JP4154997B2 - Control device for fuel cell vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池を動力源とする燃料電池車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。この燃料電池を車両の駆動源として利用する燃料電池車両が近年注目されている。
【0003】
すなわち、高圧水素タンク、液体水素タンク、水素吸蔵合金タンクなどの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と、酸素を含む空気とを燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出した電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
【0004】
燃料電池車両では、燃料電池の発電量は基本的にドライバが要求する駆動力に応じて決定される。車両を駆動する駆動仕事率は、アクセルペダルの操作量や車速等によって時々刻々演算されるので、燃料電池の発電量もそれに応じて変化する。
【0005】
燃料電池は前述のように、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させて電気エネルギを取り出すものであり、燃料電池へのガス供給量を発電量にしたがって変化させるのが効率的である。例えば、従来の内燃機関車両と同様なアイドルストップ機能を実現するために、燃料電池車両が一時停止した場合に、燃料電池への燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を一時停止すると共に、燃料電池からの電力の取り出しを停止すると燃費性能がさらに向上する(例えば、特許文献1)。
【0006】
また、燃料電池車両に用いられる燃料電池は、固体高分子型燃料電池が多い。これは、運転温度が常温から100℃と比較的低温度で、起動時間が短く、小型・軽量化が可能であり、高出力密度であるなどの理由からである。
【0007】
この固体高分子型燃料電池を構成する固体高分子電解質膜は、燃料極で電離した水素イオンを酸化剤極まで導電するが、電解質膜の湿潤状態が十分でないと、導電率が低下する特性を有する。従って、電解質膜の乾燥を防ぐために燃料電池に供給するガスを加湿器で加湿していた。
【0008】
このような燃料電池システムの運転を停止した場合、燃料電池の温度が低下するため、加湿ガスの温度も低下し、水蒸気が凝縮することになる。加湿器から燃料電池スタックに至る配管内や燃料電池内の水蒸気が凝縮すると、電解質膜やこれに接する電極が過度に濡れ、水素や酸素の拡散が阻害されてしまう。
【0009】
このような水蒸気の凝縮の対策としては、加湿器から燃料電池スタックまでの配管の温度を加湿器の温度より高く維持することで、水蒸気の凝縮を防止する技術が知られている(例えば、特許文献2)。
【0010】
【特許文献1】
特願2002−178982号
【0011】
【特許文献2】
特開2002−251912号公報(第5ページ)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献2記載の技術を燃料電池車両に適用したとしても、アイドリングストップ中に燃料電池スタックの温度が低下すれば、燃料電池スタック及びその前後の配管内部に凝縮水が生じることが避けられない。このため、発電停止状態から燃料電池システムを再起動させた場合、凝縮水の影響により燃料電池の発電効率が低下し、ある場合は燃料電池の劣化につながることもあるという問題点があった。
【0013】
また、燃料電池へのガスの供給量を増加させて燃料電池内部に凝縮した凝縮水を燃料電池外部へ排出することも必要になるが、その場合、燃料電池システムの再起動のための時間が長引くという問題点があった。
【0014】
さらに、凝縮水の排出のためにガス供給量を増加させると、空気コンプレッサの作動音やガスの排出音等の問題が発生するという問題点があった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するため、燃料電池を動力源とする燃料電池車両の制御装置において、車両の駆動及び制動を制御する車両運動制御手段と、該車両運動制御手段からの要求発電量に基づいて燃料電池の発電量を制御する発電量制御手段と、燃料電池の温度が凝縮水が発生しない所定値を超えた場合には、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くなると、前記発電量制御手段に燃料電池の発電を停止させる一方、燃料電池の温度が前記所定値以下の場合には、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くても、前記発電量制御手段に燃料電池の保温のための発電を継続させる発電継続判定手段と、を備えたことを要旨とする。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、燃料電池の温度が所定値以下の場合には、燃料電池に対する発電要求が無くても燃料電池の保温のための発電を継続させるようにしたため、燃料電池内部の水蒸気が凝縮することを最小限に抑制した燃料電池車両を実現することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る燃料電池車両の制御装置を備えた燃料電池車両の構成を説明するシステム構成図である。
【0018】
図1において、燃料電池車両1は、車両の電源となる燃料電池システム3と、燃料電池システム3が発電した電力を変換するパワーマネージャ5と、パワーマネージャ5から充放電制御される二次電池7と、燃料電池システム3の発電電力または二次電池7の電力で回転され車両を駆動する駆動モータ9と、駆動モータの駆動力を左右に分配する差動装置11と、駆動軸13と、駆動輪15と、従動輪17と、ブレーキ19と、各車輪毎に設けられ車輪回転速度を検出する車輪回転センサ21と、アクセルペダル踏込量を検出するアクセルセンサ23と、ブレーキペダル踏込量を検出するブレーキセンサ25と、ステアリングホイールの回転角度を検出するステアリングセンサ27と、車両重心を通る鉛直軸周りの角速度を検出するヨーレイトセンサ29と、車両の前後方向及び左右方向の加速度を検出するGセンサ31と、燃料電池システム3の温度を検出する温度センサ33と、燃料電池車両1全体を制御する制御装置35とを備えている。
【0019】
制御装置35は、燃料電池車両1の駆動及び制動を制御する車両運動制御手段37と、車両運動制御手段37からの要求発電量に基づいて燃料電池の発電量を制御する発電量制御手段41と、温度センサ33が検出した燃料電池温度が所定値を超えた場合には、車両運動制御手段37からの発電要求が無くなると、発電量制御手段41に燃料電池の発電を停止させる一方、温度センサ33が検出した燃料電池温度が所定値以下の場合には、車両運動制御手段37からの発電要求が無くても、発電量制御手段41に燃料電池システム3の保温のための発電を継続させる発電継続判定手段39と、を備えている。
【0020】
制御装置35は、特に限定されないが、本実施形態では、CPUとメモリとI/Oインタフェースを備えたマイクロプロセッサとして構成されている。
【0021】
燃料電池システム3は、制御装置35の発電量制御手段41が指示する要求発電量に基づいて発電量を制御するとともに、温度センサ33が検出した燃料電池温度を制御装置35へ送る燃料電池システムである。
【0022】
そして、制御装置35は、運転者の操作量に基づいて演算した目標車両挙動と、各センサの検出値に基づいて演算した実際の車両挙動とが誤差の範囲を超える場合に、実際の車両挙動を目標車両挙動に近づけるように、駆動力と各輪の制動力を制御する。この制御のために、発電量制御手段41に発電量信号を送ると共に、図示しないブレーキ制御装置を介してブレーキ19により各輪の制動力を制御するものである。
【0023】
この際、車両の挙動状態に応じては、発電量制御手段41は、燃料電池システム3に発電量カット指令を行うとともに、パワーマネージャ5から駆動モータ9への電力供給を停止して急激な駆動軸トルクダウンを実現し、車両を安定させる機能を有する。
【0024】
また、本実施形態の車両運動制御手段37による燃料電池車両1の駆動及び制動の具体的な制御としては、駆動輪のスリップを検出したときに駆動力を抑制する駆動力制御(トラクションコントロールシステム、以下TCS)、制動時の車輪ロックを防止するアンチロックブレーキシステム(以下ABS)、旋回時の車両姿勢を安定化させる車両姿勢制御(ヴィークルスタビリティコントロール、以下VSC)、及び前車との車間距離を自動制御する車間追従制御(アクティブクルーズコントロール、以下ACC)を含んでいる。
【0025】
これらの制御のために、制御装置35には、各車輪毎の車輪回転センサ21、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ25、ステアリングセンサ27、ヨーレイトセンサ29、Gセンサ31、温度センサ33、及び前車との車間距離を計測する図示しない車間距離計測用レーダ装置がそれぞれ接続されている。
【0026】
制御装置35の車両運動制御手段37は、4つの車輪回転センサ21の検出信号を入力し、各車輪毎の回転速度から推定車両速度を算出し、各車輪の回転速度と推定車両速度を比較して、各車輪のスリップ率を算出する。
【0027】
車両運動制御手段37によるTCS制御は、上記算出された各輪のスリップ率が適正なスリップ率の範囲から外れる駆動輪15があれば、駆動力低減または駆動力カットを行う。更に必要が有ればブレーキ19により駆動輪15を制動する。
【0028】
車両運動制御手段37によるABS制御は、上記算出された各輪のスリップ率に基づいて、スリップ率が大きくなりすぎる車輪があれば、この車輪のブレーキ力を弱め、逆にスリップ率が小さすぎる車輪があれば、この車輪のブレーキ力を強めるように制御することにより、車輪のロックを防止して車両の操舵性と方向安定性を維持する。
【0029】
車両運動制御手段37によるVSC制御は、アクセルセンサ23から運転者のアクセル操作量、ブレーキセンサ25から運転者のブレーキ操作量、ステアリングセンサ27から運転者のステアリング操作量をそれぞれ検出し、併せてヨーレイトセンサ29、Gセンサ31、車輪回転センサ21などから車両の旋回状態におけるアンダーステア、オーバステアの程度を判断し、ブレーキ19の車輪毎の制動力と駆動モータ9の駆動力とを制御して、車両の安定性を向上させる。
【0030】
車両運動制御手段37によるACC制御は、図示しない車間距離測定用レーダ装置で前車との車間距離を測定し、設定された車両速度の範囲内で車間距離を適正に維持するように駆動モータ9の駆動力とブレーキ19の制動力を制御する。
【0031】
図2は、燃料電池システム3の詳細を説明する構成図である。燃料電池システム3は、水素を高圧で貯蔵する水素タンク51と、水素タンク51の圧力を検出する水素圧力センサ53と、水素タンク51からの水素ガス圧力を調整する水素圧力調整弁55と、水素極79からの排気と水素圧力調整弁55からの水素を混合するエゼクタ57と、空気を加圧するコンプレッサ59と、空気加湿部67と水素加湿部69のより空気及び水素を加湿する加湿器65と、空気極77と水素極79とを備え加湿器65から供給される加湿した水素及び空気を用いて発電する燃料電池スタック75と、空気極77の出口からの排気圧を調整する空気圧力調整弁81と、水素極79出口から水素を外部へ放出する水素パージ弁83と、空気極77の入口圧力を検出する空気圧力センサ71と、水素極79の入口圧力を検出する水素圧力センサ73と、燃料電池スタック75の冷却水温度を検出する温度センサ33と、燃料電池システム制御装置85とを備えている。
【0032】
空気は、大気からコンプレッサ59で加圧され、空気加湿部67で加湿された後、燃料電池スタック75の空気極77へ供給され、燃料電池スタック75で未使用の空気は、空気圧力調整弁81により大気へ排出される。
【0033】
燃料電池スタック75の空気極77へ供給される空気の流量と圧力は、コンプレッサ59の回転数および空気圧力調整弁81の開度により制御される。
【0034】
コンプレッサ59はコンプレッサモータ61により駆動され、燃料電池システム制御装置85はモータ回転センサ63を参照して、コンプレッサモータ61が目標の回転数となるように制御する。
【0035】
また、燃料電池システム制御装置85は空気圧力センサ71を参照し、燃料電池スタック75の空気極77へ供給される空気の圧力が目標の圧力となるようにコンプレッサ59の目標回転数と空気圧力調整弁81の開度を制御する。
【0036】
燃料ガスである水素は、水素タンク51から水素圧力調整弁55、エゼクタ57を経由して、水素加湿器122で図示しない純水で加湿された後、燃料電池スタック75の水素極79へ供給され、燃料電池スタック75で未使用の水素は、エゼクタ57によって燃料電池スタック75の水素極79へ循環される。燃料電池スタック75の水素極79へ供給される水素の圧力は、水素圧力調整弁55の開度で制御される。燃料電池システム制御装置85は、水素圧力センサ73を参照して、燃料電池スタック75の水素極79へ供給される水素の圧力が目標の圧力となるように水素圧力調整弁55を制御する。
【0037】
水素パージ弁83は、燃料電池スタック75の状態に応じて開閉することにより、燃料電池スタック75の内部の水つまりや、空気極77から水素極79への空気のリークによる出力低下および効率低下を防止するために使用される。
【0038】
燃料電池システム制御装置85は、燃料電池車両の制御装置35から要求発電量を受け取り、この要求発電量が発電できるように上記の水素圧力及び空気圧力を制御する。また、燃料電池システム制御装置85は、発電量制御手段41から要求発電量0の指令、または発電量カット指令を受けると、水素圧力調整弁55を閉じて燃料カットするとともに、コンプレッサ59の回転停止を行う。また、燃料電池システム3からは、燃料電池温度として温度センサ33が検出した温度が燃料電池車両の制御装置35へ送られる。
【0039】
尚、図1の燃料電池車両の制御装置35と、図2の燃料電池システム制御装置85とを一体とすることもできる。
【0040】
図1に示した燃料電池車両1には、従来の油圧制御ブレーキでも使用可能であるが、ブレーキペダル踏力をアシストする負圧式ブレーキ倍力装置を備えようとしてもエンジン吸気負圧を利用することができない。このため吸気負圧に代わる負圧供給源である電動負圧ポンプ等を設けるよりも、ブレーキ自体を電動化した電動ブレーキが好適である。さらに電動ブレーキには、各車輪毎のアンチロック制御が電子制御装置による電気的操作のみで容易に実現することができるという利点がある。
【0041】
図3は、ブレーキ19として利用可能な電動ブレーキの例を示す構成図であり、浮動キャリパー式ブレーキを電動化した例である。図3において、モータ540の正逆回転がボールネジ530により直線往復運動に変換され、この直線往復運動により、ブレーキディスク520の両面に2つのパッド510が押しつけられたり、離されたりしてブレーキが作動するようになっている。
【0042】
図4は、図2の燃料電池スタック75における電力取り出しを停止した後の燃料電池温度の低下幅ΔTと、燃料電池スタック75内の凝縮水量Wの変化を表した凝縮特性図である。図4に示すように、発電停止後、燃料電池スタックの温度が低下し、時間の経過と共に温度低下幅ΔTが大きくなればなるほど、凝縮水量Wは増加する。
【0043】
〔第1実施形態〕
図5、図6は、図1に構成を示した燃料電池車両の制御装置の第1実施形態における制御動作を説明するフローチャートであり、図5は、車両運動制御手段37の動作を示し、図6は、発電継続判定手段39及び発電量制御手段41の動作を示す。これらのフローチャートは、所定時間(例えば、10msec)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるものとする。メインルーチンは、例えば、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ25の検出値に基づいて、車両の駆動力及び要求発電量を算出したり、車両の制動力を算出している。
【0044】
図5において、車両運動制御手段37は、まずステップ(以下、ステップをSと略す)10において、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ25、ステアリングセンサ27の各検出値を読み込む。次いで、S12で各車輪の回転速度センサ21を読み込む。次いで、S14でアイドリングストップ条件が成立しているか否かを判定する。アイドリングストップ条件としては、例えばアクセルオフで車両が停止していて、燃料電池の補機や電動ブレーキ等の使用電力量があまり大きくなく、二次電池7の充電が不要である場合である。
【0045】
S14の判定でアイドリングストップ条件が成立していれば、S24へ移る。S14でアイドリングストップ条件が成立していなければ、S16で駆動輪19のスピンがあるか否かを判定する。4輪の車輪回転センサ21の検出回転速度及びこれらから算出される車速に基づいて各輪のスリップ率を計算し、所定のスリップ率を超えている駆動輪19をスピンしていると判定する。S16の判定で駆動輪スピンが有れば、S24へ移る。S24では、要求発電量Prを0として、メインルーチンへリターンする。
【0046】
S16の判定で、駆動輪スピンが無ければ、S18で、ヨーレイトセンサ29の検出値に基づいて車両が旋回中か否かを判定する。S18の判定で車両が旋回中でなければ、S26へ移る。S18の判定で車両が旋回中であれば、S20で車両姿勢が適正か否かを判定する。車両姿勢が適正か否かの判定には、アクセルセンサ23、ブレーキセンサ25、ステアリングセンサ27から入力される運転者の操作量と、ヨーレイトセンサ29、Gセンサ31、各車輪回転センサ21から入力される情報に基づいて、アンダーステア、オーバステアの程度を判断し、アンダーステア、オーバステアの程度が所定以内であれば、車両姿勢は適正と判断する。
【0047】
S20で車両姿勢が適正であると判定した場合、S26へ移る。S20で車両姿勢が適正でないと判定した場合、S22でオーバステアか否かを判定する。S22でオーバーステアでないと判定した場合、S26へ移る。S26では、アクセル開度と車速に応じた要求発電量Prを算出して、メインルーチンへリターンする。
【0048】
S22でオーバステアと判定した場合、S28で駆動力を低減した要求発電量Prを算出して、メインルーチンへリターンする。
【0049】
図6は、以上の車両運動制御手段37による要求発電量Prの算出を受けて、発電継続判定手段39及び発電量制御手段41による燃料電池システム3の発電制御動作を示す。
【0050】
まず、S30で要求発電量Prを読み込む。S32でPr=0か否かを判定する。Pr=0でなければ、S38へ移り、要求発電量Prを燃料電池システム制御装置85へ送り、要求発電量Prを発電させる。
【0051】
S32の判定でPr=0であれば、次いでS34で燃料電池温度Twを温度センサ33から読み込み、S36でTwが所定値T0以下か否かを判定する。
【0052】
S36の判定で、燃料電池温度Twが所定値T0以下でなければ(燃料電池温度Twが所定値T0を超えていれば)、S40で発電を停止させるべく、要求発電量Pr=0を燃料電池システム3へ出力する。要求発電量Pr=0を受けた燃料電池システム制御装置85は、水素圧力調整弁55を閉じて燃料カットするとともに、コンプレッサ59の回転を停止させて空気供給も停止させる。
【0053】
S36の判定で、燃料電池温度Twが所定値T0以下であれば、S42で燃料電池システム3に保温のための発電を継続させるべく、例えば最低発電量Pmin を要求発電量Prとして、燃料電池システム3へ要求発電量を送る。この最低発電量Pmin は、例えば、図示しない外気温度センサの検出値と燃料電池温度Twとの差に応じて決定してもよい。
【0054】
以上の制御により、燃料電池温度が所定値以下の場合には、車両運動制御手段37からの要求発電量が0であっても燃料電池システム3の保温のための発電を継続させることにより、燃料電池システムにおける凝縮水による水詰まりを防止することができる。
【0055】
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る燃料電池車両の制御装置の第2実施形態を説明する。第2実施形態は、発電停止可能の判定温度にヒステリシス特性を持たせて、要求発電量が0の場合に、頻繁に発電停止と燃料電池保温のための発電再開が繰り返されることを防止したものである。
【0056】
図7(a)は、図1乃至図4に構成及び特性を示した燃料電池車両の制御装置の第2実施形態における制御動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、所定時間(例えば、10msec)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるものとする。尚、制御装置35の車両運動制御手段37の動作は、第1実施形態で説明した図5と同様の動作であるので、重複する説明は省略する。
【0057】
図7(b)は、図7(a)のフローチャートが利用する発電停止可能フラグの制御マップである。図7(b)において、今回の燃料電池温度Twと、前回の燃料電池温度Tw−1とがそれぞれ第1の所定値T1と、第2の所定値T2(<T1)とを閾値とする9通りの組み合わせに対して、発電停止可能フラグのセット(SET)、リセット(RESET)または保持(HOLD)が図示のように定義されている。これは、第1の所定値T1と第2の所定値T2(<T1)とで燃料電池温度判定のヒステリシス特性を実現し、燃料電池の発電停止と、燃料電池保温のための発電再開とが頻繁に繰り返されることを防止するものである。
【0058】
即ち、図7(b)において、今回の燃料電池温度Twが第1の所定値T1を超えた場合(T1<Tw)には、前回の燃料電池温度Tw−1に関わらず発電停止可能フラグをセットし、今回の燃料電池温度Twが第2の所定値T2未満の場合(Tw<T2)には、前回の燃料電池温度Tw−1に関わらず発電停止可能フラグをリセットするように制御する。しかし、今回の燃料電池温度Twが第2の所定値T2と第1の所定値T1との間にある場合(T2<Tw≦T1)、前回の燃料電池温度Tw−1の範囲に応じて、T1<Tw−1ならば発電停止可能フラグをセット、T2<Tw−1≦T1ならば発電停止可能フラグを保持、Tw−1<T2ならば発電停止可能フラグをリセットするように制御している。
【0059】
図7(a)において、発電継続判定手段39は、まずS50で燃料電池温度Twを温度センサ33から読み込む。次いでS52で車両運動制御手段37から要求発電量Prを読み込み、S54で要求発電量Prが0か否かを判定する。S54で要求発電量Prが0でなければ、S62へ進み、発電量制御手段41から要求発電量Prを燃料電池システム3へ指令して、要求発電量Prを発電させる。
【0060】
S54の判定で要求発電量Prが0であれば、S56へ移り、前回の燃料電池温度Tw−1を読み込む。次いで、S58で今回の燃料電池温度Twと前回の燃料電池温度Tw−1から、図7(b)の制御マップを参照して、発電停止可能フラグをセット(SET)、リセット(RESET)または保持(HOLD)する発電停止フラグの更新を行う。
【0061】
次いで、S60で発電停止可能フラグの値が1か否かを判定する。発電停止可能フラグの値が1であれば、S64へ移り、燃料電池システム3の発電を停止させるために要求発電量Pr=0を燃料電池システム3へ出力する。S60の判定で発電停止可能フラグの値が1でなければ、S66へ移り、燃料電池システム3の保温の為の発電を継続(または発電再開)させるために、要求発電量Prを最小発電量Pmin として、燃料電池システム3へ出力する。
【0062】
ここで、S60、S62、及びS66のステップが発電継続判定手段39に相当する。
【0063】
以上説明した本実施形態によれば、制御ハンチングを防止した燃料電池車両の制御装置を提供することができるという効果がある。
【0064】
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態として、燃料電池システムの起動中に、燃料電池温度が所定値以上にならなければ発電を停止しない第3実施形態を説明する。燃料電池車両1の構成、燃料電池システム3の構成及び特性は、図1乃至図4に示した第1実施形態と同様である。
【0065】
例えば、図2の燃料電池システム3の起動時には、燃料電池スタック75が冷え切っていることが考えられる。特に寒冷時には、温度センサ33で検出する冷却水温度が第1の所定値T1以上になっても、燃料電池スタック75を構成するセパレータ内部や、燃料電池スタック75の表面等は、第1の所定値T1まで上昇していないことが考えられる。
【0066】
従って、燃料電池システムの起動時に、燃料電池温度Twが温度T1を超えたときに、要求発電量が0となって発電を停止すると、比較的短時間に水分の凝縮を起こすことがある。この現象を回避するために、本実施形態では、第1の所定値T1より高い第3の所定値T3(T1<T3)を設定し、燃料電池システムの起動中は、燃料電池温度Twが第3の所定値T3を超えるまでは、要求発電量Prが0であっても発電を継続するようにして、燃料電池スタックの内部及び表面が十分暖機されるようにしている。
【0067】
図8は、第3実施形態における制御装置35の発電継続判定手段39及び発電量制御手段41の動作を示す。このフローチャートは、所定時間(例えば、10msec)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるものとする。尚、制御装置35の車両運動制御手段37の動作は、第1実施形態で説明した図5と同様の動作であるので、重複する説明は省略する。
【0068】
図8において、まずS70で発電継続判定手段39が要求発電量Prを読み込む。次いでS72で要求発電量Prが0か否かを判定する。要求発電量Prが0でなければ、S84へ移り、要求発電量Prを発電量制御手段41を介して燃料電池システム3へ出力して、要求発電量Prに応じた発電を行わせる。
【0069】
S72の判定で要求発電量Prが0であれば、S74へ移り、起動中フラグを読み込み、S76で燃料電池温度Twを読み込む。次いで、S78で起動中フラグが1か否かを判定する。起動中フラグが1でなければ、S80へ進む。
【0070】
S80では、起動中ではないので、第1実施形態と同様の通常の温度判定基準に従って、燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下であるか否かを判定する。燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下であれば、S88へ移って燃料電池保温のために発電を継続して、メインルーチンへリターンする。S80の判定で、燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下でなければ、S90へ移って発電を停止し、メインルーチンへリターンする。
【0071】
S78の判定で起動中フラグが1であれば、次いでS82で燃料電池温度Twが第3の所定値T3(T1<T3)以上か否かを判定する。燃料電池温度Twが第3の所定値T3以上であれば、S86で起動中フラグをリセットし、S90へ移る。S82の判定で燃料電池温度Twが第3の所定値T3以上でなければ、発電を継続すべく、S88へ移る。
【0072】
以上説明した第3実施形態によれば、燃料電池システムの起動時に、燃料電池スタック内部及び表面が十分暖機されるまで発電を継続させることができ、暖機を促進し、制御ハンチングを防止した燃料電池車両の制御装置を提供することができるという効果がある。
【0073】
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態として、ブレーキシステムがエネルギ回生機能を備えた燃料電池車両の実施の形態を説明する。燃料電池車両1の構成、燃料電池システム3の構成及び特性は、図1乃至図4に示した第1実施形態と同様である。
【0074】
第4実施形態では、図1のパワーマネージャ5が制御装置35と協働して回生ブレーキによるエネルギ回生機能を実現する。このため燃料電池車両1の制動時に、駆動輪15の回転力は、駆動軸13、差動装置11を介して駆動モータ9を回転させ、駆動モータ9が発電機となって車両の走行エネルギーを回生電力に変換する。駆動モータ9で発電された電力は、パワーマネージャ5で電圧変換及び整流され、二次電池7に充電されたり、燃料電池の補機等で消費される。
【0075】
図9は、第4実施形態における制御装置35の動作を示す。このフローチャートは、所定時間(例えば、10msec)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるものとする。
【0076】
図9において、まずS100で二次電池7が充電可能か否かを判定する。これは、パワーマネージャ5が二次電池7の充放電状態を常に監視して、二次電池7の残存容量又はSOCを把握し、その値を制御装置35に通知しているものとする。二次電池7が充電可能でなければ、何もせずにメインルーチンへリターンする。
【0077】
S100の判定で二次電池7が充電可能であれば、S102へ進み、エネルギ回生要求があるか、即ち燃料電池車両1の制動が必要か否かを判定する。このエネルギ回生要求には、運転者がブレーキペダルを操作したことをブレーキセンサ25で検出したり、制御装置35がTRC制御、VSC制御、ACC制御を行うときに制動力を要する場合である。S102でエネルギ回生要求がなければ、何もせずにメインルーチンへリターンする。
【0078】
S102でエネルギ回生要求があれば、S104へ移って、燃料電池温度Twを温度センサ33から読み込む。次いで、S106で燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下であるか否かを判定する。燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下であれば、S112へ移り、燃料電池の保温のために発電を継続して、燃料電池スタック75の発電電力で二次電池7の充電を行う。
【0079】
S106の判定で燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下でなければ、S108へ移り、燃料電池システム3に対する要求発電量Pr=0として燃料電池の発電を停止させる。次いで、S110で回生ブレーキによるエネルギ回生を実施して、駆動モータ9が発電した回生電力をパワーマネージャ5が二次電池7に充電する。
【0080】
本実施形態によれば、燃料電池システムの温度が所定値以下のときには、回生エネルギで二次電池を充電可能であっても、エネルギ回生を行わず、熱源確保のため発電を継続させる構成としたため、凝縮水の影響を最小限に抑制した燃料電池車両を提供することができるという効果がある。
【0081】
〔第5実施形態〕
次に、本発明に係る燃料電池車両の制御装置の第5実施形態を説明する。第5実施形態は、燃料電池の温度が所定値を超えた場合、燃料電池に対する要求発電量が0を含む第1制御マップを選択する一方、燃料電池の温度が所定値以下の場合、燃料電池に対する要求発電量が常に0を超える第2制御マップを選択するように制御マップを切り換える燃料電池車両の制御装置の実施形態である。燃料電池車両1の構成、燃料電池システム3の構成及び特性は、図1乃至図4に示した第1実施形態と同様である。本実施形態では、燃料電池車両の車間距離制御(ACC)機能を制御する制動トルクマップの切換を例に説明する。
【0082】
図10は、第5実施形態における制御装置35の動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、所定時間(例えば、10msec)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるものとする。
【0083】
図10において、まずS120で制動トルク要求があるか否かを判定する。制動トルク要求がなければ、何もせずにメインルーチンへリターンする。S120の判定で制動トルク要求があれば、S122へ移り、燃料電池温度Twを温度センサ33から読み込む。次いで、S124で燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下か否かを判定し、燃料電池温度Twが第1の所定値T1を超えていればS126へ移り、燃料電池温度Twが第1の所定値T1以下ならばS128へ移る。S126では、燃料電池に対する要求発電量が0を含む第1制御マップである第1の制動トルクマップを選択してS130へ移る。S128では、燃料電池に対する要求発電量が常に0を超える第2制御マップである第2の制動トルクマップを選択してS130へ移る。S130では、選択されたトルクマップで制動制御を行う。
【0084】
図11は、第1、第2の制動トルクマップの例を説明する図であり、先行車両との距離と、先行車との相対速度の逆数から、目標制動Gを算出するマップである。第1の制動トルクマップは、燃料電池温度が所定値を超えている場合に選択される通常の制動トルクマップであり、図11において、メッシュで示されている。第2の制動トルクマップは、燃料電池温度が所定値以下の場合に選択される通常より強い制動を行う制動トルクマップであり、図11において矢印で示されている。
【0085】
尚、制御マップを切り換える代わりに、例えば数式を用いて算出する場合はその数式を変化させたり、スケジュール的に制動が決まっている場合はそのスケジュールを変更することも適用できる。
【0086】
本実施形態によれば、上記の制御を行うことにより、凝縮水の生成を事前に阻止し、燃料電池に大きな影響を及ぼす前に燃料電池からの電力取り出しを行い、燃料電池の水つまりを防ぐことが可能となる。
【0087】
〔第6実施形態〕
次に、本発明に係る燃料電池車両の制御装置の第6実施形態を説明する。第6実施形態は、車両挙動を安定化させるトルクカットにより燃料電池の発電停止した後に、所定時間経過すれば、燃料電池の保温のための発電を再開させる実施形態である。燃料電池車両1の構成、燃料電池システム3の構成及び特性は、図1乃至図4に示した第1実施形態と同様である。
【0088】
図12は、第6実施形態における制御装置の動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、所定時間(例えば、10msec)毎にメインルーチンから呼び出されて実行されるものとする。
【0089】
図12において、まずS140で車両挙動制御の有り(ON)/なし(OFF)を判定する。車両挙動制御ありの場合、S142へ、車両挙動制御なしの場合い、何もせずにメインルーチンへ戻る。
【0090】
S142では、車両挙動安定化させるトルクカット要求が有るか否かを判定し、トルクカット要求がない場合には、何もせずにメインルーチンへ戻る。
【0091】
S142の判定でトルクカット要求がある場合、S144へ移り、燃料電池温度Twを温度センサ33から読み込む。次いでS146でトルクカット中フラグが1か否かを判定し、1ならばS148へ、0ならばS150へ移る。
【0092】
S148では、燃料電池温度Twが所定値T1以下か否かを判定し、所定値T1以下であれば、S152へ移る。S148の判定で、燃料電池温度Twが所定値T1を超えていれば、S158へ移り、トルクカット時間を計測するトルクカットタイマを更新し、S160でトルクカットタイマが示すトルクカット時間が所定時間以上であるか否かを判定する。トルクカット時間が所定時間以上であれば、トルクカットを中断して、燃料電池システム3の保温のための発電を再開させるべく、S152へ移る。
【0093】
S160の判定で、トルクカット時間が所定時間未満であれば、トルクカットを継続すべく、S162へ移り、燃料電池システム3に対する要求発電量Pr=0を継続して、メインルーチンへリターンする。
【0094】
S150では、燃料電池温度Twが所定値T1以下か否かを判定し、所定値T1以下であれば、S152へ移る。S150の判定で、燃料電池温度Twが所定値T1を超えていれば、S164へ移り、トルクカット中を示すトルクカットフラグをセットする。次いで、S166でトルクカット時間を積算するため、トルクカットタイマをスタートさせ、S168で燃料電池システム3に対する要求発電量Prを0として、メインルーチンへリターンする。
【0095】
S152では、トルクカットフラグをリセットし、S154ではトルクカットタイマをリセットする。そしてS156で、燃料電池システム3に対する要求発電量Prを保温のための最小発電量として、メインルーチンへリターンする。
【0096】
以上説明した本実施形態によれば、トルクカットにより燃料電池の発電を停止した後、所定時間が経過すれば、要求発電量が0であっても発電を再開させるようにしたので、燃料電池内の水の凝縮による水詰まりを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池車両の制御装置を備えた燃料電池車両の全体構成を説明する構成図である。
【図2】燃料電池システムの構成を示す構成図である。
【図3】図1の燃料電池車両に好適な電動式ブレーキの構成図である。
【図4】図2に示した燃料電池システムにおける燃料電池温度の低下幅ΔTと凝縮水量Wの関係を示す特性図である。
【図5】第1実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】(a)第2実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャート、(b)第2実施形態で使用する発電停止可能フラグの更新制御テーブルである。
【図8】第3実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】第4実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】第5実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】第5実施形態の燃料電池車両の制御装置が使用する制動トルクマップの例を示す図である。
【図12】第6実施形態における燃料電池車両の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…燃料電池車両
3…燃料電池システム
5…パワーマネージャ
7…二次電池
9…駆動モータ
11…差動装置
13…駆動軸
15…駆動輪
17…従動輪
19…ブレーキ
21…車輪回転センサ
23…アクセルセンサ
25…ブレーキセンサ
27…ステアリングセンサ
29…ヨーレイトセンサ
31…Gセンサ
33…温度センサ
35…制御装置
37…車両運動制御手段
39…発電継続判定手段
41…発電量制御手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for a fuel cell vehicle using a fuel cell as a power source.
[0002]
[Prior art]
In a fuel cell, a fuel gas such as hydrogen gas and an oxidizing gas containing oxygen are electrochemically reacted through an electrolyte, and electric energy is directly taken out between electrodes provided on both surfaces of the electrolyte. In recent years, a fuel cell vehicle that uses this fuel cell as a vehicle drive source has attracted attention.
[0003]
That is, a hydrogen storage device such as a high-pressure hydrogen tank, a liquid hydrogen tank, or a hydrogen storage alloy tank is installed in a vehicle, and hydrogen supplied from the hydrogen storage device and air containing oxygen are sent to the fuel cell to react with each other. It is an ultimate clean vehicle that drives the motor connected to the drive wheels with the extracted electric energy, and the only exhaust material is water.
[0004]
In a fuel cell vehicle, the amount of power generated by the fuel cell is basically determined according to the driving force required by the driver. Since the driving power for driving the vehicle is calculated momentarily according to the operation amount of the accelerator pedal, the vehicle speed, etc., the power generation amount of the fuel cell also changes accordingly.
[0005]
As described above, the fuel cell takes out electric energy by reacting the fuel gas and the oxidant gas, and it is efficient to change the gas supply amount to the fuel cell according to the power generation amount. For example, in order to realize an idle stop function similar to that of a conventional internal combustion engine vehicle, when the fuel cell vehicle is temporarily stopped, the supply of fuel gas and oxidant gas to the fuel cell is temporarily stopped and the fuel cell is If the extraction of the electric power is stopped, the fuel efficiency is further improved (for example, Patent Document 1).
[0006]
In addition, many fuel cells used in fuel cell vehicles are solid polymer fuel cells. This is because the operating temperature is relatively low from room temperature to 100 ° C., the start-up time is short, the size and weight can be reduced, and the output density is high.
[0007]
The solid polymer electrolyte membrane constituting this polymer electrolyte fuel cell conducts hydrogen ions ionized at the fuel electrode to the oxidizer electrode, but has a characteristic that the conductivity decreases if the electrolyte membrane is not sufficiently wet. Have. Therefore, in order to prevent the electrolyte membrane from being dried, the gas supplied to the fuel cell is humidified with a humidifier.
[0008]
When the operation of such a fuel cell system is stopped, the temperature of the fuel cell is lowered, so that the temperature of the humidified gas is also lowered and water vapor is condensed. If the water vapor in the pipe from the humidifier to the fuel cell stack or in the fuel cell is condensed, the electrolyte membrane and the electrode in contact with it are excessively wetted, and the diffusion of hydrogen and oxygen is hindered.
[0009]
As a countermeasure against such condensation of water vapor, a technique for preventing condensation of water vapor by maintaining the temperature of the pipe from the humidifier to the fuel cell stack higher than the temperature of the humidifier is known (for example, patents). Reference 2).
[0010]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application No. 2002-178882
[0011]
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-251912 (5th page)
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, even if the technique described in Patent Document 2 is applied to a fuel cell vehicle, if the temperature of the fuel cell stack decreases during idling stop, it is unavoidable that condensed water is generated inside the fuel cell stack and the pipes before and after the fuel cell stack. Absent. For this reason, when the fuel cell system is restarted from the power generation stop state, there is a problem that the power generation efficiency of the fuel cell is lowered due to the influence of condensed water, and in some cases, the fuel cell may be deteriorated.
[0013]
In addition, it is necessary to increase the amount of gas supplied to the fuel cell and discharge the condensed water condensed inside the fuel cell to the outside of the fuel cell. In this case, the time for restarting the fuel cell system is required. There was a problem of prolonged.
[0014]
Furthermore, when the gas supply amount is increased for discharging condensed water, there is a problem that problems such as operation noise of the air compressor and gas discharge sound occur.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention provides a control device for a fuel cell vehicle using a fuel cell as a power source, vehicle motion control means for controlling driving and braking of the vehicle, and required power generation from the vehicle motion control means. The power generation amount control means for controlling the power generation amount of the fuel cell based on the amount, and the temperature of the fuel cell Condensate does not occur When the power generation request from the vehicle motion control means disappears when the predetermined value is exceeded, the power generation amount control means stops the power generation of the fuel cell, while the temperature of the fuel cell Above A power generation continuation determining means for continuing the power generation for keeping the temperature of the fuel cell in the power generation amount control means even when there is no power generation request from the vehicle motion control means when the predetermined value or less, The gist.
[0016]
【The invention's effect】
According to the present invention, when the temperature of the fuel cell is equal to or lower than the predetermined value, the power generation for maintaining the temperature of the fuel cell is continued even if there is no power generation request for the fuel cell. Therefore, it is possible to realize a fuel cell vehicle that suppresses this to a minimum.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a system configuration diagram illustrating a configuration of a fuel cell vehicle including a control device for a fuel cell vehicle according to the present invention.
[0018]
In FIG. 1, a
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
Then, when the target vehicle behavior calculated based on the operation amount of the driver and the actual vehicle behavior calculated based on the detection value of each sensor exceed the error range, the
[0023]
At this time, depending on the behavior state of the vehicle, the power generation amount control means 41 issues a power generation amount cut command to the
[0024]
Further, as specific control of driving and braking of the
[0025]
For these controls, the
[0026]
The vehicle motion control means 37 of the
[0027]
The TCS control by the vehicle motion control means 37 performs driving force reduction or driving force cutting if there is a
[0028]
The ABS control by the vehicle motion control means 37 is based on the calculated slip ratio of each wheel. If there is a wheel having a slip ratio that is too large, the braking force of the wheel is weakened. If there is, the control is performed to increase the braking force of the wheel, thereby preventing the wheel from being locked and maintaining the steering performance and the directional stability of the vehicle.
[0029]
The VSC control by the vehicle motion control means 37 detects the driver's accelerator operation amount from the
[0030]
In the ACC control by the vehicle motion control means 37, the inter-vehicle distance measurement radar device (not shown) measures the inter-vehicle distance from the preceding vehicle and maintains the inter-vehicle distance appropriately within the set vehicle speed range. And the braking force of the
[0031]
FIG. 2 is a configuration diagram illustrating details of the
[0032]
The air is pressurized from the atmosphere by the
[0033]
The flow rate and pressure of air supplied to the
[0034]
The
[0035]
Further, the fuel
[0036]
Hydrogen, which is a fuel gas, is humidified with pure water (not shown) from the
[0037]
The
[0038]
The fuel cell
[0039]
The fuel cell
[0040]
The
[0041]
FIG. 3 is a configuration diagram showing an example of an electric brake that can be used as the
[0042]
FIG. 4 is a condensation characteristic diagram showing a change ΔT in the decrease in fuel cell temperature after stopping the power extraction in the
[0043]
[First Embodiment]
FIGS. 5 and 6 are flowcharts for explaining the control operation in the first embodiment of the control apparatus for the fuel cell vehicle shown in FIG. 1. FIG. 5 shows the operation of the vehicle motion control means 37. 6 shows the operation of the power generation
[0044]
In FIG. 5, the vehicle motion control means 37 first reads detected values of the
[0045]
If the idling stop condition is satisfied in the determination in S14, the process proceeds to S24. If the idling stop condition is not satisfied in S14, it is determined in S16 whether or not the
[0046]
If it is determined in S16 that there is no drive wheel spin, it is determined in S18 whether or not the vehicle is turning based on the detection value of the
[0047]
If it is determined in S20 that the vehicle posture is appropriate, the process proceeds to S26. If it is determined in S20 that the vehicle posture is not appropriate, it is determined in S22 whether or not the vehicle is oversteered. If it is determined in S22 that it is not oversteer, the process proceeds to S26. In S26, the required power generation amount Pr corresponding to the accelerator opening and the vehicle speed is calculated, and the process returns to the main routine.
[0048]
If it is determined in S22 that the vehicle is oversteered, the required power generation amount Pr with reduced driving force is calculated in S28, and the process returns to the main routine.
[0049]
FIG. 6 shows the power generation control operation of the
[0050]
First, the required power generation amount Pr is read in S30. In S32, it is determined whether Pr = 0. If Pr = 0 is not satisfied, the process proceeds to S38, where the required power generation amount Pr is sent to the fuel
[0051]
If Pr = 0 in the determination at S32, then at S34, the fuel cell temperature Tw is read from the
[0052]
If it is determined in S36 that the fuel cell temperature Tw is not equal to or lower than the predetermined value T0 (if the fuel cell temperature Tw exceeds the predetermined value T0), the required power generation amount Pr = 0 is set to the fuel cell in order to stop power generation in S40. Output to
[0053]
If it is determined in S36 that the fuel cell temperature Tw is equal to or less than the predetermined value T0, the
[0054]
With the above control, when the fuel cell temperature is equal to or lower than the predetermined value, the
[0055]
[Second Embodiment]
Next, a second embodiment of the control apparatus for a fuel cell vehicle according to the present invention will be described. In the second embodiment, the determination temperature at which power generation can be stopped is provided with a hysteresis characteristic, and when the required power generation amount is 0, the frequent stoppage of power generation and restart of power generation for fuel cell heat retention are prevented. It is.
[0056]
FIG. 7A is a flowchart for explaining the control operation in the second embodiment of the control apparatus for the fuel cell vehicle whose configurations and characteristics are shown in FIGS. This flowchart is called from the main routine and executed every predetermined time (for example, 10 msec). Note that the operation of the vehicle motion control means 37 of the
[0057]
FIG. 7B is a control map of the power generation stoppage enable flag used in the flowchart of FIG. In FIG. 7 (b), the current fuel cell temperature Tw and the previous fuel cell temperature Tw-1 have a first predetermined value T1 and a second predetermined value T2 (<T1) as threshold values, respectively. For the combination of streets, the set (SET), reset (RESET), or hold (HOLD) of the power generation stoppage enable flag is defined as shown in the figure. This is because the first predetermined value T1 and the second predetermined value T2 (<T1) realize the hysteresis characteristic of the fuel cell temperature determination, and the power generation stop of the fuel cell and the power generation restart for keeping the fuel cell temperature are performed. This prevents frequent repetition.
[0058]
That is, in FIG. 7B, when the current fuel cell temperature Tw exceeds the first predetermined value T1 (T1 <Tw), the power generation stoppage possible flag is set regardless of the previous fuel cell temperature Tw-1. When the current fuel cell temperature Tw is lower than the second predetermined value T2 (Tw <T2), control is performed to reset the power generation stoppage possible flag regardless of the previous fuel cell temperature Tw-1. However, when the current fuel cell temperature Tw is between the second predetermined value T2 and the first predetermined value T1 (T2 <Tw ≦ T1), depending on the previous range of the fuel cell temperature Tw−1, If T1 <Tw-1, the power generation stoppage possible flag is set, if T2 <Tw-1≤T1, the power generation stoppage possible flag is held, and if Tw-1 <T2, the power generation stoppage possible flag is reset. .
[0059]
In FIG. 7A, the power generation continuation determining means 39 first reads the fuel cell temperature Tw from the
[0060]
If the required power generation amount Pr is 0 in the determination of S54, the process proceeds to S56, and the previous fuel cell temperature Tw-1 is read. Next, in S58, the power generation stoppage possible flag is set (SET), reset (RESET) or held from the current fuel cell temperature Tw and the previous fuel cell temperature Tw-1 with reference to the control map of FIG. The power generation stop flag to be (HOLD) is updated.
[0061]
Next, in S60, it is determined whether or not the value of the power generation stoppage possible flag is 1. If the value of the power generation stoppage enable flag is 1, the process proceeds to S64, and the required power generation amount Pr = 0 is output to the
[0062]
Here, the steps of S60, S62, and S66 correspond to the power generation continuation determination means 39.
[0063]
According to this embodiment described above, there is an effect that it is possible to provide a control device for a fuel cell vehicle that prevents control hunting.
[0064]
[Third Embodiment]
Next, as a third embodiment, a description will be given of a third embodiment in which power generation is not stopped unless the fuel cell temperature becomes a predetermined value or more during startup of the fuel cell system. The configuration of the
[0065]
For example, when the
[0066]
Therefore, when the fuel cell temperature Tw exceeds the temperature T1 when the fuel cell system is started up, if the required power generation amount becomes 0 and the power generation is stopped, moisture may be condensed in a relatively short time. In order to avoid this phenomenon, in the present embodiment, a third predetermined value T3 (T1 <T3) higher than the first predetermined value T1 is set, and the fuel cell temperature Tw is set to the first value during startup of the fuel cell system. Until the predetermined value T3 of 3 is exceeded, even if the required power generation amount Pr is 0, power generation is continued so that the inside and the surface of the fuel cell stack are sufficiently warmed up.
[0067]
FIG. 8 shows operations of the power generation
[0068]
In FIG. 8, the power generation continuation determining means 39 first reads the required power generation amount Pr in S70. Next, in S72, it is determined whether or not the required power generation amount Pr is zero. If the required power generation amount Pr is not 0, the process proceeds to S84, where the required power generation amount Pr is output to the
[0069]
If the required power generation amount Pr is 0 in the determination in S72, the process proceeds to S74, the running flag is read, and the fuel cell temperature Tw is read in S76. Next, in S78, it is determined whether or not the running flag is 1. If the running flag is not 1, the process proceeds to S80.
[0070]
In S80, since the engine is not being started, it is determined whether or not the fuel cell temperature Tw is equal to or lower than the first predetermined value T1 according to the same normal temperature determination standard as in the first embodiment. If the fuel cell temperature Tw is equal to or lower than the first predetermined value T1, the process proceeds to S88, continues power generation for keeping the fuel cell temperature, and returns to the main routine. If it is determined in S80 that the fuel cell temperature Tw is not equal to or lower than the first predetermined value T1, the process proceeds to S90 to stop power generation and return to the main routine.
[0071]
If the startup flag is 1 in S78, it is next determined in S82 whether the fuel cell temperature Tw is equal to or higher than a third predetermined value T3 (T1 <T3). If the fuel cell temperature Tw is equal to or higher than the third predetermined value T3, the activation flag is reset in S86, and the process proceeds to S90. If it is determined in S82 that the fuel cell temperature Tw is not equal to or higher than the third predetermined value T3, the process proceeds to S88 to continue power generation.
[0072]
According to the third embodiment described above, when the fuel cell system is started, power generation can be continued until the inside and the surface of the fuel cell stack are sufficiently warmed up, which promotes warming up and prevents control hunting. There is an effect that a control device for a fuel cell vehicle can be provided.
[0073]
[Fourth Embodiment]
Next, an embodiment of a fuel cell vehicle in which the brake system has an energy regeneration function will be described as a fourth embodiment. The configuration of the
[0074]
In the fourth embodiment, the
[0075]
FIG. 9 shows the operation of the
[0076]
In FIG. 9, first, in S100, it is determined whether or not the
[0077]
If it is determined in S100 that the
[0078]
If there is an energy regeneration request in S102, the process proceeds to S104, and the fuel cell temperature Tw is read from the
[0079]
If it is determined in S106 that the fuel cell temperature Tw is not equal to or less than the first predetermined value T1, the process proceeds to S108, where the required power generation amount Pr = 0 for the
[0080]
According to the present embodiment, when the temperature of the fuel cell system is equal to or lower than a predetermined value, even if the secondary battery can be charged with regenerative energy, energy regeneration is not performed and power generation is continued to secure a heat source. There is an effect that it is possible to provide a fuel cell vehicle in which the influence of condensed water is minimized.
[0081]
[Fifth Embodiment]
Next, a fifth embodiment of the control apparatus for a fuel cell vehicle according to the present invention will be described. In the fifth embodiment, when the temperature of the fuel cell exceeds a predetermined value, the first control map in which the required power generation amount for the fuel cell is 0 is selected, while when the temperature of the fuel cell is equal to or lower than the predetermined value, the fuel cell This is an embodiment of a control device for a fuel cell vehicle that switches the control map so that the second control map in which the required power generation amount for the vehicle always exceeds 0 is selected. The configuration of the
[0082]
FIG. 10 is a flowchart for explaining the operation of the
[0083]
In FIG. 10, it is first determined in S120 whether or not there is a braking torque request. If there is no braking torque request, the process returns to the main routine without doing anything. If there is a braking torque request in the determination of S120, the process proceeds to S122, and the fuel cell temperature Tw is read from the
[0084]
FIG. 11 is a diagram for explaining an example of the first and second braking torque maps, and is a map for calculating the target braking G from the distance from the preceding vehicle and the reciprocal of the relative speed with the preceding vehicle. The first braking torque map is a normal braking torque map selected when the fuel cell temperature exceeds a predetermined value, and is shown by a mesh in FIG. The second braking torque map is a braking torque map that performs braking stronger than normal, which is selected when the fuel cell temperature is equal to or lower than a predetermined value, and is indicated by an arrow in FIG.
[0085]
Instead of switching the control map, for example, when calculating using mathematical formulas, it is also possible to change the mathematical formulas, or to change the schedule when braking is determined on a schedule basis.
[0086]
According to the present embodiment, by performing the above-described control, the generation of condensed water is prevented in advance, the power is taken out from the fuel cell before it significantly affects the fuel cell, and the water clogging of the fuel cell is prevented. It becomes possible.
[0087]
[Sixth Embodiment]
Next, a sixth embodiment of the control apparatus for a fuel cell vehicle according to the present invention will be described. The sixth embodiment is an embodiment in which the power generation for keeping the temperature of the fuel cell is resumed if a predetermined time elapses after the power generation of the fuel cell is stopped by the torque cut that stabilizes the vehicle behavior. The configuration of the
[0088]
FIG. 12 is a flowchart for explaining the operation of the control device according to the sixth embodiment. This flowchart is called from the main routine and executed every predetermined time (for example, 10 msec).
[0089]
In FIG. 12, first, in S140, it is determined whether vehicle behavior control is present (ON) / not present (OFF). If the vehicle behavior control is present, the process returns to S142. If the vehicle behavior control is not present, the process returns to the main routine without doing anything.
[0090]
In S142, it is determined whether or not there is a torque cut request for stabilizing the vehicle behavior. If there is no torque cut request, the process returns to the main routine without doing anything.
[0091]
If there is a torque cut request in the determination in S142, the process proceeds to S144, and the fuel cell temperature Tw is read from the
[0092]
In S148, it is determined whether or not the fuel cell temperature Tw is equal to or lower than a predetermined value T1, and if it is equal to or lower than the predetermined value T1, the process proceeds to S152. If it is determined in S148 that the fuel cell temperature Tw exceeds the predetermined value T1, the process proceeds to S158, where the torque cut timer for measuring the torque cut time is updated, and the torque cut time indicated by the torque cut timer in S160 is equal to or longer than the predetermined time. It is determined whether or not. If the torque cut time is equal to or longer than the predetermined time, the torque cut is interrupted, and the process proceeds to S152 to restart power generation for keeping the
[0093]
If it is determined in S160 that the torque cut time is less than the predetermined time, the process proceeds to S162 to continue the torque cut, the required power generation amount Pr = 0 for the
[0094]
In S150, it is determined whether or not the fuel cell temperature Tw is equal to or lower than a predetermined value T1, and if it is equal to or lower than the predetermined value T1, the process proceeds to S152. If it is determined in S150 that the fuel cell temperature Tw exceeds the predetermined value T1, the process proceeds to S164, and a torque cut flag indicating that torque cut is in progress is set. Next, in order to integrate the torque cut time in S166, the torque cut timer is started, and in S168, the required power generation amount Pr for the
[0095]
In S152, the torque cut flag is reset, and in S154, the torque cut timer is reset. In S156, the required power generation amount Pr for the
[0096]
According to the present embodiment described above, the power generation is resumed even if the required power generation amount is 0 when a predetermined time has elapsed after the power generation of the fuel cell is stopped by torque cut. There is an effect that water clogging due to the condensation of water can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram illustrating an overall configuration of a fuel cell vehicle including a control device for a fuel cell vehicle according to the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram showing a configuration of a fuel cell system.
3 is a configuration diagram of an electric brake suitable for the fuel cell vehicle of FIG. 1. FIG.
4 is a characteristic diagram showing the relationship between a decrease amount ΔT of the fuel cell temperature and the amount of condensed water W in the fuel cell system shown in FIG. 2;
FIG. 5 is a flowchart showing the operation of the control device for the fuel cell vehicle in the first embodiment.
FIG. 6 is a flowchart showing the operation of the control device for the fuel cell vehicle in the first embodiment.
7A is a flowchart showing the operation of the control device for a fuel cell vehicle according to the second embodiment, and FIG. 7B is an update control table of a power generation stoppage enable flag used in the second embodiment.
FIG. 8 is a flowchart showing the operation of a control device for a fuel cell vehicle in a third embodiment.
FIG. 9 is a flowchart showing an operation of a control device for a fuel cell vehicle according to a fourth embodiment.
FIG. 10 is a flowchart showing an operation of a control device for a fuel cell vehicle in a fifth embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing an example of a braking torque map used by the control device for a fuel cell vehicle according to the fifth embodiment.
FIG. 12 is a flowchart showing an operation of a control device for a fuel cell vehicle in a sixth embodiment.
[Explanation of symbols]
1 ... Fuel cell vehicle
3. Fuel cell system
5. Power manager
7 ... Secondary battery
9 ... Drive motor
11 ... differential device
13 ... Drive shaft
15 ... Driving wheel
17 ... driven wheel
19 ... Brake
21 ... Wheel rotation sensor
23 ... Accelerator sensor
25 ... Brake sensor
27 ... Steering sensor
29 ... Yaw rate sensor
31 ... G sensor
33 ... Temperature sensor
35 ... Control device
37 ... Vehicle motion control means
39 ... Power generation continuation determination means
41 ... Power generation amount control means
Claims (10)
車両の駆動及び制動を制御する車両運動制御手段と、
該車両運動制御手段からの要求発電量に基づいて燃料電池の発電量を制御する発電量制御手段と、
燃料電池の温度が凝縮水が発生しない所定値を超えた場合には、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くなると、前記発電量制御手段に燃料電池の発電を停止させる一方、燃料電池の温度が前記所定値以下の場合には、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くても、前記発電量制御手段に燃料電池の保温のための発電を継続させる発電継続判定手段と、
を備えたことを特徴とする燃料電池車両の制御装置。In a control device for a fuel cell vehicle using a fuel cell as a power source,
Vehicle motion control means for controlling driving and braking of the vehicle;
Power generation amount control means for controlling the power generation amount of the fuel cell based on the required power generation amount from the vehicle motion control means;
When the temperature of the fuel cell exceeds a predetermined value at which no condensed water is generated , when there is no power generation request from the vehicle motion control unit, the power generation amount control unit stops power generation of the fuel cell. If the temperature is below the predetermined value, even if no power request from the vehicle motion control unit, a power generation continuation judgment means for continuing the power generation for the thermal insulation of the fuel cell to the power generation amount control means,
A control apparatus for a fuel cell vehicle, comprising:
燃料電池の起動後、燃料電池の温度が凝縮水が発生しない所定値を超えるまでは、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くても、前記発電量制御手段に燃料電池の暖機のための発電を継続させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両の制御装置。 The power generation continuation determining means is
After the fuel cell is started, until the temperature of the fuel cell exceeds a predetermined value at which no condensed water is generated, even if there is no power generation request from the vehicle motion control unit, the power generation amount control unit is allowed to warm up the fuel cell. control apparatus for a fuel cell vehicle according to claim 1 for generating electricity, wherein the benzalkonium allowed to continue for.
燃料電池の温度が凝縮水が発生しない所定値を超えた場合、燃料電池に対する要求発電量が0を含む第1制御マップを選択する一方、燃料電池の温度が前記所定値以下の場合、燃料電池に対する要求発電量が常に0を超える第2制御マップを選択するように制御マップを切り換えて、車両の駆動及び制動を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両の制御装置。 The vehicle motion control means includes
If the temperature of the fuel cell exceeds a predetermined value condensed water does not occur, while the required power generation amount with respect to the fuel cell to select a first control map containing 0, when the temperature of the fuel cell is less than the predetermined value, the fuel cell by switching the control maps as required generation amount is always selects the second control map of more than 0 with respect to the control of the fuel cell vehicle according to claim 1, wherein the benzalkonium controls the driving and braking of the vehicle apparatus.
駆動輪のスリップを検出したときに一時的に駆動力を抑制する駆動力制御手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の燃料電池車両の制御装置。The vehicle motion control means includes
4. The control device for a fuel cell vehicle according to claim 1, further comprising: a driving force control unit that temporarily suppresses the driving force when a slip of the driving wheel is detected. 5.
旋回時の車両姿勢を安定化させる車両姿勢制御手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の燃料電池車両の制御装置。The vehicle motion control means includes
The control apparatus for a fuel cell vehicle according to any one of claims 1 to 3, further comprising vehicle attitude control means for stabilizing the vehicle attitude during turning.
制動時の車輪ロックを防止するABS制御手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の燃料電池車両の制御装置。The vehicle motion control means includes
4. The control device for a fuel cell vehicle according to claim 1, further comprising an ABS control means for preventing wheel lock during braking.
前車との車間距離を制御する車間追従制御手段を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の燃料電池車両の制御装置。The vehicle motion control means includes
The control apparatus for a fuel cell vehicle according to any one of claims 1 to 3, further comprising an inter-vehicle tracking control means for controlling an inter-vehicle distance from the preceding vehicle.
燃料電池の温度が所定値を超えた場合、前記ブレーキシステムから回生電力が得られるときに燃料電池の発電を一時停止して、前記回生電力で二次電池を充電する一方、燃料電池の温度が所定値以下の場合に、前記ブレーキシステムにエネルギ回生を行わせず燃料電池の発電電力で二次電池を充電する充電制御手段と、
を備えたことを特徴とする燃料電池車両の制御装置。In a control device for a fuel cell vehicle, comprising a brake system capable of energy regeneration, a fuel cell, and a secondary battery, and using at least one of the fuel cell and the secondary battery as a power source,
When the temperature of the fuel cell exceeds a predetermined value, when regenerative power is obtained from the brake system, the power generation of the fuel cell is temporarily stopped and the secondary battery is charged with the regenerative power, while the temperature of the fuel cell is Charging control means for charging the secondary battery with the generated power of the fuel cell without performing energy regeneration in the brake system when the predetermined value or less;
A control apparatus for a fuel cell vehicle, comprising:
車両の駆動及び制動を制御する車両運動制御手段と、 Vehicle motion control means for controlling driving and braking of the vehicle;
該車両運動制御手段からの要求発電量に基づいて燃料電池の発電量を制御する発電量制 A power generation amount control for controlling the power generation amount of the fuel cell based on the required power generation amount from the vehicle motion control means. 御手段と、Means and
燃料電池の温度が凝縮水が発生しない第1の所定値を超えた場合には、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くなると、前記発電量制御手段に燃料電池の発電を停止させる一方、燃料電池の温度が前記第1の所定値より小さい第2の所定値未満の場合には、前記車両運動制御手段からの発電要求が無くても、前記発電量制御手段に燃料電池の保温のための発電を継続させる発電継続判定手段と、 When the temperature of the fuel cell exceeds a first predetermined value at which no condensed water is generated, when there is no power generation request from the vehicle motion control means, the power generation amount control means stops the power generation of the fuel cell, When the temperature of the fuel cell is lower than the second predetermined value which is smaller than the first predetermined value, the power generation amount control means is used to keep the fuel cell warm even if there is no power generation request from the vehicle motion control means. Power generation continuation determining means for continuing the power generation of
を備えたことを特徴とする燃料電池車両の制御装置。 A control apparatus for a fuel cell vehicle, comprising:
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