブル−チンを行い、最後に回転数制御サブル−チンを行うことにより、電動機4の低速時に回転数検知手段7による回転数検知を行う必要がなくなり、回転数検知手段7の検知速度が遅いことにより電動機4の起動が不安定になるということを回避することができる。また、回転数検知手段7が高速検知な回転数領域から導通比制限手段9により電動機4の出力トルクを可能な限り大きくして回転することができる。従って、電動機4の低速時における回転数検知の時間が長くても、電動機4を目標回転数まで短時間かつ安全に立ち上げることができる。
【0072】
なお、上記各実施例で示したインバ−タ装置の構成や回転数制御方式や電動機の起動制御方式は一例であり、これに限定されるものではない。
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、交流電源と、前記交流電源を直流電源に変換する整流回路と、前記整流回路の出力する直流電源を交流電源に変換するインバ−タ回路と、前記インバ−タ回路の出力側に接続し、回転子に永久磁石を有する電動機と、前記インバ−タ回路を構成するパワ−スイッチング手段をオンオフ制御する制御手段と、前記電動機の回転子の回転数を検知する回転数検知手段と、前記回転数検知手段の出力を受けて前記パワ−スイッチング手段の導通比を制御する導通比制御手段と、前記導通比制御手段の出力する導通比の最大値を制御する導通比制限手段を備え、前記導通比制限手段は前記回転数検知手段の出力が小なら小に、大なら大に、導通比の最大値を設定し過電流を防止する構成したものであるから、電動機の三相巻線やインバ−タ回路に流れる電流を検知することなく、前記電流を一定以下に抑え、電動機の出力トルクを一定以下に抑えることができる。
【0074】
また本発明の請求項2に記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、整流回路の出力する直流電圧を検知する電圧検知手段を備え、導通比制限手段は前記電圧検知手段の出力を受けて、パワ−スイッチング手段の導通比の最大値を補正する構成にしたものであるから、交流電源の電圧変動等により整流回路の出力電圧が変動しても、電動機の三相巻線に流れる電流を検知することなく、前記電流を一定以下に抑え、電動機の出力トルクを一定以下に抑えることができる。
【0075】
また本発明の請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明において、導通比制限手段は、回転数検知手段が検知した検知回転数の範囲に応じてパワ−スイッチング手段の導通比の最大値を設定する構成にしたものであるから、簡単な構成で電動機の出力トルクを一定以下に抑えることが可能になり、安価なインバ−タ装置を実現できる。
【0076】
また本発明の請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、電動機の起動時には導通比制限手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御し、その後は導通比制御手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御する構成にしたものであるから、電動機の三相巻線の電流に相当する電流を検知することなく、電動機の出力トルクを可能な限り大きくして回転することができる。従って、電動機の出力トルクが過大にならない状態で電動機を目標回転数まで短時間で立ち上げることができる。
【0077】
また本発明の請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を所定値より増加させ、その後導通比制御手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御する構成にしたものであるから、電動機の低速時に回転数検知手段による回転数検知の確定までの時間が長くなるような場合においても、パワ−スイッチング手段の導通比を一方的に設定していくので、電動機を目標回転数まで比較的高速に立ち上げることができる。また、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を電動機の出力トルクが過大にならない範囲に設定することで、電動機の出力軸の破損を防止できる安全なインバ−タ装置を実現できる。
【0078】
また本発明の請求項6に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、電動機の起動時にはパワ−スイッチング手段の導通比を所定値より増加させ、その後は導通比制限手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御し、さらにその後は導通比制御手段によりパワ−スイッチング手段の導通比を制御する構成にしたものであるから、電動機の低速時における回転数検知が必要なくなり、また回転数検知が可能な回転数領域から導通比制限手段により電動機の出力トルクを可能な限り大きくして電動機を回転することができるので、回転数検知手段が電動機の低速における回転数を検知する時間が長くても、電動機を目標回転数まで短時間かつ安全に立ち上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明インバ−タ装置の実施例1におけるブロック回路図
【図2】 同インバ−タ装置の動作時の各部の波形図
【図3】 本発明インバ−タ装置の各実施例における電動機の出力トルク−電流ピ−クの特性グラフ
【図4】 本発明インバ−タ装置の各実施例における電動機の出力トルク−回転数の特性グラフ
【図5】 本発明インバ−タ装置の実施例1における導通比制限手段の電動機回転数−導通比最大値の設定グラフ
【図6】 同インバ−タ装置の制御時における電動機の出力トルク−回転数の特性グラフ
【図7】 同インバ−タ装置における電動機の回転数制御サブル−チンのフロ−チャ−ト
【図8】 同インバ−タ装置を備えた電気洗濯機の縦断面図
【図9】 本発明インバ−タ装置の実施例2における導通比制限手段の電動機回転数−導通比最大値の設定グラフ
【図10】 同インバ−タ装置の制御時における電動機の出力トルク−回転数の特性グラフ
【図11】 本発明インバ−タ装置の実施例3におけるブロック回路図
【図12】 本発明インバ−タ装置の実施例4における電動機の回転数制御のフロ−チャ−ト
【図13】 同インバ−タ装置の制御時における電動機の起動制御サブル−チンのフロ−チャ−ト
【図14】 本発明インバ−タ装置の実施例5における電動機の回転数制御のフロ−チャ−ト
【図15】 同インバ−タ装置の制御時における電動機のソフトスタ−トサブル−チンのフロ−チャ−ト
【図16】 本発明インバ−タ装置の実施例6における電動機の起動と回転数制御のフロ−チャ−ト
【符号の説明】
1 交流電源
2 整流回路
3 インバ−タ回路
4 電動機
5 制御手段
6 位置検知手段
7 回転数検知手段
8 導通比制御手段
9、32 導通比制限手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inverter device provided in an electric device used in a general household.
[0002]
[Prior art]
In an inverter apparatus having a permanent magnet in a conventional rotor of an electric motor, a current detector and current control means are provided to keep the output torque of the electric motor constant, and the current detector is a three-phase winding of the electric motor. The current flowing in the line and the current flowing in the power switching means constituting the inverter device are detected, and the power control means receives the output of the current detector and has a predetermined current value. -Controlling the conduction ratio of the switching means.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional inverter device, in order to keep the output torque of the motor below a certain level, it is necessary to provide a current detector and current control means to perform feedback control. The problem was that the configuration was complicated.
[0004]
Also, depending on the control method of the current control means and the operation amount of the conduction ratio of the power switching means, an overshoot with respect to a predetermined current value may occur at the start of the motor, and the three-phase winding and power switching There is a problem that causes an overcurrent to flow in the means or an excessive torque is applied to the output shaft of the motor.
[0005]
The present invention solves the problems of the above-described conventional inverter device, and sets the maximum value of the conduction ratio of the power switching means in accordance with the rotational speed of the electric motor, thereby enabling the current detector and the current control means. The purpose is to reliably suppress the current flowing in the power switching means and the three-phase winding of the motor to a certain level or less and to reduce the output torque of the motor to a certain level or less.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention provides an AC power source, a rectifier circuit that converts the AC power source into a DC power source, an inverter circuit that converts a DC power source output from the rectifier circuit into an AC power source, and the inverter. -An electric motor connected to the output side of the inverter circuit and having a permanent magnet in the rotor; a control means for controlling on / off of the power switching means constituting the inverter circuit; and detecting the rotational speed of the rotor of the electric motor A rotation speed detection means for controlling, a conduction ratio control means for receiving the output of the rotation speed detection means and controlling a conduction ratio of the power switching means, and a maximum value of the conduction ratio output by the conduction ratio control means. A conduction ratio limiting means, wherein the conduction ratio limiting means sets the maximum value of the conduction ratio to a small value when the output of the rotational speed detection means is small, and a large value when the output is large; Keep current below a certain level It is configured to prevent overcurrent.
[0007]
As a result, the current can be kept below a certain level and the output torque of the motor can be kept below a certain level without detecting the current flowing in the three-phase winding and the inverter circuit constituting the motor. A safe inverter device can be realized with the configuration.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The invention according to
[0009]
According to this configuration, the electric conduction ratio limiting means that sets the maximum value of the conduction ratio of the inverter circuit according to the output of the rotation speed detection means flows to the three-phase winding and the inverter circuit constituting the motor. Without detecting the current, the current can be kept below a certain level, and the output torque of the motor can be kept below a certain level.
[0010]
The invention according to claim 2 of the present invention is the invention according to
[0011]
According to this configuration, the output voltage of the rectifier circuit varies due to voltage fluctuations of the AC power supply, etc., by the conduction ratio limiting means that receives the output of the voltage detection means and corrects the maximum value of the conduction ratio of the power switching means. However, without detecting the current flowing through the three-phase winding of the motor, the current can be suppressed below a certain level, and the output torque of the motor can be suppressed below a certain level.
[0012]
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the present invention, the continuity ratio limiting means includes a continuity ratio of the power switching means according to the range of the detected rotational speed detected by the rotational speed detecting means. The maximum value is set.
[0013]
According to this configuration, the output torque of the electric motor can be kept constant with a simple configuration by the conduction ratio limiting means that sets the maximum value of the conduction ratio of the power switching means according to the range of the detected rotation speed detected by the rotation speed detection means. It becomes possible to suppress to the following, and an inexpensive inverter device can be realized.
[0014]
According to a fourth aspect of the present invention, in the invention according to any one of the first to third aspects, when the motor is started, the conduction ratio of the power switching means is controlled by the conduction ratio limiting means. Thereafter, the conduction ratio of the power switching means is controlled by the conduction ratio control means.
[0015]
According to this configuration, the conduction ratio limiting means controls the conduction ratio of the power switching means when starting the motor, and the conduction ratio control means controls the conduction ratio of the power switching means after starting the motor. Without detecting the current corresponding to the current of the three-phase winding, the motor can be rotated with the output torque as large as possible. Therefore, the electric motor can be started up to the target rotational speed in a short time in a state where the output torque of the electric motor does not become excessive.
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, in the invention according to any one of the first to third aspects, when the motor is started, the conduction ratio of the power switching means is increased from a predetermined value, and then the conduction ratio is increased. The continuity ratio of the power switching means is controlled by the control means.
[0017]
According to this configuration, the conduction ratio of the power switching means is increased from a predetermined value when the motor is started, and the conduction ratio of the power switching means is controlled by the conduction ratio control means after the motor is started. Even in the case where the time until the detection of the rotational speed by the rotational speed detection means becomes long, the conduction ratio of the power switching means is set unilaterally, so that the electric motor stands up to the target rotational speed at a relatively high speed. Can be raised. Further, by setting the conduction ratio of the power switching means within a range where the output torque of the motor does not become excessive when the motor is started, a safe inverter device that can prevent the output shaft of the motor from being damaged can be realized.
[0018]
The invention according to claim 6 of the present invention is the invention according to any one of
When the motor is started, the conduction ratio of the power switching means is increased from a predetermined value. Thereafter, the conduction ratio of the power switching means is controlled by the conduction ratio limiting means, and thereafter, the power switching means is controlled by the conduction ratio control means. The continuity ratio is controlled.
[0019]
According to this configuration, it is not necessary to detect the rotational speed of the electric motor at a low speed, and the electric motor can be rotated with the output torque of the electric motor as large as possible from the rotational speed region where the rotational speed can be detected by the conduction ratio limiting means. . Therefore, even if the time for which the rotational speed detection means detects the rotational speed at a low speed of the electric motor is long, the electric motor can be started up to the target rotational speed in a short time and safely.
[0020]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0021]
(Example 1)
The first embodiment of the present invention is an inverter apparatus according to the first aspect of the present invention, and FIG. 1 shows a block circuit configuration thereof. In this inverter device, a rectifier circuit 2 is connected to an
[0022]
In the rectifier circuit 2, a voltage doubler rectifier circuit is constituted by a series circuit of a diode rich 2a and two
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
The control means 5 comprises a
[0026]
The position detecting means 6 is composed of three hole ICs 6a to 6c arranged at an electrical angle of 120 degrees. When the facing surface of the permanent magnet of the
[0027]
[0028]
The rotation speed detection means 7 detects a period during which the hall IC 6a outputs a high signal by a counter in the microcomputer, and determines the rotation speed Nin of the
[0029]
The conduction ratio control means 8 inputs the detected rotation speed Nin of the
[0030]
Although the conduction
[0031]
As described above, every time the number of rotations of the
[0032]
FIG. 2 shows waveforms (a) to (l) of signals at various parts in the inverter apparatus of FIG. Waveforms (a) to (c) are output waveforms of the hall ICs 6 a to 6 c of the position detection means 6. Among these signals, the rotation
[0033]
FIG. 3 is a graph showing the relationship between the peak value of the current flowing through the three-phase winding 4a of the
[0034]
As described above, in the DC brushless motor, the peak value of the current flowing through the three-phase winding 4a and the output torque are almost proportional.
[0035]
FIG. 4 is a graph showing the relationship between the rotational speed and output torque for each conduction ratio of the power switching means 3a to 3f in the DC brushless motor of this embodiment. At this time, the input voltage of the
[0036]
In general, in a DC brushless motor, an induced voltage is obtained by multiplying the rotational speed of the
[0037]
Therefore, the maximum value of the voltage applied to the three-phase winding 4a can be limited by limiting the maximum value of the conduction ratio of the power switching means 3a to 3f by the conduction
[0038]
FIG. 5 is an example of a graph showing the relationship between the detected rotation speed Nin of the
[0039]
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the rotational speed N of the
[0040]
As described above, by providing the conduction ratio maximum value dmax of the power switching means 3a to 3f according to the rotational speed of the
[0041]
In the above embodiment, the rotational speed control of the
[0042]
As described above, by providing the conduction
[0043]
FIG. 8 shows a structural diagram of an electric washing machine provided with an inverter device in this embodiment. A
[0044]
The operation of the electric washing machine will be described. When the operation is started with the user putting laundry and detergent into the washing and
[0045]
Subsequently, the laundry rinsing process is performed. In the same manner as the above-described operation during washing, the agitating
[0046]
Further, in the dehydration process, the
[0047]
As described above, the electric washing machine shown in FIG. 8 rotates the
[0048]
Therefore, in the present invention, as described in the explanation of FIG. 1, the conduction
[0049]
As described above, by providing the conduction
[0050]
Although not particularly shown in the present embodiment, during the period when the low-potential-side power switching means 3a to 3f are in the on state, for example, a diode or charging resistance is supplied from a direct current power source constituted by a switching power source or the like. In the inverter device that charges the capacitor via the power supply and uses it as a drive power source for the power switching means 3a to 3c on the high potential side, power switching is performed by the conduction
[0051]
Further, in a device such as the electric washing machine shown in FIG. 8 that transmits the output torque of the
[0052]
(Example 2)
In the second embodiment, the conduction ratio limiting means in the inverter device of the present invention is different from the conduction
[0053]
The above embodiment will be described with reference to FIG. The detected rotation speed Nin is divided into eight ranges Na to Nh in advance, and the conduction ratio maximum value dmax is set for each range. The conduction
[0054]
The relationship between the output torque T of the
[0055]
As described above, the detected rotation speed Nin shown in FIG. 9 is divided into several ranges in advance, and the conduction ratio maximum value dmax is set for each range, so that the three-phase winding 4a and the inverter can be formed with an inexpensive circuit configuration. It is possible to suppress the current flowing through the
[0056]
(Example 3)
A third embodiment is an embodiment of an inverter device according to claim 2 of the present invention and will be described with reference to FIG. The same components and effects as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals, detailed description thereof is omitted, and different portions will be mainly described.
[0057]
[0058]
[Expression 1]
[0059]
However, the correction method of the conduction ratio maximum value dmax is not limited to the above method. For example, as another method, the output value of the voltage detection means 31 is classified into a plurality of ranks, and a correction value Δdmax of dmax is preset in the conduction ratio restriction means 32 for each rank, and the conduction ratio restriction means 32 A method may be used in which the rank is determined in accordance with the output value of the voltage detection means 31, and the correction value Δdmax at the rank is added to the conduction ratio maximum value dmax.
[0060]
After the conduction ratio limit means 32 corrects the conduction ratio maximum value dmax by the above method, the corrected conduction ratio maximum value dmax2 is compared with the conduction ratio set value ds output by the conduction ratio control means 8 to determine the conduction ratio. The smaller one is output to the control means 5, and the control means 5 performs on / off control of the power switching means corresponding to the output logic of the position detection means 6 with the conduction ratio output by the conduction
[0061]
In the DC brushless motor that is the
[0062]
Further, since the voltage detection means 31 detects the output voltage of the rectifier circuit 2, not only the maximum conduction ratio value is corrected in accordance with the output of the voltage detection means 31, but also, for example, of the constituent elements of the
[0063]
Example 4
The fourth embodiment is an embodiment of the inverter device of the present invention shown in FIGS. 12 and 13, and controls the start-up of the
[0064]
In the above configuration, the rotational speed control of the
[0065]
As described above, the output torque of the
[0066]
(Example 5)
A fifth embodiment is an embodiment of the inverter device of the present invention shown in FIGS. 14 and 15, and controls when the
[0067]
In the above configuration, the activation control of the
[0068]
As described above, by providing the soft start subroutine at the time of starting up the
[0069]
(Example 6)
Embodiment 6 is an embodiment of the inverter device of the present invention shown in FIG. 16, and the control at the time of starting the
[0070]
In the above configuration, start control of the
[0071]
As described above, when the
[0072]
The configuration of the inverter device, the rotational speed control method, and the motor start control method shown in the above embodiments are merely examples, and the present invention is not limited thereto.
[0073]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, an AC power source, a rectifier circuit that converts the AC power source into a DC power source, and an inverter that converts the DC power source output from the rectifier circuit into an AC power source. An inverter circuit, an electric motor connected to the output side of the inverter circuit and having a permanent magnet in a rotor, control means for on / off control of power switching means constituting the inverter circuit, and Rotational speed detection means for detecting the rotational speed of the rotor, continuity ratio control means for receiving the output of the rotational speed detection means and controlling the continuity ratio of the power switching means, and continuity output from the continuity ratio control means Continuity ratio limiting means for controlling the maximum value of the ratio, the continuity ratio limiting means is an output of the rotational speed detection means If small is small, if large is large, Sets the maximum continuity ratio To prevent overcurrent Therefore, without detecting the current flowing through the three-phase winding or the inverter circuit of the motor, the current can be suppressed below a certain level, and the output torque of the motor can be suppressed below a certain level.
[0074]
According to the second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the voltage detecting means for detecting the DC voltage output from the rectifier circuit is provided, and the conduction ratio limiting means outputs the output of the voltage detecting means. Therefore, even if the output voltage of the rectifier circuit fluctuates due to voltage fluctuations of the AC power supply, etc., the three-phase winding of the motor Without detecting the flowing current, the current can be kept below a certain level, and the output torque of the motor can be kept below a certain level.
[0075]
According to the invention described in
[0076]
According to the invention described in
[0077]
According to the invention described in
[0078]
According to the invention described in claim 6 of the present invention, in the invention described in any one of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block circuit diagram of an inverter device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a waveform diagram of each part during operation of the inverter device.
FIG. 3 is a characteristic graph of output torque-current peak of an electric motor in each embodiment of the inverter device of the present invention.
FIG. 4 is a graph showing the output torque-rotation speed characteristic of the motor in each embodiment of the inverter device of the present invention.
FIG. 5 is a graph for setting the motor rotation speed-conduction ratio maximum value of the conduction ratio limiting means in
FIG. 6 is a characteristic graph of motor output torque-rotation speed during control of the inverter device.
FIG. 7 is a flowchart of a motor speed control subroutine in the inverter device.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view of an electric washing machine equipped with the inverter device.
FIG. 9 is a graph for setting the maximum motor rotation speed-conduction ratio of the conduction ratio limiting means in the second embodiment of the inverter device of the present invention;
FIG. 10 is a characteristic graph of output torque-rotation speed of an electric motor during control of the inverter device.
FIG. 11 is a block circuit diagram of
FIG. 12 is a flowchart for controlling the rotational speed of an electric motor in
FIG. 13 is a flowchart of a start-up control subroutine of an electric motor during control of the inverter device.
FIG. 14 is a flowchart for controlling the rotational speed of the electric motor in the fifth embodiment of the inverter device of the present invention;
FIG. 15 is a flowchart of a soft start subroutine of an electric motor during control of the inverter device.
FIG. 16 is a flowchart of motor start-up and rotation speed control in Embodiment 6 of the inverter apparatus of the present invention;
[Explanation of symbols]
1 AC power supply
2 Rectifier circuit
3 Inverter circuit
4 Electric motor
5 Control means
6 Position detection means
7 Number of rotation detection means
8 conduction ratio control means
9, 32 conduction ratio limiting means
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