JP4154452B2 - 広告宣伝用のパース画の作成方法。 - Google Patents

広告宣伝用のパース画の作成方法。 Download PDF

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Description

本発明は広告宣伝用パース画と住宅広告宣伝媒体に関する。
マンションや戸建住宅の広告宣伝や、住宅建設にあたって、住戸内鳥瞰図等のパース画は、ユーザを含むオーナの希望や、注文を、具体的に引き出したり、引き出した結果どのように具体化したのかを確認するためのツールとして利用されている。パース画、いわゆる透視図は、住宅の場合、外観図と内観図があり、外観図は、鳥瞰図と見上げ図、内観図としては、住宅内鳥瞰図がある。
住宅などの広告宣伝は、実際に建設される建物の設計図があり、広告宣伝といっても、この設計図とは異なったものを実際に建設されるように表現して広告宣伝することは許されない。そんなこともあり、現実に即して広告宣伝が行われるのが一般的であるが、では、その方法で実際の住宅や建設物の様子を消費者に伝えることができるのかを問うと、必ずしもそうではない。
例えば、図3はマンションの売出し用チラシに用いたマンションの1室を描いた従来の住宅内鳥瞰図の一例であり、備え付けの備品以外の家具などの調度品の設置は考えていない一実施例である。住宅内の様子が、実際に近いように把握できるように斜め上方手前に視点を置き、そこから見た、いわゆる鳥瞰図として、三次元の3D画法で描き、2次元の静止画像として取り出している。この鳥瞰図は、実際の様子をもつとも正確に伝える方法としてよく使用されているパース画である。各部屋を区切る壁や、扉、襖、障子、などの空間仕切部材は、その様子がはっきりと分かるように描かれているが、そうした、仕切部材のうち、不透明な仕切部材の場合、その部材に隠れた部分については、見えなくなるため、そこに何があるのかも分からなくなり、隠れた部分を持つ空間や、部屋の大きさも狭く見えてしまっている。
つまり、壁や扉・襖・障子などの空間仕切部材は、実際に不透明なので、事実通りに不透明なように描くと、その空間仕切部材によって隠れた空間部分が狭く見えてしまい、実際の広さや大きさとは異なって見えてしまうということがあった。
そのため、こうした従来の住宅鳥瞰図を使って、マンションなどの住宅を広告宣伝するときには、2次元の平面図をつけ、部屋が実際にどのような大きさであるのかを示したり、広告宣伝の注釈に部屋の大きさを表示したりしなければならなかった。また、壁や扉、襖、障子などの高さを、実際のままに描出すると、その陰に隠れる空間や部屋の大きさが益々小さくなり、実際の大きさとかけ離れた狭さに表現されるため、例えば襖の天袋や壁の上部は削って、高さを抑えた形で描出する形をとっていた。これ自体、実像を伝える上で問題ある方法と言わねばならなかった。
この点を図3でより詳しく見ると、(2)の不透明な外壁タイル部分によって(4)の板の間の一部が隠されているため、(4)の板の間が、狭く見えてしまった。(6)のベランダも、この鳥瞰図では(8)の壁によって、隠されてしまうため、その分、細長いベランダに見えてしまった。また、(10)の風呂場は、(12)の壁面によって、ほぼ半分の大きさの空間になっているため、風呂場の浴槽の様子がほとんど見えず、風呂場であることの判別すら難しい。(14)と(16)の部屋も、(18)、(20)、(22)の壁面によって遮られ、その大きさは1/3ぐらい小さく見える。
図4も、従来の住戸内鳥瞰図の1実施例であり、この場合、家具や植木などの調度品を設置した事例である。この場合も、(24)と(26)のベランダが、(28)と(30)の外壁によって遮られた部分だけ狭く見え、室内の部屋(32)、(38)、(40)、(46)が、それぞれ(34)と(36)の壁と、(44)の扉と、(48)のガラス戸によって遮られている。そのため、それらの部屋に設置されている調度品が、一部しか見えなくなったりしている。また、部屋自身も1/3から1/2ぐらいの大きさにしか見えない。
以上、従来の住宅広告宣伝用のパース画の1例として、住宅内鳥瞰図の典型的な事例を見てきたが、この事例からも分かるように、▲1▼従来の広告・宣伝チラシなどに用いられているパース画は、壁や扉、襖、戸など不透明な素材で構成されている空間仕切部材の後側は、その仕切部材に遮られ、空間や部屋が実際の大きさより狭く見えてしまうこと▲2▼その点を補正するためには、広告媒体に平面図や、注釈を添付しなければならないという手間、暇が必要となったこと▲3▼それでも、そうした添付材料によって、実際の状況を想定することは難しかった。特にマンションや戸建て住宅の場合、誰もが広々として、余裕のある部屋や空間を望むため、従来のパース画では、広告宣伝の目的やユーザやオーナの注文をうまく反映させることができないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、住戸内鳥瞰図等のパース画を作成するにあたり、各部屋や空間を仕切る壁、扉、襖、障子、曇りガラスなどの不透明な素材で構成されている空間仕切部材を、そのままの色彩や形・素材が分かる形で描きながら、尚且つ半透明で描き、本来この空間仕切部材によって遮られ隠されている空間を、半透明の光を透過させることによって、隠れた空間に何があるのかを描出し、各部屋や空間を実際の大きさに近い形で、描出するようにした住宅広告宣伝用のパース画とそのパース画を用いた広告媒体を提供することによって、上述した問題を解決することにある。
つまり、不透明な空間仕切部材をそれとして描きつつ、その空間仕切部材には、本来見えないはずの隠れた向こう側の様子を仮想的に描出するのである。つまり、バーチャルに描くのである。半透明で薄くはなっているが、本来の色合いや形・素材が分かるように描いているため、壁や扉・襖・障子・曇りガラスがそこに存在することが分かり、それらが空間仕切部材として作る手前の方の空間、部屋や廊下、その他の空間の様子が分かる。一方で半透明で描くことによって見える向こう側の様子によって、本来は見えないはずの向こう側の空間の様子がいわばバーチャルに分かるのである。
不透明な空間仕切部材を半透明にし、その透過度を上げていくと本来の色合いや形・素材をベースにして描いていても、透過度40%を越すと本来の質感が失われる。そこで、本来の質感を残すために透過度40%以下に抑えることにした。ところが、空間仕切部材の質感が分かるようにすると、半透明にしても空間仕切部材の向こう側の空間に何があるのかがはっきりとは分からなくなる。例えば、向こう側の空間、それが部屋として、その大きさや広さをはっきり分かるようにする為には、その部屋の境界域である畳のラインや、板の間の縁が見えることが必要となる。これがはっきり見えるためには60%以上の透過度が必要となる。
そこで本発明では、空間仕切部材の透過度を一律とはせず、透過度に変化をつけるようにした。その上で、空間仕切部材の本来の質感を見せたいところは、透過度40%以下にし、逆に空間仕切部材を通して、向こう側の空間がよりよく見えるようにしなければならないところは透過度を60%以上に上げるようにし、この問題の解決を計った。
本発明による住宅広告宣伝用パース画と、そのパース画を用いた住宅広告宣伝媒体を用いると、以下の様な効果がある。
▲1▼ 住宅の様子を実際の建築物の大きさに極めて近似した形で提供できる。
▲2▼ これまでの住戸内鳥瞰図等のパース画では、どうしても部屋の大きさや、本来ある空間部分より狭く表現されてしまったが、▲1▼の結果、その点が解決した。
▲3▼ 家具などの調度品を置いた場合、従来のパース画では、部屋がより狭くなり、調度品自体1部しか見えず、調和の取れた見え方がしなかったのが、調度品も全体が見えるようになった。
▲4▼ 不透明な空間仕切部材によって、部屋や空間が狭くなることを抑えるために描く部分の高さを制御していたが、その高さ制限も緩和することができた。その結果従来描くことの難しかった窓の全体の様子や、高窓や、天袋も描くことが出来るようになった。
▲5▼ こうした結果、従来は、二次元設計図やその他の写真、説明書きなどを添付して、広告宣伝しないと、実物の住宅をアピールできず、広告宣伝にその他のコストがかかっていたが、パース画だけで実像を正確に伝えることが出来、そうしたコストが軽減できた。
従来はそうした添付物をつけても結局、現地案内することでしか、実物の良さを訴えることが出来なかった。また、そうしたことが出来ないものもあった。その意味で、ユーザの購買の動機付けという広告宣伝用媒体にとっての本来の役割を果たしていなかったが、本発明により、パース画を用いた広告用チラシやパンフレットなどの説明用のツール、雑誌の広告ページやインターネットによる広告表示など、住宅広告宣伝用媒体を用いれば、実際の良さを充分訴えることができるという効果がある。
以下、図面に基づき、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明による住戸内鳥瞰図等のパース画の1実施例である。(50)は板の間、(52)はその板の間(50)と外とを区切るタイル外壁、(54)はベランダ、(56)はベランダを囲う外壁、(57)は襖、(58)は畳の部屋、(59)は障子、(60)は壁、(62)は風呂場、(64)は壁、(66)は脱衣場、(68)、(70)はそれぞれ部屋、(72)、(74)は壁である。
ここでは、タイル外壁(52)は、半透明にし、タイルの素地を色彩表現しながら、光透過型に半透明で描いているため、外から見た様子も分かり、尚且つこのタイル外壁(52)を通し、板の間(50)も見え、板の間(50)全体の大きさが、はっきり分かるようになっている。また、ベランダ(54)もベランダを囲う外壁(56)を同じく、素地を色彩表現しながら、半透明に描いているため、外から見た様子に加え、ベランダ(54)の広さが実際の大きさにほぼ近い形で見ることができ、ベランダ(54)の広さが、きっちりと確認できる。
図5は、この図1の板の間(50)とベランダ(54)の部分を拡大して表現したものであり、図1及び図5は請求項1,2,3,4及び6に対応する。これまでのパース画では、不透明な外壁によって遮られた部分は、どうしても狭く見え、実際に住宅内に入って、広さを感じるということが多かったのが、タイル外壁(52)と外壁(56)が半透明になっているため、板の間(50)とベランダ(54)の境界域のラインが見え、大きさや広さが実物に近い形で、パース画として表現されている。また、タイル外壁(52)と外壁(56)は、素材通りに描き、半透明にしているため、そこに一定の質量感を持つ壁が存在することが分ると共に、部屋やベランダに設置した鉢植えの植木鉢も見え、全体としての住宅の様子を正確に示している。
ここでは、空間仕切部材に当たるタイル外壁(52)や外壁(56)を半透明にし、その外壁としての質感を持たせるために、もうひとつ別な工夫もした。板の間(50)やベランダ(54)の広さや大きさをはっきりと見せるためには、その境界域に当たる畳のラインや板の間の縁の部分がよりはっきり見える必要がある。そこで、そうした部分に当たる空間仕切部材は、より透明度、つまり透過度を高めるようにした。ここでは80%の透過度を使ったが、よりよく見せるためには60%以上の透過度が必要となる。部屋の中に置いている鉢植えなどについても、これらをよりよく見せるために、そうした部分は透過度を高めた。
一方、それぞれの外壁が外壁として見えるようにするためには、そうした透過度を高めたところ以外はできるだけ外壁としての質感が残るようにしたい。そこで、そうした部分は透過度を抑え、40%以下にし、質感が見えるようにした。このように、同一の空間仕切部材に於いても、よりはっきりと向こう側を見せたい部分と、空間仕切部材の素材感を見せたい部分とによって透過度に変化をつけ、全体として実像に近い形で伝達できるようにした。
畳の部屋(58)に関連して、襖(57)とタイル外壁(52)及び障子(59)が、それぞれ半透明に描かれているため、畳が6畳あることが見て取ることが出来、畳の部屋(58)の大きさが、実際に近い形で見てとることができる。
風呂場(62)に関連して、畳の部屋(58)の壁(6.0)を半透明に描くことにより、お湯の入った浴槽も見ることができ、風呂場(62)が風呂場であることがはっきりと分かる。鳥瞰図の特徴として、部屋や空間が狭ければ狭いほど、また、視点位置から離れていればいるほど、従来の方法では、ほとんど遮られてしまい、何の部屋かも分からないようになっていたのが、本発明による作成方法を用いることにより、このようにはっきりと分かるようになっている。
脱衣場(66)も、壁(64)によって、ほとんど床面が見えなかったのが見えるようになり、洗濯機なども見えるようになることで脱衣場ということが分かる。
本発明は、本来、壁や扉・襖・障子・曇りガラスなどの不透明な空間仕切部材によって隠されていたところが見えることによる効果だけでなく、それら空間仕切部材をその素材の色合いや形で描くことによって、空間の本来の広さや大きさを描出している。
例えば、畳の部屋(58)を例にとると、この半透明の描出方法によって、襖(57)と障子(59)の影に現れた畳(58)の部分が見える。その事により、畳の部屋(58)の広さを正確に表現しているが、その一方で壁(60)には、本来なら見えない浴室(62)の浴槽の様子がバーチャルに描かれている。しかし、壁(60)の本来の色合いをベースにして描いているため、この畳の部屋を和室としてみると壁(60)は、和室の壁として見え、そのようなたたずまいで見えるものである。その時には、バーチャルに描かれている浴槽は捨象して見えるのである。
人間の感覚には意識選択がある。例えば、視覚で言うとこの場合、描かれているままに網膜上は捉えるが、脳は目で見た通りに受け取るのではなく、選択的に視覚化する。例えば、車を運転している時、目では対向車線や道路周辺の街道や風景など全て捉えているが、その中でも走ってくる車や自転車、歩行者など動くものがあるとそこに集中して脳は視覚的にキャッチする。従って、この畳の部屋の場合、和室としてどれだけの広さがあり、この部屋をどのようにして使うかなどを考えてみたとき、バーチャルに描いている浴槽の様子は脳が勝手に捨象してしまうのである。従って、見えないものが見えるようにバーチャルに描かれていても、その必要度によって人間は見たり見えなかったりするのである。
このように、本発明では、例えば、空間仕切部材をそのまま描けば却って実際の大きさが見えない時に、その空間仕切部材によって見えない向こう側をまるで見えているようにバーチャルに描くこと、しかもその際、空間仕切部材の色合いや形をそのまま生かしながら、表現することによって、空間仕切部材によって隔てられ向こう側の空間と、手前の空間を実際より近い形で表現したものである。
図6は、図1に於いて、この風呂場(62)と脱衣場(66)に関連し、壁(60)と壁(64)を半透明にするにあたって、モザイク状にこの壁(61)、(63)を半透明にしたときの実施例であり、請求項5に対応する実施例である。この壁(61)では、複数の部分に区分けし、不透明な壁(64)の色彩のままの部分と、略100%透明な部分をつくり全体として半透明に見えるようにして、風呂場(62)の中の浴槽が見えるようにすると共に、壁の存在もはっきりと表した。
壁(63)も、同様にモザイク状に表現し、脱衣場(66)の様子を、壁(63)がどのようになっているかを表現しつつ詳しく分かるようにした。
図7も、図6と同様に、請求項5に対応させて、壁(76)と壁(78)を半透明にした実施例であり、ここでは透明部分と不透明部分を、横並びの帯状いわゆるストライブ状に区分けした。もちろん、これは縦や斜めにしてもよい。
部屋(68)、部屋(70)もそれぞれ、壁(72)と壁(74)に遮られ、本来の大きさは想定するしかなかったのが、それらの壁を半透明にすることにより、部屋の大きさが、実際の大きさに近い形で捉えることができるようになっている。
図2は、本発明による住戸内鳥瞰図の他の実施例であり、ここでは、部屋の中に家具や植木などの調度品を設置した実施例である。(80)と(82)はベランダ、(84)と(86)は外壁、(88)は台所、(100)、(104)は部屋、(108)は玄関、(92)は風呂場、(96)はトイレ、(90)、(94)(102)は壁、(106)は扉である。
ここでも、外壁(84)と外壁(86)を半透明にしているため、ベランダ(80)、(82)は、実際に近い大きさに表示され、ベランダ(80)に設置しているテーブル(83)も、配置がガラス戸と外壁(84)に対し、略等しい感覚になっていることが見てとることができ、不自然さが無くなっている。
台所(88)の大きさも、壁(90)が半透明になっているため見やすくなり、設置しているテーブル(91)も、全体像が見えるため、狭さや圧迫感が取れ、実物に近い形で捉えられる。押入れの中の壁(94)が、半透明になっているため、風呂場(92)も、それとして確認できる。壁(98)が半透明になっているため、トイレ(96)もそれと分かる。
部屋(100)、部屋(104)が壁(102)と押入れ扉(106)を半透明にすることにより、実物に近い形で見え、中に机やベッドなどの調度品があっても、あまり狭くは見えない。玄関(108)のスペースも、曇りガラス(110)を半透明にすることで、本来の大きさに近い形で表現されている。
図8は、本発明による別の実施例である。従来までは、図3、図4に見るように、住宅内鳥瞰図の場合、壁などの不透明な空間仕切部材によって、さえぎられる空間部分が狭くなるため、鳥瞰図として描く高さは、実際の部屋の高さとは異なって、かなり低いところで切断して描いていた。そのため、窓の様子も不正確になり、部屋の押入れなどの天袋なども表現できなかった。図8では、これを本発明の半透明化の手法を使用することによって、高さ方向でも実際の物に近い形で表すことができた。
図9はマンション外観図としての鳥瞰図である。1階部分の専用庭(120)の存在をよりよく示すために、ここでも外壁(122)を半透明に描き、本来なら鳥瞰図の視点から見たとき、この外壁(122)によって見えない庭の様子が見えるようにしている。このため、実物通りの様子を伝えることができ、宣伝・広告の効果が上がる。
通常、マンションは建ち上がった時には契約が完了し、立ち上がった後も未契約の空室などがないようにするのが経営上の理想である。その為、チラシ広告でユーザを集め、モデルルームなどを見せて立ち上げる前から営業を開始する。モデルルームは、いくつかの形を作り、直接見せたり、その応用編として、図3や図4で示したような宅戸内鳥瞰図で説明していくのがこれまでの方法であった。従って、実施例1〜実施例5で見たように、本発明によるバーチャル表現によって逆に実際のままを伝えることができれば、広告・宣伝媒体、例えばチラシやインターネットによる広告表示の上で効果を持ち、集客効果を上げることができた。その上で、来客者にモデルルーム以外の部屋の様子を伝える説明ツールとしてもこれらを利用することができた。
図9に示したような専用庭付きのマンションルームは、かなり特殊であるため、モデルルームとして作ることはコストの点で問題がある。しかし、それをできるだけ実際の姿で描いて説明することも必要であり、描いたものである。
図10は、マンションやホテル、その他の建物のエントランスを描いた。本発明によるパース画の他の実施例図である。エントランス(124)から見た前庭(126)の部分やロビー(128)の部分をそれぞれ見せるために、木質でつくった扉(130),(132)を半透明にし、向こう側のロビーや庭が見えているようにバーチャル表現している。こうした部分もモデルルームのように仮設して作ることは難しかったため、このような3D画法によって、説明用ツールとして表現した。どのような建物でも玄関部分はその建物の価値を決める大切な役割を負う。その意味で大きさや広さが実際に近い形でこのように表現されるのは、広告・宣伝の上でも役に立つ。
図11は、本願による建築物のパース画の半透明なバーチャル表現を実現する方法についての説明図である。(140)は建築物の設計図、(142)は色合いや形・素材などを指定するマッピング工程、(144)は3D画像、(146)と(148)は3D画像上で静止して2次元画像として取り出した画像、(150)はそれらを加工する肯定、(152)は合成工程である。
本発明のパース画作成は、コンピュータグラフィックス技術によって作成する。通常、建築物を図1〜図10のようにパース画として立体表現するに際しては、元になる2次元の設計図(140)から数値をひろい、建物の壁や窓、障子、襖などの素材や色合い、形などをマッピング(142)で指定して、3D画像(144)を立ち上げる。これを、例えば住宅内鳥瞰図として、一定の高さと位置から見た静止画像として2次元に落したのが図3や図4などの図である。
本願発明では、3D画像(144)から同一の静止位置で2枚の2次元画像、2次元画像A(146)と2次元画像B(148)を作った。2次元画像B(148)は空間仕切り部材であり、2次元画像A(146)はそれをのぞいた静止画像である。このように分けた上で、2次元画像B(148)をグラデーションで濃淡をつけて色付けするなどの加工(150)を行い、改めてこの2次元画像B(148)を2次元画像Aに重ね合わせて合成(152)した。このグラデーションに際して、透過度の濃淡変化もつけるのである。
合成(152)し、出来上がりの状態を見た上で、濃淡の具合や重ね合わせの時点での2次元画像B(148)の透過度を変化させて調整する。この方法を用いると、同一空間仕切部材の中で、グラデーションによって透過度を必要に応じてアナログ的に変化させることが可能となる。
本発明では、元の構成素材がそれと分かる方法でバーチャル表現し、バーチャルすなわち仮想表現ではあるが却って実際の大きさ、広さなどを広告・宣伝として伝えるパース画を提供した。その上で、そのバーチャル表現が人間の感覚の意識選択の作用なども利用しつつ、より実際のものを表現できる手法となるために、バーチャル表現の一手法としての半透明化に際し、空間仕切部材等の同一構成部材に於いても透明度に変化をつけた。空間仕切部材の向こう側によりはっきりと見せたいものがある時には、そこの透明度、すなわち透過度を上げ、一方、空間仕切部材の質感を強調したい時には透過度を下げ、その存在を強調するようにした。
従って、本発明を成立させる要件として、この透過度に変化をつけるということは大変重要な点となるが、この透過度の変化をつけることは易しそうで難しい課題であった。1度、3D画像を立ち上げた後に、2次元の静止画像を作り、画像の上で透明度を変えるようにグラデーションすれば空間仕切部材と一緒に向こう側にある空間もそのグラデーションによる変化を受けてしまうのである。
そこで、本発明では3D画像から取り出した静止画像のうち、グラデーションで透過度の濃淡をつける空間仕切部材を静止画像Bとし、その他を静止画像Aとして分け、静止画像Bの中で濃淡変化をつけ、その上で静止画像Aと重ねて作るようにしたのである。
コンピュータ上では、通常、クリックするときに同一の静止画像が表示されていたときにはそれが半透明の空間仕切部材とその向こう側の空間によって重ね合わせて作られたものであるときは、エリア設定して透過度を変化させれば、その重ね合わさっている両方がその透明度の変化を受ける。従って、半透明になっている向こう側をよりよく見たいとして、透過度を高めても、その向こう側も薄くなって向こう側がよく見えるように見え方が変わることはない。
そこで、本願発明では同一の静止画像をもう1度加工する静止画像Bと、そのままにしておく静止画像Aに分け、内容に応じて向こう側がよく見えたり、空間仕切部材の質感を強調したりすることを静止画像Bの透過度に変化をつけて可能にした。
なお、本発明の実施例は、あくまで1実施例であり、本発明は、その実施例に捉われるものではない。たとえば外観図で言えば、マンションなどの見上げ図や鳥瞰図を描いた際に、一階部分の庭園を外壁をとうして半透明に描くといったことも出来る。
透明度と空間仕切部材の見え方、ないし向こう側の空間の見え方の関係を実際に透明度を実験的に変化させた事例を図12に示す。透明度が0〜40%の時には領域Iのような形で、仕切部材の色合いや素材の質がよく分かる。透明度60〜100%の時には、これとは逆に領域IIIのような形となり、仕切部材の向こう側の空間の様子がよく見える。40〜60%の時には、領域IIのような形となる。いずれの場合も仕切部材の色合いや素材の質、そして向こう側の空間にある物の色合いなどによって見え方に巾があるが、その違いを越えて、I領域、IIIの領域では、それぞれ仕切部材と向こう側の見え方が、はっきりし、IIの領域では、暖味領域である。
もちろん、これは、現在の3Dの画像が、画像上、空間仕切部材とその他の部材とを分けることができない中で示した原理的な方法であって、基本は、3Dであれ、それから2D静止画像を分離する方法であれ、画像上、空間仕切部材とその他の部材とに分け、その上で、空間仕切部材の透過度をレベルを変えて半透明にし、その上で、再び画像を合成するという事が、本発明の骨格である。
従って本願は、本願の考え方をベースにして、3D画像そのものを作るソフト、つまり、それを3D画像の範囲で画像Aと画像Bに分け、その1つを半透明に加工し、その後再び合成できるようにするといったケースも本領域にふくまれる。
は本発明によるパース画の1つで、住戸内鳥瞰図の1実施例図である は本発明によるパース画の1つで、住戸内鳥瞰図の1実施例で、家具等の調度品を設置した図である は従来の住戸内鳥瞰図の1実施例図である は従来の住戸内鳥瞰図の1実施例で、家具等の調度品を配置した図である は図1の1部分の拡大図である
Figure 0004154452
は図1をベースに高さをとった実施例である は本発明によるパース画の一つで、住宅の外観鳥瞰図の実施例である。 は本発明によるパース画の一つで、マンションやホテルなどのエントランスの実施例である。 は本発明によるバーチャル表現を可能とする手法を説明する機能ブロック図である。 は透明度による見え方のちがいを実験データーから、模式化した図である。

Claims (3)

  1. コンピュータグラフィックス装置による住宅広告宣伝用のパース画の作成方法であって、該作成されるパース画が、住宅用の鳥瞰図、見上図、住戸内鳥瞰図などの3Dパース画から取り出した2D静止画像であって、壁や扉、襖、障子、曇ガラスなど不透明な素材で構成される空間仕切部材を、該空間仕切部材の素材や色彩や形などの構成部分が判別できるように半透明で表現し、かつ該空間仕切部材によって本来遮られる背後空間を、該背後空間との関係に応じて該空間仕切り部材の透過度を変化させてバーチャル表現し、該空間の広さや大きさと共に該住宅の様子が略正確に見えるようにした住宅広告宣伝用のパース画の作成方法。
  2. 前記遮られる前記背後空間の境界域が、前記空間仕切り部材の透過率60%以上の透過度によって見えるようにし、該空間の広さや大きさが略正確に見えるようにしたことを特徴とする請求項1に示した住宅広告宣伝用のパース画の作成方法。
  3. コンピュータグラフィックス装置により、前記住宅広告宣伝用のパース画を作成するに当たり、前記3Dパース画から同一の静止位置で、2次元画像Aと2次元画像Bとを作り、前記空間仕切部材を該2次元画像Aとして描き、該空間仕切り部材を除くその他の部分を、該2次元画像Bとして描き、該2次元画像Aを半透明に描き、その上で該2次元画像Aと該2次元画像Bとを再合成して作成する請求項1に示した住宅広告宣伝用のパース画の作成方法。
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