JP4103562B2 - Piezoelectric diaphragm pump and electric shaver with treatment agent discharge mechanism using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電ダイヤフラム型ポンプやこれを用いて処理剤吐出機構を備えた電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧電ダイヤフラム型ポンプとは、圧電素子板と金属板を用いて形成したダイヤフラム板の撓みが該圧電素子板の伸縮により増減することを利用して、このダイヤフラム板の撓みに応じて容積が変動するポンプ室をポンプ本体内に備えたものである。ポンプ本体には、ポンプ室とポンプ本体外部とを連通させる吸入経路及び吐出経路を貫設しており、吸入経路には流体の吸入方向にのみ開く吸入側逆止弁を、吐出経路には流体の吐出方向にのみ開く吐出側経路をそれぞれ備えているので、圧電素子板への通電により該圧電素子板を伸縮させてポンプ室の容積を増減させると、吸入経路に連通させてある外部の動作流体供給部から吸入経路を介して動作流体がポンプ室内に流入し、更に吐出流路からポンプ本体外部に動作流体が送り出されるようになっている。そして、上記の圧電ダイヤフラム型ポンプは電気かみそりの処理剤吐出機構としても好適に利用されるものであり、この場合、動作流体をシェービングローションである肌塗布用の処理剤とした圧電ダイヤフラム型ポンプにより処理剤を吐出しながらのシェービングが可能となるものである。
【0003】
しかしながら、上記の圧電ダイヤフラム型ポンプにおいて動作流体が複数成分を含むものである場合には、この動作流体によるポンプ本体内部の汚染が問題となる。具体的には、動作流体として例えばアルコールに粉末等の固形物を含有させたものを用いた場合に、動作流体がポンプ本体内部に残留すると該動作流体の各種成分が逆止弁等の構成部材に付着したり、また、ひどい場合には構成部材を溶かしてしまう可能性があった。これにより逆止弁が劣化したり開閉が正常に行われなくなったりすればポンプ自体の寿命が著しく低下することとなる。
【0004】
上記問題に対して、ポンプ使用時以外にポンプ室内を洗浄する手段は従来から提案されており、例えば、ポンプ室の内部気圧と外部気圧との圧力差によりポンプ室内に外気圧を吸入してクリーニングを行う手段のものがある(特許文献1参照)。ところが、上記手段によればポンプ室の内部気圧が低い場合にしか外気を吸入することができないといった問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−68386号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ポンプ本体内部に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を外部に排除することで寿命の低下を防止することができる圧電ダイヤフラム型ポンプ及びそれを用いた処理剤吐出機構付き電気かみそりを提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明を、ポンプ本体に、圧電素子板を用いて通電により変形自在に形成したダイヤフラム板と、該ダイヤフラム板の変形に伴い容積が変動するポンプ室とを備え、ポンプ室とポンプ本体外部とを連通させる吸入経路及び吐出経路をポンプ本体に貫設し、吸入経路中には流体の吸入方向にのみ開く吸入側逆止弁を備え、吐出経路中には流体の吐出方向にのみ開く吐出側逆止弁を備え、動作流体を供給する動作流体供給部を吸入経路の外部側端部に連通させて成る圧電ダイヤフラム型ポンプにおいて、洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給部を吸入経路の外部側端部に連通させるとともに、ダイヤフラム板の変形に伴うポンプ室の容積変動を、洗浄用流体を洗浄用流体供給部からポンプ本体内に導入する駆動源とし、ポンプ室内に洗浄用流体を吸入した状態で吸入側逆止弁又は吐出側逆止弁を閉じる弁固定機構を備えたことを特徴としたものとする。
【0008】
このようにすることで、ポンプ本体内に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を除去し、構成部材を初期状態に戻すことでポンプ全体の能力の低下や寿命の低下を防止することができるとともに、洗浄流体を吸入する為の駆動源としてダイヤフラム板の変形を利用することができるので、外部に別に駆動源を設ける必要が無くコンパクト且つ低コストなものとなる。加えて、弁固定機構を備えたことで、ポンプ室の容積変動により洗浄用流体に圧力変動を発生させると、この圧力変動が弁固定機構により閉じた側と逆側の弁に集中して作用し、表裏両面が効率的に洗浄される。
【0009】
また、本発明を、ポンプ本体に、圧電素子板を用いて通電により変形自在に形成したダイヤフラム板と、該ダイヤフラム板の変形に伴い容積が変動するポンプ室とを備え、ポンプ室とポンプ本体外部とを連通させる吸入経路及び吐出経路をポンプ本体に貫設し、吸入経路中には流体の吸入方向にのみ開く吸入側逆止弁を備え、吐出経路中には流体の吐出方向にのみ開く吐出側逆止弁を備え、動作流体を供給する動作流体供給部を吸入経路の外部側端部に連通させて成る圧電ダイヤフラム型ポンプにおいて、洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給部を吸入経路の外部側端部に連通させるとともに、洗浄用流体を洗浄用流体供給部からポンプ本体内に送り出す駆動部を、洗浄用流体供給部と吸入経路との間に介在するようにポンプ本体外部に備え、ポンプ室内に洗浄用流体を吸入した状態で吸入側逆止弁又は吐出側逆止弁を閉じる弁固定機構を備えたことを特徴としたものとすることも好ましい。
【0010】
このようにすることで、ポンプ本体内に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を除去し、構成部材を初期状態に戻すことでポンプ全体の能力の低下や寿命の低下を防止することができるとともに、駆動部による外部圧力の任意変更によって洗浄運転時の圧力を容易に制御することができる。加えて、弁固定機構を備えたことで、ポンプ室の容積変動により洗浄用流体に圧力変動を発生させると、この圧力変動が弁固定機構により閉じた側と逆側の弁に集中して作用し、表裏両面が効率的に洗浄される。
【0011】
また、本発明を、ポンプ本体に、圧電素子板を用いて通電により変形自在に形成したダイヤフラム板と、該ダイヤフラム板の変形に伴い容積が変動するポンプ室とを備え、ポンプ室とポンプ本体外部とを連通させる吸入経路及び吐出経路をポンプ本体に貫設し、吸入経路中には流体の吸入方向にのみ開く吸入側逆止弁を備え、吐出経路中には流体の吐出方向にのみ開く吐出側逆止弁を備え、動作流体を供給する動作流体供給部を吸入経路の外部側端部に連通させて成る圧電ダイヤフラム型ポンプにおいて、洗浄用流体を供給する洗浄用流体供給部を吸入経路の外部側端部に連通させるとともに、洗浄用流体を洗浄用流体供給部からポンプ本体内に吸入する駆動部を吐出経路に接続させてポンプ本体外部に備え、ポンプ室内に洗浄用流体を吸入した状態で吸入側逆止弁又は吐出側逆止弁を閉じる弁固定機構を備えたことを特徴としたものとすることも好ましい。
【0012】
このようにすることで、ポンプ本体内に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を除去し、構成部材を初期状態に戻すことでポンプ全体の能力の低下や寿命の低下を防止することができるとともに、駆動部による外部圧力の任意変更によって洗浄運転時の圧力を容易に制御することができ、更に、洗浄運転時にポンプ本体内には負圧が生じることから残留物が複数成分を有するものであってもこれを分離させずに外部に吐出することができる。加えて、弁固定機構を備えたことで、ポンプ室の容積変動により洗浄用流体に圧力変動を発生させると、この圧力変動が弁固定機構により閉じた側と逆側の弁に集中して作用し、表裏両面が効率的に洗浄される。
【0013】
また、吸入経路の外部側端部に管路を接続させ、該管路をその途中で切替え弁を介して分岐させ、分岐した一方を動作流体供給部に接続し、他方を洗浄用流体供給部に接続させることも好ましい。このようにすることで、弁を切替えるだけで通常運転と洗浄運転とを容易に切替えることができる。
【0014】
また、吐出経路の外部側端部に管路を接続させ、該管路をその途中で切替え弁を介して分岐させ、分岐した一端側を動作流体の吐出端とし、他端側を洗浄用流体の吐出端とすることも好ましい。このようにすることで、動作流体と洗浄流体とでそれぞれの吐出される場所を適当な箇所に設定することができる。
【0015】
また、ダイヤフラム板を超音波域で振動自在に設けることで、洗浄用流体を吸入した状態でポンプ室内に超音波振動を発生させる超音波洗浄機構を形成することも好ましい。このようにすることで、ポンプ室内や吸入及び吐出逆止弁の表面に付着した残留物を超音波振動により剥がれ易くして洗浄効果を向上させることができるとともに、別に新たな装置を設ける必要がなくコンパクト且つ低コストなものとなる。
【0016】
また、洗浄用流体及びその流速をポンプ室内で乱流となるように設定することも好ましい。このようにすることで、ポンプ室内における流路内面近傍での洗浄用流体の停留が防止できて洗浄効果が高まる。
【0017】
また、ポンプ本体の吐出経路の外部側端部と洗浄用流体供給部とを、洗浄用流体再生部を介在させた循環経路により連通させることも好ましい。このようにすることで、洗浄用流体を再生したうえで洗浄用流体供給部に戻すことが可能になり、洗浄に必要な洗浄用流体の量を大幅に削減してコストを低減することができる。
【0018】
また、吸入経路と吸入側逆止弁との接触部分と、吐出経路と吐出側逆止弁との接触部分とのうち、少なくとも一方に鏡面を形成することも好ましい。このようにすることで、これら弁部材の周辺部において残留物が付着し難くなり、ポンプ全体としての能力の低下防止や高寿命化が実現される。
【0019】
また、吸入側逆止弁と吐出側逆止弁のうち少なくとも一方の根元角部を、緩やかな略円弧状に形成することも好ましい。このようにすることで、根元角部に応力が集中に難くなって寿命が向上し、ポンプ全体としての能力の低下防止や高寿命化が実現される。
【0020】
また、洗浄用流体が洗浄用気体であることも好ましい。このようにすることで、洗浄用気体を用いてポンプ本体内の残留物を良好に排除することができる。
【0021】
また、洗浄用流体が洗浄用液体であることも好ましい。このようにすることで、洗浄用液体を用いてポンプ本体内の残留物を良好に排除することができる。
【0022】
そして、本発明を、上記の圧電ダイヤフラム型ポンプを用いるとともに動作流体を肌塗布用の処理剤としたことを特徴とした処理剤吐出機構付き電気かみそりとすることも好ましい。このようにすることで、洗浄運転による能力の低下防止や高寿命化が実現されたポンプを駆動源として、肌塗布用の処理剤を常に一定量だけ吐出して快適なシェービングを長時間行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施の形態に基づいて説明する。なお、以下に用いる上下方向は図中の上下方向を基準としたものとする。図13(a)、(b)には、本発明の実施の形態における一例の圧電ダイヤフラム型ポンプを示している。本例の圧電ダイヤフラム型ポンプの基本構成は従来の技術で既述したものと同様であるが、本例においては図示のように、一対の経路2a,2bを上下方向に貫設して備えたパイプ部2と、スリットを介して一対の弁3a,3bを一体に形成してあるシート状の弁部3と、一対の貫通孔4a、4bを上下方向に貫設して備えた筐体部4と、リング状の弾性体5と、圧電素子板8と金属板9とで円盤状に形成したダイヤフラム板6、下方に開口した有底筒状を成すダイヤフラム押え部7とを、下方から順に組み立ててポンプ本体1を形成している。
【0024】
ダイヤフラム板6は、その外縁部を筐体部4とダイヤフラム押え部7とで挟持されており、更にダイヤフラム板6と筐体部4との間に弾性体5を介在させることでポンプ本体1内に弾性的に支持されている。ダイヤフラム板6とダイヤフラム押え部7の間であって挟持箇所以外の部分には空所10が形成され、該空所10内でダイヤフラム板6が上に凸に撓むように変形可能となっている。また、ダイヤフラム板6と筐体部4との間にも空所が形成されており、この空所が本例のポンプ室11となっている。筐体部4とパイプ部2との間には弁部3を挟持しており、この状態で、筐体部4の貫通孔4aとパイプ部2の経路2aとが弁部3の弁3aを介して一直線状に連続し、筐体部4の貫通孔4bとパイプ部2の経路2bとが弁部3の弁3bを介して一直線上に連続している。そして、弁3aは上方にのみ開いて貫通孔4aと経路2aとを連通させ、弁3bは下方にのみ開いて貫通孔4bと経路2bとを連通させるようになっているので、貫通孔4aと経路2aとで本例の吸入経路12が形成され、貫通孔4bと経路2bとで本例の吐出経路13が形成されるとともに、弁3aが吐出方向にのみ開く本例の吸入側逆止弁14をなし、弁3bが吐出方向にのみ開く本例の吐出側逆止弁15をなすものである。
【0025】
円盤状の圧電素子板8の上下面には電極を形成しており、該電極には電流を供給する電線(図示せず)を接続させている。また、圧電素子板8には厚み方向に予め分極処理を行っており、電流供給により電極間に電界が生じると、図15(c)に示すようにこの電界の向き(図中の矢印方向)が圧電素子板8の分極の向きと同方向である場合には、圧電素子板8が厚み方向に伸び且つ径方向に縮むように変形する。また、図15(b)に示すように電界の向き(図中の矢印方向)が圧電素子板8の分極の向きと逆方向である場合には、圧電素子板8が厚み方向に縮み且つ径方向に伸びるように変形する。これに対して金属板9は伸縮しないので、伸縮量の差によりダイヤフラム板6全体としては、圧電素子板8への通電に応じてその撓み量が変更される。
【0026】
ポンプ室11はダイヤフラム板6と筐体部4とで囲まれて形成されているので、上記の通電に応じたダイヤフラム板6の変形に伴い容積が変動する。図16(a)は初期状態であるが、図16(b)のようにダイヤフラム板6の撓み量の増加に伴ってポンプ室11の容積が増加すれば、吸入側逆止弁14が開き且つ吐出側逆止弁15が閉じて、吸入経路12を通って外部からポンプ室11内に流体が吸入され、逆に、図16(c)のようにダイヤフラム板6の撓み量の減少に伴ってポンプ室11の容積が減少すれば、吸入側逆止弁14が閉じ且つ吐出側逆止弁15が開いて、ポンプ室11内から吸入経路12を通って外部に流体が吐出される。したがって、図15(a)に示すように印加電圧をVHとVLとで交互に切替えてダイヤフラム板6の上記変形を繰り返し発生させれば流体を吸入経路12側から吐出経路13側へと送り出し続けることができる。
【0027】
なお、図14には、ダイヤフラム板6を支持する為にダイヤフラム押え部7を設けるのでなく、ダイヤフラム板6をその内周部に挟持して弾性的に支持するリング状の弾性支持体5´を、弾性体5の代りに用いた場合を示しているが、この場合もポンプの駆動形式としては同様である。
【0028】
吸入経路12及び吐出経路13の外部側端部12a,13a(即ち、パイプ部2の経路2a及び経路2bの外部側端部)はそれぞれが外部との配管接続部を司るものであり、図1に示すように、吸入経路12の外部側端部12aには管路16を接続させている。管路16はその途中で切替え弁17を介して二手に分岐させており、一方の分岐管路16aを本例の動作流体供給部18である動作流体タンク19に接続させ、もう一方の分岐管路16bを本例の洗浄用流体供給部20である洗浄用気体タンク21に接続させている。動作流体タンク19内には動作流体50が貯蔵されている。洗浄用気体タンク21内には洗浄用気体52が貯蔵されており、この洗浄用気体52が本例の洗浄用流体51となっている。また、吐出経路13の外部側端部13aには管路22の一端側を接続させるとともに他端側を動作流体50及び洗浄用気体52の吐出端25としている。
【0029】
本例においては、動作流体50は複数の成分を含む液体であり、例えばアルコールに粉体等の固形物を含有させたものである。動作流体タンク19と吸入経路12の外部側端部12aとが連通するように切替え弁17を切替え、既述したようにダイヤフラム板6の変形に伴いポンプ室11の容積を変動させると、動作流体タンク19内に貯蔵された動作流体50が吸入経路12側からポンプ室11を介して吐出経路13側へと送り出されて、管路22の吐出端25から外部に吐出され続けるものであり、これが通常運転時の動作である。この場合、ポンプ本体1の内部に動作流体50が残留すると、該動作流体50の各成分が吸入側逆止弁14や吐出側逆止弁15といった構成部材に付着して場合によってはこれを溶かしてしまう可能性があり、吸入側逆止弁14や吐出側逆止弁15の開閉が正常に行われなくなったり劣化したりすれば、ポンプ自体の寿命が著しく低下する原因となる。
【0030】
そこで、本例においては、通常運転時以外に洗浄運転を行ってポンプ本体1内の残留物を外部に排出可能にしている。具体的には、洗浄用気体タンク21と吸入経路12の外部側端部12aとが連通するように切替え弁17を切替えたうえで、通常運転と同様にダイヤフラム板6の変形に伴いポンプ室11の容積を変動させれば良い。これにより、洗浄用気体タンク21内に貯蔵された洗浄用気体52が吸入経路12側からポンプ室11を介して吐出経路13側へと送り出されて、管路22の吐出端25から外部に吐出され続ける。この際、ポンプ本体1内の残留物は除去されて洗浄用気体52と共に外部に排出されることとなり、吸入側逆止弁14や吐出側逆止弁15といった構成部材は初期状態に保持され、動作が安定化して劣化が防止されることから、ポンプ自体の能力低下防止及び寿命向上が実現される。そして、洗浄用気体52を洗浄用気体タンク21からポンプ本体1内に導入する駆動源として、上記のようにダイヤフラム板6の変形に伴うポンプ室11の容積変動を利用していることから、残留物排除用に別に駆動源を設置する必要がなく、コンパクト且つ低コストな圧電ダイヤフラム型ポンプとなっている。
【0031】
なお、洗浄用気体52としては、窒素やヘリウムといった不活性ガスを用いることが好ましい。これにより、動作流体50の残留物を排除すると同時に、洗浄用気体52自身の影響で構成部材を劣化させてしまうといったこともなくなり、ポンプ本体1内は常に初期状態に維持されて、ポンプ全体の能力の低下防止や高寿命化が実現されるものである。
【0032】
また、洗浄運転時の駆動源として、上記のようにダイヤフラム板6の変形によるポンプ室11の容積変動を利用するのでなく、図2に示すように切替え弁17と洗浄用気体タンク21とを接続させる分岐管路16bの途中に送風機やポンプ等の気体導入装置23を介在させても良い。この気体導入装置23は、洗浄用気体タンク21からポンプ本体1内にまで洗浄用気体52を強制的に送り込む駆動部24をなすものであり、洗浄用気体タンク21と吸入経路12の外部側端部12aとが連通するように切替え弁17を切替えたうえで気体導入装置23を駆動することで、洗浄用気体タンク21内の洗浄用気体52が吸入経路12側からポンプ室11を介して吐出経路13側へと送り出されて、同様にポンプ本体1内の洗浄がなされるものである。
【0033】
このようにして、駆動部24である気体導入装置23を、洗浄用気体タンク21と吸入経路12との間に介在するようにポンプ本体1の外部に備えることで、気体導入装置23による外部圧力の任意変更によって洗浄運転時の圧力を容易に制御することができるという利点がある。
【0034】
また、図3に示すように、吐出経路13の外部側端部13aに接続した管路22を途中で切替え弁30を介して分岐させて、一方の分岐管路22aの端部を動作流体50の吐出端26として他方の分岐管路22bの端部を洗浄用気体52の吐出端27とし、分岐管路22bの途中に送風機やポンプ等の気体排出装置28を介在させても良い。この場合、気体排出装置28が、洗浄運転時に洗浄用気体52を洗浄用気体タンク21からポンプ本体1内に吸入する駆動部29をなし、洗浄用気体タンク21と吸入経路12の外部側端部12aとが連通するように切替え弁17を切替え、且つ、吐出経路13の外部側端部13aと洗浄用気体52の吐出端27とが連通するように切替え弁30を切替えたうえで、気体排出装置28を駆動することで、洗浄用気体タンク21内の洗浄用気体52が吸入経路12側からポンプ室11内に吸入されて、ポンプ本体1内で同様の洗浄がなされた後に、分岐管路22bを通って吐出端27から洗浄用気体52が外部に排出されるものである。
【0035】
そして、このような気体排出装置28を吐出経路13に接続させてポンプ本体1の外部に備えたことで、気体排出装置28による外部圧力の任意変更によって洗浄運転時の圧力を容易に制御することができるとともに、ポンプ本体1内には負圧が発生することから複数成分を有する残留物に対してこれを分離させずに外部に排出させることができるという利点がある。
【0036】
なお、上記の洗浄運転ではなく通常運転を行う場合には、動作流体タンク19と吸入経路12の外部側端部12aとが連通するように切替え弁17を切替え、且つ、吐出経路13の外部側端部13aと吐出端26とが連通するように切替え弁30を切替えたうえで、ダイヤフラム板6の変形によりポンプ室11の容積を変動させれば良い。
【0037】
また、図4に示すように、管路22の分岐管路22a側の吐出端27を洗浄用流体再生部32であるフィルタ31に接続させ、このフィルタ31と洗浄用気体タンク21とを接続する管路31を設けることで、吐出経路13の外部側端部13aと洗浄用気体タンク21とを連通させる循環経路33を形成することができる。循環経路33中にはフィルタ31が介在しているので、洗浄により残留物と一体にポンプ本体1内から排出された洗浄用気体52をフィルタ31により再生した後に洗浄用気体タンク21に戻して再利用し、洗浄運転に要する洗浄用気体52の量を大幅に削減してコストを削減することができる。
【0038】
また、ポンプ本体1内での洗浄を更に効果的に行う為には、例えば図5に示すようにポンプ室11内にて超音波振動を発生させることも好適である。具体的には、洗浄用気体52をポンプ室11内に導入して動作流体50と入れ換えた状態で、圧電素子板8を20kHz以上の超音波領域で駆動してダイヤフラム板6を振動させ、超音波領域での微振動によりポンプ室11内や吸入及び吐出側逆止弁14,15の表面に付着した残留物を剥がれ易くして洗浄効果を高めることができる。超音波振動の発生後にはポンプ室11内の洗浄用気体52を外部に輩出する。この場合、ダイヤフラム板6を超音波領域で振動自在に設けることで、洗浄用気体52を吸入した状態でポンプ室11内に超音波振動を発生させる超音波洗浄機構を形成しているので、超音波振動を発生させる為に外部に別の装置を付加する必要がないものである。
【0039】
また、ポンプ本体1内での洗浄を更に効果的に行う為には、洗浄運転中にポンプ室11内に導入する洗浄用気体52をこれが乱流となるように充分に大きなレイノルズ数に設定することも好適である。レイノルズ数は、洗浄部位の管路幅や流体の流速や粘度に比例し且つ流体の密度に反比例するものであるから、洗浄用気体52として粘度の高いものを用いたり流速を大きくする等の手段により、大きな値に設定することができる。洗浄用気体52が層流である場合には、ポンプ本体1内の流路内面近傍において境界層が発達して澱み点が生じるのに対して、乱流である場合には流路内面近傍で境界層の剥離が生じて洗浄用気体52の停留が防止される。したがって、上記のように洗浄用気体52の性質やその流速をポンプ室11内で乱流となるように設定することで、流路内面近傍での洗浄用気体52の停留が防止できて洗浄効果が高まるものである。
【0040】
また、ポンプ本体1内での洗浄を更に効果的に行う為には、ポンプ室11内に洗浄用気体52を吸入した状態で、図6に示すように弁固定機構41により吸入側逆止弁14を閉じたり、図7に示すように弁固定機構42により吐出側逆止弁15を閉じたりすることも好適である。例えば吸入側逆止弁14を閉状態に固定した場合、ダイヤフラム板6の変形によりポンプ室11の容積を変動させると、ポンプ室11内にて洗浄用気体52に生じる圧力変動が、固定されていない吐出側逆止弁15に集中して作用し、これにより吐出側逆止弁15の表裏両面を効率的に洗浄することができる。また、吐出側逆止弁15を閉状態に固定した場合には、ポンプ室11の容積変動により吸入側逆止弁14の表裏両面を効率的に洗浄することができる。
【0041】
また、ポンプ本体1内での動作流体50の残留物の付着を予防する為に、例えば図8に示すように、吸入経路12と吸入側逆止弁14との互いの接触部分に鏡面35を形成することも好適である。これにより、吸入側逆止弁14の周辺部において流路抵抗や管路摩擦が低減されるので、動作流体50の残留物が吸入側逆止弁14の周辺に付着し難くなる。そして、弁部分での動作が安定し且つ劣化も防止されることで、ポンプ全体として能力の低下防止や高寿命化が実現されるものである。なお、同様の鏡面35を、吐出経路13と吐出側逆止弁15との互いの接触部分に形成しても良いし、吸入側と吐出側の両方に形成しても良いのはもちろんである。
【0042】
また、弁部分での劣化を更に防止する為に、例えば吸入側逆止弁14の根元角部36を、図9(a)に示すような略直角に形成するのでなく、図9(b)に示すような緩やかな略円弧状に形成することも好適である。根元角部36が略直角であれば吸入側逆止弁14の開閉に際して該根元角部36に応力が集中するのに対して、根元角部36を上記略円弧状にすることで応力の集中を防止することができ、残留物による劣化の影響も略均等に作用することとなるので、吸入側逆止弁14の寿命が向上して、ポンプ全体として能力の低下防止や高寿命化が実現されるものである。上記のような応力緩和構造は、吸入側逆止弁14が他の形態のものであっても適用可能であり、図10(a)〜(d)に示すように弁体37を一対の弁押さえ38,38で挟持して成るものにおいて、弁体37と弁押さえ38との当接箇所に形成される根元角部36が図10(a)、(b)に示すように略直角であればこの弁体37の開閉に際して根元角部36に応力が集中するのに対して、図10(c)、(d)に示すように根元角部36が略円弧状となるように弁体37を根元側ほど幅広に形成することで、同様に応力の集中を防止することができる。なお、同様の構造を吐出側逆止弁15側に形成しても良いし、吸入側逆止弁14と吐出側逆止弁15の両側に形成しても良いのはもちろんである。
【0043】
ここで、上記においては洗浄用流体51が洗浄用気体52である場合の圧電ダイヤフラム型ポンプの構成について説明してきたが、洗浄用流体51は気体に限定されるものではなく液体であっても構わない。この場合、洗浄用流体供給部20として、洗浄用液体(図示せず)を貯蔵した洗浄用液体タンク(図示せず)を備えた構成となり、上記した構成と同様の構成によりポンプ本体1内に洗浄用液体を導入して洗浄することができる。洗浄用液体としては、例えば非浸食性液体である不活性な水等を用いる。これにより、動作流体50の残留物を排除すると同時に、洗浄用液体自身の影響で構成部材を劣化させてしまうといったことがなく、ポンプ本体1内を初期状態に維持することができるので、ポンプ全体の能力の低下防止や高寿命化が実現されるものである。
【0044】
図11(c)には、図3に基づいて既述した圧電ダイヤフラム型ポンプを用いて処理剤吐出機構60を構成した電気かみそりを示している。このものにおいては上記の動作流体50がシェービングローションである肌塗布用の処理剤61であって、動作流体タンク19が処理剤61を貯蔵する処理剤容器62、動作流体50の吐出端26が処理剤61の吐出端63となっている。この吐出端63は電気かみそり本体70の上端に設けた刃部71に近接して設けてあって、圧電ダイヤフラム型ポンプの駆動により電気かみそり使用時に吐出端63から処理剤61を塗布するようになっている。そして、洗浄用気体タンク21と吐出端27とを連通させた状態で気体導入装置23を駆動することで、洗浄用気体52をポンプ本体1内に導入して洗浄した後に吐出端27から排出するものである。
【0045】
なお、図11(a)、(b)に示すように、洗浄用気体52をポンプ本体1内に導入する駆動源として、図1に基づいて既述したようにポンプ室11の容積変動を利用しても良いし、図2に基づいて既述したように気体排出装置28を設けても良い。また、洗浄用気体52の代りに洗浄用液体を利用しても良く、圧電ダイヤフラム型ポンプについて既述した構成のいずれを組み合わせて用いても良いことはもちろんである。なお、図12には、図11(a)に示す電気かみそりの更に詳細な構成を示している。
【0046】
そして、これらの圧電ダイヤフラム型ポンプを用いて構成した処理剤吐出機構60を備えることで、洗浄運転による能力の低下防止や高寿命化が実現されたポンプを駆動源として、処理剤61を常に一定量だけ吐出して快適なシェービングを長時間行うことができるものである。
【0047】
【発明の効果】
上記のように請求項1記載の発明にあっては、ポンプ本体内に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を除去し、構成部材を初期状態に戻すことでポンプ全体の能力の低下や寿命の低下を防止することができるとともに、洗浄流体を吸入する為の駆動源としてダイヤフラム板の変形を利用することができるので、外部に別に駆動源を設ける必要が無くコンパクト化及び低コスト化が可能であるという効果や、ポンプ室の容積変動により洗浄用流体に圧力変動を発生させると、この圧力変動が弁固定機構により閉じた側と逆側の弁に集中して作用し、表裏両面が効率的に洗浄されるという効果がある。
【0048】
また、請求項2記載の発明にあっては、ポンプ本体内に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を除去し、構成部材を初期状態に戻すことでポンプ全体の能力の低下や寿命の低下を防止することができるとともに、駆動部による外部圧力の任意変更によって洗浄運転時の圧力を容易に制御することができるという効果や、ポンプ室の容積変動により洗浄用流体に圧力変動を発生させると、この圧力変動が弁固定機構により閉じた側と逆側の弁に集中して作用し、表裏両面が効率的に洗浄されるという効果がある。
【0049】
また、請求項3記載の発明にあっては、ポンプ本体内に洗浄用流体を自在に吸入して残留物を除去し、構成部材を初期状態に戻すことでポンプ全体の能力の低下や寿命の低下を防止することができるとともに、駆動部による外部圧力の任意変更によって洗浄運転時の圧力を容易に制御することができ、更に、洗浄運転時にポンプ本体内には負圧が生じることから残留物が複数成分を有するものであってもこれを分離させずに外部に吐出することができるという効果や、ポンプ室の容積変動により洗浄用流体に圧力変動を発生させると、この圧力変動が弁固定機構により閉じた側と逆側の弁に集中して作用し、表裏両面が効率的に洗浄されるという効果がある。
【0050】
また、請求項4記載の発明にあっては、請求項1〜3のいずれか記載の発明の効果に加えて、弁を切替えるだけで通常運転と洗浄運転とを容易に切替えることができるという効果がある。
【0051】
また、請求項5記載の発明にあっては、請求項1〜4のいずれか記載の発明の効果に加えて、動作流体と洗浄流体とでそれぞれの吐出される場所を適当な箇所に設定することができるという効果がある。
【0052】
また、請求項6記載の発明にあっては、請求項1〜5のいずれか記載の発明の効果に加えて、ポンプ室内や吸入及び吐出逆止弁の表面に付着した残留物を超音波振動により剥がれ易くして洗浄効果を向上させることができるとともに、別に新たな装置を設ける必要がないのでコンパクト化及び低コスト化が可能になるという効果がある。
【0053】
また、請求項7記載の発明にあっては、請求項1〜6のいずれか記載の発明の効果に加えて、ポンプ室内における流路内面近傍での洗浄用流体の停留が防止できて洗浄効果が高まるという効果がある。
【0054】
また、請求項8記載の発明にあっては、請求項1〜7のいずれか記載の発明の効果に加えて、洗浄用流体を再生したうえで洗浄用流体供給部に戻すことが可能になり、洗浄に必要な洗浄用流体の量を大幅に削減してコストを低減することができるという効果がある。
【0055】
また、請求項9記載の発明にあっては、請求項1〜8のいずれか記載の発明の効果に加えて、弁部材の周辺部において残留物が付着し難くなり、ポンプ全体としての能力の低下防止や高寿命化が実現されるという効果がある。
【0056】
また、請求項10記載の発明にあっては、請求項1〜9のいずれか記載の発明の効果に加えて、根元角部に応力が集中に難くなって寿命が向上し、ポンプ全体としての能力の低下防止や高寿命化が実現されるという効果がある。
【0057】
また、請求項11記載の発明にあっては、請求項1〜10のいずれか記載の発明の効果に加えて、洗浄用気体を用いてポンプ本体内の残留物を良好に排除することができるという効果がある。
【0058】
また、請求項12記載の発明にあっては、請求項1〜10のいずれか記載の発明の効果に加えて、洗浄用液体を用いてポンプ本体内の残留物を良好に排除することができるという効果がある。
【0059】
また、請求項13記載の発明にあっては、請求項1〜12のいずれか記載の発明の効果を備えた圧電ダイヤフラム型ポンプを利用することによって、洗浄運転による能力の低下防止や高寿命化が実現されたポンプを駆動源として処理剤を常に一定量だけ吐出して、快適なシェービングを長時間行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における一例の圧電ダイヤフラム型ポンプの第一の構成を示す説明図である。
【図2】 同上の圧電ダイヤフラム型ポンプの第二の構成を示す説明図である。
【図3】 同上の圧電ダイヤフラム型ポンプの第三の構成を示す説明図である。
【図4】 同上の圧電ダイヤフラム型ポンプを循環型にした場合を示す説明図である。
【図5】 同上の超音波振動を発生させる方法を示す説明図である。
【図6】 同上の吸入側の弁固定機構を示す説明図である。
【図7】 同上の吐出側の弁固定機構を示す説明図でる。
【図8】 同上の吸入側に鏡面を形成した場合の説明図であり、(a)は開弁状態、(b)閉弁状態を示している。
【図9】 同上の吸入側逆止弁に形成する応力緩和構造の説明図であり、(a)は形成前の状態、(b)は形成後の状態を示している。
【図10】 同上の別形態の吸入側逆止弁に形成する応力緩和構造の説明図であり、(a)は形成前の斜視状態、(b)は形成前の側面視状態、(c)は形成後の斜視状態、(d)は形成後の側面視状態である。
【図11】 同上の圧電ダイヤフラム型ポンプを利用した処理剤吐出機構付き電気かみそりの説明図であり、(a)は第一の形態、(b)は第二の形態(c)は第三の形態を示している。
【図12】 図11(a)に示す圧電ダイヤフラム型ポンプの構成を更に詳しく示した説明図である。
【図13】 同上のポンプ本体を示しており、(a)は分解斜視図、(b)は断面図である。
【図14】 同上の別形態のポンプ本体を示す分解斜視図である。
【図15】 ダイヤフラム板の駆動原理の説明図であり、(a)は印加電圧、(b)は(a)の印加電圧VH時の変形、(c)は(a)の印加電圧VL時の変形を示している。
【図16】 圧電ダイヤフラム型ポンプの駆動原理の説明図であり、(a)は初期状態、(b)は吸入状態、(c)は吐出状態を示している。
【符号の説明】
1 ポンプ本体
6 ダイヤフラム板
8 圧電素子板
11 ポンプ室
12 吸入経路
12a 外側端部
13 吐出経路
13a 外側端部
14 吸入側逆止弁
15 吐出側逆止弁
16 管路
17 切替え弁
18 動作流体供給部
19 動作流体タンク
20 洗浄用流体供給部
21 洗浄用気体タンク
22 管路
23 気体導入装置
24 駆動部
25 吐出端
26 吐出端
28 気体排出装置
29 駆動部
30 切替え弁
32 洗浄用流体再生部
34 循環経路
35 鏡面
36 根元角部
41 弁固定機構
42 弁固定機構
50 動作流体
51 洗浄用流体
52 洗浄用気体
60 処理剤吐出機構
61 処理剤[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piezoelectric diaphragm type pump and an electric shaver provided with a treatment agent discharge mechanism using the same.
[0002]
[Prior art]
Piezoelectric diaphragm type pumps use the fact that the deflection of a diaphragm plate formed by using a piezoelectric element plate and a metal plate increases or decreases due to expansion and contraction of the piezoelectric element plate, and the volume varies according to the deflection of the diaphragm plate. A pump chamber is provided in the pump body. The pump body is provided with a suction path and a discharge path that allow communication between the pump chamber and the outside of the pump body. The suction path includes a suction-side check valve that opens only in the fluid suction direction, and the discharge path has a fluid flow. Since the discharge side path that opens only in the discharge direction is provided, if the piezoelectric element plate is expanded and contracted by energizing the piezoelectric element plate to increase or decrease the volume of the pump chamber, the external operation communicated with the suction path The working fluid flows into the pump chamber from the fluid supply unit via the suction path, and the working fluid is sent out from the discharge channel to the outside of the pump body. The above-mentioned piezoelectric diaphragm type pump is also suitably used as a processing agent discharge mechanism for an electric razor. In this case, a piezoelectric diaphragm type pump using a working fluid as a processing agent for skin application as a shaving lotion is used. Shaving while discharging the treatment agent is possible.
[0003]
However, in the above piezoelectric diaphragm type pump, when the working fluid contains a plurality of components, contamination inside the pump body due to the working fluid becomes a problem. Specifically, when a working fluid containing a solid substance such as powder in alcohol is used as the working fluid, if the working fluid remains inside the pump body, various components of the working fluid are components such as a check valve. In some cases, the component member may be melted. As a result, if the check valve is deteriorated or the opening / closing is not performed normally, the life of the pump itself is significantly reduced.
[0004]
In order to solve the above problem, a means for cleaning the pump chamber other than when the pump is used has been proposed. For example, the external pressure inside the pump chamber is sucked into the pump chamber due to the pressure difference between the internal pressure and the external pressure in the pump chamber. There is a means for performing (see Patent Document 1). However, according to the above means, there is a problem that the outside air can be sucked only when the internal pressure of the pump chamber is low.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-68386
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above points, and a piezoelectric diaphragm type pump that can prevent a decrease in life by freely sucking a cleaning fluid into the pump body and removing residues to the outside. It is another object of the present invention to provide an electric shaver with a treatment agent discharge mechanism using the same.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention provides a pump body comprising a diaphragm plate formed by a piezoelectric element plate so as to be freely deformable by energization, and a pump chamber whose volume varies with the deformation of the diaphragm plate. A suction path and a discharge path for communicating between the chamber and the outside of the pump body are provided in the pump body, and a suction-side check valve that opens only in the fluid suction direction is provided in the suction path. Cleaning fluid supply for supplying a cleaning fluid in a piezoelectric diaphragm type pump having a discharge-side check valve that opens only in the direction and having a working fluid supply portion that supplies the working fluid communicated with an outer end portion of the suction path And the volume fluctuation of the pump chamber accompanying the deformation of the diaphragm plate as a drive source for introducing the cleaning fluid into the pump body from the cleaning fluid supply unit, And those comprising the closing valve fixing mechanism suction-side check valve or the discharge side check valve in a state of inhalation of cleaning fluid to the pump chamber.
[0008]
By doing this, the cleaning fluid can be freely sucked into the pump body to remove the residue, and the components can be returned to the initial state, thereby preventing a decrease in the overall pump capacity and a decrease in the service life. In addition, since the deformation of the diaphragm plate can be used as a drive source for sucking the cleaning fluid, there is no need to provide a separate drive source outside, and the size and cost can be reduced. In addition, by providing a valve fixing mechanism, if pressure fluctuations are generated in the cleaning fluid due to volume fluctuations in the pump chamber, these pressure fluctuations are concentrated on the valve on the side opposite to the one closed by the valve fixing mechanism. In addition, both front and back surfaces are efficiently cleaned.
[0009]
Further, the present invention comprises a pump body having a diaphragm plate formed by a piezoelectric element plate so as to be freely deformable by energization, and a pump chamber whose volume varies with deformation of the diaphragm plate. A suction check valve that opens only in the fluid suction direction is provided in the suction route, and the discharge that opens only in the fluid discharge direction is provided in the discharge route. In a piezoelectric diaphragm type pump having a side check valve, wherein a working fluid supply part for supplying a working fluid is communicated with an outer side end of the suction path, a cleaning fluid supply part for supplying a cleaning fluid is provided in the suction path. A drive unit that communicates with the external side end and sends the cleaning fluid from the cleaning fluid supply unit into the pump body is provided outside the pump body so as to be interposed between the cleaning fluid supply unit and the suction path., Equipped with a valve fixing mechanism that closes the suction-side check valve or the discharge-side check valve while the cleaning fluid is sucked into the pump chamberIt is also preferable to be characterized by the above.
[0010]
By doing this, the cleaning fluid can be freely sucked into the pump body to remove the residue, and the components can be returned to the initial state, thereby preventing a decrease in the overall pump capacity and a decrease in the service life. In addition, the pressure during the cleaning operation can be easily controlled by arbitrarily changing the external pressure by the drive unit.In addition, by providing a valve fixing mechanism, if pressure fluctuations are generated in the cleaning fluid due to volume fluctuations in the pump chamber, these pressure fluctuations are concentrated on the valve on the side opposite to the one closed by the valve fixing mechanism. In addition, both front and back surfaces are efficiently cleaned.
[0011]
Further, the present invention comprises a pump body having a diaphragm plate formed by a piezoelectric element plate so as to be freely deformable by energization, and a pump chamber whose volume varies with deformation of the diaphragm plate. A suction check valve that opens only in the fluid suction direction is provided in the suction route, and the discharge that opens only in the fluid discharge direction is provided in the discharge route. In a piezoelectric diaphragm type pump having a side check valve, wherein a working fluid supply part for supplying a working fluid is communicated with an outer side end of the suction path, a cleaning fluid supply part for supplying a cleaning fluid is provided in the suction path. In addition to communicating with the external end, a drive unit that sucks cleaning fluid from the cleaning fluid supply unit into the pump body is connected to the discharge path and provided outside the pump body., Equipped with a valve fixing mechanism that closes the suction-side check valve or the discharge-side check valve while the cleaning fluid is sucked into the pump chamberIt is also preferable to be characterized by the above.
[0012]
By doing this, the cleaning fluid can be freely sucked into the pump body to remove the residue, and the components can be returned to the initial state, thereby preventing a decrease in the overall pump capacity and a decrease in the service life. In addition, the pressure during the cleaning operation can be easily controlled by arbitrarily changing the external pressure by the drive unit. Further, since the negative pressure is generated in the pump body during the cleaning operation, the residue has multiple components. Even so, it can be discharged outside without being separated.In addition, by providing a valve fixing mechanism, if pressure fluctuations are generated in the cleaning fluid due to volume fluctuations in the pump chamber, these pressure fluctuations are concentrated on the valve on the side opposite to the one closed by the valve fixing mechanism. In addition, both front and back surfaces are efficiently cleaned.
[0013]
In addition, a pipe line is connected to the external end of the suction path, the pipe line is branched through a switching valve in the middle, one of the branches is connected to the working fluid supply part, and the other is connected to the cleaning fluid supply part It is also preferable to connect to. In this way, it is possible to easily switch between normal operation and cleaning operation simply by switching the valve.
[0014]
In addition, a pipe line is connected to the outer end of the discharge path, the pipe is branched through a switching valve in the middle thereof, one end of the branch is used as the discharge end of the working fluid, and the other end is the cleaning fluid It is also preferable to use the discharge end. By doing in this way, the place where each of the working fluid and the cleaning fluid is discharged can be set to an appropriate place.
[0015]
It is also preferable to form an ultrasonic cleaning mechanism that generates ultrasonic vibrations in the pump chamber in a state in which the cleaning fluid is sucked by providing the diaphragm plate so as to freely vibrate in the ultrasonic range. In this way, the residue adhering to the pump chamber and the surfaces of the suction and discharge check valves can be easily peeled off by ultrasonic vibration to improve the cleaning effect, and a separate device needs to be provided. And compact and low cost.
[0016]
It is also preferable to set the cleaning fluid and its flow rate so as to be turbulent in the pump chamber. By doing so, the cleaning fluid can be prevented from staying near the inner surface of the flow path in the pump chamber, and the cleaning effect is enhanced.
[0017]
It is also preferable that the external end of the discharge path of the pump main body and the cleaning fluid supply unit are communicated with each other through a circulation path with a cleaning fluid regenerating unit interposed therebetween. By doing so, it becomes possible to regenerate the cleaning fluid and return it to the cleaning fluid supply unit, and the amount of cleaning fluid required for cleaning can be greatly reduced, thereby reducing costs..
[0018]
It is also preferable to form a mirror surface on at least one of a contact portion between the suction path and the suction side check valve and a contact portion between the discharge path and the discharge side check valve. By doing in this way, a residue becomes difficult to adhere in the peripheral part of these valve members, and the fall of the capability as a whole pump and life extension are realized.
[0019]
In addition, it is also preferable that at least one root corner portion of the suction side check valve and the discharge side check valve is formed in a gentle substantially arc shape. By doing in this way, stress becomes difficult to concentrate on the corners of the corners and the life is improved, so that the pump as a whole can be prevented from being lowered in performance and have a long life.
[0020]
It is also preferable that the cleaning fluid is a cleaning gas. By doing in this way, the residue in a pump main body can be excluded favorably using cleaning gas.
[0021]
It is also preferred that the cleaning fluid is a cleaning liquid. By doing in this way, the residue in a pump main body can be excluded favorably using cleaning liquid.
[0022]
It is also preferable that the present invention is an electric razor with a treatment agent discharge mechanism characterized in that the piezoelectric diaphragm type pump is used and the working fluid is a treatment agent for skin application. By doing this, using a pump that has been able to prevent the deterioration of the ability due to cleaning operation and achieve a long life as a driving source, a constant amount of treatment agent for skin application is always discharged to perform comfortable shaving for a long time Can do.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described based on embodiments shown in the accompanying drawings. Note that the vertical direction used below is based on the vertical direction in the figure. FIGS. 13A and 13B show an example of a piezoelectric diaphragm pump in the embodiment of the present invention. The basic configuration of the piezoelectric diaphragm type pump of this example is the same as that described in the prior art, but in this example, as shown in the figure, a pair of
[0024]
The outer edge of the
[0025]
Electrodes are formed on the upper and lower surfaces of the disk-shaped
[0026]
Since the
[0027]
In FIG. 14, the
[0028]
The
[0029]
In this example, the working
[0030]
Therefore, in this example, the cleaning operation is performed in addition to the normal operation so that the residue in the
[0031]
As the cleaning
[0032]
Further, as a driving source at the time of the cleaning operation, instead of using the volume variation of the
[0033]
In this way, by providing the
[0034]
Further, as shown in FIG. 3, the
[0035]
And by connecting such a
[0036]
In addition, when performing normal operation instead of the above-described cleaning operation, the switching
[0037]
As shown in FIG. 4, the discharge end 27 of the
[0038]
Further, in order to perform the cleaning in the
[0039]
Further, in order to perform the cleaning in the
[0040]
Further, in order to perform the cleaning inside the
[0041]
Further, in order to prevent the residue of the working
[0042]
Further, in order to further prevent deterioration at the valve portion, for example, the
[0043]
Here, the configuration of the piezoelectric diaphragm type pump in the case where the cleaning fluid 51 is the cleaning
[0044]
FIG. 11C shows an electric shaver in which the treatment
[0045]
As shown in FIGS. 11A and 11B, the volume variation of the
[0046]
And, by providing the processing
[0047]
【The invention's effect】
As described above, in the first aspect of the invention, the cleaning fluid is freely sucked into the pump body to remove the residue, and the components are returned to the initial state, thereby reducing the capacity of the entire pump. It is possible to prevent a decrease in the service life and to use the deformation of the diaphragm plate as a drive source for sucking in the cleaning fluid, so that it is not necessary to provide a separate drive source outside, thereby reducing the size and cost. If pressure fluctuation is generated in the cleaning fluid due to the effect of being possible or due to the volume fluctuation of the pump chamber, this pressure fluctuation is concentrated on the valve on the side opposite to the side closed by the valve fixing mechanism, and both the front and back sides There is an effect that it is efficiently cleaned.
[0048]
In the invention according to
[0049]
In the invention according to
[0050]
Claims4In the described invention, claims 1 to3In addition to the effect of any of the inventions described above, there is an effect that the normal operation and the cleaning operation can be easily switched by simply switching the valve.
[0051]
Claims5In the described invention, claims 1 to4In addition to the effect of any of the inventions described above, there is an effect that it is possible to set the discharge locations of the working fluid and the cleaning fluid at appropriate locations.
[0052]
Claims6In the described invention, claims 1 to5In addition to the effects of any of the inventions described above, the residue adhering to the pump chamber and the surfaces of the suction and discharge check valves can be easily peeled off by ultrasonic vibration to improve the cleaning effect. Since there is no need to provide an apparatus, there is an effect that it is possible to reduce the size and cost.
[0053]
Claims7In the described invention, claims 1 to6In addition to the effect of any one of the inventions described above, there is an effect that the cleaning fluid can be prevented from staying in the vicinity of the inner surface of the flow path in the pump chamber, and the cleaning effect is enhanced.
[0054]
Claims8In the described invention, claims 1 to7In addition to the effects of any of the inventions described above, it becomes possible to regenerate the cleaning fluid and return it to the cleaning fluid supply unit, thereby greatly reducing the amount of cleaning fluid required for cleaning and reducing costs. There is an effect that it can be reduced.
[0055]
Claims9In the described invention, claims 1 to8In addition to the effects of any of the inventions described above, it is difficult for residues to adhere to the periphery of the valve member, and there is an effect that the performance of the pump as a whole can be prevented from being lowered and the life can be increased.
[0056]
Claims10In the described invention, claims 1 to9In addition to the effects of any of the inventions described above, there is an effect that stress is difficult to concentrate at the corners of the corners and the life is improved, so that the performance of the pump as a whole can be prevented from being lowered and the life can be increased.
[0057]
Claims11In the described invention, claims 1 to10In addition to the effect of any of the inventions described above, there is an effect that the residue in the pump body can be favorably eliminated using the cleaning gas.
[0058]
Claims12In the described invention, claims 1 to10In addition to the effect of any of the inventions described above, there is an effect that the residue in the pump body can be favorably eliminated using the cleaning liquid.
[0059]
Claims13In the described invention, claims 1 to12By using a piezoelectric diaphragm type pump that has the effect of any of the inventions described above, a fixed amount of processing agent is always discharged by using a pump that has been able to prevent deterioration in performance due to cleaning operation and achieve a long service life as a drive source. Thus, there is an effect that comfortable shaving can be performed for a long time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing a first configuration of an example piezoelectric diaphragm pump in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram showing a second configuration of the piezoelectric diaphragm pump of the above.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a third configuration of the piezoelectric diaphragm pump of the above.
FIG. 4 is an explanatory view showing a case where the piezoelectric diaphragm pump of the same type is a circulation type.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a method of generating ultrasonic vibrations as described above.
FIG. 6 is an explanatory view showing a valve fixing mechanism on the suction side of the above.
FIG. 7 is an explanatory view showing a valve fixing mechanism on the discharge side of the above.
FIGS. 8A and 8B are explanatory diagrams when a mirror surface is formed on the suction side, in which FIG. 8A shows a valve open state and FIG. 8B shows a valve closed state.
FIGS. 9A and 9B are explanatory views of a stress relaxation structure formed on the suction side check valve, wherein FIG. 9A shows a state before formation, and FIG. 9B shows a state after formation.
FIGS. 10A and 10B are explanatory views of a stress relaxation structure formed in a suction side check valve according to another embodiment of the same, wherein FIG. 10A is a perspective state before formation, FIG. 10B is a side view state before formation, and FIG. Is a perspective state after formation, and (d) is a side view state after formation.
FIGS. 11A and 11B are explanatory diagrams of an electric razor with a processing agent discharge mechanism using the piezoelectric diaphragm type pump, and FIG. 11A is a first embodiment, FIG. 11B is a second embodiment, and FIG. The form is shown.
FIG. 12 is an explanatory view showing the configuration of the piezoelectric diaphragm type pump shown in FIG.
FIG. 13 shows the same pump body, (a) is an exploded perspective view, and (b) is a cross-sectional view.
FIG. 14 is an exploded perspective view showing another embodiment of the pump body.
FIGS. 15A and 15B are explanatory diagrams of the driving principle of the diaphragm plate, where FIG. 15A shows the applied voltage, FIG. 15B shows the deformation when the applied voltage VH of FIG. 15A, and FIG. 15C shows the applied voltage VL of FIG. Deformation is shown.
FIGS. 16A and 16B are explanatory diagrams of the driving principle of the piezoelectric diaphragm type pump, where FIG. 16A shows an initial state, FIG. 16B shows a suction state, and FIG. 16C shows a discharge state.
[Explanation of symbols]
1 Pump body
6 Diaphragm plate
8 Piezoelectric element plate
11 Pump room
12 Inhalation route
12a outer edge
13 Discharge route
13a outer edge
14 Suction side check valve
15 Discharge check valve
16 pipelines
17 Switching valve
18 Working fluid supply unit
19 Working fluid tank
20 Cleaning fluid supply unit
21 Gas tank for cleaning
22 pipeline
23 Gas introduction device
24 Drive unit
25 Discharge end
26 Discharge end
28 Gas discharge device
29 Drive unit
30 Switching valve
32 Cleaning fluid regeneration unit
34 Circulation route
35 mirror surface
36 Root corner
41 Valve fixing mechanism
42 Valve fixing mechanism
50 Working fluid
51 Cleaning fluid
52 Gas for cleaning
60 Processing agent discharge mechanism
61 treatment agent
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