JP4146551B2 - Non-diffusible fluorine grease composition - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は，グリース中の油分が滲出即ち拡散しない非拡散性のフッ素系グリース組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年における精密機器類の急速な高性能化及び小型化に伴って，それらの機器の機械的な回転部や摺動部等に使用されているグリースに対しても従来よりも優れた特性や品質が要求されるようになってきた。
【０００３】
即ち，グリースについては，より広い範囲内で使用可能とするための耐熱性及び低温性の要求，メンテナンスフリーを実現させるための長寿命化の要求，更にコンピュータ制御による自動化の促進がより低トルク化への要求となってきている。その結果として，潤滑油の基油成分が鉱油から合成油と変わり，その合成油もαーオレフィン油からシリコーン油で，更に，より高性能なフッ素油へと技術展開が行われてきた。
【０００４】
従来技術として，例えば，特公平４−４６９９９号公報にはグリースの基油拡散防止剤が開示されている。該グリースの基油拡散防止剤は，合成潤滑油を基油とするグリースに添加するための基油拡散防止剤であり，疎水性基としてパーフルオロカーボンチェーンをもち，親水性基としてヒドロキシエチレン基又はそのリン酸エステルを末端にもつフッ素系界面活性剤から構成されている。
【０００５】
また，特開平４−２２４８９６号公報には，グリースの拡散防止法及びグリースの拡散防止剤が開示されている。該グリースの拡散防止法は，フッ素系界面活性剤が０．０５重量部乃至１５重量部，水及び水に溶解する溶剤が９９．５重量部乃至８５重量部から成るグリースの拡散防止剤を基材の表面に付着させる第１工程と，付着した前記拡散防止剤を乾燥させる第２工程とから構成されている。
【０００６】
更に，特開平５−７８６８２号公報には，非拡散組成物が開示されている。該非拡散組成物は，フッ素系シラン化合物を潤滑油又はグリースに少なくとも０．０１質量％以上含有することを特徴とするものである。
【０００７】
また，特開平８−１７６５７５号公報には，グリースの基油拡散防止剤が開示されている。該グリースの基油拡散防止剤は，合成潤滑油を基油とするグリースに添加するための基油拡散防止剤であり，疎水性基としてパーフルオロカーボンチェーンをもち且つ親水性基としてポリオキシエチレンをもつフッ素系界面活性剤から成ることを特徴とするものである。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら，潤滑油の基油が上記のように合成油に変わると，グリース化し難い点がもたらす性能の維持，特に低トルク化への要求に応えるため，より低粘度の合成油を使用するので，離油，離漿を如何に抑えるかが重要な技術的課題となってきた。
【０００９】
即ち，精密機器類が小型化，高集積化してくると，潤滑剤を必要とする箇所の近くに電気接点部分があったり，レンズや樹脂部品等が存在し，それらにグリースから分離した基油が滲出即ち拡散してくると，接点不良やレンズ等を曇らしたり，樹脂部品を汚染したり等の問題を起こし，最終的には精密機器そのものの性能を停止させてしまうなどの重大なトラブルを発生しかねない。
【００１０】
上記のような問題の現象を防止するために，油分離や離漿の少ないグリースの開発が，各方面から強く要望されてきている。
【００１１】
また，上記各公報に開示されている技術は，潤滑油の基油として，合成油を使用するものであり，具体的には，ポリαーオレフィン油，エチレンとαーオレフィンとのコオリゴマー油，シリコン油，ジエステル油などが使用されている。しかしながら，いずれの技術も，潤滑油の基油として，高性能なフッ素油を使用するものではない。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は，グリース成分中からの油分の離油，離漿をなくし，潤滑に供する部分のみに油分が存在し，その他の部分には流出しない非拡散性に優れたフッ素系グリース組成物を提供することである。
【００１３】
この発明は，フッ素油としてパーフルオロポリエーテル油を使用し，該パーフルオロポリエーテル油と増ちょう剤から成るフッ素系グリースに，ジメチルシリコーン，メチルフェニルシリコーン油から選択されるシリコーン油を０．１〜５０％混合し，潤滑に供する部分以外の部分にグリース成分中から油分が離油や離漿して流出しない非拡散性を確保したことから成る非拡散性フッ素系グリース組成物に関する。
【００１４】
また，前記シリコーン油としては，２５℃の粘度が１〜１０００ｍｍ2 ／Ｓのシリコーンオイルを使用するものである。
【００１５】
更に，前記増ちょう剤としては，フッ化樹脂粉末，シリカ，酸化アルミニウム，酸化亜鉛，窒化硼素，アメリンから選択される材料を使用するものである。
【００１６】
この非拡散性フッ素系グリース組成物は，上記のように構成したので，グリース成分中からの油分の離油・離獎をなくし，潤滑に供する部分のみに油分は存在し，その他の部分に流出しない非拡散性に優れたものである。
【００１７】
この非拡散性フッ素系グリース組成物は，まず，ベースとなるフッ素グリースは，増ちょう剤成分としては，ＰＴＦＥやＦＥＰ等の各種フッ化樹脂粉末，シリカ及び酸化アルミニウムの群から選択される１種または２種以上の混合物，酸化亜鉛，窒化硼素，アメリン等が用いられる。
【００１８】
また，ベースとなるフッ素油は，下記一般式（１）（２）又は（３）で示される化合物からなる群から選択されたパーフルオロポリエーテル油である。また，前記パーフルオロポリエーテル油を２種以上混合して使用してもよい。
一般式（１）
ＣＦ3 −〔（Ｏ−ＣＦ2 −ＣＦ2 ）ｍ−（Ｏ−ＣＦ2 ）ｎ〕−Ｏ−ＣＦ3
一般式（２）
ＣＦ3 −〔（Ｏ−ＣＦＣＦ3 −ＣＦ2 ）ｐ−（Ｏ−ＣＦ2 ）ｑ〕−Ｏ−ＣＦ3
一般式（３）
Ｆ−（ＣＦＣＦ3 −ＣＦ2 −Ｏ）ｒ−ＣＦ2 ＣＦ3
【００１９】
前記フッ素グリース組成物に添加するシリコーン油は，２５℃の粘度が，１．０〜１０００ｍｍ2 ／Ｓの範囲内のシリコーンオイルと称されるものすべてであって，その中でジメチルシリコーン，メチルフェニルシリコーン油等が特に有用である。
【００２０】
この発明による非拡散性フッ素系グリース組成物は，非拡散に優れ，その性能を損なうことなしに酸化防止剤，金属不活性剤等の各種添加剤を添加することができる。
【００２１】
この発明による非拡散性フッ素系グリース組成物は，以下のような製法によって生成される。まず，ベースとなるフッ素油を１００±１０℃に加熱した後，シリコーンオイルを添加しよく攪拌し，次いで，増ちょう剤成分となる，例えば，ＰＴＦＥ粉末を加えて良く分散させる。その後，室温になるまで放置し，直ちに三段ロールに掛けて調整する。
【００２２】
【発明の実施の形態】
この発明による非拡散性フッ素系グリース組成物は，その主要な構成要素が，フッ素オイルとシリコーン油とから構成されている。これらの合成油は，互いに溶解することがないが，一方の成分がグリース組成物であれば，増ちょう剤物質が乳化剤としての働きをして，グリース状物質内に取り込んでしまう。フッ素グリース内にシリコーン油を添加した場合を考えると，フッ素グリースのシックナー成分として用いているＰＴＦＥ粉末が媒介となって，シリコーン油を取り込み，乳化して幾分硬化したグリース状物質となる。ここでの乳化状態を如何に良好に保つかが，この発明の非拡散性フッ素系グリース組成物の重要なポイントとなる。
【００２３】
この発明による非拡散性フッ素系グリース組成物のもう一つの重要なポイントに，表面張力の違いがある。フッ素オイルとシリコーン油とでは，粘度を同一にした場合には，シリコーン油の方が表面張力が小さい。この関係を利用すると，混合された状態からごく一部のシリコーン成分がグリース表面にニジミでてくるが，乳化を保とうとする逆の作用が働き，それ以上のシリコーン油のニジミ出しは止まってしまう。表面にニジミ出た一部のシリコーン油は，グリースを塗布した金属表面やプラスチック材料の上にいち早く付着し，後から流出しようとするフッ素オイルを阻止する役目を果たす。
【００２４】
〔実施例〕
以下に，この発明による非拡散性フッ素系グリース組成物の具体的な実施例をあげて説明する。
この発明に係る非拡散性フッ素系グリース組成物は，ベースとなるフッ素油を１００±１０℃に加熱した後に，シリコーン油を添加しよく攪拌し，次いで，増ちょう剤成分となるＰＴＦＥ粉末を加え，良く分散させる。その後，室温になるまで放置し，直ちに三段ロールに掛けて調整する。
【００２５】
フッ素系グリースに各種シリコーン油を添加した実施例として，下記に示す実施例１〜３についてのニジミ試験を行い，その効果を確認した。また，実施例１〜３では，増ちょう剤成分としてＰＴＦＥを使用し，フッ素油として，実施例１，２ではフォンブリンＭ０３を使用し，また，実施例３ではフォンブリンＹ０４を使用した。更に，実施例１は，シリコーン油としてＫＦ９６−２０（粘度２０Ｃｐ／２０℃）を２％添加した場合の効果を試験した。実施例２は，シリコーン油としてＫＦ９６−１００（粘度１００Ｃｐ／２０℃）を２％添加した場合の効果を試験した。実施例３は，シリコーン油としてＫＦ５４（粘度４５０Ｃｐ／２０℃）を２％添加した場合の効果を試験した。
【００２６】
また，本発明の効果を比較するため，フッ素系グリースに各種シリコーン油を添加しない組成物を比較例１，２として作製し，同様にニジミ試験を行なった。それらの結果を表１に示す。
【表１】
（１）混和ちょう度
ＪＩＳ Ｋ ２２２０ ５．３による。
（２）離油度
ＪＩＳ Ｋ ２２２０ ５．７による。
（３）ニジミ試験
樹脂フィルム上に，試料グリースを直径３ｍｍ，厚さ１ｍｍの大きさに塗り，５０℃の恒温槽内に１００Ｈｒ放置し，油分の広がり具合を観察する。
【００２８】
更に，シリコーン油の添加量を増量させた実施例として，実施例４〜７についてのニジミ試験を行い，その効果を確認した。実施例４〜７では，増ちょう剤成分としてＰＴＦＥを使用し，フッ素油としてフォンブリンＭ０３を使用し，また，シリコーン油としてＫＦ９６−２０を使用した。それらの結果を表２に示す。
【表２】
実施例４は，シリコーン油としてＫＦ９６−２０（粘度２０Ｃｐ／２０℃）を１０％添加した場合の効果を示している。実施例５は，シリコーン油としてＫＦ９６−２０（粘度２０Ｃｐ／２０℃）を２０％添加した場合の効果を示している。実施例６は，シリコーン油としてＫＦ９６−２０（粘度２０Ｃｐ／２０℃）を３０％添加した場合の効果を示している。更に，実施例７は，シリコーン油としてＫＦ９６−２０（粘度２０Ｃｐ／２０℃）を５０％添加した場合の効果を示している。
【００３０】
実施例１〜７から分かるように，フッ素系グリースに各種シリコーン油を２〜５０％混合した場合に，グリース成分中からの油分の離油，離漿をなくし，潤滑に供する部分のみに油分が存在し，その他の部分には流出しない非拡散性に優れた組成物を得ることができ，言い換えれば，各種シリコーン油が少量（０．１％）でもフッ素系グリースに混合することによって初期の効果を確保できることが分かった。
【００３１】
ここで示したシリコーン油は，ＫＦ９６−２０，ＫＦ９６−１００はジメチルタイプのシリコーン油であり，ＫＦ５４は，メチルフェニルシリコーン油である（信越化学工業株式会社製の製品）。また，ここで示したフッ素油即ちフッ素オイルは，フォンブリンＭ０３は粘度（４０℃）；１７Ｃｓｔ，フォンブリンＹ０４は，粘度（４０℃）；１５Ｃｓｔで，前者は直鎖タイプ，後者は側鎖タイプのフッ素油である（ＡＵＳＩＭＯＮＴ S.P.R. 製の製品）。
【００３２】
【発明の効果】
この発明による非拡散性フッ素系グリース組成物は，潤滑面以外の部分への油のニジミ出しがなく，良好な潤滑性をもつ，優位な非拡散性の特性を有するものである。また，この非拡散性フッ素系グリース組成物は，上記の特性を有することから，離漿が少なく，離油の面でも良好なフッ素グリース組成物を得ることができたものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a non-diffusible fluorine-based grease composition in which oil in a grease does not ooze out or diffuse.
[0002]
[Prior art]
With the rapid performance improvement and miniaturization of precision instruments in recent years, the characteristics and quality superior to those of conventional grease are also used for the mechanical rotating parts and sliding parts of those instruments. Has come to be required.
[0003]
In other words, with regard to grease, there is a need for heat resistance and low-temperature properties that enable it to be used within a wider range, a request for longer life to realize maintenance-free, and further automation by computer control to lower torque. It has become a request for. As a result, the base oil component of lubricating oil has changed from mineral oil to synthetic oil, and the synthetic oil has been developed from α-olefin oil to silicone oil, and further to higher performance fluorine oil.
[0004]
As a prior art, for example, Japanese Patent Publication No. 4-46999 discloses a grease base oil diffusion inhibitor. The base oil diffusion inhibitor of the grease is a base oil diffusion inhibitor to be added to grease based on synthetic lubricant, and has a perfluorocarbon chain as a hydrophobic group and a hydroxyethylene group or a hydrophilic group. It is composed of a fluorosurfactant terminated with a phosphate ester.
[0005]
JP-A-4-224896 discloses a grease diffusion preventing method and a grease diffusion preventing agent. The grease diffusion prevention method is based on a grease diffusion inhibitor comprising 0.05 to 15 parts by weight of a fluorosurfactant and 99.5 to 85 parts by weight of water and a solvent dissolved in water. It comprises a first step for adhering to the surface of the material and a second step for drying the adhering diffusion inhibitor.
[0006]
Further, JP-A-5-78682 discloses a non-diffusing composition. The non-diffusion composition is characterized by containing at least 0.01% by mass or more of a fluorine-based silane compound in a lubricating oil or grease.
[0007]
Japanese Patent Laid-Open No. 8-176575 discloses a base oil diffusion inhibitor for grease. The base oil diffusion inhibitor of the grease is a base oil diffusion inhibitor for addition to a grease based on a synthetic lubricant, and has a perfluorocarbon chain as a hydrophobic group and polyoxyethylene as a hydrophilic group. It is characterized by comprising a fluorosurfactant.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, if the base oil of the lubricating oil is changed to a synthetic oil as described above, a lower viscosity synthetic oil is used in order to meet the demands for maintaining the performance brought about by the difficulty of being greased, especially for lowering the torque. It has become an important technical issue how to suppress oil separation and separation.
[0009]
In other words, as precision equipment becomes smaller and more highly integrated, there are electrical contact parts near locations that require lubricant, lenses, resin parts, etc., and base oil separated from grease. Exuding or diffusing can cause serious problems such as contact failure, fogging of lenses, etc., contamination of resin parts, etc., and eventually stopping the performance of precision equipment itself. May occur.
[0010]
In order to prevent the above-mentioned problem phenomenon, there has been a strong demand for development of grease with less oil separation and less separation.
[0011]
In addition, the technologies disclosed in the above publications use synthetic oil as the base oil of the lubricating oil. Specifically, poly α-olefin oil, ethylene-α-olefin co-oligomer oil, silicon Oil, diester oil, etc. are used. However, none of these technologies use high-performance fluorine oil as the base oil for the lubricating oil.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is to eliminate the oil separation and separation from the grease component, and to have a non-diffusible fluorine-based grease composition in which oil is present only in the portion used for lubrication and does not flow out to other portions. Is to provide.
[0013]
This invention uses a perfluoropolyether oil as a fluorine oil and a fluorine-based grease comprising said perfluoropolyether oil and a thickener, dimethyl silicone, silicone oil selected from methylphenyl shea Ricoh down oil 0. The present invention relates to a non-diffusible fluorine-based grease composition in which 1 to 50% is mixed and non-diffusibility is ensured so that oil does not flow out from the grease component in parts other than the part used for lubrication.
[00 14 ]
As the silicone oil, a silicone oil having a viscosity at 25 ° C. of 1 to 1000 mm 2 / S is used.
[00 15 ]
Furthermore, as the thickener, a material selected from fluororesin powder, silica, aluminum oxide, zinc oxide, boron nitride, and ameline is used.
[00 16 ]
Since this non-diffusible fluorine-based grease composition is configured as described above, it eliminates oil separation and fouling from the grease components, and oil is present only in the parts that are used for lubrication and flows out to other parts. It has excellent non-diffusibility.
[00 17 ]
In this non-diffusible fluorine-based grease composition, first, the base fluorine grease is selected from the group consisting of various fluororesin powders such as PTFE and FEP, silica and aluminum oxide as a thickener component. Alternatively, a mixture of two or more kinds, zinc oxide, boron nitride, ameline and the like are used.
[00 18 ]
Further, the base fluorine oil is a perfluoropolyether oil selected from the group consisting of compounds represented by the following general formula (1), (2) or (3). Further, two or more perfluoropolyether oils may be mixed and used.
General formula (1)
CF 3 - [(O-CF 2 -CF 2) m- (O-CF 2) n ] -O-CF 3
General formula (2)
CF 3 - [(O-CFCF 3 -CF 2) p- (O-CF 2) q ] -O-CF 3
General formula (3)
F- (CFCF 3 -CF 2 -O) r-CF 2 CF 3
[0019]
Silicone oils to be added to the fluorine grease composition are all referred to as silicone oils having a viscosity at 25 ° C. in the range of 1.0 to 1000 mm 2 / S, and among them, dimethyl silicone, methylphenyl silicone down oil and the like are particularly useful.
[00 20 ]
The non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention is excellent in non-diffusion, and various additives such as an antioxidant and a metal deactivator can be added without impairing the performance.
[00 21 ]
The non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention is produced by the following manufacturing method. First, the base fluorine oil is heated to 100 ± 10 ° C., then silicone oil is added and stirred well, and then a thickener component such as PTFE powder is added and dispersed well. Then, leave it until it reaches room temperature, and immediately adjust it on a three-stage roll.
[00 22 ]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The main component of the non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention is composed of fluorine oil and silicone oil. These synthetic oils do not dissolve each other, but if one component is a grease composition, the thickener material acts as an emulsifier and is incorporated into the grease-like material. Considering the case where silicone oil is added to the fluorine grease, PTFE powder used as a thickener component of the fluorine grease serves as a medium, and the silicone oil is taken in and emulsified to become a somewhat hardened grease-like substance. How well the emulsified state is maintained is an important point of the non-diffusible fluorine grease composition of the present invention.
[00 23 ]
Another important point of the non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention is a difference in surface tension. When fluorine oil and silicone oil have the same viscosity, silicone oil has a lower surface tension. Using this relationship, a small part of the silicone component is smeared on the grease surface from the mixed state, but the reverse action to keep emulsification works, and the further blurring of the silicone oil stops. . Some of the silicone oil that appears on the surface quickly adheres to the greased metal surface or plastic material, and serves to prevent the fluorine oil from flowing out later.
[00 24 ]
〔Example〕
Hereinafter, specific examples of the non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention will be described.
In the non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention, the base fluorine oil is heated to 100 ± 10 ° C., then the silicone oil is added and stirred well, and then PTFE powder as a thickener component is added. , Disperse well. Then, leave it until it reaches room temperature, and immediately adjust it on a three-stage roll.
[00 25 ]
As an example in which various silicone oils were added to a fluorine-based grease, a smear test was conducted on Examples 1 to 3 shown below, and the effect was confirmed. In Examples 1 to 3, PTFE was used as a thickener component, Fomblin M03 was used in Examples 1 and 2 as a fluorine oil, and Fomblin Y04 was used in Example 3. Furthermore, Example 1 tested the effect when 2% of KF96-20 (viscosity 20 Cp / 20 ° C.) was added as a silicone oil. Example 2 tested the effect of adding 2% KF96-100 (viscosity 100 Cp / 20 ° C.) as a silicone oil. Example 3 tested the effect when 2% of KF54 (viscosity 450 Cp / 20 ° C.) was added as a silicone oil.
[00 26 ]
Moreover, in order to compare the effect of this invention, the composition which does not add various silicone oils to a fluorine-type grease was produced as the comparative examples 1 and 2, and the blurring test was done similarly. The results are shown in Table 1.
[Table 1]
(1) Mixing penetration According to JIS K 2220 5.3.
(2) Degree of oil separation According to JIS K 2220 5.7.
(3) Blemish test A sample grease is applied to a resin film to a diameter of 3 mm and a thickness of 1 mm, and left in a thermostatic bath at 50 ° C. for 100 hours, and the spread of oil is observed.
[00 28 ]
Furthermore, as an example in which the amount of silicone oil added was increased, a blur test was conducted on Examples 4 to 7 to confirm the effect. In Examples 4 to 7, PTFE was used as the thickener component, Fomblin M03 was used as the fluorine oil, and KF96-20 was used as the silicone oil. The results are shown in Table 2.
[Table 2]
Example 4 shows the effect when 10% of KF96-20 (viscosity 20 Cp / 20 ° C.) is added as a silicone oil. Example 5 shows the effect when 20% of KF96-20 (viscosity 20 Cp / 20 ° C.) is added as a silicone oil. Example 6 shows the effect when 30% of KF96-20 (viscosity 20 Cp / 20 ° C.) is added as a silicone oil. Furthermore, Example 7 shows the effect when 50% of KF96-20 (viscosity 20 Cp / 20 ° C.) is added as a silicone oil.
[00 30 ]
As can be seen from Examples 1 to 7, when 2 to 50% of various silicone oils are mixed with fluorine-based grease, the oil component is removed from the grease component and the oil component is removed only in the portion used for lubrication. It is possible to obtain a non-diffusible composition that is present and does not flow out to other parts. In other words, even if a small amount (0.1%) of various silicone oils is mixed with fluorine-based grease, the initial effect can be obtained. It was found that can be secured.
[0031]
As for the silicone oil shown here, KF96-20 and KF96-100 are dimethyl type silicone oils, and KF54 is a methylphenyl silicone oil (product of Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.). In addition, the fluorine oil shown here, that is, fluorine oil, is Fomblin M03 with viscosity (40 ° C); 17Cst, Fomblin Y04 with viscosity (40 ° C); 15Cst, the former being a straight-chain type and the latter being a side-chain type (Product made by AUSIMMONT SPR ).
[00 32 ]
【The invention's effect】
The non-diffusible fluorine-based grease composition according to the present invention has superior non-diffusibility characteristics with no lubrication of oil to portions other than the lubrication surface and good lubricity. Further, since this non-diffusible fluorine-based grease composition has the above-mentioned characteristics, it has a low detachment and an excellent fluorine grease composition in terms of oil separation can be obtained.
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