JP4115233B2 - Imrt測定用水ファントム装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的に、強度変調放射線治療(Ietensity Modulated Radiotherapy(以下「IMRT」という))測定用水ファントム装置に関する。より詳細には、本発明は、IMRT治療を効果的に実施することができる水ファントム装置に関する。ここで、ファントムとは、人体の体内臓器が受ける放射線量を決めるため、人体の代わりに用いられる模型である。
【0002】
【従来の技術】
近年、放射線治療の分野において、IMRTが脚光をあびている。IMRTは、周囲の臓器への照射を避けつつ腫瘍へ十分な線量を照射するのが困難である従来の三次元原体照射とは異なり、腫瘍を取り囲む正常組織への照射を極力抑えつつ、ある照射面での照射に強弱をつけることができ、これにより腫瘍へ十分な線量を照射することが可能になる。IMRTでは、高精度の照射を行うため、実際に患者に放射線治療を行う前に、綿密な治療計画を作成し、シミュレータを用いて模擬的な照射試験を実施して照射量等の確認作業を実施する必要がある。このようなシミュレータとして、人体を模したファントム(例えば、プラスチック製のプラスチック・ファントム、水を充填した水ファントム等)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック・ファントムでは、ファントムが固体であるためファントム内の任意の個所にセンサを配置することができないので、高精度の確認作業を行うのは困難であった。また、従来の水ファントムでは、ファントム内を完全に水で満たすのが難しく、これも高精度の確認作業を行うのは困難であッた。したがって、高精度の模擬試験を行うことができるファントム装置に対する強い要請があった。
【0004】
本発明は、このような実情に鑑みて案出されたものであって、IMRT治療を効果的に実施することができる水ファントム装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1に記載のIMRT測定用水ファントム装置は、水槽を備え、前記水槽が、水が充満される水平方向に延びた円筒形状又は直方体形状の本体部分と、前記本体部分と流体連通し、開放した上端が前記本体部分の最上部よりも上方に垂直方向に延びた直方体形状又は円筒形状の入口部分とを有し、前記本体部分が、前記入口部分と流体連通している箇所を除いて密閉されており、前記本体部分内に配置され、照射された放射線量を測定するためのセンサと、前記入口部分の前記上端から前記本体部分内に挿入され、前記センサを前記本体部分内の所望個所に位置決めするための位置決め手段とを更に備えていることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1において全体として参照符号10で示される本発明の好ましい実施の形態に係るIMRT測定用水ファントム装置は、水が充填される水槽12を備えている。水槽12は、水平方向に延びた円筒形の本体部分14を有しており、本体部分14の一端は、壁14aによって閉鎖されている。本体部分14の下面には、水槽12を平らな基台上に置くことができるように、脚部14bが取付けられている。なお、本体部分14が延びている方向をX方向、X方向と直交する水平方向をY方向、X方向と直交する垂直方向をZ方向と呼ぶ。
【0008】
水槽12は又、本体部分14の他端に連結された入口部分16を有しており、入口部分16は、その上端16aが本体部分14の最上部14cよりも上方に垂直方向に延びた直方体形状をもっている。本体部分14と入口部分16とは、流体連通しており、入口部分16の上端16aは、開放している。水槽12は好ましくは、透明なアクリル樹脂材料等の適当な材料で形成されている。
【0009】
以上のような水槽12の構成により、図1に示されるように水面が本体部分14の最上部14cより上に位置するように、入口部分16から水槽12内に水を注入すると、水槽12の本体部分14内には、水が充満することとなる。
【0010】
IMRT測定用水ファントム装置10は又、水槽12内に配置され、照射された放射線量を測定するためのセンサ18、即ちマイクロチャンバ(極小電離箱)を備えている。
【0011】
IMRT測定用水ファントム装置10は更に、センサ18を水槽12の本体部分14内の所望の個所に位置決めするための位置決め手段20を備えている。位置決め手段20は、基台上に置かれる第1ベース22を有している。第1ベース22の上面には、凹部22aが形成されており、凹部22aの両縁に沿ってY方向(図1において紙面と直交する方向)に延びた一対の対向した溝22bが設けられている。
【0012】
位置決め手段20は又、第1ベース22の凹部22a内をY方向に摺動できるように配置された第2ベース26を有している。すなわち、第2ベース26の両縁には、第1ベース22の溝22bに対応する形状をもつ突起26bが設けられており、第2ベース26が、その突起26bが第1ベース22の溝22bに嵌め合うように配置されている。
【0013】
第1ベース22の一方の側部には、第2ベース26をY方向に移動させるためのY方向移動機構24(図7では図面の簡単化のため図示せず)が設けられている。Y方向移動機構24は、垂直方向に延びた回転可能なシャフト24aを有しており、シャフト24aの下部に設けられたはすば歯車24bが、第2ベース26の対応する側部に設けられたラック(歯車)26c(図5及び図7参照)と噛み合うように構成されている。かかる構成により、Y方向移動機構24のシャフト24aを回転させると、第2ベース26がY方向に摺動するようになっている。
【0014】
位置決め手段20は又、第2ベース26の凹部26a内をX方向に摺動できるように配置された第3ベース30を有している。すなわち、第3ベース30の両縁には、第2ベース26の凹部26aの両縁に沿ってX方向に延びた一対の対向した溝26dに対応する形状をもつ突起30aが設けられており、第3ベース30が、その突起30aが第2ベース26の溝26dに嵌め合うように配置されている。
【0015】
第2ベース26の一方の側部には、第2ベース26をX方向に移動させるためのX方向移動機構28(図6参照。図7では図面の簡単化のため図示せず)が設けられている。X方向移動機構28は、垂直方向に延びた回転可能なシャフト28aを有しており、シャフト28aの下部に設けられたはすば歯車28bが、第3ベース30の対応する側部に設けられたラック(歯車)30b(図6及び図7参照)と噛み合うように構成されている。かかる構成により、X方向移動機構28のシャフト28aを回転させると、第3ベース30がX方向に摺動するようになっている。
【0016】
位置決め手段20は更に、第3ベース30上に配置されたZ方向移動機構32を有している。Z方向移動機構32は、第3ベース30上に固定された三脚部32aと、三脚部32aの頂部に位置する基部32bと、基部32bの中央に設けられた開口(図示せず)にねじ込まれた雄ねじ付きシャフト32cと、雄ねじ付きシャフト32cと噛み合うように基部32b内に配置された歯車(図示せず)と、基部32b内に配置された歯車を回転させるためのハンドル32dとを有している。そして、ハンドル32dを回転させることにより、雄ねじ付きシャフト32cが上下方向(Z方向)に移動するようになっている。
【0017】
Z方向移動機構32の雄ねじ付きシャフト32cの上端には、センサ18を取り付けるためのアーム34が固定されている。アーム34は、図1に最も良く示されるように、雄ねじ付きシャフト32cの上端から水平方向に延びた第1部分34aと、第1部分34aの先端から垂直方向下方に延びた第2部分34bと、第2部分34bの先端から第1部分34aと反対側に水平方向に延びた第3部分34cとを有しており、第3部分34cの先端に、センサ18が取付けられている。
【0018】
以上のように構成されたIMRT測定用水ファントム装置10の使用について説明する。まず、治療を行おうとする患者のCT画像を撮影し、治療計画(例えば、放射線照射量、照射方向、照射時間等のデータ)を作成する。次いで、水槽12の本体部分14に水を完全に満たした水ファントム装置10のCT画像を撮影する。その際、照射しようとする個所(すなわち、患者の患部に対応する個所)にセンサ18を移動させる。そして、全方向からの照射を行い、治療計画において予測した照射値と、センサ18によって実測された照射値とを比較対照し、予測値の妥当性を検証する。
【0019】
本発明は、以上の発明の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0020】
例えば、前記実施の形態においては、水槽12は、円筒形の本体部分14と、直方体の入口部分16とによって構成されているが、例えば、本体部分を直方体にしてもよく(図8(a)参照)、本体部分を入口部分の両方に設けてもよく(図8(b)参照)、或いは入口部分を円筒形にしてもよい(図8(c)参照)。
【0021】
また、位置決め手段20は、第1ベース22、第2ベース26、第3ベース30、Y方向移動機構24、X方向移動機構28、及びZ方向移動機構32によって構成されているが、センサ18を三次元(即ち、X方向、Y方向、Z方向)の任意個所に位置決めすることができるのであれば、他の構成を用いてもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、水槽の本体部分内を水で完全に充満させることができ、本体部分内の任意の所望の個所にセンサを位置決めすることができるので、IMRT治療を効果的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好ましい実施の形態に係る水ファントム装置の概略正面図である。
【図2】 図1の水ファントム装置の水槽の側面図である。
【図3】 図1の水ファントム装置の水槽の平面図である。
【図4】 図1の水ファントム装置の位置決め手段の拡大正面図である。
【図5】 (a)は位置決め手段のY方向移動機構の拡大図、(b)は図5(a)の線5b−5bから見た図である。
【図6】 図4の線6−6から見た図である。
【図7】 位置決め手段の拡大分解斜視図である。
【図8】 水槽の変形形態を示した概略斜視図である。
【符号の説明】
10 IMRT測定用水ファントム装置
12 水槽
14 本体部分
16 入口部分
18 センサ
20 位置決め手段
Claims (1)
- IMRT測定用水ファントム装置であって、
水槽を備え、前記水槽が、水が充満される水平方向に延びた円筒形状又は直方体形状の本体部分と、前記本体部分と流体連通し、開放した上端が前記本体部分の最上部よりも上方に垂直方向に延びた直方体形状又は円筒形状の入口部分とを有し、前記本体部分が、前記入口部分と流体連通している箇所を除いて密閉されており、
前記本体部分内に配置され、照射された放射線量を測定するためのセンサと、
前記入口部分の前記上端から前記本体部分内に挿入され、前記センサを前記本体部分内の所望個所に位置決めするための位置決め手段とを更に備えていることを特徴とする装置。
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