JP4152172B2 - Anticorrosion method for cast iron pipe and anticorrosive cast iron pipe - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は鋳鉄管の防食方法および防食処理された鋳鉄管に関し、特に、亜鉛を含有する金属層が表面に形成された鋳鉄管についての、鋳鉄管の防食方法および防食処理された鋳鉄管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳鉄管の外面に塗装する塗料としては、たとえば、二液型のエポキシ樹脂塗料、ジンクリッチペイント、アクリルエマルション塗料、窒素系硬化剤を用いたエポキシ粉体塗料(たとえば特許文献1)などが使用されたり、提案されたりしている。しかし、アクリルエマルション塗料以外は、耐候性が劣り、屋外に放置された時に光沢が減少するなどの問題がある。その対策として、アクリル−エポキシ粉体塗料(たとえば特許文献2)が提案されているが、そのアクリル樹脂にはスチレンが含まれているため、耐衝撃性、耐候性の面で決して十分であるとはいえない。
【0003】
さらに、アクリエルエマルション塗料は鉄地に対する充分な防錆力を有していないので、これを用いる場合には、下塗りとしてジンクリッチペイント等の防錆力の優れた亜鉛系のプライマーを塗装しておかなければならないという不便さがある。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−370162号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平11−60999号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、特許文献2には鋳鉄管の外面にアクリル−エポキシ粉体塗料を塗装することが記載されているが、そのアクリル樹脂にはスチレンが含まれているため、耐衝撃性、耐候性の面で決して十分であるとはいえないという技術的課題がある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、亜鉛を含有する金属層が表面に形成された鋳鉄管に塗装を施したときの塗膜の耐衝撃性、耐候性を向上できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明らは、亜鉛を含有する金属層が表面に形成された鋳鉄管の外面に特定のアクリル/エポキシハイブリッド粉体塗料を塗装することにより、塗装後短時間に成膜を終了し、しかも耐衝撃性、耐候性が良好な塗膜を形成して、屋外に搬出された鋳鉄管が過酷な条件に晒されても、亜鉛の溶出を抑え白錆発生を防止しながら長期にわたり初期の塗膜外観を維持できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0009】
すなわち、本発明の鋳鉄管の防食方法は、亜鉛を含有する金属層が表面に形成された鋳鉄管の外面に、シクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを含含みかつスチレンを含まないアクリル樹脂と、エポキシ化合物と、粉粒状のシリカとを含んだ粉体塗料を塗布するものである。
【0010】
また本発明の防食処理された鋳鉄管は、亜鉛を含有する金属層が表面に形成された鋳鉄管の外面に、シクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを含みかつスチレンを含まないアクリル樹脂と、エポキシ化合物と、粉粒状のシリカとを含んだ粉体塗料が塗布されているものである。
【0011】
このような構成であると、鋳鉄管上に塗装された粉体塗料の硬化速度が速く、したがって発泡もなく良好な外観を呈することができる。またアクリル樹脂はシクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを含むため、従来のようなスチレンを含まなくても機能することができ、したがって、スチレンフリーの構成とすることができて耐衝撃性および耐候性を向上させることができる。鋳鉄管の表面に形成された、亜鉛を含有する金属層は、多孔質であり、したがって塗装時に塗膜に発泡が生じやすいが、粉体塗料にはシリカが含まれているために、塗膜自体も多孔質化されることで、発泡を防止することが可能となる。また本発明によると、鋳鉄管の内面に粉体塗料を焼き付けた場合は、その余熱で外面の粉体塗装をも完結させることができる。
【0012】
本発明によれば、アクリル樹脂はシクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを5−50質量%含むとともに酸価が10−150であり、エポキシ化合物は軟化点または融点が50−150℃であり、シリカは平均粒子径が1−50μmであり、粉体塗料は180℃のゲルタイムが10−200秒に調整されているのが好適である。
【0013】
また本発明によれば、粉体塗料は、アクリル樹脂80−20質量%と、エポキシ化合物20−80質量%との合計が100質量%であるとともに、このアクリル樹脂とエポキシ化合物との合計100質量%に対してシリカが10−100質量%配合されているのが好適である。
【0014】
また本発明によれば、金属層が、亜鉛と、全体を100質量%として、亜鉛70〜95質量%、アルミニウム5〜30質量%の亜鉛−アルミニウム合金または擬合金と、全体を100質量%として、亜鉛60〜94質量%、アルミニウム5〜30質量%、マグネシウム1〜10質量%の亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金または擬合金と、のいずれかにて形成された溶射金属層であるのが好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明で使用される鋳鉄管は上中下水道用として幅広く使用されており、その内面は、外面防食塗装工程の前または後に、セメントライニングや、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の粉体塗料が施されることにより保護されている。
【0016】
本発明は鋳鉄管の外面の防食方法に関するものであり、この鋳鉄管の外面には、無処理またはサンドブラストやショットブラスト等で表面処理された後、下地処理として、亜鉛、亜鉛−アルミニウム合金または擬合金、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金または擬合金の溶射皮膜層が形成される。
【0017】
亜鉛−アルミ合金または擬合金の組成は、全体を100質量%として、亜鉛70〜95質量%、アルミニウム5〜30質量%であることが好ましい。また亜鉛−アルミ−マグネシウム合金または擬合金の組成は、全体を100質量%として、亜鉛60〜94質量%、アルミニウム5〜30質量%、マグネシウム1〜10質量%であることが好ましい。
【0018】
このようにして下地処理された鋳鉄管は、電磁誘導加熱や熱風循環などの加熱方式により180−250℃に予熱された後、まず内面をエポキシ粉体塗料等で塗装され、次いで180−200℃の熱風循環炉内で後加熱される。この後加熱によって所定時間焼き付けが施された後に炉内から取り出され、その後に、本発明にもとづき、アクリル/エポキシハイブリッド粉体塗料が、厚さ80−150μm、好ましくは厚さ100−120μmになるように塗布される。そして、余熱を利用して硬化され、その後は、焼き付けられないか、必要であれば後加熱炉にて焼き付け硬化されてもよい。
【0019】
本発明に使用される粉体塗料は、シクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを含むアクリル樹脂と、エポキシ化合物と、粉粒状のシリカとを含んだアクリル/エポキシ・ハイブリッド粉体塗料である。
【0020】
アクリル樹脂はシクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを5−50質量%含むとともに酸価が10−150であり、エポキシ化合物は軟化点または融点が50−150℃であり、シリカは平均粒子径が1−50μmであり、粉体塗料は180℃のゲルタイムが10−200秒に調整されているのが好適である。
【0021】
上記アクリル−エポキシ系粉体塗料の基材樹脂となるアクリル樹脂は、シクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを含むものでなければならない。本発明によれば、アクリル樹脂が従来のようにスチレンを含むことに代えて、シクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートを含むことで、塗料の耐候性と耐衝撃性とを向上させることができる。その理由は、定かではないが、一般に硬くてもろいスチレンに比べ、シクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートの方が長鎖構造であることが、塗料の耐候性と耐衝撃性に寄与しているのではないかと思われる。
【0022】
アクリル樹脂におけるシクロヘキシルアクリレートまたはシクロヘキシルメタクリレートの含有割合は、所要の耐候性および耐衝撃性を発現させるためには、5−50質量%の範囲であることが好ましい。含有割合が5質量%に満たない場合は、耐候性および耐衝撃性の向上が不十分となりやすく、また50質量%を超えた場合は、それに伴いガラス転移点(Tg)が低くなり過ぎて、粉体塗料に適した程度に粉体化することが困難になる。
【0023】
上記アクリル樹脂は、酸価が10−150であることが好ましく、日本水道協会規格(JWWA)で禁止されているアクリロニトリルは使用せず、使用できるモノマー類としては、たとえば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ−ブチル、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどが挙げられる。
【0024】
そして、上記アクリル樹脂において、その酸価が10−150であることが好ましいとするのは、次の理由によるものである。すなわち、酸価が10−150であると、アクリル樹脂が所要の反応性を有するとともに、塗膜に所要の柔軟性や耐衝撃性を持たせることが可能となるのみならず、塗料の貯蔵安定性を確保することが可能となるためである。反対に、アクリル樹脂の酸価が10未満の場合は、アクリル樹脂の反応性が低下してピンホールの発生を抑制する効果が低下したり、塗膜の柔軟性や耐衝撃性が低下して塗膜が鋳鉄管の変形に追随できなくなったり、塗膜にクラックが発生するようになるおそれがある。またアクリル樹脂の酸価が150を超える場合は、アクリル樹脂の分子量が小さいことから塗膜が脆くなって外面用に要求される物性を維持できなくなったり、アクリル樹脂の反応性が強すぎて塗料の調製時にゲル化を引き起こしたり、塗料のゲルタイムが極端に短くなって貯蔵安定性が悪くなるおそれがある。
【0025】
上記アクリル樹脂と組み合わせるエポキシ化合物としては、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ノボラック型エポキシ樹脂、テレフタル酸エポキシ樹脂、水添ビスフェノールエポキシ樹脂、2,5−ジターシャリーブチルハイドロキノンのジグリシジルエーテルなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、また2種類以上混合して用いてもよい。
【0026】
これらのエポキシ化合物においては、その軟化点または融点が50−150℃であることが好ましいが、これは次の理由によるものである。すなわち、エポキシ化合物の軟化点または融点が50−150℃であることで、エポキシ化合物の反応性を適宜のものとすることができて、そのゲルタイムを適正化することができるとともに、ピンホールの発生を抑制したり、所要の塗膜の柔軟性や耐衝撃性を確保できるためである。これに対し、エポキシ化合物の軟化点または融点が50℃未満の場合は、アクリル−エポキシ系粉体塗料の反応性が強くなるため、そのゲルタイムが経時的に速くなり、ピンホールが発生しやすくなったり、固着性が強くなるおそれがある。また、エポキシ化合物の軟化点または融点が150℃を超える場合は、エポキシ化合物の反応性が低下してピンホールの発生を抑制する効果が低下したり、塗膜の柔軟性や耐衝撃性が低下して塗膜が鋳鉄管の変形に追随できなくなったり、塗膜への衝撃によって塗膜にクラックが発生するようになるおそれがある。
【0027】
本発明の粉体塗料においては粉粒状のシリカを含有させるが、これはシリカが溶融時の粘度を上昇させることなく塗膜を適度に多孔質化して亜鉛を含有する金属の溶射面のす(巣)穴に含まれている空気や水分などの気化成分に基づくピンホールの発生を抑制する作用を有するからである。これにより、塗装時に塗膜に気泡が生じることを防止することが可能である。
【0028】
本発明で使用される粉体塗料においては、アクリル樹脂80−20質量%と、エポキシ化合物20−80質量%との合計が100質量%であるとともに、このアクリル樹脂とエポキシ化合物との合計100質量%に対してシリカが10−100質量%配合されているのが好適である。
【0029】
本発明においては、アクリル樹脂とエポキシ化合物との配合割合が上記の範囲を満足する場合には、十分な耐候性と耐衝撃性とを兼備させることができる。これに対し、アクリル樹脂が20質量%未満の場合は耐候性が不十分となりやすく、反対にアクリル樹脂が80質量%を超えると耐衝撃性が不十分となりやすくなる。またエポキシ化合物が20質量%未満の場合は耐衝撃性が不十分となりやすく、反対にエポキシ化合物が80質量%を超えると耐候性が不十分となりやすくなる。
【0030】
また上述のように、平均粒子径1〜50μmのシリカは、当該粉体塗料の基材樹脂(アクリル樹脂とエポキシ化合物との合計)100質量%に対して10−100質量%配合されていることが好ましい。この範囲であると、ピンホールの発生を良好に抑止することができる。反対にシリカの配合割合が基材樹脂100質量%に対して10質量%より少ない場合は、シリカによる脱泡効果が不十分となって、充分なピンホール発生抑制効果が得られなくなるおそれがあり、また100質量%より多い場合は、粉体塗料の溶融粘度が高くなるために、同様に充分なピンホール発生抑制効果が得られなくなるおそれがある。
【0031】
本発明の粉体塗料には、上記成分に加え、さらに着色顔料、体質顔料、レベリング剤、垂れ止め剤、触媒などを適宜添加することができる。
上記着色顔料としては、たとえば、カーボンブラックなどが挙げられ、上記体質顔料としては、たとえば、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。また、上記レベリング剤としては、たとえば、BYK360P(商品名、シリカに吸着させた粉末状レベリング剤、BYK社製)、モダフローパウダー(商品名、シリカに吸着させた粉末状レベリング剤、モンサント社製)、アクロナール(商品名、アクリルオリゴマー系レベリング剤、BASF社製)などが挙げられる。上記垂れ止め剤としては、たとえば、微粉末シリカ、アエロジル200(商品名、日本アエロジル社製)などが挙げられる。上記触媒は、アクリル−エポキシ系粉体塗料を調製する際に、必要に応じ、アクリル樹脂とエポキシ化合物との反応を促進するために使用されるものであり、たとえばイミダゾール系触媒などが挙げられる。
【0032】
また、本発明の粉体塗料は、180℃のゲルタイム(糸引き法)が10−200秒に調整されることが好適である。この範囲に規定されることによって、良好な貯蔵安定性やピンホール発生抑制効果が得られる。反対に180℃のゲルタイム(糸引き法)が10秒より短い場合は、塗料調製時にゲル化したり、貯蔵中に経時変化を起こして貯蔵安定性が悪くなり、また、180℃のゲルタイム(糸引き法)が200秒より長い場合は、鋳鉄管のす(巣)穴に含まれている空気や水分などの気化成分に基づくピンホールの発生を充分に抑制することができなくなる。
【0033】
本発明の粉体塗料の調製に際しては、たとえば、上記アクリル樹脂およびエポキシ化合物からなる基材樹脂と、硬化剤と、シリカとをヘンシェルミキサーなどでドライブレンドし、コニーダなどで溶融混練するのが好適である。そして、得られた混合物をハンマーミルなどで粉砕し、ふるいで粗粒をカットして、粉体塗料として使用に供される。
【0034】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1〜3および比較例1〜2]
表1に示す組成でアクリル樹脂A〜Dを調製した。また表2に示す組成で実施例1〜3および比較例1〜2の粉体塗料を調製した。なお、表1、2中の各成分の数値単位は、酸価と軟化点とを除いて、質量部である。また、表2中において商品名などで示したものについては、その詳細を欄外に示す。
【0035】
なお、表2において、アジピン酸ジヒドラジドはエポキシ樹脂の硬化剤としての機能を果たすものである。また沈降性硫酸バリウムは、増量剤としての機能を果たすものである。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
上記粉体塗料の調製は、各成分をヘンシェルミキサー(三井三池製作所社製)でドライブレンドし、コニーダー(ブッス社製)で溶融混練することによって行い、ついで、ハンマーミル(不二バウダル社製)で粉砕し、60メッシュの篩で粗粒をカットして、平均粒子径50μmの粉体塗料を得た。なお、上記実施例1〜3および比較例1はアクリル−エポキシ系粉体塗料であるが、これらの塗料におけるカルボキシル基:エポキシ基の当量比は1:1であった。
【0039】
上記のようにして調製した実施例1〜3および比較例1〜2の粉体塗料の180℃のゲルタイム(糸引き法)を測定した。測定方法は次の通りであり、測定結果は表3に示す通りであった。
【0040】
(ゲルタイムの測定方法)
180℃の高温に保ったホットプレート上に上記粉体塗料を100mgずつ置き、全体が溶融した時点を開始点として、スパチュラーで攪拌しつつ一定時間ごとに上方に引っ張って溶融塗料が糸を引かなくなるまでの時間を測定し、それをゲルタイム(秒)とした。
【0041】
【表3】
【0042】
また、上記実施例1〜3および比較例1〜2の粉体塗料について耐候性、耐屈曲性および耐衝撃性を調べた。それらの評価方法や測定方法は次の通りであり、測定結果は表3に示す通りであった。
【0043】
耐候性:
厚さ0.8mmで70mm×150mmのブラスト鋼板の片面に平均膜厚がそれぞれ100μmとなるように各粉体塗料を塗装し、180℃で20分間焼き付けて塗板を作製した。この塗板をJIS−K−5400−9.8.1に規定の耐候性試験に準じて300時間テストした。その後、塗膜外観を観察し、表4に示す評価基準にて記号化した。その結果は表3に示す通りであった。
【0044】
【表4】
【0045】
耐屈曲性:
JDPA(日本ダクタイル鉄管協会規格)−Z−2010に準じ、厚さ0.3mmで150mm×50mmのぶりき板の片面に焼付後の塗膜の厚さが0.1mm±0.02mmになるように各粉体塗料を塗装し、180℃で20分間焼き付けて塗板を作製した。つぎに、JIS−K−5400の8.1(耐屈曲性)に規定された屈曲試験器を用い、直径10mmの心棒に沿って上記塗板を180°折り曲げた時に、目視により塗膜に割れ・はがれが認められない場合は、「折り曲げに耐える」と評価し、合格とした。反対に塗膜に割れ・はがれが認められた場合は、「折り曲げに耐えない」と評価し、不合格とした。測定結果は表3に示す通りであった。
【0046】
耐衝撃性:
JDPA−Z−2010に準じ、厚さ4mmで200mm×100mmのブラスト鋼板の片面に焼付後の塗膜の厚さが0.1mm±0.02mmになるように塗装し、180℃で20分間焼き付けて塗膜を作製した。そして、JIS−K−5400の8.3.2(デュポン式)に規定される耐衝撃試験器を用い、500gのおもりを300mmの高さから上記塗板の塗膜上に落とした時に、目視により塗膜に割れ・はがれが認められない場合は、「衝撃による変形で割れ・はがれができない」と評価し、合格とした。反対に塗膜に割れ・はがれが認められた場合は、「衝撃による変形で割れ・はがれができる」と評価し、不合格とした。測定結果は表3に示す通りであった。
【0047】
表3に示す実施例1〜3の評価結果と比較例1〜2の評価結果との対比から明らかなように、実施例1〜3は、比較例1〜2に比べて、耐候性の評価が○または◎であって、光沢保持率が少なくとも70%以上と適正な範囲内にあり、しかも耐屈曲性、耐衝撃性のいずれも優れていて、鋳鉄管外面用粉体塗料として充分な性能を示していた。
【0048】
これに対し比較例1は、シクロヘキシルアクリレートもシクロヘキシルメタクリレートアクリルも含有しないアクリル樹脂Cによって構成した塗料を塗装したものであったため、耐候性の評価が×と悪く、また耐屈曲性、耐衝撃性も不合格であった。
【0049】
比較例2は、アクリル樹脂を含まない単なるエポキシ系粉体塗料を塗布したものであったため、耐候性の評価が×と悪かった。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、鋳鉄管外面に要求される塗膜の耐衝撃性および耐候性に優れたものとすることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an anticorrosion method for cast iron pipes and an anticorrosive cast iron pipe, and more particularly to an anticorrosion method for cast iron pipes and an anticorrosive cast iron pipe for cast iron pipes on which a metal layer containing zinc is formed.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a paint to be coated on the outer surface of a cast iron pipe, for example, a two-pack type epoxy resin paint, a zinc rich paint, an acrylic emulsion paint, an epoxy powder paint using a nitrogen-based curing agent (for example, Patent Document 1) and the like. Used or suggested. However, other than acrylic emulsion paints, there are problems such as poor weather resistance and reduced gloss when left outdoors. As countermeasures, acrylic-epoxy powder coatings (for example, Patent Document 2) have been proposed, but since the acrylic resin contains styrene, it is absolutely sufficient in terms of impact resistance and weather resistance. I can't say that.
[0003]
Furthermore, since Acryel emulsion paint does not have sufficient anti-corrosion power against iron, when using it, apply a zinc-based primer with excellent anti-corrosion power such as zinc rich paint as an undercoat. There is the inconvenience of having to leave.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-4-370162
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-60999 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, Patent Document 2 describes that an acrylic-epoxy powder coating is applied to the outer surface of a cast iron pipe. However, since the acrylic resin contains styrene, impact resistance and weather resistance are described. There is a technical problem that cannot be said to be sufficient in terms of sex.
[0007]
This invention is made | formed in view of such a situation, and makes it possible to improve the impact resistance of a coating film, and a weather resistance when coating the cast iron pipe in which the metal layer containing zinc was formed in the surface. For the purpose.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
By applying a specific acrylic / epoxy hybrid powder coating on the outer surface of a cast iron pipe having a zinc-containing metal layer formed on the surface, the present invention finishes the film formation in a short time after coating, and further withstands the resistance. Even if cast iron pipes that are carried out outdoors are exposed to harsh conditions by forming a coating film with good impact resistance and weather resistance, the initial coating film can be used for a long time while suppressing zinc elution and preventing the occurrence of white rust. The inventors have found that the appearance can be maintained and completed the present invention.
[0009]
That is, corrosion method cast iron pipe of the present invention, the outer surface of the cast iron metal layer containing zinc is formed on the surface tube, and acrylic resin containing no含含Mikatsu styrene cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate, epoxy compounds And a powder coating material containing powdered silica.
[0010]
The anticorrosion treated cast iron pipe of the present invention, the outer surface of the cast iron pipe metal layer containing zinc on the surface thereof, and an acrylic resin containing no free Mikatsu styrene cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate, and an epoxy compound A powder coating containing powdered silica is applied.
[0011]
With such a configuration, the powder coating material coated on the cast iron pipe has a high curing rate, and therefore can exhibit a good appearance without foaming. In addition, since the acrylic resin contains cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate, it can function without containing styrene as in the past, and thus can be made styrene-free to improve impact resistance and weather resistance. be able to. The metal layer containing zinc formed on the surface of the cast iron pipe is porous, and thus the coating film is liable to foam during coating, but the powder coating contains silica, so the coating film By making itself porous, foaming can be prevented. Further, according to the present invention, when the powder coating is baked on the inner surface of the cast iron pipe, the powder coating on the outer surface can be completed by the residual heat.
[0012]
According to the present invention, the acrylic resin contains 5-50 mass% of cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate and has an acid value of 10-150, the epoxy compound has a softening point or melting point of 50-150 ° C., and silica has an average particle size It is preferable that the diameter is 1-50 μm, and the powder coating material has a gel time of 180 ° C. adjusted to 10-200 seconds.
[0013]
According to the invention, the powder coating material has a total of 100-20% by mass of the acrylic resin 80-20% by mass and the epoxy compound 20-80% by mass, and a total of 100% by mass of the acrylic resin and the epoxy compound. It is preferable that 10-100 mass% of silica is blended with respect to%.
[0014]
According to the present invention, the metal layer is made of zinc and the whole is 100% by mass, zinc is 70 to 95% by mass, aluminum is 5 to 30% by mass, a zinc-aluminum alloy or pseudo alloy, and the whole is 100% by mass. It is preferable that it is a sprayed metal layer formed of any one of zinc-aluminum-magnesium alloy or pseudoalloy of zinc 60-94 mass%, aluminum 5-30 mass%, and magnesium 1-10 mass%. is there.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
The cast iron pipe used in the present invention is widely used for upper, middle, and sewerage, and the inner surface thereof is a powder coating such as cement lining, epoxy resin, acrylic resin, polyester resin before or after the outer surface anticorrosion coating process. It is protected by applying.
[0016]
The present invention relates to a method for preventing corrosion of an outer surface of a cast iron pipe. The outer surface of the cast iron pipe is subjected to surface treatment with no treatment or sand blasting, shot blasting, or the like, and as a base treatment, zinc, zinc-aluminum alloy or pseudo A sprayed coating layer of an alloy, zinc-aluminum-magnesium alloy or pseudoalloy is formed.
[0017]
The composition of the zinc-aluminum alloy or pseudo-alloy is preferably 70 to 95% by mass of zinc and 5 to 30% by mass of aluminum, with the total being 100% by mass. Further, the composition of the zinc-aluminum-magnesium alloy or pseudo-alloy is preferably 60 to 94% by mass of zinc, 5 to 30% by mass of aluminum, and 1 to 10% by mass of magnesium, based on 100% by mass.
[0018]
The cast iron pipe thus ground-treated is preheated to 180 to 250 ° C. by a heating method such as electromagnetic induction heating or hot air circulation, and then the inner surface is first painted with an epoxy powder paint or the like, and then 180 to 200 ° C. It is post-heated in a hot air circulating furnace. After this, after baking for a predetermined time by heating, it is taken out from the furnace, and then the acrylic / epoxy hybrid powder coating is 80-150 μm thick, preferably 100-120 μm thick, according to the present invention. It is applied as follows. And it hardens | cures using a residual heat and may not be baked after that, or if necessary, it may be baked and hardened in a post-heating furnace.
[0019]
The powder coating used in the present invention is an acrylic / epoxy hybrid powder coating containing an acrylic resin containing cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate, an epoxy compound, and granular silica.
[0020]
The acrylic resin contains 5-50% by mass of cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate, has an acid value of 10-150, the epoxy compound has a softening point or melting point of 50-150 ° C., and silica has an average particle diameter of 1-50 μm. It is preferable that the powder coating material has a gel time of 180 ° C. adjusted to 10 to 200 seconds.
[0021]
The acrylic resin used as the base resin for the acrylic-epoxy powder coating must contain cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate. According to the present invention, the weather resistance and impact resistance of the coating material can be improved by including cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate instead of the conventional acrylic resin containing styrene. The reason for this is not clear, but the longer chain structure of cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate contributes to the weather resistance and impact resistance of paints than styrene, which is generally hard and brittle. Seem.
[0022]
The content ratio of cyclohexyl acrylate or cyclohexyl methacrylate in the acrylic resin is preferably in the range of 5 to 50% by mass in order to develop the required weather resistance and impact resistance. When the content ratio is less than 5% by mass, the improvement of weather resistance and impact resistance tends to be insufficient, and when it exceeds 50% by mass, the glass transition point (Tg) becomes too low accordingly. It becomes difficult to pulverize to an extent suitable for powder coating.
[0023]
The acrylic resin preferably has an acid value of 10 to 150, and does not use acrylonitrile prohibited by the Japan Water Works Association Standard (JWWA). Examples of usable monomers include ethyl acrylate and acrylic acid. n-butyl, 2-ethylhexyl acrylate, lauryl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, n-butyl methacrylate, iso-butyl methacrylate, cyclohexyl acrylate, cyclohexyl methacrylate, acrylic acid, methacrylic acid An acid, 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxypropyl methacrylate, etc. are mentioned.
[0024]
And it is based on the following reason that it is preferable that the acid value is 10-150 in the said acrylic resin. That is, when the acid value is 10 to 150, the acrylic resin has the required reactivity and not only can the coating film have the required flexibility and impact resistance, but also the storage stability of the paint. It is because it becomes possible to ensure the property. On the other hand, when the acid value of the acrylic resin is less than 10, the reactivity of the acrylic resin is lowered and the effect of suppressing the generation of pinholes is lowered, or the flexibility and impact resistance of the coating film are lowered. There is a possibility that the coating film cannot follow the deformation of the cast iron pipe or cracks are generated in the coating film. If the acid value of the acrylic resin exceeds 150, the molecular weight of the acrylic resin is so small that the coating film becomes brittle and the physical properties required for the outer surface cannot be maintained, or the reactivity of the acrylic resin is too strong. There is a possibility that gelation may be caused during the preparation, and the gel time of the paint may be extremely shortened to deteriorate the storage stability.
[0025]
Examples of the epoxy compound combined with the acrylic resin include, for example, bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, novolac type epoxy resin, halogenated bisphenol A type epoxy resin, halogenated novolac type epoxy resin, terephthalic acid epoxy resin, water Examples thereof include bisphenol epoxy resin, diglycidyl ether of 2,5-ditertiary butyl hydroquinone, and these may be used alone or in combination of two or more.
[0026]
These epoxy compounds preferably have a softening point or melting point of 50 to 150 ° C. for the following reason. That is, since the softening point or melting point of the epoxy compound is 50-150 ° C., the reactivity of the epoxy compound can be made appropriate, the gel time can be optimized, and the occurrence of pinholes This is because the required flexibility and impact resistance of the coating film can be secured. On the other hand, when the softening point or melting point of the epoxy compound is less than 50 ° C., the reactivity of the acrylic-epoxy powder coating becomes strong, so that the gel time increases with time and pinholes are likely to occur. There is a risk that the adhesiveness becomes strong. In addition, when the softening point or melting point of the epoxy compound exceeds 150 ° C., the reactivity of the epoxy compound decreases and the effect of suppressing the generation of pinholes decreases, or the flexibility and impact resistance of the coating film decrease. As a result, the coating film may not be able to follow the deformation of the cast iron pipe, or a crack may occur in the coating film due to the impact on the coating film.
[0027]
In the powder paint of the present invention, powdered silica is contained, which is a metal sprayed surface of a metal containing zinc by appropriately making the coating film porous without increasing the viscosity at the time of melting of the silica ( This is because it has an action of suppressing the generation of pinholes based on vaporized components such as air and moisture contained in the nest holes. Thereby, it is possible to prevent bubbles from being generated in the coating film during painting.
[0028]
In the powder coating material used in the present invention, the total of the acrylic resin 80-20% by mass and the epoxy compound 20-80% by mass is 100% by mass, and the total of 100% by mass of the acrylic resin and the epoxy compound. It is preferable that 10-100 mass% of silica is blended with respect to%.
[0029]
In the present invention, when the blending ratio of the acrylic resin and the epoxy compound satisfies the above range, sufficient weather resistance and impact resistance can be combined. On the other hand, when the acrylic resin is less than 20% by mass, the weather resistance tends to be insufficient, whereas when the acrylic resin exceeds 80% by mass, the impact resistance tends to be insufficient. If the epoxy compound is less than 20% by mass, the impact resistance tends to be insufficient, and conversely if the epoxy compound exceeds 80% by mass, the weather resistance tends to be insufficient.
[0030]
Moreover, as mentioned above, 10-100 mass% of silica with an average particle diameter of 1-50 micrometers is mix | blended with respect to 100 mass% of base resin (the total of an acrylic resin and an epoxy compound) of the said powder coating material. Is preferred. Within this range, the occurrence of pinholes can be satisfactorily suppressed. On the other hand, when the blending ratio of silica is less than 10% by mass with respect to 100% by mass of the base resin, the defoaming effect by silica becomes insufficient, and a sufficient pinhole generation suppressing effect may not be obtained. When the amount is more than 100% by mass, the melt viscosity of the powder coating is increased, and thus there is a possibility that a sufficient effect of suppressing the generation of pinholes may not be obtained.
[0031]
In addition to the above components, a color pigment, an extender pigment, a leveling agent, an anti-sagging agent, a catalyst, and the like can be appropriately added to the powder coating material of the present invention.
Examples of the colored pigment include carbon black, and examples of the extender pigment include talc, calcium carbonate, and barium sulfate. Examples of the leveling agent include BYK360P (trade name, powder leveling agent adsorbed on silica, manufactured by BYK), Modaflow powder (trade name, powder leveling agent adsorbed on silica, manufactured by Monsanto). ), Acronal (trade name, acrylic oligomer leveling agent, manufactured by BASF) and the like. Examples of the sag-preventing agent include fine powder silica, Aerosil 200 (trade name, manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.) and the like. The catalyst is used for promoting the reaction between the acrylic resin and the epoxy compound as necessary when preparing the acrylic-epoxy powder coating, and examples thereof include an imidazole catalyst.
[0032]
Moreover, it is suitable for the powder coating material of this invention that the gel time (thread drawing method) of 180 degreeC is adjusted to 10-200 second. By being defined within this range, good storage stability and a pinhole generation suppressing effect can be obtained. On the other hand, when the gel time at 180 ° C. (thread drawing method) is shorter than 10 seconds, gelation occurs at the time of preparing the paint, or changes with time occur during storage, resulting in poor storage stability. If the method is longer than 200 seconds, pinholes based on vaporized components such as air and moisture contained in the cast (nest) hole of the cast iron pipe cannot be sufficiently suppressed.
[0033]
In preparing the powder coating material of the present invention, for example, it is preferable to dry blend the base resin composed of the acrylic resin and the epoxy compound, the curing agent, and silica with a Henschel mixer and melt-knead with a kneader. It is. And the obtained mixture is grind | pulverized with a hammer mill etc., a coarse grain is cut with a sieve, and it uses for powder coating.
[0034]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, this invention is not limited only to those Examples.
[Examples 1-3 and Comparative Examples 1-2]
Acrylic resins A to D were prepared with the compositions shown in Table 1. Moreover, the powder coating material of Examples 1-3 and Comparative Examples 1-2 with the composition shown in Table 2 was prepared. In addition, the numerical unit of each component in Tables 1 and 2 is parts by mass excluding the acid value and the softening point. Moreover, the details of the items indicated by the product names in Table 2 are shown outside the column.
[0035]
In Table 2, adipic acid dihydrazide functions as a curing agent for epoxy resin. Precipitated barium sulfate serves as a bulking agent.
[0036]
[Table 1]
[0037]
[Table 2]
[0038]
The powder coating is prepared by dry blending each component with a Henschel mixer (Mitsui Miike Seisakusho) and melt-kneading with a kneader (Buss), then a hammer mill (Fuji Baudal) And coarse particles were cut with a 60-mesh sieve to obtain a powder coating material having an average particle diameter of 50 μm. In addition, although the said Examples 1-3 and the comparative example 1 are acrylic-epoxy type powder coating materials, the equivalent ratio of the carboxyl group: epoxy group in these coating materials was 1: 1.
[0039]
The gel time (thread drawing method) at 180 ° C. of the powder coatings of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2 prepared as described above was measured. The measurement method was as follows, and the measurement results were as shown in Table 3.
[0040]
(Method for measuring gel time)
Place 100 mg of the above powder coating on a hot plate kept at a high temperature of 180 ° C., starting from the time when the whole is melted, and pulling upward at regular intervals while stirring with a spatula, so that the molten coating does not pull the yarn Was measured as the gel time (seconds).
[0041]
[Table 3]
[0042]
Further, the weather resistance, flex resistance and impact resistance of the powder coating materials of Examples 1 to 3 and Comparative Examples 1 and 2 were examined. Their evaluation methods and measurement methods were as follows, and the measurement results were as shown in Table 3.
[0043]
Weatherability:
Each powder coating was applied to one side of a blasted steel plate of 0.8 mm thickness and 70 mm × 150 mm so that the average film thickness was 100 μm, and baked at 180 ° C. for 20 minutes to prepare a coated plate. This coated plate was tested for 300 hours in accordance with the weather resistance test specified in JIS-K-5400-9.8.1. Thereafter, the appearance of the coating film was observed and symbolized according to the evaluation criteria shown in Table 4. The results were as shown in Table 3.
[0044]
[Table 4]
[0045]
Flexibility:
In accordance with JDPA (Japan Ductile Iron Pipe Association Standard) -Z-2010, the thickness of the coated film after baking on one side of a 0.3 mm thick 150 mm × 50 mm tinplate is 0.1 mm ± 0.02 mm Each powder coating was applied to the plate and baked at 180 ° C. for 20 minutes to prepare a coated plate. Next, when the coating plate was bent 180 ° along a mandrel having a diameter of 10 mm using a bending tester defined in 8.1 (flexibility) of JIS-K-5400, When peeling was not recognized, it was evaluated as “resistant to bending” and passed. On the other hand, when cracking / peeling was observed in the coating film, it was evaluated as “not resistant to bending” and rejected. The measurement results were as shown in Table 3.
[0046]
Impact resistance:
In accordance with JDPA-Z-2010, coating is applied to one side of a blasted steel plate with a thickness of 4 mm and a size of 200 mm × 100 mm so that the thickness of the coating after baking is 0.1 mm ± 0.02 mm, and baked at 180 ° C. for 20 minutes A coating film was prepared. Then, using an impact resistance tester stipulated in 8.3.2 (DuPont type) of JIS-K-5400, when a 500 g weight was dropped from a height of 300 mm onto the coating film of the coated plate, it was visually observed. In the case where no cracking or peeling was observed in the coating film, it was evaluated as “cannot be cracked or peeled off due to deformation due to impact”, and was determined to be acceptable. On the other hand, when cracking / peeling was observed in the coating film, it was evaluated as “It can be cracked / peeled by deformation due to impact” and rejected. The measurement results were as shown in Table 3.
[0047]
As is clear from the comparison between the evaluation results of Examples 1 to 3 and the evaluation results of Comparative Examples 1 and 2 shown in Table 3, Examples 1 to 3 are more weather resistant than Comparative Examples 1 and 2. Is ◯ or ◎, and the gloss retention is within an appropriate range of at least 70% and excellent in both bending resistance and impact resistance, and sufficient performance as a powder coating for cast iron pipe outer surface Was showing.
[0048]
On the other hand, in Comparative Example 1, since the paint composed of the acrylic resin C containing neither cyclohexyl acrylate nor cyclohexyl methacrylate acrylic was applied, the weather resistance was evaluated as bad and the flex resistance and impact resistance were also low. It was a failure.
[0049]
Since the comparative example 2 was what applied the simple epoxy-type powder coating material which does not contain an acrylic resin, evaluation of weather resistance was bad with x.
[0050]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the impact resistance and weather resistance of the coating film required for the outer surface of the cast iron pipe can be improved.
Claims (8)
亜鉛と、
全体を100質量%として、亜鉛70〜95質量%、アルミニウム5〜30質量%の亜鉛−アルミニウム合金または擬合金と、
全体を100質量%として、亜鉛60〜94質量%、アルミニウム5〜30質量%、マグネシウム1〜10質量%の亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金または擬合金と、
のいずれかにて形成された溶射金属層であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の鋳鉄管の防食方法。Metal layer
With zinc,
Zinc-aluminum alloy or pseudo-alloy of 70 to 95% by weight of zinc and 5 to 30% by weight of aluminum, based on 100% by weight as a whole,
Zinc-aluminum-magnesium alloy or pseudoalloy of 60 to 94% by weight of zinc, 5 to 30% by weight of aluminum, and 1 to 10% by weight of magnesium, based on 100% by weight as a whole,
The method for preventing corrosion of a cast iron pipe according to any one of claims 1 to 3, wherein the sprayed metal layer is formed of any one of the above.
亜鉛と、
全体を100質量%として、亜鉛70〜95質量%、アルミニウム5〜30質量%の亜鉛−アルミニウム合金または擬合金と、
全体を100質量%として、亜鉛60〜94質量%、アルミニウム5〜30質量%、マグネシウム1〜10質量%の亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金または擬合金と、
のいずれかにて形成された溶射金属層であることを特徴とする請求項5から7までのいずれか1項記載の防食処理された鋳鉄管。Metal layer
With zinc,
Zinc-aluminum alloy or pseudo-alloy of 70 to 95% by weight of zinc and 5 to 30% by weight of aluminum, based on 100% by weight as a whole,
Zinc-aluminum-magnesium alloy or pseudoalloy of 60 to 94% by weight of zinc, 5 to 30% by weight of aluminum, and 1 to 10% by weight of magnesium, based on 100% by weight as a whole,
The cast iron pipe subjected to anticorrosion treatment according to any one of claims 5 to 7, which is a sprayed metal layer formed of any one of the above.
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