JP4118043B2 - 光源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ノートパソコンや液晶テレビ等において表示部として使用される液晶表示装置などを構成するエッジライト方式の光源装置に関するものであり、特に導光体の光出射面側に配置される光偏向素子の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、カラー液晶表示装置は、携帯用ノートパソコンやパソコン等のモニターとして、あるいは液晶テレビやビデオ一体型液晶テレビ等の表示部として、種々の分野で広く使用されてきている。また、情報処理量の増大化、ニーズの多様化、マルチメディア対応等に伴って、液晶表示装置の大画面化、高精細化が盛んに進められている。
【0003】
液晶表示装置は、基本的にバックライト部と液晶表示素子部とから構成されている。バックライト部としては、液晶表示素子部の直下に光源を配置した直下方式のものや導光体の側端面に対向するように光源を配置したエッジライト方式のものがあり、液晶表示装置のコンパクト化の観点からエッジライト方式が多用されている。
【0004】
ところで、近年、比較的小さな画面寸法の表示装置であって観察方向範囲の比較的狭い例えば携帯電話機の表示部として使用される液晶表示装置等では、消費電力の低減の観点から、エッジライト方式のバックライト部として、一次光源から発せられる光量を有効に利用するために、画面から出射する光束の広がり角度をできるだけ小さくして所要の角度範囲に集中して光を出射させるものが利用されてきている。
【0005】
このように観察方向範囲が限定される表示装置であって、一次光源の光量の利用効率を高め消費電力を低減するために比較的狭い範囲に集中して光出射を行う光源装置として、本出願人は、特願2000−265574号において、導光体の光出射面に隣接して両面にプリズム形成面を有するプリズムシートを使用することを提案している。この両面プリズムシートでは、一方の面である入光面及び他方の面である出光面のそれぞれに、互いに平行な複数のプリズム列が形成されており、入光面と出光面とでプリズム列方向を合致させ且つプリズム列どうしを対応位置に配置している。これにより、導光体の光出射面から該光出射面に対して傾斜した方向に出射光のピークを持ち適宜の角度範囲に分布して出射する光を、プリズムシートの入光面の一方のプリズム面から入射させ他方のプリズム面で内面反射させ、更に出光面のプリズムでの屈折作用を受けさせて、比較的狭い所要方向へ光を集中出射させる。
【0006】
この光源装置によれば、狭い角度範囲の集中出射が可能であるが、光偏向素子として使用されるプリズムシートとして両面に互いに平行な複数のプリズム列を、入光面と出光面とでプリズム列方向を合致させ且つプリズム列どうしを対応位置に配置することが必要であり、この成形が複雑になる。
【0007】
また、導光体から出射された光をプリズムシートを用いて偏向させる際に、光の集光性や指向性を高めること等を目的として、プリズムシートを構成するプリズム列の光源から遠い側のプリズム面を凸曲面形状にすることが、特表平9−507584号公報、特開平9−105804号公報、特開平11−38209号公報、特開2000−35763号公報に提案されている。しかし、これらに記載されている凸曲面形状のプリズム面は、いずれもその曲率半径が比較的大きいものあるいは比較的小さいものであるため、導光体からの出射光分布を十分に狭視野化できなかったり、極端に狭視野化されたり、場合によっては逆に広視野化されたりするものであった。また、これらに記載されている導光体は、その光出射機構が高い指向性を付与できるものではなく、出射光分布の比較的広い光が出射されるため、プリズムシートで光を集光させたとしても十分な輝度の向上を達成できるものではなかった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、出射光の分布が非常に狭くコントロールされ、一次光源の光量の利用効率の向上が可能(即ち、一次光源から発せられる光を所要の観察方向へ集中して出射させる効率が高く)で、輝度が極めて高く、しかも簡素化された構成で画像の品位の向上が容易な光源装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以上の如き目的を達成するものとして、
一次光源と、該一次光源から発せられる光を入射する光入射面及び入射した光を導光して出射する光出射面を有する導光体と、該導光体の光出射面に隣接配置される光偏向素子とを備えており、
前記導光体の光出射面及び/またはその反対側の裏面は指向性光出射機能を有する面であり、該指向性光出射機能を有する面の平均傾斜角が0.5〜5°であり、
前記光偏向素子は前記導光体の光出射面に対向して位置する入光面とその反対側の出光面とを有しており、前記入光面には互いに並列に配列された複数のプリズム列が形成されており、該プリズム列は2つのプリズム面を有しており、少なくとも前記一次光源から遠い側のプリズム面が凸曲面形状をなし、前記凸曲面形状は前記プリズム列の配列ピッチPで規格化した曲率半径rの値(r/P)が7〜15であり、
前記導光体の光出射面から出射する光の出射光分布でのピーク出射光が一方の平面形状仮想プリズム面から入光し他方の平面形状仮想プリズム面で内面全反射されて前記出光面より所望の方向に出射し且つ前記光偏向素子のプリズム列の配列ピッチと同一のピッチで配列され頂角が50〜70°である複数の仮想プリズム列を想定した時に、前記光偏向素子の各プリズム列の凸曲面形状のプリズム面と前記仮想プリズム列の仮想プリズム面との最大距離dと前記プリズム列の配列ピッチPとの比(d/P)が0.7〜1.5%であることを特徴とする光源装置、
が提供される。
【0012】
本発明の一態様においては、前記指向性光出射機能を有する面は粗面または多数のレンズ列の配列からなる面である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
図1は、本発明による面光源装置の一つの実施形態を示す模式的斜視図である。図1に示されているように、本発明の面光源装置は、少なくとも一つの側端面を光入射面31とし、これと略直交する一つの表面を光出射面33とする導光体3と、この導光体3の光入射面31に対向して配置され光源リフレクタ2で覆われた一次光源1と、導光体3の光出射面上に配置された光偏向素子4と、導光体3の光出射面33の裏面34に対向して配置された光反射素子5とから構成される。
【0015】
導光体3は、XY面と平行に配置されており、全体として矩形板状をなしている。導光体3は4つの側端面を有しており、そのうちYZ面と平行な1対の側端面のうちの少なくとも一つの側端面を光入射面31とする。光入射面31は光源1と対向して配置されており、光源1から発せられた光は光入射面31から導光体3内へと入射する。本発明においては、例えば、光入射面31と対向する側端面32等の他の側端面にも光源を配置してもよい。
【0016】
導光体3の光入射面31に略直交した2つの主面は、それぞれXY面と略平行に位置しており、いずれか一方の面(図では上面)が光出射面33となる。この光出射面33またはその裏面34のうちの少なくとも一方の面に粗面からなる指向性光出射機能部や、プリズム列、レンチキュラーレンズ列、V字状溝等の多数のレンズ列を光入射面31と略平行に並列形成したレンズ面からなる指向性光出射機能部などを付与することによって、光入射面31から入射した光を導光体3中を導光させながら光出射面33から光入射面31および光出射面33に直交する面(XZ面)内の出射光分布において指向性のある光を出射させる。このXZ面内分布における出射光分布のピークの方向が光出射面31となす角度をαとする。該角度αは例えば10〜40度であり、出射光分布の半値幅は例えば10〜40度である。
【0017】
導光体3の表面に形成する粗面やレンズ列は、ISO4287/1−1984による平均傾斜角θaが0.5〜15°の範囲のものとすることが、光出射面33内での輝度の均斉度を図る点から好ましい。平均傾斜角θaは、さらに好ましくは1〜12°の範囲であり、より好ましくは1.5〜11°の範囲である。この平均傾斜角θaは、導光体3の厚さ(t)と入射光が伝搬する方向の長さ(L)との比(L/t)によって最適範囲が設定されることが好ましい。すなわち、導光体3としてL/tが20〜200程度のものを使用する場合は、平均傾斜角θaを0.5〜7.5°とすることが好ましく、さらに好ましくは1〜5°の範囲であり、より好ましくは1.5〜4°の範囲である。また、導光体3としてL/tが20以下程度のものを使用する場合は、平均傾斜角θaを7〜12°とすることが好ましく、さらに好ましくは8〜11°の範囲である。
【0018】
導光体3に形成される粗面の平均傾斜角θaは、ISO4287/1−1984に従って、触針式表面粗さ計を用いて粗面形状を測定し、測定方向の座標をxとして、得られた傾斜関数f(x)から次の(1)式および(2)式を用いて求めることができる。ここで、Lは測定長さであり、Δaは平均傾斜角θaの正接である。
【0019】
Δa=(1/L)∫0 L|(d/Dx)f(x)|dx ・・・ (1)
θa=tan-1(Δa) ・・・ (2)
さらに、導光体3としては、その光出射率が0.5〜5%の範囲にあるものが好ましく、より好ましくは1〜3%の範囲である。これは、光出射率が0.5%より小さくなると導光体3から出射する光量が少なくなり十分な輝度が得られなくなる傾向にあり、光出射率が5%より大きくなると光源1近傍で多量の光が出射して、光出射面33内でのX方向における光の減衰が著しくなり、光出射面33での輝度の均斉度が低下する傾向にあるためである。このように導光体3の光出射率を0.5〜5%とすることにより、光出射面から出射する光の出射光分布におけるピーク光の角度が光出射面の法線に対し50〜90°の範囲にあり、光入射面と光出射面との双方に垂直なXZ面における出射光分布の半値幅が10〜40°であるような指向性の高い出射特性の光を導光体3から出射させることができ、その出射方向を光偏向素子4で効率的に偏向させることができ、高い輝度を有する面光源素子を提供することができる。
【0020】
本発明において、導光体3からの光出射率は次のように定義される。光出射面33の光入射面31側の端縁での出射光の光強度(I0 )と光入射面31側の端縁から距離Lの位置での出射光強度(I)との関係は、導光体3の厚さ(Z方向寸法)をtとすると、次の(3)式のような関係を満足する。
【0021】
I=I0 ・a(1−α)L/t ・・・ (3)
ここで、定数αが光出射率であり、光出射面33における光入射面31と直交するX方向での単位長さ(導光体厚さtに相当する長さ)当たりの導光体3から光が出射する割合(%)である。この光出射率αは、縦軸に光出射面23からの出射光の光強度の対数と横軸に(L/t)をプロットすることで、その勾配から求めることができる。
【0022】
また、指向性光出射機能部が付与されていない他の主面には、導光体3からの出射光の光源1と平行な面(YZ面)での指向性を制御するために、光入射面31に対して略垂直の方向(X方向)に延びる多数のレンズ列を配列したレンズ面を形成することが好ましい。図1に示した実施形態においては、光出射面33に粗面を形成し、裏面34に光入射面31に対して略垂直方向(X方向)に延びる多数のレンズ列の配列からなるレンズ面を形成している。本発明においては、図1に示した形態とは逆に、光出射面33にレンズ面を形成し、裏面34を粗面とするものであってもよい。
【0023】
図1に示したように、導光体3の裏面34あるいは光出射面33にレンズ列を形成する場合、そのレンズ列としては略X方向に延びたプリズム列、レンチキュラーレンズ列、V字状溝等が挙げられるが、YZ方向の断面の形状が略三角形状のプリズム列とすることが好ましい。
【0024】
本発明において、導光体3に形成されるレンズ列としてプリズム列を形成する場合には、その頂角を70〜150°の範囲とすることが好ましい。これは、頂角をこの範囲とすることによって導光体3からの出射光を十分集光さることができ、面光源素子としての輝度の十分な向上を図ることができるためである。すなわち、プリズム頂角をこの範囲内とすることによって、出射光分布におけるピーク光を含みXZ面に垂直な面において出射光分布の半値幅が35〜65°である集光された出射光を出射させることができ、面光源素子としての輝度を向上させることができる。なお、プリズム列を光出射面33に形成する場合には、頂角は80〜100゜の範囲とすることが好ましく、プリズム列を裏面34に形成する場合には、頂角は70〜80゜または100〜150゜の範囲とすることが好ましい。
【0025】
なお、本発明では、上記のような光出射面33またはその裏面34に光出射機能部を形成する代わりにあるいはこれと併用して、導光体内部に光拡散性微粒子を混入分散することで指向性光出射機能を付与したものでもよい。また、導光体3としては、図1に示したような形状に限定されるものではなく、くさび状、船型状等の種々の形状のものが使用できる。
【0026】
光偏向素子4は、導光体3の光出射面33上に配置されている。光偏向素子4の2つの主面41,42は互いに対向しており、それぞれ全体としてXY面と平行に位置する。主面41,42のうちの一方(導光体の光出射面33側に位置する主面)は入光面41とされており、他方が出光面42とされている。出光面42は、導光体3の光出射面33と平行な平坦面とされている。入光面41は、多数のY方向に延びるプリズム列が互いに平行に配列されたプリズム形成面とされている。プリズム形成面は、隣接するプリズム列の間に比較的幅の狭い平坦部(例えば、プリズム列ピッチと同程度あるいはそれより小さい幅の平坦部)を設けてもよいが、光の利用効率を高める点からは平坦部を設けることなくプリズム列を連続して形成することが好ましい。
【0027】
図2は、光偏向素子4の入光面41のプリズム列の形状の説明図である。入光面41のプリズム列の形状は、次のようにして設定されている。
【0028】
即ち、プリズム列配列のピッチをPとして、先ず、断面三角形状の仮想プリズム列Iを設定する。この仮想プリズム列Iの2つのプリズム面I−1,I−2のなす角度(即ち仮想プリズム頂角)をθとする。この仮想プリズム頂角θは、導光体3の光出射面33から到来する光のXZ面内の強度分布のピーク出射光(傾斜角α)が仮想プリズム列Iに入射して仮想プリズム面I−2により内面全反射された上で、例えば出光面42の法線方向へと進行するように設定されている。仮想プリズム頂角θは、例えば、光偏向素子4の出光面42から出射される光のピーク出射光を出光面42の法線方向近傍(例えば、法線方向から±10度の範囲内)へ向ける場合には、50〜70度とすることが好ましく、さらに好ましくは55〜70度の範囲であり、より好ましくは60〜70度の範囲である。また、仮想プリズム列の一方のプリズム面の傾斜角(出光面42に対してなす角度)は、導光体3からの出射光を光偏向素子4で効率よくの所望の方向に偏向させることから45度以上とすることが好ましく、さらに好ましくは47度以上、より好ましくは50度以上である。
【0029】
次に、以上のようにして形状が設定された仮想プリズム列Iの形状を基準として、その少なくとも一方のプリズム面が凸曲面形状となるように実際のプリズム列の形状を定める。具体的には、次のようにして実際のプリズム列の形状を定めることが好ましい。導光体3の光出射面33から出射する光の出射光分布のピーク出射光(傾斜角α)が一次光源1側の隣接仮想プリズム列の頂部をかすめて仮想プリズムIに入射する仮想光を設定し、この仮想光が仮想プリズム面I−1を通過する位置をK1とし、仮想プリズム面I−2に到達する位置をK2とする。
【0030】
通常は、位置K2よりも出光面42に近い全面を凸曲面形状とすることが好ましい。一方、仮想プリズム列Iにおけるプリズム面I−2の内面全反射位置K2よりも入光面41に近い位置(即ち、出光面42から遠い位置)では、平面形状としてもよく凸曲面形状としてもよい。いずれの場合も、位置K2の出光面42側近傍のプリズム面形状を延長するような形状とすることが好ましく、プリズム列の頂部は仮想プリズム列の頂部と一致しなくてもよい。
【0031】
プリズム列の形状は、仮想プリズム列Iにおけるプリズム面I−2の内面全反射位置K2よりも出光面42に近い位置では、その少なくとも一部または全部にプリズム面の傾斜角が仮想プリズム列Iのプリズム面I−2の傾斜角よりも大きな傾斜角をもつような凸曲面形状とすることが好ましい。
【0032】
これは、図2に示されている寸法z(プリズム列の頂点と仮想プリズム面I−2の内面反射位置K2との間のZ方向距離)が以下の式:
z={(P・tanα・cot[θ/2])/(tanα+cot[θ/2])}・〔cot[θ/2]+{cotθ/(cot[θ/2]−cotθ)}〕
で示される値以上のZ方向位置では、実際のプリズム面が以下の式:
ncos[3θ/2]=sin(α−[θ/2])
で表される仮想プリズム列Iのプリズム面I−2より大きな傾斜角を持つようにすることである(なお、式中nはプリズム列の屈折率である。)。
【0033】
入光面41のプリズム列の形状をこのように設定することで、光偏向素子4から出射する光の分布角度(半値幅)を小さくすることができる。その理由は次のとおりである。即ち、仮想プリズム列Iにおけるプリズム面I−2の内面全反射位置K2よりも出光面42に近い位置に到達する光は、一次光源側の隣接仮想プリズム列の頂部よりも下側からαより大きな傾斜角で入射する光線の集合である。従って、その分布ピークの方向は、αより大きな傾斜の方向であり、その内面全反射光の分布ピークの方向は出光面42の法線方向から内面全反射の仮想プリズム面に沿った方向の方へと傾斜した方向となる。このような光は出光面42からの出射光の角度分布を広げる作用をなす。そこで、特定方向へ光量を集中して出射させるために、仮想プリズム列Iにおけるプリズム面I−2の内面全反射位置K2よりも出光面42に近い位置で、その少なくとも一部を実際のプリズム列のプリズム面の傾斜角を、対応する仮想プリズム面の傾斜角より大きくすることで、この領域で実際に内面全反射された光の進行方向を仮想プリズム面での反射光よりも出光面42の法線方向の方へと移動させるように修正することができ、高輝度化、狭視野化を図ることができる。
【0034】
以上のような凸曲面形状は、仮想プリズム列Iにおけるプリズム面I−2の内面全反射位置K2よりも出光面42に近い位置全体に形成して、内面全反射位置K2よりも出光面42から遠い位置では仮想プリズム列のプリズム面I−2のままの形状とすることもでき、内面全反射位置K2よりも出光面42から遠い位置も含めてプリズム面全体を凸曲面形状とすることもできる。このような凸曲面形状としては、仮想プリズム列と少なくとも底部を共通にした曲率半径rの凸円柱面形状を例示することができる。
【0035】
ここで、ピッチPで規格化した曲率半径rの値(r/P)としては、2〜80の範囲とすることが好ましく、より好ましくは7〜30の範囲であり、さらに好ましくは7.5〜20の範囲であり、特に好ましくは8〜15の範囲である。これは、r/Pをこの範囲とすることによって光偏向素子4の出光面42から出射する出射光分布の半値幅を十分に狭くでき、光源装置としての輝度を十分に高くすることができるためである。例えば、プリズム列のピッチが40〜60μmである場合には、曲率半径rは、250〜3000μmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは350〜1000μmの範囲であり、さらに好ましくは400〜700μmの範囲である。
【0036】
また、光偏向素子4の各プリズム列の凸曲面形状としては、仮想プリズム列のプリズム面と凸曲面形状のプリズム面の最大距離dと前記プリズム列の配列ピッチPとの比(d/P)が0.05〜5%の範囲となるような比較的緩やかな曲面形状とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜3%の範囲であり、さらに好ましくは0.2〜2%の範囲であり、特に好ましくは0.7〜1.5%の範囲である。これは、d/Pが5%を超えると光偏向素子4による集光効果が損なわれ光の発散が起こる傾向にあり、光偏向素子4の出光面42から出射する出射光分布の半値幅を十分に狭くできなくなる傾向にあるためである。逆に、d/Pが0.05%未満であると光偏向素子4による集光効果が不十分となる傾向にあり、光偏向素子4の出光面42から出射する出射光分布の半値幅を十分に狭くできなくなる傾向にあるためである。
【0037】
なお、本発明においては、光偏向素子4の各プリズム列の凸曲面形状は、上記のような曲率半径rの断面円弧状のものに限らず、上記のようなd/Pの範囲内であれば非球面状の凸曲面形状であってもよい。
【0038】
本発明において、上記のような凸曲面形状のプリズム面は、少なくとも一次光源1から遠い側の面に形成することが好ましい。これによれば、導光体3の端面32にも一次光源を配置する場合の光偏向素子4から出射する光の分布角度を十分に小さくすることができる。凸曲面形状のプリズム面は、例えば、導光体3を伝搬する光が光入射面31と反対側の端面32で反射して戻ってくる割合が比較的高い場合には、一次光源1に近い側のプリズム面も凸曲面形状とすることがより好ましい。特に、一次光源1に近い側のプリズム面を出光面42の法線方向に関して仮想プリズム面I−2に対応する実際のプリズム面と対称的な形状にするのが好ましい。一方、導光体3を伝搬する光が光入射面31と反対側の端面32で反射して戻ってくる割合が比較的低い場合には、一次光源1に近い側のプリズム面を平面としてもよい。また、導光体3に光偏向素子4を載置した際のスティッキング現象の発生を抑止する目的でプリズム列の頂部を尖鋭にすること(頂部先端のエッジを明確に形成すること)が必要な場合には、一次光源1に近い側のプリズム面を平面とすることが、双方のプリズム面を凸曲面とした場合に比べてプリズム列形成のための成形用型部材の形状転写面形状のより正確な形成が可能になることに基づきプリズム列頂部を尖鋭に形成することが容易になることから好ましい。
【0039】
本発明の光偏向素子においては、所望のプリズム形状を精確に作製し、安定した光学性能を得るとともに、組立作業時や面光源装置としての使用時におけるプリズム頂部の摩耗や変形を抑止する目的で、プリズム列の頂部に平坦部あるいは曲面部を形成してもよい。この場合、プリズム頂部に形成する平坦部あるいは曲面部の幅は、3μm以下とすることが、面光源装置としての輝度の低下やスティキング現象による輝度の不均一パターンの発生を抑止する観点から好ましく、より好ましくは2μm以下であり、さらに好ましくは1μm以下である。
【0040】
また、本発明においては、面光源装置としての視野角を調整したり、品位を向上させる目的で、光偏向素子の出光面側に光拡散層を形成したり、プリズム列中に光拡散剤を含有させてもよい。光拡散層としては、光偏向素子の出光面側に光拡散シートを載置したり、出光面側に光偏向素子と一体に光拡散層を形成したりすることによって形成することができる。この場合、光偏向素子による狭視野化による輝度向上効果をできるだけ妨げないようにするために、異方拡散性の光拡散層を形成し所望の方向に光を拡散させることが好ましい。プリズム列に分散させる光拡散剤としては、プリズム列と屈折率が異なる透明な微粒子を使用することができる。この場合も、光偏向素子による狭視野化による輝度向上効果をできるだけ妨げないように、光拡散剤の含有量、粒径、屈折率等を選定する。
【0041】
このように、導光体3の光出射面33上に上記のような光偏向素子4を、そのプリズム列形成面が入光面側となるように載置することによって、導光体3の光出射面33から出射する指向性出射光のXZ面内での出射光分布をより狭くすることができ、光源装置としての高輝度化、狭視野化を図ることができる。このような光偏向素子4からの出射光のXZ面内での出射光分布の半値幅は、5〜25度の範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜20度の範囲であり、さらに好ましくは12〜18度の範囲である。これは、この出射光分布の半値幅を5度以上とすることによって極端な狭視野化による画像等の見づらさをなくすことができ、25度以下とすることによって高輝度化と狭視野化を図ることができるためである。
【0042】
本発明における光偏向素子4の狭視野化は、導光体3の光出射面33からの出射光分布(XZ面内)の広がりの程度(半値幅)に影響されるため、光偏向素子4の出光面42からの出射光分布の半値幅Aの導光体3の光出射面33からの出射光分布の半値幅Bに対する割合も、導光体3からの出射光分布の半値幅Bによって変わる。例えば、導光体3からの出射光分布の半値幅Bが26度未満の場合には、半値幅Aが半値幅Bの30〜95%の範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜80%の範囲であり、さらに好ましくは30〜70%の範囲である。また、導光体3からの出射光分布の半値幅Bが26度以上の場合には、半値幅Aが半値幅Bの30〜80%の範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜70%の範囲であり、さらに好ましくは30〜60%の範囲である。特に、導光体3からの出射光分布の半値幅Bが26〜36度の場合には、半値幅Aが半値幅Bの30〜80%の範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜70%の範囲であり、さらに好ましくは30〜60%の範囲である。さらに、導光体3からの出射光分布の半値幅Bが36度を超える場合には、半値幅Aが半値幅Bの30〜70%の範囲であることが好ましく、より好ましくは30〜60%の範囲であり、さらに好ましくは30〜50%の範囲である。
【0043】
このように、本発明においては、導光体3からの出射光分布の半値幅が大きいものほど狭視野化の効果は大きくなるため、狭視野化の効率という点では出射光分布の半値幅Bが26度以上である導光体との組み合わせで光偏向素子を使用することが好ましく、より好ましくは半値幅Bが36度を超える導光体である。また、導光体3からの出射光分布の半値幅が小さい場合には狭視野化の効果は小さくなるが、導光体3からの出射光分布の半値幅が小さいものほど高輝度化を図ることができるため、高輝度化という点では出射光分布の半値幅Bが26度未満である導光体との組み合わせで光偏向素子を使用することが好ましい。
【0044】
一次光源1はY方向に延在する線状の光源であり、該一次光源1としては例えば蛍光ランプや冷陰極管を用いることができる。なお、本発明においては、一次光源1としては線状光源に限定されるものではなく、LED光源、ハロゲンランプ、メタハロランプ等のような点光源を使用することもできる。特に、携帯電話機や携帯情報端末機等の比較的小さな画面寸法の表示装置に使用する場合には、LED等の小さな点光源を使用することが好ましい。また、一次光源1は、図1に示したように、導光体3の一方の側端面に設置する場合だけでなく、必要に応じて対向する他方の側端面にもさらに設置することもできる。
【0045】
光源リフレクタ2は一次光源1の光をロスを少なく導光体3へ導くものである。材質としては、例えば表面に金属蒸着反射層有するプラスチックフィルムを用いることができる。図示されているように、光源リフレクタ2は、光反射素子5の端縁部外面から一次光源1の外面を経て光偏向素子4の出光面端縁部へと巻きつけられている。他方、光源リフレクタ2は、光偏向素子4を避けて、光反射素子5の端縁部外面から一次光源1の外面を経て導光体3の光出射面端縁部へと巻きつけることも可能である。
【0046】
このような光源リフレクタ2と同様な反射部材を、導光体3の側端面31以外の側端面に付することも可能である。光反射素子5としては、例えば表面に金属蒸着反射層を有するプラスチックシートを用いることができる。本発明においては、光反射素子5として反射シートに代えて、導光体3の裏面34に金属蒸着等により形成された光反射層等とすることも可能である。
【0047】
本発明の導光体3及び光偏向素子4は、光透過率の高い合成樹脂から構成することができる。このような合成樹脂としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂が例示できる。特に、メタクリル樹脂が、光透過率の高さ、耐熱性、力学的特性、成形加工性に優れており、最適である。このようなメタクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルを主成分とする樹脂であり、メタクリル酸メチルが80重量%以上であるものが好ましい。導光体3及び光偏光素子4の粗面の表面構造やプリズム列等の表面構造を形成するに際しては、透明合成樹脂板を所望の表面構造を有する型部材を用いて熱プレスすることで形成してもよいし、スクリーン印刷、押出成形や射出成形等によって成形と同時に形状付与してもよい。また、熱あるいは光硬化性樹脂等を用いて構造面を形成することもできる。更に、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリメタクリルイミド系樹脂等からなる透明フィルムあるいはシート等の透明基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂からなる粗面構造またレンズ列配列構造を表面に形成してもよいし、このようなシートを接着、融着等の方法によって別個の透明基材上に接合一体化させてもよい。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、多官能(メタ)アクリル化合物、ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル類、アリル化合物、(メタ)アクリル酸の金属塩等を使用することができる。
【0048】
以上のような一次光源1、光源リフレクタ2、導光体3、光偏向素子4および光反射素子5からなる面光源装置の発光面(光偏光素子4の出光面42)上に、液晶表示素子を配置することにより液晶表示装置が構成される。液晶表示装置は、図1における上方から液晶表示素子を通して観察者により観察される。また、本発明においては、十分にコリメートされた狭い分布の光を面光源装置から液晶表示素子に入射させることができるため、液晶表示素子での階調反転等がなく明るさ、色相の均一性の良好な画像表示が得られるとともに、所望の方向に集中した光照射が得られ、この方向の照明に対する一次光源の発光光量の利用効率を高めることができる。
【0049】
図3は、本発明による面光源装置の更に別の実施形態を示す模式的斜視図である。この実施形態は、導光体3の裏面34が平坦面とされており、光入射端面31から反対側の端面32の方へと次第に厚さが減少するくさび状をなしており、一次光源1の近傍の輝線や暗線を防止するための遮光材6が配置されていることのみ、上記図1〜2に関し説明した実施形態と異なる。
【0050】
尚、以上の実施形態は面光源装置に関して説明したが、本発明はY方向寸法が例えば導光体3の厚さの5倍以下であるX方向に細長い棒状の光源装置にも適用できる。その場合、一次光源1としてはLEDなどの略点状のものを使用することができる。
【0051】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
【0052】
なお、以下の実施例における各物性の測定は下記のようにして行った。
【0053】
面光源素子の法線輝度、光度半値幅の測定
光源として冷陰極管を用い、インバータ(ハリソン社製HIU−742A)にDC12Vを印加して高周波点灯させた。輝度は、面光源装置あるいは導光体の表面を20mm四方の正方形に3×5分割し、各正方形の法線方向の輝度値の15点平均を求めた。光度半値幅は、面光源装置あるいは導光体の表面に4mmφのピンホールを有する黒色の紙をピンホールが表面の中央に位置するように固定し、輝度計の測定円が8〜9mmとなるように距離を調整し、冷陰極管の長手方向軸と垂直方向および平行方向でピンホールを中心にゴニオ回転軸が回転するように調節した。それぞれの方向で回転軸を+80°〜−80°まで0.5°間隔で回転させながら、輝度計で出射光の光度分布を測定し、法線方向の輝度、光度分布の半値幅(ピーク値の1/2の分布の広がり角)を求めた。
【0054】
平均傾斜角(θa)の測定
ISO4287/1−1987に従って、触針として010−2528(1μmR、55°円錐、ダイヤモンド)を用いた触針式表面粗さ計(東京精器(株)製サーフコム570A)にて、粗面の表面粗さを駆動速度0.03mm/秒で測定した。この測定により得られたチャートより、その平均線を差し引いて傾斜を補正し、前記式(1)式および(2)式によって計算して求めた。
【0055】
[実施例1、参照例1、比較例1
アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製アクリペットVH5#000)を用い射出成形することによって一方の面がマット(平均傾斜角3.0度)である導光板を作製した。該導光板は、195mm×253mm、厚さ3mm−1mmのクサビ板状をなしていた。この導光体の鏡面側に、導光体の長さ195mmの辺(短辺)と平行になるように、アクリル系紫外線硬化樹脂によってプリズム列のプリズム頂角140°、ピッチ50μmのプリズム列が並列に連設配列されたプリズム層を形成した。導光体の長さ253mmの辺(長辺)に対応する一方の側端面(厚さ3mmの側の端面)に対向するようにして、長辺に沿って冷陰極管を光源リフレクター(麗光社製銀反射フィルム)で覆い配置した。さらに、その他の側端面に光拡散反射フィルム(東レ社製E60)を貼付し、プリズム列配列(裏面)に反射シートを配置した。以上の構成を枠体に組み込んだ。この導光体は、光出射率1.5%で、出射光光度分布の最大ピークは光出射面法線方向に対して70度、半値幅(半値幅B)は24.5度であった。
【0056】
一方、屈折率1.5064のアクリル系紫外線硬化性樹脂を用いて、両方のプリズム面のそれぞれの全体が表1に示した曲率半径である凸曲面形状で、ピッチ50μmの多数のプリズム列が並列に連設されたプリズム列形成面を厚さ50μmのポリエステルフィルムの一方の表面に形成したプリズムシートを作製した。この際、仮想プリズム列としては、プリズムシートからの出射光がその出光面の法線方向となるように、ピッチ50μmで、頂角65.4度の断面二等辺三角形のプリズム列を設定した。
【0057】
得られたそれぞれのプリズムシートを、上記導光体の光出射面側にプリズム列形成面が向き、導光体の光入射面にプリズム列の稜線が平行になるように載置した。以上のようにして作製された面光源装置のピーク輝度の強度比と冷陰極管に垂直方向の面内での出射光分布における半値幅(半値幅A)を求め、その結果を表1に示した。
【0058】
[比較例
プリズムシートのプリズム列を構成するプリズム面を平面とした以外は実施例1と同様にして、ピッチ50μmで、頂角65.4度の断面二等辺三角形のプリズム列が一方の表面に形成されたプリズムシートを作製した。このプリズムシートを実施例1で得られた導光体の光出射面側にプリズム列形成面が向き、導光体の光入射面にプリズム稜線が平行になるように載置した。以上のようにして作製された面光源装置のピーク輝度の強度比と冷陰極管に垂直方向の面内での出射光分布における半値幅(半値幅A)を求め、その結果を表1に示した。
【0059】
【表1】
Figure 0004118043
[実施例2、参照例2、比較例3
アクリル樹脂(三菱レイヨン(株)製アクリペットVH5#000)を用い射出成形することによって一方の面がマット(平均傾斜角8.0度)である導光板を作製した。該導光板は、195mm×253mm、厚さ3mm−1mmのクサビ板状をなしていた。この導光体の鏡面側に、導光体の長さ195mmの辺(短辺)と平行になるように、アクリル系紫外線硬化樹脂によってプリズム列のプリズム頂角140°、ピッチ50μmのプリズム列が並列に連設配列されたプリズム層を形成した。導光体の長さ253mmの辺(長辺)に対応する一方の側端面(厚さ3mmの側の端面)に対向するようにして、長辺に沿って冷陰極管を光源リフレクター(麗光社製銀反射フィルム)で覆い配置した。さらに、その他の側端面に光拡散反射フィルム(東レ社製E60)を貼付し、プリズム列配列(裏面)に反射シートを配置した。以上の構成を枠体に組み込んだ。この導光体は、光出射率4.5%で、出射光光度分布の最大ピークは光出射面法線方向に対して61度、半値幅(半値幅B)は39度であった。
【0060】
一方、屈折率1.5064のアクリル系紫外線硬化性樹脂を用いて、両方のプリズム面のそれぞれの全体が表2に示した曲率半径である凸曲面形状で、ピッチ50μmの多数のプリズム列が並列に連設されたプリズム列形成面を厚さ50μmのポリエステルフィルムの一方の表面に形成したプリズムシートを作製した。この際、仮想プリズム列としては、プリズムシートからの出射光がその出光面の法線方向となるように、ピッチ50μmで、頂角65.4度の断面二等辺三角形のプリズム列を設定した。
【0061】
得られたそれぞれのプリズムシートを、上記導光体の光出射面側にプリズム列形成面が向き、導光体の光入射面にプリズム列の稜線が平行になるように載置した。以上のようにして作製された面光源装置のピーク輝度の強度比と冷陰極管に垂直方向の面内での出射光分布における半値幅(半値幅A)を求め、その結果を表2に示した。
【0062】
[比較例
プリズムシートのプリズム列を構成するプリズム面を平面とした以外は実施例1と同様にして、ピッチ50μmで、頂角65.4度の断面二等辺三角形のプリズム列が一方の表面に形成されたプリズムシートを作製した。このプリズムシートを実施例2で得られた導光体の光出射面側にプリズム列形成面が向き、導光体の光入射面にプリズム稜線が平行になるように載置した。以上のようにして作製された面光源装置のピーク輝度の強度比と冷陰極管に垂直方向の面内での出射光分布における半値幅(半値幅A)を求め、その結果を表2に示した。
【0063】
【表2】
Figure 0004118043
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光偏向素子の入光面に形成されるプリズム列の少なくとも一次光源から遠い側のプリズム面が、導光体からのピーク出射光の傾斜角に応じて設定される仮想プリズム列の形状を基準として、凸面形状に形成されているので、一次光源から発せられる光を所要の観察方向へ集中して出射させる効率(一次光源の光量の利用効率)が高く、しかも光偏向素子の出光面が平坦面で簡素化され成形が容易である光源装置が提供される。特に、本発明においては、光偏向素子の入光面のプリズム列の少なくとも一次光源から遠い側のプリズム面の凸曲面形状を(r/P)が7〜30となるように設定しているので、高輝度の光源装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による面光源装置を示す模式的斜視図である。
【図2】光偏向素子の入光面のプリズム列の形状の説明図である。
【図3】本発明による面光源装置を示す模式的斜視図である。
【符号の説明】
1 一次光源
2 光源リフレクタ
3 導光体
4 光偏向素子
5 光反射素子
6 遮光材
31 光入射端面
32 端面
33 光出射面
34 裏面
41 入光面
42 出光面
I 仮想プリズム列
I−1,I−2 仮想プリズム列のプリズム面

Claims (2)

  1. 一次光源と、該一次光源から発せられる光を入射する光入射面及び入射した光を導光して出射する光出射面を有する導光体と、該導光体の光出射面に隣接配置される光偏向素子とを備えており、
    前記導光体の光出射面及び/またはその反対側の裏面は指向性光出射機能を有する面であり、該指向性光出射機能を有する面の平均傾斜角が0.5〜5°であり、
    前記光偏向素子は前記導光体の光出射面に対向して位置する入光面とその反対側の出光面とを有しており、前記入光面には互いに並列に配列された複数のプリズム列が形成されており、該プリズム列は2つのプリズム面を有しており、少なくとも前記一次光源から遠い側のプリズム面が凸曲面形状をなし、前記凸曲面形状は前記プリズム列の配列ピッチPで規格化した曲率半径rの値(r/P)が7〜15であり、
    前記導光体の光出射面から出射する光の出射光分布でのピーク出射光が一方の平面形状仮想プリズム面から入光し他方の平面形状仮想プリズム面で内面全反射されて前記出光面より所望の方向に出射し且つ前記光偏向素子のプリズム列の配列ピッチと同一のピッチで配列され頂角が50〜70°である複数の仮想プリズム列を想定した時に、前記光偏向素子の各プリズム列の凸曲面形状のプリズム面と前記仮想プリズム列の仮想プリズム面との最大距離dと前記プリズム列の配列ピッチPとの比(d/P)が0.7〜1.5%であることを特徴とする光源装置。
  2. 前記指向性光出射機能を有する面は粗面または多数のレンズ列の配列からなる面であることを特徴とする、請求項1に記載の光源装置。
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