JP4142412B2 - 植物組織内への物質導入方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物組織内への物質導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
植物の栽培においては、植物の生長を促進し、害虫又は病気等の外敵から植物を守るために生長時期及び栄養状態等に合わせて栄養物質、植物ホルモン、薬物等の各種物質を植物に与える必要がある。従来、このような植物の生長調節、害虫等の防除のために、各種物質の土壌散布や葉面散布が行われていた。
【0003】
図18は物質の土壌散布を行った場合の、植物の通導組織における物質の通導を示す模式断面図である。同図に示す植物10は、地中に存在する根5と、根5から地上に伸びる主茎3と、主茎3に生じた葉1及び実7と、を備えており、植物10内には各組織に水分や栄養を輸送するための通導組織である篩管8及び導管9が存在する。従って、植物10は、土壌散布を行った物質を水分及び栄養分と共に地中の根5から吸収し、地上の茎3中の通導組織の一つである導管9を通して葉1や実7に輸送する。
【0004】
一方、図19は植物への物質の葉面散布を示す模式図である。同図に示す葉面散布は、散布手段30を用いて植物10の葉1へ物質を散布するものである。植物は、葉においても水分や栄養分を吸収し、光合成により生じた有機物や吸収した水分及び栄養分は篩管を通して根等の植物組織内に輸送されるが、葉面散布は、このように植物が根だけでなく葉からも水分及び栄養分を吸収する機能を活用するものである。
【0005】
植物本来の上記機能以外の手段により、物質を植物組織に導入する方法としては、特開平9−278620号公報(特許文献1)に開示された細菌の導入方法があり、この方法においては注射針、芽かき、葉かき等の器具を用いて植物組織内に強制的に特定の細菌を導入する。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−278620号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の方法では、植物の表面細胞による組織内への物質吸収の選択性のために導入する物質が限定され、物質の導入量が少なく、導入速度が遅いという問題があった。また、特に葉面散布においては散布した物質が葉に付着するため葉への光の到達を妨げ、葉の吸収光量が減少する不都合があり、葉以外の部分(例えば、果実)に各種物質が散布された場合にその部分に薬害が生じる虞があった。更に、一度散布した物質は植物表面及び土壌等の環境中に残留し、物質の導入を中止したい場合でも物質の導入が継続する問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、植物組織内に導入する物質が限定されず、導入する物質量を増加させることができ、物質の導入時期をコントロールすることも可能な、植物組織内への物質導入方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ポジトロン放出核種を用い植物組織内での物質の移動を観察するに際し、カットした葉の先端から物質を植物の組織内に導入する従来の方法に代えて、側枝から伸びている全ての葉を除去し、除去した部分から物質導入を行ったところ、多量の物質を速やかに植物組織内へ導入できるという知見を得た。
【0010】
本発明の植物組織内への物質導入方法は係る知見に基づくものであり、側枝を有する植物の組織内へ前記側枝から物質を導入する、植物組織内への物質導入方法であって、上記側枝に存在する葉からの蒸散若しくは当該葉における水要求量を抑制する抑制手段を実施しつつ、上記側枝の通導組織から上記物質を吸収させることを特徴とする方法を提供するものである。
【0011】
上記抑制手段としては、(1)葉の少なくとも1つの除去、(2)葉の少なくとも1つの遮光、及び(3)葉の気孔の閉口が挙げられ、(3)は例えば、葉の組織内へ気孔を閉口させる薬物を導入することにより可能となる。
【0012】
本発明の方法においては、通導組織を側枝の組織の除去により露出させ、この露出させた通導組織から上記物質を導入することが好ましく、上記通導組織は導管であることが好ましい。このように通導組織を側枝の組織の除去により露出させることにより、通導組織の細胞と物質とを直接接触させることができ、物質の導入を確実に、また多量に行うことが可能となる。
【0013】
上記本発明の方法においては、上記物質が、栄養物質、植物ホルモン、薬物、核酸及び有用微生物からなる群より選ばれる少なくとも1つの物質であることが好ましく、植物は双子葉植物であることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の植物への物質導入方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
本発明が適用できる植物は任意であるが、双子葉植物であることが好ましく、施設栽培作物または果樹作物がより好ましい。双子葉植物としては、草本性および木本性の双子葉植物が挙げられる。
【0016】
施設栽培作物としては、ナス、トマト等のナス科;キュウリ、メロン、カボチャ等のウリ科;ブドウ等のブドウ科;モモ、リンゴ、ナシ、ビワ、モモ、ウメ、サクラ(サクランボ)等のバラ科;マメ科、シソ科、リンドウ科、キク科、セリ科、マタタビ科等の作物が挙げられる。果樹作物としては、前述したブドウ科、バラ科の落葉性果樹以外に、ライム、レモン、ミカン、ダイダイ、カボス、キンカン、カラタチ等のカンキツ類等が挙げられる。
【0017】
ホウ素カルシウム、マグネシウム等の栄養分の要求量が高い作物(例えばトマト)は、定植から結実までの生長の激しい時期に集中して生長に必要な物質を与えることが重要であり、物質の導入量又は導入時期等の要因は収穫物の大きさ、品質及び収穫量に大きな影響を与えることから、本発明の方法はこのような作物に対して非常に有効である。
【0018】
植物に導入される物質としては、栄養物質、植物ホルモン、薬物、核酸及び有用微生物からなる群より選ばれる少なくとも1つの物質であることが好ましい。
【0019】
栄養物質としては、窒素化合物(硝酸、アンモニア、グルタミン酸、アスパラギン酸、アミド態窒素、ウレイド態窒素等)、糖類(スクロース、グルコース、デンプン等)、アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、セリン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、トリプトファン等)、ビタミン(ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB1塩酸塩等)、抗生物質、その他必須元素及びそれを含む化合物(リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、マンガン、銅、亜鉛、モリブデン、ホウ素、塩素、珪素、ナトリウム、コバルト、ニッケル、アルミニウム、セレン、ニコチン酸、イノシトール等)等が挙げられる。
【0020】
植物ホルモンとしては、オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、エチレン、アブシジン酸、ブラシノステロイド、ジャスモン酸等が挙げられ、薬物としては、防疫剤、抗ウィルス剤、殺菌剤、誘引・忌避剤、植物成長調整剤(エチレン剤,オーキシン剤,サイトカイニン剤,ジベレリン剤,オーキシン拮抗剤,ジベレリン生合成阻害剤等)等が挙げられる。また、核酸としては、RNA、DNA等が挙げられ、有用微生物としては土壌病害対策用微生物(シュードモナス属細菌)又はフザリウム属、アクチノマデュラ属、ストレプトミセス属、エンテロバクター属、アシネトバクター属、バチルス属、ペエシロマイセス属、エルベニア属、セラチア属及びトリコデルマ属等の細菌が挙げられる。
【0021】
上記物質は、上記植物の側枝の通導組織から植物の組織内へと導入される。ここで、植物の組織内とは、植物の生体内部(例えば、表皮系内部、基本組織系内部、維管束系内部)をいう。また、通導組織とは、植物の組織内における水分や養分の通導を行う組織をいい、導管及び篩管が含まれる。
【0022】
蒸散の抑制手段としては、まず、側枝に存在する葉の少なくとも1つの除去が挙げられる。図1は側枝に存在する葉を除去した状態で側枝の通導組織から物質が導入される植物の模式図である。図2は図1のAで示す部分の拡大図である。図1に示す植物10は、地中に存在する根5と、根5から地上に伸びる主茎3と、主茎3から分岐した側枝2a、2bと、側枝2a、2bに生じた葉1及び実7と、を備えており、植物10内には篩管8及び導管9からなる通導組織11が存在し、これらは各組織に水分や栄養を輸送する機能を有する。なお、側枝2aは蒸散の抑制手段が施された側枝であり、側枝2bは抑制手段が施されていない側枝である。また、側枝2cは側枝2aから分岐した側枝である。
【0023】
図1及び2では、側枝2aにおいて、葉1の全てが除去されており、側枝2cが物質20と接触している。また、図2に詳細に示されるように、側枝2c中には通導組織11(篩管8及び導管9からなる。)が存在し、側枝2cの末端において通導組織11が露出している。そして、側枝2cは物質20中に挿入され、露出した通導組織11と物質20とが接触するようになっている。
【0024】
図1及び2に示す植物10においては葉1を除去したことにより、側枝2aにおいて、主茎3から側枝2a方向へ向かう植物本来の導管9中の物質移動が制限され、側枝2bに存在する葉1からの蒸散に基づく駆動力により、側枝2aから主茎3へ向かう物質の流れが発現する(図1及び2における実線矢印)。この流れによって、露出した導管9から物質20が吸収される。また、篩管8中の物質移動は本来側枝2aから主茎3の方へ向かうものであるため、篩管によっても物質20が側枝2aから主茎3方向へ移動する。従って、上記本発明の方法を採用することにより、物質20が確実に且つ高い導入量で植物10の組織内に取り込まれる。
【0025】
また、物質20は通導組織11への直接的な導入であり、根や葉から吸収させる場合のように細胞膜を介しての導入でないため、導入する物質が限定されない。更に、上記方法によれば土壌への物質20の残存の問題がなく、側枝2cと物質20との接触時間を制御することや導管の流れの向きを制御することで物質の導入時期をコントロールすることも可能となる。また、導入部位は任意に選択でき、物質を導入したい部位に導入量を制御しつつ速やかに物質の導入を行うことが可能となる。そして、葉1が物質20で覆われないため吸収光量を高くすることができる。
【0026】
上記抑制手段は作業が簡便であり、葉の除去により蒸散を受けもつ気孔が除かれるため蒸散の抑制を確実に行うことができる。上記抑制手段を用いる場合において、側枝の葉は全てを除去してもよく、葉の一部のみを除去してもよい。そして葉の除去は、手で行うことも裁断器具又は切断器具等で行うこともできる。
【0027】
蒸散の抑制手段としては、次に、側枝に存在する葉の少なくとも1つの遮光が挙げられる。図3は、側枝に存在する葉を遮光した状態で側枝の通導組織から物質が導入される植物を示す模式図である。同図に示す植物10は、主茎3と、主茎3から分岐した側枝2a、2bと、側枝2a、2bに生じた葉1と、を備えており、側枝2aに存在する葉1は遮光材40で遮光され、葉1の除去で生じた側枝2cは物質20と接触している。
【0028】
このような葉の遮光により、葉で行われている光合成が抑制されて葉での水要求量が減少し、また気孔の閉口により気孔における水分の蒸散が抑えられる結果、主茎3から側枝2a方向へ向かう植物本来の物質移動が制限され、側枝2bに存在する葉1からの蒸散に基づく駆動力により、主茎3への吸引力が働き、側枝2aから主茎3へ向かう物質の流れが発現する。この流れによって物質20が側枝2cにおける通導組織から吸収される。従って、上記本発明の方法を採用することにより、物質20が確実に且つ高い導入量で植物10の組織内に取り込まれる。
【0029】
また、上記方法によれば植物の組織を破壊することなく蒸散制御に伴う導管の流れる方向を制御できることから、一度物質を吸収させた吸収部位(側枝2c)から長期にわたって断続的に物質の導入を行うことが可能となり、植物の状態を良好に保つことが可能となる。
【0030】
なお、遮光材40としては、寒冷紗等の農業用基布、ポリネット、織布、不織布、アルミホイル、黒色ポリエチレンシート、黒色ビニルシート等を用いることが可能であり、遮光材40を葉に巻きつけたり、貼り付けたりして葉を覆い遮光することが可能である。
【0031】
蒸散の抑制手段としては、次に、側枝に存在する葉の気孔の薬物による閉口が挙げられる。図4は、側枝に存在する葉に気孔を閉口させる薬物を付着させた状態で側枝の通導組織から物質が導入される植物を示す模式図である。同図に示す植物10は、主茎3と、主茎3から分岐した側枝2a、2bと、側枝2a、2b上に生じた葉1と、を備えている。そして、側枝2aに存在する葉1には、気孔を閉口させる薬物50が塗布されており、葉1の除去で生じた側枝2cは物質20と接触している。ここで、薬物50としては、アブシジン酸等の植物ホルモンが用いられる。
【0032】
このような気孔の閉口により、気孔からの水分の蒸散が抑えられる結果、上記と同様に、側枝2bに存在する葉1からの蒸散に基づく主茎3による吸引駆動力により、側枝2aから主茎3へ向かう物質の流れが発現する。そして、この流れによって物質20が側枝2cにおける通導組織から吸収されるため、物質20が確実に且つ高い導入量で植物10の組織内に取り込まれる。
【0033】
本発明の植物組織内への物質導入方法においては、通導組織を側枝の組織の除去により露出させ、露出させた通導組織から物質を導入することが好ましく、通導組織は導管であることが好ましい。
【0034】
通導組織の露出は、葉を除去する方法、裁断器具若しくは切断器具等の器具で側枝の一部を切り取る方法、又は同様の器具で側枝の一部を削り取る方法により実施できる。このような組織の除去は、側枝の先端部分の葉に対して行うことが好ましい。また、葉はその一部を除去してもよく、全てを除去してもよい。そして、葉を除去するに当っては水切りを行うことが好ましい。
【0035】
物質の吸収は上述のように導管及び篩管で生じると考えられるが(導管における吸収が主であると考えられる)、篩管と導管との間には木部からの側方移動を生じさせる特殊な転送細胞が存在することから、導管から吸収された物質が転送細胞を介して篩管に移動し、篩管を通って植物組織に取り込まれる場合もある。
【0036】
なお、吸収させる物質は、常温で固体状の物質でも液体状の物質でもよいが、固体状の物質については、溶媒に溶解又は分散させる等して、少なくとも吸収時には液体状にすることが好ましい。物質が液体状である場合は、乳剤、液剤、油剤等の製剤の形状で用いることが可能である。また、これら以外にも、エアゾル、塗布剤、軟膏、ゾルの形状でも用いることが可能であり、織布、不織布等に物質を染み込ませて、それと通導組織を接触させてもよい。
【0037】
本発明の方法により、植物の組織内へ導入された物質の導入量、導入速度及び導入部位に関する情報は、例えば、ポジトロンイメージング装置により得ることができる。ポジトロンイメージング装置は、ポジトロンを放出するRIで標識された物質を生体にトレーサとして導入し、RI物質から放出されたポジトロンが通常物質中の電子と対消滅して生成される一対のγ線を計測することによって、測定対象の情報を得るものである(例えば、特開平9−33658号公報参照)。
【0038】
図5は、ポジトロンイメージング装置の基本構成を示す図である。同図に示す装置は、1対の2次元放射線検出器60及び70を備えており、2次元放射線検出器60、70は、それぞれ複数のシンチレータからなるシンチレータアレイ61、71と、シンチレータアレイ61、71にγ線が入射することによって発生したシンチレーション光を検出するための光検出器62、72とから構成されている。放射線検出器60、70は、シンチレータアレイ61、71の放射線入射面同士が対向するように、それぞれ検出器ケース65、75に格納された状態で配置されている。
【0039】
この構成において、放射線検出器60、70に挟まれた所定の測定面Sに配置された測定対象B(本発明においては植物)から放出された一対のγ線は、放射線検出器60、70によってそれぞれ検出される。そしてその検出信号は、検出信号を増幅するアンプ回路等を有して付設された回路系63、73を介して出力される。出力された検出信号は信号処理回路80に入力され、信号処理回路80は2つの放射線検出器60、70からの検出信号に基づいて同時計数による電子・陽電子対消滅イベントの特定、及び対消滅の発生位置の算出等を行う。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
[葉の除去による物質導入]
(比較例1)
実験植物として、発芽後約4週間のトマト(品種名:メリーロード)を用いた。主茎の下から6番目の側枝の先端部の葉を除去後、その先端部を水切りすることにより吸収部位(通導組織が露出した側枝)とした。図6は、実験に用いたトマトの主茎3及び側枝2の配置を示す模式図であり、図6において左側に伸びる側枝2の末端に吸収部位が存在する。
【0042】
まず、11Cでラベルした硝酸を含む水溶液を吸収部位から吸収させて、その硝酸の側枝及び主茎内部での動き並びに導入量を、図5に示す基本構成と同様の構成を備えたポジトロンイメージング装置(浜松ホトニクス社製、IPS-1000)にて1時間観察した。図7は、ポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージであり、図6の主茎及び側枝の位置に対応した位置に積算イメージを表してある。
【0043】
(実施例1)
次に、比較例1で用いたトマトについて、物質を吸収させた側枝2の全て葉を除去した。そして、葉の除去による蒸散抑制効果を観察するため、比較例1と同様にして11Cでラベルした硝酸を含む水溶液を吸収させて、比較例1と同様にして積算イメージを得た。図8は、上記ポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージであり、図6の主茎及び側枝の位置に対応した位置に積算イメージを表してある。
【0044】
図7及び8の積算イメージに示すように側枝に葉が存在し蒸散が抑制されていない比較例1の側枝では、導管における物質の流れが主茎から側枝方向に向かっているため、物質のほとんどが篩管へと導入され、これを反映して主茎ではほとんどの物質が下方へ移行している。一方、葉が除去された実施例1の側枝では、導管における物質の流れが側枝から主茎方向に向かっているため、物質が篩管に加え導管へも導入された。また、主茎では他の側枝における蒸散の駆動力による流れに従い上方への移行が確認された。更に、図7及び8の積算イメージにより、植物内に導入される物質量は、蒸散が抑制されている実施例1の方が多いことが確認され、篩管のみでの物質の導入量は少ないことが確認された。
【0045】
吸収部位を有する側枝と主茎の分岐点である節部におけるRI集積量(硝酸吸収量)の経時変化のグラフを図9に示す。この結果からも、側枝に葉が存在せず蒸散が抑制されている実施例1の側枝の方が物質の導入量が2倍以上多いこと、つまり篩管経由単独よりも導管経由が加わった方が導入量が多いこと、及び篩管経由よりも導管経由の方が導入量が多いことが確認された。
【0046】
[葉の遮光による物質導入]
(実施例2)
実施例1と異なるトマト(同一品種だが個体が異なる)を用い、主茎の下から6番目の側枝の先端部の葉を実施例1と同様に除去し、比較例1と同様に水切りし吸収部位とした。また、その側枝の他の葉は蒸散を抑制するため、アルミホイルで覆い遮光した。図10は、実験に用いたトマトの主茎3及び側枝2の配置を示す模式図であり、図10において左側に伸びる側枝2のうちの上側の側枝2の末端に吸収部位が存在する。葉の遮光による蒸散抑制効果を観察するため、11Cでラベルした硝酸を含む水溶液を吸収部位から吸収させ、実施例1と同様にして積算イメージを得た。図11は、ポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージであり、図10の主茎及び側枝の位置に対応した位置に積算イメージを表してある。
【0047】
(比較例2)
次に、実施例2と同じトマトを用い、物質を吸収させた側枝の葉から覆いを外した。そして、葉の遮光なしでの条件での物質の導入を観察するため、実施例2と同様にして11Cでラベルした硝酸を含む水溶液を吸収させて、実施例2と同様にして積算イメージを得た。図12は、ポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージであり、図10の主茎及び側枝の位置に対応した位置に積算イメージを表してある。
【0048】
図11及び12の積算イメージに示すように側枝の葉が遮光されず蒸散が抑制されていない比較例2の側枝では、物質があまり導入されていないことが図12から確認された。一方、側枝の葉が遮光され蒸散が抑制されている実施例2の側枝では、側枝2の導管の流れが葉から主茎方向へ向かっているため、物質が導管へも導入され、主茎では他の側枝における蒸散の駆動力による流れに従い上方へ移行が生じていることが図11から確認された。更に、図11及び12の積算イメージにより、植物内に導入される物質量は、蒸散が抑制されている実施例2の側枝の方が多く、篩管のみでの物質の導入量は少ないことが確認された。
【0049】
吸収部位を有する側枝と主茎の分岐点である節部におけるRI集積量の経時変化のグラフを図13に示す。この結果からも、側枝の葉が遮光され蒸散が抑制されている実施例2の側枝においては、物質の導入量が2倍以上多いこと、つまり篩管経由単独よりも導管経由が加わった方が導入量が多いこと、及び篩管経由よりも導管経由の方が導入量が多いことが確認された。
【0050】
[加熱処理による導管のみへの物質導入]
(実施例3)
実施例1と異なるトマト(同一品種だが個体が異なる)を用い、主茎の下から8番目の側枝の先端部の葉を実施例1と同様に除去し、実施例1と同様に水切りして吸収部位とした。また、上記側枝に存在する他の葉を実施例1と同様に除去した。図14は、実験に用いたトマトの主茎3及び側枝2の配置を示す模式図であり、図14において右側に伸びる側枝2のうち中段の側枝2の末端に吸収部位が存在する。実施例1と同様にして11Cでラベルした硝酸を含む水溶液を吸収させて、実施例1と同様にして積算イメージを得た。図15は、ポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージであり、図14の主茎及び側枝の位置に対応した位置に積算イメージを表してある。
【0051】
(実施例4)
次に、側枝2の篩管の輸送機能を消滅させ導管経路の輸送機能のみを有効にするため、実施例3に用いたトマトを用い、物質を吸収させた側枝の一部を帯状(リング状)に100℃程度で加熱した。
【0052】
加熱により篩管はその輸送機能が消滅し、導管の輸送機能のみが有効となった。この導管の輸送機能のみによる効果を観察するため、実施例3と同様にして11Cでラベルした硝酸を含む水溶液を吸収させて、実施例3と同様にして積算イメージを得た。図16は、ポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージであり、図14の主茎及び側枝の位置に対応した位置に積算イメージを表してある。
【0053】
図15及び16の積算イメージに示すように、実施例4で得られた篩管が死滅している側枝の積算イメージからも物質が植物内に導入されていることから、植物内への物質の導入が導管により行われていることが確認された。
【0054】
吸収部位を有する側枝と主茎の分岐点である節部におけるRI集積量の経時変化のグラフを図17に示す。この結果から、図9や図13と異なり導管経由より篩管経由の方が導入量が多いことになるが、篩管機能消滅処理の影響が導管の流れへも及んでしまったことによるものと考えられる。
【0055】
【発明の効果】
以上示したとおり、本発明の植物への物質導入方法によれば、導入する物質が限定されることなく、植物組織内に比較的多量の物質を導入することができ、物質の導入時期をコントロールすることも可能となる。また、導入部位は任意に選択でき、物質を導入したい部位に導入量を制御しつつ速やかに物質の導入を行うことが可能となる。更に、葉面散布のように吸収部位を有する側枝以外の葉に物質が付着することがないため吸収光量を十分に維持させることができ、土壌中に物質が残留することがないため環境に好ましく、比較的多量の物質を短時間に導入することが可能となる。このような本発明の方法は、トマトのように必要な時期に比較的多量の物質を導入させる必要がある植物の場合には、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】側枝に存在する葉を除去した状態で側枝の通導組織から物質が導入される植物の模式図である。
【図2】図1のAで示す部分の拡大図である。
【図3】側枝に存在する葉を遮光した状態で側枝の通導組織から物質が導入される植物を示す模式図である。
【図4】側枝に存在する葉に気孔を閉口させる薬物を付着させた状態で側枝の通導組織から物質が導入される植物を示す模式図である。
【図5】ポジトロンイメージング装置の基本構成を示す図である。
【図6】実施例1及び比較例1に用いたトマトの主茎3及び側枝2の配置を示す模式図である。
【図7】比較例1におけるポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージである。
【図8】実施例1におけるポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージである。
【図9】比較例1及び実施例1における節部の硝酸吸収量の経時変化を示すグラフである。
【図10】実施例2及び比較例2に用いたトマトの主茎3及び側枝2の配置を示す模式図である。
【図11】実施例2におけるポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージである。
【図12】比較例2におけるポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージである。
【図13】比較例2及び実施例2における節部の硝酸吸収量の経時変化を示すグラフである。
【図14】実施例3及び実施例4に用いたトマトの主茎3及び側枝2の配置を示す模式図である。
【図15】実施例3におけるポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージである。
【図16】実施例4におけるポジトロンイメージング装置により得られた積算イメージである。
【図17】実施例3及び実施例4における節部の硝酸吸収量の経時変化を示すグラフである。
【図18】通導組織における物質の通導を示す模式断面図である。
【図19】植物への物質の葉面散布を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・葉、2,2a,2b,2c・・・側枝、3・・・主茎、5・・・根、7・・・実、8・・・篩管、9・・・導管、20・・・物質、30・・・散布手段、40・・・遮光材、50…薬物、60,70…放射線検出器、61,71…シンチレータアレイ、62,72…光検出器、63,73…回路系、80…信号処理回路。
Claims (9)
- 側枝を有する植物の組織内へ前記側枝から物質を導入する、植物組織内への物質導入方法であって、
前記側枝に存在する葉からの蒸散若しくは前記葉における水要求量を抑制する抑制手段を実施しつつ、前記側枝の通導組織から前記物質を吸収させることを特徴とする方法。 - 前記抑制手段が、前記葉の少なくとも1つの除去であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記抑制手段が、前記葉の少なくとも1つの遮光であることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記抑制手段が、前記葉の気孔の閉口によることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 前記閉口が、前記葉の組織内への気孔を閉口させる薬物の導入によることを特徴とする請求項4記載の方法。
- 前記通導組織を前記側枝の組織の除去により露出させ、露出させた通導組織から前記物質を導入することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記通導組織が導管であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記物質が、栄養物質、植物ホルモン、薬物、核酸及び有用微生物からなる群より選ばれる少なくとも1つの物質であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記植物が、双子葉植物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
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