JP4135444B2 - 飛行装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛行装置に係り、特に、操縦者が装着して飛行し、目的地へ到達することができる飛行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、地震、風水害等の自然災害が発生したような場合であって災害現場等に車両が到達できないような場合に、現場での被害状況等の情報収集を行なうために遠隔操作可能な無人の低速飛翔体が提案されており、フレーム内に2つの水平回転翼と、水平回転翼の下降流を受ける投影面積を調整する調整手段とを有し、遠隔操縦により無人で飛行しうるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−115896号公報
【0004】
しかしながら、このような従来の飛翔体は遠隔操縦により人間が操作するものであることから、飛翔体そのものの操縦性、運動性能に関し、やはり限界があり、被災地等において必要な情報を確実に入手することができない場合も多かった。従って、このような観点から、人間が直接に操縦して自ら飛行し、目的地へ移動することができる技術が検討されてきた。
【0005】
また、現在、一般に、人や物の移動手段として自動車が広く使用されてきているが、自動車はあくまでも走行可能な地域のみで利用され、走行可能な地面又は道路が存在しない場合には、目的地への迅速な移動、到達は不可能である。
【0006】
このような事情は、例えば、未だ、走行可能な道路が充分に整備されていない開発途上地域においては深刻であり、人の移動や荷物の搬送にあたって自動車を即時に利用できない場合がある。従って、このような観点からも上記のような技術が検討されてきている。
【0007】
従来、例えば、「ロケットベルト」、「ジェットベルト」、「ミレニアムジェット」と呼ばれるような、人間が装着して飛行しうる飛行装置が開発されている。しかしながら、このような飛行装置にあっては、概ね、推進装置を操縦者が装着したのみのものであり、例えば、安定した飛行を行なえる操縦制御装置のような技術は搭載されていない。
【0008】
その結果、操縦に際しては、推進装置からの出力量及び出力方向を、操縦者が、操縦者の重心の移動を行ないつつ実際の飛行の際の感覚に基づいて自ら制御して飛行することが必要であった。
【0009】
その結果、実際の飛行にあたっては非常に熟練した操縦技術が必要となり、長期間の飛行訓練を要することから、一般の利用者が容易に利用することはできず、操縦者が限定されてしまう、という不具合があった。
【0010】
また、特に、このような従来の技術にあっては、他の航空機とは異なり、翼等の揚力を発生しうる装置を持たないため、実際の飛行の際に揚力をうることはできず、飛行のための推進力は、装着した推進装置のみにより確保する必要があった。
【0011】
しかしながら、このような従来の飛行装置にあっては、多量の燃料を搭載することはできず、その結果、限られた燃料量により飛行せざるをえず、飛行時間が非常に短い、という不具合も存していた。
【0012】
さらに、従来のこのような飛行装置は、推進装置を操縦者が装着するだけのものであることから、着陸時の衝撃から操縦者を保護することはできず、着陸の際に、適切な着地が行なえなかった場合には、操縦者が怪我をする可能性もあり、一般的な利用は不可能であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、操縦者が装着して操作し、実際に目的地に移動することができる飛行装置を提供することにある。また、さらに本発明の課題は、より操作が容易であって、長期間に渡る操縦訓練を必要とすることなく多くの一般の使用者が利用することができる飛行装置を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の課題は、より安全に使用することができる飛行装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような課題解決のため、本発明にあっては、操縦者が装着して飛行し得る飛行装置であって、操縦者を搬送しうる推力を発生する推進装置部を有し、着陸装置を介することなく発進又は着陸しうるように構成されたことを特徴とする飛行装置を提供する。
【0016】
この場合、上記飛行装置は操縦者が直立状態で使用するものである。しかしながら、操縦者が例えば、椅子等に着座した状態で使用するように構成されていてもよい。
【0017】
また、本発明にあっては、上記推進装置部は、エンジン部と、このエンジン部から発生するガスを外方へ噴出させる排気部とを有し、上記排気部から噴出するガスにより推力を得るように構成されていることを特徴とする。上記エンジン部は、燃料を燃焼させうる燃焼室を有し、当該燃焼室は、高温に加熱される燃焼体と、この燃焼体を加熱しうる加熱手段とを備えている。
【0018】
上記加熱手段は、レーザー発振器であってもよく、また、マイクロウェーブ発振器であってもよい。レーザー発振器を使用した場合には、常時、通電させておく必要はないことから、装備する電源を小型化することが可能となる。
【0019】
また、上記燃料は液体燃料であってもよく、上記エンジン部は上記液体燃料を収納する燃料タンクを有していてもよい。
【0020】
本発明にあっては、上記燃料タンクと燃焼室との間には燃料供給手段が設けられており、上記燃料供給手段は、例えば、ロータリバルブと、このロータリバルブを駆動する駆動手段とにより構成されていてもよい。
【0021】
また、本発明にあっては、上記燃焼体は、球形に形成されていることが好ましい。上記燃焼体が球状に形成されていた場合には、加熱手段による燃焼体における熱の伝搬効率が良好であり、燃料の燃焼効率を向上させることができる。
【0022】
また、本発明は、操縦者が装着して飛行し得る飛行装置であって、操縦者を搬送しうる推力を発生する推進装置部を有し、上記推進装置部は、ターボシャフトエンジンと、このターボシャフトエンジンにより駆動されるロータとを有することを特徴とする。 上記ロータは、垂直方向用ロータと水平方向用ロータとにより構成されており、上記ロータのロータブレードは、ピッチ角制御装置によりピッチ角度が制御されるように構成されている。
【0023】
上記ターボシャフトエンジンは燃料タンクを介して一対に設けられており、燃料タンク上方部にはパラシュートが格納されている。
【0024】
従って、本発明にあっては、燃焼室内における燃焼により発生したガスを噴出することにより推力を得るのではなく、ターボシャフトエンジンにより駆動されるロータの回転により推力を得て、飛行するように構成されている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に従って、本発明を詳細に説明する。
【0026】
図1乃至図3に示すように、本実施の形態に係る飛行装置10は、操縦者11が装着して飛行し、操縦者11を搬送しうる推力を発生する推進装置部13を有し、垂直に上昇又は下降しうるように構成されている。
【0027】
図1に示すように、本実施の形態に係る飛行装置10は、操縦者11が直立状態で使用するものであって、操縦者11が直立状態で背中側に装着しうる推進装置部13と、前方衝撃吸収部14及び下方衝撃吸収部15と、揚力発生部16とを有している。 上記推進装置部13は、操縦者11の背中に当接して配置されるフレーム部17上に固定されており、エンジン部50と、このエンジン部50から発生するガスを外方へ噴出させる排気部18とにより構成されている。
【0028】
上記フレーム部17の上端部には、ヘルメット部20が設けられ、装着時には、操縦者11はヘルメット部20を頭部79に被り飛行するように構成されている。また、上記また、上記フレーム部17には、操縦者11の装着時には、操縦者11の身体を包囲するように配置される、リング状に形成された身体保護部21が設けられている。
【0029】
この身体保護部21は、本実施の形態にあっては、身体上下方向において所定間隔をおいて設けられた上方リング部21aと下方リング部21bとにより構成されている。上方リング部21aはフレーム部17の高さ方向略中央部に固定され、操縦者11の飛行装置10の装着時には操縦者11の略腰部付近を包囲するように形成されると共に、下方リング部21bはショックアブソーバ装置22を介して上記フレーム部17の下端部に接合され、操縦者11の膝付近を包囲するように形成されている。
【0030】
これらの上方リング部21a及び下方リング部21bの間には前方からの気流を受け得るスクリーン部23が開閉可能に設けられている。このスクリーン部23は、例えば、軽合金又は耐熱布製であって、上方リング部21a及び下方リング部21bにそれぞれ設けられたガイドレール24,24に上端部及び下端部をスライド可能に保持されている。
【0031】
このガイドレール24,24の前方中央部及び左右両側部には、それぞれ、側方ロック部75及び前方ロック部76が設けられている。上記上方リング部21a及び下方リング部21bと、上記スクリーン部23とにより揚力発生部16が構成される。
【0032】
このスクリーン23は、上記上方リング部21a及び下方リング部21bの平面形状に適合するように折り曲げられて上方リング部21a及び下方リング部21bの間に装着されており、後部固定スクリーン部25と、飛行装置10の前方側中央で分割形成された2枚の左右一対の前部スライドスクリーン部26、26とにより構成され、前部スライドスクリーン部26の全開時には、前部スライドスクリーン部26は後部固定スクリーン部25と略完全に重なった状態で、側方ロック部75,75により前部スライドスクリーン部26,26のそれぞれ前端部が固定された状態で、操縦者11の腹部から膝にかけての前面部は全開状態となり、前方からの気流を後部固定スクリーン部25により受け、飛行速度の制動を行い得るように構成されている。
【0033】
一方、前部スライドスクリーン部26、26の全閉状態の場合には、前部スライドスクリーン部26、26は前方ロック部76によりその前端部が固定されて、前部スライドスクリーン部26は操縦者11の腹部から膝にかけての前面部を完全に覆い、後部固定スクリーン部25および2枚の前部スライドスクリーン部26,26により上方リング部21aおよび下方リング部21bとの間に筒状の揚力発生部16が形成される。上記前部スライドスクリーン部26,26は、後述の航法装置48からの指示によりアクチュエータ(図示せず)により自動的に開閉することもできれば、手動により開閉することもできるように構成されている。
【0034】
一方、図1及び図2に示すように、上記フレーム部17の上端部には、操縦者11の前面部方向に向けて一対のアームレスト部27,27が突設されている。このアームレスト部27,27は、操縦者11の上腕部28及び下腕部29を保護する側面略L字状の腕保護部30と、腕保護部30の前端部に形成された手31を保護する側面略J字状の手保護部32とを有する。
【0035】
上記腕保護部30は、基端部がフレーム部17上端部に軸部40により軸着され回動可能に形成されたアーム部33と、このアーム部33の軸方向に沿って嵌挿された手保護部32の軸部34とにより構成されている。
【0036】
そして、上記アーム部33にはショックアブソーバ装置35が内装されている。このショックアブソーバ装置35は、例えば、高圧ガスを封入したシリンダと、シリンダ内に配置されたピストンとにより構成される。
【0037】
上記手保護部32は、上記手保護部32の軸部34の前端部に設けられた、操縦者が操縦の際に握示するグリップ部36と、このグリップ36部の前方に配置されたカバー部37とを有している。このグリップ部36の、操縦者が握持した際に親指が当接する部位には、親指カーソルボタン38が設けられ、後述の、航法装置48を構成する、ヘルメット部20のスクリーン23内側面に投影されるディスプレイの操作を行なうことができるように構成されている。
【0038】
また、上記グリップ部36の前端下端部には、距離センサ67が設けられ、飛行中において前方の障害物及び地面との距離を計測しうるように形成されている。
【0039】
従って、図1乃至図3に示すように、操縦者11は飛行装置10の使用時には、両腕を上記腕保護部30上に載せ、かつ手のひらで上記グリップ部36を握持した状態で操縦することとなる。また、上述のように、上記アーム部33内にはショックアブソーバ装置35が内蔵されていると共に、手のひらを保護するカバー部37が設けられていることから、操縦者11の身体前方から何らかの物体と衝突するような事態があった場合でも、衝突の際の衝撃を上記ショックアブソーバ装置35が吸収して、腕及び胴体部への衝撃を緩和し、かつ、上記カバー部37が手のひらを保護するように構成されている。
【0040】
また、図1に示すように、上記推進装置部13は、エンジン部50と、エンジン部50から発生するガスを排出する排気部18とにより構成され、上記排気部18はエキゾーストパイプ51により構成されている。図4に示すように、エンジン部50は、燃焼室56と、この燃焼室56に、燃料供給管94及び、燃料供給管94に設けられたロータリーバルブ55を介して燃料を供給する筒状の燃料タンク52とを有している。上記燃焼室56は全体球形に形成され、内部中央にはステム19により支持された球状の燃焼体53が設けられ、燃焼室56の壁面部54にはレーザー/マイクロウェーブ発振機77が略等間隔で複数配置されている。
【0041】
上記ロータリーバルブ55は電気モータ86により駆動軸87を介して駆動され、電気モータ86はCPU45により駆動制御されるように構成されている。また、上記燃料タンク52には燃料が収納されており、本実施の形態においては水が使用される。
【0042】
従って、本実施の形態にあっては、推進装置部13を作動させて飛行する場合には、まず、レーザー/マイクロウェーブ発振機77を駆動させて上記燃焼体53を加熱する。そして、燃焼室56に配設された温度センサ78により燃焼体53が所定温度(本実施の形態にあっては水の沸点である100℃)以上に至ったことが検知された場合には、CPU45は電動モータ86によりさせて所定回転数によりロータリーバルブ55を駆動させ、燃料タンク52内の水を燃焼体53に吹き付ける。燃焼体53は高温に加熱されていることから、吹き付けられた水は蒸発して水蒸気となる。この高温高圧の水蒸気はエキゾーストパイプ51を介して外部に噴出することから、その反力としての推力を得ることができる。
【0043】
また、上記のようにロータリーバルブ55を駆動する電気モータ86及び駆動軸87を設けることなく、例えば、図5に示すように、高圧空気又は窒素ガス等の高圧気体を封入した圧力タンク88を設け、この高圧気体により燃料タンク52内の燃料を加圧して燃焼室56内の燃焼体53に噴射させるように構成してもよい。
【0044】
即ち、図5に示すように、この実施の形態に係るエンジン部90にあっては、高圧気体を封入した圧力容器88が設けられ、燃料タンク52との間は管路89により接続されている。上記管路89にはバルブ91が配設されており、このバルブ91の開閉制御はCPU45により行なわれるように構成されている。
【0045】
従って、エンジン部90を作動させる場合には、CPU45はバルブ91を開放し、圧力タンク88に封入された高圧気体を管路89を介して燃料タンク52内に流入させる。その結果、燃料タンク52内に収納された水は加圧されて、燃料供給管94に設けられたロータリーバルブ92を介して燃焼室56内に流入して加熱された燃焼体53に噴射されて気化し、エキゾーストパイプ51を介して外部に噴出される。
【0046】
さらに、図6に示すように、燃料としてニトロメタン(CH3No2)及びガソリンを、混合比率1〜2%により混合した混合燃料を使用することも可能である。即ち、本実施の形態に係るエンジン部93にあっては、図4に示すエンジン部50と同様に、燃料タンク52と燃焼室56との間に設けられた燃料供給管94にはロータリーバルブ92が設けられ電気モータ86により駆動される。上記燃焼体53には温度センサ95が設けられている。そして、電気モータ86、燃焼体53に設けられた温度センサ95、及び燃焼室56の壁面部54に設けられたレーザー/マイクロウェーブ発振機77はケーブル68を介してCPU45に接続されている。
【0047】
この場合、図7のグラフに示すように、本実施の形態におけるニトロメタン及びガソリンの混合燃料を加熱した場合、温度上昇に伴い230℃において急激に反応が進行することが判明している。
【0048】
従って、本実施の形態にあっては、上記温度センサ95からCPU45に入力される燃焼体53の温度情報に基づいて電気モータ86の駆動制御を行ない、ロータリーバルブ92の回転数を制御し、燃焼室56へ流入し燃焼体53に噴射される燃料量及び噴射速度を制御すると共に、レーザー/マイクロウェーブ発振機77への通電圧を適宜設定して、燃焼体53の加熱温度を制御する。
【0049】
その結果、これらの制御により、短時間に大きな推力を必要とする場合には、CPU45は高電圧をレーザー/マイクロウェーブ発振機77へ供給して燃焼体53を急激に加熱すると共に電気モータ86に通電して電気モータ86を高速回転させることにより軸部87を介してロータリーバルブ92を高速回転させ、短時間に多量の燃料を燃焼体53に大きな速度で噴射させる。
【0050】
その結果、燃焼体53の温度は急激に上昇し230℃を超えた場合には、燃料の反応は急激に進行し、例えば、離陸時等、飛行状態に応じた必要な大きな推力をリアルタイムで得ることができる。
【0051】
一方、230℃以下では燃料の反応は緩慢に進行することから、例えば、ホバリング状態等の、空中に浮遊している状態を維持するのみで足りるような場合には、CPU45は低電圧をレーザー/マイクロウェーブ発振機77へ供給して燃焼体53を緩慢に加熱すると共に電気モータ86に所定電圧を通電して電気モータ86を低速回転させることにより軸部87を介してロータリーバルブ92を低速回転させ、所定量の燃料を燃焼体53に抵速で噴射させる。
【0052】
その結果、燃焼体53の燃焼温度は230℃以下となり、噴射される燃料の量も少量であることから、燃料の反応は緩慢に進行し、発生する排気ガスの排出速度も大きくはなく、所定の推力が得られる。
【0053】
図1に示すように、エキゾーストパイプ51は、背面略コ字状であって側面略J字状に折曲して形成され、推進装置部13の作動時に、使用者11に上記燃焼ガスの排気が影響を及ぼすことのないように、使用者11から所定間隔を置いて燃焼ガスが下方へ噴出されるように構成され、また、上記エキゾーストパイプ51の先端部には可変噴射ノズル57が設けられている。
【0054】
一方、図1に示すように、上記フレーム部17の上端部にはヘルメット部20が軸部40により軸着されており、ヘルメット部20の後端部を中心に回動するように構成され、操縦者11は飛行装置10の使用時には、ヘルメット部20を下げて頭部79に被った状態で操縦し、着陸時にはヘルメット部20を上記軸部40を中心に回動させてはね上げ、頭部79を開放させることができる。図5に示すように、このヘルメット本体42の頂上部には、後述の航法装置48を構成するGPS(全地球航空機測位システム)65のアンテナ部41が取り付けられていると共に、同様に航法装置48を構成するジャイロ(ジャイロシン・コンパス)49がヘルメット本体42に内装されている。
【0055】
また、飛行装置10を装着し、ヘルメット部20を降ろした際の、ヘルメット本体42内面部の操縦者11の頭部の口の前方対応位置には、操縦者11の発する音声を集音しうるマイク43が配置されていると共に、操縦者11の頭部の耳に対応する部位には操縦者11の耳に音声を伝えうるスピーカ44,44が一対に設けられ、図示外の無線通信装置により、地上の通信者と無線連絡を行ないうるように形成されている。
【0056】
また、操縦者11の後頭部に対応する部位にはCPU45及びI/Oインターフェース46が内装されていると共に、ヘルメット本体42の後端部表面部位には、CPU45を作動するために必要な電力を供給するバッテリ47が配設されている。
【0057】
その結果、本実施の形態にあっては、操縦者11は、上記ジャイロ49により飛行時における自分が飛行している方位を認識しうる共に、上記GPS65により飛行目的地と現在位置とをリアルタイムで認識しうるように構成されている。
【0058】
また、このヘルメット部20のスクリーン34の内側面側には、飛行装置10の作動時には、ディスプレイが形成され、このディスプレイには、操縦者11が飛行装置10を使用して飛行する際に、飛行装置10の運転状態を認識しうるような情報が表示される。 航法装置48は、操縦者11が飛行装置10を装着して飛行する際に、より安全確実な飛行ができるように操縦者11をサポートするものであり、図8に示すように、ヘルメット部20に装着されたGPS65、ジャイロ49、マイク43及びスピーカ44、上記アームレスト部27に装着された距離センサ67及び親指カーソル装置74、さらに、エキゾーストパイプ51の可変噴射ノズル57を駆動するアクチュエータ61がケーブル68を介して接続されるI/Oインターフェース46と、このI/Oインターフェース46と双方向バス73を介して接続され、上記I/Oインターフェース46を介して入力される各種の情報を処理するCPU45と、CPU45へ必要な電力を供給するバッテリ47と、双方向バス73を介して45と接続されCPU45が処理した情報を画像情報として表示するディスプレイ3939とにより構成されている。
【0059】
上記CPU45には、図9に示すように、予め、操縦者11のマイク43を通じて集音した音声を認識し、電気信号に変換しうる音声認識プログラム70、目的地を入力することにより目的地への合理的な到達経路、飛行ルートを自動的に割り出す飛行プランプログラム71、及び飛行プランプログラムに基づき飛行装置10の諸機器を適切に制御する飛行制御プログラム(図示せす)がインストールされている。また、CPU45は、飛行装置10を使用して飛行しうる地域に関する3Dマップに関するデータを有している。
【0060】
従って、操縦者11が、飛行装置10による飛行時に、マイク43に音声により飛行目的地を指示した場合には、図8及び図9に示すように、上記マイク43により集音された操縦者11の音声による指示指令は、CPU45の音声認識プログラムにより電気信号に変換されてI/Oインターフェース46及び双方向バス73を介してCPU45に入力され、CPU45は上記の、3Dマップデータ読み出し装置69にアクセスして、適宜のマップデータを読み出し、当該飛行目的地への飛行プランを上記飛行プランプログラムにより算出して、飛行の可能性の如何、及び、具体的、合理的な飛行ルートを割り出す。
【0061】
また、同様に、操縦者11は音声指示による飛行のみならず、親指カーソル装置74により視覚的に飛行指示を行なうこともできる。即ち、図3に示すように、操縦者11がアームレスト部27のグリップ部36に設けられた親指カーソル装置74により、ディスプレイ39上に表示された3Dマップデータ読み出し装置69からのマップデータにおいて、目的地を指示した場合には、上記音声指示の場合と同様に、当該飛行目的地への飛行プランを上記飛行プランプログラムにより算出されて、飛行の可能性の如何、及び、具体的な飛行ルートを割り出され、当該飛行プランに適合した飛行装置10の駆動制御を上記飛行制御プログラムにより行なうように構成されている。
【0062】
図9において、飛行の際に、操縦者11がイグニッションスイッチ(図示せず)をON状態にした場合には、飛行制御プログラムが作動を開始し、本飛行制御プログラム72に基づき、音声認識プログラム70が作動し(ステップ200)、飛行終了まで継続して作動する(ステップ201)。また、同時に、飛行プランプログラム71も作動し、上記3Dマップデータ読み出し装置69にアクセスして3Dマップデータを読み出す。読み出された3Dマップデータは、上記のようにディスプレイ39に表示されて操縦者11により親指カーソル装置74により飛行目的地が適宜選択指定され、又は、音声により指定される。
【0063】
これにより、当該飛行の際の飛行目的地が決定されることから、飛行開始するか否か、の判定をディスプレイ39上に表示して、操縦者11判断を求め(ステップ202)、飛行開始可能であれば飛行を実行する(ステップ203)。
【0064】
以下、本実施の形態に係る飛行装置10の作用について説明する。
【0065】
本実施の形態に係る飛行装置10を使用して目的地へ飛行する場合には、操縦者11は、上記前部スライドスクリーン部26,26を開放した状態で、飛行装置10内に身体を滑り込ませ、図1に示すように、両腕をアームレスト部27上に置き、ヘルメット部20を軸部40を中心に回動させて頭部に被り、上記前部スライドスクリーン部26,26を閉止し、下方リング部21bの前端中央部に設けられた前方ロック部76により前部スライドスクリーン部26,26を固定する。
【0066】
その後、図8及び図9に示すように、飛行装置10のメインスイッチ(図示せず)をON状態にしてCPU45にインストールされた航法装置48を作動させる。メインスイッチがON状態になることによりCPU45にバッテリ47から電源が供給され、CPU45は情報処理可能な状態になる。
【0067】
その後、操縦者11は音声又は親指カーソル装置74により飛行目的地を航法装置48に指示する。音声により指示する場合には、上述のように、マイク43に発声して目的地を指示する。マイク43に入力された音声は、CPU45にインストールされている音声認識プログラム70により電気信号に変換され、飛行プランプログラム71により、飛行の可能性の如何、及び、具体的な飛行ルートが割り出され特定される。
【0068】
また、上記メインスイッチがON状態となった場合には、スクリーン23の内側面部には、ディスプレイ39が映し出されている。親指カーソル装置74により飛行目的地を入力する場合には、右側のアームレスト部27のグリップ部36に設けられた親指カーソルボタン38を右手親指により作動させることにより、ディスプレイ39上に3Dマップデータ読み出し装置69から読み出された3Dマップデータが現れ、上記親指カーソルボタン38により適宜、飛行目的地をカーソルにより特定して指定できる。
【0069】
このようにして飛行目的地が指定され、飛行プランプログラム71により具体的な飛行ルートが特定された場合には、特定された飛行ルートに基づき、飛行制御プログラム72により各種駆動装置が自動制御された状態で作動可能となる。
【0070】
本実施の形態にあっては、この状態で、図1に示すように、操縦者11は、飛行装置10を装着して立った姿勢で発進する。即ち、飛行制御プログラム72により制御されてエンジン部50が作動し、図4に示すように、燃料タンク52内の燃料がロータリーバルブ55により燃焼室56内に供給され、レーザー/マイクロウェーブ発振機77により照射されたレーザー及びマイクロウェーブによって所定温度に加熱された燃焼体53に対して噴射されることにより燃焼し、発生した高温高圧のガスがエキゾーストパイプ51から地面等80に対して噴出される。その結果、操縦者11はこの排気ガスの噴出により上昇のための所定の推力をうることができ、図10に示すように、飛行装置10を装着した操縦者11は略垂直に上昇を開始する。
【0071】
上記実施の形態にあっては、燃焼体53が球状に形成されている場合を例に説明したが、燃焼体53が球状に形成されている場合には、レーザーマイクロウェーブ発振器77により加熱された場合に、全体が均一に加熱されることから、噴射される燃料を均一に燃焼させることができる。また、球状に形成されていることから、噴射される燃料が円滑に表面を流れ迅速に加熱される。その結果、燃料の気化効率が良好なものとなる。
【0072】
また、加熱手段としてレーザー発振器が用いられていることから、常時、高電圧の電力を供給する必要がなく、バッテリ47の電力を節約することが可能となり、バッテリ47の容量を低減できることから、小型のバッテリを使用することができ、装備の小型化、軽量化を図ることができる。
【0073】
また、上記実施の形態においては、燃料として液体燃料を使用した場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、図11に示すように、固形燃料を使用することも可能である。本実施の形態に係るエンジン部100にあっては、固形燃料96と、この固形燃料を燃焼させる燃焼室97と、この燃焼室97に接続され、排気部18を構成するエキゾーストパイプ51とを備えている。
【0074】
上記エキゾーストパイプ51は、燃焼室97に接続された排気管部98から4方向に突設されたノズル部99を有している。このノズル部99には、夫々、ジンバル101と開閉ベーン102とが内装されている。各開閉ベーン102は、夫々、CPU45に接続されており、CPU45の指示により適宜、上記ジンバル101により各ノズル部99の方向を制御することができると共に、開閉ベーン102により各ノズル部99を開閉しうるように構成されている。
【0075】
また、上記固形燃料96は、本実施の形態にあっては、酸化剤としての過塩素酸アンモニウムの微粒と燃料としての合成ゴムを固形化したものが使用される。このような固形燃料を使用した場合には長時間の燃焼はできないが、例えば、河や渓谷を飛行して渡るために短時間のみ使用するような場合(例えば、30秒程度)には充分利用することができる。また、固形燃料は保存が容易であることから、飛行機材の保管の観点で液体燃料よりも有利である。
【0076】
また、このように構成された飛行装置300にあっては、図1に示す実施の形態に係る飛行装置10における場合よりも、ホバリング状態で水平方向への移動を容易に行なうことができるように構成されている。
【0077】
即ち、図12のグラフに示すように、操縦者11の総重量Wに対しエンジン部100の燃焼により発生する総推力T1の内、図13において示すように、下方へ向くノズル99aからの排気ガスの反力により得られる、操縦者11の総重量Wと同一の推力T2を発生させ、飛行装置10の装着状態で左方向へ向くノズル部99bから噴出する排気ガスの反力で得られる推力T3を発生させ、さらに、飛行装置10の装着状態で左方向へ向くノズル部99cから噴出する排気ガスの反力で得られる推力T4を発生させるようにCPU45により駆動制御される。
【0078】
即ち、上空においてホバリング状態で停止する場合には、CPU45は、操縦者11の総重量Wに対応する推力T2をノズル99aからの排気ガスの噴出により発生させる共に、左方向へ向くノズル部99bからの推力T3及び、左方向へ向くノズル部99bからの推力T3と同一の推力T4を発生させるように、開閉ベーン102及びジンバル101を制御する。
【0079】
この状態において、飛行装置10を装着した操縦者11は、99aからの推力により操縦者11の総重量Wを支持すると共に、左方向及び右方向へ同一の推力T3、T4が得られ、水平方向において互いに対向する推力が均衡した状態となることから、突風等の予期しない飛行条件が発生した場合であっても、安定した状態でホバリング状態を維持することができる。
【0080】
そして、ホバリング状態での左方向への移動を行なう場合には、CPU45は右方向へ向くノズル部99cのみから排気ガスを噴出させるように開閉ベーン102の作動を制御し、ホバリング状態で右方向への移動を行う場合には、左方向へ向くノズル部99bのみから排気ガスを噴出させるように開閉ベーン102の作動を制御する。これらの制御により、左右一方向のみへの推力が得られることから、ホバリング状態での左右方向への移動が可能となる。
【0081】
また、上記各実施の形態にあっては、いずれも、燃焼室56,97内において燃焼して気化したガスを排気部18を構成するエキゾーストパイプ51から噴出させることにより推進力を得るように構成されていたが、上記実施の形態に限定されず、例えば、図14に示すように、推進装置部13が、ターボシャフトエンジン103と、このターボシャフトエンジン103により駆動されるロータ114,115とを有するように構成してもよい。 即ち、本実施の形態に係る飛行装置400のエンジン部106は、2基のターボシャフトエンジン103,103により構成されている。本実施の形態に係るターボシャフトエンジン103は小型のジェットエンジンであって、一般のジェットエンジンとは異なり、燃焼により発生した排気エネルギを軸出力として取り出すよう構成されている。
【0082】
図14及び図15に示すように、このターボシャフトエンジン103は、全体筒状に形成され、圧縮機及び燃焼室107と、圧縮機及び燃焼室107の燃焼により回転する駆動タービン108,109と、長さ方向に沿って配設され、上記駆動タービン108、109に対向して配置されたフリータービン110,111と、これらのフリータービン110,111が固定されたドライブシャフト112a、112bと、これらの装置を被覆するボディ113とを備えている。
【0083】
上方ドライブシャフト112aの上端部は上記ボディ113の外方へ突出し、垂直方向用ロータ114が固定されていると共に、下端部にはフリータービン110が固定され、圧縮機及び燃焼室107において発生する排気エネルギにより回転する駆動タービン108に追随して回転し、ドライブシャフト112aが回転して垂直方向用ロータ114を回転させるものである。
【0084】
一方、下方ドライブシャフト112bの上端部には、上記駆動タービン109に対向して配置されるフリータービン111が固定され、下端部は、内装されたヤボックス116に接合されている。このギヤボックス116には水平方向へ配置されたロータシャフト117が接続配置され、このロータシャフト117の先端部に水平方向用ロータ115が固定されている。
【0085】
従って、上記駆動タービン109が、圧縮機及び燃焼室107の排気エネルギにより回転した場合には、対向するフリータービン111が追随して回転し、下方ドライブシャフト112bを回転させ、下方ドライブシャフト112bの回転は上記ギヤボックス116を介してロータシャフト117へと伝達され、水平方向用ロータ115を回転させるものである。
【0086】
この場合、圧縮機及び燃焼室107の排気エネルギは、飛行状態に応じて、CPU45により、駆動タービン108もしくは駆動タービン109のいずれか一方、もしくはその双方に供給されるように適宜制御されるように構成されている。
【0087】
また、ドライブシャフト112及びロータシャフト117の先端部には、それぞれ、ピッチ角度変更機構119が設けられており、上記垂直方向用ロータ114及び水平方向用ロータ115のロータブレード118のピッチ角度を変更しうるように構成されている。上記ピッチ角度変更機構119はケーブル68を介してI/Oインターフェース46へ接続され、CPU45により駆動制御される。
【0088】
本実施の形態にあっては、2基のターボシャフトエンジン103は、燃料タンク部120の両側に1基づつ固定されており、燃料タンク本体121とターボシャフトエンジン103,103との間には、それぞれ、燃料供給用管路122、122が配設され、燃料供給用管路122、122の中間部位には燃料ポンプ123,123が設けられ、燃料タンク本体内の燃料を圧縮機及び燃焼室107内へ供給する。また、本実施の形態にあっては、上記燃料タンク本体121の上部には、非常用のパラシュート及びこのパラシュートの射出装置124が設けられている。なお、図中、符号125は排気孔である。
【0089】
従って、本実施の形態に係る飛行装置10にあっては、図14に示すように、全体として、2基の垂直方向用ロータ114及び水平方向用ロータ115を有しており、これらの垂直方向用ロータ114及び水平方向用ロータ115を使用して飛行するものである。その結果、飛行装置10を使用して飛行する場合には、先ず、燃料ポンプ123を作動させてターボシャフトエンジン103の圧縮機及び燃焼室107へ燃料を供給して燃焼させることによりエンジン部106を作動させる。
【0090】
その後、例えば、操縦者11が垂直に離陸するような指示を与えた場合には、CPU45は、圧縮機及び燃焼室107の排気エネルギを駆動タービン109にのみ供給し、駆動タービン108のみを回転させる。この駆動タービン108の回転に伴い、対向して配置されたフリータービン110が回転して上方ドライブシャフト112aが回転し、その結果、2基の垂直方向用ロータ114が回転する。また、離陸時には、CPU45の制御によりロータブレード118のピッチ角は最大に設定される。従って、図16に示すように、垂直方向用ロータ114,114により離陸に必要な推力T5を得ることができ、飛行装置10を装着した操縦者11は離陸を開始する。
【0091】
その後、所定高度に至り、水平飛行に移る場合には、CPU45は圧縮機及び燃焼室107の排気エネルギを駆動タービン109へも供給するように制御する。その結果、駆動タービン109に対向して配置されたフリータービン111が回転して下方ドライブシャフト112bを回転させ、この回転は上記ギヤボックス116を介してロータシャフト117へと伝達されて水平方向用ロータ115、115を回転させる。その結果、水平方向用ロータ115,115により水平飛行に必要な推力T6をうることができ、垂直方向用ロータ114,114の推力T5とあいまって、操縦者11は水平飛行を行なうことができる。 また、ホバリングを行う場合には、CPU45は、駆動タービン109への排気エネルギの供給を停止し、水平方向用ロータ115,115の作動を停止させ、垂直方向用ロータ114,114のみを作動させた状態で所定高度で浮遊状態を維持するものである。
【0092】
なお、本実施の形態にあっては、ジェットエンジンとしてターボシャフトエンジンを使用した場合を例に説明したが、上記実施の形態に限定されず、ターボファンジェットエンジンを使用してもよい。この場合には、駆動タービン108,109、及びフリータービン111,112を無段変速回転制御付きクラッチ機構により構成してもよい。
【0093】
なお、上記実施の形態にあっては、本発明に係る飛行装置10を直立した状態で使用する場合を例に説明したが上記実施の形態に限定されず、飛行装置10は、操縦者が、椅子等に着座した状態で使用するように構成されていてもよい。
【0094】
【発明の効果】
本発明にあっては、操縦者が装着して操作し、実際に目的地に移動することができる飛行装置を提供することができる。また、さらに本発明にあっては、より操作が容易であって、長期間に渡る操縦訓練を必要とすることなく多くの一般の使用者が利用することができる飛行装置を提供することができる。さらに、本発明にあっては、より安全に使用することができる飛行装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示し、アームレスト部の構造を一部破断して示す側面図である。
【図3】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示し、アームレスト部の親指カーソル装置の操作状態を示す平面図である。
【図4】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示し、推進装置部を構成するエンジン部を示す図である。
【図5】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示し、推進装置部を構成するエンジン部の他の実施の形態を示す図である。
【図6】 本発明に係飛行装置の一実施の形態を示し、推進装置部を構成するエンジン部の他の実施の形態を示す図である。
【図7】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態に係る推進装置部に使用される燃料としてニトロメタンとガソリンの混合燃料を使用した場合の反応温度の変化と得られる推力との関係を示すグラフである。
【図8】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示し、航法装置を示す概念図である。
【図9】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示し、CPUにインストールされた飛行制御プログラムの構成及び作動手順を示すフローチャートである。
【図10】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態であって、離陸状態を示す図である。
【図11】 本発明に係る飛行装置を示し、推進装置部の他の実施の形態を示す斜視図である。
【図12】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態であって、図11に示す推進装置部を使用する場合の各ノズルから得られる推力の関係を示すグラフである。
【図13】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態であって、図11に示す推進装置部を使用して飛行する場合を示す斜視図である。
【図14】 本発明に係る飛行装置を示す一実施の形態であって、推進装置部の他の実施の形態を示す図である。
【図15】 本発明に係る飛行装置の一実施の形態を示す側面図であって、推進装置部の他の実施の形態を示す図である。
【図16】 本発明に係る飛行装置を示す一実施の形態であって、推進装置部の他の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
10 飛行装置
11 操縦者
12 表示部
13 推進装置部
14 前方衝撃吸収部
15 下方衝撃吸収部
16 揚力発生部
17 フレーム部
18 排気部
19 ステム
20 ヘルメット部
21 身体保護部
21a 上方リング部
21b 下方リング部
22 ショックアブソーバ装置
23 スクリーン
24 ガイドレール
25 固定スクリーン部
26 スライドスクリーン部
27 アームレスト部
28 上腕部
29 下腕部
30 腕保護部
31 手
32 手保護部
33 アーム部
34 軸部
35 ショックアブソーバ装置
36 グリップ部
37 カバー部
38 親指カーソルボタン
39 ディスプレイ39
40 軸部
41 アンテナ部
42 ヘルメット本体
43 マイク
44 スピーカ
45 CPU
46 I/Oインターフェース
47 バッテリ
48 航法装置
49 ジャイロ
50 エンジン部
51 エキゾーストパイプ
52 燃料タンク
53 燃焼体
54 壁面部
55 ロータリーバルブ
56 燃焼室
57 可変噴射ノズル
67 距離センサ
68 ケーブル
69 3Dマップデータ読み出し装置
70 音声認識プログラム
71 飛行プランプログラム
72 飛行制御プログラム
73 双方向バス
74 親指カーソル装置
75 側方ロック部
76 前方ロック部
77 レーザー/マイクロウェーブ発振機
78 温度センサ
79 頭部
80 地面等
86 電気モータ
87 駆動軸
88 圧力タンク
89 管路
90 エンジン部
91 バルブ
92 ロータリーバルブ
93 エンジン部
94 燃料供給管
95 温度センサ
96 固形燃料
97 燃焼室
98 排気管部
99 ノズル部
100 エンジン部
101 ジンバル
102 開閉ベーン
103 ターボシャフトエンジン
106 エンジン部
107 圧縮機及び燃焼室
108 駆動タービン
109 駆動タービン
110 フリータービン
111 フリータービン
112 ドライブシャフト
113 ボディ
114 垂直方向用ロータ
115 水平方向用ロータ
116 ギヤボックス
117 ロータシャフト
118 ロータブレード
119 ピッチ角度変更機構
120 燃料タンク部
121 燃料タンク本体
122 燃料供給用管路
123 燃料ポンプ
124 パラシュート及びパラシュート射出装置
125 排気孔
200 音声認識プログラム作動
201 音声認識プログラム継続
202 飛行判断
203 飛行開始
300 飛行装置
400 飛行装置
T 推力
T1 推力
T2 推力
T3 推力
T4 推力
T5 推力
T6 推力

Claims (10)

  1. 操縦者が装着して飛行し得る飛行装置であって、操縦者を搬送しうる推力を発生する推進装置部を有することを特徴とする飛行装置において、
    上記推進装置部は、エンジン部と、このエンジン部から発生するガスを外方へ噴出させる排気部とを有し、上記排気部から噴出するガスにより推力を得るように構成されており、上記エンジン部は、トロメタン及びガソリンの混合燃料を燃焼させうる燃焼室を有し、当該燃焼室は、高温に加熱される燃焼体と、この燃焼体を加熱しうる加熱手段とを備えており、
    上記燃料は、温度上昇に伴い230℃において急激に反応が進行する特性を有し、
    上記推進装置部で発生させる推力が大きい場合には上記燃焼体の加熱温度を230℃よりも高温に制御し、当該推力が小さい場合には当該加熱温度を230℃以下に制御することを特徴とする飛行装置。
  2. 上記推進装置部で発生させる推力が大きい場合とは飛行装置が離陸する場合であり、当該推力が小さい場合とは飛行装置がホバリング状態の場合である、ことを特徴とする請求項1に記載の飛行装置。
  3. 上記加熱手段は、レーザー発振器であることを特徴とする請求項1又は2に記載の飛行装置。
  4. 上記加熱手段は、マイクロウェーブ発振器であることを特徴とする請求項1又は2に記載の飛行装置。
  5. 上記燃料は液体燃料であって、上記エンジン部は上記液体燃料を収納する燃料タンクを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の飛行装置。
  6. 上記燃料タンクと上記燃焼室との間には燃料供給手段が設けられている請求項5に記載の飛行装置。
  7. 上記燃料供給手段は、ロータリバルブと、このロータリバルブを駆動する駆動部とにより構成されていることを特徴とする請求項6に記載の飛行装置。
  8. 上記燃焼体は、球形に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の飛行装置。
  9. 操縦者が装着して飛行し得る飛行装置であって、操縦者を搬送しうる推力を発生する推進装置部を有することを特徴とする飛行装置において、
    上記推進装置部は、エンジン部と、このエンジン部から発生するガスを外方へ噴出させる排気部とを有し、上記排気部から噴出するガスにより推力を得るように構成されており、上記排気部は、操縦者が上記飛行装置を装着した状態において上記エンジン部から発生するガスを下方向へ噴出する下方ノズル部、当該ガスを左方向へ噴出する左方ノズル部、当該ガスを右方向へ噴出する右方ノズル部、が少なくとも突設された排気管部を有し、
    各ノズル部には該各ノズル部を開閉しうる開閉ベーンが内装されており、各開閉ベーンの開閉制御を行うことで、上記下方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力、上記左方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力、上記右方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力、の夫々が調節され、
    上空において飛行装置をホバリング状態で停止させる場合には、上記下方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力と操縦者の総重量とが等しくなり、上記左方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力と上記右方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力とが等しく且つ上記左方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力と上記右方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力との和が上記下方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力を上記エンジン部で発生する総推力から除いた推力と等しくなるように、各ノズル部の開閉ベーンを開閉制御することを特徴とする飛行装置。
  10. 操縦者が装着して飛行し得る飛行装置であって、操縦者を搬送しうる推力を発生する推進装置部を有することを特徴とする飛行装置において、
    上記推進装置部は、エンジン部と、このエンジン部から発生するガスを外方へ噴出させる排気部とを有し、上記排気部から噴出するガスにより推力を得るように構成されており、上記排気部は、操縦者が上記飛行装置を装着した状態において上記エンジン部から発生するガスを下方向へ噴出する下方ノズル部、当該ガスを左方向へ噴出する左方ノズル部、当該ガスを右方向へ噴出する右方ノズル部、が少なくとも突設された排気管部を有し、
    各ノズル部には該各ノズル部を開閉しうる開閉ベーンが内装されており、各開閉ベーンの開閉制御を行うことで、上記下方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力、上記左方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力、上記右方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力、の夫々が調節され、
    上空において飛行装置を水平方向へのみ移動させる場合には、上記下方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力と操縦者の総重量とが等しくなり、上記左方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力または上記右方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力の何れか一方が零となり且つ他方が上記下方ノズル部から噴出されるガスの反力により得られる推力を上記エンジン部で発生する総推力から除いた推力と等しくなるように、各ノズル部の開閉ベーンを開閉制御することを特徴とする飛行装置。
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