JP4152429B1 - 微生物単離取得のためのマイクロ・マニピュレータ装着用微小工具 - Google Patents
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Abstract
ターゲットとなる細胞又は細胞群を確定させた際、当該細胞又は当該細胞群が顕微鏡の視野から決して出ないようにすると共に、当該細胞又は当該細胞群に対して確実に所望の処理を施すことが可能なマイクロ・マニピュレータ装着用微小工具の提供。
【解決手段】
一端に細胞又は細胞群の切断、移動及び/又は細胞又は細胞群への薬剤注入その他の処理をするための処理部が形成されており他端にマイクロ・マニピュレータに装着される装着部が形成されている胴体部材と、前記処理部を左右から離隔した状態で挟む、前記細胞又は前記細胞群を把持するための把持部として機能する二本の開脚部材と、を有するマイクロ・マニピュレータ装着用微小工具であって、前記二本の開脚部材に対する前記処理部の相対位置が上下に変化可能な可とう性を有し、1個の細胞を分離する工具。
【選択図】 図1
Description
マイクロ・マニピュレーション法で使用される器具は、概略、(第一工程)切断器具及び俎板、(第二工程)キャピラリー、(第三工程)培地用フラスコ、である。これらの内、切断器具及び俎板は、本発明者が創作した新規な器具である。以下、これら各器具について説明する。
まず、本最良形態に係る切断器具について説明する。当該切断器具は、所定角度で拡開した二本の可とう性脚部と、前記二本の可とう性脚部を跨ぐように延伸した切断部と、マイクロ・マニピュレータに装着される装着部とを有する。そして、当該切断作業は、マイクロ・マニピュレータに当該切断器具を装着して、顕微鏡を見ながらマイクロ・マニピュレータを操作しながら行う。ここで、当該切断器具は、非キャピラリー型(例1)とキャピラリー型(例2)に大別される。以下、図面を参照しながら各型を詳述する。
図1は、例1に係る切断器具A(1)の構造を示した図である。微小工具(切断器具)A(1)は、マイクロ・マニピュレータにより力が直接加えられる長手部材である切断子110と、微生物を両手で押さえ付けることが可能な把持子120とを有する。ここで、切断子110は、マイクロ・マニピュレータに装着される装着部111を一端に有し、糸状・叢状になった多数の微生物群を切断するための切断部112を他端に有する。一方、把持子120は、切断子110の装着部111との接合部位となる接合部121と、当該切断子110を略中央に挟む形で左右に拡開した二本の可とう性脚部122と、を有する。ここで、まず、装着部111から説明すると、当該装着部111は、マイクロ・マニピュレータに切断器具A(1)を装着した際に当該器具がぐらつかず、切断操作に耐えられる強度を有する限り特に限定されない。次に、切断部112は、その先端に刃状の切断箇所(カッター)112aが形成されている。当該切断部112の素材(特に切断箇所112)は、鋼鉄、ガラス等の硬度の高い素材が好適である。例えば、当該切断部112は、高炭素鋼から成る動物皮用の縫い針や釣り針を目が非常に細かいサンドペーパで研ぐことにより製造可能である。次に、接合部121は、その裏面において切断子110の装着部111と何らかの手段により接合可能であれば特に限定されない。ここで、切断子110と把持子120との結合形態は、切断子110が切断動作可能に接合されている限り特に限定されず、一体成型であっても、部材同士を接着剤や溶接や半田等により接合した態様であっても、更には、枢軸部を設けて動作可能に接合した態様であってもよい。次に、二本の可とう性脚部122は、微生物群を任意の二点で確実に押圧できる程度の可とう性を有する限りどのような材料でもよく、例えば金属でもプラスチックでもよい(尚、当該二本の可とう性脚部122は、その両先端間距離が、微生物をはさみ込める程度の長さになるように開脚していることが好ましく、例えば0.4mm)。ここで、当該二本の可とう性脚部122間の距離は、処理対象である細胞又は細胞群の大きさにより好適距離が変動する。即ち、処理対象の細胞又は細胞群を両脚部で押え付けることが可能であるよう、両脚部間の距離を当該処理対象のサイズよりも小さくする必要がある。したがって、例えば、当該二本の可とう性脚部122間距離としては、例えば、処理対象のサイズが10μmであるときには、当該距離を10μm未満とする必要がある。
図4は、例2に係る微小工具(切断器具)B(キャピラリー一体型)の構造を示した図である。切断器具Bは、基本構成は切断器具Aと同様に、少なくとも先端部に切断部位を有する操作子210と、微生物を両手で押さえ付けることが可能な把持子220とを有する構成である。但し、当該操作子210は、キャピラリー構造の管状部材である。したがって、当該操作子210は、切断子だけではなく吸引子やすくうものとしても機能する点で相違する。以下、当該操作子210を詳述すると、まず、当該操作子210の先端には、微生物群を切断するための刃状の切断箇所211が形成されている。ここで、切断箇所211は、刃状に研磨されている。但し、切断箇所211を設ける代わりに図1の切断子110を操作子210に接着剤や溶接や半田等で接合する方法も考えられる。そして、当該操作子210自体は、内部に中空部212を有している。このような構造のため、微生物群を前記切断箇所211で切断した後、切り離された微生物をすくったり中空部212内に減圧吸引し保持することが可能となる。即ち、本例に係る器具は、前述の第一工程(切断工程)及び第二工程(単離工程)の連続実施を可能にした器具である。ここで、当該切断部211を更に詳述すると、当該切断部211は、ガラス製、鋼鉄製等であることが好適である。更に、当該切断部211におけるキャピラリーの内径は、10〜100μmであることが好適であり、30〜80μmであることがより好適である。ここで、本明細書にいう「内径」とは、先端内径を意味し、顕微鏡で確認可能である。
次に、本最良形態に係る俎板について説明する。ここで、当該俎板は、以下の四個(特に最初の三個)の性質を有することが重要である。第一に、微生物が俎板上で滑らないようにするため、当該俎板は滑り難い性質を有することが好適である。第二に、第一工程及び第二工程では操作状況を確認するために下から光を照射するので、当該俎板は透明性を有することが好適である。第三に、微生物を切断する際に切断器具の刃を傷めないよう、当該俎板は硬度が低いことが好適である。第四に、オートクレーブ等で滅菌消毒できる(120℃以上に加熱可能)よう、当該俎板は耐熱性を有することが好適である。そして、前述の第一乃至第四の性質を有する素材としては、例えば、PARAFILM(登録商標)、ゼラチン(例えば、フジフィルム製のゼラチンフィルター)、メチルペンテンコポリマー(例えば、三井化学社製のTPX−MX400)のような乾燥フィルムが挙げられる。
図5は、本最良形態に係るマイクロ・マニピュレーションシステムの全体構成図の一例である。尚、ここでは例2(図4)の切断器具Bを使用した場合を例に採って説明する。当該システムは、切断器具Bを把持するためのアーム部1(マイクロ・マニピュレータに直結したアーム部)と、当該アーム部1と一体的に移動可能に把持されている切断器具Bと、多種の微生物を搭載するための俎板2と、微生物の切断や単離の様子を確認するための顕微鏡3と、から構成される。そして、当該アーム1は、図示しない駆動手段により、油圧でXYZ方向にミクロン単位で移動可能に構成されている。更に、切断器具Bの中空部212は、注射筒1bと連結している。そして、当該注射筒1bの操作により、中空部212内は減圧・加圧状態となり、これにより当該中空部212内部に微生物が吸引・放出される。尚、アーム部は一本でもよいが、必要に応じて数本設置してもよい。例えば、例1(図1〜3)の切断器具(非キャピラリー型)を用いる場合には、一方のアーム部には切断器具を装着し、他方のアーム部にはキャピラリー管(例えば注射針)を装着するように構成してもよい。この場合、当該キャピラリー管は切断後の微生物の吸引だけでなく、切断の際に微生物群が移動しないようにする押えとしても機能する。
まず、本最良形態に係るマイクロ・マニピュレーションに先立ち、全ての器具を熱又はエタノールによる滅菌処理に付することが好ましい。以下、本最良形態に係るマイクロ・マニピュレーション法の各工程について詳述する。
本最良形態に係る第一工程では、糸状・叢状になった多数の微生物群から一個の微生物を切り離す、又は、異物に強く付着している微生物を切り離して一個の微生物を切り離す。具体的には、第一工程では、顕微鏡で処理対象微生物群を確認しながら、切断器具をアーム部に装着したマイクロ・マニピュレータ(例えばナリシゲ社製)を操作することにより、処理対象微生物群を切断する。具体的には、図5に示すように、操作者は、顕微鏡を見ながら、マイクロ・マニピュレータのアーム部1をXYZ方向にミクロン単位で移動させることにより実行する。
本最良形態に係る第二工程では、第一工程で得られた一個の微生物をキャピラリー管で吸引する、又は、微小なピンセットで挟んで採る等して、当該微生物を単離する。具体的には、図5に示すように、操作者は、顕微鏡を見ながら、切断された微生物にキャピラリー管の開口部を接触させた後、注射筒1bを図中の矢印方向に操作してキャピラリー管内を減圧状態にすることにより、当該キャピラリー管内部に微生物を吸引する。
本最良形態に係る第三工程では、前記二工程で単離した微生物を培養する。本工程で使用される培地は、特に限定されないが、希望する微生物に適した培地を選択するのが好ましい。
Claims (2)
- 一端に細胞又は細胞群の切断、移動及び/又は細胞又は細胞群への薬剤注入その他の処理をするための処理部が形成されており他端にマイクロ・マニピュレータに装着される装着部が形成されている胴体部材と、前記処理部を左右から離隔した状態で挟む、前記細胞又は前記細胞群を把持するための把持部として機能する二本の開脚部材と、を有するマイクロ・マニピュレータ装着用微小工具であって、前記開脚部材が、前記二本の開脚部材に対する前記処理部の相対位置が上下に変化可能な可とう性を有し、1個の細胞を分離する工具。
- 前記可とう性は、前記二本の開脚部材に対する前記処理部の相対位置が下に変化した際、前記二本の開脚部材を左右方向に拡開させる性質も含む、請求項1記載のマイクロ・マニピュレータ装着用微小工具。
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