JP4108375B2

JP4108375B2 - Decorative resin molding

Info

Publication number: JP4108375B2
Application number: JP2002157145A
Authority: JP
Inventors: 勝志神野; 和男領田
Original assignee: Nissen Chemitec Corp
Current assignee: Nissen Chemitec Corp
Priority date: 2002-05-30
Filing date: 2002-05-30
Publication date: 2008-06-25
Anticipated expiration: 2022-05-30
Also published as: JP2003340985A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動車の内・外装材，電気製品のボディまたは各種容器等に用いられる樹脂成形体の表面に金属光沢等を付与した、装飾樹脂成形体に関する。なお、本発明の説明または従来技術の説明で用いる「金属光沢等」には、金属粒子，鉱物粒子または貝殻粒子等のような光沢粒子で得られる光沢の全てが含まれるものとする。
【０００２】
【従来の技術】
従来の装飾樹脂成形体の一例が、特開昭６２−９５３４５号公報や特開平９−１６４５４３号公報に開示されている。
【０００３】
これらの従来技術は、いずれも光沢粒子が混入された熱可塑性樹脂を用いて装飾樹脂成形体の全体を射出成形し、成形体の表面に現れた光沢粒子の光反射を利用して金属光沢等を得るようにしたものである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、光沢粒子が混入された熱可塑性樹脂によって装飾樹脂成形体の全体を成形するようにしていたが、金属光沢等に寄与する光沢粒子は、成形体の表面に露出したものに限られていたので、光沢粒子の無駄が多く、コスト高であるという問題があった。また、成形体の表面にある光沢粒子だけでは、奥行き感のある金属光沢等を得られないという問題もあった。
【０００５】
それゆえに、この発明の主たる目的は、光沢粒子の無駄を減少できるとともに、奥行き感のある金属光沢等を得ることができる、装飾樹脂成形体を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
請求項１に記載した発明は、「合成樹脂と顔料とを含む不透明材料からなる不透明基材と、合成樹脂と光沢粒子とを含む透明材料からなり、かつ、不透明基材の表面に積層された透明層とを備え、不透明基材を構成する合成樹脂はポリプロピレンを含み、透明層を構成する合成樹脂はポリプロピレンとポリエチレンとＥＰゴムとを含む、装飾樹脂成形体」である。
【０００７】
この発明では、装飾樹脂成形体を構成する不透明基材および透明層のうち、透明層にのみ光沢粒子を混入すれば足りるので、光沢粒子の無駄を防止できる。また、透明層においては、外部からの光が深部にまで入り込み、この光が深部にある光沢粒子で反射されるので、奥行き感のある金属光沢等を得ることができる。さらに、不透明基材の顔料によって装飾樹脂成形体の色彩を調整できる。
また、この発明では、ポリプロピレンによって装飾樹脂成形体に耐熱性を付与でき、ポリエチレンおよびＥＰゴムによって装飾樹脂成形体に柔軟性を付与できる。また、不透明基材および透明層は、いずれもポリプロピレンを含むので、両者を強固に接合（融着）できる。
【００１０】
請求項２に記載した発明は、請求項１に記載した発明において、「透明層は顔料を含む」ことを特徴とする。
【００１１】
この発明では、透明層にも顔料を混入しているので、光沢粒子によって透明層が白っぽく見えるのを防止でき、落ち着いた色調を得ることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
図１を参照して、この発明が適用された装飾樹脂成形体１０は、自動車の内・外装材，電気製品のボディまたは各種容器等に用いられるものであり、強度を得るための不透明基材１２と、「奥行き感のある金属光沢等」を得るための透明層１４とによって構成される。
【００１３】
不透明基材１２（図１）は、合成樹脂と顔料とを含む不透明材料１６によって、板状，箱状またはブロック状等のような用途に応じた任意の形状に形成される。
【００１４】
不透明材料１６を構成する合成樹脂としては、ポリプロピレンの単体や、ポリプロピレンとアクリル，スチレン，塩化ビニル，ポリカーボネート，ポリエステル，ポリアミドまたはＡＢＳ等のような熱可塑性樹脂との混合体を用いることが可能であるが、成形性，耐熱性，強度およびコスト等を総合的に勘案すると、ポリプロピレンを主体とすることが好ましい。一方、不透明材料１６を構成する顔料としては、有機または無機の各種のプラスチック顔料を用いることが可能である。
【００１５】
透明層１４（図１）は、透明（半透明を含む）の合成樹脂と金属光沢等を発する光沢粒子１８ａと顔料とを含む透明材料１８によって、不透明基材１２の表面に均一厚さで積層されたものであり、透明層１４の表面には、１０〜１００μｍ程度の梨地状の凹凸が設けられる。
【００１６】
透明層１４の厚さは、特に限定されるものではないが、「光沢粒子１８ａを無駄にすることなく、奥行き感のある金属光沢等を得る」という観点からは、０．５〜２ｍｍ程度に設定されることが好ましい。透明層１４の厚さが２ｍｍよりも厚ければ、光沢粒子１８ａの無駄が多くなり、０．５ｍｍよりも薄ければ、奥行き感のある金属光沢等を得るのが困難だからである。
【００１７】
透明材料１８を構成する合成樹脂としては、成形性，耐熱性，意匠性およびコスト等を総合的に勘案した結果、「ポリプロピレンとポリエチレンとＥＰゴム（ＥＰＲまたはＥＰＤＭ）とを混合した混合体」が用いられるが、この混合体には、アクリル，スチレン，塩化ビニル，ポリカーボネート，ポリエステル，ポリアミドまたはＡＢＳ等のような熱可塑性樹脂をさらに混合してもよい。なお、ポリプロピレンとしては、透明性および平滑性に優れた「ランダム型のポリプロピレン」を用いることが好ましく、ポリエチレンとしては、透明性，耐衝撃性および耐分解性（放射線に対する）に優れた「メタロセン触媒を用いたポリエチレン」を用いることが好ましい。
【００１８】
「ポリプロピレンとポリエチレンとＥＰゴム（ＥＰＲまたはＥＰＤＭ）とを混合した混合体」の調製方法は、特に限定されるものではないが、市販材料を用いた簡単な方法として、「ＲＴＰＯ（３０〜６０％のＥＰＲ分を含むポリプロピレン）とＬＬＤＰＥ（直鎖状低密度ポリエチレン）とＴＰＯ（４０〜６０％のＥＰＤＭを含むポリプロピレン）とを所定割合で混合する方法」を例示することができる。
【００１９】
透明材料１８を構成する光沢粒子１８ａは、透明または半透明の合成樹脂中に均一に散在されたものである。このような光沢粒子１８ａとしては、アルミニウム，すず，銅，鉄，ステンレス，黄銅，チタン，シリカ，ガラス，マイカ，貝殻粒子等のような光を反射し得る様々な粒子を用いることができる。光沢粒子１８ａのサイズおよび形状は、特に限定されるものではないが、アルミニウム粒子を用いる場合には、たとえば平均粒子径が４０〜８０μｍ程度の円盤状に形成される。
【００２０】
透明材料１８を構成する顔料は、光沢粒子１８ａによって透明層１４が白っぽく見えるのを防止するためのものであり、不透明材料１６を構成する顔料と同色または異色のものが用いられる。ただし、透明層１４の透明性が損なわれると「奥行き感のある金属光沢等」を得られなくなるので、透明材料１８における顔料の混入量は多過ぎてはならない。したがって、装飾樹脂成形体１０の色彩は、主として不透明材料１６を構成する顔料によって決まるが、透明材料１８を構成する顔料によっても調整可能である。
【００２１】
以下には、装飾樹脂成形体１０を図２に示すようなスタンピング成形装置２０を用いて製造する方法について説明する。ただし、以下の方法では、不透明材料１６として、「ポリプロピレンに顔料を混入したもの」を用い、透明材料１８として、「ポリプロピレンとポリエチレンとＥＰゴム（ＥＰＲまたはＥＰＤＭ）との混合体に光沢粒子１８ａと顔料とを混入したもの」を用いるものとする。また、透明層１４の表面には、３０μｍ程度の梨地状の凹凸を形成するものとする。
【００２２】
スタンピング成形装置２０（図２）は、キャビティＡを構成する第１型２２と第２型２４とを含み、第１型２２にはキャビティＡと押出機のノズル２６とを連通するゲート２８が形成される。また、第２型２４のキャビティ構成面２４ａには、３０μｍ程度の梨地状の凹凸が形成される。
【００２３】
装飾樹脂成形体１０を製造する際には、まず、図示しない押出成形装置等を用いて透明材料１８からなるシート３０（図２）を製造し、このシート３０をスタンピング成形装置２０の第１型２２に装着する。このシート３０は、装飾樹脂成形体１０の透明層１４となるものであり、その厚さは、透明層１４の厚さとほぼ同じ厚さ（０．５〜２ｍｍ程度）に設定される。
【００２４】
続いて、図２に示すように、ノズル２６からキャビティＡ内に加熱・溶融された不透明材料１６を押し出し、第１型２２と第２型２４とを型締めする。すると、図３に示すように、第２型２４のキャビティ構成面２４ａに押されたシート３０が加熱・溶融された不透明材料１６に押し当てられ、シート３０と第１型２２との間に不透明基材１２が形成される。
【００２５】
そして、シート３０からなる透明層１４と、不透明材料１６からなる不透明基材１２とを冷却・硬化させ、その後、装飾樹脂成形体１０をキャビティＡから離型する。
【００２６】
この製造方法において、シート３０となる透明材料１８（図１）には、耐熱性に優れたポリプロピレンが含まれているため、シート３０が加熱・溶融された不透明材料１６（図２）に押し当てられたとしてもシート３０が熱により変色される心配はない。
【００２７】
また、シート３０となる透明材料１８（図１）には、軟化材として機能するポリエチレンとＥＰゴムとが含まれているため、シート３０が第２型２４のキャビティ構成面２４ａに押し当てられると、シート３０すなわち透明層１４の表面には、キャビティ構成面２４ａの梨地状の凹凸が高精度で転写される。
【００２８】
さらに、不透明基材１２となる不透明材料１６および透明層１４となる透明材料１８の両方にポリプロピレンが含まれているので、不透明基材１２と透明層１４とが強固に融着され得る。
【００２９】
この実施例によれば、透明層１４に混入された光沢粒子１８ａによって金属光沢等を得ることができるので、不透明基材１２には光沢粒子１８ａを混入させる必要はなく、光沢粒子１８ａの無駄をなくして製造コストを低減できる。また、透明層１４においては、外部からの光が深部にまで入り込み、この光が深部にある光沢粒子１８ａで反射されるため、奥行き感のある金属光沢等を得ることができる。
【００３０】
そして、不透明基材１２および透明層１４に含まれる顔料の色や配合率を調整することによって装飾樹脂成形体１０の色彩を容易に調整できる。さらに、透明層１４の表面に梨地状の凹凸を形成するようにしているので、表面光沢を抑えることができ、落ち着いた金属光沢等を得ることができる。
【００３１】
なお、透明層１４の表面には、傷付性を改良するために、ウレタン樹脂等によって透明塗装が施されてもよいし、また、不透明材料１６には、不透明基材１２の強度を高めるために、ガラス繊維，炭素繊維またはタルク等の補強材が混入されてもよい。
【００３２】
発明者等は、以下の実験により、装飾樹脂成形体を構成するシートの組成と、シートおよび装飾樹脂成形体の特性との関係を調べた。
実験１：シートの製造
＜製造方法＞
以下の仕様の押出機およびダイを用いて、［表１］の組成を有するシート（厚さ０．８ｍｍ，幅３８０ｍｍ）を製造した。
押出機：４０ｍｍφ，Ｌ／Ｄ＝２４，押出温度２３０℃
スクリーン（金網）４０メッシュ１枚＋６０メッシュ１枚
押出量１５kg／Ｈ
ダイ：コートハンガータイプ構造，リップ厚２ｍｍ，リップ幅４２０ｍｍ
【００３３】
【表１】

【００３４】
＜シートの特性評価＞
シート(a)はグレー色であり、シート自体に金属光沢が認められた。シート(b)はグレー色であり、シート自体には金属光沢が認められなかった。シート(c)〜(j)は半透明であり、シート自体には金属光沢が認められなかった。
【００３５】
これより、シート自体で、グレー調の金属光沢を出すには、アルミ添加量が２％以上必要であることがわかった。
実験２：装飾樹脂成形体の製造
＜製造方法＞
装飾樹脂成形体は、以下の方法により製造した。すなわち、木目込み部を有する金型（８０ｃｍ×１００ｃｍ）を備えるスタンピング成形装置を準備し、金型の木目込み部にシート端が載るようにして、表１のシートを金型に装着した。続いて、金型を閉じた後、不透明基材となる不透明材料をキャビティ内へ押し出した。そして、得られた装飾樹脂成形体を冷却した後、これを金型から離型した。
【００３６】
なお、不透明材料としては、日本ポリケム製のＰＰＭＡ０３（ＭＦＲ＝２５ｇ／ｍｉｎ）にカーボン顔料を２％添加したＰＰ原料を用いた。
＜装飾樹脂成形体の特性評価＞
装飾樹脂成形体について、「金属調の良否」，「外観色」,「外観の良否」および「耐熱性の良否」を調べ、その結果を［表２］に示した。なお、耐熱性の良否は、１１０℃，５００Ｈの条件下で調べた。また、外観色については、目的とするグレー色を基準として、実際に得られた外観色の適否を評価した。
【００３７】
【表２】

【００３８】
＜結果＞
(1) シート(a)は通常のシート着色方法で着色したものであり、このシート(a)を用いた装飾樹脂成形体においては、良好な金属調を得られ、また、目的とする外観色（グレー色）を得られた。
【００３９】
(2) 顔料が添加されていないシート(c)〜(i)を用いた場合には、アルミ添加量が少なくても金属外観を得られたが、装飾樹脂成形体の外観が白っぽく見えた。
【００４０】
(3) 粒子径が大きいアルミを添加したシート(d),(i)では、アルミ粒子が目立ち過ぎるため、装飾樹脂成形体の外観がギラギラして見えた。
【００４１】
(4) 顔料（黒色）をわずかに添加したシート(j)では、アルミ添加による白っぽさが消え、装飾樹脂成形体の外観は良好であった。
【００４２】
(5) ＰＥ系のシート(a)〜(d)では、耐熱性に劣るため、車両の内装材のような高度の耐熱性が要求される箇所には適用できないものになった。
【００４３】
(6) ＰＰ系のシート(e),(f)では、装飾樹脂成形体の表面に皺が発生するため、装飾性の要求される箇所には適用できないものになった。
＜結論＞
この実験より、シート(j)を用いることによって、経済的および品質的に優れた装飾樹脂成形体を得られることがわかった。すなわち、一定品質の金属外観を持つ装飾樹脂成形体を製造する場合には、シート(a)を用いた場合に比べてアルミ添加量が少なくて済み、経済的であることがわかった。また、シートの色と不透明基材（ＰＰ）の色とが複合されることにより、目的とする表面色調（グレー色）を得られることがわかった。そして、シートの組成がＰＥ，ランダムＰＰおよびＥＰＲのブレンドであることから、木目込み部を有する複雑な形状の成形が可能となり、しかも、優れた耐熱性を得られることがわかった。そして、これらの特性より、自動車の内装材にも使用できることがわかった。
【００４４】
【発明の効果】
この発明によれば、装飾樹脂成形体が不透明基材と透明層とによって構成され、透明層に混入された光沢粒子によって金属光沢等を得られる。したがって、不透明基材には光沢粒子を混入する必要はなく、高価な光沢粒子の無駄を減らして製造コストを低減できる。
【００４５】
また、透明層においては、外部からの光が深部にまで入り込み、この光が深部にある光沢粒子で反射されるため、奥行き感のある金属光沢等を得られる。さらに、不透明基材および透明層に含まれる顔料の色や配合率を調整することによって装飾樹脂成形体の色彩を容易に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図２】図１実施例の製造工程（不透明材料の押出し）を示す断面図である。
【図３】図１実施例の製造工程（不透明基材の形成）を示す断面図である。
【符号の説明】
１０…装飾樹脂成形体
１２…不透明基材
１４…透明層
１６…不透明材料
１８…透明材料
１８ａ…光沢粒子
２０…スタンピング成形装置[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a decorative resin molded body in which a metallic luster or the like is imparted to the surface of a resin molded body used for an interior / exterior material of an automobile, a body of an electric product or various containers. It should be noted that “metallic luster” used in the description of the present invention or the description of the prior art includes all of the luster obtained from glossy particles such as metal particles, mineral particles, or shell particles.
[0002]
[Prior art]
Examples of conventional decorative resin moldings are disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 62-95345 and 9-164543.
[0003]
All of these conventional techniques use a thermoplastic resin in which glossy particles are mixed to injection-mold the entire decorative resin molded body, and use the light reflection of the glossy particles that appear on the surface of the molded body to give metallic luster, etc. It is something to get.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In the prior art, the entire decorative resin molded body was molded with a thermoplastic resin mixed with glossy particles. However, glossy particles that contribute to metallic luster and the like are limited to those exposed on the surface of the molded body. Therefore, there is a problem that glossy particles are wasted and the cost is high. There is also a problem that a metallic luster with a sense of depth cannot be obtained only with glossy particles on the surface of the molded body.
[0005]
Therefore, a main object of the present invention is to provide a decorative resin molded body that can reduce the waste of glossy particles and obtain a metallic luster having a sense of depth.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, “an opaque base material made of an opaque material containing a synthetic resin and a pigment, a transparent material containing a synthetic resin and a glossy particle, and laminated on the surface of the opaque base material” A synthetic resin comprising a transparent layer and constituting an opaque base material includes polypropylene, and a synthetic resin constituting the transparent layer is a decorative resin molded article including polypropylene, polyethylene and EP rubber .
[0007]
In the present invention, it is sufficient to mix the glossy particles only in the transparent layer among the opaque base material and the transparent layer constituting the decorative resin molded body, so that the glossy particles can be prevented from being wasted. Further, in the transparent layer, light from the outside enters the deep part, and this light is reflected by the glossy particles in the deep part, so that a metallic luster having a sense of depth can be obtained. Furthermore, the color of the decorative resin molding can be adjusted by the pigment of the opaque base material.
In the present invention, heat resistance can be imparted to the decorative resin molded body by polypropylene, and flexibility can be imparted to the decorative resin molded body by polyethylene and EP rubber. Moreover, since both the opaque base material and the transparent layer contain polypropylene, both can be firmly bonded (fused).
[0010]
The invention described in claim 2 is characterized in that, in the invention described in claim 1 , "the transparent layer contains a pigment".
[0011]
In this invention, since the pigment is also mixed in the transparent layer, it is possible to prevent the transparent layer from appearing whitish due to the glossy particles, and a calm color tone can be obtained.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Referring to FIG. 1, a decorative resin molded body 10 to which the present invention is applied is used for an interior / exterior material of an automobile, a body of an electrical product, various containers, and the like, and is an opaque base material for obtaining strength. 12 and a transparent layer 14 for obtaining “a metallic luster having a sense of depth” or the like.
[0013]
The opaque substrate 12 (FIG. 1) is formed in an arbitrary shape such as a plate shape, a box shape, or a block shape by an opaque material 16 containing a synthetic resin and a pigment.
[0014]
As the synthetic resin constituting the opaque material 16, it is possible to use polypropylene alone or a mixture of polypropylene and a thermoplastic resin such as acrylic, styrene, vinyl chloride, polycarbonate, polyester, polyamide, or ABS. However, considering comprehensively moldability, heat resistance, strength, cost, etc., it is preferable to mainly use polypropylene. On the other hand, as the pigment constituting the opaque material 16, various organic or inorganic plastic pigments can be used.
[0015]
The transparent layer 14 (FIG. 1) is laminated with a uniform thickness on the surface of the opaque base material 12 by a transparent material 18 containing transparent (including translucent) synthetic resin, glossy particles 18a that emit metallic luster, and pigments. The surface of the transparent layer 14 is provided with a textured unevenness of about 10 to 100 μm.
[0016]
Although the thickness of the transparent layer 14 is not particularly limited, it is about 0.5 to 2 mm from the viewpoint of “obtaining the glossy metallic luster and the like without wasting the glossy particles 18a”. It is preferably set. This is because if the transparent layer 14 is thicker than 2 mm, the glossy particles 18a are wasted, and if it is thinner than 0.5 mm, it is difficult to obtain a metallic luster having a sense of depth.
[0017]
The synthetic resin constituting the transparent material 18, forming the shape, heat resistance, as a result of comprehensively taking into account the design and cost, etc., "polypropylene and polyethylene and EP rubber (EPR or EPDM) were mixed with mixture" In this mixture, a thermoplastic resin such as acrylic, styrene, vinyl chloride, polycarbonate, polyester, polyamide or ABS may be further mixed. In addition, it is preferable to use "random type polypropylene" excellent in transparency and smoothness as polypropylene, and as polyethylene , "metallocene catalyst excellent in transparency, impact resistance and decomposition resistance (to radiation)" It is preferable to use "polyethylene using".
[0018]
The method for preparing “a mixture of polypropylene, polyethylene and EP rubber (EPR or EPDM)” is not particularly limited. However, as a simple method using commercially available materials, “RTPO (30-60% And a method of mixing LPO (linear low density polyethylene) and TPO (polypropylene containing 40 to 60% of EPDM) at a predetermined ratio.
[0019]
The glossy particles 18a constituting the transparent material 18 are uniformly dispersed in a transparent or translucent synthetic resin. As such glossy particles 18a, various particles capable of reflecting light such as aluminum, tin, copper, iron, stainless steel, brass, titanium, silica, glass, mica, shell particles and the like can be used. The size and shape of the glossy particles 18a are not particularly limited, but when aluminum particles are used, for example, the glossy particles 18a are formed in a disk shape having an average particle diameter of about 40 to 80 μm.
[0020]
The pigment constituting the transparent material 18 is for preventing the transparent layer 14 from appearing whitish due to the glossy particles 18 a, and the same or different color as the pigment constituting the opaque material 16 is used. However, if the transparency of the transparent layer 14 is impaired, “a metallic luster having a sense of depth” cannot be obtained, and therefore the amount of the pigment mixed in the transparent material 18 must not be excessive. Therefore, the color of the decorative resin molded body 10 is mainly determined by the pigment constituting the opaque material 16, but can also be adjusted by the pigment constituting the transparent material 18.
[0021]
Below, the method to manufacture the decorative resin molding 10 using the stamping molding apparatus 20 as shown in FIG. 2 is demonstrated. However, in the following method, as the opaque material 16, “polypropylene mixed with a pigment” is used, and as the transparent material 18, “a mixture of polypropylene, polyethylene and EP rubber (EPR or EPDM) with glossy particles 18 a and "Mixed with pigment" shall be used. Further, a satin-like unevenness of about 30 μm is formed on the surface of the transparent layer 14.
[0022]
The stamping molding apparatus 20 (FIG. 2) includes a first mold 22 and a second mold 24 that constitute a cavity A, and a gate 28 that connects the cavity A and the nozzle 26 of the extruder is formed in the first mold 22. Is done. Further, a satin-like unevenness of about 30 μm is formed on the cavity constituting surface 24 a of the second mold 24.
[0023]
When manufacturing the decorative resin molded body 10, first, a sheet 30 (FIG. 2) made of the transparent material 18 is manufactured using an extrusion molding apparatus or the like (not shown), and this sheet 30 is used as the first mold of the stamping molding apparatus 20. Attach to 22. This sheet 30 becomes the transparent layer 14 of the decorative resin molded body 10, and the thickness thereof is set to be substantially the same as the thickness of the transparent layer 14 (about 0.5 to 2 mm).
[0024]
Subsequently, as shown in FIG. 2, the opaque material 16 heated and melted into the cavity A is extruded from the nozzle 26, and the first mold 22 and the second mold 24 are clamped. Then, as shown in FIG. 3, the sheet 30 pressed against the cavity forming surface 24 a of the second mold 24 is pressed against the heated and melted opaque material 16, and the sheet 30 and the first mold 22 are opaque. A substrate 12 is formed.
[0025]
Then, the transparent layer 14 made of the sheet 30 and the opaque base material 12 made of the opaque material 16 are cooled and cured, and then the decorative resin molded body 10 is released from the cavity A.
[0026]
In this manufacturing method, since the transparent material 18 (FIG. 1) used as the sheet 30 contains polypropylene having excellent heat resistance, the sheet 30 is pressed against the heated and melted opaque material 16 (FIG. 2). Even if it is done, there is no worry that the sheet 30 is discolored by heat.
[0027]
Further, since the transparent material 18 (FIG. 1) that becomes the sheet 30 includes polyethylene and EP rubber that function as a softening material, the sheet 30 is pressed against the cavity constituting surface 24 a of the second mold 24. On the surface of the sheet 30, that is, the transparent layer 14, the textured unevenness of the cavity constituting surface 24a is transferred with high accuracy.
[0028]
Furthermore, since both the opaque material 16 that becomes the opaque substrate 12 and the transparent material 18 that becomes the transparent layer 14 include polypropylene, the opaque substrate 12 and the transparent layer 14 can be firmly fused.
[0029]
According to this embodiment, since the metallic luster or the like can be obtained by the glossy particles 18a mixed in the transparent layer 14, it is not necessary to mix the glossy particles 18a in the opaque base material 12, and waste of the glossy particles 18a is eliminated. Without it, manufacturing costs can be reduced. Moreover, in the transparent layer 14, since the light from the outside penetrates into the deep part and this light is reflected by the glossy particles 18a in the deep part, a metallic luster having a sense of depth can be obtained.
[0030]
And the color of the decoration resin molding 10 can be easily adjusted by adjusting the color and the compounding rate of the pigment contained in the opaque base material 12 and the transparent layer 14. Furthermore, since the satin-like unevenness is formed on the surface of the transparent layer 14, the surface gloss can be suppressed, and a calm metal gloss or the like can be obtained.
[0031]
The surface of the transparent layer 14 may be transparently coated with urethane resin or the like in order to improve scratch resistance, and the opaque material 16 may have a strength that increases the strength of the opaque base material 12. Further, a reinforcing material such as glass fiber, carbon fiber or talc may be mixed.
[0032]
The inventors investigated the relationship between the composition of the sheet constituting the decorative resin molded body and the characteristics of the sheet and the decorative resin molded body by the following experiment.
Experiment 1: Production of sheet <Production method>
A sheet (thickness 0.8 mm, width 380 mm) having the composition of [Table 1] was produced using an extruder and a die having the following specifications.
Extruder: 40 mmφ, L / D = 24, extrusion temperature 230 ° C.
Screen (metal mesh) 40 mesh 1 sheet + 60 mesh 1 sheet extrusion rate 15kg / H
Die: Coat hanger type structure, lip thickness 2mm, lip width 420mm
[0033]
[Table 1]

[0034]
<Sheet property evaluation>
The sheet (a) was gray and a metallic luster was observed on the sheet itself. Sheet (b) was gray, and no metallic luster was observed on the sheet itself. Sheets (c) to (j) were translucent, and no metallic luster was observed on the sheet itself.
[0035]
From this, it was found that the aluminum addition amount is required to be 2% or more in order for the sheet itself to give a gray metallic luster.
Experiment 2: Production of decorative resin molding <Manufacturing method>
The decorative resin molded body was produced by the following method. That is, a stamping molding apparatus including a mold (80 cm × 100 cm) having a grained portion was prepared, and the sheet of Table 1 was mounted on the mold so that the sheet end was placed on the grained portion of the mold. Subsequently, after the mold was closed, an opaque material serving as an opaque substrate was extruded into the cavity. And after cooling the obtained decorative resin molding, this was released from the metal mold | die.
[0036]
As the opaque material, PP raw material obtained by adding 2% of carbon pigment to PP MA03 (MFR = 25 g / min) manufactured by Nippon Polychem was used.
<Characteristic evaluation of decorative resin molding>
The decorative resin moldings were examined for “metallic quality”, “appearance color”, “appearance quality” and “heat resistance quality”, and the results are shown in Table 2. The heat resistance was examined under the conditions of 110 ° C. and 500H. As for the appearance color, the suitability of the actually obtained appearance color was evaluated based on the target gray color.
[0037]
[Table 2]

[0038]
<Result>
(1) The sheet (a) is colored by a normal sheet coloring method, and in the decorative resin molded body using this sheet (a), a good metallic tone can be obtained, and the desired appearance color (Gray) was obtained.
[0039]
(2) When sheets (c) to (i) to which no pigment was added were used, a metal appearance was obtained even when the amount of aluminum added was small, but the appearance of the decorative resin molded article looked whitish.
[0040]
(3) In the sheets (d) and (i) to which aluminum having a large particle size was added, the aluminum particles were too conspicuous, and the appearance of the decorative resin molded article looked glaring.
[0041]
(4) In the sheet (j) in which the pigment (black) was slightly added, the whitishness due to the addition of aluminum disappeared and the appearance of the decorative resin molded article was good.
[0042]
(5) The PE sheets (a) to (d) are inferior in heat resistance, and therefore cannot be applied to places where high heat resistance is required, such as vehicle interior materials.
[0043]
(6) In the PP-based sheets (e) and (f), wrinkles are generated on the surface of the decorative resin molded body, so that it cannot be applied to places where decorative properties are required.
<Conclusion>
From this experiment, it was found that by using the sheet (j), a decorative resin molded article excellent in economical and quality could be obtained. In other words, it was found that when a decorative resin molded body having a certain-quality metal appearance was produced, the amount of aluminum added was small compared to the case of using the sheet (a), and it was economical. It was also found that the target surface color tone (gray color) can be obtained by combining the color of the sheet and the color of the opaque base material (PP). And since the composition of the sheet was a blend of PE, random PP, and EPR, it was found that a complicated shape having a grained portion could be formed, and excellent heat resistance could be obtained. And from these characteristics, it turned out that it can be used also for the interior material of a motor vehicle.
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention, the decorative resin molded body is constituted by the opaque base material and the transparent layer, and metallic luster or the like can be obtained by the glossy particles mixed in the transparent layer. Therefore, it is not necessary to mix glossy particles in the opaque base material, and the production cost can be reduced by reducing the waste of expensive glossy particles.
[0045]
Further, in the transparent layer, light from the outside enters the deep part, and this light is reflected by the glossy particles in the deep part, so that a metallic luster with a sense of depth can be obtained. Furthermore, the color of the decorative resin molded body can be easily adjusted by adjusting the color and blending ratio of the pigment contained in the opaque base material and the transparent layer.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing an embodiment of the present invention.
2 is a cross-sectional view showing a manufacturing process (extrusion of opaque material) in the embodiment of FIG. 1;
3 is a cross-sectional view showing a manufacturing process (formation of an opaque base material) of the embodiment in FIG. 1;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Decorative resin molding 12 ... Opaque base material 14 ... Transparent layer 16 ... Opaque material 18 ... Transparent material 18a ... Glossy particle 20 ... Stamping molding apparatus

Claims

An opaque base material made of an opaque material containing a synthetic resin and a pigment, and a transparent layer made of a transparent material containing a synthetic resin and glossy particles, and laminated on the surface of the opaque base material ,
The synthetic resin constituting the opaque base material includes polypropylene, and the synthetic resin constituting the transparent layer includes polypropylene, polyethylene, and EP rubber .

The decorative resin molded body according to claim 1, wherein the transparent layer contains a pigment .