JP4157415B2 - Method for recovering valuable materials from waste salts containing potassium fluoride and method for recycling valuable materials recovered by the method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ化カリウムを含有する廃塩から産業的に利用価値が高いフッ化ナトリウムを、また、時には塩化カリウムをも合わせて回収し得る方法、およびその方法により回収されたフッ化ナトリウムまたは塩化カリウムを再利用する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、電解工業および金属工業においては、多量のフッ化カリウムを含有する溶融塩が利用されまた多量に破棄されている。例えば、フッ素電解においては、フッ化カリウムとフッ化水素からなる溶融塩(KF・2HF)が使用され、3年から5年で劣化するためにその全量が更新されている。この廃棄物は、水に溶解させた後、生石灰、消石灰、塩化カルシウムなどのカルシウム化合物と反応させて難溶性のフッ化カルシウムとして固定化処理している。
【0003】
また、IC産業に欠かすことの出来ないタンタルコンデンサーおよびニオブコンデンサー用のタンタルおよびニオブ粉末は、フッ化カリウムと塩化カリウムの混合溶融塩にタンタルフッ酸カリウム(K2TaF7)またはニオブフッ酸カリウム(K2NbF7)を溶解させ、溶融ナトリウム金属を用いた溶融還元法により得られる。その際に廃塩としてフッ化カリウム、塩化カリウムおよびフッ化ナトリウムを主成分としてものが多量に排出され、同様に水に溶解させた後、カルシウム化合物と反応させて難溶性のフッ化カルシウムとして固定化処理している。
【0004】
化学工業では、特に有機化合物の塩素・フッ素置換反応において、多量のフッ化カリウムが使用されており、廃物として塩化カリウムに混じって5〜10%の未反応のフッ化カリウムが存在し、その処理も同様である。
【0005】
このようにして固定化処理して得られたフッ化カルシウムは、粒径が非常に細かく、そのままでは濾過できないために凝集剤を用いてフロックにした後、沈降分離・フィルタープレス濾過を行っている。そのため、水分が50〜60%もあり、産業用として再利用できないだけでなく、そのボリウムも大きいためにその処分が問題となっており、生成したフッ化カルシウムスラッジの一部を元に戻し、種結晶の役割を持たせることで多少なりとも粒径を大きくすることで、破棄するスラッジのボリウムを減らしている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
【非特許文献1】
栗田工業株式会社 加藤 勇著、「用水と排水」第42巻 第10号、株式会社産業用水調査会、2000年10月1日、P.27〜32
【0007】
数百ppmの希薄な含フッ素廃液については、フッ化カルシウムの結晶を成長させて大きな粒径にする技術(例えば、非特許文献2参照)もあるが、スケールの割には処理量が少ないことに加えてその回収物の再利用技術が未だ確立されておらず今のところ産業廃棄物として処理している。
【0008】
【非特許文献2】
オルガノ株式会社 橋本貴行著、「クリーンテクノロジー」5月号、日本工業出版株式会社、2001年5月、P.40〜42
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フッ化カルシウムと比べて溶解度は大きいが比較的大きく結晶性の良いフッ化物を造りやすいフッ化ナトリウムに着目し、製品および工業用原料として再利用できる濾過性の良い高純度フッ化ナトリウムを回収する方法を提供することである。
また、本発明の目的は、ナトリウム源として豊富で安価な塩化ナトリウムを使用することにより、2次的に工業用原料として再利用できる塩化カリウムを回収する方法を提供することである。
さらに、本発明の別の目的は、上記方法により回収法されたフッ化ナトリウムまたは塩化カリウムを再利用する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、フッ素含量が1〜20%の水溶液を塩化ナトリウムまたは塩化ナトリウム水溶液で処理することにより、フッ化ナトリウムの結晶を非常に沈降性の良い比較的大きな結晶として回収する方法を見出した。
【0011】
また、上記方法により回収されたフッ化ナトリウムを工業用フッ化ナトリウムとして、あるいは、フッ化水素製造原料、人造氷晶石製造原料として再利用できることを確認した。
【0012】
さらに、カリウム濃度の高い溶液の処理において、50℃以上の温度で塩化ナトリウム処理および析出したフッ化ナトリウムの濾過を行い、濾液を冷却することにより塩化カリウムを析出させ、工業的に有用な塩化カリウムを回収する方法を見出した。
【0013】
また、上記方法により回収された塩化カリウムをカリウム化合物のカリウム源として再利用できることを確認した。
【0014】
本発明をさらに具体的に説明する。
ここでは、一例としてナトリウム溶融還元法によりタンタルおよびニオブ粉末製造時の廃塩の処理およびフッ化カリウムを用いて行った有機化合物の塩素・フッ素置換反応時の固形廃物について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、フッ化カリウムを含有するすべての廃棄物から有価物としてフッ化ナトリウムまたは塩化カリウムを回収・再利用する方法に適用することができる。
【0015】
IC産業に欠かすことの出来ないタンタルコンデンサーやニオブコンデンサー用のタンタルおよびニオブ粉末は、フッ化カリウムと塩化カリウムのほぼ等モルの混合溶融塩に、タンタルフッ酸カリウム(K2TaF7)またはニオブフッ酸カリウム(K2NbF7)を溶解させ、溶融ナトリウム金属を用いた(1)式に示す溶融還元法により得られる。
【0016】
【化1】
【0017】
その際に廃塩として多量のフッ化カリウム、塩化カリウムおよびフッ化ナトリウムを主成分としたものが排出される。その廃塩のおおよその組成は、フッ化カリウム40〜50wt%、塩化カリウム30〜40wt%およびフッ化ナトリウム15〜25wt%で、これに1%以下のタンタルまたはニオブの化合物を含有している。
この廃塩はブロックのままでも良いが、好ましくはジョークラッシャーなどで粉砕し次の溶解処理に供するのが良い。
【0018】
廃塩の溶解処理は、廃塩1トンに対して水1〜2トンの範囲で、さらに好ましくは1.2〜1.8トンの範囲で、液温は50℃以上で行うのが良く、脱水はできるだけ溶解時の温度を保ちながら行う。
水の量が少な過ぎると、フッ化カリウムおよび塩化カリウムが完全に溶解しないために、脱水により回収するフッ化ナトリウムの純度の低下を招く。逆に、水が多すぎると、排水の量の増加、フッ化ナトリウムの回収量の低下を招くだけでなく、次の工程で濾液を冷やしても塩化カリウムの結晶が析出しなくなるため、好ましくない。
【0019】
このようにして得られるフッ化ナトリウムの純度は94〜97%であり、水洗により容易に98%以上の純度のフッ化ナトリウムにでき、この際の洗浄水は廃塩を溶解する水に利用できるので問題はない。
フッ化ナトリウムを濾別したあとの濾液中には、主にフッ化カリウムと塩化カリウムが溶解しており、フッ化ナトリウムの溶解量は0.4%以下である。フッ化ナトリウムの水への溶解度は約4%であるが、フッ化カリウムの共存によりフッ素イオン濃度が高いために溶解度積の関係から溶解度の1/10以下になる。
【0020】
フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウムおよび塩化ナトリウムの溶解度曲線は図1に示すとおりである。これらの溶解度の温度依存性はさまざまで、フッ化ナトリウムおよび塩化ナトリウムは温度の依存性はほとんどないが溶解度の差は非常に大きい。フッ化カリウムの溶解度は著しく温度により影響され、フッ化カリウムは温度により析出する塩が四水和物(20℃以下)、三水和物(20℃〜40℃)、無水物(40℃以上)と変化するために特異な溶解度曲線を示す。このため、フッ化ナトリウムを濾別したあとの濾液を冷却すると、塩化カリウムだけが析出し、フッ化カリウムは溶液中に残る。ここで、析出した塩化カリウムを濾過して回収すると、付着母液によるフッ化カリウムの混在はあるが、高い純度の塩化カリウムを回収できる。
【0021】
本発明はこの4つの化合物の水への溶解度の違いを利用して、フッ化ナトリウムと塩化カリウムの結晶を回収する技術を見出したことに因る。
塩化カリウムを濾別したあとの濾液には、通常、塩化カリウム(5〜15wt%)フッ化カリウム(12〜22wt%)を含有する。
この塩化カリウムとフッ化カリウムの混合溶液に、塩化ナトリウムまたは塩化ナトリウムの水溶液を加えて反応させ、(2)式により溶解度の小さいフッ化ナトリウムの結晶を析出させる。
【0022】
【化2】
【0023】
この際使用する塩化ナトリウムの量は、混合溶液中のフッ素量に対して0.8〜2.0倍当量が好ましく、さらには1.0〜1.2倍当量が良い。これより少ない量では処理液中のフッ素濃度が高くなり、逆に、多いと塩化ナトリウムの無駄になるだけでフッ化ナトリウムの回収率の向上には繋がらない。
【0024】
この時使用する塩化ナトリウムは、粉体でも水溶液でもかまわない。
(2)式の反応を塩化ナトリウムの粉体またはスラリーを使用する場合、反応により塩化カリウムが生成するため塩化カリウム濃度が上がる。また、余剰の塩化ナトリウムにより塩素濃度が高くなるために、(2)式の反応を室温で行うとフッ化ナトリウムと共に塩化カリウムの結晶が析出する。この問題を解決するために、50℃以上に加温した温度で反応を行い、析出したフッ化ナトリウムを反応温度付近で濾別回収する。このようにして得られるフッ化ナトリウムの純度は97%以上であり、水洗により容易に99%以上の純度のフッ化ナトリウムにできる。この際の洗浄水は廃塩を溶解する水に利用できるので問題はない。この濾液を常温まで冷却すると大きな針状の塩化カリウムの結晶が析出し、高純度の塩化カリウムを回収できる。
【0025】
塩化ナトリウム水溶液を用いて行う場合は、液量の増加により塩化カリウムの回収は望めないが、(2)式の反応を常温で行える利点がある。しかしながら、フッ化ナトリウム、塩化カリウムの回収量の低下および廃液中に残存するフッ素の固定化処理負荷量の増加の観点からは問題がある。
【0026】
次に、フッ化カリウムを用いて行った有機化合物の塩素・フッ素置換反応時の固形廃物について説明する。
有機化合物の塩素・フッ素置換反応((3)式)は、通常、塩素化合物を有機溶媒に溶かし、これにスプレードライ法により造られたフッ化カリウムを加え加温して行われる。
【0027】
【化3】
【0028】
この反応は、固−液反応であるために、使用したフッ化カリウムの全てが反応して塩化カリウムにならず、5〜10wt%のフッ化カリウムが反応せずに残る。このため、(3)の反応はやや過剰量のフッ化カリウムを使用する。
(3)の反応後、必要な有機物は減圧蒸留して回収され、後に5〜10wt%のフッ化カリウム含む塩化カリウムと有機固形物残渣の混合物が残る。これを熱水に溶解させて濾別すると、やや褐色を帯びたフッ化カリウムと塩化カリウムが混ざった溶液が得られる。この着色は活性炭処理により容易に脱色できる。
【0029】
得られた溶液は、濃厚な場合で、塩化カリウム25〜30wt%、フッ化カリウム2〜6wt%含有している。この溶液に塩化ナトリウムまたは塩化ナトリウムの水溶液を加えて反応させ、(2)式によりフッ化ナトリウムの結晶を析出させる。
この際使用する塩化ナトリウムの量は、混合溶液中のフッ素量に対して0.8〜2.0倍当量が好ましく、さらには1.0〜1.2倍当量が良い。これより少ない量では処理液中のフッ素濃度が高くなり、多いと塩化ナトリウムの無駄になるだけでフッ化ナトリウムの回収率の向上には繋がらない。
【0030】
析出したフッ化ナトリウムを反応温度付近で濾別回収する。このようにして得られるフッ化ナトリウムの純度は97%以上であり、水洗により容易に99%以上の純度のフッ化ナトリウムにできる。
この濾液を常温まで冷却すると大きな針状の塩化カリウムの結晶が析出し、濾別により高純度の塩化カリウムを回収できる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
【0032】
(実施例1)
加温用ヒーターと攪拌機を備えたポリエチレン製50L容器に、ナトリウム還元法によるタンタル粉末製造過程で排出される廃塩(フッ化カリウム46wt%、フッ化ナトリウム19wt%、塩化カリウム35wt%)をジョークラッシャーを用いて粉砕したもの15kgと水21kgを入れ、加温、攪拌しながら溶解させた。
途中でpHを中性にするために濃塩酸0.3kgを加えた。液温70℃を約一時間保持したのち遠心脱水機を用いて熱濾過を行い、3.1kgの固形物(水分22%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度95%)と濾液32.8kgを回収した。この固形物を同量の水を加えて洗浄・遠心脱水して2.5kgの固形分(水分18%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度98%)を得た。
回収した濾液は、50Lポリエチレン製容器に入れて一晩放冷し、遠心脱水して、析出した固形分3.6kg(水分3%、乾燥後の塩化カリウム純度92%残りフッ化カリウム)と29.2kgの溶液(フッ化カリウム21.1%、塩化カリウム7.2%,フッ化ナトリウム0.4%含有)を回収した。
加温用ヒーターと攪拌機を備えたポリエチレン製50L容器に、この回収溶液を入れ、70℃に加温した後、フッ素含量と同当量の塩化ナトリウム5.8kgを加えて、フッ化ナトリウムの結晶を析出させた。暫く攪拌した後、遠心脱水機にて熱濾過を行い、固形分3.5kg(水分5%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度97%)を回収した。 この固形物を同量の水を加えて洗浄・遠心脱水して3.1kgの固形分(水分5%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度99%)を得た。
回収した濾液は、50Lポリエチレン製容器に入れて一晩放冷し、遠心脱水して、析出した固形分5.8kg(水分3%、乾燥後の塩化カリウム純度98%)を回収した。本操作により、廃塩中のフッ素分の85%をフッ化ナトリウムとして回収できた。
【0033】
(実施例2)
300Lポリエチレン製容器に、ナトリウム還元法によるタンタル粉末製造過程で排出される廃塩(フッ化カリウム46wt%、フッ化ナトリウム19wt%、塩化カリウム35wt%)をジョークラッシャーを用いて粉砕したもの120kgと水150kgを入れ、攪拌機をセットし攪拌しながら18.2kgのスチームを吹き込んで80℃まで昇温し、約1時間この温度を保持した後、熱いまま遠心脱水機にて濾別して固形物34.3kg(水分18%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度95%)を得た。
この濾液を300Lポリエチレン製容器に集め、蓋をして一晩放冷すると、結晶の析出し、遠心脱水して固形物12.2kg(水分6%、乾燥後の塩化カリウム純度92%、残りフッ化カリウム)と235kgの溶液(フッ化カリウム17.4%、塩化カリウム9.2%、フッ化ナトリウム0.4%含有)を回収した。
攪拌機を備えたポリエチレン製300L容器に、この回収溶液を入れ、80℃に加温した後、フッ素含量と同当量の塩化ナトリウム40.5kgを加えて、フッ化ナトリウムの結晶を析出させた。暫く攪拌した後、遠心脱水機にて熱濾過を行い、固形分24.2kg(水分5%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度97%)を回収した。この間、80℃に昇温・維持するのにスチームを30kg吹き込んだ。
この際の排水は281.3kgでその中に2.7kgのフッ素を含有しており、本操作により、廃塩中のフッ素分の90%をフッ化ナトリウムとして回収できた。
【0034】
(実施例3)
攪拌機、ジャケット、温度計を備えた、1000Lポリプロピレンライニング反応器に、ナトリウム還元法によるタンタル粉末製造過程で排出される廃塩(フッ化カリウム46wt%、フッ化ナトリウム19wt%、塩化カリウム35wt%)をジョークラッシャーを用いて粉砕したもの480kgと水600kgを入れ、攪拌機をセットし攪拌しながらジャケット部にスチームを流して70℃まで昇温し、約2時間この温度を保持した後、遠心脱水機にて濾別して固形物137.0kg(水分16%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度95%)を得た。
この濾液を1000Lポリエチレン製容器に集め、蓋をして一日間放冷すると、結晶の析出し、遠心脱水して固形物78.4kg(水分6%、乾燥後の塩化カリウム純度92%、残りフッ化カリウム)と751kgの溶液(フッ化カリウム21.1%、塩化カリウム7.4%、フッ化ナトリウム0.4%含有)を回収した。
攪拌機、ジャケット、温度計を備えた、1000Lポリプロピレンライニング反応器に、この回収溶液を入れ、70℃に加温した後、フッ素含量と同当量の塩化ナトリウム162kgを少量ずつ加えて、フッ化ナトリウムの結晶を析出させた。暫く攪拌した後、遠心脱水機にて熱濾過を行い、固形分98.5kg(水分5%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度97%)を回収した。
回収した濾液は、1000Lポリエチレン製容器に入れて一晩放冷し、遠心脱水して、析出した固形分23.5kg(水分3%、乾燥後の塩化カリウム純度98%)を回収した。排水量は821.5kgでその中に7.3kgのフッ素を含有しており、本操作により、廃塩中のフッ素分の94%をフッ化ナトリウムとして回収できた。
この際得られたフッ化ナトリウムをほぼ同量の水で洗浄後、遠心脱水機にて濾別回収したフッ化ナトリウムの純度は、99%以上であった。また、この際得られた洗浄液は、廃塩を溶解するための水として利用しても何ら問題はなかった。
【0035】
(実施例4)
実施例3で得られた塩化カリウム(純度92%、残り8%はフッ化カリウム)1.5kgを7.50kgの水に溶解して調製した溶液と、42%―ホウフッ化水素酸4.2kgとを、あらかじめ水5kgを入れた20Lポリエチレン容器に攪拌しながら約3時間かけて定量ポンプを用いて同時に滴下して反応させた。反応後、遠心脱水を行い固形分4.2kg(水分4%、乾燥後のホウフッ化カリウム純度99%)を得た。
【0036】
(実施例5)
スルホランを溶剤に、スプレードライ法により得られたフッ化カリウムをフッ素剤に用いた、パラニトロベンゼンからパラフルオロニトロベンゼンの反応で生成した残渣を80℃の熱水に溶かし、活性炭濾過を行った溶液150kgを冷却して、析出した結晶を遠心脱水して固形物15.6kg(水分5%、乾燥後の塩化カリウム純度98%、残りフッ化カリウム)と134.4kgの溶液(塩化カリウム22.7%、フッ化カリウム2.8%含有)を回収した。
攪拌機を備えたポリエチレン製200L容器に、この回収溶液を入れ、70℃に加温した後、フッ素含量の1.2倍当量の塩化ナトリウム4.5kgを少量ずつ加えて、フッ化ナトリウムの結晶を析出させた。暫く攪拌した後、遠心脱水機にて熱濾過を行い、固形分2.1kg(水分4%、乾燥後のフッ化ナトリウム純度98%)を回収した。濾液中のフッ素含量は0.3%で、74%のフッ素分をフッ化ナトリウムとして回収した。
【0037】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、フッ素含有産業廃棄物の負荷の軽減に合わせて、資源的に乏しいフッ素のリサイクル技術を提供することができる。
【0038】
請求項2記載の発明によれば、有益なフッ化ナトリウムを回収できる。
【0039】
請求項3記載の発明によれば、塩化カリウムを主成分とする固形物を回収できる。
【0040】
請求項4記載の発明によれば、フッ素の大部分を産業的に利用価値が高いフッ化ナトリウムとして回収できる。
【0041】
請求項5記載の発明によれば、カリウム源として利用価値の高い塩化カリウムを回収できる。
【0042】
請求項6記載の発明によれば、回収されたフッ化ナトリウムを、工業用フッ化ナトリウムとして、あるいは、フッ化水素製造原料、人造氷晶石製造原料として再利用することができる。
【0043】
請求項7記載の発明によれば、回収された塩化カリウムをカリウム化合物のカリウム源として再利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウムの溶解度曲線を示すグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is an industrially high usefulness fluoride sodium from the waste salt containing potassium fluoride, also sometimes method capable of recovering also combined potassium chloride, and fluoride sodium recovered by the method Nightmare other relates to a method to reuse the potassium chloride.
[0002]
[Prior art]
Currently, in the electrolytic and metal industries, molten salts containing a large amount of potassium fluoride are utilized and discarded in large quantities. For example, in fluorine electrolysis, a molten salt (KF · 2HF) composed of potassium fluoride and hydrogen fluoride is used, and its entire amount is renewed because it deteriorates in 3 to 5 years. This waste is dissolved in water and then reacted with a calcium compound such as quick lime, slaked lime, calcium chloride and the like to be fixed as hardly soluble calcium fluoride.
[0003]
In addition, tantalum and niobium powders for tantalum capacitors and niobium capacitors, which are indispensable for the IC industry, are mixed molten salt of potassium fluoride and potassium chloride with potassium tantalum fluoride (K 2 TaF 7 ) or potassium niobium fluoride (K 2 NbF 7 ) is dissolved and obtained by a smelting reduction method using molten sodium metal. At that time, a large amount of waste salt containing potassium fluoride, potassium chloride and sodium fluoride as a main component is discharged. Similarly, after dissolving in water, it is reacted with a calcium compound and fixed as hardly soluble calcium fluoride. Is being processed.
[0004]
In the chemical industry, a large amount of potassium fluoride is used especially in the chlorine / fluorine substitution reaction of organic compounds, and 5-10% of unreacted potassium fluoride is mixed with potassium chloride as waste, and its treatment Is the same.
[0005]
The calcium fluoride obtained by the immobilization treatment in this way has a very fine particle size and cannot be filtered as it is, so it is flocified with a flocculant and then subjected to sedimentation separation and filter press filtration. . Therefore, the moisture is 50-60%, not only can not be reused for industrial use, the disposal is problematic because the volume is large, part of the generated calcium fluoride sludge is restored, By giving the role of a seed crystal, the volume of the sludge to be discarded is reduced by increasing the particle size to some extent (for example, see Non-Patent Document 1).
[0006]
[Non-Patent Document 1]
Kurita Industry Co., Ltd. Isao Kato, “Water and Wastewater” Vol. 42, No. 10, Industrial Water Research Committee, Inc., October 1, 2000, p. 27-32
[0007]
For dilute fluorine-containing waste liquid of several hundred ppm, there is a technology to grow calcium fluoride crystals to increase the particle size (for example, see Non-Patent Document 2), but the amount of processing is small for the scale. In addition, the recycling technology of the collected material has not been established yet and is currently treated as industrial waste.
[0008]
[Non-Patent Document 2]
Organo Co., Ltd. Takayuki Hashimoto, May issue of “Clean Technology”, Nihon Kogyo Publishing Co., Ltd., May 2001, p. 40-42
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention, the solubility as compared with the calcium fluoride is large but focused on a relatively large good crystallinity fluoride make easy fluoride sodium, high good filterability can be reused as a product and industrial raw materials to provide a process for recovering pure fluoride sodium.
Another object of the present invention is to provide a method for recovering potassium chloride which can be reused as an industrial raw material by using abundant and inexpensive sodium chloride as a sodium source.
Furthermore, another object of the present invention, the recovery process has been fluorinated sodium Muma other by the above method is to provide a method to reuse the potassium chloride.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted extensive studies to achieve the object, by the fluorine content is processed to 20% aqueous solution of sodium chloride or aqueous sodium chloride solution, always non a full Tsu sodium reduction crystals A method of recovering as relatively large crystals with good sedimentation has been found.
[0011]
Further, the fluoride sodium recovered by the above method as a commercial fluoride sodium, or, it was confirmed that reuse hydrogen fluoride raw material, as artificial cryolite raw material.
[0012]
Furthermore, in the treatment of a solution having a high potassium concentration, sodium chloride treatment and filtration of the precipitated sodium fluoride are performed at a temperature of 50 ° C. or more, and the filtrate is cooled to precipitate potassium chloride, thereby industrially useful potassium chloride. Found a way to recover.
[0013]
Moreover, it confirmed that the potassium chloride collect | recovered by the said method could be reused as a potassium source of a potassium compound.
[0014]
The present invention will be described more specifically.
Here, as an example, we will explain the treatment of waste salts during the production of tantalum and niobium powders by the sodium melt reduction method and the solid wastes during the chlorine-fluorine substitution reaction of organic compounds performed using potassium fluoride. it is not limited to, fluorinated sodium Muma other as values from all the waste containing potassium fluoride can be applied to a method of recovery and reuse of potassium chloride.
[0015]
Tantalum and niobium powders for tantalum capacitors and niobium capacitors, which are indispensable for the IC industry, are mixed in almost equimolar molten salt of potassium fluoride and potassium chloride, potassium tantalum fluoride (K 2 TaF 7 ) or potassium niobium fluoride. (K 2 NbF 7 ) is dissolved and obtained by a smelting reduction method represented by the formula (1) using molten sodium metal.
[0016]
[Chemical 1]
[0017]
At that time, waste salts containing a large amount of potassium fluoride, potassium chloride and sodium fluoride as main components are discharged. The approximate composition of the waste salt is 40-50 wt% potassium fluoride, 30-40 wt% potassium chloride and 15-25 wt% sodium fluoride, which contains no more than 1% tantalum or niobium compounds.
This waste salt may remain in a block form, but is preferably pulverized with a jaw crusher or the like and used for the next dissolution treatment.
[0018]
Dissolution treatment of waste salt should be performed in a range of 1-2 tons of water, more preferably in a range of 1.2-1.8 tons with respect to 1 ton of waste salt, and the liquid temperature should be 50 ° C. or higher, and dehydration is dissolved as much as possible Keep the temperature of the time.
If the amount of water is too small, potassium fluoride and potassium chloride are not completely dissolved, and this causes a decrease in the purity of sodium fluoride recovered by dehydration. On the other hand, too much water is not preferable because it causes not only an increase in the amount of waste water and a decrease in the amount of sodium fluoride recovered, but also the cooling of the filtrate in the next step prevents the precipitation of potassium chloride crystals. .
[0019]
The purity of sodium fluoride obtained in this way is 94 to 97%, and it can be easily made into sodium fluoride having a purity of 98% or more by washing with water, and the washing water at this time can be used as water for dissolving waste salts. So there is no problem.
In the filtrate after the sodium fluoride is filtered off, potassium fluoride and potassium chloride are mainly dissolved, and the amount of sodium fluoride dissolved is 0.4% or less. Although the solubility of sodium fluoride in water is about 4%, the fluorine ion concentration is high due to the coexistence of potassium fluoride, so that it becomes 1/10 or less of the solubility due to the solubility product.
[0020]
The solubility curves of potassium fluoride, sodium fluoride, potassium chloride and sodium chloride are as shown in FIG. These solubilities vary in temperature, and sodium fluoride and sodium chloride have almost no temperature dependence, but the difference in solubility is very large. The solubility of potassium fluoride is significantly affected by temperature, and potassium fluoride is a salt that precipitates depending on the temperature: tetrahydrate (20 ° C or lower), trihydrate (20 ° C to 40 ° C), anhydride (40 ° C or higher) ) And a unique solubility curve. For this reason, when the filtrate after filtering off sodium fluoride is cooled, only potassium chloride is precipitated, and potassium fluoride remains in the solution. Here, when the precipitated potassium chloride is collected by filtration, high-purity potassium chloride can be collected although there is a mixture of potassium fluoride due to the adhered mother liquor.
[0021]
The present invention is based on the discovery of a technique for recovering crystals of sodium fluoride and potassium chloride by utilizing the difference in solubility of these four compounds in water.
The filtrate after the potassium chloride is filtered off usually contains potassium chloride (5-15 wt%) and potassium fluoride (12-22 wt%).
Sodium chloride or an aqueous solution of sodium chloride is added to and reacted with this mixed solution of potassium chloride and potassium fluoride to precipitate sodium fluoride crystals having a low solubility according to the formula (2).
[0022]
[Chemical 2]
[0023]
The amount of sodium chloride used at this time is preferably 0.8 to 2.0 times equivalent , more preferably 1.0 to 1.2 times equivalent to the amount of fluorine in the mixed solution. If the amount is less than this, the fluorine concentration in the treatment liquid becomes high. On the other hand, if the amount is larger, only sodium chloride is wasted and the recovery rate of sodium fluoride is not improved.
[0024]
The sodium chloride used at this time may be a powder or an aqueous solution.
When sodium chloride powder or slurry is used in the reaction of formula (2), potassium chloride is generated by the reaction, so that the potassium chloride concentration increases. In addition, since the chlorine concentration is increased by excess sodium chloride, when the reaction of formula (2) is performed at room temperature, crystals of potassium chloride are precipitated together with sodium fluoride. In order to solve this problem, the reaction is carried out at a temperature heated to 50 ° C. or higher, and the precipitated sodium fluoride is collected by filtration near the reaction temperature. The purity of sodium fluoride obtained in this way is 97% or more, and it can be easily made into sodium fluoride having a purity of 99% or more by washing with water. There is no problem because the washing water at this time can be used as water for dissolving the waste salt. When this filtrate is cooled to room temperature, large acicular potassium chloride crystals are precipitated, and high-purity potassium chloride can be recovered.
[0025]
When using a sodium chloride aqueous solution, recovery of potassium chloride cannot be expected due to an increase in the liquid volume, but there is an advantage that the reaction of the formula (2) can be performed at room temperature. However, there is a problem from the viewpoints of a decrease in the recovery amount of sodium fluoride and potassium chloride and an increase in the load for fixing the fluorine remaining in the waste liquid.
[0026]
Next, a solid waste at the time of chlorine / fluorine substitution reaction of an organic compound performed using potassium fluoride will be described.
The chlorine / fluorine substitution reaction (formula (3)) of an organic compound is usually carried out by dissolving a chlorine compound in an organic solvent and adding potassium fluoride prepared by a spray-drying method to heat.
[0027]
[Chemical 3]
[0028]
Since this reaction is a solid-liquid reaction, all of the used potassium fluoride does not react to become potassium chloride, and 5 to 10 wt% of potassium fluoride remains unreacted. For this reason, the reaction of (3) uses a slightly excessive amount of potassium fluoride.
After the reaction of (3), necessary organic substances are recovered by distillation under reduced pressure, and a mixture of potassium chloride containing 5 to 10 wt% potassium fluoride and organic solid residue remains. When this is dissolved in hot water and separated by filtration, a solution in which a slightly brownish potassium fluoride and potassium chloride are mixed is obtained. This coloring can be easily removed by activated carbon treatment.
[0029]
The resulting solution is concentrated and contains 25-30 wt% potassium chloride and 2-6 wt% potassium fluoride. Sodium chloride or an aqueous solution of sodium chloride is added to this solution and reacted, and crystals of sodium fluoride are precipitated according to the formula (2).
The amount of sodium chloride used here is preferably 0.8 to 2.0 times equivalent , more preferably 1.0 to 1.2 times equivalent to the amount of fluorine in the mixed solution. If the amount is less than this, the fluorine concentration in the treatment liquid becomes high. If the amount is too large, sodium chloride is wasted, and the recovery rate of sodium fluoride is not improved.
[0030]
The precipitated sodium fluoride is collected by filtration near the reaction temperature. The purity of sodium fluoride obtained in this way is 97% or more, and it can be easily made into sodium fluoride having a purity of 99% or more by washing with water.
When this filtrate is cooled to room temperature, large acicular potassium chloride crystals are precipitated, and high purity potassium chloride can be recovered by filtration.
[0031]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
[0032]
(Example 1)
Jaw crusher waste salt (46 wt% potassium fluoride, 19 wt% sodium fluoride, 35 wt% potassium chloride) discharged in the process of producing tantalum powder by sodium reduction method into a 50 L polyethylene container equipped with a heater and stirrer for heating 15 kg of pulverized product and 21 kg of water were added and dissolved while heating and stirring.
Concentrated hydrochloric acid (0.3 kg) was added to neutralize the pH. After maintaining the liquid temperature at 70 ° C. for about one hour, hot filtration was performed using a centrifugal dehydrator to recover 3.1 kg of solids (water 22%, sodium fluoride purity 95% after drying) and 32.8 kg of filtrate. This solid was added with the same amount of water, washed and centrifuged to obtain 2.5 kg of solids (water content 18%, sodium fluoride purity 98% after drying).
The collected filtrate is placed in a 50 L polyethylene container, allowed to cool overnight, centrifuged and dehydrated, and the precipitated solid content 3.6 kg (water content 3%, potassium chloride purity 92% after drying) and 29.2 kg. Solution (containing 21.1% potassium fluoride, 7.2% potassium chloride, 0.4% sodium fluoride) was recovered.
This recovered solution is placed in a 50 L polyethylene container equipped with a heater for heating and a stirrer, heated to 70 ° C., 5.8 kg of sodium chloride equivalent to the fluorine content is added, and sodium fluoride crystals are precipitated. I let you. After stirring for a while, it was subjected to hot filtration with a centrifugal dehydrator to recover a solid content of 3.5 kg (water content 5%, sodium fluoride purity 97% after drying). The solid was added with the same amount of water, washed and centrifuged to obtain 3.1 kg of solids (5% moisture, 99% pure sodium fluoride after drying).
The collected filtrate was placed in a 50 L polyethylene container, allowed to cool overnight, and centrifuged and dehydrated to recover a precipitated solid content of 5.8 kg (water content 3%, potassium chloride purity 98% after drying). By this operation, 85% of the fluorine content in the waste salt was recovered as sodium fluoride.
[0033]
(Example 2)
120 kg of waste salt (potassium fluoride 46 wt%, sodium fluoride 19 wt%, potassium chloride 35 wt%) discharged in the process of producing tantalum powder by sodium reduction method in a 300L polyethylene container using jaw crusher and water Add 150 kg, set up a stirrer, blow 18.2 kg of steam while stirring, raise the temperature to 80 ° C, hold this temperature for about 1 hour, filter it with a centrifugal dehydrator while it is hot, and 34.3 kg of solid matter (moisture) 18%, purity of sodium fluoride after drying was 95%).
The filtrate is collected in a 300 L polyethylene container, covered and allowed to cool overnight. Crystals are deposited, centrifuged and dehydrated to give 12.2 kg of solids (water 6%, potassium chloride purity 92% after drying, remaining fluoride) Potassium) and a 235 kg solution (containing 17.4% potassium fluoride, 9.2% potassium chloride, 0.4% sodium fluoride).
This recovered solution was placed in a 300 L polyethylene container equipped with a stirrer and heated to 80 ° C., and then 40.5 kg of sodium chloride equivalent to the fluorine content was added to precipitate sodium fluoride crystals. After stirring for a while, it was subjected to hot filtration with a centrifugal dehydrator to recover a solid content of 24.2 kg (water content 5%, sodium fluoride purity 97% after drying). During this time, 30 kg of steam was blown to raise and maintain the temperature at 80 ° C.
The wastewater at this time was 281.3 kg and contained 2.7 kg of fluorine. By this operation, 90% of the fluorine content in the waste salt could be recovered as sodium fluoride.
[0034]
(Example 3)
Waste salt (46% by weight potassium fluoride, 19% by weight sodium fluoride, 35% by weight potassium chloride) discharged during the production of tantalum powder by the sodium reduction method is added to a 1000L polypropylene lined reactor equipped with a stirrer, jacket and thermometer. Put 480kg of pulverized with jaw crusher and 600kg of water, set a stirrer, flow steam into the jacket part while stirring, raise the temperature to 70 ° C, hold this temperature for about 2 hours, and then put it in the centrifugal dehydrator After filtration, 137.0 kg of solid matter (water content 16%, purity of sodium fluoride after drying 95%) was obtained.
The filtrate is collected in a 1000 L polyethylene container, covered and allowed to cool for one day. Crystals are deposited, centrifuged and dehydrated, and 78.4 kg of solids (water 6%, potassium chloride purity 92% after drying, remaining fluoride) Potassium) and 751 kg of solution (containing 21.1% potassium fluoride, 7.4% potassium chloride, 0.4% sodium fluoride) were recovered.
This recovered solution was placed in a 1000 L polypropylene lining reactor equipped with a stirrer, jacket and thermometer, heated to 70 ° C., and 162 kg of sodium chloride equivalent to the fluorine content was added little by little. Crystals were precipitated. After stirring for a while, it was filtered hot with a centrifugal dehydrator to recover a solid content of 98.5 kg (water 5%, sodium fluoride purity 97% after drying).
The recovered filtrate was placed in a 1000 L polyethylene container, allowed to cool overnight, and centrifuged and dehydrated to recover a precipitated solid content of 23.5 kg (water content 3%, potassium chloride purity 98% after drying). The amount of wastewater was 821.5 kg, and it contained 7.3 kg of fluorine. By this operation, 94% of the fluorine content in the waste salt was recovered as sodium fluoride.
The sodium fluoride obtained at this time was washed with approximately the same amount of water, and then the purity of sodium fluoride collected by filtration with a centrifugal dehydrator was 99% or more. Moreover, there was no problem even if the cleaning liquid obtained at this time was used as water for dissolving the waste salt.
[0035]
Example 4
A solution prepared by dissolving 1.5 kg of potassium chloride (purity 92%, the remaining 8% is potassium fluoride) obtained in Example 3 in 7.50 kg of water, and 42% -4.2 kg of borohydrofluoric acid, The reaction was carried out by adding dropwise to a 20 L polyethylene container containing 5 kg of water in advance using a metering pump while stirring for about 3 hours. After the reaction, centrifugal dehydration was performed to obtain a solid content of 4.2 kg (water content 4%, potassium borofluoride purity 99% after drying).
[0036]
(Example 5)
150 kg of solution obtained by dissolving the residue produced by the reaction of parafluoronitrobenzene with parafluoronitrobenzene in hot water at 80 ° C using sulfolane as the solvent and potassium fluoride obtained by spray drying as the fluorine agent The crystals that precipitated were centrifuged and dehydrated to obtain a solid 15.6kg (5% moisture, 98% pure potassium chloride after drying, remaining potassium fluoride) and 134.4kg solution (22.7% potassium chloride, potassium fluoride) 2.8% content).
This recovered solution was placed in a polyethylene 200 L container equipped with a stirrer, heated to 70 ° C., and then 4.5 kg of sodium chloride equivalent to 1.2 times the fluorine content was added little by little to precipitate sodium fluoride crystals. . After stirring for a while, it was subjected to hot filtration with a centrifugal dehydrator to recover 2.1 kg of solid content (water content 4%, sodium fluoride purity 98% after drying). The fluorine content in the filtrate was 0.3%, and 74% of the fluorine content was recovered as sodium fluoride.
[0037]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, a resource-poor fluorine recycling technology can be provided in accordance with the reduction of the load of fluorine-containing industrial waste.
[0038]
According to the second aspect of the present invention, it can be recovered beneficial fluoride sodium.
[0039]
According to the third aspect of the present invention, it can be recovered solids mainly composed of potassium chloride.
[0040]
According to the fourth aspect of the present invention, the utility value of the majority of the fluorine industrially can be recovered as a high fluoride sodium.
[0041]
According to the invention described in claim 5, potassium chloride having high utility value can be recovered as a potassium source.
[0042]
According to the sixth aspect of the present invention, the recovered fluorinated sodium, and the industrial fluoride sodium, or can be reused for producing hydrogen fluoride raw material, as artificial cryolite raw material .
[0043]
According to the seventh aspect of the present invention, the recovered potassium chloride can be reused as the potassium source of the potassium compound.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing solubility curves of potassium fluoride, sodium fluoride, potassium chloride, and sodium chloride.
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